JP4188632B2 - 距離画像の統合方法及び距離画像統合装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、距離画像の統合方法及び距離画像統合装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、物対認識やバーチャルリアリティ等の分野において、物体やシーンの3次元形状を計測し、その形状をモデル化することが重要となっている。一方、高精度かつ比較的安価なレンジファインダの出現に伴い、レンジデータ、すなわち、距離画像の取得が容易となっている。レンジファインダによる単一視点からの計測では、裏側や凹凸に隠された部分など、データの得られない部分が存在するため、物体やシーン全体の3次元形状を得るためには、複数の視点から計測し得られたレンジデータを統合しなければならない。
【0003】
複数の視点から得られた距離画像の統合では、距離画像間で対応する特徴を見つけ、その対応点を基に統合する手法が提案されている。ここで用いられる特徴としては、例えば、予め形状が既知のマーカ(例えば、四角、丸等などの形状)などから得られるエッジや点等の情報や、曲率等の運動不変な情報を対応点とする例がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、複数の距離画像のデータ間に適当な対応点を持たない点が多数含まれていた場合、これらの点の影響によって、正しく統合されず、ロバスト性に欠けることがある。又、曲率等を特徴点とする場合、ノイズを含んだ距離画像から正しく特徴点を抽出することは困難な場合があった。
【0005】
本発明の目的は、従来の距離画像の統合のために設置していたマーカ等の道具が不要であり、多視点間の変換パラメータ(回転パラメータと並進パラメータ)を効率良くロバストに推定できる距離画像の統合方法及び距離画像統合装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1記載の発明は、複数の視点から所定範囲を撮像して得られた距離画像に基づき各視点毎に局所法線ベクトルを求め、同局所法線ベクトルのヒストグラムを生成し、同局所法線ベクトルのうち、同じ向きを持つもの同士を平面グループとして抽出し、前記得られた平面グループの前記局所法線ベクトルに基づき、法線軸に対して、視点からの距離に応じて投影した局所平面パッチの面積ヒストグラム(以下、グローバル統計量という)を求め、複数視点間における、平面グループ間の角度差と、対応する平面グループ同士のグローバル統計量の類似度に基づいて、複数視点間の最も類似度の高い平面グループの対応を求めるとともに、マッチングした平面グループ同士間の変換パラメータを推定し、求めた変換パラメータに基づいて、各視点の距離画像の座標系を1つの座標系に統合する距離画像の統合方法を要旨とするものである。
【0007】
請求項2の発明は、複数の視点から所定範囲を撮像して得られた距離画像に基づき各視点毎に局所法線ベクトルを求める法線ベクトル算出手段と、同局所法線ベクトルのヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、同局所法線ベクトルのうち、同じ向きを持つもの同士を平面グループとして抽出する平面グループ抽出手段と、前記得られた平面グループの前記局所法線ベクトルに基づき、法線軸に対して、視点からの距離に応じて投影した局所平面パッチの面積ヒストグラム(以下、グローバル統計量という)を生成するグローバル統計量生成手段と、複数視点間における、平面グループ間の角度差と、対応する平面グループ同士のグローバル統計量の類似度に基づいて、複数視点間の最も類似度の高い平面グループの対応を求める平面グループマッチング手段と、マッチングした平面グループ同士間の変換パラメータを推定する変換パラメータ推定手段と、求めた変換パラメータに基づいて、各視点の距離画像の座標系を1つの座標系に統合する統合手段とを備えたことを特徴とする距離画像統合装置を要旨とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図13を参照して説明する。
図1は、距離画像統合装置10の全体図である。
【0009】
距離画像統合装置10は、データ入力部11、法線ベクトル算出部12、ヒストグラム生成部13、平面グループ抽出部14、グローバル統計量生成部15、平面グループマッチング部16、変換パラメータ推定部17、統合部18から構成されている。
【0010】
法線ベクトル算出部12は法線ベクトル算出手段に相当し、ヒストグラム生成部13は、ヒストグラム生成手段に相当する。平面グループ抽出部14は平面グループ抽出手段に相当し、グローバル統計量生成部15はグローバル統計量生成手段に相当する。平面グループマッチング部16は平面グループマッチング手段に相当する。又、変換パラメータ推定部17は変換パラメータ推定手段に相当する。統合部18は、統合手段に相当する。
【0011】
