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JP4162382B2 - 容器内サシェー - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、一般に飲料容器内に挿入するサシェー(sachet)に関し、特に飲料缶内の品物を送り出すための空気浸透性サシェーに関する。
【0002】
【発明の背景】
食品及び飲料用の包装にはクーポンや種々の形式の広告のような促販品を入れることがしばしばある。シリアルのような乾燥食品では包装自体の中にクーポン又はある種の促販用の景品を入れることが多い。この形式の包装内促販品は飲料についても知られているが、飲料の場合は促販品による汚染の可能性及び促販品の消費者への安全な送り出しのための追加的な関心事がある。このため、大多数の飲料用促販品は、共通所有権を有するプレスターの米国特許5524788号「隠された景品用区画付き蓋(Closure With Hidden-Gift-Compartment)」に説明されたような「キャップの下側」の方法に重点が置かれる。
【0003】
公知の容器内形式の飲料促販においては、一般に、容器の口に対して適正な方向で容器内に促販品、景品又はその他の物品を保持するための機械式の送り出しシステムが使用されてきた。例えば、ベンジ他の国際特許出願PCT/GB94/01310号は、金属/ポリマー積層体より作られた蓋を有する容器を説明する。この蓋はポップトップの下側に位置決めされ確り取付けられたポリマー案内管を持つ。この案内管の中に景品のサシェーが置かれる。次いで、案内管と景品のサシェーとを備えた蓋が飲料缶の中に挿入され缶が密封される。消費者が缶を開けるとき、景品サシェーは、それ自体で或いはコルク又は膨張ポリスチレンのような浮力材料の助けを得て案内管内の表面に浮かんでいるとして説明される。景品サシェー自体は液体又は水蒸気の侵入を防ぐ箔材料又はその他の材料から作られるとして説明される。
【0004】
より複雑な設計がハウズ他の米国特許5056659号に示される。ハウズの特許は、容器の下方部分から分離される密封景品区画を説明する。消費者が缶を開けたとき景品が飛び出すように密封案内管はバネで作動させられる。グッドマンの米国特許5046631号もバネ作動式の案内管を示す。案内管は接着剤により缶の蓋に密封取付けされる。別の送り出し装置が共通所有のプレスターの米国特許5482158号「飲料缶からの景品送り出し用の促販器具(Promotional Device For Delivering A Prize From A Beverage Can)」に示される。
【0005】
これら設計の全ては、ある種の景品又は促販品を飲料缶から消費者に送り出す最終目的に対しては適しているが、これらの設計は多くの欠点を示す。例えば、これらの開示の各は、複雑な機械式送り出しシステムを含む。これら参考文献の幾つかはバネ又はその他の形式の「発進」システムを使用する。通常の飲料容器と比較して、これら機械式送り出しシステムは生産費用が大きくかつ飲料の充填行程を著しく遅延させる。
【0006】
これら参考文献の各は、缶の上蓋に取付けられる送り出しシステムも必要とする。蓋と送り出しシステムとは缶の下方部分内に置かれ、次いで密封される。しかし、この形式の容器の設計は、最近の高速充填封鎖手順と両立しない。最近の製造手順は、容器の下方部分、即ち底部と側壁、及び開口容器を密閉するための別個の上蓋の製造を含む。「巻締め」として知られる製造工程において、開口容器は飲料で満たされ、次いで蓋が容器の頂部の数mm真上に動かされ、そして定位置に合わせられる。上に引用された開示の各は缶の上蓋に取付けられた送り出しシステムを有するため、システムは水平方向の密封手順では作動しない、即ち、蓋及び取り付けられた送り出しシステムは、1回の水平運動では缶内に置くことができないであろう。
【0007】
この形式の密封手順を受け入れる企画は、密封工程中、飲用ストローのような物品を缶の底に保持するために接着材又は機械的封鎖を使用する。例えば、マーフィー他の米国特許4930652号は、製造中、ストローを定位置に保持するための可溶性のゼラチン又は接着材を開示する。この接着材は飲料内に溶解する。この場合も、この工程は、飲料容器内の物品を消費者に送り出すという最終目的用には受け入れることができるが、適宜形式の可溶性材料の使用は、この材料が飲料の風味に影響を与える可能性があり推奨されない。
【0008】
従って、飲料容器内に景品サシュー又はその他の物品を置くための装置及び方法に対する技術上の要求がある。装置及び方法は、最近の高速飲料充填装置及び運転と両立しなければならない。更に、この装置及び方法は飲料の風味又は組成に影響を与えてはならない。
【0009】
【発明の概要】
本発明は、飲料容器の密封及び加圧より前に飲料内に挿入するサシューを提供する。サシューは、気体が透過し液体が実質的に不透過である材料から作られる。物品は、この材料内に置かれ、そして内部に余分な気体を実質的に含まない状態で密封される。サシューは、飲料容器内に落とされたときに沈み、そして容器が加圧され、容器内からの気体が平衡状態に達するまでサシュー内に浸透した後で実質的に浮く。次いで、容器が開けられたとき、サシューは飲料容器内で上昇する。
【0010】
本発明の特別な実施例は、気体透過性かつ実質的に液体不透過性の材料として熱可塑性材料の使用を含む。この材料は、ポリプロピレン及びポリエチレンのようなエチレンコポリマー、ポリカーボネート、PET(ポリエチレンテレフタレート)のようなポリエステル、ナイロン、又は適宜形式の通常のプラスチック材料を含んだ熱可塑性材料とすることができる。これら材料のフィラーを含んだ比重は一般に約1.0より大きく、そして約20cc-mil/100in2-day-atm又はそれ以上の二酸化炭素透過率を持つ。この材料は、一般に薄いフィルムの形式である。サシュー内に密封された物品は実質的に乾燥したままであり、一方、加圧された飲料容器内からの気体はサシュー内に浸透する。
【0011】
加圧された飲料容器内からの気体がサシュー内に浸透したときサシューがそのままであるようにサシューを中空管内に置くことができる。中空管は、一般に、実質的に強固な形式の熱可塑性材料より作られる。浮きと重りも中空管の付近に置くことができる。サシューは、一般に、円筒状の胴体部分とオリフィスのある蓋とを有する飲料容器内で使用される。サシューは、飲料容器内で前記オリフィスの付近に置かれた送り出し管内に置くことができる。
【0012】
本発明の方法は飲料容器における物品の送り出しのために提供される。この方法は、気体透過性でかつ実質的に液体不透過性であるサシュー内に物品を密封し、飲料容器を炭酸飲料で満たし、サシューが容器内に沈むようにサシューを飲料容器内に落とし、飲料容器を加圧し、容器及びサシューの内部圧力が平衡するまで炭酸飲料からの気体でサシューを浸透し、更に容器内の圧力が解放されかつサシュー内の圧力がサシューを容器内で上昇させるように容器を開ける諸段階を含む。この方法は、サシューが中空管を実質的に満たすように中空管内にサシューを置くことを更に含むことができる。飲料容器は、飲料容器の開口端部の上方に上蓋を動かして上蓋を定位置に巻締めすることにより密封されそして加圧される。或いは、容器が満たされた後、サシューを飲料容器内に置くことができる。
【0013】
【詳細な説明】
全図を通して同様な番号が同様な部品を示す図面を詳細に参照すれば、図1及び2は本発明を具体化した送り出し装置10を示す。送り出し装置10は、景品管20、サシュー30、及び物品40を含む。送り出し装置10は、アルミニウム缶のような普通の飲料容器50と共に使用される。
【0014】
景品管20は、第1の端部22と第2の端部24とを有する実質的に強固な中空管である。用語「管」20がここで使用され、管は好ましいものであるが、景品管20として適宜の形状を使用し得ることが理解される。第1の端部22は、閉鎖、穴空き、又は開口とすることができる。第2の端部24は一般に開かれる。景品管20は,ポリプロピレン及びポリエチレンのようなエチレンコポリマー、ポリカーボネート、PET(ポリエチレンテレフタレート)のようなポリエステル、ナイロン、又は適宜形式の通常のプラスチック材料を含んだ熱可塑性材料より作られる。材料は、安全性と風味とに基づいて飲料容器としての使用に容認できるものでなければならない。材料の比重は少なくも1.0とすべきであり、そして、景品管20がサシュー30及び物品40と共に容器50内で沈み、或いは少なくも液中で浮遊するように、飲料の比重(ソフトドリンクの例では一般に約1.03)より大きいことが好ましい。
【0015】
もし材料の比重が1.0以下である場合は(例えばポリプロピレンの比重は約0.89である)、比重を容認し得る大きさに増加させるために顔料その他の添加剤を加えることができる。更に、物品40の比重は材料の選択に大きな影響を与える。比較的大きい比重を有する物品40を、比較的小さい比重を持った材料の景品管20と共に使用することができる。物品40の重さもまた送り出し装置10の総合浮力に大きく影響するであろう。
【0016】
サシュー30は、一般に、密封された袋或いはブリスターパック、カプセルなどのようなその他の形式の容器である。サシュー30は、気体浸透性でかつ実質的に液体不浸透性の材料から作られる。サシュー30の材料の例は、一般に薄いフィルム状の上述の熱可塑性材料を含む。材料は、安全性と風味とに基づいて飲料容器による使用に受け入れられなければならない。サシュー30の材料の比重も約1.0以上とすべきである。景品管20の場合と同じく、物品40の重量も、全体としてサシュー30及び送り出し装置40の浮力に影響するであろう。
【0017】
用語「気体浸透性」は、一般に、飲用のために消費者に届くまでの予定期間にわたって、炭酸飲料の例でいえば二酸化炭素のような飲料中に含まれていた気体がサシュー30の壁を透過することを、サシュー30が許すであろうということを意味する。例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)についての二酸化炭素の透過率は、一般に25℃において20−40cc-mil/100in2-day-atmであり、一方、ポリプロピレンに対する二酸化炭素の透過率は同じ温度において約450−900cc-mil/100in2-day-atmである。ある種のポリエチレンの透過率はなお高くなることがある。或いは、図2Aに示されるように、気体透過率を大きくするためにサシュー材料内に気体通路31を組み入れることができる。
【0018】
同様に、用語「実質的に液体不透過」は、一般に飲料の期待貯蔵期間よりかなり長い第2の予定期間中に飲料がサシュー30の壁を透過しないであろうことを意味する。例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)に対する水の透過性は一般に約4gm-mil/100in2-day-atmであり、一方ポリプロピレンに対する二酸化炭素の透過率は約0.7gm-mil/100in2-day-atmである。周囲温度は、気体と液体の両者の透過性に大きな影響を持ち得る。透過率は温度の上昇と共に増加する。
【0019】
サシュー30は、透過中及びサシュー30の外側の平衡圧力が急激に低下した場合の両方において無傷のままであるように十分な破裂強度を持たねばならない。上述の熱可塑性材料の破裂強度はある種のポリエチレンについては約84.4kg/cm2(1200psi)、またある種のPETに対しては約703.2kg/cm2(10000psi)又はそれ以上である。物品40を乾燥状態に維持する必要のない環境では、サシュー30は気体透過性のみが要求され、破裂強度の比較的低い材料を使うことができる。しかし、景品管20又は物品40の密度は、サシュー30が破裂した後で送り出し装置10を浮いた状態に保つに十分であることが要求される。
【0020】
物品40は、景品、促販品、又は飲用ストローのようなその他の物体とすることができる。図2において、物品40としてきつく巻かれた銀行券が示される。物品40は、浮力に影響を与えるサシュー30内の気体の量を制限するように空虚な空間35ができるだけ小さい状態でサシュー30内に密封される。或いは、物品40をほぼ真空に密封することができる。かかる真空の使用は気体のサシュー30内への透過率を大きくする。サシュー30は通常の方法で密閉される、例えば、PET材料製のサシュー30の場合は、リニヤー低密度(linear low density)のヒートシールを使用できる。シールの強度は材料の強度に匹敵し得るものとすべきである。
【0021】
図1及び3に示されるように、容器50は、好ましくは円筒状の胴体部分60と上蓋70とを持った通常のアルミニウム缶である。円筒状胴体部分60と上蓋70とは、上述された巻締め作業により連結される。容器50は、必須ではないが通常は巻締め行程より前に炭酸飲料又はその他の種類の飲料で満たされる。上蓋70は、容器50から飲料を注ぎ出すための実質的に円形又は長円形のオリフィス72を持つ。オリフィス72は閉鎖タブ74により封鎖される。公知のように、閉鎖タブ74は、これに隣接して蓋70の頂部に置かれたレバーリング76により開けられる。送り出し装置10は、ガラス、プラスチック又は積層のボトル又はカートンのような適宜のその他の形式の通常の容器とも共に使うことができる。
【0022】
図4は送り出し装置10の更なる実施例を示す。この実施例においては、景品管20にフロート80が取付けられる。フロート80は、実質的に第2の端部24に隣接する一方の端部において景品管20を囲み又は取り付けられる。フロート80は、サシュー30と同じ材料から、又は密閉セル状の発泡体のような通常の形式の浮力材料から作られることが好ましい。フロート80は、送り出し装置、即ち、景品管20、サシュー30、及び物品40の組合せの浮力を大きくさせるために使用することができる。
【0023】
図5は送り出し装置10の更なる実施例を示す。この実施例は、更に重り90を備える。重り90は景品管20と同じ材料、或いは材料が飲料中で浮かないように十分に大きい比重を有する材料で作ることができる。重り90も、実質的に第1の端部22に隣接し又はフロート80に隣接して景品管20を囲む。重り90は、送り出し装置10の密度、即ち景品管20、サシュー30、物品40、及び(希望するならば)フロート80の組合せの密度が、気体のサシュー30内への透過以前の飲料の密度より小さいときに使用することができる。
【0024】
使用の際、物品40は上述のようにサシュー30内に密閉される。サシュー30は景品管20内に置かれる。サシュー30は、送り出し装置10の浮力に影響を与える空気を捕捉する空虚な空間が僅かであるか又は無い状態で管20を実質的に満たす。次いで、送り出し装置10が容器50の円筒状の胴体部分60内に落とされる。円筒状胴体部分60は、送り出し装置10の挿入より前に飲料で満たされることが好ましい。或いは、充填システムの性質に応じて、飲料充填より前に送り出し装置10が容器50の円筒状胴体部分60内に挿入される。
【0025】
サシュー30と景品管20とは、気体を集めるための内部空虚部分35が僅かであるか又は無いため、及び送り出し装置10の密度又は重量が飲料の密度より大きいために、送り出し装置10は容器50内で沈み又は液中で浮遊する。用語「沈む」の使用は、送り出し装置10が容器50の頂部に浮かないこと、即ち、送り出し装置10が沈み又は液中で浮遊することを意味する。送り出し装置10が容器50の円筒状胴体部分60の頂部に浮かないため、円筒状胴体部分60と蓋70とを上述の通常の高速巻締め行程で連結させることができる。蓋70は円筒状胴体部分60の上方に水平に置かれ、浮いている送り出し装置10により生ずる障害又はその他の干渉なしに円筒状胴体部分50の頂部に連結される。
【0026】
容器50が密封された後、容器50は、一般に消費者への最終的な配送のための通常の配送用経路内に置かれる。この過程は、一般に少なくも数日又は数週間かかる。例えば、炭酸ソフトドリンクの場合、容器50は、一般に4倍の体積の二酸化炭素で3.87kg/cm2(55psi)の圧力において密封される。容器50内の気体の圧力は、常に送り出し装置10内の部分圧力と平衡になろうとするであろう。サシュー30は気体透過性材料で作られているため、容器50内の二酸化炭素及びその他の気体は、サシュー30内の圧力が平衡に達するまでサシュー30内に侵入するであろう。サシュー30、サシュー30内の空虚な空間35、及び恐らくは物品40自体は、容器50内の内部圧力との平衡に達するまで二酸化炭素及びその他の気体を吸収するであろう。
【0027】
平衡に達するまでのサシュー30内への二酸化炭素の拡散速度、従ってサシュー30用の適切な材料の選定は、容器50に対する平常の配送時間及び平常の販売速度に依存する。より長い配送時間はより拡散速度の低い材料の使用を許すであろう。例えば、薄いPET材料から作られたサシュー30は平衡に達するまで約2週間かかるであろう。ポリプロピレンサシュー30はより速い拡散速度を有し、一方ナイロンサシュー30は幾分か遅いであろう。期待周囲温度も考慮しなければならない。温度が高いほど、一般に拡散速度が速くなる。
【0028】
消費者が容器50を開けると、容器50内の二酸化炭素及びその他の気体が容器50の上蓋70のオリフィス72を通って噴出する。容器50内の圧力はその密封圧力、例えば3.87kg/cm2(55psi)から大気圧に低下する。しかし、サシュー30内の二酸化炭素及びその他の気体は、容器50内の気体のようにサシュー30を直ちに空になることはできない。ある圧力の気体がサシュー30内に捕捉されたままである。この圧力差が、送り出し装置10を容器50の頂部に浮かそうとする。送り出し装置10の一方の端部がオリフィス72を通って外部に伸びて取り出すことができ、或いは消費者は送り出し装置10がオリフィス72を通過するまで送り出し装置10又は容器50を操作することができる。次いで、消費者は容器50から送り出し装置10を取り出す。消費者は景品管20からサシュー30を取り出し、サシュー30を開き、そして物品40を取り出す。次いで、消費者は飲料を消費することができる。
【0029】
サシュー30は景品管20内に置かれているとして説明されたが、景品管20の使用は必須ではない。景品管20は、一般にサシュー30が破裂せず或いは消費者がサシュー30を容器50から取り出し得ないような大きさに膨張しないことを確保する。サシュー30が最初は容器20内で沈み、又は少なくも液中で浮遊し、次いで容器50が開けられとときに上昇することを確保するためには景品管20は不必要である。なおまた、サシュー30自体は、景品管20と同様な強固な材料から作ることができる。例えば、サシュー30を、強固な実質的に密封されたポリプロピレン管の形式とすることができる。かかるサシュー30は優れた透過速度を有し、かつ別個の景品管20を必要としないが、消費者が開けることが多少難しくなる可能性がある。
【0030】
図4及び5の実施例は、フロート80の場合におけるような追加の浮力又は重り90の場合における浮力の減少を与える。景品管20、サシュー30、及び物品40に使用される材料に依存して、フロート80と重り90との種々の組合せを使うことができる。景品管20、サシュー30、及び物品40の材料の特性の決定目標、並びにフロート80と重り90の使用の可否の決定は、装置10が最初に容器50内に挿入されたとき、装置10が沈むか又は少なくも容器50の頂部に浮かないように、送り出し装置10の全体としての密度が飲料の密度より大きいことである。その他の考慮点として、浮力に影響を与える可能性のある送り出し装置10内の空気の量が含まれる。
【0031】
図6に示されるように、送り出し装置10は、送り出し管100又はその他の形式の送り出しシステムと共に使用することもできる。送り出し管100はオリフィス72の直近で缶70の頂部にサシュー30が浮くことを確保するように位置決めされた実質的に強固な適宜形式の管とすることができる。例えば、送り出し管100は、これをリンク110を介して容器50の底に、円筒状の胴体部分60に、又は円筒状の胴体部分60の頂部の周囲に通常の方法で取り付けることができる。サシュー30は送り出し管100内の位置に落とされ、円筒状胴体部分60は上述のように高速巻締め工程内に置かれる。送り出し装置10は円筒状胴体部分60内に沈み又は液体中で浮遊するため、円筒状胴体部分60と蓋70とはいかなる干渉もなく連結することができる。
【0032】
送り出し装置10は、容器50がどのように密封されるかに拘わらず公知の送り出しシステムと共に使用することができる。容器50内における送り出し装置10を圧力差により上昇させる能力のため、送り出し装置10は、これを公知の物品容器を置換することができる。容器50内で送り出し装置10が上昇する速度及び力が、容器50内にどのように送り出し装置10が置かれたかに拘わらず物品40の動的かつ改良された解放を保証する。
【0033】
気体透過性のサシュー30の使用は景品又は促販の分野以外の用途も持つことができる。例えば、サシュー30は、物品40として飲用ストローを囲むことができる。飲用ストローはサシュー30内に密封され、次いで上述のように容器50内に落とされる。更に、飲用ストロー又は同様な対象物の場合は、サシュー30の材料は実質的に液体不透過性であることは要求されない。飲用ストロー又は同様な対象物への液体の侵入はその使用に何も影響を与えないであろう。或いは、飲用ストローのよな物品40のためのサシュー30は、物品40の密度に依存して、物品40を乾燥状態に維持するように設計されたサシュー30に対して要求されるものと同じ破裂強度を持つ必要はない。
【0034】
更に、破裂強度の比較的低いサシュー30が望ましいこともある。サシュー30は、例えば消費者が容器50を開けたときに解放されるように意図された香料を囲むことができる。サシュー30用の材料は、容器50が開けられたときにサシュー30が破裂してこれにより消費者に香料の即時破裂を与える十分に低い破裂強度を持つことができる。
【0035】
以上は本発明の好ましい実施例についてのみ言及したが特許請求項に定められた本発明の精神及び範囲から離れることなく多くの変更をなし得ることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 容器内の送り出し装置の断面図である。
【図2】 サシューの平面図である。
【図2A】 気体の逃げ口を有するサシューの平面図である。
【図3】 容器蓋の平面図である。
【図4】 浮きを有する景品管の平面図である。
【図5】 浮きと重りとを有する景品管の平面図である。
【図6】 送り出し管内の送り出し装置を示している容器の切断図である。

Claims (20)

  1. 加圧飲料容器(50)内に密封された物品(40)のための送り出しシステム(10)であって、
    サシュー(30)、
    を備え、
    前記サシュー(30)は気体透過性でかつ実質的に液体不透過性の材料よりなり、
    前記物品(40)は、前記加圧された飲料容器(50)からの前記気体が前記サシュー(30)内に浸透したときに前記物品(40)が実質的に乾燥状態に留まるように前記サシュー(30)内に密封され、
    更に
    中空管(20、100)
    を備え、
    前記サシュー(30)は、前記加圧された飲料容器(50)からの前記気体が前記サシュー(30)内に浸透したときに前記サシュー(30)が無傷の状態のままであるように前記中空管(20、100)内に置かれる
    送り出しシステム(10)。
  2. 前記サシューが前記飲料容器内に落とされたときに沈み続いて前記容器が密封され加圧されそして前記容器内からの気体が平衡に達するまで前記サシュー内に浸透した後で浮くように、密封された閉鎖体内に余分な気体が含まれないような状態で、前記サシューが前記物品を囲む前記密封された閉鎖体を備える請求項1の送り出しシステム。
  3. 気体透過性でかつ実質的に液体不透過性の材料が熱可塑性材料よりなる請求項1の送り出しシステム。
  4. 前記熱可塑性材料がエチレンのコポリマーよりなる請求項3の送り出しシステム。
  5. 前記熱可塑性材料がポリエステルよりなる請求項3の送り出しシステム。
  6. 前記熱可塑性材料がナイロンよりなる請求項3の送り出しシステム。
  7. 前記熱可塑性材料がポリプロピレンよりなる請求項3の送り出しシステム。
  8. 前記熱可塑性材料がポリエチレンよりなる請求項3の送り出しシステム。
  9. 前記熱可塑性材料がポリエチレンテレフタレートよりなる請求項3の送り出しシステム。
  10. 気体透過性でかつ実質的に液体不透過性の前記材料が約20から約900cc-mil/100in2-day-atmの二酸化炭素透過速度を有する請求項1の送り出しシステム。
  11. 気体透過性でかつ実質的に液体不透過性の前記材料が気体通路を備える請求項1の送り出しシステム。
  12. 気体透過性でかつ実質的に液体不透過性の前記材料が約1.0より大きい比重を有する請求項1の送り出しシステム。
  13. 気体透過性でかつ実質的に液体不透過性の前記材料が薄いフィルムよりなる請求項1の送り出しシステム。
  14. 前記中空管が実質的に強固な材料よりなる請求項1の送り出しシステム。
  15. 前記中空管が熱可塑性材料よりなる請求項1の送り出しシステム。
  16. 前記中空管のまわりに置かれたフロートを更に備える請求項1の送り出しシステム。
  17. 前記中空管のまわりに置かれた重りを更に備える請求項1の送り出しシステム。
  18. 前記物品が銀行券よりなる請求項1の送り出しシステム。
  19. 前記飲料容器内に置かれた送り出し管を更に備え、この中に前記中空管が置かれる請求項1の送り出しシステム。
  20. 飲料容器(50)内の物品(40)を送り出す方法であって、
    気体透過性でかつ実質的に液体不透過性であるサシュー(30)内に前記物品(40)を密封し、
    前記飲料容器(50)を炭酸飲料で満たし、
    前記サシュー(30)が前記容器(50)内で沈むように前記サシュー(30)を前記飲料容器(50)内に落とし、
    前記飲料容器(50)を加圧し、
    前記容器(50)及び前記サシュー(30)の内部圧力が平衡になるまで前記炭酸飲料からの気体で前記サシュー(30)を浸透し、そして
    前記容器(50)内の前記圧力が解放されかつ前記サシュー(30)内の前記圧力が前記サシューを前記容器(50)内で上昇させるように前記容器(50)を開口する
    諸段階を含んだ方法。
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