[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP4191532B2 - ディスプレイ方法及びディスプレイ装置 - Google Patents

ディスプレイ方法及びディスプレイ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4191532B2
JP4191532B2 JP2003139606A JP2003139606A JP4191532B2 JP 4191532 B2 JP4191532 B2 JP 4191532B2 JP 2003139606 A JP2003139606 A JP 2003139606A JP 2003139606 A JP2003139606 A JP 2003139606A JP 4191532 B2 JP4191532 B2 JP 4191532B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display
optical fiber
optical
pulse
signal processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003139606A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004341367A (ja
Inventor
信 坪川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2003139606A priority Critical patent/JP4191532B2/ja
Publication of JP2004341367A publication Critical patent/JP2004341367A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4191532B2 publication Critical patent/JP4191532B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Light Guides In General And Applications Therefor (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスプレイ方法及びディスプレイ装置に関し、より詳細には、主に平面もしくは曲面フラットパネルディスプレイ装置、ウェラブルディスプレイ装置及びフラットパネル照明装置に係るディスプレイ方法及びディスプレイ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ファイバや光導波路を用いたディスプレイでは、照明用光ファイバ(例えば、液晶ディスプレイのバックライトなど)が存在するが、この方法は、散乱体が添加された領域全体で光散乱が固定的に起こるため動的な表示は無理であった(例えば、特許文献1,2参照)。また、ディスプレイとは異なるが、本発明の発光過程に類似の原理を用いる応用例に2光子励起顕微鏡がある(例えば、特許文献3参照)。
【0003】
本発明の発光に関する部分の原理は、上述した文献のものと類似しているものの、表示方法や装置構成などが全く異なるものである。より一般的なディスプレイ方式としては、LCD(Liquid Crystal Display)方式、PDP(Plasma Display)方式、FED(Field Emission Display)方式、有機EL方式などが知られており、既に一部は商品化されているが、これらのディスプレイ方式は、全て画面を構成する平面もしくは曲面上の任意の絵素を選択発光させるために、マトリックスに配置された絵素毎に発光機能(発光ダイオードなどもしくは紫外線発生機能など)を備え、かつ全絵素を独立に制御するためのスイッチ機能(トランジスタなど)をディスプレイ部分と一体として具備したものであった。
【0004】
【特許文献1】
特表2001−509307号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平10−288782号公報
【0006】
【特許文献3】
特開平8−54340号公報
【0007】
【特許文献4】
特開2002−211935号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このため、これらのディスプレイ方式は、ディスプレイの大型化に伴う構造の複雑化や形状の自由度に対して制限が生じるという本質的な課題をかかえていた。このような課題を解決するために、本発明者により、すでに特願2003−114923号が提案されている。