本実施形態では、データ入力部11、法線ベクトル算出部12、ヒストグラム生成部13、平面グループ抽出部14及びグローバル統計量生成部15を1つの組として、3つの組を備えている。各組における、法線ベクトル算出部12、ヒストグラム生成部13、平面グループ抽出部14及びグローバル統計量生成部15は、1つのコンピュータにて構成される。すなわち、3つの組に対応して、3つのコンピュータがそれぞれ設けられている。又、平面グループマッチング部16、変換パラメータ推定部17、統合部18は、前記各組毎に設けたコンピュータとは別の1つのコンピュータにて構成されている。
【0012】
なお、以下の説明では、データ入力部11、法線ベクトル算出部12、ヒストグラム生成部13、平面グループ抽出部14及びグローバル統計量生成部15を、1つの組のものとして説明し、他の組のものは同様に機能するため説明を省略する。
【0013】
(データ入力部11)
データ入力部11としては、レンジデータ測定装置(レンジファインダ)を用いており、物体のレンジデータを所定の視点(各組に合わせてそれぞれ視点A、視点B、視点Cという)から周囲環境360°の3次元データ、すなわち、パノラマレンジデータを得る。得られるレンジデータは、レンジデータ測定装置を原点とした視点座標系で表現されることになる。なお、パノラマレンジデータは、距離画像に相当する。
【0014】
図2(a)〜(c)は、同一の部屋CH内において、視点A,B,Cのそれぞれの位置を示す説明図である。図3は、部屋CH内において、視点A,B,Cのそれぞれの位置を示す説明図である。
【0015】
(法線ベクトル算出部12)
前記パノラマレンジデータは、一般的な3次元計測器で得られた3次元データと異なり、3次元情報量が多い全方位の3次元データである。なお、以下ではパノラマレンジデータを単にレンジデータという。
【0016】
そして、同一平面上にある点は、似た局所法線を持つため、局所法線ベクトルを基にしたヒストグラム空間を生成し、そこでのピーク値を検出することにより、平面グループの抽出を行う。
【0017】
そこで、各組の法線ベクトル算出部12では、データ入力部11で得られたパノラマレンジデータに基づいて単位法線ベクトル(以下、単に法線ベクトルという)を算出する。前記法線ベクトルは、局所法線ベクトルに相当する。
【0018】
前記法線ベクトルの算出について詳細に説明する。法線ベクトル算出部12は、本実施形態ではレンジデータに対して、はじめに注目点を中心とする7×7の局所領域内で、以下の平面方程式を用いた最小2乗近似により平面の当てはめを行う。図4は、7×7の場合の注目点を示している。なお、本発明は7×7に限定するものではない。
【0019】
pX+qY+rZ+s=0 …(1)
(p,q,r,sはパラメータである)
p2+q2+r2+s2=1 …(2)
の制約条件下で、
Σ(pXi+qYi+rZi+s)2
を最小化することにより、平面の前記パラメータを推定する。
【0020】
得られた平面のパラメータを基に単位法線ベクトルを求め、その向きが外に向くように単位法線ベクトルの符号を決める。
(ヒストグラム生成部13)
法線ベクトル算出部12で得られた法線ベクトルは球面に分布しているが、球面座標系は扱いにくいため、ヒストグラム生成部13は、図5(a)、図6(a)に示すように球面に投票された法線ベクトルヒストグラムを2つのリング状領域の直交座標空間に展開して、これを法線ベクトルの特徴空間とする。
【0021】
なお、図5(a)、図6(a)は、法線ベクトル投票空間の斜視図である。図5(b)、図6(b)は、同じく法線ベクトル投票空間の正面図を示し、ハッチング領域は、リング状領域を示している。
【0022】
さらに、同じ大きさの領域でも、レンジデータ測定装置(レンジファインダ)からの距離や角度によって、ヒストグラム空間に占める大きさが変化するのを防ぐため、ヒストグラム生成部13は、ヒストグラムを注目点の局所領域が占める実際の面積から求める。
【0023】
なお、得られた2つのヒストグラム空間には、互いに重なり部分が生ずるが、この重なり部分については、後述する平面グループ抽出部14では、いずれか一方のものを使用する。
【0024】
図5(a),図5(b)のθxz(n)及び図6(a),図6(b)のθyz(n)はそれぞれ法線ベクトルnからxz平面とyz平面に投影したときの方位角である。又、φy(n)はxz平面と法線ベクトルnとの角度、φx(n)はyz平面と法線ベクトルnとの角度である。
【0025】
又、ヒストグラム空間の均一性を保つため、ヒストグラム生成部13は得られた法線ベクトルヒストグラムに対して、φ軸に沿ってスケール関数1/sin(φy)又は関数1/sin(φx)を掛ける。
【0026】
図7(a)は、ヒストグラム生成部13により得られたリング状領域におけるヒストグラム空間(θxz(n),φy(n))の例を示している。
又、図7(b)は、ヒストグラム生成部13により得られたリング状領域におけるヒストグラム空間(θyz(n),φx(n))の例を示している。
