JP4177021B2 - Method for controlling vapor deposition apparatus and vapor deposition apparatus - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば薄膜等を形成するための蒸着方法及び蒸着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体製造技術の分野では、薄膜トランジスタ等の能動素子や、絶縁薄膜、導電性薄膜、磁性薄膜等を蒸着技術によって形成することが行われている。
【0003】
図9(a)は、従来の真空蒸着装置(vacuum evaporation sysytem)の要部構成を示した図である。この真空蒸着装置は、図示しない真空容器内に、ステージSTGが回転自在に設けられている。ステージSTGには、被蒸発材料M1,M2…M6を有した複数個の蒸発源SL1,SL2…SL6が設けられ、更に予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTが蒸発源SL1,SL2…SL6に対向させるべく設けられている。
【0004】
更に真空容器内には、薄膜を形成すべき被蒸着基板(図示省略)が配置され、真空中で被蒸発材料M1,M2…M6より蒸発した蒸発粒子を被蒸着基板面に入射させることによって薄膜を形成するようになっている。
【0005】
なお、蒸着処理に際してステージSTGを図中の矢印で示す方向へ回転させることにより、蒸発源SL1,SL12…SL6を予備加熱用ヒータPHTで先ず予備加熱してから、本加熱用ヒータMHTで本加熱し、本加熱の際に夫々の被蒸発材料M1,M2…M6より蒸発する蒸発粒子を被蒸着基板面に入射させて、薄膜形成を行っている。
【0006】
更に、既述した被蒸着基板とステージSTGの間であって、ステージSTGに近接した位置に、本加熱用ヒータMHTで本加熱される蒸発源(図では、SL1)だけを開放にし、残余の蒸発源(図中では、SL12…SL6)を覆うための防着板SB1,SB2が傾斜して設けられている。
【0007】
これらの防着板SB1,SB2は、ステージSTGの回転に伴って、本加熱用ヒータMHTの位置に到来した蒸発源のみを蒸発粒子の発生に寄与させ、残余の蒸発源の影響を排除するために設けられている。そして、予備加熱用ヒータPHT側の防着板SB1は主として、予備加熱中の蒸発源から極微少ながら漏洩する蒸発粒子をトラップして真空容器内に拡散するのを阻止するために設けられており、他方の防着板SB2は、本加熱用ヒータMHTで加熱された後、待機中となっている蒸発源から極微少ながら漏洩する蒸発粒子をトラップして真空容器内に拡散するのを阻止するために設けられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の蒸着装置では、予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTは、隣り合う関係に在る2つの蒸発源の配置間隔に合わせて取り付けられている。つまり、予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTは互いに隣り合って設けられている。
【0009】
このため、図9(b)の工程図に示すように、蒸発源SL1が本加熱されているときには、蒸発源SL1の隣に位置する蒸発源SL2を予備加熱し、次にステージSTGを回転させて蒸発源SL2を本加熱するときにはその隣に位置する蒸発源SL3を予備加熱し、以下同様にして、ステージSTGを回転させる毎に、互いに隣り合う関係で設けられている蒸発源を予備加熱用ヒータPHT側から本加熱用ヒータMHT側へと順繰りに移動させている。
【0010】
そして、本加熱用ヒータMHTで本加熱される蒸発源のみを蒸発粒子の発生に寄与させるべく、防着板SB1,SB2が設けられている。
【0011】
ところが、上述したように予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTは互いに隣り合って設けられていることから、本加熱中の蒸発源と予備加熱中の蒸発源との間隔が狭く、そのため防着板SB1は予備加熱中の蒸発源に近接して設けられている。
【0012】
つまり、図9(a)を見れば解るが、防着板SB1は予備加熱中の蒸発源SL2とその他待機中の蒸発源SL3,SL4全体を覆うために、蒸発源SL2と本加熱中の蒸発源SL1との間の狭い部分を境として、小さな角度で傾けて設けられている。
【0013】
このように、複数の異なった位置に配置された複数個の蒸発源を全体的に覆う必要から防着板SB1は小さな角度で傾けられており、別言すれば、小さな角度で傾けざるを得ないため、防着板SB1は予備加熱中の蒸発源に近接している。
【0014】
このため、予備加熱中のその蒸発源から漏洩した蒸発粒子が、防着板SB1の特定部分OBJに局所的に付着し、その付着物が剥離等して、予備加熱用ヒータPHTの位置に到来した蒸発源内に落下したり、蒸発源の出口(蒸発粒子を出力するための出口)を塞いでしまう等の問題があった。そして、より高品質の薄膜等を再現性よく形成するため、改善の必要性が高まっていた。
【0015】
また、主として予備加熱中の蒸発源を覆うための防着板SB1と、待機中の蒸発源を覆うための防着板SB2とを、本加熱中の蒸発源を境にして2個設けなければならないという問題があった。
【0016】
また、防着板SB1は、予備加熱中の蒸発源を覆うことを主眼に配置すると、他の蒸発源の一部を覆うことができなくなる等の問題もあった。
【0017】
本発明はこうした従来の課題に鑑みてなされたものであり、防着板に付着する蒸発粒子の剥離等による落下防止等の他、高品質の薄膜等を再現性よく形成する蒸着装置の制御方法及び蒸着装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、蒸着材料を有する複数個nの蒸着源が備えられ回転自在な回転手段と、前記蒸着源を予備加熱する第1の加熱手段と、前記蒸着源を本加熱する第2の加熱手段と、前記本加熱する第2の加熱手段の位置に到来する蒸着源を除き、残余の蒸着源を覆う防着部材とを具備する蒸着装置の制御方法であって、前記蒸着源の個数nを5個、7個、8個の何れかの個数とすると共に、前記第1の加熱手段と第2の加熱手段とを前記蒸着源の移動軌跡上に対応した所定位置に配置し、前記回転手段が一回転する角度360°をn等分割して蒸発源間の成す角度をα、前記角度αの整数倍の角度であって前記第1の加熱手段と前記第2の加熱手段との成す角度をβとし、前記角度βは、角度180°を除き180°に最も近い角度とし、前記角度βに従って前記回転手段を回転させて、前記第1の加熱手段の後に引き続き前記第2の加熱手段で加熱し、前記防着部材は、前記蒸着源に対して、前記本加熱する第2の加熱手段側ほど近接し、前記予備加熱する第1の加熱手段側ほど離して設けられた平板形状の部材であり、所定の仰角をもって前記第1の加熱手段側に傾けて配置すること、を特徴とする。
【0021】
請求項2に記載の発明は、蒸着材料を有する複数個nの蒸着源が備えられ回転自在な回転手段と、前記蒸着源を予備加熱する第1の加熱手段と、前記蒸着源を本加熱する第2の加熱手段と、前記本加熱する第2の加熱手段の位置に到来する蒸着源を除き、残余の蒸着源を覆う防着部材と、を具備する蒸着装置において、前記蒸着源の個数nが5個、7個、8個の何れかの個数であり、前記第1の加熱手段と第2の加熱手段とが前記蒸着源の移動軌跡上に対応した所定位置に配置され、前記回転手段が一回転する角度360°をn等分割して蒸発源間の成す角度をα、前記角度αの整数倍の角度であって前記第1の加熱手段と前記第2の加熱手段との成す角度βを角度180°を除き180°に最も近い角度とし、前記角度βに従って前記回転手段を回転させ、前記第1の加熱手段の後に引き続き前記第2の加熱手段で加熱する制御手段を具備し、前記防着部材は、前記蒸着源に対して、前記本加熱する第2の加熱手段側ほど近接し、前記予備加熱する第1の加熱手段側ほど離して設けられた平板形状の部材であり、所定の仰角をもって前記第1の加熱手段側に傾けて配置されていること、を特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。尚、好適な実施形態として、複数の蒸発源を公転させて薄膜形成を行う公転型の真空蒸着装置について説明する。図1は、本実施形態の蒸着装置1の基本構成を一部破断して示した斜視図である。
【0029】
同図において、この蒸着装置1は密閉された真空容器(以下「真空チャンバ」という)2と、真空チャンバ2内を真空排気する真空排気系3とを備えて構成されている。
【0030】
更に真空チャンバ2内には、回転自在な基板ホルダ4及びシャッター5と、蒸着材料(以下「蒸発材料」という)を備えた複数個nの蒸着源(以下「蒸発源」という)SL1〜SLnが設けられた回転自在な回転手段としてのステージ6とが相対向して配設されている。
【0031】
更に、図1には示されていないが、ステージ6の底面側の真空チャンバ2内には、蒸発源SL1〜SLnを予備加熱するための予備加熱用ヒータPHTと本加熱を行うための本加熱用ヒータMHTが設けられるとともに、ステージ6の回転角度を検出する角度検出センサが設けられている。
【0032】
そして、図示しない制御回路が角度検出センサの検出出力に基づいてステージ6を所定方向へ所定の角度θずつ回転させることで、予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTに対する蒸発源SL1〜SLnの位置関係を変化させるようになっている。
【0033】
すなわち、詳細については後述するが、蒸発源SL1〜SLnはステージ6の回転中心Qに対する仮想な移動軌跡上に沿って等しい角度α(360°/n)で配置されており、予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTは、ステージ6の回転中心Qに対して上記の角度αに比例した所定角度βをもって真空チャンバ2内に固定されている。
【0034】
そして、蒸着処理に際して、既述した制御回路がステージ6を上記の角度αに比例した所定角度θずつ所定方向へ回転させることにより、蒸発源SL1〜SLnを公転させる。
【0035】
したがって、ステージ6が所定角度θずつ回転すると、角度βで固定されている予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTに対して、角度α毎に設けられている各蒸発源SL1〜SLnの位置が偏倚し、各蒸発源SL1〜SLnと予備加熱用ヒータPHT及び本加熱用ヒータMHTとの対向関係が変化する。
【0036】
これにより、予備加熱用ヒータPHTで予備加熱される蒸発源と本加熱用ヒータMHTで本加熱される蒸発源とがステージ6の回転に伴って順次に代わっていき、本加熱用ヒータMHTで本加熱された蒸発源から蒸発材料を蒸発させる。
【0037】
尚、ステージ6を所定の角度θ回転させる度に、本加熱用ヒータMHTによって蒸発源を一定時間又は所定レートまで加熱し、その一定時間が経過すると再びステージ6を所定の角度θ回転させて、以下同様に一定時間の加熱とステージ6の回転を繰り返すようになっている。