【0009】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、画像の表示部と信号処理部を独立に構成して、光源やマトリックス配置のトランジスタスイッチなどが不要にし、大幅な機能の簡素化を可能にし、かつ表示部の自由度を高くして表示部の薄型化や大画面化などへの拡張性を大幅に改善するようにしたディスプレイ方法及びディスプレイ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、蛍光体をコアの内部もしくはコア−クラッドの境界部分に添加した光ファイバの一端より波長λの光パルスを入射し、前記光ファイバの他端より時間差Δtの後に波長λの光パルスを入射して、前記2つの光パルスを互いに逆向きに伝播させる第1のステップと、前記波長λ(あるいはλ)の光パルスの伝播に伴い、前記蛍光体を最初に中間凖位にまで励起し、次に、波長λ(あるいはλ)の光パルスによって上位凖位にまで励起することにより、蛍光発光を生じさせる第2のステップと、前記時間差Δtを変化させることにより、前記2つの光パルスが互いに交差する長手方向位置を任意に変更し、かつ前記蛍光体として前記中間凖位における寿命が十分短い材料を用いることで、前記中間凖位から前記上位凖位への励起がほぼ同時に生じる部分である2つの光パルスの交差領域付近においてだけ選択的に前記上位凖位からの蛍光放射を生じさせる第3のステップとを有し、前記光ファイバの側面における長手方向の任意位置で蛍光発光を実現させるようにしたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記光ファイバの代わりに、ガラスや高分子材料で構成される平面型光導波路を用いたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、蛍光体をコアの内部もしくはコア−クラッドの境界部分に添加した光ファイバを平面もしくは曲面状に重ねてディスプレイ面を構成し、該光ファイバを弦巻バネ状に接続又は折り返しで接続した表示部と、映像信号が入力され、前記表示部の光ファイバの両端に入射する光パルスを発生する信号処理部とを備えたディスプレイ装置であって、前記信号処理部が、前記映像信号を入力し、該映像信号をアナログ・デジタル変換するビデオ信号処理部と、該ビデオ信号処理部からの信号を受け、該信号を1画面分の全絵素のデータ配列に変換するデジタル信号処理部と、該デジタル信号処理部からの信号を受け、該信号をデジタル・アナログ変換する出力信号処理部と、該出力信号処理部からの信号を受け、前記表示部の光ファイバの一端より入射する波長λ1の第1の光パルスを発生する第1の光パルス発生部と、該出力信号処理部からの信号を受け、前記表示部の光ファイバの他端より入射する波長λ2の第2の光パルスを発生する第2の光パルス発生部とを備え、前記出力信号処理部は、前記第2の光パルス発生部に送出する信号を、前記第1の光パルス発生部に送出する信号の送出時刻に対して、前記第1の光パルスと前記第2の光パルスとが前記ディスプレイ面の所望の絵素の位置で交差させるために必要な時間差Δtだけ時刻変移させて送出し、前記ディスプレイ面を構成する光ファイバは、前記第1(あるいは第2)の光パルスの伝播に伴い、前記蛍光体が最初に中間凖位にまで励起され、次に、前記第2(あるいは第1)の光パルスによって上位準位にまで励起されることにより、蛍光発光を生じ、かつ前記蛍光体として前記中間準位における寿命が十分短い材料が用いられていることで、前記中間準位から前記上位準位への励起がほぼ同時に生じる部分である前記第1の光パルスと前記第2の光パルスとの交差領域付近においてだけ選択的に前記上位準位からの蛍光放射を生じ、前記出力信号処理部が、各絵素のデータと位置に従って、前記第1及び第2の光パルスの強度と前記時間差Δtを変化させることにより、前記ディスプレイ面上に映像を表示することを特徴とする。
【0013】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記第1及び第2の光パルス発生部を保護するために、前記表示部の光ファイバを伝播して前記信号処理部に戻ってくる光パルスを遮断する波長フィルタを設けたことを特徴とする。
【0014】
また、請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記ディスプレイ面を構成する光ファイバ背面側に全反射膜を設けるとともに、前面側に高強度の光パルスを遮断する波長フィルタを設けたことを特徴とする。
【0015】
