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JP4192661B2 - ガスタービンの垂直軸の支持構造 - Google Patents

ガスタービンの垂直軸の支持構造 Download PDF

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JP4192661B2
JP4192661B2 JP2003108719A JP2003108719A JP4192661B2 JP 4192661 B2 JP4192661 B2 JP 4192661B2 JP 2003108719 A JP2003108719 A JP 2003108719A JP 2003108719 A JP2003108719 A JP 2003108719A JP 4192661 B2 JP4192661 B2 JP 4192661B2
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gas turbine
vertical shaft
intermediate bearing
fan frame
strut
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広幸 八木
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IHI Corp
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアクセサリ・ギアボックスの駆動用の垂直軸が通るファンフレーム・ストラットの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は航空機用ガスタービンエンジンの模式断面図である。図において、1はファンケーシング、2はコアーである。ファンケーシング1は航空機の翼などの機体から支持されており、コアー2はファンケーシング1から支持されている。コアー2は圧縮機3、燃焼室4、タービン5からなる。圧縮機3はファン3a、低圧圧縮機3bおよび高圧圧縮機3cとからなる。タービン5は高圧タービン5aと低圧タービン5bとからなる。前方から流入した空気はファン3aで昇圧され、その一部は矢印7で示すように、バイパス流(二次空気)となってコアー2の外側のバイパスダクト6を通って後方から流出し、残部は矢印8で示すように、コアー流(一次空気)となって、低圧圧縮機3bおよび高圧圧縮機3cでさらに昇圧され、燃焼室4で加熱されて高温高圧となり、高圧タービン5a、低圧タービン5bを回転させた後、後方から流出する。エンジン後方から排出される一次空気と二次空気の流量と流速の積が航空機の推力になる。
【0003】
図に示すように、ファン3aおよび低圧圧縮機3bは、ファン駆動軸11を介して低圧タービン5bで駆動され、高圧圧縮機3bは、高圧圧縮機駆動軸10を介して高圧タービン5aで駆動される。
【0004】
一次空気量に対する二次空気量の比をバイパス比というが、航空機用のエンジンの場合には亜音速で飛行するので、燃料消費量の節約のため、このバイパス比を5〜7程度と高く取っている。なお、9は燃料である。
【0005】
図4(A)は図3の圧縮機3の部分で切断した断面図であり、図4(B)はストラットの断面図である。図において、12はコアー2を構成するファンフレームである。12aはストラットで、ファンフレーム12の一部をなすものである。ファンフレーム12はストラット12aと一体的に鋳造されることもあるが、点線12bで示す溶接部で溶接されて一体化する場合もある。ファンフレーム12はファンケーシング1からストラット12aを介して支持されている。ストラット12aは、図4(B)で示すように、中空で流線型または三角形状をしている。
【0006】
航空機の機体側の電気、電子装置に電力を供給するための発電装置や油圧装置に油圧を供給するための油圧ポンプ等の補機類を駆動するため、エンジンに直結されたアクセサリ・ギヤボックス(Accessory Gearbox、以下AGBという。)が設けられている。AGBは高圧圧縮機駆動軸10から傘歯車(ベベルギヤー)と垂直軸(Radial Drive Shaft、以下RDSという。なお、垂直軸とは半径方向の軸の意味であり、たとえば、水平方向であってもよい。)を介して駆動される。AGBは点検や交換が容易なようにファンケーシング1の外側に取り付けられている。
【0007】
先に述べたように、旅客機用エンジンの場合はバイパス比が高いので、ファンケーシング1の直径が大きい。したがって、RDSも長くなり、振動も起こり易いので、中間ベアリングで支持している。
【0008】
図5はRDSの中間ベアリングの配置例を示す断面図である。図において、20はRDSであり、先端に雄のスプライン20aが設けられている。21は高圧圧縮機駆動軸10に取り付けられたベベルギヤーであり、21aは雌のスプラインである。図に示すように、RDSは複数のファンフレーム・ストラット12aの内の1つのストラットの内部を貫通している。22は長い円筒状のハウジングであり、アングルを円環状に形成したブラケット22aを介してファンケーシング1に取り付けられており、その先端に中間ベアリング24を把持している。23はストッパで、ハウジング22下端を外側で囲繞しており、その振動を抑制する。
【0009】
図6はRDSの中間ベアリングの他の配置例を示す断面図である。なお、図5と共通部分の説明は省略する。図において、25は中間ベアリング24のハウジングである。ハウジング25の基端部は、ストラット12aの側面に取り付けられており、その取り付け部分は、バイパスダクト6とコアー2を仕切るファンフレーム12の内部に位置している。
【0010】
