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JP4035286B2 - Method for producing isatin bis (o-cresol) - Google Patents

Method for producing isatin bis (o-cresol) Download PDF

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JP4035286B2
JP4035286B2 JP2000375575A JP2000375575A JP4035286B2 JP 4035286 B2 JP4035286 B2 JP 4035286B2 JP 2000375575 A JP2000375575 A JP 2000375575A JP 2000375575 A JP2000375575 A JP 2000375575A JP 4035286 B2 JP4035286 B2 JP 4035286B2
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JP
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cresol
reaction
isatin
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isatin bis
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隆章 辻上
徹 中口
美和 硲
健志 江川
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Honshu Chemical Industry Co Ltd
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Honshu Chemical Industry Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高純度イサチンビス(o−クレゾール)を安定して収率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
次式
【0003】
【化1】

Figure 0004035286
【0004】
で表されるイサチンビス(o−クレゾール)は、近年、合成樹脂原料として用いられており、特に、ポリカーボネート樹脂の製造において、樹脂の機械的強度や溶融特性(ブロー成形性)を改良するための分岐性共重合成分として用いられている。
【0005】
このように、イサチンビス(o−クレゾール)をポリカーボネート樹脂の原料として用いる場合、原料や反応副生物、反応終了後の中和工程における中和剤等のような残留物のない高純度品、特に、残留o−クレゾールや、ナトリウム、塩素等の不純物を含まず、着色のない高純度の製品が要望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、イサチンビス(o−クレゾール)の製造における上述した要望に応えるためになされたものであって、高純度品、特に、残留o−クレゾールや、ナトリウム、塩素等の不純物を含まず、着色のない高純度イサチンビス(o−クレゾール)を安定して高収率で製造する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、o−クレゾールとイサチンを水と酸触媒の存在下に反応させて、イサチンビス(o−クレゾール)を製造する方法において、反応終了後、得られたスラリーを温度80〜110℃においてアルカルにて中和した後、更に、攪拌下、上記温度範囲で少なくとも0.5時間保持することを特徴とするイサチンビス(o―クレゾール)の製造方法が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
一般に、イサチンビス(o−クレゾール)は、イサチンとo−クレゾールを水と酸触媒の存在下に反応させ(反応工程)、得られた反応混合物をアルカリ水溶液で中和した後(中和工程)、生成した粗イサチンビス(o―クレゾール)を晶析分離することによって得られる(一次晶析)。必要に応じて、この一次晶析濾過物を精製すれば(二次晶析分離)、精製イサチンビス(o―クレゾール)を得ることができる。本発明の方法は、反応終了後、得られた反応混合物を所定の条件下にアルカリを用いて中和する点に特徴を有する。
【0009】
o−クレゾールとイサチンとの反応は、o−クレゾールを、通常、イサチンに対して、過剰に用いて、例えば、イサチン1モル部に対して、通常、4〜8モル部程度用いて、水と酸触媒の存在下に、30〜45℃の範囲の反応温度で行われる。ここに、生成するイサチンビス(o−クレゾール)は、o−クレゾールに対する溶解度が小さいので、上記範囲の反応温度においては、反応終了後、反応混合物は、イサチンビス(o−クレゾール)とo−クレゾールとの付加物、即ち、イサチンンビス(o−クレゾール)/o−クレゾールモル比2/1のアダクト結晶を含むスラリーとして得られる。このような反応において、収率は、通常、75〜85%程度であり、反応終了後のスラリーは、通常、アダクト結晶を40〜45重量%程度含んでいる。