【0027】
図7(a)、図7(b)のヒストグラム空間では、似た向きを持つ平面グループは1つの分布をなす。
(平面グループ抽出部14)
平面グループ抽出部14は、得られたヒストグラム空間から平面グループを抽出するため、ヒストグラム空間上に存在するピーク値を検出し、その分布を抽出することで、平面グループを得る。すなわち、平面グループ抽出部14は、図7(a)、図7(b)の2つのヒストグラムの分布を基に最も大きなピーク値から順に複数のピークを検出する。これらの1つ1つのピーク値が平面グループとなる。
【0028】
本実施形態では、各平面グループ抽出部14は複数個、例えば10個の平面グループを抽出する。
(グローバル統計量生成部15)
ここで、グローバル統計量生成部15の作用を説明する。
【0029】
同じ法線ベクトルの向きを持つ1つの平面グループにおいては、そこに含まれる各平面は、実際の3次元空間上のいろいろな場所に分布している。そこで、その分布特徴を平面グループのグローバル特徴とし、平面グループの類似度の計算に用いる。
【0030】
本実施形態では、グローバル統計量生成部15はロバスト性を考慮し、平面グループの法線ベクトルと、ある程度角度が類似している平面も用いて、グローバル特徴空間を生成する。すなわち、グローバル統計量生成部15は、対象とする平面グループとほぼ同じ向きから45°の角度をなす平面までを対象として、グローバル特徴空間を生成する。なお、本発明は45°の角度に限定するものではない。
【0031】
なお、視点の位置から見えるピクセル数を用いてグローバル特徴空間を生成する場合、3次元空間上で同じ大きさの領域でも、レンジデータ測定装置(レンジファインダ)からの距離や角度により、グローバル特徴空間上に占める大きさが不均一になる。
【0032】
図8では、視点A,B,Cで、共通の平面50,51を見た場合の距離、角度の相違を示している。又、図8での矢印は、各平面50,51に関する法線ベクトルの向きを示している。
【0033】
そこで、グローバル統計量生成部15では、図9に示すように法線軸Lにセンサ中心(視点)を投影した点αと平面を法線軸Lに投影した点間の距離βに応じて投影した局所平面パッチの面積ヒストグラムをグローバル特徴空間としている。前記局所平面パッチの面積ヒストグラムはグローバル統計量に相当する。なお、図9は3次元モデルとグローバル特徴空間の説明図である。
【0034】
平面とは部屋CH内に存在する平面であり、法線軸Lは抽出された平面グループの法線ベクトルの軸である。
この場合、図9に示す面積ヒストグラムの横軸は、法線軸Lにセンサ中心(視点)を投影した点αと平面を法線軸Lに投影した点間の距離βを示し、縦軸は面積となる。図9は、3次元モデル(a)と、得られるグローバル特徴空間分布(b)の例を示している。図9では、6個の平面が3次元空間上に存在しているが、面積の大きい平面(I)や、平面(VI)は、グローバル特徴空間上では、大きい値となって現れる。平面(II)や、平面(V)のように法線ベクトルと角度がある場合には、グローバル特徴空間では、広がった分布となって現れる。
【0035】
グローバル統計量生成部15では、A〜C組の平面グループ抽出部14でそれぞれ得られた平面グループについて、上記の処理を行う。
(平面グループマッチング部16)
平面グループマッチング部16〜統合部18では、平面グループ抽出部14で得られた平面グループ、及びグローバル統計量生成部15で得られたグローバル特徴空間分布を用いて、多視点のパノラマレンジデータの統合を行う。
【0036】
ここで、平面グループマッチング部16の処理の概要を説明する。
なお、以下の説明では、特に断らない限り、便宜上、視点Bの座標系を視点Aの座標系に変換する場合について説明するが、視点Cの座標系を視点Aの座標系に変換する場合も同様であるので、説明を省略している。
【0037】
平面グループマッチング部16は、1つの視点内の平面グループ間の角度差と、他の1つ視点内の平面グループ間の角度差が、互いに等しい複数の平面グループ同士のマッチングを探索する(図10のS30参照)。その後、平面グループにおけるグローバル特徴空間分布を用いて対応する平面グループ同士の類似度を求め、最も類似度の高い平面グループ同士のマッチングを探索する(図10のS50参照)。
【0038】
前記グローバル特徴空間分布においては、異なる視点から得られた平面グループの中で、同一平面グループがあれば、その平面グループ同士のグローバル特徴空間分布は似ている。そこで、平面グループマッチング部16は、それぞれの視点の2つの平面グループの類似度として、グローバル特徴空間分布の面積ヒストグラムの類似度、すなわち、グローバル統計量の類似度を用いるのである。
【0039】
又、平面グループの類似度の算出は、各視点間、すなわち、A点とB点間、A点とC点間、B点とC点間のそれぞれの平面グループの類似度について行う。
