JP4178002B2 - RECORDING METHOD, RECORDING DEVICE AND RECORDED MATERIAL USING INKJET RECORDING INK SET - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録用、インクセット、及び、このインクセットを用いる記録方法、記録装置及び記録物に関し、普通紙には耐水性のよい画像を得て、光沢紙には部分的な光沢性に違いの有る画像を得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタは低騒音、低ランニングコストといった利点から目覚しく普及した。しかし従来はその着色剤が染料あるいは顔料のいずれかであり、染料インクにおいては普通紙において耐水性の悪い画像しか得られなかった。反面、顔料インクにおいては光沢紙において光沢がないためにくすんだ色調のものしかえられなかった。こうした不都合を改善するための方策も幾つか知られている。
【0003】
その一つとして、染料及び顔料インクを併用した方法が提案されている。
例えば、特開2001−293889は黒、イエロー、マゼンタ、シアンは染料インクを用い、さらに低着色剤濃度のマゼンタ、シアンインクを顔料で作成したものである。これらの目的は低濃度画像部の耐光性を上げるためにシアン、マゼンタの低着色剤濃度のインクを耐光性のよい顔料を用いたものである。
一方、特開平11−1647には黒顔料と黒染料を重ねて印写する方法が開示されている。これは普通紙において黒画像を増粘、凝集させる染料インクを用いて高彩度の画像を得る目的のものである。
【0004】
しかし、これらの方法では黒、マゼンタ、シアン、イエローいずれもが顔料のインクセットがないために普通紙で耐水性の良好なカラー画像を得ることができない。
一方、光沢紙においては染料インクは光沢性の高い画像を得ることができるが顔料インクでは顔料の光散乱性のため光沢の高い画像を得ることができない。そのため光沢性の要求される写真画質においては染料インクが好ましいといわれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は普通紙には耐水性のよい画像を得、光沢紙には従来のインクジェット画像にはなかった光沢度コントラストを有した画像を得るのに有用なインクジェット記録用インクセットを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、従来の考え方を脱皮して顔料インクと染料インクを常備して、光沢紙において顔料インクと染料インクを打ち分けることにより部分的に光沢度の異なる画像を印写してみた。その結果、部分的に光沢度を変化させることにより、すなわち、例えば文字部あるいは記号部を染料インクで印写し周囲を顔料インクで印写することにより、光源からの目視の角度によっては文字が光沢をもって浮き出た非常に光沢度コントラストの高い画像が得られることがわかった。そして、このようにして従来のインクジェット画像にはなかった特殊な効果を有した画像が得られることがわかった。この方法は画像の一部に強調したい個所がある場合に、その部分だけ周囲より高い光沢度をもたせ画像のその部分に注目させるのに最適である。また、逆に染料インクベタ部のなかに顔料インク部を設けても独特な光沢度コントラストを有した画像が得られる。本発明は、こうした知見に基づいてなされたものである。
【0007】
本発明によれば下記(1)〜(15)が提供される。
【0008】
(1)黒、マゼンタ、シアン、又はイエローの着色剤がインク中に溶解した状態のインク(インクA)と、このインクAの着色剤と同一色の着色剤がインク中に分散した状態のインク(インクB)を用い、測定角度60°における光沢度が40%以上の光沢紙にインクA及びインクBの重ね打ち量を調整して印写することを特徴とするインクジェット記録方法。
【0009】
(2)少なくとも水と湿潤剤を有する水性インクであって、かつインクAの着色剤が主として染料であり、インクBの着色剤が主として顔料であることを特徴とする前記(1)記載のインクジェット記録方法。
【0010】
(3)前記インクBは、ポリマー微粒子に水不溶性又は水難溶性の色材を含有させてなるポリマーエマルジョンを含み、25℃におけるインク粘度が5〜15mPa・sであることを特徴とする前記(2)記載のインクジェット記録方法。
【0011】
(4)前記ポリマーエマルジョンを構成するポリマーが、ビニル系ポリマーまたはエステル系ポリマーであることを特徴とする前記(3)記載のインクジェット記録方法。
【0012】
(5)前記インクAは、シアンの着色剤が少なくともC.I.ダイレクトブルー199を含み、マゼンタの着色剤が少なくともC.I.アシッドレッド254を含み、イエローの着色剤が少なくともC.I.アシッドイエロー23を含み、これらは25℃におけるインク粘度が2〜10mPa・sであることを特徴とする前記(2)記載のインクジェット記録方法。
【0013】
(6)普通紙に印写するときはインクBのみで印写し、光沢紙に印写するときはインクA及び/又はインクBを用いて印写することを特徴とするインクジェット記録方法。
【0014】
(7)画像の光沢性が要求される箇所には主としてインクAで印写し、光沢性が必要でない箇所には主としてインクBで印写することを特徴とするインクジェット記録方法。
【0015】
(8)入力する画像データに光沢度に関連した情報をもたせ、それに対応して前記インクA及びインクBの印写量を調整し、重ね印写することを特徴とするインクジェット記録方法。
【0016】
(9)測定角度60°における光沢度が40%以上の光沢紙にインクA及びインクBの重ね打ち量を調整して印写し入力光沢度情報に対応した部分的に光沢度に違いのある画像をうることを特徴とする前記(6)〜(8)のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
【0017】
(10)少なくともインクBで印写され、必要に応じてインクAも重ね印写された低光沢度の周囲画像の中に、インクAのみの文字または記号情報を印写して、該文字または該記号情報の光沢性を際立たせ認知させやすくすることを特徴とするインクジェット記録方法。
【0018】
(11)インクAのみで印写された光沢性の周囲画像の中に、文字または記号情報を少なくともインクBで印写し、必要に応じてインクAも重ね印写して、光沢度のコントラストから該文字または信号情報を認知しやすくすることを特徴とするインクジェット記録方法。
【0019】
(12)原稿画像の光沢度を読み取りその信号に応じてインクA及びインクBを印写して、部分的な光沢性に違いのある画像を得ることを特徴とするインクジェット記録方法。
【0020】
(13)記録媒体の光沢度を読み取りその信号に応じて普通紙と判断され特に光沢性に違いのある画像が必要とされない場合はインクBのみで印写し、光沢度の違いが必要とされる場合には測定角60°における光沢度が40%以上である時に該記録媒体の光沢度に応じたインクA及びインクBの相対量を調整して印写して、部分的に光沢性に違いの有する画像を得ることを特徴とするインクジェット記録方法。
【0021】
(14)前記(1)〜(13)のいずれかに記載のインクジェット記録方法を用いる画像形成装置であって、記録媒体及び/又は原稿画像の光沢度の読み取り手段、その読み取り信号に応じて印写されるインクA、インクBの印写手段を具備したことを特徴とするインクジェット記録装置。
【0022】
(15)前記(1)〜(13)のいずれかに記載のインクジェット記録方法によって作成されたことを特徴とする記録物。
【0023】
上記記載において、同一色とは色相が類似しているもので、例えばインクAがシアン系ならインクBもシアン系、インクAがマゼンタ系ならインクBもマゼンタ系、インクAがイエロー系ならインクBもイエロー系、という意味である。
【0024】
また、本発明のインクAはインクA群を含み、インクBはインクB群を含むものである。このため、インクA群とはインクAに属する各色のインクの集合であり、インクB群とはインクBに属する各色のインクの集合である。
【0025】
また上記において、分散した状態とは着色剤が室温においてマイクロトラックUPAで測定した平均粒子径(D50%)が10nm以上の状態であり、通常の水性顔料インクがインクに分散した状態はこれに該当する。また、油性染料をポリマー微粒子とともに水性インク中に分散させた場合も該当する。
【0026】
また上記において、溶解した状態とはインク溶媒への溶解度が少なくとも0.1重量%以上の着色剤が溶解度限界内の量にある状態であり、通常の水性染料インクがインクに溶解した状態はこれに該当する。
【0027】
また上記において、低着色剤濃度とは通常着色剤濃度(0.5〜20重量%:好ましくは2〜10重量%)のインクの1/2〜1/10の濃度のインクである。低画像濃度部に使用することを目的としたものである。
【0028】
また上記において、普通紙とは通常の電子写真用紙などを示す。光沢紙とは主に無機顔料を主成分とした隙間吸収型の通常のインクジェット光沢紙の他に多少とも光沢処理を施した紙も含める。
【0029】
また上記において、重ね印写とはドットが実際に重なる場合のみでなく、目的の面積の中の双方のインクのドットの量を調整して目的の画像を出すことも含める。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下本発明を更に詳細に説明する。
本発明はインクA(染料インク)、インクB(顔料インク)との組合せによるインクジェット記録用インクセットによって、光沢度に差をもたせた記録物を得るものである。
ここで、光沢度に関しての情報はパソコンでCG画像を作成時に作成し、それに従って、染料インクの打ち込み量、顔料インクの打ち込み量を調整し印写装置にその信号を送る。その信号に従って染料インク、顔料インクを常備した本発明の光沢度を変化可能なプリンターで印写すれば光沢度情報の織り込んだ画像が作成できる。一方、このようにして作成した光沢度に違いを有した画像は通常のスキャナー読み込みではその情報は失われてしまうが光沢度測定装置をスキャナーに設けることで光沢度情報をコピーすることができる。光沢度読み取りの方法としては原稿画像に光照射しその正反射光量を求める方法で可能である。
【0031】
このようなインクジェットプリンンター装置は特にいずれかの色、例えばマゼンタを顔料インクと染料インクを用意してもよいが、可能であれば黒、マゼンタ、シアン、イエローいずれも染料インクと顔料インクを装置内に常備していればそれぞれの色の光沢度コントラストのある画像が得られる。またその場合、普通紙には顔料インクのみを使用すれば普通紙にても耐水性の良好なカラー画像が得られる。一方、光沢紙において染料インクのみを使用すれば全面光沢をもった画像も得られる。従来知られているように特に低画像濃度部の粒状感を低減するために低着色剤濃度のインクをさらに用意してもよい。
【0032】
このように全色の顔料インク、染料インクを揃えることにより多くの媒体に対応可能なインクジェットプリンターが得られるだけでなく顔料インクと染料インクを打ち分けること、及び重ね打ちすることにより光沢度を変化させた従来にない光沢度情報を有した画像が得られる。
【0033】
一方、鋭意検討を行なった結果、本発明の目的に適した良好な顔料インク用材料としてはポリマー微粒子に色材を含有させたエマルジョンを用いて湿潤剤、浸透剤、水溶性有機溶剤から構成した顔料インクが本発明の目的に最適であった。すなわちこの顔料インクは光沢紙にても定着性がよく光沢紙にて光沢度が十分低く、染料インク画像部とのコントラストが良好であった。
さらに普通紙ではにじみ、ブリードが少なく、高彩度、高発色濃度で、しかも裏抜けの少ない画像が得られた。もちろん従来公知の顔料インクたとえば樹脂分散した顔料インクでも染料インクと組み合わせることにより光沢紙上での光沢度調整が可能である。
また同様に顔料表面にスルフォン基、あるいはカルボキシル基などを付与した自己分散性の顔料でも染料インクと組み合わせることにより光沢紙上での光沢度調整が可能である。
【0034】
インクとしては25℃における表面張力が40mN/m以下の低表面張力の水性インク、インクセットが好ましい。
これは本発明者らが、記録画像の乾燥性を改善するために種々の手段について検討を行った結果、インクの表面張力を40mN/m以下、好ましくは20〜40mN/mになるように調整すればほとんどの被記録材に対しても速やかな浸透乾燥が可能であることを見いだしたことに基づくものである。また、インクの表面張力を40mN/m以下にすることで、インクのヘッド部材への濡れが良くなり8mPa・s(25℃)以上の高粘度インクでも周波数応答性が向上し、吐出安定性が格段に向上したことによる。この低表面張力のインクは炭素数8以上、11以下のポリオールまたはグリコールエーテルと、アニオンまたはノニオン系界面活性剤を用いることにより達成出来る。