また、請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記ディスプレイ面を構成する光ファイバの代わりに平面型光導波路を用いたことを特徴とする。
【0016】
このように、本発明では、光ファイバの長手方向に沿った光ファイバの側面上の任意位置での発光を実現するために、光ファイバのコアまたはコア−クラッドの境界部分に3凖位系以上の凖位構成を有する蛍光体を予め添加し、光ファイバの両端から各々波長の異なる光パルスを入射させ、2段階の光パルス励起で中間凖位から上位凖位へ励起させることで光パルスの交差領域に局在化した蛍光放射を実現したものである。
【0017】
また、適用する蛍光材料の例としては、半導体微粒子分散ガラスや色素イオンを注入したガラス、希土類元素を添加したガラスなどがある。光パルスの交差領域は互いに逆向きに伝播する光パルスの光ファイバへの入射タイミングで長手方向に対して任意に設定できるため、その結果、光ファイバの側面上の任意の点に指定した蛍光発光が実現できる。
【0018】
さらに、光ファイバを用いて平面や曲面を形成し(光ファイバの代わりに光導波路の適用も可能)、光パルスの入射タイミングで発光位置をずらせながら反復することにより、平面や曲面ディスプレイとしての表示を可能とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係るディスプレイ方法の原理を説明するための図で、3凖位系からなる蛍光体における2光子励起と蛍光放射を表しており、下から電子状態の基底凖位、中間凖位、上位凖位を示している。
【0020】
まず、基底凖位にある電子は、波長λの光パルスにより励起され、中間凖位に移ると同時に緩和により熱などに変化して下位凖位へ高速遷移する。この時、凖位内に留まる寿命(例えば、半減時間)をτとすると、このτ以下の十分短い時間内に続けてλの光パルスによる励起が加えられると上位凖位にまで活性化される。
【0021】
活性化された電子は、波長Λfの蛍光を放射しながら基底凖位へ遷移し、励起から蛍光放射に至る一連のプロセスは2波長の光励起により繰り返すことができる。逆に2段階目の励起(λの光パルス)のタイミングがτより十分大きい場合は、電子が上位凖位へ到達しないため蛍光放射は生じない。ここで、蛍光強度は励起される電子密度、すなわち励起光パルスの強度で調整することができる。
【0022】
また、励起光パルスの順序が逆になった場合(λ,λの順序で作用)、凖位間の励起エネルギー差がλの方が大きければ、中間凖位には到達するが2段階目の励起では上位凖位にまで到達しないことが分かる。蛍光体が4凖位系からなり、中間凖位が2通り存在し、λでの励起で高い中間凖位(図中点線)に励起される状態を設定すると、2段階目のλの光で上位凖位にまで励起されるため、光パルスの励起順序に拠らず蛍光放射を起こすことも出来る。
【0023】
上述した蛍光体の候補としては、まず、半導体微粒子分散ガラスがあり、代表的なものでは、CuCl、CdS、CdSe、CdTeなどの微粒子を添加したガラスがある。蛍光寿命は、概ね1ns以下と非常に高速である(寿命は粒子サイズや温度条件に依存し、例えば、CdSeは室温、粒径5nmで200ps程度)(例えば、特許文献4参照)。
【0024】
また、2光子顕微鏡の事例では、Caイオン色素などを資料に添加することで2光子励起により蛍光発光を実現しており、Caの他、CuやSiなどイオン注入ガラスも可能性がある。さらに、一般的なものとしては、希土類元素を添加したガラスが知られており、代表的なものでは、Er3 やPr3 を添加したガラスが光ファイバ増幅器などの用途に用いられている。例えば、Pr3 添加のフッ化物系ガラスにおいては、1010nm及び840nmの2波長励起で3原色領域での発光が生じることが知られている。
【0025】
図2(a)〜(c)は、本発明に係るディスプレイ方法の一実施例を説明するための図で、対向光パルスによる蛍光発生サイクルを示す図である。図中符号1は光ファイバ、1aはコア、1bはクラッド、aはレーザ色素微粒子基底状態、bは1段励起状態、cは基底状態(緩和済)、dは2段励起状態を示している。
【0026】
光ファイバ1のコア1aもしくはコア1a−クラッド1bの境界部分には、蛍光体が添加されており、図2(a)に示す初期状態において、光ファイバ1の両端より各々波長λ及びλの光パルスが、Δtの時間差をもって互いに逆向きに入射される。光ファイバ1中において光パルス部分は、図2(b)のように、中間凖位へ励起されるが、通過部分はτ以上の時間経過で基底凖位に戻る。図2(c)にあるように、2つの光パルスは長手方向の位置Lで交差し、LはΔtと以下の関係を有する。
Δt=(L−2L)/v ・・・(1)
