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JP4153502B2 - 通信装置及び論理リンク異常検出方法 - Google Patents

通信装置及び論理リンク異常検出方法 Download PDF

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JP4153502B2 JP2005094929A JP2005094929A JP4153502B2 JP 4153502 B2 JP4153502 B2 JP 4153502B2 JP 2005094929 A JP2005094929 A JP 2005094929A JP 2005094929 A JP2005094929 A JP 2005094929A JP 4153502 B2 JP4153502 B2 JP 4153502B2
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Description

本発明は、論理リンクを用いてデータの送受信を行う通信装置に関する。
SCTP(Stream Control Transmission Protocol)は、公衆電話網(以降、PSTN(Public Switched Telephone Network)という)で利用されるシグナリングメッセージ
をIP(Internet Protocol)ネットワーク上で送信するための転送プロトコルであり、
IETF(Internet Engineering Task Force)のRFC2960により制定されている
また、SCTPは、マルチホーミングに対応し、IPレイヤ上で信頼性の高いデータ送信を可能とするトランスポート層のプロトコルであり、アソシエーション設定時に発生するDOS攻撃(Denial of Service Attacks)等に対応できるように設計されている。SC
TPによれば、信頼性の低いIPネットワーク上であってもPSTNからの信号を安全に伝達することができる。SCTPの基本的な特徴は次のとおりである。なお、以下の説明においてSCTPの通信を行う端末同士(例えば、サーバとクライアント等)のことをエンドポイントと表記する。
(1)SCTPは、ユニキャストプロトコルである。さらに、SCTPは、マルチホーミングに対応しているため、複数のIPアドレスを有するエンドポイント間のデータ交換を可能とする。
(2)SCTPは、破損したデータ等を取り除いて送信し、必要に応じてそれら障害データを再送することにより、信頼性の高い伝送を可能とする。
(3)SCTPは、全二重伝送である。
(4)SCTPは、メッセージ指向であり、メッセージ境界におけるフレーミングをサポートする。一方、TCP(Transmission Control Protocol)はバイト指向であるため
、送信されるバイトストリーム内の暗黙的構造については保護されない。
(5)SCTPは、TCPと同様の輻輳制御アルゴリズムを有する。
図16に、SCTPをサポートするプロトコルスタックの例を示す。図16に示すように、SCTPはネットワークプロトコルとしてIPを用いている。そして、SCTPは、PSTNプロトコルをIPネットワークに適応させるためのアダプテーションモジュールであるM3UA(MTP3 User Adaptation)等により、トランスポートプロトコルとして利用される。
上記のようにSCTPはマルチホーミング機能を有している。図17には、そのマルチホーミングとSCTPアソシエーションのイメージが示されている。SCTPでは、エンドポイント間の論理的な接続は、アソシエーション(Association)と呼ばれる。アソシ
エーションは、エンドポイント間で約43億(232−1)設定可能であり、各アソシエーションの識別はタグ(TAG)で行われる。
SCTPで対応されるマルチホーミングによれば、エンドポイントに複数のIPアドレスを持たせることによりエンドポイント間の通信経路を多重化することができる。図17
の例では、エンドポイントAとエンドポイントZとの間に、1本のはアソシエーションが確立されている。そして、エンドポイントAが有する3つのIPアドレス(図17に示すIPアドレスA、B及びC)と、エンドポイントZが有する2つのIPアドレス(図17に示すIPアドレスX及びY)とによって、当該アソシエーション中の経路が多重化されている。これにより、SCTPによれば、プライマリパスが通信不能となった場合でも予め設定された他の通信経路を介して通信を続行することができる。従って、データ送信の信頼性を高めることができる。
以下に、上記アソシエーションにおいて異常が発生した場合のSCTP異常検出動作について説明する。まず、マルチホーミング未使用のアソシエーションにて異常が発生した場合の異常検出動作について図18及び19を用いて説明する。図18は、マルチホーミング未使用のSCTPアソシエーションが確立されている様子を示す図である。この例では、エンドポイントAとエンドポイントZとの間に、マルチホーミング未使用の2本のアソシエーションが確立されている(図18に示すアソシエーション1及び2)。各アソシエーション内のパス中には、ルータが介在することができる(図18に示すルータ221及び222)。
図19は、図17に示す接続環境において、アソシエーション1に通信異常が発生した様子を示す。エンドポイントAからエンドポイントZ宛にメッセージ送信されている際にアソシエーション1において異常が発生した場合、エンドポイントAは、送信されたメッセージの未到達を検知する。これによって、当該アソシエーション1の異常が発見される。エンドポイントAによるメッセージの未到達の検知は、SCTPにおける再送タイマが満了することにより行われる。