【0010】
上記o−クレゾールとイサチンの反応において、o−クレゾールと共に、必要に応じて、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類を、o−クレゾールとイサチンとの合計量に対して、50〜300重量%程度の割合で用いてもよい。
【0011】
o−クレゾールとイサチンの反応において、o−クレゾールと共に用いる水は、反応に用いるイサチンを部分的に溶解する量であればよく、通常、イサチンに対して、10〜30重量%程度、好ましくは、15〜25重量%程度の範囲である。
【0012】
o−クレゾールとイサチンの反応において、酸触媒として、鉱酸類が用いられる。このような鉱酸類としては、例えば、塩化水素ガス、濃塩酸、濃硫酸、燐酸、メタンスルホン酸等が用いられる。これらは単独で、又は2種以上の混合物として用いられる。これらのうち、特に、塩化水素ガスが好ましく用いられる。
【0013】
このような触媒は、例えば、塩化水素ガスを触媒として用いる場合を例にとれば、通常、反応混合物に対して、飽和濃度となるように用いられる。また、濃塩酸(35重量%)の場合であれば、通常、イサチンに対して、10〜30重量%程度の範囲で用いられる。
【0014】
本発明によれば、o−クレゾールとイサチンの反応は、前述したように、水の存在下に行われるが、この水は、o−クレゾールの凝固点を下げるために役立ち、また、触媒として、塩化水素ガスを用いるとき、反応系における酸触媒濃度を高めて、所要の反応速度を速めるためにも役立つ。
【0015】
本発明の方法においては、上述したようにして、o−クレゾールとイサチンの反応を行い、反応終了後、反応混合物として得られる酸触媒を含むスラリーをアルカリ水溶液を用いて中和する。
【0016】
上記アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の水溶液が用いられる。このアルカリ水溶液の濃度は、通常、5〜30重量%の範囲であり、好ましくは、12〜20重量%の範囲である。本発明によれば、このようなアルカリ水溶液を80〜110℃程度、好ましくは、90〜105℃程度、特に好ましくは、100〜105℃程度の温度にて上記スラリーに加え、スラリーが弱酸性となるように、通常、pHが6.5〜4.0の範囲、好ましくは、pHが5.0〜4.0の範囲になるように中和する。
【0017】
酸触媒を用いて得られる製品(イサチンビス(o−クレゾール))中への塩素等の不純物の混入を避けて、高純度品を得るためには、上記スラリーをアルカリにて正確に中和することが必要である。しかし、上述したように、o−クレゾールとイサチンとの反応終了後、反応混合物は、反応生成物のアダクト結晶を含むスラリーとして得られる。そこで、このスラリーを中和するに際して、上記アダクト結晶は、酸触媒を包含しているので、スラリーを正確に中和するためには、スラリーを溶液状態にして中和するのが好ましい。しかし、スラリー中のアダクト結晶は、通常、常圧下においては、スラリーの還流温度においても溶解しないので、還流温度を上限として、できるだけ高い温度で中和を行うのが好ましい。
【0018】
しかしながら、スラリーをこのような高い温度で中和するときは、スラリー中のアダクト結晶の一部からo−クレゾールが解離(脱アダクト)して、イサチンビス(o−クレゾール)結晶が生成する。従って、この後にスラリーを濾過(一次晶析濾過)すれば、一次晶析濾過物中にアダクト結晶と脱アダクト結晶が共存して、反応生成物中の残留o―クレゾールの量が一定せず、かくして、その後の精製工程において、反応生成物の有機溶剤への溶解性や、また、二次晶析濾過における収率が安定しないという不都合が生じる。
【0019】
そこで、本発明によれば、反応終了後に得られたスラリーをアルカリ水溶液を用いて正確に中和するために、中和する際のスラリーの温度を高くして、しかも、その温度に一定時間以上保持することによって、中和工程後の一次晶析濾過物をすべて、脱アダクト結晶、即ち、イサチンビス(o−クレゾール)結晶として得ることによって、上記不都合を解決したものである。
【0020】
即ち、本発明によれば、反応終了後、得られたスラリーに、上述したように、80〜110℃の範囲の温度でアルカリ水溶液を加えて中和した後、この反応混合物を上記範囲の温度を保持したまま、攪拌下に、少なくとも0.5時間以上保持し、かくして、スラリー中のイサチンビス(o−クレゾール)アダクト結晶をすべて脱アダクトさせて、イサチンビス(o−クレゾール)結晶とする。
【0021】
スラリーを上記温度に保持する時間は、その温度にもよるが、例えば、スラリーを100℃に保持するとき、その保持時間は、好ましくは、1〜2時間程度である。
【0022】
この後、上記スラリーに、例えば、トルエン等の芳香族炭化水素を晶析溶媒として加え、冷却した後、晶析濾過(一次晶析濾過)すれば、イサチンビス(o−クレゾール)の粗結晶を得ることができる。
