JP4148122B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents
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る)とすべく内燃機関への燃料供給量を調整すると、実際の排気空燃比は目標リッチ空燃比からずれる虞がある。その結果、排気特性や燃費の悪化を招く場合がある。
即ち、本発明では、排気空燃比が理論空燃比近傍にあるときに、内燃機関への燃料供給量と内燃機関の吸入空気量とに応じた排気空燃比を排気空燃比センサの検出値に基づいて学習する。そして、この学習が完了しているときにのみ空燃比リッチ制御を実行するものである。
排気通路に設けられ、排気中のNOxを還元する特性および排気中の酸素を貯蔵する特性を有する排気浄化触媒と、
該排気浄化触媒の上流側の前記排気通路に設けられ、排気空燃比を検出する排気空燃比センサと、
内燃機関への燃料供給量と前記内燃機関の吸入空気量とに応じた排気空燃比を前記排気空燃比センサの検出値に基づいて学習する排気空燃比学習手段と、
前記内燃機関が所定の運転状態にあるときは該内燃機関への燃料供給を停止するフューエルカット制御を実行するフューエルカット制御手段と、
該フューエルカット制御手段によるフューエルカット制御が停止された後に所定条件が成立した場合、前記内燃機関への燃料供給量を調整することで一時的に排気空燃比を理論空燃比より過濃な目標リッチ空燃比とすべく制御する空燃比リッチ制御を実行する空燃比リッチ制御手段と、を備え、
前記排気空燃比学習手段による、前記内燃機関への燃料供給量と前記内燃機関の吸入空気量とに応じた排気空燃比の学習は、排気空燃比が理論空燃比近傍にあるときに行われ、
前記空燃比リッチ制御手段は、前記排気空燃比学習手段による、前記内燃機関への燃料供給量と前記内燃機関の吸入空気量とに応じた排気空燃比の学習が完了している場合にのみ空燃比リッチ制御を実行し、
且つ、前記空燃比リッチ制御手段は、前記排気空燃比学習手段によって学習された前記内燃機関への燃料供給量と前記内燃機関の吸入空気量と排気空燃比との関係に基づいて、排気空燃比を前記目標リッチ空燃比とすべく前記内燃機関への燃料供給量を調整することを特徴とする。
、排気浄化触媒からの酸素の放出を促進させるために、空燃比リッチ制御を実行する。ここで、所定条件とは、該所定条件が成立した場合、フューエルカット制御によって排気浄化触媒のNOx還元能力が過剰に低下したと判断できる条件である。この所定条件が成立した場合としては、フューエルカット制御の実行時間が所定時間以上の場合を例示できる。また、空燃比リッチ制御を実行するときに目標とする目標リッチ空燃比は、理論空燃比より過濃な空燃比であって予め定められた空燃比である。
つ、ベーパ濃度学習が完了するまでは空燃比リッチ制御の実行を禁止する。換言すれば、ベーパ濃度学習が完了した後に空燃比リッチ制御を実行する。
然的にリッチ側に変化する。そのため、本発明では、パージする前の排気空燃比が、蒸発燃料ガスのパージによる排気空燃比のリッチ側への変化を許容出来る範囲内にある場合に蒸発燃料ガスのパージを実行する。
先ず、本発明に係る内燃機関の空燃比制御装置の実施例1について説明する。図1は、本実施例に係る内燃機関とその吸排気系および制御系の概略構成を示す図である。
度を推定する。また、ECU10は、スロットル弁6や、内燃機関1の燃料噴射弁と電気的に接続されており、これらを制御することが可能となっている。
