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JP4140696B2 - Surface modified porous plant fiber body - Google Patents

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JP4140696B2
JP4140696B2 JP2002276339A JP2002276339A JP4140696B2 JP 4140696 B2 JP4140696 B2 JP 4140696B2 JP 2002276339 A JP2002276339 A JP 2002276339A JP 2002276339 A JP2002276339 A JP 2002276339A JP 4140696 B2 JP4140696 B2 JP 4140696B2
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JP
Japan
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plant fiber
organosilane compound
porous plant
fiber body
pigment
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修嗣 川崎
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SK Kaken Co Ltd
Original Assignee
SK Kaken Co Ltd
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Publication date
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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多孔性植物繊維体内外表面に、顔料が分散されたオルガノシラン化合物から形成される被膜が被着された、耐候性、光安定性に優れた表面改質多孔性植物繊維体に関するものである。
【0002】
【従来技術】
近年、環境問題への関心の高まりとともに、木材や繊維などの生分解性を有する植物繊維体や石材などの自然材料が、環境への負荷の小さい材料として注目されている。また、これらは人工的に合成された材料に比べて安全で親しみのある材料でもあることから、例えば建築分野では、内装・外装用の仕上材料や構造材料として、ニーズが高まっている。
植物繊維体の中で、特に生活環境に適合する素材として、有害物質の吸着や、調湿・断熱・遮音等の優れた効果を示す、コルク、ヤシ、ケナフ等の多孔性植物繊維体が注目されている。
【0003】
多孔性植物繊維体は、多孔質のため軽量で、安価であり、かつ強度に優れているために、衝撃吸収剤、車両の内装材、繊維強化プラスチック、床材、セメント板、階段用踏み板等の耐久性が必要とされる部材へ使用されている。
例えば、特許文献1では、多孔性植物繊維体を部材に用いることによって、充分な強度と耐傷性を有する階段用踏み板を作製することが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コルク、ヤシ、ケナフ等の多孔性植物繊維体には、リグニン等の芳香族炭化水素重合体やヘミセルロースなどの成分を含んでいるため、太陽光が当たると黄変しやすく、耐候性に問題があった。
【0005】
また、特許文献2では、オルガノポリシロキサン化合物とアミノ基を有するオルガノシラン化合物を含有する保護層を繊維表面に被着することにより、繊維の光安定性を改善する方法が開示されている。
しかしこのような方法では、特に耐候性が要求される部位で使用する場合、経時変化に伴なう黄変性を十分に抑制することができなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−38679号公報
【特許文献2】
特開平6−330464号公報
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、顔料が分散されたオルガノシラン化合物を多孔性植物繊維体内外表面に被着することにより、耐侯性、光安定性に優れており、かつ樹脂への分散性に優れる表面改質多孔性繊維体を見出し、本発明の完成に至った。
【0008】
即ち、本発明は、
1.多孔性植物繊維体内外表面に、顔料が分散されたオルガノシラン化合物から形成される被膜が被着された表面改質多孔性植物繊維体であり、
該顔料が分散されたオルガノシラン化合物は、少なくとも1つのアミノ基を有するオルガノシラン化合物、少なくとも1つのエポキシ基を有するオルガノシラン化合物、
mSi(OR 4−m (R 、R :炭素数1〜18の炭化水素基(R =R 、またはR ≠R )、m:1〜3の整数)
で表されるオルガノシラン化合物、及び親水性溶媒を含む混合物であることを特徴とする表面改質多孔性植物繊維体
2.多孔性植物繊維体が、ケナフ、ヤシ、コルク、麻、藤、パイナップル、バナナから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする1.に記載の表面改質多孔性植物繊維体である。

【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態に基づき詳細に説明する。
【0010】
(多孔性植物繊維体)
本発明における多孔性植物繊維体は、植物を切断、せん断、粉砕等して得ることができる。本発明では多孔性植物繊維体をそのまま用いることができ、また、水洗、湯煎、漂白等の化学的処理を施した多孔性植物繊維体を用いることもできる。
このような多孔性植物繊維体としては、特に限定されないが、ケナフ、ヤシ、コルク、麻、藤、パイナップル、バナナから選ばれる少なくとも1種以上が好適である。この中で、特に軽量で、かつ安価であるケナフを用いることが望ましい。
【0011】
多孔性植物繊維体の大きさは、0.01μm以上の範囲で、幅広く選択することができる。平均の大きさが0.01μm未満の場合には、粒子の微細化により2次的凝集を起こしやすいため、多孔性植物繊維体内外表面へのオルガノシラン化合物による均一な被着処理が困難になる。上限は、特に限定されないが、通常、10cm以下であればよい。
