JP4172097B2 - ロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光フィルターモジュール、光アイソレータ、光合分波モジュール、光分岐結合モジュール等の光機能部品を構成する光学素子等に対して複数本のシングルモード型光ファイバを接続するための光ファイバ配列部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光フィルターモジュール、光アイソレータ、光合分波モジュール、光分岐結合モジュール等の光機能部品を構成する光学素子に対して複数本のシングルモード型光ファイバを一括接続するために、シングルモード型光ファイバの接続しようとする端面を一次元状に配列し、それらを積層して二次元状の配列を得る技術が用いられる。
【0003】
一方、シングルモード型光ファイバを光学素子等に接続する際、シングルモード型光ファイバ端面と光学素子の端面間にロッドレンズを配置し結合する方法がある。ロッドレンズを用いた場合、シングルモード型光ファイバからの出射光の広がりが抑制されるので、接続しようとする光フィルターモジュール、光アイソレータ、光合分波モジュール、光分岐結合モジュール等の光機能部品を構成する光学素子とシングルモード型光ファイバの端面の間の距離が大きくとれるという設計上の利点がある。
【0004】
ところで、一次元状に配列された複数のシングルモード型光ファイバと一次元状に配列された光学素子との接続は、一般的には一次元状に配列されたロッドレンズを用いることにより実現される。
【0005】
また、通常広く使用されているロッドレンズは、高精度な屈折率分布を達成するため多成分ガラスを用いてイオン交換法により作成されるので、低コスト化が困難である。低コストなロッドレンズを得る方法として、グレーデッドインデックス型光ファイバのコアの屈折率分布がコア中心を対称軸をとした二乗分布を有していることを利用し、グレーデッドインデックス型光ファイバを所定の長さに切断してレンズ効果を持たせる技術が知られている。
【0006】
グレーデッドインデックス型光ファイバをロッドレンズとして用いたロッドレンズ付き光ファイバに関する先行技術として、特開平8−43680号公報に記載された技術がある。前記公報においては、グレーデッドインデックス型光ファイバを所定の長さに切断してキャピラリーに挿入し、シングルモード型光ファイバと前記グレーデッドインデックス型光ファイバとをキャピラリー内でそれぞれの端面を接触させることにより、低価格で制作可能なロッドレンズ付き光ファイバの製造技術が開示されている。
【0007】
しかしながら、前記公報に記載された技術は、一心のロッドレンズ付き光ファイバを提供するものであり、光フィルターモジュール、光アイソレータ、光合分波モジュール、光分岐結合モジュール等の光機能部品を構成する複数の光学素子に対して複数本のシングルモード型光ファイバを一括接続するための重要な要素技術であるロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の技術を開示するものではない。
【0008】
光フィルターモジュール、光分岐結合モジュール等の光機能部品を構成する複数の光学素子対して複数本のシングルモード型光ファイバを一括接続するためのロッドレンズ付き光ファイバ配列部品に関する先行技術として、特開平7−261056号公報に開示された技術がある。前記公報には、図6に示すように、シングルモード型光ファイバ61を一次元状に配列した光ファイバユニット62と所定長に切断したグレーデッドインデックス型光ファイバ63を光ファイバユニット62のシングルモード型光ファイバ61の間隔と同一の間隔で配列したロッドレンズ配列ユニット64をガイドピン穴65、66を用いてガイドピン67により結合してなる一次元ロッドレンズ付き光ファイバ配列部品を形成し、それを積層することにより二次元ロッドレンズ付き光ファイバ配列部品を得る技術が示されている。
【0009】
しかしながら、二次元ロッドレンズ付き光ファイバ配列部品に収容する光ファイバの心数を増加させるためには、一次元ロッドレンズ付き光ファイバ配列部品に収容される光ファイバの心数を増加させる必要があり、光ファイバの心数の増加とともに、光ファイバユニット62、ロッドレンズ配列ユニット64の寸法が大きくなり、その結果それらの加工精度、より具体的には、光ファイバ61、グレーデッドインデックス型光ファイバ63の相対的な位置精度、及びそれらとガイドピン穴65,66との相対的な位置精度が低下し、光ファイバ61と所定長に切断したグレーデッドインデックス型光ファイバ63の軸合わせの精度が低下する。
