JP4037167B2 - 地図データ処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地図データ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ナビゲーション装置で使用される道路地図などの地図データは、CD−ROMやDVD−ROMなどの記録媒体で提供されていた。また、通信を使用して車両搭載のナビゲーション装置に地図データを提供することも行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、記録媒体などで提供される大容量の地図データの一部を効率よく更新し、新旧の地図データを効率よく整合性をもたせて使用できる仕組みが提供されていなかった。
【0004】
本発明は、記録媒体などで提供される大容量の地図データの一部を効率よく更新し、新旧の地図データを効率よく整合性をもたせて使用できる地図データの構造を有する地図データを使用する地図データ処理装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、地図データ処理装置に適用され、地図を複数の区画に分割し、分割した区画単位に地図に関する情報を分割した構造と、分割した区画単位の地図に関する情報の管理情報を有する構造とを備えた地図データが記録された記録媒体を駆動する記録媒体駆動手段と、区画単位の地図に関する情報の更新データを取得する更新データ取得手段と、記録媒体に記録された地図に関する情報を、更新データ取得手段により取得された更新データと管理情報を使用して区画単位に更新するとともに、記録媒体に記録された地図に関する情報と更新データ取得手段により取得された更新データと管理情報とに基づき地図データの処理を行う処理手段とを備え、地図の異なる複数の縮尺率に対応する複数のレベルを定義し、地図に関する情報は、複数のレベルに対応して複数セット設けられ、区画単位の地図に関する情報は、すべてのレベルおいて設けられる少なくとも1つの種類の地図に関する情報と、少なくとも1つのレベルにおいて設けられる他の種類の地図に関する情報とが分離して設けられ、処理手段は、1つの種類の地図に関する情報と他の種類の地図に関する情報とが分離して設けられた区画単位の地図に関する情報を使用して地図データの処理を行うことを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1記載の地図データ処理装置において、地図を複数の第1の分割単位に分割し、各第1の分割単位を第1の分割単位間で同一の数の複数の第2の分割単位に分割し、分割された区画は各第2の分割単位に対応し、管理情報は、各第1の分割単位ごとに複数の第2の分割単位に関する管理情報を有することを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項2記載の地図データ処理装置において、管理情報は、さらに、複数の第1の分割単位に関する管理情報を有することを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1記載の地図データ処理装置において、地図を各レベルごとに複数の第1の分割単位に分割し、各第1の分割単位を第1の分割単位間で同一の数の複数の第2の分割単位に分割し、分割された区画は各第2の分割単位に対応し、管理情報は、各レベルごとに複数の第1の分割単位に関する管理情報を有し、各第1の分割単位ごとに複数の第2の分割単位に関する管理情報を有することを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項1記載の地図データ処理装置において、1つの種類の地図に関する情報は、表示手段に地図を表示するため情報であり、他の種類の地図に関する情報は、経路探索に使用する情報を含むことを特徴とするものである。
請求項6の発明は、地図データ処理装置に適用され、地図を複数の区画に分割し、分割した区画単位に地図に関する情報を分割した構造と、分割した区画単位の地図に関する情報の管理情報を有する構造とを備えた地図データが記録された記録媒体を駆動する記録媒体駆動手段と、区画単位の地図に関する情報の更新データを取得する更新データ取得手段と、記録媒体に記録された地図に関する情報を、更新データ取得手段により取得された更新データと管理情報を使用して区画単位に更新するとともに、記録媒体に記録された地図に関する情報と更新データ取得手段により取得された更新データと管理情報とに基づき地図データの処理を行う処理手段とを備え、地図の複数の異なる縮尺率に対応する複数のレベルを定義し、地図に関する情報は、複数のレベルに対応して複数セット設けられ、地図をレベルごとに複数の区画に分割し、レベルごとに、分割した区画単位に複数セットの地図に関する情報を分割し、異なるレベルに属する2つの区画内の地理的に共通する位置に、2つの区画に対応する地図に関する情報を関連づける接続点が存在し、接続点に関する情報は、2つの区画に対応するそれぞれの地図に関する情報において、接続点の地図内の位置を表す2次元座標値を共通に有し、さらに、あるレベルの接続点の2次元座標値は、より詳細地図をあらわすレベルにおける対応する接続点の2次元座標値が付加されており、処理手段は、より詳細地図をあらわすレベルにおける対応する接続点の2次元座標値が付加されたあるレベルの接続点の2次元座標値を使用して、地図データの処理を行うことを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項6記載の地図データ処理装置において、2次元座標値は、緯 度経度に対応する値であることを特徴とするものである。
請求項8の発明は、請求項6または7記載の地図データ処理装置において、接続点に関する情報は、2次元座標値に加えて、接続点の2次元座標値以外のパラメータを有することを特徴とするものである。
請求項9の発明は、請求項8記載の地図データ処理装置において、パラメータは、接続点の高さ情報を含むことを特徴とするものである。
請求項10の発明は、請求項8または9記載の地図データ処理装置において、パラメータは、区画単位の地図に関する情報の生成更新に関する時間情報含むことを特徴とするものである。
請求項11の発明は、地図データ処理装置に適用され、地図を複数の区画に分割し、分割した区画単位に地図に関する情報を分割した構造と、分割した区画単位の地図に関する情報の管理情報を有する構造とを備えた地図データが記録された記録媒体を駆動する記録媒体駆動手段と、区画単位の地図に関する情報の更新データを取得する更新データ取得手段と、記録媒体に記録された地図に関する情報を、更新データ取得手段により取得された更新データと管理情報を使用して区画単位に更新するとともに、記録媒体に記録された地図に関する情報と更新データ取得手段により取得された更新データと管理情報とに基づき地図データの処理を行う処理手段とを備え、区画単位の地図に関する情報は、地図に関する情報の種類に応じて分離して管理し、地図に関する情報の種類のうち最も優先度の高い種類の地図に関する情報は、所定の大きさを上限値として管理し、処理手段は、地図に関する情報の種類のうち最も優先度の高い種類の地図に関する情報が所定の大きさを上限値として管理された区画単位の地図に関する情報を使用して地図データの処理を行うことを特徴とするものである。
請求項12の発明は、請求項11記載の地図データ処理装置において、最も優先度の高い種類の地図に関する情報が、更新に伴い所定の大きさの上限値を超えるとき、少なくとも更新に伴い所定の大きさの上限値を超える分の地図に関する情報を、最も高い優先度より低い優先度の種類の地図に関する情報として管理することを特徴とするものである。
請求項13の発明は、請求項11または12記載の地図データ処理装置において、最も優先度の高い種類の地図に関する情報は、少なくとも、表示手段に地図を表示するため情報を含むことを特徴とするものである。
請求項14の発明は、請求項12記載の地図データ処理装置において、最も優先度の高い種類の地図に関する情報は、少なくとも、表示手段に地図を表示するため情報を含み、最も高い優先度より低い優先度の種類の地図に関する情報は、最も高い優先度の種類の地図に関する情報よりもより詳細な地図を表示手段に表示できる情報を含むことを特徴とするものである。
請求項15の発明は、請求項1〜14のいずれかに記載の地図データ処理装置において、地図データは、地図表示用データであり、処理手段は、記録媒体に記録された地図データと、更新データ取得手段により取得された更新データとを接続しながら、表示装置に地図の表示をを行うことを特徴とするものである。
請求項16の発明は、請求項1〜14のいずれかに記載の地図データ処理装置において、地図データは、経路探索用データであり、処理手段は、記録媒体に記録された地図データと、更新データ取得手段により取得された更新データとを接続しながら、経路探索処理を行うことを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の地図データの構造を有する地図データの授受について説明する図である。車載用ナビゲーション装置1は、CD−ROMやDVD−ROMなどの記録媒体2から、地図データや管理情報や案内検索データなどを読み取る。リムーバブルメモリ3からは、地図データなどの更新データの提供を受ける。リムーバブルメモリ3は、地図データの一部を更新するために更新データ等が記録された取り替え可能な記録媒体である。
【0007】
また、ナビゲーション装置1は、携帯電話などの通信装置4とも接続可能である。ナビゲーション装置1は、通信装置4を介してインタネット5に接続し、さらにインターネット5を介して地図サーバ6に接続することができる。地図サーバ6は、古い地図データから最新の地図データまでを地図データベース7に保有し、また、古い案内検索データから最新の案内検索データまでを案内検索データベース8に保有する。従って、地図サーバ6は、地図データの一部を更新する更新データをインターネット5を介してナビゲーション装置1に提供することができる。なお、案内検索データとは、POI等の位置情報、種別、名称等の属性情報を格納したデータである。
【0008】
