JP4038271B2

JP4038271B2 - How to prevent scale adhesion in a double tank automatic dishwasher

Info

Publication number: JP4038271B2
Application number: JP13437998A
Authority: JP
Inventors: 古里宏司; 大同吉之; 森田千里雄
Original assignee: Niitaka Co Ltd
Current assignee: Niitaka Co Ltd
Priority date: 1998-04-28
Filing date: 1998-04-28
Publication date: 2008-01-23
Anticipated expiration: 2018-04-28
Also published as: JPH11310794A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に、所定量の洗浄剤が添加された洗浄水のための洗浄槽の他に少なくとも１つのすすぎ水のためのすすぎ槽を備える複槽式自動食器洗浄機のスケール付着防止方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
自動食器洗浄機への使用水については、全硬度が１５０ｐｐｍ以上あるいはシリカ濃度が４０ｐｐｍ以上となる高硬度水が利用される場合が多いが、この場合、洗浄機内にスケールが発生し易い。このスケールは主に、高硬度水中のカルシウムイオンやマグネシウムイオンが洗浄剤中のリン酸イオンや炭酸イオンと結合することによってなるものが原因となっている。
【０００３】
このようなスケールが洗浄機内に発生すると、ストレーナーが目誥まりして洗浄液やすすぎ水の流れが悪くなったり、またポンプ内部にスケールが発生すると、ポンプが破損する原因となり、またコンベア部にスケールが発生すると、コンベアの回転不良や破損の原因となり、また熱交換部にスケールが発生すると、熱効率の低下の原因となったりする。さらに、スケールの発生に起因してスライムなどが付着して、これが雑菌の繁殖や悪臭の原因となり、またこれにより洗浄機の外観を悪くすることにもなる。
【０００４】
従来、このスケールの発生を防止するため、一般的には、スケール付着防止剤を洗浄剤中に配合する方法が採られてきた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来方法によれば、洗浄槽について収容されている洗浄液の濃度が適当に保たれているときにのみスケールの発生防止が有効になされるに過ぎない。従って、洗浄槽以外に少なくとも１つ以上のすすぎ槽を備える複槽式自動食器洗浄機においては、洗浄工程後にすすぎ工程、その後さらに後すすぎ（最終すすぎ）工程の順に処理が実行されるが、上記したすすぎ工程以下の過程でスケールが大量に発生してしまうという欠点がある。
【０００６】
これに対して、上記したような複槽式自動食器洗浄機について、すすぎ槽におけるスケール除去を中心にすすぎ水に対し酸を用いる方法が考えられるが、酸は槽を形成するステンレス表面を損傷するおそれがあり、また排水に際して中和作業が特別に必要となる欠点があり、またこの場合、すすぎ水のポンプ噴射の照射位置にないところのスケールの除去はできない、という欠点もある。
【０００７】
また、使用水について軟化処理を施こすことも考えられるが、高硬度水であることとすすぎ水として使用水量が大量であることから、そのための経済的コストは高価となり過ぎて現実的な解決方法ではない。
【０００８】
なお、スチールタワシやナイフなどを用いる物理的処理方法では、その作業は困難で除去も不十分となり、またその際、槽のステンレス表面を傷付けたりすることも多く、また、その作業は洗浄機を停止して定期的に行なうことが必要であり、さらに、その作業のためには化学的知識など専門性が要求されるという欠点がある。
【０００９】
本発明では、上記したような問題点を解決し、特に、複槽式自動食器洗浄機に対し効果的かつ有用に適用できるスケール付着防止方法の提供を目的とした。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するため、本発明では、複槽式自動食器洗浄機におけるすすぎ槽内のすすぎ水中に、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸のアルカリ金属塩、アクリル酸マレイン酸共重合体及びアクリル酸マレイン酸共重合体のアルカリ金属塩から選択される１又は２以上の硬度成分分散性高分子薬剤を、スケール付着防止剤として添加し、かつＰＨ値を１０以下４．０以上の範囲としたすすぎ水中ですすいだ後、最終すすぎ過程を経ることを特徴とするものである。
【００１１】
上記した硬度成分分散性高分子薬剤は、高硬度水中のカルシウムイオンやマグネシウムイオンと直接結合してこれらのイオンを封鎖する作用を発揮するほか、生じた炭酸カルシウムやリン酸カルシウムなどのスケール成分の結晶核に付着しその結晶の成長を阻害する作用を発揮する。また、高分子薬剤であることから、そのスレッシュホールド効果に基づき、極く少量の使用でその作用が有効にかつ持続的に得られる。
【００１２】
このような作用を効果的に発揮する硬度成分分散性高分子薬剤としては、好ましくはポリアクリル酸及びそのアルカリ金属塩やアクリル酸マレイン酸共重合体及びそのアルカリ金属塩を挙げることができるが、その他、ポリマレイン酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸メタクリル酸ヒドロキシエチルエステル共重合体、アクリル酸ヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウムアリルエーテル共重合体、マレイン酸グリセリンモノアリルエーテル共重合体、及びこれらの塩なども含まれ、またこれらの２以上を混合して用いることもできる。