具体的には、平面グループマッチング部16による平面グループの類似度の算出は、片方の面積ヒストグラムを横軸方向(図9に示す距離βを参照)にシフトし、もう一方の面積ヒストグラムとSSD(残差2乗和)を用いて演算することである。
【0040】
又、平面グループマッチング部16は、2つの面積ヒストグラムから最も類似度の大きい時のシフト量とその類似度を求める。又、片方の面積ヒストグラムしか存在しない場合にも類似度を求める(図10のS40参照)。これらの類似度は、2つの視点間における同一平面グループを決定する際に用いる。
【0041】
以下、平面グループマッチング部16が行う処理を詳細に説明する。
なお、本実施形態では、平面グループマッチング部16は下記の(1)、(2)の制約条件で、マッチングを行う。
【0042】
(1) 1つの視点内の平面グループ間の角度差の関係が、他の1つの視点内の平面グループ間にも成立する。
(2) 2つの視点間で3つの平面グループ同士の対応関係が求まれば、回転パラメータ(回転行列)を求めることが可能である。
【0043】
図10のフローチャートにおいて、S10〜S70は、平面グループマッチング部16が処理するステップ(以下、ステップをSという)である。
(S10)
S10では、平面グループ抽出部14において、各視点は10個の平面グループを抽出しているため、この中からそれぞれの視点から3つずつ平面グループを選択する。すなわち、視点間の平面グループの組合せを生成する。ここで各視点間とは、本実施形態では視点A,B間、視点A,C間、視点B,C間である。
【0044】
(S20)
S20では、それぞれの視点において、平面グループ間の角度差を計算する。図12は、視点Aと、視点Bにおいて、それぞれ選択された平面グループP11,P12.P13、及び平面グループP21,P22,P23を示している。各視点における平面グループ間の角度差は、図12に示すように、θa1,θa2,θa3、及びθb1,θb2,θb3とする。
【0045】
(S30)
S30ではそれぞれの視点間における平面グループ間の角度差が60°以上(第1条件)、かつ、1つの視点における平面グループ間の角度差が、他の1つの視点の対応する平面グループ間の角度差と等しい(第2条件)か否かを判定する。
【0046】
図12の例では、平面グループP11,P12.P13間の角度差θa1,θa2,θa3及び平面グループP21,P22,P23の角度差θb1,θb2,θb3が60°以上か否かを判定する。さらに、角度差θa1,θa2,θa3が角度差θb1,θb2,θb3に等しいか否かを判定する。
【0047】
なお、それぞれの視点間における平面グループ間の角度差が60°以上であるか否かを判定する理由は下記の通りである。
回転パラメータ(回転行列)を安定的に求めるため、対応付けられた平面グループ間はある程度の角度差があるものを探索する必要がある。一般に、最小の閉空間を構成するには3つの面が必要であり、その場合、面同士の角度は平均60°であることが分かっている。そこで、本実施形態では、この60°以上の角度差を持つ平面グループを探索するのである。
【0048】
S30で、第1条件、第2条件を共に満足する平面グループの組合せの場合は、S40に移行する。第1条件、第2条件のいずれかを満足しない平面グループの組合せである場合には、S10に戻って、次の平面グループの組合せを生成する。
【0049】
(S40)
S40では、平面グループ間の類似度演算を行う。
平面グループ間の類似度演算では、異なる視点間における平面グループ同士の類似度そのものの演算と、類似度の和の演算が含まれている。
【0050】
まず、異なる視点間における平面グループ同士の類似度そのものの演算処理では、前述したように、片方の面積ヒストグラムを横軸方向(図9に示す距離βを参照)にシフトし、もう一方の面積ヒストグラムとSSD(残差2乗和)を用いて演算する。
【0051】
演算されて得た平面グループ同士の類似度は、図示しない記憶手段に記憶しておき、後記する類似度の和の演算の際に読み出される。
次に、類似度の和の演算について説明する。
【0052】
類似度の和の演算、すなわち、グローバル特徴空間分布(グローバル統計量)の類似度の和の算出は下記の手順で行う。
1) まず、SUM=0とする。
【0053】
2) 対応する平面グループP11とP21,P12とP22,P13とP23の3つの法線ベクトルから3×3の回転パラメータ(回転行列)Rを求める。
回転パラメータは、変換パラメータに相当する。
【0054】
(回転パラメータの演算)
ここで、回転パラメータ(回転行列)の求め方について説明する。
なお、この「回転パラメータの演算」では、2つの視点における平面グループを、説明の便宜上それぞれe及びfで区別して説明する。
【0055】
図11は2つの視点間にある平面グループの対応例を示している。
対応する平面グループ(e1,f1),(e2,f2),(e2,f2),……,(ei,fi)から回転パラメータR(3×3)を推定する。(i=1,2,3……N)
なお、この回転パラメータの求め方は下記の参考文献で公知である。
【0056】
<参考文献>