ナビゲーション装置1は、制御装置11と不揮発性メモリ12を有する。制御装置11は、マイクロプロセッサおよびその周辺回路から構成される。不揮発性メモリ12は、ナビゲーション装置1の内部に設けられたハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性メモリである。不揮発性メモリ12は、ナビゲーション装置1の電源が落とされても、書きこまれたデータが消えない記憶装置であればどのようなものでもよい。
【0009】
記録媒体2は、一旦ナビゲーション装置1に搭載すると、新たな記録媒体2と入れ替えない限りナビゲーション装置1に搭載したままの状態となる。従って、リムーバブルメモリ3に対して固定メディアと称してもよい。地図データベース7や案内検索データベース8は、新旧すべての地図データや案内検索データなどを有しているためマザーデータのデータベースである。地図サーバ6は、地図データベース7や案内検索データベース8を使用して、初期の(更新前の)地図データなどを有する記録媒体2や、更新用データを有するリムーバブルメモリ3を準備することができる。
【0010】
図2は、車載用ナビゲーション装置1のブロック図である。ナビゲーション装置1は、制御装置11、不揮発性メモリ12、現在地検出装置13、DVD駆動装置14、メモリ15、通信インターフェース16、リムーバブルメモリ読込装置17、モニタ18、入力装置19を有する。
【0011】
現在地検出装置13は車両の現在地を検出する現在地検出装置であり、例えば車両の進行方位を検出する方位センサや車速を検出する車速センサやGPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ等から成る。DVD駆動装置14は、記録媒体2を搭載して地図データなどを読み込む装置である。本実施の形態では、記録媒体2はDVD−ROMとする。なお、CD−ROMや他の記録媒体であってもよい。
【0012】
メモリ15は、現在地検出装置13によって検出された車両位置情報等を格納したり、制御装置11が演算した推奨経路上のノード情報やリンク情報等を格納するメモリである。さらに、後述する全メッシュ管理情報を格納したりもする。メモリ15は制御装置11のワーキングエリアである。通信インターフェース16は、通信装置4を接続するインターフェースである。通信インターフェース16を介して携帯電話の利用や、インターネットとの接続が可能である。リムーバブルメモリ読込装置17は、リムーバブルメモリ3を装填しリムーバブルメモリ3からデータを読み込むことが可能な装置である。
【0013】
モニタ18は、地図や推奨経路や各種情報を表示する表示装置である。モニタ18は、ナビゲーション装置本体の一部として一体に設けてもよいし、筐体としては別々に設けてもよい。さらに、モニタ18のみを、ナビゲーション装置本体とケーブルなどによって接続し、分離した位置に設けるようにしてもい。入力装置19は、経路探索時に車両の目的地等を入力したりする入力装置である。リモコンであってもよいし、モニタ18の画面上に設けられたタッチパネルなどで構成してもよい。制御装置11は、現在地検出装置13で検出された車両の現在地情報と記録媒体2や不揮発性メモリ12に格納された地図データなどを使用して、道路地図の表示、経路探索、経路誘導等の各種のナビゲーション処理を行う。なお、制御装置11が実行する各種の処理プログラムは、制御装置11内部に設けられたROM(不図示)に組み込まれている。
【0014】
−地図データの構造−
上述した地図データのデータ構造について、さらに詳しく説明する。地図データは、地図に関する情報であり、背景(地図表示用)データ、ロケータ用データ、ネットワーク(経路探索用)データ、誘導データ(交差点名称・道路名称・方面名称・方向ガイド施設情報など)などである。背景データは道路や道路地図の背景を表示するためのデータである。ロケータ用データは、車両の現在地の特定やマップマッチングなどに使用されるデータである。ネットワークデータは、道路形状とは直接関係しない分岐情報などから成る経路探索用データであり、主に推奨経路を演算(経路探索)する際に用いられる。誘導データは、交差点の名称などから成るデータであり、演算された推奨経路に基づき運転者等に推奨経路を誘導する際に用いられる。
【0015】
本実施の形態の地図データは、レベル、ブロック、メッシュという概念で管理する。本実施の形態では、地図データを縮尺率が異なる7つのレベルに分け、最詳細の縮尺率のレベルをレベル0とし、最広域地図のレベルをレベル6とする。各レベルは縮尺率が異なる地図データを含むものであるが、対象となる領域は各レベルとも同じである。すなわち、日本全土が対象であると、各レベルごとに縮尺率が異なる日本全土の地図データを有する。例えば、レベル0では縮尺率1/6250、レベル3では縮尺率1/400000、レベル4では縮尺率1/1600000、レベル6では縮尺率1/128000000の日本全土の地図データを有する。すなわち、レベル0〜6に対応して7つの地図データのセットがある。
【0016】
図3は、地図データのレベル、ブロック、メッシュの関係を説明する概念図である。代表して、レベル3と4を示している。符号101は、本地図データの対象となる領域を示す。日本全土の地図データを扱うとすると、領域101は日本全土を含む範囲となる。レベル3もレベル4も同じ範囲の領域を対象としている。レベル3では、領域101は、4×4=16の複数のブロック102に分けられて管理される。一つのブロック102は、複数のメッシュ103に分けられて管理される。本実施の形態では、m×n枚のメッシュで管理する。各ブロック102間の分割メッシュの数は、同じレベルでは同一数m×nである。
【0017】
レベル4では、領域101は、2×2=4の複数のブロック104に分けられて管理される。一つのブロック104は、複数のメッシュ105に分けられて管理される。本実施の形態では、p×q枚のメッシュで管理する。各ブロック104間の分割メッシュの数は、同じレベルでは同一数p×qである。
【0018】
レベル3とレベル4では、領域101を分割したブロックの数、各ブロックを分割したメッシュの数は異なる。これは、縮尺率の小さい(分母の値が大きい)より広域地図を扱うレベル4と、レベル4に比べて縮尺率の大きい(分母の値が小さい)より詳細地図を扱うレベル3とでは、扱うデータ量も異なるためである。すなわち、各レベルにおいて扱うデータ量に応じた適切な分割を行うようにしている。ただし、同一レベル内では、1つのブロックの大きさおよび1つのメッシュの大きさは同じである。なお、図3の各レベルの分割ブロック数は、1例であり、必ずしもこの数に限られるものではない。
【0019】
上記ブロック、メッシュの呼び名は、本実施の形態で便宜上名づけたものである。従って、必ずしもこれらの名称に限定されるものではない。メッシュをパーセルと言ってもよいし、ブロックを第1の分割単位、メッシュを第2の分割単位と言ってもよい。また、これらのブロック、メッシュは地理的に分割された単位と言ってもよい。
【0020】
図4は、ブロック内の全メッシュを管理する全メッシュ管理情報181とメッシュデータ182の構成を示す図である。メッシュデータ182は、前述したメッシュ103あるいはメッシュ105に対応して設けられる地図データである。全メッシュ管理情報181は、ブロック内に含まれる全メッシュデータの管理情報を有し、ブロックごとに設けられる。
【0021】
図4の全メッシュ管理情報181の総メッシュ枚数183は、ブロック内に含まれる総メッシュ数である。左下基準位置コード184は、ブロックの左下位置の緯度経度に関する位置情報が入る。経度方向メッシュ枚数185は、東西の経度方向に並ぶメッシュの数で、図3のレベル3の例ではmが入る。緯度方向メッシュ枚数186は、南北の緯度方向に並ぶメッシュの数で、図3のレベル3の例ではnが入る。各メッシュ管理情報187は、各メッシュデータ182を管理する情報であり、ブロック内のメッシュの数分設けられる。
【0022】
各メッシュデータ182は、メッシュ内管理情報111、背景(地図表示用)データ112、ロケータ用データ113、ネットワーク(経路計算用)データ114、誘導データ115から構成される。メッシュ内管理情報111と背景(地図表示用)データ112を基本データとし、ロケータ用データ113、ネットワークデータ114、誘導データ115を拡張データとする。基本データは、各レベルすべてに存在するデータである。拡張データは、固有のレベルに存在するデータである。例えば、ネットワークデータは、レベル1、2、3、4に存在し、ロケータデータや誘導データは、レベル0に存在する。なお、拡張データとして、さらに、住所算出用データ、画像データ、VICSデータ、建物属性データ、周辺検索データなどを設けるようにしてもよい。
【0023】
なお、本実施の形態では、基本データのデータサイズについて上限値を設けて管理する。例えば、上限のデータサイズを32KBとする。地図データの更新によって、基本データが上限値を超えるようになった場合は、超えた分を拡張データとして管理する。例えば、当初の基本データが20KB、拡張データが10KBのメッシュデータ182であって、基本データのみが更新されて40KBになるような場合を想定してみる。更新後のデータとして、基本データは32KB内に収まるように編集し、32KBを超す8KBの基本データは拡張データとして管理する。従って、拡張データは18KBとなり、メッシュデータ182のサイズは、30KBから50KBになる。また、当初の基本データが20KB、拡張データが10KBのメッシュデータ182であって、基本データのみが更新されて30KBになる場合を想定してみる。この場合は、基本データの上限値32KBを超えないので、増加する10KBの基本データは、そのまま基本データとして追加される。その結果、更新後の基本データは30KBで拡張データは10KBとなり、メッシュデータ182のサイズは、30KBから40KBになる。以上のように、基本データのデータサイズに上限値を設けるのは次の理由による。
【0024】
ナビゲーション装置1は、通常の場合、メモリの増設等をせずに何年も使用する場合がある。このため、地図データも、何年も使用するナビゲーション装置1の性能に合わせて固定サイズにするのが望ましい。しかし、建物形状データの整備の進展、地形データの詳細化進展、実地の宅地整備の進展等によって、地図データ量が増えてくることは通常起こり得る。従って、本実施の形態の地図データの構造では、メッシュ単位の地図データの更新を可能としている。
【0025】