【0010】
また、ロッドレンズ配列ユニット64に収容されるグレーデッドインデックス型光ファイバ63の長さを精度良く管理することも難しくなり、グレーデッドインデックス型光ファイバの焦点距離にばらつきを生じる。その結果、光フィルターモジュール、光分岐結合モジュール等の光機能部品を構成する複数の光学素子対して複数本のシングルモード型光ファイバを低損失で一括接続することが難しくなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、複数のシングルモード型光ファイバと所定長に切断した複数のグレーデッドインデックス型光ファイバのそれぞれの各端面を対向してなるロッドレンズ付き光ファイバ配列部品において、ロッドレンズ付き光ファイバ配列部品を構成する配列部材に設けられたV溝等の案内溝に収容されるシングルモード型光ファイバの心数の増加に伴い、シングルモード型光ファイバとグレーデッドインデックス型光ファイバの軸合わせ精度が低下すること、及びグレーデッドインデックス型光ファイバの長さの管理が難しくなり、グレーデッドインデックス型光ファイバのロッドレンズとしての光学特性にばらつきを生じ、結果として光分岐結合モジュール等の光機能部品を構成する複数の光学素子に対して複数本のシングルモード型光ファイバを低損失で一括接続することが難しくなるという不具合を解決することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明のロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の製造方法は、複数の互いに平行な案内溝を形成した配列部材の当該案内溝に、複数のグレーデッドインデックス型光ファイバとシングルモード型光ファイバを、それらの端面が互いに概略接触しその接触点が前記案内溝に直交する一平面内に概略配置されるようそれぞれ挿入する工程と、前記配列部材と前記グレーデッドインデックス型光ファイバと前記シングルモード型光ファイバの一部を一体固定する工程と、前記一平面に沿って前記配列部材の一部を残して前記グレーデッドインデックス型光ファイバ及び前記シングルモード型光ファイバの対向する端面を含む幅に亘って切除する工程と、前記グレーデッドインデックス型光ファイバの他の端面を前記配列部材とともに前記一平面に平行な平面で切断する工程とからなることを特徴とする。
【0016】
また、本発明のロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の製造方法は、複数の概略同一長の直線状に保持されたグレーデッドインデックス型光ファイバを、その一方の端面が一平面を形成するよう保持しつつ、複数の互いに平行な案内溝を形成した配列部材の当該案内溝にそれぞれ挿入する工程と、前記案内溝に複数のシングルモード型光ファイバをその端面が前記グレーデッドインデックス型光ファイバの前記一方の端面の反対側の端面と概略接触するようにそれぞれ挿入する工程と、前記配列部材と前記グレーデッドインデックス型光ファイバと前記シングルモード型光ファイバの一部を一体固定する工程と、前記配列部材の一部を残して前記グレーデッドインデックス型光ファイバ及び前記シングルモード型光ファイバの対向する端面を含む幅に亘って切除する工程とからなることを特徴とする。
【0017】
また、本発明のロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の製造方法は、シングルモード型光ファイバとグレーデッドインデックス型光ファイバを融着接続する工程と、複数の前記融着接続されたシングルモード型光ファイバとグレーデッドインデックス型光ファイバを複数の互いに平行する案内溝を形成した配列部材の当該案内溝に、前記融着接続点が前記案内溝に垂直な一平面に概略含まれるようにそれぞれ挿入する工程と、前記配列部材と前記グレーデッドインデックス型光ファイバと前記シングルモード型光ファイバの一部を一体固定する工程と、前記一平面に沿って前記配列部材の一部を残して前記融着接続点を含む幅に亘って切除する工程と、前記グレーデッドインデックス型光ファイバの他端を前記配列部材とともに前記一平面に平行な平面で切断する工程とからなることを特徴とする。
【0018】