【００１３】
スケール付着防止剤は、硬度成分分散性高分子薬剤が１〜５０重量％の水溶液濃度の液剤として、あるいは１００重量％の粉末剤や打錠固型剤として用いることができる。なお、液剤について、上記高分子薬剤が５０重量％を超える場合、常温下、均一溶液を得ることが困難となる場合がある。
【００１４】
また、本発明に係るスケール付着防止剤のすすぎ水中での使用濃度は、硬度成分分散性高分子薬剤成分の濃度として０．００１重量％以上０．１重量％以下の範囲である場合において、そのすすぎ水溶液のＰＨ値が１０以下４．０以上の範囲となる成分からなることを意味している。従って、このＰＨ値の条件が満足される限りにおいて、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのカセイアルカリ、メタケイ酸ナトリウム等のケイ酸塩、ポリリン酸ナトリウム等のリン酸塩などのアルカリ成分が含有される場合を許容するものである。なお、当該スケール付着防止剤を含むすすぎ水溶液のＰＨ値が１０以下４．０以上の範囲内にない場合には、最終すすぎ過程後において被洗浄食器の面上に当該スケール付着防止剤が残留するおそれがあること、また特に、上記のＰＨ値が４．０以下となる場合には洗浄機設備各部について腐食を生じさせることになる弊害がある。
【００１５】
また、本発明に係る複槽式自動食器洗浄機のスケール付着防止方法に用いるスケール付着防止剤には、前記した硬度成分分散性高分子薬剤のほかにキレート剤をも必須成分とするものも含まれる。
【００１６】
この組成のスケール付着防止剤は、前記した硬度成分分散性高分子剤によるスケール付着防止作用に対し相剰的に作用するのに加えて、既存のスケールからカルシウムやマグネシウムを脱離させて、スケールを溶解除去する作用を有効に得ることができる。
【００１７】
このような作用を効果的に発揮する好ましいキレート剤としては、カルシウムイオンあるいはマグネシウムイオンに対し高いキレート作用が発揮されるＥＤＴＡのアルカリ金属塩やＮＴＡ（ニトリロ三酢酸）のアルカリ金属塩を挙げることができ、これらの混合物であってもよい。
【００１８】
この組成の本発明のスケール付着防止剤については、前記同様に、液剤、粉末剤及び打錠固型剤等の固型剤として使用できる。この液剤については、高分散性高分子薬剤が１〜５０重量％、キレート剤が１〜５０重量％の濃度範囲で調製できる。この濃度範囲であれば、常温下に均一溶液のものを得ることができる。
【００１９】
また、粉末剤及び固型剤については、その物理的性状に応じて上記両者１〜９９重量％の範囲の混合剤として調製できる。
【００２０】
上記した本発明に係る複槽式自動食器洗浄機用のスケール付着防止剤については、任意成分として、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸又はその塩や、プルロニック型非イオン界面活性剤、高級アルコールＥＯ付加物、高級アルコールＥＯ＋ＰＯ付加物、スルホコハク酸エステル、アルキルフェノールＥＯ付加物などの非イオン界面活性剤や、その他着色料などを適宜配合することができる。上記した有機酸の配合によって酸によるスケールに対する溶解作用が期待でき、また非イオン界面活性剤の配合によってスケールに含まれる汚れに対し薬剤の浸透作用が高められる作用が期待できるからである。
【００２１】
次に、本発明に係る複槽式自動食器洗浄機のスケール付着防止方法は、前記したスケール付着防止剤が、複槽式自動食器洗浄機におけるすすぎ槽内のすすぎ水中に添加されてなることを特徴とする。
【００２２】
このスケール付着防止方法においては、前記したスケール付着防止剤における硬度成分分散性高分子薬剤の前記したスレッシュホールド効果と相俟って、上記のすすぎ水中に極少量添加することによってスケール付着防止効果が有効に発揮されることから、経済的な有用性が認められると共に、その効果はすすぎ水が及ぶ自動食器洗浄機内の各貯留槽やポンプ等の各部に及ぶことから、これら全域において発揮されることになる。
【００２３】
このスケール付着防止剤のすすぎ水中での好ましい濃度範囲は、このスケール付着防止剤中の硬度成分分散性高分子薬剤成分の溶液濃度として、０．００１重量％以上０．１重量％以下の範囲とすることである。この溶液濃度が０．００１重量％未満であると、前記した硬度成分分散性高分子薬剤に基づく作用がすすぎ水の硬度やシリカ濃度によっては不十分となることがあり、また、０．１重量％を超えると、後すすぎ（最終すすぎ）が不十分になるなど支障が生じ、また、使用量が多くなって経済的にも不利となる。また、この溶液濃度として、より好ましくは、０．００５重量％〜０．０２重量％である。この濃度範囲で高硬度水に対して有効にその作用が発揮されるからである。また、特に好ましくは、０．０１重量％前後の溶液濃度とすることである。この溶液濃度であれば、高硬度水に対しての有効性に加えてより経済的に使用できるからである。
【００２４】
また、このスケール付着防止剤が前記した高分散性高分子薬剤とキレート剤との混合剤からなるものである場合でも、上記の高分子薬剤についての好ましいすすぎ水中での濃度範囲は同じ理由から上記同様の範囲である。
【００２５】
また、上記のキレート剤について好ましいすすぎ水中での溶液濃度範囲は、このスケール付着防止剤における上記の高分子薬剤に対するこのキレート剤の配合割合に対応して０．０００２５重量％以上０．０２５重量％以下である。このキレート剤の溶液濃度範囲において、前記したこのキレート剤による相剰的作用が有効に発揮されると共に、経済的な利用を図ることができる。
【００２６】
また、このスケール付着防止方法の適用に際しては、使用するスケール付着防止剤が液剤である場合には複槽式自動食器洗浄機のすすぎ槽内のすすぎ水中にタイマー付き供給装置によって間欠的に定量供給することにより、またそれが固型剤である場合にはそのすすぎ水中での溶解量を考慮して人的あるいは機械的に一定時間毎度に直接投入することによって、スケール付着防止剤の添加が実行される。