インクの表面張力を40mN/m以下にするには、上記ポリオール、またはグリコールエーテルと、アニオンまたはノニオン系界面活性剤をインク中に活性剤の総計1重量%以上、好ましくは2〜4重量%添加するといった手段を採用すればよい。
【0035】
顔料インクの粘度は5〜15mPa・sが好ましい。さらに好ましくは8〜10mPa・sである。これ以下の粘度では普通紙印字の際ににじみやすく、これ以上の粘度では噴射安定性が劣る。
また特に顔料インクにては8mPa・s(25℃)以上の高粘度インク、インクセットを用いることにより普通紙でも滲み(フェザリング)がほとんどなくなる。
【0036】
顔料インク中の色材を含有するポリマーエマルジョン濃度が固形分で8wt%以上、好ましくは8〜20wt%、さらに好ましくは8〜12wt%にする。ポリマーエマルジョン濃度あるいは顔料濃度を高めることにより、インクの粘度が高くなり、普通紙で印写した場合、顔料が紙表面で凝集しとどまり易くなり発色濃度、色調が向上するとともにフェザリングもほとんどなくなる。インク中の顔料自体の重量%は2〜15重量%、好ましくは6〜10重量%が適当である。少ないと画像濃度が出ないし、多いと噴射不安定になる。
【0037】
湿潤剤としてはエチレングリコール(ジエチレングリコール)、グリセリン、1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等から選ばれた少なくとも1種類以上の高粘度の湿潤剤とグリセリンの混合した高粘度の湿潤剤が好ましい。
高粘度の湿潤剤を用いると、高顔料濃度と相まって高粘度のインクを達成出来る。
【0038】
顔料インク用色材としては、ポリマー微粒子に水不溶性または水難溶性の色材を含有させたポリマーエマルジョンからなる。ここで「色材を含有させた」とは、ポリマー微粒子中に色材を封入した状態およびポリマー微粒子の表面に色材を吸着させた状態の何れか又は双方を意味する。この場合、本発明のインクに配合される色材はすべてポリマー微粒子に封入または吸着されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、該色材がエマルジョン中に分散していてもよい。
【0039】
上記色材としては、水不溶性若しくは水難溶性であって、上記ポリマーによって吸着され得る色材であれば特に制限なく用いられる。上記色材としては、例えば、油溶性染料、分散染料等の染料や、顔料等が挙げられる。良好な吸着・封入性の観点から油溶性染料及び分散染料が好ましいが、得られる画像の耐光性からは顔料が好ましく用いられる。
【0040】
上記ポリマーエマルジョンを形成するポリマーとしては、例えば、ビニル系ポリマー、エステル系ポリマー及びウレタン系ポリマー等を用いることが出来る。特に好ましく用いられるポリマーはビニル系ポリマー及びエステル系ポリマーであり、特開2000−53897号公報、特開2001−139849号公報に開示されているポリマーを引用する。
【0041】
本発明の好ましい態様によれば、これらの色材を含有するポリマー微粒子の平均粒子径はインク中において好ましくは0.3μm以下であり、最も好ましくは0.01〜0.15μmである。
【0042】
これに用いられる顔料はブラック顔料としてのカーボンブラックが挙げられ、カラー顔料としては、アントラキノン、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジアゾ、モノアゾ、ピラントロン、ペリレン、複素環式イエロー、キナクリドンおよび(チオ)インジゴイドを含む。
【0043】
フタロシアニンブルーの代表的な例は、銅フタロシアニンブルーおよびその誘導体(ピグメントブルー15)を含む。
【0044】
キナクリドンの代表的な例は、ピグメントオレンジ48、ピグメントオレンジ49、ピグメントレッド122、ピグメントレッド192、ピグメントレッド202、ピグメントレッド206、ピグメントレッド207、ピグメントレッド209、ピグメントバイオレット19およびピグメントバイオレット42を含む。
【0045】
アントラキノンの代表的な例は、ピグメントレッド43、ピグメントレッド194(ペリノンレッド)、ピグメントレッド216(臭素化ピラントロンレッド)およびピグメントレッド226(ピラントロンレッド)を含む。
【0046】
ピレリンの代表的な例は、ピグメントレッド123(ベルミリオン)、ピグメントレッド149(スカーレット)、ピグメントレッド179(マルーン)、ピグメントレッド190(レッド)、ピグメントバイオレット、ピグメントレッド189(イエローシェードレッド)およびピグメントレッド224を含む。
【0047】
チオインジゴイドの代表的な例は、ピグメントレッド86、ピグメントレッド87、ピグメントレッド88、ピグメントレッド181、ピグメントレッド198、ピグメントバイオレット36およびピグメントバイオレット38を含む。
【0048】
複素環式イエローの代表的な例は、ピグメントイエロー117およびピグメントイエロー138を含む。
【0049】
他の適切な着色顔料の例は、The Colour Index、第三版(The Society of Dyers and Colourists,1982)に記載されている。
【0050】
顔料と湿潤剤の比は、ヘッドからのインク吐出安定性に非常に影響がある。顔料固形分が高いのに湿潤剤の配合量が少ないとノズルのインクメニスカス付近の水分蒸発が進み吐出不良をもたらす。
湿潤剤の配合量は10〜50wt%であり、これに対して色材を含有するポリマー微粒子は8wt%以上、好ましくは8〜20wt%であるので、湿潤剤とポリマー微粒子固形分の両者の比は0.5〜6.25となるが、より好ましくは2.0〜6.0であり、最も好ましくは3.0〜5.0の範囲である。この範囲にあるインクは、乾燥性や保存試験や信頼性試験が非常に良好である。
【0051】
インクに添加する界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤またはノニオン系界面活性剤が用いられる。色材の種類や湿潤剤、水溶性有機溶剤の組合せによって、分散安定性を損なわない界面活性剤を選択する。
【0052】
アニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
【0053】
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなどが挙げられる。
【0054】
アセチレングリコール系界面活性剤は、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどのアセチレングリコール系(例えばエアープロダクツ社(米国)のサーフィノール104、82、465、485あるいはTGなど)を用いることができるが、特にサーフィノール465、104やTGが良好な印写品質を示す。
【0055】
本発明におけるインクの表面張力は紙への浸透性を示す指標であり、特に表面形成されて1秒以下の短い時間での動的表面張力を示し、飽和時間で測定される静的表面張力とは異なる。測定法としては特開昭63−31237号公報等に記載の従来公知の方法で1秒以下の動的な表面張力を測定できる方法であればいずれも使用できるが本発明ではWilhelmy式の吊り板式表面張力計を用いて測定した。表面張力の値は40mN/m以下が好ましく、より好ましくは35mN/m以下とすると優れた定着性と乾燥性が得られる。
【0056】
本発明のインク中に加えことができる炭素数8以上、11以下のポリオールまたはグリコールエーテルは、25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する部分的に水溶性のポリオールおよび/またはグリコールエーテルを記録用インク全重量に対してを0.1〜10.0重量%添加することによって、該インクのヘッドへの濡れ性が改良され、少量の添加量でも吐出安定性および周波数安定性が得られることが分かった。
▲1▼2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 溶解度:4.2%(20℃)
▲2▼2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 溶解度:2.0%(25℃)
これら25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する浸透剤は、溶解度が低い代わりに浸透性が非常に高いという長所がある。従って、25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する浸透剤と他の溶剤との組み合わせや他の界面活性剤との組み合わせで非常に高浸透性のインクを作成することが可能となる。
【0057】
本発明のインクには上記着色剤、溶媒、界面活性剤の他に従来より知られている添加剤を加えることができる。
【0058】
例えば、防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が本発明に使用できる。
【0059】
pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響をおよぼさずにpHを7以上に調整できるものであれば、任意の物質を使用することができる。
その例として、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。
【0060】
キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等がある。
【0061】
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等がある。
【0062】
これらの他、その目的に応じて水溶性紫外線吸収剤、水溶性赤外線吸収剤等を添加することができる。
【0063】
一方、染料インクとしては着色剤としてインクに溶解可能な染料を使用する以外は上記顔料インクと同様の湿潤剤、界面活性剤、浸透材、pH調整剤、防腐防カビ材が用いられる。
【0064】
特に染料インクとしてシアンの着色剤が少なくともC.I.ダイレクトブルー199を含み、マゼンタが少なくともC.I.アシッドレッド254、イエローの着色剤がC.I.アシッドイエロー23を含む場合に画像の色調、鮮明性、耐光性において好ましく、光沢紙において顔料インク印写部との光沢度のコントラストが特に鮮明になった。
【0065】
染料インクの粘度は2〜10mPa・sが好ましい。さらに好ましくは2〜8mPa・sである。これ以下の粘度にするには着色剤濃度、湿潤剤濃度を下げなければならず画像濃度、噴射安定性に劣る。
本発明では普通紙には主に顔料インクを使用するため染料インクは顔料インクなみに粘度を上げて普通紙にじみを防止する必要はない。
【0066】
ただし従来使用されている染料でもそれなりの特性を得ることは可能と思われる。 例えば酸性基を有する染料を含有するインクについて述べる。カラーインデックの分類に従えば、酸性染料、反応性染料、直接染料がこれらの酸性基を有するものである。
【0067】
具体的な染料の例としては、次のものを挙げることが出来る。
酸性染料としてはC.I.アシッド・イエロー17、C.I.アシッド・イエロー23、C.I.アシッド・イエロー42、C.I.アシッド・イエロー44、C.I.アシッド・イエロー79、C.I.アシッド・イエロー142、C.I.アシッド・レッド35、C.I.アシッド・レッド42、C.I.アシッド・レッド52、C.I.アシッド・レッド82、C.I.アシッド・レッド87、C.I.アシッド・レッド92、C.I.アシッド・レッド134、C.I.アシッド・レッド249、C.I.アシッド・レッド254、C.I.アシッド・レッド289、C.I.アシッド・ブルー1、C.I.アシッド・ブルー9、C.I.アシッド・ブルー15、C.I.アシッド・ブルー59、C.I.アシッド・ブルー93、C.I.アシッド・ブルー249、C.I.アシッド・ブラック2、C.I.フード・ブラック2などが例示できる。
【0068】
直接染料としてはC.I.ダイレクト・イエロー33、C.I.ダイレクト・イエロー44、C.I.ダイレクト・イエロー50、C.I.ダイレクト・イエロー86,C.I.ダイレクト・イエロー144、C.I.ダイレクト・オレンジ26、C.I.ダイレクト・オレンジ102、C.I.ダイレクト・レッド4、C.I.ダイレクト・レッド95、C.I.ダイレクト・レッド242、C.I.ダイレクト・レッド9、C.I.ダイレクト・レッド17、C.I.ダイレクト・レッド28、C.I.ダイレクト・レッド81、C.I.ダイレクト・レッド83、C.I.ダイレクト・レッド89、C.I.ダイレクト・レッド225、C.I.ダイレクト・レッド227、C.I.ダイレクト・ブルー15、C.I.ダイレクト・ブルー76、C.I.ダイレクト・ブルー86、C.I.ダイレクト・ブルー200、C.I.ダイレクト・ブルー201、C.I.ダイレクト・ブルー202、C.I.ダイレクト・ブラック19、C.I.ダイレクト・ブラック22、C.I.ダイレクト・ブラック32、C.I.ダイレクト・ブラック51、C.I.ダイレクト・ブラック154などが例示できる。
