JP4148443B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザープリンタ、デジタル複写機、カラーレーザプリンタ、デジタルカラー複写機などに応用される画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置における中間調再現法としては、ディザ法や濃度パターン法、誤差拡散法が一般的に用いられていた。ディザ法では複数の画素でその階調、カラー画像においてはその組合せにより色を表現する。一般的な印刷に用いられているディザ法は、粒状性に優れ、中間調画像をなめらかに表現する。ディザ法に代表される、いわゆる面積階調法では、階調性を得るために解像性が劣化する。また、網点のような印刷画像に対して周期性画像を発生するディザ法では、モアレが発生しやすい。
【0003】
解像性を保ちながら階調を表現する方法として、誤差拡散法がある。誤差拡散法では原画像に忠実な解像性を得ることができ、文字画像の再現には適するが、写真部などの中間調画像は孤立のドットが分散あるいは不規則に連結して配置され、粒状性が悪く、特異なテクスチャが発生する場合がある。また、特に電子写真方式のプリンタでは、孤立のドットで形成されるため画像が不安定であり、濃度ムラによる粒状性の劣化やバンディングが発生しやすい。
【0004】
また、誤差拡散処理は周辺画素の量子化誤差の拡散に積和演算を行うため処理が複雑であり、処理時間を非常に要する。特に、画像出力密度が高くなるにつれ単位面積当たりの画素数が増し、演算量が増える。具体的には、画素密度が600dpiから1200dpiになれば画素数は4倍、2400dpiでは16倍と解像度の2乗に比例して増加するため、同様の生産性を得るためには処理の高速化を図る必要がある。
【0005】
そこで、入力画像データの解像度の低い状態で誤差拡散処理を行い、高解像度の2値画像データを出力する方式を採ることにより、高解像度の画像をそのまま誤差拡散するのに比べ誤差拡散処理に要する演算およびその回路を小さくし、高速処理を可能とした技術が提案されている。
【0006】
例えば、入力画像データを倍率変換して高解像度化し、多値誤差拡散によって階調数を低下させ、その結果を濃度パターン法またはディザによりさらに高解像度に2値化する装置がある(特開平7−295527号公報を参照)。
【0007】
また、低解像度(600dpi)で誤差拡散して2値化したデータをパターンマッチングによって高解像度(1200dpi)の2値画像データに変換する方法もある(特開平11−155064号公報を参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記した前者の装置は、演算時間の削減とバッファメモリによる回路規模の増加を防止し、高速で充分な階調の2値画像信号を得ること、モアレやロゼッタパターンがなくなるように、多値誤差拡散により1画素当たりの階調数を減らすという階調処理と、その結果に基づき濃度パターン法という階調処理を二重で行っている。しかし、ドット配置について、単純な濃度パターン法やディザ法による配列では、1200dpi以上といった高密度の書き込み、特に電子写真を用いたプリンタでは高密度になるほどドット再現性が悪くなるため、画質の向上が得られず、さらに、濃度パターン法やディザ法による配列では画像に周期性を持ち、モアレを発生させる場合がある。
【0009】
また、後者の方法では、少ないバッファメモリ、少ない処理でハイライトの粒状性を大幅に改善させようとしているが、600dpiの誤差拡散処理に比べて画像の変化は少なく、格段の画質の向上は見られない。
【0010】
本発明の目的は、高密度書き込み系の電子写真プリンタにおいて、誤差拡散処理を高速に実現し、かつ、画像の粒状性、解像性といった画質の向上を図った画像形成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明では、画像のエッジ度合いに応じたディザ閾値を用いて多値誤差拡散処理を行なうことにより、低解像度の入力多値データを高速に高解像度の2値データに変換する。
【0012】
本発明では、ドット集中型のディザ閾値を用い、また網点状にドットが集中するように出力ドット位置を制御することにより、粒状性・安定性に優れた画像を形成する。
【0013】
本発明では、指定された出力モードに最適なディザ閾値マトリクスを用い、また、画像のエッジ度合に応じてディザ閾値マトリクスの振幅を制御することにより、粒状性と鮮鋭性を両立させた画像を形成する。
【0014】
本発明では、白地判定結果に応じてエッジ量の量子化閾値を切り替えることにより、文字領域を最大エッジレベルとしてとりやすくし、また、高濃度網点を最大エッジレベルとしてとりやすくする。
