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JP4190547B2 - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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JP4190547B2
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Description

本発明は、光ピックアップ装置に関するものであり、特に、2つ以上の対物レンズが配された互換型の光ピックアップ装置に用いて好適なものである。
基板厚の異なる数種のディスクに対応可能な互換型光ピックアップでは、2つ以上の対物レンズを用いる方式が考えられる。この場合、レーザ光を何れの対物レンズに導くかを適宜設定できる構成が光学系内に必要となる。この構成として、たとえば、以下の特許文献1、2に示す構成を用いることができる。
図12に、特許文献1、2に記載の構成例を示す。
図において、1は半導体レーザ、2はコリメータレンズ、3は偏光変換素子、4は偏光ビームスプリッタ、5はミラー、6はλ/4板、7は第1の対物レンズ、8は第2の対物レンズ、9は光検出系である。
半導体レーザ1から出射されたレーザ光は、コリメータレンズ2で平行光とされた後、偏光変換素子3によって偏光方向が調整される。レーザ光の偏光方向が第1の方向にあるとき、レーザ光は、偏光ビームスプリッタ4にて、第1の対物レンズ7に向かう方向に反射される。また、レーザ光の偏光方向が第1の方向に直交する第2の方向にあるとき、レーザ光は、偏光ビームスプリッタ4を透過し、ミラー5を介して、第2の対物レンズ8に入射される。このように、偏光変換素子3によってレーザ光の偏光方向を第1の方向と第2の方向の間で切り替えることにより、レーザ光が入射される対物レンズが変更される。
この他、2つの対物レンズにレーザ光を振り分けるための構成としてBragg回折型の液晶素子を用いる方法が知られている(特許文献3)。なお、Bragg回折型液晶素子の構成は、たとえば、以下の特許文献4にも示されている。
特開平9−212905号公報 特開2001−344803号公報 特開2006−24351号公報 米国公開特許公報US2005/0237589 A1
図12に示す従来の構成例では、通常、それぞれの反射面が対物レンズ7、8の光軸に対して45°の角度で傾斜した状態で、偏光ビームスプリッタ4とミラー5が配置される。この場合、偏光ビームスプリッタ4に入射する直前のレーザ光のビーム形状と、偏光ビームスプリッタ4またはミラー5によって反射された後のレーザ光のビーム形状は同一となる。このため、対物レンズ7、8に十分な大きさの有効径にてビームを入射させようとすると、偏光ビームスプリッタ4に入射する直前のレーザ光のビーム形状をある程度大きく確保する必要がある。しかし、このようにビーム形状を大きくすると、同図中の寸法Lが大きくなり、その結果、光学系の厚み方向(対物レンズの光軸方向)の寸法が大きくなるとの問題が生じる。
本発明は、かかる問題を解消するものであり、光学系の厚み方向の寸法を小さく抑えながら、レーザ光を2つの対物レンズに円滑に振り分けることができる光ピックアップ装置を提供することを課題とする。
上記課題に鑑み本発明は、以下の特徴を有する。
請求項1の発明は、プラスチック材料から成る第1の対物レンズと、前記第1の対物レンズの光軸に対して45°よりも大きい角度にて傾斜した状態で前記第1の対物レンズの光軸上に配置されるとともに、前記第1の対物レンズの光軸に対して垂直な第1の方向からレーザ光が入射され、電圧の印加および非印加に応じて前記レーザ光を透過および前記第1の対物レンズの光軸に平行な第2の方向に反射するBragg回折型液晶素子と、前記第1の対物レンズに対して前記第1の方向に離間するとともにその光軸が前記第1の対物レンズの光軸と平行となるように配置されたガラス材料から成る第2の対物レンズと、前記Bragg回折型液晶素子を透過したレーザ光を前記第2の対物レンズに導く光学素子を備え、前記Bragg回折型液晶素子に入射する際のビーム形状の短軸方向が前記第2の方向に平行となるよう調整されていることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の光ピックアップ装置において、前記光学素子は、前記第2の対物レンズの光軸に対して45°傾斜した状態で前記第2の対物レンズの光軸上に配置されるとともに、前記Bragg回折型液晶素子を透過したレーザ光を前記第2の方向に反射するミラーであることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の光ピックアップ装置において、波長の異なる数種のレーザ光を出射する光源と、前記光源からのレーザ光を前記Bragg回折型液晶素子に入射させる光学系を備え、前記Bragg回折型液晶素子は、入射された数種のレーザ光のうち所定のレーザ光に対して回折による反射作用を発現するよう構成されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載の光ピックアップ装置において