JP4171410B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents

Description

本発明は、洗髪時にカラーリングした毛髪から色素の溶出を防ぐ、洗髪の後又は前に使用する洗い流すタイプの毛髪化粧料に関するものである。

毛髪の色を変えることは、若々しく見せたり、明るく見せたりとカラーリングした人のイメージを変えることができる。しかし、カラーリングした毛髪の色は、紫外線による色素分解、酸化による色素劣化や、シャンプー、トリートメント剤等の使用の繰り返しによる色素の溶出より、どんどん褪色していくという問題がある。

斯かる退色を防止するために、毛髪化粧料には、一般に褪色防止のため紫外線吸収剤や抗酸化剤が配合されているが、紫外線吸収剤等を配合しただけでは充分に退色を抑制することはできなかった。また、洗髪時の色素の溶出を防ぐことを目的として、毛髪表面を被覆するためのシリコーン類を配合した洗浄剤（特許文献１及び２）や、溶出する色素を補うことを目的として、色素を直接配合したシャンプーやコンディショナー（特許文献３〜５）が知られている。しかしながら、洗髪時に毛髪表面をシリコーン類で効果的に被覆するのは困難である。また、色素を配合したシャンプー等を使用しても、カラーリングされた元の髪色とシャンプー後の髪色が相違してしまうことや、色素の皮膚沈着やタオル、枕カバーなどへの色移りなどの点で消費者を充分満足させるには至っていなかった。

米国特許第5609861号明細書 米国特許出願公開第2003/0198615号明細書 国際公開第03/055457号パンフレット 国際公開第01/78670号パンフレット 国際公開第01/78671号パンフレット

そこで、本発明は、塗布時及び濯ぎ時の滑らかさを有し、かつ洗髪時にカラーリングした毛髪から色素の溶出を防ぐ、洗髪の後又は前に使用する洗い流すタイプの毛髪化粧料を提供することを目的とする。

本発明者らは、高級アルコール、アミン系のカチオン界面活性剤、多価アルコール及びジメチルポリシロキサンを一定の比率で併用することにより、上記要求が満たされることを見出した。

すなわち本発明は、下記成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A) 炭素数12〜28の高級アルコール １〜10重量％、
(B) 下記一般式(1)

〔式中、Ａは水素原子、又は総炭素数12〜28の直鎖もしくは分岐鎖の飽和もしくは不飽和の、アミド基、N-炭化水素カルバモイル基、アシルオキシ基もしくは炭化水素オキシ基を示し；Ｂは炭素数１〜22の２価の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し；Ｒ¹、Ｒ²及びＲ³は少なくとも１個が総炭素数１〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、残りは炭素数１〜３のアルキル基を示し；Ｘ^-はハロゲン化物イオン又は有機アニオンを示す。〕
で表される四級アンモニウム塩、
又は下記一般式(2)

〔式中、Ａ及びＢは前記と同じ意味を示し、Ｒ⁴及びＲ⁵は独立して炭素数１〜４のアルキル基を示す。〕
で表される三級アミン型化合物もしくはその塩、
(C) 多価アルコール 20〜70重量％、
(D) ジメチルポリシロキサン 0.01〜10重量％
を含有し、成分(A)と成分(B)の含有比率がモル比で１:１〜10:１である、洗い流すタイプの毛髪化粧料を提供するものである。

本発明は、また、カラーリングした毛髪の洗髪の後又は前に上記記載の毛髪化粧料を使用する、カラーリングした毛髪の褪色防止方法を提供するものである。

本発明の毛髪化粧料は、塗布時及び濯ぎ時の滑らかさを有し、かつ洗髪時にカラーリングした毛髪から色素の溶出を防止する。

成分(A)の炭素数12〜28の高級アルコールは、なめらかな液性やしっとり感を与えるものである。高級アルコールとしては、炭素数16〜24のものが好ましく、更には炭素数18〜22のものが好ましく、また直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和のものが使用できるが、特に直鎖のアルキルアルコールが好ましい。