多孔性植物繊維体の形状は、繊維状、塊状、粒状、粉状等の形状から、多孔性植物繊維体の用途に応じて適宜選択することができる。
【0012】
(オルガノシラン化合物)
本発明におけるオルガノシラン化合物は、特に限定されず、単一のオルガノシラン化合物、2種以上のオルガノシラン化合物の混合物、1種以上のオルガノシラン化合物の重縮合物、及びこれらの組み合わせを適宜選択して使用することができる。
特に、化1で表されるオルガノシラン化合物と、化2で表されるオルガノシラン化合物を含む混合物及び/または重縮合物であることが望ましい。
【0013】
(化1)
【0014】
Si(OR)4−k(A:アミノ基含有アルキル基、R:C2n+1、k:1〜3の整数、n:1〜18の整数)
【0015】
(化2)
【0016】
Si(OR)4−l(B:エポキシ基含有アルキル基、R:C2n+1、l:1〜3の整数、n:1〜18の整数)
【0017】
化1で表されるオルガノシラン化合物としては、例えば、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1、3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等から選択される少なくとも1種以上のアミノ基を有するオルガノシラン化合物が挙げられる。
【0018】
化1で表されるオルガノシラン化合物は、多孔性植物繊維体に被着される全オルガノシラン化合物のうち、Si換算値として、0.01〜50mol%の範囲、好ましくは0.01〜40mol%であることが好ましい。この範囲であれば、光安定性、耐水性、撥水性の向上が期待できる。化1で表されるオルガノシラン化合物の比率がこれよりも増えると、オルガノシラン化合物に含まれるアミノ基が過剰になるため、光安定性と撥水性が得られにくくなる。
【0019】
化2で表されるオルガノシラン化合物としては、例えば、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシエポキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシエポキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシエポキシプロピルトリエトキシシラン等から選択される少なくとも1種以上のエポキシ基を有するオルガノシラン化合物が挙げられる。
【0020】
アミノ基とエポキシ基は架橋反応を起こすため、化1のアミノ基を有するオルガノシラン化合物と、化2のエポキシ基を有するオルガノシラン化合物とを併用した場合、多孔性植物繊維体内外表面に架橋生成物が形成され強固に被着される。
【0021】
本発明では、前述の化1で表されるオルガノシラン化合物と、化2で表されるオルガノシラン化合物との混合物及び/または重縮合物とともに、化3で表されるオルガノシラン化合物を併用することもできる。
【0022】
(化3)
【0023】
Si(OR4−m(R、R:炭素数1〜18の炭化水素基(R=R、またはR≠R)、m:1〜3の整数)
【0024】
化3で表されるオルガノシラン化合物としては、例えば、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等から選択される少なくとも1種以上のオルガノシラン化合物が挙げられる。
【0025】
本発明では特に、被着効果を考慮すると、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシランから選択される少なくとも1種以上のオルガノシラン化合物が好ましく、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシランから選択される少なくとも1種以上のオルガノシラン化合物がより好ましい。
【0026】
(顔料)
本発明における顔料としては、特に限定されず、無機顔料、及び有機顔料の少なくとも1種以上を用いることができる。無機顔料としては、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、カオリンクレー、タルク、ベントナイト、ロウ石クレー、マイカ、ネフェンシライト等の体質顔料、酸化チタン系顔料、酸化亜鉛系顔料等の金属酸化物系顔料、チタンイエロー、バナジウムジルコニウムイエロー、フェライト系顔料、TiO−CoO−NiO−ZnO系顔料、複合酸化物系顔料、コバルトグリーン、エジプトグリーン、マンガングリーン、コバルトブルー、セルリアンブルー、マンガンブルー、タングステンブルー、エジプトブルー、(Co、Zn)SiOブルー、銅・マンガン・鉄ブラック等の複合酸化物系顔料、硫化亜鉛、リトボン等の硫化物系顔料、ミネラルバイオレット、コバルトバイオレット等のリン酸塩系顔料、群青、紺青等の金属錯体系顔料、カーボンブラック、アルミニウム粉、ブロンズ粉、ステンレス粉、ニッケル粉等の金属粉顔料を用いることができる。有機顔料としては、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料等のアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、インジゴ系顔料、ジオキサン系顔料、ペリレン系顔料、イソインドリン系顔料、キノフタロン系顔料、ジケトピロロピロール(DPP)顔料、ラテント顔料、アルカリブルー顔料、アニリンブラック、有機蛍光顔料等を用いることができる。
【0027】
得られる表面改質多孔質植物繊維体の耐候性・耐薬品性等を考慮した場合、耐候性・耐薬品性を有し、特に紫外光領域を遮蔽する性質を有する顔料を用いることがより好ましい。このような顔料として、前述したような無機顔料が挙げられる。
【0028】
顔料の平均粒径は0.01μm〜10μmであることが好ましい。平均粒径が10μmを超える場合には、多孔性植物繊維体内外表面への被着力が不足する。平均粒径が0.01μm未満の場合には、粒子の微細化により2次的凝集を起こしやすいため、多孔性植物繊維体内外表面への均一な被着が困難になる。
【0029】
顔料の被着量は、多孔性植物繊維体100重量部に対して5重量部〜200重量部が好ましい。
5重量部未満の場合には、表面被着層による意匠的効果が不明瞭となり、200重量部を超える場合には、表面に被着しない顔料が多量に生じるため、本発明の目的であるオルガノシラン化合物と顔料を被着してなる表面改質多孔性植物繊維体を効率的に作製することができない。