、前記光源は、波長の異なる数種のレーザ光をそれぞれ出射する複数の半導体レーザを備え、前記光学系は、これら半導体レーザからそれぞれ出射されるレーザ光の光路を一つに纏めて前記Bragg回折型液晶素子に入射させる光路調整素子を有することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1ないし4の何れか一項に記載の光ピックアップ装置において、前記Bragg回折型液晶素子は、反射後のビーム形状が略真円となるような角度にて前記第1の対物レンズの光軸に対して傾斜して配置されていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1ないし5の何れか一項に記載の光ピックアップ装置において、前記第1の対物レンズと前記Bragg回折型液晶素子の間にλ/4板が配され、前記Bragg回折型液晶素子は、前記λ/4板によって直線偏光方向が回転される前の前記レーザ光に対して回折による反射作用を発現する第1のBragg回折型液晶素子と、前記λ/4板によって直線偏光方向が回転された後の前記レーザ光に対して回折による反射作用を発現する第2のBragg回折型液晶素子を備えることを特徴とする。
なお、上記請求項における「Bragg回折型液晶素子」は実施の形態におけるスイッチングミラー104が対応する。また、上記請求項における「光路調整素子」は実施の形態におけるダイクロプリズム126、127が対応する。
ただし、以下の実施の形態は、本発明を特に限定するものではない。
本発明によれば、Bragg回折型液晶素子に対する印加電圧をON/OFF制御することにより、レーザ光が入射される対物レンズを、第1の対物レンズと第2の対物レンズの間で、適宜切り替えることができる。また、Bragg回折型液晶素子を第1の対物レンズの光軸に対して45°よりも大きい角度にて傾斜した状態で配置するようにしたため、Bragg回折型液晶素子に入射する際のレーザ光のビーム形状を第2の方向に小さくすることができ、よって、光学系の厚み方向の寸法を小さくすることができる。
本発明の特徴は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも一つの例示形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。なお、本実施の形態は、基板厚0.6mmのHDDVD(High Definition Digital Versatile Disc)と基板厚0.1mmのBD(ブルーレイディスク)に対応可能な互換型光ピックアップ装置に本発明を適用したものである。
まず、図1に実施の形態に係る光ピックアップ装置の光学系を示す。同図(a)は光学系の上面図、同図(b)は対物レンズアクチュエータ周辺部分の側面図である。なお、同図(a)には、便宜上、光ディスク装置側の構成(再生回路301、サーボ回路302、制御回路303)が併せて示されている。
図示の如く、光ピックアップ装置の光学系は、半導体レーザ101と、コリメータレンズ102と、偏光ビームスプリッタ103と、スイッチングミラー104と、ミラー105と、λ/4板106と、ホルダー107と、対物レンズ108、109と、対物レンズアクチュエータ110と、集光レンズ111と、光検出器112を備えている。
半導体レーザ101は、青色波長(400nm程度)のレーザ光を出射する。コリメータレンズ102は、半導体レーザ101から出射されたレーザ光を平行光に変換する。偏光ビームスプリッタ103は、コリメータレンズ102側から入射されるレーザ光を略透過するとともに、スイッチングミラー104側から入射されるレーザ光を反射する。
スイッチングミラー104は、サーボ回路302から電圧が印加されていないとき、偏光ビームスプリッタ103からのレーザ光を対物レンズ108側に反射(回折)するとともに、ディスクからの反射光を偏光ビームスプリッタ103側に反射(回折)する。また、スイッチングミラー104は、サーボ回路302から電圧が印加されているとき、偏光ビームスプリッタ103からのレーザ光を透過してミラー105へと導くともに、ディスクからの反射光を透過して偏光ビームスプリッタ103へと導く。スイッチングミラー104は、対物レンズ108の光軸に対して45°よりも大きな角度(たとえば、60°)にて傾くよう配置されている。なお、スイッチングミラー104の詳細は、追って詳述する。
ミラー105は、スイッチングミラー104を透過したレーザ光を対物レンズ109側に反射する。ミラー105は、対物レンズ109の光軸に対し45°の角度で傾くよう配置されている。
λ/4板106は、スイッチングミラー104またはミラー105から入射されるレーザ光を円偏光に変換するとともに、ディスクからの反射光を、ディスクへ入射される際の偏光方向に直交する直線偏光に変換する。これにより、ディスクによって反射されたレーザ光は偏光ビームスプリッタ103によって反射される。
ホルダー107は、対物レンズ108、109を保持する。対物レンズアクチュエータ110は、サーボ回路302からのサーボ信号に応じて、ホルダー107をフォーカス方向およびトラッキング方向に駆動する。これにより、対物レンズ108、109はフォーカス方向およびトラッキング方向に一体的に駆動される。
