JP4149860B2 - 開閉体の駆動制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に自動車が備える電動スライドドア、電動バックドア、および電動トランクなどの開閉体に適用される開閉体の駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車が備える電動スライドドア(開閉体)は、外部ドアハンドルなどに連動した操作スイッチのON状態を検知し、モータなどの駆動手段によってスライド移動する。ドアにはラッチとロッキングプレートからなるロック本体が設けられている。自動車のボディ側には、このロック本体のラッチと係合してドアを保持するためのストライカが設けられている。ロック本体とストライカとでドアを保持する機構によりクロージャ機構を構成している。
【0003】
スライド移動するドアのラッチを、辛うじてストライカに係合するハーフラッチ位置と、完全に係合するフルラッチ位置にて停止させるべく、ハーフラッチ位置とフルラッチ位置との中間位置にP0点が設けられている。このP0点にドア位置が到達した時点で、スライド駆動装置を制御してドアのスライド移動を停止させている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−200708号公報(図10)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の技術において、所定の中間位置であるP0までは、開閉駆動装置であるスライド機構のモータの駆動力(デューティ)が一定もしくは上昇したまま作動している。このため、クロージャ機構のドア閉じ力に加えて駆動手段のモータの駆動力も過分に加わり、結果としてスライド機構が有するケーブルやギヤなどの駆動伝達系へモータの駆動力が過負荷として掛かってしまう。
【0006】
この過負荷により、スライド駆動装置の耐久性が低下してしまう恐れがあった。また、ケーブルなどによってドアを駆動する場合には、モータの駆動力が掛からないケーブルの繰り出し側に生じる弛みと、ケーブルに発生する永久伸びとを吸収する目的で、ケーブルの両端にテンションを付与するテンショナ装置が設けられている。しかし、モータをP0位置で停止させた時に、モータの駆動力によって作動していたテンショナ装置が元の位置に戻されることによって、ドア開方向のパルスが発生する。これにより、ドア位置を検出する回転センサがドア位置を正確に検出することが難しくなり、正確な開閉駆動装置の制御を行うことが難しかった。
【0007】
本発明は、従来の技術が有する上述のような問題点に鑑みてなされたもので、クロージャ機構が作動した後の電動スライドドアの駆動速度を、クロージャ機構の作動速度に合わせ、開閉駆動装置の牽引手段としてのケーブルや駆動用モータなどに掛かる過負荷を防止し、テンショナ装置が元の位置に戻らない程度の駆動力を掛けることによって、不要な位置パルスの発生を抑え、さらに、位置パルスのリセットを安定して行うことができる開閉体の駆動制御装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1) ストライカと係合し、開閉体を全閉位置に保持するフルラッチ位置と、前記ストライカと辛うじて係合し、前記開閉体を半ドア位置に保持するハーフラッチ位置とに回動可能なラッチ手段を有するロック本体と、前記ラッチ手段のハーフラッチ位置を含むハーフラッチ領域およびフルラッチ位置を含むフルラッチ領域を検知するスイッチ手段と、前記スイッチ手段の前記ハーフラッチ領域の検知開始に基づいて、前記ラッチ手段をクロージャモータで駆動して前記ハーフラッチ位置からフルラッチ位置に移動させることにより、前記開閉体を半ドア位置から全閉位置に移動させるクロージャ機構と、駆動用モータで牽引される牽引手段により開閉体を移動させる開閉駆動装置とを備えてなる開閉体の駆動制御装置において、前記スイッチ手段がハーフラッチ領域の検知を開始した時点から所定時間経過後に、前記開閉駆動装置の駆動用モータのデューティ比を予め設定された変化率で変化させて、前記開閉体の移動速度を、前記クロージャ機構による前記開閉体の半ドア位置から全閉する閉じ速度よりもわずかに遅いか、またはほぼ同一になるように制御し、かつ、前記ラッチ手段のフルラッチ位置を前記スイッチ手段がフルラッチ領域を検知する前に、前記駆動用モータの停止を実行する開閉駆動制御回路部を有する。
【0009】
(2)上記(1)項において、開閉駆動制御回路は、開閉駆動装置の駆動用モータのデューティ比を予め設定された変化率で変化させた時点から予め設定された時間経過後に、開閉体の位置パルスのリセットとモータの停止を実行する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1〜図5を参照して説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施の形態が適用される自動車(1)を示す。自動車(1)は、乗員が乗降するためのドア(2)を有し、このドア(2)の側面には、ドア(2)を開閉するために乗員が把持するドアハンドル(3)が設けられている。ドア(2)は、自動車(1)の側面に設けられたスライドガイド(5)に案内されて前後方向へスライド移動して開閉可能であるとともに、開閉駆動装置(14)をもって、全開位置と半ドア位置との間の領域をスライド移動させられ、またクロージャ機構(9)をもって、半ドア位置から全閉位置まで移動させられるようになっている。開閉駆動装置(14)及びクロージャ機構(9)は、制御装置(4)によって制御される。
【0012】
図2は、制御装置(4)を示す。制御装置(4)には、開閉駆動装置(14)の制御を行う開閉駆動制御回路部(6)と、クロージャ機構(9)の動作を制御するクロージャ制御回路部(8)とを有し、開閉駆動制御回路部(6)には、ドア(2)のスライド移動に係る制御の基本タイミングを生成するタイマ(7)が設けられている。
【0013】
制御装置(4)には、自動車(1)に搭載されているバッテリなどの電源(18)が接続され、動作に必要な電力が供給されている。開閉駆動制御回路部(6)には、操作スイッチ(19)が接続され、この操作スイッチ(19)はドアハンドル(3)やキーレスリモコン(図示略)等の操作に連動してONとOFFの状態を作り出す。
【0014】
ドア(2)の内部には、ドア(2)を全閉位置または半ドア位置に保持可能なロック本体(24)と、ドア(2)を半ドア位置から全閉位置へ強制的に移動させるクロージャ機構(9)とが設けられている。
【0015】
ロック本体(24)は、車体側に固定された図示略のストライカと完全に係合し、ドア(2)の全閉位置に対応するフルラッチ位置と、ストライカと辛うじて係合し、ドア(2)の半ドア位置に対応するハーフラッチ位置と、ストライカが離脱するオープン位置とに回動可能な図示略のラッチと、ラッチに係合し、かつラッチをフルラッチ位置及びハーフラッチ位置に拘束可能な図示略のロッキングプレートとから構成されるラッチ手段を有している。
【0016】
このクロージャ機構(9)は、クロージャモータ(13)を有するとともに、ギヤ、リンク等を介してラッチ手段に連結され、ドア(2)の閉じ移動に伴って、ラッチ手段のラッチがハーフラッチ位置に移動すると、クロージャモータ(13)を駆動させて、ラッチをフルラッチ位置に移動させて、ドア(2)を半ドア位置位置から全閉位置に強制的に移動させるようになっている。
【0017】
クロージャ機構(9)が、クロージャモータ(13)を駆動してドア(2)を閉じる速度は一定速度で実行される。本発明の実施の形態においては、説明のために150ミリメートル/毎秒の速度でドア(2)を閉じる場合を前提としている。この速度は、車種の違いやドア(2)の形状、重量などの違いにより、それぞれ設定されている。
【0018】
(10)は、ドア(2)の半ドア位置および全閉位置、すなわちラッチ手段のハーフラッチ位置を含むハーフラッチ領域およびフルラッチ位置を含むフルラッチ領域を検出するためのハーフスイッチである。(11)は、ラッチ手段のフルラッチ位置の手前かの領域から検知を開始するためのフルスイッチである。(12)は、クロージャ機構(9)のギヤ、リンク等の中立位置を検出するための中立スイッチ(12)である。ハーフスイッチ(10)は、クロージャ制御回路部(8)へ接続されていることに加え、開閉駆動制御回路部(6)へも接続され、ON状態とOFF状態のそれぞれの信号を入力している。なお、ハーフスイッチ(10)にてハーフラッチ位置(半ドア位置)を検知するには、ON状態からOFF状態へ切替り、ハーフラッチ領域の検知を開始することを検知してハーフラッチ位置の検知としている。
【0019】
開閉駆動制御回路部(6)に電気的に接続される開閉駆動装置(14)は、回転センサ(15)と、電磁クラッチ(16)と、駆動用モータ(17)と、ドア(2)に接続された牽引手段をなす駆動ケーブル(22)と、スライドガイド(5)の前後端に設けられ、駆動ケーブル(22)を誘導するケーブルプーリ(23)(23)と、駆動ケーブル(22)に一定の張力が生じるように動的な調整を行うケーブルテンショナ(21)(21)と、駆動ケーブル(22)を巻きつけて駆動力を与えるケーブル用のドラム(20)とを有している。
【0020】
回転センサ(15)は、ロータリエンコーダにより形成され、ドラム(20)に連動する回転体の回転に伴って、電気的なパルス信号を出力する。このパルス信号は、ドア(2)の位置を検出するための位置パルスとして用いられる。電磁クラッチ(16)は、ドラム(20)に駆動用モータ(17)の動力を伝達するために設けられている。開閉駆動制御回路部(6)による制御により、電磁クラッチ(16)によるドラム(20)への駆動用モータ(17)の動力の伝達/非伝達の制御を行う。駆動ケーブル(22)には、一定の張力がケーブルテンショナ(21)(21)により与えられており、張力を適正に保っている。
【0021】
図4は、本発明の実施の形態に係る開閉体の駆動制御装置の制御を説明するためのフローチャート図である。
【0022】
開始(全開状態)(S1)において、ドア(2)のスライド移動が開始される。この開始(S1)は、ドア(2)のドアハンドル(3)を操作することで、操作スイッチ(19)(起動SW)がON状態(S2)になり、これをもって開閉駆動制御回路部(6)による制御を開始する。
【0023】
操作スイッチ(19)のON状態が確認されると、乗員に注意を喚起するためのブザーを吹鳴する(S3)。このブザーの吹鳴後に、電磁クラッチ(16)が動作し(S4)、駆動用モータ(17)が回転を開始する(S5)。この駆動用モータ(17)の回転により生じる動力は、ドラム(20)に伝達され、ドラム(20)を回転させる。ドラム(20)に、駆動ケーブル(22)が巻き取られることにより、ドア(2)が閉じ方向へスライド移動する。
【0024】
ドア(2)が半ドア位置の近傍まで移動し、ラッチ手段がハーフラッチ領域に到達すると、ハーフスイッチ(10)が、OFF状態になったことが確認される(S6)。ここで、図5を参照して、クロージャ機構(9)は、ハーフスイッチ(10)のOFF状態が確認(S6)されるのと同時に動作を開始する(S16)。クロージャモータ(13)が正転方向に回転を開始する(S17)。クロージャモータ(13)により駆動されるクロージャ機構(9)の閉じ速度は150ミリメートル/秒に設定されている。ハーフスイッチ(10)がOFF状態で、かつ、フルスイッチ(11)もOFF状態であることが確認される(S18)と、クロージャモータ(13)が反転方向に回転を開始する。中立スイッチ(12)がOFF状態であることが確認される(S20)と、クロージャモータ(13)は停止し(S21)、クロージャ機構(9)の一連の動作が終了する(S22)。
【0025】
一方、ラッチ手段がハーフラッチ領域に入って、ハーフスイッチ(10)が、OFF状態になったことが確認される(S6)と、タイマ(7)により計時が開始される(S7)。この開始の時点を0秒としてタイマ(7)にて計時が継続し、100ミリ秒が経過するまで持続する(S8)。100ミリ秒の計時に関しては、ハーフラッチ領域の検知開始(ハーフラッチ位置)からクロージャ機構(9)によってラッチ手段が、フルラッチ領域方向への回動を開始する時間と同等であり、ラッチが確実に回動を始めていれば、この計時時間は100ミリ秒に限定されない。例えばドア(2)の形状や、クロージャ機構(9)の動作速度、スライド移動の速度等により適宜に選択することができる。
【0026】
なお、(S7)と(S8)のステップにおいてタイマ(7)にて100ミリ秒の計時を行ったが、この計時に代えて、図6に参照されるように、ハーフスイッチ(10)がOFF状態からON状態へ切替るタイミングにて次ステップへ進んでもよい。
【0027】
100ミリ秒が経過した時点で、駆動用モータ(17)の出力が固定される(S9)。この出力固定は、駆動用モータ(17)の駆動電力のデューティ比を制御して行う。なお、駆動用モータ(17)の出力は、(S5)にて回転が開始された後に100パーセントのデューティ比を目標として出力上昇を続けている。これは、ドア(2)を閉じるためにある程度の勢いを付け、自動車(1)側に設けられたウェザストリップの反力に抗する必要があり、かつ、ドア(2)がハーフラッチ位置になるまでは安全のために低速度でスライド移動することが求められるためである。100ミリ秒が経過した時点での、駆動用モータ(17)の駆動電力のデューティ比は概ね60〜70パーセント程度となる。
【0028】
駆動用モータ(17)の出力を固定することにより、ドア(2)の移動速度を所定の速度に保つ。このようなドア(2)の移動速度制御として、第1の制御方法は、100ミリ秒が経過した時点でデューティ比を固定する。(図6の(イ)に示す)。この状態では、ドア(2)にウェザストリップの反力が掛かることからドアの移動速度は上昇せず、(イ)の場合、クロージャ機構(9)によるドア(2)の引き込み速度の150ミリメートル/秒と同じである。このため、ドア(2)の移動速度とクロージャ機構(9)の引き込み速度が同じになり、スライド移動に必要な駆動用モータ(17)の出力に過分は生じず、開閉駆動装置としての開閉駆動装置(14)に過負荷が掛かることはない。また、例えば(イ)の場合、100ミリ秒経過した時点で所定のデューティ比(例えば40パーセント)に固定した制御を行ってもよい。
【0029】
第2の制御方法は、100ミリ秒が経過した時点で、デューティ比を25〜35パーセント程度まで低下して固定し、100ミリメートル/秒の定速移動を行う(図6の(ロ)に示す)。この(ロ)の場合、クロージャ機構(9)によるドア(2)の引き込み速度の150ミリメートル/秒に比べて低くなっている。このため、ドア(2)の移動速度に対してクロージャ機構(9)の引き込み速度の方が若干速くなり、スライド移動に必要な駆動用モータ(17)の出力に過分は生じず、開閉駆動装置(14)に過負荷が掛かることはない。
【0030】
第3の制御方法は、100ミリ秒が経過した時点で、デューティ比を所定値(例えば、20ミリ秒あたり2パーセント)ずつ低下して25〜35パーセントに固定し、100ミリメートル/秒の定速移動を行う(図6の(ハ)に示す)。この(ハ)の場合、クロージャ機構(9)によるドア(2)の引き込み速度の150ミリメートル/秒に比べて低くなっている。さらに、定速移動に速度変化する過程を2パーセントずつの変化率で除々に行っている。このため、急峻なスライド移動速度の変化を伴わずに、ドア(2)の移動速度に対するクロージャ機構(9)の引き込み速度の方を若干速くすることができ、スライド移動に必要な駆動用モータ(17)の出力に過分は生じず、開閉駆動装置(14)に過負荷が掛かることはない。なお、上述の第1〜第3の制御方法での駆動用モータ(17)の出力は、図3に示す緊張区間(T)に適正に張力を与えている状態であり、かつ引き込み側のケーブルテンショナ(21)が元の位置(図3におけるケーブルテンショナ(21)の破線位置)に戻らない程度の出力である。
【0031】
タイマ(7)の計時が、500ミリ秒になった時点で(S10)、ドア(2)の位置パルスがリセットされる(S11)。この位置パルスは回転センサ(15)から出力されており、ドラム(20)の回転に対応している。
【0032】
(S11)において位置パルスがリセットされると同時に、駆動用モータ(17)が停止する(S12)。次に、電磁クラッチ(16)がOFF状態となり、駆動用モータ(17)とドラム(20)との駆動力伝達が切断される。次に、クロージャモータ(13)の停止が確認され(S14)、全ての制御ステップが終了する(S15)。なお、(S14)におけるクロージャモータ(13)の停止の確認は、前述のクロージャ機構(9)の動作ステップで、クロージャモータ(13)が停止される(S21)による停止を確認している。
【0033】
図6は、図4および図5を参照して説明した、開閉体の駆動制御装置の制御ステップをタイムチャートで示している。
【0034】
ドア(2)の移動速度が(P1)で示され、以下同様に、ドア(2)の位置が(P2)、ハーフスイッチ(10)のON状態/OFF状態が(P3)、クロージャモータ(13)の動作/停止が(P4)、駆動用モータ(17)の動作/停止が(P5)、として示されている。(P6)は半ドア位置であるハーフラッチ領域(H/L)を示し、(P7)は全閉位置であるフルラッチ領域(F/L)を示している。
【0035】
ドア(2)の移動速度は、徐々に減速されてドア位置が全閉位置からウェザストリップ当接位置で最低速度になる。その後、徐々に加速しハーフラッチ領域(P6)に到達すると、デューティ比を上昇させて加速を強めるとともにタイマ(7)が計時を開始する。
【0036】
タイマ(7)の計時が100ミリ秒となった時点で、ドア(2)の移動速度(P1)が減速され前述の定速度での移動へ制御される。なお、ハーフスイッチ(10)の状態(P3)がON状態からOFF状態に変化し、次にOFF状態からON状態へ変化した時点(ハーフラッチ領域の終了時点)で、移動速度(P1)の速度を定速度へ制御してもよい。
【0037】
ハーフラッチ領域(P6)からフルラッチ領域(P7)になることに連動して、クロージャモータ(13)の状態(P4)もON状態からOFF状態になり停止する。駆動用モータ(17)の状態(P5)は、タイマ(7)の計時が500ミリ秒になった時点で、回転センサ(15)の位置パルスが安定してリセットされた後に、OFF状態となり停止する。
【0038】
駆動用モータ(17)のデューティ比は、クロージャ機構(9)によるドア閉じ速度とスライド移動速度とが同等以下になるように制御されている。このため、ケーブルテンショナ(21)がドラム(20)に残留した張力により動くことがないので、回転センサ(15)が意図せずに動いて、リセット後に不要な位置パルスを出力してしまうことを防止できる。
【0039】
本発明の実施の形態においては、開閉駆動装置(14)の駆動用モータ(17)のデューティ比がハーフラッチ領域の検知を開始した後、所定時間経過後にクロージャ機構(9)によるドア閉じ速度と同じか、それ以下の一定値にされる。このため、クロージャ機構(9)のドア閉じ力に加えて、駆動用モータ(17)の駆動力が過分に加わることはなく、クロージャ機構(9)と開閉駆動装置(14)とが協調制御を行い、過不足の無い駆動力でドア(2)を全閉にすることができる。結果として、開閉駆動装置(14)が有するケーブル(22)などの駆動伝達系へ駆動用モータ(17)の駆動力が過負荷として掛かることを防止できる。
【0040】
駆動用モータ(17)の過分な駆動により生じる過負荷を防止できるので、開閉駆動装置(14)の駆動装置の耐久性を向上させることができる。また、ケーブル(22)によってドア(2)を駆動する場合において、駆動用モータ(17)の過分な駆動力によるケーブル(22)のドラム(20)からの繰り出し側に弛みが生じたり、ケーブル(22)のドラム(20)の引き込み側のケーブルテンショナ(21)が元の位置に戻り、ドア開方向のパルスが発生することが防止できる。これにより、ドア(2)の位置を検出する回転センサ(15)がドア(2)の位置を正確に検出でき、正確な開閉駆動装置(14)の制御を行うことができる。
【0041】
本発明は、上記実施形態に限定されるものでなく、例えば自動車のスイング式のサイドドア、バックドア、トランクリッド等の開閉体にも適用可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、クロージャ機構が作動した後の電動スライドドアの駆動速度を、クロージャ機構の作動速度に合わせることができ、スライド機構の駆動手段であるケーブルや駆動伝達部に掛かる過負荷を防止でき、ケーブルテンショナが元の位置に戻らない程度の駆動力を掛けることによって、不要な位置パルスの発生を抑え、さらに、位置パルスのリセットを安定して行うことができる。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態による自動車の外観図を示す。
【図2】 本発明の実施の形態による制御装置のブロック図を示す。
【図3】 本発明の実施の形態による開閉体の駆動装置を示す。
【図4】 本発明の実施の形態による制御装置の制御フロー図を示す。
【図5】 本発明の実施の形態による制御装置の制御フロー図を示す。
【図6】 本発明の実施の形態による開閉体の駆動制御装置のタイミングチャートを示す。
【符号の説明】
(1)自動車
(2)ドア(開閉体)
(3)ドアハンドル
(4)制御装置
(5)スライドガイド
(6)開閉駆動制御回路部
(7)タイマ
(8)クロージャ制御回路部
(9)クロージャ機構
(10)ハーフスイッチ(スイッチ手段)
(11)フルスイッチ(スイッチ手段)
(12)中立スイッチ
(13)クロージャモータ
(14)開閉駆動装置(スライド機構)
(15)回転センサ
(16)電磁クラッチ
(17)駆動用モータ
(18)電源
(19)操作スイッチ
(20)ドラム
(21)ケーブルテンショナ
(22)駆動ケーブル(牽引手段)
(23)ケーブルプーリ
(24)ロック本体
(T)緊張区間
Claims (2)
- ストライカと係合し、開閉体を全閉位置に保持するフルラッチ位置と、前記ストライカと辛うじて係合し、前記開閉体を半ドア位置に保持するハーフラッチ位置とに回動可能なラッチ手段を有するロック本体と、前記ラッチ手段のハーフラッチ位置を含むハーフラッチ領域およびフルラッチ位置を含むフルラッチ領域を検知するスイッチ手段と、前記スイッチ手段の前記ハーフラッチ領域の検知開始に基づいて、前記ラッチ手段をクロージャモータで駆動して前記ハーフラッチ位置からフルラッチ位置に移動させることにより、前記開閉体を半ドア位置から全閉位置に移動させるクロージャ機構と、駆動用モータで牽引される牽引手段により開閉体を移動させる開閉駆動装置とを備えてなる開閉体の駆動制御装置において、
前記スイッチ手段がハーフラッチ領域の検知を開始した時点から所定時間経過後に、前記開閉駆動装置の駆動用モータのデューティ比を予め設定された変化率で変化させて、前記開閉体の移動速度を、前記クロージャ機構による前記開閉体の半ドア位置から全閉する閉じ速度よりもわずかに遅いか、またはほぼ同一になるように制御し、かつ、前記ラッチ手段のフルラッチ位置を前記スイッチ手段がフルラッチ領域を検知する前に、前記駆動用モータの停止を実行する開閉駆動制御回路部を有することを特徴とした開閉体の駆動制御装置。 - 開閉駆動制御回路は、開閉駆動装置の駆動用モータのデューティ比を予め設定された変化率で変化させた時点から予め設定された時間経過後に、開閉体の位置パルスのリセットとモータの停止を実行することを特徴とした請求項1記載の開閉体の駆動制御装置。
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