【００２７】
【実施例】
（試験No.１〜３）
二槽コンベア式自動食器洗浄機（業務用、日本調理機(株)製）に高硬度水（全硬度１５０ｐｐｍ、シリカ濃度３０ｐｐｍ）をすすぎ水として使用した場合のスケールの付着防止乃至除去について、次の条件下に記載した。
【００２８】
試験条件
(１) 自動食器洗浄機
この洗浄機についての概要構成を図１に示した。即ち、この自動食器洗浄機１はその外装ケース２内に洗浄水槽５を下部に設けた洗浄室３とすすぎ水槽６を下部に設けたすすぎ室４とを備える。
【００２９】
また、洗浄室３内には、複数のノズル部を並列的に有する散布ノズル７，７を洗浄水槽５の上方位置に上下に離間して配し、また、すすぎ室４内には、複数のノズル部を並列的に有する散布ノズル８，８、さらに散布ノズル９，９を順にすすぎ水槽６の上方位置にそれぞれ上下に離間して配してなる。
【００３０】
また、外装ケース２に対しては、その外部から洗浄室３とすすぎ室４とを連通する循回式コンベア１３を備える。このとき、このコンベア１３はその上部に位置する部分が上下位置の散布ノズル７，７との間、及び上下位置の散布ノズル８，８との間にあるように配置されていて、またそのコンベア面は散布水が通過できる網目状のもので形成されている。なお、１０は液状のスケール付着防止剤の供給容器であり、ポンプ１１によって間欠的にすすぎ水槽６に供給できる。また１２は洗浄剤の容器であって、洗浄水槽５に供給できる。
【００３１】
このように構成される自動食器洗浄機１においては、対象食器１４を順次コンベア１３上に載せると、対象食器１４が順に洗浄室３内及びすすぎ室４内を通過するうちに洗浄、すすぎ、さらには後すすぎされて再び外部にまで移送される。
【００３２】
この場合、洗浄過程では、一定濃度に保たれた洗浄水槽５内の洗浄水が循環して散布ノズル７，７から散布されることによって対象食器１４を洗浄する。また、すすぎ過程では、すすぎ水槽６内のすすぎ水が循環して散布ノズル８，８から散布されることによって洗浄後の対象食器４がすすがれる。このすすぎ後の対象食器１４は、すすぎ室４内においてさらに清水が散布ノズル９，９から散布されることによって後すすぎされ、その後乾燥化される。
【００３３】
(２) この試験における自動食器洗浄機の使用条件は、次のとおりである。
洗浄水：次の洗浄剤を濃度０．２０重量％となるように設定、貯留量９０ｌ、液温６０℃。
洗浄剤：高硬度水対応のもので、水酸化カリウム４．９重量％、炭酸カリウム２０重量％、トリポリリン酸ナトリウム１０重量％、次亜塩素酸ナトリウム１０重量％、ポリアクリル酸ナトリウム３重量％及び水残部の成分からなる。
【００３４】
すすぎ水：貯留量９０ｌ、液温６０℃。
スケール付着防止剤：配合成分は次表１に示す。
液剤の場合間欠的に定量供給し、また固型剤の場合人為的に１時間ごと直接投入して、すすぎ水中に薬剤濃度が一定値となるように設定。なお、この濃度状態は消費されるすすぎ水量に対し清水を補給することによって維持される。
【００３５】
後すすぎ水：１０００ｌ／時間で供給、液温８０℃。
稼動時間：１０時間連続運転、なおコンベア上には対象食器はセットしない。
上記した条件下で、先ず、試験前に予めすすぎ水槽内を酸性のスケール除去剤で除去して試験した試験No.１〜３のスケール付着防止剤による場合の結果を表１に評価１として示した。
【表１】

【００３６】
なお、ブランクはすすぎ水中に薬剤を添加しない場合である。また、この評価１の基準は、試験後にすすぎ水槽内に全くスケールの付着が認められないとき○、少しでもスケールの付着が認められたとき×、とした。
【００３７】
この評価１の結果から、本発明に係る方法によれば、使用するスケール付着防止剤が液状、固型状のいずれの場合にもスケール付着の防止効果に優れていることが確認され、また、すすぎ水溶液のＰＨ値がいずれも１０以下となり、また、対象食器をセットして洗浄操作を実行した場合、その後の最終すすぎ過程において薬剤成分の残留を生じさせず、また洗浄機設備について腐食などの弊害の発生もなかった。
【００３８】
（試験例４〜８）
次に、前記と同一の二槽式自動食器洗浄機において、試験前に予めそのすすぎ水槽内にスケールが薄く付着した状態であるときに試験した試験No.４〜８のスケール付着防止剤による場合についての結果を表２に評価２として示した。
【表２】

【００３９】
なお、この評価２の基準は、試験後に付着しているスケールの白色がかなり薄くなったとき◎、その白色が少し薄くなったとき○、そのスケールの白色に変化がないとき△、そのスケールの白色が濃くなったとき×、とした。
【００４０】
この評価２の結果から、本発明に係る方法によれば、使用するスケール付着防止剤が液状、固型状のいずれの場合にもスケール付着の防止効果に優れていると共に、特に、キレート剤を配合成分として含む試験No.５、同No.６及びNo.７の場合、さらにスケール除去効果が有効に発揮されることを確認することができる。また、このスケール除去効果は、試験No.５と同No.６の結果の対比から、上記のキレート剤の使用量が多いほど高くなることが確認される。また、ＰＨ値に基づく効果は前記した試験例１等の場合と同じである。
【００４１】
（実施例１）
図１に示した概要構成の自動食器洗浄機（二槽コンベア式、ホバート(株)製）
について、そのすすぎ水中にポリアクリル酸ナトリウム（分子量６０００）２５重量％、ＥＤＴＡ４ナトリウム５重量％及び水残部の配合成分からなるスケール付着防止剤を約０．０１重量％濃度（ポリアクリル酸ナトリウムで０．００２５重量％濃度に相当する。）となるように間欠的に自動供給することにより添加し使用した。
【００４２】
このとき、上記の自動食器洗浄機の稼動時間は１日あたり約５時間で、すすぎ水は、ＰＨ値が９．４でまたその供給量（通過量）は５６５０ｌ／日であった。また、最終すすぎ過程後において被洗浄食器の面上には薬剤の残留は確認されなかった。なお、洗浄水における洗浄剤は前記試験と同一の配合組成の高硬度水対応のもので同一濃度条件で使用した。