対物レンズ108は、青色波長のレーザ光を、基板厚0.6mmのHDDVD上に適正に収束できるよう設計されている。また、対物レンズ109は、青色波長のレーザ光を、基板厚0.1mmのBD上に適正に収束できるよう設計されている。
集光レンズ111は、ディスクによって反射されたレーザ光を光検出器112上に収束させる。光検出器112は、受光したレーザ光の強度分布から再生RF信号、フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号を導出するためのセンサーパターンを有している。各センサーからの信号は、再生回路301およびサーボ回路302に出力される。
再生回路301は、光検出器112から受信したセンサー信号を演算処理して再生RF信号を導出し、これを復調して再生データを生成する。
サーボ回路302は、光検出器112から受信したセンサー信号を演算処理してトラッキングエラー信号およびフォーカスエラー信号を導出し、これに基づいてトラッキングサーボ信号およびフォーカスサーボ信号を生成して対物レンズアクチュエータ110に出力する。また、制御回路303からの指令に応じて、スイッチングミラー104に駆動電圧を印加する。制御回路303は、キー入力部(図示せず)からの入力指令等に応じて各部を制御する。
図2は、スイッチングミラー104の詳細を示す図である。
まず、同図(a)を参照して、スイッチングミラー104の構成要素であるブラッグ回折型液晶素子(ESBG)について説明する。なお、同図(a)はブラッグ回折型液晶素子(ESBG)の側断面図である。
ブラッグ回折型液晶素子は、ポリマー分散液晶201を、2つのカバーガラス203とスペーサ204内に封入して形成される。ここで、2つのカバーガラス203の内面にはそれぞれITO膜(透明電極)202形成されている。
ポリマー分散液晶201には、所定のパターンにてポリマー(Bragg回折縞)が定着されている。ここで、ポリマーは、たとえば、2つのカバーガラス203とスペーサ204内に、液晶、モノマー、架橋モノマー、重合開始材を含むプリポリマーを封入し、このプリポリマー内で2つの光を干渉させることにより定着される。プリポリマー内で2つの光を干渉させると、プリポリマー内に明暗の干渉縞が生じる。この干渉縞のうち“明”の領域に、プリポリマー中の光重合性の高いモノマーが引き寄せられてポリマー化し、これにより、プリポリマー中に、干渉縞に応じたポリマーのBragg回折縞(体積ホログラム構造)が定着する。ここで、ポリマーの定着パターンは、レーザ光の進行方向を一定角度だけ変化させる回折作用をレーザ光に付与するパターンとされている。
なお、定着処理の際に露光する光は、Bragg回折縞によって回折させたい波長の光が用いられる。すなわち、本実施の形態では、波長400nm程度の青色波長の光が露光用の光として用いられる。
また、ポリマーの屈折率npと、液晶の屈折率nLCは、ITO膜202を介してポリマー分散液晶201に電圧が印加されていない状態において、nLC≠npとなるよう調整されている。なお、液晶は、ポリマー分散液晶201に電圧が印加されるに応じてその屈折率がポリマーの屈折率に接近するよう配向されている。液晶分子の屈折率nLCは、ポリマー分散液晶201に電圧Vdが印加されたとき、ポリマーの屈折率npに一致する。
ポリマー分散液晶201に電圧が印加されていない状態では、ポリマーと液晶の間に屈折率の差(nLC≠np)が生じるため、ポリマー分散液晶201中に、ポリマーによるBragg回折縞(体積ホログラム構造)が生じる。このため、ポリマー分散液晶201に入射したレーザ光は、Bragg回折縞によって回折作用を受ける。
他方、ポリマー分散液晶201に電圧Vdが印加された状態では、ポリマーと液晶の屈折率が一致する(nLC=np)ため、ポリマー分散液晶201中にポリマーによるBragg回折縞(体積ホログラム構造)は生じない。このため、ポリマー分散液晶201に入射したレーザ光は、Bragg回折縞による回折を受けることなく、ポリマー分散液晶201を透過する。
なお、Bragg回折縞(体積ホログラム構造)は偏光依存性が高いため、図2(a)の構成において、レーザ光の偏光方向が、Bragg回折縞(体積ホログラム構造)にて適正に回折作用が発現される偏光方向(以下、「基準偏光方向」という)に対して大きくずれると、レーザ光に対して、Bragg回折縞による回折作用を適正に付与できなくなる。これに対し、図1に示す光学系では、λ/4板106による作用によって、ディスクから反射されてスイッチングミラー104に入射するレーザ光(以下、「入射レーザ光」という)の偏光方向と、偏光ビームスプリッタ103側からスイッチングミラー104に入射するレーザ光(以下、「反射レーザ光」という)の偏光方向が90度相違しているため、このうち何れか一方のレーザ光の偏光方向をBragg回折縞の基準偏光方向に一致させると、他方のレーザ光には、上述の回折作用が付与されなくなる。
そこで、本実施の形態では、図2(b)に示すように、入射レーザ光用のBragg回折型液晶素子(P偏光用液晶素子)と、反射レーザ光用のBragg回折型液晶素子(S偏光用液晶素子)を個別に準備し、これらを、接着層205にて接着して、スイッチングミラー104が構成されている。