【0030】
オルガノシラン化合物の被着量は、多孔性植物繊維体に対して、Si換算で0.02〜50重量%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜25重量%である。0.02重量%未満の場合には、顔料を多孔性植物繊維体100重量部に対して5重量部以上の顔料を多孔性植物繊維体内外表面に被着させることが困難である。50重量%を超える場合には、顔料を多孔性植物繊維体100重量部に対して5重量部〜200重量部付着させることができるため、必要以上に被着する意味がない。
【0031】
(表面改質多孔性植物繊維体の製造方法)
表面改質多孔性植物繊維体の製造方法は、特に限定されないが、例えば、オルガノシラン化合物、顔料を親水性溶媒に混合した液体に、多孔性植物繊維体を浸漬、混合することによって、顔料を含有したオルガノシラン化合物被膜を被着した多孔性植物繊維体を製造する方法等が挙げられる。この場合、予め多孔性植物繊維体をイオン交換水に懸濁しておき、そこに顔料及びオルガノシラン化合物の親水性溶媒溶液を加えても良い。
あるいは、表面改質多孔性植物繊維体の製造方法として、オルガノシラン化合物の親水性溶媒溶液と顔料の懸濁液を多孔性植物繊維体に噴霧する方法、また、機械的に混合攪拌する方法等も挙げられる。この場合、添加したオルガノシラン化合物、及び顔料は、ほぼ全量が多孔性植物繊維体内外表面に被着される。
【0032】
親水性有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール等が挙げられ、オルガノシラン化合物を該親水性有機溶剤中で穏やかに混合すればよい。オルガノシラン化合物を親水性有機溶剤に混合することで、成分の均一化を図ることができる。
【0033】
また、多孔性植物繊維体内外表面は親水性を有しているために、オルガノシラン化合物を親水性有機溶剤中で希釈して用いることで、オルガノシラン化合物が多孔性植物繊維体内外表面上に均一に展開され、オルガノシラン化合物が加水分解したときに均一な被膜が形成される。このときの混合は、5分〜20時間程度、室温で穏やかに混合するのみであり、きわめて容易である。
【0034】
オルガノシラン化合物の加水分解の際には、酸、あるいはアルカリを触媒として添加しても良いが、化1の少なくとも1つのアミノ基を有するオルガノシラン化合物を用いる場合は、このアミノ基を有するオルガノシラン化合物が触媒としても作用するために、別途触媒を添加する必要はない。このため、酸、あるいはアルカリを触媒として添加した場合よりも液の安定性に優れるという効果もある。
【0035】
混合攪拌後、濾過等の操作により、表面改質多孔性植物繊維体と溶液を分離した後、水または親水性溶媒により洗浄し、表面改質多孔性植物繊維体から溶液中に溶出した成分を十分に除去することが望ましい。洗浄後、乾燥することにより、本発明による表面改質多孔性植物繊維体を得ることができる。このときの乾燥温度は90〜200℃、より好ましくは100℃〜150℃である。
【0036】
(表面改質多孔性植物繊維体)
本発明に係る表面改質多孔性植物繊維体は、多孔性植物繊維体内外表面に、顔料が分散されたオルガノシラン化合物から形成される被膜が被着されてなることを特徴とする。
本発明は、耐水性、撥水性、光安定性に優れており、樹脂への分散性にも優れており、少ない工程で容易に製造することができ、さらに顔料の被着効果が高く、顔料を選択することにより、色調、隠蔽率等を自在に制御できることを特徴とする。
【0037】
本発明に係る表面改質多孔性植物繊維体は、多孔性植物繊維体孔部の内表面にも顔料が分散されたオルガノシラン化合物から形成される被膜が被着されているので、芳香族炭化水素重合体やヘミセルロース等の成分が黄変しにくくなり、また腐蝕物質が浸入することが抑制されるので、特に耐侯性の求められる部材での使用に適している。
【0038】
本発明に係る表面改質多孔性植物繊維体は、光安定性と耐侯性が要求される部材の原料として好適に用いることができる。また、多孔性植物繊維・樹脂複合体の原料として好適に用いることができる。
【0039】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより明確にするが、本発明はこの実施例に限定されない。
【0040】
(実施例1〜4)
ケナフ(京都繊維資材製、大きさ:10〜10μm)20.0gをイオン交換水1.0kgに懸濁し、よく攪拌した。次に、表2に示す顔料2.0gを加えてさらに攪拌を続けた。さらに、表1に示したバインダー20.0gを加えて、室温で1時間攪拌を続けた。濾過、洗浄した後、110℃で1時間乾燥し、表面改質ケナフを得た。
【0041】
【表1】

Figure 0004140696
【0042】
【表2】
Figure 0004140696
【0043】
(電子顕微鏡観察)
図1、図2には、それぞれ実施例1、実施例2で作製した表面改質ケナフの電子顕微鏡写真(JSM−5310,日本電子株式会社製)(10000倍)を示す。ケナフ表面に顔料が被着されていることを確認した。
【0044】
(耐水性試験)
表面改質多孔質植物体の耐水性を以下のように試験した。作製した表面改質ケナフ1.0gを蒸留水100.0gに混合し、超音波洗浄機を用いて、30分間超音波洗浄を行った。その後1週間水中で静置した。電子顕微鏡を用いて耐水性試験前後の表面を観察することにより、表面に被着したオルガノシラン化合物及び顔料の保持率を評価した。
オルガノシラン化合物及び顔料の保持率の評価には、10000倍の電子顕微鏡写真を用い、ケナフ表面の単位面積あたりに付着したオルガノシラン化合物及び顔料のドット数を数えることにより評価した。保持率を以下の(式1)により定義する。
(式1)
保持率(%)=(X)/(Y)×100
X:耐水性試験前の、単位面積あたりのドット数
Y:耐水性試験後の、単位面積あたりのドット数
耐水性の試験結果を表2に示す。耐水性試験後も、ケナフ表面にオルガノシラン化合物及び顔料が85%以上保持されており、本発明による表面改質植物繊維体状に被着されたオルガノシラン化合物及び顔料は、優れた被着強度を示すことがわかった。
【0045】
(光沢度・色相)
作製した表面改質ケナフ10gをアクリル系シリコン樹脂(鐘淵化学工業株式会社製)90gと20分間1000rpmの攪拌速度で混合し、アプリケーターを用いて隠蔽率試験紙に塗布厚0.25mmにて塗布し、24時間養生した後、光沢度計(マイクロトリグロス、ビックケミー・ジャパン株式会社製)を用いて60°光沢度を測定した。また、色差計(CM−3700d、ミノルタ株式会社製)を用いて色相と隠蔽率を測定した。
