JP4038504B2 - 情報記録装置 - Google Patents
情報記録装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4038504B2 JP4038504B2 JP2004289529A JP2004289529A JP4038504B2 JP 4038504 B2 JP4038504 B2 JP 4038504B2 JP 2004289529 A JP2004289529 A JP 2004289529A JP 2004289529 A JP2004289529 A JP 2004289529A JP 4038504 B2 JP4038504 B2 JP 4038504B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording
- layer
- light
- spot
- transmittance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Optical Recording Or Reproduction (AREA)
- Optical Head (AREA)
Description
1.ディスクの構造を、光学的に透明な基板の屈折率をNB、厚さをd0とする。さらに
、中間層と記録膜層を一つの層として区ぎり、上層から順に1からN番目の番号を割り当てる。各層間の距離は隣あう記録膜層k番目と(k−1)番目の膜厚中心間の距離dkで示す。また、任意のk番目の記録層と中間層の膜厚をdFk,dMkさらに屈折率の実数部をそれぞれ、NFk,NMkとする。また、各層の平面上での局所的光学的性質の変化の周期b[μm]とする。絞り込み光学系は、光源として、例えば波長λ[μm]の半導体レーザを用い、コリメートレンズによって、平行光に変換し、偏光ビームスプリッタを介して、絞り込みレンズに入射させる。ここで、絞り込みレンズの開口数をNAF,有効半径をa[mm],焦点距離をfF(≒a/NAF)とする。また、ディスクからの反射光は、絞り込みレンズを通り、偏光ビームスプリッタによって受光用の像レンズに導かれる。像レンズの焦点付近に位置する光検出器によって、反射光量の変化を電気信号に変換する。像レンズの開口数をNAI,焦点距離をfI(≒a/NAI)とする。光検出器の受光面直径をDとした場合、k番目の層を目標層とし、焦点を合わせたときの目標層からの反射光は、像レンズの焦点位置に結像され、この焦平面上のスポット径Uk′は、以下のようになる。
Uk′=λ/NAI=λ×(fI/a)
m;受光光学系の横倍率
Sk;k層に焦点をあわせた場合での1/e2スポット面積
Sk=π(0.5×λ/NAF)2
k層における光強度Pk[mW]は
(数6)式より、k層で記録できるために必要な最小の記録パワーPminは、
Pmin≧Ikth×Sk/δk (数7)
また、k層に記録を行うため、k層に焦点を合わせた時の、j層での光強度密度Ijk
[mW]は
Sjkは、k層に焦点を合わせた時の、j層での光スポット面積であり、
TANφ=a/fF≒NAF
(数6,7)(数9,10,11)式が同時に成り立つように絞り込み光学系,ディスク構造,記録条件を設定する。
≒CkR+β×C(k−1)R+β×C(k+1)R
−γ×{C(k−1)R+β×CkR+β×C(k−2)R}
−γ×{C(k+1)R+β×CkR+β×C(k+2)R}
β:各信号に含まれるクロストーク成分の必要信号成分に対する比C(k−2)R,C(k+2)Rは、十分小さく、周波数成分も低いので無視できる。よって、
F≒(1−2γβ)×CkR+(β−γ)×C(k−1)R
+(β−γ)×C(k+1)R
ここで、演算係数γ≡β<1とすると、
F≒(1−β2)×CkR
上式の演算機能を用いたことによって、目標層の信号成分だけを求める。
2.複数スポットを用いる。k層に焦点づけた時の隣接層上の焦点ずれスポットと同じスポット径のスポットを2つの隣接層に、スポットに先行させて走査し、再生信号を求める。
3.項2において、図18に示すように、絞りを挿入して、絞り込みレンズについての実効的開口を小さくする。すなわち、有効径a′を[λ/(2d×NAF2)×a]にする。
4.項2において、3つの光軸に分けて、先行する2つの光学系について絞り込みレンズの開口数を小さくする、すなわち、NAF′=λ/(2d×NAF)とする。
5.項2において、先行スポットからの再生信号にスポットの強度分布であるガウシアン分布を三角分布に近似して得られる重み関数を掛けて積分を行う。
6.各演算係数γ(≡β)を設定する重み設定回路において、ディスクフォーマットとして、少なくても上下3層間でマーク記録領域が、同一光束に含まれないように配置し、h(k−1)/hk,h(k+1)/hをβ(−1),β(+1)とする。