次に、マルチホーミング使用のアソシエーションにて異常が発生した場合について図20及び21を用いて説明する。図20は、マルチホーミング使用のSCTPアソシエーションが確立されている様子を示す。この例では、エンドポイントAとエンドポイントZとの間にはマルチホーミング使用の2本のSCTPアソシエーションが確立されている(図20に示すアソシエーション1及び2)。また、アソシエーション1及び2は、それぞれマルチホーミングを使用しており、それぞれアソシエーション内に2本のパスが張られている(アソシエーション1にはパスA及びB、アソシエーション2にはパスC及びD)。なお、アソシエーション内に複数のパスが張られている場合、そのうちの1つのパスがプライマリパスと決められる(図20に示すプライマリパスA及びC)。
図21は、図20に示す接続環境において、アソシエーション1のパスAにおいて異常が発生した様子を示す。エンドポイントAからエンドポイントZ宛にメッセージ送信されている際にアソシエーション1のパスAにおいて異常が発生した場合、エンドポイントAは、送信されたメッセージの未到達を検知する。これによって、当該アソシエーション1のパスAの異常が検知される。エンドポイントAによるメッセージの未到達は、SCTPにおける再送タイマが満了することにより検知される。
すなわち、アソシエーション内で異常が発生した場合には、マルチホーミングの使用/未使用に関わらず、送信側のエンドポイントにおいて再送が規定回数行われた後、メッセージの未到達が検知され、当該アソシエーションの通信異常が検出される。図22は、通信異常発生時の各エンドポイントの動作シーケンスを示す図である。
エンドポイントAからルータ経由でエンドポイントZへデータ送信されている場合、正常にエンドポイントZに当該データが到達した場合には、エンドポイントZからS−ACKチャンク(chunk)が返送される。SCTPにおけるメッセージストリームの構成単位
をチャンク(chunk)という。しかし、通信異常が発生した場合にはエンドポイントZか
らS−ACKチャンクが返送されないため、エンドポイントAは、送信データの到達を確認できない。そこで、エンドポイントAでは当該送信データの再送が規定回数行われる。その送信データの再送が行われている間にエンドポイントAは、規定の再送タイマ(図22に示すT3-rtx timer)を監視し、その再送タイマの満了により当該データ送信に使用しているパスの異常を検出する。異常を検出したエンドポイントAは、他のアソシエーション若しくはパスを利用して、その通信異常をエンドポイントZに通知する。
なお、本願発明に係る先行技術文献としては、以下の文献がある。
特開2001−186171号公報 特開平6−14056号公報 特開平6−53982号公報 R. Stewart、Q. Xie、他、"Stream Control Transmission Protocol"、Request for Comments: 2960
しかしながら、この従来技術による異常検出方法では、アソシエーション障害若しくはアソシエーション内パス障害をエンドポイントが検出するまでには長い時間がかかる。これは、エンドポイントにおいて規定された再送プロセス(図22に示すエンドポイントAの再送及び再送タイマ満了)が完了するまで異常が検出されないからである。これにより、上記従来技術によるSCTPを利用したリアルタイムアプリケーションでは、通信異常が発生した場合の異常検知制御に多くの時間が費やされ、サービスを的確に提供できない可能性がある。また、異常時における当該アプリケーションによるリトライの多発等を招き、ネットワーク全体のトラフィック効率を下げる可能性もある。
本発明は、通信異常を高速に検出することにより、信頼性の高いサービスを提供することができる通信装置を提供することを目的とする。
本発明は、上述した課題を解決するために以下の構成を採用する。即ち、本発明は、対向の通信装置との間に複数の論理リンクを形成するリンク形成部と、送信すべきデータを当該複数の論理リンクのそれぞれに対応付けて分割する分割部と、当該分割されたデータをそのデータに対応付けられた1論理リンクを使用して送信する送信部とを備える通信装置についてのものである。
また、本発明は、対向の通信装置との間に複数の論理リンクを形成するリンク形成部と、送信すべきデータを当該複数の論理リンクのそれぞれに対応付けて分割する分割部と、当該分割されたデータをそのデータに対応付けられた論理リンクを使用して送信する送信部と、当該複数の論理リンクのそれぞれからデータを受信する受信部と、当該複数の論理リンクのいずれかによりデータが受信されたときから所定時間内に、残りの論理リンクの少なくとも1つがデータを受信しない場合に、その少なくとも1つの論理リンクを異常論理リンクと判断する異常検知部と備える通信装置についてのものである。
本発明では、本発明に係る通信装置がデータを送信する場合、送信相手先となる通信装置との間に確立されている論理リンクに応じてデータが分割され、それぞれの論理リンクにより同時に送信される。一方、受信側となる通信装置では、送信元の通信装置との間で確立されている論理リンクのうち1つでもデータが受信されない論理リンクがある場合に、異常論理リンクと判断される。
このように、本発明では、受信側となる通信装置において、データ受信されない論理リ
ンクが1つでも存在する場合に、異常な論理リンクがあると判断される。すなわち、異常論理リンクの判断は、全論理リンクからデータが受信されるか否かの判断により行われる。
従って、本発明によれば、送信側の通信装置による送信異常の検知を待つまでもなく、受信側の通信装置で即座に論理リンク異常を検出することが可能となる。