60°光沢度の測定結果を表3に示した。表3に示すように、オルガノシラン化合物を用いた表面改質によって光沢度が向上し、樹脂中での分散性が良好であることが確認された。
色相と隠蔽率の測定結果を表3に示した。表3に示すように、用いる顔料によって、色調や透明性(または隠蔽性)を自在に制御することができた。
【0046】
【表3】
Figure 0004140696
【0047】
(光安定性試験)
作製した表面改質ケナフ10gをアクリル系シリコン樹脂(鐘淵化学工業株式会社製)90gと20分間1000 rpmの攪拌速度で混合し、アプリケーターを用いてアルミ板に塗布厚0.25mmにて塗布し、24時間養生した後、光安定性を評価した。光安定性試験では、18WのUVランプを5本平行に並べ、表面改質ケナフを塗付したアルミ板を30cm離して静置し、24時間UVを照射して、色差計(CM−3700d、ミノルタ株式会社製)を用いてUV照射前後の色差を測定した。
耐光性試験結果を表4に示す。表4に示すように、光安定性試験前後の色相の変化が抑制され、光安定性にも優れていた。
【0048】
【表4】
Figure 0004140696
【0049】
(比較例1)
未処理のケナフを用いて、実施例1と同様に電子顕微鏡観察、光沢度・色相及び光安定性試験を行った。電子顕微鏡観察の結果を図3に示す。また、色相・光沢度及び光安定性試験の結果を表3、及び表4に示す。表面改質処理を行ったケナフに比べて、光沢度が低く、樹脂中での分散性が不良であり、光安定性に劣る結果が得られた。
【0050】
(比較例2)
顔料を加えない以外は、実施例1と同様の方法で、表面改質ケナフを得た。実施例1と同様に電子顕微鏡観察、光沢度・色相及び光安定性試験を行った。電子顕微鏡観察の結果を図4に示す。また、色相・光沢度及び光安定性試験の結果を表3、及び表4に示す。表未処理のケナフに比べて、光沢度が高く、分散性が改良されるが、光安定性試験においては色相の変化が大きく、光安定性に劣る結果が得られた。
【0051】
(比較例3〜6)
バインダーを加えない以外は、実施例1と同様の方法で、表面改質ケナフを得た。実施例1と同様に耐水性試験を行った。
耐水性試験の結果を表1に示す。バインダーを加えた場合に比べて、顔料のケナフ表面に対する被着強度が低い結果となった。
【0052】
【発明の効果】
本発明の表面改質多孔性植物繊維体は、優れた耐侯性、光安定性を有し、樹脂中での良好な分散性を有する。さらに、優れた耐水性、撥水性を有し、顔料を選択することにより、色調、隠蔽率等を自在に制御することができるという特徴を有する。
また、特に耐候性の求められる加工品での使用に適した多孔性植物繊維体を、少ない工程で、容易に製造することができる。
【0053】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1により作製した表面改質ケナフの電子顕微鏡写真である。
【図2】実施例2により作製した表面改質ケナフの電子顕微鏡写真である。
【図3】比較例1のケナフの電子顕微鏡写真である。
【図4】比較例2により作製した表面改質ケナフの電子顕微鏡写真である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a surface-modified porous plant fiber body excellent in weather resistance and light stability, in which a coating formed of an organosilane compound in which a pigment is dispersed is attached to the outer and outer surfaces of a porous plant fiber. Is.
[0002]
[Prior art]
In recent years, with increasing interest in environmental problems, natural materials such as biodegradable plant fiber bodies and stone materials such as wood and fibers have attracted attention as materials with a low environmental impact. In addition, since these are safer and more familiar materials than artificially synthesized materials, for example, in the building field, needs are increasing as finishing materials and structural materials for interior and exterior.
Among the plant fiber bodies, porous plant fiber bodies such as cork, palm, and kenaf that exhibit excellent effects such as adsorption of harmful substances, humidity conditioning, heat insulation, and sound insulation are especially noticed as materials suitable for the living environment. Has been.
[0003]
Porous plant fiber bodies are porous, lightweight, inexpensive, and excellent in strength, so impact absorbers, vehicle interior materials, fiber reinforced plastics, flooring materials, cement boards, stair treads, etc. It is used for members that require high durability.