7.項1において、複数スポットを用い、各々の層について焦点を合わせることで、2つ以上の層について同時に記録再生を行う、すなわち、並列記録再生を行う。
8.記録後に透過率が増加する記録媒体を用いる。
9.項1において、多層ディスクにおける各層面内の案内溝,アドレス等のプリピットは、各層ごとに紫外線硬化樹脂層に設け、各層ごとに透明な型を用いて型の面から光を入射させる2P法によって形成する。
10.項1において、中間層に、1/4波長板層を設ける。
11.ディスクの構造を、光学的に透明な基板の屈折率をNB、厚さをd0とする。さらに、中間層と記録膜層を一つの層として区ぎり、上層から順に1からN番目の番号を割り当てる。各層間の距離は隣あう記録膜層k番目と(k−1)番目の膜厚中心間の距離dkで示す。また、任意のk番目の記録層と中間層の膜厚をdFk,dMkさらに屈折率の実数部をそれぞれ、NFk,NMkとする。また、各層の平面上での局所的光学的性質の変化の周期b[μm]とする。絞り込み光学系は、光源として、例えば波長λ[μm]の半導体レーザを用い、コリメートレンズによって、平行光に変換し、偏光ビームスプリッタを介して、絞り込みレンズに入射させる。ここで、絞り込みレンズの開口数をNAF,有効半径をa[mm],焦点距離をfF(≒a/NAF)とする。また、ディスクからの反射光は、絞り込みレンズを通り、ビームスプリッタによって受光用の像レンズに導かれる。像レンズの焦点付近に位置する光検出器によって、反射光量の変化を電気信号に変換する。像レンズの開口数をNAI,焦点距離をfI(≒a/NAI)とする。光検出器の受光面直径をDとした場合、k番目の層を目標層とし、焦点を合わせたときの目標層からの反射光は、像レンズの焦点位置に結像され、この焦平面上のスポット径Uk′は、
Uk′=λ/NAI=λ×(fI/a) (数14)
m;受光光学系の横倍率
次に、k番目の目標層から層間距離d離れた隣接層(k±1)番目の層からの焦平面でのスポット径U(k±1)′は、以下のようになる。
U(k±1)′≒a×m2d/fI
=NAI・m2d (数16)
Sk;k層に焦点をあわせた場合での1/e2スポット面積
Sk=π(0.5×λ/NAF)2
k層における光強度Pk[mW]は
上式より、k層で記録できるために必要な最小の記録パワーPminは、
Pmin≧Ikth×Sk/δk (数7)
また、k層に記録を行うため、k層に焦点を合わせた時の、j層での光強度密度Ijk
[mW]は
Pjk=Pk×δjk
=P×δj (数9)
(=(j番目の層までの透過率/k番目の層までの透過率))である。
Sjkは、k層に焦点を合わせた時の、j層での光スポット面積であり、
TANφ=a/fF≒NAF
上式が同時に成り立つように絞り込み光学系,ディスク構造,記録条件を設定することによって、目標層に安定に記録でき、かつ、その時に他の層を破壊しないための入射記録パワーを設定する。
13.各層の役割として、ユーザデータを記録再生する層と共に、ROM(Read Only Memory)層またはWOM(Write Once Memory)を設けることによって、ユーザデータ以外の情報を扱う。
14.層データの管理層として、各層のデータ状態、例えば、データの有無,エラー管理,有効なデータ領域,書替え(オーバーライト)回数を随時、記録しておくことによって、データの更新及び、アクセスを敏速に行う。
15.項1において、ディスクの各層面内における管理フォーマットとして、セクタとトラックを設け、1→k→N層と上層から順に記録を行う。ただし、各層ではすべてのユーザセクタとトラックに情報を記録してから次の層に記録することによって、ユーザデータ記録再生の管理を行う。
16.N→k→1層と下層から順に記録を行う。ただし、各層ではすべてのユーザセクタとトラックに情報を記録してから次の層に記録することによって、ユーザデータ記録再生の管理を行う。
17.各層ではすべてのユーザセクタとトラックに情報を記録してから次の層に記録するが、記録する層の順番はランダムアクセスとすることによって、ユーザデータ記録再生の管理を行う。
18.記録する層の順番はランダムアクセスとするが、ひとつの層においてある当該セクタ内にすべてデータ記録してから、次の層の当該セクタを埋めていき、すべての層の当該セクタを埋めてから、次のセクタのデータを記録することによってユーザデータ記録再生の管理を行う。
19.当該トラックにおいて、層方向にランダムアクセスを行う。この場合、セクタによる固定ブロック管理ではなく、可変長ブロックを適用することよってユーザデータ記録再生の管理を行う。
20.項5において、記録目標であるk層に安定に記録する場合、k層までの透過率(ΣTn(n=0,1,2,…k−1))を考慮して記録パワーP(光強度)を設定することによって、目標層に最適な記録パワー条件で記録する。