【0015】
さらに、本発明では、エッジレベルの膨張・収縮を行なうことにより、網点画像以外でエッジレベルの大きな領域が必要以上に広がるのを防止する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面を用いて具体的に説明する。
図14は、本発明が適用されるデジタル複写機からなる画像形成装置の一例を示す。デジタル複写機の画像処理部は、読み取りデータを補正するスキャナ系処理と、デジタル画像を加工、修正するデジタル画像処理と、書き込みLDを変調する書込系処理とに大別される。
【0017】
CCDで読み取った600dpiのアナログデータは、AGCによりデータレベルが調整される。AD変換では、画素毎のアナログデータを1画素当たり8bitのデジタル値(0(白)〜255(黒))に変換し、シェーディング補正では読み取りCCDの画素および照度のばらつきを補正する。次いで、フィルタ処理では、読み取りによって生じる画像の振幅を補正するMTF補正と、中間調画像をなめらかに表現するための平滑化処理を行う。続いて、主走査変倍では、複写倍率に応じて主走査方向の変倍処理を行い、書き込み濃度に変換するためのγ補正を行う。最後に中間調処理を行い、1ドット当たり1bitまたは2bitのデータに変換して送出する。その他、地肌除去処理、フレア除去処理、スキャナγ、画像編集などの図示しない処理が加わる。
【0018】
(実施例1)
本発明の実施例1として、600dpiの入力データ(256階調)に対してディザ閾値を用いた5値誤差拡散処理を行ない、その量子化結果を1200dpiのドットオン・オフ(2値画像データ)として出力する例を示す。
【0019】
図1は、本発明の実施例1の構成を示す。600dpiの入力データに対して、フィルタ・変倍処理部1でフィルタ処理・変倍処理を施した後に、エッジレベル算出部2でエッジレベルを算出する。エッジレベル算出部2の詳細は後述するが、このエッジレベル算出部2において、600dpiの各画素に対して複数レベルのエッジレベルを決定する。本実施例では、エッジレベル0または1の2段階とする。ただし、エッジレベル1の方が画像のエッジ度合いが高いものとする。
【0020】
算出されたエッジレベルは、エッジレベル膨張部3において膨張処理される。具体的には、所定領域(例えば、注目画素を中心とする5×5領域)内のエッジレベルの最大値を注目画素のエッジレベルとする処理である。膨張処理後のエッジレベルは、エッジレベル収縮部4において収縮処理される。具体的には、所定領域(例えば、注目画素を中心とする5×5領域)内のエッジレベルの最小値を注目画素のエッジレベルとする処理である。収縮処理されたエッジレベルが最終的にその画素のエッジレベルとなる。
【0021】
このエッジレベルは、γ補正処理部5におけるγテーブル及びディザ閾値選択部6におけるディザ閾値マトリクスの切り替えに利用される。γ補正処理部5ではエッジレベルに応じて2つのγテーブルを切り替えて、γ補正処理を行なう。
【0022】
図2は、γテーブルの例を示す。エッジレベル=0では、リニアに近い特性のγで補正し、エッジレベル=1では、略S字特性のγで補正する。
【0023】
ディザ閾値選択部6では、エッジレベル=0の場合には図3に示す4つのディザ閾値マトリクス(a)〜(d)を選択し、各マトリクスの注目画素位置に対応する位置の値を閾値(thr1〜thr4)とする。エッジレベル=1の場合には、thr1からthr4の全てを128(固定閾値)とする。
【0024】
量子化部7では、γ補正処理後のデータを、ディザ閾値選択部6において決定された閾値を用いて、多値誤差拡散処理を行ない5値に量子化する。
【0025】
誤差拡散処理は、多値画像データに処理済み画素の量子化誤差を加算するための加算器11、加算器11の出力データを4つの量子化閾値Thr1,Thr2,Thr3,Thr4(Thr1<Thr2<Thr3<Thr4)によって5値量子化するための量子化部7、この量子化部7の入力と出力から量子化誤差を算出するための減算器9、この減算器9により算出された量子化誤差から所定の誤差マトリクスに従って次に処理される画素に加算される誤差量を算出して加算器11に与える誤差演算部10からなる。
【0026】
量子化部7の入力値と出力値の関係は、入力値<Thr1のときは出力値=0、Thr1≦入力値<Thr2のときは出力値=64、Thr2≦入力値<Thr3のときは出力値=128、Thr3≦入力値<Thr4のときは出力値=192、Thr4≦入力値のときは出力値=255である。
【0027】