For example, Patent Document 1 describes that a stair tread having sufficient strength and scratch resistance is produced by using a porous plant fiber body as a member.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, porous plant fiber bodies such as cork, palm, and kenaf contain aromatic hydrocarbon polymers such as lignin and hemicellulose. There was a problem.
[0005]
Patent Document 2 discloses a method for improving the light stability of a fiber by applying a protective layer containing an organopolysiloxane compound and an organosilane compound having an amino group to the fiber surface.
However, with such a method, particularly when used in a site where weather resistance is required, yellowing due to aging cannot be sufficiently suppressed.
[0006]
[Patent Document 1]
JP 2002-38679 A [Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 6-330464
[Means for Solving the Problems]
The present invention has been made in view of the above-mentioned problems, and is excellent in weather resistance and light stability by depositing an organosilane compound in which a pigment is dispersed on the inside and outside surfaces of porous plant fibers. The present inventors have found a surface-modified porous fibrous body that is excellent in dispersibility in a resin and has completed the present invention.
[0008]
That is, the present invention
1. A surface-modified porous plant fiber body in which a coating formed from an organosilane compound in which a pigment is dispersed is attached to the outer surface of the porous plant fiber body,
The organosilane compound in which the pigment is dispersed includes an organosilane compound having at least one amino group, an organosilane compound having at least one epoxy group,
R 1 mSi (OR 2 ) 4-m (R 1 , R 2 : C 1-18 hydrocarbon group (R 1 = R 2 or R 1 ≠ R 2 ), m: integer of 1 to 3)
In organosilane compound represented, and surface modifying the porous plant fiber material which is a mixture comprising a hydrophilic solvent.
2. The porous plant fiber is at least one selected from kenaf, palm, cork, hemp, wisteria, pineapple, and banana. The surface-modified porous plant fiber body described in 1.

[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail based on the embodiments.
[0010]
(Porous plant fiber)
The porous plant fiber body in the present invention can be obtained by cutting, shearing, pulverizing, etc. a plant. In the present invention, a porous plant fiber body can be used as it is, and a porous plant fiber body that has been subjected to chemical treatment such as water washing, hot water bathing, and bleaching can also be used.
The porous plant fiber body is not particularly limited, but at least one selected from kenaf, palm, cork, hemp, wisteria, pineapple, and banana is preferable. Among these, it is desirable to use kenaf which is particularly lightweight and inexpensive.
[0011]
The size of the porous plant fiber body can be selected widely within a range of 0.01 μm or more. When the average size is less than 0.01 μm, secondary agglomeration is likely to occur due to finer particles, and it is difficult to uniformly apply an organosilane compound to the inside and outside surfaces of porous plant fibers. . Although an upper limit is not specifically limited, Usually, what is necessary is just 10 cm or less.
The shape of the porous plant fiber body can be appropriately selected according to the use of the porous plant fiber body from the shape of fiber, lump, granule, powder and the like.
[0012]
(Organosilane compound)
The organosilane compound in the present invention is not particularly limited, and a single organosilane compound, a mixture of two or more organosilane compounds, a polycondensate of one or more organosilane compounds, and a combination thereof are appropriately selected. Can be used.
In particular, a mixture and / or a polycondensate containing an organosilane compound represented by Chemical Formula 1 and an organosilane compound represented by Chemical Formula 2 is desirable.
[0013]
(Chemical formula 1)
[0014]
A k Si (OR) 4-k (A: amino group-containing alkyl group, R: C n H 2n + 1 , k: an integer of 1 to 3, n: an integer of 1 to 18)
[0015]
(Chemical formula 2)
[0016]
B 1 Si (OR) 4-1 (B: epoxy group-containing alkyl group, R: C n H 2n + 1 , l: integer of 1 to 3, n: integer of 1 to 18)
[0017]
Examples of the organosilane compound represented by Chemical Formula 1 include N-2 (aminoethyl) 3-aminopropylmethyldimethoxysilane, N-2 (aminoethyl) 3-aminopropyltrimethoxysilane, and N-2 (aminoethyl). ) 3-aminopropyltriethoxysilane, 3-aminopropyltrimethoxysilane, 3-aminopropyltriethoxysilane, 3-triethoxysilyl-N- (1,3-dimethyl-butylidene) propylamine, N-phenyl-3 -Organosilane compounds having at least one amino group selected from aminopropyltrimethoxysilane and the like.
[0018]
The organosilane compound represented by Chemical Formula 1 is in the range of 0.01 to 50 mol%, preferably 0.01 to 40 mol%, in terms of Si, of all organosilane compounds deposited on the porous plant fiber body. It is preferable that Within this range, improvement in light stability, water resistance and water repellency can be expected. When the ratio of the organosilane compound represented by Chemical Formula 1 is increased more than this, the amino group contained in the organosilane compound becomes excessive, and it becomes difficult to obtain light stability and water repellency.
[0019]
Examples of the organosilane compound represented by Chemical Formula 2 include 2- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane, 3-glycidoxyepoxypropyltrimethoxysilane, and 3-glycidoxyepoxypropylmethyldiethoxy. Examples include organosilane compounds having at least one epoxy group selected from silane, 3-glycidoxyepoxypropyltriethoxysilane, and the like.