【００４３】
この自動食器洗浄機について、それまで、洗浄剤として上記同様の高硬度水対応のものを使用していたことから、洗浄水槽にはスケールの付着はなかったが、すすぎ水槽には大量のスケールの付着が確認された。この付着スケールを酸により念入りに除去し、上記した方法の条件下でこの自動食器洗浄機を稼動させて、その開始１ケ月後の状況を確認した。この結果、すすぎ水槽等洗浄機の全体についてスケールの付着は全く認められず、すすぎ水槽ではそのステンレス面の直接的な露出状態のままであった。また、洗浄機設備について腐食を生じさせなかった。
【００４４】
またその後、すすぎ水中へのスケール付着防止剤の供給を止めて、その他の使用条件を同じくして上記した自動食器洗浄機を稼動させたところ、その１ケ月後において、特に、そのすすぎ水槽内がスケールの付着で真白くなったのを確認した。
【００４５】
（実施例２）
図１に示した概要構成の自動食器洗浄機（二槽コンベア式、フジマック(株)製）について、そのすすぎ水（全硬度１１６ｐｐｍ、シリカ濃度６０ｐｐｍ）中に実施例１と同じ配合組成のスケール付着防止剤を約０．０１５重量％濃度（ポリアクリル酸ナトリウムで０．００３６重量％濃度に相当する。）となるように間欠的に自動供給することにより添加し使用した。
【００４６】
このとき、上記の自動食器洗浄機の稼動時間は１日あたり約４時間で、すすぎ水のＰＨ値は９．５０でその供給量（通過量）は４１５０ｌであった。また、最終すすぎ過程後において被洗浄食器の面上には薬剤の残留は確認されなかった。なお、洗浄水における洗浄剤は前記試験と同一の配合組成の高硬度水対応のもので同一濃度条件で使用した。
【００４７】
この自動食器洗浄機について、それまで、洗浄水槽ではスケールの付着は僅かな量に止っていたが、すすぎ水槽では極めて大量のスケールの付着が認められた。この付着スケールを酸により念入りに除去し、上記した条件下でこの自動食器洗浄機を稼動させて、その開始１ケ月後の状況を確認した。この結果、すすぎ水槽等洗浄機の全体についてスケールの付着は全く認められず、すすぎ水槽ではそのステンレス面の直接的な露出状態のままであった。
【００４８】
（実施例３）
上記した実施例２での処理後において、スケール付着防止剤の供給を止めて、その他の使用条件を同じくして前記した自動食器洗浄機を稼動させたところ、その１ケ月後において、特に、すすぎ水槽内がスケールの付着（厚１mm以下）で真白くなった。
【００４９】
この状態で、スケール付着防止剤のすすぎ水での濃度を０．０３重量％（ポリアクリル酸ナトリウムで０．００７重量％濃度に相当する。ＰＨ値９．７０）に高め、その他は実施例２の場合と同一の条件下でその自動食器洗浄機を稼動させたところ、開始１ケ月後において、すすぎ水槽のステンレス面の露出状態が認められた。つまり、この場合、スケールの付着防止と共に、既に付着したスケールに対する除去効果も確認された。
【００５０】
【発明の効果】
上記したように本発明は構成されることから、次のような効果が発揮される。本発明では、複槽式自動食器洗浄機におけるすすぎ槽内のすすぎ水中に、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸のアルカリ金属塩、アクリル酸マレイン酸共重合体及びアクリル酸マレイン酸共重合体のアルカリ金属塩から選択される１又は２以上の硬度成分分散性高分子薬剤を、スケール付着防止剤として添加し、かつＰＨ値を１０以下４．０以上の範囲としたすすぎ水中ですすいだ後、最終すすぎ過程を経ることで、高硬度水に対して極く微量でスケールの発生を効果的に防止することが可能となった。これによって、特に、複槽式自動食器洗浄機におけるすすぎ水中の溶液濃度が０．００１重量％以上０．１重量％以下となるようにスケール付着防止剤を添加することで、そのスケールの発生防止の効果が有効に発揮されると共に、そのすすぎ水としての機能に支障をきたすことないし、またその後の最終すすぎによって容易、迅速にすすぎが可能であり、また経済的にも有用に使用できる。
【００５１】
また、上記したように、本発明のスケール付着防止方法によれば極く微量でその効果が発揮されることと相俟って、その必須成分も洗浄剤成分として用いられているものであり、しかもそのすすぎ水溶液のＰＨ値が１０以下４．０以上に維持されていることから、対象食器が化学的に悪影響を受けることはなくまた薬剤の残留をきたすことなく、しかも、貯留槽を形成するステンレスを腐食させたり、傷めることもない。
【００５２】
また、本発明のスケール付着防止方法においては、自動食器洗浄機に付随する供給装置に一定時間ごとにスケール付着防止剤を追加補充する操作のみで足り化学的専門知識を必要とすることなく誰でも操作ができ、またこの際、自動食器洗浄機を停止させる必要がないため、この洗浄機について常に稼動可能な状態が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図１】複槽式自動食器洗浄機の一部縦断面正面図
【符号の説明】
１自動食器洗浄機
５洗浄水槽
６すすぎ水槽
７，８散水ノズル[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention particularly relates to scale preventive method of the multi-chamber automatic dishwashing machine comprising a rinsing tank for addition to at least one rinsing water of the washing bath for washing water a predetermined amount of cleaning agent has been added .