Kenichi Kanatani:"Analysis of 3-D Rotation Fitting". IEEE Trans. PAMI,Vol.16,No.5,pp543-549,1994
回転パラメータRの推定方法は、下記の通りに行われる。
【0057】
まず、対応するN個の平面グループがある2つの集合{ei},{fi}(i=1,2,3……N)から回転パラメータを求めるには、
【0058】
【数1】
を満たすRを求める。そこで、{ei},{fi}からなる相関行列Kを以下のように定義する。
【0059】
ここでは、上付きTは転置行列を示している。
【0060】
【数2】
ここで、相関行列Kの特異値分解によって下記式が得られる。ここで、行列V,Uは正規直交行列である。
【0061】
【数3】
すると、回転パラメータRは以下のように求めることができる。
【0062】
【数4】
上記のように求められた、回転パラメータRを使用して下記の処理を行う。
【0063】
3) 視点Aの全ての平面グループの法線ベクトルniに対して前記求めた回転パラメータ(回転行列)を掛ける。
Rni=mj …(7)
4) 視点Bにおいて、上記mjと等しい法線ベクトルを持つ平面グループが存在すれば、法線ベクトルniを持つ平面グループと法線ベクトルmjを持つ平面グループの類似度をSUMに加算する。
【0064】
もし、mjと等しい平面グループが視点Bになければ、視点Aの法線ベクトルniを持つ平面グループしか存在しない場合の類似度をSUMに加算する。
5) 3×3の回転パラメータ(回転行列)の逆行列R−1を求める。
【0065】
6) 次に視点Bの平面グループの法線ベクトルmjに対して回転パラメータ(回転行列)を掛ける。
逆行列R−1mj=ni …(8)
7) 次に視点Aにおいて、niと等しい法線ベクトルを持つ平面グループが存在すれば、法線ベクトルniを持つ平面グループと法線ベクトルmjを持つ平面グループの類似度をSUMに加算する。
【0066】
もし、niと等しい平面グループが視点Aになければ、視点Bの法線ベクトルmjを持つ平面グループしか存在しない場合の類似度をSUMに加算する。
上記のようにして、平面グループ間の類似度演算を行う。
【0067】
なお、上記説明では、視点A、視点Bで説明したが、視点A、視点Cにおいても、同様に処理する。
(S50)
次のS50では、今回算出した類似度の和(SUMの値)と過去に算出した最大の類似度の和(過去に算出したSUMの値)と比較して、今回の類似度の和(今回値)が、過去の最大の類似度の和よりも大きいか否かを判定する。今回値の方が大きければ、S60に移行し、そうでなければ、S70に移行する。
【0068】
(S60)
S60では、今回値を最大の類似度の和として更新するとともに、その対応する平面グループと、シフト量を記憶手段に格納する。
【0069】
(S70)
S70では、全ての平面グループの組合せを探索したかを判定し、全ての平面グループの探索が終了していない場合には、S10に戻る。全ての平面グループの探索が終了した場合には、S80に移行する。
【0070】
(変換パラメータ推定部17)
変換パラメータ推定部17は、図10のS80の処理を行う。
すなわち、S80では、前記記憶手段に記憶させた対応する平面グループを基に変換パラメータとしての回転パラメータ及び並進パラメータを推定する。
【0071】
ここでは、精度良く、回転パラメータ(回転行列)を推定するため、3つの平面グループ以外の互いに対応する平面グループがないかを調べる必要がある。この場合、対応関係があったとしても、全体の誤差を大きくするような、「外れ平面グループ」を持つ組合せは、削除する必要がある。
【0072】
そこで、S80では、下記の手順で、外れ平面グループを検出し、回転パラメータを求める際に、この外れ平面グループを含む、平面グループの組合せを除外する。
【0073】
(外れ平面グループの検出及び除外)
1) 平面グループ間の角度差が互いに等しい平面グループ同士の法線ベクトルnp11とmp21、np12とmp22、np13とmp23との内積を用いて、誤差εを下記式(9)で求める。なお、np11は平面グループP11の法線ベクトルの意味であり、他の法線ベクトルn,mも同様に平面グループの符号に対応して付している。
【0074】
ε=(np11・mp21-1)2+(np12・mp22-1)2+(np13・mp23-1)2
…(9)
2) 誤差εに対して、Median(メディアン)をとり、
ε≧(Median × 2.0)
となる平面グループを外れ平面グループとする。
【0075】
上記の条件で、外れ平面グループを含む平面グループの組合せを排除する。
そして、上記のように、外れ平面グループの組合せを排除して、S40と同様の方法により回転パラメータを推定する。
【0076】
並進パラメータの推定は下記の通りに行う。
まず、対応する平面グループに関する3つの法線ベクトルn1,n2,n3とそれぞれのシフト量d1,d2,d3から、それぞれの法線ベクトルと垂直で、かつ原点からそれぞれのシフト量だけ移動した3つの平面を得る。
