JP4181871B2 - 固体撮像素子の駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板表面に複数行、複数列に亘って行列状に配設された複数の光電変換素子と、前記光電変換素子に隣接して設けられ、前記光電変換素子で発生した電荷を列方向に転送する複数の垂直転送部と、前記垂直転送部によって転送される電荷を、行方向に転送する水平転送部とを含む固体撮像素子の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体撮像素子として、CCDを利用した電荷転送部によって信号電荷を転送し、撮像データを得るものが知られている。この固体撮像素子は、半導体基板表面に複数行、複数列に亘って行列状に配設された複数の光電変換素子と、光電変換素子に隣接して設けられ、光電変換素子の電荷を列方向に転送する複数の垂直転送部と、垂直転送部からの電荷を、行方向に転送する水平転送部と、水平転送部によって転送される電荷に応じた信号を出力する出力部とを有している。
【0003】
垂直転送部を構成する第1のタイプの電荷転送素子は、不純物濃度がほぼ一定のn型電荷転送チャネルと、このチャネル上に膜厚がほぼ一定の絶縁膜を介して設けられた複数の電荷転送電極を含んで構成される。このタイプの電荷転送素子では、個々の電荷転送電極に印加する電圧の相対的な大小関係に応じて、相対的に高いレベルの電圧を印加した電極の下にはポテンシャル・ウェル領域が、相対的に低いレベルの電圧を印加した電極の下にはポテンシャル・バリア領域が形成され、ポテンシャル・ウェル領域の上流側及び下流側にポテンシャル・バリア領域を形成すれば、このポテンシャル・ウェル領域内に電荷を閉じこめることができる。
【0004】
したがって、個々の電極に印加する電圧の高さを適宜制御することにより、2つのポテンシャル・バリア領域によって挟まれたポテンシャル・ウェル領域を所望方向に順次移動させることができ、ポテンシャル・ウェル領域内の電荷を所望方向に転送することができる。
【0005】
なお、本明細書においては、電荷転送素子によって転送される電荷の移動を1つの流れとみなして、個々の部材等の相対的な位置を、必要に応じて「何々の上流」、「何々の下流」等と称して特定する。
【0006】
水平転送部を構成する第2のタイプの電荷転送素子は、n型不純物の濃度が相対的に高い領域(以下、この領域を「n型不純物添加領域」という。)と相対的に低い領域(以下、この領域を「n-型不純物添加領域」という。)とが交互に形成された電荷転送チャネルと、このチャネル上に膜厚がほぼ一定の絶縁膜を介して設けられた複数の電荷転送電極を含んで構成される。電荷転送電極は、通常、n型不純物添加領域及びn-型不純物添加領域それぞれの上方に1つずつ配置され、1つのn-型不純物添加領域上に配置された電荷転送電極と、その下流側のn型不純物添加領域上に配置された電荷転送電極とは共通結線される。共通結線される2つの電荷転送電極は、1つの電極としてもよい。
【0007】
このタイプの電荷転送素子では、個々のn型不純物添加領域はn-型不純物添加領域に対して常にポテンシャル・ウェル領域となり、ポテンシャル・ウェル領域内の電荷は、ポテンシャル・バリア領域(この場合は、n-型不純物添加領域)によって、移動が禁止される。したがって、電荷転送電極に印加する電圧の高さを制御することによって、ポテンシャル・バリア領域からポテンシャル・ウェル領域に向かう方向に電荷を転送することができる。
【0008】
以下の記載では、「ポテンシャル・ウェル領域」を単に「ウェル領域」と、「ポテンシャル・バリア領域」を単に「バリア領域」と記述する。また、第1のタイプの電荷転送素子においては、1つの電荷転送電極とその下方に位置する電荷転送チャネルの一領域とによって構成される要素を、第2のタイプの電荷転送素子においては、1つのn-型不純物添加領域型不純物添加領域とその下流側のn型不純物添加領域、及びそれらの上方に配置された電荷転送電極とによって構成される要素を、「電荷転送段」と記述する。
【0009】
このような垂直転送部及び水平転送部を備えた固体撮像素子は、垂直転送部に読み出された信号電荷を水平転送部に転送し、水平転送部によって転送された信号電荷を電圧信号に変換して出力する。固体撮像素子によって静止画撮影を行う場合は、全ての光電変換素子からの信号電荷をそれぞれ画素信号として利用するが、固体撮像素子を用いた電子スチルカメラにおけるモニタモード(カメラのモニタに撮影画像を表示するモード)や、動画撮影モード(記録画素数が一般に少ない。)では、垂直方向及び水平方向に間引いた信号を得れば充分である。
【0010】
