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JP4191337B2 - カートニング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マガジン(カートンストッカー)から取り出された偏平状のカートンを開口させ、所定形状に開口されたカートン内に被収容物を収容するカートニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のカートニング装置は、図14(a)に示す如く例えば偏平状態に折り畳まれたカートン70を開口させ、該開口されたカートン70を搬送装置73で搬送する際に、開口からカートン70内に被収容物(図示省略)を充填装置で押し込んで収容するものである。
【0003】
そして、カートン70を開口させる手段としては、矢印方向に回転するローター75に、カートン70を解除自在に吸着するための吸着体77が回転自在に設けられ、吸着体77は、吸引保持したカートン70を、前記搬送装置73に取り付けられた当接部材78に当接することにより開口させ、開口したカートン70を搬送装置73に供給する構成である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の装置は、吸着体77に吸引保持されたカートン70の一端を、当接部材78に当接することにより、カートン70を強制的に開函する構成であるため、カートン70を当接部材78に当接させた際に、その衝撃でカートン70は図14(ロ)に示す如くL字状に折れてしまい、開函することができない場合があった。
【0005】
また、前記従来のカートニング装置では、開口形状が矩形状のカートンにしか使用することができないため、例えば、開口形状が6角形等のように矩形状でないカートンに被収容物を収容する際には、作業者が手作業で収容作業を行っているのが現状であった。このため、カートンの取り出しから箱詰めまでの一連の工程の高速化及び自動化を阻害する一因となっていた。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、搬送装置で搬送されるカートンを確実に所定形状に開口させ、開口から被収容物を押し込んで確実に収容できるようにして、一連の作業の高速化及び自動化が容易に図れることを課題とする。
【0007】
また、被収容物が底部から上方の口部へ向けて次第に厚さが薄くなる自立可能なスタンディングパウチであっても、その包装工程の自動化を容易に達成することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明が上記課題を解決するために講じた技術的手段は、次の通りである。
即ち、偏平状態に折り畳み可能なカートン3を開口させ、該開口されたカートン3を搬送装置7で搬送する際に、開口からカートン3内に、被収容物8を充填装置43で押し込んで収容するカートニング装置において、前記搬送装置7には、カートン3の両側を挟持する挟持手段が設けられ、前記挟持手段は、カートン3の口部側を挟持する一対の口部用挟持体28a,28bと、底部側を挟持する一対の底部用挟持体29a,29bとを備え、前記口部用挟持体28a,28bは、被収容物8のカートン3への収容時にカートン3を所定形状に開口すべく互いに接近する開口姿勢と、カートン3の口部側が偏平状となるように互いに離間する口部閉塞姿勢とに移動自在に設けられ、前記底部用挟持体29a,29bは、被収容物8のカートン3への収容時にカートン3を所定形状に開口すべく互いに接近する開口姿勢と、被収容物8が収容されたカートン3の底部の閉塞時に前記開口姿勢よりも更に接近する底部閉塞姿勢とに移動自在に設けられている。
【0013】
上記構成によれば、一対の底部用挟持体29a,29bと一対の口部用挟持体28a,28bがカートン3の底部側と口部側とをそれぞれ挟持することによりカートン3を安定した状態で搬送すると共に、被収容物を収容する際に各挟持体28a,28b,29a,29bを互いに接近させ開口姿勢にすることでカートン3を確実に所定形状に開口させて被収容物をカートン3に確実に押し込んで収容することが可能となる。そして、口部用挟持体28a,28bを互いに離間させ口部閉塞姿勢にすることでカートン3の口部側を偏平状に閉塞可能となる一方、底部用挟持体29a,29bを開口姿勢よりも更に接近させ底部閉塞姿勢にすることでカートン3の底部を被収容物の収容時とは異なる形状にして閉塞することが可能となる。上記カートニング装置は、特に、スタンディングパウチのように底部から上方の口部へ向けて次第に厚さが薄くなる被収容物を収容する場合に最適である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について説明する。