本実施例では、上述した空燃比リッチ制御および空燃比ストイキ制御を実行するにあたり、内燃機関1での燃料噴射量(以下、単に燃料噴射量と称する)とエアフローメータ5によって検出された内燃機関1の吸入空気量(以下、単に吸入空気量と称する)とに応じた排気空燃比を排気空燃比センサ7の検出値に基づいて学習する排気空燃比学習が行われる。この排気空燃比学習では、燃料供給量と吸入空気量とがある量のときの排気空燃比を排気空燃比センサ7によって検出し、それらの値から、燃料供給量と吸入空気量との変化に応じた排気空燃比を推定する。そして、この推定された燃料供給量と吸入空気量と排気空燃比との関係をECU10はマップとして記憶する。以下、このマップを排気空燃比制御マップと称する。排気空燃比学習は、内燃機関1の運転時であって所定の条件が成立する毎に繰り返されるため、排気空燃比制御マップは、排気空燃比学習の完了毎に更新される。そして、空燃比リッチ制御および空燃比ストイキ制御では、排気空燃比をそれぞれ目標とする空燃比とすべく、排気空燃比制御マップに基づいて燃料噴射量を調整する。尚、これら空燃比リッチ制御および空燃比ストイキ制御においては、排気空燃比制御マップに基づく燃料噴射量の調整に加え、該燃料噴射量を酸素濃度センサ14の検出値に基づいて補正しても良い。
ここで、本実施例に係る空燃比リッチ制御ルーチンについて図2に示すフローチャート図に基づいて説明する。本ルーチンは、ECU10に予め記憶されており、このECU1
0の起動後、所定時間毎に繰り返されるルーチンである。
ップに基づき空燃比リッチ制御を実行して本ルーチンの実行を終了する。
次に、本発明に係る内燃機関の空燃比制御装置の実施例2について説明する。図3は、本実施例に係る内燃機関とその吸排気系および制御系の概略構成を示す図である。尚、ここでは、上記説明した図1に示す内燃機関とその吸排気系および制御系の概略構成と同様の構成には同様の参照番号を付し、異なる構成についてのみ説明する。
本実施例において、蒸発燃料ガスの蒸発燃料濃度を学習するベーパ濃度学習は、空燃比ストイキ制御の実行中であって前記排気空燃比学習が完了した後に、パージバルブ13を開弁し蒸発燃料ガスのパージを実行することによって行われる。即ち、蒸発燃料ガスのパージ実行の前後で燃料噴射量と吸入空気量とを同様のものとし、パージ実行後に排気空燃比センサ7によって検出された排気空燃比と、パージ実行前に排気空燃比学習によって学習された排気空燃比との差から蒸発燃料ガスの蒸発燃料濃度を推定する。そして、この推定された蒸発燃料ガスの蒸発燃料濃度をECU10に記憶する。
ここで、本実施例に係る空燃比リッチ制御ルーチンについて図4,5に示すフローチャート図に基づいて説明する。本ルーチンは、ECU10に予め記憶されており、このECU10の起動後、所定時間毎に繰り返されるルーチンである。尚、本ルーチンにおいて、上記説明した図2に示す空燃比リッチ制御ルーチンと同様のステップには同様の参照番号を付し、異なるステップについてのみ説明する。
燃料ガスの吸気通路4へのパージが実行された履歴があるか否かを判別する。即ち、フューエルカット制御実行前に蒸発燃料ガスの吸気通路4へのパージが実行されていたか否かを判別する。このS207において、否定判定された場合、ECU10はS103に進み、この時点でECU10に記憶されている排気空燃比制御マップに基づき空燃比リッチ制御を実行する。そして、空燃比リッチ制御の実行後、本ルーチンの実行を一旦終了する。一方、S207において、否定判定された場合、ECU10はS208に進む。
燃料ガスの蒸発燃料濃度の学習は完了している。そのため、フューエルカット制御の停止後に、空燃比リッチ制御と共に蒸発燃料ガスの吸気通路4へのパージが実行された場合であっても、排気空燃比制御マップに加え、パージされる蒸発燃料ガスの蒸発燃料濃度をも考慮して、排気空燃比を目標リッチ空燃比とすべく燃料噴射量を調整することが可能となる。従って、空燃比リッチ制御において、排気空燃比をより精度良く目標リッチ空燃比に制御することが出来る。
3・・・三元触媒
4・・・吸気通路
5・・・エアフローメータ
6・・・スロットル弁
7・・・排気空燃比センサ
8・・・排気温度センサ
9・・・水温センサ
10・・ECU
11・・キャニスタ
12・・パージ通路
13・・パージバルブ
14・・酸素濃度センサ
Claims (5)
- 排気通路に設けられ、排気中のNOxを還元する特性および排気中の酸素を貯蔵する特性を有する排気浄化触媒と、
該排気浄化触媒の上流側の前記排気通路に設けられ、排気空燃比を検出する排気空燃比センサと、