ここで、P偏光用液晶素子は、Bragg回折縞の基準偏光方向が、偏光ビームスプリッタ103を透過した入射レーザ光(P偏光)の偏光方向に整合するよう調整されている。また、S偏光用液晶素子は、Bragg回折縞の基準偏光方向が、λ/4板106によって偏光面が90度回転した反射レーザ光(S偏光)の偏光方向に整合するよう調整されている。なお、P偏光用液晶素子とS偏光用液晶素子からそれぞれレーザ光に付与される回折作用は同一となっている。
図3に、P偏光用液晶素子104aとS偏光用液晶素子104bに電圧が印加されていないときのレーザ光の進行路を示す。
同図(a)に示す如く、偏光ビームスプリッタ103を透過した入射レーザ光(P偏光)は、その偏光方向がP偏光用液晶素子104aの基準偏光方向に整合しているため、P偏光用液晶素子104aによって回折され、その進行路が対物レンズ108方向に変更される。
一方、ディスクから反射された反射レーザ光(S偏光)は、その偏光方向がP偏光用液晶素子104aの基準偏光方向に対して90度回転しているため、同図(b)に示す如く、P偏光用液晶素子104aによる回折作用を受けることなく、S偏光用液晶素子104bに入射する。このとき、反射レーザ光の偏光方向はS偏光用液晶素子104bの基準偏光方向に整合しているため、反射レーザ光は、S偏光用液晶素子104bによって回折され、その進行路が偏光ビームスプリッタ103方向に変更される。
図4に、P偏光用液晶素子104aとS偏光用液晶素子104bにそれぞれ電圧Vdが印加されているときのレーザ光の進行路を示す。
同図(a)に示す如く、偏光ビームスプリッタ103を透過した入射レーザ光(P偏光)は、まず、P偏光用液晶素子104aに入射するが、この場合、電圧Vdの印加により、P偏光用液晶素子104a中のポリマーと液晶の屈折率が一致するため、P偏光用液晶素子104a中にBragg回折縞(体積ホログラム構造)は生じず、このため、入射レーザ光は、P偏光用液晶素子104aから回折を受けることなく、P偏光用液晶素子104aを透過する。
次に、入射レーザ光は、S偏光用液晶素子104bに入射するが、この場合も、電圧Vdの印加により、S偏光用液晶素子104b中にBragg回折縞(体積ホログラム構造)が生じていないため、入射レーザ光は、S偏光用液晶素子104bによる回折作用を受けることなく、S偏光用液晶素子104bを透過する。なお、入射レーザ光の偏光方向は、S偏光用液晶素子104bの基準偏光方向に対して90度回転しているため、S偏光用液晶素子104bに電圧が印加されていなくとも、S偏光用液晶素子104bから入射レーザ光に回折作用が付与されることはない。
しかして、入射レーザ光は、スイッチングミラー104を透過して、ミラー105へと導かれる。
一方、ディスクから反射された反射レーザ光(S偏光)は、同図(b)に示す如く、まず、S偏光用液晶素子104bに入射するが、電圧Vdの印加により、S偏光用液晶素子104b中のポリマーと液晶の屈折率が一致するため、S偏光用液晶素子104b中にBragg回折縞(体積ホログラム構造)は生じず、このため、反射レーザ光は、S偏光用液晶素子104bから回折を受けることなく、S偏光用液晶素子104bを透過する。
次に、反射レーザ光は、P偏光用液晶素子104aに入射するが、この場合も、電圧Vdの印加により、P偏光用液晶素子104a中にBragg回折縞(体積ホログラム構造)が生じていないため、入射レーザ光は、P偏光用液晶素子104aによる回折作用を受けることなく、P偏光用液晶素子104aを透過する。なお、入射レーザ光の偏光方向は、P偏光用液晶素子104aの基準偏光方向に対して90度回転しているため、P偏光用液晶素子104aに電圧が印加されていなくとも、P偏光用液晶素子104aから入射レーザ光に回折作用が付与されることはない。
しかして、反射レーザ光は、スイッチングミラー104を透過して、偏光ビームスプリッタ103へと導かれる。
このように、本実施の形態によれば、P偏光用液晶素子104aとS偏光用液晶素子104bに対する印加電圧をON/OFF制御することにより、レーザ光が入射される対物レンズ108、109を適宜切り替えることができる。本実施の形態によれば、電気的にスイッチング可能なBragg回折型液晶素子を対物レンズの切り替え手段として用いながら、同時に、光検出器112へとレーザ光を導くための光路変更手段として偏光ビームスプリッタ103を用いることができる。
次に、図5を参照して、スイッチングミラー104によるビーム整形効果について説明する。
同図(a)に示す如く、スイッチングミラー104に対してZ軸方向に入射したビーム径φyのレーザ光は、スイッチングミラー104にて反射されることによって、ビーム径φzのレーザ光に整形される。ここで、同図の如く、Y軸に対するスイッチングミラー104の傾斜角をθyとすると、反射前後のビームスポットの整形倍率は、φz/φy=tanθyとなる。ここで、傾斜角θyが45°<θy<90°であれば、整形倍率φz/φyは1より大きくなる。たとえば、傾斜角θy=60°であれば、整形倍率は、φz/φy=1.73となる。