成分(A)としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2-オクチルドデカノール、2-ヘキシルデシルアルコール、イソステアリルアルコール、カルナービルアルコール（テトラコサノール）等が挙げられ、特にステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、それらの混合物が好ましい。

成分(A)は、２種以上を併用してもよく、またその含有量は、湿潤した毛髪に対する指通りやなめらかさの付与、乾燥後の毛髪のしっとり感及び乳化安定性の点から、本発明の毛髪化粧料中の１〜10重量％とされ、1.5〜８重量％、特に２〜５重量％が好ましい。

成分(B)のうち、一般式(1)で表わされる四級アンモニウム塩としては、モノ長鎖アルキル（炭素数12〜28）四級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキル（炭素数12〜28）四級アンモニウム塩、分岐鎖アルキル（炭素数12〜28）四級アンモニウム塩、アルキルアミド（炭素数12〜28）アルキレン（炭素数１〜５）四級アンモニウム塩、N-炭化水素（炭素数12〜28）カルバモイルアルキレン（炭素数１〜５）四級アンモニウム塩、アシル（炭素数12〜28）オキシアルキレン（炭素数１〜５）四級アンモニウム塩、炭化水素（炭素数12〜28）オキシアルキレン（炭素数１〜５）四級アンモニウム塩が挙げられる。

モノ長鎖アルキル（炭素数12〜28）四級アンモニウム塩としては、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、アラキルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、N-ステアリル-N,N,N-トリ(ポリオキシエチレン)アンモニウムクロライド（合計３モル付加）等が挙げられる。ジ長鎖アルキル（炭素数12〜28）四級アンモニウム塩としては、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジオレイルジメチルアンモニウムクロライド、ジパルミチルメチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェート、ジイソステアリルジメチルアンモニウムメトサルフェート、ジ[(2-ドデカノイルアミノ)エチル]ジメチルアンモニウムクロライド、ジ[(2-ステアロイルアミノ)プロピル]ジメチルアンモニウムエトサルフェート等が挙げられる。分岐鎖アルキル（炭素数12〜28）四級アンモニウム塩としては、2-デシルテトラデシルトリメチルアンモニウムクロライド、2-ドデシルヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジ-2-ヘキシルデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジ-2-オクチルドデシルジメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。アルキルアミド（炭素数12〜28）アルキレン（炭素数１〜５）四級アンモニウム塩としては、ステアラミドプロピル四級アンモニウム塩が挙げられる。N-炭化水素（炭素数12〜28）カルバモイルアルキレン（炭素数１〜５）四級アンモニウム塩としては、N-ステアリルカルバモイルプロピル四級アンモニウム塩が挙げられる。アシル（炭素数12〜28）オキシアルキレン（炭素数１〜５）四級アンモニウム塩としては、ステアロキシプロピル四級アンモニウム塩が挙げられる。炭化水素（炭素数12〜28）オキシアルキレン（炭素数１〜５）四級アンモニウム塩としては、オクタデシロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドが挙げられる。

成分(B)のうち、一般式(2)で表わされる三級アミン型化合物は、Ａが水素原子以外の場合、Ａは総炭素数14〜22、特に総炭素数18〜22のアミド基又は炭化水素オキシ基であることが好ましく、またその炭化水素部分が飽和であるもの、特に直鎖であるものが好ましい。この場合におけるＢは、特にトリメチレン基が好ましい。Ａが水素原子の場合、Ｂとしては、炭素数18〜22の基が好ましく、また飽和の基、特に直鎖の基が好ましい。Ｒ⁴及びＲ⁵としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ｔ-ブチル基等が挙げられ、なかでもメチル基、エチル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。三級アミン型化合物の好ましい具体例としては、N,N-ジメチルオクタデシロキシプロピルアミン、ステアラミドプロピルジメチルアミン等が挙げられる。

