JP4170298B2 - 差分4位相偏移変調方式に対応した光受信器および光受信方法 - Google Patents
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Description
DQPSK方式を適用した光送信器としては、例えば図4に示すような基本構成を備えたものが知られている(例えば、特許文献1および非特許文献1参照)。この光送信器では、光源101から出射される連続光が2つに分岐され、一方の分岐光が位相変調器(PM)102に与えられ、他方の分岐光が位相変調器(PM)103および移相器104に与えられる。各位相変調器102,103は、異なるデータ信号uk,vkをプレコーダ(積分器)105で処理して生成した変調信号Ik,Qkに従ってそれぞれ独立に駆動され、各々の入力光の位相を選択的に0またはπ[rad]だけ変化させる。位相変調器102側の光路を伝搬した光に対して、位相変調器103側の光路を伝搬した光は移相器104によりπ/2の位相差が与えられているため、位相変調器102側の光路の出力光は光源101からの光を0またはπの位相偏移によって変調された光信号となり、位相変調器103側の光路の出力光は光源101からの光をπ/2または3π/2の位相偏移によって変調された光信号となる。そして、各光路の出力光が合波されることにより、位相がπ/4,3π/4,5π/4および7π/4の4つの値で変化するDQPSK信号光が生成される。このDQPSK信号光のビットレートは、プレコーダ105で処理されるデータ信号uk,vkのビットレートの2倍となるので、例えば40Gb/sのDQPSK信号光を送信するためには、20Gb/sのデータ信号を用いて各位相変調器102,103を駆動すればよいことになる。
図1は、本発明の第1実施形態による光受信器の構成を示すブロック図である。
図1において、本実施形態の光受信器は、例えば、偏光変換部としての自動偏光制御器(APC)11と、複屈折光学媒質としてのPANDA(Polarization-maintaining AND Absorption reducing)型ファイバ12と、遅延時間差補正部としての光位相変調器13と、コリメートレンズ14A〜14Eと、分岐部としてのハーフミラー(HM)15と、第1および第2偏光分離部としての偏光ビームスプリッタ(PBS)16A,16Bと、複屈折量差発生部としての1/4波長板(λ/4)17と、第1および第2受信部としての差動受信回路18,19と、を備えて構成される。
PANDA型ファイバ12は、光ファイバ中を伝搬する光の偏光状態を保持する機能を有した複屈折光学媒質の一種であり、コアに加わる応力に異方性を持たせることで応力複屈折を大きくした光ファイバである。このPANDA型ファイバ12は、直交する固有軸間の伝搬遅延時間差(Differential Group Delay:DGD)がDQPSK信号光の1シンボル分に一致するように、その長さが調整されている。DQPSK信号光の1シンボルの周期は、例えばビットレートが43Gb/sのDQPSK信号光の場合には46.5psとなる。ただし、本発明におけるDQPSK信号光のビットレートが上記の一例に限定されることを意味するものではない。また、ここではPANDA型ファイバを用いる構成例を示したが、PANDA型ファイバ以外の公知の複屈折光学媒質を使用することも可能である。
上記第1実施形態では、光受信器に入力されるDQPSK信号光がPANDA型ファイバ12の固有軸に対して45°傾いた直線偏光となるように、入力光の偏光状態を自動偏光制御器11で制御する構成例を示したが、一般に光伝送路等を伝搬して光受信器に到達する信号光の偏光状態は任意に高速変化するため、その偏光状態の変化に追随して自動偏光制御器11を高速動作させなければならないという課題がある。そこで、第2実施形態は、自動偏光制御器11を用いることなく任意の偏光状態のDQPSK信号光を受信できるようにした、いわゆる偏波ダイバーシティ方式の応用例について説明する。
