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JP4167431B2 - Inspection board for biochemical inspection - Google Patents

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JP4167431B2
JP4167431B2 JP2002049270A JP2002049270A JP4167431B2 JP 4167431 B2 JP4167431 B2 JP 4167431B2 JP 2002049270 A JP2002049270 A JP 2002049270A JP 2002049270 A JP2002049270 A JP 2002049270A JP 4167431 B2 JP4167431 B2 JP 4167431B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、核酸、核酸誘導体、タンパク質、糖質、細胞、細胞断片などの生化学物質を含む生化学的検査に使用するための検査基板と、これに使用する生化学物質固定用の微小基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
遺伝子操作技術の分野では、多彩な生物の全遺伝子機能や僅かなヌクレオチド多型の差、あるいはタンパク質の多様性などを効率的に解析するための技術開発が進んでおり、これらの分野では、遺伝子の極く一部を固定して操作するための検査基板が利用されている。検査基板の例として、DNAチップは、スライドガラス等の担体に多数のオリゴヌクレオチド又はDNA分子を整列させたマイクロアレイである。検査基板を用いる生体物質解析技術は、DNA以外の生体分子、例えば、タンパク質や化学物質にも適用することができ、創薬研究、疾病の診断法やその予防法の開発、エネルギーや環境問題対策等の研究開発に新しい手段を提供するものとして期待されている。
【0003】
DNAチップ技術が具体化してきたのは、DNAの塩基配列をオリゴヌクレオチドやDNA断片とのハイブリダイゼーションによって決定できるという発見に始まった。DNAチップ、マイクロアレイの作製技術が開発され、(多数の)遺伝子発現を対象としてその変異や多型などを短時間で効率よく調べることが可能となった。DNAチップは、種々の遺伝子に対応した多数のオリゴヌクレオチドまたはDNAの断片(プローブともいう)を、チップの固体表面に整列させて固定化し、固定した多数のプローブをマトリックスに形成した素子である。通常、1枚のDNAチップ上には、数千から数万のオリゴヌクレオチド個体が固定化されていた。
【0004】
DNAチップを用いる方法では、複製連鎖反応を用いて、試料としてのmRNA(メッセンジャーRNA)のcDNA(相補的なDNA)を合成し、断片化した後に各断片に蛍光標識をつけて標識断片とする。これらの標識断片をDNAチップに接触させ、固定化させてあるオリゴヌクレオチドまたはDNA断片にハイブリダイゼーションさせる。標識断片は配列が相補的なオリゴヌクレオチドまたはDNA断片に保持され、過剰量の標識断片は、洗浄操作で除去される。その後、蛍光測定によって保持された標識断片の量及び位置を検出し、対応するオリゴヌクレオチドまたはDNA断片の種類を調べる。この方法は配列既知の遺伝子の発現をモニタするのに適している。cDNAの代わりに、ゲノムDNAの断片を標識して、同様にプローブとのホモロジーを調べることもできる。
【0005】
DNAチップの製造方法は、大別して次の3種類がある。第1の方法では、光化学的に除去できる保護基で修飾した複数のリンカーを、アミノ基などを介して、固相表面に結合させて配列しておく。フォトリソグラフィー技術は、半導体製造技術で開発されたものであるが、この技術を応用して、所望のリンカー固定位置のみを照射できるマスクを介して光照射し、保護基を除去する。次に、光化学的に除去できる保護基をもつ単量体を導入して脱保護された部位に限って最初のカップリング反応を行なう。これによって、その部分だけオリゴヌクレオチドが伸長される。このようなフォトリソグラフィー及び単量体の導入を多数回にわたり、繰り返すことにより、所望のオリゴヌクレオチドマトリックスを形成する。
【0006】
これとは別に狙った部位にモノヌクレオチド誘導体を次々とインクジェット法などで吹き付けて重合させ、それぞれの部位に異なったオリゴヌクレオチド等を合成する方法もある。
【0007】
第2の方法は、固定化するオリゴヌクレオチドを予め準備し、そのオリゴヌクレオチドまたはDNA断片をガラスやポリマー膜などの基板表面に微量滴下し、その位置に共有結合等によって固定化する。例えば、基板表面にイソチオシアネート基を導入しておき、オリゴヌクレオチドの末端をアミノ基にしておけば、イソチオシアネート基固定位置にオリゴヌクレオチドを共有結合によって容易に固定化することができる。
【0008】
第3の方法では、固定化するオリゴヌクレオチドまたはDNA断片を予め準備し、それをガラスやポリマー膜などの基板の表面に微量滴下し、その滴下位置に吸着作用を利用して固定化する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の第1の方法では、オリゴヌクレオチドを伸長するごとに、フォトリソグラフィー及び単量体の導入を繰り返さなければならず、あるいは毎回デザインに従って決められたヌクレオチド誘導体を滴下して重合させる動作を繰り返さねばならない。この種のDNAチップを作製するのに長時間を要し、且つ、それぞれ異なる配列のオリゴヌクレチドを1つの基板上に作製するにはマスクや操作の複雑さから製造コストが高くなった。
【0010】
上記の第2の方法と第3の方法とは、いずれの方法においても、化学合成または複製連鎖反応などにより増幅した複数種のオリゴヌクレオチドを専用のスポッティング装置に取り込み、固相表面に順次配列して滴下するので、1つの基板上に種種のオリゴヌクレチドを滴下するには、その数だけのスタンプピンを揃えて交換使するか、またはスタップピンを洗浄して使用しなければならなかった。この点で装置や作業上の大きな問題があった。特に、スタップピンを洗浄して再度使用する場合には、完全な洗浄がなされないと、異なるオリゴヌクレチドが混ざり正確な検査ができなくなるという事態に至る。このような操作の複雑さからDNAチップを作製するのに長時間を要し、これらの方法でも製造コストが高くなるという問題があった。また、上記のDNAチップの製造方法では、いずれの方法においても、同じオリゴヌクレオチドマトリックスをもつDNAチップを大量に製造する場合、各DNAチップに同じ操作を繰り返して1枚ずつ製造する必要があるので、その製造コストがさほど低下しない問題があった。
【0011】
また、検査の際には、症状および検査目的に応じて、多数の組み合わせがあり、適宜それぞれに応じたDNA配列が用意されるべきであるが、これには製造コストが多くかかるために、数千から数万のオリゴヌクレオチドが固定化されている汎用的なDNA識別用基板が用いられている。
しかしながら、このような非常に多種のDNAについて相補的な結合が行われるために、被検査DNAの多数の複製培養、及びそれぞれに蛍光体等の識別官能基を付与する必要があり、結果として、被検査DNAの相補結合の量は少なくなり、相補速度が遅くなり、結果を得るまでに長時間を要し且つ費用がかかるという問題があった。さらに、DNA検査は個人のプライバシーが関連する事項であり、人個人が必要とする検査のみ行う要求に答えることができなかった。
【0012】
本発明は、核酸、核酸誘導体、タンパク質、および化学物質、糖質、細胞などの生化学物質を検出、選別又は入手するために用いる基板を、極力小型化し、被検査物質の量を削減するとともに、反応速度を促進し、検査時間および経費の削減を計り、短縮することができる検査基板を提供するものである。
本発明は、検査基板を用いて、吸着、化学的相互作用、ハイブリダイズ等により、その表面に固定化してある物質を特異的に相互作用する核酸、核酸誘導体、タンパク質、化学物質、糖質細胞を純化、分取することのできる検査基板を提供するものである。
さらに、本発明は、上記生化学物質を検出するために用いる検査基板の調製時間を出きるだけ短縮して、基板製造コストを低減することのできる検査基板を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の検査基板は、生化学物質を用いて生化学的検査を行なうための検査基板であって、前記生化学的検査に必要なそれぞれ1種類の生化学物質のみが固定面に固定化された複数の微小基板を、1つの搭載手段に搭載したことを特徴とするものである。
【0014】
さらに本発明は、前記微小基板は、前記固定面の裏面を搭載手段側に向けて搭載されており、前記裏面には、前記搭載手段に搭載された状態で読み取り可能で、前記1種類の生化学物質に対応する識別記号が付与されていることを特徴とする
【0015】
ここに生化学物質は、この明細書では、核酸、核酸誘導体、タンパク質、糖質を含む。また、生化学的物質には、細胞、細胞断片及び、細胞構成物質を含むものとする。
【0016】
本発明の微小基板は、このような生化学物質の中から選んだ1種類だけを表面に固定した微小基板を含むが、このような微小基板が予め多数調製して準備され、各微小基板にそれぞれ異なる多数の種類の生化学物質をそれぞれ固定されている。生化学的検査の要求により、予め準備した微小基板の中から、必要な種類の生化学物質を固定した微小基板だけを選択して、検査基板として配列され、検査基板がその検査に提供される。
【0017】
ここに、生化学的検査とは、上記の生化学的物質を利用する全ての検査、試験、実験、その他の操作が含まれる。生化学的検査には、核酸、核酸誘導体、タンパク質、糖質、細胞、細胞断片又は化学物質を用いて、これら化学物質を検出、純化若しくは分別する過程を含む。このような検査は、例示すれば、遺伝子の発現、変異、多型等の同時解析、および創薬研究、疾病の診断や予防法の開発、エネルギーや環境問題対策等の研究開発に新しい手段を提供するものとして非常に期待される核酸、核酸誘導体、タンパク質、糖質、細胞および化学物質を検出、定量するため、あるいはタンパク質や細胞の相互作用、吸着、抗原抗体反応等の容易な検出を通して基板の固定物質と相互作用する物質を純化、分取するために用いる基板に関する。
【0018】
本発明の検査基板では、このような特定種類の生化学物質を表面に固定した複数の微小基板と、これら微小基板を配列して保持する搭載手段とから成り、検査基板は、予め、検査に必要な生化学物質の集合だけを配置することができ、検査基板を使用すれば、必要な検査のみを迅速且つ低額で実施することが可能になる。
【0019】
このような搭載手段は、微小基板を多数配列できる平板状の基台が利用できる。基台は、微小基板を配置すべき場所に微小基板の外形に対応する形状の凹みを予め多数設けたトレーが利用できる。凹み部に定置することにより、微小基板の位置付けと定置が可能になる。
また、搭載手段は、容器状であってもよく、容器は、微小基板が装入可能で、開放のまま、ないし密閉可能なものが利用できる。例示すれば、ガラス管や樹脂管がある。
【0020】
本発明において、微小基板には、微小基板又は微小基板に固定される生化学物質を識別するための標識、即ち識別用の符号が付記されているものが好ましい。識別符号は、微小基板の表面、底面あるいは側面に、微小基板を識別して特定し、又は、微小基板上に固定されるべき又は固定された生化学物質を特定する符号として付記される。このような識別符号は、予め、基板表面に書き込まれており、その後の生化学物質の固定操作、配列操作、及び所要の検査工程で、読み取取りながら、コンピュータ制御の下で、誤操作の防止を図り、自動機械による処理を効率的に実施することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の微小基板は、1個の微小基板には、予め特定の1種類の生化学物質しか表面に固定されないので、生化学物質の固定に要する表面、即ち、固定面を備えれば特に、外形は限定されないけれど、生化学物質の固定面は平滑な平面であることが好ましい。
【0022】
各微小基板には特定の1種類の生化学物質が予め固定されて、備蓄され、検査に際しては、多数の微小基板が配列されて検査に提供される。これら多数の微小基板は、搭載手段に配列されて、検査基板として提供する。他方の搭載基板は、好ましくは、平板状であり、その上面に、上記の微小基板が多数、配置される。多数配置するために、微小基板は、縦横に行列状に配列することもできる。
検査基板の1つの例として、図1に、外形矩形状の多数の微小基板2...を、搭載手段として、外形矩形状のトレー3の上面に搭載した検査基板1を示す。
【0023】
微小基板について、各微小基板には、表面の固定面には、特定の1種類の生化学物質が固定されるが、固定面は、表面粗さRaが0.5μm以下の平滑面であることが好ましい。この表面粗さの規定は、特に、検査過程で、生化学物質の蛍光標識を利用して蛍光判定が使用される検定基板には、特に好ましい。即ち、表面粗さRa0.5μmを越える表面粗さであると、検査過程で蛍光により検査を行なう際、蛍光発色のための励起光が表面で散乱されて、蛍光判定が困難になるからである。また、固定面が平面であることは、検査精度を向上させる。特に、表面粗さRa0.2μm以下の平滑面であることが好ましい。
【0024】
微小基板は、ポリマー、セラミック、シリコンから形成することができる。
これらの材料は、特に、疎水性であるか、又は親水性に乏しいことが好ましい。
ポリマーを例示すれば、酢酸セルローズ系、ポリビニル系、ポリエステル系ポリマーなど利用できる。
ポリビニル系ポリマーには、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートがある。
ポリエステル系ポリマーには、例えば、ポリエチレンテレフタレートやビスフェノールAのポリカーボネートがある。
【0025】
セラミックスは、酸化物焼結体を含み、例えば、アルミナ、サファイア、シリカ、ジルコニア、チタニア、ムライト、炭化ケイ素などが利用できる。セラミックスには、ガラスを含み、例えば、珪酸系ガラス、ホウ珪酸系ガラス、が利用される。シリカ層を表面に持つガラスも好ましく用いられる。
微小基板の材料には、金属、特に、不活性で耐食性の高い金属ないし亜金属、これらの合金を含む。例えば、この材料は、シリコンその他の半導体材料が利用できる。
【0026】
特に、ガラス、シリコン及びセラミックスの微小基板が利用され、これらの材料は、上記の如く平滑にする表面処理が容易であり、蛍光スキャニング装置による解析も容易となる利点がある。
【0027】
微小基板は、このような材料から、固定面に平滑な平面を有し、形状は特に問わないが、通常は、上面が矩形状の薄板を利用することができる。外形寸法は、例示すれば、縦横の長さが0.2〜3.0mmの範囲で、その厚さが、0.1〜2.0mmの範囲のものが利用できる。図3(A)には、このような外形矩形状の微小基板20を示す。
【0028】
微小基板の製造においては、上記材料から、微小基板より相対的に大きな板材、例えば、平板、を形成し、適宜、分割して、微小基板にすることができる。分割には、ダイソーなどの切断刃を利用して、板材を切断し、切り出すことができる。例示すれば、シリカガラス、サファイアガラスやシリコン、ポリマーなどの平板から、ダイソーにより切り出す。
【0029】
好ましい分割の方法には、上記の板材ないし平板を形成する際に、予めその表面に格子状の割り溝を設けて、後に、割り溝を折り曲げて多数の矩形状の微小基板に分割する方法を採用することができる。
割り溝による分割は、シリカガラス、サファイアガラス、シリコンやセラミックスなどの比較的脆性的な材料には好ましく適用することができる。
板材ないし平板には、分割する前に後述する識別記号の付記や、必要な表面処理などを施したあと、割り溝に沿って分割し微小基板20を得る。
【0030】
微小基板は、固定すべき生化学物質に応じて、予め、微小基板の固定面に形成した表面層を含むものか好ましい。図3(C)は、上記矩形状の微小基板20の全面に表面層6を形成した例を示す。表面層6は、生化学物質を微小基板の固定面21上に確実に固定するための結合層として利用するものである。微小基板20の材料疎水性であるかあるいは親水性に乏しいものであるときは、上記の表面層6は、核酸、核酸誘導体、タンパク質、糖質、細胞、細胞断片ないしその他の化学物質などの固定されるべき物質と、静電結合や共有結合により結合して、微小基板上の固定を確実にするものである。
【0031】
固定面上の表面層には、金、ポリ−L−リシン、ポリエチレンイミンなどのポリ陽イオン物質の薄膜を利用できる。微小基板4を表面処理して薄膜を形成することができる。また、薄膜は、アミノ基、アルデヒド基、エポキシ基などの官能基を有するシランカップリング剤によってその表面処理して形成することもできる。ポリ−L−リシン等を用いる処理に、シランカップリング剤による処理を組み合わせて行ってもよい。
【0032】
固定面又はその上に形成した上記薄膜上に、さらに表面層を形成することもできる。このような表面層は、電荷を有する親水性の高分子物質を含む層や架橋剤からなる層を含む。上記の固体表面の表面層は、微小基板中に上記のシランカップリング剤又は親水性ないし架橋性の高分子を含有ないし含浸させることにより、形成することもできる。
【0033】
この実施形態の微小基板には、予め、識別符号5が付与されている。識別符号は、基板を識別するものでも、固定すべき物質を表示するものでもよいが、識別符号を検出してデータと照合して解読することにより、基板又は、固定された物質を識別するものである。
【0034】
識別符号は、微小基板の表面ないし固定面のほか、裏面又は側面などの任意の位置に付与することができる。識別符号は、公知のものが利用でき、微小基板のいずれか外面に表記して、文字、数字、記号、その他の符号や、光学的又は磁気的に読み取り可能なコード情報、例えば、二次元的、三次元的なバーコード、ないしドットコードなどがある。特に、微小基板が小さなものであるから、識別符号は、微細な形態にして光学的に又は磁気的な検出可能なものが好ましい。図3(B)には、二次元的コードから成る識別符号5を、微小基板2の底面24に形成した例を示している。
【0035】
識別符号は、インクや塗料などにより文字、数字、記号や上記のバーコードを印刷することにより表示することができる。この場合に使用するインクや塗料は、検査工程で生物試料を溶解または懸濁させる溶媒に対する耐薬品性・耐食性がある塗膜材料から選ぶのが好ましい。好ましくは、紫外線硬化型樹脂含有インクを塗膜して、識別符号を表した紫外線パターンを照射するか、あるいはレーザ走査して印刷することもできる。
【0036】
また、識別符号は、インクなどによる印刷以外に、光学的に検出可能なものとして、レーザ照射により微小基板の面に直接に描くことも利用できる。図3(B)の例は、レーザビームにより、パターン化したドット符号5の配列を微小基板20の底面24に彫り込んだ例を示している。
さらに、磁気的に検出可能な識別符号としては、基板上に磁気層を形成し、磁気ヘッドにより磁化させて記号化し、読み取り可能にしたものも採用できる。
【0037】
レーザ照射により表示する識別符号は、照射面に走査レーザービームの熱により固相担体表面を部分的に溶解して、所要のマークを彫刻して描くものが、耐薬品性を考慮しなくて良いので、好都合である。
他方、レーザ照射の識別符号場合には、彫り込まれた符号のエッジ部が盛り上がる現象が見られる。図3(B)においては彫りこまれたドット符号の回り、即ち、エッジ部が、環状に隆起する。この盛り上がりは3μm以下が好ましく、更には1μm以下がより好ましい。エッジ部の高さ3μm以上の盛上りがあると、識別符号5が彫られた多数の微小基板を保管する際に、基板同士の当りによりエッジ盛り上がり部が擦られ、欠落粒子(あるいは「パーティクル」)として剥離し、パーティクルが、その後の検査および純化その他の作業操作を困難にする恐れがあるからである。
【0038】
図3(D)は、微小基板20の固定面21上の表面層上に、生化学物質7が固定された微小基板2を模式的に示している。固定に際しては、種々の方法が利用され、例えば、スタンプピン法やインクジェット法がある。スタンプピン法では、例示すれば、先端にスリットを形成したスタンプピンを用いるスリット方式や針先の尖端に溶液を付着させるピン方式や、直径1mm以下のリング内に溶液を膜状に張り、その中をピン先で貫くピン−リング方式などが広く利用できる。
生化学物質は、微小基板20上への固定に先だって、予め処理して、その分子末端に、基板表面の薄膜ないしは表面層と静電結合または共有結合するように、相互作用に関与しうる官能基を導入しておくことが好ましい。そのような官能基は、チオール基、アミノ基、アルデヒド基、カルボン酸基、ビオチンを挙げることができる。特に、官能基は、チオール基、アミノ基が好ましい。
【0039】
以上の如く固定化調製した各微小基板2には、図3(D)に示すように、その固定面21の表面上に、核酸などの上記生化学物質7が1種類だけ固定される。1個の微小基板に同じまたは異なった生化学物質7の一種のみを固定した微小基板2は、多数の生化学物資を網羅するように多数準備される。そして、検査、試験、実験などの目的と仕様に応じて、必要な特定の種類と量の生化学物質を固定した基板だけが多数選ばれる。選ばれた微小基板は、搭載手段として、例えば、上記トレー3上に配列して搭載され、あるいは、選択した多数の微小基板は、適当な容器に組み入れられて、検査基板1とされる。
【0040】
搭載手段については、多数の検査工程における検査基板の利用の形態によって異なるけれども、セラミックス、ポリマーないし金属から平板状ないし皿状に形成することができる。搭載手段には、上面に、外形が微小基板に対応する凹み部を備えており、それぞれの凹み部内に、上記選択された一組の微小基板を順次載置して定置され、検査基板とされる。以後の管理、検査は、検査基板を単位として実施される。
【0041】
図2は、搭載手段として、平板状のトレー3の例を示しいる。トレー3の上面には、上記の矩形状微小基板2の外形の下部が嵌るように形成した多数の凹み部32を備えている。上記の如く要求により、生化学物質ごとに選ばれた多数の微小基板2a・・・・2fは、トレー3の表面に形成した多数の凹み部32・・・・のそれぞれに嵌め入れて定置し、図1に示すような検査基板1とされる。凹み部32としては、表裏に貫通し、且つ、微小基板の係止部(例えば、段差)を有する形状にすることができ、凹み部32に嵌め入れた微小基板2の底面が、トレー3の底面33側から視認できるので、微小基板の底面側の識別符号を、トレーの裏側から読みとることができる。あるいは、トレー3をガラスの透明体で形成してもよく、凹み部を有底にして、ガラスを通して読み取ることもできる。
尤も、微小基板は、それぞれの識別符号により識別されて所定の凹み部に定置される場合には、その後の微小基板の識別符号を読みとることは不要にすることもでき、この場合には、上記の如く、読み取りを考慮したトレーの構造は必ずしも必要でなくなる。
【0042】
これらの微小基板を利用した検査基板は、核酸を固定して使用するDNA基板として広く利用することができる。核酸以外の生化学物質、例えば、抗体、を固定化し、その抗体に相互作用する抗原、糖質、細胞等を検出し、選択純化し、または分取することにも利用される。また、例えば、化学物質を固定化し、それに相互作用を起こす抗原、糖質、細胞等を検出し、純化し、あるいは分取することも可能である。
【0043】
【実施例】
[実施例1]
この実施例では、基板材料にアルミナを選んで微小基板を調製した。アルミナ平板は、寸法65×40mm、厚み0.2mmの外形を有し、表面には、縦0.6mm間隔、横0.35mm間隔で多数の直交する多数の割り溝が形成されている。アルミナ平板は、バレル研磨およびサンドブラスト処理により、面粗さRaが0.2μm、0.35μm、0.5μmおよび0.6μmにしたアルミナ板を得た。
【0044】
このアルミナ平板に対して、蛍光光度分析装置を用いて励起波長532nmおよび630nmで、バンド幅1.5nmの光を照射し、各波長の蛍光スペクトルを測定した。面粗さRaが0.2μmのアルミナ平板に対しては、蛍光標識として良く用いられるCy3およびCy5の検出波長である570および660nmには、吸収極大ピークは観察されなかった。これら蛍光標識を用いて検査する基板として使用可能であることが判った。表面粗さRaが大きくなると、励起波長の反射光のバンド幅が広くなる傾向があり、表面粗さRaが0.6μmになると、反射光バンド幅は、蛍光検出波長域まで広がり、570および660nmの波長光が基板からの反射光とそれぞれ重なってしまい、検査の精度を低下させることがわかった。
【0045】
割り溝が施された上記のアルミナ基板に、レーザービーム走査により識別符号を彫刻した。アルミナ基板の表面で、割り溝で区画された領域の内側であって、0.55×0.25mm角の各領域に、数千種にもおよぶ生化学物質とその他の検査体の種類を考慮し、YAGレーザービームを走査して、2次元バーコードを掘り込んだ。掘り込んだ2次元バーコードのレーザ読取りを確認して、0.5秒で読取りが可能であり、識別符号5として有効であった。
【0046】
識別符号を掘り込んだ表面を表面形状顕微鏡を用いて表面起伏を観察し、レーザビームを照射して表面に形成したスポット孔のエッジ部の盛り上がり量ないし高さを測定した。レーザー照射出力を落とし、イメージセンサーでコード読取り可能な掘り込み深さで、ビームスポット孔の回りのエッジ部の盛り上がりは0.8μmであった。
【0047】
エッジ部の盛り上がりは、摩耗なしい剥離、脱落が生じやすいが、この点について、種々高さの盛り上がりを持つ基板を重ねあわせ60サイクルの横振動を1分間与える試験をして、その後の盛り上がり部の高さを測定した。その結果、5μmの盛り上がりでは試験後4.7μmまで磨耗しており、3μm以下では殆ど変化が見られなかった。このことから、レーザビームによる基板に付す識別符号5としてはエッジ部の盛り上がりは3μm以下であれば、基板の擦れによる磨耗はなく、欠落粒子に起因した検査への影響はないことが確認された。
【0048】
[実施例2]
実施例1の知見を下にして、表面粗さRa0.35μmの平面を有し、割り溝付きアルミナ基板の裏面にレーザーにて識別記号5を彫刻したあと、割り溝に従って分割して、長さ0.58mm、幅0.30mm、厚み0.20mmの微小基板20を多数作り、これらを利用して、以下の処理を行った。
【0049】
微小基板20の洗浄のために、20%水酸化ナトリウム水溶液と95%エタノールとの混合液中に上記分割された微小基板4を浸漬して室温で2時間で振とうし、次いで、蒸留水で洗い流して洗浄した。
【0050】
微小基板20に表面層6を形成するために、アミノプロピルトリメトキシシランの2%エタノール溶液に浸し、室温で1時間振とうし、その後取り出して、エタノールで洗浄した。その後、乾燥器にて110℃で15分間、加温乾燥させ、シラノ化合物薄膜で被覆した微小基板20を得た。
【0051】
この微小基板20を活性エステル化を行なった後、微小基板の固定面上に、25の塩基配列をもつオリゴヌクレチドを1種類だけ点着して、塩基数25のオリゴヌクレチドを固定化した微小基板2を得た。
【0052】
この微小基板2をトレー3上に載置し、微小基板2に固定化されたオリゴヌクレチドに相補的なフルオレセイン結合オリゴヌクレチドを基板上に添加してハイブリダイゼーションさせた後、余分なフルオレイン結合オリゴヌクレチドをエタノールにて洗い落とした。乾燥したあと、微小基板の固定面の蛍光測定を行なった。上記オリゴヌクレチドを点着した微小基板においては、波長473nmの明確な蛍光が認められ、検出に充分有用であることが判った。
【0053】
[実施例3]
実施例2と同様の手順で、塩基数の異なるオリゴヌクレチドをそれぞれ1種類だけ固定化した基板2を多数調製し、おのおの2個の基板を内径0.5mmの透明なガラス管に挿入し、検体となるオリゴヌクレチドの塩基数を検出する検査基板1を調製した。 透明ガラス管に組み入れた微小基板は、微小基板2の底面に施した二次元バーコードの識別符号5をレーザ読取装置を用いて、読み取って確認することができた。
【0054】
[実施例4]
実施例2に示したアルミナ平板から分割して、同様にアルカリ洗浄した微小基板4の表面に、以下の手順で、ポリL−リシン薄膜形成を行なった。まず、微小基板は、ポリL−リシン希釈液に浸し1時間放置し、液から取りだし遠心分離機を用いて500rpmの回転数で1分間遠心分離し、余分なポリL−リシン溶液を除いた。その語、吸引式恒温器に入れ40℃にて5分間乾燥させ、保管容器に移し室温で2週間保持してポリL−リシン薄膜を微小基板20に十分に定着させて、表面層6を形成した。
【0055】
このポリL−リシン薄膜形成の微小基板20は、点着用のガラストレーに並べ、各微小基板20には、予め調製された濃度約1μg/μリットルのDNA溶液を点着した。点着後、各微小基板は、後処理溶液で処理し、エノールで洗浄した後に、乾燥して、1種類のDNA7のみを固定した基板2を作製した。同様にして、異なる種類のDNAのみが固定された基板2を、順次調製した。DNAを固定した多数の微小基板2をガラストレーに載置したまま、ガラスケース内に保管し室温で保存した。こうして微小基板ごとに異なる種類のDNAだけが固定された多数の微小基板が準備された
【0056】
検査に際しては必要な項目のみを検査するのに対応して必要な組み合わせのDNAが要求されるので、要求に従って該当するDNAの組を、上記準備された多数のDNA基板から識別符号により確認しながら選択し、一組の選択した微小基板をトレー3上に配列して、検査基板1とした。トレー上には、基板ザイズの凹み部が配置されており、微小基板の固定が容易である。こうして検査の要求に応じて、検査に必要な項目からDNAを固定した微小基板を選択して検査を行うことが可能となった。組みこむべき微小基板の確認と選択は、ガラスケースを通して、レーザ読み取り装置により識別符号5を判別してなされた。
【0057】
【発明の効果】
本発明の微小基板は、検査に必要に生化学物質、例えば、核酸、核酸誘導体、タンパク質、糖質、細胞、細胞断片などの1種だけを1個の微小基板に固定化するので、このような多数の微小基板を予め多数準備し、検査その他の操作に所要の生化学物質の配列を、上記微小基板から選択して配列することができ、従って生化学物質を検出するために用いる検査基板の製造時間を短縮するこができ、製造コストの低減が可能となる。
【0058】
微小基板は、単一の生化学物質を固定するものであるから、極めて小さい基板に小型化することができ、検査の準備において、このような微小基板を検査目的に対応するように最小数を選択して配列すればよいから、被検査物質の量を削減するとともに、目的とする項目以外の発現がないことより検査時間および経費の削減が可能となる。
【0059】
検査基板は、各微小基板に1種類の生化学物質のみを固定した微小基板を選択して、多数の選択した微小基板を搭載手段に配置することにより構成されるので以後の検査工程での処理操作とその管理が容易になる。
【0060】
特に、各微小基板には識別符合を付しておれば、微小基板の調製と配列、その後の検査工程では、逐次、識別符号を読み取って、微小基板と固定した生化学物質を特定して、誤操作を回避しながら、検査工程を実施することができる。
【0061】
本発明の検査基板を使用することにより、微小基板の表面に固定化した物質と特異的に相互作用する核酸、核酸誘導体、タンパク質、化学物質、糖類、細胞などを、吸着、化学的相互作用、ハイブリタイズなどの操作により、目的に応じて、純化と分取をすることが容易に実施可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る検査基板の外観図。
【図2】 本発明の実施例に係る微小基板の群とトレーとを示す外観図。
【図3】微小基板の外観図であって、(A)は微小基板の外形を、(B)は識別符号を底面に付した微小基板を、(C)は表面層を形成した微小基板を、(D)は固定面に生化学物質を固定した微小基板を、それぞれ示す。
【符号の説明】
1 検査基板
2 微小基板
3 トレー
5 識別符号
6 表面層
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a test substrate for use in biochemical tests containing biochemical substances such as nucleic acids, nucleic acid derivatives, proteins, carbohydrates, cells, cell fragments, etc., and a micro-substrate for immobilizing biochemical substances used therefor About.
[0002]
[Prior art]
In the field of gene manipulation technology, technological development for efficient analysis of all gene functions of various organisms, slight differences in nucleotide polymorphisms, or protein diversity is advancing. Inspection boards are used to fix and operate a very small part of the above. As an example of a test substrate, a DNA chip is a microarray in which a large number of oligonucleotides or DNA molecules are aligned on a carrier such as a slide glass. Biomaterial analysis technology using test substrates can be applied to biomolecules other than DNA, such as proteins and chemicals, drug discovery research, development of disease diagnosis and prevention methods, energy and environmental countermeasures It is expected to provide a new means for research and development.
[0003]
The realization of DNA chip technology began with the discovery that the base sequence of DNA can be determined by hybridization with oligonucleotides or DNA fragments. Development techniques for DNA chips and microarrays have been developed, and it has become possible to efficiently examine mutations and polymorphisms in a short time with respect to gene expression. A DNA chip is an element in which a large number of oligonucleotides or DNA fragments (also referred to as probes) corresponding to various genes are aligned and immobilized on a solid surface of the chip, and a large number of immobilized probes are formed in a matrix. Usually, thousands to tens of thousands of oligonucleotide individuals are immobilized on one DNA chip.
[0004]
In the method using a DNA chip, cDNA (complementary DNA) of mRNA (messenger RNA) as a sample is synthesized using a replication chain reaction, and after fragmentation, fluorescent fragments are attached to the fragments to form labeled fragments. . These labeled fragments are brought into contact with a DNA chip and hybridized to the immobilized oligonucleotide or DNA fragment. The labeled fragment is held in an oligonucleotide or DNA fragment having a complementary sequence, and an excessive amount of the labeled fragment is removed by a washing operation. Thereafter, the amount and position of the labeled fragment retained by fluorescence measurement is detected, and the type of the corresponding oligonucleotide or DNA fragment is examined. This method is suitable for monitoring the expression of genes of known sequence. Instead of cDNA, a fragment of genomic DNA can be labeled, and the homology with the probe can be similarly examined.
[0005]
There are roughly the following three types of DNA chip manufacturing methods. In the first method, a plurality of linkers modified with a protecting group that can be removed photochemically are bonded to the surface of a solid phase via an amino group or the like and arranged. The photolithographic technique has been developed as a semiconductor manufacturing technique. By applying this technique, light is irradiated through a mask that can irradiate only a desired linker fixing position, and the protecting group is removed. Next, a monomer having a protecting group that can be removed photochemically is introduced, and the first coupling reaction is carried out only at the deprotected site. As a result, the oligonucleotide is extended by that portion. By repeating such photolithography and monomer introduction many times, a desired oligonucleotide matrix is formed.
[0006]
Apart from this, there is also a method in which mononucleotide derivatives are sprayed one after another to the target site by an ink jet method or the like and polymerized to synthesize different oligonucleotides at each site.
[0007]
In the second method, an oligonucleotide to be immobilized is prepared in advance, a small amount of the oligonucleotide or DNA fragment is dropped on the surface of a substrate such as glass or a polymer film, and immobilized at that position by covalent bonding or the like. For example, if an isothiocyanate group is introduced on the substrate surface and the end of the oligonucleotide is an amino group, the oligonucleotide can be easily immobilized by covalent bonding at the isothiocyanate group fixing position.
[0008]
In the third method, an oligonucleotide or DNA fragment to be immobilized is prepared in advance, and a small amount thereof is dropped on the surface of a substrate such as glass or a polymer film, and is immobilized at the dropping position using an adsorption action.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the first method described above, every time the oligonucleotide is extended, photolithography and introduction of the monomer must be repeated, or the operation of dropping the nucleotide derivative determined according to the design and polymerizing each time is performed. Must be repeated. It took a long time to produce this type of DNA chip, and the production cost was high due to the complexity of the mask and operation to produce oligonucleotides with different sequences on one substrate.
[0010]
In each of the second method and the third method, a plurality of types of oligonucleotides amplified by chemical synthesis or replication chain reaction are taken into a dedicated spotting device and sequentially arranged on the solid phase surface. Therefore, in order to drop various kinds of oligonucleotides on one substrate, it was necessary to arrange and use the same number of stamp pins or to clean and use the stub pins. In this respect, there was a big problem in the apparatus and work. In particular, when the stabbing pins are washed and used again, unless complete washing is performed, different oligonucleotides are mixed and an accurate inspection cannot be performed. Due to the complexity of such operations, it takes a long time to produce a DNA chip, and these methods also have a problem that the production cost increases. In any of the above methods for producing a DNA chip, when a large number of DNA chips having the same oligonucleotide matrix are produced, it is necessary to repeat the same operation for each DNA chip and produce them one by one. There was a problem that the manufacturing cost did not decrease so much.
[0011]
  Also, there are many combinations depending on the symptoms and the purpose of the test, and DNA sequences corresponding to each should be prepared as appropriate. A general-purpose DNA identification substrate on which thousands to tens of thousands of oligonucleotides are immobilized is used.
However, in order to perform complementary binding for such a great variety of DNAs, it is necessary to provide a large number of replication cultures of the DNA to be tested, and to each of which an identification functional group such as a fluorescent substance is added. There is a problem that the amount of complementary binding of the DNA to be tested is reduced, the speed of complementation is slow, and it takes a long time and results in obtaining a result.there were. Furthermore, DNA testing is a matter related to personal privacy, and it has not been possible to answer the request to perform only the testing required by the individual.
[0012]
The present invention reduces the amount of a substance to be inspected by miniaturizing a substrate used for detecting, selecting or obtaining nucleic acids, nucleic acid derivatives, proteins, and biochemical substances such as chemical substances, carbohydrates, and cells. The present invention provides an inspection substrate that can accelerate the reaction speed, reduce the inspection time and cost, and can shorten the inspection substrate.
The present invention relates to a nucleic acid, a nucleic acid derivative, a protein, a chemical substance, a sugar cell that specifically interacts with a substance immobilized on its surface by adsorption, chemical interaction, hybridization, etc. using a test substrate. It is intended to provide an inspection substrate capable of purifying and separating the components.
Furthermore, the present invention is to provide a test substrate capable of shortening the preparation time of the test substrate used for detecting the biochemical substance as much as possible and reducing the substrate manufacturing cost.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
  The inspection board of the present invention is an inspection board for performing a biochemical inspection using a biochemical substance,Necessary for the biochemical examinationMultiple micro-substrates, each of which has only one kind of biochemical substance immobilized on the fixed surfaceIs mounted on one mounting means.
[0014]
  Furthermore, the present inventionThe micro-substrate is mounted with the back surface of the fixed surface facing the mounting means side, and the back surface can be read in a state of being mounted on the mounting means, and the one type of biochemical substance can be read. The corresponding identification symbol is given
[0015]
In this specification, the biochemical substance includes a nucleic acid, a nucleic acid derivative, a protein, and a carbohydrate. Biochemical substances include cells, cell fragments, and cell constituent substances.
[0016]
The micro substrate of the present invention includes a micro substrate in which only one kind selected from such biochemical substances is fixed on the surface. A large number of such micro substrates are prepared and prepared in advance. Many different types of biochemical substances are fixed. According to the requirement of biochemical inspection, only a micro substrate on which a necessary kind of biochemical substance is fixed is selected from micro substrates prepared in advance and arranged as an inspection substrate, and the inspection substrate is provided for the inspection. .
[0017]
Here, the biochemical examination includes all examinations, tests, experiments, and other operations using the above-described biochemical substances. Biochemical testing includes the process of detecting, purifying, or fractionating these chemicals using nucleic acids, nucleic acid derivatives, proteins, carbohydrates, cells, cell fragments, or chemicals. Such tests, for example, provide new tools for the simultaneous analysis of gene expression, mutation, polymorphism, etc., and drug discovery research, development of disease diagnosis and prevention methods, and research and development of energy and environmental issues. Substrates for detecting and quantifying nucleic acids, nucleic acid derivatives, proteins, carbohydrates, cells and chemicals that are highly expected to be provided, or through easy detection of protein and cell interactions, adsorption, antigen-antibody reactions, etc. The present invention relates to a substrate used for purifying and separating a substance that interacts with a fixed substance.
[0018]
The inspection board of the present invention comprises a plurality of micro-substrates on which a specific kind of biochemical substance is fixed on the surface, and mounting means for arranging and holding these micro-substrates. Only a set of necessary biochemical substances can be arranged, and if a test substrate is used, only necessary tests can be performed quickly and at a low cost.
[0019]
As such mounting means, a flat base on which a large number of minute substrates can be arranged can be used. As the base, a tray can be used in which a large number of depressions having a shape corresponding to the outer shape of the minute substrate are provided in advance at a position where the minute substrate is to be disposed. Positioning and placing the micro substrate becomes possible by placing in the recess.
The mounting means may be in the form of a container, and a container that can be loaded with a micro-substrate and that can be opened or sealed can be used. For example, there are a glass tube and a resin tube.
[0020]
In the present invention, it is preferable that the micro substrate is provided with a label for identifying the micro substrate or a biochemical substance fixed to the micro substrate, that is, an identification code. The identification code is added to the surface, bottom surface, or side surface of the micro substrate as a code for identifying and specifying the micro substrate, or specifying a biochemical substance to be fixed on the micro substrate. Such identification codes are written in advance on the surface of the substrate, and in the subsequent fixing operation, arrangement operation, and required inspection process of the biochemical substance, reading is performed to prevent erroneous operation under computer control. The processing by the automatic machine can be carried out efficiently.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Since the micro-substrate of the present invention has only one specific type of biochemical substance fixed on the surface in advance on one micro-substrate, the surface required for fixing the biochemical substance, that is, if a fixing surface is provided, Although the outer shape is not limited, it is preferable that the fixing surface of the biochemical substance is a smooth flat surface.
[0022]
A specific type of biochemical substance is fixed and stored in advance on each micro-substrate, and at the time of inspection, a large number of micro-substrates are arranged and provided for the inspection. These many micro-substrates are arranged on the mounting means and provided as inspection substrates. The other mounting substrate is preferably in the form of a flat plate, and a large number of the above-mentioned minute substrates are arranged on the upper surface thereof. In order to arrange a large number, the micro-substrates can be arranged in rows and columns.
As an example of the inspection substrate, FIG. . . Is a test substrate 1 mounted on the upper surface of a tray 3 having a rectangular shape as a mounting means.
[0023]
Regarding each micro-substrate, one specific type of biochemical substance is fixed to each micro-substrate on the fixed surface of the surface, and the fixed surface is a smooth surface having a surface roughness Ra of 0.5 μm or less. Is preferred. This definition of surface roughness is particularly preferable for an assay substrate in which fluorescence determination is performed using a fluorescent label of a biochemical substance in an inspection process. That is, when the surface roughness is more than Ra 0.5 μm, when the inspection is performed with fluorescence in the inspection process, excitation light for fluorescent color development is scattered on the surface, making it difficult to determine the fluorescence. . Further, the fact that the fixed surface is a flat surface improves the inspection accuracy. In particular, a smooth surface having a surface roughness Ra of 0.2 μm or less is preferable.
[0024]
  Micro substrate, polymer, ceramicTheCan be formed from silicon.
These materials are particularly preferably hydrophobic or poorly hydrophilic.
Examples of the polymer include cellulose acetate-based, polyvinyl-based, and polyester-based polymers.
Examples of the polyvinyl polymer include polystyrene and polymethyl methacrylate.
Examples of polyester polymers include polyethylene terephthalate and bisphenol A polycarbonate.
[0025]
The ceramic includes an oxide sintered body, and for example, alumina, sapphire, silica, zirconia, titania, mullite, silicon carbide, and the like can be used. Ceramics includes glass, and for example, silicate glass and borosilicate glass are used. Glass having a silica layer on the surface is also preferably used.
Examples of the material for the micro substrate include metals, in particular, metals and sub-metals which are inert and have high corrosion resistance, and alloys thereof. For example, silicon or another semiconductor material can be used as this material.
[0026]
In particular, micro substrates of glass, silicon, and ceramics are used, and these materials have an advantage that they can be easily surface-treated as described above and can be easily analyzed by a fluorescence scanning apparatus.
[0027]
The micro-substrate is made of such a material, has a smooth flat surface on the fixed surface, and is not particularly limited in shape. Usually, a thin plate having a rectangular upper surface can be used. For example, the outer dimensions may be those having a length and width in the range of 0.2 to 3.0 mm and a thickness in the range of 0.1 to 2.0 mm. FIG. 3A shows such a small substrate 20 having a rectangular shape.
[0028]
In the manufacture of a micro substrate, a plate material, for example, a flat plate, which is relatively larger than the micro substrate can be formed from the above materials, and can be divided into appropriate micro substrates. For the division, a plate material can be cut and cut out using a cutting blade such as a die saw. For example, it is cut out from a flat plate made of silica glass, sapphire glass, silicon, polymer or the like with a die saw.
[0029]
  As a preferable dividing method, the above plate material is used.OrWhen forming the flat plate, it is possible to adopt a method in which a lattice-shaped dividing groove is provided on the surface in advance, and the dividing groove is bent and divided into a large number of rectangular minute substrates.
The division by the dividing groove can be preferably applied to relatively brittle materials such as silica glass, sapphire glass, silicon and ceramics.
After the plate material or flat plate is given an identification symbol to be described later or necessary surface treatment before dividing, the substrate 20 is divided along the dividing groove to obtain the micro substrate 20.
[0030]
  It is preferable that the micro substrate includes a surface layer formed in advance on the fixing surface of the micro substrate according to the biochemical substance to be fixed. FIG. 3C shows an example in which the surface layer 6 is formed on the entire surface of the rectangular minute substrate 20. The surface layer 6 is used as a bonding layer for securely fixing the biochemical substance on the fixing surface 21 of the micro substrate. Material of micro substrate 20ButIs it hydrophobic,Alternatively, when the surface layer 6 is poor in hydrophilicity, the surface layer 6 is composed of nucleic acid, nucleic acid derivative, protein, carbohydrate, cell, cell fragment.OrIt is bonded to other substances to be fixed, such as chemical substances, by electrostatic bonding or covalent bonding to ensure fixation on the micro substrate.
[0031]
As the surface layer on the fixed surface, a thin film of a polycationic material such as gold, poly-L-lysine, or polyethyleneimine can be used. The thin substrate 4 can be surface-treated to form a thin film. The thin film can also be formed by surface treatment with a silane coupling agent having a functional group such as an amino group, an aldehyde group, or an epoxy group. The treatment using poly-L-lysine or the like may be combined with the treatment with a silane coupling agent.
[0032]
A surface layer can be further formed on the fixed surface or the thin film formed thereon. Such a surface layer includes a layer containing a charged hydrophilic polymer substance and a layer made of a crosslinking agent. The surface layer of the solid surface can also be formed by containing or impregnating the silane coupling agent or a hydrophilic or crosslinkable polymer in a micro substrate.
[0033]
An identification code 5 is assigned in advance to the minute substrate of this embodiment. The identification code may identify the substrate or display the substance to be fixed, but it identifies the substrate or the fixed substance by detecting the identification code and comparing it with the data. It is.
[0034]
The identification code can be given to an arbitrary position such as the back surface or the side surface in addition to the surface or the fixed surface of the minute substrate. As the identification code, a known one can be used, written on one of the outer surfaces of the minute substrate, letters, numbers, symbols, other codes, code information that can be read optically or magnetically, for example, two-dimensional There are 3D barcodes and dot codes. In particular, since the minute substrate is small, the identification code is preferably a fine form that can be detected optically or magnetically. FIG. 3B shows an example in which the identification code 5 composed of a two-dimensional code is formed on the bottom surface 24 of the minute substrate 2.
[0035]
The identification code can be displayed by printing letters, numbers, symbols, and the above barcode with ink or paint. The ink or paint used in this case is preferably selected from coating materials having chemical resistance and corrosion resistance to a solvent that dissolves or suspends the biological sample in the inspection process. Preferably, an ultraviolet curable resin-containing ink is coated and irradiated with an ultraviolet pattern representing an identification code, or printing can be performed by laser scanning.
[0036]
In addition to printing with ink or the like, the identification code can also be drawn directly on the surface of the minute substrate by laser irradiation as being optically detectable. The example of FIG. 3B shows an example in which a patterned array of dot codes 5 is engraved on the bottom surface 24 of the minute substrate 20 by a laser beam.
Furthermore, as an identification code that can be detected magnetically, a magnetic layer formed on a substrate, magnetized by a magnetic head, converted into a symbol, and read can be used.
[0037]
The identification code displayed by laser irradiation is such that the solid support surface is partially dissolved by the heat of the scanning laser beam on the irradiated surface and engraved with the required mark, so that chemical resistance does not have to be considered. So it is convenient.
On the other hand, in the case of a laser irradiation identification code, a phenomenon in which the edge portion of the engraved code rises is seen. In FIG. 3B, the encircling dot code, that is, the edge portion bulges in an annular shape. This bulge is preferably 3 μm or less, and more preferably 1 μm or less. When the edge portion has a height of 3 μm or more, when storing a large number of minute substrates engraved with the identification code 5, the edge rising portion is rubbed by the contact between the substrates, and missing particles (or “particles”) This is because the particles may be peeled off and the subsequent inspection and purification and other work operations may be difficult.
[0038]
FIG. 3D schematically shows the micro substrate 2 on which the biochemical substance 7 is fixed on the surface layer on the fixing surface 21 of the micro substrate 20. Various methods are used for fixing, for example, a stamp pin method and an ink jet method. In the stamp pin method, for example, a slit method using a stamp pin in which a slit is formed at the tip, a pin method in which a solution is attached to the tip of a needle tip, or a solution is spread in a film in a ring having a diameter of 1 mm or less. A pin-ring system that penetrates the inside with a pin tip can be widely used.
The biochemical substance is processed in advance prior to immobilization on the micro-substrate 20, and a functional group capable of participating in the interaction is formed so as to be electrostatically or covalently bonded to a thin film or a surface layer of the substrate surface at the molecular end. It is preferable to introduce a group. Such functional groups can include thiol groups, amino groups, aldehyde groups, carboxylic acid groups, and biotin. In particular, the functional group is preferably a thiol group or an amino group.
[0039]
As shown in FIG. 3D, only one type of biochemical substance 7 such as a nucleic acid is immobilized on the surface of the immobilization surface 21 of each micro-substrate 2 immobilized and prepared as described above. A large number of micro-substrates 2 in which only one kind of the same or different biochemical substance 7 is fixed to one micro-substrate are prepared so as to cover a large number of biochemical materials. Then, depending on the purpose and specification of inspection, test, experiment, etc., only a large number of substrates on which a specific type and amount of biochemical substances necessary are fixed are selected. The selected micro substrates are mounted on the tray 3 as mounting means, for example, or a large number of the selected micro substrates are incorporated into an appropriate container to form the inspection substrate 1.
[0040]
The mounting means may be formed in a flat plate shape or a dish shape from ceramics, polymer, or metal, although it varies depending on the form of use of the inspection substrate in many inspection processes. The mounting means has a concave portion whose outer shape corresponds to the micro substrate on the upper surface, and the selected set of micro substrates is sequentially placed and placed in each of the concave portions to form an inspection substrate. The Subsequent management and inspection are performed in units of inspection substrates.
[0041]
FIG. 2 shows an example of a flat tray 3 as the mounting means. The upper surface of the tray 3 is provided with a large number of recesses 32 formed so that the lower part of the outer shape of the rectangular micro-substrate 2 is fitted. As described above, a large number of micro-substrates 2a... 2f selected for each biochemical substance are fitted into each of a large number of recesses 32. The inspection substrate 1 is as shown in FIG. The recessed portion 32 can be formed in a shape that penetrates the front and back and has a locking portion (for example, a step) of the micro substrate, and the bottom surface of the micro substrate 2 fitted in the recessed portion 32 is formed on the tray 3. Since it can be visually recognized from the bottom surface 33 side, the identification code on the bottom surface side of the minute substrate can be read from the back side of the tray. Alternatively, the tray 3 may be formed of a glass transparent body, and can be read through the glass with the recessed portion as a bottom.
However, when the minute substrate is identified by the respective identification codes and placed in a predetermined recess, it is unnecessary to read the subsequent identification codes of the minute substrates. As described above, the tray structure considering the reading is not necessarily required.
[0042]
A test substrate using these micro-substrates can be widely used as a DNA substrate on which a nucleic acid is immobilized. It is also used to immobilize biochemical substances other than nucleic acids, such as antibodies, and detect, selectively purify, or sort out antigens, carbohydrates, cells, etc. that interact with the antibodies. In addition, for example, it is possible to fix a chemical substance and detect, purify, or sort out antigens, carbohydrates, cells, etc. that interact with the chemical substance.
[0043]
【Example】
[Example 1]
In this example, a micro substrate was prepared by selecting alumina as the substrate material. The alumina flat plate has an outer shape with dimensions of 65 × 40 mm and a thickness of 0.2 mm, and a large number of orthogonal dividing grooves are formed on the surface at intervals of 0.6 mm in length and 0.35 mm in width. As the alumina flat plate, alumina plates having surface roughness Ra of 0.2 μm, 0.35 μm, 0.5 μm and 0.6 μm were obtained by barrel polishing and sandblasting.
[0044]
The alumina flat plate was irradiated with light having an excitation wavelength of 532 nm and 630 nm and a bandwidth of 1.5 nm using a fluorescence spectrophotometer, and the fluorescence spectrum of each wavelength was measured. For the alumina flat plate having a surface roughness Ra of 0.2 μm, absorption maximum peaks were not observed at 570 and 660 nm, which are detection wavelengths of Cy3 and Cy5, which are often used as fluorescent labels. It was found that it can be used as a substrate to be inspected using these fluorescent labels. When the surface roughness Ra is increased, the bandwidth of the reflected light having the excitation wavelength tends to be increased. When the surface roughness Ra is 0.6 μm, the reflected light bandwidth is extended to the fluorescence detection wavelength region, 570 and 660 nm. It was found that the light of the wavelength overlaps with the reflected light from the substrate, respectively, and the accuracy of the inspection is lowered.
[0045]
An identification code was engraved on the above-mentioned alumina substrate provided with a split groove by laser beam scanning. Thousands of biochemical substances and other types of specimens are considered in the 0.55 x 0.25 mm square area on the surface of the alumina substrate inside the area divided by the split grooves. Then, a YAG laser beam was scanned to dig a two-dimensional barcode. The laser reading of the dug two-dimensional bar code was confirmed, and the reading was possible in 0.5 seconds, which was effective as the identification code 5.
[0046]
The surface of the surface where the identification code was dug was observed using a surface shape microscope, and the surface undulation was observed, and the bulge amount or height of the edge portion of the spot hole formed on the surface was measured by irradiation with a laser beam. The swell of the edge around the beam spot hole was 0.8 μm at a digging depth where the laser irradiation output was reduced and the code could be read by the image sensor.
[0047]
The bulge of the edge part is likely to cause wear-free peeling and drop-off, but in this regard, a test with 60 minutes of horizontal vibration for 1 minute was conducted by laminating substrates with various bulges, and the subsequent bulge part The height of was measured. As a result, at the rise of 5 μm, it was worn to 4.7 μm after the test, and almost no change was seen at 3 μm or less. From this, it was confirmed that as the identification code 5 attached to the substrate by the laser beam, if the bulge of the edge portion is 3 μm or less, there is no abrasion due to the rubbing of the substrate and there is no influence on the inspection caused by the missing particles. .
[0048]
[Example 2]
Based on the knowledge of Example 1, having a flat surface with a surface roughness Ra of 0.35 μm, engraving the identification symbol 5 with a laser on the back surface of the alumina substrate with a split groove, and then dividing according to the split groove to obtain a length. A number of micro substrates 20 having a width of 0.58 mm, a width of 0.30 mm, and a thickness of 0.20 mm were formed, and the following processing was performed using these.
[0049]
In order to clean the micro substrate 20, the divided micro substrate 4 is immersed in a mixed solution of 20% aqueous sodium hydroxide and 95% ethanol, shaken at room temperature for 2 hours, and then with distilled water. Rinse and wash.
[0050]
In order to form the surface layer 6 on the micro substrate 20, it was immersed in a 2% ethanol solution of aminopropyltrimethoxysilane, shaken at room temperature for 1 hour, then taken out and washed with ethanol. Then, it heated and dried at 110 degreeC with the dryer for 15 minutes, and obtained the micro substrate 20 coat | covered with the silano compound thin film.
[0051]
After this micro-substrate 20 is active-esterified, only one type of oligonucleotide having 25 base sequences is spotted on the fixed surface of the micro-substrate, and the micro-substrate 2 on which the 25-base oligonucleotide is immobilized is prepared. Obtained.
[0052]
The microsubstrate 2 is placed on the tray 3, and a fluorescein-binding oligonucleotide complementary to the oligonucleotide immobilized on the microsubstrate 2 is added to the substrate for hybridization. Washed off at After drying, the fluorescence measurement of the fixed surface of the micro substrate was performed. In the minute substrate on which the oligonucleotides were spotted, clear fluorescence with a wavelength of 473 nm was observed, which proved to be sufficiently useful for detection.
[0053]
[Example 3]
In the same procedure as in Example 2, a large number of substrates 2 each having one kind of oligonucleotide having a different number of bases immobilized thereon were prepared, and each of the two substrates was inserted into a transparent glass tube having an inner diameter of 0.5 mm. A test substrate 1 for detecting the base number of the oligonucleotide was prepared. The micro substrate incorporated in the transparent glass tube could be confirmed by reading the identification code 5 of the two-dimensional barcode applied to the bottom surface of the micro substrate 2 using a laser reader.
[0054]
[Example 4]
A poly L-lysine thin film was formed by the following procedure on the surface of the micro-substrate 4 divided from the alumina flat plate shown in Example 2 and similarly washed with alkali. First, the microsubstrate was immersed in a poly L-lysine diluted solution and left for 1 hour, taken out from the solution, and centrifuged at a rotation speed of 500 rpm for 1 minute using a centrifuge to remove excess poly L-lysine solution. The word is put in a suction type incubator, dried at 40 ° C. for 5 minutes, transferred to a storage container and kept at room temperature for 2 weeks to sufficiently fix the poly L-lysine thin film on the micro substrate 20 to form the surface layer 6. did.
[0055]
The micro substrates 20 formed with the poly L-lysine thin film were arranged in a spot-mounted glass tray, and each micro substrate 20 was spotted with a DNA solution having a concentration of about 1 μg / μl prepared in advance. After the spotting, each micro-substrate was treated with a post-treatment solution, washed with enol, and then dried to produce a substrate 2 on which only one kind of DNA 7 was fixed. Similarly, substrates 2 on which only different types of DNA were immobilized were prepared in sequence. Many micro-substrates 2 on which DNA was immobilized were stored in a glass case while being placed on a glass tray and stored at room temperature. Thus, a large number of micro-substrates were prepared in which only different types of DNA were immobilized on each micro-substrate.
[0056]
In the inspection, a necessary combination of DNAs is required corresponding to the inspection of only the necessary items. Accordingly, according to the requirements, the corresponding DNA sets are confirmed by the identification codes from the prepared many DNA substrates. A set of selected micro-substrates was arranged on the tray 3 to form an inspection substrate 1. A concave portion of the substrate size is arranged on the tray, so that the micro substrate can be easily fixed. In this way, according to the inspection request, it is possible to perform the inspection by selecting a micro substrate on which DNA is immobilized from the items necessary for the inspection. Confirmation and selection of the micro substrate to be assembled were made by discriminating the identification code 5 with a laser reading device through a glass case.
[0057]
【The invention's effect】
The microsubstrate of the present invention immobilizes only one kind of biochemical substance, such as a nucleic acid, a nucleic acid derivative, a protein, a carbohydrate, a cell, and a cell fragment, necessary for the inspection. A large number of such small substrates are prepared in advance, and the arrangement of biochemical substances required for inspection and other operations can be selected and arranged from the above-mentioned minute substrates, and therefore the inspection substrate used for detecting the biochemical substances The manufacturing time can be shortened, and the manufacturing cost can be reduced.
[0058]
  Since the micro-substrate fixes a single biochemical substance, it can be miniaturized to an extremely small substrate, and in preparation for inspection.IsSince it is only necessary to select and arrange such a small number of substrates so as to correspond to the inspection purpose, the amount of the substance to be inspected is reduced, and the inspection time and the absence of expression other than the target item are reduced. Costs can be reduced.
[0059]
The inspection substrate is configured by selecting a micro substrate in which only one kind of biochemical substance is fixed to each micro substrate and arranging a large number of selected micro substrates on the mounting means. Easy to operate and manage.
[0060]
In particular, if an identification code is attached to each micro substrate, the micro substrate is prepared and arranged, and in the subsequent inspection process, the identification code is sequentially read to identify the biochemical substance fixed to the micro substrate, The inspection process can be performed while avoiding erroneous operations.
[0061]
By using the test substrate of the present invention, a nucleic acid, a nucleic acid derivative, a protein, a chemical substance, a saccharide, a cell or the like that specifically interacts with a substance immobilized on the surface of a micro substrate is adsorbed, chemically interacted, By operations such as hybridization, purification and fractionation can be easily performed according to the purpose.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an external view of an inspection board according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an external view showing a group of micro substrates and a tray according to an embodiment of the present invention.
FIGS. 3A and 3B are external views of a micro substrate, in which FIG. 3A shows the external shape of the micro substrate, FIG. 3B shows the micro substrate with the identification code attached to the bottom, and FIG. 3C shows the micro substrate with the surface layer formed. , (D) respectively show a micro substrate having a biochemical substance fixed on a fixed surface.
[Explanation of symbols]
1 Inspection board
2 Micro substrate
3 trays
5 Identification code
6 Surface layer

Claims (5)

生化学物質を用いて生化学的検査を行なうための検査基板であって、前記生化学的検査に必要なそれぞれ1種類の生化学物質のみが固定面に固定化された複数の微小基板を、1つの搭載手段に搭載し、
前記微小基板は、前記固定面の裏面を搭載手段側に向けて搭載されており、
前記裏面には、前記搭載手段に搭載された状態で読み取り可能で、前記1種類の生化学物質に対応する識別記号が付与されていることを特徴とする検査基板。
A test substrate for performing a biochemical test using a biochemical substance, wherein a plurality of micro-substrates each having only one type of biochemical substance necessary for the biochemical test are immobilized on a fixed surface, Mounted on one mounting means,
The micro-substrate is mounted with the back surface of the fixed surface facing the mounting means side,
An inspection board, characterized in that an identification symbol corresponding to the one kind of biochemical substance is given to the back surface in a state of being mounted on the mounting means.
前記搭載手段は、平板状のトレーに複数の凹み部を有し、該凹み部に前記微小基板が嵌め入れて固定されており、
前記凹み部は、表裏が貫通し、且つ、微小基板の係止部を有することを特徴とする請求項に記載の検査基板。
The mounting means has a plurality of recesses in a flat tray, and the micro substrate is fitted and fixed in the recesses,
The inspection substrate according to claim 1 , wherein the recessed portion has front and back surfaces and has a locking portion for a minute substrate.
前記搭載手段は、平板状のトレーに複数の凹み部を有し、該凹み部に前記微小基板が嵌め入れて固定されており、
前記凹み部は、有底で前記トレーが透明体であることを特徴とする請求項に記載の検査基板。
The mounting means has a plurality of recesses in a flat tray, and the micro substrate is fitted and fixed in the recesses,
The inspection substrate according to claim 1 , wherein the recess has a bottom and the tray is a transparent body.
前記微小基板の全面には固定すべき生化学物質に応じた表面層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の検査基板。Test board according to any one of claims 1 to 3, characterized in that the surface layer in accordance with the biochemical substance to be fixed is formed on the entire surface of the micro-substrate. 前記識別符号は、前記微小基板の底面に形成された表面層をレーザービームにより部分的に溶解して付与されたものであることを特徴とする請求項に記載の検査基板。5. The inspection substrate according to claim 4 , wherein the identification code is given by partially dissolving a surface layer formed on a bottom surface of the micro substrate with a laser beam.
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