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JP4189813B2 - 透過型スクリーン - Google Patents

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JP4189813B2 JP2003399155A JP2003399155A JP4189813B2 JP 4189813 B2 JP4189813 B2 JP 4189813B2 JP 2003399155 A JP2003399155 A JP 2003399155A JP 2003399155 A JP2003399155 A JP 2003399155A JP 4189813 B2 JP4189813 B2 JP 4189813B2
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Description

本発明は、背面投射型プロジェクターに用いられる透過型スクリーンに関するものである。
背面投射型表示装置の透過型スクリーンとして多数の微小球状レンズを透明基材上に樹脂を介して固定したものが知られている。
例えば、特許文献1に開示されているものがある。
特許文献1には、透明基材と、この透明基材の入射光側に形成された透明層及び着色層からなる着色ホットメルト接着剤層に固着された一層からなる多数の微小球状透明ビーズと、で構成することにより、モアレ干渉縞の発生が改善でき、コントラストが高く、解像度が良好で品質の高い画像が得られる背面投射型プロジェクターに用いられる平面型レンズが開示されている。
特開平9−318801号公報(第6頁、第1図)
しかしながら、この平面型レンズを作製する際には、微小球状レンズを着色ホットメルト接着剤層に均一に高密度に固着することが難しく、微小球状レンズが存在しない部分に入射した光は、着色ホットメルト接着剤層に吸収されるため、光透過率が減少するので、明るい画像が得られなかった。
また、図6に示すように、透過型スクリーン9への入射光は、微小球状レンズ13から放出されるが、その明るさは、着色層12表面からの微小球状レンズ13の突出量Lによって決まる。この突出量Lは、微小球状レンズ13を埋め込む際の透明層11や着色層12の膜厚、温度や押し込み圧力に依存するが、そのバラツキを透明層11全体に亘って均一に制御することが難しかった。このバラツキは、輝度分布のバラツキを生じて画像の明るさムラを生じるといった問題を生じていた。
更に、透過型スクリーン9の明るさは、入射光が微小球状レンズ13への入射する際、微小球状レンズ13の開口面積によっても決まり、開口面積を最大にするために、微小球状レンズ13の入射側は、着色層12に埋もれないように着色層12面から微小球状レンズ13の半分が突き出ている。この微小球状レンズ13は、その半球面のみが透明層11や着色層12によって固定されているため、振動、温度や湿度によっては、透明層11や着色層12の寸法が変化することにより微小形状レンズ13が脱落することがあり、信頼性に問題を生じていた。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みて成されたものであり、輝度バラツキがなく明るい画像が得られ、信頼性の向上が図れる背面投射型プロジェクターに用いられる透過型スクリーンを提供することを目的とするものである。
本発明は、透明基材に形成された透明接着層上に積層された着色層と、前記着色層上に積層された複数の開口部を有するマスクと、2つの半球面を有し、一方の半球面が前記複数の開口部から突き出し、他方の半球面が前記着色層から前記透明接着層側に突き出して、前記マスク及び前記着色層に固定された複数の楕円形状レンズと、前記マスク上に形成され、前記複数の開口部から突き出た前記複数の楕円形状レンズの前記一方の半球面同士の全てを前記複数の楕円形状レンズの材料と同じ材料で連結して一体化する連結部とを有し、前記一方の半球面からの入射光を前記他方の半球面を介して前記透過基材側に集光させるようにしたことを特徴とする透過型スクリーンを提供する。
本発明によれば、透明基材に形成された透明接着層上に積層された着色層と、前記着色層上に積層された複数の開口部を有するマスクと、2つの半球面を有し、一方の半球面が前記複数の開口部から突き出し、他方の半球面が前記着色層から前記透明接着層側に突き出して、前記マスク及び前記着色層に固定された複数の楕円形状レンズと、前記マスク上に形成され、前記複数の開口部から突き出た前記複数の楕円形状レンズの前記一方の半球面同士の全てを前記複数の楕円形状レンズの材料と同じ材料で連結して一体化する連結部とを有し、前記一方の半球面からの入射光を前記他方の半球面を介して前記透過基材側に集光させるようにしたので、振動や温度、湿度による環境変化により楕円形状レンズがマスクの開口部から脱落することを防止できる。
本発明の実施形態における透過型スクリーン及びその製造方法について図1乃至図3を用いて説明する。従来例と同一構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態における背面投射型プロジェクターに用いられる透過型スクリーンを示す断面図である。