【0038】
基板ホルダ4とシャッター5は、真空チャンバ2の天板部7に密閉して取り付けられた2軸構成の回転軸8に連結されている。既述の制御回路が回転軸8を回転駆動することにより、基板ホルダ4とシャッター5を夫々独立に回転させる。
【0039】
基板ホルダ4は、図中に点線の円で示されているように、薄膜を形成すべき例えば絶縁基板や半導体基板等(以下「被蒸着基板」という)を複数装着することが可能となっている。更に被蒸着基板を適切な温度に維持することで薄膜の膜質や密着性の向上等を図るための加熱機構(図示省略)が備えられている。
【0040】
シャッター5には、基板ホルダ4に装着される被蒸着基板の大きさに合わせられた孔9が穿設されている。尚、本実施形態では、孔9が1個だけ形成されている。
【0041】
そして、蒸着処理の際に、既述した制御回路が基板ホルダ4とシャッター5を適宜に回転させ、蒸発源SL1〜SLnのうち本加熱用ヒータMHTで加熱された蒸発源から生じる蒸発粒子をシャッター5の孔9を介して被蒸着基板に順次に入射させることにより、複数の被蒸着基板に均質な薄膜を形成する。
【0042】
更に真空チャンバ2内には、シャッター5とステージ6との間であって、ステージ6に近接した位置に、本加熱用ヒータMHTで本加熱される蒸発源だけを開放にし、残余の蒸発源の上側を覆う防着部材としての防着板SBが設けられている。
【0043】
防着板SBは、平板形状の板部材で形成されており、本加熱用ヒータMHTで本加熱される蒸発源(図1ではSL1で示している)と、その蒸発源(SL1)の両側に位置することとなる蒸発源(図1ではSL2,SL7で示している)との間を境にして、他の蒸発源側へ所定の仰角を持って傾けて配置されている。これにより、本加熱用ヒータMHTで本加熱される蒸発源だけを開放にし、残余の蒸発源全体の上側を1枚の防着板SBで覆っている。
【0044】
但し、防着板は不用な蒸発を防止できればよいので少なくとも、符号SL4,SL5の位置に来る蒸発源を覆えばよい。また、本加熱以外の蒸発源すべてを覆えればなお良い。
【0045】
かかる構成とすることにより、防着板SBは、本加熱用ヒータMHTの位置に到来した蒸発源のみを蒸発粒子の発生に寄与させ、残余の蒸発源の影響を排除することが可能となっている。
【0046】
次に、かかる構成を有する蒸着装置1において、ステージ6に設けられた蒸発源SL1〜SLnと、予備加熱用ヒータPHT、本加熱用ヒータMHT、防着板SBの位置関係、並びにステージ6の回転制御方法について、図2を参照して詳述する。
【0047】
まず、防着板SBは、既述したように本加熱用ヒータMHTの位置に到来する蒸発源だけ開放にし、残余の蒸発源の上側を全体的に覆うように設けられている。そして、防着板SBの本加熱用ヒータMHT側の部分がステージ6に近接し、防着板SBの上記残余の蒸発源側の部分ほどステージ6から離れるように、所定の仰角で傾けられている。
【0048】
次に、図1には、典型例として7個の蒸発源SL1〜SLn(SL7)が回転自在なステージ6に設けられている場合を示しているが、本発明の蒸着装置は、少なくとも5個(n=5)以上の蒸発源SL1〜SLnを設けることで、発明の目的を達成することが可能となっている。
【0049】
そして、次に述べる条件に従って蒸発源SL1〜SLnと予備加熱用ヒータPHT及び本加熱用ヒータMHTを配置し、更にステージ6を所定方向へ回転させることで蒸着処理を行う。
【0050】
図2(a)(b)に模式的に示すように、既述したステージ6の回転中心Qに対する蒸発源SL1〜SLnの角度αは、ステージ6が一回転する角度(すなわち360°)をn等分することによって決められている。すなわち、α=360°/nとなっている。
【0051】
次に、予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTとの成す角度βは、例えば本加熱用ヒータMHTの位置を基準として設定されている。
【0052】
すなわち、図2(a)に示すようにステージ6を反時計回り方向へ回転させて蒸着を行う場合には、本加熱用ヒータMHTの位置を基準とした時計回り方向における角度βを設定し、図2(b)に示すようにステージ6を時計回り方向へ回転させて蒸着を行う場合には、本加熱用ヒータMHTの位置を基準とした反時計回り方向における角度βを設定することとしている。
【0053】
そして、図2(a)(b)に示す夫々の場合において、予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTとの成す角度βを、既述した蒸発源SL1〜SLnの角度αに対して整数倍に比例した角度とする。
【0054】
更にその比例した角度βは、複数個の蒸発源の位置関係等によって制限される種々の条件の下で、予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTとの間隔を最も大きくし得るときの角度に決めている。
【0055】
このように角度βを決めることにより、ステージ6が回転した場合に、蒸発源SL1〜SLnが必ず予備加熱用ヒータPHTで予備加熱された後に引き続き本加熱用ヒータMHTで本加熱されるようにしている。この時、予備加熱位置で所定レートに達している方が好ましい。
【0056】
尚、既述した蒸発源SL1〜SLnの角度αに対して整数倍に比例した角度βのうち、180°以下の最も大きな角度を上記の角度βとして選択することが望ましく、この好適な角度βに決めることで、予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTとの離間距離を最大にすることが可能である。
【0057】
また、詳細については後述するが、本実施形態では、予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTとの離間距離を最大にするための角度βは、ステージ6を1ステップ当たりに回転させるための角度θと同じ角度にすることとしており、このステージ6を回転させる角度θと角度βとを等しくすることで、結果的に予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTとの離間距離を最大にすることを可能にしている。
【0058】
次に、ステージ6を所定方向へ順次に回転させる際の角度θを次のようにして決めている。
【0059】
まず、蒸発源SL1〜SLnの個数nより小さい自然数mを想定し、所定の条件式(m−1)/nのうち、1以外の約数をもたない値(m−1)/nが得られる場合における自然数mを選択する。
【0060】
ここで、かかる条件に基づいて自然数mを選択することとすると、1以外の約数をもたない値(m−1)/nが2個以上存在することとなるため、値(m−1)/nが1/2の値に最も近い値となるときの2つの自然数mを求める。
【0061】
つまり、かかる条件に基づいて自然数mを求めると、値(m−1)/nは、1/2の値を基準として或る値Δだけ大きな値(1/2+Δ)と、或る値−Δだけ小さな値(1/2−Δ)となることから、2つの自然数mが求まることになる。
【0062】
そこで、選択した2つの自然数mのうち、図2(a)に示したようにステージ6を反時計回り方向へ回転させて蒸着を行う際には、値(m−1)/nが値(1/2−Δ)となる場合の自然数mを選択し、図2(b)に示したようにステージ6を時計回り方向へ回転させて蒸着を行う際には、値(m−1)/nが値(1/2+Δ)となる場合の自然数mを選択する。
【0063】
こうしてステージ6の回転方向に応じた一つの自然数mを選択した後、その選択した自然数mと蒸発源SL1〜SLnの個数n及びステージ6の一回転当たりの角度(360°)に基づいて、次式(1)で表される角度θをステージ6の1ステップ当たりに回転させるべき角度θとして決定する。
【0064】
θ=360°×(m−1)/n …(1)
このようにステージ6の1ステップ当たりの回転角度θを決定すると、図2(a)に示したようにステージ6を反時計回り方向へ回転させる際には、本加熱用ヒータMHTで加熱された蒸発源が反時計回り方向へ角度θだけ公転するのに伴って、予備加熱用ヒータPHTで予備加熱されていた蒸発源が本加熱用ヒータMHT側へ公転することとなる。
【0065】
このため、夫々の蒸発源SL1〜SLnを先ず予備加熱した後に本加熱を行うことが可能となるとともに、ステージ6が角度θずつ順次に反時計回り方向に回転するのに伴って、蒸発源SL1〜SLnを予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTに対して均等に移動させることが可能となる。
【0066】
また、図2(b)に示したようにステージ6を時計回り方向へ回転させる際にも、本加熱用ヒータMHTで加熱された蒸発源が時計回り方向へ角度θだけ公転するのに伴って、予備加熱用ヒータPHTで予備加熱されていた蒸発源が本加熱用ヒータMHT側へ公転することとなる。
【0067】
このため、図2(b)の場合にも、夫々の蒸発源SL1〜SLnを先ず予備加熱した後に本加熱を行うことが可能となるとともに、ステージ6が角度θずつ順次に時計回り方向に回転するのに伴って、蒸発源SL1〜SLnを予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTに対して均等に移動させることが可能となる。
【0068】
このように、既述した条件に従って、予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTとの成す角度βを決定するとともに、ステージ6の1ステップ当たりに回転させるべき角度θを決定すると、蒸発源SL1〜SLnを予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTに対して均等に移動させて均等に加熱することが可能となるため、蒸発材料からの蒸発粒子の発生量を均一にすることができて、被蒸着基板に高品質の薄膜を再現性よく形成することが可能となる。
【0069】
尚、上記ヒータPHT,MHTに対して蒸発源SL1〜SLnを回転させるのではなく、逆に上記ヒータPHT,MHTを蒸発源SL1〜SLnに対して回転させても良い。
【0070】
また、蒸発源SL1〜SLnの夫々に対応した複数個nの加熱用ヒータを回転ステージ6に備えておき、回転ステージ6の回転と共に蒸発源SL1〜SLnと複数個nの加熱用ヒータも同時に回転させ、その回転に際して、既述したシーケンスに従って蒸発源SL1〜SLnが予備加熱と本加熱及び待機の状態となるように、複数個nの各加熱用ヒータをオン(加熱)/オフ(非加熱)制御してもよい。
【0071】
また、加熱用ヒーターは、蒸発源の底部を加熱しても、蒸発源の側面全体を加熱してもよく、蒸発材料から蒸発粒子を蒸発させる得るヒーターであればよい。
【0072】
更に、本加熱用ヒータMHTと予備加熱用ヒータPHTとの成す角度βを大きくし、それによって、蒸発源SL1〜SLnの回動軌跡上における、本加熱用ヒータMHTから最も遠い位置に予備加熱用ヒータPHTを配置することができる。一方、防着板SBは、所定の仰角を持って予備加熱用ヒータPHT側へ傾いている。