一方、新型のナビゲーション装置が発売された場合には、メモリ量が増える、処理能力が向上する等によってプログラムが扱えるデータ量が増加したり、新規機能の追加あるいは詳細に表示することが出来る様になる等は通常起こり得る。このような場合に、更新後の地図データは、旧型のナビゲーション装置でも新型のナビゲーション装置でも共通に使用できる構造である必要がある。
【0026】
そのため、本実施の形態では、基本データサイズについて、旧型ナビゲーション装置でも扱えるデータサイズを維持し、これを超える分のデータは拡張データに収録するように編集する。また、旧型では使わない新規機能用データについては拡張データに収録するようにする。
【0027】
上記において「旧型&新型」という表現で説明した内容は、「汎用&高級」「携帯機&車載機」と置換えた場合においても同様のことが言える。すなわち、本実施の形態の地図データの構造は、処理能力が低い装置から処理能力の高い装置にも共通に使用できる。そして、処理能力が低い装置から処理能力が高い装置が共通に必ず使用する地図データを基本データとする。この基本データの上限サイズを、最も処理能力の低い装置のメモリサイズなどに合わせたデータサイズとする。これにより、処理能力が低い装置から処理能力の高い装置に対して、本実施の形態の地図データを共通に使用することができる。その結果、地図データの管理の効率化やコストダウンが図れる。
【0028】
なお、当初から準備されている基本データは、処理能力が低い装置から処理能力の高い装置にも共通に使用されるので、優先度の高い種類のデータと言える。また、更新されて増える基本データは、当初から準備されている基本データよりより詳細な地図を表示する背景データや、旧機種では表示しなくても支障がないような優先度の低い背景データと言える。もちろん、更新されて増える基本データであっても、上述の上限値以内に収めて管理できる基本データであれば、当初から準備されている基本データと同一の優先度を有するデータといえる。
【0029】
上記では、メッシュデータ182のデータサイズの上限値については特に規定していない。しかし、ナビゲーション装置1内のメモリの都合から、メッシュデータ182についてもデータサイズの上限値を規定してもよい。例えば、メッシュデータ182の上限値は128KBとするなどである。なお、上記基本データの上限値32KBや、メッシュデータ182の上限値128KBは、他の値であってもよい。地図データを当初規定するときのナビゲーション装置の性能や今後予測される性能の向上などを考慮して適切な値を決めればよい。
【0030】
−ナビゲーション装置での地図データの管理−
図5は、ナビゲーション装置1での地図データの管理の様子を説明する図である。ナビゲーション装置1は、記録媒体2から全メッシュ管理情報および地図データを読み込み、さらに、リムーバブルメモリ3あるいはインターネット5を介して地図サーバ6から更新地図データを読み込み、最新の地図データを使用することができる。
【0031】
従来のナビゲーション装置の場合、データの読み込み元はCD−ROMやDVD−ROMなどの記録媒体のみであった。本実施の形態のナビゲーション装置では、記録媒体2中の地図データと更新された地図データとを混在させて使用する。このため、読み書き可能メディアである不揮発性メモリ12を有する。不揮発性メモリ12はハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性メモリで構成され、ナビゲーション装置の電源が落とされてもデータは保持される。不揮発性メモリ12は、キャッシュメディア12と呼んでもよい。
【0032】
不揮発性メモリ12は、ブロック管理情報124を有する。ブロック管理情報124は、該当ブロックの全メッシュ管理情報が記録媒体2上にあるのか不揮発性メモリ12上にあるのかの識別情報を有する。初期値としては、各ブロックの全メッシュ管理情報は記録媒体2上にあるとして設定されている。地図データのメッシュ単位の更新に応じて、更新されたメッシュを有するブロックの全メッシュ管理情報125を不揮発性メモリ12に作成し、ブロック管理情報124において、該当ブロックの全メッシュ管理情報は不揮発性メモリ12上にある旨を設定する。プログラムは、まずブロック管理情報124を参照することにより、全メッシュ管理情報が、記録媒体2上にあるのか不揮発性メモリ12上にあるのかを判断することができる。
【0033】
符号126は、ナビゲーション装置のメモリ15内にあるメモリであり、全メッシュ管理情報を格納する領域である。以下メモリ126と言う。プログラムは、全メッシュ管理情報が記録媒体2上にあるのか不揮発性メモリ12上にあるのかを判断した後、該当メディアから全メッシュ管理情報を読み出し、メモリ126に格納する。メモリ126に読み込まれた全メッシュ管理情報127は、メッシュ1からメッシュnまでのメッシュ管理情報を有する。メッシュ管理情報128は、位置情報129、格納場所130、オフセット131、サイズ132のデータを有する。位置情報129はメッシュの緯度経度などで表される位置情報であり、格納場所130はデータが記録媒体2にあるのか不揮発性メモリ12にあるのかを示すデータである。オフセット131はメディア(記録媒体2あるいは不揮発性メモリ12)上の位置を示すデータであり、サイズ132は地図データのサイズを示すデータである。
【0034】
リムーバブルメモリ3でメッシュ単位の地図データが更新されると、該当メッシュの地図データは不揮発性メモリ12に読み込まれ、地図データ133として格納される。従って、格納場所130の内容に基づき、更新されていない地図データは記録媒体2へアクセスし、更新された地図データは不揮発性メモリ12へアクセスすることができる。
【0035】
−記録媒体内のデータの構成−
次に、記録媒体2のデータについて説明する。記録媒体2は主データファイルを有する。図6は、主データファイルの構成を説明する図である。主データファイルは、全管理情報151と、格納データ情報152と、レベル管理情報153と、ブロック管理情報154と、全メッシュ管理情報155と、地図データ156とを有する。
【0036】
全管理情報151は、フォーマットバージョン・リビジョン、データバージョン・リビジョン、メディア識別情報、作成年月日、作成者、カバーエリア等のデータ全体に関する情報を有する。格納データ情報152は、当記録媒体2中に格納しているデータの種別および格納場所を記述する。レベル管理情報153は、当記録媒体2中に格納している地図データの階層構造(レベル構造)、個々のレベルに付与される拡張データの種別、およびブロック管理情報の格納位置の情報を有する。このレベル管理情報153は、地図データの更新を行った場合、ブロック管理情報の格納場所(記録媒体2か不揮発性メモリ12)を変更するため、不揮発性メモリ12にコピーして使用する。
【0037】
ブロック管理情報154は、個々のレベルでの全メッシュ管理情報の区割り情報、全メッシュ管理情報の格納場所、格納位置等の全メッシュ管理情報の管理情報を有する。記録媒体2がDVD駆動装置14に搭載されたとき、不揮発性メモリ12にコピーして使用される。全メッシュ管理情報の格納場所は、初期値として、すべて記録媒体2に設定されている。ブロック管理情報154は、レベルの数分作成される。
【0038】
全メッシュ管理情報155は、個々のレベルのブロック単位に格納される。例えば、図6において、レベル0ではm個のブロックが存在し、m個の全メッシュ管理情報155が存在する。レベル1〜レベル6においても同様である。全メッシュ管理情報155は、1つのブロック内に存在する全メッシュの格納場所、位置、サイズ、および履歴情報を有する。
【0039】
地図データ156はメッシュ単位のデータに相当する。地図データ156は、記録媒体2内に格納されている全レベル全ブロックのメッシュ数の合計数分格納される。メッシュ単位の地図データの構造は図4に示した通りである。メッシュ単位の地図データは、それぞれ更新サイクルが異なる為、管理情報と更新したデータを不揮発性メモリ12上で管理し、更新していないデータは、記録媒体2上のデータを使用する。例えば、背景データは、形状、文字等の更新が頻繁に発生するが、他の拡張データの更新はそれほど頻繁に発生しない。この為、不揮発性メモリ12には、更新したデータを格納した方が不揮発性メモリ12の容量を有効に使用できる。地図データ上の基本・拡張データは個別に管理するため、メッシュ内管理情報部には、個々のデータの履歴情報、格納場所、格納位置、サイズを管理する。
【0040】
−不揮発性メモリ内のデータ構成−
不揮発性メモリ12は、図5に示すように、ブロック管理情報124、全メッシュ管理情報125、地図データ133を有し、さらに、格納データ情報(不図示)とレベル管理情報(不図示)も有する。データはファイル形式で格納され、格納データ情報とレベル管理情報は主管理ファイル(不図示)として格納される。ブロック管理情報124はブロック管理ファイルとして格納され、全メッシュ管理情報125は全メッシュ管理情報ファイルとして格納され、地図データ133は地図データファイルとして格納される。
【0041】
−主管理ファイル−
主管理ファイル(不図示)は、記録媒体2からコピーした格納データ情報と、レベル管理情報を格納する。格納データ情報は、当記録媒体2中のメッシュ単位のデータ以外のデータ(例えば、案内検索データ等)が更新されて不揮発性メモリ12上に格納する際に、記録媒体2内の主データファイル中の格納データ情報をコピーして作成される。メッシュ単位のデータ以外のデータの更新データを不揮発性メモリ12に格納する毎に、対応する管理情報の格納場所を記録媒体2から不揮発性メモリ12に変更する。
【0042】
また、格納データ情報はメディア識別情報を保持し、本キャッシュ情報の元となる記録媒体2との対応を図る。起動時に、本情報と記録媒体2内のメディア識別情報を比較して、一致する場合は問題ない。しかし、本情報が異なる場合(別の記録媒体が挿入されている)、不揮発性メモリ12上の各情報で管理している、格納場所、位置、サイズが記録媒体2と不整合を起こすため、不揮発性メモリ12上の更新データが使用できない。この様な状況が発生した場合は、記録媒体2内のデータのみでナビゲーションを行う。
【0043】