また、本発明に係る通信装置は、データを分割する際に、分割されたデータ毎に送信番号を割り当て、当該分割されたデータをそのデータに割り当てられた送信番号と共に送信する。また、本発明に係る通信装置は、上記論理リンク毎に受信されたデータを、そのデータと共に受信される上記送信番号に応じて合成する。
本発明では、送信側の通信装置が、分割されたデータ毎に送信番号が割り当てられ、その番号と共に分割されたデータが送信される。受信側の通信装置では、受信されたデータをその送信番号順に合成することにより、元のデータに復元することができる。
また、本発明に係る通信装置は、異常論理リンクと判断された論理リンクに関する情報を記憶する記憶部を更に備えており、データの送信が要求された際に、前記記憶部に異常論理リンクに関する情報がある場合には、分割がされていないデータを異常論理リンク以外の論理リンクを使用して送信する。
従って、本発明によれば、論理リンクの異常が発生し、論理リンク再確立する間にデータ送信要求があった場合にも、正常にデータ送信をすることが可能である。
なお、本発明は、以上の何れかの機能を実現させるプログラムであってもよい。また、本発明は、そのようなプログラムをコンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録してもよい。
本発明によれば、通信異常を高速に検出することにより、信頼性の高いサービスを提供することができる通信装置を実現することができる。
[実施の形態]
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という)に係る通信装置について説明する。実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成に限定されない。以下に説明する実施形態では、SCTP(Stream Control Transmission Protocol)通信装置を例に挙げているが、本発明はSCTP通信に限定するものではなく、論理的な接続を形成することができる全てのプロトコルを対象とした通信装置に関するものである。
〔実施形態における機能概要〕
本発明の実施形態を説明するにあたって、まず本発明の実施形態における機能概要について説明する。図1は、本実施形態における通信装置の機能概要を説明する図である。図1(A)には従来の通信装置におけるSCTP通信が示され、図1(B)には本実施形態に係る通信装置におけるSCTP通信が示されている。図1(A)及び(B)に示される例では、SCTP通信装置となるエンドポイントAとエンドポイントZとの間には2本のアソシエーションが確立されている。
従来のSCTP通信装置では、図1(A)に示されるように、エンドポイントAからエ
ンドポイントZへ1000バイトのデータが送信される場合には、その間に確立されているアソシエーションのうちの1つ(アソシエーション1)が利用され、1000バイトのデータが送信されていた。そして、通信に利用されるアソシエーション1に異常が発生した場合には、上述したSCTPにおける再送処理により送信側のエンドポイントAが当該異常を検知する。その後、エンドポイントAは、異常が発生していない他方のアソシエーション2を利用し、先に送信できなかったデータの再送を行う。
本発明の実施形態に係る通信装置では、エンドポイントAからエンドポイントZへデータ送信される場合には、その送信データがその間に確立されているアソシエーション数分分割され、それぞれのアソシエーションにより送信される。すなわち、図1(B)に示すように1000バイトの送信データがあった場合には、500バイトずつに分割され、アソシエーション1により500バイト、アソシエーション2により500バイトのデータが同時に送信される。
受信側の本実施形態に係る通信装置(エンドポイントZ)は、アソシエーション1及び2からデータを受信すると、その受信されたそれぞれのデータを合わせることによりデータを復元する。この復元処理において、所定のデータが受信されていないことで正常に復元処理が完了できない場合に、受信側の通信装置は当該アソシエーションにおける通信異常を検出する。
このように、本実施形態における通信装置は、アソシエーションに異常が発生した際にデータの受信側の装置においてアソシエーションの異常を検出することで、異常検出時間の短縮を図る。
これは、マルチホーミングを使用したアソシエーションにおいても同様である。マルチホーミングを使用している場合には、そのうちの1つのパスに異常が発生した場合でも自動で他のパスが選択されるため、同一アソシエーション内の全てのパスに異常が発生した場合に、アソシエーション異常となる。
〔SCTPメッセージフォーマット〕
ここで、RFC(Request For Comment)2960に規定されているSCTPのメッセ
ージフォーマットについて図2〜6を用いて説明する。図2は、SCTPのメッセージフォーマットを示す図である。SCTPパケットは、図2に示すように一つのSCTP共通ヘッダと複数のチャンク(chunk #n)から構成される。SCTPパケットに含まれるチャンクは、Path−MTU(Maximum Transmission Unit)のサイズまで多重化される。
図3は、SCTPメッセージのSCTP共通ヘッダのフォーマットを示す。SCTP共通ヘッダは、以下の情報を含む。
・始点ポート番号(16ビット): SCTPパケットの送信側ポート番号
・宛先ポート番号(16ビット):SCTPパケットの宛先ポート番号
・Verification Tag(32ビット)(以降、単にTagと表記する):ランダムに生成される32ビット長の値であり、アソソエーションを識別するキーとなるIDである。通信装置間に複数のアソシエーションが確立されている場合には、このIDによりアソシエーションが判別される。本実施形態では、このIDをアソシエーション番号として管理する。