垂直方向の間引きは、光電変換素子から垂直転送部への読み出しを間引いたり、垂直方向の複数の光電変換素子の電荷を垂直転送路で加算(混合)させたりすることによって実現される。また、水平方向の間引きは、垂直転送部と水平転送部との間に、信号電荷を一時蓄積するラインメモリを設け、垂直転送部から水平転送部への転送列を間引いた入り、水平転送部で複数の垂直転送部から電荷を加算(混合)することによって実現される。信号電荷の加算を行うと、信号処理上1つの画素として扱われる信号量(電荷量)が増加しているので、撮影感度を向上させることができる。
【0011】
水平転送部において信号電荷の加算を行う固体撮像素子は、特許文献1に示されている。図5は、水平転送部において信号電荷の加算を行う固体撮像素子の一例の概略構成を平面的に示す図であり、半導体基板表面に複数行、複数列に亘って行列状に配設された複数の光電変換素子10と、光電変換素子10に隣接して設けられ、光電変換素子10で発生した信号電荷を列方向Yに転送する複数の垂直転送部20と、垂直転送部20の端部に設けられ、垂直転送部20からの信号電荷を一時蓄積するラインメモリ30と、ラインメモリ30からの信号電荷を行方向Xに転送する水平転送部40と、水平転送部40によって転送される信号電荷に応じた信号を出力する出力部50、光電変換素子10の信号電荷を垂直転送部20に読み出す電荷読み出し部60を含む。なお、図5では、光電変換素子10、ラインメモリ30、電荷読み出し部60は、一部のみに番号を付してある。
【0012】
光電変換素子10は、埋込型のフォトダイオードで実現され、入射光量に応じた信号電荷を発生し蓄積する。各光電変換素子10の上方には、色フィルタ(図示せず)が設けられ、各光電変換素子10は、フィルタの色に対応した分光感度の信号電荷を発生し蓄積する。色フィルタは、例えば赤色(以下、単に「R」と記述する場合もある)、緑色(以下、単に「G」と記述する場合もある)、青色(以下、単に「B」と記述する場合もある)の3原色で構成される。
【0013】
垂直転送部20は、光電変換素子10から読み出された電荷を蓄積し、転送する垂直転送チャネルとその上方に設けられた垂直転送電極(図5においては、垂直転送チャネル領域に対応する領域を概略的に垂直転送部20として記載してある。)を含む第1のタイプの電荷転送素子で構成される。光電変換素子10の信号電荷は、電荷読み出し部60を介して垂直転送部20に読み出される。光電変換素子10、垂直転送部20、電荷読み出し部60の形状及び配置、垂直転送電極(図示せず)の形状、配置等は、種々のものが周知であるので、詳細な記載は省略する。
【0014】
ラインメモリ30は、垂直転送部20に続く1つの電荷転送段として構成される。ラインメモリ30を構成する電荷転送段は、第2のタイプの電荷転送素子の電荷転送段と同様の構成を有し、上流の垂直転送部20側にn-型不純物添加領域、下流の水平転送部40側にn型不純物添加領域が形成されている。したがって、上流側に隣接する垂直転送部20の電荷転送段に信号電荷を蓄積した後、その電荷転送段に相対的に低いレベルの電圧を印加し、ラインメモリに相対的に高いレベルの電圧を印加することにより、垂直転送部20からの信号電荷をラインメモリ30に転送し、蓄積することができる。
【0015】
図6に、垂直転送部20の転送段とそれに続くラインメモリ30の関係を模式的に示す。図6においては、1つの光電変換素子10に対して電荷転送段が4段(それぞれの電荷転送段に対応する垂直転送電極V1、V2、V3、V4で示す。)形成され、その最下流に連続してラインメモリ30(転送制御電極をLMで示す。)が設けられる。
【0016】
水平転送部40は、第2のタイプの電荷転送素子で構成され、1つの垂直転送部20に対応して1つの電荷転送段を有する。そして、垂直転送部20の下流端に設けられたラインメモリ30に蓄積された信号電荷が対応する電荷転送段に転送され、蓄積され、出力部50に転送される。
【0017】
図7は、図5に示す固体撮像素子の、垂直転送部、ラインメモリ、及び水平転送部の構成を概略的に示す部分平面図であり、図8は、図7のA−A断面を示す図である。なお、図8は、垂直転送部、ラインメモリ、水平転送部の各電極及び不純物領域相互の位置関係を示すもので、各要素の寸法(例えば、水平転送電極H1下方のn型不純物領域の寸法)は、正確ではない。
【0018】
チャネルストップ領域22(一部のみ番号を付してある。)に区画された垂直転送チャネル21(一部のみ番号を付してある。)上には、最下流の光電変換素子に対応する垂直転送電極V1、V2、V3、V4が設けられ、続いて転送制御電極LM(この例では、第1の転送制御電極LM1と第2の転送制御電極LM2が設けられるが、電圧が印加されるので、単に「LM」と記述する。)が設けられる。図8の断面図に示すように。垂直転送チャネル21は、n型不純物領域で形成され、垂直転送チャネル21に続いてラインメモリ30のn-型不純物領域31、n型不純物領域32が設けられる。