【0073】
したがって、図8に模式的に示すように、予備加熱用ヒータPHTで予備加熱される蒸発源と、それに対向する防着板SBの部分OBJとの間隔が大きくなる。
【0074】
このため、極少量ではあるが予備加熱中の蒸発源から不可避的に漏洩する蒸発粒子が防着板SBの部分OBJに付着しても、従来技術のような局所的に付着することがなく、部分OBJに拡散して付着することになる。
【0075】
この結果、蒸発粒子の付着量が増加しても、局所部分で増加するのではなく、広く且つ薄く付着することになるため、蒸発材料が剥離等するといった問題を未然に防止することができる。
【0076】
更に、1個の防着板SBを設けるのみで、本加熱される蒸発源を除く残余の全蒸発源を覆うことができることから、部品点数の削減等が可能である。
【0077】
更に又、本加熱された蒸発源が蒸着処理を完了して待機位置へ回転移動されると、その待機位置に移動した蒸発源と防着板SBとの間隔も大きくなる。このため、本加熱による残熱を有しているその蒸発源から不可避的に漏洩する蒸発粒子が防着板SBに付着しても、上述の部分OBJの場合と同様に、広く且つ薄く付着することになるため、蒸発材料が剥離等するといった問題を未然に防止することができる。
【0078】
すなわち、図2(a)を参照して述べると、本加熱されて蒸着に寄与した蒸発源SL1が蒸着処理を完了すると、ステージ6が角度θで回転することによって、蒸発源SL5の居た位置へ移動する。
【0079】
この移動位置は、本加熱用ヒータMHTの直ぐ右隣では無く、遠い位置である。このため、移動後の蒸発源SL1に対向する防着板SBの部分とその蒸発源SL1との間隔は大きくなり、たとえその部分に漏洩した蒸発粒子が付着しても、拡散して付着するので、蒸発材料が剥離等するといった問題を未然に防止することができるのである。
【0080】
更に、具体的には次の実施例の説明でより明瞭となるが、本加熱されて蒸着に寄与した蒸発源が上述の待避位置へ移動し、その後、予備加熱用ヒータPHTの位置へ戻ってくるまでに、複数の待避位置を経由してその予備加熱用ヒータPHTの位置に到来する。この複数の待避位置は、ステージ6の回転中心Qを中心として可能な限り遠い位置にあるため、蒸着に寄与した後の蒸発源は、防着板SBに対して分散して移動する。つまり、蒸着に寄与した後の蒸発源は、防着板SBに対して、“あっちに行ったりりこっちに来たり”というように移動する。このため、その蒸発源から不可避的に蒸着粒子が生じて防着板SBに付着しても、防着板SBのほぼ全体範囲に分散して付着するため、蒸発材料が剥離等するといった問題を未然に防止することができる。
【0081】
別言すれば、待機中の蒸発源から不可避的に蒸着粒子が生じた場合でも、防着板SBで確実にその蒸着粒子をトラップすることが可能である。尚、この防着板SBを冷却することで、トラップの効果を高めることが可能である。
【0082】
更に又、本加熱用ヒータMHTと予備加熱用ヒータPHTの間隔が大きくなるので、覆うべきでない蒸発源の位置(本加熱用ヒータMHTの位置)と、残りの覆うべき蒸発源の位置との境界部分が広くなることから、防着板SBを容易に位置決めして設けることができる。
【0083】
次に、より具体的な実施例を、図3乃至図6を参照して説明する。
図3は、ステージ6に5個(n=5)の蒸発源SL1〜SL5を設け、更にステージ6を反時計回り方向に回転させて蒸着処理を行う場合の実施例を示している。
【0084】
かかる場合には、既述した角度αは72°(=360°/5)に設定され、更に、本加熱用ヒータMHTと予備加熱用ヒータPHTとの成す角度βが、角度αに比例し且つ180°以下の最も大きな角度、すなわち144°に設定されている。
【0085】
更に、既述した条件式(m−1)/nのうち、1以外の約数をもたない値(m−1)/nであって且つ1/2に最も近い値となるのは、自然数mが「3」のときと「4」のときである。
【0086】
このうち自然数mが「4」となる場合はステージ6を時計回り方向へ回転させるときの条件に該当するので選択しないこととし、この実施例では、自然数mを「3」とすることによって、上記式(1)の関係から、ステージ6の1ステップ当たりに回転させるべき角度θを144°としている。
【0087】
以上の条件に基づいて蒸着処理を行うと、図3(a)に示すように、蒸発源SL1が本加熱用ヒータMHTで加熱されるときには、蒸発源SL3が予備加熱用ヒータPHTで予備加熱され、次にステージ6が角度θで反時計回り方向に回転すると、予備加熱されていた蒸発源SL3が本加熱用ヒータMHTの位置に移動して本加熱されるとともに、蒸発源SL5が予備加熱用ヒータPHTの位置に移動して予備加熱される。そして以下同様に、ステージ6が角度θずつ回転する毎に、本加熱用ヒータMHTと予備加熱用ヒータPHTに対する蒸発源SL1〜SL5の対応位置が変化していく。
【0088】
尚、図3(a)に示す各蒸発源SL1〜SL5の間に示されている複数の矢印は、ステージ6が角度θずつ回転するのに応じて、本加熱される蒸発源と予備加熱される蒸発源との対応関係を示しており、矢印の先に位置する蒸発源が予備加熱、矢印の基に位置する蒸発源が本加熱されることを示している。
【0089】
つまり、図3(a)の状態でステージ6が角度θ(144°)回転すると、蒸発源SL3と蒸発源SL5との間の矢印で示される状態に移行する。つまり、図3(b)に示すように、蒸発源SL3が本加熱用ヒータMHTの位置、蒸発源SL5が予備加熱用ヒータPHTの位置へ移動する。
【0090】
更にステージ6が角度θ回転すると、図3(a)中の蒸発源SL5と蒸発源SL2との間の矢印で示される状態に移行する。つまり、図3(c)に示すように、蒸発源SL5が本加熱用ヒータMHTの位置、蒸発源SL2が予備加熱用ヒータPHTの位置へ移動する。
【0091】
そして、以下同様に、ステージ6が角度θずつ回転するのに伴って、図3(d)、図3(e)の状態に変化し、更に図3(e)の状態から図3(a)の状態に戻ると、既述した図3(a)〜(e)の状態が順次に繰り返される。
【0092】
こうしてステージ6が角度θずつ回転するのに応じて、各蒸発源SL1〜SL5と本加熱用ヒータMHT及び予備加熱用ヒータPHTとの位置関係が変化していくと、各蒸発源は予備加熱された後に引き続いて本加熱されることとなり、更に予備加熱と本加熱が全ての蒸発源において均等に成されることとなり、各蒸発源に備えられている蒸発材料から常に適切な量の蒸発粒子が蒸発することとなる。このため、被蒸着基板に対して高品質の薄膜を再現性よく形成することができる。
【0093】
更に本加熱用ヒータMHTと予備加熱用ヒータPHTは離れた位置に設けられていることから、図8を参照して既述したように、不要な蒸発粒子を防着板SBによって適切にトラップすることができるとともに、付着した蒸発粒子が剥離する等の問題を未然に防止することができる。
【0094】
次に、図4は、ステージ6に7個(n=7)の蒸発源SL1〜SL7を設け、更にステージ6を反時計回り方向に回転させて蒸着処理を行う場合の実施例を示している。
【0095】
かかる場合には、既述した角度αは約51.43°(=360°/7)に設定され、更に、本加熱用ヒータMHTと予備加熱用ヒータPHTとの成す角度βが、角度αに比例し且つ180°以下の最も大きな角度、すなわち約154.29°に設定されている。
【0096】
更に、既述した条件式(m−1)/nのうち、1以外の約数をもたない値(m−1)/nであって且つ1/2に最も近い値となるのは、自然数mが「4」のときと「5」のときである。
【0097】
このうち自然数mが「5」となる場合はステージ6を時計回り方向へ回転させるときの条件に該当するので選択しないこととし、この実施例では、自然数mを「4」とすることによって、上記式(1)の関係から、ステージ6の1ステップ当たりに回転させるべき角度θを約154.29°としている。
【0098】
以上の条件に基づいて蒸着処理を行うと、図3(a)と同様の手法で表現されている図4(a)のように、ステージ6が角度θ(約154.29°)ずつ回転する毎に、同図(a)中の矢印で表される関係に従って各蒸発源が本加熱用ヒータMHTと予備加熱用ヒータPHTの位置に移動する。
【0099】
つまり、図4(b)の工程表で表されるように、ステージ6が角度θずつ回転するのに応じて、各蒸発源SL1〜SL7に対する予備加熱と本加熱の処理が順次に代わっていく。
【0100】
かかる実施例においても、ステージ6が角度θずつ回転するのに応じて、各蒸発源SL1〜SL7と本加熱用ヒータMHT及び予備加熱用ヒータPHTとの位置関係が変化していくと、各蒸発源は予備加熱された後に引き続いて本加熱されることとなり、更に予備加熱と本加熱が全ての蒸発源において均等に成されることとなり、各蒸発源に備えられている蒸発材料から常に適切な量の蒸発粒子が蒸発することとなる。このため、被蒸着基板に対して高品質の薄膜を再現性よく形成することができる。
【0101】
更にこの実施例においても、本加熱用ヒータMHTと予備加熱用ヒータPHTは離れた位置に設けられていることから、図8を参照して既述したように、不要な蒸発粒子を防着板SBによって適切にトラップすることができるとともに、付着した蒸発粒子の剥離等を未然に防止することができる。
【0102】
次に、図5は、ステージ6に8個(n=8)の蒸発源SL1〜SL8を設け、更にステージ6を反時計回り方向に回転させて蒸着処理を行う場合の実施例を示している。
【0103】
かかる場合には、既述した角度αは45°(=360°/8)に設定され、更に、本加熱用ヒータMHTと予備加熱用ヒータPHTとの成す角度βが、角度αに比例し且つ180°以下の最も大きな角度、すなわち135°に設定されている。
【0104】
更に、既述した条件式(m−1)/nのうち、1以外の約数をもたない値(m−1)/nであって且つ1/2に最も近い値となるのは、自然数mが「4」のときと「6」のときであり、このうち自然数mが「6」となる場合はステージ6を時計回り方向へ回転させるときの条件に該当するので選択しないこととし、この実施例では、自然数mを「4」とすることによって、上記式(1)の関係から、ステージ6の1ステップ当たりに回転させるべき角度θを135°としている。
【0105】
尚、図5(a)は、既述した図3(a)及び図4(a)と同様の手法によって、本加熱用ヒータMHTと予備加熱用ヒータPHTに対する各蒸発源SL1〜SL8の対応関係を示したものであり、更に図5(b)は、図5(a)の状態変化を工程表として示したものである。
【0106】
これらの図5(a)(b)から明らかなように、かかる実施例においても、ステージ6が角度θずつ回転するのに応じて、各蒸発源は予備加熱された後に引き続いて本加熱されることとなり、更に予備加熱と本加熱が全ての蒸発源において均等に成されることとなり、各蒸発源に備えられている蒸発材料から常に適切な量の蒸発粒子が蒸発することとなり、このため被蒸着基板に対して高品質の薄膜を再現性よく形成することができる。
【0107】