今、同図(b)に示す強度分布のレーザ光がスイッチングミラー104に対して、同図(c)の如くして入射したとする。この場合、本実施の形態では、上記の如く、スイッチングミラー104の傾斜角θyが45°よりも大きくなるように設定されているため、スイッチングミラー104によって反射された後のレーザ光のビーム形状は、その短軸方向がφz/φy倍だけ拡張される。たとえば、スイッチングミラー104へ入射する前のビーム径φy0、φx0の比がφy0:φx0=1:1.73であって、スイッチングミラー104の傾斜角θyがθy=60°であるとすると、スイッチングミラー104によって反射された後のビーム径φx1、φz1の比は、φx1:φz1=1:1となり、この反射光のビーム形状は真円となる。
本実施の形態では、同図(c)に示す如く、長軸と短軸がそれぞれX軸方向とY軸方向となるようにして、レーザ光がスイッチングミラー104に入射される。すなわち、図1の光学系において、ビーム形状の長軸がX軸方向に一致するよう、半導体レーザ101の配置が調整される。この調整により、スイッチングミラー104によって反射された後のレーザ光のビーム形状が楕円から真円に近付けられる。
なお、本実施の形態において、ミラー105は、Y軸方向に対して45°の角度で傾斜するようにして配置されている。よって、ミラー105にて反射された後のレーザ光のビーム形状は、ミラー105およびスイッチングミラー104に入射する前のレーザ光のビーム形状と同じとなる。すなわち、ミラー105によってレーザ光にビーム整形効果が付与されることはない。
このように本実施の形態によれば、対物レンズ108、109に入射されるレーザ光のうち、対物レンズ108に入射される方のレーザ光のビーム形状を他方のレーザ光に比べて大きくすることができる。よって、対物レンズ109の有効径を対物レンズ108に比べて小さくすることができ、もって、対物レンズ109の軽量化を図ることができる。
なお、現在のところ、BD用の対物レンズは、HDDVD用の対物レンズに比べ重量が大きくなっている。これは、HDDVD用対物レンズがプラスチック材料から形成されるのに対し、BD用対物レンズはガラス材料によって形成されるためである。したがって、本実施の形態のように、対物レンズ108をHDDVD用とし、対物レンズ109をBD用とすれば、重量が大きい方のBD用対物レンズをHDDVD用対物レンズよりも小さくすることができ、もって、BD用対物レンズとHDDVD用対物レンズの重量差を抑制することができる。よって、これら2つの対物レンズが装着されたホルダー107の重量バランスを均衡させることができ、対物レンズアクチュエータ110による対物レンズの駆動特性を安定化させることができる。
なお、図1に示すように2つの対物レンズを光学系に配する場合、光学系の厚み方向(対物レンズの光軸方向)の寸法は、2つの対物レンズのうち開口が大きい方の対物レンズにレーザ光を入射させる際の、立ち上げミラー入射直前のビーム径、すなわち、図3(c)のビーム径φy0に依存する。すなわち、このφy0を小さくする程、光学系の厚み寸法を小さくすることができる。
本実施の形態によれば、スイッチングミラー104によるビーム整形効果によってレーザビームの短軸が拡張されるため、スイッチングミラー104に入射される直前のレーザ光の短軸方向寸法、すなわち、図3(c)に示すφy0をかなり小さくしても、大きな有効径にて対物レンズ108にレーザ光を入射させることができる。したがって、本実施の形態によれば、このようにφy0を小さく抑えながら、開口の大きい方の対物レンズ108(HDDVD用)に大きな有効径にてレーザ光を入射させることができるので、光学系の厚み方向寸法を小さくすることができる。
なお、本実施の形態では、たとえば、ホルダー109のレーザ通過口によってレーザ光の周縁が遮光される。これにより、対物レンズ108、109には、真円の状態でレーザ光が入射される。
以上のように、本実施の形態によれば、P偏光用液晶素子104aとS偏光用液晶素子104bに対する印加電圧をON/OFF制御することにより、レーザ光が入射される対物レンズ108、109を適宜切り替えることができる。また、スイッチングミラー104の傾斜角θyを45°よりも大きく設定することにより、光学系の薄型化およびBD用対物レンズ109の軽量化を図ることができる。
なお、本発明の実施形態は、上記に限定されるものではなく、他に種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施の形態では、対物レンズ108をHDDVD用とし、対物レンズ109をBD用としたが、対物レンズ108をBD用とし、対物レンズ109をHDDVD用とすることもできる。この場合、BD用として用いる対物レンズ108の開口(有効径)を大きくすることができるため、フォーカス方向における当該対物レンズ108のワーキングディスタンスを大きくすることができる。なお、この場合には、HDDVD用の対物レンズ109とBD用の対物レンズ108の間の重量差が大きくなるため、両者の重量バランスを均衡させるための手段ないし構成がホルダー107等に必要となる。
また、上記実施の形態では、対物レンズ108、109にそれぞれ青色波長のレーザ光を入射させるようにしたが、各対物レンズに入射させるレーザ光は、これに限定されず、光ピックアップ装置の仕様に応じて適宜変更され得るものである。この場合、対物レンズ108、109は、対応するディスクにレーザ光を適正に収束できるよう設計される。