図4に示すような6×6(600dpiで3×3)のディザ閾値マトリクスは、74から179までのステップ幅3で増加する閾値を、値の小さいものから順に渦巻き状に並べてなり、1200dpiにおいて200線の網点を形成するドット集中型のものである。図4において、実線の格子の内部にある4つの閾値が600dpiの1画素に対応している。図4に示すように、このディザ閾値マトリクス中の小さいほうから4番目までの閾値(74,77,80,83)は、600dpiの異なった画素位置に配置されている。つまり、図4の左上の2×2画素(110,107,113,80の画素)であれば、最も低い80が図3(a)の左上の画素に割り当てられ、次に低い107が図3(b)、次に低い110が図3(c)、最も高い113が図3(d)に割り当てられる。
【0028】
ディザ閾値選択部6は、このディザ閾値マトリクスの600dpiの1画素に対応する4つの閾値を、その画素に対応した量子化閾値として出力する。例えば左上の画素位置では、その位置の4つの閾値(80,107,110,113)の中で最小の80を量子化閾値Thr1、次に小さな107を子化閾値Thr2、次に小さな110を量子化閾値Thr3、最も大きな113を量子化閾値Thr4として出力する。
【0029】
図4に示すディザ閾値マトリクス内の閾値を、個々の量子化閾値ごとに600dpiの画素位置に並べ直したものが図3に示す3×3のディザ閾値マトリクスである。図3の(a)は量子化閾値Thr1に対応し、(b)は量子化閾値Thr2に対応し、(c)は量子化閾値Thr3に対応し、また(d)は量子化閾値Thr4に対応する。
【0030】
ドット出力位置制御部8は、誤差拡散処理による600dpi5値のデータを1200dpiの2×2画素のドットオン・オフ(2値画像データ)に変換する。
【0031】
ドット出力位置制御部8は、まず出力ドット数を算出する。すなわち、600dpiの多値画像データ上の各画素に対応する1200dpiの2値画像データ上の2×2画素内におけるドットオン画素の個数を決定する。具体的には、量子化データの値(5値化結果)が0のときに0を、量子化データ値が64のときに1を、量子化データ値が128のときに2を、量子化データ値が192のときに3を、量子化データ値が255のときに4を、それぞれドット数として出力する。
【0032】
次に、ドットの出力位置を決定する。ドットの出力位置は、処理対象画素のディザ閾値マトリクス(図4)上の対応位置に応じて、決定された数のドットを、1200dpiの2×2画素内にどのように配置するか決定する。
【0033】
より具体的には、図4に示すディザ閾値マトリクスの例えば左上の画素位置の画素が処理対象となった時には、その左上の2×2の閾値の中で値が最も小さい位置に最初にドットを配置し、その次に大きな閾値の位置に2つ目のドットを配置し、その次に大きな閾値の位置に3つ目のドットを配置し、最も大きな閾値の位置に最後のドットを配置する。この場合、ドット数が2ならば、図5(a)に示すように2×2画素中の右側の2画素位置(閾値が80と107)にドットが出力される(その2画素がドットオン画素である)。もし、ドット数が1ならば右下の画素位置にドットが出力され、ドット数が3ならば左上の画素位置にもドットが出力される。同様に、1つ右の画素が処理対象となった時には、ドット数が2ならば図5(b)に示すように下の2画素位置(閾値が77と98)にドットが出力されることになる。このように処理対象画素のディザ閾値マトリクス上の対応位置に応じてドットの出力順(配置順)を変えることにより、網点が形成しやすくなる。
【0034】
このように、エッジレベル=0(エッジ度合いの小さい領域)では、ディザ閾値を用いて網点化を行なうため、粒状性・安定性に優れた画像を形成することができる。一方、エッジレベル=1(エッジ度合いの大きな領域)では、固定閾値を用いるので、文字部では鮮鋭性の良い画像が得られ、網点画像ではモアレを発生させないことが可能となる。
【0035】
エッジレベル算出部2について、以下詳細に説明する。エッジレベル算出部の処理フローチャートを図6に示す。まず、図7に示したエッジ抽出フィルタによって600dpiの各画素のエッジ量を算出する(ステップ101)。図7(a)は縦線、(b)は横線、(c)及び(d)は斜線のエッジを抽出する。具体的には、まず、図7(a)〜(d)で算出された4つのエッジ量にそれぞれ対応する係数をかける。例えば、(a)及び(b)の係数は2、(c)及び(d)の係数は1である。係数をかけた各フィルタのエッジ量の最大値をその画素のエッジ量とする。
【0036】
次に、注目画素が白地領域に属するか否かの判定を行なう(ステップ102)。注目画素を中心とした所定領域(例えば5×5領域)内に白画素が所定個数(例えば6画素)以上存在する場合には、注目画素は白地領域に属すると判定する。ここで、白画素とは例えばデータ(濃度)が5以下の値である画素というように、ノイズを考慮したものが良い。
【0037】