更に、本加熱用ヒータMHTと予備加熱用ヒータPHTは離れた位置に設けられていることから、図8を参照して既述したように、不要な蒸発粒子を防着板SBによって適切にトラップすることができるとともに、付着した蒸発粒子の剥離等を未然に防止することができる。
【0108】
ちなみに、8個の蒸発源SL1〜SL8を設けて蒸着を行う場合、仮に既述した条件式(m−1)/nのうち、約数を有する値(m−1)/nとなる場合の自然数mを選択したとすると、図5(a)(b)で示したような効果は得られない。
【0109】
例えば、上記の1以上の約数を有する場合の自然数mとして「3」が存在するが、この値「3」に基づいてステージ6の回転角度θを決定することとすると、角度θは90°になる。
【0110】
そして、ステージ6を90°の角度θずつ回転させることとすると、図6(a)に示すように、8個の蒸発源SL1〜SL8のうち、その半分の4個の蒸発源しか本加熱用ヒータMHTの位置に移動させることができなくなり、残余の4個の蒸発源は本加熱することができなくなる。
【0111】
更に、各蒸発源を先ず予備加熱した後に引き続き本加熱することとすると、予備加熱用ヒータPHTの位置は本加熱用ヒータMHTの位置に対して90°の位置に決められることとなるから、予備加熱を行うことが可能な蒸発源の数は、8個中、僅か4個に限定されてしまう。
【0112】
したがって、図6(b)の工程表にて示されるように、予備加熱と本加熱を施すことが可能な蒸発源の数は僅か4個となり、それらの組み合わせも僅か4通りとなってしまうことから、蒸発源を有効に活用することができなくなる等の問題を招来することになる。
【0113】
ただ、この場合には、残余の蒸発源のいずれかを予備加熱位置に移動させてやることで残余の蒸発源を引き続き連続的に使用するようにすることも可能である。
【0114】
このように、上記実施例を含む本実施形態の蒸着装置1によれば、既述した所定の条件に従って、5個以上の蒸発源を所定の角度αでステージ6に配置するとともに、予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTとを所定の角度βで固定し、そして角度θ毎にステージ6を所定の方向へ回転させつつ蒸着を行うので、被蒸着基板に対して高品質の薄膜を再現性よく形成することができる。
【0115】
尚、6個の蒸発源を備える場合と、9個以上の蒸発源を備える場合の実施例については説明していないが、既述した条件を満足させて蒸着処理を行えば、既述した蒸発源を5個、7個、8個にした場合の実施例と同様の効果を普遍的に得ることができる。
【0116】
また、以上に説明した実施形態は、ステージ6の回転角度θを角度検出センサで検出しつつそのステージ6の回転を制御して適切な蒸着状態が得られるようにした、いわゆる角度制御によるものであるが、本発明は狭義の角度制御に限定されるものではなく、角度制御に相当する制御方法は本発明に含まれるものである。
【0117】
つまり、既述した実施形態は、図7のフローチャートで示されるように、蒸着処理を開始すると、ステップS100において、ステージ6を既述した所定条件を満足する角度θで回転させることで、本加熱と予備加熱を施す蒸発源を設定し、次に、ステップS102においてシャッター5の孔9の位置を調節して、本加熱された蒸発源からの蒸発粒子を被蒸着基板に入射させて薄膜を形成し、更にステップS104において蒸着処理の完了を確認するまで、ステップS100〜S104の処理を繰り返すようになっている。
【0118】
しかし、本発明はかかる角度制御に限定されるものではなく、一例として予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTに対する複数個の蒸発源の移動順序を制御するいわゆる順番制御によって、ステージ6の回転を制御するようにしてもよい。
【0119】
この順序制御を行う場合には、既述した条件に従って複数個nの蒸発源SL1〜SLnの夫々の角度αを設定し、更に予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTとの成す角度βも角度αに比例した所定の角度に設定する。更に、夫々の蒸発源SL1〜SLnを本加熱用ヒータMHTと予備加熱ヒータPHTの位置に移動させる順番を予め制御回路に登録しておき、本加熱用ヒータMHTと予備加熱ヒータPHTの位置に移動した蒸発源を検出する位置検出センサを真空チャンバ2内に設けておく。
【0120】
すなわち、例えば図4(b)、図5(b)の工程表にて示した予備加熱すべき蒸発源と本加熱すべき蒸発源との対向関係と、それらの対応関係の変化に関するデータを予め制御回路に登録しておく。
【0121】
そして、図7に示したステップS100において角度制御を行う代わりに、制御回路が位置検出センサの検出出力に基づいて、予め登録しておいた順番に従って本加熱用ヒータMHTと予備加熱ヒータPHTの位置に各蒸発源SL1〜SLnが移動したことを確認しつつステージ6を回転させる。
【0122】
このように予め登録しておいた順番に従って各蒸発源SL1〜SLnを本加熱用ヒータMHTと予備加熱ヒータPH側へ移動させるべく公転させるようにしても、既述した角度制御を行うのと等価な機能を発揮させることができる。
【0123】
また、以上に説明した実施例を含む実施形態によれば、各蒸発源に同じ種類の蒸発材料を備えておくことで、複数の被蒸着基板に対して同じ性質の薄膜を再現性よく形成することができる。また、各蒸発源に種類の異なった蒸発材料を備えておくことで、複数の被蒸着基板に対して異なった性質の薄膜を積層させる、いわゆる多層膜形成を行うことが可能である。
【0124】
なお、本実施形態の説明では、防着部材として、平板の防着板SBを使用する場合を述べたが、変形などの加工を適宜加えることは可能である。
【0125】
また、防着板SBを傾斜して設ける場合を述べたが、かかる場合に限定されるものではない。例えば、平板の一側を断面L字形に曲げ加工を施し、その曲げ加工を施した辺を境とする一方の面を壁にし、他方の面を天井にして、本加熱用ヒータMHTの位置(蒸発源が到来する位置)をその壁の外になるようにして、ステージ6上方のほぼ全範囲を天井で覆うようにしてもよい。例えば、上述した天井を、本加熱用ヒータMHTの位置を除いて、全蒸発源に対しほぼ平行となるように配置して覆うようにしてもい。
【0126】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、複数の蒸着源を第1の加熱手段で予備加熱してから第2の加熱手段で本加熱すべく、複数の蒸着源を回転手段で回転させ、その際、複数の蒸着源の位置と第1,第2の加熱手段の位置との関係に基づいた特特殊な角度で回転手段を回転させることとしたので、各蒸着源に対する予備加熱と本加熱の付与を均一化させることができ、高品質の薄膜等を再現性よく形成することができる。
【0127】
更に、蒸着源より漏洩等する不要な蒸着粒子を防着部材に付着させてトラップすることができ、その際、上記の特特殊な角度で回転手段を回転させることとしたので、不要な蒸着粒子の防着部材への付着を分散あるいは拡散させることができる。このため、不要な蒸着粒子が防着部材に局所的に付着して剥離等が起こるといった問題を未然に防止することができる。
【0128】
更に又、防着部材を平板形状の部材で形成し、複数の蒸着源に対して傾けて設けた場合であっても、本加熱を行う第2の加熱手段側には近く、予備加熱を行う第1の加熱手段側には離れるように(遠くなるように)防着部材を傾けることにより、予備加熱中の蒸着源より漏洩等する不要な蒸着粒子を防着部材に対し分散あるいは拡散させて付着させることができ、不要な蒸着粒子が局所的に付着して剥離等が起こるといった問題を未然に防止することができる。
【0129】
また、本発明は、第1の加熱手段と第2の加熱手段との離間距離を大きくすることが可能となり、且つ、各蒸着源に対する予備加熱と本加熱の付与を均一化させることができる点に優れた特徴と有している。そのため、第1の加熱手段の位置に到来することとなる蒸着源と第2の加熱手段の位置に到来することとなる蒸着源とを仕切って、予備加熱中の蒸着源より漏洩等する不要な蒸着粒子を防着部材に付着させて取り除くようにする際、その防着部材を容易に位置決めして設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の蒸着装置の基本構成を示す斜視図である。
【図2】本加熱用ヒータと予備加熱用ヒータとステージに設けられた蒸発源の位置関係及びステージの回転角度の関係を示した図である。
【図3】5個の蒸発源を備えた蒸着装置の実施例を示した図である。
【図4】7個の蒸発源を備えた蒸着装置の実施例を示した図である。
【図5】8個の蒸発源を備えた蒸着装置の実施例を示した図である。
【図6】所定の条件を満足させることなく8個の蒸発源を備えて蒸着処理を行った場合に生じる問題点を説明するための図である。
【図7】本実施形態の蒸着装置において行われる蒸着処理の工程を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態の蒸着装置の効果を説明するための模式図である。
【図9】従来の蒸着装置における問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
1…蒸着装置
2…真空チャンバ
3…真空排気系
4…基板ホルダ
5…シャッター
6…ステージ
9…孔
SB…防着板
SL1〜SLn…蒸発源
PHT…予備加熱用ヒータ
MHT…本加熱用ヒータ
α…各蒸発源の角度
β…予備加熱用ヒータと本加熱用ヒータとの成す角度
θ…1ステップ当たりにステージを回転させる角度[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vapor deposition method and a vapor deposition apparatus for forming, for example, a thin film.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, in the field of semiconductor manufacturing technology, active elements such as thin film transistors, insulating thin films, conductive thin films, magnetic thin films, and the like are formed by vapor deposition techniques.
[0003]
FIG. 9A is a diagram showing a configuration of a main part of a conventional vacuum evaporation system. In this vacuum deposition apparatus, a stage STG is rotatably provided in a vacuum container (not shown). The stage STG is provided with a plurality of evaporation sources SL1, SL2,... SL6 having materials to be evaporated M1, M2,... M6, and further, the preheating heater PHT and the main heating heater MHT are provided as the evaporation sources SL1, SL2,. It is provided to oppose to.