・チェックサムコード(32ビット) :CRC−32cアルゴリズムによるチェック
サム計算されたもの。
図4は、SCTPパケットに含まれるチャンクのメッセージフォーマットを示す。チャンクにはチャンクタイプ、チャンクフラグ、チャンク長、及びチャンク値が含まれる。チャンクには、チャンクタイプに設定されたデータ種別に応じて、制御情報、若しくはユーザデータが含まれる。そしてチャンクで転送されるべき実際の情報がチャンク値として設定される。チャンクタイプとデータ種別との相対表を図5に示す。
また、チャンクタイプは、チャンクを受信した受信側の通信装置における当該チャンクの処理方法をも示す。図6は、チャンクタイプ中のデータとそれに対応する受信側通信装置における処理の相対表である。エンドポイントは、自分が知らないタイプのチャンクを受信した時、そのチャンクタイプの最上位2ビットにより、必ず処理しなければならないかどうかを判断する。
〔装置構成〕
次に、本実施形態に係る通信装置の機能構成について図7を用いて以下に説明する。図7には、本実施形態に係る2台の通信装置(エンドポイントA及びZ)(以降、本通信装置、若しくはエンドポイントA及びZという)が通信可能な状態に接続されている。本通信装置は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、入出力インタフェース等から
構成され、CPUがメモリに記憶されたプログラムを実行することによって、図7に示す各機能を実現する。本通信装置は、例えば、パーソナルコンピュータであってもよいし、PSTN(Public Switched Telephone Network)とIP(Internet Protocol)網とを繋ぐゲートウェイ装置やルータであってもよく、図7に示す機能構成を持つ通信装置であればよい。また、本実施形態に係る各通信装置の接続形態は、特に限定するものではなく、SCTP通信を実現しうるプロトコルスタックに合わせた接続形態であればよい。例えば、データリンク層としてイーサネット(登録商標)を利用する場合には、上記接続形態は、10BASE−T/2/5、100BASE−T等の物理層で接続されるようにしてもよい。また、このような有線の物理層に限定されるものではなく、無線接続であってもよい。
本実施形態に係る通信装置は、SCTPスタック101(本発明のリンク形成部、受信部に相当)、信号受信制御部102(本発明の異常検知部、合成部に相当)、信号送信制御部103(本発明の分割部、送信部に相当)、SCTP−USERアプリケーション104及びアソシエーション情報テーブル(本発明の記憶部に相当)から構成される。本実施形態に係る通信装置は、SCTPスタック101とSCTP−USERアプリケーション104との間に信号受信制御部102及び信号送信制御部103を設けることにより、RFC2960等で規定されるSCTP自体に改変を加えることなく、本発明の機能を実現する。以下に、上記各機能部について個々に説明する。
〈SCTPスタック〉
SCTPスタック101は、RFC2960等で規定されるSCTPをサポートするプロトコルスタックである。すなわち、SCTPスタック101は、トランスポート層としてSCTPをサポートし、ネットワーク層としてIPをサポートする。SCTPスタック101では、ネットワーク層より下位層(データリンク層及び物理層)のプロトコルについては先に述べたとおり限定されない。
〈SCTP−USERアプリケーション〉
SCTP−USERアプリケーション104は、SCTP通信により各種機能を実現するアプリケーションである。例えば、SCTP−USERアプリケーション104は、本通信装置がPSTNとIP網間とを繋ぐゲートウェイ装置であった場合には、PSTNプロトコルをIPネットワークに適応させるためのアダプテーションモジュールであるM3UA(MTP3 User Adaptation)等あってもよい。
〈アソシエーション情報テーブル〉
アソシエーション情報テーブルは、図7には示されていないが、メモリに記憶され、信号送信制御部103及び信号受信制御部102により参照されるテーブルである。図8は、エンドポイントAとエンドポイントZ間におけるアソシエーション情報テーブルを示す。アソシエーション情報テーブルは、送信側通信装置及び受信側通信装置で共に保持される。アソシエーション情報テーブルには、図8に示されるように、アソシエーション番号、アソシエーションの通信状態に関する情報がアソシエーション毎に保持される。アソシエーション番号には、SCTP共通ヘッダのTagの値が設定される。また、その通信装置において確立されているアソシエーション総数が保持される。
アソシエーション情報テーブルは、アソシエーション確立時にそのアソシエーションに関するレコードが作成される。SCTPスタック101により確立されたアソシエーションに関するTag情報が信号受信制御部102及び信号送信制御部103に通知され、その通知された情報に基づき、当該アソシエーション情報テーブルが作成される。なお、本実施形態では、エンドポイントAとエンドポイントZ間におけるアソシエーション情報テーブルのみを示しているが、その他のエンドポイント間に関するアソシエーション情報も同様に保持される。この場合には、通信相手となるエンドポイント毎にテーブルを用意してもよいし、相手先エンドポイントを識別するためのポート番号等を格納するフィールドを用意し、1つのテーブルで管理するようにしてもよい。
〈信号送信制御部〉
信号送信制御部103は、SCTP−USERアプリケーション104からの送信データをアソシエーション毎に分割し、その分割されたデータをそれぞれのアソシエーションを利用して同時に送信するよう、SCTPスタック101に指示する。アソシエーションに関する情報は、アソシエーション情報テーブルから抽出される。