レベル管理情報は、記録媒体2中に格納している地図データのいずれかのメッシュが更新されて不揮発性メモリ12に格納された際に、記録媒体2内のレベル管理情報をコピーして作成される。地図データを不揮発性メモリ12に格納する毎に該当するレベルのブロック管理情報の格納場所を記録媒体2から不揮発性メモリ12に変更する。この際、ブロック管理情報の位置情報、サイズも不揮発性メモリ12内の値に更新する。
【0044】
−ブロック管理ファイル−
ブロック管理ファイルは、記録媒体2がDVD駆動装置14に搭載されたとき、記録媒体2内の各レベルのブロック管理情報154を不揮発性メモリ12にコピーして作成される。各ブロックの全メッシュ管理情報の格納場所は、初期値として、すべて記録媒体2として設定されている。地図データを更新して不揮発性メモリ12に格納する際に、更新する地図データに該当するレベルのブロック管理情報を更新する。更新する地図データに該当する全メッシュ管理情報の格納場所を記録媒体2から不揮発性メモリ12に変更する。この際、位置情報、サイズも不揮発性メモリ12内の値に変更する。ブロック管理ファイルは、レベル単位で作成される。この際のファイル名称は、レベルをキーとして作成するものとする。これにより、ブロック管理ファイル名を記述しなくても良くなり、レベル管理情報サイズを節約することが出来る。
【0045】
−全メッシュ管理情報ファイル−
全メッシュ管理情報ファイルは、該当ブロック内のメッシュの地図データを初めて更新して不揮発性メモリ12に格納する際に、記録媒体2内の地図データに該当するブロックの全メッシュ管理情報をコピーして作成される。地図データの格納場所を記録媒体2から不揮発性メモリ12に変更する。この際、地図データの位置情報、サイズも不揮発性メモリ12内の値に更新する。その後、さらに該当ブロック内のメッシュが更新された場合は、すでに不揮発性メモリ12内にある該当ブロックの全メッシュ管理情報ファイルを更新する。全メッシュ管理情報ファイルは、ブロック単位で作成される。この際のファイル名称は、レベルとブロック管理情報をキーとして作成するものとする。これにより、全メッシュ管理情報ファイル名を記述しなくても良くなり、ブロック管理情報サイズを節約することが出来る。
【0046】
−地図データファイル−
地図データファイルは、地図データを更新して不揮発性メモリ12に格納する際に作成する。作成の単位は、メッシュ単位とする。更新した地図データに該当する全図メッシュ管理情報は、記録媒体2内のものをコピーして作成し、実際に更新した基本・拡張データの格納場所、格納位置、サイズのみを不揮発性メモリ12内の値に更新する。更新を行っていない、基本・拡張データは、記録媒体2内のデータを参照する。地図データファイルは、メッシュ単位で作成される。この際のファイル名称は、レベルとブロック管理情報と全図メッシュ管理情報をキーとしで作成するものとする。これにより、地図データファイル名を記述しなくても良くなり、図管理情報、ブロック管理情報サイズを節約することが出来る。
【0047】
図4は、図3の一つのメッシュ103あるいはメッシュ105のデータ構成を示す図である。メッシュのデータは、メッシュ内管理情報111、背景(地図表示用)データ112、ロケータ用データ113、ネットワーク(経路計算用)データ114、誘導データ115から構成される。メッシュ内管理情報111と背景(地図表示用)データ112を基本データとし、ロケータ用データ113、ネットワークデータ114、誘導データ115を拡張データとする。基本データは、各レベルすべてに存在するデータである。拡張データは、固有のレベルにのみ存在するデータである。例えば、ネットワークデータは、レベル1、2、3、4にのみ存在し、ロケータデータや誘導データは、レベル0にのみ存在する。なお、拡張データとして、さらに、住所算出用データ、画像データ、VICSデータ、建物属性データ、周辺検索データなどを設けるようにしてもよい。
【0048】
−地図データの基本・拡張データについて−
図4で示したように、地図データは、メッシュ内管理情報111と背景(地図表示用)データ112の基本データと、ロケータ用データ113、ネットワークデータ114、誘導データ115の複数の拡張データで構成される。地図データを構成する個々のデータ(フレーム)について以下説明する。
【0049】
−メッシュ内管理情報−
メッシュ内管理情報111は、メッシュで分割された地図データ固有の情報および、格納している背景・拡張データの格納場所・位置・サイズ等の情報を記述する。図7は、メッシュ内管理情報111の構成を示す図である。メッシュ内管理情報111は、メッシュ情報161、背景管理情報162、拡張データ識別情報163、拡張データ管理情報164から構成される。
【0050】
メッシュ情報161には、メッシュ内管理情報のサイズ、当メッシュの縦・横方向の実サイズ情報等の基本情報を格納する。背景管理情報162には、当メッシュの背景データ(地図表示用データ)に関する管理情報を格納する。具体的には、履歴情報、格納場所、格納位置、オフセット、サイズが格納される。履歴情報は、例えば更新情報の管理番号が格納され、値が大きいほど新しいデータであることを示す。格納場所には、記録媒体2、不揮発性メモリ12の何れにデータを格納しているかの識別フラグが格納される。格納位置には、背景デ一タの格納位置を記述する。記録媒体2の場合、主データファイル先頭からのオフセット、不揮発性メモリ12上の場合は、当該地図データファイル先頭からのオフセットとなる。サイズには、背景データの実サイズを格納する。
【0051】
背景データは、1メッシュの領域をさらにn×mに分割して管理される。この為、本背景管理情報は、n×m個存在する。背景データの更新は、このn×mに分割された分割メッシュ単位とする。
【0052】
拡張データは、前述したように、全レベルに全種類の拡張データが付与される訳ではない。また、付与可能な情報であっても、全てのメッシュに付与される訳ではない。例えば、水域のみのメッシュには、ネットワークデータは付かない。このため、拡張データ識別情報163では、当該メッシュに付与可能な拡張データの種別と、その付与状態を記述する。この付与可能な拡張データ数分、本情報で指定順に、拡張データ管理情報164が配置される。
【0053】
拡張データ管理情報164には、個々の拡張データの管理情報を格納する。管理内容は、背景データと同じとする。拡張データの履歴情報は、拡張データ単位に管理される。
【0054】
−背景データ−
背景データ(地図表示用データ)112は、メッシュ単位で管理してもよいが、本実施の形態では、さらに1メッシュの領域をn×mに分割して管理される。これは、携帯電話のような小さな画面やメモリででもデータを扱うことを可能とするためである。背景データ112の更新は、この分割した1単位(分割メッシュ)毎に行う。背景データの正規化サイズは、1分割メッシュあたり256×256(座標値は、0〜255)とする。1メッシュは、例えば4×4分割メッシュで作成する。このため、1メッシュ当たりの正規化サイズは、1021×1021となる。分割メッシュ座標255=隣の分割メッシュの0となるため、256×4−3=1021となる。
【0055】
他の地図データに比べて正規化サイズが小さいが、背景の描画を想定した場合、320×260程度の領域に最大でも1分割メッシュしか表示しないため、実用上問題はない。また、1座標に使用するビット数を削減できる為、データ全体のサイズの削減も計れる。
【0056】
背景形状は、最大256個のレイヤで管理し、レイヤ単位の描画属性で描画する。既存のナビゲーション用データは、背景データは16程度のクラスに分割して描画属性を割り当てているが、市街図等の背景の種別が多い場合は、クラスが足りなくなり、うまく色分け等ができない。このため、既存のクラスに当たるレイヤを256個に拡大する。描画順は、データ格納順とする。既存のナビゲーション用データでは、同一種別の形状は、全て連続して格納している。この為、同一種別であっても描画順の異なる形状(高速高架下の道路と高速を跨ぐ道路など)を正しく表示できない、又は不必要なクラスを生成していた。形状の描画順をデータ格納順とする事で、レイヤの増加を抑える事ができる。
【0057】
既存のナビゲーション用データの場合、表示用の道路形状と、マップマッチング・ネットワーク用道路形状を共用しているものもある。これは、表示と探索の道路形状を供用する事で、データ量の削減が計れる為である。本実施の形態では、背景データとして道路形状の格納をレベル単位で切り替える。背景形状として道路形状を格納するメリットとしては、地図描画の際に、背景・道路・文字等の複数のデータ群をアクセスせずに、1度のアクセスで地図が描画できる。また、背景としての道路で良いため、思い切ったデフォルメ、連結が可能となる為、表示データ量の削減・表示速度の向上が望める。
【0058】
−ロケータ用データ−
ロケータ用データでは、道路をリンクとノードとリンク列という概念で表す。ノードは交差点や道路上特に指定された点を言う。リンクはノード間の道路に該当し、リンク列は1本の道路を複数のリンクで表したものである。ロケータ用道路データは、道路地図の最下層レベル0に存在し、自車位置の確認、探索結果の経路座標の取得、細街路探索等に用いる。ロケータ用データとしての道路データの構造は、既存のナビグーション用データと同様の情報を保持している。すなわち、同じ属性の道路がリンク列の形で管理された道路データの集合として管理している。道路属性は、リンク列に付与するものと、リンクあるいはノードに付与する物に大別される。
【0059】
リンク列に付与する属性としては、道路種別、有料/無料区分、インフラ対象属性、経路計算対象フラグ等が挙げられる。リンクあるいはノードに付与する属性としては、リンク種別、幅員、交差リンク情報、規制情報、補間転座標情報が挙げられる。ロケータ用データの正規化座標は、2048×2048とする。ロケータ用データは、座標精度を要求される為、背景データ(1021×1021)と異なる正規化サイズのデータとする。
【0060】
メッシュ単位にロケータ用データの更新を行った場合、隣接メッシュとの道路の接続をどのようにするかについて説明する。
【0061】
ロケータ用データのリンク列データは、そのリンク列に存在するノードに関するデータの並びである。ノードに関するデータには、そのノードの位置座標、そのノードに接続するリンク番号等のデータが入る。ノードの位置座標は、正規化座標値を使用する。
【0062】