[0004]
Further, a vapor deposition substrate (not shown) on which a thin film is to be formed is disposed in the vacuum vessel, and the vaporized particles evaporated from the vaporized materials M1, M2,. Is supposed to form.
[0005]
The evaporation source SL1, SL12... SL6 is first preheated by the preheating heater PHT and then heated by the main heating heater MHT by rotating the stage STG in the direction indicated by the arrow in the drawing during the vapor deposition process. Then, during the main heating, the evaporated particles evaporating from the evaporation target materials M1, M2,... M6 are made incident on the evaporation target substrate surface to form a thin film.
[0006]
Furthermore, only the evaporation source (SL1 in the figure) which is heated by the main heating heater MHT is opened at a position between the deposition target substrate and the stage STG and close to the stage STG. The deposition preventing plates SB1 and SB2 for covering the evaporation source (SL12... SL6 in the drawing) are provided inclined.
[0007]
These anti-adhesion plates SB1 and SB2 contribute only to the evaporation source that has arrived at the position of the main heating heater MHT with the rotation of the stage STG, and eliminate the influence of the remaining evaporation sources. Is provided. The pre-heating heater PHT-side deposition preventing plate SB1 is provided mainly for trapping the vapor particles that leak from the evaporation source during the pre-heating, but preventing them from diffusing into the vacuum vessel. The other deposition preventing plate SB2 traps minutely leaked evaporation particles from the evaporation source that is on standby after being heated by the main heating heater MHT and prevents the particles from diffusing into the vacuum vessel. It is provided for.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the above conventional vapor deposition apparatus, the preheating heater PHT and the main heating heater MHT are attached in accordance with the arrangement interval of two evaporation sources that are adjacent to each other. That is, the preheating heater PHT and the main heating heater MHT are provided adjacent to each other.
[0009]
For this reason, 9 As shown in the process diagram of (b), when the evaporation source SL1 is being heated, the evaporation source SL2 located next to the evaporation source SL1 is preheated, and then the stage STG is rotated so that the evaporation source SL2 is turned on. When the main heating is performed, the adjacent evaporation source SL3 is preheated, and in the same manner, each time the stage STG is rotated, the evaporation sources provided adjacent to each other are supplied from the preheating heater PHT side. The heaters are sequentially moved toward the heating heater MHT.
[0010]
Then, in order to contribute only the evaporation source that is actually heated by the main heating heater MHT to the generation of the evaporated particles, the adhesion preventing plates SB1 and SB2 are provided.
[0011]
However, since the preheating heater PHT and the main heating heater MHT are provided adjacent to each other as described above, the distance between the evaporation source during the main heating and the evaporation source during the preheating is narrow, so that the prevention is prevented. The plate SB1 is provided in the vicinity of the evaporation source being preheated.
[0012]
That is, as can be seen from FIG. 9 (a), the deposition preventing plate SB1 covers the evaporation source SL2 being preheated and the other evaporation sources SL3 and SL4 that are on standby. Inclined at a small angle with respect to a narrow portion between the source SL1 and the source SL1.
[0013]
As described above, the deposition preventing plate SB1 is inclined at a small angle because it is necessary to cover a plurality of evaporation sources disposed at a plurality of different positions. In other words, the deposition preventing plate SB1 must be inclined at a small angle. Therefore, the deposition preventing plate SB1 is close to the evaporation source being preheated.
[0014]
For this reason, the evaporated particles leaked from the evaporation source during the preheating locally adhere to the specific portion OBJ of the deposition preventing plate SB1, and the adhering material is peeled off and arrives at the position of the preheating heater PHT. There are problems such as falling into the evaporation source and blocking the outlet of the evaporation source (the outlet for outputting the evaporated particles). And in order to form a high quality thin film etc. with good reproducibility, the necessity for improvement has increased.