21.k層までの透過率を、層アドレス認識をもとに設定することによって、目標層に最適な記録パワー条件で記録する。
22.アドレス認識によって、ディスク出荷時(または設計値)のk層までの透過率ΣTn(n=0,1,2…k−1)と、記録直前のk層までの透過率ΣTn(n=0,1,2,…k−1)の比、すなわち透過率の変化分Gを考慮して記録パワーを設定することによって、目標層までの層に記録された層があることによって透過率が変化していてもそれを考慮して、目標層に最適な記録パワー条件で記録する。
23.層データの管理層を設け、どの層が記録されているのかを記録し、目標層記録前に管理層を再生して、記録直前のk層までの透過率ΣT′(k−1)を認識し、透過率の変化分Gを認識することによって、目標層までの層に記録された層があることによって透過率が変化していてもそれを考慮して、目標層に最適な記録パワー条件で記録する。
24.目標層に記録する前に、あらかじめ記録すべき領域を再生し、透過率の変化Gを求めることによって、目標層までの層に記録された層があることによって透過率が変化していてもそれを考慮して、目標層に最適な記録パワー条件で記録する。
25.あらかじめ記録すべき領域を再生する方法としては、記録モードで初めのディスク1回転で再生チェックを行ってから、次の回転で記録を行い、次の回転で記録エラーチェックを行う。
26.複数スポットを用いる。k層に焦点づけた時の隣接層上の焦点ずれスポットと同じスポット径のスポットを2つの隣接層に、スポットに先行させて走査し、再生信号を求める。
27.図18に示すように、絞りを挿入して、絞り込みレンズについての実効的開口を小さくする。すなわち、有効径a′を[λ/(2d×NAF2)×a]にすることによって、隣接層に焦点を結ぶ先行スポットのスポット径を(2d×NAF)にする。
28.3つの光軸に分けて、先行する2つの光学系において絞り込みレンズの開口数を小さくする、すなわち、NAF′=λ/(2d×NAF)とすることによって、隣接層に焦点を結ぶ先行スポットのスポット径を(2d×NAF)にする。
29.先行スポットからの再生信号にスポットの強度分布であるガウシアン分布を三角分布に近似して得られる重み関数を掛けて積分を行うことによって、実効的に焦点ずれスポットがマーク列を走査している場合の再生信号を得る。
30.各演算係数γ(≡β)を設定する重み設定回路において、ディスクフォーマットとして、少なくても上下3層間でマーク記録領域が、同一光束に含まれないように配置し、h(k−1)/hk,h(k+1)/hをβ(−1),β(+1)とすることによって、上下層についての、重みをそれぞれ求める。
31.項1において、複数スポットを用い、各々の層について焦点を合わせることで、2つ以上の層について同時に記録再生を行う、すなわち、並列記録再生を行うことによって、転送速度を大きくする。
32.記録後に透過率が増加する記録媒体を用いることによって、下層に記録するときに与える光強度を低減し、さらに、下層からの反射光を大きくすることで、高効率記録,高SN比再生を行う。
33.項1において、多層ディスクにおける各層面内の案内溝,アドレス等のプリピットは、各層ごとに紫外線硬化樹脂層に設け、各層ごとに透明な型を用いて型の面から光を入射させる2P法によって形成することで、各層ごとに、トラッキングのための案内溝,層の位置を示す層アドレスなどのプリピットを形成し、データの記録再生を行う。
34.項1おいて、中間層に、1/4波長板層を設けることにより、隣接層からの反射光の偏光方向が異なるため、干渉がなくなり、隣接層間のクロストークを低減できる。
(1)本発明の3次元記録再生方法の原理
(2)3次元ディスクフォーマット,データ管理
(3)装置構成
(4)アクセス方法
(5)記録制御方法
(6)再生制御方法
(7)ディスク構造実施例と、ディスク作成方法
の順で実施例を説明する。
図1に本発明の3次元記録再生装置の記録再生の原理図を示す。局所的な光照射によって、光学的性質が局所的に変化する記録膜層1と、記録膜層の働きの補助として反射防止,多重反射,光吸収,記録膜層の光学的局所変化の転写,断熱,吸熱,発熱または補強を目的とした層、またはこれらの層の重ねあわせである中間層膜2を光学的に透明な基板3の上に多層に積み重ねたディスク4を有し、各層に絞り込まれた光スポット照射によって各層の局所的光学的性質を2次元的に、かつ各層間で独立に変化させることで、変調後のデータ“1”,“0”に対応した記録を行い、さらに、上記局所的光学的性質の変化を各層への光スポット照射によって反射光量(または透過光量)の変化として検出し、データを再生する。
dk=dF(k−1)+dMk+dFk≒dMk (数1)
かつ、中間層2は各層とも、基板3と同じ屈折率NBであるとする。この場合、多層ディスクのN層番目までの厚さdは
(数3)