[0002]
[Prior art]
As water used for an automatic dishwasher, high-hardness water having a total hardness of 150 ppm or more or a silica concentration of 40 ppm or more is often used. In this case, scale is likely to be generated in the washing machine. This scale is mainly caused by the combination of calcium ions and magnesium ions in high-hardness water with phosphate ions and carbonate ions in the detergent.
[0003]
If such a scale occurs in the washing machine, the strainer clogs and the flow of the cleaning liquid and rinsing water deteriorates, and if the scale is generated inside the pump, it may cause damage to the pump and the scale on the conveyor section. If this occurs, it may cause rotation failure or breakage of the conveyor, and if a scale occurs in the heat exchange section, it may cause a decrease in thermal efficiency. Furthermore, slime or the like adheres due to the occurrence of scales, which causes the propagation of germs and bad odor, which also deteriorates the appearance of the washing machine.
[0004]
Conventionally, in order to prevent the occurrence of this scale, a method of incorporating a scale adhesion preventing agent into a cleaning agent has been generally employed.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, according to this conventional method, generation of scale is only effectively prevented when the concentration of the cleaning liquid contained in the cleaning tank is maintained appropriately. Therefore, in a multi-tank automatic dishwasher including at least one rinsing tank in addition to the washing tank, the processing is executed in the order of the rinsing step after the washing step, and then the post-rinse (final rinsing) step. There is a drawback that a large amount of scale is generated in the following process.
[0006]
On the other hand, for the multi-tank automatic dishwasher as described above, a method of using an acid with respect to the rinsing water centering on the scale removal in the rinsing tank is conceivable, but the acid damages the stainless steel surface forming the tank. In addition, there is a disadvantage that neutralization work is particularly necessary for drainage, and in this case, there is also a disadvantage that the scale that is not at the irradiation position of the rinse water pump injection cannot be removed.
[0007]
In addition, it is conceivable to soften the water used, but since it is high-hardness water and the amount of water used as rinsing water is large, the economic cost for that is too expensive and a realistic solution. is not.
[0008]
In addition, the physical treatment method using a steel scrubber or a knife is difficult and insufficient to remove, and the stainless steel surface of the tank is often scratched at that time. It is necessary to stop and perform it regularly, and further, there is a drawback that expertise such as chemical knowledge is required for the work.
[0009]
In the present invention, to solve the above-mentioned problems, in particular, for the purpose of providing effective and usefully applied can Angeles kale adhesion preventing method to double tank type automatic dishwasher.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, in the present invention , polyacrylic acid, an alkali metal salt of polyacrylic acid, a maleic acrylate copolymer, and acrylic acid are contained in the rinsing water in the rinsing tank of the multi-tank automatic dishwasher. 1 or 2 or more hardness component-dispersible polymer agents selected from alkali metal salts of maleic acid copolymers are added as a scale adhesion preventing agent, and the PH value is in the range of 10 or less and 4.0 or more. After rinsing in water, a final rinsing process is performed.
[0011]
The above-mentioned hardness component-dispersible polymer agent not only works to directly bind calcium ions and magnesium ions in high-hardness water to sequester these ions, but also produces crystal nuclei of scale components such as calcium carbonate and calcium phosphate. It exerts the action of adhering to and inhibiting the growth of the crystal. Moreover, since it is a polymer drug, its action can be obtained effectively and continuously with a very small amount of use based on the threshold effect.
[0012]
Examples of the hardness component-dispersible polymer agent that effectively exerts such action include polyacrylic acid and alkali metal salts thereof, and acrylic acid maleic acid copolymers and alkali metal salts thereof. In addition, polymaleic acid, polymethacrylic acid, acrylic acid methacrylic acid hydroxyethyl ester copolymer, acrylic acid hydroxypropanesulfonic acid sodium allyl ether copolymer, maleic acid glycerin monoallyl ether copolymer, and salts thereof are also included. These two or more can also be used in combination.
[0013]
The scale adhesion preventing agent can be used as a liquid agent having an aqueous solution concentration of 1 to 50% by weight of a hardness component-dispersible polymer agent, or as a powder or tableting solid agent of 100% by weight. In addition, about the liquid agent, when the said polymeric agent exceeds 50 weight%, it may become difficult to obtain a uniform solution at normal temperature.
[0014]
The use concentration of the rinse in water of the engaging Luz scale preventive agent in the present invention, when the range of 0.001 wt% to 0.1 wt% or less as the concentration of hardness components dispersible polymer agent component It means that the PH value of the rinsing aqueous solution is composed of components having a range of 10 or less and 4.0 or more. Therefore, as long as this PH value condition is satisfied, alkali components such as caustic alkalis such as sodium hydroxide and potassium hydroxide, silicates such as sodium metasilicate, and phosphates such as sodium polyphosphate are contained. Is allowed. In addition, when the PH value of the rinsing aqueous solution containing the scale adhesion preventing agent is not in the range of 10 or less and 4.0 or more, the scale adhesion preventing agent remains on the surface of the tableware to be cleaned after the final rinsing process. In addition, there is a problem that corrosion is caused in each part of the washing machine equipment particularly when the above PH value is 4.0 or less.