三級アミン型化合物の塩は、上記三級アミン型化合物と酸性アミノ酸、有機酸又は無機酸との中和反応で形成される。酸性アミノ酸としては、グルタミン酸、アスパラギン酸等が挙げられる。有機酸としては、モノカルボン酸、ジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、ポリカルボン酸等のカルボン酸、アルキル硫酸、アルキルリン酸等が挙げられ、このうちカルボン酸、特にジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸が好ましい。ジカルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸等が挙げられ、ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシアクリル酸、オキシ酪酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等が挙げられる。また、無機酸としてはリン酸、硫酸、硝酸、塩酸等が挙げられる。これらのうち、有機酸が好ましく、なかでもα-ヒドロキシカルボン酸、特に乳酸、リンゴ酸が好ましい。

成分(A)の高級アルコールと成分(B)の四級アンモニウム塩又は三級アミン型化合物もしくはその塩との含有比率は、塗布時及び濯ぎ時の滑らかさの点から、１：１〜10：１のモル比とされるが、当該モル比が１．５：１〜５：１、特に２：１〜４：１であることが好ましい。

成分(C)の多価アルコールとしては、水酸基を２個有するグリコール類、水酸基を３個有するグリセリン、その他、糖類、グリコール類やグリセリンの縮合物等が挙げられる。具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、１，２−ブチレングリコール、１，３−ブチレングリコール、３−メチル−１，３−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトールなどが好ましく、更には、プロピレングリコール、グリセリンが好ましく、更には、グリセリンが好ましい。

多価アルコールは、２種以上を併用してもよく、その含有量は、毛髪内部の色素溶出の抑制及び塗布時と濯ぎ時の滑らかさの点から、本発明の毛髪化粧料中の20〜70重量％とされ、25〜65重量％、特に30〜60重量％が好ましい。

成分(D)のジメチルポリシロキサンとしては、粘度5万〜5000万mPa・sのものが好ましく、更には粘度10万〜2500万mPa・s、特に粘度50万〜1000万mPa・sのものが好ましい。

ジメチルポリシロキサンの含有量は、乾燥後の滑らかさやサラサラ感の点から、0.01〜10重量％、更には0.1〜７重量％、特に0.1〜５重量％が好ましい。更に、配合しやすさの点から、上記ジメチルポリシロキサンを環状シリコーン又は粘度10〜１万mm²/sのジメチルポリシロキサンで希釈して配合するのが好ましい。

更に、本発明の毛髪化粧料には、成分(E)としての水溶性非イオンポリマーを配合できる。具体的には、ポリオキシエチレングリコール、ヒドロキシエチルセルロースなどが挙げられる。ポリオキシエチレングリコールにおいては、重量平均分子量10万〜1000万が好ましく、更には25万〜750万、特に50万〜500万が好ましい。また、ヒドロキシエチルセルロースにおいては、粘度平均分子量5万〜500万が好ましく、更には10万〜250万、特に20万〜200万が好ましい。

水溶性非イオンポリマーの含有量は、塗布時の液の伸ばしやすさや良好な安定性の点から、本発明の毛髪化粧料中の0.01〜1重量％が好ましく、更には0.05〜0.75重量％、特に0.1〜0.5重量％が好ましい。

更に、本発明の毛髪化粧料には、カラーリング後の毛髪内部に存在する色素の分解を抑制し、色素の流出、退色を防ぐとともに、毛髪の損傷による色素の流出を抑制する点から、成分(F)として紫外線吸収剤を含有させることができる。紫外線吸収剤としては、油溶性のものとして、安息香酸系のもの、アセトラニリック酸系のもの、サリチル酸系のもの、桂皮酸系のもの、ベンゾフェノン系のものが含まれる。安息香酸系のものとして、パラアミノ安息香酸（以下、ＰＡＢＡと略す）、パラアミノ安息香酸エチル、グリセリルＰＡＢＡ、エチルジヒドロキシプロピルＰＡＢＡ、Ｎ−エトキシレートＰＡＢＡエチルエステル、Ｎ−ジメチルＰＡＢＡエチルエステル、Ｎ−ジメチルＰＡＢＡブチルエステル、Ｎ−ジメチルＰＡＢＡアミノエステル、オクチルジメチルＰＡＢＡ等が；アセトラニリック酸系のものとして、ホモメンチル−Ｎ−アセチルアントラニレート等が挙げられる。サリチル酸系紫外線吸収剤としては、アミルサリチレート、メンチルサリチレート、ホモメンチルサリチレート、オクチルサリチレート、フェニルサリチレート、ベンジルサリチレート、ｐ−イソプロパノールフェニルサリチレート等が挙げられる。桂皮酸系紫外線吸収剤としては、オクチルシンナメート、エチル−４−イソプロピルシンナメート、エチル−２，４−ジイソプロピルシンナメート、メチル−２，４−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−ｐ−メトキシシンナメート、イソプロピル−ｐ−メトキシシンナメート、イソアミル−ｐ−メトキシシンナメート、２−エチルヘキシル−ｐ−メトキシシンナメート、２−エトキシエチル−ｐ−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−ｐ−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、２−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−２−エチルヘキサノイルジパラメトキシシンナメート等が挙げられる。ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、２，４−ジヒドロキシベンゾフェノン、２，２’−ジヒドロキシ−４−メトキシベンゾフェノン、２，２’−ジヒドロキシ−４，４’−ジヒドロキシベンゾフェノン、２−ヒドロキシ−４−メトキシベンゾフェノン、２−ヒドロキシ−４−メトキシ−４’−メチルベンゾフェノン、２−ヒドロキシ−４−メトキシベンゾフェノン、４−フェニルベンゾフェノン、２−エチルヘキシル−４’−フェニルベンゾフェノン−２−カルボキシレート、２−ヒドロキシ−４−ｎ−オクトキシベンゾフェノン、４−ヒドロキシ−３−カルボキシベンゾフェノン、４−ｔ−ブチル−４’−メトキシジベンゾイルメタン等が挙げられる。

水溶性の紫外線吸収剤としては、ジエタノールアミンｐ−メトキシシンナメート、２−ヒドロキシ−４−メトキシベンゾフェノン−５−スルホン酸ナトリウム、テトラヒドロキシベンゾフェノン、メチルヘルペリジン、３−ヒドロキシ−４−メトキシ桂皮酸ナトリウム、フェノラ酸ナトリウム、２−フェニルベンズイミダゾール−５−スルホン酸（ユーソレックス、メルク社）、ウロカニン酸等や、セイヨウノコギリソウ、アロエ、ハマメリス、ビロウドアオイ、ゴボウ、サルビア等の動植物のエキスで、紫外線吸収作用をもつもの等が挙げられる。この中で、２−エトキシエチル−ｐ−メトキシシンナメート、２−ヒドロキシ−４−メトキシベンゾフェノンが好ましく、更には、２−エトキシエチル−ｐ−メトキシシンナメートが好ましい。

紫外線吸収剤の含有量は、本発明の毛髪化粧料中の0.01〜１重量％が好ましく、更には0.02〜0.8重量％、特に0.05〜0.5重量％が好ましい。

本発明の毛髪化粧料には、紫外線吸収剤を配合するのと同じ目的で、成分(G)として抗酸化剤を更に配合することができる。抗酸化剤としては、ビタミンＥ、ビタミンＥ誘導体、ビタミンＣ、システイン、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸、没食子酸プロピル、エルソルビン酸、エルソルビン酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩等が挙げられる。この中で、ビタミンＥ、ビタミンＥ誘導体が好ましい。ビタミンＥ誘導体としては、DL-α-トコフェロール、酢酸DL-α-トコフェロール、ニコチン酸DL-α-トコフェロールなどが挙げられる。

抗酸化剤の含有量は、本発明の毛髪化粧料中の0.01〜１重量％が好ましく、更には0.02〜0.8重量％、特に0.05〜0.5重量％が好ましい。

本発明の毛髪化粧料には、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル系、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル系、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル系、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル系、モノグリセライド系、ソルビタン脂肪酸エステル系等の非イオン界面活性剤、又は酢酸ベタイン系、アミド酢酸ベタイン系、スルホベタイン系、アミドスルホベタイン系、イミダゾリウムベタイン系、アミノ酸系、アミドアミン系、ホスホベタイン系、アルキルアミンオキシド、アミドアミンオキシド等の両性界面活性剤を乳化剤として更に含有させることができる。これらの界面活性剤の含有量は、本発明の毛髪化粧料中の0.01〜5重量％が好ましく、更には0.05〜2.5重量％、特に0.1〜1重量％が好ましい。

更に、本発明の毛髪化粧料には、上記成分に加えて、毛髪化粧料に常用されている他の成分や添加剤を、目的に応じて含有させることができる。このような成分としては、例えば、カルボキシビニルポリマー等の増粘剤；炭化水素油、ワックス、エステル油等の油剤；カチオン化セルロース、カチオン化グアーガム等のコンディショニング剤；アミノ変性シリコーン等の変性シリコーン；パラベン等の防腐剤；サリチル酸、トリクロサン、ピロクトンオラミン等の殺菌剤；水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のpH調整剤；エデト酸塩、ヒドロキシエタンジホスホン酸等の金属イオン封鎖剤；その他動植物由来の抽出エキス、色素などを挙げることができる。

本発明の毛髪化粧料の形態は、洗髪の後又は前に使用する洗い流すタイプのものであれば特に限定されず、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント等とすることができる。

実施例１〜９及び比較例１〜３
表５に示す毛髪化粧料組成物を調製し、以下に示す試験方法により毛髪からの色素の溶出、塗布時の滑らかさ、濯ぎ時の滑らかさを評価した。

（毛髪からの色素の溶出）
(1)カラートレスの作製
パーマなど化学処理歴のないコーカシアンライトブラウン毛長さ約20ｃｍを正確に2.5ｇ秤量し、根元を接着剤で固定しトレスを作製した。表１に示すブリーチ１剤と２剤を2.5ｇずつ秤量し、均一に混ぜ合わせトレスに均一に塗布した。室温で30分放置後、流水で濯ぎドライヤーで乾燥した。続いて、表２に示すヘアカラー１剤と２剤を2.5ｇずつ秤量し、均一に混ぜ合わせ、トレスに均一に塗布し30分室温で放置した。その後、流水で濯ぎながら表３に示すモデルシャンプー0.2gで一度洗髪し、表４に示すモデルコンディショナー0.2gを塗布し全体になじませ、水で濯いだ後ドライヤーで乾燥した。

(2)色素溶出試験
上記のカラートレス2.5gを水70ｇが入ったビーカーに漬けて引き上げた。垂れる水をそのビーカーで受けながら、モデルシャンプー0.2gを塗布し、指で延ばしながら30秒かけて30回上下に指でまんべんなく馴染ませた。そのまま、ビーカーに漬けて30秒間濯いた後、指で水を絞り、その水をビーカーで受けた。新たに水70ｇが入ったビーカーを用意し、再度30秒間濯ぎ、同様に水を絞った。次に、表５に示す毛髪化粧料組成物0.2gを塗布し、指で延ばしながら30秒かけて30回上下に指でまんべんなく馴染ませた。そのまま、水70ｇが入ったビーカーに漬けて30秒間濯いた後、指で水を絞り、その水をビーカーで受けた。新たに水70ｇが入ったビーカーを用意し、再度30秒間濯ぎ、同様に水を絞り、ドライヤーで乾燥させた。以上の操作（モデルシャンプー、毛髪化粧料組成物処理）を７回繰り返し、28個の洗液（モデルシャンプーで14個、毛髪化粧料組成物で14個）を得た。次に、得られた28個の洗液それぞれを3000rpm、2時間の条件で遠心分離にかけ、上澄みを分取し475nmにおける吸光度を測定した。吸光度は、BECKMAN社製分光光度計DU650を用い、１cm ｘ １cmのセルで精製水を基準に測定した。それら得られた吸光度28個の合計を色素溶出量の指標とした。その数値の差は、シャンプーは共通のため、表５に示す毛髪化粧料組成物による染料溶出の差とみなすことができる。

（塗布時の滑らかさ、濯ぎ時の滑らかさ）
熟練したパネラー５人に、毛髪トレスを用いて塗布時の滑らかさ、濯ぎ時の滑らかさについて、評価してもらった。まず、モデルシャンプーでトレスを洗髪後、表５に示す毛髪化粧料組成物を塗布し、濯ぎ、それぞれの滑らかさを点数で評価し、５人の平均をもって官能評価結果とした。

・評価基準
３：非常に良い
２：良い
１：どちらとも言えない
０：悪い

^* DC 1501（ダウ・コーニング社）
^** Polyox WSR N-60K（ダウケミカル社）

実施例８ ヘアコンディショナー１
（重量％）
ステアリルアルコール 3.0
N,N-ジメチルオクタデシロキシプロピルアミン 2.0
ジメチルポリシロキサン：X-21-7633（信越化学社） 3.0
ヒドロキシエチルセルロース ：ＳＥ４００（ダイセル社） 0.2
乳酸 0.3
グリセリン 30.0
アミノ変性シリコーン：SS3588（日本ユニカー社） 0.5
酢酸トコフェロール 0.2
パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル 0.1
２−ヒドロキシ−４−メトキシベンゾフェノン 0.1
香料 0.1
水酸化ナトリウム pH5になる量
精製水 バランス

実施例９ ヘアコンディショナー２
（重量％）
ベヘニルアルコール 3.0
ベヘニルトリモニウムクロリド 1.0
高重合ポリエチレングリコール： Polyox WSR N-60K（ダウケミカル社）
0.2
プロピレングリコール 40.0
ジメチルポリシロキサン：DC 1501（ダウ・コーニング社） 5.0
アミノ変性シリコーンエマルション：SM8704C（東レダウコーニングシリコーン社）
0.5
酢酸トコフェロール 0.2
パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル 0.1
２−ヒドロキシ−４−メトキシベンゾフェノン 0.1
香料 0.1
水酸化ナトリウム pH5になる量
精製水 バランス

Claims (4)

1. 下記成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E):
   (A) 炭素数12〜28の高級アルコール １〜10重量％、
   (B) 下記一般式(1)
   

   

   〔式中、Ａは水素原子、又は総炭素数12〜28の直鎖もしくは分岐鎖の飽和もしくは不飽和の、アミド基、N-炭化水素カルバモイル基、アシルオキシ基もしくは炭化水素オキシ基を示し；Ｂは炭素数１〜22の２価の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し；Ｒ¹、Ｒ²及びＲ³は少なくとも１個が総炭素数１〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、残りは炭素数１〜３のアルキル基を示し；Ｘ^-はハロゲン化物イオン又は有機アニオンを示す。〕
   で表される四級アンモニウム塩、
   又は下記一般式(2)
   

   

   〔式中、Ａ及びＢは前記と同じ意味を示し、Ｒ⁴及びＲ⁵は独立して炭素数１〜４のアルキル基を示す。〕
   で表される三級アミン型化合物もしくはその塩、
   (C) プロピレングリコール又はグリセリン 20〜70重量％、
   (D) ジメチルポリシロキサン 0.01〜10重量％
   (E) 重量平均分子量10万〜1000万のポリオキシエチレングリコール 0.01〜1重量％
   及び水を含有し、成分(A)と成分(B)の含有比率がモル比で１:１〜10:１である、洗い流すタイプの毛髪化粧料。
2. 更に、成分(F)として、紫外線吸収剤を0.01〜1重量％含有する請求項１記載の毛髪化粧料。
3. 更に、成分(G)として、抗酸化剤を0.01〜1重量％含有する請求項１又は２記載の毛髪化粧料。
4. カラーリングした毛髪の洗髪の後又は前に請求項１〜３のいずれか１項記載の毛髪化粧料を使用する、カラーリングした毛髪の褪色防止方法。