そこで、W40≦λ/4となるように、絞り込みレンズの設計,ディスク構造を決定する。なお、W40の右辺の絶対値の中は通常は負となる(NB≧1の場合)。一例として、基板3として屈折率NB=1.5 のガラス基板を用い、中間層として、ガラスとほぼ屈折率の等しい紫外線硬化樹脂を用い、絞り込みレンズ8のNAF=0.55 とした場合、(数3)式より、Δd≦50μmである。ここで、
d0=1.2mm−Δd=(1.15〜1.2mm),
(A) 記録目標層に記録に十分でかつ安定な記録パワー密度を与えることができること
。
(B) 任意のk層に記録した場合、他の層のデータを破壊しないこと。
Ikth;記録層kでの光強度密度しきい値(mW/μm2)
Sk;k層に焦点をあわせた場合での1/e2スポット面積
Sk=π(0.5×λ/NAF)2
ただし、回折限界に絞り込まれた光スポット径をλ/NAFとする。
ここでk層における光強度Pk[mW]は
Pmin≧Ikth×Sk/δk (数7)
一般に、光強度が最も小さくなるのは、最下層Nで、n=1〜N−1が記録され、透過率Tnがすべて低下する媒体を用いた場合→Tn′(記録後の透過率)である。
Sjkは、k層に焦点を合わせた時のj層での光スポット面積であり、層間距離dが波
長λ以上なら幾何光学的に求めることができる。
TANφ=a/fF≒NAF
ここで、1/Sjk[1/μm2 ]は面密度を表わし、図3bのようになる。図3aと図3bから光強度密度Ijk[mW/μm2 ]が得られ、図3cのようになる。
(数8)(数9)(数11)式より
(C) ノイズ成分を最小とする。ここでは、層間クロストークノイズの低減である。
(D) 目標層からの信号成分を最大にする。
Uk′=mUk=m×(λ/NAF)=(NAF/NAI)×(λ/NAF)
=λ/NAI=λ×(fI/a) (数14)
m;受光光学系の横倍率
次に、k番目の目標層から層間距離d離れた(k±1)番目の層からの焦平面でのスポット径U(k±1)′を求める。(k±1)層からの反射光が像レンズ9で焦点を結ぶ位置と焦平面との距離d′は、
d′=Y×d=m2×d (数15)
Y:縦倍率
U(k±1)′=d′×tanφI=d′×a/(fI+d′)
=m2d×a/(fI+m2d)
ここで、fI》m2dならば
U(k±1)′≒a×m2d/fI=NAI・m2d (数16)
上式より光検出器の直径Dを、D=Uk′=λ/NAIとすれば、光検出器の径を制限しない場合と比較して、面積比ε=(D/U(k±1)′)2で、隣接層からの反射光量を低減できるので、目標層からの反射光量の変化を高いSN比で検出できる。
=δ2(k−1),k×α(k−1),k×(D/U(k−1)′)2
(数17.5)
例えば、λ=0.78μm,NAF=0.55,fI=30mmとして(NAI=0.075,m=7.33,m2=53.8)において、D=Uk′≒10.4μm
図10を例にとると、δ23=1.25 ,α23=1より、反射光量の抑制率は、ε×δ223×α23となる。
=δ223×α23×(λ/NAI)2/(NAI×m2d)2
=δ223×α23×(λ/NAF2/d)2 (数18)
(I2/I3)≦1/10上式の成り立つdを求めると、
(2)3次元ディスクフォーマット,データ管理
図5に、多層ディスク4のフォーマットの一例を示す。光を入射させる基板3から、光の進行方向に向かって、1〜n層とする。k層でのデータフォーマットはディスクを放射線上に区切ったセクタm,半径方向のデータ位置を管理するトラックl、以上、3個のアドレス(l,m,n)でデータを管理する。ある任意のトラックl,セクタmにおけるフォーマットは、図に示すように、記録再生のタイミングや、アドレス情報をあらかじめ作りつけたプリフォーマット領域と、ユーザデータを記録再生し、さらに、データの有無、読みだしの禁止などを記録し管理するデータ領域からなる。また、各層の役割として、図に示すように、ユーザデータを記録再生する層と共に、ROM(Read Only Memory)層またはWOM(Write Once Memory)を設け、上位コントローラのOS(Operating System)、または、後述するように、各層での記録または再生の条件などを、ディスク作成時にプリフォーマット化しておくか、出荷時に記録することもできる。また、層データの管理層として、各層のデータ状態、例えば、データの有無,エラー管理,有効なデータ領域,書替え(オーバーライト)回数を随時、記録しておくこともできる。また、交替層として、記録誤りを検出した層のかわりに情報を入れ直すこともできる。
(a)1→k→N層と上層から順に記録を行う。ただし、各層ではすべてのユーザセクタとトラックに情報を記録してから次の層に記録する。
(b)N→k→1層と下層から順に記録を行う。後は(a)と同じ。
