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JP4153610B2 - 畳み込み符号化信号の受信装置 - Google Patents

畳み込み符号化信号の受信装置 Download PDF

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JP4153610B2
JP4153610B2 JP36315298A JP36315298A JP4153610B2 JP 4153610 B2 JP4153610 B2 JP 4153610B2 JP 36315298 A JP36315298 A JP 36315298A JP 36315298 A JP36315298 A JP 36315298A JP 4153610 B2 JP4153610 B2 JP 4153610B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は受信装置に関し、特に、畳み込み符号化された信号を復号し、そこから原信号を抽出する畳み込み符号化信号の受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
畳み込み符号化され、シーケンシャルに送信される信号を受信する受信装置では、受信データに対してビタビ復号等の復号処理を施し、復号データを得ている。そして、得られた復号データに基づき、「10101…」等の所定符号列からなるプリアンブルを検出やパリティチェックを行い、原信号(以下、「データブロック」ともいう)を抽出している。
【0003】
ところで、符号化率1/nで畳み込み符号化された信号を復号器にて復号する場合、復号器へはnビットからなる入力シンボルが入力され、そこから1ビットの復号が出力される。この際、正しく復号データを得るには、復号器への入力シンボルを構成するnビットは正しい組合わせである必要がある。シーケンシャルに送信される畳み込み符号化信号においては、受信データの最初の1ビットが復号器への入力シンボルを構成するnビットの最初の1ビット(復号基準となる先頭ビットであり、以下では「シンボルエッジ」という)に一致するとは限らず、受信データの最初のnビットのいずれもがシンボルエッジである可能性がある。
【0004】
図3は、従来技術に係る畳み込み符号化信号の受信装置の構成を示す図である。同図に示すように、従来の畳み込み符号化信号の受信装置100は、信号受信部102、復号処理部104−1〜104−n、プリアンブル検出部106−1〜106−n、スイッチ108、シンボルエッジ確定部110、パリティチェック部112、及びメッセージデータ抽出部114を含んで構成されている。
【0005】
信号受信部102は符号化率1/nにて畳み込み符号化されシーケンシャルに送信された信号を受信し、1ビットずつ先頭ビットが異なるn個の入力シンボルをn個の復号処理部104−1〜104−nに供給する。換言すれば、受信データのiビット目から始まるnビットが入力シンボルとして復号処理部104−iに入力される(i=1〜n)。
【0006】
復号処理部104−1〜104−nからは復号データがスイッチ108に供給されており、シンボルエッジ確定部110からの選択信号に従っていずれか一つの復号処理部104から供給される復号データがシンボルエッジ確定部110に入力されるようになっている。
【0007】
一方、復号処理部104−1〜104−nから出力される復号データは、夫々対応して設けられたプリアンブル検出部106−1〜106−nにも入力されており、そこでプリアンブルの検出がなされるようになっている。プリアンブル検出部106−1〜106−nからはプリアンブルの検出結果がシンボルエッジ確定部110に入力されている。そして、プリアンブルが正しく検出できた旨を表す検出結果を出力したプリアンブル検出部106に対応して設けられている復号処理部104が正しい復号データを出力していると判断し、その復号処理部104を選択する選択信号をスイッチ108に供給する。こうして、シンボルエッジが確定される。
【0008】
さらにシンボルエッジ確定部110では、スイッチ108から出力される復号データをパリティチェック部112に送る。そして、パリティチェック部112が復号データのパリティチェックを行って、確定したシンボルエッジに対応する復号データに誤りがないことを確認し、メッセージデータ抽出部114が復号データからデータブロックを抽出する。
【0009】
かかる構成を有する従来の受信装置では、受信データの最初のnビットの全てについて一旦正しいシンボルエッジであると仮定し、それぞれ並列に復号処理及びプリアンブル検出処理を行っている。そして、いずれか一つのプリアンブル検出処理にて正常にプリアンブルが検出できた場合、そのプリアンブル検出処理に対応するシンボルエッジの仮定が正しいものであり、他の仮定は実は誤りであったと判定している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術に係る受信装置100では、受信信号のシンボルエッジの確定をプリアンブル検出の可否により行っているため、符号化率1/nに応じてn個のプリアンブル検出部106−1〜106−nを設けなければならないという問題がある。このため、上記従来技術によれば受信装置100での処理負荷が増大し、ハードウェアにより実現しようとすれば回路規模が増大してしまうという問題が生じる。
【0011】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、プリアンブル検出処理を削減することのできる、畳み込み符号化信号の受信装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、符号化率1/nの畳み込み符号化信号を復号基準となる先頭ビットを異ならせて夫々復号するとともに、復号データに対応するトレリス線図上のパスに与えられた符号列と、受信符号列と、の相違を示す符号間距離を算出して出力するn個の復号処理手段と、前記n個の復号処理手段の各々から出力される符号間距離と所定の距離閾値とを比較し、前記n個の復号処理手段のうち、出力された符号間距離が当該距離閾値以下となった復号処理手段を選出する選出手段と、前記選出手段によって選出された前記n個の復号処理手段の一つにて復号される復号データに基づき、前記畳み込み符号化信号から原信号を抽出する原信号抽出手段と、を含むことを特徴とする
【0013】
また、本発明に係る受信装置においては、前記符号間距離は、復号データと受信符号列とのハミング距離に基づいて算出され、前記選出手段は、前記n個の復号処理手段の各々から出力される符号間距離と前記距離閾値とを、所定の収束判定ビット長の復号データが各復号処理手段で復号された以後に比較し、当該収束判定ビット長は、前記畳み込み符号化信号の拘束長の3倍のビット長であることが好適である。
【0015】
すなわち、本発明に係る受信装置では、受信信号のシンボルエッジの確定をプリアンブル検出の可否により行うのではなく、各復号処理手段にて復号基準となる先頭ビットが異なるようにしてシンボルエッジを夫々仮定し、他の復号処理手段よりも「もっともそれらしく復号できた」場合に、その復号処理を行った復号処理手段における仮定を正しいものと判断している。
【0016】
こうすれば、n個の復号処理手段で出力される復号データの夫々についてプリアンブル検出処理を行わなくて済むため、従来技術に比してプリアンブル検出処理を削減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施の形態に係る畳み込み符号化信号の受信装置の構成を示す図である。同図に示す畳み込み符号化信号の受信装置10は、信号受信部12、n個の復号処理部14−1〜14−n、スイッチ16、ハミング距離比較部18、シンボルエッジ確定部20、プリアンブル検出部22、パリティチェック部24、及びメッセージデータ抽出部26を含んで構成されている。
【0019】
信号受信部12は、符号化率1/nにて畳み込み符号化されシーケンシャルに送信された信号を受信し、1ビットずつ先頭ビットが異なるn個の入力シンボルをn個の復号処理部14−1〜14−nに供給する。すなわち、受信データのiビット目から始まるnビットが入力シンボルとして復号処理部14−iに入力される(i=1〜n)。そして、復号処理部14−1〜14−nは、夫々の入力シンボルにビタビ復号を施して復号データを生成し、それをスイッチ16に供給している。
【0020】
復号処理部14−1〜14−nにて上述のようなビタビ復号を行う際には、周知のように、通常、復号データに対応するトレリス線図上のパスに与えられた符号列と、受信符号列との類似度として、例えばハミング距離が算出される。復号処理部14−1〜14−nからは夫々ハミング距離が出力されており、それらがハミング距離比較部18に供給されるようになっている。
【0021】
かかるハミング距離はエラー混入の度合いに対応したものであるため、シンボルエッジの仮定が正しければ、その仮定を行って復号処理を行った復号処理部14から出力されるハミング距離は小さな値となる反面、シンボルエッジの仮定が誤っていれば、その仮定を行って復号処理を行った復号処理部14から出力されるハミング距離は大きな値となる。一般的には、図2に示すように、信号が正しく受信可能な状態では、畳み込み符号器の拘束長の3倍のデータもあれば、ハミング距離が所定閾値以下となる復号データを得ることが可能である。
【0022】
ハミング距離比較部18では、かかる事情を考慮し、復号処理部14−1〜14−nのいずれかから出力されるハミング距離が所定閾値以下となった場合、その復号処理部14の識別情報をシンボルエッジ確定部20に送る。シンボルエッジ確定部20では、その識別情報により識別される復号処理部14から出力される復号データが該シンボルエッジ確定部20に送られるよう、スイッチ16に対して選択信号を供給する。こうしてシンボルエッジが確定される。
【0023】
シンボルエッジ確定部20ではスイッチ16から供給される復号データをプリアンブル検出部22に転送する。本受信装置10では、確定したシンボルエッジに対応する復号データに対してのみプリアンブル検出部22による処理が施される。このため、本受信装置10ではプリアンブル検出部22が符号化率に対応する個数分だけ設ける必要がない。
【0024】
プリアンブル検出部22にてプリアンブルが検出されると、さらに復号データはパリティチェック部24に送られる。そして、パリティチェック部24が復号データのパリティチェックを行って、確定したシンボルエッジに対応する復号データに誤りがないことを確認し、メッセージデータ抽出部26が復号データからデータブロックを抽出する。
【0025】
以上説明した畳み込み符号化信号の受信装置10によれば、シンボルエッジの確定を、プリアンブル検出の可否により行う代わりに、ビタビ復号時に通常算出されるハミング距離に基づいて行っている。このため、符号化率に対応する数のプリアンブル検出処理を行わずに済み、畳み込み符号化信号の受信処理を軽減することができるとともに、当該受信装置10をハードウェアにより実現しようとした場合にはプリアンブル検出に必要な回路を削減することができる。
【0026】
なお、以上説明した受信装置10は種々の変形実施が可能である。たとえば、以上の説明ではシンボルエッジの確定を各復号処理部14から出力されるハミング距離に基づいて行うようにしたが、ハミング距離の他、復号データに対応するトレリス線図上のパスに与えられた符号列と、受信符号列と、の類似度を表す情報であれば、どのような情報を用いても同様にしてシンボルエッジを確定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る畳み込み符号化信号の受信装置の構成を示す図である。
【図2】 復号データ数とハミング距離との関係を表す図である。
【図3】 従来技術に係る畳み込み符号化信号の受信装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
10 受信装置、12 信号受信部、14 復号処理部、16 スイッチ、18 ハミング距離比較部、20 シンボルエッジ確定部、22 プリアンブル検出部、24 パリティチェック部、26 メッセージデータ抽出部。

Claims (2)

  1. 符号化率1/nの畳み込み符号化信号を復号基準となる先頭ビットを異ならせて夫々復号するとともに、復号データに対応するトレリス線図上のパスに与えられた符号列と、受信符号列と、の相違を示す符号間距離を算出して出力するn個の復号処理手段と、
    前記n個の復号処理手段の各々から出力される符号間距離と所定の距離閾値とを比較し、前記n個の復号処理手段のうち、出力された符号間距離が当該距離閾値以下となった復号処理手段を選出する選出手段と、
    前記選出手段によって選出された前記n個の復号処理手段の一つにて復号される復号データに基づき、前記畳み込み符号化信号から原信号を抽出する原信号抽出手段と、
    を含むことを特徴とする畳み込み符号化信号の受信装置。
  2. 請求項1に記載の受信装置において、
    前記符号間距離は、
    号データと受信符号列とのハミング距離に基づいて算出され
    前記選出手段は、
    前記n個の復号処理手段の各々から出力される符号間距離と前記距離閾値とを、所定の収束判定ビット長の復号データが各復号処理手段で復号された以後に比較し、
    当該収束判定ビット長は、
    前記畳み込み符号化信号の拘束長の3倍のビット長であることを特徴とする畳み込み符号化信号の受信装置。
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