【0069】
反応性染料としてはC.I.リアクティブ・イエロー17、C.I.リアクティブ・レッド6、C.I.リアクティブ・ブルー2などが例示できる。その他水性カチオン染料、油性染料を溶解させた油性インクでも可能である。
【0070】
続いて、本発明の記録液(インクA、インクB)を収容した記録液カートリッジおよび記録液カートリッジを具備するインクジェット記録装置について、添付図面を参照して説明するが、以下は構成例のひとつに過ぎず、本発明になんら限定を加えるものではない。
図1は本発明を適用した染料インクカートリッジ及び顔料インクカートリッジを搭載するシリアル型インクジェット記録装置の機構部の概略正面図である。
このインクジェット記録装置の機構部は、両側の側板1、2間に主支持ガイドロッド3及び従支持ガイドロッド4を略水平な位置関係で横架し、これらの主支持ガイドロッド3及び従支持ガイドロッド4でキャリッジユニット5を主走査方向に摺動自在に支持している。キャリッジユニット5には、それぞれイエロー(Y)インク、マゼンタ(M)インク、シアン(C)インク、ブラック(Bk)インクの顔料インクと染料インクをそれぞれ吐出する8個のヘッド6を、その吐出面(ノズル面)6aを下方に向けて搭載し、またキャリッジユニット5のヘッド6の上側には8個のヘッド6に各々インクを供給するための各色のインク供給体である8個のインクカートリッジを交換可能に搭載している。
【0071】
ここで7yはイエローカートリッジで染料インクカートリッジと顔料インクカートリッジの2個からなる。以下同様に、7mはマゼンタ、7cはシアン、7kは黒インクカートリッジを表しそれぞれ顔料インク用と染料インク用の2個からなる。これらの並び方は任意でよく顔料インクカートリッジ4個と染料インクカートリジ4個を揃えて配置してもよい。
【0072】
そして、キャリッジユニット5は主走査モータ8で回転される駆動プーリ(駆動タイミングプーリ)9と従動プーリ(アイドラプーリ)10との間に張装したタイミングベルト11に連結して、主走査モータ8を駆動制御することによってキャリッジ5、即ち8個のヘッド6を主走査方向に移動するようにしている。
【0073】
また、側板1、2をつなぐ底板12上にサブフレーム13、14を立設し、このサブフレーム13、14間に用紙16を主走査方向と直交する副走査方向に送るための搬送ローラ15を回転自在に保持している。そして、サブフレーム14側方に副走査モータ17を配設し、この副走査モータ17の回転を搬送ローラ15に伝達するために、副走査モータ17の回転軸に固定したギヤ18と搬送ローラ15の軸に固定したギヤ19とを備えている。
【0074】
さらに、側板1とサブフレーム12との間には、ヘッド6の信頼性維持回復機構(以下、「サブシステム」という。)21を配置している。サブシステム21は、各ヘッド6の吐出面をキャッピングする8個のキャップ手段22をホルダ23で保持し、このホルダ23をリンク部材24で揺動可能に保持して、キャリッジユニット5の主走査方向の移動でホルダ23に設けた係合部25にキャリッジユニット5が当接することで、キャリッジユニット5の移動に従ってホルダ23がリフトアップしてキャップ手段22でインクジェットヘッド6の吐出面6aをキャッピングし、キャリッジユニット5が印写領域側へ移動することで、キャリッジユニット5の移動に従ってホルダ23がリフトダウンしてキャップ手段22がインクジェットヘッド6の吐出面6aから離れるようにしている。
【0075】
なお、キャップ手段22は、それぞれ吸引チューブ26を介して吸引ポンプ27に接続すると共に、大気開放口を形成して、大気開放チューブ及び大気開放バルブを介して大気に連通している。また、吸引ポンプ27は吸引した廃液を、ドレインチューブ等を介して図示しない廃液貯留槽に排出する。
【0076】
さらに、ホルダ23の側方には、インクジェットヘッド6の吐出面6aをワイピングする繊維部材、発泡部材或いはゴム等の弾性部材からなるワイピング手段であるワイパブレード28をブレードアーム29に取付け、このブレードアーム29は揺動可能に軸支し、図示しない駆動手段で回動されるカムの回転によって揺動させるようにしている。
【0077】
次に、インクカートリッジ7について図2、図3を参照して説明する。ここで、図2は記録装置に装填する前のインクカートリッジの外観斜視図、図3はインクカートリッジの正断面図である。
インクカートリッジ7は、図3に示すように、カートリッジ本体41内所要の色のインクを吸収させたインク吸収体42を収容してなる。カートリッジ本体41は、上部に広い開口を有するケース43の上部開口に上蓋部材44を接着又は溶着して形成したものであり、例えば樹脂成型品からなる。また、インク吸収体42は、ウレタンフォーム体等の多孔質体からなり、カートリッジ本体41内に圧縮して挿入した後、インクを吸収させている。
【0078】
カートリッジ本体41のケース43底部には記録ヘッド6へインクを供給するためのインク供給口45を形成し、このインク供給口45内周面にはシールリング46を嵌着している。また、上蓋部材44には大気開放口47を形成している。
そして、カートリッジ本体41には、装填前の状態で、インク供給口45を塞ぐとと共に装填時や輸送時などのカートリッジ取扱い時、或いは真空包装時による幅広側壁に係る圧力でケース43が圧縮変形されて内部のインクが漏洩することを防止するため、キャップ部材50を装着している。また、大気開放口47は、図2に示すように、酸素透過率が100ml/m2以上のフィルム状シール部材55を上蓋部材44に貼着してシールしている。このシール部材55は大気開放口47と共にその周囲に形成した複数本の溝48をもシールする大きさにしている。
【0079】
このように大気開放口47を酸素透過率が100ml/m2以上のシール部材55でシールすることで、インクカートリッジ7を透気性のないアルミラミネートフィルム等の包装部材を用いて減圧状態で包装することにより、インク充填時やインク吸収体42とカートリッジ本体41との間に生じる空間A(図3参照)にある大気のためにインク中に気体が溶存したときでも、シール部材55を介してインク中の空気が真空度の高いカートリッジ本体41外の包装部材との間の空間に排出され、インクの脱気度が向上する。
【0080】
また、図4には、本発明の記録液を収容した記録液収容部と、記録液滴を吐出させるためのヘッド部を備えた記録カートリッジの構成例を示し、これについて説明する。
すなわち、記録ユニット30は、シリアルタイプのものであり、インクジェットヘッド6と、このインクジェットヘッド6に供給される記録液を収容するインクタンク41と、このインクタンク41内を密閉する蓋部材とで主要部が構成される。インクジェットヘッド6には、記録液を吐出するための多数のノズル32が形成されている。記録液はインクタンク41から、図示しないインク供給管を介して、やはり図示しない共通液室へと導かれ、電極31より入力される記録装置本体からの電気信号に応じて、ノズル32より吐出される。
【0081】
ここでは、前述のようなシリアル型インクジェット記録装置を説明したが、本発明の記録液は、ノズルを千鳥など任意の配列で、目的とする画像の解像度と同じか数分の1程度の密度に集積し、記録媒体の幅以上に配列させた、いわゆるラインヘッドを有する記録装置に適用することも可能である。
【0082】
また、ここでいう記録装置とは、PCやデジカメ用の出力プリンタのみならず、ファックスやスキャナ、電話などと組み合わせた複合的な機能を有する装置であっても構わない。
【0083】
【実施例】
以下に本発明の実施例および比較例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例に記載の各成分の量(%)は重量基準である。
【0084】
(1)フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散体の調整例:
特開2001−139849号公報の調整例3を追試して青色のポリマー微粒子分散体を得た。
ポリマー微粒子のマイクロトラックUPAで測定した平均粒子径(D50%)は93nmであった。
【0085】
(2)ジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子分散体の調整例:
上記(1)の調製例のフタロシアニン顔料をピグメントレッド122に変更したほかは調製例(1)と同様にして赤紫色のポリマー微粒子分散体を得た。ポリマー微粒子のマイクロトラックUPAで測定した平均粒子径(D50%)は127nmであった。
【0086】
(3)モノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体の調整例:
上記(1)の調製例のフタロシアニン顔料をピグメントイエロー74に変更したほかは上記調製例(1)と同様にして
黄色のポリマー微粒子分散体を得た。ポリマー微粒子のマイクロトラックUPAで測定した平均粒子径(D50%)は76nmであった。
【0087】
(4)カーボンブラック含有ポリマー微粒子分散体の調整例:
上記(1)の調製例のフタロシアニン顔料をカーボンブラック(デグサ社 FW100)に変更したほかは参考例1と同様にして黒色のポリマー微粒子分散体を得た。ポリマー微粒子のマイクロトラックUPAで測定した平均粒子径(D50%)は104nmであった。
【0088】
下記処方のインク組成物を作成し、pHが9になるように水酸化リチウム10%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行いインク組成物を得た。
【0089】
(シアン顔料インク)
フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子12.0wt%(固形分として)
2,3−ブタンジオール 23.5wt%
グリセロール 7.5wt%
N−メチル−2−ピロリドン 0.5wt%
CH3(CH2)12O(CH2CH2O)3CH2COOH 2.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
粘度8.1mPa・sである。
【0090】
(マゼンタ顔料インク)
ジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子10wt%(固形分として)
1,3−ブタンジオール 22.5wt%
グリセロール 7.5wt%
CH3(CH2)12O(CH2CH2O)5CH2COOH 2.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
粘度8.2mPa・sである。
【0091】
(イエロー顔料インク)
モノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子 15.0wt%(固形分として)
2−メチル−2,4−ペンタンジオール 22.5wt%
グリセロール 7.5wt%
N−メチル−2−ピロリドン 5.0wt%
CH3(CH2)12O(CH2CH2O)3CH2COOH 2.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
粘度9.12mPa・sである。
【0092】
(ブラック顔料インク)
カーボンブラック含有ポリマー微粒子 8.0wt%(固形分として)
ジプロピレングリコール 20.0wt%
グリセロール 10.0wt%
N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン 5.0wt%
CH3(CH2)12O(CH2CH2O)3CH2COOH 2.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
粘度8.1mPa・sである。
【0093】
(シアン染料インク)
C.I.ダイレクトブルー199 4.0%
プロピレングリコール 22.5%
グリセリン 7.5%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0%
ポリオキシアルキレン誘導体
(デイスパノールTOC、日本油脂社製) 2.0%
プロキセルLV 0.2%
イオン交換水 残量
粘度4.1mPa・sである。
【0094】
(マゼンタ染料インク)
C.I.アシッドレッド 254 4.5wt%
1,3−ブタンジオール 15.0wt%