次に、白地判定の結果によってエッジ量閾値を切り替えて(ステップ103、104)、算出されたエッジ量を複数レベルに量子化する(ステップ105)。注目画素が白地領域に属する場合には、白地領域に属さない場合に比べて量子化閾値を低い値とする。このような切り替えを行なう理由は、低濃度の文字のように比較的エッジ量が低い文字でもエッジとして判定されやすくするためである(文字領域周辺は白画素が多いので、低い閾値が選択されやすい)。最後に、注目画素が黒画素か否かの判定を行なう(ステップ106)。注目画素のデータが所定値以上であれば黒画素とし、その画素のエッジレベルを最大レベル(本実施例ではエッジレベル=1)とする(ステップ107)。これは、比較的エッジ量が小さい高濃度網点部においてもエッジとして判定されやすくするためである。
【0038】
以上のように、本実施例では、エッジレベルを算出し、エッジレベルに応じてディザ閾値を切り替えて量子化を行なうことにより、粒状性と鮮鋭性の両立した画像を形成することができる。特に、エッジレベルはγ補正処理直前の画像データから算出されるため、フィルタ処理や変倍処理を施したデータに対して最適な閾値を用いて量子化が行なわれるという利点がある。
【0039】
なお、エッジ抽出フィルタは図7に示した例の他に、例えば、図8に示すようなフィルタでも良い。図8(a)及び(b)はそれぞれ縦線及び横線のエッジを抽出し、(c)のフィルタは網点及び斜線のエッジを抽出する。網点画像において比較的大きなエッジ量を抽出することが可能である。
【0040】
(実施例2)
本発明の実施例2として、出力モードによって処理のパラメータを切り替える例を示す。
【0041】
図9は、本発明の実施例2の構成を示す。出力モードは操作者によって指定されるものであり、本実施例では文字画像を重視する「文字モード」と文字と写真が混在した画像に適する「文字/写真モード」の2種類の場合の例を示す。
【0042】
まず、前述した実施例1と同様に、フィルタ・変倍処理部21でフィルタ処理・変倍処理を施した後の入力データから、エッジレベル算出部22においてエッジ量を複数レベルに量子化したエッジレベルを算出する。ただし、本実施例ではエッジレベルを0から3までの4段階(エッジレベル=3がエッジ度合いが最も大きい)とする。4段階のエッジレベルはエッジレベル膨張部23において、実施例1と同様にして所定領域膨張処理される。膨張処理後のエッジレベルはエッジレベル収縮部24において、実施例1と同様にして収縮処理されるが、収縮領域は出力モードによって切り替える。具体的には、文字モードでは収縮領域を1×1(収縮処理なし)とし、文字/写真モードでは収縮領域を膨張領域と同じとする。このように出力モードによって収縮領域を切り替えることにより、文字モードではエッジレベルの大きな領域を増やして鮮鋭性を重視し、文字/写真モードでは必要以上にエッジレベルの大きな領域が増えることを防ぐ。
【0043】
収縮処理されたエッジレベルはγ補正処理部25及びディザ閾値振幅制御部26に送られる。γ補正処理部25では、エッジレベルに応じてγテーブルを切り替える。本実施例では、エッジレベルが4段階であるが、エッジレベルが0と1の場合とエッジレベルが2と3の場合の2つのγテーブルを切り替えるというように、必ずしもエッジレベルと同じ数のγテーブルを切り替える必要はない。なお、2つのγテーブルを切り替える場合には、例えば実施例1と同様に行う。
【0044】
また、ディザ閾値振幅制御部26では、ディザ閾値マトリクス振幅(ステップ幅)を決定する。ディザ閾値マトリクスのステップ幅Aは、A=(3−エッジレベル)とする。つまりエッジレベル=0(最小エッジ度合い)ではステップ幅Aが3であり、エッジレベルが大きくなるにしたがってステップ幅Aが小さくなり、エッジレベル=3(最大エッジ度合い)ではステップ幅Aは0となる。
【0045】
次に、ディザ閾値算出部27においてディザ閾値マトリクスを算出する。まず、操作者によって指定された出力モードに応じたディザ係数マトリクスを選択する。図10は、文字モードに対応したディザ係数マトリクスであり、図11は、文字/写真モードに対応したディザ係数マトリクスである。このディザ係数マトリクスにディザ閾値振幅制御部26で決定したステップ幅Aをかけて、128を足したものが1200dpiでのディザ閾値マトリクスとなる。
【0046】
図12は、文字モードのディザ係数マトリクス(図10)でステップ幅が3の場合で計算された1200dpiでのディザ閾値マトリクスである。この1200dpiでのディザ閾値マトリクスから、実施例1と同様にして600dpiでの3×5ディザ閾値マトリクス4つが作成され(図13(a)〜(d))、このディザ閾値マトリクスを用いて5値に量子化し、1200dpiの2値画像データに変換して出力する。