信号送信制御部103によるデータ分割は、特に分割方法を限定するものでない。分割方法として例えば、全てのアソシエーション均等の送信データサイズとなるように分割する均等分割、各アソシエーションの伝送速度によって送信データサイズを決定する可変分割などが考えられる。図1(B)に示す例では、1000バイトの送信データをアソシエーション総数(2)で均等分割(1000÷2=500)し、最初の500バイトをアソシエーション1で、次の500バイトをアソシエーション2で同時に送信する分割手法が採られている。なお、送信データを分割せず全てのアソシエーションに同様に送信する手法も考えられるが、1つのアソシエーションに送信するデータ量を減らすことにより対向通信装置のデータ処理負荷を抑えるため、分割方法を採用している。本実施形態では、均等分割方法を採るものとする。
また、信号送信制御部103は、分割前のデータは対向からの正常なS−ACKチャンクが返却されるまでは保持する。これは、あるアソシエーションで異常が発生した場合には、その他の正常なアソシエーションで分割せずにデータを送信するためである。同様に、新たにデータ送信要求を受けた信号送信制御部103は、アソシエーション情報テーブルを参照し、通信状態が異常となるアソシエーションが1つでもあった場合には、正常なアソシエーションを使用して分割されない状態のデータを送信する。
〈信号受信制御部〉
信号受信制御部102は、対向の本通信装置からのデータを復元してSCTP−USERアプリケーション104へ渡す。信号受信制御部102は、当該データ復元において、復元失敗を契機にアソシエーションにおける通信異常(以降、アソシエーション異常という)を検出する。信号受信制御部102は、確立されているアソシエーションのいずれか
からデータが受信されている場合で、全アソシエーションからデータが受信されていない場合に復元失敗とみなす。
〔動作例〕
次に、本実施形態における通信装置の動作例について、図9〜12を用いて説明する。
〈正常時の動作〉
まず、正常(アソシエーション異常が発生していない)時の本通信装置の動作例について、図9及び10を用いて説明する。図9は、本通信装置間のデータ送信イメージを示す図である。図10は、本実施形態におけるアソシエーション情報テーブルの設定例を示す。
図9には、図7に示す本実施形態における2台の通信装置(エンドポイントA及びB)が示されている。エンドポイントAとエンドポイントBとの間には2本のアソシエーション(アソシエーション1及び2)が確立されている。この状況下においてエンドポイントAからエンドポイントZへ1000バイトのデータが送信される場合の本通信装置の動作について以下に説明する。
信号送信制御部103は、SCTP−USERアプリケーション104から1000バイトデータ送信を依頼されると(図9に示す(1))、アソシエーション情報テーブルを参照する。この場合、アソシエーション情報テーブルは、図10のように設定されており、エンドポイントA及びZ双方において保持されている。すなわち、アソシエーション情報テーブルには2つのアソシエーションに関するレコードが設定され、それぞれの通信情報が正常と設定されている。
信号送信制御部103は、アソシエーション情報テーブルから該当するアソシエーションが2本存在することを知る。信号送信制御部103は、この情報を基に送信すべきデータをアソシエーション総数で均等分割する(1000バイト/2=500バイト)。そして、信号送信制御部103は、分割されたデータに対し先頭から順に送信番号を決定する。ここでは、送信データのうち先頭から500バイトまでのデータが送信番号1に決定され、501バイトから1000バイトまでのデータが送信番号2に決定される。
信号送信制御部103は、分割されたデータをそれぞれ送信に利用するアソシエーション番号及び送信番号と共に、SCTPスタック101に渡す(図9に示す(2))。これに基づき、SCTPスタック101はSCTPパケットを生成する。このとき生成されるSCTPメッセージフォーマットは、図2〜4に示すフォーマットである。分割されたデータ自体は、チャンク値(図4に示すchunk値)として設定され、チャンクフラグ(図4に示すchunkフラグ)として分割されたデータ毎に付番された送信番号が設定される。SCTPスタック101は、アソシエーション1を利用して送信番号1の500バイトデータを、アソシエーション2を利用して送信番号2の500バイトデータを同時に送信する(図9に示す(3))。
受信側のエンドポイントZでは、分割されたデータを含んだSCTPパケットがアソシエーション1及び2を介して受信される。SCTPスタック111は、受信されたSCTPパケットから、分割されたデータ、送信番号、及びTagを抽出する。SCTPスタック111は、それら抽出されたデータを、信号受信制御部113に渡す(図9に示す(4))。信号受信制御部113は、自身が保有するアソシエーション情報テーブルをTag値をキーに検索し、該当の全アソシエーションからデータが受信されていることを確認する。その後、信号受信制御部113は、分割されたデータを送信番号の順に合体し、送信データを復元する(図9に示す(5))。
〈〈正常時の動作フロー〉〉
このような正常時における本通信装置の動作フローについて図11を用いて説明する。図11は、正常時における本実施形態の通信装置の動作シーケンスを示す。
本通信装置は、データ未受信の状態であり、全アソシエーションが正常である場合に、「未受信状態」となっている。その後、いずれかのアソシエーションによりデータが受信されると本通信装置は「受信状態」に遷移する。受信されたデータはSCTPスタックから信号受信制御部に渡される(S1101)。「受信状態」に遷移すると、信号受信制御部は受信タイマをスタートする(S1102)。この受信タイマは、全アソシエーションからデータを受信するまでの待ち合わせ時間タイマである。