グリセリン 5.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0%
ポリオキシアルキレン誘導体
(ディスパノールTOC、日本油脂社製) 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
粘度3.01mPa・sである。
【0095】
(イエロー染料インク)
C.I.ダイレクトイエロー144 1.125wt%
C.I.アシッドイエロー23 1.125wt%
プロピレングリコール 22.5wt%
グリセリン 7.5wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
ポリオキシアルキレン誘導体
(ディスパノールTOC、日本油脂社製) 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
粘度3.7mPa・sである。
【0096】
(ブラック染料インク)
C.I.ダイレクトブラック168 4.0wt%
1,3−ブタンジオール 15.0wt%
グリセリン 5.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸ナトリウム 2.0wt%
イオン交換水 残量
粘度3.0mPa・sである。
【0097】
これらのインクの表面張力はいずれも35mN/m以下(25℃)であった(Wilhelmy法)。
【0098】
(印写実験確認)
(1)リコー社製のインクジェットプリンター(イプシオJET300)に上記のシアン顔料インク、イエロ−顔料インク、マゼンタ染料インク、黒染料インクを搭載し、イエロー顔料インクとシアン顔料インクでの周囲ベタ画像(イエロー、シアン、あるいは緑)の中にマゼンタ染料インクで文字を書きこむ印写パターンで図5に示したように印写した。紙はエプソン社製の光沢紙フォトプリント2、及びPM写真用紙、及びキャノン社製のプロフェッショナルフォトペーパーPR−101を使用した。その結果、周囲は顔料インクを使用しているため光散乱し、光沢性がなく、その中に光沢を有する染料インクで印写した文字が光沢のコントラストをもって浮き上がってみえた。光源から逆方向からみると文字のみが光沢を有して認識された。道路標識あるいは建物内通路標識などに最適に使用可能である。
【0099】
(2)イプシオJET300にマゼンタ顔料インクとマゼンタ染料インクを搭載し、マゼンタ顔料インクベタ部の中にマゼンタ染料インクの文字部を印写した。このように同一色の光沢のみ異なる場合、正面からの認識度は低いが光源からの反射光をみると区別が容易となる。このような光沢度の違いは通常のカラー電子写真によるコピー、あるいは通常のスキャナー読み取りインクジェット書きこみでは不可能である。従って偽造防止になる。光沢度読み取り装置付きスキャナーによる読み取り、光沢度可変プリンターであれば偽造可能であるが、原図の中に特定の偽造防止記号を印写しておいてそれを読み込んだ場合に何らかの防止手段を行うようにすれば偽造防止可能である。
【0100】
(3)イプシオJET 300にイエロー染料インクとマゼンタ顔料インク及びシアン顔料インクを搭載してマゼンタ、あるいはシアン、あるいはブルー顔料インクのベタ画像の中に光沢の高いイエロー染料インクの文字画像を作成しその光沢の効果を確認した。
同様にシアン染料インクとイエロー顔料インク及びマゼンタ顔料インクを搭載してマゼンタ、あるいはレッド顔料インクベタ部の中にシアン染料インク印写部の光沢の易認識効果を確認した。
【0101】
(4)エプソン社製のインクジェットプリンターEM930Cのカートリッジにもマゼンタ染料インク及びシアン顔料インク、イエロー顔料インクを搭載し印写した。紙はエプソン社製造フォトプリント紙2、印写モードはフォトプリント、フォト、色補正なしである。シアン顔料部(光沢度22%)、あるいは緑顔料部のベタ部の中にマゼンタ染料部(光沢度45%)の文字画像の光沢コントラストが得られた。光沢度はビックケミー・ジャパン株式会社製のマイクログロス光沢計(60°製品No.4501)で測定角度60°で測定した(黒色ガラス標準版(屈折率:1.567)を100とした)。
逆にマゼンタ染料インクベタ部(光沢)の中にシアン顔料インク(非光沢)を設けても光沢コントラスト画像が得られた。
【0102】
(5)エプソン社製のEM930Cにおいてマゼンタ染料インクとマゼンタ顔料インクをセットしその印写比率をかえていった。紙は測定角度60°で光沢度58%の光沢紙である。その結果、光沢度が染料のみ(光沢度63%)、染料/顔料=3/1(光沢度62%)、染料/顔料=1/1(光沢度46%)、染料/顔料=1/3(光沢度44%)、顔料(光沢度41%)というように染料、顔料印写比率をかえて光沢度が調整可能であることを確認した。
同様にシアンインクの場合は染料のみ(光沢度75%)、染料/顔料=3/1(光沢度62%)、染料/顔料=1/1(光沢度59%)、染料/顔料=1/3(光沢度47%)、顔料(光沢度37%)と調整可能であった。
【0103】
なお、光沢度が40%未満のコート紙においては染料、顔料印写比率を変えても光沢度調整は困難であった。
【0104】
図6はシアン染料インク・シアン顔料インク重ね印写の場合の染料インク比率と画像の光沢度の関係、図7はその紙の光沢度(地肌光沢度)と図6における傾きの関係を図示した。紙の地肌光沢度が40%以上になると染料・顔料印写比率で光沢度調整が可能で、紙の地肌光沢度がそれ以下であるとその調整が困難であることを示す。
【0105】
ここでの染料、顔料印写比率は上記インクの粘度でEM930Cにて印写した場合の印写ドット数の比率を表す。図8、図9はマゼンタインクの場合である。このようなデータを利用すれば紙の光沢度に応じて顔料インク、染料インク比率を選ぶことにより、各部分で目的の光沢度を有する画像が得られる。
【0106】
なお上記染料インクはいずれも電子写真用紙(普通紙:リコーマイペーパーTA)上の印刷で水褪色率(30℃水に1分間浸漬後の主画像濃度減衰率)は15%以上で、顔料インクは5%以下である。従ってイエロー、マゼンタ、シアン染料インク、イエロー、マゼンタ、シアン顔料インクを機種内に装備した機種であれば、普通紙に印写時は顔料インクのみで印写し高耐水性の画像を得、光沢紙においては染料インクと顔料インクを紙の地肌光沢度に対応した最適比率で印写して目的の光沢度を有する画像が得られる。なお黒インクに関しても同様の効果が得られる。
【0107】
(6)顔料インクを使用した機種(エプソン社製造商品名PM−4000−PX用インク)を使用して該機種の顔料インクを印写したベタ画像の中にEM930Cで前記処方の染料インクで文字部を印写すれば前記と同様に光沢度コントラストのある画像が得られた。また該機種の顔料インクと前記処方の染料インクを重ね印写すれば同様に光沢度調整が可能なことを確認できた。
【0108】
【発明の効果】
本発明の黒、イエロー、マゼンタ、シアン染料インク及び上記黒、イエロー、マゼンタ、シアン顔料インクを設置した機械であれば普通紙上には顔料インクで印写し耐水性の良好な画像が得られる。また光沢紙にては顔料インク及び染料インクの比率を変えて印写することにより光沢度コントラストを調整した画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した染料インクカートリッジ及び顔料インクカートリッジを搭載するシリアル型インクジェット記録装置の構成例を示す概略正面図。
【図2】記録装置に装填する前のインクカートリッジの外観斜視図。
【図3】インクカートリッジの正断面図。
【図4】記録ヘッドと一体化された記録ユニットの外観斜視図。
【図5】印写画像モデル。
【図6】シアン色の染料インク、シアン色の顔料インクを重ね印写した場合の染料インク比率と画像の光沢度の関係を表わした図。
【図7】紙の光沢度(地肌光沢度)と図6における傾きの関係を表わした図。
【図8】マゼンタ色の染料インク、マゼンタ色の顔料インクを重ね印写した場合の染料インク比率と画像の光沢度の関係を表わした図。
【図9】紙の光沢度(地肌光沢度)と図8における傾きの関係を表わした図。
【符号の説明】
1、2 側板
3 主支持ガイドロッド
5 キャリッジユニット
6 ヘッド(インクジェットヘッド;記録ヘッド)
6a 吐出面
7y、7m、7c、7k インクカートリッジ
8 主走査モータ
11 タイミングベルト
12 底板(サブフレーム)
13、14 サブフレーム
15 搬送ローラ
16 用紙
17 副走査モータ
18 ギヤ
19 ギヤ
21 サブシステム
22 キャップ手段
23 ホルダ
24 リンク部材
25 係合部
26 吸引キューブ
27 吸引ポンプ
28 ワイパブレード
29 ブレードアーム
30 記録ユニット
31 電極
32 ノズル
41 カートリッジ本体(インクタンク)
42 インク吸収体
43 ケース
44 上蓋部材
45 インク供給口
46 シールリング
47 大気開放口
48 溝
50 キャップ部材
55 シール部材(フィルム状シール部材)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an ink jet recording ink set, and a recording method, a recording apparatus, and a recorded matter using the ink set, and obtains a water-resistant image on plain paper and partial gloss on glossy paper. It is related with the method of obtaining the image which has a difference.
[0002]
[Prior art]
Inkjet printers have been remarkably popular due to their low noise and low running costs. Conventionally, however, the colorant is either a dye or a pigment, and in dye inks, only images with poor water resistance can be obtained on plain paper. On the other hand, in the pigment ink, only a dull tone was obtained because the glossy paper had no gloss. There are several known measures to improve such inconvenience.
[0003]
As one of them, a method using a dye and a pigment ink in combination has been proposed.
For example, Japanese Patent Laid-Open No. 2001-293898 uses dye inks for black, yellow, magenta, and cyan, and further, magenta and cyan inks having a low colorant concentration are prepared with pigments. These objectives are to use cyan and magenta inks with low colorant concentrations and pigments with good light resistance in order to increase the light resistance of low density image areas.
On the other hand, Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-1647 discloses a method for printing a black pigment and a black dye on top of each other. This is for the purpose of obtaining a high-saturation image using a dye ink that thickens and aggregates a black image on plain paper.
[0004]
However, in these methods, a black, magenta, cyan, and yellow color pigment image cannot be obtained with plain paper because there is no pigment ink set.