ここで、Lは光ファイバ全長、vは光ファイバ中の光速である。LはΔtにより制御可能であり、光ファイバの側面の任意の位置における蛍光放射を実現出来る。
【0027】
図3(a),(b)は、蛍光放射の生じる領域を説明するための図で、光パルスの交差と分解能の関係を示す図である。実線が2組の交差する光パルス、Lはパルスの交差位置、点線は中間凖位での励起された電子密度でd(=τv)はその幅である。図3(a)は、幅dが光パルス幅Dと同等以下の場合であり、この時は有効な蛍光放射領域(分解能)は、対向光パルスの重なり面積で近似できるためD/2程度(半値幅)となる。図3(b)に示されるように、幅dが光パルス幅より十分大きくなると、パルス通過後も中間凖位に励起電子が存在するため、上位凖位への励起が生じる領域が拡大し、分解能はdで近似できる。例えば、半導体微粒子分散ガラスでτが100ps程度であれば、パルス幅100ps程度の励起光を用いた場合に分解能は1cm程度となる。(v=2×1010cm、τ=100ps)。
【0028】
図4は、カラー表示を行うための一実施例を説明するための図で、図中符号2は光ファイバ(3本1組)、eはパルス交差位置を示しており、光ファイバを3本1組に束ねた構成で実現可能としたものである。
【0029】
具体的には、Pr3 添加のガラスなどでは青緑赤の3原色に対応する蛍光放射が生じるため、3本の光ファイバ2に添加し、光ファイバ2の表面などに各1色だけ透過する色フィルタをコーティングすることで3原色の選択を実現し、同時にΔtの制御により位置指定を行うことでカラー表示が可能となる。
【0030】
図5は、光ファイバの2次元平面構成図で、光ファイバで平面もしくは曲面を構成した場合のディスプレイイメージを示した図である。図中符号11は光ファイバ、12は絵素を示している。なお、fは弦巻バネ状に接続又は折り返しで接続していることを示している。
【0031】
光ファイバ11を単純に重ねて面を構成することで任意の平面や曲面が形成できる。画面中の絵素12の位置は、前述のように、Δtを変化させることにより任意に制御できる。1次元の光ファイバで面を構成する代わりに、元々面形状のガラス系もしくは高分子材料で作成された平面型光導波路(PLC:Planar Lightwave Circuitなど)を用いることも可能である。
【0032】
図6(a),(b)は、ディスプレイ面の断面方向の模式図で、図6(a)は光ファイバで構成された場合、図6(b)は平面型光導波路で構成されたイメージを示した図である。図中符号21は光ファイバ、21aはコア、21bはクラッド、22は全反射膜、23は波長フィルタ、24は固定フレーム、25は蛍光、26は光導波路、26aはコア、26bはクラッド、27は全反射膜、28は波長フィルタ、29は固定フレーム、30は蛍光を示している。
【0033】
図6(a)において、蛍光放射は、光ファイバ21中で全方位放射されるため、ディスプレイ前面への放射光強度を強め、かつ不要な光を除去するために、光ファイバ21の背面側に全反射膜22をコーティングするとともに、前面側に高強度の光パルスを遮断するための波長フィルタ23をコーティングすることが有効である。
【0034】
また、図6(b)において、同様に、蛍光放射は、光導波路26中で全方位放射されるため、ディスプレイ前面への放射光強度を強め、かつ不要な光を除去するために、光導波路26の背面側に全反射膜27をコーティングするとともに、前面側に高強度の光パルスを遮断するための波長フィルタ28をコーティングすることが有効である。
【0035】
図7は、本発明に係るディスプレイ装置の全体構成図で、装置全体を制御する信号処理の機能構成図である。図中符号40は信号処理部、41はビデオ信号処理部(デコーダ、A/Dなど)、42はデジタル信号処理部(信号補正、bit配列変換など)、43は出力信号処理部(タイミング補正、フレーム化、D/Aなど)、44,45は光パルス発生部、46,47は波長フィルタ、48はモニタ部、49a,49bは光ファイバ、50は表示部、51は光検出部を示している。
【0036】
映像信号はビデオ信号処理部41に入力し、信号のデコード、A/Dなどを経て、デジタル信号処理部42に入り、表示部50において画面表示が行われるように信号のbit列の配列変換、各bitの強度と時刻調整が行われる。デジタル信号処理部42の出力は、出力信号処理部43に入り、映像信号は1画面を形成する信号bit列毎にフレーム化され、D/A変換を経て光パルス発生部44に入る。この時、出力信号処理部43では表示部50の各絵素の2次元座標(p、q)を発光させるために必要な時間差Δt(p、q)が演算され、もう一方の光パルス発生器45への出力に対しては、信号bit列をΔtだけ時刻変移させたものが送出される。光パルス発生部44,45に入った信号は、例えば、各々λ1,λ2の光に光電変換され、波長フィルタ46,47を経て光ファイバ49a,49bに入射される。波長フィルタ46,47は、表示部50を伝播して信号処理部40に戻ってくる光パルスを遮断するためのものである。