(c)各層ではすべてのユーザセクタとトラックに情報を記録してから次の層に記録するが、記録する層の順番はランダムアクセスとする。
(d)記録する層の順番はランダムアクセスとするが、ひとつの層においてある当該セクタ内にすべてデータ記録してから、次の層の当該セクタを埋めていき、すべての層の当該セクタを埋めてから、次のセクタのデータを記録する。
(e)当該トラックにおいて、層方向にランダムアクセスを行う。この場合、セクタによる固定ブロック管理ではなく、磁気ディスクのデータ管理である可変長ブロックを適用することで、磁気ディスクのシリンダを層に対応させ、磁気ディスクのデータフォーマットをそのまま適用することができる。
(3)装置全体構成
図6に、3次元記録再生装置の全体構成を示す。記録する場合は、ユーザデータ17を変調回路18通して、変調後の2値化データ19を得る。変調後の2値化データは、記録条件設定回路20を通り、光スポットが位置づけられている位置での最適な記録条件で、強度変調されるように、レーザ駆動回路21が駆動され、光ヘッド22内の半導体レーザの光強度が変調され、ディスク4への記録を行う。
(4)アクセス方法
光スポット位置決め機構としては、絞り込みレンズ8を層方向とディスク半径方向に駆動する2次元アクチュエータ、または、絞り込みレンズ8を層方向だけに駆動する1次元アクチュエータと絞り込みレンズ8に入射させる光束をディスク半径方向に偏向するガルバノミラーを組み合わせたものがある。
、AFアクチュエータ移動信号発生回路93からのこぎり波を発生させ、AFアクチュエータを駆動する。この時、回転するディスクの上下振れ量よりも十分大きければ確実である。クロスレイヤー信号検出回路101より、N個の層の合焦点をカウントし、レンズを上側に移動させたときのアップパルス109の上限から、最上層(n=1)または、レンズを下側に移動させたときのダウンパルス110の下限から、最下層(n=N)を認識する。上位コントローラからの指令で、目標とする順番の層にスポットの焦点が結ぶ直前にスイッチ100を切り替え、サーボループを閉じれば良い。このように制御することで、層アドレスを設けなくても、層アクセスを可能とすることができる。
(5)記録制御方法
次に、(1)節で示した本発明の3次元記録方式の原理を達成する記録制御方法について述べる。(1)で述べたように、記録目標であるk層に安定に記録するためには、k層までの透過率42を考慮して記録パワーP(光強度)を設定しなければならない。そこで、図6に示すように、記録条件設定回路20はアドレス認識41と記録目標であるk層までの透過率42を用いる。これを詳細に示した回路ブロック例を図7に示し、信号例を図9に示す。
、図7aの回路に点線で示した回路を付加する。パワー設定ROM45にはすべての層が未記録状態におけるk層までの透過率を考慮した記録パワー設定値を入力しておく。
、透過率変化分Gを、図7bに示すように、記録目標層であるk層に焦点を合わせた状態での再生信号Ck′とディスク出荷時での設計上の再生信号Ckとの比の平方根として、演算器52を用いて求める。これは、再生信号は、反射光を用いているので、k層までの透過率変化は2乗で再生信号に現われるからである。
(6)再生制御方法
次に、図6に示した再生制御回路25を詳細に説明する。ここでは、(1)節で示したような第1から第3の方法である層間クロストークを低減する再生の原理に加え、さらに層間の距離を縮めて高密度化を図る場合に生じるデータ信号帯域の層間クロストーク成分または、光学系の理想状態からのずれが生じた場合に生じる層間クロストーク成分を抑圧する第4の方法について示す。第4の方法は、第1の方法で示したような目標層からの反射光成分の検出に加え、特に層間クロストークの大部分を占める隣接層からの反射光成分も検出し、両者が互いに含んでいる成分を演算によって取り除くことで、目標層の反射光成分を抽出する。
C(k−1)≒C(k−1)R+β×CkR+β×C(k−2)R
C(k+1)≒C(k+1)R+β×CkR+β×C(k+2)R (数22)
ただし、CnRは、n層からだけの反射光についての再生信号成分を表わす。ここでβ<1が成り立っている。上式より、
演算 F≡Ck−γ×C(k−1)−γ×C(k+1)
≒CkR+β×C(k−1)R+β×C(k+1)R
−γ×{C(k−1)R+β×CkR+β×C(k−2)R}
−γ×{C(k+1)R+β×CkR+β×C(k+2)R}
(数23)
C(k−2)R,C(k+2)Rは、十分小さく、周波数成分も低いので無視できる。
よって、
F≒(1−2γβ)×CkR+(β−γ)×C(k−1)R
+(β−γ)×C(k+1)R (数24)
ここで、γ≡β<1とすると、
F≒(1−β2)×CkR (数25)