図1〜図13は本発明の一実施の形態を示し、本発明のカートニング装置は、図2及び図3に示す如く偏平状態に折り畳まれたカートン3が取り出し自在に収容されたカートンストッカー1と、該カートンストッカー1からカートン3を取り出す取出装置(吸着手段)5と、吸着手段5からカートン3を受け取り搬送する搬送装置7と、被収容物8を前記搬送装置7に供給するための製品供給コンベア装置10と、製品供給コンベア装置10により搬送されてくる被収容物8を、前記搬送装置7で搬送されるカートン3内に充填するための充填装置43とを備えている。
【0019】
尚、前記製品供給コンベア装置10は前記搬送装置7の上流位置に設けられ、該製品供給コンベア装置10の下流位置で且つ側方位置には、前記充填装置43が設けられている。
【0020】
前記被収容物8は、図1に示す如く自立可能なスタンディングパウチ(容積の大きな底部から上方の口部へ向けて次第に厚さが薄くなる被収容物)からなり、その底部及び口部が進行方向に対して直角となる状態で搬送される。
【0021】
前記カートン3は、紙製シート体又はプラスチック製シート体から構成され、図1及び図4に示す如く対向する一対の側板12a,12bと、対向する一対の端板13a,13bとが相互に折目線14を介して連設された筒状の胴部15と、この胴部15の一端に形成された底壁部17と、サイドフラップ18と、胴部15の他端に連設された折り返し片19とからなる。そして、端板13a,13bの中央には、折目線20が形成され、カートン3は、該折目線20に沿って端板13a,13bを折り曲げることにより、偏平な状態でカートンストッカー1に収容されている。
【0022】
前記搬送装置7は、図2、図4、図5及び図6に示す如く、カートン3の搬送方向の上流側と下流側に配置されたスプロケット22,23に巻き掛けられ且つ挟持体28a,28b,29a,29bを有する複数(本実施の形態では2条)のチェーン25,26を備えている。
【0023】
具体的には、機台30の両端部に設けられた左右一対の支持軸31a,31bに、スプロケット22,23が軸受け35を介してそれぞれ回転自在に支持されている。そして、スプロケット22,23間には、前記チェーン25,26が、互いに平行となるように巻き掛けられている。各チェーン25,26には、複数の挟持体28a,28b,29a,29bが、所定のピッチ(挟持間隔)を有するようにピン39に枢支連結されている。また、両方のチェーン25,26間の距離は、挟持体28a,28b,29a,29bがカートン3の底部側及び口部側を挟持できる間隔に設定されている。
【0024】
尚、カートン3の口部側を挟持すべく一方のチェーン25に枢支された一対の口部用挟持体28a,28bと、カートン3の底部側を挟持すべく他方のチェーン26に枢支された一対の底部用挟持体29a,29bにより、挟持手段が構成されている。
【0025】
各チェーン25,26の挟持体28a,28b,29a,29bは、それぞれ一対でカートン3の進行方向の両側を挟持できるように、所定ピッチに設定されている。尚、一対の挟持体28a,28b,29a,29bの内面には、カートン3の両側の折目線20部分を係止するための切り込み32がそれぞれ形成されている。
【0026】
各口部用挟持体28a,28b及び底部用挟持体29a,29bには、図4〜図6に示す如くカムローラ33が回転自在に支持されたアーム部34が突設され、各カムローラ33は、各チェーン25,26の両側に配置され且つ機台30に固定されたカム体36a,36b,36c,36dのカム溝37に沿って転動するようになっている。
従って、かかるカム機構により、一対の口部用挟持体28a,28b及び底部用挟持体29a,29bは、それぞれカートン搬送時に所定の位置で接近又は離間できるように、ピン39を介して揺動移動自在となっている。尚、各挟持体28a,28b,29a,29bは、移動手段としてのそれぞれ独自のカム機構により姿勢制御されるため、任意の位置で独立して揺動させることができる。
【0027】