On the other hand, in glossy paper, dye ink can obtain a highly glossy image, but pigment ink cannot obtain a highly glossy image due to the light scattering property of the pigment. Therefore, it is said that a dye ink is preferable in photographic image quality requiring gloss.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide an ink set for ink jet recording useful for obtaining an image having good water resistance on plain paper and obtaining an image having gloss contrast not found in conventional ink jet images on glossy paper. Is.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present inventor tried to print out images with partially different glossiness by separating pigment ink and dye ink on glossy paper by using pigment ink and dye ink by keeping the conventional idea. As a result, by changing the glossiness partially, that is, for example, by printing the character or symbol portion with dye ink and the surrounding with pigment ink, the character may become glossy depending on the viewing angle from the light source. It was found that an image with a very high gloss contrast was obtained. Thus, it was found that an image having a special effect that was not found in conventional inkjet images was obtained. This method is most suitable for giving attention to a portion of the image having a glossiness higher than that of the surrounding area when there is a portion to be emphasized in a portion of the image. On the contrary, even if the pigment ink portion is provided in the dye ink solid portion, an image having a unique gloss contrast can be obtained. The present invention has been made based on these findings.
[0007]
According to the present invention, the following (1) to (15) are provided.
[0008]
(1) black , Magenta, cyan, Or yellow Wearing Ink in which the colorant is dissolved in the ink (ink A), and ink in which the same colorant as the colorant of the ink A is dispersed in the ink (ink B) Is used, and the amount of overprinting of ink A and ink B is adjusted on glossy paper having a glossiness of 40% or more at a measurement angle of 60 °. Inkjet recording characterized by Method .
[0009]
(2) The inkjet according to (1), wherein the ink is an aqueous ink having at least water and a wetting agent, the colorant of ink A is mainly a dye, and the colorant of ink B is mainly a pigment. Record Method .
[0010]
(3) Ink B Includes a polymer emulsion obtained by adding a water-insoluble or poorly water-soluble coloring material to polymer fine particles, and has an ink viscosity of 5 to 15 mPa · s at 25 ° C. (2) Inkjet recording as described Method .
[0011]
(4) The ink jet recording according to (3), wherein the polymer constituting the polymer emulsion is a vinyl polymer or an ester polymer. Method .
[0012]
(5) Ink A The cyan colorant is at least C.I. I. Direct blue 199, and the magenta colorant is at least C.I. I. Acid Red 254, and the yellow colorant is at least C.I. I. Acid Yellow 23, which has an ink viscosity of 2 to 10 mPa · s at 25 ° C. (2) Inkjet recording as described Method .
[0013]
(6) Ordinary An ink jet recording method comprising: printing with ink B only when printing on paper, and printing with ink A and / or ink B when printing on glossy paper.
[0014]
(7) Picture An ink jet recording method, wherein an image is printed mainly with ink A at a place where glossiness is required, and an ink B is printed at a place where glossiness is not required.
[0015]
(8) Provide information related to glossiness in the input image data, and correspondingly Above Adjust the printing amount of ink A and ink B Heavy Neko And An ink jet recording method.
[0016]
(9) An image with partially different glossiness corresponding to input glossiness information printed by adjusting the amount of overprinting of ink A and ink B on glossy paper having a glossiness of 40% or more at a measurement angle of 60 ° The inkjet recording method according to any one of (6) to (8), wherein:
[0017]
(10) Small A character or symbol information of only ink A is printed in a low gloss ambient image that is printed with ink B and overprinted with ink A if necessary. An ink jet recording method characterized in that the glossiness of the ink stands out and is easily recognized.
[0018]
(11) I Character or symbol information is printed with at least ink B in a glossy surrounding image printed only with ink A, and ink A is also overprinted as necessary. An ink jet recording method characterized by facilitating recognition of information.
[0019]
(12) original An ink jet recording method comprising: reading glossiness of a manuscript image, printing ink A and ink B according to the signal, and obtaining an image having a difference in partial glossiness.
[0020]
(13) Record When the glossiness of the recording medium is read and it is judged as plain paper according to the signal and an image with a difference in glossiness is not required, it is printed only with ink B, and when a difference in glossiness is required When the glossiness at a measurement angle of 60 ° is 40% or more, the relative amount of ink A and ink B is adjusted according to the glossiness of the recording medium, and an image having a partially different glossiness is printed. An ink jet recording method characterized by being obtained.
[0021]
(14) said An image forming apparatus using the inkjet recording method according to any one of (1) to (13) An ink jet recording apparatus comprising: a reading means for glossiness of a recording medium and / or a document image; and printing means for ink A and ink B printed according to the read signal.