その後、信号受信制御部は、先のデータが受信されたアソシエーション以外のアソシエーションからデータが受信されるのを待つ(S1103)。他のアソシエーションからデータが受信された場合(S1104)、信号受信制御部は、全てのアソシエーションからデータが受信されたかを判別する(S1105)。全てのアソシエーションからデータが受信された場合(S1105;YES)、信号受信制御部は、当該受信タイマを解除し(S1108)、「受信完了状態」となる。「受信完了状態」に遷移すると、信号受信制御部は、当該受信されたデータを復元し(S1109)、SCTP−USERアプリケーションに渡す(S1110)。
一方、全てのアソシエーションからデータが受信されておらず(S1105;NO)、かつ受信タイマが閾値を越えた場合(S1106;NO)に、信号受信制御部は、データを受信していないアソシエーションについて異常が発生したとみなす(S1107)。このようにアソシエーション異常が検出された場合には、本通信装置は、「異常アソシエーション検出状態」に遷移する。この状態以降の動作については、後のアソシエーション異常時の動作の項において説明する。
〈アソシエーション異常時の動作〉
次に、何らかの要因によりアソシエーション異常が発生した場合の本通信装置の動作例について図12及び13を用いて説明する。図12は、アソシエーション異常が発生した場合の通信装置間のデータ送信イメージを示す図である。図13は、アソシエーション異常時のアソシエーション情報テーブルの設定例を示す。
送信側となるエンドポイントAは、送信番号1となる500バイトデータをアソシエーション1で、送信番号2となる500バイトデータをアソシエーション2でそれぞれ送信する。図12には、この場合にアソシエーション1で異常が発生し、エンドポイントZで受信できない場合が示されている。すなわち、エンドポイントZの信号受信制御部113は、アソシエーション2からは送信番号2のデータを受信するが、アソシエーション1からはデータが受信されない。信号受信制御部113は、全てのアソシエーションが正常と認識されている場合は、全てのアソシエーションから常にデータが受信されることを期待している。このため、アソシエーション2からのみデータが受信される状態となった場合には、信号受信制御部113は、データの復元が正常に出来ないことから、アソシエーション1において何らかの異常が発生したと判断する。
信号受信制御部113によるアソシエーション異常の判断は、受信タイマ及び異常検出閾値を用いることにより行われる。信号受信制御部113は、いずれかのアソシエーションにてデータが受信されると、当該受信タイマをスタートさせる。その後、信号受信制御部113は、当該受信タイマが当該異常検出閾値となるまでに、その他の全てのアソシエーションにてデータが受信された場合に全てのアソシエーションについて正常と判断する
。一方、信号受信制御部113は、当該受信タイマが当該異常検出閾値となるまでの間にデータを受信することができなかったアソシエーションがあった場合に、そのアソシエーションを異常と判断する。信号受信制御部113は、この判断の結果でアソシエーション情報テーブルのアソシエーション状態を更新する。図13は、この場合に信号受信制御部113により更新されたアソシエーション情報テーブルを示している。図13に示すように、この場合、アソシエーション1の状態が“異常”となる。
一方、当該分割されたデータを送信したエンドポイントAでは、アソシエーション1を通じてエンドポイントZからのS−ACKシャンクが返信されないことから、アソシエーション1の通信異常が検知される。このエンドポイントAにおける通信異常の検知は、先に述べたSCTPの仕様に合わせた形で、再送タイマ及び再送回数等を用いて行われる。アソシエーション異常を通知された信号送信制御部103は、この情報に基づき、自身が保有するアソシエーション情報テーブルのアソシエーション状態を更新する。
なお、信号受信制御部113によりアソシエーション情報テーブルが更新される前(受信タイマが異常検出閾値になる前)に、自身(エンドポイントZ)のSCTP−USERアプリケーション114からデータ送信要求があった場合には、信号送信制御部112は、信号受信制御部113の状態に関わらず送信処理を実施する。これは、例えアソシエーション1に異常発生が懸念される状態であったとしてもデータを送信することにより、対向側(エンドポイントA)にもアソシエーション異常を認識させることができるようにするためである。
アソシエーション1の異常を検知したエンドポイントA及びZでは、以後、当該アソシエーション1をデータ送信に利用しない。すなわち、アソシエーションのうちの1つでも異常が発生した場合には、以後、信号送信制御部103は、データ分割を行わず、正常なアソシエーションを利用して、従来のSCTPと同様に、データ送信を行う。その後、エンドポイントAの信号送信制御部103、及びエンドポイントZの信号受信制御部113は、そのような異常情報をSCTP−USERアプリケーション(104及び114)に通知する。
その通知を受けたSCTP−USERアプリケーションは、異常が発生したアソシエーション1の削除指示をSCTPスタックに通知し、当該アソシエーション1は削除される。また、アソシエーション情報テーブルについても同様に、アソシエーション1に関する情報が削除される。以降は、新たなアソシエーション確立要求がSCTP−USERアプリケーションから通知されるようにしてもよい。
〈〈アソシエーション異常時の動作フロー〉〉
このようなアソシエーション異常時における本通信装置の動作フローについて図14を用いて説明する。図14は、アソシエーション異常時における本実施形態の通信装置の動作シーケンスを示す。
先の正常時の動作で述べたように、本通信装置は、アソシエーション異常が検知されると、「異常アソシエーション検出状態」になる。「異常アソシエーション検出状態」に遷移すると、信号受信制御部は、データが受信されていないアソシエーションを検出する(S1401)。これにより、信号受信制御部は、アソシエーション異常が発生したアソシエーションを決定する。
同時に、信号受信制御部は、異常確定タイマを起動する(S1402)。信号受信制御部は、この異常確定タイマが満了するまでの間に(S1406)、SCTP−USERアプリケーションからデータ送信要求を受けた場合(S1403)、通常通り送信データ分
割を行い(S1404)、全アソシエーションを使用してデータ送信を行う(S1405)。このように、異常が発生していると思われるアソシエーションも使用して対向通信装置にデータを送信することで、異常が発生しているアソシエーションを対向通信装置にも通知することになる。
異常確定タイマが満了すると(S1406)、本通信装置は、「異常確定状態」となり、データが受信されていないアソシエーションを異常と判断する。その後、異常が発生したアソシエーションがSCTP−USERアプリケーションからの指示等により再確立された場合に、本通信装置は、「異常確定状態」から「未受信状態」に遷移する。
〔異常検出閾値の推奨値及びその決定方法〕
上述のように、送信側の通信装置においてアソシエーション異常を検出する場合には、RFCに規定されるSCTP仕様に準じたタイマが用いられる。図15は、RFCに規定されるSCTPタイマの推奨値を示す図である。規定されるもののうち、本実施形態のようにデータ送信を保障するために用いられるタイマには、T3−rtx timerが規定されている。そして、規定では、このタイマの初期値の推奨値が3秒と規定されている。
本実施形態における通信装置では、確立されているアソシエーション全てを使って分割されたデータが送られ、受信側の装置でいずれかのアソシエーションにて受信できなかった場合にアソシエーション異常と判断される。そして、この受信不能の判断では、本発明に基づく受信タイマが使用され、当該受信タイマが異常検出閾値を超えた場合に受信不能と判断される。
従って、本実施形態における通信装置では上記異常検出閾値をT3−rtx timerより小さい値とすることにより、高速にアソシエーション異常を検出することができる。これにより、本実施形態では、図15に示すT3−rtx timerのリトライ回数10回におけるタイマ値の半分以下を異常検出閾値の初期値とする。なお、この異常検出閾値は、RTT(Round Trip Time)測定により再計算され、変更されるようにしてもよ
い。
〔実施形態の作用/効果〕
本実施形態による通信装置では、送信側の通信装置がデータを送信する場合、送信相手先となる通信装置との間に確立されているアソシエーション数で当該データが分割され、それぞれのアソシエーションにより同時に送信される。一方、受信側となる通信装置では、送信元の通信装置との間で確立されているアソシエーションのうち1つでもデータが受信されないアソシエーションがある場合に、アソシエーション異常と判断される。
このように、本実施形態では、受信側となる通信装置において、受信タイマが異常検出閾値内で全てのアソシエーションからデータ受信されない場合に、アソシエーション異常と検知される。さらに、この異常検出閾値は、アソシエーションからデータを受信できるか否かの判断に使用される時間であるため、SCTPの再送プロセスに比べて、短い時間とすることができる。
これにより、送信側の通信装置によるSCTPの再送プロセスの完了を待つまでもなく、受信側の通信装置で即座にアソシエーション異常を検出することが可能となる。
また、本実施形態による通信装置では、各通信装置が共通のアソシエーション情報テーブルを保有し、各アソシエーションについての通信状態を保持する。そして、本通信装置は、このアソシエーション情報テーブルを参照し、1つでも異常のあるアソシエーション
が存在する場合には、以降の送信データについては分割せず、正常なアソシエーションの1つを使用して送信する。この場合には、受信側の通信装置のアソシエーション情報テーブルにおいても、当該アソシエーションの状態は異常となっているため、分割されないデータが送信されてきていると判断することができる。
これにより、本実施形態では、アソシエーション異常が発生し、アソシエーション再確立する間にデータ送信要求があった場合にも、正常にデータ送信をすることが可能である。
また、本実施形態による送信側の通信装置では、分割されたデータ毎に送信番号が割り当てられ、その番号と共に分割されたデータが送信される。受信側の本通信装置では、受信されたデータをその送信番号順に合成することにより、元のデータに復元することができる。
また、本実施形態による受信側の通信装置では、アソシエーション異常が検知されてから、異常が発生したアソシエーションを特定するまでの間を「異常アソシエーション検出状態」と位置づけ、その間にその通信装置でデータ送信要求があった場合にはアソシエーション情報テーブルを参照することなく、当該データを分割し送信する。結果として、元々送信側となっていた通信装置においても、異常が発生しているアソシエーションからはこのデータを受信できないため、受信側の通信装置と同様のアソシエーション異常判定を行うことができる。
これにより、本実施形態では、元々送信側となっていた通信装置にアソシエーション異常をいち早く通知することが可能となる。
また、本実施形態による通信装置では、SCTPスタックに関しては特別な機能を付加することなく、信号送信制御部及び信号受信制御部を新たに設けることにより、上述の機能を実現している。
これにより、既存のSCTPの長所を失うことなく、上述の機能を実現することが可能である。
本発明の実施形態における通信装置の機能概要を示す図である。 SCTPメッセージフォーマットを示す図である。 SCTP共通ヘッダのフォーマットを示す図である。 チャンクのメッセージフォーマットを示す図である。 チャンクタイプ毎のデータ種別を示す図である。 チャンクタイプに対応する受信側装置の処理を示す図である。 実施形態における通信装置の機能構成を示す図である。 アソシエーション情報テーブルを示す図である。 本実施形態における通信装置間のデータ送信イメージを示す図である。 アソシエーション情報テーブルの設定例を示す図である。 正常時における本実施形態の通信装置の動作シーケンスを示す図である。 本実施形態における通信装置間のデータ送信イメージ(異常発生時)を示す図を示す図である。 アソシエーション情報テーブルの設定例(異常発生時)を示す図である。 アソシエーション異常時における本実施形態の通信装置の動作シーケンスを示す図である。 SCTPにおけるタイマ推奨値を示す図である。 SCTPプロトコルスタックを示す図である。 SCTPアソシエーションとマルチホーミングを示す図である。 マルチホーミング未使用のSCTPアソシエーションが確立されている様子を示す図である。 マルチホーミング未使用のSCTPアソシエーション1において異常が発生した様子を示す図である。 マルチホーミング使用のSCTPアソシエーションが確立されている様子を示す図である。 マルチホーミング使用のSCTPアソシエーション1のパスAにおいて異常が発生した様子を示す図である。 通信異常発生時の各エンドポイントの動作シーケンスを示す図である。
符号の説明
101、111 SCTPスタック
102、112 信号受信制御部
103、113 信号送信制御部
104、114 SCTP−USERアプリケーション
221、222 ルータ

Claims (8)

  1. 対向の通信装置との間に形成された複数の論理リンクのそれぞれに対応付けて分割して送信されたデータを、該複数の論理リンクを使用して受信する受信部と、
    前記複数の論理リンクのいずれかによりデータを受信してから所定時間内に、残りの論理リンクの少なくとも1つの論理リンクによりデータを受信しない場合に、該少なくとも1つの論理リンクを異常論理リンクと判断する異常検知部と、
    を備えることを特徴とする通信装置。
  2. 前記対向の通信装置との間に複数の論理リンクを形成するリンク形成部と、
    送信すべきデータを前記複数の論理リンクのそれぞれに対応付けて分割する分割部と、
    前記分割されたデータをそのデータに対応付けられた論理リンクを使用して送信する送信部と
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記分割部は、分割されたデータ毎に送信番号を割り当て、
    前記送信部は、前記分割されたデータをそのデータに割り当てられた送信番号と共に送信する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記受信部が前記複数の論理リンクからそれぞれ受信したデータを、これらデータと共に受信される前記送信番号に応じて合成する合成部、
    を更に備えることを特徴とする請求項3記載の通信装置。
  5. 前記異常検知部により異常論理リンクと判断された論理リンクに関する情報を記憶する記憶部を更に備え、
    前記送信部は、データの送信が要求された際に、前記記憶部に異常論理リンクに関する情報がある場合には、分割がされていないデータを異常論理リンク以外の論理リンクを使用して送信する、
    ことを特徴とする請求項2記載の通信装置。
  6. 複数の論理リンクを使用してデータのやりとりを行う通信装置によって実行される論理リンク異常検出方法であって、
    対向の通信装置との間に形成された複数の論理リンクのそれぞれに対応付けて分割して送信されたデータを、該複数の論理リンクを使用して受信するステップと、
    前記複数の論理リンクのいずれかによりデータを受信してから所定時間内に、残りの論理リンクの少なくとも1つの論理リンクによりデータを受信しない場合に、該少なくとも1つの論理リンクを異常論理リンクと判断するステップと、
    を含むことを特徴とする論理リンク異常検出方法。
  7. 前記対向の通信装置との間に複数の論理リンクを形成するステップと、
    送信すべきデータを前記複数の論理リンクのそれぞれに対応付けて分割するステップと、
    前記分割されたデータをそのデータに対応付けられた論理リンクを使用して送信するステップと、
    を更に含むことを特徴とする請求項6に記載の論理リンク異常検出方法。
  8. SCTP(Stream Control Transmission Protocol)を利用して、対向の通信装置とデータのやりとりを行うSCTP通信装置であって、
    対向の通信装置との間に形成された複数のアソシエーションのそれぞれに対応付けて分割して送信されたデータを、該複数のアソシエーションを使用して受信する受信部と、
    前記複数のアソシエーションのいずれかによりデータを受信してから所定時間内に、残りのアソシエーションの少なくとも1つのアソシエーションによりデータを受信しない場合に、該少なくとも1つのアソシエーションを異常アソシエーションと判断する異常検知部と、
    を備えることを特徴とするSCTP通信装置。
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