たとえば、光ピックアップ装置が、BD、HDDVD、DVD(Digital Versatile Disc)およびCD(Compact Disc)の互換型である場合、たとえば、対物レンズ108をBD用とし、対物レンズ109をHDDVD/DVD/CD用とすることができる。
図6および図7は、BD/HDDVD/DVD/CD互換型光ピックアップの光学系の一例を示すものである。図6は光学系の上面図、図7は対物レンズアクチュエータ周辺部分の側面図である。なお、図1に示す光学系と同一の素子には同一の符号が付されている。
図において、120は、波長780nm程度の赤外波長のレーザ光(CD用)を出射する半導体レーザ、121は、半導体レーザ120から出射されたレーザ光を平行光に変換するコリメータレンズである。122は、波長650nm程度の赤色波長のレーザ光(DVD用)を出射する半導体レーザ、123は、半導体レーザ122から出射されたレーザ光を平行光に変換するコリメータレンズである。124は、波長400nm程度の青色波長のレーザ光(BD/HDDVD用)を出射する半導体レーザ、125は、半導体レーザ124から出射されたレーザ光を平行光に変換するコリメータレンズである。
126は、コリメータレンズ121側から入射されるレーザ光を透過するとともにコリメータレンズ123側から入射されるレーザ光を反射するダイクロプリズムである。127は、ダイクロプリズム126側から入射されるレーザ光を透過するとともにコリメータレンズ125側から入射されるレーザ光を反射するダイクロプリズムである。
128は、赤外波長のレーザ光(CD用)に対してのみ開口制限作用を付与する開口制限素子である。開口制限素子128として、たとえば、膜コート素子を用いることができる。この膜コート素子には、赤外波長のレーザ光の外周部が入射する位置に波長選択性の膜パターンがコーティングされている。このパターンによる反射作用によって、赤外波長のレーザ光のみ外周部を反射させる。
なお、対物レンズ108はBD用とされ、対物レンズ109はHDDVD/DVD/CD用とされている。
同図に示す光学系において、BDに対し記録/再生を行う場合には、半導体レーザ124を点灯させるとともに、スイッチングミラー104内のP偏光用液晶素子104aとS偏光用液晶素子104bに対する印加電圧をOFF(印加電圧=0)に設定する。また、HDDVDに対し記録/再生を行う場合には、半導体レーザ124を点灯させるとともに、スイッチングミラー104内のP偏光用液晶素子104aとS偏光用液晶素子104bに対する印加電圧をON(印加電圧=Vd)に設定する。
CDまたはDVDに対し記録/再生を行う場合には、半導体レーザ120または122を点灯させるとともに、スイッチングミラー104内のP偏光用液晶素子104aとS偏光用液晶素子104bに対する印加電圧をON(印加電圧=Vd)に設定する。
なお、一般に、Bragg回折縞(体積ホログラム構造)は、偏光依存性と波長選択性が高いため、ポリマーの定着に用いたレーザ光の偏光方向および波長と相違するレーザ光には、回折作用を付与せずに、レーザ光をそのまま透過させる。したがって、CDまたはDVD用のレーザ光を用いる場合には、スイッチングミラー104内のP偏光用液晶素子104aとS偏光用液晶素子104bに電圧Vdを印加しなくても、レーザ光は、P偏光用液晶素子104aとS偏光用液晶素子104bによってそれ程大きな回折作用を受けないものと想定される。
このように、CD/DVD用レーザ光がBragg回折縞(体積ホログラム構造)によって大きな影響を受けない場合には、CD/DVD用レーザ光を用いる場合にも、P偏光用液晶素子104aとS偏光用液晶素子104bに対する印加電圧をOFF(印加電圧=0)に設定するようにしても良い。これに対し、CD/DVD用レーザ光がBragg回折縞(体積ホログラム構造)によって不所望な回折作用を受ける場合には、P偏光用液晶素子104aとS偏光用液晶素子104bに対する印加電圧をON(印加電圧=Vd)に設定するようにすると良い。
なお、この場合、HDDVD用レーザ光を透過させるときに印加する電圧Vdと、DVD用レーザ光を透過させるときに印加する電圧Vdと、CD用レーザ光を透過させるときに印加する電圧Vdは、それぞれ異なる可能性がある。
図6および図7に示す光学系は、さらに図8および図9に示す光学系に変更することができる。この光学系では、偏光ビームスプリッタ103がHM/PBS素子130に置き換えられている。また、図6および図7におけるλ/4板106が省略され、代わりに、HM/PBS素子130の直後にλ/4板131が追加されている。
HM/PBS素子130は、赤色波長および赤外波長のレーザ光に対しては、上記図6および図7の場合と同様、偏光ビームスプリッタとして作用し、青色波長のレーザ光に対してはハーフミラーとして作用する。
λ/4板131は、赤色波長および赤外波長のレーザ光に対しては、上記図6および図7におけるλ/4106と同様、偏光方向の回転作用をこれらレーザ光に付与するが、青色波長のレーザ光に対しては、かかる偏光方向の回転作用を付与しない。