即ち、カートン3に被収容物8を収容する充填位置Bにおいて、カートン3の口部を挟持する一対の口部用挟持体28a,28b及び、カートン3の底部を挟持する一対の底部用挟持体29a,29bは、被収容物8を容易且つ確実に収容できるように、カートン3を所定の形状に開口させる開口姿勢となるべく、互いに接近するようになっている。
【0028】
また、カートン3の口部を偏平にして閉塞する前部閉塞位置C(前記充填位置Bよりも下流側の位置にある)において、カートン3の口部を挟持する一対の口部用挟持体28a,28bは、カートン3の口部を偏平状に閉塞できる口部閉塞姿勢となるように、互いに離間する。尚、底部用挟持体29a,29bは前記開口姿勢の状態にある。
【0029】
前記カートン3の底部を閉塞する底部閉塞位置D(前記前部閉塞位置Cよりも下流側の位置にある)において、前記底部を挟持する底部用挟持体29a,29bは、前記開口姿勢の状態よりも更に接近してカートン3の底部を矩形状に形成する底部閉塞姿勢となる。尚、口部用挟持体28a,28bは前記前部閉塞姿勢の状態にある。
【0030】
また、底部閉塞位置Dには、前記カートン3のサイドフラップ18を内側に折り込む折曲手段47と、底壁部17の先端に形成された折り込み片17aを胴部15内に差し込む手段(ガイド手段)52が設けられている。
【0031】
前記機台30の上流位置(カートン供給位置A)には、カートン3を吸着するための吸着手段40が、前記チェーン25,26の駆動手段に連動して昇降自在となっている。また、搬送装置7におけるカートン3の上下位置には、搬送されるカートン3の側板12a,12bの間隔を制御して案内するためのガイド体54,55が設けられている。
【0032】
次に、前記カートニング装置の使用例について説明する。
先ず、カートンストッカー1に収容された偏平状のカートン3が、吸着手段5により、吸着され取り出される(図7参照)。更に、取り出されたカートン3は、取出装置によりカートン供給位置Aまで移送される。
【0033】
カートン供給位置Aに設けられた吸着手段40が上昇し、吸着手段5に保持されたカートン3を吸着する。かかる吸着手段40がカートン3を受け取り、前記チェーン25,26により循環移動する口部用挟持体28a,28b及び底部用挟持体29a,29bが、カートン3の両側(端板13a,13bの折目線の部分)をそれぞれ挟持すると共に、吸着手段40が下降する(図8参照)。
【0034】
更に、該カートン3は、一対の挟持体28a,28b,29a,29bに挟持され且つ、上下のガイド体54,55に案内されながら搬送されるが、充填位置Bに到達すると、カム機構により口部側を挟持する口部側挟持体28a,28bは、互いの間隔が狭くなり、開口姿勢となる。このとき、カートン3は、それぞれの折目線14,20上で屈曲するため、所定形状に開口された開口部41が6角形状となる(図9参照)。
【0035】
更に、開口部41が形成されたカートン3の移動と同期して循環移動する充填装置43のプッシャー43aが、被収容物8を開口部41からカートン3内に押し込んで収容する。尚、被収容物は底部から収容される。
【0036】
被収容物8が収容されたカートン3が、前部閉塞位置Cに到達すると、口部用挟持体28a,28bは、口部閉塞姿勢に姿勢変更する。しかも、被収容物8が収容されたカートン3は、この挟持体で搬送される際に、下方のガイド体54はカートン3の口部側に向けて肉厚が厚くなるように断面テーパ状になっており、カートン3の口部側を略中央まで偏平状に案内する(図10参照)。
そして、ガイド体45により、折り返し片19を折り上げ、胴部15に折り返してローラ46にて圧着する(図11及び図12参照)。
【0037】
更に、前記カートン3が、底部閉塞位置Dに到達すると、底部側の挟持体29a,29bは、更に互いの間隔が狭くなって底部閉塞姿勢に姿勢変更するため、カートン3の底部は、略矩形状となる(図13参照)。そして、折曲手段47により、両側に設けられた一対のサイドフラップ18を折り曲げ、更に、ガイド手段52により、底壁部17の先端部に延設された折り込み片17aを屈曲し、底壁部17を折り曲げて折り込み片17aを胴部15内に差し込むことにより、胴部15の底部を閉塞して包装体50を形成する。
【0038】
包装体50は、搬送装置7から取り出され、次工程(例えば梱包工程)に搬送される。
【0039】
本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、本実施の形態では、前部閉塞位置Cでの前部閉塞工程と底部閉塞位置Dでの底部閉塞工程とは別工程であったが、同工程で行っても良い。
【0040】