【0037】
2つの光パルスは、光ファイバ49a,49bを伝播し、表示部50の座標(p、q)の位置における絵素において交差し、その位置で蛍光発光が生じて光ファイバの外部へ放射される。表示部50の一部分に光検出部51を設け、光電変換された信号からモニタ部48で蛍光の強度と検出時刻などを抽出し、デジタル信号処理部42へフィードバックすることにより、光パルスの強度やΔtの補正が行われる。以上のプロセスを繰り返すことにより、表示部50上において映像表示が実現される。
【0038】
映像としてカラー表示を実現する場合は、図4に示されるように、3本の光ファイバを1組として扱って表示部50を構成し、ビデオ信号処理部41において映像信号からカラー信号情報が抽出され、3原色成分の各強度が求められることにより、各成分毎にデジタル信号処理部42、出力信号処理部43、光パルス発生部44,45までの処理を並列に実施することでカラー表示が可能となる。
【0039】
また、表示部50の形状やサイズが変わった場合においても、デジタル信号処理部42の信号処理ファームウェアを書き換える、もしくは外部からのデータ入力で信号処理ソフトウェアの初期条件(例えば、映像信号のbit配列パターンやΔtの基準値)を再設定することだけで表示部の変更に柔軟に対応できる。
【0040】
このように、本発明のディスプレイ装置は、パッシブな表示部51と信号処理を行う信号処理部40を分離した構成をとることができる。図7は、表示部50として光ファイバで平面を構成している例であるが、画像の表示部50と信号処理部40が独立しているため、表示部50の形状変更や表示位置変更などに対しても、信号処理部40の設定(初期設定による形状認識)もしくはソフト処理(複数形状の登録)で対応が可能になる。信号処理部40の光ファイバの入射部分に挿入される波長フィルタ46,47は、光パルスが光ファイバの伝播後に信号処理部40へ入り込むことを防ぐものである。
【0041】
まず、外部より光ファイバで構成されたディスプレイ形態の初期条件データ(画面位置など)を入力し、装置のキャリブレーションと初期設定が構築される。例えば、光パルスを送出して生成される蛍光をモニタ部48でモニタすることで、指定された画面位置における光パルスの送出タイミングΔt(p,q)と適正な強度が演算され記憶される。初期設定完了後、外部からの映像信号は1画面分の全絵素の表示順序に従ったデータ配列に変換され、1フレームを構成した後、各絵素信号に対応した光パルスがΔt(p,q)のタイミングで出力され画面上の指定された位置で蛍光放射が生じ、1フレーム分の光パルス列が処理されることで1画面がディスプレイ上に表現される。入力が映像信号の場合は、フレームの信号が時間と共に随時更新されることで動画像表示が実現される。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、画像の表示部分と信号処理部分を独立に構成できるため、光源やマトリックス配置のトランジスタスイッチなどが不要となり、大幅な機能の簡素化が可能となり、かつ表示部分の自由度が高くなるため、ディスプレイの薄型化や大画面化などに対する拡張性を大幅に改善するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディスプレイ方法の原理を説明するための図である。
【図2】(a)〜(c)は、本発明に係るディスプレイ方法の一実施例を説明するための図である。
【図3】(a),(b)は、蛍光放射の生じる領域を説明するための図である。
【図4】カラー表示を行うための一実施例を説明するための図である。
【図5】光ファイバの2次元平面構成図である。
【図6】ディスプレイ面の断面方向の模式図で、(a)は光ファイバで構成された場合、(b)は平面型光導波路で構成されたイメージを示した図である。
【図7】本発明に係るディスプレイ装置の全体構成図である。
【符号の説明】
1,11,21 光ファイバ
1a,21a,26a コア
1b,21b,26b クラッド
2 光ファイバ(3本1組)
12 絵素
22,27 全反射膜
23,28 波長フィルタ
24,29 固定フレーム
25,30 蛍光
26 光導波路
40 信号処理部
41 ビデオ信号処理部
42 デジタル信号処理部
43 出力信号処理部
44,45 光パルス発生部
46,47 波長フィルタ
48 モニタ部
49a,49b 光ファイバ
50 表示部
51 光検出部