[0015]
In addition, the scale adhesion preventing agent used in the method for preventing scale adhesion of the automatic multi-tank dishwasher according to the present invention includes those having a chelating agent as an essential component in addition to the above-described hardness component dispersible polymer drug. It is.
[0016]
The scale adhesion preventing agent of this composition acts in addition to the scale adhesion preventing action by the above-described hardness component-dispersible polymer agent, and in addition, calcium and magnesium are desorbed from the existing scale. Can be effectively obtained.
[0017]
Preferable chelating agents that effectively exhibit such an action include alkali metal salts of EDTA and NTA (nitrilotriacetic acid) that exhibit a high chelating action on calcium ions or magnesium ions. Or a mixture thereof.
[0018]
About the scale adhesion inhibitor of this invention of this composition, it can be used as solid agents, such as a liquid agent, a powder agent, and a tableting solid agent, similarly to the above. About this liquid agent, it can prepare in the density | concentration range of 1-50 weight% of highly dispersible polymer drugs, and a 1-50 weight% of chelating agents. Within this concentration range, a uniform solution can be obtained at room temperature.
[0019]
Moreover, about a powder agent and a solid-type agent, according to the physical property, both can be prepared as a mixed agent of the range of 1 to 99 weight%.
[0020]
About the scale adhesion preventive agent for the multi-tank automatic dishwasher according to the present invention described above, as an optional component, an organic acid such as citric acid or malic acid or a salt thereof, a pluronic-type nonionic surfactant, a higher alcohol Nonionic surfactants such as EO adducts, higher alcohol EO + PO adducts, sulfosuccinic acid esters and alkylphenol EO adducts, and other colorants can be appropriately blended. This is because the above-described blending of organic acids can be expected to have a dissolving action on the scale due to the acid, and the blending of the nonionic surfactant can be expected to have an effect of enhancing the penetrating action of the drug on the dirt contained in the scale.
[0021]
Next, the scale adhesion prevention method of the double-tank type automatic dishwasher according to the present invention is such that the above-described scale adhesion preventing agent is added to the rinsing water in the rinsing tank of the double-tank type automatic dishwasher. Features.
[0022]
In this scale adhesion preventing method, in combination with the above-described threshold effect of the hardness component-dispersible polymer agent in the above-described scale adhesion preventing agent, a scale adhesion preventing effect can be obtained by adding a very small amount to the above rinse water. Since it is effectively demonstrated, it is recognized as being economically useful, and the effect extends to each part of the storage tank, pump, etc. in the automatic dishwasher that is covered with rinsing water. become.
[0023]
A preferred concentration range of the scale adhesion inhibitor in the rinse water is a range of 0.001 wt% or more and 0.1 wt% or less as the solution concentration of the hardness component-dispersible polymer drug component in the scale adhesion inhibitor. It is to be. If the solution concentration is less than 0.001% by weight, the action based on the above-described hardness component-dispersible polymer drug may be insufficient depending on the hardness of the rinse water and the silica concentration, If it exceeds%, problems such as insufficient post-rinsing (final rinsing) occur, and the amount of use increases, resulting in an economical disadvantage. Further, the solution concentration is more preferably 0.005 wt% to 0.02 wt%. This is because the action is effectively exerted on high hardness water in this concentration range. Particularly preferably, the solution concentration is around 0.01% by weight. This is because this solution concentration can be used more economically in addition to the effectiveness against high hardness water.
[0024]
Further, even when the scale adhesion preventing agent is a mixture of the above-described highly dispersible polymer drug and a chelating agent, the preferred concentration range in the rinse water for the polymer drug is the same for the same reason. It is the same range.
[0025]
Further, the preferred solution concentration range in the rinse water for the chelating agent is 0.00025% by weight or more and 0.025% by weight corresponding to the blending ratio of the chelating agent to the polymer agent in the scale adhesion preventing agent. It is as follows. In the solution concentration range of this chelating agent, the above-described extraordinary action by this chelating agent is effectively exhibited, and economical use can be achieved.
[0026]
In addition, when applying this scale adhesion prevention method, if the scale adhesion inhibitor used is a liquid, it is intermittently supplied quantitatively by a supply device with a timer into the rinsing water in the rinsing tank of the double tank type automatic dishwasher. In addition, if it is a solid agent, the scale adhesion inhibitor is added by direct injection at regular intervals, either manually or mechanically, taking into account the amount dissolved in the rinse water. Is done.
[0027]
【Example】
(Test Nos. 1-3)
Regarding the prevention and removal of scale when high hardness water (total hardness 150ppm, silica concentration 30ppm) is used as rinse water in a two-tank conveyor type automatic dishwasher (commercial use, manufactured by Nippon Cooker Co., Ltd.) It described in the conditions of.
[0028]
Test conditions
(1) Automatic dishwasher The general configuration of this washer is shown in FIG. That is, the automatic dishwasher 1 includes a washing chamber 3 having a washing water tank 5 provided in the lower part and a rinsing chamber 4 provided with a rinsing water tank 6 in the lower part in the exterior case 2.
[0029]
Further, in the cleaning chamber 3, spray nozzles 7, 7 having a plurality of nozzle parts in parallel are arranged above and below the cleaning water tank 5, and the rinse chamber 4 has a plurality of The spray nozzles 8 and 8 having the nozzle portions in parallel, and the spray nozzles 9 and 9 are sequentially arranged in the upper position of the rinse water tank 6 so as to be spaced apart from each other in the vertical direction.