しかも、被収容物8は、スタンディングパウチに限らず、任意のものが採用可能である。また、カートン3の開口も6角形状に限定されず、任意の形状のものが可能であり、その他、本発明は各部の具体的な構成は任意に設計変更自在である。
【0041】
以上のように、本発明のカートニング装置によれば、一対の底部用挟持体と一対の口部用挟持体がカートンの底部側と口部側とをそれぞれ挟持するため、カートンを安定した状態で搬送することができると共に、被収容物を収容する際に挟持体は互いに接近して開口姿勢になり、カートンの開口を所定形状の大きさに開口させるため、被収容物の押し込みを確実に行え、従来のようにカートンの開口形状が矩形状のもの以外のカートンであっても、カートンの取り出しから箱詰めまでの一連の工程の高速化及び自動化を容易に達成することができる。
【0042】
また、口部用挟持体は、被収容物のカートンへの収容時に、カートンを所定形状に開口すべく互いに接近する開口姿勢と、カートンの口部側が偏平状となるように、互いに離間する口部閉塞姿勢とに移動自在に設けられているので、カートンを安定した状態で搬送及び開口させて被収容物を収容することができる一方、底部用挟持体は各挟持体を開口姿勢よりも更に接近させ底部閉塞姿勢にすることでカートンの底部を被収容物の収容時とは異なる形状にして閉塞することができる。上記カートニング装置は、特に、スタンディングパウチのように底部から上方の口部へ向けて次第に厚さが薄くなる被収容物を収容する場合に最適であり、その包装工程の自動化を容易に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の全体工程を示す斜視図。
【図2】同概略を示す正面図。
【図3】同概略平面図。
【図4】同一対の挟持体でカートンを挟持した状態を示す一部断面正面図。
【図5】同図2のX−X線矢視断面図。
【図6】同要部を示す一部断面を含む平面図。
【図7】同カートンを移送させる状態の概略正面図。
【図8】同カートンを挟持体で挟持する状態の概略正面図。
【図9】同開口姿勢の挟持体がカートンを開口させた状態を示し、(イ)は概略正面図、(ロ)は概略断面側面図。
【図10】同被収容物が収容されたカートンの口部側を偏平状にした状態を示し、(イ)は口部挟持体が口部閉塞姿勢にある正面概略図、(ロ)は概略断面側面図、(ハ)は概略背面図。
【図11】同被収容物が収容されたカートンの口部側を閉塞する状態を示し、(イ)は口部挟持体が口部閉塞姿勢にある正面概略図、(ロ)は概略断面側面図、(ハ)は概略背面図。
【図12】カートンの口部側を閉塞した状態を示す概略側面図。
【図13】同カートンの底部側を閉塞する状態を示し、(イ)は口部挟持体が口部閉塞姿勢にある正面概略図、(ロ)は概略断面側面図、(ハ)は底部用挟持体が底部閉塞姿勢にある概略背面図。
【図14】従来例を示し、(イ)は正常な状態にカートンを開函する概略図、(ロ)はカートンの開函が不完全な状態の概略図。
【符号の説明】
3…カートン、7…搬送装置、8…被収容物、28a,28b…口部用挟持体、29a,29b…底部用挟持体、25,26…チェーン(循環移動手段)

Claims (1)

  1. 偏平状態に折り畳み可能なカートン(3)を開口させ且つ、開口されたカートン(3)を搬送装置(7)で搬送する際に、前記開口からカートン(3)内に、被収容物(8)を充填装置(43)で押し込んで収容するカートニング装置において、
    前記搬送装置(7)には、カートン(3)の搬送方向の両側を挟持する挟持手段が設けられ、
    前記挟持手段は、カートン(3)の口部側を挟持する一対の口部用挟持体(28a),(28b)と、底部側を挟持する一対の底部用挟持体(29a),(29b)とを備え、
    前記口部用挟持体(28a),(28b)は、被収容物(8)のカートン(3)への収容時にカートン(3)を所定形状に開口すべく互いに接近する開口姿勢と、カートン(3)の口部側が偏平状となるように互いに離間する口部閉塞姿勢とに移動自在に設けられ、
    前記底部用挟持体(29a),(29b)は、被収容物(8)のカートン(3)への収容時にカートン(3)を所定形状に開口すべく互いに接近する開口姿勢と、被収容物(8)が収容されたカートン(3)の底部の閉塞時に前記開口姿勢よりも更に接近する底部閉塞姿勢とに移動自在に設けられていることを特徴とするカートニング装置。
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