Claims (6)

  1. 蛍光体をコアの内部もしくはコア−クラッドの境界部分に添加した光ファイバの一端より波長λの光パルスを入射し、前記光ファイバの他端より時間差Δtの後に波長λの光パルスを入射して、前記2つの光パルスを互いに逆向きに伝播させる第1のステップと、
    前記波長λ(あるいはλ)の光パルスの伝播に伴い、前記蛍光体を最初に中間凖位にまで励起し、次に、波長λ(あるいはλ)の光パルスによって上位凖位にまで励起することにより、蛍光発光を生じさせる第2のステップと、
    前記時間差Δtを変化させることにより、前記2つの光パルスが互いに交差する長手方向位置を任意に変更し、かつ前記蛍光体として前記中間凖位における寿命が十分短い材料を用いることで、前記中間凖位から前記上位凖位への励起がほぼ同時に生じる部分である2つの光パルスの交差領域付近においてだけ選択的に前記上位凖位からの蛍光放射を生じさせる第3のステップとを有し、
    前記光ファイバの側面における長手方向の任意位置で蛍光発光を実現させるようにしたことを特徴とするディスプレイ方法。
  2. 前記光ファイバの代わりに、ガラスや高分子材料で構成される平面型光導波路を用いたことを特徴とする請求項1に記載の光導波路型ディスプレイ方法。
  3. 蛍光体をコアの内部もしくはコア−クラッドの境界部分に添加した光ファイバを平面もしくは曲面状に重ねてディスプレイ面を構成し、該光ファイバを弦巻バネ状に接続又は折り返しで接続した表示部と、
    映像信号が入力され、前記表示部の光ファイバの両端に入射する光パルスを発生する信号処理部
    備えたディスプレイ装置であって、
    前記信号処理部が、
    前記映像信号を入力し、該映像信号をアナログ・デジタル変換するビデオ信号処理部と、
    該ビデオ信号処理部からの信号を受け、該信号を1画面分の全絵素のデータ配列に変換するデジタル信号処理部と、
    該デジタル信号処理部からの信号を受け、該信号をデジタル・アナログ変換する出力信号処理部と、
    該出力信号処理部からの信号を受け、前記表示部の光ファイバの一端より入射する波長λ1の第1の光パルスを発生する第1の光パルス発生部と
    該出力信号処理部からの信号を受け、前記表示部の光ファイバの他端より入射する波長λ2の第2の光パルスを発生する第2の光パルス発生部と
    を備え
    前記出力信号処理部は、
    前記第2の光パルス発生部に送出する信号を、前記第1の光パルス発生部に送出する信号の送出時刻に対して、前記第1の光パルスと前記第2の光パルスとが前記ディスプレイ面の所望の絵素の位置で交差させるために必要な時間差Δtだけ時刻変移させて送出し、
    前記ディスプレイ面を構成する光ファイバは、
    前記第1(あるいは第2)の光パルスの伝播に伴い、前記蛍光体が最初に中間凖位にまで励起され、次に、前記第2(あるいは第1)の光パルスによって上位準位にまで励起されることにより、蛍光発光を生じ、かつ前記蛍光体として前記中間準位における寿命が十分短い材料が用いられていることで、前記中間準位から前記上位準位への励起がほぼ同時に生じる部分である前記第1の光パルスと前記第2の光パルスとの交差領域付近においてだけ選択的に前記上位準位からの蛍光放射を生じ、
    前記出力信号処理部が、各絵素のデータと位置に従って、前記第1及び第2の光パルスの強度と前記時間差Δtを変化させることにより、前記ディスプレイ面上に映像を表示する
    ことを特徴とするディスプレイ装置。
  4. 前記第1及び第2の光パルス発生部を保護するために、前記表示部の光ファイバを伝播して前記信号処理部に戻ってくる光パルスを遮断する波長フィルタを設けたことを特徴とする請求項3に記載のディスプレイ装置。
  5. 記ディスプレイ面を構成する光ファイバ背面側に全反射膜を設けるとともに、前面側に高強度の光パルスを遮断する波長フィルタを設けたことを特徴とする請求項3に記載のディスプレイ装置。
  6. 前記ディスプレイ面を構成する光ファイバの代わりに平面型光導波路を用いたことを特徴とする請求項に記載のディスプレイ装置。
JP2003139606A 2003-05-16 2003-05-16 ディスプレイ方法及びディスプレイ装置 Expired - Fee Related JP4191532B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003139606A JP4191532B2 (ja) 2003-05-16 2003-05-16 ディスプレイ方法及びディスプレイ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003139606A JP4191532B2 (ja) 2003-05-16 2003-05-16 ディスプレイ方法及びディスプレイ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004341367A JP2004341367A (ja) 2004-12-02
JP4191532B2 true JP4191532B2 (ja) 2008-12-03