図2において、本実施形態の光受信器は、上記第1実施形態の構成について、自動偏光制御器11に代えて偏光ビームスプリッタ(PBS)21および2つの光サーキュレータ22,23を設けるとともに、コリメートレンズ24、ハーフミラー(HM)25および1/4波長板(λ/4)27を付加したものである。なお、上記以外の他の部分の構成は第1実施形態の場合と同様であるため、ここでの説明を省略する。
各光サーキュレータ22,23は、それぞれ、3つのポートを有し、第1ポートに入力される光をその偏光状態を保持したまま第2ポートへ一方向に伝達するとともに、第2ポートに入力される光をその偏光状態を保持したまま第3ポートへ一方向に伝達する特性を備える。光サーキュレータ22は、第1ポートが偏光ビームスプリッタ21の一方の出力ポートに接続され、第2ポートがPANDA型ファイバ12の一端に接続され、第3ポートから出射される光がコリメートレンズ24に導かれるように配置されている。また、光サーキュレータ23は、第1ポートが偏光ビームスプリッタ21の他方の出力ポートに接続され、第2ポートがPANDA型ファイバ12の他端に接続され、第3ポートから出射される光がコリメートレンズ14Aに導かれるように配置されている。
図3は、第3実施形態の光受信器の構成を示すブロックである。
図3において、本実施形態の光受信器は、例えば、偏光変換部としての自動偏光制御器(APC)31と、同一基板上に1つの遅延干渉部35および2つの偏光分離部36A,36Bを形成した平面光波回路(PLC)32と、第1および第2受信部としての差動受信回路33,34と、を備える。
平面光波回路32に入射されたDQPSK信号光は、遅延干渉部35の入力側光カプラ35Aで2つに分岐される。具体的に、ここでは入力側光カプラ35Aの一例として、次の数3に示す伝達行列TCPLを有する50:50の方向性結合器を想定し、遅延干渉部35の動作を説明する。
上側のアーム35Bを伝搬する光には時間遅延Tが発生し、下側のアーム35Cを伝搬する光にはTEモードに対して−π/4、TMモードに対してπ/4の位相差がそれぞれ生じる。よって、出力側光カプラ35Dの入り口直前での光電界は、次の数5に示すような関係となる。
出力側光カプラ35Dでは、各アーム35B,35Cからの光が合分波されるため、出力側光カプラ35Dの各出力ポートから出力される光の電界は、次の数6に示すような関係となる。
出力側光カプラ35Dの上側の出力ポートから出力される光は、偏光分離部36Aに与えられて、次の数7に示すTEモード光(ベクトルEU−TE(t))およびTMモード光(ベクトルEU−TM(t))に分離される。
上記と同様にして、出力側光カプラ35Dの下側の出力ポートから出力される光は、偏光分離部36BでTEモード光およびTMモード光に分離され、TEモード光は差動受信部33の光検出器33Bで受光され、TMモード光は差動受信部34の光検出器34Bで受光される。各光検出器33B,34Bで発生する光電流IL−TE(t),IL−TM(t)は、次の数9に示す関係式で表される。
Δφ(t)=0の場合、II(t)>0,IQ(t)>0
Δφ(t)=π/2の場合、II(t)<0,IQ(t)>0
Δφ(t)=πの場合、II(t)<0,IQ(t)<0
Δφ(t)=3π/2の場合、II(t)>0,IQ(t)<0
上記のように第3実施形態の光受信器によれば、入力されるDQPSK信号光に対して、平面光波回路32内に形成した1つの遅延干渉部35により、偏光状態に依存しない遅延線を用いて1シンボル分に対応した遅延時間差が与えられると同時に、片方のアーム上でTEモードおよびTMモード間に位相差が与えられて干渉動作点がπ/2だけずらされるようになるため、従来構成(図7)において2系統の遅延干渉計を必要としていたDQPSK信号光の処理を共通化することができる。これにより、平面光波回路32内において高い精度で光位相を制御する必要がなくなるとともに、温度変化に対しても安定に動作するようになる。また、平面光波回路32のチップ面積も従来構成に比べて小さくなるため小型の光受信器を実現することが可能になる。
入力される差分4位相偏移変調された信号光を直線偏光に変換して出力する偏光変換部と、
前記偏光変換部で直線偏光に変換された信号光が固有軸に対して偏光面を45°傾けて入射され、前記固有軸に平行な方向に沿って伝搬する偏光成分と前記固有軸に垂直な方向に沿って伝搬する偏光成分との間に、差分4位相偏移変調された符号の1シンボル分に対応した相対的な遅延時間差を発生させることが可能な複屈折光学媒質と、
前記複屈折光学媒質を通過した光を2つに分岐して一方を第1経路に送り、他方を第2経路に送る分岐部と、
前記第1経路を伝搬する光および前記第2経路を伝搬する光に対してπ/2の相対的な複屈折量差を発生させる複屈折量差発生部と、
前記複屈折光学媒質の固有軸に対して45°傾いた光学軸を有し、前記複屈折量差発生部によって相対的な複屈折量差の与えられた前記第1経路を伝搬する光を直交する2つの偏光成分に分離する第1偏光分離部と、
前記複屈折光学媒質の固有軸に対して45°傾いた光学軸を有し、前記複屈折量差発生部によって相対的な複屈折量差の与えられた前記第2経路を伝搬する光を直交する2つの偏光成分に分離する第2偏光分離部と、
前記第1偏光分離部で分離された偏光成分のうちの少なくとも一方を受光し、その受光パワーに基づいて前記差分4位相偏移変調された信号光の同相成分を復調した電気信号を出力する第1受信部と、
前記第2偏光分離部で分離された偏光成分のうちの少なくとも一方を受光し、その受光パワーに基づいて前記差分4位相偏移変調された信号光の直交成分を復調した電気信号を出力する第2受信部と、
を備えて構成されたことを特徴とする光受信器。
前記偏光変換部は、入力される差分4位相偏移変調された信号光の偏光状態の変化に追随して、該信号光を前記複屈折光学媒質の固有軸に対して45°傾いた偏光面を有する直線偏光に自動的に変換する自動偏光制御器を備えたことを特徴とする光受信器。
前記偏光変換部は、前記複屈折光学媒質の固有軸に対して45°傾いた光学軸を有し、入力ポートに与えられる前記差分4位相偏移変調された信号光を前記光学軸に平行な直線偏光および前記光学軸に垂直な直線偏光に分離して対応する2つの出力ポートからそれぞれ出力する偏光分離器と、3つのポートを有し、第1ポートに入力される光を偏光状態を保持したまま第2ポートに一方向に伝達するとともに、第2ポートに入力される光を偏光状態を保持したまま第3ポートに一方向に伝達する第1および第2光サーキュレータと、を備え、前記第1光サーキュレータの第1ポートが前記偏光分離器の一方の出力ポートに接続され、前記第1光サーキュレータの第2のポートが前記複屈折光学媒質の一端に接続され、前記第2光サーキュレータの第1ポートが前記偏光分離器の他方の出力ポートに接続され、前記第2光サーキュレータの第2のポートが前記複屈折光学媒質の他端に接続され、
前記分岐部は、前記第1光サーキュレータの第3ポートから出力される光を2つに分岐して一方を第1経路に送り、他方を第2経路に送る第1ハーフミラーと、前記第2光サーキュレータの第3ポートから出力される光を2つに分岐して一方を第3経路に送り、他方を第4経路に送る第2ハーフミラーと、を備え、
前記複屈折量差発生部は、前記第1経路を伝搬する光および前記第2経路を伝搬する光に対してπ/2の相対的な複屈折量差を発生させる第1複屈折量差発生器と、前記第3経路を伝搬する光および前記第4経路を伝搬する光に対してπ/2の相対的な複屈折量差を発生させる第2複屈折量差発生器と、を備え、
前記第1偏光分離部は、前記第1複屈折量差発生器によって相対的な複屈折量差の与えられた前記第1経路を伝搬する光と、前記第2複屈折量差発生器によって相対的な複屈折量差の与えられた前記第3経路を伝搬する光とをそれぞれ直交する2つの偏光成分に分離し、
前記第2偏光分離部は、前記第1複屈折量差発生器によって相対的な複屈折量差の与えられた前記第2経路を伝搬する光と、前記第2複屈折量差発生器によって相対的な複屈折量差の与えられた前記第4経路を伝搬する光とをそれぞれ直交する2つの偏光成分に分離する、ことを特徴とする光受信器。
前記複屈折量差発生部は、前記第1経路上および前記第2経路上のいずれか一方に1/4波長板を設けたことを特徴とする光受信器。
前記複屈折光学媒質で発生する遅延時間差の、光の電界振動周期の整数倍からのずれを補正する遅延時間差補正部を備えたことを特徴とする光受信器。
前記第1および第2受信部は、それぞれ、前記第1および第2偏光分離部で分離された各偏光成分を受光する一対の光検出器と、該各光検出器で検出される受光パワーの差分を演算する増幅器と、を有することを特徴とする光受信器。
前記差分4位相偏移変調された信号光は、ゼロ復帰パルス化されていることを特徴とする光受信器。
前記差分4位相偏移変調された信号光は、キャリア抑圧ゼロ復帰パルス化されていることを特徴とする光受信器。
入力される差分4位相偏移変調された信号光を直線偏光および円偏光のいずれかに変換して出力する偏光変換部と、
前記偏光変換部で偏光状態の変換された信号光を2つに分岐する分岐部、該分岐部で分岐された一方の光が伝搬する第1アーム、該第1アームとは異なる光路長を持ち、前記分岐部で分岐された他方の光が伝搬する第2アーム、並びに、前記第1アームおよび第2アームを通過した各光を合波して干渉させた後に2つに分岐する合分波部を形成したマッハツェンダ型の光導波路を有し、前記第1アームおよび前記第2アームをそれぞれ伝搬する各光の間に、差分4位相偏移変調された符号の1シンボル分に対応した相対的な遅延時間差を発生させることが可能であり、かつ、前記第1アームおよび前記第2アームの一方が複屈折を有することで当該アームを伝搬する光のTEモード成分およびTMモード成分に対してπ/2の相対的な複屈折量差を発生させることが可能な遅延干渉部と、
前記遅延干渉部の複屈折軸に対して平行または垂直な光学軸を有し、前記合分波部で2分岐された一方の光をTEモード光およびTMモード光に分離する第1偏光分離部と、
前記遅延干渉部の複屈折軸に対して平行または垂直な光学軸を有し、前記合分波部で2分岐された他方の光をTEモード光およびTMモード光に分離する第2偏光分離部と、
前記第1偏光分離部および前記第2偏光分離部でそれぞれ分離されたTEモード光およびTMモード光の一方を受光し、その受光パワーに基づいて前記差分4位相偏移変調された信号光の同相成分を復調した電気信号を出力する第1受信部と、
前記第1偏光分離部および前記第2偏光分離部でそれぞれ分離されたTEモード光およびTMモード光の他方を受光し、その受光パワーに基づいて前記差分4位相偏移変調された信号光の直交成分を復調した電気信号を出力する第2受信部と、
を備えて構成されたことを特徴とする光受信器。
前記偏光変換部は、入力される差分4位相偏移変調された信号光の偏光状態の変化に追随して、該信号光を前記遅延干渉部の複屈折軸に対して45°傾いた偏光面を有する直線偏光に自動的に変換する自動偏光制御器を備えたことを特徴とする光受信器。
前記遅延干渉部、前記第1偏光分離部および前記第2偏光分離部を同一の基板上に形成した平面光波回路を備えたことを特徴とする光受信回路。
前記平面光波回路は、前記基板の温度を調整することにより回路内の光位相を制御する機能を備えたことを特徴とする光受信器。
前記遅延干渉部は、前記第1アームおよび前記第2アームの一方を複屈折とする代わりに、当該アームの途中に1/4波長板を挿入してπ/2の複屈折量差を発生させるようにしたことを特徴とする光受信器。
前記第1受信部は、前記第1偏光分離部および前記第2偏光分離部でそれぞれ分離されたTEモード光およびTMモード光の一方を受光する一対の光検出器と、該各光検出器で検出される受光パワーの差分を演算する増幅器と、を有し、
前記第2受信部は、前記第1偏光分離部および前記第2偏光分離部でそれぞれ分離されたTEモード光およびTMモード光の他方を受光する一対の光検出器と、該各光検出器で検出される受光パワーの差分を演算する増幅器と、を有することを特徴とする光受信器。
前記差分4位相偏移変調された信号光は、ゼロ復帰パルス化されていることを特徴とする光受信器。
前記差分4位相偏移変調された信号光は、キャリア抑圧ゼロ復帰パルス化されていることを特徴とする光受信器。
入力される差分4位相偏移変調された信号光を直線偏光に変換し、
該直線偏光に変換された信号光の偏光面を複屈折光学媒質の固有軸に対して45°傾けて入射し、前記固有軸に平行な方向に沿って伝搬する偏光成分と前記固有軸に垂直な方向に沿って伝搬する偏光成分との間に、差分4位相偏移変調された符号の1シンボル分に対応した相対的な遅延時間差を発生させ、
前記複屈折光学媒質を通過した光を2つに分岐して一方を第1経路に送り、他方を第2経路に送り、
前記第1経路を伝搬する光および前記第2経路を伝搬する光に対してπ/2の相対的な複屈折量差を発生させ、
該相対的な複屈折量差の与えられた前記第1経路を伝搬する光を、前記複屈折光学媒質の固有軸に対して45°傾いた光学軸を有する第1偏光分離部に与えて直交する2つの偏光成分に分離し、
前記相対的な複屈折量差の与えられた前記第2経路を伝搬する光を、前記複屈折光学媒質の固有軸に対して45°傾いた光学軸を有する第2偏光分離部に与えて直交する2つの偏光成分に分離し、
前記第1偏光分離部で分離された偏光成分のうちの少なくとも一方を受光し、その受光パワーに基づいて前記差分4位相偏移変調された信号光の同相成分を復調し、
前記第2偏光分離部で分離された偏光成分のうちの少なくとも一方を受光し、その受光パワーに基づいて前記差分4位相偏移変調された信号光の直交成分を復調する、ことを特徴とする光受信方法。
入力される差分4位相偏移変調された信号光を直線偏光および円偏光のいずれかに変換し、
該偏光状態の変換された信号光をマッハツェンダ型の光導波路を有する遅延干渉部に与えることにより、該遅延干渉部の光路長が異なる第1アームおよび第2アームをそれぞれ伝搬する光の間に、差分4位相偏移変調された符号の1シンボル分に対応した相対的な遅延時間差を発生させ、かつ、複屈折を有する一方のアームを伝搬する光のTEモード成分およびTMモード成分に対してπ/2の相対的な複屈折量差を発生させ、
前記遅延干渉部から出力される相補2出力光を、前記遅延干渉部の複屈折軸に対して平行または垂直な光学軸を有する第1偏光分離部および第2偏光分離部にそれぞれ与えてTEモード光およびTMモード光に分離し、
前記第1偏光分離部および前記第2偏光分離部でそれぞれ分離されたTEモード光およびTMモード光の一方を受光し、その受光パワーに基づいて前記差分4位相偏移変調された信号光の同相成分を復調し、
前記第1偏光分離部および前記第2偏光分離部でそれぞれ分離されたTEモード光およびTMモード光の他方を受光し、その受光パワーに基づいて前記差分4位相偏移変調された信号光の直交成分を復調する、ことを特徴とする光受信方法。
12…PANDA型ファイバ
13…光位相変調器
14A〜14E,24…コリメートレンズ
15,25…ハーフミラー(HM)
16A,16B,21…偏光ビームスプリッタ(PBS)
17,27…1/4波長板(λ/4)
18,19,33,34…差動受信回路
18A,18B,19A,19B,33A,33B,34A,34B…光検出器
18C,19C,33C,34C…増幅器
22,23…光サーキュレータ
32…平面光波回路
35…遅延干渉部
35A…入力側光カプラ
35B,35C…アーム
35D…出力側光カプラ
36A,36B…偏光分離部
Claims (10)
- 差分4位相偏移変調された信号光を復調するための光受信器であって、
入力される差分4位相偏移変調された信号光を直線偏光に変換して出力する偏光変換部と、
前記偏光変換部で直線偏光に変換された信号光が固有軸に対して偏光面を45°傾けて入射され、前記固有軸に平行な方向に沿って伝搬する偏光成分と前記固有軸に垂直な方向に沿って伝搬する偏光成分との間に、差分4位相偏移変調された符号の1シンボル分に対応した相対的な遅延時間差を発生させることが可能な複屈折光学媒質と、
前記複屈折光学媒質を通過した光を2つに分岐して一方を第1経路に送り、他方を第2経路に送る分岐部と、
前記第1経路を伝搬する光および前記第2経路を伝搬する光に対してπ/2の相対的な複屈折量差を発生させる複屈折量差発生部と、
前記複屈折光学媒質の固有軸に対して45°傾いた光学軸を有し、前記複屈折量差発生部によって相対的な複屈折量差の与えられた前記第1経路を伝搬する光を直交する2つの偏光成分に分離する第1偏光分離部と、
前記複屈折光学媒質の固有軸に対して45°傾いた光学軸を有し、前記複屈折量差発生部によって相対的な複屈折量差の与えられた前記第2経路を伝搬する光を直交する2つの偏光成分に分離する第2偏光分離部と、
前記第1偏光分離部で分離された偏光成分のうちの少なくとも一方を受光し、その受光パワーに基づいて前記差分4位相偏移変調された信号光の同相成分を復調した電気信号を出力する第1受信部と、
前記第2偏光分離部で分離された偏光成分のうちの少なくとも一方を受光し、その受光パワーに基づいて前記差分4位相偏移変調された信号光の直交成分を復調した電気信号を出力する第2受信部と、を備えて構成されたことを特徴とする光受信器。 - 請求項1に記載の光受信器であって、
前記偏光変換部は、入力される差分4位相偏移変調された信号光の偏光状態の変化に追随して、該信号光を前記複屈折光学媒質の固有軸に対して45°傾いた偏光面を有する直線偏光に自動的に変換する自動偏光制御器を備えたことを特徴とする光受信器。 - 請求項1に記載の光受信器であって、
前記偏光変換部は、前記複屈折光学媒質の固有軸に対して45°傾いた光学軸を有し、入力ポートに与えられる前記差分4位相偏移変調された信号光を前記光学軸に平行な直線偏光および前記光学軸に垂直な直線偏光に分離して対応する2つの出力ポートからそれぞれ出力する偏光分離器と、3つのポートを有し、第1ポートに入力される光を偏光状態を保持したまま第2ポートに一方向に伝達するとともに、第2ポートに入力される光を偏光状態を保持したまま第3ポートに一方向に伝達する第1および第2光サーキュレータと、を備え、前記第1光サーキュレータの第1ポートが前記偏光分離器の一方の出力ポートに接続され、前記第1光サーキュレータの第2のポートが前記複屈折光学媒質の一端に接続され、前記第2光サーキュレータの第1ポートが前記偏光分離器の他方の出力ポートに接続され、前記第2光サーキュレータの第2のポートが前記複屈折光学媒質の他端に接続され、
前記分岐部は、前記第1光サーキュレータの第3ポートから出力される光を2つに分岐して一方を第1経路に送り、他方を第2経路に送る第1ハーフミラーと、前記第2光サーキュレータの第3ポートから出力される光を2つに分岐して一方を第3経路に送り、他方を第4経路に送る第2ハーフミラーと、を備え、
前記複屈折量差発生部は、前記第1経路を伝搬する光および前記第2経路を伝搬する光に対してπ/2の相対的な複屈折量差を発生させる第1複屈折量差発生器と、前記第3経路を伝搬する光および前記第4経路を伝搬する光に対してπ/2の相対的な複屈折量差を発生させる第2複屈折量差発生器と、を備え、
前記第1偏光分離部は、前記第1複屈折量差発生器によって相対的な複屈折量差の与えられた前記第1経路を伝搬する光と、前記第2複屈折量差発生器によって相対的な複屈折量差の与えられた前記第3経路を伝搬する光とをそれぞれ直交する2つの偏光成分に分離し、
前記第2偏光分離部は、前記第1複屈折量差発生器によって相対的な複屈折量差の与えられた前記第2経路を伝搬する光と、前記第2複屈折量差発生器によって相対的な複屈折量差の与えられた前記第4経路を伝搬する光とをそれぞれ直交する2つの偏光成分に分離する、ことを特徴とする光受信器。 - 請求項1に記載の光受信器であって、
前記複屈折量差発生部は、前記第1経路上および前記第2経路上のいずれか一方に1/4波長板を設けたことを特徴とする光受信器。 - 請求項1に記載の光受信器であって、
前記複屈折光学媒質で発生する遅延時間差の、光の電界振動周期の整数倍からのずれを補正する遅延時間差補正部を備えたことを特徴とする光受信器。 - 差分4位相偏移変調された信号光を復調するための光受信器であって、
入力される差分4位相偏移変調された信号光を直線偏光および円偏光のいずれかに変換して出力する偏光変換部と、
前記偏光変換部で偏光状態の変換された信号光を2つに分岐する分岐部、該分岐部で分岐された一方の光が伝搬する第1アーム、該第1アームとは異なる光路長を持ち、前記分岐部で分岐された他方の光が伝搬する第2アーム、並びに、前記第1アームおよび第2アームを通過した各光を合波して干渉させた後に2つに分岐する合分波部を形成したマッハツェンダ型の光導波路を有し、前記第1アームおよび前記第2アームをそれぞれ伝搬する各光の間に、差分4位相偏移変調された符号の1シンボル分に対応した相対的な遅延時間差を発生させることが可能であり、かつ、前記第1アームおよび前記第2アームの一方が複屈折を有することで当該アームを伝搬する光のTEモード成分およびTMモード成分に対してπ/2の相対的な複屈折量差を発生させることが可能な遅延干渉部と、
前記遅延干渉部の複屈折軸に対して平行または垂直な光学軸を有し、前記合分波部で2分岐された一方の光をTEモード光およびTMモード光に分離する第1偏光分離部と、
前記遅延干渉部の複屈折軸に対して平行または垂直な光学軸を有し、前記合分波部で2分岐された他方の光をTEモード光およびTMモード光に分離する第2偏光分離部と、
前記第1偏光分離部および前記第2偏光分離部でそれぞれ分離されたTEモード光およびTMモード光の一方を受光し、その受光パワーに基づいて前記差分4位相偏移変調された信号光の同相成分を復調した電気信号を出力する第1受信部と、
前記第1偏光分離部および前記第2偏光分離部でそれぞれ分離されたTEモード光およびTMモード光の他方を受光し、その受光パワーに基づいて前記差分4位相偏移変調された信号光の直交成分を復調した電気信号を出力する第2受信部と、
を備えて構成されたことを特徴とする光受信器。 - 請求項6に記載の光受信器であって、
前記偏光変換部は、入力される差分4位相偏移変調された信号光の偏光状態の変化に追随して、該信号光を前記遅延干渉部の複屈折軸に対して45°傾いた偏光面を有する直線偏光に自動的に変換する自動偏光制御器を備えたことを特徴とする光受信器。(7) - 請求項6に記載の光受信器であって、
前記遅延干渉部、前記第1偏光分離部および前記第2偏光分離部を同一の基板上に形成した平面光波回路を備えたことを特徴とする光受信回路。 - 差分4位相偏移変調された信号光を復調するための光受信方法であって、
入力される差分4位相偏移変調された信号光を直線偏光に変換し、
該直線偏光に変換された信号光の偏光面を複屈折光学媒質の固有軸に対して45°傾けて入射し、前記固有軸に平行な方向に沿って伝搬する偏光成分と前記固有軸に垂直な方向に沿って伝搬する偏光成分との間に、差分4位相偏移変調された符号の1シンボル分に対応した相対的な遅延時間差を発生させ、
前記複屈折光学媒質を通過した光を2つに分岐して一方を第1経路に送り、他方を第2経路に送り、
前記第1経路を伝搬する光および前記第2経路を伝搬する光に対してπ/2の相対的な複屈折量差を発生させ、
該相対的な複屈折量差の与えられた前記第1経路を伝搬する光を、前記複屈折光学媒質の固有軸に対して45°傾いた光学軸を有する第1偏光分離部に与えて直交する2つの偏光成分に分離し、
前記相対的な複屈折量差の与えられた前記第2経路を伝搬する光を、前記複屈折光学媒質の固有軸に対して45°傾いた光学軸を有する第2偏光分離部に与えて直交する2つの偏光成分に分離し、
前記第1偏光分離部で分離された偏光成分のうちの少なくとも一方を受光し、その受光パワーに基づいて前記差分4位相偏移変調された信号光の同相成分を復調し、
前記第2偏光分離部で分離された偏光成分のうちの少なくとも一方を受光し、その受光パワーに基づいて前記差分4位相偏移変調された信号光の直交成分を復調する、ことを特徴とする光受信方法。 - 差分4位相偏移変調された信号光を復調するための光受信方法であって、
入力される差分4位相偏移変調された信号光を直線偏光および円偏光のいずれかに変換し、
該偏光状態の変換された信号光をマッハツェンダ型の光導波路を有する遅延干渉部に与えることにより、該遅延干渉部の光路長が異なる第1アームおよび第2アームをそれぞれ伝搬する光の間に、差分4位相偏移変調された符号の1シンボル分に対応した相対的な遅延時間差を発生させ、かつ、複屈折を有する一方のアームを伝搬する光のTEモード成分およびTMモード成分に対してπ/2の相対的な複屈折量差を発生させ、
前記遅延干渉部から出力される相補2出力光を、前記遅延干渉部の複屈折軸に対して平行または垂直な光学軸を有する第1偏光分離部および第2偏光分離部にそれぞれ与えてTEモード光およびTMモード光に分離し、
前記第1偏光分離部および前記第2偏光分離部でそれぞれ分離されたTEモード光およびTMモード光の一方を受光し、その受光パワーに基づいて前記差分4位相偏移変調された信号光の同相成分を復調し、
前記第1偏光分離部および前記第2偏光分離部でそれぞれ分離されたTEモード光およびTMモード光の他方を受光し、その受光パワーに基づいて前記差分4位相偏移変調された信号光の直交成分を復調する、ことを特徴とする光受信方法。
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