[0020]
Since an amino group and an epoxy group cause a cross-linking reaction, when an organosilane compound having an amino group of Chemical Formula 1 and an organosilane compound having an epoxy group of Chemical Formula 2 are used in combination, cross-linking is formed on the inside and outside surfaces of porous plant fibers. An object is formed and firmly attached.
[0021]
In the present invention, the organosilane compound represented by Chemical Formula 3 is used in combination with the mixture and / or polycondensate of the organosilane compound represented by Chemical Formula 1 and the organosilane compound represented by Chemical Formula 2 above. You can also.
[0022]
(Chemical formula 3)
[0023]
R 1 m Si (OR 2 ) 4-m (R 1 , R 2 : hydrocarbon group having 1 to 18 carbon atoms (R 1 = R 2 or R 1 ≠ R 2 ), m: an integer of 1 to 3)
[0024]
Examples of the organosilane compound represented by Chemical Formula 3 include methyltriethoxysilane, dimethyldiethoxysilane, phenylmethoxysilane, diphenyldiethoxysilane, diethyldimethoxysilane, phenyltrimethoxysilane, diphenyltrimethoxysilane, and isobutyltrimethoxy. Examples thereof include at least one organosilane compound selected from silane, decyltrimethoxysilane, vinyltrichlorosilane, vinyltrimethoxysilane, vinyltriethoxysilane, and the like.
[0025]
Particularly in the present invention, in consideration of the deposition effect, at least one organosilane compound selected from methyltrimethoxysilane, methyltriethoxysilane, dimethyldimethoxysilane, isobutyltrimethoxysilane, and phenyltrimethoxysilane is preferable. More preferred is at least one organosilane compound selected from methyltriethoxysilane and methyltrimethoxysilane.
[0026]
(Pigment)
The pigment in the present invention is not particularly limited, and at least one of an inorganic pigment and an organic pigment can be used. Examples of inorganic pigments include calcium carbonate, precipitated barium sulfate, aluminum hydroxide, kaolin clay, talc, bentonite, rhodolite clay, mica, nefensilite, and other metals such as titanium oxide pigments and zinc oxide pigments. Oxide pigment, titanium yellow, vanadium zirconium yellow, ferrite pigment, TiO 2 —CoO—NiO—ZnO pigment, complex oxide pigment, cobalt green, Egypt green, manganese green, cobalt blue, cerulean blue, manganese blue , Tungsten blue, Egypt blue, (Co, Zn) SiO 4 blue, complex oxide pigments such as copper, manganese and iron black, sulfide pigments such as zinc sulfide and ritbon, phosphoric acid such as mineral violet and cobalt violet Salt pigment, ultramarine, azure Metal complex pigments and the like, carbon black, aluminum powder, bronze powder, stainless steel powder, and metal powder pigment of the nickel powder or the like. Organic pigments include azo pigments such as soluble azo pigments and insoluble azo pigments, phthalocyanine pigments, anthraquinone pigments, quinacridone pigments, indigo pigments, dioxane pigments, perylene pigments, isoindoline pigments, and quinophthalone pigments. Diketopyrrolopyrrole (DPP) pigments, latent pigments, alkali blue pigments, aniline black, organic fluorescent pigments, and the like can be used.
[0027]
When considering the weather resistance and chemical resistance of the resulting surface-modified porous plant fiber body, it is more preferable to use a pigment having weather resistance and chemical resistance, particularly having a property of shielding the ultraviolet light region. . Examples of such pigments include inorganic pigments as described above.
[0028]
The average particle diameter of the pigment is preferably 0.01 μm to 10 μm. When the average particle diameter exceeds 10 μm, the adherence force to the inside and outside surfaces of the porous plant fiber is insufficient. When the average particle size is less than 0.01 μm, secondary aggregation is likely to occur due to the finer particles, and it is difficult to uniformly adhere the porous plant fiber to the inner and outer surfaces.
[0029]
The amount of the pigment applied is preferably 5 to 200 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the porous plant fiber body.
When the amount is less than 5 parts by weight, the design effect by the surface coating layer becomes unclear. When the amount exceeds 200 parts by weight, a large amount of pigment that does not adhere to the surface is generated. A surface-modified porous plant fiber body formed by depositing a silane compound and a pigment cannot be efficiently produced.
[0030]
The adhesion amount of the organosilane compound is preferably 0.02 to 50% by weight and more preferably 0.05 to 25% by weight in terms of Si with respect to the porous plant fiber body. When the amount is less than 0.02% by weight, it is difficult to deposit 5 parts by weight or more of pigment on the outer surface of the porous plant fiber in 100 parts by weight of the porous plant fiber. When the amount exceeds 50% by weight, the pigment can be attached in an amount of 5 to 200 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the porous plant fiber body.
[0031]
(Method for producing surface-modified porous plant fiber body)
The method for producing the surface-modified porous vegetable fiber body is not particularly limited. For example, the porous plant fiber body is immersed in and mixed with a liquid in which an organosilane compound and a pigment are mixed with a hydrophilic solvent, thereby mixing the pigment. Examples thereof include a method for producing a porous plant fiber body to which the contained organosilane compound coating is applied. In this case, the porous plant fiber body may be suspended in ion exchange water in advance, and a hydrophilic solvent solution of the pigment and the organosilane compound may be added thereto.