[0022]
(15) ( 1 ) To (13) A recorded matter produced by the ink jet recording method according to any one of the above.
[0023]
In the above description, the same color has a similar hue. For example, if ink A is cyan, ink B is cyan, ink B is magenta, ink B is magenta, and ink A is yellow. Also means yellow.
[0024]
Further, the ink A of the present invention includes the ink A group, and the ink B includes the ink B group. For this reason, the ink A group is a set of inks of each color belonging to the ink A, and the ink B group is a set of inks of each color belonging to the ink B.
[0025]
In the above, the dispersed state is a state in which the colorant has an average particle diameter (D50%) measured by Microtrac UPA at room temperature of 10 nm or more, and a state in which a normal aqueous pigment ink is dispersed in ink corresponds to this. To do. This also applies to the case where an oily dye is dispersed in a water-based ink together with polymer fine particles.
[0026]
In the above, the dissolved state is a state in which a colorant having a solubility in an ink solvent of at least 0.1% by weight is within the solubility limit, and a state in which a normal aqueous dye ink is dissolved in the ink. It corresponds to.
[0027]
In the above, the low colorant concentration is an ink having a concentration of 1/2 to 1/10 of that of a normal colorant concentration (0.5 to 20% by weight, preferably 2 to 10% by weight). It is intended for use in low image density areas.
[0028]
In the above, the plain paper refers to normal electrophotographic paper. The glossy paper includes paper having been subjected to a slight gloss treatment in addition to a gap-absorbing ordinary inkjet glossy paper mainly composed of an inorganic pigment.
[0029]
In the above, the overprinting includes not only the case where dots actually overlap, but also includes adjusting the amount of dots of both inks within the target area to produce the target image.
[0030]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described in detail below.
According to the present invention, a recorded matter having a difference in glossiness is obtained by an ink set for ink jet recording in combination with ink A (dye ink) and ink B (pigment ink).
Here, the information regarding the glossiness is created at the time of creating a CG image by a personal computer, and the amount of dye ink and the amount of pigment ink are adjusted according to the information, and the signal is sent to the printing apparatus. If an image is printed with a printer that can change the glossiness of the present invention, which is provided with dye ink and pigment ink according to the signal, an image incorporating glossiness information can be created. On the other hand, the image having the difference in glossiness created in this way loses its information when read by a normal scanner, but the glossiness information can be copied by providing the scanner with a glossiness measuring device. As a method for reading the glossiness, a method can be used in which a document image is irradiated with light to obtain the amount of regular reflection.
[0031]
Such an ink jet printer device may prepare pigment ink and dye ink in any color, for example, magenta. However, if possible, it is possible to use dye ink and pigment ink for all of black, magenta, cyan and yellow. If it is always in the inside, an image with glossiness contrast of each color can be obtained. In that case, if only pigment ink is used for plain paper, a color image with good water resistance can be obtained even for plain paper. On the other hand, if only dye ink is used on glossy paper, an image having a gloss on the entire surface can be obtained. As is conventionally known, an ink having a low colorant concentration may be further prepared in order to reduce the graininess of the low image density portion.
[0032]
In this way, by arranging pigment inks and dye inks of all colors, an ink jet printer compatible with many media can be obtained, and the glossiness can be changed by separating the pigment ink and the dye ink and by overprinting them. An image having gloss information that has not been obtained in the past can be obtained.
[0033]
On the other hand, as a result of intensive studies, a good pigment ink material suitable for the purpose of the present invention is composed of a wetting agent, a penetrating agent, and a water-soluble organic solvent using an emulsion in which a polymer material contains a coloring material. Pigment inks were optimal for the purposes of the present invention. That is, this pigment ink has good fixability even on glossy paper, has a sufficiently low glossiness on glossy paper, and has good contrast with the dye ink image area.
Furthermore, plain paper was blurred, bleeded, high saturation, high color density, and an image with little show-through. Needless to say, a conventionally known pigment ink, for example, a resin-dispersed pigment ink, can be adjusted to glossiness on glossy paper by combining with a dye ink.
Similarly, glossiness on glossy paper can be adjusted by combining a pigment ink with a self-dispersing pigment having a sulfone group or a carboxyl group added to the pigment surface.
[0034]
The ink is preferably a low surface tension aqueous ink or ink set having a surface tension at 25 ° C. of 40 mN / m or less.
As a result of studies by the present inventors on various means for improving the drying property of recorded images, the surface tension of the ink is adjusted to 40 mN / m or less, preferably 20 to 40 mN / m. This is based on the finding that rapid osmotic drying is possible for most recording materials. Also, by setting the ink surface tension to 40 mN / m or less, wetting of the ink to the head member is improved, and frequency response is improved even with high viscosity ink of 8 mPa · s (25 ° C.) or more, and ejection stability is improved. This is due to the significant improvement. This low surface tension ink can be achieved by using a polyol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms and an anionic or nonionic surfactant.
In order to reduce the surface tension of the ink to 40 mN / m or less, the above polyol or glycol ether and an anionic or nonionic surfactant are added to the ink in a total amount of 1% by weight or more, preferably 2 to 4% by weight. What is necessary is just to employ | adopt the means of doing.
[0035]
The viscosity of the pigment ink is preferably 5 to 15 mPa · s. More preferably, it is 8-10 mPa * s. If the viscosity is lower than this, the ink tends to bleed when printing on plain paper, and if the viscosity is higher than this, the jetting stability is poor.
In particular, in the case of pigment ink, bleeding (feathering) hardly occurs even on plain paper by using a high viscosity ink and ink set of 8 mPa · s (25 ° C.) or more.
[0036]
The concentration of the polymer emulsion containing the coloring material in the pigment ink is 8 wt% or more, preferably 8 to 20 wt%, more preferably 8 to 12 wt% in terms of solid content. By increasing the polymer emulsion concentration or pigment concentration, the viscosity of the ink is increased, and when printed on plain paper, the pigment tends to stay on the paper surface and the color density and color tone are improved and feathering is almost eliminated. The weight% of the pigment itself in the ink is 2 to 15% by weight, preferably 6 to 10% by weight. If it is low, the image density will not be produced, and if it is high, ejection will become unstable.
[0037]
As the wetting agent, ethylene glycol (diethylene glycol), glycerin, 1,3-butanediol, triethylene glycol, 1,6-hexanediol, propylene glycol, 1,5-pentanediol, diethylene glycol, dipropylene glycol, trimethylolpropane, A high viscosity wetting agent in which at least one kind of high viscosity wetting agent selected from trimethylol ethane and the like and glycerin are mixed is preferable.
When a high viscosity wetting agent is used, a high viscosity ink can be achieved in combination with a high pigment concentration.
[0038]
The color material for pigment ink is composed of a polymer emulsion in which polymer fine particles contain a water-insoluble or poorly water-soluble color material. Here, “containing a color material” means either or both of a state in which the color material is encapsulated in the polymer fine particles and a state in which the color material is adsorbed on the surface of the polymer fine particles. In this case, it is not necessary for all of the color material blended in the ink of the present invention to be enclosed or adsorbed in the polymer fine particles, and the color material is dispersed in the emulsion as long as the effects of the present invention are not impaired. Also good.
[0039]
The color material is not particularly limited as long as it is water-insoluble or hardly water-soluble and can be adsorbed by the polymer. Examples of the coloring material include dyes such as oil-soluble dyes and disperse dyes, pigments, and the like. Oil-soluble dyes and disperse dyes are preferable from the viewpoint of good adsorption and encapsulation, but pigments are preferably used from the light resistance of the obtained image.
[0040]
As the polymer that forms the polymer emulsion, for example, vinyl polymers, ester polymers, urethane polymers, and the like can be used. Particularly preferably used polymers are vinyl polymers and ester polymers, and the polymers disclosed in JP-A Nos. 2000-53897 and 2001-139849 are cited.
[0041]
According to a preferred embodiment of the present invention, the average particle size of the polymer fine particles containing these coloring materials is preferably 0.3 μm or less, most preferably 0.01 to 0.15 μm in the ink.
[0042]
Examples of pigments used for this purpose include carbon black as a black pigment, and examples of color pigments include anthraquinone, phthalocyanine blue, phthalocyanine green, diazo, monoazo, pyranthrone, perylene, heterocyclic yellow, quinacridone, and (thio) indigoid. .
[0043]
Representative examples of phthalocyanine blue include copper phthalocyanine blue and its derivatives (Pigment Blue 15).
[0044]
Representative examples of quinacridone include
[0045]
Representative examples of anthraquinones include pigment red 43, pigment red 194 (perinone red), pigment red 216 (brominated pyrantrone red) and pigment red 226 (pyrantron red).
[0046]
Representative examples of pyrerin include Pigment Red 123 (Bell Million), Pigment Red 149 (Scarlet), Pigment Red 179 (Maroon), Pigment Red 190 (Red), Pigment Violet, Pigment Red 189 (Yellow Shade Red) and Pigment. Includes red 224.
[0047]
Representative examples of thioindigoid include Pigment Red 86, Pigment Red 87, Pigment Red 88, Pigment Red 181, Pigment Red 198, Pigment Violet 36, and Pigment Violet 38.
[0048]
Representative examples of heterocyclic yellow include pigment yellow 117 and pigment yellow 138.
[0049]
Examples of other suitable colored pigments are described in The Color Index, Third Edition (The Society of Dyer's and Colorists, 1982).
[0050]
The ratio of pigment to wetting agent has a great influence on the stability of ink ejection from the head. If the pigment solid content is high but the amount of the wetting agent is small, water evaporation near the ink meniscus of the nozzle advances and discharge failure occurs.