内燃機関への燃料供給量と前記内燃機関の吸入空気量とに応じた排気空燃比を前記排気空燃比センサの検出値に基づいて学習する排気空燃比学習手段と、
前記内燃機関が所定の運転状態にあるときは該内燃機関への燃料供給を停止するフューエルカット制御を実行するフューエルカット制御手段と、
該フューエルカット制御手段によるフューエルカット制御が停止された後に所定条件が成立した場合、前記内燃機関への燃料供給量を調整することで一時的に排気空燃比を理論空燃比より過濃な目標リッチ空燃比とすべく制御する空燃比リッチ制御を実行する空燃比リッチ制御手段と、を備え、
前記排気空燃比学習手段による、前記内燃機関への燃料供給量と前記内燃機関の吸入空気量とに応じた排気空燃比の学習は、排気空燃比が理論空燃比近傍にあるときに行われ、
前記空燃比リッチ制御手段は、前記排気空燃比学習手段による、前記内燃機関への燃料供給量と前記内燃機関の吸入空気量とに応じた排気空燃比の学習が完了している場合にのみ空燃比リッチ制御を実行し、
且つ、前記空燃比リッチ制御手段は、前記排気空燃比学習手段によって学習された前記内燃機関への燃料供給量と前記内燃機関の吸入空気量と排気空燃比との関係に基づいて、排気空燃比を前記目標リッチ空燃比とすべく前記内燃機関への燃料供給量を調整することを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。 - フューエルカット制御手段によるフューエルカット制御が実行されていないときに、前記内燃機関において生じる蒸発燃料を含むガスを吸気通路にパージするパージ手段と、
前記排気空燃比学習手段によって学習された前記内燃機関への燃料供給量と前記内燃機関の吸入空気量と排気空燃比との関係と、排気空燃比が理論空燃比近傍にある状態で前記パージ手段によって前記吸気通路に前記ガスがパージされたときの、前記内燃機関への燃料供給量と前記内燃機関の吸入空気量と前記排気空燃比センサの検出値と、に基づいて、前記ガスの蒸発燃料濃度を学習するベーパ濃度学習を行うベーパ濃度学習手段と、をさらに備え、
前記パージ手段によって前記吸気通路に前記ガスがパージされており、且つ、前記ベーパ濃度学習手段によってベーパ濃度学習が実行されているときに、前記フューエルカット制御手段によってフューエルカット制御が開始された場合、該フューエルカット制御の停止後に、前記パージ手段による前記吸気通路への前記ガスのパージを再開すると共に、前記ベーパ濃度学習手段によるベーパ濃度学習を再開し、且つ、該ベーパ濃度学習が完了するまでは前記空燃比リッチ制御手段による空燃比リッチ制御の実行を禁止することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の空燃比制御装置。 - 前記ベーパ濃度学習手段によるベーパ濃度学習において、前記内燃機関への燃料供給量と前記内燃機関の吸入空気量と前記排気空燃比センサの検出値とに基づく前記ガスの蒸発燃料濃度の学習が規定回数以上更新されたときに、該ベーパ濃度学習が完了したとすることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の空燃比制御装置。
- 前記空燃比リッチ制御手段による空燃比リッチ制御実行開始時に、前回のパージ手段による前記ガスのパージ終了時からの経過時間が規定時間以上のときは、空燃比リッチ制御実行中の前記ガスのパージを禁止することを特徴とする請求項2または3記載の内燃機関の空燃比制御装置。
- 前記パージ手段による前記ガスの前記吸気通路へのパージを許可する排気空燃比の範囲を、前記空燃比リッチ制御手段による空燃比リッチ制御実行中の場合は、排気空燃比が理論空燃比近傍にある場合と比べてリッチ側に拡大することを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の内燃機関の空燃比制御装置。
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