[0030]
The exterior case 2 is provided with a circulating conveyor 13 that communicates the cleaning chamber 3 and the rinsing chamber 4 from the outside. At this time, the conveyor 13 is arranged such that the upper part is located between the upper and lower spray nozzles 7 and 7 and between the upper and lower spray nozzles 8 and 8. The surface is formed in a mesh shape through which spray water can pass. In addition, 10 is a supply container of a liquid scale adhesion preventing agent, and can be intermittently supplied to the rinsing water tank 6 by the pump 11. Reference numeral 12 denotes a cleaning agent container which can be supplied to the cleaning water tank 5.
[0031]
In the automatic dishwashing machine 1 configured as described above, when the target tableware 14 is sequentially placed on the conveyor 13, the target tableware 14 is sequentially washed and rinsed while passing through the cleaning chamber 3 and the rinsing chamber 4. Is rinsed and transported to the outside again.
[0032]
In this case, in the cleaning process, the cleaning water in the cleaning water tank 5 maintained at a constant concentration is circulated and sprayed from the spray nozzles 7 and 7 to clean the target tableware 14. Further, in the rinsing process, the rinse water in the rinsing water tank 6 circulates and is sprayed from the spray nozzles 8 and 8 to rinse the target tableware 4 after washing. The target tableware 14 after the rinsing is further rinsed by spraying fresh water from the spray nozzles 9 and 9 in the rinse chamber 4 and then dried.
[0033]
(2) The conditions of use of the automatic dishwasher in this test are as follows.
Washing water: The following cleaning agent was set to a concentration of 0.20% by weight, a storage amount of 90 l, and a liquid temperature of 60 ° C.
Detergent: for high hardness water, 4.9% by weight potassium hydroxide, 20% by weight potassium carbonate, 10% by weight sodium tripolyphosphate, 10% by weight sodium hypochlorite, 3% by weight sodium polyacrylate and Consists of remaining water components.
[0034]
Rinsing water: storage volume 90 l, liquid temperature 60 ° C.
Scale adhesion inhibitor: The ingredients are shown in Table 1 below.
In the case of a liquid agent, it is intermittently supplied in a fixed amount, and in the case of a solid agent, it is directly input every hour to set the drug concentration to a constant value in the rinse water. This concentration state is maintained by replenishing fresh water with respect to the amount of rinse water consumed.
[0035]
Post-rinse water: supplied at 1000 l / hour, liquid temperature 80 ° C.
Operating time: Continuous operation for 10 hours. No target tableware is set on the conveyor.
Under the above-mentioned conditions, first, the result in the case of the test No. 1 to 3 scale adhesion inhibitor tested by removing the inside of the rinsing water tank with an acidic scale remover before the test is shown as Evaluation 1 in Table 1. It was.
[Table 1]

[0036]
In addition, a blank is a case where a chemical | medical agent is not added in rinse water. Further, the criterion of this evaluation 1 was “◯” when no scale adhesion was observed in the rinse water tank after the test, and “x” when any scale adhesion was observed.
[0037]
From the result of evaluation 1, according to the method according to the present invention, it is confirmed that the scale adhesion preventing agent used is excellent in the effect of preventing scale adhesion in both cases of liquid and solid forms. When the pH value of the rinsing aqueous solution is 10 or less, and the target tableware is set and the cleaning operation is performed, no chemical component remains in the subsequent final rinsing process, and the cleaning machine equipment is not corroded. There were no negative effects.
[0038]
(Test Examples 4 to 8)
Next, in the same two-tank type automatic dishwashing machine as described above, when the scale adhesion inhibitor of Test Nos. 4 to 8 was tested in advance when the scale was thinly adhered in the rinse water tank before the test. The results are shown in Table 2 as Evaluation 2.
[Table 2]

[0039]
In addition, the criteria of this evaluation 2 are: when the white color of the scale attached after the test is considerably thin, ◎ when the white color is slightly thin, △ when there is no change in the white color of the scale, When the white color became dark, x was marked.
[0040]
From the results of this evaluation 2, according to the method according to the present invention, the scale adhesion inhibitor used is excellent in the effect of preventing the scale adhesion in both liquid and solid forms. In the case of Test No. 5, No. 6 and No. 7 included as blending components, it can be confirmed that the scale removal effect is further effectively exhibited. Moreover, it is confirmed that this scale removal effect becomes so high that there is much usage-amount of said chelating agent from the comparison of the result of test No.5 and No.6. The effect based on the PH value is the same as in the case of Test Example 1 described above.
[0041]
Example 1
Automatic dishwasher with the schematic configuration shown in Fig. 1 (two-tank conveyor type, manufactured by Hobart Co., Ltd.)
In the rinsing water, a scale adhesion inhibitor comprising 25% by weight of sodium polyacrylate (molecular weight: 6000), 5% by weight of sodium EDTA, and the balance of water is added at a concentration of about 0.01% by weight (0% with sodium polyacrylate). .Equal to a concentration of 0025% by weight), and added and used by intermittent automatic feeding.
[0042]
At this time, the operation time of the automatic dishwasher was about 5 hours per day, and the rinse water had a pH value of 9.4 and its supply amount (passage amount) was 5650 l / day. In addition, no drug residue was observed on the surface of the tableware to be cleaned after the final rinsing process. In addition, the cleaning agent in the cleaning water was one corresponding to high hardness water having the same composition as in the above test, and was used under the same concentration conditions.
[0043]
About this automatic dishwasher, until now, since the same high hardness water-compatible cleaning agent as above was used, the scale did not adhere to the washing water tank, but the rinse water tank had a large amount of scale. Adhesion was confirmed. The adhesion scale was carefully removed with acid, and the automatic dishwasher was operated under the conditions described above, and the situation one month after the start was confirmed. As a result, no scale adherence was observed in the entire washing machine such as the rinsing water tank, and the stainless steel surface remained directly exposed in the rinsing water tank. Moreover, corrosion was not caused about the washing machine equipment.
