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JP4152905B2 - コンデンサモジュール装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、車載用インバータ装置などに用いられるヒューズ付きコンデンサモジュールを複数個並列に配設したコンデンサモジュール装置に関する。
一般的にインバータ装置にはスイッチング電源で発生させたリップル電圧を平滑するためのコンデンサが必要であり、以前は比較的寸法の大きな電解コンデンサが用いられていたが、近年は電解コンデンサに代わりセラミックコンデンサが用いられるようになってきた。
図8は、例えば特許文献1(特開2001−178151号公報)に示されたインバータ装置用の従来のコンデンサモジュールの構成を示す図であり、図8(a)は平面図、図8(b)は正面図である。
図において、100はセラミックコンデンサ(積層セラミックコンデンサ)、200は基板であり、基板200に複数個のセラミックコンデンサ100が配置されている。
各セラミックコンデンサ100は、極性の異なる電極部には多数のリード端子が設けられており、多数のリード端子を基板200のスルーホールに挿入して基板200に搭載される。
また、基板200の下方には図示しないスイッチングモジュール(スイッチング電源)
が配置されており、基板200を介して重なり合う位置に複数個のセラミックコンデンサ100が配置されている。
しかしながら、図8に示したコンデンサモジュールは、ヒューズ機能を有しておらず、セラミックコンデンサ自身のショート故障による破裂や短絡が発生するので、例えば車載用インバータ装置用の平滑コンデンサとして使用する場合などでは、ヒューズによるセラミックコンデンサの自己開放が必要とされてきた。
そのため、種々のヒューズ機能付きセラミックコンデンサが提案されてきており、従来のヒューズ機能付きセラミックコンデンサの例としては、例えば特許文献2(特開2003−7568号公報)あるいは特許文献3(特公平6−70938号公報)などに示されたものがある。
特許文献2(特開2003−7568号公報)には、「異なる電位に接続される複数の内部電極対が、誘電体を介して多段に積層されており、内部電極対が、積層体の第1の側面と、第1の側面に対向する第2の側面の少なくとも一方に引き出されており、また、第1、第2の側面に隣接し、実装面と該実装面に対する面とは異なる第3、第4の側面に単層、あるいは多層の外部電極対を形成し、内部電極と外部電極を電気的に接続する導体部(ヒューズ導体部)を積層体表面に有する積層セラミック電子部品において、少なくともこの導体部(ヒューズ導体部)を絶縁層で被覆し、導体部(ヒューズ導体部)は外部電極対に対して、プリント配線との電気的接続を妨げないように、あるいは絶縁層は外部電極対の第n番目のさらに外側に形成される第(n+1)番目の外部電極対との電気的接続を妨げないように、外部電極を部分的に被覆するか、あるいは外部電極を被覆しないことを特徴とする」ヒューズ機能付き積層セラミック部品(即ち、ヒューズ機能付き積層セラミックコンデンサ)が示されている。
また、図9は、特許文献3(特公平6−70938号公報)に示された従来のヒューズ付き積層電子部品の製造方法を説明するための分解斜視図である。
特許文献3には、「まず、内部電極用の電極ペーストが塗布された複数枚の第1のセラミックグリーンシート111、112と、溶断部117cを有するヒューズパターン形成用の電極ペーストが塗布された第2のセラミックグリーンシート113と、溶断部117cが溶断されたときに電極材が逃げ得る領域が形成された第3のセラミックグリーンシート114とを少なくとも用意する。次に、第2のセラミックグリーンシート113上の溶断部117cに、第3のセラミックグリーン114の電極材が逃げ得る領域が接触するように、第2および第3のセラミックグリーンシート113、114を複数枚の第1のセラミックグリーンシート111、112と共に積層して積層体を得る。しかる後、積層体を積層方向に圧着した後、燃焼することにより結焼体を得る。」ことによって、ヒューズ素子が一体化された積層電子部品(即ち、ヒューズ機能を有した積層セラミックコンデンサ)が得られることが記載されている。
特開2001−178151号公報(図1、図2) 特開2003−7568号公報(図1、図2、段落0022) 特公平6−70938号公報(第1図、第2頁左欄第34行〜右欄第2行)
特許文献2あるいは特許文献3に示された従来のヒューズ機能付き積層セラミックコンデンサは、その内部にヒューズを設けるので、構造や製造工程が複雑であり、高コストになる。
さらに、一般的な積層コンデンサとしての汎用性にも欠ける。
また、内部にヒューズを設けているので、ヒューズが発生する熱の放熱性が悪い。
従って、ヒューズの溶断電流あるいはヒューズ部に流れる過電流によって発生する発熱エネルギーによって、積層セラミックコンデンサ自身が破裂し、飛散する危険性がある。
この発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであり、ヒューズ溶断時の発熱によってセラミックコンデンサが破裂・飛散する防止できる高信頼度なヒューズ付きコンデンサモジュールを低価格に提供することを目的とする。
また、ヒューズ付きコンデンサモジュールを1つの基板上に複数個並列接続して一体化した高信頼度、かつコンデンサ容量の大きなコンデンサモジュール装置を提供することを目的とする。
この発明に係るコンデンサモジュール装置は、セラミックコンデンサとヒューズの複数の直列接続体を基板の第一の面上で並列に配置して一体的に構成したコンデンサモジュール装置であって、
上記基板の第一の面の一端側に形成された第一の導体、該第一の導体と絶縁され、上記基板の第一の面において各直列接続体に対応させて分離して形成された複数の第二の導体、上記第一の導体および第二の導体と絶縁され、上記基板の第一の面の他端側に形成された第三の導体を有し、
上記複数の直列接続体は、各ヒューズの一端が上記第一の導体に電気的に接続され、各ヒューズの他端が対応する第二の導体に電気的に接続され、各セラミックコンデンサの第一の電極部が上記対応する第二の導体に電気的に接続され、各セラミックコンデンサの第二の電極部が上記第三の導体に電気的に接続された第一の直列接続体と、各ヒューズの一端が対応する第二の導体に電気的に接続され、各ヒューズの他端は上記第三の導体に電気的に接続され、各セラミックコンデンサの第一の電極部が上記第一の導体に電気的に接続され、第二の電極部が対応する上記第二の導体に電気的に接続された第二の直列接続体とからなり、上記第一の直列接続体と上記第二の接続体が交互に配置されていると共に、
上記基板の第二の面に上記第三の導体と電気的に接続された第四の導体が形成されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、ヒューズ溶断時の発熱によるセラミックコンデンサが破裂・飛散するのを防止できる安全性の高い高信頼度なヒューズ付きコンデンサモジュールを低価格に実現することができる。
また、本発明によれば、放熱性を改善できると共に、低インダクタンス化が図れるヒューズ付きコンデンサモジュールを実現することができる。
また、本発明によれば、ヒューズ付きコンデンサモジュールを基板上に複数個配置して一体化した、高信頼度で、かつ、コンデンサ容量の大きなコンデンサモジュール装置を実現することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の一実施の形態について説明する。
なお、各図間において、同一符号は、同一あるいは相当のものであることを表す。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るヒューズ付きコンデンサモジュールの構成を示す断面図である。
図において、1は基板3の第一の面(表面)に配置されるセラミックコンデンサ(単に、コンデンサとも称す)、2は基板3の第一の面(表面)に配置されるヒューズである。
セラミックコンデンサ1およびヒューズ2としては、汎用的に使用されているものを用いる。
背景技術の項で説明したように、セラミックコンデンサ1の極性の異なる電極部(第一の電極部および第二の電極部と称す)には多数のリード端子が設けられている。
例えば、1aはセラミックコンデンサ1の第一の電極部に設けられた第一のリード端子、1bはセラミックコンデンサ1の第二の電極部に設けられた第二のリード端子である。
図に示すように、セラミックコンデンサ1の第一のリード端子1aは、基板3のスルーホールに貫入されて基板3の第二の面(裏面)に形成されている第二の導体5に電気的に接続されている。同様に、セラミックコンデンサ1の第二のリード端子1bは、基板3のスルーホールに貫入されて基板3の第二の面(裏面)に形成されている第三の導体6に電気的に接続されている。
また、2aはヒューズ2の一端に設けられた第一のリード端子、2bはヒューズ2の他端に設けられた第二のリード端子である。
ヒューズ2の第一のリード端子2aは基板3の第二の面(裏面)に形成されている第一の導体4に電気的に接続され、ヒューズ2の第二のリード端子2bは基板3の第二の面(裏面)に形成されている第二の導体5に電気的に接続されている。
従って、セラミックコンデンサ1とヒューズ2は、基板3の裏面に形成された第二の導体5を介して直列に接続されている。
なお、第一の導体4と第二の導体5との間、および第二の導体5と第三の導体6との間は、必要とされる沿面絶縁距離が確保されている。
また、7は、基板3の端部において第一の導体4に電気的に接続されている第一の外部端子であり、8は、第一の外部端子7と反対側の基板3の端部において第三の導体6に電気的に接続されている第二の外部接続端子である。
以上説明したように、本実施の形態によるヒューズ付きコンデンサモジュールは、セラミックコンデンサ1とヒューズ2を基板3の第一の面上で直列接続して一体的に構成したヒューズ付きコンデンサモジュールであって、基板3の第二の面の一端側に形成された第一の導体4、第一の導体4と絶縁され、基板3の第二の面に形成された第二の導体5、第一の導体4および第二の導体5と絶縁され、基板3の第二の面の他端側に形成された第三の導体6を有し、ヒューズ2の一端は第一の導体4に電気的に接続され、ヒューズ2の他端は第二の導体5に電気的に接続され、セラミックコンデンサ1の第一の電極部は第二の導体5に電気的に接続され、セラミックコンデンサ1の第二の電極部は第三の導体6に電気的に接続されている。
本実施の形態によれば、汎用的に使用されているセニミックコンデンサおよびヒューズをそのまま利用できるので、低コストにヒューズ付きコンデンサモジュールを製造できる。
また、ヒューズがセラミックコンデンサに直列に接続されているので、セラミックコンデンサが短絡故障した場合でも、過電流がヒューズに流れることによってヒューズが溶断し、短絡故障による過電流は流れ続けない。従って、セラミックコンデンサの短絡故障時の破壊・飛散を防止することができる。
即ち、ヒューズ溶断時の発熱によるセラミックコンデンサの破裂・飛散を防止できる安全性の高い高信頼度なヒューズ付きコンデンサモジュールを低価格に実現することができる。
また、ヒューズは、セラミックコンデンサとは別体であるので、放熱性もよい。
実施の形態2.
図2は、本発明の実施の形態2に係るヒューズ付きコンデンサモジュールの構成を示す断面図である。
本実施の形態によるヒューズ付きコンデンサモジュールの構成は、基本的には前述の実施の形態1によるヒューズ付きコンデンサモジュールと同じであるが、基板3は、第一の導体4と第二の導体5が対向する部分にスリット9形成し、第二の導体5と第三の導体6が対向する部分にスリット10を形成していることを特徴とする。
本実施の形態によるヒューズ付きコンデンサモジュールは、基板3にスリット9およびスリット10を形成したことにより、第一の導体4と第二の導体5の間のおよび第二の導体5と第三の導体6の間の沿面絶縁距離を大きく確保することができ、さらに、安全性・信頼性を高くすることができる。
実施の形態3.
図3は、本発明の実施の形態3に係るヒューズ付きコンデンサモジュールの構成を示す断面図である。
前述の実施の形態1あるいは実施の形態2によるヒューズ付きコンデンサモジュールでは、外部接続端子間の距離(第一の外部接続端子7と第二の外部接続端子8の間の距離)が長いため、インダクタンスが大きくなる。
また、セラミックコンデンサが大型化してくると、スルーホールの数が大幅に増え、導体間の絶縁を確保するためには導体間の距離を大きくとる必要があるので、導体面積が減少し、放熱性が不利となる。
さらに、導体がスルーホールで断絶されるため、通電経路の確保が困難となり局部発熱があるなど分流に不利な構造となるなどの問題点がある。
本実施の形態によるヒューズ付きコンデンサモジュールは、このような問題点を解決するものである。
図において、1は基板3の第一の面(表面)に表面実装して配置されるセラミックコンデンサ、2は基板3の第一の面(表面)に表面実装して配置されるヒューズである。
実施の形態1あるいは実施の形態2の場合と同様に、セラミックコンデンサ1およびヒューズ2は、汎用的に使用されているものを用いる。
セラミックコンデンサ1の極性の異なる電極部(第一の電極部および第二の電極部)には、基板3に表面実装するための多数の表面実装用端子が設けられている。
1aはセラミックコンデンサ1の第一の電極部に設けられた第一の表面実装用端子、1bはセラミックコンデンサ1の第二の電極部に設けられた第二の表面実装用端子である。
図に示すように、セラミックコンデンサ1の第一の表面実装用端子1aは、基板3の第一の面(表面)に形成されている第二の導体5に電気的に接続されている。
同様に、セラミックコンデンサ1の第二の表面実装用端子1bは、基板3の第一の面(表面)に形成されている第三の導体6に電気的に接続されている。
また、2aはヒューズ2の一端に設けられた第一の表面実装用端子、2bはヒューズ2の他端に設けられた第二の表面実装用端子である。
ヒューズ2の第一の表面実装用端子2aは基板3の第一の面(表面)に形成されている第一の導体4に電気的に接続され、ヒューズ2の第二の表面実装用端子2bは基板3の第一の面(表面)に形成されている第二の導体5に電気的に接続されている。
従って、セラミックコンデンサ1とヒューズ2は、基板3の第一の面(表面)に形成された第二の導体5を介して直列に接続されている。
なお、第一の導体4と第二の導体5との間、および第二の導体5と第三の導体6との間は、必要とされる沿面絶縁距離が確保されているものとする。
また、図3に示すように、本実施の形態では、基板3の第二の面(裏面)の略全面に、第四の導体11が形成されており、第四の導体11は、セラミックコンデンサ1側の端部において、基板3に形成したスルーホール12を介して第三の導体6と電気的に接続されている。
また、7は、基板3の端部において第一の導体4に電気的に接続されている第一の外部端子であり、8は、基板3の第一の外部端子7と同じ側の裏面の端部において第四の導体11に電気的に接続されている第二の外部接続端子である。
本実施の形態によれば、基板3を挟んで第一の導体4、第二の導体5、第三の導体6と、第四の導体11が相対して形成されているので、第一の外部端子7から第二の外部接続端子8に流れる電流Iの方向は基板3の表面と裏面で反対となり、インダクタンスを低くすることができる。
以上説明したように、本実施の形態によるヒューズ付きコンデンサモジュールは、セラミックコンデンサ1とヒューズ2を基板3の第一の面上で直列接続して一体的に構成したヒューズ付きコンデンサモジュールであって、基板3の第一の面の一端側に形成された第一の導体4、該第一の導体4と絶縁され、基板3の第一の面に形成された第二の導体5、第一の導体4および第二の導体5と絶縁され、基板の第一の面の他端側に形成された第三の導体6を有し、ヒューズ2の一端は第一の導体4に電気的に接続され、ヒューズ2の他端は第二の導体5に電気的に接続され、セラミックコンデンサ1の第一の電極部は第二の導体5に電気的に接続され、セラミックコンデンサ1の第二の電極部は第三の導体6に電気的に接続されていると共に、第三の導体6と電気的に接続された第四の導体11が基板3の第二の面に形成されている。
本実施の形態によれば、セラミックコンデンサおよびヒューズを基板に表面実装することにより、セラミックコンデンサおよびヒューズを導体に電気的に接続するためのスルーホールをなくすことが可能となり、導体面積を確保し、放熱性を改善できる。
さらに、表面実装とし、スルーホールをなくすことで連続した導体とすることができ、十分な電流経路を確保できる。
また、基板を挟み、導体を相対させ、かつ、基板の表面および裏面において導体に流れる電流方向を反対とすることにより、低インダクタンス化を図ることができる。
実施の形態4.
図4は、本発明の実施の形態4に係るコンデンサモジュール装置の構成を示す平面図である。
本実施の形態によるコンデンサモジュール装置は、セラミックコンデンサ1とヒューズ2の複数の直列接続体を基板3の表面(第一の面)上で並列に配置して一体的に構成したものでる。
図において、1はセラミックコンデンサ、2はヒューズ、3は基板、4は基板3の表面(第一の面)に形成された第一の導体、5は基板3の表面(第一の面)に複数個形成された第二の導体、6は基板3の表面(第一の面)に形成され第三の導体である。
図に示すように、各第二の導体5は、第一の導体3および第三の導体6とは絶縁されていると共に、基板3の表面(第一の面)において、セラミックコンデンサ1とヒューズ2が直列接続された各直列接続体に対応させて分離して形成されている。
各ヒューズの一端は第一の導体4に電気的に接続されており、各ヒューズの他端は自身の直列接続体に対応する第二の導体5にそれぞれ電気的に接続されている。
各セラミックコンデンサ1の第一の電極部は自身の直列接続体に対応する第二の導体5にそれぞれ電気的に接続されており、各セラミックコンデンサ1の第二の電極部は第三の導体6に電気的に接続されている。
また、12はスルーホールであり、基板3の裏面(第二の面)のほぼ全面に第四の導体11(図示せず)が形成されており、この第四の導体11は、スルーホール12を介して第三の導体6と電気的に接続されている。(図3参照)
このように、本実施の形態では、セラミックコンデンサ1とヒューズ2とが第二の導体5によって直列接続された複数の直列接続体Sが並列に配置されている。
また、7は基板3の表面(第一の面)において第一の導体4に電気的に接続されている第一の外部端子であり、8は基板3の裏面(第二の面)に形成されている第四の導体11(図示せず)に電気的に接続されている第二の外部接続端子である。
以上説明したように、本実施の形態によるコンデンサモジュール装置は、セラミックコンデンサ1とヒューズ2の複数の直列接続体を基板3の第一の面上で並列に配置して一体的に構成したコンデンサモジュール装置であって、基板3の第一の面の一端側に形成された第一の導体4、該第一の導体4と絶縁され、基板3の第一の面において各直列接続体に対応させて分離して形成された複数の第二の導体5、第一の導体4および第二の導体5と絶縁され、基板3の第一の面の他端側に形成された第三の導体6を有し、この複数の直列接続体を構成する各ヒューズ2の一端は第一の導体4に電気的に接続され、各ヒューズ2の他端は対応する第二の導体5にそれぞれ電気的に接続され、複数の直列接続体を構成する各セラミックコンデンサ1の第一の電極部は対応する第二の導体5にそれぞれ電気的に接続され、各セラミックコンデンサの第二の電極部は第三の導体6に電気的に接続されていると共に、基板3の第二の面に第三の導体6と電気的に接続された第四の導体11が形成されている。
本実施の形態によれば、汎用的に使用されているセラミックコンデンサとヒューズとが直列に接続されている直列接続体(即ち、ヒューズ付きコンデンサモジュール)を複数個並列に配置しているので、コンデンサ容量が大きく、かつ、ヒューズ溶断時の発熱によるセラミックコンデンサの破裂・飛散を防止できる高信頼度なコンデンサモジュール装置を低価格に実現することができる。
また、実施の形態3の場合と同様に、基板を挟んで第一の導体、第二の導体、第三の導体と、第四の導体が相対して形成されているので、第一の外部端子から第二の外部接続端子に流れる電流の方向は基板の表面と裏面で反対となり、インダクタンスを低くすることもできる。
実施の形態5.