Alternatively, as a method for producing a surface-modified porous plant fiber body, a method of spraying a hydrophilic solvent solution of an organosilane compound and a pigment suspension onto the porous plant fiber body, a method of mechanically mixing and stirring, etc. Also mentioned. In this case, almost all of the added organosilane compound and pigment are deposited on the outer surface of the porous plant fiber.
[0032]
Examples of the hydrophilic organic solvent include methanol, ethanol, propanol, butanol, isopropyl alcohol, ethylene glycol and the like, and the organosilane compound may be gently mixed in the hydrophilic organic solvent. By mixing the organosilane compound with the hydrophilic organic solvent, the components can be made uniform.
[0033]
In addition, since the surface of the inside and outside of the porous plant fiber has hydrophilicity, the organosilane compound is diluted on the surface of the inside and outside of the porous plant fiber by using the organosilane compound diluted in a hydrophilic organic solvent. When the organosilane compound is hydrolyzed, the uniform coating is formed. The mixing at this time is very easy because it is only gently mixed at room temperature for about 5 minutes to 20 hours.
[0034]
In the hydrolysis of the organosilane compound, an acid or an alkali may be added as a catalyst. When an organosilane compound having at least one amino group of Chemical Formula 1 is used, the organosilane having this amino group is used. Since the compound also acts as a catalyst, it is not necessary to add a separate catalyst. For this reason, there is also an effect that the stability of the liquid is superior to the case where acid or alkali is added as a catalyst.
[0035]
After mixing and stirring, the surface modified porous plant fiber body and the solution are separated by an operation such as filtration, and then washed with water or a hydrophilic solvent to remove the components eluted from the surface modified porous plant fiber body into the solution. It is desirable to remove it sufficiently. The surface-modified porous plant fiber body according to the present invention can be obtained by drying after washing. The drying temperature at this time is 90-200 degreeC, More preferably, it is 100 degreeC-150 degreeC.
[0036]
(Surface modified porous plant fiber)
The surface-modified porous plant fiber body according to the present invention is characterized in that a coating formed of an organosilane compound in which a pigment is dispersed is adhered to the inside and outside surfaces of a porous plant fiber.
The present invention is excellent in water resistance, water repellency and light stability, is excellent in dispersibility in resin, can be easily produced in a small number of steps, and has a high pigment deposition effect. By selecting, color tone, concealment rate, etc. can be freely controlled.
[0037]
Since the surface-modified porous plant fiber body according to the present invention is coated with a coating formed of an organosilane compound in which a pigment is dispersed on the inner surface of the pores of the porous plant fiber body, Since components such as a hydrogen polymer and hemicellulose are less likely to yellow, and the invasion of corrosive substances is suppressed, it is particularly suitable for use in members that require weather resistance.
[0038]
The surface-modified porous plant fiber body according to the present invention can be suitably used as a raw material for members that require light stability and weather resistance. Moreover, it can use suitably as a raw material of a porous vegetable fiber and resin composite.
[0039]
【Example】
Examples and Comparative Examples are shown below to clarify the features of the present invention, but the present invention is not limited to these Examples.
[0040]
(Examples 1-4)
20.0 g of kenaf (manufactured by Kyoto Textile Material, size: 10 to 10 3 μm) was suspended in 1.0 kg of ion-exchanged water and stirred well. Next, 2.0 g of the pigment shown in Table 2 was added and stirring was continued. Furthermore, 20.0 g of the binder shown in Table 1 was added, and stirring was continued at room temperature for 1 hour. After filtering and washing, it was dried at 110 ° C. for 1 hour to obtain surface-modified kenaf.
[0041]
[Table 1]
Figure 0004140696
[0042]
[Table 2]
Figure 0004140696
[0043]
(Electron microscope observation)
1 and 2 show electron micrographs (JSM-5310, manufactured by JEOL Ltd.) (10,000 times) of the surface-modified kenaf produced in Example 1 and Example 2, respectively. It was confirmed that the pigment was applied to the kenaf surface.
[0044]
(Water resistance test)
The water resistance of the surface modified porous plant was tested as follows. The produced surface-modified kenaf (1.0 g) was mixed with distilled water (100.0 g) and subjected to ultrasonic cleaning for 30 minutes using an ultrasonic cleaner. Then, it was left still in water for 1 week. By observing the surface before and after the water resistance test using an electron microscope, the retention of the organosilane compound and the pigment deposited on the surface was evaluated.
The retention rate of the organosilane compound and the pigment was evaluated by counting the number of dots of the organosilane compound and the pigment adhered per unit area of the kenaf surface using a 10,000 times electron micrograph. The retention rate is defined by the following (Formula 1).
(Formula 1)
Retention rate (%) = (X) / (Y) × 100
X: Number of dots per unit area before water resistance test Y: Number of dots per unit area after water resistance test Table 2 shows the water resistance test results. Even after the water resistance test, 85% or more of the organosilane compound and the pigment are retained on the kenaf surface, and the organosilane compound and the pigment applied to the surface modified plant fiber according to the present invention have excellent adhesion strength. It was found that
[0045]
(Glossiness / Hue)
10 g of the surface-modified kenaf thus prepared was mixed with 90 g of acrylic silicone resin (manufactured by Kaneka Chemical Co., Ltd.) for 20 minutes at a stirring speed of 1000 rpm, and applied to a concealment rate test paper with an application thickness of 0.25 mm Then, after curing for 24 hours, the 60 ° gloss was measured using a gloss meter (Micro Trigloss, manufactured by Big Chemie Japan Co., Ltd.). Moreover, the hue and the concealment rate were measured using a color difference meter (CM-3700d, manufactured by Minolta Co., Ltd.).