この光学系では、上記図6および図7の場合と異なり、ディスク入射時の青色レーザ光の偏光方向とディスクから反射された青色レーザ光の偏光方向が一致しているため、スイッチングミラー104を上述のP偏光用液晶素子104aのみにて構成することができる。
図10に、スイッチングミラー104をP偏光用液晶素子104aのみにて構成したときの光路切り替え作用を示す。
対物レンズ108(BD用)に青色レーザ光を導く場合、半導体レーザ124を点灯させるとともに、スイッチングミラー104(P偏光用液晶素子104a)に対する印加電圧をOFF(印加電圧=0)に設定する。これにより、同図(a)に示す如く、半導体レーザ124からの青色レーザ光がスイッチングミラー104により反射され、対物レンズ108(BD用)に導かれる。また、ディスクからの反射光は、スイッチングミラー104により反射され、HM/PBS素子130に導かれる。
対物レンズ109(CD/DVD/HDDVD用)に青色レーザ光を導く場合、半導体レーザ124を点灯させるとともに、スイッチングミラー104(P偏光用液晶素子104a)に対する印加電圧をON(印加電圧=Vd)に設定する。これにより、同図(b)に示す如く、半導体レーザ124からの青色レーザ光がスイッチングミラー104を透過して、対物レンズ109(CD/DVD/HDDVD用)に導かれる。また、ディスクからの反射光は、スイッチングミラー104を透過して、HM/PBS素子130に導かれる。
赤色レーザ光または赤外レーザ光を対物レンズ109(CD/DVD/HDDVD用)に導く場合には、半導体レーザ120または122を点灯させるとともに、スイッチングミラー104(P偏光用液晶素子104a)に対する印加電圧をON(印加電圧=Vd)に設定する。これにより、半導体レーザ120または122からのレーザ光がスイッチングミラー104を透過して、対物レンズ109(CD/DVD/HDDVD用)に導かれる。また、ディスクからの反射光は、スイッチングミラー104を透過して、HM/PBS素子130に導かれる。
図8および図9に示す光学系では、偏光ビームスプリッタに替えてHM/PBS素子130を配したため、図6および図7の場合に比べ、青色レーザ光の利用効率が低下する。その一方、対物レンズ108、109とスイッチングミラー104およびミラー105の間にλ/4板は配さないため、図6および図7の場合に比べ、光学系の厚み方向の寸法をさらに小さくすることができる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の実施形態は上記のものに限定されるものではない。
たとえば、上記図6および図7に示す構成例では、波長毎に半導体レーザ120、122、124を配置し、ダイクロプリズム126、127にて、各波長のレーザ光の光軸を整合させるようにしたが、同一筐体内から異なる波長のレーザ光を同一方向に出射する半導体レーザを用いて光学系を構成するようにすることもできる。
この場合、図1に示す構成において、半導体レーザ101が、異なる3つの波長のレーザ光を出射する3波長用の半導体レーザに置き換えられる。また、コリメータレンズ102が、これら3つの波長のレーザ光をそれぞれ平行光に変換するものに変更される。なお、このコリメータレンズは、たとえば、各波長のレーザ光に対し色消し効果を実現できるよう、アッベ数と曲率(球面)が調整された複数枚のレンズを貼り合わせて形成され得る。
なお、このように3波長用の半導体レーザを用いる場合には、各波長のレーザ素子の配置ギャップに応じて、レーザ光の光軸間にずれが生じる。したがって、この構成例の場合には、レーザ光の光軸ズレを補正するための光軸補正素子を、たとえばコリメータレンズの直後に配置するようにするのが望ましい。ここで、光軸補正素子は、たとえば、回折格子によって構成することができる。この場合、光軸補正素子には、波長選択性の回折パターンが形成されている。光軸補正素子は、3波長用の半導体レーザから出射されるレーザ光のうち、所定波長のレーザ光の光軸を、回折作用によって、他の波長のレーザ光の光軸に整合させる。
また、上記実施の形態では、印加電圧OFF時にBragg回折縞(体積ホログラム構造)が作用し、印加電圧ON時にBragg回折縞(体積ホログラム構造)が作用しないようスイッチングミラー104を構成したが、これに代えて、印加電圧ON時にBragg回折縞(体積ホログラム構造)が作用し、印加電圧OFF時にBragg回折縞(体積ホログラム構造)が作用しないようスイッチングミラー104を構成するようにすることもできる。この場合、P偏光用液晶素子104aとS偏光用液晶素子104bのポリマーの屈折率npと液晶の屈折率nLCは、ポリマー分散液晶201に電圧が印加されていない状態において、nLC=npとなるよう調整される。
さらに、上記実施の形態では、2つの対物レンズを用いる場合を例示したが、3つ以上の対物レンズを使用する場合も同様に本発明を適用できる。たとえば、3つの対物レンズを使用する場合には、スイッチングミラー104とミラー105の間にスイッチングミラーを追加し、さらに、追加したスイッチングミラーに対応する位置に対物レンズを追加するようにすれば良い。