図5は、実施の形態4によるコンデンサモジュール装置においてセラミックコンデンサとヒューズの複数の直列接続体のいずれかのヒューズが過電流によって溶断した場合を示す要部の平面図である。
図に示すように、複数個の直列接続体のうちのいずれかのヒューズが溶断すると、溶断したヒューズ2が接続されていた第二の導体5と、ヒューズが溶断した直列接続体と隣接配置されている直列接続体のヒューズが接続されている第二の導体5との間の絶縁距離が不足し、沿面絶縁距離が確保できなくなる。
本実施の形態は、このような実施の形態4によるコンデンサモジュール装置の問題点を改善するものである。
図6は、本発明の実施の形態5に係るコンデンサモジュール装置の構成を示す平面図である。
本実施の形態によるコンデンサモジュール装置は、実施の形態4によるコンデンサモジュール装置において、複数の第二の導体5を図に示すように、千鳥状に形成して、各直列接続体の向きを交互に異ならせて配置したことを特徴とする。
即ち、複数の直列接続体は、各ヒューズ1の一端が第一の導体4に電気的に接続され、各ヒューズ1の他端が対応する第二の導体5に電気的に接続され、各セラミックコンデンサ1の第一の電極部が対応する第二の導体に電気的に接続され、各セラミックコンデンサ1の第二の電極部が第三の導体6に電気的に接続された第一の直列接続体と、各ヒューズ2の一端が対応する第二の導体5に電気的に接続され、各ヒューズ2の他端が第三の導体6に電気的に接続され、各セラミックコンデンサ1の第一の電極部が第一の導体4に電気的に接続され、第二の電極部が対応する第二の導体5に電気的に接続された第二の直列接続体とからなり、この第一の直列接続体と第二の接続体とが交互に配置されていることを特徴とする。
本実施の形態では、このような構成にすることによって、いずれかの直列接続体のヒューズが溶断しても、図7に示すように、溶断したヒューズが接続されていた第二の導体5と、これに隣接配置されている直列接続体のヒューズが接続されている第二の導体5との間の距離を大きくとることができる。
即ち、ヒューズ溶断した場合でも、隣接する直列接続体に対応する第二の導体との間の沿面絶縁距離を確保することができる。
従って、前述の実施の形態4によるコンデンサモジュールの効果に加え、さらに信頼性の向上を図ることができる。
本発明は、ヒューズ溶断時の発熱によるセラミックコンデンサの破裂・飛散を防止できる高信頼度なヒューズ付きコンデンサモジュールおよびこのようなヒューズ付きコンデンサモジュールを複数個用いた大容量なコンデンサモジュール装置を低価格に実現するのに有用である。
実施の形態1に係るヒューズ付きコンデンサモジュールの構成を示す断面図である。 実施の形態2に係るヒューズ付きコンデンサモジュールの構成を示す断面図である。 実施の形態3に係るヒューズ付きコンデンサモジュールの構成を示す断面図である。 実施の形態4に係るコンデンサモジュール装置の構成を示す平面図である。 実施の形態4によるコンデンサモジュール装置の問題点を説明するための図である。 実施の形態5に係るコンデンサモジュール装置の構成を示す平面図である。 実施の形態5に係るコンデンサモジュール装置の効果を説明するための図である。 インバータ装置用の従来のコンデンサモジュールの構成を示す図である。 従来のヒューズ付き積層電子部品の製造方法を説明するための分解斜視図である。
符号の説明
1 セラミックコンデンサ 2 ヒューズ
3 基板 4 第一の導体
5 第二の導体 6 第三の導体
7 第一の外部接続端子 8 第二の外部接続端子
9 スリット 10 スリット
11 第四の導体 12 スルーホール

Claims (1)

  1. セラミックコンデンサとヒューズの複数の直列接続体を基板の第一の面上で並列に配置して一体的に構成したコンデンサモジュール装置であって、
    上記基板の第一の面の一端側に形成された第一の導体、該第一の導体と絶縁され、上記基板の第一の面において各直列接続体に対応させて分離して形成された複数の第二の導体、上記第一の導体および第二の導体と絶縁され、上記基板の第一の面の他端側に形成された第三の導体を有し、
    上記複数の直列接続体は、各ヒューズの一端が上記第一の導体に電気的に接続され、各ヒューズの他端が対応する第二の導体に電気的に接続され、各セラミックコンデンサの第一の電極部が上記対応する第二の導体に電気的に接続され、各セラミックコンデンサの第二の電極部が上記第三の導体に電気的に接続された第一の直列接続体と、各ヒューズの一端が対応する第二の導体に電気的に接続され、各ヒューズの他端は上記第三の導体に電気的に接続され、各セラミックコンデンサの第一の電極部が上記第一の導体に電気的に接続され、第二の電極部が対応する上記第二の導体に電気的に接続された第二の直列接続体とからなり、上記第一の直列接続体と上記第二の接続体が交互に配置されていると共に、
    上記基板の第二の面に上記第三の導体と電気的に接続された第四の導体が形成されていることを特徴とするコンデンサモジュール装置。
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