【0023】
本発明によれば、反応終了後、得られたスラリーをこのように中和することによって、反応生成物(イサチンビス(o−クレゾール))中の残存o−クレゾール量を一定の水準に安定して低減することができ、更に、ナトリウムや塩素等の不純物元素を著しく低減することができる。必要に応じて、この一次晶析濾過物を精製すれば、高純度品を容易に安定して得ることができる。
【0024】
上記一次晶析濾過物から高純度精製品を得るには、通常、一次濾過物を、例えば、メタノール、エタノール等の水溶性の低級脂肪族アルコール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の水不溶性の低級脂肪族ケトン等の有機溶剤に溶解する。次に、用いた溶剤が上述したような水溶性の低級脂肪族アルコールの場合には、例えば、キュノ(株)製「キュノフィルター」のようなゼーター電位フィルターを用いて、金属イオン不純物を除去し、また、用いた溶剤が上述したような水不溶性の低級脂肪族ケトンの場合には、水洗し、必要に応じて、上記ゼーター電位フィルターを用いて濾過した後、晶析濾過(二次晶析濾過)を行い、かくして、得られた濾過生成物を減圧乾燥等すればよい。
【0025】
本発明によれば、反応終了後、スラリーとして得られる反応混合物を所定の温度でアルカリにて中和し、その後、その温度に一定時間以上保持することによって、スラリーを正確に中和することができ、加えて、一次晶析濾過物をイサチンビス(o−クレゾール)結晶として得ることができ、その結果、一次晶析濾過物として、イサチンビス(o−クレゾール)の純度が97〜99重量%程度と高いものを得ることができ、しかも、一次晶析濾過物中の残存o−クレゾール量を、通常、0.5重量%程度以下に安定して低減することができる。
【0026】
かくして、本発明によれば、例えば、純度99.5重量%%以上、o−クレゾール残存量1000ppm以下、不純物ナトリウム及び塩素それぞれ0.1ppm以下の安定した品質を有する高純度イサチンビス(o−クレゾール)を残存o−クレゾール量の変動も殆どなしに、製品収率75%以上で得ることができる。
【0027】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【0028】
参考例1
温度計、滴下漏斗、還流冷却器及び攪拌機を備えた0.5L容量の四つ口フラスコにo−クレゾール63.4g(0.59モル)と35%塩酸13.5gを仕込んだ。
【0029】
この混合物の温度を約35℃とし、攪拌下に、反応系内を窒素ガスで置換した後、イサチン45.0g(0.31モル)、水9.0g及びo−クレゾール135g(1.25モル)の混合物を80℃の温度にて2時間で滴下した。この後、温度を約35℃に保持しながら、攪拌下に、更に、反応を4時間行った。
【0030】
反応終了後、得られた反応混合物はイサチンビス(o−クレゾール)のo−クレゾールアダクト結晶を含むスラリーであった。また、反応混合物を液体クロマトグラフィーで分析したところ、目的とするイサチンビス(o−クレゾール)の存在収率は95.9モル%であった。
【0031】
実施例1
参考例1で得られた反応終了後の反応混合物を約100℃に昇温し、75%リン酸0.3gを加えた後、16%水酸化ナトリウム水溶液約32.7gを加えて、そのpHを約4.5に調整した。この後、温度を100℃に維持したまま、更に、攪拌下に1時間保持した。
【0032】
この反応混合物を80℃まで冷却した後、トルエン90.0gを加え、30℃まで冷却して、結晶を析出させ、これを濾別し、乾燥して、一次晶析濾過物83.2gを得た。この一次晶析濾過物は、ガスクロマトグラフィー分析の結果、イサチンビス(o−クレゾール)98.5%とo−クレゾール0.3%を含むものであった。
【0033】
比較例1
参考例1で得られた反応終了後の反応混合物を約100℃に昇温し、75%リン酸0.3gを加えた後、16%水酸化ナトリウム水溶液約32.7gを加えて、そのpHを約4.5に調整した。この後、直ちにこの反応混合物を80℃まで冷却した後、トルエン90.0gを加え、30℃まで冷却して、結晶を析出させ、これを濾別し、乾燥して、一次晶析濾過物97.9gを得た。この一次晶析濾過物は、ガスクロマトグラフィー分析の結果、イサチンビス(o−クレゾール)86.9%とo−クレゾール11.7%とを含むものであった。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、一次晶析濾過物をイサチンビス(o−クレゾール)結晶として得ることができ、その結果、一次晶析濾過物中のo−クレゾール残存量を安定して低減することができ、この一次晶析濾過物を精製することによって、安定した品質を有する高純度品を容易に得ることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for stably producing high-purity isatin bis (o-cresol) with high yield.