となり、層間クロストークを抑制でき、演算後の再生信号68は、図14に示すように、再生信号73と一致する。以上の第4の方法を達成する別の構成として複数スポットを用いた例を以下に示す。図14において、焦点ずれスポット70と同じスポット径のスポット75を2つの隣接層に、スポット69に先行させて走査し、再生信号を得る。ただし、図13に示すように、スポット間隔に相当した遅延回路61,62を挿入して、上記と同様の演算を行う。この構成に用いる光学系の一例を図18に示す。図では、光学系の原理を示すため光軸を3つに分けて示してあるが、絞り込みレンズ8を共用した場合も可能である。先行する隣接層に焦点を結ぶスポット75,82のスポット径を(2d×NAF)にするための手段として、一つは、図に示すように、絞り83を挿入して、絞り込みレンズ8についての実効的開口を小さくする。すなわち、有効径a′をλ/(2d×NAF2)×aにすればよい。もちろん、3つの光軸に分けて、先行する2つの光学系の絞り込みレンズの開口数を小さくしても同様の効果が得られる。すなわち、NAF′=λ/(2d×NAF)とする。
(7)ディスク構造実施例とディスク作成法
図11に示すように、直径130mm,厚さ1.1mm のディスク状化学強化ガラス板の表面に、フォトポリメリゼーション法(2P法)によって、1.5μm ピッチのトラッキング用の案内溝と、一周を17セクターに分割し各セクターの始まりで溝と溝の中間の山の部分に凹凸ピットの形で層のアドレス,トラックアドレスやセクターアドレスなどのプリピット(この部分をヘッダー部と呼ぶ)とを有する紫外線硬化樹脂層を形成したレプリカ基板を作製した。
6 30
7 100
8 160
9 210
10 250
11 280
12 300
14 310
記録膜403に記録した後にさらに記録膜406に焦点を合わせて記録した。この時の再生信号強度の記録パワー依存性を以下に示す。
7 25
8 95
9 155
10 205
11 245
12 275
13 295
15 305
記録膜403および記録膜406に記録した後にさらに記録膜409に焦点を合わせて記録した。この時の再生信号強度の記録パワー依存性を以下に示す。
8 20
9 90
10 150
11 200
12 240
13 270
14 290
16 300
また、記録膜403に3MHz、記録膜406に4MHz、および記録膜409に5MHzの信号をそれぞれ記録した後、記録膜403,406および409に焦点を合わせて再生信号を読み出した結果を以下に示す。
記録膜403 55dB 23dB 6dB
記録膜406 25dB 53dB 21dB
記録膜409 10dB 23dB 51dB
上記の様に、各層について、CN比が50dB以上、隣接記録膜からの層間クロストークが−25dBより小さく、信頼性の高い再生が可能な信号を得ることができた。
7 15
8 85
9 145
10 195
11 235
12 265
13 285
15 295
記録膜409に記録した後にさらに記録膜406に焦点を合わせて記録した。この時の再生信号強度の記録パワー依存性を以下に示す。
7.5 20
8.5 90
9.5 150
10.5 200
11.5 240
12.5 270
13.5 290
15.5 300
記録膜409および記録膜406に記録した後にさらに記録膜403に焦点を合わせて記録した。この時の再生信号強度の記録パワー依存性を以下に示す。
8 25
9 95
10 155
11 205
12 245
13 275
14 295
16 305
また、記録膜409に5MHz、記録膜406に4MHz、および記録膜403に3MHzの信号をそれぞれ記録した後、記録膜403,406および409に焦点を合わせて読み出した再生信号の各キャリア周波数におけるCN比の測定結果を以下に示す。
記録膜403 54dB 24dB 7dB
記録膜406 26dB 52dB 22dB
記録膜409 11dB 24dB 50dB
上記の様に、各層について、CN比が50dB以上、隣接記録膜からの層間クロストークが−25dBより小さく、信頼性の高い再生が可能な信号を得ることができた。
Claims (1)
- 複数の記録層を積層した媒体の記録層に光スポットを照射することにより情報を記録する情報記録装置において、
前記媒体のk番目の記録層に情報を記録するための記録パワーの初期値及び前記媒体のk番目の記録層までの透過率の初期値を設定する手段、
前記複数の記録層に関する層データの管理層のデータ状態から、前記媒体のk番目の記録層までの透過率を算出する手段、
前記媒体のk番目の記録層までの透過率の初期値と前記算出結果とから、前記媒体のk番目の記録層に情報を記録するために必要な記録パワーの補正量を決定する手段、及び
前記記録パワーの初期値と前記記録パワーの補正量とから、前記媒体のk番目の記録層に情報を記録する際に用いる記録パワーPを設定する手段
とを有し、
前記記録パワーPを、
k層で記録できるために必要な最小の記録パワーとして