図8は、1本の道路が隣接するメッシュにまたがって存在する場合について説明する図である。メッシュ171とメッシュ172が隣接し、リンク173とリンク175で表される1本の道路がメッシュ171とメッシュ172にまたがって存在する。メッシュの境界に位置する道路上に接続点を設け、それをノードとする。メッシュ171では接続点のノードとしてノード174が設けられ、メッシュ172では接続点のノードとしてノード176が設けられる。
【0063】
ノードに関するデータには、ノードの位置座標とどちらか一方向につながるリンク番号が格納される。例えば、ノード174にはノード174の位置座標と右方向へ接続するリンク175のリンク番号が格納される。ノード176にはノード176の位置座標と左方向へ接続するリンク173のリンク番号が格納される。
【0064】
メッシュ171とメッシュ172が同一履歴を有するデータであれば、接続するリンク番号により接続先が特定できる。しかし、メッシュ172のデータが更新されリンク175のリンク番号が変わる場合も生じる。そのような場合には、メッシュ境界における接続先をリンク番号では特定できなくなる。
【0065】
本実施の形態では、データが更新されている場合、隣接するメッシュに同一の位置座標を有する接続点があるか否かを検索することにより、接続先を特定する。すなわち、接続点の正規化座標値を使用してメッシュ間の接続を行う。隣接メッシュ自体の特定は、従来通りメッシュの位置情報等を使用して行う。
【0066】
なお、実地で道路の新規追加等が行われた場合等には、一部のメッシュのみを更新すると更新していないメッシュ側に接続する道路が無い場合がある。このような場合には、接続先が実際には存在していても、データ上は行き止まり扱いで処理を行う。このような場合には、隣接メッシュのロケ一夕用データも更新されていることが望ましい。従って、インターネット経由で地図サーバ6に接続可能な場合は、隣接メッシュの地図データの更新リクエストを自動送信するようにしてもよい。あるいは、地図データの更新リクエストの送信を使用者に促すような表示等をしてもよい。
【0067】
−ネットワーク(経路計算用)データ−
ネットワークデータは、基準となるレベル1(縮尺率1/25000)を最下層として、上位の複数のレベルに拡張データとして格納する。ネットワークデータは、ロケータ用データと同様に、リンク、ノード、リンク列の概念を使用して表す。ネットワークデータは、交差点を表すノードの接続情報を表すものである。各ノードは、自ノード情報と接続される隣接ノード情報を有する。自ノード情報には、自ノードの位置座標が格納され、隣接ノード情報には自ノードに接続されるすべてのノードの情報が格納される。接続されるノードのノード情報には、そのノードのノード番号やそのノードに接続するリンク番号が格納される。
【0068】
1つのネットワークデータの領域は、対応する地図データの領域と同じものとし、1メッシュの正規化サイズは2048×2048とする。
【0069】
ネットワークデータの構造で、既存のナビゲーション用データと大きく異なる点は、隣接メッシュ間およびレベル間のノード、リンクの関連付けである。既存のナビゲーション用データの場合、隣接・レベル間の同一ノードの関連付けを、インデックス番号や、オフセットを用いて直接参照している。これに対して、本実施の形態では、メッシュ単位でのデータ更新が行われ、新旧のデータを混合して使用する。このため、従来のインデックス番号や、オフセットによる直接参照ができない。
【0070】
隣接および上位下位のメッシュのネットワークデータの履歴情報が同一の場合は、従来と同様にインデックス番号等を用いた参照を行う事が出来る。しかし、履歴情報が異なる場合には、インデックス番号等を用いた参照を行うことができない。従って、本実施の形態では、ロケータ用データと同様に、メッシュ境界の接続点の座標値をキーとして使用する。レベル間を対応づけるための接続点は、必ずしもメッシュ境界にあるものではなく、上位レベル下位レベルの双方に存在するノードが選ばれる。
【0071】
単純に、座標値をキーとして、隣接図の同一ノードを検索する場合、最下位(最詳細)レベルであればメッシュ境界上で交差する道路以外は座標値の重複がない。これは、最下位レベルの正規化座標の解像度でノード座標が定義されているからである。このため、検索時間を無視すれば必ず検索することができる。しかし、上位レベルのネットワークデータの場合、同一座標に複数のノードが存在することもあり得るため、単純な座標値のみをキーとしたのでは、検索できない。すなわち、下位レベルで異なる座標値で定義された近接した2つのノードが、上位レベルにいくと、丸められて同じ座標値で示されることがある。このような場合、どちらのノードであるかが特定できず、正しく検索することができない。
【0072】
このため、本実施の形態では、座標キーに加えて、最下層レベルの座標値もキーとする。これにより、上位レベルにおいて重複ノードであっても、副キーの最下層レベルの座標キーが異なるため、正しく相手を検索する事が可能となる。また、最下層レベルにおいても重複ノードの発生が考えられるため、最下層の座標値に4ビット(値の範囲は0〜15)の拡張座標を付加する。
【0073】
従って、上位レベルのノード正規化座標を(Xh,Yh)、下位レベルのノード正規化座標を(Xl,Yl)、拡張座標をαとすると、ある上位レベルのノードの正規化座標は、(Xh,Yh)と(Xl,Yl)と(α)の組み合わせとして定義できる。
【0074】
以上により、新旧データが混在していても、隣接メッシュ間の接続のみならず、レベル間の接続も確実に行うことができる。なお、レベル間の対応するメッシュの特定については、各レベルにレベル間対応テーブルを設けて行う。レベル間対応テーブルには、当該レベルのノードが下位レベルのどのメッシュのどのノードに対応するかの情報が入っている。従って、このレベル間対応テーブルと上述した正規化座標の定義を使用して、レベル間の接続点の対応づけを行う。このレベル間対応テーブルと上述した正規化座標を用いることで、下位レベルの一部のメッシュのみを更新した場合でも、更新後も変化していない道路については未更新の上位レベルデータとの接続を維持することができる。また、更新したメッシュにおける新規道路や形状が変化した道路については、未更新の上位レベルデータとは接続できないが、誤接続は回避できる。
【0075】
通常メッシュの位置は、メッシュの左下角の緯度経度で表される。すなわち、全メッシュ管理情報の位置情報129には、メッシュの左下角の緯度経度に対応する位置情報が格納される。また、メッシュの正規化座標は、メッシュの左下角を原点とする。従って、前述した正規化座標は、緯度軽度によるメッシュの位置情報を考慮すると、地図内の位置を緯度経度に対応した2次元座標値であらわしていることになる。この2次元座標値は緯度経度に対応する値であるため、ナビゲーション装置の別、規格の別などに影響されない普遍的な値と言える。すなわち、隣接するメッシュや上下のメッシュ間の接続を、普遍的なキーを使用して行うことになる。
【0076】
なお、上位レベルのノードの正規化座標は、上述の定義に限らず、(Xh,Yh)と(Xl,Yl)の組み合わせや、(Xh,Yh)と(α)の組み合わせで表すように定義してもよい。
【0077】
また、下位レベルのノード正規化座標(Xl,Yl)には、必ずしも最下層のレベルの座標を使用しなくてもよい。適度に下層なレベルの座標を使用すればよい。拡張座標αは、正規化座標以外のパラメータであり、例えば、そのノードの高さデータである。また、データの生成更新に関する時間データ(情報)としてもよい。さらに、高さデータと時間データの両方としてもよい。αのデータの大きさは4ビット以上としてもよい。
【0078】
また、上述の正規化座標の定義は、該当レベルにおける2次元座標(Xh,Yh)以外に、他のレベルの座標(Xl,Yl)あるいは高さデータ(α)などのパラメータを使用している。このパラメータは、2次元座標に追記情報を付与してレベル間の接続状況を記述する手法としているので、本実施の形態ではレベル間対応キーと呼ぶ。また、2.5次元空間キーと呼んでもよい。
【0079】
本実施の形態では、各レベルにレベル間対応テーブルを設けて、レベル間のノードの対応を行っている。従って、各レベルのレベル間対応キーは、必ずしも下位レベルの正規化座標をすべて含む必要はない。例えば最下層レベルの正規化座標のみを含めばよい。レベル0のノード正規化座標を(X0,Y0)、レベル1のノード正規化座標を(X1,Y1)、レベル2のノード正規化座標を(X2,Y2)、レベル3のノード正規化座標を(X3,Y3)とすると、各レベルのノードのレベル間対応キーは、次のように表される。レベル0のレベル間対応キーは(X0,Y0)、レベル1のレベル間対応キーは(X1,Y1)と(X0,Y0)の組み合わせ、レベル2のレベル間対応キーは、(X2,Y2)と(X0,Y0)の組み合わせ、レベル3のレベル間対応キーは、(X3,Y3)&(X0,Y0)の組み合わせとなる。
【0080】
−誘導データ−
誘導データは、最下層レベル0の地図データにのみ存在し、経路探索結果のルートの案内時に使用する。誘導データは、交差点名称の情報、道路名称の情報、方面名称の情報、方向ガイドの情報、スポットガイドの情報、周辺目標物の情報、道路建造物の情報などが格納される。
【0081】
−リムーバブルメモリでデータ更新−
図9は、リムーバブルメモリ3で地図データを更新し、目的地付近のデータを読み出し、経路探索を行うフローチャートである。更新データはリムーバブルメモリ3で提供される。図9のフローチャートの制御は、制御装置11で実行される。
【0082】
ナビゲーション装置1の電源をオンすると、図9のフローチャートによるプログラムが起動される。ステップS1では、更新データの有無を判断する。更新データの有無の判断とは、更新データが格納されたリムーバブルメモリ3が搭載されているかどうかを判断する。更新データが有ると判断すると、ステップS2に進む。
【0083】
ステップS2では、リムーバブルメディア3内の更新データを参照し、記録媒体2のデータに対して更新の必要なデータの全メッシュ管理情報を、記録媒体2から読み出し、不揮発性メモリ12に書き込む。ステップS3では、更新データに従って、不揮発性メモリ12に記録した全メッシュ管理情報を書き換える。ステップS4では、不揮発性メモリ12に記録された全メッシュ管理情報を基に目的地付近のデータを読み出す。更新データは不揮発性メモリ12に書きこむことを前述した。しかし、ここでは、リムーバブルメモリ3をそのまま搭載し、更新データをリムーバブルメモリ3から読み込むこととする。更新されていない地図データは、記録媒体2から読み込む。