図2は、本発明の実施形態における透過型スクリーンの製造方法を示し、(A)は、(紫外線硬化樹脂形成工程)を示す断面図、(B)は、(紫外線硬化樹脂分離工程)を示す断面図、(C)は、(凹凸形成工程)を示す断面図、(D)は、(半球面形成工程)を示す断面図、(E)は、(着色層形成工程)を示す断面図、(F)は、(接着工程)を示す断面図である。図3は、楕円形状レンズの形成過程におけるマスクの一方の面が他方の面よりも高い圧力差の変化を示す図である。
図1に示すように、本発明の実施形態の透過型スクリーン1は、透明基材2に形成された透明接着層3上に着色層4と、複数の開口部5aを有するマスク5とが順次積層され、かつ複数個の2つの半球面6a、6bを有する楕円形状レンズ6が開口部5aに挿入固定されてなり、楕円形状レンズ6の一方の半球面6bは、マスク5表面から所定量だけ突出し、他方の半球面6aは着色層4から所定量だけ突出して、一方の半球面6bからの入射光を透明基材2側に集光させるようにしたものである。
楕円形状レンズ6は、低粘度の紫外線硬化樹脂からなり、その屈折率を透明基材2、透明接着層3及び着色層4のいずれよりも大きくしてレンズ効果を増大させる形状であることが望ましい。
次に、その製造方法について図2を用いて説明する。
(紫外線硬化樹脂形成工程)
図2(A)に示すように、所定のピッチを有する複数の開口部5aを有するマスク5上に紫外線硬化樹脂7を塗布する。マスク5は、厚みが5μm〜50μmの金属薄板または高分子フィルム、各開口部5aの直径は、10μm〜100μmが望ましい。また、複数の開口部5aのピッチは、工程においてマスク5の変形が問題にならない範囲で短い方が望ましい。
(挿入工程)
次に、図2(B)及び図3に示すように、マスク5の一方の面A側の圧力が他方の面B側の圧力よりも高い圧力差P1に到達させる過程において、紫外線硬化樹脂7の一部を開口部5aに挿入して、マスク5上で分離する。
この後、圧力差P1の状態に保ったままにして、図2(C)に示すように、更に紫外線硬化樹脂7を開口部5aに押し込めてマスク5の一方の面A側が凹部、他方の面B側が凸部となるようにする。このような形状となるのは、一方の面A側の圧力が他方の面B側の圧力よりもP1だけ高い圧力差にする以外に紫外線硬化樹脂7の表面張力及び重力(図2中では、重力は、下方に加わっているものとする。)が作用するためである。
更に、図3に示すように、マスク5の一方の面A側の圧力が他方の面B側よりも高い圧力差P1よりも低い圧力差P2になるようにし、このP2状態に保ったままにすることによって、マスク5の両側に凸状の半球面6a、6bを形成する。
この際、裏面のマスク5面からの半球面6aの突出量Haは、マスク5表面からの半球面6bの突出量Hbよりも大きく、半球面6aの曲率半径は、半球面6bよりも小さい。
この後、図2(D)に示すように、紫外線をマスク5の両面又は片面から照射して、紫外線硬化樹脂7からなる半球面6a、6bを硬化させて、複数の楕円形状レンズ6を形成する。
なお、マスク5表面から半球面6aの突出量Haは、マスク5の一方の面A側と他方の面B側との圧力差P1,P2、紫外線硬化樹脂7とマスク5との間の表面張力及び重力の方向により決定される。表面張力は、紫外線硬化樹脂7の材質や粘度、マスク5の材質や厚み、開口部5aの寸法により決定される。このため、紫外線硬化樹脂7とマスク5が決まれば、圧力差P1,P2により突出量Haを制御できる。また、圧力差P1,P2は、マスク5表面の全面で容易に一定にすることができるため、全ての楕円形状レンズ6の突出量Haを一定に揃えることができる。また、突出量Hbも同様に一定に揃えることができる。
(着色層形成工程)
次に、図2(E)に示すように、複数の楕円形状レンズ6間から露出したマスク上に楕円形状レンズ6の半球面6aの一部が露出するようにして着色層4を形成する。(挿入行程)で突出量Haが一定に揃えられているので、この着色層4の表面から半球面6aの頂部までの高さ、即ち突出量Qを一定に揃えることができる。着色層4としては樹脂に微細カーボンを含有させて黒色にしたものが望ましい。また着色層4の厚みとしては5μm〜50μmが望ましい。
(接着工程)
次に、図2(F)に示すように、透明基材2上に透明接着層3を形成した後、透明接着層3に楕円形状レンズ6の半球面6a側を対向配置させ、透明基材2上に透明接着層3を介して楕円形状レンズ6と共に着色層4を貼り合せて図1に示す透過型スクリーン1を作製する。透明基材2、透明接着層3としては光透過率の高いアクリル系樹脂が望ましい。また、透明接着層3の厚みとして5μm〜50μmが望ましい。
以上のように、本発明の背面投射型プロジェクターに用いられる透過型スクリーンの製造方法によれば、一方の面A側の圧力がその他方の面Bの圧力よりも高い圧力差P1にする過程において、紫外線硬化樹脂7をマスク5の開口部5aに挿入して分離した後、圧力差P1の状態に保ったままにして、紫外線硬化樹脂7を開口部5aに押し込め、更に圧力差P1よりも低い圧力差P2にさせた状態にし、マスク5の両側に半球面6a、6bを形成した後、紫外線を照射して硬化させて複数の楕円形状レンズ6を形成するので、着色層4側表面から半球面6aの頂部までの突出量Qを一定に揃えることができる。この結果、輝度バラツキがなく、明るい画像を有する透過型スクリーン1を得ることができる。また、狭いピッチで開口部5aを形成することにより楕円形状レンズ6の高密度化が達成できるため、分解能の高い画像を得ることができる。