【0077】
なお、
n1=(a1,b1,c1)
n2=(a2,b2,c2)
n3=(a3,b3,c3)
とする。
【0078】
それらの3つの平面の交点(図13参照)は、1つの視点に対する他の1つの視点の平行移動量Tとなる。ここで、並進パラメータはRTとなる。平面グループマッチング部16により既に求めた回転パラメータ(回転行列)と平行移動量Tを基に、1つの視点の座標系を下記式(10)を使用して他の1つの視点の座標系に変換する。
【0079】
ここでは、説明の便宜上、視点Bの座標系Pbを視点Aの座標系Paに変換する場合を説明する。
Pa=R(Pb+T) …(10)
平行移動量T(3つの平面の交点)の推定は、下記の通りに行われる。
【0080】
1) 3つの平面方程式を求める。
これは、対応する3つの法線ベクトルn1=(a1,b1,c1),n2=(a2,b2,c2),n3=(a3,b3,c3)とそれぞれのシフト量d1,d2,d3から下記(11)式の方程式を得る。
【0081】
【数5】
2) 3つの平面方程式から平行移動量Tを得る。
【0082】
上記式(11)の交点(平行移動量T)は以下のように求める。
但し、下記式のU1はUの逆行列を示している。
【0083】
【数6】
本実施形態では、変換パラメータ推定部17は、さらに、視点Cの座標系Pcを視点Aの座標系Paに変換するが、前記と同様に処理して、回転パラメータ及び並進パラメータを推定する。
【0084】
(統合部18)
統合部18は、図10のS90の処理を行う。
すなわち、S90では、統合部18はそれぞれ求められた回転パラメータ及び並進パラメータを基に、各視点におけるパノラマレンジデータを、1つの座標系に変換する。
【0085】
本実施形態では、視点B及び視点Cのパノラマレンジデータを視点Aの座標系に変換する(図3参照)。
この変換した結果、複数の視点から得られたパノラマレンジデータの座標系を1の視点の座標系に統合することができる。
【0086】
上記実施形態によれば、下記の効果を有する。
(1) 本実施形態では、視点A、視点B、視点Cの複数の視点から周囲環境360°(所定範囲)を撮像して得られたパノラマレンジデータ(距離画像)に基づき各視点毎に法線ベクトル(局所法線ベクトル)を求めるようにした。次に、法線ベクトルのヒストグラムを生成し、同法線ベクトルのうち、同じ向きを持つもの同士を平面グループとして抽出した。
【0087】
そして、得られた平面グループの法線ベクトルに基づき、法線軸に対して、視点からの距離に応じて投影したグローバル統計量を求めた。
さらに、視点A、視点B、視点Cのそれぞれの視点間における、平面グループ間の角度差と、対応する平面グループ同士のグローバル統計量の類似度に基づいて、複数視点間の最も類似度の高い平面グループの対応を求めた。
【0088】
又、マッチングした平面グループ同士間の回転パラメータ及び並進パラメータ(変換パラメータ)を推定し、求めた回転パラメータ及び並進パラメータに基づいて、視点A、視点B、視点Cの各視点の距離画像の座標系を1つの座標系に統合するようにした。
【0089】
この結果、本実施形態の距離画像の統合方法によれば、従来の距離画像の統合のために設置していたマーカ等の道具が不要である効果を奏する。
又、各視点毎に、平面の法線ベクトルを求めるようにして、従来手法と異なり対応点を設置することがないため、複数の距離画像のデータ間に適当な対応点を持たない点が多数含まれていた場合があっても、これらの点の影響を受けることがなく、ロバスト性が高い効果がある。
【0090】
又、曲率等を対応点としないため、ノイズを含んだ距離画像から正しく特徴点を抽出することが困難となることはなく、この点からもロバスト性が高い効果がある。すなわち、本実施形態によれば、多視点間の変換パラメータ(回転パラメータと並進パラメータ)を効率良くロバストに推定できる効果がある。
【0091】
(2) 本実施形態の距離画像統合装置10は、視点A、視点B、視点Cの複数の視点から周囲環境360°(所定範囲)を撮像して得られたパノラマレンジデータ(距離画像)に基づき各視点毎に法線ベクトル(局所法線ベクトル)を求める法線ベクトル算出部12(法線ベクトル算出手段)を備えるようにした。又、法線ベクトルのヒストグラムを生成するヒストグラム生成部13(ヒストグラム生成手段)と、同法線ベクトルのうち、同じ向きを持つもの同士を平面グループとして抽出する平面グループ抽出部14(平面グループ抽出手段)を備えた。そして、得られた平面グループの法線ベクトルに基づき、法線軸に対して、視点からの距離に応じて投影したグローバル統計量を生成するグローバル統計量生成部15(グローバル統計量生成手段)を備えた。
【0092】
さらに、視点A、視点B、視点Cのそれぞれの視点間における、平面グループ間の角度差と、対応する平面グループ同士のグローバル統計量の類似度に基づいて、複数視点間の最も類似度の高い平面グループの対応を求める平面グループマッチング部16(平面グループマッチング手段)を備えた。又、マッチングした平面グループ同士間の回転パラメータ及び並進パラメータ(変換パラメータ)を推定する変換パラメータ推定部17(変換パラメータ推定手段)を備えた。
【0093】
さらに、求めた回転パラメータ及び並進パラメータに基づいて、視点A、視点B、視点Cの各視点の距離画像の座標系を1つの座標系に統合する統合部18(統合手段)とを備えた。
【0094】
この結果、本実施形態では、装置として上記(1)と同様の効果を奏する。
(3) 本実施形態では、グローバル統計量生成部15はロバスト性を考慮し、平面グループの法線ベクトルと、ある程度角度が類似している平面も用いて、グローバル特徴空間を生成するようにした。
【0095】
この結果、ロバスト性を高くすることができる。
(4) 本実施形態では、回転パラメータ(回転行列)を安定的に求めるために、対応付けられた平面グループ間においては、60°以上の角度差を持つ平面グループを探索するようにした。
【0096】
この結果、回転パラメータ(回転行列)を安定的に求めることができる。
なお、本発明の実施形態は上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜に変更して次のように実施することもできる。
【0097】
(1) 前記実施形態では、周囲環境360°の範囲のレンジデータ、すなわち、パノラマレンジデータを使用したが、所定範囲は360°に限定するものではなく、各視点からそれぞれ、共通の撮像対象を含むようにして、レンジデータ測定装置にて撮像するものであれば、360°よりも少ない範囲でもよい。
【0098】
(2) 前記実施形態では、視点は、3つの視点としたが、視点の数は、2つ以上であればよい。
(3) 前記実施形態では、平面グループマッチング部16はS80において、「外れ平面グループの検出及び除外」を行ったが、この処理を省略してもよい。この場合、誤差が出る場合があるが、本発明の効果を奏することができる。
【0099】
又、こうすると、対応する平面グループ同士を3個のみ求め、この平面グループに係る3方向の法線ベクトルから回転パラメータを推定することになるが、それ以外の対応する平面グループを用いれば、より精度良く回転パラメータを推定することができる。
【0100】
(4) 前記実施形態では、グローバル統計量生成部15はロバスト性を考慮し、平面グループの法線ベクトルと、ある程度角度が類似している平面も用いて、グローバル特徴空間を生成するようにした。すなわち、グローバル統計量生成部15は、対象とする平面グループとほぼ同じ向きから45°の角度をなす平面までを対象として、グローバル特徴空間を生成するようにした。しかし、45°に限定するものではなく、他の角度にしてもよい。
【0101】
(5) 前記実施形態では、各視点毎に、データ入力部11、法線ベクトル算出部12、ヒストグラム生成部13、平面グループ抽出部14、及びグローバル統計量生成部15を設けた。これに代えて、データ入力部11のみ、各視点に応じて複数個設け、データ入力部11、法線ベクトル算出部12、ヒストグラム生成部13、平面グループ抽出部14、及びグローバル統計量生成部15は単一のものとしてもよい。この場合、各視点に配置されたデータ入力部11は図1に点線で示すように、1つの法線ベクトル算出部12に出力する。そして、各視点毎に、法線ベクトル算出部12、ヒストグラム生成部13、平面グループ抽出部14、及びグローバル統計量生成部15にて処理してもよい。
【0102】
この場合、法線ベクトル算出部12、ヒストグラム生成部13、平面グループ抽出部14、及びグローバル統計量生成部15は、各部共通の1つのコンピュータにて構成されている。
【0103】
又、平面グループマッチング部16、変換パラメータ推定部17、統合部18は、各部共通の1つのコンピュータにて構成されている。
この場合、法線ベクトル算出部12、ヒストグラム生成部13、及び平面グループ抽出部14を構成するコンピュータと、平面グループマッチング部16、変換パラメータ推定部17、及び統合部18を構成するコンピュータとは、別体でも、共通でもよい。
【0104】
次に、上記した実施形態から把握できる請求項に記載した発明以外の技術的思想について、それらの効果とともに以下に記載する。
(1) 請求項1において、複数視点間における、平面グループ間の角度差と、対応する平面グループ同士のグローバル統計量の類似度に基づいて複数視点間の最も類似度の高い平面グループ同士を求めるとともに、前記マッチングした平面グループ同士間の変換パラメータを推定する際に、対応付けられた平面グループ間においては、60°以上の角度差を持つ平面グループを探索するようにしたことを特徴とする距離画像の統合方法。こうすると、回転パラメータ(回転行列)を安定的に求めることができる。
【0105】