The blending amount of the wetting agent is 10 to 50 wt%, and the polymer fine particles containing the coloring material are 8 wt% or more, preferably 8 to 20 wt%. Is from 0.5 to 6.25, more preferably from 2.0 to 6.0, and most preferably from 3.0 to 5.0. Ink within this range has very good drying, storage and reliability tests.
[0051]
As the surfactant to be added to the ink, an anionic surfactant or a nonionic surfactant is used. A surfactant that does not impair the dispersion stability is selected depending on the combination of the color material, the wetting agent, and the water-soluble organic solvent.
[0052]
Examples of the anionic surfactant include polyoxyethylene alkyl ether acetate, dodecylbenzene sulfonate, laurate, polyoxyethylene alkyl ether sulfate, and the like.
[0053]
Nonionic surfactants include, for example, polyoxyethylene alkyl ethers, polyoxyethylene alkyl esters, polyoxyethylene sorbitan fatty acid esters, polyoxyethylene alkyl phenyl ethers, polyoxyethylene alkyl amines, polyoxyethylene alkyl amides, and the like. Can be mentioned.
[0054]
Acetylene glycol surfactants are 2,4,7,9-tetramethyl-5-decyne-4,7-diol, 3,6-dimethyl-4-octyne-3,6-diol, 3,5-dimethyl. An acetylene glycol type such as -1-hexyn-3-ol (for example,
[0055]
The surface tension of the ink in the present invention is an index indicating the permeability to paper. In particular, the surface tension indicates a dynamic surface tension in a short time of 1 second or less after the surface is formed. Is different. Any method can be used as long as it can measure a dynamic surface tension of 1 second or less by a conventionally known method described in JP-A-63-31237 or the like. In the present invention, a Wilhelmy type suspension plate type is used. It measured using the surface tension meter. When the value of the surface tension is preferably 40 mN / m or less, more preferably 35 mN / m or less, excellent fixing properties and drying properties can be obtained.
[0056]
The polyol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms that can be added to the ink of the present invention is partially water-soluble having a solubility of less than 0.1 to 4.5% by weight in water at 25 ° C. By adding 0.1 to 10.0% by weight of the polyol and / or glycol ether with respect to the total weight of the recording ink, the wettability of the ink to the head is improved, and ejection stability is achieved even with a small amount of addition And frequency stability were found to be obtained.
(1) 2-ethyl-1,3-hexanediol Solubility: 4.2% (20 ° C.)
(2) 2,2,4-Trimethyl-1,3-pentanediol Solubility: 2.0% (25 ° C.)
These penetrants having a solubility of less than 0.1-4.5% by weight in 25 ° C. water have the advantage of very high permeability instead of low solubility. Therefore, a highly penetrating ink can be obtained by combining a penetrant having a solubility of less than 0.1 to 4.5% by weight in water at 25 ° C. with another solvent or another surfactant. It becomes possible to create.
[0057]
Conventionally known additives can be added to the ink of the present invention in addition to the colorant, solvent, and surfactant.
[0058]
For example, as an antiseptic / antifungal agent, sodium dehydroacetate, sodium sorbate, sodium 2-pyridinethiol-1-oxide, sodium benzoate, sodium pentachlorophenol and the like can be used in the present invention.
[0059]
As the pH adjuster, any substance can be used as long as the pH can be adjusted to 7 or more without adversely affecting the ink to be prepared.
Examples thereof include amines such as diethanolamine and triethanolamine, hydroxides of alkali metal elements such as lithium hydroxide, sodium hydroxide and potassium hydroxide, ammonium hydroxide, quaternary ammonium hydroxide, and quaternary phosphonium. Examples thereof include carbonates of alkali metals such as hydroxide, lithium carbonate, sodium carbonate, and potassium carbonate.
[0060]
Examples of the chelating reagent include sodium ethylenediaminetetraacetate, sodium nitrilotriacetate, sodium hydroxyethylethylenediaminetriacetate, sodium diethylenetriaminepentaacetate, sodium uramil diacetate, and the like.
[0061]
Examples of the rust inhibitor include acidic sulfite, sodium thiosulfate, ammonium thiodiglycolate, diisopropylammonium nitrite, pentaerythritol tetranitrate, and dicyclohexylammonium nitrite.
[0062]
In addition to these, a water-soluble ultraviolet absorber, a water-soluble infrared absorber and the like can be added depending on the purpose.
[0063]
On the other hand, as the dye ink, the same wetting agent, surfactant, penetrant, pH adjuster and antiseptic mold material as the above pigment ink are used except that a dye soluble in the ink is used as the colorant.
[0064]
In particular, as a dye ink, a cyan colorant is at least C.I. I. Direct blue 199, and magenta is at least C.I. I. Acid Red 254 and yellow colorant are C.I. I. When
[0065]
The viscosity of the dye ink is preferably 2 to 10 mPa · s. More preferably, it is 2-8 mPa * s. In order to make the viscosity lower than this, the colorant concentration and the wetting agent concentration must be lowered, and the image density and jetting stability are poor.
In the present invention, since pigment ink is mainly used for plain paper, it is not necessary to increase the viscosity of the dye ink as in the case of the pigment ink to prevent bleeding on plain paper.
[0066]
However, it seems that it is possible to obtain some characteristics even with dyes used conventionally. For example, an ink containing a dye having an acidic group will be described. According to the color index classification, acidic dyes, reactive dyes, and direct dyes have these acidic groups.
[0067]
Specific examples of the dye include the following.
Acid dyes include C.I. I.
[0068]
Examples of direct dyes include C.I. I. Direct Yellow 33, C.I. I.
[0069]
Examples of reactive dyes include C.I. I. Reactive Yellow 17, C.I. I.
[0070]
Subsequently, a recording liquid cartridge containing the recording liquid (ink A, ink B) of the present invention and an ink jet recording apparatus including the recording liquid cartridge will be described with reference to the accompanying drawings. However, no limitation is added to the present invention.
FIG. 1 is a schematic front view of a mechanism portion of a serial type ink jet recording apparatus equipped with a dye ink cartridge and a pigment ink cartridge to which the present invention is applied.
The mechanism portion of this ink jet recording apparatus lays the main
[0071]
Here, 7y is a yellow cartridge, which is composed of a dye ink cartridge and a pigment ink cartridge. In the same manner, 7m represents magenta, 7c represents cyan, and 7k represents a black ink cartridge, which includes two for pigment ink and one for dye ink. These arrangements may be arbitrary, and four pigment ink cartridges and four dye ink cartridges may be arranged in a line.
[0072]
The carriage unit 5 is connected to a
[0073]
Further, sub frames 13 and 14 are erected on the
[0074]
Further, a reliability maintenance / recovery mechanism (hereinafter referred to as “subsystem”) 21 of the
[0075]
The cap means 22 is connected to the
[0076]
Further, on the side of the
[0077]
Next, the
As shown in FIG. 3, the
[0078]
An
In the cartridge
[0079]
In this way, the oxygen release rate of the atmosphere opening 47 is 100 ml / m. 2 By sealing with the sealing
[0080]
FIG. 4 shows an example of the configuration of a recording cartridge provided with a recording liquid storage unit storing the recording liquid of the present invention and a head unit for discharging recording droplets.
That is, the
[0081]
Here, the serial type ink jet recording apparatus as described above has been described, but the recording liquid of the present invention has the same or a fraction of the density as the target image resolution with an arbitrary arrangement of nozzles such as a staggered pattern. It is also possible to apply the present invention to a recording apparatus having a so-called line head that is integrated and arranged beyond the width of the recording medium.
[0082]
In addition, the recording apparatus here may be an apparatus having a complex function in combination with a fax machine, a scanner, a telephone, or the like as well as a PC or a digital camera output printer.
[0083]
【Example】
Examples and Comparative Examples of the present invention are shown below, but the present invention is not limited to these. In addition, the amount (%) of each component described in the examples is based on weight.
[0084]
(1) Preparation example of phthalocyanine pigment-containing polymer fine particle dispersion:
A blue polymer fine particle dispersion was obtained by reexamining Preparation Example 3 of JP-A No. 2001-139849.
The average particle diameter (D50%) of the fine polymer particles measured by Microtrac UPA was 93 nm.
[0085]
(2) Preparation example of dimethylquinacridone pigment-containing polymer fine particle dispersion:
A red-purple polymer fine particle dispersion was obtained in the same manner as in Preparation Example (1) except that the phthalocyanine pigment in Preparation Example (1) was changed to Pigment Red 122. The average particle diameter (D50%) of the polymer fine particles measured by Microtrac UPA was 127 nm.
[0086]
(3) Preparation example of monoazo yellow pigment-containing polymer fine particle dispersion:
The same procedure as in Preparation Example (1) except that the phthalocyanine pigment in Preparation Example (1) was changed to Pigment Yellow 74.
A yellow polymer fine particle dispersion was obtained. The average particle diameter (D50%) of the polymer fine particles measured by Microtrac UPA was 76 nm.
[0087]
(4) Preparation example of carbon black-containing polymer fine particle dispersion:
A black polymer fine particle dispersion was obtained in the same manner as in Reference Example 1, except that the phthalocyanine pigment in the preparation example (1) was changed to carbon black (Degussa FW100). The average particle size (D50%) of the polymer fine particles measured by Microtrac UPA was 104 nm.
[0088]
An ink composition having the following formulation was prepared and adjusted with a 10% aqueous solution of lithium hydroxide so that the pH was 9. Then, it filtered with the membrane filter with an average hole diameter of 0.8 micrometer, and obtained the ink composition.
[0089]
(Cyan pigment ink)
12.0wt% of phthalocyanine pigment-containing polymer fine particles (as solids)
2,3-butanediol 23.5 wt%
Glycerol 7.5wt%
N-methyl-2-pyrrolidone 0.5wt%
CH Three (CH 2 ) 12 O (CH 2 CH 2 O) Three CH 2 COOH 2.0wt%
2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0wt%
Proxel LV (preservative) 0.2wt%
Ion exchange water
The viscosity is 8.1 mPa · s.