Pmin≧Ikth×Sk/δk
k層に記録を行う場合、j層を記録破壊しないための記録パワーの上限として
Pmax=Ijth×Sjk/δj
を満足する値として、前記記録パワーPの光を前記媒体の記録層に照射することで情報を記録することを特徴とする情報記録装置。
Ikth:k番目の記録層においてエネルギー構造変化が生じるための光強度密度閾値
Sk:k番目の記録層に焦点を合わせたときの1/e2スポット面積
δk:前記媒体の光入射面とk番目の記録層の間の透過率
Ijth:j番目の記録層においてエネルギー構造変化が生じるための光強度密度閾値
Sjk:k番目の記録層に焦点を合わせたときのj番目の記録層での光スポット面積
δj:前記媒体の光入射面とj番目の記録層の間の透過率
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004289529A JP4038504B2 (ja) | 2004-10-01 | 2004-10-01 | 情報記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004289529A JP4038504B2 (ja) | 2004-10-01 | 2004-10-01 | 情報記録装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004052697A Division JP2004213883A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | 情報記録方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005011529A JP2005011529A (ja) | 2005-01-13 |
JP4038504B2 true JP4038504B2 (ja) | 2008-01-30 |
Family
ID=34101607
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004289529A Expired - Lifetime JP4038504B2 (ja) | 2004-10-01 | 2004-10-01 | 情報記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4038504B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009193633A (ja) * | 2008-02-14 | 2009-08-27 | Sharp Corp | 光ディスク記録媒体、及びav機器 |
JP2012190500A (ja) * | 2011-03-09 | 2012-10-04 | Tdk Corp | 光記録再生装置、光記録再生方法 |
US8869180B2 (en) * | 2012-11-27 | 2014-10-21 | Oracle America, Inc. | Rotary head multi-layer data storage and retrieval system and method |
-
2004
- 2004-10-01 JP JP2004289529A patent/JP4038504B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005011529A (ja) | 2005-01-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3266627B2 (ja) | 情報再生装置 | |
US7995082B2 (en) | Three-dimensional recording and reproducing apparatus | |
US6456584B1 (en) | Optical information recording medium comprising a first layer having a phase that is reversibly changeable and a second information layer having a phase that is reversibly changeable | |
JP3250989B2 (ja) | 光学情報記録媒体、その記録再生方法、その製造法及び光学情報記録再生装置 | |
US7292525B2 (en) | Optical information recording method and apparatus for multiple recording layer medium | |
JP4712798B2 (ja) | 情報記録媒体及び光学情報記録再生装置 | |