【0047】
図10及び図11のディザ係数マトリクスについて説明する。図10では最小の係数(−17)4つが同じ600dpiの画素に配置されているのに対し、図11では低い方から4つの係数(−18から−16)が異なる600dpiの画素に配置されている。図10のような配置にすると、−17が4つ配置されている画素では4つの閾値が全て同じため、その画素では4dot単位でしか出力されない。そのため、画像の低濃度部での粒状性は悪くなるが、エッジレベルの大きい領域と小さい領域が混在した部分での違和感は少なくなる。一方、図11のような配置にすると、例えば、−16が配置されている画素でドットオンとなると、周辺に負の誤差が拡散されるため、−18,−17,−15が配置されている画素ではドットオフとなりやすい。したがって、画像の低濃度部では1dotから出力されるので粒状性は良くなる。文字モードでは裏写りを防止するために低濃度側を0(白)に落したγを使用する場合が多く、その場合には低濃度部でのドットの出方よりも混在した部分の違和感を重視して、図10のディザ係数マトリクスを使用し、文字/写真モードでは低濃度の粒状性を重視した図11のディザ係数マトリクスを使用する。
【0048】
以上のように、本実施例では、画像の粒状性と鮮鋭性を両立すると共に、操作者によって指定された出力モードに応じて処理のパラメータを切り替えることにより、出力モードに最適な画像を形成することが可能である。
【0049】
本実施例では、出力モードによってディザ閾値マトリクスの係数の配置が異なる例を示したが、出力モードによってディザ閾値マトリクスの係数を切り替えたり(例えば文字モードでは、振幅の小さいマトリクスを選択し、文字/写真モードでは、振幅の大きいマトリクスを選択)、ディザ閾値マトリクスのサイズを切り替える(例えば文字モードでは、サイズの小さいマトリクスを選択し、文字/写真モードでは、サイズの大きいマトリクスを選択)ことも可能である。
【0050】
上記したように、本発明は専用のハードウェアによって実施してもよいことは当然であるが、汎用のコンピュータシステムを利用し、ソフトウェア(プログラム)によっても実施できる。ソフトウェアで実施する場合には、本発明の画像処理機能(エッジレベル算出、γ補正、多値誤差拡散処理など)や処理手順を実現するプログラムが記録媒体などに記録されていて、該記録媒体などからプログラムがコンピュータシステムに読み込まれてCPUによって実行されることにより、本発明の画像処理手順が実施される。また、入力画像データは、スキャナなどから読み込んだ原稿画像データや予めハードディスクなどに用意された画像データであり、あるいはネットワークを介して取り込んだ画像データである。さらに、高解像度の2値画像データは、レーザプリンタやネットワークを経由して外部のコンピュータなどに出力される。
【0051】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、以下のような効果が得られる。
(1)画像のエッジ度合いに応じたディザ閾値を用いて多値誤差拡散処理を行なうことにより、低解像度の入力多値画像データを高速に高解像度の2値画像データに変換することができる。
(2)ドットを網点状に集中させることにより、粒状性・安定性に優れた画像を形成することができる。
(3)指定された出力モードに最適なディザ閾値マトリクスを用いて量子化を行なうことができる。
(4)画像のエッジ度合に応じてディザ閾値マトリクスの振幅を制御することにより、粒状性と鮮鋭性を両立させた画像を形成することができる。
(5)白地判定結果によりエッジ量の量子化閾値を切り替えることにより、文字領域を最大エッジレベルとしてとりやすくすることができ、鮮鋭性の良い画像を形成することができる。
(6)高濃度網点を最大エッジレベルとしてとりやすくすることができ、モアレの発生を防ぐことができる。
(7)エッジレベルの膨張・収縮を行なうことにより、網点画像以外でエッジレベルの大きな領域が必要以上に拡がるのを防止することができる。また、指定された出力モードに応じて膨張・収縮の領域を切り替えることにより、指定された出力モードに最適な膨張・収縮を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の構成を示す。
【図2】γテーブルの例を示す。
【図3】600dpiのディザ閾値マトリクスを示す。
【図4】1200dpiに展開したディザ閾値マトリクスを示す。
【図5】ドット出力位置の例を示す。
【図6】エッジレベル算出処理のフローチャートを示す。
【図7】(a)〜(d)は、エッジ抽出フィルタの例を示す。
【図8】(a)〜(c)は、エッジ抽出フィルタの他の例を示す。
【図9】本発明の実施例2の構成を示す。
【図10】ディザ係数マトリクス(文字モード)を示す。