次に、本発明の実施形態の変形例について図4及び図5を用いて説明する。
本発明の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
図4は、本発明の実施形態の変形例を示す断面図である。図5は、本発明の実施形態の変形例における透過型スクリーンの製造方法を示し、(A)は、(連結凹凸面形成工程)を示す断面図、(B)は、(連結半球面形成工程)を示す断面図、(C)は、(着色層形成工程)を示す断面図、(D)は、(接着工程)を示す断面図である。
図4に示すように、本発明の実施形態の変形例における透過型スクリーン8は、実施形態における透過型スクリーン1において、着色層4と反対側のマスク5上には、楕円形状レンズ6を連結する連結部6cが形成されたものであり、それ以外は同様である。
即ち、透明基材2に形成された透明接着層3上に着色層4と、複数の開口部5aを有するマスク5とが順次積層され、かつ複数個の2つの半球面6a、6bを有する楕円形状レンズ6が複数の開口部5aに挿入固定されると共に、着色層4側と反対側のマスク5上に楕円形状レンズ6を連結する連結部6cが楕円形状レンズ6と一体的に形成されてなり、楕円形状レンズ6の一方の半球面6bは、マスク5表面から所定量だけ突出し、他方の半球面6aは、着色層4から所定量だけ突出して、一方の半球面6bからの入射光を透明基材2側に集光させるようにしたものである。
次に、その製造方法について図5を用いて説明する。
(連結凹凸面形成工程)
図5(A)に示すように、本発明の実施形態における図2(A)に示す(紫外線硬化樹脂形成工程)と同様に行った後、マスク5の一方の面A側の圧力が他方の面B側の圧力よりも高い圧力差P1に到達させる過程において、紫外線硬化樹脂7の一部をマスク5の開口部5aに押し込めると共にマスク5上にも残す。
(連結半球面形成工程)
次に、図5(B)及び図3に示すように、圧力差P1よりも低い圧力差P2にさせた状態にして、マスク5の両面に2つの半球面6a、6bを形成した後、紫外線を照射して硬化させ、複数の楕円形状レンズ6及び複数の楕円形状レンズ6の一方の半球面6b同士を連結する連結部6cを形成する。
(着色層形成工程)及び(接着工程)
次に、図5(C)及び(D)に示すように、本発明の実施形態に示す図2(E)及び(F)と同様な(着色層形成工程)及び(接着工程)を行って、図4に示す透過型スクリーン8を作製する。
ここで、図5(B)に示す(連結半球面形成工程)において、マスク5上の連結部6cの高さHcは、マスク5表面からの半球面6bの突出量Haの1/4以下であることが望ましい。
以上のように、本発明の実施形態の変形例によれば、複数の楕円形状レンズ6が連結部6cにより固定されるので、振動や温度、湿度による環境変化により楕円形状レンズ6がマスク5の開口部5aから脱落することを防止できる。
プラズマ表示装置やエレクトロルミネッセンス表示装置等の視野角拡大板、各種照明光源等の光を拡散する光拡散板等に用いる平面型レンズに利用可能である。
本発明の実施形態における透過型スクリーンを示す断面図である。 本発明の実施形態における透過型スクリーンの製造方法を示し、(A)は、(紫外線硬化樹脂形成工程)を示す断面図、(B)は、(紫外線硬化樹脂分離工程)を示す断面図、(C)は、(凹凸形成工程)を示す断面図、(D)は、(半球面形成工程)を示す断面図、(E)は、(着色層形成工程)を示す断面図、(F)は、(接着工程)を示す断面図である。 楕円形状レンズの作製過程におけるマスクの一方の面が他方の面よりも高い圧力差の変化を示す図である。 本発明の実施形態の変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態の変形例における透過型スクリーンの製造方法を示し、(A)は、(連結凹凸面形成工程)を示す断面図、(B)は、(連結半球面形成工程)を示す断面図、(C)は、(着色層形成工程)を示す断面図、(D)は、(接着工程)を示す断面図である。 従来の透過型スクリーンを示す断面図である。
符号の説明
1、8…透過型スクリーン、2…透明基材、3…透明接着層、4…着色層、5…マスク、5a…開口部、6…楕円形状レンズ、6a、6b…半球面、6c…連結部、7…紫外線硬化樹脂

Claims (1)

  1. 透明基材に形成された透明接着層上に積層された着色層と、
    前記着色層上に積層された複数の開口部を有するマスクと、
    2つの半球面を有し、一方の半球面が前記複数の開口部から突き出し、他方の半球面が前記着色層から前記透明接着層側に突き出して、前記マスク及び前記着色層に固定された複数の楕円形状レンズと、
    前記マスク上に形成され、前記複数の開口部から突き出た前記複数の楕円形状レンズの前記一方の半球面同士の全てを前記複数の楕円形状レンズの材料と同じ材料で連結して一体化する連結部とを有し、
    前記一方の半球面からの入射光を前記他方の半球面を介して前記透過基材側に集光させるようにしたことを特徴とする透過型スクリーン。
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