[0002]
[Prior art]
The following formula:
[Chemical 1]
Figure 0004035286
[0004]
In recent years, isatin bis (o-cresol) represented by the formula has been used as a raw material for synthetic resins, and in particular, in the production of polycarbonate resins, a branch for improving the mechanical strength and melt characteristics (blow moldability) of the resins. It is used as a sex copolymerization component.
[0005]
Thus, when using isatin bis (o-cresol) as a raw material for the polycarbonate resin, a high-purity product having no residue such as a raw material, a reaction by-product, a neutralizing agent in the neutralization step after completion of the reaction, There is a demand for a high-purity product that does not contain residual o-cresol, impurities such as sodium and chlorine, and has no color.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in order to meet the above-mentioned demands in the production of isatin bis (o-cresol), and does not contain impurities such as high-purity products, particularly residual o-cresol, sodium and chlorine. It is an object of the present invention to provide a method for stably producing a high-purity isatin bis (o-cresol) free of odors in a high yield.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, in a method for producing isatin bis (o-cresol) by reacting o-cresol and isatin in the presence of water and an acid catalyst, the resulting slurry is heated to a temperature of 80 to 110 ° C. after completion of the reaction. The method for producing isatin bis (o-cresol) is characterized in that, after neutralizing with alcal, the mixture is further kept under stirring in the above temperature range for at least 0.5 hours.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In general, isatin bis (o-cresol) is reacted with isatin and o-cresol in the presence of water and an acid catalyst (reaction step), and the resulting reaction mixture is neutralized with an aqueous alkali solution (neutralization step). It is obtained by crystallizing and separating the generated crude isatin bis (o-cresol) (primary crystallization). If this primary crystallization filtrate is purified as needed (secondary crystallization separation), purified isatin bis (o-cresol) can be obtained. The method of the present invention is characterized in that after completion of the reaction, the obtained reaction mixture is neutralized with an alkali under predetermined conditions.
[0009]
The reaction between o-cresol and isatin is usually carried out by using o-cresol in an excess amount relative to isatin, for example, usually using about 4 to 8 mole parts per mole of isatin. The reaction is carried out in the presence of an acid catalyst at a reaction temperature in the range of 30 to 45 ° C. Here, since the isatin bis (o-cresol) produced has low solubility in o-cresol, at the reaction temperature in the above range, the reaction mixture is composed of isatin bis (o-cresol) and o-cresol. It is obtained as a slurry containing an adduct, that is, adduct crystals of isatin bis (o-cresol) / o-cresol molar ratio 2/1. In such a reaction, the yield is usually about 75 to 85%, and the slurry after completion of the reaction usually contains about 40 to 45% by weight of adduct crystals.
[0010]
In the reaction of o-cresol and isatin, if necessary, aromatic hydrocarbons such as toluene, xylene, mesitylene and the like are added together with o-cresol in an amount of 50 to 300 with respect to the total amount of o-cresol and isatin. You may use it in the ratio of about weight%.
[0011]
In the reaction of o-cresol and isatin, the water used together with o-cresol may be an amount that partially dissolves the isatin used in the reaction, and is usually about 10 to 30% by weight, preferably about isatin. It is in the range of about 15 to 25% by weight.
[0012]
In the reaction of o-cresol and isatin, mineral acids are used as the acid catalyst. Examples of such mineral acids include hydrogen chloride gas, concentrated hydrochloric acid, concentrated sulfuric acid, phosphoric acid, methanesulfonic acid, and the like. These are used alone or as a mixture of two or more. Of these, hydrogen chloride gas is particularly preferably used.
[0013]
Such a catalyst is usually used so as to have a saturated concentration with respect to the reaction mixture, for example, when hydrogen chloride gas is used as a catalyst. In the case of concentrated hydrochloric acid (35% by weight), it is usually used in the range of about 10 to 30% by weight with respect to isatin.
[0014]
According to the present invention, the reaction between o-cresol and isatin is carried out in the presence of water, as described above. This water serves to lower the freezing point of o-cresol, and as a catalyst, When hydrogen gas is used, it also serves to increase the acid catalyst concentration in the reaction system and increase the required reaction rate.
[0015]
In the method of the present invention, as described above, the reaction between o-cresol and isatin is performed, and after completion of the reaction, the slurry containing the acid catalyst obtained as a reaction mixture is neutralized using an aqueous alkaline solution.
[0016]
As the alkaline aqueous solution, for example, an aqueous solution of an alkali metal hydroxide such as sodium hydroxide or potassium hydroxide is used. The concentration of the alkaline aqueous solution is usually in the range of 5 to 30% by weight, and preferably in the range of 12 to 20% by weight. According to the present invention, such an alkaline aqueous solution is added to the above slurry at a temperature of about 80 to 110 ° C., preferably about 90 to 105 ° C., particularly preferably about 100 to 105 ° C. Thus, neutralization is usually carried out so that the pH is in the range of 6.5 to 4.0, preferably in the range of 5.0 to 4.0.
[0017]
In order to avoid contamination of impurities such as chlorine in the product (isatin bis (o-cresol)) obtained using an acid catalyst and to obtain a high purity product, the slurry should be neutralized accurately with alkali. is required. However, as described above, after completion of the reaction between o-cresol and isatin, the reaction mixture is obtained as a slurry containing adduct crystals of the reaction product. Therefore, when the slurry is neutralized, the adduct crystal includes an acid catalyst. Therefore, in order to neutralize the slurry accurately, it is preferable to neutralize the slurry in a solution state. However, since adduct crystals in the slurry do not normally dissolve at the reflux temperature of the slurry under normal pressure, it is preferable to neutralize at the highest possible temperature with the reflux temperature as the upper limit.
[0018]
However, when the slurry is neutralized at such a high temperature, o-cresol is dissociated (deadducted) from a part of the adduct crystals in the slurry, and isatin bis (o-cresol) crystals are formed. Therefore, if the slurry is filtered after this (primary crystallization filtration), adduct crystals and de-adduct crystals coexist in the primary crystallization filtrate, and the amount of residual o-cresol in the reaction product is not constant, Thus, in the subsequent purification step, there arises a disadvantage that the solubility of the reaction product in the organic solvent and the yield in the secondary crystallization filtration are not stable.
[0019]
Therefore, according to the present invention, in order to accurately neutralize the slurry obtained after completion of the reaction using an alkaline aqueous solution, the temperature of the slurry at the time of neutralization is increased, and the temperature is maintained for a certain time or more. By holding, all the primary crystallization filtrates after the neutralization step are obtained as deadducted crystals, that is, isatin bis (o-cresol) crystals, thereby solving the above inconveniences.
[0020]
That is, according to the present invention, after completion of the reaction, the obtained slurry is neutralized by adding an alkaline aqueous solution at a temperature in the range of 80 to 110 ° C. as described above, and then the reaction mixture is heated to a temperature in the above range. With the stirring, the mixture is held for at least 0.5 hours or more, and thus, all the isatin bis (o-cresol) adduct crystals in the slurry are deadducted to form isatin bis (o-cresol) crystals.
[0021]
Although the time for holding the slurry at the above temperature depends on the temperature, for example, when the slurry is held at 100 ° C., the holding time is preferably about 1 to 2 hours.
[0022]
After that, for example, an aromatic hydrocarbon such as toluene is added to the slurry as a crystallization solvent, cooled, and then subjected to crystallization filtration (primary crystallization filtration) to obtain crude crystals of isatin bis (o-cresol). be able to.
[0023]
According to the present invention, after the reaction is completed, the obtained slurry is neutralized in this way, so that the amount of residual o-cresol in the reaction product (isatin bis (o-cresol)) is stabilized at a certain level. Further, impurity elements such as sodium and chlorine can be remarkably reduced. If this primary crystallization filtrate is purified as required, a high-purity product can be obtained easily and stably.
[0024]
In order to obtain a high-purity purified product from the primary crystallization filtrate, usually the primary filtrate is a water-soluble lower aliphatic alcohol such as methanol or ethanol, or a water-insoluble lower fat such as methyl ethyl ketone or methyl isobutyl ketone. Dissolves in organic solvents such as group ketones. Next, when the solvent used is a water-soluble lower aliphatic alcohol as described above, the metal ion impurities are removed using, for example, a zeta potential filter such as “Cuno Filter” manufactured by Cuno Co., Ltd. If the solvent used is a water-insoluble lower aliphatic ketone as described above, it is washed with water and, if necessary, filtered using the zeta potential filter, followed by crystallization filtration (secondary crystallization). Filtration) is performed, and the filtration product thus obtained may be dried under reduced pressure or the like.