【図11】ディザ係数マトリクス(文字/写真モード)を示す。
【図12】1200dpiに展開したディザ閾値マトリクス(文字モード:ステップ3)を示す。
【図13】ディザ閾値マトリクス(文字モード:ステップ3)を示す。
【図14】本発明が適用されるデジタル複写機からなる画像形成装置の一例を示す。
【符号の説明】
1 フィルタ・変倍処理部
2 エッジレベル算出部
3 エッジレベル膨張部
4 エッジレベル収縮部
5 γ補正処理部
6 ディザ閾値選択部
7 量子化部
8 ドット出力位置制御部
9 減算器
10 誤差演算部
11 加算器
Claims (14)
- 低解像度の入力多値画像データを高解像度の2値出力画像データに変換する画像形成装置であって、γ補正直前の入力多値画像データからエッジレベルを算出するエッジレベル算出手段と、算出されたエッジレベルに応じて選択されるプリンタγで階調補正を行なうγ補正手段と、算出されたエッジレベルに応じて選択される第1のディザ閾値マトリクスを用いて多値誤差拡散により入力多値画像データを量子化する量子化手段と、量子化結果を高解像度の画素のドットオンの画素数に変換し、ドットオンとなる画素位置を第2のディザ閾値マトリクスに基づいて制御するドット位置制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 前記第2のディザ閾値マトリクスは、前記エッジレベルが最も低い場合には、ドット集中型の網点を形成するように係数が配列され、前記ドット位置制御手段は、前記第2のディザ閾値マトリクスの係数の低い画素から順にドットを出力するように制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 低解像度の入力多値画像データを高解像度の2値出力画像データに変換する画像形成装置であって、γ補正直前の入力多値画像データからエッジレベルを算出するエッジレベル算出手段と、算出されたエッジレベルに応じて選択されるプリンタγで階調補正を行なうγ補正手段と、算出されたエッジレベルおよび出力モードに応じて選択される第1のディザ閾値マトリクスを用いて多値誤差拡散により入力多値画像データを量子化する量子化手段と、量子化結果を高解像度の画素のドットオンの画素数に変換し、ドットオンとなる画素位置を第2のディザ閾値マトリクスに基づいて制御するドット位置制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 前記出力モードに応じて前記第1のディザ閾値マトリクスの係数または係数の配置が異なったディザ閾値マトリクスを切り替えることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 前記出力モードに応じてサイズが異なるディザ閾値マトリクスを切り替えることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 前記第1のディザ閾値マトリクスのディザ閾値の振幅は、エッジレベルが小さいほど振幅が大きくなることを特徴とする請求項1または3記載の画像形成装置。
- 前記エッジレベルは、γ補正直前の入力多値画像データから算出されるエッジ量を量子化した複数のレベルであることを特徴とする請求項1または3記載の画像形成装置。
- 注目画素が白地領域であるか否かを判定する白地判定結果に応じて、前記エッジ量を量子化する閾値を切り替えることを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
- 前記白地の判定は、注目画素を中心とした所定領域内に、入力画素データが所定値以下である画素数が所定個数以上であるときに白地であると判定することを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
- 注目画素データが所定値以上であるとき、前記エッジレベルを最大とすることを特徴とする請求項1、3または7記載の画像形成装置。
- 前記エッジレベルを所定領域膨張した後に、所定領域収縮することを特徴とする請求項1または3記載の画像形成装置。
- 前記膨張及び収縮する領域を出力モードに応じて切り替えることを特徴とする請求項11記載の画像形成装置。
- 前記収縮する領域は膨張する領域より小さいサイズであることを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
- 文字画像を対象とする出力モードでは収縮をしないことを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
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