(2) 請求項2において、平面グループマッチング手段は、複数視点間における、平面グループ間の角度差と、対応する平面グループ同士のグローバル統計量の類似度に基づいて複数視点間の最も類似度の高い平面グループの対応を求めるとともに、前記マッチングした平面グループ同士間の変換パラメータを推定する際に、対応付けられた平面グループ間においては、60°以上の角度差を持つ平面グループを探索するようにしたことを特徴とする距離画像統合装置。こうすると、回転パラメータ(回転行列)を安定的に求めることができる。
【0106】
(3) 請求項2において、平面グループマッチング手段は、複数視点間の最も類似度の高い、対応する平面グループ同士を3個のみ求め、この平面グループに係る3方向の法線ベクトルから回転パラメータを推定することを特徴とする距離画像統合装置。
【0107】
なお、対応する平面グループ同士を3個以上用いた方が精度良く回転パラメータを求めることができる。
【0108】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1及び請求項2に記載の発明は、従来の距離画像の統合のために設置していたマーカ等の道具が不要であり、多視点間の変換パラメータ(回転パラメータと並進パラメータ)を効率良くロバストに推定できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】距離画像統合装置10の全体図。
【図2】(a)〜(c)は、同一の部屋CH内において、視点A,B,Cのそれぞれの位置を示す説明図。
【図3】部屋CH内において、視点A,B,Cのそれぞれの位置を示す説明図。
【図4】7×7の場合の注目点を示すための説明図。
【図5】(a)は法線ベクトル投票空間を示す斜視図、(b)は、同じく法線ベクトル投票空間の正面図。
【図6】(a)は法線ベクトル投票空間を示す斜視図、(b)は、同じく法線ベクトル投票空間の正面図。
【図7】(a)はヒストグラム空間(θxz(n),φy(n))の説明図、(b)は、ヒストグラム空間(θyz(n),φx(n))の説明図。
【図8】視点A,B,Cで、共通の平面50,51を見た場合の距離、角度の相違を示すための説明図。
【図9】3次元モデルとグローバル特徴空間の説明図。
【図10】平面グループマッチング部16〜統合部18が実行するフローチャート。
【図11】2つの視点間にある平面グループの対応例を示す説明図。
【図12】同じく2つの視点間にある平面グループの対応例を示す説明図。
【図13】3法線ベクトルとそのシフト量に基づく3平面の説明図。
【符号の説明】
10…距離画像統合装置
11…データ入力部
12…法線ベクトル算出部(法線ベクトル算出手段)
13…ヒストグラム生成部(ヒストグラム生成手段)
14…平面グループ抽出部(平面グループ抽出手段)
15…グローバル統計量生成部(グローバル統計量生成手段)
16…平面グループマッチング部(平面グループマッチング手段)
17…変換パラメータ推定部(変換パラメータ推定手段)
18…統合部(統合手段)
L…法線軸
A,B,C…視点
Claims (2)
- 複数の視点から所定範囲を撮像して得られた距離画像に基づき各視点毎に局所法線ベクトルを求め、
同局所法線ベクトルのヒストグラムを生成し、
同局所法線ベクトルのうち、同じ向きを持つもの同士を平面グループとして抽出し、
前記得られた平面グループの前記局所法線ベクトルに基づき、法線軸に対して、視点からの距離に応じて投影した局所平面パッチの面積ヒストグラム(以下、グローバル統計量という)を求め、
複数視点間における、平面グループ間の角度差と、対応する平面グループ同士のグローバル統計量の類似度に基づいて複数視点間の最も類似度の高い平面グループの対応を求めるとともに、マッチングした平面グループ同士間の変換パラメータを推定し、
求めた変換パラメータに基づいて、各視点の距離画像の座標系を1つの座標系に統合することを特徴とする距離画像の統合方法。 - 複数の視点から所定範囲を撮像して得られた距離画像に基づき各視点毎に局所法線ベクトルを求める法線ベクトル算出手段と、
同局所法線ベクトルのヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、
同局所法線ベクトルのうち、同じ向きを持つもの同士を平面グループとして抽出する平面グループ抽出手段と、
前記得られた平面グループの前記局所法線ベクトルに基づき、法線軸に対して、視点からの距離に応じて投影した局所平面パッチの面積ヒストグラム(以下、グローバル統計量という)を生成するグローバル統計量生成手段と、
複数視点間における、平面グループ間の角度差と、対応する平面グループ同士のグローバル統計量の類似度に基づいて、複数視点間の最も類似度の高い平面グループの対応を求める平面グループマッチング手段と、
マッチングした平面グループ同士間の変換パラメータを推定する変換パラメータ推定手段と、
求めた変換パラメータに基づいて、各視点の距離画像の座標系を1つの座標系に統合する統合手段とを備えたことを特徴とする距離画像統合装置。
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