【0084】
一方、ステップS1で更新データがないと判断すると、ステップS5に進む。ステップS5では、更新の履歴が有るか否かを判断する。更新の履歴があるか否かは、不揮発性メモリ12のブロック管理情報124をアクセスして判断する。ステップS5で更新の履歴が有ると判断すると、ステップS6に進む。ステップS6では、ブロック管理情報124を参照して、今までに順次書き換えてきた全メッシュ管理情報を不揮発性メモリ12から読み出す。ステップS7では、ブロック管理情報124を参照して、不揮発性メモリ12上に無い他の全メッシュ管理情報を記録媒体2から読み出す。ステップS8では、不揮発性メモリ12および記録媒体2から読み出した全メッシュ管理情報を基に、ステップS4と同様に、目的地付近のデータを読み出す。
【0085】
ステップS5で更新の履歴がないと判断すると、ステップS9に進む。ステップS9では、全メッシュ管理情報を記録媒体2から読み出す。次に、ステップS10において、記録媒体2から読み出した全メッシュ管理情報を基に、記録媒体2から目的地付近のデータを読み出す。
【0086】
ステップS11では、読み込まれた地図データに基づいて経路探索を行う。図9のフローチャートでは、目的地付近のデータしか読み込んでいないが、現在地付近のデータも順次読み込んで経路探索を行う。
【0087】
−地図サーバとの通信を利用したデータ更新−
図10は、目的地付近のデータをインターネット5を介して地図サーバ6から読み込んで更新し、現在地付近および目的地付近のデータを読み出し、経路探索を行うフローチャートである。更新データはリムーバブルメモリ3および地図サーバ6から提供される。図10のフローチャートの制御は、制御装置11で実行される。
【0088】
ナビゲーション装置1の電源をオンすると、図10のフローチャートによるプログラムが起動される。ステップS21では、全メッシュ管理情報の読み出し等の初期化処理を行う。図11は、この初期化処理のフローチャートである。
【0089】
図11のステップS101では、更新の履歴が有るか否かを判断する。更新の履歴があるか否かは、不揮発性メモリ12のブロック管理情報124をアクセスして判断する。ステップS101で更新の履歴が有ると判断すると、ステップS102に進む。ステップS102では、ブロック管理情報124を参照して、今までに順次書き換えてきた全メッシュ管理情報を不揮発性メモリ12から読み出す。ステップS103では、ブロック管理情報124を参照して、不揮発性メモリ12上に無い他の全メッシュ管理情報を記録媒体2から読み出す。ステップS104では、不揮発性メモリ12および記録媒体2から読み出した全メッシュ管理情報を基に、現在地付近のデータを読み出す。次に、図10のステップS22に進む。
【0090】
一方、ステップS101で更新の履歴がないと判断すると、ステップS105に進む。ステップS105では、全メッシュ管理情報を記録媒体2から読み出す。ステップS106において、記録媒体2から読み出した全メッシュ管理情報を基に、記録媒体2から現在地付近のデータを読み出す。次に、図10のステップS22に進む。
【0091】
図10に戻って、ステップS22以降において目的地付近のデータを読み込む。ステップS22では、地図サーバ6に新しいデータを要求し、新しいデータが存在する場合は、通信によって更新データ(目的地付近)をダウンロードする。ステップS23では、更新データの有無を判断する。更新データの有無の判断とは、地図サーバ6から更新データが送られてきたか否かを判断する。更新データが有ると判断すると、ステップS24に進み、更新処理を行う。
【0092】
図12は、この更新処理のフローチャートである。図12のステップS111では、目的地付近のデータの更新の履歴、すなわち今までに目的地付近のデータ更新があるか否かを判断する。更新があると判断するとステップS112に進む。ステップS112では、地図サーバ6から送信された更新データに従って、すでに不揮発性メモリ12に存在する全メッシュ管理情報を書き換える。その後、ステップS115に進む。
【0093】
一方、ステップS111で、今までに目的地付近のデータ更新はないと判断するとステップS113に進む。ステップS113では、地図サーバ6から送信された更新データを参照し、記録媒体2のデータに対して更新の必要なデータの全メッシュ管理情報を、記録媒体2から読み出し、不揮発性メモリ12に書き込む。ステップS114では、更新データに従って、不揮発性メモリ12に記録した全メッシュ管理情報を書き換える。その後、ステップS115に進む。
【0094】
ステップS115では、書き換えた全メッシュ管理情報を不揮発性メモリ12からメモリ126に読み出す。ステップS116では、不揮発性メモリ12から読み出した全メッシュ管理情報を基に目的地付近のデータを読み出す。次に、図10のステップS26に進む。
【0095】
図10のステップS23において、地図サーバ6から送信された更新データがないと判断すると、ステップS25に進む。ステップS25では、既に存在するデータから目的地付近のデータを読み出す。すなわち、記録媒体2からか、前に更新されたデータの場合は不揮発性メモリ12からか読み出す。ステップS26では、読み込まれた地図データを基づいて経路探索を行う。
【0096】
−レベル間対応キーを使用した経路探索−
図13は、レベル間対応キーを使用した経路探索のフローチャートである。ステップS31では、現在位置情報と目的地情報より、近傍の道路リンクをそれぞれ特定する。ステップS32では、求められた各近傍の道路リンクから対応する経路計算用データのリンクを特定する。ステップS33では、何階層(レベル)探索かを判断する。現在地と目的地の距離に応じて何階層探索かを判断する。現在地と目的地が近接している場合は、1階層経路探索処理を行い、距離が離れると、2階層経路探索処理あるいは3階層経路探索処理を行う。
【0097】
経路探索において、通常、現在地と目的地近辺は最下層レベル(詳細側)のネットワークデータを使用する。従って、現在地と目的地が近接している場合は、すべて最下層レベルのネットワークデータを使用する、一方、現在地と目的地が離れている場合は、経路探索時間の短縮の観点から、中間の経路探索は上層レベル(広域側)のネットワークデータを使用する。従って、現在地と目的地近辺は最下層レベルのネットワークデータを使用し、中間の経路探索は上層レベルのネットワークデータを使用する。すなわち、2階層経路探索処理あるいは3階層経路探索処理を行う。
【0098】
ステップS33で、1階層経路探索処理を行うと判断した場合はステップS34に進む。2階層経路探索処理を行うと判断した場合はステップS35に進む。3階層経路探索処理を行うと判断した場合はステップS36に進む。
【0099】
図14は、1階層経路探索処理のフローチャートである。ステップS201では、新たな隣接する候補ノードを抽出する。この場合、隣接する候補リンクを抽出するようにしてもよい。ステップS202では、経路探索に必要とする隣り合うメッシュの履歴情報が同じか否かを判断する。同じであると判断するとステップS207に進み、同じでないと判断するとステップS203に進む。ステップS207では、通常のポインタ・インデックスを参照して、隣接するノードを特定する。通常のポインタ・インデックスとは、ノード番号やノードIDを言う。
【0100】
ステップS203では、自ノードが接続点か否かを判断する。接続点とはメッシュ間を接続するための点であり、1階層経路探索においてはメッシュ境界に位置する点が設定される。自ノードが接続点でないと判断するとステップS207に進み、自ノードが接続点でありかつ隣接ノードが接続点であると判断するとステップS204に進む。自ノードが接続点でない場合とは、自ノードに接続する隣接ノードはすべてそのメッシュ内に存在することを意味する。自ノードが接続点である場合は、隣接するメッシュ内の隣接ノードもまた接続点である。
【0101】
ステップS204では、自ノードと隣接ノードのレベル間対応キーを参照する。ステップS205で、自ノードと隣接ノードのレベル間対応キーが一致しているか否かを判断する。一致していると判断するとステップS208に進み、一致していないと判断するとステップS206へ進む。自ノードと隣接ノードのレベル間対応キーが一致しているということは、隣接ノードが特定できたことを意味し、隣接メッシュの同じレベル間対応キーを持つノードへ接続をする。
【0102】
ステップS206では、自ノードを行き止まり点として処理する。すなわち、レベル間対応キーが一致する隣接ノードが見つからなかったことは、経路がそこで途切れているこを意味する。なお、ステップS204、ステップS205の処理では、隣接メッシュ間に接続点が1つずつ存在する前提で説明をした。しかし、メッシュ境界に接続点が複数ある場合もある。そのような場合は、自ノードが隣接メッシュのどの接続点とつながるのかを検索する必要がある。従って、隣接メッシュの複数の接続点について、隣接ノードが特定できるまでステップS204とステップS205の処理を繰り返す必要がある。
【0103】
ステップS203で自ノードが接続点でないと判断した場合、ステップS207に進み、通常のポインタ・インデックスを参照して隣接するノードを特定する。これは、自ノードと隣接ノードは、1メッシュのデータ内にあるからである。なお、ポインタ・インデックスを参照した隣接ノードの特定は、レベル間対応キーを参照した隣接ノードの特定より、処理が簡単で速い。
【0104】
ステップS208では、特定されたノード情報を使用してダイクストラによる経路探索処理を行い、ステップS209に進む。ステップS209では、すべての経路探索の処理が終了したかを判断し、終了していないと判断する場合はステップS201に戻る。終了していると判断すると、1階層経路探索処理を終了する。
【0105】
図15は、2階層経路探索処理のフローチャートである。ステップS211では、現在位置側と目的地側の下層レベルのメッシュを使用した経路探索処理を行う。これは、図14の1階層経路探索処理と同じ処理である。ステップS212では、下層レベルと上層レベルのノードを接続する処理を行う。図16は、ステップS212の処理の詳細を示すフローチャートである。
【0106】
図16のステップS221において、前述したレベル間対応テーブルより新たな上層候補ノードを抽出する。レベル間対応テーブルは、上層レベル側(広域側)に設けられ、下層レベル側(詳細側)のどのメッシュのどのノードに対応するかの情報が格納されている。ステップS222では、対応する上層と下層のメッシュの履歴情報が同じか否かを判断する。ステップS222で、対応する上層と下層のメッシュの履歴情報が異なると判断した場合はステップS223に進む。
【0107】
ステップS223では、レベル間対応テーブル内の下層レベルのノードのレベル間対応キーを参照する。ステップS224では、レベル間対応テーブル内の下層レベルのノードのレベル間対応キーと、探索で求められた下層メッシュ内のノードのレベル間対応キーが一致するか否かを判断する。一致すると判断した場合はステップS227に進み、一致しないと判断した場合はステップS225に進む。ステップS225では、下層レベルの自ノードを行き止まり点として処理する。
【0108】
一方、ステップS222で対応する上層レベルと下層レベルのメッシュの履歴情報が同じと判断した場合は、ステップS226に進む。ステップS226では、ノードID番号を参照(通常処理)して上層レベルのノードを特定する。ステップS227では、特定された下層ノードに対応する上層ノードを候補として保存する。ステップS228では、処理が終了したか否かを判断し、まだ続行する場合はステップS221に戻り処理を繰り返す。終了すると判断する場合は、図16の下層レベルと上層レベルのノードを接続する処理を終了して、図15のステップS213に進む。
【0109】
ステップS213では、上層レベルのメッシュを使用した経路探索処理をする。ステップS213の処理は、図14の1階層経路探索処理と同様の処理であるので、その説明を省略する。ステップS214では、下層レベルと上層レベルで求めた候補経路の組み合わせより最短経路を求める。
【0110】
以上説明したように、本実施の形態の地図データの構造や地図データの処理方法を使用した場合、次のような効果を奏する。
(1)メッシュ単位で地図データの更新ができるので、地図データの一部のみ更新する場合、地図データが格納されたDVD−ROMなどの記録媒体全体を新しいものにする必要がない。更新の最小単位をメッシュ単位、すなわち基本・拡張データ単位とする事が可能となり、不必要なデータ更新に掛かる通信量(コスト)も低減することができる。また、個々の基本、拡張データの更新のサイクルを異ならせることが可能となる。
(2)更新データをインターネット経由の通信によっても提供するので、迅速にかつ安い費用で最新の更新データを提供することができる。
(3)メッシュデータを基本データと拡張データとに分離しているので、地図表示のみしか必要ないナビゲーション装置や、経路探索や誘導処理を行うようなナビゲーション装置があっても、共通の地図データを使用することが可能である。さらに、拡張データにおいても、データの種類に応じて分離している。これにより、ある拡張データは必要であるが、他の拡張データは必要ない場合も、同じ仕組みの更新データ提供で対応できる。また、背景データと他のロケータ用データやネットワークデータを分離して管理している。このため、地図描画の際に、背景・道路・文字等の複数のデータ群をアクセスせずに、1度のアクセスで地図が描画できる。さらに、背景としての道路で良いため、思い切ったデフォルメ、連結が可能となり、表示データ量の削減・表示速度の向上が望める。
(4)メッシュデータを基本データと拡張データとに分離しているので、携帯電話などの簡易な装置や車載用ナビゲーション装置などの高級な装置にも、同一の地図データベースで地図データの提供をすることができる。例えば、携帯電話での地図表示やナビゲーションでは、基本データのみを提供する。車載用ナビゲーション装置には、基本データと拡張データを提供する。
(5)隣接メッシュ間や上下レベル間のデータの接続に、緯度経度に対応する2次元座標値を使用するようにしているので、データ更新の方式が機種に依存したり、規格に依存したりすることを防止することができる。すなわち、緯度経度に対応する2次元座標は普遍的なデータと言えるので、これらのデータを使用することにより、データ更新の方式を標準化できる。
(6)2次元座標値プラスアルファのパラメータを使用しているので、ノード間の特定が確実に行うことができる。例えば、高さデータをプラスアルファのパラメータとすると、道路が高架して交差する接続点であっても、確実に区別することができる。また、下層レベルの座標値をプラスアルファのパラメータとすると、下層レベルの解像度でノードなどが特定できる。すなわち、縮尺率の異なる上下レベル間においても、データを確実に接続することができる。
(7)不揮発性メモリに全メッシュ管理情報を格納しながら、地図データを管理しているので、更新データの管理を容易かつ確実に行うことができる。これにより、ナビゲーション装置のプログラム開発などが容易となる。
(8)各境界ノードの接続先を得る為に同一座標値を持つ境界ノードを隣接メッシュから検索する手法を全てのメッシュについて行なうのではなく更新メッシュのみについて行ない、更新の無いメッシュについては従来のポインタ参照式の検索手法を用いるようにしている。これにより、データ処理速度の低下を最小限に出来る。
(9)全国分の更新データの一括配信を受けるのではなく、ユーザが選んだ地域のみの配信を受けるので、その受信時間は必要最小限で済む。また、全ての地図データを読み書き可能な大容量記憶装置に収録するのではないため、ユーザが要求する更新データのみを収録可能な記憶容量で十分である。
(10)また、上記実施の形態において、レベル間対応キーの一部として拡張座標αを設け、このパラメータを、例えば、そのノードの高さデータや、データの生成更新に関する時間データ(情報)としてもよい旨説明した。このような拡張座標αはメッシュ境界にある全ての境界ノードに持たせる必要はなく、一部の特殊なノードにのみ持たせるようにしてもよい。例えば、メッシュ境界上で交差し同一座標を持つ境界ノードにのみ持たすようにしてもよい。これにより、データ量の増加やデータ処理速度の低下を最小限に出来る。
【0111】
上記の実施の形態では、ナビゲーション装置の制御装置11が実行する制御プログラムはROMに格納されている例で説明をしたが、この内容に限定する必要はない。制御プログラムやそのインストールプログラムをDVDなどの記録媒体で提供してもよい。なお、記録媒体はDVDに限定する必要はなく、CD−ROM、磁気テープやその他のあらゆる記録媒体を使用するようにしてもよい。
【0112】
さらに、それらのプログラムをインターネットなどに代表される通信回線などの伝送媒体を介して提供することも可能である。すなわち、プログラムを、伝送媒体を搬送する搬送波上の信号に変換して送信することも可能である。プログラムを記録媒体やインターネットで提供する場合は、図1と同じような構成で提供すればよい。例えば、記録媒体2をプログラム提供の記録媒体にし、地図サーバ6をアプリケーションプログラムを提供するサーバーとすればよい。
【0113】
また、上述の制御プログラムをパソコン上で実行させてカーナビゲーション装置を実現するようにしてもよい。その場合、現在地検出装置13や入力装置19などは、パソコンの所定のI/Oポートなどに接続するようにすればよい。
【0114】
上記の実施の形態では、リムーバブルメモリ3から更新データを提供する例を説明したが、この内容に限定する必要はない。更新用データをCD−ROMやDVD−ROMなどに書きこんで、記録媒体2を一時的に入れ替えて提供するようにしてもよい。
【0115】
上記の実施の形態では、記録媒体2から初期の地図データを読み込む例を説明したが、この内容に限定する必要はない。初期の地図データをインターネット5を介して受け取って不揮発性メモリ12に格納し、その後前述した手法で更新管理するようにしてもよい。また、インターネット5を介して必要な地図データをその都度受け取り、その都度不揮発性メモリ12に格納し、その後更新がある場合は、前述した手法で更新管理をしてもよい。
【0116】
上記の実施の形態では、ナビゲーション処理として経路探索の例を説明したが、この内容に限定する必要はない。上記地図データを使用して、地図表示、経路誘導などの各種のナビゲーション処理を行うことができる。
【0117】
上記の実施の形態では、不揮発性メモリ12はナビゲーション装置1の内部に設けられる例を説明したが、この内容に限定する必要はない。ケーブルなどによって接続される外部記憶装置であってもよい。
【0118】
上記の実施の形態では、背景(地図表示用)データを基本データとし、ネットワークデータを拡張データとする例を説明したが、この内容に限定する必要はない。例えば、ネットワークデータを基本データとするようにしてもよい。これは、地図を表示しないアプリケーションに地図データ(ネットワークデータ等)を使用する場合などである。具体的には、経路探索をし、車両の進行方向を矢印などでのみ誘導するようなアプリケーションに使用する場合などである。このようなナビゲーション装置においては、背景(地図表示用)データは必要がないからである。このとき、ネットワークデータが最も優先度の高いデータとなり、ネットワークデータのみがメッシュ単位に更新される場合も生じる。すなわち、基本データは、それぞれのアプリケーションにおいて、例えば所定の複数の機種に共通に使用する最も優先度の高い種類の地図データとすればよい。
【0119】
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
【0120】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成しているので、次のような効果を奏する。メッシュ単位で地図データの更新ができるので、地図データの一部のみ更新する場合、地図データが格納されたDVD−ROMなどの記録媒体全体を新しいものにする必要がない。
また、メッシュデータを基本データと拡張データとに分離しているので、地図表示のみしか必要ないナビゲーション装置や、経路探索や誘導処理を行うようなナビゲーション装置があっても、共通の地図データを使用することが可能である。さらに、基本データである背景データのみを、思い切ったデフォルメ、表示データ量の削減が可能となり、表示速度の向上が望める。
さらに、隣接メッシュ間や上下レベル間のデータの接続に、緯度経度に対応する2次元座標値を使用するようにしているので、データ更新の方式が機種に依存したり、規格に依存したりすることを防止することができる。さらに、2次元座標値プラスアルファのパラメータを使用しているので、メッシュ間やレベル間の接続点ノードの特定を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の地図データの構造を有する地図データの授受について説明する図である。
【図2】車載用ナビゲーション装置のブロック図である。
【図3】地図データのレベル、ブロック、メッシュの関係を説明する概念図である。
【図4】図3の一つのメッシュのデータ構成を示す図である。
【図5】ナビゲーション装置での地図データの管理の様子を説明する図である。
【図6】主データファイルの構成を説明する図である。
【図7】メッシュ内管理情報の構成を示す図である。
【図8】1本の道路が隣接するメッシュにまたがって存在する場合について説明する図である。
【図9】リムーバブルメモリで地図データを更新し、目的地付近のデータを読み出し、経路探索を行うフローチャートである。
【図10】目的地付近のデータをインターネットを介して地図サーバから読み込んで更新し、現在地付近および目的地付近のデータを読み出し、経路探索を行うフローチャートである。
【図11】図10のステップS21の初期化処理のフローチャートである。
【図12】図10のステップS24の更新処理のフローチャートである。
【図13】レベル間対応キーを使用した経路探索のフローチャートである。
【図14】1階層経路探索処理のフローチャートである。
【図15】2階層経路探索処理のフローチャートである。
【図16】図15のステップS212の処理の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ナビゲーション装置
2 記録媒体
3 リムーバブルメモリ
4 通信装置
5 インタネット
6 地図サーバ
7 地図データベース
8 案内検索データベース
11 制御装置
12 不揮発性メモリ
13 現在地検出装置
14 DVD駆動装置
15 メモリ
16 通信インターフェース
17 リムーバブルメモリ読込装置
18 モニタ
19 入力装置
Claims (16)
- 地図データ処理装置であって、
地図を複数の区画に分割し、分割した前記区画単位に地図に関する情報を分割した構造と、前記分割した区画単位の地図に関する情報の管理情報を有する構造とを備えた地図データが記録された記録媒体を駆動する記録媒体駆動手段と、
前記区画単位の地図に関する情報の更新データを取得する更新データ取得手段と、
前記記録媒体に記録された地図に関する情報を、前記更新データ取得手段により取得された更新データと前記管理情報を使用して前記区画単位に更新するとともに、前記記録媒体に記録された地図に関する情報と前記更新データ取得手段により取得された更新データと前記管理情報とに基づき地図データの処理を行う処理手段とを備え、
前記地図の異なる複数の縮尺率に対応する複数のレベルを定義し、
前記地図に関する情報は、前記複数のレベルに対応して複数セット設けられ、
前記区画単位の地図に関する情報は、すべてのレベルおいて設けられる少なくとも1つの種類の地図に関する情報と、少なくとも1つのレベルにおいて設けられる他の種類の地図に関する情報とが分離して設けられ、
前記処理手段は、前記1つの種類の地図に関する情報と前記他の種類の地図に関する情報とが分離して設けられた前記区画単位の地図に関する情報を使用して前記地図データの処理を行うことを特徴とする地図データ処理装置。 - 請求項1記載の地図データ処理装置において、
前記地図を複数の第1の分割単位に分割し、前記各第1の分割単位を第1の分割単位間で同一の数の複数の第2の分割単位に分割し、前記分割された区画は前記各第2の分割単位に対応し、
前記管理情報は、前記各第1の分割単位ごとに前記複数の第2の分割単位に関する管理情報を有することを特徴とする地図データ処理装置。 - 請求項2記載の地図データ処理装置において、
前記管理情報は、さらに、前記複数の第1の分割単位に関する管理情報を有することを特徴とする地図データ処理装置。 - 請求項1記載の地図データ処理装置において、
前記地図を各レベルごとに複数の第1の分割単位に分割し、前記各第1の分割単位を第1の分割単位間で同一の数の複数の第2の分割単位に分割し、前記分割された区画は前記各第2の分割単位に対応し、
前記管理情報は、前記各レベルごとに前記複数の第1の分割単位に関する管理情報を有し、前記各第1の分割単位ごとに前記複数の第2の分割単位に関する管理情報を有することを特徴とする地図データ処理装置。 - 請求項1記載の地図データ処理装置において、
前記1つの種類の地図に関する情報は、表示手段に地図を表示するため情報であり、
前記他の種類の地図に関する情報は、経路探索に使用する情報を含むことを特徴とする地図データ処理装置。 - 地図データ処理装置であって、
地図を複数の区画に分割し、分割した前記区画単位に地図に関する情報を分割した構造と、前記分割した区画単位の地図に関する情報の管理情報を有する構造とを備えた地図データが記録された記録媒体を駆動する記録媒体駆動手段と、
前記区画単位の地図に関する情報の更新データを取得する更新データ取得手段と、
前記記録媒体に記録された地図に関する情報を、前記更新データ取得手段により取得さ れた更新データと前記管理情報を使用して前記区画単位に更新するとともに、前記記録媒体に記録された地図に関する情報と前記更新データ取得手段により取得された更新データと前記管理情報とに基づき地図データの処理を行う処理手段とを備え、
前記地図の複数の異なる縮尺率に対応する複数のレベルを定義し、
前記地図に関する情報は、前記複数のレベルに対応して複数セット設けられ、
前記地図をレベルごとに複数の区画に分割し、レベルごとに、前記分割した区画単位に前記複数セットの地図に関する情報を分割し、
異なるレベルに属する2つの区画内の地理的に共通する位置に、前記2つの区画に対応する地図に関する情報を関連づける接続点が存在し、
前記接続点に関する情報は、前記2つの区画に対応するそれぞれの地図に関する情報において、前記接続点の前記地図内の位置を表す2次元座標値を共通に有し、
さらに、あるレベルの前記接続点の2次元座標値は、より詳細地図をあらわすレベルにおける対応する接続点の2次元座標値が付加されており、
前記処理手段は、前記より詳細地図をあらわすレベルにおける対応する接続点の2次元座標値が付加された前記あるレベルの前記接続点の2次元座標値を使用して、前記地図データの処理を行うことを特徴とする地図データ処理装置。 - 請求項6記載の地図データ処理装置において、
前記2次元座標値は、緯度経度に対応する値であることを特徴とする地図データ処理装置。 - 請求項6または7記載の地図データ処理装置において、
前記接続点に関する情報は、前記2次元座標値に加えて、前記接続点の前記2次元座標値以外のパラメータを有することを特徴とする地図データ処理装置。 - 請求項8記載の地図データ処理装置において、
前記パラメータは、前記接続点の高さ情報を含むことを特徴とする地図データ処理装置。 - 請求項8または9記載の地図データ処理装置において、
前記パラメータは、前記区画単位の地図に関する情報の生成更新に関する時間情報含むことを特徴とする地図データ処理装置。 - 地図データ処理装置であって、
地図を複数の区画に分割し、分割した前記区画単位に地図に関する情報を分割した構造と、前記分割した区画単位の地図に関する情報の管理情報を有する構造とを備えた地図データが記録された記録媒体を駆動する記録媒体駆動手段と、
前記区画単位の地図に関する情報の更新データを取得する更新データ取得手段と、
前記記録媒体に記録された地図に関する情報を、前記更新データ取得手段により取得された更新データと前記管理情報を使用して前記区画単位に更新するとともに、前記記録媒体に記録された地図に関する情報と前記更新データ取得手段により取得された更新データと前記管理情報とに基づき地図データの処理を行う処理手段とを備え、
前記区画単位の地図に関する情報は、地図に関する情報の種類に応じて分離して管理し、
前記地図に関する情報の種類のうち最も優先度の高い種類の地図に関する情報は、所定の大きさを上限値として管理し、
前記処理手段は、前記地図に関する情報の種類のうち最も優先度の高い種類の地図に関する情報が前記所定の大きさを上限値として管理された前記区画単位の地図に関する情報を使用して前記地図データの処理を行うことを特徴とする地図データ処理装置。 - 請求項11記載の地図データ処理装置において、
前記最も優先度の高い種類の地図に関する情報が、前記更新に伴い前記所定の大きさの上限値を超えるとき、少なくとも前記更新に伴い前記所定の大きさの上限値を超える分の地図に関する情報を、前記最も高い優先度より低い優先度の種類の地図に関する情報として管理することを特徴とする地図データ処理装置。 - 請求項11または12記載の地図データ処理装置において、
前記最も優先度の高い種類の地図に関する情報は、少なくとも、表示手段に地図を表示するため情報を含むことを特徴とする地図データ処理装置。 - 請求項12記載の地図データ処理装置において、
前記最も優先度の高い種類の地図に関する情報は、少なくとも、表示手段に地図を表示するため情報を含み、
前記最も高い優先度より低い優先度の種類の地図に関する情報は、前記最も高い優先度の種類の地図に関する情報よりもより詳細な地図を表示手段に表示できる情報を含むことを特徴とする地図データ処理装置。 - 請求項1〜14のいずれかに記載の地図データ処理装置において、
前記地図データは、地図表示用データであり、
前記処理手段は、前記記録媒体に記録された地図データと、前記更新データ取得手段により取得された更新データとを接続しながら、表示装置に地図の表示をを行うことを特徴とする地図データ処理装置。 - 請求項1〜14のいずれかに記載の地図データ処理装置において、
前記地図データは、経路探索用データであり、
前記処理手段は、前記記録媒体に記録された地図データと、前記更新データ取得手段により取得された更新データとを接続しながら、経路探索処理を行うことを特徴とする地図データ処理装置。
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