【0019】
水平転送部40は、行方向に帯状に延在する1本の水平転送チャネル41と、水平転送チャネル41の上方に形成された多数個の第1水平転送電極Haと第2水平転送電極Hb(図7では一部にのみ番号を付してある。)とを有する。第1水平転送電極Haは、水平転送チャネルのn型不純物領域43上方に設けられ、第2水平転送電極Hbは、水平転送チャネルのn-型不純物領域42上方に設けられる。第2水平転送電極Hbは、ラインメモリの転送制御電極LMと第1水平転送電極Haとの間の領域に回り込んでおり、回り込んだ部分の下方もn-型不純物領域となっている。
【0020】
垂直転送電極V1、V2、V3、V4は、4相の駆動パルスφV1〜φV4で駆動され、水平転送電極Ha、Hbは、8相の駆動パルスφH1〜φH8で駆動される。同じ電荷転送段を構成する垂直転送電極Ha、Hbには、同一の駆動パルスが印加されるので、必要に応じて、垂直転送電極HaとHbを、対応する印加される駆動パルスφH1〜φH8に合わせ、H1〜H8と記述する。
【0021】
図9は、図8に示した部分の不純物領域の電位レベルを、垂直転送電極V1〜V4、転送制御電極LM、及び水平転送電極H1、H7、H8に印加される駆動パルスのレベルの変化に対応させて示したものである。図9における「H」は、対応する電極に相対的に高いレベル(以下、単に「ハイレベル」と記述する。)の電圧が印加されている状態(以下、単に「ハイレベル」と記述する。)を示し、「L」は、対応する電極に相対的に低いレベルの電圧が印加されている状態(以下、単に「ローレベル」と記述する。)を示す。
【0022】
図9(a)は、電極V1、V4、H1、H7がローレベル、電極V2、V3、LM、H8がハイレベルとなっており、垂直転送部20の信号電荷が電極V2、V3の下方に蓄積されている状態を示す。この状態から、図9(b)に示すように、電極V4をハイレベルにすると、電極V4下方のバリア領域がなくなるので、信号電荷は電極LM下方のラインメモリ30に移動する。
【0023】
次いで、図9(c)に示すように、電極V4をローレベルにしてバリア領域を形成して垂直転送部20への移動を禁止した後、電極H1をハイレベルにする。しかし、ラインメモリ30と水平転送部40との間にはn-不純物領域が存在するので、ラインメモリ30の信号電荷は移動しない。図9(d)に示すように電極LMをローレベルにすると、信号電荷は電極H1下方に移動する。この状態が、垂直転送部20から水平転送部40に信号電荷が移動した状態である。
【0024】
水平転送部40における移動は、隣接する電極のレベルを変化させ、上流側をローレベルにすることによって行う。図9(e)に示すように、電極H1、H8が共にローレベルの場合も、図X(d)と同様信号電荷は移動しない。図9(d)の状態から電極H1をローレベルにしたり、図9(e)の状態から電極H8をハイレベルにしたりして、上流側の電極をローレベル、下流側の電極をハイレベルにすると、上流側に蓄積された信号電荷は下流側に移動する。
【0025】
以上説明したラインメモリ30から水平転送部40及び水平転送部40内の電荷移動を整理すると、図10のようになる。図10に示すように電荷が移動する条件は、電荷が蓄積された領域に対応する電極の電圧レベルがローレベルで、その電極の次の電極の電圧レベルがハイレベルの場合のみであるので、転送制御電極LM及び水平転送電極H1〜H8に印加する電圧のレベルを制御することにより、電荷の移動を自由に制御できる。
【0026】
次に、図5〜図10を用いて説明した従来の固体撮像素子の動作を説明する。図11及び図12は、全ての光電変換素子で発生し蓄積した信号電荷を読み出して転送し、各光電変換素子に対応した撮影画像信号を出力する場合の動作を説明する図である。図11及び図12においては、便宜的に32個の光電変換素子が、4行8列に配置されているものとして記載したが、実際には数十万個ないし数百万個の光電変換素子が設けられる。また、各光電変換素子上に配置される色フィルタは、Gを正方格子状、RとBを斜め市松状に配列した一般的なGストライプ配列とする。水平転送電極(図示せず)には、8相の水平転送パルスが印加される。
【0027】
図11(a)は、光電変換素子10に各色フィルタに対応した分光感度の検出光に対応した信号電荷が発生し蓄積された状態を示す。なお、図11及び図12における「R」、「G」、「B」は、それぞれ赤、緑、青に対応した信号電荷を示す(蓄積される信号電荷が記載される他の図においても同様である。)。また、参照番号は、一部省略して付してある。
【0028】
図11(b)は、光電変換素子10に蓄積された信号電荷を垂直転送部20に読み出した状態を示し、図11(c)は、垂直転送を行って、最下流の光電変換素子行の信号電荷がラインメモリ30に転送された状態を示す。垂直転送部20への読み出し及び垂直転送部20における転送は、垂直転送電極及び垂直転送電極と一体の読み出し電極(いずれも図示せず)に対する駆動パルスを制御することによって行われる。
【0029】
ラインメモリ30に蓄積された信号電荷を水平転送部40に転送し、さらに水平転送部40を出力部50に向けて転送するには、ラインメモリ30の転送制御電極LMをローレベル、奇数番の水平転送電極H1、H3、H5、H7をハイレベル、偶数番の水平転送電極H2、H4、H6、H8をローレベルにする。各電極にこのような電圧を印加すると、奇数番列の信号電荷が、奇数番の水平転送電極H1、H3、H5、H7に対応する電荷転送段に転送される(図12(a)参照)。そして、ラインメモリ30の転送制御電極LMをハイレベルにした後、水平転送電極H1〜H8に対する印加電圧をハイレベルとローレベルとで繰り返し反転させることにより、水平転送部40の信号電荷を出力部50に転送する。
【0030】
続いて、ラインメモリ30に残された偶数番列の信号電荷を水平転送部40に転送するため、ラインメモリ30の転送制御電極LMをローレベル、偶数番の水平転送電極H2、H4、H6、H8をハイレベル、奇数番の水平転送電極H1、H3、H5、H7をローレベルにする。各電極にこのような電圧を印加すると、図12(b)に示すように、偶数番列の信号電荷が水平転送部40に転送される。そして、奇数番列の信号電荷の転送と同様、ラインメモリ30の転送制御電極LMをハイレベルにした後、水平転送電極H1〜H8に対する印加電圧をハイレベルとローレベルとで繰り返し反転させることにより、水平転送部40の信号電荷を出力部50に転送することができる。
【0031】
1行分の信号電荷を出力部50への転送が終了すると、さらに、垂直転送を行って、最下流の光電変換素子行の信号電荷をラインメモリ30に転送し、同様の水平転送部40への転送及び水平転送部40内の転送を繰り返す。
【0032】
図13に、垂直転送部20の垂直転送電極V1〜V4とラインメモリ30の転送制御電極LMに印加される駆動パルスφV1〜φV4とφLMのタイミングチャート、及び駆動パルスφV1〜φV4とφLMの状態に対応した垂直転送部20及びラインメモリ30の状態を示す。図13は、図11及び図12に示す転送動作に対応するものである。
【0033】
図13における期間Aは、垂直転送期間であり、垂直転送部20に蓄積された信号電荷が光電変換素子1行に対応する段数だけ下流側に転送されると共に、最下流の電荷蓄積領域となっている垂直転送段の信号電荷がラインメモリ30に転送される期間である。期間Aの初期状態においては、垂直転送電極V2とV3、及び転送制御電極LMの印加電圧がハイレベル、垂直転送電極V1とV4の印加電圧がローレベルであり、垂直転送電極V2とV3に対応する電荷転送段がウェル領域となって、信号電荷が蓄積されている(時刻t1の状態参照)。転送制御電極LMに対応する電荷転送段もウェル領域となっているが、図11及び図12で説明したように、この状態では水平転送部40を経て出力されているので、ラインメモリ30には信号電荷の蓄積はない。
【0034】
次いで、垂直転送電極V3とV4、及び転送制御電極LMの印加電圧をハイレベル、垂直転送電極V1とV2の印加電圧をローレベルとすると、垂直転送電極V3とV4に対応する電荷転送段がウェル領域となって、信号電荷が蓄積され、垂直転送部20の最終段の信号電荷は、ラインメモリ30に転送される(時刻t2の状態参照)。続いて、垂直転送電極V1とV4、及び転送制御電極LMの印加電圧をハイレベル、垂直転送電極V2とV3の印加電圧をローレベルにし(時刻t3の状態参照)、垂直転送電極V1とV2、及び転送制御電極LMの印加電圧をハイレベル、垂直転送電極V3とV4の印加電圧をローレベルにし(時刻t4の状態参照)、さらに垂直転送電極V2とV3、及び転送制御電極LMの印加電圧をハイレベル、垂直転送電極V1とV4の印加電圧をローレベルにして初期状態と同じ印加電圧とすると、ラインメモリ30に信号電荷が蓄積され、信号電荷が垂直転送部20を1行だけ転送した状態となる(時刻t5の状態参照)。この状態は、図11(c)の状態である。
【0035】
期間Aの終わりには、転送制御電極LMの印加電圧が一時的にローレベルとなり、蓄積された信号電荷の一部が水平転送部40に転送される(図12(a)の状態参照)。期間Aに続く期間Bは、水平転送部40に転送された信号電荷を出力部50に出力する水平転送期間であり、水平転送部40に蓄積されているすべての信号電荷が出力される期間となる。
【0036】
期間Bに続く期間Cは、ラインメモリ30に残った信号電荷を水平転送部40に転送する期間であり、期間Cの終わりに、期間Aの終わりと同様転送制御電極LMの印加電圧が一時的にローレベルとなり、蓄積された信号電荷の残りが水平転送部40に転送される(図12(a)の状態参照)。そして、期間Cに続く期間D(水平転送期間)で水平転送部40に転送された残りの信号電荷を出力部50に転送する。したがって、期間Aの初期状態をほぼ同じ状態となっている(時刻t6の状態参照)。
【0037】
図13から明らかなように、期間B、C、及びDの間は、垂直転送部20の信号電荷が垂直転送電極V2とV3に対応する電荷転送段に蓄積された状態が継続される。すなわち、垂直転送電極V2とV3の印加電圧がハイレベル、垂直転送電極V1とV4がローレベルの状態が継続される。
【0038】
次に、垂直転送電極への印加電圧のレベルが一定時間固定される場合に、固体撮像素子からの出力画像データに基づく画像に白縦線が発生する理由を、図14を用いて説明する。
【0039】
図14(a)は、垂直転送部20の転送方向(図5の方向Y)断面の一部を示す図であり、図14(b)は、対応する電荷転送段の電位レベルの一例を示す図である。垂直転送チャネル21は、n型不純物領域で形成され、その上方に絶縁膜22を介して垂直転送電極V1〜V4が形成される。このようなCCD型撮像素子の絶縁膜22は、製造上のばらつき等により、絶縁性が低下した部分(便宜的に「欠陥部」と記述する。)23、24を有する場合がある。このような絶縁膜22の欠陥が、垂直転送電極V1〜V4下方の部分に生じると、垂直転送電極V1〜V4から垂直転送チャネル21へのリークが起こる場合がある。
【0040】
垂直転送部20においては、ローレベルの電圧が印加される垂直転送電極は負の電位であり、ローレベルの電圧が印加される垂直転送電極(以下、「VL電極」と記述する。)から、ハイレベルの電圧が印加される垂直転送電極(以下、「VH電極」と記述する。)下方のシリコン基板表面に向けて最も大きな電位勾配となる。したがって、VL電極の下方に絶縁膜22の欠陥部が存在すると、VL電極からVM電極下方の電荷転送チャネル21にリーク性の電流がわずかに流れる。そして、VL電極に対応する電荷転送段に電荷が蓄積される。
【0041】
図14の例では、図示上最右端の垂直転送電極V4の下方に欠陥部24が、右側の垂直転送電極V1の下方に欠陥部23が存在している。図14に示すように、垂直転送電極V1〜V4の駆動パルスφV1〜φV4の内、駆動パルスφV2とφV3がハイレベル、駆動パルスφV1とφV4がローレベルとすると、記号Iで示すリーク性の電流が流れる。この状態が、図13の時刻t5〜t6の状態であるとすると、継続してリーク性の電流が流れるため、垂直転送電極V2とV3に対応する電荷転送段には、図14の符号Qで示すような欠陥に依存する電荷が蓄積される。この電荷Qは、同一列の欠陥箇所より上流側の信号電荷全てに加算されることになるので、出力画像データに基づく画像には白縦線が発生することになる。また、この電荷Qのレベルは固定であるので、特に低照度撮影時に撮影信号回路のゲインを挙げた場合に、画像に白縦線が目立つことになる。
【0042】
【特許文献1】
特開2002−112119号公報
【0043】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、白縦線の発生による画像劣化が少ない撮影画像を得ることができる固体撮像素子の駆動方法を提供するものである。
【0045】
【課題を解決するための手段】
本発明の駆動方法は、半導体基板表面に複数行、複数列に亘って行列状に配設された複数の光電変換素子と、前記光電変換素子に隣接して設けられ、前記光電変換素子で発生した電荷を列方向に転送する複数の垂直転送部と、前記垂直転送部によって転送される電荷を、行方向に転送する水平転送部とを含む固体撮像素子の駆動方法であって、前記垂直転送部は、印加電圧のレベルに応じてバリア領域又はウェル領域として動作する複数の電荷転送段を含んで構成され、前記電荷転送段に蓄積される電荷を前記列方向に転送するに際して、前記垂直転送部の転送動作が停止している期間には、前記バリア領域として動作する電荷転送段が前記転送すべき光電変換素子当たり1段となると共に、1行分の前記光電変換素子で発生した電荷を水平転送する間に、前記転送すべき光電変換素子当たり1段の、バリア領域として動作していた前記電荷転送段に隣接するウェル領域として動作していた前記電荷転送段をバリア領域に、バリア領域として動作していた前記電荷転送段をウェル領域に変化させることにより、バリア領域として動作する前記電荷転送段が変化するように前記固体撮像素子を駆動するものである。このような駆動を行うと、撮影画像データに基づく画像に白縦線が発生する場合、その最大レベルを小さくすることができ、白縦線の発生による画像劣化を減少させることができる。
【0046】
本発明の駆動方法は、さらに前記垂直転送部の端部に設けられ、前記垂直転送部から転送される電荷を一時蓄積し、前記水平転送部に転送するラインメモリを含み、前記水平転送部は、前記ラインメモリに蓄積された電荷を複数回に分けて転送する前記固体撮像素子の駆動方法であって、1行分の前記光電変換素子で発生した電荷を水平転送する間であって、前記ラインメモリから前記水平転送部への電荷転送時に、バリア領域として動作する前記電荷転送段が変化するように前記固体撮像素子を駆動するものである。このような駆動を行うと、バリア領域として動作する前記電荷転送段を変化させるための駆動信号を容易に生成することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。本実施の形態の駆動方法が適用される固体撮像素子は、図5〜図10を用いて説明した従来の固体撮像素子と同様の構成を有するものである。光電変換素子で蓄積した信号電荷を全て読み出して転送し、各光電変換素子に対応した撮影画像信号を出力する場合の動作は従来と同じである(図11及び図12参照)。
【0048】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の駆動方法の第1の実施の形態を説明する図であり、従来の技術で示した図13と同様、垂直転送部20の垂直転送電極V1〜V4とラインメモリ30の転送制御電極LMに印加される駆動パルスφV1〜φV4とφLMのタイミングチャート、及び駆動パルスφV1〜φV4とφLMの状態に対応した垂直転送部20及びラインメモリ30の状態を示すものである。同様に、図11及び図12に示す転送動作に対応するものである。
【0049】
期間A〜Dも図13における期間A〜Dと同様であり、期間Aは垂直転送期間、期間Bは水平転送期間、期間Cはラインメモリ30に残った信号電荷を水平転送部40に転送する期間、期間Dは水平転送期間である。
【0050】
期間Aの初期状態においては、垂直転送電極V1〜V3、及び転送制御電極LMの印加電圧がハイレベル、垂直転送電極V4の印加電圧がローレベルであり、垂直転送電極V1〜V3に対応する電荷転送段がウェル領域となって、信号電荷が蓄積されている(時刻t11の状態参照)。転送制御電極LMに対応する電荷転送段もウェル領域となっているが、図11及び図12で説明したように、この状態では水平転送部40を経て出力されているので、ラインメモリ30には信号電荷の蓄積はない。
【0051】
次いで、垂直転送電極V1の印加電圧をローレベルに変化させ、さらに垂直転送電極V4の印加電圧をハイレベルに変化させると、垂直転送電極V2〜V4に対応する電荷転送段がウェル領域となって、この領域が信号電荷の蓄積領域となり、垂直転送部20の最下流の蓄積領域の信号電荷は、ラインメモリ30に転送される(時刻t12の状態参照)。この状態は、垂直転送部20の信号電荷を蓄積する電荷転送段のウェル領域が1段シフトした状態である。そして、垂直転送電極V1〜V4への印加電圧を順次変化させ、電荷転送段のウェル領域を1段づつシフトさせすことにより、蓄積された信号電荷を1段づつシフトさせる(時刻t13、t14、及び時刻t15の状態参照)。この状態は、図11(c)の状態である。
【0052】
期間Aの終わりに、転送制御電極LMの印加電圧が一時的にローレベルとなり、蓄積された信号電荷の一部が水平転送部40に転送される(図12(a)の状態参照)点は、図13に示す従来の駆動方法と同様である。また、期間Aに続く期間B(水平転送期間)、期間C(ラインメモリ30から水平転送部40への転送期間)、期間D(水平転送期間)における駆動方法も図13に示す従来の駆動方法と同様である。
【0053】
期間B〜期間Dの間、垂直転送部20の状態が変化しない点も図13に示す従来の駆動方法と同じであるが、この間、電荷転送電極V4に対応する電荷転送段のみがバリア領域となっている点が、図13に示す従来の駆動方法と異なる点である。すなわち、垂直転送部20の転送休止期間(期間B〜期間C)に、VL電極となっている垂直転送電極の数が1/2になっている点が異なる。
【0054】
したがって、リークが発生し易い絶縁膜の欠陥部の上方にVL電極が存在する確率が1/2となり、出力画像データに基づく画像に白縦線が発生する頻度も1/2となる。図3に、白縦線の最大レベルと発生するする頻度の関係を示す。図3は、図13に示す駆動方法によって駆動したときに発生する白縦線の最大レベルと発生頻度との関係が、破線で表される場合、同じ固体撮像素子を第1の実施の形態の駆動方法で駆動したときには、実線に示す関係となることを示している。
【0055】
以上、発生した電荷を列方向に転送すべき光電変換素子それぞれに対応して4段の電荷転送段が設けられ、垂直転送部から転送される電荷を一時蓄積し、水平転送部40に転送するラインメモリ30を含む固体撮像素子の駆動方法について説明したが、転送すべき光電変換素子それぞれに対応する電荷転送段が4段以上のものに対しても適用可能である。また、ラインメモリ30が設けられてないものに対しても適用可能である。
【0056】
(第2の実施の形態)
図2は、本発明の駆動方法の第2の実施の形態を説明する図であり、図1及び図13と同様、垂直転送部20の垂直転送電極V1〜V4とラインメモリ30の転送制御電極LMに印加される駆動パルスφV1〜φV4とφLMのタイミングチャート、及び駆動パルスφV1〜φV4とφLMの状態に対応した垂直転送部20及びラインメモリ30の状態を示すものである。同様に、図11及び図12に示す転送動作に対応するものである。図1と大きく異なる点は、1行分の光電変換素子で発生した信号電荷を水平転送する間に、バリア領域として動作する電荷転送段を変化させている点である。
【0057】
期間A〜Dも図1及び図13における期間A〜Dと同様であり、期間Aは垂直転送期間、期間Bは水平転送期間、期間Cはラインメモリ30に残った信号電荷を水平転送部40に転送する期間、期間Dは水平転送期間である。
【0058】
期間Aの初期状態においては、図1と同様、垂直転送電極V1〜V3、及び転送制御電極LMの印加電圧がハイレベル、垂直転送電極V4の印加電圧がローレベルであり、垂直転送電極V1〜V3に対応する電荷転送段がウェル領域となって、信号電荷が蓄積されている(時刻t21の状態参照)。同様に、ラインメモリ30には信号電荷の蓄積はない。
【0059】
垂直転送電極V1〜V4への印加電圧を順次変化させ、電荷転送段のウェル領域を1段づつシフトさせすことにより、蓄積された信号電荷を1段づつシフトさせる点も、図1と同様である。図2の時刻t22〜t25の状態は、それぞれ図1の時刻t12〜t15の状態と同じである。
【0060】
時刻t25の状態とすることによって、ラインメモリ30への電荷転送を完全に行った後、駆動パルスφV3をローレベルに、次いで駆動パルスφV4をハイレベルに変化させることにより、電荷転送電極V3に対応する電荷転送段をバリア領域とする。そして、期間Aの終わりに、転送制御電極LMの印加電圧を一時的にローレベルとし、蓄積された信号電荷の一部を水平転送部40に転送する(事項t26の状態参照)。図2は、信号電荷転送されない列について示したのものであるので、ラインメモリ30に信号電荷が残った状態となっている。
【0061】
そして、ラインメモリ30から水平転送部40に転送された信号電荷が水平転送部40内を転送される期間Bの間、垂直転送部20は、時刻t26の状態のまま保持される。
【0062】
期間Bに続く期間Cでラインメモリ30から水平転送部40へ残り信号電荷が転送されるが、水平転送部40への転送に先だって、バリア領域として動作する電荷転送段を変化させる。期間Cの初期状態は、時刻t26の状態のままであって、電荷転送電極V3に対応する電荷転送段がバリア領域となっている(時刻t27の状態参照)が、電荷転送電極V4に対応する電荷転送段をバリア領域に変化させる。そのため、駆動パルスφV4をローレベルにし(時刻t28の状態参照)、次いで駆動パルスφV3をハイレベルに変化させる(時刻t29の状態参照)。期間Bは、水平転送が停止されているので、バリア領域となる電荷転送段を変更する駆動パルスを生成するのが簡単である。
【0063】
その後、期間Aの終わりと同様転送制御電極LMの印加電圧を一時的にローレベルとし、ラインメモリ30に蓄積された信号電荷の残りを水平転送部40に転送する。
【0064】
期間Cに続く期間Dにおいては、水平転送部40に転送された信号電荷を出力部50に転送する。この間垂直転送部20の状態は変更されないので、期間Dの終わりには、期間Aの初期状態をほぼ同じ状態となっている(時刻t30の状態参照)。
【0065】
以上説明したように、第2の実施の形態においては、1行分の光電変換素子で発生した信号電荷を水平転送する間に、バリア領域として動作する電荷転送段を変化させている。
【0066】
したがって、リークが発生し易い絶縁膜の欠陥部の上方にVL電極が存在しても、リーク電流に基づく電荷蓄積期間が減少(図2の例ではラインメモリの信号電荷を半分づつ2回に分けて転送しているので1/2に減少)するので、出力画像データに基づく画像に発生する白縦線の最大レベルが減少する。図4に、白縦線の最大レベルと発生するする頻度の関係を示す。図4は、図13に示す駆動方法によって駆動したときに発生する白縦線の最大レベルと発生頻度との関係が、破線で表される場合、同じ固体撮像素子を第2の実施の形態の駆動方法で駆動したときには、実線に示す関係となることを示している。
【0067】
なお、図2では、発生した電荷を列方向に転送すべき光電変換素子それぞれに対応して4段の電荷転送段が設けられ、垂直転送部から転送される電荷を一時蓄積し、水平転送部40に転送するラインメモリ30を含む固体撮像素子を駆動方法ついて説明したが、転送すべき光電変換素子それぞれに対応する電荷転送段が3段以上のものに対しても適用可能である。また、ラインメモリ30に蓄積された電荷を複数回に分けて転送するものでなくても、適用可能である。すなわち、水平転送の途中でバリア領域として動作する前記電荷転送段を変化させることによって白縦線の最大レベルを減少させることが可能である。
【0068】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、白縦線の発生による画像劣化が少ない撮影画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の駆動方法における垂直転送部の垂直転送電極とラインメモリの転送制御電極に印加される駆動パルスのタイミングチャート、及び駆動パルスの状態に対応した垂直転送部及びラインメモリの状態を示す図
【図2】本発明の第2の実施の形態の駆動方法における垂直転送部の垂直転送電極とラインメモリの転送制御電極に印加される駆動パルスのタイミングチャート、及び駆動パルスの状態に対応した垂直転送部及びラインメモリの状態を示す図
【図3】本発明の第1の実施の形態の駆動方法による駆動時の白縦線の最大レベルと発生するする頻度の関係を、従来の駆動方法と対比させて示す図。
【図4】本発明の第2の実施の形態の駆動方法による駆動時の白縦線の最大レベルと発生するする頻度の関係を、従来の駆動方法と対比させて示す図。
【図5】水平転送部において信号電荷の加算を行う固体撮像素子の一例の概略構成を平面的に示す平面図
【図6】垂直転送部の転送段とそれに続くラインメモリの関係を模式的に示す図
【図7】図5に示す固体撮像素子の、垂直転送部、ラインメモリ、及び水平転送部の構成を概略的に示す部分平面図
【図8】図7のA−A断面を示す図
【図9】図8に示した部分の不純物領域の電位レベルを、垂直転送電極、転送制御電極、水平転送電極に印加される駆動パルスのレベルの変化に対応させて示す図
【図10】転送制御電極及び水平転送電極の印加電圧レベルと電荷移動の関係を示す図
【図11】全ての各光電変換素子に対応した撮影画像信号を出力する場合の動作を説明する図
【図12】全ての各光電変換素子に対応した撮影画像信号を出力する場合の動作を説明する図
【図13】従来の駆動方法における垂直転送部の垂直転送電極とラインメモリの転送制御電極に印加される駆動パルスのタイミングチャート、及び駆動パルスの状態に対応した垂直転送部及びラインメモリの状態を示す図
【図14】出力画像データに基づく画像に白縦線が発生する理由を説明する図
【符号の説明】
10・・・光電変換素子
20・・・垂直転送部
30・・・ラインメモリ
40・・・水平転送部
50・・・出力部
60・・・電荷読み出し部
Claims (2)
- 半導体基板表面に複数行、複数列に亘って行列状に配設された複数の光電変換素子と、前記光電変換素子に隣接して設けられ、前記光電変換素子で発生した電荷を列方向に転送する複数の垂直転送部と、前記垂直転送部によって転送される電荷を、行方向に転送する水平転送部とを含む固体撮像素子の駆動方法であって、
前記垂直転送部は、印加電圧のレベルに応じてバリア領域又はウェル領域として動作する複数の電荷転送段を含んで構成され、
前記電荷転送段に蓄積される電荷を前記列方向に転送するに際して、前記垂直転送部の転送動作が停止している期間には、前記バリア領域として動作する電荷転送段が前記転送すべき光電変換素子当たり1段となると共に、1行分の前記光電変換素子で発生した電荷を水平転送する間に、前記転送すべき光電変換素子当たり1段の、バリア領域として動作していた前記電荷転送段に隣接するウェル領域として動作していた前記電荷転送段をバリア領域に、バリア領域として動作していた前記電荷転送段をウェル領域に変化させることにより、バリア領域として動作する前記電荷転送段が変化するように前記固体撮像素子を駆動する駆動方法。 - 請求項1記載の駆動方法であって、
前記固体撮像素子は、さらに前記垂直転送部の端部に設けられ、前記垂直転送部から転送される電荷を一時蓄積し、前記水平転送部に転送するラインメモリを含み、
前記水平転送部は、前記ラインメモリに蓄積された電荷を複数回に分けて転送するものであり、
1行分の前記光電変換素子で発生した電荷を水平転送する間であって、前記ラインメモリから前記水平転送部への電荷転送時に、バリア領域として動作する前記電荷転送段が変化するように前記固体撮像素子を駆動する駆動方法。
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