[0090]
(Magenta pigment ink)
Dimethylquinacridone pigment-containing polymer fine particles 10wt% (as solids)
1,3-butanediol 22.5 wt%
Glycerol 7.5wt%
CH Three (CH 2 ) 12 O (CH 2 CH 2 O) Five CH 2 COOH 2.0wt%
2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0wt%
Proxel LV (preservative) 0.2wt%
Ion exchange water
The viscosity is 8.2 mPa · s.
[0091]
(Yellow pigment ink)
Monoazo yellow pigment-containing polymer fine particles 15.0 wt% (as solids)
2-methyl-2,4-pentanediol 22.5 wt%
Glycerol 7.5wt%
N-methyl-2-pyrrolidone 5.0wt%
CH Three (CH 2 ) 12 O (CH 2 CH 2 O) Three CH 2 COOH 2.0wt%
2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0wt%
Proxel LV (preservative) 0.2wt%
Ion exchange water
The viscosity is 9.12 mPa · s.
[0092]
(Black pigment ink)
Carbon black-containing polymer fine particles 8.0wt% (as solid content)
Dipropylene glycol 20.0wt%
Glycerol 10.0wt%
N-hydroxyethyl-2-pyrrolidone 5.0wt%
CH Three (CH 2 ) 12 O (CH 2 CH 2 O) Three CH 2 COOH 2.0wt%
2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0wt%
Proxel LV (preservative) 0.2wt%
Ion exchange water
The viscosity is 8.1 mPa · s.
[0093]
(Cyan dye ink)
C. I. Direct Blue 199 4.0%
Propylene glycol 22.5%
Glycerin 7.5%
2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0%
Polyoxyalkylene derivatives
(Dayspanol TOC, manufactured by NOF Corporation) 2.0%
Proxel LV 0.2%
Ion exchange water
The viscosity is 4.1 mPa · s.
[0094]
(Magenta dye ink)
C. I. Acid Red 254 4.5wt%
1,3-butanediol 15.0 wt%
Glycerin 5.0wt%
2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0%
Polyoxyalkylene derivatives
(Dispanol TOC, manufactured by NOF Corporation) 2.0 wt%
Proxel LV (preservative) 0.2wt%
Ion exchange water
The viscosity is 3.01 mPa · s.
[0095]
(Yellow dye ink)
C. I. Direct Yellow 144 1.125wt%
C. I.
Propylene glycol 22.5wt%
Glycerin 7.5wt%
2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0wt%
Polyoxyalkylene derivatives
(Dispanol TOC, manufactured by NOF Corporation) 2.0 wt%
Proxel LV (preservative) 0.2wt%
Ion exchange water
The viscosity is 3.7 mPa · s.
[0096]
(Black dye ink)
C. I. Direct Black 168 4.0wt%
1,3-butanediol 15.0 wt%
Glycerin 5.0wt%
2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0wt%
Polyoxyethylene alkyl ether sodium acetate 2.0wt%
Ion exchange water
The viscosity is 3.0 mPa · s.
[0097]
The surface tension of these inks was 35 mN / m or less (25 ° C.) (Wilhelmy method).
[0098]
(Printing experiment confirmation)
(1) The above-mentioned cyan pigment ink, yellow-pigment ink, magenta dye ink, and black dye ink are mounted on an Ricoh inkjet printer (Ipsio JET300). , Cyan, or green) was printed as shown in FIG. 5 using a printing pattern in which characters were written with magenta dye ink. The paper used was Epson
[0099]
(2) The magenta pigment ink and the magenta dye ink were mounted on the Ypsio JET300, and the character portion of the magenta dye ink was printed in the solid portion of the magenta pigment ink. Thus, when only the gloss of the same color is different, the degree of recognition from the front is low, but it is easy to distinguish when looking at the reflected light from the light source. Such a difference in glossiness is impossible with normal color electrophotographic copying or normal scanner-read ink jet writing. Therefore, it becomes forgery prevention. It can be counterfeited if it is read by a scanner with a glossiness reading device and a glossiness variable printer, but when a specific anti-counterfeit symbol is printed in the original drawing and read it, some preventive measures are taken By doing so, it is possible to prevent forgery.
[0100]
(3) A yellow dye ink, a magenta pigment ink and a cyan pigment ink are mounted on the Ipsio JET 300, and a high gloss glossy yellow dye ink character image is created in a solid image of magenta, cyan or blue pigment ink. The effect of gloss was confirmed.
Similarly, the cyan dye ink, the yellow pigment ink, and the magenta pigment ink were installed, and the effect of easily recognizing the glossiness of the cyan dye ink printing portion was confirmed in the magenta or red pigment ink solid portion.
[0101]
(4) A magenta dye ink, a cyan pigment ink, and a yellow pigment ink were mounted on the cartridge of an Epson inkjet printer EM930C and printed. The paper is a
Conversely, a gloss contrast image was obtained even when cyan pigment ink (non-glossy) was provided in the solid portion (glossy) of the magenta dye ink.
[0102]
(5) In EM930C manufactured by Epson Corporation, magenta dye ink and magenta pigment ink were set and the printing ratio was changed. The paper is glossy paper having a measurement angle of 60 ° and a glossiness of 58%. As a result, the glossiness is only a dye (glossiness 63%), dye / pigment = 3/1 (glossiness 62%), dye / pigment = 1/1 (glossiness 46%), dye / pigment = 1/3. It was confirmed that the glossiness could be adjusted by changing the dye and pigment printing ratios such as (
Similarly, in the case of cyan ink, only dye (
[0103]
It should be noted that it is difficult to adjust the glossiness of coated paper having a glossiness of less than 40% even if the dye and pigment printing ratios are changed.
[0104]
FIG. 6 shows the relationship between the dye ink ratio and the glossiness of the image in the case of the cyan dye ink / cyan pigment ink overprinting, and FIG. 7 shows the relationship between the glossiness of the paper (background glossiness) and the inclination in FIG. . When the paper background glossiness is 40% or more, the glossiness can be adjusted by the dye / pigment printing ratio, and when the paper background glossiness is less than that, the adjustment is difficult.
[0105]
Here, the dye / pigment printing ratio represents the ratio of the number of printing dots when printing is performed with EM930C using the viscosity of the ink. 8 and 9 show the case of magenta ink. By using such data, an image having a target glossiness can be obtained at each portion by selecting the pigment ink and dye ink ratios according to the glossiness of the paper.
[0106]
All of the above dye inks are printed on electrophotographic paper (plain paper: Ricoh My Paper TA), and the water color fade rate (main image density attenuation rate after immersion in water at 30 ° C. for 1 minute) is 15% or more. Is 5% or less. Therefore, if the model is equipped with yellow, magenta, cyan dye ink, yellow, magenta, and cyan pigment ink in the model, when printing on plain paper, only the pigment ink is printed to obtain a highly water-resistant image. In the method, dye ink and pigment ink are printed at an optimum ratio corresponding to the background glossiness of paper, and an image having a desired glossiness is obtained. Similar effects can be obtained with black ink.
[0107]
(6) Using a model using pigment ink (manufactured by Epson, trade name: PM-4000-PX ink) and printing the pigment ink of the model on a solid image printed with EM930C using the dye ink of the above-mentioned prescription When the part was printed, an image with gloss contrast was obtained as described above. Further, it was confirmed that the glossiness could be adjusted in the same manner if the pigment ink of the model and the dye ink of the prescription were overprinted.
[0108]
【The invention's effect】
If the machine is equipped with the black, yellow, magenta, and cyan dye inks of the present invention and the black, yellow, magenta, and cyan pigment inks, an image with good water resistance can be obtained by printing with the pigment ink on plain paper. On glossy paper, an image with glossiness contrast adjusted can be obtained by printing with the ratio of pigment ink and dye ink changed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic front view showing a configuration example of a serial type ink jet recording apparatus equipped with a dye ink cartridge and a pigment ink cartridge to which the present invention is applied.
FIG. 2 is an external perspective view of an ink cartridge before being loaded into a recording apparatus.
FIG. 3 is a front sectional view of the ink cartridge.
FIG. 4 is an external perspective view of a recording unit integrated with a recording head.
FIG. 5 is a printed image model.
FIG. 6 is a graph showing the relationship between the dye ink ratio and the glossiness of an image when a cyan dye ink and a cyan pigment ink are overprinted.
7 is a graph showing the relationship between the glossiness of paper (background glossiness) and the inclination in FIG.
FIG. 8 is a graph showing the relationship between the dye ink ratio and the glossiness of an image when a magenta dye ink and a magenta pigment ink are overprinted.
9 is a graph showing the relationship between the glossiness of paper (background glossiness) and the inclination in FIG.
[Explanation of symbols]
1, 2 Side plate
3 Main support guide rod
5 Carriage unit
6 Head (inkjet head; recording head)
6a Discharge surface
7y, 7m, 7c, 7k ink cartridge
8 Main scanning motor
11 Timing belt
12 Bottom plate (subframe)
13, 14 subframe
15 Transport roller
16 paper
17 Sub-scanning motor
18 gear
19 Gear
21 Subsystem
22 Cap means
23 Holder
24 Link member
25 engaging part
26 Suction cube
27 Suction pump
28 Wiper blade
29 Blade Arm
30 recording units
31 electrodes
32 nozzles
41 Cartridge body (ink tank)
42 Ink absorber
43 cases
44 Upper lid member
45 Ink supply port
46 Seal Ring
47 Opening to the atmosphere
48 grooves
50 Cap member
55 Sealing member (film-like sealing member)
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