NL9301817A (nl) | Werkwijze voor het optisch registreren en optisch registratiemedium. | |
EP1341167B1 (en) | Optical recording medium and optical disk device | |
JP2001243655A (ja) | 光学的情報記録媒体とその製造方法、記録再生方法及び記録再生装置 | |
US7345976B2 (en) | Method for recording data in optical recording medium, apparatus for recording data in optical recording medium and optical recording medium | |
EP1178478A2 (en) | Optical information medium | |
US7813258B2 (en) | Optical information recording medium and optical information reproducing method | |
JP2004213885A (ja) | 多層媒体 | |
JP4038504B2 (ja) | 情報記録装置 | |
JP2005050543A (ja) | 情報記録又は再生方法 | |
JP2005044513A (ja) | 情報記録媒体、情報再生方法、および情報記録方法 | |
JP2007305292A (ja) | 情報記録媒体 | |
JPH10269575A (ja) | 多層光情報記録方法 | |
JP2005044512A (ja) | 情報記録媒体製造方法 | |
US20020168588A1 (en) | Optical information recording medium | |
JP2005011530A (ja) | 情報記録装置 | |
JP2003091834A (ja) | 情報記録装置及び情報再生装置 | |
JP2008165969A (ja) | 情報記録装置及び情報再生装置 | |
JP2007200541A (ja) | 情報記録装置及び情報再生装置 | |
JP2004213884A (ja) | 層アクセス方法、情報記録または再生方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041004 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041004 |
|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20060421 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060711 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060911 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061003 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061101 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20061214 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070227 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070426 |
|
A912 | Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20070525 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071005 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071105 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101109 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101109 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111109 Year of fee payment: 4 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |