JP4179806B2 - Manufacturing method of heat-sensitive stencil printing master and its manufacturing apparatus - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感熱孔版印刷用マスターの製造方法、その製造装置および感熱孔版印刷用マスターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
赤外線、サーマルヘッド等を用いて原稿を穿孔製版し、これらを印刷用の版として使用する印刷方法は穿孔印刷として知られ、簡便な印刷方法として広く普及している。これらの中でも、サーマルヘッドを使用した穿孔方式はデジタル製版と呼ばれ、地汚れの発生が少ないこと、文字や図形のデジタル処理が可能なこと、簡便なこと等の理由により、現在では孔版方式の主流になっている。また、近年小さな文字から写真のハーフトーンにまで対応した解像度の高い、高品質への要求が高まり、製版装置においては、サーマルヘッドの微小化、高精細化等の対応がなされている。
【0003】
感熱孔版印刷用マスターもサーマルヘッドの微小化に伴い、熱可塑性フィルムを薄くして対応してきている。しかし、熱可塑性フィルムを薄くしていくことにより繊維状多孔物質からなる多孔性繊維膜の凹凸に沿って熱可塑性フィルム面も凹凸が発生し、平滑性が低下する。平滑性が低下するとサーマルヘッドによって穿孔する際に穿孔不良が発生し、画質が低下してしまう。また、多孔性繊維膜の繊維自体がインクの通過性を妨げ、印刷ムラが発生しやすくなる。
【0004】
そこで、地汚れやインク転移量の制御、熱可塑性フィルムの平滑性向上を目的に、熱可塑性フィルムと繊維状多孔物質からなる多孔性繊維膜との間に多孔性樹脂膜を設けてみると、画像立ち上がり性とインク通過性が低下する結果となるため、前記多孔性繊維膜として薄いものを用いて改善をはかった。しかしながら、多孔性繊維膜が薄くなると、従来から一般的に使われているラミネート方法では、テンションコントロールが難しく、搬送方向に波打ちしたり、細かい縦ジワが入り、結局ラミネート後の平滑性が低下する問題が発生した。
【0005】
従来からある感熱孔版印刷用マスターの平滑性を高めるやり方として、例えば、特公平3−52354号公報には、図1に示されるように、フィルムロール(1)から引き出された熱可塑性フィルム(2)にコーティングロール(3)で接着剤(4)を塗布した後、接着剤(4)が塗布された面を外方に向けた状態で該フィルム(2)を鏡面ロール(5)に密着させて搬送する一方で、支持体ロール(6)から引き出された多孔性支持体(7)を鏡面ロール(5)上にてフィルム(2)に密着させると共に、熱風乾燥(8)で接着剤(4)を乾燥させてラミネートさせた後、冷却ロール(9)によって冷却して原紙巻き取りロール(10)に巻き取る方法が提案されている。
この方法によると、従来の繊維状物質からなる多孔性繊維膜の坪量やコシがある場合には、平滑性の高い感熱孔版印刷用マスターを製造することができるが、前述のように繊維状物質からなる薄い多孔性繊維膜を用いると、コシが弱くなり、テンションコントロールが難しくなり、シワが多く入って平滑性は低下してしまう。
【0006】
さらに、感熱孔版印刷用マスターの平滑性を高めるやり方として、特開平7−61159号公報には、図2に示されるように、支持体ロール(6)から引き出された多孔性支持体(7)の一方の面にコーティングロール(3)で接着剤(4)を塗布し、該支持体(7)の接着剤塗布面をフィルムロール(1)の熱可塑性フィルム面に直接圧着して積層し、該積層体を原紙巻き取りロール(10)に巻き取るまでの搬送経路中で熱風乾燥機(8)で接着剤(4)を乾燥硬化させる方法を提案されている。
しかしながら、この方法によると、圧着後の接着剤の乾燥硬化工程で積層されたフィルムと支持体とを拘束する力がないフリーな状態で搬送されるため、デラミ(剥離)現象を発生しやすいという問題がある。また、多孔性繊維膜の孔を塞がずに画像に対しては有利であるためには、接着剤付着量を少なくした方が良いが、接着剤硬化によると接着力が弱くなり、デラミ現象が発生しやすいという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、平滑度の高く、その結果印字品質の優れた画像が得られる感熱孔版印刷用マスターを提供するための製造方法と製造装置およびその感熱孔版印刷用マスターを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題は、本発明の(1)「片面に多孔性樹脂膜を有する長尺の熱可塑性樹脂フィルムと、電離放射線硬化性接着剤が塗布された長尺の多孔性繊維膜とを用い、電離放射線照射によって前記接着剤を硬化させて感熱孔版印刷用マスターを製造する方法であって、別々に搬送される前記熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜を有する面と前記多孔性繊維膜の前記接着剤の塗布面とを合わせ、ニップロールと鏡面ロールとでニップした直後に、電離放射線照射し、ニップされた前記熱可塑性樹脂フィルムと前記多孔性繊維膜とを前記鏡面ロール上に載せてテンションをかけられた密着状態で搬送することによって、ラミネートすることを特徴とする感熱孔版印刷用マスターの製造方法」、(2)「多孔性樹脂膜を有する熱可塑性樹脂フィルムを用い、接着剤塗布量が0.05〜1.0g/m2であることを特徴とする、前記第(1)項に記載の感熱孔版印刷用マスターの製造方法」、(3)「片面に多孔性樹脂膜を有する長尺の熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜面と、電離放射線接着剤が塗布された長尺の多孔性繊維膜とを、電離放射線照射によって前記接着剤を硬化させることによってラミネートして感熱孔版印刷用マスターを製造するために用いる装置であって、前記多孔性樹脂膜面と前記多孔性繊維膜とを合わせ、ニップするためのニップロール及び鏡面ロールと、前記ニップ工程直後に電離放射線照射が可能な位置に設置された電離放射線照射手段とを有し、前記鏡面ロールは、ニップされた前記熱可塑性樹脂フィルムと前記多孔性繊維膜とを少なくとも前記電離放射線照射中にテンションがかけられた密着状態で搬送することを特徴とする感熱孔版印刷用マスター製造装置」によって達成される。
【0009】
本発明は、平滑性の高い感熱孔版印刷用マスターを、接着剤として電離放射線硬化性接着剤を用いてラミネート加工して製造するものであるが、その特徴とするところは、熱可塑性樹脂フィルムと又は片面に多孔性樹脂膜を有する長尺の熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜面(以下熱可塑性樹脂フィルム等と総称する)と、電離放射線硬化性接着剤が塗布された長尺の多孔性繊維膜とを重ねて、しわなどの凹凸が形成された場合にも、ラミネート直前にニップロールでニップすることによって、平滑化し、その状態になったところで電離放射線照射をし、搬送ローラで搬送することによって、熱可塑性樹脂フィルム等と多孔性繊維膜とがラミネートされた所望の感熱孔版印刷用マスターを得ることにある。
電離放射線照射のタイミングとしては、平滑化状態をつくるニップ工程直後が好ましい。従って、電離放射線照射装置は、ニップ工程直後に電離放射線照射を行なえる位置に設定することが好ましい。
また、該搬送ローラ上では搬送中熱可塑性樹脂フィルム等と多孔性繊維膜との積層物は、多少のテンションがかけられた密着状態で搬送される。
該ニップロールとしては通常少なくとも表面が、ゴム等の弾力性があるものが用いられ、またその径は限定的でないが、通常100〜200mmφ程度のものが用いられる。
また、前記搬送ローラとしては、所望の平滑度の高い感熱孔版印刷用マスター製品を得るためには、表面が鏡面であることが好ましく、またその径は限定的でないが、前記ニップロールより大きく、300mmφ以上のものが好ましく、通常500〜700mmφ程度のものが用いられる。
【0010】
本発明の製造方法によると、従来にない平滑度の高い、すなわち熱可塑性樹脂フィルムの自由表面側の面の平滑度(王研式平滑度測定器による)が14000秒以上の感熱孔版印刷用マスターを得ることができ、特に片面に多孔性樹脂膜を有する熱可塑性樹脂フィルムを用いた場合には前記平滑度が15000秒〜20000秒の感熱孔版印刷用マスターを得ることができる。
従来のラミネート方式の場合、鏡面ロールに密着させかつ一定の搬送張力下に搬送して接着剤を硬化させるために、薄い多孔性繊維膜を用いると、張力コントロールが難しく、多孔性繊維膜が搬送方向に波打ったり、搬送方向に細かい縦ジワが入って、ラミネート後平滑性が低下してしまうものと考えられる。
一方、本発明の製造法によると、従来法のように張力で鏡面ロールのような搬送ローラに多孔性繊維膜を押し付けて貼り合わせるのではなく、ラミネート直前に多孔性繊維膜と熱可塑性樹脂フイルムとをニップして貼り合わせるため、その後の搬送ローラによる搬送は、従来法の場合に比してはるかに少ない最低限の張力のみで行なえるので、繊維状物質からなる多孔性繊維膜には搬送方向に波打ちしたり、細かい縦ジワが入らない状態になり、さらにニップ直後に電離放射線を照射して接着剤を硬化させているので、デラミ現象が発生しにくく、熱可塑性フィルムの自由表現側の面の平滑度を高くすることができる。
【0011】
なお、本発明の製造方法においては、多孔性繊維膜と熱可塑性樹脂フィルムはそれぞれロール状に巻きつけられたものを素材にして、製造装置内でセットされ、このロール状態から両者を引き出して、ニップロールの設定位置まで別ルートで搬送され、そこでニップされている。無論、多孔性繊維膜についてはロール状態から引き出された後、途中で電離放射線硬化性接着剤を塗布する工程を経ることが熱可塑性樹脂フィルムの場合と相違する点である。
従って、本発明における「長尺」とは、ロール状態から引き出され連続的にニップロールの設定位置まで搬送されるこの素材の状態を意味するものである。
上記素材は、通常100〜700mmφ程度のものが用いられ、その素材を構成する長尺物は、巾が40〜120cm程度で長さが100〜10000m程度のものである。
通常、感熱孔版印刷用マスターは、本発明のような製造方法で得られたものを所定のサイズにカットし、再度ロール状に巻きつけて製品として出荷され市販されるが、そのサイズは例えば巾が250〜350mm、長さが95〜120m程度のものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
図3は、本発明の製造方法の具体例を示す概念図であり、この図に基づいて本発明を説明する。
図3において、支持体ロール(6)から引き出された多孔性繊維膜(7)の一方の面にコーティングロール(3)で接着剤(4)を塗布し、該多孔性繊維膜(7)の接着剤塗布面を、フィルムロール(1)から引き出された熱可塑性フィルム(2)の面(熱可塑性フィルムの一方の面に多孔性樹脂膜を設けたものを含む)とをニップロール(11)でニップし、ニップ後に電離放射線装置(12)によって電離放射線を照射して接着剤(4)を硬化させて接着し、鏡面ロールのような搬送ロール(5)上に密着させて搬送し、巻き取りロール(10)に巻き取る。
電離放射線照射は、ニップ直後に、すなわちニップが解放された直後に行なわれることが好ましく、したがってニップロール(11)の搬送ロール側外周面上方に、電離放射線装置(12)を設置することが好ましい。この場合、多孔性繊維膜(7)と熱可塑性フィルム(2)との積層状態物は、通常電離放射線照射時点で稼働中の搬送ロールに載せた搬送状態であることが好ましい。
また、ニップ時点にニップロールから前記積層状態物にかける圧力は、ニップにかける前に既に発生しているしわなどを除去し、かつしわなどを発生させず、高い平滑性を形成するものであれば、特に特定されるものではなく、ニップロール、多孔性繊維膜および熱可塑性フィルムをそれぞれ構成する材料、搬送スピード等諸々の条件により左右されるが、通常1.5〜2.0kg/m2程度の圧力であることが好ましい。
【0013】
本発明の感熱孔版印刷用マスターに用いる熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン又はその共重合体など従来公知のものが用いられるが、穿孔感度の点からポリエステルフィルムが特に好ましく用いられる。ポリエステルフィルムに用いられるポリエステルとして好ましくは、ポリエチレンテレフタレート、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレートとの共重合体、ヘキサメチレンテレフタレートとシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとの共重合体等を挙げることができる。穿孔感度を向上させるために特に好ましくは、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレートとの共重合体、ヘキサメチレンテレフタレートとシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとの共重合体等を挙げることができる。
【0014】
本発明における前記熱可塑性樹脂フィルムには、必要に応じて、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワックス等の有機滑剤あるいはポリシロキサン等の消泡剤等を配合することができる。
更には、必要に応じて易滑性を付与することもできる。易滑性付与方法としては特に制限はないが、例えば、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、湿式あるいは乾式シリカなどの無機粒子、アクリル酸類、スチレン等を構成成分とする有機粒子等を配合する方法、内部粒子による方法、界面活性剤を塗布する方法等がある。
【0015】
本発明における熱可塑性樹脂フィルムの厚さは、通常好ましくは0.1〜5.0μmであり、更に好ましくは0.1〜3.0μmである。厚さが5.0μmを超えると穿孔性が低下する場合があり、0.1μmより薄いと製膜安定性が悪化したり、耐刷性が低下する場合がある。
【0016】
本発明の感熱孔版印刷用マスターに用いる熱可塑性樹脂フィルムには、その片面に多孔性樹脂膜を設けたものを用いることができる。この多孔性樹脂膜は、膜の内部及び表面に多数の空隙を持つ構造を有するものであれば良く、該空隙がインキの通過性の点から多孔性膜内において厚さ方向に連続構造であるものが望ましい。
【0017】
本発明における前記多孔性樹脂膜の平均孔径は、一般に2μm以上50μm以下が好ましく、特に5μm以上30μm以下であるものが好ましい。
平均孔径が2μmに満たない場合には、インキ通過性が悪くなる傾向がある。そのため、充分なインキ通過量を得るために低粘度インキを用いると、画像にじみや印刷中に印刷ドラムの側部や巻装されている原紙の後端から印刷インキがしみ出す現象が発生する。また、多孔質樹脂膜内の空膜率が低くなることが多く、サーマルヘッドによる穿孔を阻害しやすくなる。
一方、平均孔径が50μmを越える場合には、多孔性樹脂膜によるインキの抑制効果が低くなってきて、印刷時に印刷ドラムとフィルムの間のインキが過剰に押し出され、裏汚れやにじみ等の不具合が発生する。即ち、平均孔径は小さすぎても大きすぎても良好な印刷品質が得られない。
【0018】
特に、多孔性樹脂膜内の空隙の平均孔径が20μm以下になると、多孔性樹脂膜層が厚いほど印刷インキが通りにくくなる傾向があるので、層の厚みを調整すると、インキの印刷用紙への転写量を制御することができる。そして、層の厚さが不均一であると印刷むらを生じることがあるので、厚みは均一であることが望ましい。
【0019】
本発明における多孔性樹脂膜の厚みは、2μm以上100μm以下、望ましくは5μm以上50μm以下である。2μmに満たない場合は、サーマルヘッドによる穿孔後に穿孔部の背後に多孔性樹脂膜が残りにくく、インキ転写量が制御されずに印刷物の裏汚れが発生しやすい。また、多孔性樹脂膜のインキ転写量抑制効果は膜が厚いほど大きく、印刷時の紙へのインキ転写量は多孔性樹脂膜の厚みによって調節できる。
【0020】
多孔性樹脂膜の密度は、通常0.01g/cm3以上1g/cm3以下で、望ましくは0.1g/cm3以上0.7g/cm3以下である。密度が0.01g/cm3未満だと膜の強度が不足し、また膜自体も壊れやすい。
多孔性樹脂膜の付着量は0.1g/cm3以上35g/cm3以下、望ましくは0.5g/cm3〜25g/cm3、特に1g/cm3〜11g/cm3が望ましい。付着量の増大はインキの通過を妨げて画質を悪くし、0.1g/cm3未満ではインキ転写量の制御が困難となり、逆に35g/cm3を超えるとインキの通過を妨げて画像を悪くする。
【0021】
多孔性樹脂膜を構成する樹脂材料としては、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル−塩化ビニリデンコポリマー、塩化ビニル−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマー等のようなビニル系樹脂、ポリブチレン、ナイロン等のポリアミド、ポリフェニレンオキサイド、(メタ)アクリル酸エステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、アセチルセルロース、アセチルブチルセルロース、アセチルプロピルセルロース等のセルロース誘導体等が挙げられる。各樹脂は2種以上を混合して用いても良い。
【0022】
なお、多孔性樹脂膜の形成、強度、孔径の大きさ等を調節するために、多孔性樹脂膜中に必要に応じてフィラーなどの添加剤を添加することが望ましい。ここにおいてフィラーとは顔料、粉体や繊維状物質も含まれる概念である。その中で特に針状のフィラーが好ましい。その具体例としては、ケイ酸マグネシウム、セピオライト、チタン酸カリウム、ウオラストナイト、ゾノトライト、石膏繊維等の鉱物系針状フィラー、非酸化物系針状ウイスカ、酸化物系ウイスカ、複酸化物系ウイスカ等の人工鉱物系針状フィラー、マイカ、ガラスフレーク、タルク等の板状フィラーが挙げられる。
【0023】
顔料は無機のみならず有機の顔料、あるいはポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸メチル等の有機ポリマー粒子そして酸化亜鉛、二酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカである。松本油脂製薬株式会社のマイクロカプセル、マツモトマイクロスフィアーも有効に利用できる。
これら添加剤の添加量としては好ましくは樹脂に対して5%〜200%である。5%以下では添加剤を加えることによる曲げ剛度が高くならない。逆に200%以上ではフィルムとの接着性が悪くなる。
【0024】
本発明における多孔性樹脂膜には、本発明の効果を阻害しない範囲内で帯電防止剤、スティック防止剤、界面活性剤、防腐剤、消泡剤などを併用することができる。
【0025】
次に、本発明における感熱孔版印刷用マスターの多孔性樹脂膜の形成方法について説明する。
第1の多孔性樹脂膜の形成方法は、樹脂を良溶媒と貧溶媒との混合溶媒中に溶解及び/又は分散して得た塗工液を塗布し乾燥過程で多孔質層を形成するものである。このとき、良溶媒は相対的に貧溶媒より低温で蒸発しやすい組み合わせが必要である。良溶媒と貧溶媒をそれぞれ一種ずつ用いる場合には、良溶媒の沸点は相対的に貧溶媒の沸点より低くなければならない。良溶媒と貧溶媒の選定は任意であるが、一般には沸点差が15〜40℃である場合に所望の特性を持つ多孔性樹脂膜が形成されやすい。沸点差が10℃未満の場合には、両溶媒の蒸発時間差が小さく、形成される膜が多孔性構造になリにくい。貧溶媒の沸点が高すぎる場合には、乾燥に時間がかかり生産性に劣るため、貧溶媒の沸点は150℃以下であることが望ましい。
【0026】
塗布液中の樹脂濃度は使用する材料によって異なるが5〜30%である。5%未満では開口径が大きくなりすぎたり、多孔性樹脂膜の厚みのむらが生じやすい。逆に、30%を超えると多孔性樹脂膜が形成されにくく、あるいは形成されても孔径が小さくなり所望の特性は得られにくい。
【0027】
多孔性樹脂膜の平均孔径の大きさは雰囲気中の貧溶媒の影響を受け、一般にその良溶媒に対する割合が高いほど凝結量が多くなり、平均孔径は大きくなる。
貧溶媒の添加比率は樹脂、溶媒により異なるので実験により適宜決定する必要がある。一般的に、貧溶媒の添加量が多くなるに従い多孔質樹脂膜の孔径が大きくなる。貧溶媒の添加量が多すぎると樹脂が析出し塗布液が不安定になる。
【0028】
第2の多孔性樹脂膜の形成方法としては、特開平11−235885号公報にて開示されている、W/O型エマルションを主体とする流動体を薄層上に塗布、乾燥して形成されるものであり、主として水の部分が乾燥後インクが通過する孔となり、溶剤中の樹脂(フィラー、乳化剤等の添加物が含まれていてもよい)が構造体となる方法である。この方法においても多孔膜の形成、強度、孔径の大きさ、コシ等を調節するために、多孔膜中に必要に応じて前記フィラーなどの添加剤を添加することができる。その中で特に針状、板状、もしくは繊維状のフィラーが好ましい。
【0029】
W/O型エマルションの形成には比較的親油性の強い、HLB(Hydrophiric-Lyophiric Balance)が4〜6の界面活性剤が有効であるが、水層にもHLBが8〜20の界面活性剤を使用するとより安定で均一なW/Oエマルションが得られる。高分子界面活性剤の使用も、より安定で均一なエマルションを得る方法の一つである。また、水系にはポリビニルアルコール、ポリアクリル酸等の増粘剤の添加がエマルションの安定化に有効である。
本発明の多孔性樹脂膜の形成方法は上記に例示した方法に限定されるものではない。
【0030】
本発明の多孔性樹脂膜形成用塗布液の熱可塑性樹脂フィルムへの塗布方式としてはブレード、トランスファーロール、ワイヤーバー、リバースロール、グラビア、ダイ等の従来一般的に用いられている塗布方式が使用でき、特に限定されるものではない。
【0031】
また本発明における多孔性繊維膜としては、▲1▼ガラス、セピオライト、各種金属などの鉱物繊維、▲2▼羊毛、絹などの動物繊維、▲3▼綿、マニラ麻、コウゾ、ミツマタ、パルプ等の天然繊維、▲4▼スフ、レーヨンなどの再生繊維、▲5▼ポリエステル、ポリビニルアルコール、アクリルなどの合成繊維、▲6▼カーボンファイバなどの半合成繊維、▲7▼ウィスカ構造を有する無機繊維などの薄葉紙が挙げられる。
【0032】
この場合、繊維状物質の太さは熱可塑性樹脂フィルムの穿孔直径、フィルムの厚さなどにより適当なものを選択する必要があるが、直径20μm以下、好ましくは1〜10μmである。直径が1μmより小さいと引張り強度が弱く、20μmより大きいとインキ通過が妨げられて画像にいわゆる繊維による白抜けが現われたりする。また、繊維状物質の長さは0.1〜10mm程度が好ましく、更に好ましくは1〜6mm程度である。0.1mmより短いと引張り強度が弱くなり、10mmより長いと分散が均一に行ないづらくなる。
【0033】
本発明における多孔性繊維層の坪量は、通常好ましくは3〜20g/m2、更に好ましくは5〜15g/m2である。坪量が20g/m2を超えるとインキの通過性が低下して画像鮮明性が低下する。また坪量が3g/m2より少ないと支持体として充分な強度を得られない場合がある。
【0034】
本発明における繊維状物質からなる多孔性繊維層は、短繊維を抄紙した抄造紙であっても良いし、不織布や織物であっても良いし、スクリーン紗などであっても良いが、生産性、コスト面等より抄造紙が好ましく用いられる。
【0035】
本発明の電離放射線硬化性接着剤は主として、その構造中にラジカル重合性の二重結合を有するポリマー、例えば比較的低分子量のポリエステル、ポリエーテル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の(メタ)アクリレートとラジカル重合性の単官能モノマーや多官能モノマー等を含有するものであって、更に必要に応じて光重合開始剤を含有し電子線や紫外線によって重合架橋するものであり、これら従来の電離放射線硬化性接着剤はいずれも本発明で使用することができる。
【0036】
本発明で使用される単官能モノマーとしては、ビニル系モノマー、例えば(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、ビニル異節環化合物、N−ビニル化合物、スチレン、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸等が挙げられる。また、多官能モノマーとしては、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスルトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(β−(メタ)アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。
【0037】
また、光重合開始剤としては、単官能のものとしては2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、テトラヒドロフルフリールアクリレート、テトラヒドロフルフリール誘導体のアクリレートが挙げられる。また、多官能のものとしては、ジシクロベンテニルアクリレート、ジシクロベンテニルオキシエチルアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオベンチルグリコール400ジアクリレート、ポリエチレングリコール400ジアクリレート、ヒドロキシビバリン酸エステルネオベンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、1,3−ビス(3’−アクリルオキシエトキシ−2’−ヒドロキシプロピル)−5,5−ジメチルヒダントイン、ヒドロキシビバリン酸エステルネオベンチルグリコール誘導体のジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。
【0038】
接着剤の塗布方法は、ブレードコーティング方法、リバースロールコーティング方法、グラビアコーティング方法、ナイフコーティング方法、スプレーコーティング方法、オフセットグラビアコーティング方法、キスコーティング方法、バーコーティング方法等いずれの方法でも良く、特に限定されない。
【0039】
接着剤を塗布する面としては、多孔性樹脂膜の開口部を閉塞しないためには多孔性繊維膜に塗工した方がよい。
接着剤を塗布する場合、あまり粘度が高いと繊維が脱落し塗工不良が発生するので、ロールを加熱することで粘度を下げ、3000cps以下で塗工することが好ましい。更に好ましくは300〜1000cpsの間で塗工することが好ましい。粘度が300cps以下であると、多孔性樹脂膜と貼り合わせ後に開口部を閉塞しインキ通過性を阻害する可能性があり、3000cps以上であると多孔性繊維層の繊維脱落が起こり易くなる。
【0040】
放射線照射には従来技術がそのまま使用でき、例えば電子線硬化の場合には、コックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、エレクトロカーテン型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される50〜1000keV、好ましくは100〜300keVのエネルギーを有する電子線等が使用される。
【0041】
上記した接着剤の付着量としては、従来のような構成の感熱孔版印刷用原紙(熱可塑性樹脂フィルムと多孔性繊維膜との積層品)とは異なり、穿孔阻害の影響を考慮する必要はなく、所望の接着強度が得られていれば特に限定されるものではないが、多孔性樹脂膜及び多孔性繊維膜の孔を閉塞しない範囲であればよく、好ましくは、0.05g/m2以上5.0g/m2以下、更に好ましくは、0.1g/m2以上3.0g/m2以下の範囲である。
【0042】
本発明の感熱孔版印刷用原紙は、フィルムのサーマルヘッドに接触すべき片面に穿孔時の融着を防止するため、シリコーンオイル、シリコーン系樹脂、フッソ系樹脂、界面活性剤、帯電防止剤、耐熱剤、酸化防止剤、有機粒子、無機粒子、顔料、分散助剤、防腐剤、消泡剤等からなる薄層を設けることが望ましい。該融着防止の薄層の厚みは好ましくは0.005〜0.4μm、より好ましくは、0.01〜0.4μmである。
本発明の感熱孔版印刷用原紙において、融着防止の薄層を設ける方法は特に限定されないが、水、溶剤等に希釈した溶液をロールコーター、グラビアコーター、リバースコーター、バーコーター等を用いて塗布し、乾燥するのが好ましい。
【0043】
本発明において、感熱孔版印刷用マスターは、感熱孔版印刷用マスターの熱可塑性樹脂フィルム面がベタ画像穿孔され、穿孔面積がベタ画像の対して40%以上であるとき、通気度が1.0cm3/cm2・秒〜157cm3/cm2・秒、望ましくは10cm3/cm2・秒〜80cm3/cm2・秒の範囲である。通気度が1.0cm3/cm2・秒に満たない場合には印刷濃度が低く、充分な印刷濃度を得るために低粘度インキを用いれば、画像のにじみや印刷中に印刷ドラムの側部や巻装されているマスターの後端から印刷インキがしみ出す現象が発する。一方、通気度が157cm3/cm2・秒を超えた場合は印刷濃度が高くなりすぎ、裏汚れやにじみ等が発生する。すなわち、通気性は小さすぎても大きすぎても良好な印刷品質は得られない。
【0044】
この通気度は、次のようにして測定される。
得られた感熱孔版印刷用マスターのフィルム面をサーマルヘッド搭載孔版印刷機「プリポートVT3820、(株)リコー製」で10cm×10cmのベタチャートを用いて穿孔し、製版する。このサンプルをpermeameter(通気度試験機、東洋精機製作所製)で通気度を測定する。なお、通気性の測定を多孔性樹脂膜単体で行なわないのは、薄すぎて多孔性樹脂膜をピーリングできず、単体にできないためである。
【0045】
なお、ここでいう穿孔面積率とは、感熱孔版印刷用マスターがサーマルヘッド、レーザー、フラッシュランプなどによりベタの製版を施されたときの感熱孔版印刷用マスターのフィルム面での貫通孔の合計面積が、ベタ部の全面積に占める割合のことである。穿孔面積の測定は、次の要領で行なう。穿孔面を光学顕微鏡で100倍の拡大写真を撮影し、次いで、複写機「(株)リコー製イマジオMF530」で200倍に拡大コピーする。この拡大コピーにOHPフィルムを重ね開口部をマーキングする。マーキングしたOHPフィルムをスキャナー(300DPI・256階調)にて読み取り、“Adobe Photoshop 2.5J”(Adobe SystemIncorporated 製)で画像処理して2値化する。次いで、画像解析ソフト“NIHimage”にてマーキングした穿孔部の面積を測定し、面積率を算出する。
【0046】
【実施例】
次に、本発明の感熱孔版印刷用マスターについて、実施例により説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。なお、以下に示す部はいずれも重量基準である。
【0047】
実施例1
PVB(積水化学工業社製、BH−S) 2.5部
低分子乳化剤(東邦化学工業社製、GF185) 0.2部
溶媒(酢酸エチル) 28.8部
上記処方量に従って、BH−S、GF185を攪拌しながら酢酸エチルに均一に溶解する。該溶液を攪拌しながら非溶媒である水(HEC1%溶液)17.5部を滴状にて添加して乳化液をつくり、塗布液とする。
上記油中水型ポリウレタン系樹脂乳濁液を液温25℃に保温し、ダイコーターにて、長さ4.5mの乾燥炉を用いて、厚さ2.0μm、150℃における熱収縮率42%の共重合ポリエステルフィルム上に塗布、乾燥し、長尺の多孔性樹脂膜を形成し、ロール状に巻き取ったものを作成した。その後フイルムロールにセットした。
一方、多孔性繊維膜として繊度0.2デニールと1.1デニールの2種類のポリエステル繊維からなる抄造紙(坪量8g/m2、厚み32μm)を用い、そのロール状物を支持体ロールにセットした。
あらかじめ、下記の組成分を約90℃で溶融混合を行ない、90℃で1000cpsの電離放射線硬化性接着剤を準備した。
ポリウレタンアクリレート樹脂 70.0重量部
(荒川化学工業社製、ビームセット504H)
アクリル酸エステルモノマー 30.0重量部
(東亜合成社製、アロニックスM−101)
得られた電離放射線硬化性接着剤を90℃に加熱したコーティングロールを用い、付着量が0.2g/m2となるように、前述のようにセットされた長尺の多孔性繊維膜を支持ロールから引き出して、多孔性繊維膜の一方の面に塗布した後、連続的に多孔性繊維膜とのニップ工程に搬送した。
前述のようにセットされた長尺のポリエステルフィルムを、フイルムロールから引き出し、本発明の製造方法に従って、その多孔性樹脂膜を有する面と長尺の多孔性繊維膜の接着剤の塗布面とをニップロールでニップし、その後に鏡面ロール上に密着させて搬送しながら、かつニップ直後に5Mradの電離放射線を照射して接着層を硬化させて、ラミネートを行なった。
次に、下記組成からなる融着防止剤を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用い塗布し、乾燥した後巻き取り、本発明の感熱孔版印刷用マスターを得た。評価結果を表1に示す。
シリコーンオイル 0.5重量部
(信越化学工業社製、SF8422)
界面活性剤 0.5重量部
(第一工業製薬社製、プライサーフA208)
トルエン 100.0重量部
【0048】
実施例2
多孔性繊維膜として繊度0.2デニールと1.1デニールの2種類のポリエステル繊維からなる抄造紙(坪量6g/m2、厚み29μm)を用いる以外は、実施例1と同様にして、本発明の感熱孔版印刷用マスターを得た。評価結果を表1に示す。
【0049】
実施例3
多孔性繊維膜として繊度0.2デニールと1.1デニールの2種類のポリエステル繊維からなる抄造紙(坪量5g/m2、厚み25μm)を用いる以外は、実施例1と同様にして、本発明の感熱孔版印刷用マスターを得た。評価結果を表1に示す。
【0050】
比較例1
多孔性繊維膜として実施例1で用いたものと同じものを用い、その一方の面に、下記材料を溶解、混合して得られた接着剤塗工液をグラビアロールを用いて乾燥後の塗布量が0.5g/m2となるように塗布した後、実施例1において用いられたロール状の多孔性樹脂膜面と重ね合わせた後、50℃で乾燥を行なった。
飽和ポリエステル接着剤 15.0重量部
(ユニチカ社製、UE3500)
トルエン 75.0重量部
次に、実施例1で用いた融着防止剤と同じものを熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用い塗布し、乾燥したあと巻き取り、感熱孔版印刷用マスターを得た。評価結果を表1に示す。
【0051】
比較例2
多孔性繊維膜として実施例2で用いたものを用い、これに実施例1で用いた接着剤を塗布して得られた長尺の多孔性繊維膜と、実施例1で作成した長尺の多孔性樹脂膜面と重ね合わせた後、鏡面ロール上に密着させ、一定の搬送張力下に搬送し、鏡面ロール上で5Mradの電離放射線を照射して接着層を硬化させラミネートを行なった。
次に、実施例1で用いた融着防止剤と同じものを熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用い塗布し、乾燥した後巻き取り、ロール状の感熱孔版印刷用マスターを得た。評価結果を表1に示す。
【0052】
比較例3
多孔性繊維膜として実施例3で用いたものを用い、これに実施例1で用いた接着剤を塗布して得られた長尺の多孔性繊維膜と、実施例1で作成した長尺の多孔性樹脂膜面と重ね合わせた後、鏡面ロール上に密着させ、一定の搬送張力下に搬送し、鏡面ロール上で5Mradの電離放射線を照射して接着層を硬化させラミネートを行なった。
次に、実施例1で用いた融着防止剤と同じものを熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用い塗布し、乾燥した後巻き取り、ロール状の感熱孔版印刷用マスターを得た。評価結果を表1に示す。
【0053】
(評価)
以上、得られた感熱孔版印刷用マスターについて、通気度、印刷濃度、印刷白抜け、平滑度を(株)リコー製孔版印刷装置プリポートVT3820及びインキ(20℃での粘度:15Pa・S)を用いて試験し、下記の標準で評価した。それらの結果を表1に示す。
(1)通気度
プリポートVT3820((株)リコー社製)で10cm×10cmのベタ部のチャートを読み込ませ、同ベタ部と対応する穿孔を行なった感熱孔版印刷用マスターを試料として、permeameter(通気性試験器、(株)東洋精機製作所製品)にて測定する。
(2)印刷濃度
ベタ部の画像濃度をdensitometerにて測定する。
(3)印刷白抜け(印刷ムラ)
印刷面を肉眼で観察し、印刷白抜けがほとんどないものを○、白抜けがややあるが実用上支障のないものを△、白抜けが多いものを×で示す。
(4)平滑度
王研式平滑度試験機(熊谷理機工業社製、KY−55型)を用い、サンプルは20℃、65%RHの雰囲気で24時間調湿し、3箇所の測定値を平均して測定値とする。
(5)デラミ
ラミネート後の感熱孔版印刷用マスターを肉眼で観察し、多孔性樹脂膜と多孔性繊維膜の間にはがれた部分がないものを○、はがれた部分があるものを×で示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】
以上、詳細且つ具体的な説明より明らかなように、本発明によれば、熱可塑性フィルムの自由表面側の面の平滑度が15000秒以上(王研式平滑度測定器による)の感熱孔版印刷用マスター及びその製造方法が得られる。また、従来どおりの品質を有する感熱孔版印刷用マスターが得られ、穿孔感度が高く、印刷ムラがなく、ラミネート時にできるシワ、デラミが少ない感熱孔版印刷用マスターが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の感熱孔版印刷用マスター製造方法の一例を説明するための図である。
【図2】従来の感熱孔版印刷用マスター製造方法の他の例を説明するための図である。
【図3】本発明の感熱孔版印刷用マスター製造方法の一例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 フィルムロール
2 熱可塑性フィルム
3 コーティングロール
4 接着剤
5 鏡面ロール
6 支持体ロール
7 多孔性支持体
8 熱風乾燥
9 冷却ロール
10 原紙巻き取りロール
11 ニップロール
12 電離放射線装置[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a thermal stencil printing master, a manufacturing apparatus therefor, and a thermal stencil printing master.
[0002]
[Prior art]
A printing method in which an original is punched and made using an infrared ray, a thermal head, or the like, and these are used as printing plates is known as punching printing, and is widely used as a simple printing method. Among these, the perforation method using a thermal head is called digital plate-making, and the stencil method is currently used for reasons such as low occurrence of background stains, digital processing of characters and figures, and simplicity. It has become mainstream. In recent years, the demand for high resolution and high quality corresponding to small characters to halftones of photographs has increased, and in the plate making apparatus, miniaturization of the thermal head, high definition, and the like have been made.
[0003]
Thermosensitive stencil printing masters have responded by making the thermoplastic film thinner with the miniaturization of the thermal head. However, by reducing the thickness of the thermoplastic film, the thermoplastic film surface is uneven along the unevenness of the porous fiber film made of the fibrous porous material, and the smoothness is lowered. If the smoothness is lowered, a hole is poor when punching with the thermal head, and the image quality is deteriorated. In addition, the fibers of the porous fiber membrane itself hinder ink passage, and printing unevenness is likely to occur.
[0004]
Therefore, for the purpose of controlling the background stain and ink transfer amount, and improving the smoothness of the thermoplastic film, when a porous resin film is provided between the thermoplastic film and the porous fiber film made of a fibrous porous material, Since the image rising property and the ink passing property are deteriorated, improvement was made by using a thin porous fiber membrane. However, when the porous fiber membrane is thinned, it is difficult to control the tension with the conventionally used laminating method, and it is wavy in the conveying direction or contains fine vertical wrinkles, resulting in a decrease in smoothness after lamination. Problem has occurred.
[0005]
As a conventional method for improving the smoothness of a heat-sensitive stencil printing master, for example, Japanese Patent Publication No. 3-52354 discloses a thermoplastic film (2) drawn from a film roll (1) as shown in FIG. ), The adhesive roll (3) is applied to the mirror roll (5) with the adhesive roll (4) applied to the outer surface. The porous support (7) drawn from the support roll (6) is brought into intimate contact with the film (2) on the mirror roll (5), and the adhesive ( A method has been proposed in which 4) is dried and laminated, and then cooled by a cooling roll (9) and wound on a raw paper winding roll (10).
According to this method, if there is a basis weight or stiffness of a porous fiber membrane made of a conventional fibrous material, a highly smooth heat-sensitive stencil printing master can be manufactured. When a thin porous fiber membrane made of a substance is used, the stiffness becomes weak, tension control becomes difficult, wrinkles increase, and the smoothness decreases.
[0006]
Furthermore, as a method of improving the smoothness of the master for heat-sensitive stencil printing, JP-A-7-61159 discloses a porous support (7) drawn from a support roll (6) as shown in FIG. The adhesive (4) is applied to one surface of the film with a coating roll (3), and the adhesive-coated surface of the support (7) is directly pressed onto the thermoplastic film surface of the film roll (1) and laminated. There has been proposed a method in which the adhesive (4) is dried and cured with a hot air dryer (8) in a conveyance path until the laminate is wound on a base paper winding roll (10).
However, according to this method, since it is transported in a free state without the force of restraining the film and the support laminated in the drying and curing process of the adhesive after pressure bonding, it is likely to cause a delamination (peeling) phenomenon. There's a problem. In order to be advantageous for images without blocking the pores of the porous fiber membrane, it is better to reduce the amount of adhesive attached, but the adhesive strength becomes weaker due to the curing of the adhesive, and the delamination phenomenon There is a problem that is likely to occur.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a manufacturing method and a manufacturing apparatus for providing a master for thermal stencil printing having a high smoothness and, as a result, an image having excellent printing quality, and a master for thermal stencil printing. .
[Means for Solving the Problems]
[0008]
The above problem is solved by (1) “ Has a porous resin film on one side A method for producing a master for thermal stencil printing by using a long thermoplastic resin film and a long porous fiber membrane coated with an ionizing radiation curable adhesive to cure the adhesive by irradiation with ionizing radiation. The thermoplastic resin film being conveyed separately Surface with porous resin film And the porous fiber membrane of Application surface of the adhesive Together with Nip roll And with a mirror roll Nipped Immediately after Ionizing radiation The nipped thermoplastic resin film and the porous fiber membrane are mirrored. On the roll Tensioned Adhesion In state Manufacturing method of heat-sensitive stencil printing master characterized by laminating by conveying ", ( 2 ) "A thermoplastic resin film having a porous resin film is used, and an adhesive application amount is 0.05 to 1.0 g / m. 2 The above (( 1 Method for producing a master for heat-sensitive stencil printing as described in item), ( 3 ) “Adhesion of a porous resin film surface of a long thermoplastic resin film having a porous resin film on one side and a long porous fiber film coated with an ionizing radiation adhesive by irradiation with ionizing radiation Is a device used for producing a heat-sensitive stencil master by laminating by curing the porous resin film surface and the porous fiber film. Together Nip roll for nip And mirror surface roll Ionizing radiation irradiation means installed at a position where ionizing radiation can be irradiated immediately after the nip step And the mirror roll is At least during the ionizing radiation irradiation, the thermoplastic resin film and the porous fiber membrane that have been nipped Tension was applied Adhesion In state This is achieved by a “thermosensitive stencil printing master manufacturing apparatus” characterized by being conveyed.
[0009]
The present invention is produced by laminating a high-smooth heat-sensitive stencil printing master using an ionizing radiation curable adhesive as an adhesive, and the feature thereof is that a thermoplastic resin film and Alternatively, a long porous resin film surface (hereinafter collectively referred to as a thermoplastic resin film) of a long thermoplastic resin film having a porous resin film on one side and a long porous film coated with an ionizing radiation curable adhesive Even when unevenness such as wrinkles is formed by overlapping the fiber membrane, it is smoothed by niping with a nip roll immediately before lamination, and when it is in that state, it is irradiated with ionizing radiation and transported by a transport roller Is to obtain a desired heat-sensitive stencil printing master in which a thermoplastic resin film or the like and a porous fiber film are laminated.
The timing of ionizing radiation irradiation is preferably immediately after the nip step for creating a smoothed state. Therefore, the ionizing radiation irradiation apparatus is preferably set at a position where ionizing radiation irradiation can be performed immediately after the nip process.
On the transport roller, a laminate of the thermoplastic resin film and the like and the porous fiber film is transported in a close contact state with some tension applied.
As the nip roll, one having at least a surface having elasticity such as rubber is usually used, and the diameter is not limited, but one having about 100 to 200 mmφ is usually used.
Further, as the transport roller, in order to obtain a desired master product for heat-sensitive stencil printing with high smoothness, the surface is preferably a mirror surface, and the diameter is not limited, but is larger than the nip roll, and is 300 mmφ The above are preferable, and those of about 500 to 700 mmφ are usually used.
[0010]
According to the production method of the present invention, an unprecedented high smoothness, that is, a master for thermosensitive stencil printing having a smoothness of the surface on the free surface side of the thermoplastic resin film (according to the Oken type smoothness measuring instrument) of 14000 seconds or more. In particular, when a thermoplastic resin film having a porous resin film on one surface is used, a master for thermal stencil printing having a smoothness of 15000 seconds to 20000 seconds can be obtained.
In the case of the conventional laminating method, it is difficult to control the tension when a thin porous fiber membrane is used to harden the adhesive by adhering to a mirror surface roll and under a certain conveying tension, and the porous fiber membrane is conveyed. It is thought that the smoothness decreases after lamination due to undulation in the direction and fine vertical wrinkles in the conveyance direction.
On the other hand, according to the manufacturing method of the present invention, the porous fiber membrane and the thermoplastic resin film are not bonded to the conveying roller such as a mirror roll by tension as in the conventional method, but are pressed and bonded immediately before lamination. Since the nip is bonded together, the subsequent transfer by the transfer roller can be performed with a much lower minimum tension than in the case of the conventional method, so the transfer to the porous fiber membrane made of fibrous material is possible. Since the adhesive is cured by irradiating with ionizing radiation immediately after the nip, the delamination phenomenon is unlikely to occur, and the free expression side of the thermoplastic film The smoothness of the surface can be increased.
[0011]
In the production method of the present invention, the porous fiber film and the thermoplastic resin film are each made of a material wound in a roll shape, set in a production apparatus, and both are drawn from this roll state, It is conveyed by another route to the nip roll setting position, where it is nipped. Of course, the porous fiber membrane is different from the case of the thermoplastic resin film in that it is drawn from the roll state and then undergoes a step of applying an ionizing radiation curable adhesive in the middle.
Therefore, “long” in the present invention means the state of this material that is drawn out of the roll state and continuously conveyed to the set position of the nip roll.
The material is usually about 100 to 700 mmφ, and the long material constituting the material is about 40 to 120 cm wide and about 100 to 10000 m long.
Usually, a master for heat-sensitive stencil printing is obtained by cutting a product obtained by the production method as in the present invention into a predetermined size, wrapping it again in a roll shape, and shipping and selling it as a product. Is about 250 to 350 mm, and the length is about 95 to 120 m.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 3 is a conceptual diagram showing a specific example of the production method of the present invention, and the present invention will be described based on this figure.
In FIG. 3, the adhesive (4) is applied to one surface of the porous fiber membrane (7) drawn from the support roll (6) with the coating roll (3), and the porous fiber membrane (7) The adhesive coated surface is the surface of the thermoplastic film (2) drawn out from the film roll (1) (including one provided with a porous resin film on one surface of the thermoplastic film) with the nip roll (11). After the nip, the ionizing radiation device (12) irradiates the ionizing radiation to cure the adhesive (4), adheres it, adheres it onto a transport roll (5) such as a mirror roll, and transports and winds up. It is wound up on a roll (10).
The ionizing radiation irradiation is preferably performed immediately after the nip, that is, immediately after the nip is released. Therefore, it is preferable to install the ionizing radiation device (12) above the outer peripheral surface of the nip roll (11) on the conveying roll side. In this case, it is preferable that the laminated product of the porous fiber membrane (7) and the thermoplastic film (2) is in a transported state on a transport roll that is in operation at the time of normal ionizing radiation irradiation.
Also, the pressure applied to the laminated product from the nip roll at the time of nip is such that it removes wrinkles already generated before applying to the nip and does not generate wrinkles and forms high smoothness. Although not particularly specified, it depends on various conditions such as the material constituting the nip roll, the porous fiber membrane and the thermoplastic film, the conveyance speed, etc., but usually 1.5 to 2.0 kg / m 2 A pressure of about a degree is preferable.
[0013]
As the thermoplastic resin film used in the master for heat-sensitive stencil printing of the present invention, for example, conventionally known ones such as polyester, polyamide, polypropylene, polyethylene, polyvinyl chloride, polyvinylidene chloride or a copolymer thereof are used. A polyester film is particularly preferably used from the viewpoint of sensitivity. Preferred examples of the polyester used in the polyester film include polyethylene terephthalate, a copolymer of ethylene terephthalate and ethylene isophthalate, and a copolymer of hexamethylene terephthalate and cyclohexanedimethylene terephthalate. In order to improve the perforation sensitivity, a copolymer of ethylene terephthalate and ethylene isophthalate, a copolymer of hexamethylene terephthalate and cyclohexane dimethylene terephthalate, and the like are particularly preferable.
[0014]
In the thermoplastic resin film of the present invention, an organic lubricant such as a flame retardant, a heat stabilizer, an antioxidant, an ultraviolet absorber, an antistatic agent, a pigment, a dye, a fatty acid ester, or a wax, or a polysiloxane is used as necessary. An antifoaming agent such as can be blended.
Furthermore, easy slipperiness can be imparted as required. The slipperiness imparting method is not particularly limited. For example, inorganic particles such as clay, mica, titanium oxide, calcium carbonate, kaolin, talc, wet or dry silica, organic particles containing acrylic acid, styrene, or the like as constituent components. Etc., a method using internal particles, a method of applying a surfactant, and the like.
[0015]
The thickness of the thermoplastic resin film in the present invention is usually preferably 0.1 to 5.0 μm, more preferably 0.1 to 3.0 μm. When the thickness exceeds 5.0 μm, the piercing property may be deteriorated. When the thickness is less than 0.1 μm, the film forming stability may be deteriorated or the printing durability may be deteriorated.
[0016]
As the thermoplastic resin film used for the heat-sensitive stencil printing master of the present invention, a thermoplastic resin film provided with a porous resin film on one side thereof can be used. The porous resin film only needs to have a structure having a large number of voids inside and on the surface of the film, and the voids have a continuous structure in the thickness direction in the porous film from the viewpoint of ink permeability. Things are desirable.
[0017]
In the present invention, the average pore diameter of the porous resin film is generally preferably 2 μm or more and 50 μm or less, and particularly preferably 5 μm or more and 30 μm or less.
When the average pore diameter is less than 2 μm, the ink permeability tends to deteriorate. For this reason, if low-viscosity ink is used in order to obtain a sufficient amount of ink passing, a phenomenon occurs in which the printing ink bleeds out from the side of the printing drum or the trailing edge of the wound base paper during printing. In addition, the void ratio in the porous resin film is often lowered, and perforation by the thermal head is likely to be hindered.
On the other hand, when the average pore diameter exceeds 50 μm, the ink suppression effect by the porous resin film becomes low, and the ink between the printing drum and the film is excessively pushed out during printing, causing problems such as back stains and blurring. Occurs. That is, if the average pore size is too small or too large, good print quality cannot be obtained.
[0018]
In particular, when the average pore diameter of the voids in the porous resin film is 20 μm or less, the thicker the porous resin film layer, the more difficult it is for the printing ink to pass. Therefore, when the thickness of the layer is adjusted, the ink is applied to the printing paper. The transfer amount can be controlled. If the thickness of the layer is not uniform, uneven printing may occur. Therefore, it is desirable that the thickness is uniform.
[0019]
The thickness of the porous resin film in the present invention is 2 μm to 100 μm, desirably 5 μm to 50 μm. When the thickness is less than 2 μm, the porous resin film hardly remains behind the perforated portion after perforation by the thermal head, and the backside of the printed matter tends to occur without controlling the ink transfer amount. Further, the effect of suppressing the ink transfer amount of the porous resin film is larger as the film is thicker, and the amount of ink transferred onto the paper during printing can be adjusted by the thickness of the porous resin film.
[0020]
The density of the porous resin film is usually 0.01 g / cm. 3 1 g / cm or more 3 Below, preferably 0.1 g / cm 3 0.7 g / cm 3 It is as follows. Density is 0.01g / cm 3 If it is less, the strength of the film is insufficient, and the film itself is fragile.
The adhesion amount of the porous resin film is 0.1 g / cm 3 35 g / cm 3 Below, desirably 0.5 g / cm 3 ~ 25g / cm 3 , Especially 1g / cm 3 ~ 11g / cm 3 Is desirable. The increase in the adhesion amount hinders the passage of ink and deteriorates the image quality, resulting in 0.1 g / cm. 3 If it is less than this, it is difficult to control the amount of ink transferred, and conversely, 35 g / cm. 3 If it exceeds, the passage of ink is hindered and the image is deteriorated.
[0021]
Examples of the resin material constituting the porous resin film include polyvinyl resins such as polyvinyl acetate, polyvinyl butyral, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer, vinyl chloride-vinylidene chloride copolymer, vinyl chloride-acrylonitrile copolymer, styrene-acrylonitrile copolymer, and the like. And polyamide derivatives such as polybutylene and nylon, polyphenylene oxide, (meth) acrylic acid ester, polycarbonate, polyurethane, acetylcellulose, acetylbutylcellulose, cellulose derivatives such as acetylpropylcellulose, and the like. Each resin may be used in combination of two or more.
[0022]
In order to adjust the formation, strength, pore size, etc. of the porous resin film, it is desirable to add an additive such as a filler to the porous resin film as necessary. Here, the filler is a concept including pigments, powders and fibrous substances. Among them, a needle-like filler is particularly preferable. Specific examples thereof include magnesium silicate, sepiolite, potassium titanate, wollastonite, zonotlite, gypsum fiber and other mineral needle fillers, non-oxide needle whiskers, oxide whiskers, and complex oxide whiskers. Artificial mineral needle fillers such as mica, glass flakes, talc and other plate fillers.
[0023]
The pigments are not only inorganic but also organic pigments, or organic polymer particles such as polyvinyl acetate, polyvinyl chloride, and polymethyl acrylate, and zinc oxide, titanium dioxide, calcium carbonate, and silica. Matsumoto Yushi Seiyaku Co., Ltd.'s microcapsules and Matsumoto Microsphere can also be used effectively.
The addition amount of these additives is preferably 5% to 200% with respect to the resin. If it is 5% or less, the bending stiffness by adding an additive does not increase. On the other hand, if it is 200% or more, the adhesion to the film will be poor.
[0024]
In the porous resin film in the present invention, an antistatic agent, an anti-stick agent, a surfactant, an antiseptic, an antifoaming agent, and the like can be used in combination as long as the effects of the present invention are not impaired.
[0025]
Next, the formation method of the porous resin film of the master for heat-sensitive stencil printing in this invention is demonstrated.
The first porous resin film forming method is to apply a coating solution obtained by dissolving and / or dispersing a resin in a mixed solvent of a good solvent and a poor solvent and form a porous layer in the drying process. It is. At this time, the good solvent needs a combination that is relatively easy to evaporate at a lower temperature than the poor solvent. When one good solvent and one poor solvent are used, the boiling point of the good solvent must be relatively lower than the boiling point of the poor solvent. The selection of the good solvent and the poor solvent is arbitrary, but in general, a porous resin film having desired characteristics is easily formed when the difference in boiling points is 15 to 40 ° C. When the difference in boiling points is less than 10 ° C., the difference in evaporation time between the two solvents is small, and the formed film is unlikely to have a porous structure. When the boiling point of the poor solvent is too high, drying takes time and the productivity is poor. Therefore, the boiling point of the poor solvent is desirably 150 ° C. or lower.
[0026]
The resin concentration in the coating solution is 5 to 30% although it varies depending on the material used. If it is less than 5%, the opening diameter becomes too large, or the thickness of the porous resin film tends to be uneven. Conversely, if it exceeds 30%, it is difficult to form a porous resin film, or even if it is formed, the pore diameter becomes small and it is difficult to obtain desired characteristics.
[0027]
The size of the average pore diameter of the porous resin film is affected by the poor solvent in the atmosphere. Generally, the higher the ratio to the good solvent, the larger the amount of condensation and the larger the average pore diameter.
Since the addition ratio of the poor solvent varies depending on the resin and the solvent, it is necessary to determine appropriately by experiment. Generally, the pore diameter of the porous resin film increases as the amount of the poor solvent added increases. If the amount of the poor solvent added is too large, the resin will precipitate and the coating solution will become unstable.
[0028]
As a method for forming the second porous resin film, a fluid mainly composed of a W / O emulsion disclosed in JP-A No. 11-235858 is applied on a thin layer and dried. In this method, the water portion mainly becomes pores through which the ink passes after drying, and the resin in the solvent (which may contain additives such as fillers and emulsifiers) becomes the structure. Also in this method, an additive such as the filler can be added to the porous film as necessary in order to adjust the formation, strength, pore size, stiffness, etc. of the porous film. Of these, needle-like, plate-like, or fibrous fillers are particularly preferred.
[0029]
For the formation of a W / O type emulsion, a surfactant having a relatively strong lipophilicity and having an HLB (Hydrophiric-Lyophiric Balance) of 4 to 6 is effective, but the surfactant having an HLB of 8 to 20 is also used in the aqueous layer. To obtain a more stable and uniform W / O emulsion. The use of a polymeric surfactant is also one method for obtaining a more stable and uniform emulsion. In addition, the addition of thickeners such as polyvinyl alcohol and polyacrylic acid is effective for stabilizing the emulsion in the aqueous system.
The method for forming the porous resin film of the present invention is not limited to the method exemplified above.
[0030]
As a method of applying the coating liquid for forming the porous resin film of the present invention to the thermoplastic resin film, conventionally used coating methods such as blades, transfer rolls, wire bars, reverse rolls, gravure and dies are used. There is no particular limitation.
[0031]
The porous fiber membrane in the present invention includes (1) mineral fibers such as glass, sepiolite, various metals, (2) animal fibers such as wool and silk, (3) cotton, manila hemp, mulberry, mitsumata, pulp, etc. Natural fibers, (4) recycled fibers such as sufu and rayon, (5) synthetic fibers such as polyester, polyvinyl alcohol and acrylic, (6) semi-synthetic fibers such as carbon fibers, (7) inorganic fibers having a whisker structure, etc. Examples include thin paper.
[0032]
In this case, the thickness of the fibrous material needs to be selected appropriately depending on the perforated diameter of the thermoplastic resin film, the thickness of the film, etc., but the diameter is 20 μm or less, preferably 1 to 10 μm. If the diameter is smaller than 1 μm, the tensile strength is weak, and if it is larger than 20 μm, the passage of ink is hindered and so-called white spots due to fibers appear in the image. The length of the fibrous substance is preferably about 0.1 to 10 mm, more preferably about 1 to 6 mm. If it is shorter than 0.1 mm, the tensile strength becomes weak, and if it is longer than 10 mm, it becomes difficult to uniformly disperse.
[0033]
The basis weight of the porous fiber layer in the present invention is preferably preferably 3 to 20 g / m. 2 More preferably, it is 5-15 g / m 2 It is. Basis weight is 20g / m 2 If it exceeds, the ink permeability is lowered and the image sharpness is lowered. The basis weight is 3g / m 2 If it is less, sufficient strength as a support may not be obtained.
[0034]
The porous fiber layer made of a fibrous substance in the present invention may be a paper-making paper made of short fibers, a non-woven fabric or a woven fabric, a screen wrinkle, etc. Papermaking paper is preferably used from the viewpoint of cost.
[0035]
The ionizing radiation curable adhesive of the present invention is mainly composed of a polymer having a radical polymerizable double bond in its structure, for example, a relatively low molecular weight polyester, polyether, acrylic resin, epoxy resin, urethane resin, etc. ) It contains acrylate and radically polymerizable monofunctional monomer or polyfunctional monomer, and further contains a photopolymerization initiator if necessary, and is crosslinked by electron beam or ultraviolet ray. Any ionizing radiation curable adhesive can be used in the present invention.
[0036]
Monofunctional monomers used in the present invention include vinyl monomers such as (meth) acrylic acid esters, (meth) acrylamides, allyl compounds, vinyl ethers, vinyl esters, vinyl heterocycles, N-vinyl compounds, Styrene, (meth) acrylic acid, crotonic acid, itaconic acid and the like can be mentioned. In addition, as the polyfunctional monomer, diethylene glycol di (meth) acrylate, triethylene glycol di (meth) acrylate, tetraethylene glycol di (meth) acrylate, trimethylolpropane tri (meth) acrylate, pentaerythritol tetra (meth) acrylate, Examples include dipentaerythritol hexa (meth) acrylate and tris (β- (meth) acryloyloxyethyl) isocyanurate.
[0037]
Moreover, as a photoinitiator, as a monofunctional thing, 2-ethylhexyl acrylate, 2-hydroxyethyl acrylate, 2-hydroxypropyl acrylate, 2-hydroxyethyl acryloyl phosphate, tetrahydrofurfuryl acrylate, tetrahydrofurfuryl derivatives Of acrylates. Moreover, as a polyfunctional thing, dicyclobenenyl acrylate, dicyclobenenyl oxyethyl acrylate, 1,3-butanediol diacrylate, 1,4-butanediol diacrylate, 1,6-hexanediol diacrylate, Diethylene glycol diacrylate, Neobentyl glycol 400 diacrylate, Polyethylene glycol 400 diacrylate, Hydroxybivalate ester Neobentyl glycol diacrylate, Tripropylene glycol diacrylate, 1,3-bis (3′-acryloxyethoxy-2 '-Hydroxypropyl) -5,5-dimethylhydantoin, hydroxybivalate ester neoventyl glycol derivative diacrylate, trimethylolpropane triacrylate, Data triacrylate, dipentaerythritol hexaacrylate, and the like.
[0038]
The adhesive application method may be any method such as blade coating method, reverse roll coating method, gravure coating method, knife coating method, spray coating method, offset gravure coating method, kiss coating method, bar coating method, etc., and is not particularly limited. .
[0039]
As a surface to which the adhesive is applied, it is better to apply the adhesive to the porous fiber film so as not to block the opening of the porous resin film.
When the adhesive is applied, if the viscosity is too high, the fibers fall off and a coating failure occurs. Therefore, it is preferable to apply the coating at 3000 cps or less by lowering the viscosity by heating the roll. More preferably, it is preferably applied between 300 and 1000 cps. When the viscosity is 300 cps or less, there is a possibility that the opening is blocked after being bonded to the porous resin film and the ink passing property is obstructed. When the viscosity is 3000 cps or more, the fiber of the porous fiber layer is likely to fall off.
[0040]
The conventional technology can be used as it is for radiation irradiation. For example, in the case of electron beam curing, Cockloft Walton type, Bande graph type, Resonance transformation type, Insulating core transformer type, Linear type, Electro curtain type, Dynamitron type, High frequency An electron beam or the like having an energy of 50 to 1000 keV, preferably 100 to 300 keV, emitted from various electron beam accelerators such as a mold is used.
[0041]
Unlike the conventional heat-sensitive stencil paper (laminated product of thermoplastic resin film and porous fiber film), the amount of adhesion of the above-mentioned adhesive does not need to consider the influence of perforation inhibition. As long as the desired adhesive strength is obtained, it is not particularly limited, but may be in a range that does not block the pores of the porous resin membrane and the porous fiber membrane, and preferably 0.05 g / m. 2 5.0 g / m 2 Or less, more preferably 0.1 g / m 2 3.0 g / m or more 2 The range is as follows.
[0042]
The base paper for heat-sensitive stencil printing of the present invention has a silicone oil, a silicone resin, a fluorine resin, a surfactant, an antistatic agent, a heat resistance, in order to prevent fusion at the time of perforation on one side of the film to be in contact with the thermal head. It is desirable to provide a thin layer comprising an agent, an antioxidant, organic particles, inorganic particles, a pigment, a dispersion aid, an antiseptic, an antifoaming agent, and the like. The thickness of the anti-fusing thin layer is preferably 0.005 to 0.4 μm, more preferably 0.01 to 0.4 μm.
In the heat-sensitive stencil sheet of the present invention, the method for forming a thin layer for preventing fusion is not particularly limited, but a solution diluted with water, a solvent, or the like is applied using a roll coater, gravure coater, reverse coater, bar coater, etc. And drying.
[0043]
In the present invention, the heat-sensitive stencil printing master has an air permeability of 1.0 cm when the thermoplastic resin film surface of the heat-sensitive stencil printing master is solid image perforated and the perforated area is 40% or more of the solid image. 3 / Cm 2 ・ Sec ~ 157cm 3 / Cm 2 Seconds, preferably 10cm 3 / Cm 2 ・ Second to 80cm 3 / Cm 2 -The range of seconds. Air permeability is 1.0cm 3 / Cm 2 If the ink density is less than 2 seconds, the print density is low. If low-viscosity ink is used to obtain a sufficient print density, the side of the print drum or the trailing edge of the master that is wound during image bleeding or printing. Phenomenon that printing ink oozes out. On the other hand, the air permeability is 157cm 3 / Cm 2 ・ If it exceeds 2 seconds, the print density becomes too high, and backside stains and blurring occur. That is, if the air permeability is too small or too large, good print quality cannot be obtained.
[0044]
This air permeability is measured as follows.
The film surface of the obtained heat-sensitive stencil printing master is punched using a 10 cm × 10 cm solid chart with a thermal head-equipped stencil printing machine “Preport VT3820, manufactured by Ricoh Co., Ltd.” to make a plate. The air permeability of this sample is measured with a permeameter (air permeability tester, manufactured by Toyo Seiki Seisakusho). The reason why the measurement of air permeability is not performed on the porous resin film alone is that the porous resin film cannot be peeled off because it is too thin.
[0045]
The perforated area ratio referred to here is the total area of the through holes on the film surface of the thermal stencil printing master when the thermal stencil printing master was subjected to solid printing by a thermal head, laser, flash lamp, etc. Is the proportion of the total area of the solid part. The drilling area is measured as follows. A 100 × magnified photograph of the perforated surface is taken with an optical microscope, and then magnified 200 × with a copying machine “IMAGIO MF530 manufactured by Ricoh Co., Ltd.”. The enlarged copy is overlaid with an OHP film to mark the opening. The marked OHP film is read with a scanner (300 DPI, 256 gradations), and image-processed with “Adobe Photoshop 2.5J” (manufactured by Adobe System Incorporated) to be binarized. Next, the area of the perforated part marked with the image analysis software “NIHimage” is measured, and the area ratio is calculated.
[0046]
【Example】
Next, the heat-sensitive stencil printing master of the present invention will be described with reference to examples, but the present invention is not limited thereto. All parts shown below are based on weight.
[0047]
Example 1
PVB (Sekisui Chemical Co., Ltd., BH-S) 2.5 parts
Low molecular weight emulsifier (Toho Chemical Industries, GF185) 0.2 parts
Solvent (ethyl acetate) 28.8 parts
According to the above prescribed amount, BH-S and GF185 are uniformly dissolved in ethyl acetate with stirring. While stirring the solution, 17.5 parts of water (
The water-in-oil polyurethane resin emulsion was kept at a liquid temperature of 25 ° C., and a heat shrinkage ratio at a thickness of 2.0 μm and 150 ° C. using a drying furnace of 4.5 m in a die coater. % On a copolyester film and dried to form a long porous resin film and wound into a roll. After that, it was set on a film roll.
On the other hand, a paper made of two types of polyester fibers having a fineness of 0.2 denier and 1.1 denier as a porous fiber membrane (basis weight 8 g / m 2 And a thickness of 32 μm), and the roll was set on a support roll.
In advance, the following components were melt-mixed at about 90 ° C. to prepare an ionizing radiation curable adhesive of 1000 cps at 90 ° C.
70.0 parts by weight of polyurethane acrylate resin
(Arakawa Chemical Industries, beam set 504H)
Acrylic acid ester monomer 30.0 parts by weight
(Aronix M-101, manufactured by Toa Gosei Co., Ltd.)
Using a coating roll obtained by heating the obtained ionizing radiation curable adhesive to 90 ° C., the adhesion amount is 0.2 g / m. 2 The long porous fiber membrane set as described above is pulled out from the support roll and applied to one surface of the porous fiber membrane, and then continuously niped with the porous fiber membrane. It was conveyed to.
The long polyester film set as described above is pulled out from the film roll, and according to the manufacturing method of the present invention, the surface having the porous resin film and the adhesive surface of the long porous fiber film are applied. Lamination was performed by niping with a nip roll, and then adhering 5 Mrad ionizing radiation to cure the adhesive layer immediately after the nip while being transported in close contact with the mirror surface roll.
Next, an anti-fusing agent having the following composition was applied to the surface of the thermoplastic resin film opposite to the porous resin film using a bar coater, dried and wound up to obtain the heat-sensitive stencil printing master of the present invention. It was. The evaluation results are shown in Table 1.
0.5 parts by weight of silicone oil
(Shin-Etsu Chemical Co., Ltd., SF8422)
0.5 parts by weight of surfactant
(Pricesurf A208, manufactured by Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd.)
Toluene 100.0 parts by weight
[0048]
Example 2
Papermaking paper (basis weight 6g / m) consisting of two types of polyester fibers with a fineness of 0.2 denier and 1.1 denier as a porous fiber membrane 2 The master for thermal stencil printing of the present invention was obtained in the same manner as in Example 1 except that a thickness of 29 μm) was used. The evaluation results are shown in Table 1.
[0049]
Example 3
Papermaking paper composed of two types of polyester fibers with a fineness of 0.2 denier and 1.1 denier as a porous fiber membrane (basis weight 5 g / m 2 The master for thermal stencil printing of the present invention was obtained in the same manner as in Example 1 except that a thickness of 25 μm was used. The evaluation results are shown in Table 1.
[0050]
Comparative Example 1
The same porous fiber membrane as that used in Example 1 was used, and the adhesive coating liquid obtained by dissolving and mixing the following materials on one side of the membrane was dried using a gravure roll. Amount 0.5g / m 2 After coating so as to be, and overlapping with the roll-shaped porous resin film surface used in Example 1, drying was performed at 50 ° C.
Saturated polyester adhesive 15.0 parts by weight
(Unitika, UE3500)
75.0 parts by weight of toluene
Next, the same anti-fusing agent as used in Example 1 was applied to the surface of the thermoplastic resin film opposite to the porous resin film using a bar coater, dried, wound up, and heat-sensitive stencil printing master Got. The evaluation results are shown in Table 1.
[0051]
Comparative Example 2
The porous fiber membrane used in Example 2 was used, and the long porous fiber membrane obtained by applying the adhesive used in Example 1 to this and the long porous membrane produced in Example 1 were used. After overlapping with the porous resin film surface, it was brought into close contact with the mirror surface roll, transported under a constant transport tension, and irradiated with 5 Mrad ionizing radiation on the mirror surface roll to cure and laminate the adhesive layer.
Next, the same anti-fusing agent as used in Example 1 was applied to the surface of the thermoplastic resin film opposite to the porous resin film using a bar coater, dried, wound up, and rolled into a heat-sensitive stencil plate. A master for printing was obtained. The evaluation results are shown in Table 1.
[0052]
Comparative Example 3
The porous fiber membrane used in Example 3 was used, and the long porous fiber membrane obtained by applying the adhesive used in Example 1 thereto and the long porous membrane prepared in Example 1 were used. After overlapping with the porous resin film surface, it was brought into close contact with the mirror surface roll, transported under a constant transport tension, and irradiated with 5 Mrad ionizing radiation on the mirror surface roll to cure and laminate the adhesive layer.
Next, the same anti-fusing agent as used in Example 1 was applied to the surface of the thermoplastic resin film opposite to the porous resin film using a bar coater, dried, wound up, and rolled into a heat-sensitive stencil plate. A master for printing was obtained. The evaluation results are shown in Table 1.
[0053]
(Evaluation)
As described above, with respect to the obtained master for heat-sensitive stencil printing, the air permeability, printing density, printing blank, and smoothness were determined using Ricoh's stencil printing machine preport VT3820 and ink (viscosity at 20 ° C .: 15 Pa · S). And evaluated according to the following standards. The results are shown in Table 1.
(1) Air permeability
A pre-port VT3820 (manufactured by Ricoh Co., Ltd.) was used to read a chart of a solid portion of 10 cm × 10 cm, and a permeameter (breathability tester, ( Measured with Toyo Seiki Seisakusho Co., Ltd.
(2) Printing density
Measure the solid image density with a densitometer.
(3) Print blank (print unevenness)
When the printed surface is observed with the naked eye, a mark having little white spots on the printed surface is indicated by ○, a white mark slightly missing but having no practical problem is indicated by Δ, and a white mark having many white spots is indicated by ×.
(4) Smoothness
Using a Oken type smoothness tester (Kumaya Riki Kogyo Co., Ltd., KY-55 type), the sample was conditioned for 24 hours in an atmosphere of 20 ° C. and 65% RH, and measured by averaging three measured values. Value.
(5) Delami
The laminated master for heat-sensitive stencil printing is observed with the naked eye, and “O” indicates that there is no peeled portion between the porous resin film and the porous fiber membrane, and “X” indicates that there is a peeled portion.
[0054]
[Table 1]
[0055]
【The invention's effect】
As described above, as is clear from the detailed and specific description, according to the present invention, the thermal stencil printing with a smoothness of the surface on the free surface side of the thermoplastic film of 15000 seconds or more (by Oken type smoothness measuring instrument). Master and its manufacturing method are obtained. Further, a heat-sensitive stencil printing master having the same quality as before can be obtained, and a heat-sensitive stencil printing master having high perforation sensitivity, no printing unevenness, and less wrinkling and delamination can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view for explaining an example of a conventional method for producing a master for heat-sensitive stencil printing.
FIG. 2 is a diagram for explaining another example of a conventional method for producing a master for thermal stencil printing.
FIG. 3 is a diagram for explaining an example of a method for producing a heat-sensitive stencil master according to the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Film roll
2 Thermoplastic film
3 Coating roll
4 Adhesive
5 Mirror roll
6 Support roll
7 Porous support
8 Hot air drying
9 Cooling roll
10 Base paper take-up roll
11 Nip roll
12 Ionizing radiation equipment
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