[0025]
According to the present invention, after completion of the reaction, the reaction mixture obtained as a slurry is neutralized with an alkali at a predetermined temperature, and then the slurry is accurately neutralized by maintaining the temperature at that temperature for a certain period of time. In addition, the primary crystallization filtrate can be obtained as isatin bis (o-cresol) crystals. As a result, the purity of isatin bis (o-cresol) is about 97 to 99% by weight as the primary crystallization filtrate. In addition, a high amount can be obtained, and the amount of residual o-cresol in the primary crystallization filtrate can be stably reduced to about 0.5% by weight or less.
[0026]
Thus, according to the present invention, for example, high-purity isatin bis (o-cresol) having a stable quality of purity 99.5% by weight or more, residual amount of o-cresol 1000 ppm or less, impurity sodium and chlorine 0.1 ppm or less, respectively. Can be obtained with a product yield of 75% or more with little variation in the amount of residual o-cresol.
[0027]
【Example】
EXAMPLES The present invention will be described below with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples.
[0028]
Reference example 1
In a 0.5 L four-necked flask equipped with a thermometer, a dropping funnel, a reflux condenser and a stirrer, 63.4 g (0.59 mol) of o-cresol and 13.5 g of 35% hydrochloric acid were charged.
[0029]
The temperature of the mixture was adjusted to about 35 ° C., and the inside of the reaction system was replaced with nitrogen gas with stirring. Then, 45.0 g (0.31 mol) of isatin, 9.0 g of water and 135 g of o-cresol (1.25 mol) were obtained. ) Was added dropwise at 80 ° C. over 2 hours. Thereafter, while maintaining the temperature at about 35 ° C., the reaction was further performed for 4 hours under stirring.
[0030]
After completion of the reaction, the resulting reaction mixture was a slurry containing isatin bis (o-cresol) o-cresol adduct crystals. Further, when the reaction mixture was analyzed by liquid chromatography, the yield of the target isatin bis (o-cresol) was 95.9 mol%.
[0031]
Example 1
The reaction mixture obtained in Reference Example 1 after completion of the reaction was heated to about 100 ° C., added with 0.3 g of 75% phosphoric acid, and then added with about 32.7 g of a 16% aqueous sodium hydroxide solution to adjust its pH. Was adjusted to about 4.5. Thereafter, while maintaining the temperature at 100 ° C., the mixture was further kept for 1 hour under stirring.
[0032]
After cooling the reaction mixture to 80 ° C., 90.0 g of toluene was added and cooled to 30 ° C. to precipitate crystals, which were filtered off and dried to obtain 83.2 g of a primary crystallization filtrate. It was. As a result of gas chromatography analysis, this primary crystallization filtrate was found to contain 98.5% isatin bis (o-cresol) and 0.3% o-cresol.
[0033]
Comparative Example 1
The reaction mixture obtained in Reference Example 1 after completion of the reaction was heated to about 100 ° C., added with 0.3 g of 75% phosphoric acid, and then added with about 32.7 g of a 16% aqueous sodium hydroxide solution to adjust its pH. Was adjusted to about 4.5. Thereafter, the reaction mixture was immediately cooled to 80 ° C., 90.0 g of toluene was added, and the mixture was cooled to 30 ° C. to precipitate crystals, which were separated by filtration, dried, and primary crystallization filtrate 97. .9 g was obtained. As a result of gas chromatography analysis, this primary crystallization filtrate was found to contain 86.9% isatin bis (o-cresol) and 11.7% o-cresol.
[0034]
【The invention's effect】
According to the present invention, the primary crystallization filtrate can be obtained as isatin bis (o-cresol) crystals, and as a result, the residual amount of o-cresol in the primary crystallization filtrate can be stably reduced. By purifying the primary crystallization filtrate, a high-purity product having stable quality can be easily obtained.

Claims (1)

o−クレゾールとイサチンを水と酸触媒の存在下に反応させて、イサチンビス(o−クレゾール)を製造する方法において、反応終了後、得られたスラリーを温度80〜110℃においてアルカリにて中和した後、更に、攪拌下、上記温度範囲で少なくとも0.5時間保持することを特徴とするイサチンビス(o―クレゾール)の製造方法。In the method of producing isatin bis (o-cresol) by reacting o-cresol and isatin in the presence of water and an acid catalyst, the resulting slurry is neutralized with an alkali at a temperature of 80 to 110 ° C. Then, the method is further maintained under stirring at the above temperature range for at least 0.5 hour, and a method for producing isatin bis (o-cresol).
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