The measurement results of 60 ° glossiness are shown in Table 3. As shown in Table 3, it was confirmed that the glossiness was improved by surface modification using an organosilane compound, and the dispersibility in the resin was good.
The measurement results of hue and hiding ratio are shown in Table 3. As shown in Table 3, the color tone and transparency (or concealment) could be freely controlled by the pigment used.
[0046]
[Table 3]
Figure 0004140696
[0047]
(Light stability test)
10 g of the surface-modified kenaf thus prepared was mixed with 90 g of acrylic silicone resin (manufactured by Kaneka Chemical Co., Ltd.) for 20 minutes at a stirring speed of 1000 rpm, and applied to an aluminum plate with an application thickness of 0.25 mm. After 24 hours of curing, the photostability was evaluated. In the light stability test, five 18 W UV lamps were arranged in parallel, the aluminum plate coated with the surface-modified kenaf was left at a distance of 30 cm, irradiated with UV for 24 hours, and a color difference meter (CM-3700d, The color difference before and after UV irradiation was measured using Minolta Co., Ltd.
Table 4 shows the results of the light resistance test. As shown in Table 4, the hue change before and after the photostability test was suppressed, and the photostability was also excellent.
[0048]
[Table 4]
Figure 0004140696
[0049]
(Comparative Example 1)
Using untreated kenaf, electron microscope observation, glossiness / hue and light stability test were conducted in the same manner as in Example 1. The result of electron microscope observation is shown in FIG. In addition, Tables 3 and 4 show the results of the hue / gloss level and the light stability test. Compared with the kenaf subjected to the surface modification treatment, the gloss was low, the dispersibility in the resin was poor, and the light stability was inferior.
[0050]
(Comparative Example 2)
A surface-modified kenaf was obtained in the same manner as in Example 1 except that no pigment was added. In the same manner as in Example 1, observation with an electron microscope, glossiness / hue, and light stability test were performed. The result of electron microscope observation is shown in FIG. In addition, Tables 3 and 4 show the results of the hue / gloss level and the light stability test. Compared with untreated kenaf, the glossiness is high and the dispersibility is improved, but in the light stability test, the hue change is large and the light stability is inferior.
[0051]
(Comparative Examples 3-6)
A surface-modified kenaf was obtained in the same manner as in Example 1 except that no binder was added. A water resistance test was conducted in the same manner as in Example 1.
The results of the water resistance test are shown in Table 1. Compared with the case where a binder was added, the adhesion strength of the pigment to the kenaf surface was low.
[0052]
【The invention's effect】
The surface-modified porous plant fiber of the present invention has excellent weather resistance and light stability, and has good dispersibility in the resin. Furthermore, it has excellent water resistance and water repellency, and the color tone, concealment rate, etc. can be freely controlled by selecting a pigment.
In addition, a porous vegetable fiber body suitable for use in a processed product that requires particularly weather resistance can be easily produced in a small number of steps.
[0053]
[Brief description of the drawings]
1 is an electron micrograph of a surface-modified kenaf produced in Example 1. FIG.
2 is an electron micrograph of a surface-modified kenaf produced in Example 2. FIG.
3 is an electron micrograph of kenaf of Comparative Example 1. FIG.
4 is an electron micrograph of a surface-modified kenaf produced in Comparative Example 2. FIG.

Claims (2)

多孔性植物繊維体内外表面に、顔料が分散されたオルガノシラン化合物から形成される被膜が被着された表面改質多孔性植物繊維体であり、
該顔料が分散されたオルガノシラン化合物は、少なくとも1つのアミノ基を有するオルガノシラン化合物、少なくとも1つのエポキシ基を有するオルガノシラン化合物、
mSi(OR 4−m (R 、R :炭素数1〜18の炭化水素基(R =R 、またはR ≠R )、m:1〜3の整数)
で表されるオルガノシラン化合物、及び親水性溶媒を含む混合物であることを特徴とする表面改質多孔性植物繊維体
A surface-modified porous plant fiber body in which a coating formed from an organosilane compound in which a pigment is dispersed is attached to the outer surface of the porous plant fiber body,
The organosilane compound in which the pigment is dispersed includes an organosilane compound having at least one amino group, an organosilane compound having at least one epoxy group,
R 1 mSi (OR 2 ) 4-m (R 1 , R 2 : C 1-18 hydrocarbon group (R 1 = R 2 or R 1 ≠ R 2 ), m: integer of 1 to 3)
A surface-modified porous plant fiber body, which is a mixture containing an organosilane compound represented by formula (1) and a hydrophilic solvent .
多孔性植物繊維体が、ケナフ、ヤシ、コルク、麻、藤、パイナップル、バナナから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の表面改質多孔性植物繊維体。The surface-modified porous plant fiber body according to claim 1, wherein the porous plant fiber body is at least one selected from kenaf, palm, cork, hemp, wisteria, pineapple, and banana.
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