[0015]
In addition, two deposition plates SB1 mainly for covering the evaporation source during preheating and deposition plates SB2 for covering the standby evaporation source must be provided with the evaporation source during the main heating as a boundary. There was a problem of not becoming.
[0016]
Further, when the deposition preventing plate SB1 is arranged mainly to cover the evaporation source being preheated, there is a problem that it is impossible to cover a part of the other evaporation sources.
[0017]
The present invention has been made in view of these conventional problems. In addition to prevention of falling due to separation of evaporated particles adhering to the adhesion-preventing plate, etc., a control method for a vapor deposition apparatus that forms a high-quality thin film with high reproducibility. And it aims at providing a vapor deposition apparatus.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 has a vapor deposition material. Plural n The evaporation source is provided with a rotatable rotating means, a first heating means for preheating the evaporation source, a second heating means for main heating the evaporation source, and the second heating means for main heating. A method of controlling a vapor deposition apparatus comprising an adhesion preventing member that covers the remaining vapor deposition source except for the vapor deposition source that arrives at the position of The number n of the vapor deposition sources is set to any number of 5, 7, or 8, The first heating means and the second heating means When Is arranged at a predetermined position corresponding to the movement trajectory of the vapor deposition source, the angle 360 ° at which the rotating means rotates once is divided into n equal parts, and the angle formed between the evaporation sources is α, which is an integer multiple of the angle α. The angle formed between the first heating means and the second heating means is β, and the angle β is the angle closest to 180 ° except for the angle 180 °, and the rotation means is adjusted according to the angle β. Rotate The And heating with the second heating means after the first heating means. The anti-adhesion member is a flat plate-like member provided closer to the evaporation source and closer to the second heating means side for the main heating and further away from the first heating means side for the preliminary heating. Yes, tilted toward the first heating means with a predetermined elevation angle It is characterized by this.
[0021]
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. As a preferred embodiment, a revolving type vacuum vapor deposition apparatus that forms a thin film by revolving a plurality of evaporation sources will be described. FIG. 1 is a perspective view showing a partially broken basic configuration of the vapor deposition apparatus 1 of the present embodiment.
[0029]
In this figure, the vapor deposition apparatus 1 includes a hermetically sealed vacuum vessel (hereinafter referred to as “vacuum chamber”) 2 and a vacuum exhaust system 3 that evacuates the
[0030]
Further, in the
[0031]
Further, although not shown in FIG. 1, a preheating heater PHT for preheating the evaporation sources SL1 to SLn and a main heating for performing the main heating are provided in the
[0032]
A control circuit (not shown) rotates the
[0033]
That is, although details will be described later, the evaporation sources SL1 to SLn are arranged at an equal angle α (360 ° / n) along a virtual movement locus with respect to the rotation center Q of the
[0034]
In the vapor deposition process, the control circuit described above revolves the evaporation sources SL1 to SLn by rotating the
[0035]
Therefore, when the
[0036]
As a result, the evaporation source preheated by the preheating heater PHT and the evaporation source main heated by the main heating heater MHT are sequentially replaced as the
[0037]
Each time the
[0038]
The substrate holder 4 and the shutter 5 are coupled to a two-axis
[0039]
As shown by dotted circles in the figure, the substrate holder 4 can be mounted with a plurality of, for example, insulating substrates and semiconductor substrates (hereinafter referred to as “deposition substrates”) on which thin films are to be formed. Yes. Furthermore, a heating mechanism (not shown) is provided to improve the film quality and adhesion of the thin film by maintaining the deposition substrate at an appropriate temperature.
[0040]
In the shutter 5, a
[0041]
Then, during the vapor deposition process, the control circuit described above appropriately rotates the substrate holder 4 and the shutter 5 to shutter the evaporation particles generated from the evaporation source heated by the main heater MHT among the evaporation sources SL1 to SLn. A uniform thin film is formed on a plurality of vapor deposition substrates by sequentially entering the vapor deposition substrates through the five
[0042]
Further, in the
[0043]
The deposition preventing plate SB is formed of a flat plate member, and is provided on both sides of the evaporation source (indicated by SL1 in FIG. 1) that is heated by the main heater MHT and the evaporation source (SL1). It is disposed at an angle with a predetermined elevation angle with respect to the evaporation source (shown as SL2 and SL7 in FIG. 1) as a boundary. As a result, only the evaporation source that is heated by the main heating heater MHT is opened, and the upper side of the entire remaining evaporation source is covered with one deposition plate SB.
[0044]
However, since the deposition preventive plate only needs to prevent unnecessary evaporation, it is sufficient to cover at least the evaporation source at the positions of symbols SL4 and SL5. It is even better if all evaporation sources other than the main heating are covered.
[0045]
By adopting such a configuration, the deposition preventing plate SB can contribute only to the evaporation source that has arrived at the position of the main heater MHT, and can eliminate the influence of the remaining evaporation source. Yes.
[0046]
Next, in the vapor deposition apparatus 1 having such a configuration, the positional relationship between the evaporation sources SL1 to SLn provided on the
[0047]
First, as described above, the deposition preventing plate SB is provided so as to open only the evaporation source that arrives at the position of the main heater MHT and cover the entire upper side of the remaining evaporation source. Then, the part on the main heating heater MHT side of the deposition preventive plate SB is tilted at a predetermined elevation angle so as to be close to the
[0048]
Next, FIG. 1 shows a case where seven evaporation sources SL1 to SLn (SL7) are provided on a
[0049]
Then, the evaporation sources SL1 to SLn, the preheating heater PHT, and the main heating heater MHT are arranged according to the conditions described below, and the
[0050]
As schematically shown in FIGS. 2A and 2B, the angle α of the evaporation sources SL1 to SLn with respect to the rotation center Q of the
[0051]
Next, an angle β formed by the preheating heater PHT and the main heating heater MHT is set with reference to the position of the main heating heater MHT, for example.
[0052]
That is, when vapor deposition is performed by rotating the
[0053]
In each case shown in FIGS. 2A and 2B, an angle β formed by the preheating heater PHT and the main heating heater MHT is an integer with respect to the angle α of the evaporation sources SL1 to SLn described above. The angle is proportional to double.
[0054]
Further, the proportional angle β is an angle at which the interval between the preheating heater PHT and the main heating heater MHT can be maximized under various conditions limited by the positional relationship of a plurality of evaporation sources. I have decided.
[0055]
By determining the angle β in this manner, when the
[0056]
Of the angles β proportional to an integral multiple of the previously described angle α of the evaporation sources SL1 to SLn, it is desirable to select the largest angle of 180 ° or less as the angle β. Therefore, the separation distance between the preheating heater PHT and the main heating heater MHT can be maximized.
[0057]
Although details will be described later, in the present embodiment, the angle β for maximizing the separation distance between the preheating heater PHT and the main heating heater MHT is used to rotate the
[0058]
Next, the angle θ for sequentially rotating the
[0059]
First, assuming a natural number m smaller than the number n of the evaporation sources SL1 to SLn, a value (m−1) / n having no divisor other than 1 among predetermined conditional expressions (m−1) / n is The natural number m in the case of being obtained is selected.
[0060]
Here, if the natural number m is selected based on such a condition, since there are two or more values (m−1) / n having no divisor other than 1, the value (m−1) ) Two natural numbers m when / n is the closest value to 1/2 are obtained.
[0061]
That is, when the natural number m is obtained based on such conditions, the value (m−1) / n is a value (½ + Δ) that is larger by a certain value Δ with respect to a value of ½, and a certain value −Δ. Since this is a small value (1 / 2−Δ), two natural numbers m are obtained.
[0062]
Therefore, among the two selected natural numbers m, when the deposition is performed by rotating the
[0063]
After selecting one natural number m according to the rotation direction of the
[0064]
θ = 360 ° × (m−1) / n (1)
When the rotation angle θ per step of the
[0065]
For this reason, it is possible to perform the main heating after first preliminarily heating the respective evaporation sources SL1 to SLn, and the evaporation source SL1 as the
[0066]
2B, when the
[0067]
For this reason, in the case of FIG. 2B as well, it becomes possible to perform the main heating after preliminarily heating the respective evaporation sources SL1 to SLn, and the
[0068]
As described above, when the angle β formed by the preheating heater PHT and the main heating heater MHT is determined according to the above-described conditions and the angle θ to be rotated per step of the
[0069]
Instead of rotating the evaporation sources SL1 to SLn with respect to the heaters PHT and MHT, the heaters PHT and MHT may be rotated with respect to the evaporation sources SL1 to SLn.
[0070]
Also, a plurality of n heating heaters corresponding to each of the evaporation sources SL1 to SLn are provided in the
[0071]
Moreover, the heater for heating may heat the bottom part of an evaporation source, may heat the whole side surface of an evaporation source, and should just be a heater which can evaporate evaporation particles from evaporation material.
[0072]
Further, the angle β formed by the main heating heater MHT and the preheating heater PHT is increased, whereby preheating is performed at a position farthest from the main heating heater MHT on the rotation trajectory of the evaporation sources SL1 to SLn. A heater PHT can be arranged. On the other hand, the deposition preventing plate SB is inclined toward the preheating heater PHT with a predetermined elevation angle.
[0073]
Therefore, as schematically shown in FIG. 8, the distance between the evaporation source preheated by the preheating heater PHT and the portion OBJ of the deposition preventing plate SB facing it increases.
[0074]
For this reason, even if the evaporation particles that are inevitably leaked from the evaporation source during the preheating are attached to the portion OBJ of the deposition preventing plate SB, there is no local attachment as in the prior art, It will diffuse and adhere to the part OBJ.
[0075]
As a result, even if the adhesion amount of the evaporated particles increases, it does not increase at the local portion but adheres widely and thinly, so that it is possible to prevent problems such as separation of the evaporation material.
[0076]
Furthermore, since only the single deposition preventive plate SB can be used to cover all the remaining evaporation sources except the evaporation source to be heated, the number of parts can be reduced.
[0077]
Furthermore, when the evaporation source that has been heated is rotated to the standby position after completing the vapor deposition process, the interval between the evaporation source that has moved to the standby position and the deposition preventing plate SB also increases. For this reason, even if the evaporated particles inevitably leaking from the evaporation source having the residual heat due to the main heating adhere to the deposition preventing plate SB, it adheres widely and thinly as in the case of the partial OBJ described above. Therefore, the problem that the evaporation material is peeled off can be prevented in advance.
[0078]
That is, with reference to FIG. 2 (a), when the evaporation source SL1 that has been heated and contributes to the evaporation completes the evaporation process, the
[0079]
This moving position is not immediately to the right of the main heating heater MHT, but is a far position. For this reason, the distance between the part of the deposition preventing plate SB facing the evaporation source SL1 after the movement and the evaporation source SL1 becomes large, and even if the evaporated particles leaked adhere to the part, it diffuses and adheres. The problem that the evaporation material is peeled off can be prevented in advance.
[0080]
More specifically, as will become clearer in the description of the next embodiment, the evaporation source that has been heated and contributed to the vapor deposition moves to the above-mentioned retracted position, and then returns to the position of the preheating heater PHT. By the time it comes, it reaches the position of the preheating heater PHT via a plurality of retreat positions. Since the plurality of retracted positions are located as far as possible with respect to the rotation center Q of the
[0081]
In other words, even if vapor deposition particles are inevitably generated from the standby evaporation source, the vapor deposition particles can be reliably trapped by the deposition preventive plate SB. In addition, it is possible to enhance the effect of the trap by cooling the adhesion preventing plate SB.
[0082]
Furthermore, since the distance between the main heating heater MHT and the preheating heater PHT is increased, the boundary between the position of the evaporation source that should not be covered (the position of the main heating heater MHT) and the position of the remaining evaporation source that should be covered. Since the portion becomes wide, the deposition preventing plate SB can be easily positioned and provided.
[0083]
Next, a more specific embodiment will be described with reference to FIGS.
FIG. 3 shows an embodiment in which the vapor deposition process is performed by providing five (n = 5) evaporation sources SL1 to SL5 on the
[0084]
In such a case, the aforementioned angle α is set to 72 ° (= 360 ° / 5), and the angle β formed by the main heating heater MHT and the preheating heater PHT is proportional to the angle α and The largest angle of 180 ° or less, that is, 144 ° is set.
[0085]
Further, among the conditional expressions (m−1) / n described above, the value (m−1) / n having no divisor other than 1 and the value closest to ½ is The natural number m is “3” and “4”.
[0086]
Of these, when the natural number m is “4”, it is not selected because it corresponds to the condition for rotating the
[0087]
When the vapor deposition process is performed based on the above conditions, as shown in FIG. 3A, when the evaporation source SL1 is heated by the main heating heater MHT, the evaporation source SL3 is preheated by the preheating heater PHT. Next, when the
[0088]
A plurality of arrows shown between the evaporation sources SL1 to SL5 shown in FIG. 3A are preheated with the evaporation source to be heated as the
[0089]
That is, when the
[0090]
When the
[0091]
Similarly, the
[0092]
Thus, as the positional relationship between the evaporation sources SL1 to SL5, the main heating heater MHT, and the preheating heater PHT changes in accordance with the rotation of the
[0093]
Further, since the main heating heater MHT and the preheating heater PHT are provided at positions separated from each other, unnecessary evaporation particles are appropriately trapped by the deposition preventing plate SB as described above with reference to FIG. In addition, it is possible to prevent problems such as separation of the attached evaporated particles.
[0094]
Next, FIG. 4 shows an embodiment in which the
[0095]
In such a case, the aforementioned angle α is set to about 51.43 ° (= 360 ° / 7), and the angle β formed by the main heating heater MHT and the preheating heater PHT is set to the angle α. It is proportional and is set to the largest angle of 180 ° or less, that is, about 154.29 °.
[0096]
Further, among the conditional expressions (m−1) / n described above, the value (m−1) / n having no divisor other than 1 and the value closest to ½ is The natural number m is “4” and “5”.
[0097]
Of these, when the natural number m is “5”, it is not selected because it corresponds to the condition for rotating the
[0098]
When the vapor deposition process is performed based on the above conditions, the
[0099]
That is, as shown in the process chart of FIG. 4B, as the
[0100]
Also in this embodiment, as the positional relationship between the evaporation sources SL1 to SL7, the main heating heater MHT, and the preheating heater PHT changes as the
[0101]
Further, in this embodiment, since the main heating heater MHT and the preheating heater PHT are provided at positions apart from each other, unnecessary evaporation particles are removed from the deposition plate as described above with reference to FIG. It is possible to trap properly by SB, and to prevent the attached evaporated particles from peeling off.
[0102]
Next, FIG. 5 shows an embodiment in which the evaporation process is performed by providing eight (n = 8) evaporation sources SL1 to SL8 on the
[0103]
In such a case, the aforementioned angle α is set to 45 ° (= 360 ° / 8), and the angle β formed by the main heating heater MHT and the preheating heater PHT is proportional to the angle α and The largest angle of 180 ° or less, that is, 135 ° is set.
[0104]
Further, among the conditional expressions (m−1) / n described above, the value (m−1) / n having no divisor other than 1 and the value closest to ½ is When the natural number m is “4” and “6”, and the natural number m is “6”, it is not selected because it corresponds to the condition for rotating the
[0105]
Note that FIG. 5A shows the correspondence between the evaporation sources SL1 to SL8 with respect to the main heating heater MHT and the preheating heater PHT by the same method as the above-described FIG. 3A and FIG. 4A. Further, FIG. 5B shows the state change of FIG. 5A as a process chart.
[0106]
As is apparent from FIGS. 5A and 5B, in this embodiment as well, as the
[0107]
Further, since the main heating heater MHT and the preheating heater PHT are provided at positions separated from each other, unnecessary evaporation particles are appropriately trapped by the deposition preventing plate SB as described above with reference to FIG. It is possible to prevent the attached evaporated particles from being peeled off.
[0108]
Incidentally, when eight evaporation sources SL1 to SL8 are provided for vapor deposition, the conditional expression (m−1) / n is a value having a divisor (m−1) / n. If the natural number m is selected, the effects as shown in FIGS. 5A and 5B cannot be obtained.
[0109]
For example, there is “3” as the natural number m when the divisor is equal to or greater than 1, but if the rotation angle θ of the
[0110]
Then, if the
[0111]
Furthermore, if each evaporation source is first preheated and then continuously heated, the position of the preheating heater PHT is determined to be 90 ° with respect to the position of the main heating heater MHT. The number of evaporation sources that can be heated is limited to only four out of eight.
[0112]
Therefore, as shown in the process chart of FIG. 6B, the number of evaporation sources that can be subjected to the preheating and the main heating is only four, and there are only four combinations thereof. Therefore, problems such as the inability to effectively use the evaporation source are caused.
[0113]
However, in this case, it is possible to continuously use the remaining evaporation source by moving any of the remaining evaporation sources to the preheating position.
[0114]
As described above, according to the vapor deposition apparatus 1 of the present embodiment including the above-described examples, five or more evaporation sources are arranged on the
[0115]
In addition, although the example in the case of having six evaporation sources and the case of having nine or more evaporation sources is not described, if the vapor deposition process is performed while satisfying the above-described conditions, the above-described evaporation is performed. The same effects as in the embodiment when the number of sources is 5, 7, or 8 can be universally obtained.
[0116]
Further, the embodiment described above is based on so-called angle control in which the rotation angle θ of the
[0117]
That is, in the embodiment described above, as shown in the flowchart of FIG. 7, when the vapor deposition process is started, in step S <b> 100, the
[0118]
However, the present invention is not limited to such angle control. For example, the rotation of the
[0119]
When this order control is performed, the angle α of each of the plurality of n evaporation sources SL1 to SLn is set according to the above-described conditions, and the angle β formed by the preheating heater PHT and the main heating heater MHT is also set. A predetermined angle proportional to the angle α is set. Further, the order in which the respective evaporation sources SL1 to SLn are moved to the positions of the main heating heater MHT and the preheating heater PHT is registered in advance in the control circuit, and moved to the positions of the main heating heater MHT and the preheating heater PHT. A position detection sensor for detecting the evaporated source is provided in the
[0120]
That is, for example, the data on the opposing relationship between the evaporation source to be preheated and the evaporation source to be heated as shown in the process charts of FIGS. Register in the control circuit.
[0121]
Then, instead of performing the angle control in step S100 shown in FIG. 7, the positions of the main heating heater MHT and the preheating heater PHT according to the order registered in advance by the control circuit based on the detection output of the position detection sensor. The
[0122]
Thus, even if each evaporation source SL1 to SLn is revolved to move to the main heating heater MHT and the preheating heater PH side according to the order registered in advance, it is equivalent to performing the angle control described above. Function can be demonstrated.
[0123]
In addition, according to the embodiment including the example described above, the same type of evaporation material is provided in each evaporation source, so that a thin film having the same property can be formed on a plurality of deposition substrates with high reproducibility. be able to. In addition, by providing different evaporation materials for each evaporation source, it is possible to form a so-called multilayer film in which thin films having different properties are stacked on a plurality of deposition target substrates.
[0124]
In the description of the present embodiment, the case where a flat deposition preventing plate SB is used as the deposition preventing member has been described. However, it is possible to appropriately apply processing such as deformation.
[0125]
Moreover, although the case where the adhesion prevention board SB was provided incline was described, it is not limited to such a case. For example, one side of a flat plate is bent into an L-shaped cross section, one side of the bent side is a wall, the other side is a ceiling, and the position of the heating heater MHT ( The entire position above the
[0126]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, in order to preheat the plurality of vapor deposition sources with the first heating unit and then perform the main heating with the second heating unit, the plurality of vapor deposition sources are rotated with the rotating unit, At that time, since the rotation means is rotated at a special angle based on the relationship between the positions of the plurality of vapor deposition sources and the positions of the first and second heating means, preheating and main heating for each vapor deposition source are performed. Can be made uniform, and a high-quality thin film or the like can be formed with good reproducibility.
[0127]
Furthermore, unnecessary vapor deposition particles leaking from the vapor deposition source can be trapped by adhering to the adhesion-preventing member, and at that time, the rotating means is rotated at the above-mentioned special angle. Can be dispersed or diffused. For this reason, the problem that unnecessary vapor deposition particles adhere locally to a deposition preventing member and peeling or the like can be prevented.
[0128]
Furthermore, even when the deposition preventing member is formed of a flat plate-shaped member and is inclined with respect to a plurality of vapor deposition sources, it is close to the second heating means side for performing the main heating and performs the preliminary heating. By tilting the deposition preventive member away from the first heating means, unnecessary deposition particles that leak from the deposition source during preheating are dispersed or diffused in the deposition member. Therefore, it is possible to prevent the problem that unnecessary vapor deposition particles adhere locally and cause peeling or the like.
[0129]
Further, the present invention makes it possible to increase the separation distance between the first heating means and the second heating means, and to make the preheating and the main heating applied to the respective vapor deposition sources uniform. It has excellent characteristics. Therefore, it is unnecessary to partition the vapor deposition source that will arrive at the position of the first heating means and the vapor deposition source that will arrive at the position of the second heating means, and to leak from the vapor deposition source during the preheating. When the vapor deposition particles are removed by adhering to the deposition preventing member, the deposition preventing member can be easily positioned and provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a basic configuration of a vapor deposition apparatus of the present embodiment.
FIG. 2 is a diagram illustrating a positional relationship between a main heating heater, a preheating heater, and an evaporation source provided on the stage, and a relationship between a rotation angle of the stage.
FIG. 3 is a view showing an embodiment of a vapor deposition apparatus having five evaporation sources.
FIG. 4 is a view showing an embodiment of a vapor deposition apparatus having seven evaporation sources.
FIG. 5 is a view showing an embodiment of a vapor deposition apparatus having eight evaporation sources.
FIG. 6 is a diagram for explaining a problem that occurs when an evaporation process is performed with eight evaporation sources without satisfying a predetermined condition.
FIG. 7 is a flowchart showing a vapor deposition process performed in the vapor deposition apparatus of the present embodiment.
FIG. 8 is a schematic view for explaining the effect of the vapor deposition apparatus of the present embodiment.
FIG. 9 is a diagram for explaining problems in a conventional vapor deposition apparatus.
[Explanation of symbols]
1 ... Vapor deposition equipment
2 ... Vacuum chamber
3 ... Vacuum exhaust system
4 ... Board holder
5 ... Shutter
6 ... stage
9 ... hole
SB ... Protection plate
SL1 to SLn ... evaporation source
PHT ... Preheating heater
MHT ... Heater for main heating
α: Angle of each evaporation source
β: Angle between the preheating heater and the main heating heater
θ ... An angle to rotate the stage per step
Claims (2)
前記蒸着源を予備加熱する第1の加熱手段と、
前記蒸着源を本加熱する第2の加熱手段と、
前記本加熱する第2の加熱手段の位置に到来する蒸着源を除き、残余の蒸着源を覆う防着部材とを具備する蒸着装置の制御方法であって、
前記蒸着源の個数nを5個、7個、8個の何れかの個数とすると共に、前記第1の加熱手段と第2の加熱手段とを前記蒸着源の移動軌跡上に対応した所定位置に配置し、
前記回転手段が一回転する角度360°をn等分割して蒸発源間の成す角度をα、前記角度αの整数倍の角度であって前記第1の加熱手段と前記第2の加熱手段との成す角度をβとし、
前記角度βは、角度180°を除き180°に最も近い角度とし、前記角度βに従って前記回転手段を回転させて、前記第1の加熱手段の後に引き続き前記第2の加熱手段で加熱し、
前記防着部材は、前記蒸着源に対して、前記本加熱する第2の加熱手段側ほど近接し、前記予備加熱する第1の加熱手段側ほど離して設けられた平板形状の部材であり、所定の仰角をもって前記第1の加熱手段側に傾けて配置すること、
を特徴とする蒸着装置の制御方法。A rotating means that is provided with a plurality of n deposition sources having a deposition material and is rotatable;
First heating means for preheating the vapor deposition source;
A second heating means for main heating the vapor deposition source;
A method of controlling a vapor deposition apparatus comprising an adhesion preventing member that covers the remaining vapor deposition source, excluding the vapor deposition source that arrives at the position of the second heating means that performs the main heating,
5, the number n of the deposition source, seven, while eight of any number, predetermined position corresponding with said first heating means and second heating means on a moving path of the deposition source Placed in
An angle formed by dividing the angle 360 ° at which the rotating means makes one rotation into n equal parts and α is an angle between α and an integer multiple of the angle α, and the first heating means and the second heating means Let β be the angle formed by
The angle beta is the closest angle 180 °, except the angle 180 °, the rotating means is rotated and heated with continued the second heating means after the first heating means in accordance with said angle beta,
The adhesion preventing member is a plate-shaped member provided closer to the evaporation source and closer to the second heating means side for the main heating, and separated from the first heating means side for the preliminary heating, Tilting toward the first heating means with a predetermined elevation angle ,
A method for controlling a vapor deposition apparatus.
前記蒸着源を予備加熱する第1の加熱手段と、
前記蒸着源を本加熱する第2の加熱手段と、
前記本加熱する第2の加熱手段の位置に到来する蒸着源を除き、残余の蒸着源を覆う防着部材と、を具備する蒸着装置において、
前記蒸着源の個数nが5個、7個、8個の何れかの個数であり、前記第1の加熱手段と第2の加熱手段とが前記蒸着源の移動軌跡上に対応した所定位置に配置され、
前記回転手段が一回転する角度360°をn等分割して蒸発源間の成す角度をα、前記角度αの整数倍の角度であって前記第1の加熱手段と前記第2の加熱手段との成す角度βを角度180°を除き180°に最も近い角度とし、前記角度βに従って前記回転手段を回転させ、前記第1の加熱手段の後に引き続き前記第2の加熱手段で加熱する制御手段を具備し、
前記防着部材は、前記蒸着源に対して、前記本加熱する第2の加熱手段側ほど近接し、前記予備加熱する第1の加熱手段側ほど離して設けられた平板形状の部材であり、所定の仰角をもって前記第1の加熱手段側に傾けて配置されていること、
を特徴とする蒸着装置。A rotating means that is provided with a plurality of n deposition sources having a deposition material and is rotatable;
First heating means for preheating the vapor deposition source;
A second heating means for main heating the vapor deposition source;
In the vapor deposition apparatus comprising: a deposition member that covers the remaining vapor deposition source except for the vapor deposition source that arrives at the position of the second heating means that performs the main heating,
The number n is five of the deposition source, seven, and eight any number of a predetermined position where said first heating means and second heating means corresponding to the moving locus of the deposition source Arranged,
An angle formed by dividing the angle 360 ° at which the rotating means makes one rotation into n equal parts and α is an angle between α and an integer multiple of the angle α, and the first heating means and the second heating means And a control means for rotating the rotation means according to the angle β and subsequently heating the second heating means after the first heating means. provided,
The adhesion preventing member is a plate-shaped member provided closer to the evaporation source and closer to the second heating means side for the main heating, and separated from the first heating means side for the preliminary heating, Being arranged to be inclined toward the first heating means with a predetermined elevation angle ,
The vapor deposition apparatus characterized by this.
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