図7はRDS20の組み立て方法を示す図面である。図において、24aは中間ベアリング24の外輪、24bはローラ、24cは内輪である。25はハウジング、26はスナップリングである。図のように、ベアリング24の外輪24aとローラ24aとはハウジング25内に取り付けておく。また、ベアリング24の内輪24cはRDS20の適当な位置にシマリバメで取り付けておく。RDS20を矢印27の方向に移動させて、RDS20の先端の雄スプライン20aがベアリング24のローラ24b内部を通過し、ベベルギヤ−21の雌スプライン21a内に嵌入したときベアリング24の内輪24cがローラ24b内におさまるようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図5および図6で示したようなベアリングハウジング22、25は、共に片持ちであり、特にハウジング22は長いので、RDSの振動を抑制するための大きな耐振剛性を得ることが困難である。
【0012】
本発明は、従来技術のかかる問題点に鑑み案出したもので、中間ベアリングのハウジングをファンフレーム・ストラットから全周で支持することにより大きな耐振剛性を得ることができるガスタービンのファンフレーム・ストラットを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のガスタービンのファンフレーム・ストラットは、ガスタービンのコアーをファンケーシングから支持する複数のファンフレーム・ストラットの中で、アクセサリ・ギアボックスを駆動する垂直軸が通るファンフレーム・ストラットであって、該ファンフレーム・ストラットは長手方向の中間で分割されていて、分割された部分は上記垂直軸の中間ベアリング・ハウジングを挟持して組み立てられている。
【0014】
次に本発明の作用を説明する。RDSの通るファンフレーム・ストラットは長手方向の中間で分割されていて、中間ベアリングのハウジングを挟持して組み立てられているので、ハウジングはストラットから全周で支持される。したがって、大きな耐振剛性を得ることができ、RDSの振動を効果的に抑止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明のガスタービンのファンフレーム・ストラットを用いた中間ベアリングの配置を示す断面図である。なお、本図において、図5または図6と共通する部分は同一の符号を用いており、重複した説明は省略する。図において、30は本発明のファンフレーム・ストラットである。ファンフレーム・ストラット30はガスタービンのコアーを支持する複数のファンフレーム・ストラット12aの内の1つであって、図示しないAGBを駆動する垂直軸(RDS)20が通る。ファンフレーム・ストラット30は長手方向の中間で分割されていて、上下のフランジ30a、30bを当接させ、ボルト・ナットで締め付けて組み立てられている。下方のフランジ30bには円筒状で下端に内向きのフランジ30dを有するベアリングハウジング30cが取り付けられており、該ハウジング30c内に中間ベアリング24が嵌め込まれている。
【0016】
図2は本発明のストラットを実際に適用した例を示す断面図でる。この場合ストラット30Aは中実で、RDS20が通る孔30hが穿設されている。中実だと重いので航空用エンジンには適用できないが、航空用エンジン転用形の発電用のガスタービンには適用可能である。上部ストラット30fは下部ストラット30gより径が細く、上部ストラット30fの下端にはフランジ30eが張り出しており、その部分でボルトにより下部ストラット30gに結合している。なお、RDS20の組み立て方法については、図7と同じなので説明を省略する。
【0017】
次に本実施形態の作用を説明する。RDS20の通るファンフレーム・ストラット30は長手方向の中間で分割されていて、中間ベアリング24のハウジング30aを挟持して組み立てられているので、ハウジングはストラット30から全周で支持される。したがって、大きな耐振剛性を得ることができ、RDS20の振動を効果的に抑止することができる。
【0018】
本発明は以上述べた実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0019】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のガスタービンのファンフレーム・ストラットは、長手方向の中間で分割されていて、分割された部分でRDSの中間ベアリングのハウジングを挟持しているので、中間ベアリングはストラットから全周で支持されることになり、大きな耐振剛性を得ることができ、RDSの振動を効果的に抑止することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスタービンのファンフレーム・ストラットを用いた中間ベアリングの配置を示す断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態を示す断面図である。
【図3】航空機用ガスタービンエンジンの模式図である。
【図4】(A)は図3の圧縮機部分で切断した断面図、(B)はストラットの断面図である。
【図5】RDSの中間ベアリングの配置を示す断面図である。
【図6】RDSの中間ベアリングの他の配置例を示す断面図である。
【図7】RDSの組み立て方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ファンケーシング
2 コアー
12 ファンフレーム
24 中間ベアリング
30 ファンフレーム・ストラット
30c ベアリング・ハウジング

Claims (1)

  1. ガスタービンのアクセサリ・ギアボックスを駆動する垂直軸の支持構造であって、ガスタービンのコアーをファンケーシングから支持する複数のファンフレーム・ストラットの中で、上記垂直軸が通るファンフレーム・ストラットは長手方向の中間で分割されていて、分割された部分は上記垂直軸の振動を抑制する中間ベアリング・ハウジングを挟持して組み立てられており、上記垂直軸は、高圧圧縮機駆動軸に取り付けられた傘歯車の雌のスプラインに嵌入する雄のスプラインを先端に有しており、中間ベアリングの外輪とローラとは中間ベアリング・ハウジング内に取り付けておき、中間ベアリングの内輪は上記垂直軸にシマリバメで取り付けておき、上記垂直軸を内方に移動させて、上記垂直軸先端の雄スプラインが中間ベアリングのローラ内部を通過し、傘歯車の雌スプライン内に嵌入したとき中間ベアリングの内輪が中間ベアリングのローラ内におさまるようになっていることを特徴とするガスタービンの垂直軸の支持構造。
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