JP4188189B2 - ナビゲーション装置及び代替ルート提示方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、前記地図上に誘導経路と代替経路とを共に表した画像を表示することにより代替経路の提示を行う技術によれば、複数の経路を同じ地図上に表すため表示が煩雑となり易く、ユーザが代替経路を評価するための情報を把握することが困難となる場合がある。
図1に本実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示す。
図示するように、本ナビゲーション装置は、制御装置1、地図データを格納したDVD−ROMやハードディスク等の記録媒体21にアクセスするための記録媒体ドライブ2、GPS受信機3、角加速度センサや車速センサなどの車両の走行状態を検知する走行状態センサ4、VICS(Vehicle Information and Communication System)による交通情報を受信するVICS受信装置5、ユーザよりの入力を受け付けるリモコン6(リモートコントローラ)、表示装置7を備えている。ここで、VICSは、電波ビーコン、光ビーコン、FM多重放送などを介して、約5分毎にリアルタイムな道路交通情報を送受するシステムである。そして、VICS受信装置5は、このように送信された交通情報を受信する装置であり、電波ビーコン受信機、光ビーコン受信機、FM多重放送受信機などを含んで構成される。
ここで、地図データは、所定の地理的区域毎に図葉と呼ばれる単位で管理されており、各図葉は地図の詳細度に応じた複数のレベルで構成されている。そして、各図葉の各レベルの地図は、1つまたは複数のユニットよりなり、各ユニットは、自身が属する図葉の地理的区域またはこれを分割した区域に対応し、対応する区域の地図を、自身が属するレベルで表現したものである。
ここで、基本地図データは、前述したユニット毎のユニットデータと、各ユニットデータと図葉や対応区域やレベルとの関係を記述したユニット管理データを含む。そして、各ユニットデータはユニット内の道路ネットワークを表す道路ユニットと、ユニット内の表示地図を規定する描画ユニットとを有する。
ここで、道路ユニットでは、道路を直線であるリンクの集合として表現しており、この各リンクの端点がノードである。このようなノードは、交差点等の道路の接続点に必ず設けられる他、隣接するユニットの境界に必ず設けられる。また、各リンクは方向を持ち、リンクを介して隣接する二つのノードの間には、その道路が一方通行である場合には通行方向の一つのリンクのみが設けられるが、その道路が双方向である場合には基本的には相互に逆方向の二つのリンクが設けられる。
そして、地図データに含まれる路線データは、各道路毎に設けられた路線レコードを有し、各路線レコードには、道路の識別子である路線番号や、各道路の高速道路、国道、県道などの路線種別や、各道路の路線名称が記述される。
また、VICS変換テーブルは、VICSで用いられる座標系と基本地図データで用いる座標系の対応を記述した座標変換用のテーブルである。
次に、図1の制御装置1のメモリ107に格納されるデータについて説明する。
図3に示すように、メモリ107には、現在状態情報301、目的地データ302、誘導経路データ303、代替経路データ304、交通情報レコード305を格納する。
現在状態情報301は、現在位置データ3011、現在走行方位データ3012、走行中リンクデータ3013を含み、現在位置データ3011は、車両の現在位置座標を表すデータであり、現在走行方位データ3012は、車両の現在の走行方位を表すデータであり、走行中リンクデータ3013は、現在走行しているリンクのリンク番号を示すデータである。また、目的地データ302は、リンク上の目的地の座標を表す。
また、現在状態算出部103は、以下の処理を繰り返し行う。
すなわち、現在状態算出部103は、走行状態センサ4やGPS受信機3の出力から推定される現在位置に対して、地図データバッファ101から読み出した前回決定した現在位置の周辺の地図とのマップマッチング処理などを施して、現在位置として最も確からしいリンク座標と、現在の走行方向として最も確からしいリンク方向と、現在の走行中のリンクとして最も確からしいリンクとを、それぞれ現在位置座標、現在走行方位、走行中リンクとして決定し、メモリ107の現在位置データ3011と現在走行方位データ3012と走行中リンクデータ3013に設定する。
そして、目的地データ302が示す目的地までの誘導経路をルート探索部104に探索させる。ルート探索部104は、必要地理的範囲の道路ユニットの道路データを地図データバッファ101から読み出し、メモリ107の現在位置データ3011が示す現在位置座標から目的地データ302が示す目的地座標までの、走行中リンクデータ3013が示すリンクを最初に辿る最小コストの経路を、リンクレコードのリンクコストと、交通情報レコード305が示す交通情報とを用いた所定のコストモデルに基づいて誘導経路として算出し、算出した誘導経路の経路データを、誘導経路データ303のルートリンクリスト3031とルートノードリスト3032にそれぞれ格納する。すなわち、たとえば、コストモデルとして走行時間をコストの一つとするコストモデルを用いる場合には、リンクレコードのリンクコストに、当該リンクの要走行時間を含めておくようにする。そして、この各リンクの要走行時間を、交通情報レコード305の交通情報に応じて修正した上で、経路の走行時間に関するコストを求めるようにする。ここで、この交通情報に応じたリンクの要走行時間の修正は、たとえば、渋滞が発生しているリンクについては交通情報が示す渋滞の程度やリンクの長さに応じた走行時間にリンクの要走行時間を修正することにより行う。
すなわち、主制御部108は、現在走行方位データ3012が示す走行方位に応じた方位を表示方位に決定し、予め成されたユーザ設定や初期設定に応じて縮尺を決定し、現在位置データ3011から読み出した現在位置周辺の、決定した表示方位と決定した縮尺とに応じて定まる所定範囲を表示範囲として決定する。ここで表示方位は、現在走行方位が常に上となるように算出する。
図4aは、このようにして表示されたナビゲーション画像の例を示すものであり、図示するように表示装置7の全面に設定されたナビゲーション画像ウインドウ410上に表示されるナビゲーション画像は、地図表示要素や各種文字列や施設マークが表された地図画像401上に、現在位置マーク402と、誘導経路図形403が表されたものとなる。ただし、誘導経路データ303が設定されておらず経路誘導中でない場合には、前述のように誘導経路図形403は描画されない。また、表示範囲に目的地が含まれる場合には、目的地マークも表示されることになる。
図6に、代替経路探索処理の手順を示す。
ただし、以下では、前記経路探索のコストモデルとして、走行時間のみをコストとして用いる場合への適用を例にとり説明する。
図示するように、この処理では、まず、誘導経路データ303と現在状態情報301を参照し、現在位置から目的地までの間の誘導経路のコストを、ルートリンクリスト3031のリンクコストと交通情報レコード305に基づいて、現コストとして算出する(ステップ602)。ここで、この現コストは、たとえ、現在位置の移動に伴い変化する他、VICS受信装置5が受信する交通情報が示す交通状況に応じて動的に変化する。
ここで、ステップ618の代替経路選択処理の手順を図7に示す。
図示するように代替経路探索処理では、まず、ナビゲーション画像ウインドウ410の表示を閉じ、代えて、図4cに示す代替経路選択ウインドウ460を表示する(ステップ702)。そして、告知範囲と代替経路選択ウインドウ460のサイズに応じて、告知範囲の地図が代替経路選択ウインドウ460のウインドウ枠内サイズ一杯に表示されるように告知範囲の地図の表示縮尺を決定する(ステップ704)。
この上で、次に主制御部108は、代替経路選択ウインドウ460に表示した誘導経路図形403の分岐地点と合流地点の間に対応する区間をn秒間(たとえば、3秒間)、所定間隔(たとえば、0.5秒間隔)で点滅させる(ステップ710)。すなわち、図4cの表示と図4dの表示の所定間隔の切替をn秒間継続する。
そして、変更操作が発生した場合には、誘導経路データ303を代替経路データ304で更新し、(ステップ734)、代替経路選択ウインドウ460を消去し(ステップ736)、ナビゲーション画像ウインドウ410の表示を復帰し処理を終了する。また、維持操作が発生した場合には、そのまま代替経路選択ウインドウ460を消去し(ステップ736)、ナビゲーション画像ウインドウ410の表示を復帰し処理を終了する。
以上の代替経路選択処理によれば、代替経路が探索されると、ナビゲーション選択ウインドウが設定されて、まず、図4cのように、誘導経路と代替経路の差分を含む範囲の地図が誘導経路を表す誘導経路図形461と共に拡大表示され、図4c、dのように誘導経路の代替経路と異なる部分が所定期間点滅表示される。
ここで、ユーザは、現ルート切替操作と新ルート切替操作によって、このナビゲーション選択ウインドウに表示される経路を、図5a、bに示すように代替経路と誘導経路との間で、交互に切り替えることができる。
また、ユーザは、このような表示により代替経路と、代替経路と現在誘導経路との関係を検討し、以降、代替経路を新たな誘導経路に設定したい場合には、変更ボタン503によって変更操作を行うことにより、探索された代替経路を新たな誘導経路として設定することができる。また、図5aに示す代替経路が表示されている状態においてタイマのタイムアウト時間以上放置しても、同様に代替経路を誘導経路に設定することができる。そして、このように代替経路が設定されたならば、表示装置7の表示画面は、図5cに示す、その時点の現在位置550に応じた表示範囲551の地図と、誘導経路図形403と現在位置マーク402によって新たな誘導経路と現在位置を示した図5dに示すナビゲーション画像ウインドウ410に復帰する。そして、そのまま、誘導経路を進行し、図5cに示す現在位置560に到達した場合には、ナビゲーション画像は、その時点の現在位置560に応じた表示範囲561の地図と、誘導経路図形403と現在位置マーク402によって誘導経路と現在位置を示した図5eに示すものとなり、新たに設定した誘導経路に沿った走行が誘導されることになる。
ところで、以上の代替経路選択処理は、以下のように行うこともできる。
すなわち、まず、図8aに示すように告知範囲内の地図と分岐地点に向かう進行方向を表すダミーの現在位置マーク465と告知範囲内の誘導経路を表す誘導経路図形461と分岐地点の地点名称と合流地点の地点名称と「現ルート」との表示801とを代替経路選択ウインドウ460に描画し、誘導経路図形403の分岐地点と合流地点の間に対応する区間をn秒間、所定間隔で点滅させる。
以降、この図8aの誘導経路図形403を提示してその分岐地点と合流地点間の区間を点滅させる表示と、図8bの代替経路図形511を提示する表示をn秒間隔で、ユーザから変更ボタン503による変更操作か、維持ボタン504による維持操作があるか、代替経路選択処理開始後、所定期間L経過するまで交互に繰り返す。
そして、変更操作が発生した場合には、誘導経路データ303を代替経路データ304で更新し、代替経路選択ウインドウ460を消去し、ナビゲーション画像ウインドウ410の表示を復帰し処理を終了する。また、維持操作が発生した場合には、そのまま代替経路選択ウインドウ460を消去し、ナビゲーション画像ウインドウ410の表示を復帰し処理を終了する。また、変更操作も維持操作も発生することなく、所定期間L経過したならば、誘導経路データ303を代替経路データ304で更新し、代替経路選択ウインドウ460を消去し、ナビゲーション画像ウインドウ410の表示を復帰し処理を終了する。
Claims (4)
- 目的地までの間に設定した誘導経路に沿った走行を案内するナビゲーション装置であって、
現在位置から目的地までの前記誘導経路の代替となる経路を代替経路として探索する代替経路探索手段と、
前記代替経路が探索された場合に、地図上に前記誘導経路を当該誘導経路の前記代替経路と相違する区間を識別可能な形態で表した変更候補区間表示画面を表示すると共に、当該変更候補区間表示画面を表示した後に、地図上に前記誘導経路を表した誘導経路案内画面と、地図上に前記代替経路を表した代替経路案内画面とを、交互に表示する代替経路提示手段と、
ユーザの明示的もしくは黙示的指示に従って、前記代替経路を新たな誘導経路として設定する誘導経路更新手段とを有し、
前記変更候補区間表示画面には、前記代替経路は表されないことを特徴とするナビゲーション装置。 - 請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記代替経路提示手段は、所定のユーザ操作に応じて、前記誘導経路案内画面と前記代替経路案内画面との表示を交互に切り替えることを特徴とするナビゲーション装置。 - 請求項1または2記載のナビゲーション装置であって、
前記代替経路提示手段は、前記誘導経路の前記代替経路と相違する区間と前記代替経路の前記誘導経路と相違する区間とを含む、当該二つの区間周辺の範囲を算出し、算出した範囲を、前記誘導経路案内画面及び代替経路案内画面に表示する地図の範囲として設定することを特徴とするナビゲーション装置。 - 目的地までの間に設定した誘導経路に沿った走行を案内するナビゲーション装置において、前記誘導経路の代替となる経路を代替経路として提示する代替経路提示方法であって、
現在位置から目的地までの前記誘導経路の代替となる代替経路を代替経路として探索するステップと、
前記代替経路が探索された場合に、地図上に前記誘導経路を、当該誘導経路の前記代替経路と相違する区間を識別可能な形態で表した変更候補区間表示画面を表示すると共に、当該変更候補区間表示画面を表示した後に、地図上に前記誘導経路を表した誘導経路案内画面と、地図上に前記代替経路を表した代替経路案内画面とを、交互に表示するステップと、
ユーザの明示的もしくは黙示的指示に従って、前記代替経路を新たな誘導経路として設定するステップとを有し、
前記変更候補区間表示画面には、前記代替経路は表されないことを特徴とする代替経路提示方法。
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