[0044]
After that, when the supply of the scale adhesion preventing agent to the rinse water was stopped and the above automatic dishwasher was operated under the same conditions of use, one month later, especially in the rinse water tank It was confirmed that whitening occurred due to the adhesion of the scale.
[0045]
(Example 2)
About the automatic dishwasher of the general configuration shown in FIG. 1 (two-tank conveyor type, manufactured by Fujimac Co., Ltd.), the scale adhering to the same composition as Example 1 in the rinse water (total hardness 116 ppm, silica concentration 60 ppm) The inhibitor was added and used by intermittent automatic supply so that the concentration was about 0.015% by weight (corresponding to a concentration of 0.0036% by weight with sodium polyacrylate).
[0046]
At this time, the operation time of the automatic dishwasher was about 4 hours per day, the PH value of the rinse water was 9.50, and the supply amount (passage amount) was 4150 l. In addition, no drug residue was observed on the surface of the tableware to be cleaned after the final rinsing process. In addition, the cleaning agent in the cleaning water was one corresponding to high hardness water having the same composition as in the above test, and was used under the same concentration conditions.
[0047]
About this automatic dishwasher, until now, only a small amount of scale adhered to the washing water tank, but a very large amount of scale adhered to the rinse water tank. The adhesion scale was carefully removed with acid, and the automatic dishwasher was operated under the conditions described above, and the situation one month after the start was confirmed. As a result, no scale adherence was observed in the entire washing machine such as the rinsing water tank, and the stainless steel surface remained directly exposed in the rinsing water tank.
[0048]
(Example 3)
After the treatment in Example 2 described above, the supply of the scale adhesion preventing agent was stopped, and the automatic dishwasher described above was operated under the same other use conditions. The inside of the water tank became white due to the adhesion of the scale (thickness 1 mm or less).
[0049]
In this state, the concentration of the scale adhesion preventing agent in the rinse water is increased to 0.03% by weight (corresponding to 0.007% by weight of sodium polyacrylate, PH value of 9.70). When the automatic dishwasher was operated under the same conditions as in No. 1, the exposed state of the stainless steel surface of the rinsing water tank was observed one month after the start. That is, in this case, the removal effect on the already adhered scale was confirmed together with the prevention of the adhesion of the scale.
[0050]
【The invention's effect】
Since the present invention is configured as described above, the following effects are exhibited. In the present invention , polyacrylic acid, an alkali metal salt of polyacrylic acid, an acrylic acid maleic acid copolymer, and an alkali metal of an acrylic acid maleic acid copolymer are contained in the rinsing water in the rinsing tank of the double tank type automatic dishwasher. One or two or more hardness component-dispersible polymer agents selected from salts are added as a scale adhesion inhibitor and rinsed in rinse water with a PH value in the range of 10 or less and 4.0 or more, and then the final rinse Through the process, it became possible to effectively prevent the generation of scale in a very small amount with respect to high-hardness water. In particular, by adding an anti-scale adhesion agent so that the solution concentration in the rinsing water is 0.001% by weight or more and 0.1% by weight or less in a multi-tank automatic dishwasher, the occurrence of the scale is prevented. The above-described effects are effectively exhibited, the function as the rinse water is not hindered, and the final rinse can be easily and quickly rinsed, and can be used economically.
[0051]
In addition, as described above, according to the scale adhesion prevention method of the present invention, the essential component is also used as a cleaning agent component in combination with the effect being exhibited in a very small amount, Moreover, since the PH value of the rinsing aqueous solution is maintained at 10 or less and 4.0 or more, the target tableware is not adversely affected by chemicals, and no chemical remains, and a storage tank is formed. It does not corrode or damage stainless steel.
[0052]
In the scale adhesion prevention how the present invention, the need for chemical expertise sufficient only operations that add replenish scale preventive agent at regular intervals to a supply device associated with automatic dishwashers Anyone can operate, and at this time, since there is no need to stop the automatic dishwasher, it is ensured that the washing machine is always operable.
[Brief description of the drawings]
[Fig. 1] Partial vertical sectional front view of a double tank type automatic dishwasher [Explanation of symbols]
1 Automatic dishwasher 5 Washing water tank 6 Rinsing water tank 7, 8 Sprinkling nozzle

Claims

In the rinsing water in the rinsing tank of the double tank automatic dishwasher, selected from polyacrylic acid, alkali metal salt of polyacrylic acid, maleic acrylate copolymer and alkali metal salt of maleic acrylate copolymer 1 or 2 or more hardness component-dispersible polymer agents are added as a scale adhesion preventing agent and rinsed in rinsing water having a PH value in the range of 10 or less and 4.0 or more, and then undergo a final rinsing process. A multi-tank automatic dishwasher scale adhesion prevention method.

2. A scale adhesion preventing method for a double-tank automatic dishwasher according to claim 1, wherein a scale adhesion preventing agent is added so that the solution concentration in the rinse water is 0.001 wt% or more and 0.1 wt% or less. .

The method for preventing scale adhesion of a multi-tank automatic dishwasher according to claim 1 or 2, further comprising adding a chelating agent to the rinse water.

The chelating agent is an alkali metal salt of EDTA or / and an alkali metal salt of NTA, and the scale adhesion prevention method for a multi-tank automatic dishwasher according to claim 3.

5. The scale adhesion prevention of the double tank type automatic dishwasher according to claim 3 or 4, wherein a chelating agent is added so that the solution concentration in the rinsing water is 0.00025 wt% or more and 0.025 wt% or less. Method.