さらに、本発明のロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の製造方法は、シングルモード型光ファイバと概略一定長のグレーデッドインデックス型光ファイバを融着接続する工程と、複数の前記融着接続されたグレーデッドインデックス型光ファイバをその融着接続点と反対側の端面が一平面を形成するよう直線状に保持しつつ複数の互いに平行な案内溝を形成した配列部材の当該案内溝に前記グレーデッドインデックス型光ファイバと前記シングルモード型光ファイバの融着接続された側をそれぞれ挿入する工程と、前記配列部材と複数の融着接続された前記グレーデッドインデックス型光ファイバと前記シングルモード型光ファイバの一部を一体固定する工程と、前記一平面に平行に前記配列部材の一部を残して前記融着接続点を含む幅に亘って切除する工程とからなることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の構成を示す図であり、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は側面図である。図1において、10は配列部材、11は配列部材上に形成された案内溝であるV溝であり、12はシングルモード型光ファイバ、13は所定の長さに切断されたグレーデッドインデックス型光ファイバを示す。シングルモード型光ファイバ12とグレーデッドインデックス型光ファイバ13は、一直線上に形成されたV溝11の一端と他端にそれぞれ挿入固定されている。グレーデッドインデックス型光ファイバ13はそれぞれ同一の長さを有しているので、ロッドレンズとして同一の光学特性を有する。グレーデッドインデックス型光ファイバ13の端面15はV溝11に直交する一平面を構成するよう配置されている。また、グレーデッドインデックス型光ファイバ13の端面13aとシングルモード型光ファイバ12の端面12aの間隔は一定である。図1では、シングルモード型光ファイバ12の心数は3心であるが、シングルモード型光ファイバ12の心数は図1の実施形態に限るものではない。
【0020】
図1で、それぞれのV溝11はグレーデッドインデックス型光ファイバ13を収容する部分とそれに対向するシングルモード型光ファイバ12を収容する部分が一直線上に形成されており、且つその断面形状は同一であるので、前記シングルモード型光ファイバ12とグレーデッドインデックス型光ファイバ13の外径を同一とすることにより、それらの中心軸を一致させ、グレーデッドインデックス型光ファイバ13とシングルモード型光ファイバ12の低損失な結合を可能とする。
【0021】
図1において、グレーデッドインデックス型光ファイバ13の端面15のフレネル反射を低減し、低損失の接続を実現するためには、端面15に誘電体多層膜等による反射防止膜を形成することが有効である。
一方シングルモード型光ファイバ12の端面12aとグレーデッドインデックス型光ファイバ13の端面13aのフレネル反射を低減するには、それらの間を屈折率整合材で充填することが有効である。具体的には配列部材10に溝14を形成し、屈折率整合材を充填することにより実現される。
【0022】
図1のロッドレンズ付き光ファイバ配列部材の製造方法の一例を図2に側面図で示す。
図2(A)は、複数の互いに平行な案内溝を形成した配列部材の当該案内溝に、グレーデッドインデックス型光ファイバとシングルモード型光ファイバを、それらの端面が互いに概略接触しその接触点が前記案内溝に直交する一平面内に概略配置されるようそれぞれ挿入する工程を、図2(B)は、前記配列部材と前記グレーデッドインデックス型光ファイバと前記シングルモード型光ファイバの一部を一体固定する工程を、図2(C)は、前記一平面に沿って前記配列部材の一部を残して前記グレーデッドインデックス型光ファイバ及び前記シングルモード型光ファイバの対向する端面を含む幅に亘って切除し、その間に屈折率整合材を充填する工程と、前記グレーデッドインデックス型光ファイバの他の端面を前記配列部材とともに前記一平面に平行な平面で切断する工程を示す。
【0023】
図2(A)に示すようにスリット21を有する配列部材22に所定の長さLよりδL長いグレーデッドインデックス型光ファイバ23を案内溝であるV溝24に配置する。グレーデッドインデックス型光ファイバ23の所定の長さとは、当該グレーデッドインデックス型光ファイバ23が目的とする所定のロッドレンズとしての光学特性を有する長さであり、たとえばコリメート系を構成する場合は、当該グレーディドインデックス型光ファイバの屈折率分布より定まるピッチの1/4の長さが選択される。配列部材22としては、シリコン単結晶、セラミックス等の材料を用いる。案内溝は、V溝24、26のように横断面形状が必ずしもV形状である必要はなく、半円形状であっても構わない。
【0024】
一方シングルモード型光ファイバ25はその片端近傍の被覆部27を除去してV溝26に配置する。V溝24と26は一直線に形成されている。グレーデッドインデックス型光ファイバ23とシングルモード型光ファイバ25はその対向する端面がほぼ接触する状態でスリット21を目印として配置される。なお、スリット21はグレーデッドインデックス型光ファイバ23の位置決めのマーカーとして用いられるのであるから、例えば基準線が配列部材に記載されている場合の如く別に位置決めの手段がある場合は不要である。
【0025】
次に、図2(B)に示すように、グレーデッドインデックス型光ファイバ23とシングルモード型光ファイバ25を樹脂28を充填することにより配列部材22と一体固定する。樹脂として、例えば熱硬化性のエポキシ樹脂を用いる。
前記一体化工程の後、図2(C)に示すように、切削加工によりシングルモード型光ファイバ25の端面とグレーデッドインデックス型光ファイバ23の両端面を形成する。具体的には、図2(B)において、グレーデッドインデックス型光ファイバ23とシングルモード型光ファイバ25の互いに対向する端面を含む幅で基板22の一部を残して二点鎖線a、b、c、dが定める平面で囲まれる範囲を溝形状に切除すること、及びグレーデッドインデックス型光ファイバの他端については、二点鎖線e、fが定める面を切断することにより形成する。一点鎖線a、bが定める面、一点鎖線c、dが定める面、一点鎖線e、fが定める面はV溝24、26に垂直である。
グレーデッドインデックス型光ファイバのファイバ長は二点鎖線e、fが定める面で切断の際決められた長さLとなるよう制御される。これらにより、シングルモード型光ファイバ25とグレーデッドインデックス型光ファイバ23の対向する端面間の距離を一定とすることも可能となる。
【0026】
切削加工による溝形成後図2(C)に示すように、シングルモード型光ファイバ25とグレーデッドインデックス型光ファイバ23の対向する端面間に屈折率整合材29を充填することにより、前記対向する端面でのフレネル反射を低減することが可能となる。屈折率整合材29として、ガラスの屈折率とほぼ同一の屈折率を有するエポキシ樹脂や紫外光硬化樹脂を用いることが出来る。
【0027】
本発明に係るロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の製造方法の他の実施形態を図3に示す。図3(A)は、複数の概略同一長の直線状のグレーデッドインデックス型光ファイバを、その一方の端面が一平面を形成するよう保持しつつ、複数の互いに平行な案内溝を形成した配列部材の当該案内溝に挿入する工程と、前記案内溝にシングルモード型光ファイバをその端面が前記グレーデッドインデックス型光ファイバの前記一方の端面の反対側の端面と概略接触するように挿入する工程を、図3(B)は、前記配列部材と前記グレーデッドインデックス型光ファイバと前記シングルモード型光ファイバの一部を一体固定する工程を、図3(C)は、前記配列部材の一部を残して前記グレーデッドインデックス型光ファイバ及び前記シングルモード型光ファイバの対向する端面を含む幅に亘って切除する工程を示す。
【0028】
図3(A)において、グレーデッドインデックス型光ファイバ23の一方の端面30には、予め反射防止膜31が形成されている。反射防止膜31を形成したグレーデッドインデックス型光ファイバ23の端面30を基準平面板32の基準平面33に突き合わせることにより、配列部材22に配置されるグレーデッドインデックス型光ファイバ23の一方の端面の位置決めが完了する。この場合図3(B)に示すように、樹脂28は、反射防止膜31を形成した端面30に被らないように充填する必要がある。具体的には、例えば、反射防止膜31を形成した端面30を配列部材22の端面から突出させ、樹脂を配列部材の上面の部分にのみ被るように塗布すれば良い。その後図3(C)に示すようにシングルモード型光ファイバ25とグレーデッドインデックス型光ファイバ23の互いに対向する端面34、35を含む幅に亘って配列部材22の一部を残して溝状に切除し、その切除部分に屈折率整合材29を充填する。基準平面33はV溝24、26に垂直に保持される。切除により形成されるシングルモード型光ファイバ25の端面37が形成する面、グレーデッドインデックス型光ファイバ23の端面36が形成する面もV溝24,26に垂直となるように形成されるので、基準平面33に平行となる。
【0029】
図4は、本発明に係るロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の製造方法の別の実施形態を示す図である。図2乃至図3に記載されたロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の製造方法では、シングルモード型光ファイバとグレーデッドインデックス型光ファイバは、別個に基板に配置され、その後一体固定されるのに対して図4では図4(A)に示すように、シングルモード型光ファイバ25とグレーデッドインデックス型光ファイバ23を予め融着した融着光ファイバ41を形成し、その融着接続点42から所要の長さLよりδL長い位置、即ち二点鎖線k、lが定める面で切断し、図2(A)の配列部材22のV溝24、26に融着接続点42がV溝24,26にほぼ垂直な一平面内に含まれるよう挿入する。その後の工程は、図2(B)、図2(C)に示した工程と同一である。
【0030】
なお、図4(A)の工程の後、上記とは別の工程を採用することも可能である。即ち、融着接続ファイバを二点鎖線k、lが定める面で切断の後図4(B)に示すように切断面30に反射防止膜31を施した後融着接続点42が概略スリット21上になるように配列部材22のV溝24,26に融着光ファイバ41を挿入する。この時δLは十分小さくする。その際V溝24,26に対して垂直に保持された基準平面33に反射防止膜31を施した端面30を突き当てることにより、それぞれの融着光ファイバ41の融着接続点42を概略V溝24,26に垂直な一平面上に配置する。その後の工程は、図3(B)、図3(C)に示した工程と同一である。誘電体多層膜の反射防止膜は真空且つ高温環境下で形成されるので、一般的には基板に当該融着ファイバを樹脂で固定する前に形成するのが技術的には容易である。
【0031】
融着接続の後各融着接続点を含む幅に亘って基板の一部を残して切削除去する理由は下記の通りである。
図5に示すように融着接続点42の位置は、グレーデッドインデックス型光ファイバそれぞれの長さのばらつきにより必ずしも一平面上に配置されないし、具体的な弊害として、グレーデッドインデックス型光ファイバのロッドレンズとしての光学特性にばらつきを生じる。このため、図5に示すように融着接続点42を含む幅に亘って、即ち二点鎖線g、hが定める平面と二点鎖線i、jが定める平面の間を配列部材22の一部を残して切除することにより、グレーデッドインデックス型光ファイバの長さを一定とする必要がある。
【0032】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る互いに平行である複数の案内溝を有する配列部材と、それぞれの案内溝に、一方の端面が一平面内に含まれるように配列固定した同一長のグレーデッドインデックス型光ファイバと、前記案内溝に前記グレーデッドインデックス型光ファイバと端面間距離が一定となるように配列固定したシングルモード型光ファイバからなるロッドレンズ付き光ファイバ配列部品では、同一の案内溝にシングルモード型光ファイバとロッドレンズの効果を奏するグレーデッドインデックス型光ファイバを配置固定するので、シングルモード型光ファイバとグレーディドインデックス型光ファイバとの軸ずれが低減され、低損失なロッドレンズ付き光ファイバ配列部品が提供される。
【0033】
また、グレーデッドインデックス型光ファイバとシングルモード型光ファイバの対向する端面の間を屈折率整合材で充填すること、前記グレーデッドインデックス型光ファイバの前記シングルモード型光ファイバと対向する端面と反対側の端面に反射防止膜を施すことにより端面の屈折率の不整合に起因するフレネル反射を低減し、低損失なロッドレンズ付き光ファイバ配列部品がえられる。
【0034】
また、複数の互いに並行な案内溝を形成した配列部材のそれぞれの案内溝に、グレーデッドインデックス型光ファイバとシングルモード型光ファイバを、それら端面が互いにほぼ接触しその接触点が前記案内溝に直交する一平面内に概略配置されるよう挿入する工程と、前記配列部材と前記グレーデッドインデックス型光ファイバと前記シングルモード型光ファイバの一部を一体固定する工程と、前記一平面に沿って前記配列部材の一部を残して前記グレーデッドインデックス型光ファイバ及び前記シングルモード型光ファイバの対向する端面を含む幅に亘って切除する工程と、前記グレーデッドインデックス型光ファイバの他の端面を前記配列部材とともに前記一平面に平行な面で切断する工程によりロッドレンズ付き光ファイバ配列部材を製造することにより、一括して複数のグレーデッドインデックス型光ファイバの長さを一定にすることが可能となり、各グレーデッドインデックス型光ファイバの長さを個別に管理する必要がなくなる。その結果グレーデッドインデックス型光ファイバのロッドレンズとしての光学特性が一定となり、その結果光フィルターモジュール、光分岐結合モジュール等の光機能部品との安定した結合を実現することが可能となる。
【0035】
更に、複数の概略同一長の直線状のグレーデッドインデックス型光ファイバの一方の端面が一平面を形成するよう保持しつつ、複数の互いに平行な案内溝を形成した配列部材の前記それぞれの案内溝に前記グレーデッドインデックス型光ファイバを挿入する工程と、前記案内溝にシングルモード型光ファイバをその端面が前記グレーデッドインデックス型光ファイバの前記一方の端面の反対側の端面とほぼ接触するように挿入する工程と、前記配列部材と前記グレーデッドインデックス型光ファイバと前記シングルモード型光ファイバの一部を一体固定する工程と、前記配列部材の一部を残して前記グレーデッドインデックス型光ファイバと前記シングルモード型光ファイバの対向する端面を含む幅に亘って切除する工程とによりロッドレンズ付き光ファイバ配列部品を製造することにより、先に述べたグレーデッドインデックス型光ファイバのシングルモード型光ファイバと対向しない端面の位置を決定する切断工程を位置決めの基準平面板にグレーデッドインデックス型光ファイバの端面を押し当てる工程に置き換えることが可能となり、切断工程の省略化が図れる。
【0036】
また、本発明の実施形態として、シングルモード型光ファイバとグレーデッドインデックス型光ファイバを事前に融着接続しておくことにより、シングルモード型光ファイバとグレーディドインデックス型光ファイバを別個に基板に配列固定する必要がなくなる。またあらかじめ概略一定長のグレーデッドインデックス型光ファイバとシングルモード型光ファイバとを融着接続し、前記グレーデッドインデックス型光ファイバの端面を基準平面板に突き当てることにより、前記融着接続されたグレーデッドインデックス型光ファイバの融着接続点と反対側の端を切断する工程を省略することが出来る。
【0037】
以上述べたように本発明に係るロッドレンズ付き光ファイバ配列部品及びその製造方法を用いることにより、複数心の光ファイバの一体加工を容易とし、且つグレーデッドインデックス型光ファイバの長さを一定値に管理することが可能となり、光フィルターモジュール、光アイソレータ、光合分波モジュール、光分岐結合モジュール等の光機能部品に接続可能な低損失で生産性に優れたロッドレンズ付き光ファイバ配列部品が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の構成を示す図で、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は側面図である。
【図2】本発明に係るロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の製造方法の実施例を示す図で、(A)は、グレーデッドインデックス型光ファイバとシングルモード型光ファイバを挿入する工程を、(B)は、一体固定する工程を、(C)は、切除、切断する工程を示す。
【図3】本発明に係るロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の製造方法の実施例を示す図で、(A)は、光ファイバを挿入する工程を、(B)は、一体固定する工程を、(C)は、切除する工程を示す。
【図4】本発明に係るロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の製造方法の実施例を示す図で、(A)は、光ファイバを融着接続する工程を、(B)は、融着接続された光ファイバを挿入する工程を示す。
【図5】本発明に係るロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の製造方法の実施例を補足する図である。
【図6】従来技術によるロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
10:配列部材
11:V溝
12:シングルモード型光ファイバ
12a:端面
13:グレーデッドインデックス型光ファイバ
13a:端面
14:溝
15:端面
21:スリット
22:配列部材
23:グレーデッドインデックス型光ファイバ
24:V溝
25:シングルモード型光ファイバ
26:V溝
27:被覆部
28:樹脂
29:屈折率整合材
30:端面
31:反射防止膜
32:基準平面板
33:基準平面
34,35、36、37:端面
41:融着光ファイバ
42:融着接続点
61:シングルモード型光ファイバ
62:光ファイバユニット
63:グレーデッドインデックス型光ファイバ
64:ロッドレンズ配列ユニット
65、66:ガイドピン穴
67:ガイドピン
Claims (4)
- 複数の互いに平行な案内溝を形成した配列部材の当該案内溝に、複数のグレーデッドインデックス型光ファイバとシングルモード型光ファイバを、それらの端面が互いに概略接触しその接触点が前記案内溝に直交する一平面内に概略配置されるようそれぞれ挿入する工程と、前記配列部材と前記グレーデッドインデックス型光ファイバと前記シングルモード型光ファイバの一部を一体固定する工程と、前記一平面に沿って前記配列部材の一部を残して前記グレーデッドインデックス型光ファイバ及び前記シングルモード型光ファイバの対向する端面を含む幅に亘って切除する工程と、前記グレーデッドインデックス型光ファイバの他の端面を前記配列部材とともに前記一平面に平行な平面で切断する工程とからなることを特徴とするロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の製造方法。
- 複数の概略同一長の直線状に保持されたグレーデッドインデックス型光ファイバを、その一方の端面が一平面を形成するよう保持しつつ、複数の互いに平行な案内溝を形成した配列部材の当該案内溝にそれぞれ挿入する工程と、前記案内溝に複数のシングルモード型光ファイバをその端面が前記グレーデッドインデックス型光ファイバの前記一方の端面の反対側の端面と概略接触するようにそれぞれ挿入する工程と、前記配列部材と前記グレーデッドインデックス型光ファイバと前記シングルモード型光ファイバの一部を一体固定する工程と、前記配列部材の一部を残して前記グレーデッドインデックス型光ファイバ及び前記シングルモード型光ファイバの対向する端面を含む幅に亘って切除する工程とからなることを特徴とするロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の製造方法。
- シングルモード型光ファイバとグレーデッドインデックス型光ファイバを融着接続する工程と、複数の前記融着接続されたシングルモード型光ファイバとグレーデッドインデックス型光ファイバを複数の互いに平行する案内溝を形成した配列部材の当該案内溝に、前記融着接続点が前記案内溝に垂直な一平面に概略含まれるようにそれぞれ挿入する工程と、前記配列部材と前記グレーデッドインデックス型光ファイバと前記シングルモード型光ファイバの一部を一体固定する工程と、前記一平面に沿って前記配列部材の一部を残して前記融着接続点を含む幅に亘って切除する工程と、前記グレーデッドインデックス型光ファイバの他端を前記配列部材とともに前記一平面に平行な平面で切断する工程とからなることを特徴とするロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の製造方法。
- シングルモード型光ファイバと概略一定長のグレーデッドインデックス型光ファイバを融着接続する工程と、複数の前記融着接続されたグレーデッドインデックス型光ファイバをその融着接続点と反対側の端面が一平面を形成するよう直線状に保持しつつ複数の互いに平行な案内溝を形成した配列部材の当該案内溝に前記グレーデッドインデックス型光ファイバと前記シングルモード型光ファイバの融着接続された側をそれぞれ挿入する工程と、前記配列部材と複数の融着接続された前記グレーデッドインデックス型光ファイバと前記シングルモード型光ファイバの一部を一体固定する工程と、前記一平面に平行に前記配列部材の一部を残して前記融着接続点を含む幅に亘って切除する工程とからなることを特徴とするロッドレンズ付き光ファイバ配列部品の製造方法。
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