また、上記実施の形態では、2つの偏光方向に機能するスイッチングミラー104について、図2(b)に示したように一つの偏光方向に機能するスイッチングミラーを個別に準備し、これらを接着層205にて接着する構成を例示したが、これに代えて、図11に示すように、接着層を持たない構成が考えられる。この構成の生成方法としては、たとえば、P偏光用液晶層をP偏光にて定着させた液晶素子上に、S偏光用液晶層を生成しS偏光にて定着する方法を用いることができる。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
実施の形態に係る光ピックアップ装置の構成例を示す図 実施の形態に係るスイッチングミラーの構成を説明する図 実施の形態に係るスイッチングミラーの作用を説明する図 実施の形態に係るスイッチングミラーの作用を説明する図 実施の形態に係るスイッチングミラーのビーム整形効果を説明する図 実施の形態に係る光ピックアップ装置の変更例を示す図 実施の形態に係る光ピックアップ装置の変更例を示す図 実施の形態に係る光ピックアップ装置の変更例を示す図 実施の形態に係る光ピックアップ装置の変更例を示す図 実施の形態の変更例に係るスイッチングミラーの作用を説明する図 実施の形態に係るスイッチングミラーの構成の変更例を説明する図 従来例を説明する図
符号の説明
101 半導体レーザ
104 スイッチングミラー
104a P偏光用液晶素子
104b S偏光用液晶素子
105 ミラー
106 λ/4板
108 対物レンズ
109 対物レンズ
120 半導体レーザ(赤外波長)
122 半導体レーザ(赤色波長)
124 半導体レーザ(青色波長)
126 ダイクロプリズム
127 ダイクロプリズム
130 HM/PBS素子

Claims (6)

  1. プラスチック材料から成る第1の対物レンズと、
    前記第1の対物レンズの光軸に対して45°よりも大きい角度にて傾斜した状態で前記第1の対物レンズの光軸上に配置されるとともに、前記第1の対物レンズの光軸に対して垂直な第1の方向からレーザ光が入射され、電圧の印加および非印加に応じて前記レーザ光を透過および前記第1の対物レンズの光軸に平行な第2の方向に反射するBragg回折型
    液晶素子と、
    前記第1の対物レンズに対して前記第1の方向に離間するとともにその光軸が前記第1の対物レンズの光軸と平行となるように配置されたガラス材料から成る第2の対物レンズと、
    前記Bragg回折型液晶素子を透過したレーザ光を前記第2の対物レンズに導く光学素子
    を備え、
    前記Bragg回折型液晶素子に入射する際のビーム形状の短軸方向が前記第2の方向に平
    行となるよう調整されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 請求項1に記載の光ピックアップ装置において、
    前記光学素子は、前記第2の対物レンズの光軸に対して45°傾斜した状態で前記第2の対物レンズの光軸上に配置されるとともに、前記Bragg回折型液晶素子を透過したレー
    ザ光を前記第2の方向に反射するミラーである、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 請求項1または2に記載の光ピックアップ装置において、
    波長の異なる数種のレーザ光を出射する光源と、
    前記光源からのレーザ光を前記Bragg回折型液晶素子に入射させる光学系を備え、
    前記Bragg回折型液晶素子は、入射された数種のレーザ光のうち所定のレーザ光に対し
    て回折による反射作用を発現するよう構成されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 請求項3に記載の光ピックアップ装置において、
    前記光源は、波長の異なる数種のレーザ光をそれぞれ出射する複数の半導体レーザを備え、
    前記光学系は、これら半導体レーザからそれぞれ出射されるレーザ光の光路を一つに纏めて前記Bragg回折型液晶素子に入射させる光路調整素子を有する、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 請求項1ないし4の何れか一項に記載の光ピックアップ装置において、
    前記Bragg回折型液晶素子は、反射後のビーム形状が略真円となるような角度にて前記
    第1の対物レンズの光軸に対して傾斜して配置されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  6. 請求項1ないし5の何れか一項に記載の光ピックアップ装置において、
    前記第1の対物レンズと前記Bragg回折型液晶素子の間にλ/4板が配され、
    前記Bragg回折型液晶素子は、
    前記λ/4板によって直線偏光方向が回転される前の前記レーザ光に対して回折による反射作用を発現する第1のBragg回折型液晶素子と、
    前記λ/4板によって直線偏光方向が回転された後の前記レーザ光に対して回折による反射作用を発現する第2のBragg回折型液晶素子を備える、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
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