Family

ID=33528629

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003139606A Expired - Fee Related JP4191532B2 (ja) 2003-05-16 2003-05-16 ディスプレイ方法及びディスプレイ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4191532B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4299826B2 (ja) * 2005-11-30 2009-07-22 株式会社住田光学ガラス 蛍光ファイバを用いた白色発光装置
JP2007258466A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Sumita Optical Glass Inc 照明装置及び発光装置
KR101075154B1 (ko) * 2009-05-11 2011-10-19 한국과학기술원 발광체가 포함된 광대역광 발생장치, 이를 이용한 광대역 광원 및 그 제조방법
KR102511065B1 (ko) * 2019-08-08 2023-03-21 주식회사 빛고운 태양광 발전 유닛 및 시스템

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59135438A (ja) * 1983-01-22 1984-08-03 Canon Inc 光学素子およびこれを用いた表示方法
US5764403A (en) * 1995-05-08 1998-06-09 Downing; Elizabeth A. Panel display using two-frequency upconversion fluorescence
US6307987B1 (en) * 1998-09-01 2001-10-23 Nec Corporation Optical luminescent display device
JP2000131529A (ja) * 1998-10-28 2000-05-12 Bridgestone Corp 線状発光体
JP4235862B2 (ja) * 1999-07-19 2009-03-11 ソニー株式会社 光学装置
US6582980B2 (en) * 2001-01-30 2003-06-24 Eastman Kodak Company System for integrating digital control with common substrate display devices
JP2003172959A (ja) * 2001-12-04 2003-06-20 Sony Corp 画像表示方法及び画像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004341367A (ja) 2004-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4855289B2 (ja) レーザディスプレイ装置
EP2023626A2 (en) Flat-Panel Display
CN104486986A (zh) 光不足环境中的连续视频
CN102722075A (zh) 光源装置及投影仪
JPWO2007083741A1 (ja) 赤外線撮影システム
CN104380186A (zh) 定向背光源中的串扰抑制
KR20170008591A (ko) 디스플레이 패널 및 상기 디스플레이 패널을 이용하는 디스플레이 장치
WO2007015402A1 (ja) ディスプレイ装置及び照射装置
JP4191532B2 (ja) ディスプレイ方法及びディスプレイ装置
JP2000029398A (ja) 光導波路を用いたフラットパネルディスプレイ
EP1696525A4 (en) LIGHT SOURCE USING THE LASER AND TWO DIMENSIONAL IMAGE FORMING DEVICE
KR101196391B1 (ko) 레이저 디스플레이 장치
CA3171327A1 (en) Multi-zone display with transparency gradient
CN100579241C (zh) 显示使用顺序驱动方法的图像显示装置中的图像的方法
US20160370596A1 (en) Three-dimensional display
US5487080A (en) Principle and applications of multiphoton pumped upconverted lasers
US20160330435A1 (en) Three-dimensional display device using fluorescent material
JP3439911B2 (ja) フルカラー立体画像表示装置
JP4079820B2 (ja) ディスプレイ方法及びディスプレイ装置
KR100531206B1 (ko) 유연성 디스플레이 장치
KR101743152B1 (ko) 에너지 변환 소자 및 이를 적용한 장치
JP2005109036A (ja) 光ファイバレーザ装置及び映像表示装置
CN112634794B (zh) 一种非栅格像素发光的显示装置及其显示方法
CN104730800B (zh) 一种光学图像增强方法和装置
US10885828B1 (en) Waveguide display

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050713

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080509

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080708

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080912

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080918

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110926

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120926

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130926

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees