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JP4034598B2 - Propylene resin laminate - Google Patents

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JP4034598B2
JP4034598B2 JP2002162547A JP2002162547A JP4034598B2 JP 4034598 B2 JP4034598 B2 JP 4034598B2 JP 2002162547 A JP2002162547 A JP 2002162547A JP 2002162547 A JP2002162547 A JP 2002162547A JP 4034598 B2 JP4034598 B2 JP 4034598B2
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稔久 石原
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Japan Polypropylene Corp
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スナック菓子、即席ラーメン等の食品包装用に使用される積層体に関する。詳しくは、エチレン系樹脂層とプロピレン系樹脂層との積層体であって、層間接着性、ヒートシール強度、耐圧強度、光沢性、透明性、剛性、耐油性に優れた樹脂積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
光沢性、透明性、剛性、耐油性の要求される食品包装用のポリオレフィン樹脂フィルム積層体として、熱可塑性樹脂フィルム等の基材に高圧法低密度ポリエチレンを溶融押出しし、無延伸ポリプロピレンフィルムをサンドイッチラミネートした積層体が知られている。このような積層体は、高圧法低密度ポリエチレンと無延伸ポリプロピレンフィルムとの層間接着性が十分でないため、無延伸ポリプロピレンフィルムに酸化処理を施し、アンカコート剤を介するものが多い。或いは又、無延伸ポリプロピレンフィルムの表面層に特殊な樹脂層を設ける方法が取られている。
【0003】
しかし、このような方法では無延伸ポリプロピレンフィルムの酸化処理のバラツキや添加剤のブリード等によって層間接着性を阻害することがある。又、ラミネート加工メーカーが所有しているラミネート装置がラミネート部を2ヶ所設けたタンデムラミネート装置が主流になっており、サンドイッチ方式では装置をフルに活用出来ない問題もある。
現状では、エチレン系樹脂層に結晶性プロピレン系樹脂を酸化処理せず、アンカーコート剤を介さずに溶融押出ラミネートで積層しても層間接着性、ヒートシール強度、耐圧強度が弱く食品等の包装用として使用するには不充分である。又、熱可塑性樹脂フィルム等の基材に直接ポリプロピレン系樹脂を溶融押出ラミネートで積層しても、良好なアンカーコート剤や酸化処理方法がなく、十分な接着強度が得られないため、ヒートシール強度、耐圧強度に優れた積層体が得られない。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記従来技術の欠点を克服すべく鋭意検討を重ねた結果、特定物性のエチレン・α―オレフィン共重合体と特定物性のプロピレン・α―オレフィン共重合体とを組み合わせることにより、添加剤等に影響されることなく、エチレン系樹脂層と結晶性ポリプロピレン系樹脂層との層間接着性に優れ、ヒートシール強度、耐圧強度が強く、光沢性、透明性、剛性に優れた積層体を溶融押出ラミネート加工できることを見出し、本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち本発明は、基材上に下記(A)樹脂を積層し、該(A)樹脂層の表面に下記(B)樹脂層を溶融押出ラミネート加工により積層したプロピレン系樹脂積層体に存する。
(A)樹脂層:メタロセン触媒を用いて重合され、かつ、下記物性(A1)〜(A3)を備えたエチレン・α―オレフィン共重合体を主成分としたエチレン系樹脂の層。
(A1)190℃におけるMFRが1〜50g/10分である。
(A2)密度が0.915g/cm3以下である。
(A3)DSCによって得られる全融解熱量(△Hm)に対する100℃までの融解熱量(△Hm100)が60%以上である。
(B)樹脂層:メタロセン触媒を用いて重合され、かつ、下記物性(B1)〜(B5)を備えたプロピレン・α―オレフィン共重合体を主成分としたプロピレン系樹脂の層。
(B1)230℃に於けるMFRが1〜50g/10分である。
(B2)DSCによる融解ピーク温度が(Tp)が110〜140℃である。
(B3)温度上昇溶離分別(TREF)によって得られる溶出曲線において、20重量%抽出される温度(T20)と80重量%抽出される温度(T80)の差:(T80−T20)が10℃以下である。
(B4)オルソジクロベンゼンを溶媒として40℃において抽出した抽出量が2.0重量%以下である。
(B5)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めた重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.5〜3.5である。
【0006】
【発明の実施の形態】
エチレン系共重合体樹脂
本発明のプロピレン系樹脂積層体において、まず基材層の上に、接着層として(A)樹脂層が使用される。ここに(A)樹脂とは、メタロセン触媒を用いて重合され、かつ、下記物性(A1)〜(A3)を備えたエチレン・α―オレフィン共重合体を主成分としたエチレン系樹脂である。以下、エチレン・α−オレフィン共重合体の製造法、及びそれが具備する各種の物性について順次に説明する。
【0007】
(モノマー構成)
本発明に使用されるエチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンから誘導される構成単位を主成分とするものであり、エチレン含有量が50重量%超過である。好ましくは60重量%超過、より好ましくは70重量%超過である。コモノマーとして用いられるα−オレフィンは、炭素数3〜20、好ましくは炭素数4〜12、より好ましくは炭素数4〜8の1−オレフィンである。具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1等を挙げることができる。かかるエチレン・α−オレフィン共重合体の具体例としては、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体等が特に好ましい。
【0008】
コモノマーとして用いられる上記α−オレフィンは1種類に限られず、ターポリマーのように2種類以上用いた多元系共重合体も好ましい。具体例としては、エチレン・プロピレン・ブテン3元共重合体、エチレン・プロピレン・ヘキセン3元共重合体等が挙げられる。なお、本発明でのエチレン含有量は、下記の13C−NMR法によって決定されるものである。
▲1▼装置:日本電子社製 JEOL−GSX270
▲2▼濃度:300mg/2mL
▲3▼溶媒:オルソジクロロベンゼン
【0009】
(重合触媒及び重合法)
本発明に用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、メタロセン触媒を用いる重合により容易に製造することができる。メタロセン触媒とは、▲1▼シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期表第4族の遷移金属化合物(いわゆるメタロセン化合物)と、▲2▼メタロセン化合物と反応して安定なイオン状態に活性化しうる助触媒と、必要により、▲3▼有機アルミニウム化合物とからなる触媒であり、各種の触媒が使用できる。
【0010】
▲1▼メタロセン化合物は、例えば、特開昭58−19309、特開昭59−95292、特開昭59−23011、特開昭60−35006、特開昭60−35007、特開昭60−35008、特開昭60−35009、特開昭61−130314、特開平3−163088、EP公開420,436、米国特許5,055,438、国際公開WO91、国際公開WO92/07123等の各公報に開示されている。
【0011】
更に具体的には、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(アズレニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、(シクロペンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(3,5−ジメチルペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン1,2−ビス(4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
【0012】
ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス[1−(2−メチル−4,5−ベンゾ(インデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−ナフチル−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレンビス[1−(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4−(フェニルインデニル))]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−(フェニルインデニル))]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−ナフチル−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリドなどのジルコニウム化合物が例示できる。上記において、ジルコニウムをハフニウムに置き換えた化合物も同様に使用できる。場合によっては、ジルコニウム化合物とハフニウム化合物の混合物を使用することもできる。
【0013】
メタロセン化合物は、無機または有機化合物の担体に担持して使用してもよい。該担体としては無機または有機化合物の多孔質酸化物が好ましく、具体的には、イオン交換性層状珪酸塩、SiO2、Al23、MgO、ZrO2、TiO2、B23、CaO、ZnO、BaO、ThO2等またはこれらの混合物が挙げられる。
【0014】
▲2▼本発明において用いられる助触媒としては、有機アルミニウムオキシ化合物(アルミノキサン化合物)、イオン交換性層状珪酸塩、ルイス酸、ホウ素化合物、酸化ランタンなどのランタノイド塩、酸化スズ等が挙げられる。
【0015】
▲3▼有機アルミニウム化合物としては、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジアルキルアルミニウムハライド;アルキルアルミニウムセスキハライド;アルキルアルミニウムジハライド;アルキルアルミニウムハイドライド、有機アルミニウムアルコキサイド等が挙げられる。
【0016】
重合様式は、触媒成分と各モノマーが効率よく接触するならば、あらゆる様式の方法を採用することができる。具体的には、これらの触媒の存在下でのスラリー法、気相流動床法や溶液法、あるいは圧力が200kg/cm2以上、重合温度が100℃以上での高圧バルク重合法等が挙げられる。好ましい製造法としては高圧バルク重合が挙げられる。
このようなエチレン系重合体は、メタロセン系ポリエチレンとして市販されているものの中から適宜選択し使用することもできる。市販品としては、デュポンダウ社製「アフィニティー」、日本ポリケム社製「カーネル」等が挙げられる。
【0017】
次に、本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体が具備する各種の物性について説明する。
(A1)190℃におけるメルトフローレート(MFR)
エチレン・α―オレフィン共重合体は、MFRが1〜50g/10分、好ましくは3〜40g/10分のものである。MFRが上記範囲より低いと樹脂を溶融押出する際の押出負荷が高くなり、また成形時フィルム表面の肌荒れが発生するので好ましくない。MFRが上記範囲を超えるとフィルムの製膜安定性が低下するので好ましくない。MFRはエチレン系重合体の分子量の尺度として用いられ、重合に際して水素など分子量調整剤、β水素引き抜きの速度制御などにより適宜調整することが可能である。
なお、MFRの測定はJIS−K6922−2:1997付属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して行った。
【0018】
(A2)密度
エチレン・α―オレフィン共重合体は、密度が0.915g/cm3以下、好ましくは0.910g/cm3以下である。密度が0.915g/cm3を越えては、プロピレン系共重合体樹脂層との層間接着性が悪化する。
なお、密度はJIS K6922―2:1997付属書の密度勾配管法により測定したものである。
【0019】
(A3)DSCによって得られる全融解熱量(△Hm)に対する100℃までの融解熱量(△Hm 100
エチレン・α―オレフィン共重合体は、プロピレン系共重合体との接着性の観点から示差走査熱量計(DSC)により測定された全融解熱量(△Hm)に対する100℃までの融解熱量(△Hm100)が60%以上、好ましくは70%以上である。60%未満のものはプロピレン系共重合体樹脂との層間接着性に劣る。なお、DSC測定は以下の通り実施される。すなわち、示差走査型熱量計(DSC)を用い、サンプルを約5mg採り、200℃で5分間保持した後、40℃まで10℃/分の降温スピードで冷却する。続いて10℃/分の昇温スピードで融解させた時に得られる融解熱量曲線から△Hmおよび△Hm100を得る。すなわち該融解熱量曲線において、最初の吸熱が開始した温度と全ての吸熱が終了した温度との間を直線で結んで融解熱量を求めるためのベースラインとし、融解熱量曲線とベースラインとに囲まれた部分に相当する融解熱量を全融解熱量(△Hm)に対する、低温側から起算した100℃までの融解熱量を100℃までの融解熱量(△Hm100)とした。
【0020】
エチレン・α―オレフィン共重合体には、押出ラミネート加工時の加工性(サージング現象、ネックイン)を改良するために、高圧ラジカル重合法低密度ポリエチレン(HPLD)を混合することができる。この場合、HPLDの好ましい配合量は、エチレン系樹脂組成物全体中の含有量として1〜50重量%である。1重量%未満では配合効果が発揮されず、一方50重量%を越えると、プロピレン系共重合体との層間接着性に劣り、ヒートシール強度、耐圧強度が低下する。
【0021】
エチレン・α―オレフィン共重合体には、本発明の目的が損なわれない範囲で各種添加剤、例えば造核剤、滑剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、防曇剤、着色剤、各種低分子ポリマー等を必要に応じて添加しても良い。
【0022】
プロピレン系共重合体
本発明の積層体において表面層として(B)樹脂層が使用される。ここに(B)樹脂とは、メタロセン触媒を用いて重合され、かつ、下記物性(B1)〜(B5)を備えたプロピレン・α―オレフィン共重合体を主成分としたプロピレン系樹脂である。以下、プロピレン・α−オレフィン共重合体の製造法、及びそれが具備する各種の物性について順次に説明する。
【0023】
(モノマー構成)
本発明に使用されるプロピレン系共重合体は、プロピレンから誘導される構成単位を主成分とするものであり、プロピレン含有量が50重量%超過である。好ましくは60重量%超過、より好ましくは70重量%超過である。コモノマーとして用いられるα−オレフィンは、好ましくはエチレンまたは炭素数4〜18の1−オレフィンである。具体的には、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1等を挙げることができる。また、α−オレフィンとしては1種または2種以上の組み合わせでもよい。かかるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体の具体例としては、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・1−ブテンランダム共重合体、プロピレン・1−ヘキセンランダム共重合体、プロピレン・エチレン・1−オクテンランダム共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテンランダム共重合体等が挙げられる。
【0024】
プロピレン系共重合体の具体例として、プロピレン単位を88〜99.5重量%、好ましくは91〜99重量%、より好ましくは92〜98.5重量%、α−オレフィンの単位を0.5〜12重量%、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは1.5〜8重量%を含有している共重合体が挙げられる。プロピレン単位が少ない場合、フィルムの剛性の低下ならびに好適な耐ブロッキング性が得られず、多すぎる場合は低温ヒートシール性が損なわれる。ここでプロピレン単位及びα−オレフィン単位は13C−NMR法によって計測される値である。
【0025】
(重合触媒及び重合法)
本発明に用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体は、(A)樹脂層を構成するエチレン・α−オレフィン共重合体と同様に、メタロセン触媒を用いて重合させることができる。触媒及び重合法は前記した範囲内外から適宜に選択できるが、プロピレン系樹脂の場合は、プロセスとしてスラリー法、気相流動床法、バルク法の態様が好ましい。
【0026】
次に、本発明のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体が具備する各種の物性について説明する。
(B1)230℃におけるメルトフローレート(MFR)
本発明で用いるプロピレン系共重合体のMFRは、1〜50g/10分、好ましくは2〜20g/10分、より好ましくは4〜15g/10分である。MFRが上記範囲より低い場合、押出性が低下し好適な生産性が得られず、上記範囲より高い場合にはフィルムの強度が低下する。ポリマーのMFRを調節するには、例えば、重合温度、触媒量、分子量調節剤としての水素の供給量など適宜調節する方法がとられる。
なお、MFRの測定は、JIS−K6921−2:1997付属書(230℃、21.18N荷重)に準拠して行った。
【0027】
(B2)融解ピーク温度(T PB
本発明で用いられるプロピレン系共重合体は、示差走査熱量計(DSC)による融解ピーク温度(TPB)が110〜140℃、好ましくは115〜135℃、更に好ましくは125〜135℃である。TPB が上記範囲より低い場合、剛性の低下ならびに好適な耐ブロッキング性が得られず、上記範囲より高い場合には低温ヒートシール性が損なわれる。TPB はα−オレフィン含量やその種類およびプロピレン構成単位のレジオ規則性などの影響を受けうる。α−オレフィンがエチレンの場合にはその含有量は1〜5重量%程度であり、α−オレフィンが1−ブテンの場合にはその含有量は3〜15重量%程度である。
PB の調節はα−オレフィンの共重合性、即ち分散度合いにより行うことができる。
【0028】
B3)20重量%が抽出される温度(T 20 )と80重量%が抽出される温度(T 80 )の差(T 80 −T 20
本発明で用いられるプロピレン系共重合体は、温度上昇溶離分別(TREF)によって得られる溶出曲線における20重量%が抽出される温度(T20)と80重量%が抽出される温度(T80)の差(T80−T20)が10℃以下である。T80−T20は、好ましくは8℃以下である。差が10℃を超過するものはエチレン系樹脂層との層間接着性に劣り、ヒートシール強度、耐圧強度が低下する。
ポリマーのT80−T20は、ポリマー中へのコモノマーの挿入の均一性を表す尺度として用いている。これはメタロセン触媒を使用して重合したことに起因しており、チーグラーナッタ触媒ではこのようなポリマーを製造することは困難である。
【0029】
なお、TREFの測定方法は、次の通りである。即ち、カラム温度の降下速度は、試料に含まれる結晶性成分の各温度における結晶化に必要な速度に、また、カラム温度の上昇速度は、各温度における溶出成分の溶解が完了し得る速度に調整する必要があり、このようなカラム温度の冷却速度及び昇温速度は、予備実験をして決定する。測定装置、条件等の詳細を下記に示す。
▲1▼装置 : 三菱化学社製 CFC T150A型
▲2▼検出器: MIRAN 1A赤外分光光度計(測定波長、3.42μm)
▲3▼溶媒 : オルソジクロロベンゼン
▲4▼流速 : 1.0mL/分
▲5▼測定濃度:30mg/10mL
▲6▼TREFカラム: 不活性担体(0.1mm径ガラスビーズ)
カラムサイズ 0.46mm径×15cm
▲7▼冷却速度:140℃から0℃まで160分で冷却した。
▲8▼測定操作:140℃に加熱したカラムに試料溶液(溶媒:オルソジクロロベンゼン、試料濃度:30mg/10mL)4mLを注入した後、100℃/120分の速度で0℃まで冷却して、試料ポリマーを充填剤表面に吸着(析出)させた。この時点において充填剤表面に吸着せず、溶媒に溶解している成分を0℃以下可溶分として溶出量を赤外検出器で検出し、各ステップ昇温毎に得られた結果を該温度まで積算することで求めた。
【0030】
(B4)オルソジクロロベンゼンによる40℃抽出量(W 40
本発明で用いられるプロピレン系共重合体は、オルソジクロロベンゼンによる40℃抽出量(W40)が2.0重量%以下、好ましくは1.0重量%以下である。上記範囲を超える場合は、ブロッキングやスリップ性が悪化する傾向であり、臭味に劣る。W40を調節する方法としてα−オレフィンの共重合量を制御する、また共重合性を制御する方法がある。
なお、W40はTREF法による40℃での抽出量として求めた。
【0031】
(B5)重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)
本発明で用いられるプロピレン系共重合体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は1.5〜3.5、好ましくは1.8〜3.3、より好ましくは2.0〜3.0である。Mw/Mnが上記範囲を超えると透明性が低下するので好ましくなく、上記未満では押出負荷が上昇したり、ドローレゾナンスが発生しやすくなるなど、加工適性が悪化する。
Mw/Mnを所定の範囲に調整する方法として適当なメタロセン触媒を選択する事があげられる。
【0032】
プロピレン・α−オレフィン共重合体には、押出ラミネート加工時の加工性(サージング現象、ネックイン)を改良するために、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(HPLD)又は/及び密度が0.900g/cm3以下のエチレン・α―オレフィン共重合体を混合することができる。
それぞれ単独で配合する場合、HPLDは通常1〜40重量%、好ましくは2〜30重量%、エチレン・α―オレフィン共重合体は、通常1〜40重量%、好ましくは2〜20重量%である。HPLDが1重量%未満では改良効果が充分ではなく、40重量%を越えると、透明性が悪化する。また、エチレン・α―オレフィン共重合体が1重量%未満では同様に改良効果が充分ではなく、20重量%を超過すると、ネックインが大きく加工性に劣り、剛性、ブロッキング性も低下する。HPLDとエチレン・α―オレフィン共重合体を併用する場合は、HPLDは通常1〜30重量%、好ましくは2〜20重量%、エチレン・α―オレフィン共重合体は通常1〜15重量%、好ましくは2〜20重量%の範囲から適宜に選択される。
【0033】
プロピレン共重合体は、必要により分解剤を用いて加熱変性してもよい。変性によってMFRを所望のレベルに調整することができる。例えばプロピレン共重合体に0.001〜0.1重量%の分解剤を混合し、150〜300℃で、10秒〜3分溶融混練することができる。分解剤として、ベンゾイルパーオキサイドなど過酸化物、アゾ化合物、過硫酸塩等が使用できる。
プロピレン共重合体には、本発明の目的が損なわれない範囲で各種添加剤、例えば造核剤、滑剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、防曇剤、着色剤、各種低分子ポリマー等を必要に応じて添加しても良い。これら添加混合は上記変性と同時に行うことが効果的である。
【0034】
本発明の積層体(フィルム)は、基材上に(A)樹脂を積層し、該(A)樹脂層の表面に(B)樹脂層を溶融押出ラミネート加工したものである。溶融押出ラミネート加工は、予め製造した基材上の(A)樹脂層の表面に溶融状態の(B)樹脂を押し出すことにより行われる。通常(A)樹脂層の片側表面に(B)樹脂層をラミネート加工するが、必要に応じて両側にラミネートすることができる。(A)樹脂層(エチレン系共重合体層)、及び(B)樹脂層(プロピレン系共重合体層)の各厚みは、通常1〜250μm、好ましくは3〜200μm、特に好ましくは5〜150μmである。
エチレン系共重合体樹脂、及びプロピレン系共重合体樹脂の溶融押出温度は、通常180〜310℃、好ましくは200〜300℃である。310℃を越えるとヒートシール性、ホットタック性、耐圧強度が低下する可能性がある。
本発明の積層体(フィルム)の基材層としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド樹脂などの熱可塑性樹脂フィルム、アルミ箔、紙等を使用することが出来る。更に本発明の積層体(フィルム)には、金属蒸着加工、コロナ放電処理加工、印刷加工等の各種フィルム加工処理を施すことが出来る。
基材上に(A)樹脂を積層する方法は特に限定されるものではなく、溶融押出ラミネート法、ドライラミネート法(ホットメルト法、接着剤法等)など公知の方法が採用できる。好ましくは前記した(B)樹脂の積層と同様に溶融押出ラミネート法が用いられる。
【0035】
次に本発明を実施例により更に詳細に説明するが本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
1.積層体(フィルム)の評価方法
(1)接着強度
積層フィルムを幅15mm、長さ100mmの試験片に切断し、長さ方向に50mmを手で剥離した後、引張試験機(島津製作所製テンシロン)で90度方向に300mm/分の引張速度で剥離した引張強度(g/15mm)の値を示した。
(2)ヒートシール強度
▲1▼ 積層フィルムの結晶性プロピレン系樹脂面同士を合わせ、幅200mm、長さ5mmの熱板ヒートシーラーにて、温度130、140、150、160℃、圧力2kg/cm2、押圧時間1秒でヒートシールした。
▲2▼ そのサンプルのヒートシール部が幅15mmになるよう試験片に切断し、引張試験(島津製作所製テンシロン)で300mm/分の引張速度で剥離した引張強度(kg/15mm)の値を示した。
(3)耐圧強度
積層フィルムの10×10cmの大きさで四方シールの袋に100ccの水を入れ、その袋に100kgの荷重をかけて3分間放置後に袋の破袋状態を目視で観察し、下記の評価基準で評価した。
袋のシール条件;シール温度:150℃、シール圧力:2kg/cm2、シール時間:1秒
評価袋数:各サンプル:10袋
袋の破袋状態 評価
破袋:0袋 水漏れ:0袋・・・・・・・ ○
破袋:1袋、 又は水漏れ:1〜2袋・・・・・ △
破袋:2〜4袋、又は水漏れ:3〜7袋 ・・・・ ×
破袋:5袋以上、又は水漏れ:8袋以上 ・・・・××
【0036】
2.実施例で使用した樹脂
(1)エチレン系共重合体樹脂
▲1▼ EP1(LLDPE−1)エチレン・1−ヘキセン共重合体樹脂、MFR:16.5g/10分、密度:0.898g/cm3、DSC測定による△Hmに対する△Hm100の割合:94%、日本ポリケム(株)製カーネルKS560(商品名)メタロセン系材料
▲2▼ EP2(LLDPE―2)エチレン・1−ヘキセン共重合体樹脂、MFR:3.5g/10分、密度:0.905g/cm3、DSC測定による△Hmに対する△Hm100の割合:91%、日本ポリケム(株)製カーネルKF370(商品名)メタロセン系材料
▲3▼ EP3(LLDPE―3)エチレン・1−ヘキセン共重合体樹脂、MFR:4.0g/10分、密度:0.918g/cm3 DSC測定による△Hmに対する△Hm100の割合:52%、日本ポリケム(株)製カーネルKF380(商品名)メタロセン系材料
▲4▼ EP4 (LLDPE―4)、エチレン・1−ヘキセン共重合体樹脂、MFR:2.2g/10分 密度:0.880g/cm3 DSC測定による△Hmに対する△Hm100の割合:98%、日本ポリケム(株)製カーネルKS240(商品名)メタロセン系材料
▲5▼ HPLD 高圧ラジカル法低密度ポリエチレン、MFR:14g/10分、密度:0.919g/cm3、日本ポリケム(株)製ノバテックLC701(商品名)
上記エチレン系共重合体樹脂▲1▼〜▲5▼の一覧を表1にまとめた。
【0037】
(2)プロピレン系共重合体樹脂
▲1▼ PP1 下記方法により得た、MFR:9.4g/10分、Tp:125.2℃のプロピレン・エチレンランダム共重合体パウダー。メタロセン系材料
イ。スメクタイト(イオン交換性層状珪酸塩)の化学処理
セパラブルフラスコ中で蒸留水1130gに96%硫酸(750g)を加え、その後スクメタイト族ケイ酸塩(水沢化学社製ベンクレイSL;平均粒径27μm、300g)を30℃で加えた。このスラリーを1.0℃/分で1時間かけて90℃まで昇温し、90℃で300分反応させた。この反応スラリーを1時間で室温まで冷却し、蒸留水でpH3まで洗浄した。得られた固体を、窒素気流下130℃で2日間予備乾燥後、53μm以上の粗大粒子を除去し、さらに200℃で2時間減圧乾燥することにより、スクメタイト208.3gを得た。このスクメタイトの組成は、Al:5.00wt%,Si:37.7wt%,Mg:0.80wt%,Fe:1.60wt%、Na<0.2wt%であり、Al/Si=0.138[mol/mol]であった。
セパラブルフラスコ中で硫酸リチウム1水和物(211g)に、蒸留水521gを加えて溶液とした後、上記スクメタイトを加えた。このスラリーを室温で240分攪拌した後、ヌッチェで濾過して粘土ケーキを得た。このケーキに蒸留水3000gを加えてスラリーとし、10分攪拌後、再び濾過してケーキを得た。この操作を3回繰り返し(最終濾液のpHは、6であった)て、得られたケーキを窒素気流下130℃で1日間予備乾燥後、53μm以上の粗大粒子を除去し、さらに200℃で2時間減圧乾燥することにより、化学処理スクメタイト80gを得た。この化学処理スクメタイトの組成は、Al:5.4wt%,Si:40.8wt%,Mg:0.63wt%,Fe:1.0wt%、Li:0.21wt%,Na:0.03wt%であり、Al/Si=0.138[mol/mol]であった。
ロ。固体触媒成分の調製
3つ口フラスコ(容積1l)中に上記で得られた化学処理スクメタイト20gを入れヘプタン(73ml)を加えてスラリーとし、これにトリノルマルオクチルアルミニウム(50mmol:濃度145.2mg/mlのヘプタン溶液を126.3ml)を加えて1時間攪拌後、ヘプタンで1/100まで洗浄し、全容積が200mlとなるようにヘプタンを加えた。
また別のフラスコ(容積200ml)中で、トルエンを3重量%含有するヘプタン(87ml)に[(r−)ジクロロ〔1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}〕ジルコニウム](0.3mmol)を加えてスラリーとした後、トリイソブチルアルミニウム(1.5mmol:濃度140mg/mlのヘプタン溶液を2.13ml)を加えて60分室温で攪拌し反応させた。この溶液を、上記の(トリノルマルオクチルアルミニウムと反応させた化学処理スクメタイトが入った)3lフラスコに加えて、室温で60分攪拌した。その後、ヘプタンを213ml追加し、このスラリーを1lオートクレーブに導入した。
オートクレーブの内部温度を40℃にした後、プロピレンを10kg/時の速度で2時間、40℃を保ちつつ予備重合を行った。その後、プロピレンフィードを止めて、内部温度は40℃のまま1時間残重合を行った。得られた触媒スラリーの上澄みをデカンテーションで除去し、この固体を3時間減圧乾燥することにより乾燥予備重合触媒72.9gを得た。予備重合倍率(予備重合ポリマーを固体触媒で除した値)は、2.63であった。
ハ。プロピレン・エチレン共重合体の製造
内容積400lの反応器に液状プロピレン、エチレン、水素およびトリイソブチルアルミニウム(TIBA)のヘキサン希釈溶液を連続的に供給し、内温を60℃に保持した。プロピレンの供給量は、123kg/時であり、エチレンの供給量は、3.5kg/時であり、水素の供給量は、0.21g/時であり、TIBAの供給量は、25g/時であった。前記予備重合触媒を流動パラフィン(東燃社製:ホワイトレックス335)に、濃度が20重量%となるよう調製し、3.0g/時でフィードした。
その結果、19kg/時のプロピレン・エチレンランダム共重合体を得た。得られたプロピレン・エチレンランダム共重合体は、MFR=9.4g/10分、エチレン含量=3.8重量%、融点=125.2℃、嵩密度=0.48g/ccであった。
【0038】
▲2▼ PP2 下記方法により得た、MFR:6.1g/10分、Tp:137℃のプロピレン・エチレンランダム共重合体パウダー。メタロセン系材料
イ.触媒の合成
内容積0.5リットルの攪拌翼のついたガラス製反応器に、WITCO社製SiO2担持メチルアルミノキサン2.4g(20.7mmol−Al)を添加し、n−ヘプタン50mlを導入し、あらかじめトルエンに希釈した(r)−ジメチルシリレンビス(2−メチルベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド溶液20.0ml(0.0637mmol)を加え、続いてトリイソブチルアルミニウム(TIBA)・n−ヘプタン溶液4.14ml(3.03mmol)を加えた。室温にて2時間反応した後、プロピレンをフローさせ、予備重合を実施した。
ロ。プロピレン・エチレン共重合体の製造
内容積200リットルの攪拌式オートクレーブ内をプロピレンで十分置換した後、n−ヘプタンで希釈したトリエチルアルミニウムを3g、液化プロピレン45kg、エチレン0.77kgを導入し、内温を30℃に維持した。次いで、先に合成した固体触媒(予備重合ポリマーを除いた重量として)1.0gを加えた。その後、65℃に昇温して重合を開始させ、3時間その温度を維持した。ここでエタノール100mlを添加して反応を停止させた。残ガスをパージし、ポリマーを乾燥した。その結果、MFRが6.1g/10分、エチレン含量が2.2モル%、DSCによる融解ピーク温度が137℃、40℃におけるオルソジクロロベンゼンによる抽出量が0.1重量%、重量平均分子量と数平均分子量との比が2.39であるプロピレン・エチレンランダム共重合体が得られた。
【0039】
▲3▼ PP3 下記方法により得た、MFR:5.1g/10分、Tp:136℃のプロピレン・エチレンランダム共重合体パウダー。チーグラー系材料
製造法
重合
内容積200リットルの攪拌式オートクレーブをプロピレンで充分置換した後、精製したn−ヘプタン60リットルを導入し、ジエチルアルミニウムクロリド45g、丸紅ソルベ−社製三塩化チタン触媒16gを55℃でプロピレン雰囲気下で導入した。更に、気相部水素濃度を5.5容量%に保ちながら、55℃の温度で、プロピレン5.8kg/時間及びエチレンを0.36kg/時間のフィード速度で4時間フィードした後、更に1時間重合を継続した。その後、生成物を濾過し、乾燥を行って、プロピレン・エチレンランダム共重合体を得た。
上記プロピレン系共重合体樹脂▲1▼〜▲3▼の一覧を表2にまとめた。
【0040】
[実施例1]
(1)EP1:80重量%とHPLD:20重量%とのエチレン系樹脂組成物を口径90φmmの押出機に装着したTダイスから樹脂温度290℃で肉厚15μmでフィルム状に押出した。
(2)次いで、押出ラミネート装置の繰出部より厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)(ダイヤホイルヘキスト社製、ダイヤホイル(商品名))を繰り出し、その片面にアンカコート剤(ウレタン系接着剤)を塗布し、乾燥後、該塗布面にTダイスから押し出された上記エチレン系樹脂フィルムとの間をオゾン処理して、積層した。
(3)次いで、PP1:87重量%、HPLD:8重量%、EP4:5重量%からなるプロピレン系樹脂組成物100重量部に対して、フェノール系酸化防止剤(チバガイギー社製イルガノックス1010)を0.1重量部、リン系酸化防止剤(チバガイギー社製イルガフォス168)を0.1重量部、ステアリン酸カルシュウムを0.05重量部、過酸化物(日本油脂社製パーヘキシン25B)を0.02重量部それぞれ配合し、ヘルシンキミキサーにて攪拌した後、押出機にて溶融押出し、MFR:15g/10分のペレット状プロピレン系樹脂組成物を得た。その組成物を口径90φmmの押出機に装着したTダイスから樹脂温度290℃で肉厚20μmでフィルム状に押出し、先に積層した積層体のEP面に積層し、PET/EP/PPの積層体を得た。
【0041】
[実施例2]
実施例1において、PP1をPP2に、過酸化物の使用量0.02重量部を0.025重量部にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にしてMFR:14g/10分のペレット状プロピレン系樹脂組成物を得た。該プロピレン系樹脂組成物を使用し、以下は実施例1と同様にして積層体を得た。
【0042】
[実施例3]
実施例1において、EP1をEP2に変更してエチレン系樹脂組成物を得た。該エチレン系樹脂組成物を使用し、以下は実施例1と同様にして積層体を得た。
【0043】
[実施例4]
実施例1において、EP1とHPLDの配合量をEP1:60重量%、HPLD:40重量%に変更した以外は実施例1と同様にしてエチレン系樹脂組成物を得た。該エチレン系樹脂組成物を使用し、以下は実施例1と同様にして積層体を得た。
【0044】
[実施例5]
実施例1において、基材をPET12μm/アルミ箔7μmのドライラミネート品に変更した以外は実施例1と同様にしてPET/AL箔/EP/PPの積層体を得た。なお、ドライラミネート品は、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)(ダイヤホイルヘキスト社製、ダイヤホイル(商品名))にウレタン系接着剤を塗布し、乾燥後、該塗布面に厚さ7μmのアルミ箔(東洋アルミ社製)を積層して作成した。
【0045】
[実施例6]
実施例1において、基材を厚さ15μmの2軸延伸ポリアミド樹脂フィルム(NY)(ユニチカ社製エンブレム)に変更した以外は実施例1と同様にしてNY/EP/PPの積層体を得た。NY側のアンカーコート処理、エチレン系樹脂フィルムのオゾン処理も実施例1と同様である。
【0046】
[実施例7]
(1)エチレン系樹脂EP2を口径90φmmの押出機に装着したTダイスから樹脂温度250℃で肉厚25μmでフィルム状に押出し、冷却ロールで冷却し、片面をコロナ処理して巻き取った。
(2)次いで、ドライラミネート装置の繰出部よりPETフィルムを繰り出し、その片面にウレタン系接着剤を塗布し、乾燥後、上記のフィルムのコロナ処理面と圧着しPET/EPのドライラミネート積層体を得た。
(3)以下は実施例1と同様にしてPET/EP/PPの積層体を得た。
【0047】
[実施例8]
実施例1において、プロピレン系樹脂組成物としてHPLDとEP4を混合することなくPP1を100%使用し、以下、実施例1と同様の安定剤処方を行ったところMFR20g/10分のペレット状プロピレン系樹脂組成物を得た。
その組成物を口径90φmmの押出機に装着したTダイスから樹脂温度290℃で肉厚50μmでフィルム状に押出し、先に製造した積層体のEP面に積層し、PET/EP/PPの積層体を得た。なお、PPフィルムの厚さはサージング現象を避けるため厚めに設定した。
【0048】
[実施例9]
実施例1において、プロピレン系樹脂組成物の調製に当たり過酸化物(P25B)を混合することなく、以下、実施例1と同様の安定剤処方を行ったところMFR10g/10分のペレット状プロピレン系樹脂組成物を得た。
得られたプロピレン系樹脂組成物を使用して厚さ30μmのPPフィルムを押出し、以下、実施例1と同様にしてPET/EP/PPの積層体を得た。
実施例1〜9で得られた積層体のフィルム厚さ構成及び各層組成物の配合処方を表3に、積層体の評価結果を表5に示す。
【0049】
[比較例1]
実施例1において、PP1をPP3に、過酸化物の使用量0.02重量部を0.025重量部にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にしてMFR:16g/10分のペレット状プロピレン系樹脂組成物を得た。該プロピレン系樹脂組成物を使用し、以下は実施例1と同様にしてPET/EP/PPの積層体を得た。
【0050】
[比較例2]
実施例1において、EP1をEP3に変更してエチレン系樹脂組成物を得た。該エチレン系樹脂組成物を使用し、以下は実施例1と同様にしてPET/EP/PPの積層体を得た。
【0051】
[比較例3]
実施例1において、EP1とHPLDの配合量をEP1:40重量%、HPLD:60重量%に変更した以外は実施例1と同様にしてエチレン系樹脂組成物を得た。該エチレン系樹脂組成物を使用し、以下は実施例1と同様にしてPET/EP/PPの積層体を得た。
【0052】
[比較例4]
実施例5において、PP1をPP3に、過酸化物の使用量0.02重量部を0.025重量部にそれぞれ変更した以外は、実施例5と同様にしてMFR:16g/10分のペレット状プロピレン系樹脂組成物を得た。該プロピレン系樹脂組成物を使用し、以下は実施例5と同様にしてPET/AL箔/EP/PPの積層体を得た。
【0053】
[比較例5]
実施例7において、EP2をEP3に変更した以外は実施例7と同様にしてPET/EP/PPの積層体を得た。
【0054】
[比較例6]
比較例1において、PP3:87%、HPLD8%、EP4:5%の代わりに、PP3:100%に変更した以外は、比較例1と同様にしてMFR:18g/10分のペレット状プロピレン系樹脂組成物を得た。該プロピレン系樹脂組成物を使用し、以下は比較例1と同様にしてPET/EP/PPの積層体を得た。
【0055】
[比較例7]
実施例9において、PP1をPP3に変更し、MFR:5g/10分のペレット状プロピレン系樹脂組成物を得た。該プロピレン系樹脂組成物を使用し、以下は実施例9と同様にしてPET/EP/PPの積層体を得た。
比較例1〜7で得られた積層体のフィルム厚さ構成及び各層組成物の配合処方を表4に、積層体の評価結果を表5に示す。
【0056】
【表1】

Figure 0004034598
【0057】
【表2】
Figure 0004034598
【0058】
【表3】
Figure 0004034598
【0059】
【表4】
Figure 0004034598
【0060】
【表5】
Figure 0004034598
【0061】
【発明の効果】
エチレン系樹脂層と結晶性ポリプロピレン系樹脂層との層間接着性に優れ、ヒートシール強度、耐圧強度が強く、光沢性、透明性、剛性に優れた積層体が得られる。コストと性能とのバランスに優れ、特に各種の包装材料として有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a laminate used for food packaging such as snacks and instant noodles. Specifically, the present invention relates to a laminate of an ethylene-based resin layer and a propylene-based resin layer, and relates to a resin laminate excellent in interlayer adhesion, heat seal strength, pressure resistance, gloss, transparency, rigidity, and oil resistance.
[0002]
[Prior art]
As a polyolefin resin film laminate for food packaging that requires gloss, transparency, rigidity, and oil resistance, high-pressure low-density polyethylene is melt-extruded on a substrate such as a thermoplastic resin film, and an unstretched polypropylene film is sandwiched. Laminated laminates are known. Since such a laminate has insufficient interlayer adhesion between the high-pressure low-density polyethylene and the unstretched polypropylene film, the unstretched polypropylene film is often subjected to an oxidation treatment and an anchor coating agent is interposed therebetween. Alternatively, a method of providing a special resin layer on the surface layer of the unstretched polypropylene film is taken.
[0003]
However, in such a method, interlayer adhesion may be impaired due to variations in oxidation treatment of unstretched polypropylene film, bleeding of additives, and the like. In addition, a tandem laminating apparatus having two laminating portions is mainly used as a laminating apparatus owned by a laminating manufacturer, and there is a problem that the apparatus cannot be fully utilized in the sandwich method.
At present, the crystalline propylene resin is not oxidized on the ethylene resin layer, and even if it is laminated by melt extrusion lamination without using an anchor coating agent, the interlayer adhesion, heat seal strength, and pressure resistance strength are weak and packaging of foods, etc. Insufficient for use. Also, even if a polypropylene resin is laminated directly on a substrate such as a thermoplastic resin film by melt extrusion lamination, there is no good anchor coating agent or oxidation treatment method, and sufficient adhesive strength cannot be obtained, so heat seal strength A laminate having excellent pressure strength cannot be obtained.
[0004]
[Problems to be solved by the present invention]
As a result of intensive studies to overcome the drawbacks of the prior art, the present inventors have combined an ethylene / α-olefin copolymer having specific physical properties with a propylene / α-olefin copolymer having specific physical properties. Lamination excellent in interlayer adhesion between ethylene resin layer and crystalline polypropylene resin layer without being affected by additives, etc., heat seal strength, pressure resistance strength, glossiness, transparency and rigidity The present invention has been completed by finding that the body can be melt extrusion laminated.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
That is, this invention exists in the propylene-type resin laminated body which laminated | stacked the following (A) resin on the base material, and laminated | stacked the following (B) resin layer on the surface of this (A) resin layer by melt extrusion lamination process.
(A) Resin layer: A layer of an ethylene-based resin that is polymerized using a metallocene catalyst and has as its main component an ethylene / α-olefin copolymer having the following physical properties (A1) to (A3).
(A1) MFR at 190 ° C. is 1 to 50 g / 10 min.
(A2) Density is 0.915 g / cmThreeIt is as follows.
(A3) Heat of fusion up to 100 ° C. (ΔHm) with respect to total heat of fusion (ΔHm) obtained by DSC100) Is 60% or more.
(B) Resin layer: A layer of a propylene-based resin that is polymerized using a metallocene catalyst and has as a main component a propylene / α-olefin copolymer having the following physical properties (B1) to (B5).
(B1) MFR at 230 ° C. is 1 to 50 g / 10 min.
(B2) The melting peak temperature by DSC is (Tp) 110-140 ° C.
(B3) In the elution curve obtained by temperature rising elution fractionation (TREF), the temperature (T20) And 80% by weight extraction temperature (T80) Difference: (T80-T20) Is 10 ° C. or lower.
(B4) The extraction amount extracted at 40 ° C. using orthodichlorobenzene as a solvent is 2.0% by weight or less.
(B5) The ratio (Mw / Mn) of the weight average molecular weight (Mw) and the number average molecular weight (Mn) determined by gel permeation chromatography is 1.5 to 3.5.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Ethylene copolymer resin
In the propylene-based resin laminate of the present invention, first, the (A) resin layer is used as an adhesive layer on the base material layer. Here, the (A) resin is an ethylene-based resin that is polymerized using a metallocene catalyst and has as its main component an ethylene / α-olefin copolymer having the following physical properties (A1) to (A3). Hereinafter, the method for producing an ethylene / α-olefin copolymer and various physical properties thereof will be described in order.
[0007]
(Monomer composition)
The ethylene / α-olefin copolymer used in the present invention has a structural unit derived from ethylene as a main component, and the ethylene content exceeds 50% by weight. Preferably it is more than 60% by weight, more preferably more than 70% by weight. The α-olefin used as a comonomer is a 1-olefin having 3 to 20 carbon atoms, preferably 4 to 12 carbon atoms, and more preferably 4 to 8 carbon atoms. Specifically, propylene, 1-butene, 1-pentene, 1-hexene, 1-octene, 1-heptene, 4-methyl-pentene-1, 4-methyl-hexene-1, 4,4-dimethylpentene- 1 etc. can be mentioned. As specific examples of such ethylene / α-olefin copolymers, ethylene / 1-butene copolymers, ethylene / 1-hexene copolymers, ethylene / 1-octene copolymers and the like are particularly preferable.
[0008]
The α-olefin used as a comonomer is not limited to one type, and a multi-component copolymer using two or more types like a terpolymer is also preferable. Specific examples include an ethylene / propylene / butene terpolymer and an ethylene / propylene / hexene terpolymer. The ethylene content in the present invention is determined by the following 13C-NMR method.
(1) Apparatus: JEOL-GSX270 manufactured by JEOL Ltd.
(2) Concentration: 300mg / 2mL
(3) Solvent: Orthodichlorobenzene
[0009]
(Polymerization catalyst and polymerization method)
The ethylene / α-olefin copolymer used in the present invention can be easily produced by polymerization using a metallocene catalyst. The metallocene catalyst is (1) a transition metal compound of Group 4 of the periodic table containing a ligand having a cyclopentadienyl skeleton (so-called metallocene compound) and (2) a stable ionic state by reacting with the metallocene compound. The catalyst is composed of an activatable promoter and, if necessary, (3) an organoaluminum compound, and various catalysts can be used.
[0010]
(1) Metallocene compounds include, for example, JP-A-58-19309, JP-A-59-95292, JP-A-59-23011, JP-A-60-35006, JP-A-60-35007, JP-A-60-35008. , JP 60-35009, JP 61-130314, JP 3-163088, EP Publication 420,436, US Patent 5,055,438, International Publication WO91, International Publication WO92 / 07123, etc. Has been.
[0011]
More specifically, bis (cyclopentadienyl) zirconium dichloride, bis (indenyl) zirconium dichloride, bis (fluorenyl) zirconium dichloride, bis (azurenyl) zirconium dichloride, bis (4,5,6,7-tetrahydroindenyl) ) Zirconium dichloride, (cyclopentadienyl) (3,4-dimethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, methylenebis (cyclopentadienyl) zirconium dichloride, methylene (cyclopentadienyl) (3,4-dimethylcyclopentadi) Enyl) zirconium dichloride, isopropylidene (cyclopentadienyl) (3,4-dimethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, ethylene (cyclopentadienyl) (3,5-dimethylpe Tadienyl) zirconium dichloride, methylenebis (indenyl) zirconium dichloride, ethylenebis (2-methylindenyl) zirconium dichloride, ethylene 1,2-bis (4-phenylindenyl) zirconium dichloride, ethylene (cyclopentadienyl) (fluorenyl) Zirconium dichloride,
[0012]
Dimethylsilylene (cyclopentadienyl) (tetramethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, dimethylsilylenebis (indenyl) zirconium dichloride, dimethylsilylenebis (4,5,6,7-tetrahydroindenyl) zirconium dichloride, dimethylsilylene ( Cyclopentadienyl) (fluorenyl) zirconium dichloride, dimethylsilylene (cyclopentadienyl) (octahydrofluorenyl) zirconium dichloride, methylphenylsilylenebis [1- (2-methyl-4,5-benzo (indenyl)] Zirconium dichloride, dimethylsilylenebis [1- (2-methyl-4,5-benzoindenyl)] zirconium dichloride, dimethylsilylenebis [1- (2-methyl-4H-azurenyl) Zirconium dichloride, dimethylsilylene bis [1- (2-methyl-4- (4-chlorophenyl) -4H-azulenyl)] zirconium dichloride, dimethylsilylene bis [1- (2-ethyl-4- (4-chlorophenyl) -4H -Azulenyl)] zirconium dichloride, dimethylsilylenebis [1- (2-ethyl-4-naphthyl-4H-azurenyl)] zirconium dichloride, diphenylsilylenebis [1- (2-methyl-4- (4-chlorophenyl) -4H -Azulenyl)] zirconium dichloride, dimethylsilylenebis [1- (2-methyl-4- (phenylindenyl))] zirconium dichloride, dimethylsilylenebis [1- (2-ethyl-4- (phenylindenyl))]] Zirconium dichloride, dimethylsilylene Zirconium compounds such as bis [1- (2-ethyl-4-naphthyl-4H-azurenyl)] zirconium dichloride, dimethylgermylenebis (indenyl) zirconium dichloride, dimethylgermylene (cyclopentadienyl) (fluorenyl) zirconium dichloride In the above, a compound in which zirconium is replaced with hafnium can be used similarly, and in some cases, a mixture of a zirconium compound and a hafnium compound can also be used.
[0013]
The metallocene compound may be used by being supported on an inorganic or organic compound carrier. The carrier is preferably a porous oxide of an inorganic or organic compound, specifically, an ion-exchange layered silicate, SiO2, Al2OThree, MgO, ZrO2TiO2, B2OThree, CaO, ZnO, BaO, ThO2Or a mixture thereof.
[0014]
(2) Examples of the cocatalyst used in the present invention include organoaluminum oxy compounds (aluminoxane compounds), ion-exchange layered silicates, Lewis acids, boron compounds, lanthanoid salts such as lanthanum oxide, tin oxide and the like.
[0015]
(3) Examples of organoaluminum compounds include trialkylaluminums such as triethylaluminum, triisopropylaluminum, and triisobutylaluminum; dialkylaluminum halides; alkylaluminum sesquihalides; alkylaluminum dihalides; alkylaluminum hydrides, organoaluminum alkoxides, and the like. Can be mentioned.
[0016]
As the polymerization method, any method can be adopted as long as the catalyst component and each monomer come into efficient contact. Specifically, a slurry method, a gas phase fluidized bed method or a solution method in the presence of these catalysts, or a pressure of 200 kg / cm.2As mentioned above, the high-pressure bulk polymerization method etc. with a polymerization temperature of 100 ° C. or higher can be mentioned. A preferable production method includes high-pressure bulk polymerization.
Such an ethylene polymer can be used by appropriately selecting from those commercially available as metallocene polyethylene. Commercially available products include “Affinity” manufactured by DuPont Dow, “Kernel” manufactured by Nippon Polychem, and the like.
[0017]
Next, various physical properties of the ethylene / α-olefin copolymer of the present invention will be described.
(A1) Melt flow rate at 190 ° C. (MFR)
The ethylene / α-olefin copolymer has an MFR of 1 to 50 g / 10 minutes, preferably 3 to 40 g / 10 minutes. If the MFR is lower than the above range, the extrusion load when the resin is melt-extruded becomes high, and the film surface becomes rough during molding, which is not preferable. If the MFR exceeds the above range, the film-forming stability of the film decreases, which is not preferable. MFR is used as a measure of the molecular weight of the ethylene-based polymer, and can be appropriately adjusted during polymerization by a molecular weight adjusting agent such as hydrogen, or control of the rate of β hydrogen abstraction.
In addition, the measurement of MFR was performed based on JIS-K6922-2: 1997 appendix (190 degreeC, 21.18N load).
[0018]
(A2) Density
The ethylene / α-olefin copolymer has a density of 0.915 g / cm.ThreeBelow, preferably 0.910 g / cmThreeIt is as follows. Density is 0.915 g / cmThreeExceeding the range will deteriorate the interlaminar adhesion with the propylene-based copolymer resin layer.
The density is measured by the density gradient tube method of JIS K6922-2: 1997 appendix.
[0019]
(A3) Heat of fusion up to 100 ° C. (ΔHm) with respect to total heat of fusion (ΔHm) obtained by DSC 100 )
The ethylene / α-olefin copolymer has a heat of fusion up to 100 ° C. (ΔHm) relative to the total heat of fusion (ΔHm) measured by a differential scanning calorimeter (DSC) from the viewpoint of adhesiveness with the propylene copolymer.100) Is 60% or more, preferably 70% or more. Those less than 60% are inferior in interlayer adhesion with a propylene-based copolymer resin. DSC measurement is performed as follows. That is, using a differential scanning calorimeter (DSC), about 5 mg of a sample is taken, held at 200 ° C. for 5 minutes, and then cooled to 40 ° C. at a rate of 10 ° C./min. Subsequently, ΔHm and ΔHm are obtained from the heat of fusion curve obtained when melting at a heating rate of 10 ° C./min.100Get. That is, in the heat of fusion curve, the base line for determining the heat of fusion is obtained by connecting a straight line between the temperature at which the first endotherm has started and the temperature at which all of the endotherms have been completed, and is surrounded by the heat of fusion curve and the baseline. The amount of heat of fusion corresponding to the part of heat is the total amount of heat of fusion (ΔHm), the amount of heat of fusion up to 100 ° C calculated from the low temperature side is the amount of heat of fusion up to 100 ° C (ΔHm)100).
[0020]
The ethylene / α-olefin copolymer may be mixed with high-pressure radical polymerization low-density polyethylene (HPLD) in order to improve processability (surging phenomenon, neck-in) during extrusion lamination. In this case, the preferable blending amount of HPLD is 1 to 50% by weight as the content in the whole ethylene resin composition. If it is less than 1% by weight, the blending effect is not exhibited. On the other hand, if it exceeds 50% by weight, the interlaminar adhesion with the propylene-based copolymer is inferior, and the heat seal strength and pressure resistance are reduced.
[0021]
In the ethylene / α-olefin copolymer, various additives such as a nucleating agent, a lubricant, an antiblocking agent, an antioxidant, a weathering stabilizer, an antistatic agent, and an antifogging agent are used as long as the object of the present invention is not impaired. Agents, colorants, various low molecular weight polymers and the like may be added as necessary.
[0022]
Propylene copolymer
In the laminate of the present invention, the (B) resin layer is used as the surface layer. Here, the resin (B) is a propylene-based resin that is polymerized using a metallocene catalyst and has as a main component a propylene / α-olefin copolymer having the following physical properties (B1) to (B5). Hereinafter, a method for producing a propylene / α-olefin copolymer and various physical properties thereof will be described in order.
[0023]
(Monomer composition)
The propylene-based copolymer used in the present invention has a structural unit derived from propylene as a main component, and the propylene content exceeds 50% by weight. Preferably it is more than 60% by weight, more preferably more than 70% by weight. The α-olefin used as a comonomer is preferably ethylene or a 1-olefin having 4 to 18 carbon atoms. Specifically, 1-butene, 1-pentene, 1-hexene, 1-octene, 1-heptene, 4-methyl-pentene-1, 4-methyl-hexene-1, 4,4-dimethylpentene-1, etc. Can be mentioned. Moreover, as an alpha olefin, 1 type or the combination of 2 or more types may be sufficient. Specific examples of the propylene / α-olefin random copolymer include propylene / ethylene random copolymer, propylene / 1-butene random copolymer, propylene / 1-hexene random copolymer, propylene / ethylene / 1- Examples include octene random copolymers and propylene / ethylene / 1-butene random copolymers.
[0024]
Specific examples of the propylene-based copolymer include 88 to 99.5% by weight of propylene units, preferably 91 to 99% by weight, more preferably 92 to 98.5% by weight, and 0.5 to 9% of α-olefin units. Examples include copolymers containing 12% by weight, preferably 1 to 10% by weight, more preferably 1.5 to 8% by weight. When there are few propylene units, the film | membrane rigidity fall and suitable blocking resistance cannot be obtained, and when too large, low-temperature heat-sealing property will be impaired. Here, the propylene unit and the α-olefin unit are values measured by a 13C-NMR method.
[0025]
(Polymerization catalyst and polymerization method)
The propylene / α-olefin random copolymer used in the present invention can be polymerized using a metallocene catalyst in the same manner as the ethylene / α-olefin copolymer constituting the resin layer (A). The catalyst and the polymerization method can be appropriately selected from the above and outside the above ranges. In the case of a propylene-based resin, a slurry method, a gas phase fluidized bed method, and a bulk method are preferable as the process.
[0026]
Next, various physical properties of the propylene / α-olefin random copolymer of the present invention will be described.
(B1) Melt flow rate at 230 ° C. (MFR)
The MFR of the propylene-based copolymer used in the present invention is 1 to 50 g / 10 minutes, preferably 2 to 20 g / 10 minutes, more preferably 4 to 15 g / 10 minutes. When the MFR is lower than the above range, the extrudability is lowered and suitable productivity cannot be obtained. When the MFR is higher than the above range, the strength of the film is reduced. In order to adjust the MFR of the polymer, for example, a method of appropriately adjusting the polymerization temperature, the amount of catalyst, the supply amount of hydrogen as a molecular weight regulator and the like is employed.
In addition, the measurement of MFR was performed based on JIS-K6921-2: 1997 appendix (230 degreeC, 21.18N load).
[0027]
(B2) Melting peak temperature (T PB )
The propylene-based copolymer used in the present invention has a melting peak temperature (T) measured by a differential scanning calorimeter (DSC).PB) Is 110 to 140 ° C, preferably 115 to 135 ° C, more preferably 125 to 135 ° C. TPBWhen the value is lower than the above range, a reduction in rigidity and suitable blocking resistance cannot be obtained. When the value is higher than the above range, the low temperature heat sealability is impaired. TPBMay be affected by the α-olefin content, its type and the regioregularity of the propylene building blocks. When the α-olefin is ethylene, the content is about 1 to 5% by weight, and when the α-olefin is 1-butene, the content is about 3 to 15% by weight.
TPBThis can be adjusted by the copolymerization of the α-olefin, that is, the degree of dispersion.
[0028]
(B3) Temperature at which 20% by weight is extracted (T 20 ) And the temperature at which 80% by weight is extracted (T 80 ) Difference (T 80 -T 20 )
The propylene-based copolymer used in the present invention has a temperature (T) at which 20% by weight in the elution curve obtained by temperature rising elution fractionation (TREF) is extracted.20) And the temperature at which 80% by weight is extracted (T80) Difference (T80-T20) Is 10 ° C. or lower. T80-T20 is preferably 8 ° C. or lower. If the difference exceeds 10 ° C., the interlayer adhesion with the ethylene-based resin layer is inferior, and the heat seal strength and pressure strength are reduced.
The polymer T80-T20 is used as a measure for the uniformity of comonomer insertion into the polymer. This is caused by polymerization using a metallocene catalyst, and it is difficult to produce such a polymer with a Ziegler-Natta catalyst.
[0029]
The TREF measurement method is as follows. That is, the column temperature drop rate is the rate required for crystallization of the crystalline component contained in the sample at each temperature, and the column temperature rise rate is the rate at which dissolution of the eluted component at each temperature can be completed. It is necessary to adjust, and the cooling rate and the heating rate of such a column temperature are determined through preliminary experiments. Details of the measuring device, conditions, etc. are shown below.
(1) Equipment: CFC T150A type manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation
(2) Detector: MIRAN 1A infrared spectrophotometer (measurement wavelength: 3.42 μm)
(3) Solvent: Orthodichlorobenzene
(4) Flow rate: 1.0 mL / min
(5) Measurement concentration: 30 mg / 10 mL
(6) TREF column: inert carrier (0.1 mm diameter glass beads)
Column size 0.46mm diameter x 15cm
(7) Cooling rate: Cooled from 140 ° C. to 0 ° C. in 160 minutes.
(8) Measurement operation: 4 mL of a sample solution (solvent: orthodichlorobenzene, sample concentration: 30 mg / 10 mL) is injected into a column heated to 140 ° C., and then cooled to 0 ° C. at a rate of 100 ° C./120 minutes. The polymer was adsorbed (deposited) on the filler surface. At this time, the component dissolved in the solvent without being adsorbed on the surface of the filler is detected as an insoluble component at 0 ° C. or less, and the amount of elution is detected with an infrared detector. It was calculated by accumulating up to.
[0030]
(B4) Extraction amount at 40 ° C. with orthodichlorobenzene (W 40 )
The propylene-based copolymer used in the present invention is extracted at 40 ° C. with orthodichlorobenzene (W40) Is 2.0% by weight or less, preferably 1.0% by weight or less. When exceeding the said range, it exists in the tendency for blocking and slip property to deteriorate, and it is inferior to a odor. W40There are methods for controlling the amount of copolymerization of the α-olefin and for controlling the copolymerizability.
W40Was obtained as an extraction amount at 40 ° C. by the TREF method.
[0031]
(B5) Weight average molecular weight (Mw) / Number average molecular weight (Mn)
The ratio (Mw / Mn) between the weight average molecular weight (Mw) and the number average molecular weight (Mn) of the propylene-based copolymer used in the present invention is 1.5 to 3.5, preferably 1.8 to 3.3. More preferably, it is 2.0-3.0. If Mw / Mn exceeds the above range, transparency is lowered, which is not preferable. If it is less than the above range, the extrusion load is increased or draw resonance is liable to occur, resulting in poor processability.
As a method for adjusting Mw / Mn to a predetermined range, an appropriate metallocene catalyst can be selected.
[0032]
The propylene / α-olefin copolymer has a high-pressure radical process low density polyethylene (HPLD) or / and a density of 0.900 g / cm in order to improve processability (surging phenomenon, neck-in) during extrusion lamination.ThreeThe following ethylene / α-olefin copolymers can be mixed.
When blended individually, HPLD is usually 1 to 40% by weight, preferably 2 to 30% by weight, and ethylene / α-olefin copolymer is usually 1 to 40% by weight, preferably 2 to 20% by weight. . If HPLD is less than 1% by weight, the improvement effect is not sufficient, and if it exceeds 40% by weight, transparency deteriorates. Further, if the ethylene / α-olefin copolymer is less than 1% by weight, the improvement effect is not sufficient, and if it exceeds 20% by weight, the neck-in is large and the workability is poor, and the rigidity and blocking property are also lowered. When HPLD and ethylene / α-olefin copolymer are used in combination, HPLD is usually 1 to 30% by weight, preferably 2 to 20% by weight, and ethylene / α-olefin copolymer is usually 1 to 15% by weight, preferably Is appropriately selected from the range of 2 to 20% by weight.
[0033]
If necessary, the propylene copolymer may be heat-modified using a decomposing agent. Denaturation can adjust the MFR to a desired level. For example, 0.001 to 0.1% by weight of a decomposing agent may be mixed in a propylene copolymer, and melt kneaded at 150 to 300 ° C. for 10 seconds to 3 minutes. As the decomposing agent, peroxides such as benzoyl peroxide, azo compounds, persulfates and the like can be used.
In the propylene copolymer, various additives such as a nucleating agent, a lubricant, an anti-blocking agent, an antioxidant, a weathering stabilizer, an antistatic agent, an antifogging agent, and a colorant are used as long as the object of the invention is not impaired. Various low molecular weight polymers may be added as necessary. It is effective to carry out the addition and mixing simultaneously with the above modification.
[0034]
The laminate (film) of the present invention is obtained by laminating a resin (A) on a substrate and melt extrusion laminating the resin layer (B) on the surface of the resin layer (A). The melt-extrusion laminating process is performed by extruding the molten (B) resin onto the surface of the (A) resin layer on a previously manufactured substrate. Usually, the (B) resin layer is laminated on one surface of the (A) resin layer, but can be laminated on both sides as required. Each thickness of (A) resin layer (ethylene copolymer layer) and (B) resin layer (propylene copolymer layer) is usually 1 to 250 μm, preferably 3 to 200 μm, particularly preferably 5 to 150 μm. It is.
The melt extrusion temperature of the ethylene copolymer resin and the propylene copolymer resin is usually 180 to 310 ° C, preferably 200 to 300 ° C. If it exceeds 310 ° C., heat sealability, hot tackiness, and pressure resistance may be reduced.
The substrate layer of the laminate (film) of the present invention is not particularly limited. For example, a thermoplastic resin film such as polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, polycarbonate, polyamide resin, aluminum foil, paper, or the like is used. I can do it. Furthermore, the laminated body (film) of the present invention can be subjected to various film processing treatments such as metal vapor deposition, corona discharge treatment, and printing.
The method for laminating the resin (A) on the substrate is not particularly limited, and a known method such as a melt extrusion lamination method or a dry lamination method (hot melt method, adhesive method, etc.) can be employed. Preferably, the melt extrusion laminating method is used similarly to the above-described (B) resin lamination.
[0035]
EXAMPLES Next, although an Example demonstrates this invention still in detail, this invention is not limited to a following example, unless the summary is exceeded.
1. Evaluation method of laminate (film)
(1) Adhesive strength
The laminated film is cut into test pieces with a width of 15 mm and a length of 100 mm, and 50 mm in the length direction is peeled off by hand, and then peeled off at a tensile rate of 300 mm / min in the 90-degree direction with a tensile tester (Shimazu Seisakusho). The value of tensile strength (g / 15 mm) was shown.
(2) Heat seal strength
(1) Crystalline propylene-based resin surfaces of the laminated film are aligned with each other using a hot plate heat sealer having a width of 200 mm and a length of 5 mm, and temperatures of 130, 140, 150, and 160 ° C., and a pressure of 2 kg / cm.2The heat sealing was performed with a pressing time of 1 second.
(2) The value of the tensile strength (kg / 15 mm) is shown by cutting the test piece so that the heat-sealed part of the sample has a width of 15 mm and peeling it off at a tensile rate of 300 mm / min in a tensile test (Tensilon manufactured by Shimadzu Corporation). It was.
(3) Pressure strength
Put 100cc of water into a four-side sealed bag with a size of 10x10cm of the laminated film, apply a load of 100kg to the bag and leave it for 3 minutes. evaluated.
Bag sealing conditions; sealing temperature: 150 ° C., sealing pressure: 2 kg / cm2Sealing time: 1 second
Number of evaluation bags: Each sample: 10 bags
Bag breakage evaluation
Broken bag: 0 bags Water leakage: 0 bags
Broken bag: 1 bag, or water leak: 1-2 bags △
Broken bag: 2 to 4 bags, or water leakage: 3 to 7 bags
Broken bag: 5 bags or more, or water leakage: 8 bags or more.
[0036]
2. Resin used in the examples
(1) Ethylene copolymer resin
(1) EP1 (LLDPE-1) ethylene / 1-hexene copolymer resin, MFR: 16.5 g / 10 min, density: 0.898 g / cmThree△ Hm against △ Hm by DSC measurement100Ratio: 94%, Kernel KS560 (trade name) metallocene material manufactured by Nippon Polychem Co., Ltd.
(2) EP2 (LLDPE-2) ethylene / 1-hexene copolymer resin, MFR: 3.5 g / 10 min, density: 0.905 g / cmThree△ Hm against △ Hm by DSC measurement100Ratio: 91%, Kernel KF370 (trade name) metallocene material manufactured by Nippon Polychem Co., Ltd.
(3) EP3 (LLDPE-3) ethylene / 1-hexene copolymer resin, MFR: 4.0 g / 10 min, density: 0.918 g / cmThree  △ Hm to △ Hm by DSC measurement100Ratio: 52%, Kernel KF380 (trade name) metallocene material manufactured by Nippon Polychem Co., Ltd.
(4) EP4 (LLDPE-4), ethylene / 1-hexene copolymer resin, MFR: 2.2 g / 10 min Density: 0.880 g / cmThree  △ Hm to △ Hm by DSC measurement100%: 98%, Kernel KS240 (trade name) metallocene material manufactured by Nippon Polychem Co., Ltd.
(5) HPLD High pressure radical method low density polyethylene, MFR: 14 g / 10 min, density: 0.919 g / cmThree, Nippon Polychem Co., Ltd. Novatec LC701 (trade name)
Table 1 shows a list of the ethylene-based copolymer resins (1) to (5).
[0037]
(2) Propylene-based copolymer resin
(1) PP1 Propylene / ethylene random copolymer powder having MFR: 9.4 g / 10 min and Tp: 125.2 ° C. obtained by the following method. Metallocene materials
I. Chemical treatment of smectite (ion-exchange layered silicate)
In a separable flask, 96% sulfuric acid (750 g) was added to 1130 g of distilled water, and then a sukumite group silicate (Menzawa Chemical Benclay SL; average particle size 27 μm, 300 g) was added at 30 ° C. The slurry was heated to 90 ° C. over 1 hour at 1.0 ° C./min, and reacted at 90 ° C. for 300 minutes. The reaction slurry was cooled to room temperature in 1 hour and washed to pH 3 with distilled water. The obtained solid was pre-dried at 130 ° C. for 2 days under a nitrogen stream, and then coarse particles of 53 μm or more were removed, followed by drying under reduced pressure at 200 ° C. for 2 hours to obtain 208.3 g of squemetite. The composition of this sukumetite is Al: 5.00 wt%, Si: 37.7 wt%, Mg: 0.80 wt%, Fe: 1.60 wt%, Na <0.2 wt%, Al / Si = 0.138 [mol / mol].
In a separable flask, 521 g of distilled water was added to lithium sulfate monohydrate (211 g) to make a solution, and then the above-mentioned sukumetite was added. The slurry was stirred at room temperature for 240 minutes and then filtered through a Nutsche to obtain a clay cake. To this cake, 3000 g of distilled water was added to form a slurry, which was stirred for 10 minutes and then filtered again to obtain a cake. This operation was repeated three times (the pH of the final filtrate was 6), and the obtained cake was pre-dried at 130 ° C. for 1 day under a nitrogen stream, and then coarse particles of 53 μm or more were removed, and further at 200 ° C. By drying under reduced pressure for 2 hours, 80 g of chemically treated scumetite was obtained. The composition of this chemically treated sukumetite is Al: 5.4 wt%, Si: 40.8 wt%, Mg: 0.63 wt%, Fe: 1.0 wt%, Li: 0.21 wt%, Na: 0.03 wt% Yes, Al / Si = 0.138 [mol / mol].
B. Preparation of solid catalyst components
Into a three-necked flask (volume: 1 liter), 20 g of the chemically treated scmetite obtained above is added, and heptane (73 ml) is added to form a slurry. To this, a trinormal octylaluminum (50 mmol: 145.2 mg / ml heptane solution) is added. 126.3 ml) was added, and the mixture was stirred for 1 hour, washed to 1/100 with heptane, and heptane was added so that the total volume became 200 ml.
In another flask (volume 200 ml), heptane (87 ml) containing 3% by weight of toluene was added to [(r-) dichloro [1,1′-dimethylsilylenebis {2-methyl-4- (4-chlorophenyl)]. -4H-azulenyl}] zirconium] (0.3 mmol) to make a slurry, triisobutylaluminum (1.5 mmol: 2.13 ml of a 140 mg / ml heptane solution) was added, and the mixture was stirred at room temperature for 60 minutes. Reacted. This solution was added to the 3 liter flask (containing chemically treated scumite reacted with tri-normal octyl aluminum) and stirred for 60 minutes at room temperature. Thereafter, 213 ml of heptane was added, and this slurry was introduced into a 1 l autoclave.
After setting the internal temperature of the autoclave to 40 ° C., prepolymerization was carried out while maintaining 40 ° C. for 2 hours at a rate of 10 kg / hour of propylene. Thereafter, the propylene feed was stopped, and residual polymerization was carried out for 1 hour with the internal temperature kept at 40 ° C. The supernatant of the resulting catalyst slurry was removed by decantation, and this solid was dried under reduced pressure for 3 hours to obtain 72.9 g of a dry prepolymerized catalyst. The prepolymerization ratio (value obtained by dividing the prepolymerized polymer by the solid catalyst) was 2.63.
C. Propylene / ethylene copolymer production
A hexane-diluted solution of liquid propylene, ethylene, hydrogen and triisobutylaluminum (TIBA) was continuously supplied to a reactor having an internal volume of 400 l, and the internal temperature was maintained at 60 ° C. The supply amount of propylene is 123 kg / hour, the supply amount of ethylene is 3.5 kg / hour, the supply amount of hydrogen is 0.21 g / hour, and the supply amount of TIBA is 25 g / hour. there were. The prepolymerized catalyst was prepared in liquid paraffin (manufactured by Tonen Corporation: White Rex 335) to a concentration of 20% by weight and fed at 3.0 g / hour.
As a result, a 19 kg / hour propylene / ethylene random copolymer was obtained. The obtained propylene / ethylene random copolymer had MFR = 9.4 g / 10 min, ethylene content = 3.8% by weight, melting point = 15.2 ° C., and bulk density = 0.48 g / cc.
[0038]
(2) PP2 Propylene / ethylene random copolymer powder having MFR: 6.1 g / 10 min and Tp: 137 ° C. obtained by the following method. Metallocene materials
I. Catalyst synthesis
To a glass reactor with a stirring blade with an internal volume of 0.5 liter, SiOC manufactured by WITCO2(R) -dimethylsilylenebis (2-methylbenzoindenyl) zirconium dichloride solution, which was prepared by adding 2.4 g (20.7 mmol-Al) of supported methylaluminoxane, introducing 50 ml of n-heptane, and previously diluted in toluene. 0 ml (0.0637 mmol) was added, followed by 4.14 ml (3.03 mmol) of triisobutylaluminum (TIBA) / n-heptane solution. After reacting at room temperature for 2 hours, propylene was allowed to flow to carry out prepolymerization.
B. Propylene / ethylene copolymer production
After the inside of the stirring autoclave having an internal volume of 200 liters was sufficiently substituted with propylene, 3 g of triethylaluminum diluted with n-heptane, 45 kg of liquefied propylene, and 0.77 kg of ethylene were introduced, and the internal temperature was maintained at 30 ° C. Next, 1.0 g of the previously synthesized solid catalyst (as the weight excluding the prepolymerized polymer) was added. Thereafter, the temperature was raised to 65 ° C. to initiate polymerization, and the temperature was maintained for 3 hours. Here, 100 ml of ethanol was added to stop the reaction. The residual gas was purged and the polymer was dried. As a result, MFR was 6.1 g / 10 min, ethylene content was 2.2 mol%, melting peak temperature by DSC was 137 ° C., extraction amount by orthodichlorobenzene at 40 ° C. was 0.1 wt%, weight average molecular weight and number A propylene / ethylene random copolymer having a ratio to the average molecular weight of 2.39 was obtained.
[0039]
(3) PP3 Propylene / ethylene random copolymer powder having MFR: 5.1 g / 10 min and Tp: 136 ° C. obtained by the following method. Ziegler materials
Manufacturing method
polymerization
After fully replacing the stirred autoclave with an internal volume of 200 liters with propylene, 60 liters of purified n-heptane was introduced and 45 g of diethylaluminum chloride and 16 g of Marubeni Solvay's titanium trichloride catalyst were added at 55 ° C. in a propylene atmosphere. Introduced. Further, propylene 5.8 kg / hour and ethylene were fed at a feed rate of 0.36 kg / hour for 4 hours at a temperature of 55 ° C. while maintaining the gas phase hydrogen concentration at 5.5% by volume, and then for 1 hour. Polymerization was continued. Thereafter, the product was filtered and dried to obtain a propylene / ethylene random copolymer.
Table 2 summarizes the propylene-based copolymer resins (1) to (3).
[0040]
[Example 1]
(1) EP1: 80% by weight and HPLD: 20% by weight of an ethylene resin composition were extruded in a film form at a resin temperature of 290 ° C. and a wall thickness of 15 μm from a T die mounted on an extruder having a diameter of 90 mm.
(2) Next, a 12 μm thick biaxially stretched polyethylene terephthalate film (PET) (manufactured by Diafoil Hoechst, Diafoil (trade name)) is fed out from the feeding part of the extrusion laminating apparatus, and an anchor coating agent (urethane) The adhesive was applied, dried, and then ozone-treated between the coated resin surface and the ethylene resin film extruded from the T die, and laminated.
(3) Next, a phenol-based antioxidant (Irganox 1010 manufactured by Ciba Geigy Co., Ltd.) is added to 100 parts by weight of the propylene-based resin composition composed of PP 1: 87% by weight, HPLD: 8% by weight, and EP 4: 5% by weight. 0.1 parts by weight, 0.1 parts by weight of a phosphorus-based antioxidant (Irgaphos 168 manufactured by Ciba Geigy), 0.05 parts by weight of calcium stearate, 0.02 of peroxide (Perhexine 25B manufactured by NOF Corporation) Each part by weight was blended, stirred with a Helsinki mixer, and then melt-extruded with an extruder to obtain a propylene-based resin composition having a MFR of 15 g / 10 min. The composition was extruded from a T die attached to an extruder having a diameter of 90 mm at a resin temperature of 290 ° C. to a film thickness of 20 μm, laminated on the EP surface of the previously laminated laminate, and a PET / EP / PP laminate. Got.
[0041]
[Example 2]
In Example 1, except that PP1 was changed to PP2 and the amount of peroxide used was changed from 0.02 parts by weight to 0.025 parts by weight, the same as in Example 1, MFR: 14 g / 10 min pellets A propylene-based resin composition was obtained. The propylene-based resin composition was used, and a laminate was obtained in the same manner as in Example 1.
[0042]
[Example 3]
In Example 1, EP1 was changed to EP2 to obtain an ethylene-based resin composition. The ethylene resin composition was used, and a laminate was obtained in the same manner as in Example 1.
[0043]
[Example 4]
In Example 1, an ethylene-based resin composition was obtained in the same manner as in Example 1 except that the blending amounts of EP1 and HPLD were changed to EP1: 60% by weight and HPLD: 40% by weight. The ethylene resin composition was used, and a laminate was obtained in the same manner as in Example 1.
[0044]
[Example 5]
A PET / AL foil / EP / PP laminate was obtained in the same manner as in Example 1 except that the substrate was changed to a dry laminate product of PET 12 μm / aluminum foil 7 μm. The dry laminate product was coated with a urethane adhesive on a 12 μm thick biaxially stretched polyethylene terephthalate film (PET) (Diafoil Hoechst, Diafoil (trade name)), dried and applied to the coated surface. A 7 μm thick aluminum foil (manufactured by Toyo Aluminum Co., Ltd.) was laminated.
[0045]
[Example 6]
In Example 1, a NY / EP / PP laminate was obtained in the same manner as in Example 1 except that the base material was changed to a biaxially stretched polyamide resin film (NY) with a thickness of 15 μm (emblem manufactured by Unitika). . The anchor coating treatment on the NY side and the ozone treatment of the ethylene resin film are the same as in Example 1.
[0046]
[Example 7]
(1) The ethylene-based resin EP2 was extruded into a film shape with a resin temperature of 250 ° C. and a thickness of 25 μm from a T die equipped with an extruder having a diameter of 90 mm, cooled with a cooling roll, and one side was corona-treated and wound up.
(2) Next, the PET film is fed out from the feeding part of the dry laminating apparatus, a urethane adhesive is applied to one side of the PET film, and after drying, it is pressure-bonded to the corona-treated surface of the above film to form a dry laminate laminate of PET / EP. Obtained.
(3) A PET / EP / PP laminate was obtained in the same manner as in Example 1.
[0047]
[Example 8]
In Example 1, 100% PP1 was used without mixing HPLD and EP4 as a propylene-based resin composition, and then a stabilizer formulation similar to that in Example 1 was performed. As a result, a pellet-shaped propylene-based MFR of 20 g / 10 min was used. A resin composition was obtained.
The composition was extruded from a T die attached to an extruder having a diameter of 90 mm at a resin temperature of 290 ° C. to a film thickness of 50 μm, laminated on the EP surface of the previously produced laminate, and a PET / EP / PP laminate. Got. The thickness of the PP film was set to be thick in order to avoid the surging phenomenon.
[0048]
[Example 9]
In Example 1, the preparation of the propylene resin composition was carried out without mixing the peroxide (P25B), and then the same stabilizer formulation as in Example 1 was performed. As a result, a pellet-like propylene resin having an MFR of 10 g / 10 min was used. A composition was obtained.
A PP film having a thickness of 30 μm was extruded using the obtained propylene-based resin composition, and a PET / EP / PP laminate was obtained in the same manner as in Example 1.
Table 3 shows the film thickness configuration of the laminates obtained in Examples 1 to 9 and the formulation of each layer composition, and Table 5 shows the evaluation results of the laminates.
[0049]
[Comparative Example 1]
In Example 1, except that PP1 was changed to PP3 and the amount of peroxide used was changed from 0.02 parts by weight to 0.025 parts by weight, the same as in Example 1, MFR: 16 g / 10 min pellets A propylene-based resin composition was obtained. Using this propylene-based resin composition, a PET / EP / PP laminate was obtained in the same manner as in Example 1.
[0050]
[Comparative Example 2]
In Example 1, EP1 was changed to EP3 to obtain an ethylene-based resin composition. The ethylene-based resin composition was used, and a PET / EP / PP laminate was obtained in the same manner as in Example 1.
[0051]
[Comparative Example 3]
In Example 1, an ethylene-based resin composition was obtained in the same manner as in Example 1 except that the blending amounts of EP1 and HPLD were changed to EP1: 40% by weight and HPLD: 60% by weight. Using the ethylene resin composition, a PET / EP / PP laminate was obtained in the same manner as in Example 1.
[0052]
[Comparative Example 4]
In Example 5, except that PP1 was changed to PP3 and the amount of peroxide used was changed from 0.02 parts by weight to 0.025 parts by weight, respectively, the same as in Example 5, MFR: 16 g / 10 min pellets A propylene-based resin composition was obtained. The propylene-based resin composition was used, and a PET / AL foil / EP / PP laminate was obtained in the same manner as in Example 5.
[0053]
[Comparative Example 5]
In Example 7, a PET / EP / PP laminate was obtained in the same manner as in Example 7 except that EP2 was changed to EP3.
[0054]
[Comparative Example 6]
In the same manner as in Comparative Example 1 except that PP3: 87%, HPLD 8%, and EP4: 5% were changed to PP3: 100% in Comparative Example 1, a pellet-shaped propylene-based resin having an MFR of 18 g / 10 min. A composition was obtained. The propylene-based resin composition was used, and a PET / EP / PP laminate was obtained in the same manner as in Comparative Example 1 below.
[0055]
[Comparative Example 7]
In Example 9, PP1 was changed to PP3, and a pellet-shaped propylene resin composition having an MFR of 5 g / 10 min was obtained. The propylene-based resin composition was used, and a PET / EP / PP laminate was obtained in the same manner as in Example 9.
Table 4 shows the film thickness configuration of the laminates obtained in Comparative Examples 1 to 7 and the formulation of each layer composition, and Table 5 shows the evaluation results of the laminates.
[0056]
[Table 1]
Figure 0004034598
[0057]
[Table 2]
Figure 0004034598
[0058]
[Table 3]
Figure 0004034598
[0059]
[Table 4]
Figure 0004034598
[0060]
[Table 5]
Figure 0004034598
[0061]
【The invention's effect】
A laminate having excellent interlayer adhesion between the ethylene-based resin layer and the crystalline polypropylene-based resin layer, high heat seal strength and pressure-resistant strength, and excellent glossiness, transparency, and rigidity can be obtained. It has an excellent balance between cost and performance, and is particularly useful as various packaging materials.

Claims (7)

基材上に下記(A)樹脂を積層し、該(A)樹脂層の表面に下記(B)樹脂層を溶融押出ラミネート加工により積層したプロピレン系樹脂積層体。
(A)樹脂層:メタロセン触媒を用いて重合され、かつ、下記物性(A1)〜(A3)を備えたエチレン・α―オレフィン共重合体を主成分としたエチレン系樹脂の層。
(A1)190℃におけるMFRが1〜50g/10分である。
(A2)密度が0.915g/cm3以下である。
(A3)DSCによって得られる全融解熱量(△Hm)に対する100℃までの融解熱量(△Hm100)が60%以上である。
(B)樹脂層:メタロセン触媒を用いて重合され、かつ、下記物性(B1)〜(B5)を備えたプロピレン・α―オレフィン共重合体を主成分としたプロピレン系樹脂の層。
(B1)230℃におけるMFRが1〜50g/10分である。
(B2)DSCによる融解ピーク温度が(Tp)が110〜140℃である。
(B3)温度上昇溶離分別(TREF)によって得られる溶出曲線において、20重量%抽出される温度(T20)と80重量%抽出される温度(T80)の差:(T80−T20)が10℃以下である。
(B4)オルソジクロロベンゼンを溶媒として40℃において抽出した抽出量が2.0重量%以下である。
(B5)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めた重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.5〜3.5である。
A propylene-based resin laminate in which the following (A) resin is laminated on a substrate, and the following (B) resin layer is laminated on the surface of the (A) resin layer by melt extrusion laminating.
(A) Resin layer: A layer of an ethylene-based resin which is polymerized using a metallocene catalyst and has as its main component an ethylene / α-olefin copolymer having the following physical properties (A1) to (A3).
(A1) MFR at 190 ° C. is 1 to 50 g / 10 min.
(A2) The density is 0.915 g / cm 3 or less.
(A3) The heat of fusion (ΔHm 100 ) up to 100 ° C. with respect to the total heat of fusion (ΔHm) obtained by DSC is 60% or more.
(B) Resin layer: A layer of a propylene-based resin that is polymerized using a metallocene catalyst and has as a main component a propylene / α-olefin copolymer having the following physical properties (B1) to (B5).
(B1) MFR at 230 ° C. is 1 to 50 g / 10 min.
(B2) The melting peak temperature by DSC is (Tp) 110-140 ° C.
(B3) In the elution curve obtained by temperature rising elution fractionation (TREF), the difference between the temperature extracted at 20 % by weight (T 20 ) and the temperature extracted at 80% by weight (T 80 ): (T 80 -T 20 ) Is 10 ° C. or lower.
(B4) The extraction amount extracted at 40 ° C. using orthodichlorobenzene as a solvent is 2.0% by weight or less.
(B5) The ratio (Mw / Mn) of the weight average molecular weight (Mw) and the number average molecular weight (Mn) determined by gel permeation chromatography is 1.5 to 3.5.
エチレン系樹脂が、メタロセン触媒を用いて重合され、かつ、下記物性(A1)〜(A3)を備えたエチレン・α―オレフィン共重合体99〜50重量%と高圧ラジカル重合法低密度ポリエチレン1〜50重量%とからなることを特徴とする請求項1記載のプロピレン系樹脂積層体。
(A1)190℃におけるMFRが1〜50g/10分である。
(A2)密度が0.915g/cm3以下である。
(A3)DSCによって得られる全融解熱量(△Hm)に対する100℃までの融解熱量(△Hm100)が60%以上である。
An ethylene resin is polymerized using a metallocene catalyst, and 99 to 50% by weight of an ethylene / α-olefin copolymer having the following physical properties (A1) to (A3) and low-density polyethylene 1 to 1 The propylene-based resin laminate according to claim 1, comprising 50% by weight.
(A1) MFR at 190 ° C. is 1 to 50 g / 10 min.
(A2) The density is 0.915 g / cm 3 or less.
(A3) The heat of fusion (ΔHm 100 ) up to 100 ° C. with respect to the total heat of fusion (ΔHm) obtained by DSC is 60% or more.
プロピレン系樹脂が、メタロセン触媒を用いて重合され、かつ、下記物性(B1)〜(B5)を備えたプロピレン・α―オレフィン共重合体99〜60重量%と高圧ラジカル重合法低密度ポリエチレン1〜40重量%とからなることを特徴とする請求項1又は2記載のプロピレン系樹脂積層体。
(B1)230℃におけるMFRが1〜50g/10分である。
(B2)DSCによる融解ピーク温度が(Tp)が110〜140℃である。
(B3)温度上昇溶離分別(TREF)によって得られる溶出曲線において、20重量%抽出される温度(T20)と80重量%抽出される温度(T80)の差:(T80−T20)が10℃以下である。
(B4)オルソジクロロベンゼンを溶媒として40℃において抽出した抽出量が2.0重量%以下である。
(B5)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めた重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.5〜3.5である。
A propylene-based resin is polymerized using a metallocene catalyst, and 99 to 60% by weight of a propylene / α-olefin copolymer having the following physical properties (B1) to (B5) and low-density polyethylene 1 to 1 The propylene-based resin laminate according to claim 1 or 2, comprising 40% by weight.
(B1) MFR at 230 ° C. is 1 to 50 g / 10 min.
(B2) The melting peak temperature by DSC is (Tp) 110-140 ° C.
(B3) In the elution curve obtained by temperature rising elution fractionation (TREF), the difference between the temperature extracted at 20 % by weight (T 20 ) and the temperature extracted at 80% by weight (T 80 ): (T 80 -T 20 ) Is 10 ° C. or lower.
(B4) The extraction amount extracted at 40 ° C. using orthodichlorobenzene as a solvent is 2.0% by weight or less.
(B5) The ratio (Mw / Mn) of the weight average molecular weight (Mw) and the number average molecular weight (Mn) determined by gel permeation chromatography is 1.5 to 3.5.
プロピレン系樹脂が、メタロセン触媒を用いて重合され、かつ、下記物性(B1)〜(B5)を備えたプロピレン・α―オレフィン共重合体99〜60重量%と密度が0.900g/cm3以下のエチレン・α―オレフィン共重合体1〜40重量%とからなることを特徴とする請求項1又は2記載のプロピレン系樹脂積層体。
(B1)230℃におけるMFRが1〜50g/10分である。
(B2)DSCによる融解ピーク温度が(Tp)が110〜140℃である。
(B3)温度上昇溶離分別(TREF)によって得られる溶出曲線において、20重量%抽出される温度(T20)と80重量%抽出される温度(T80)の差:(T80−T20)が10℃以下である。
(B4)オルソジクロロベンゼンを溶媒として40℃において抽出した抽出量が2.0重量%以下である。
(B5)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めた重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.5〜3.5である。
Propylene-based resin is polymerized using a metallocene catalyst, and 99 to 60% by weight of a propylene / α-olefin copolymer having the following physical properties (B1) to (B5) and a density of 0.900 g / cm 3 or less The propylene-based resin laminate according to claim 1 or 2, comprising 1 to 40% by weight of an ethylene / α-olefin copolymer.
(B1) MFR at 230 ° C. is 1 to 50 g / 10 min.
(B2) The melting peak temperature by DSC is (Tp) 110-140 ° C.
(B3) In the elution curve obtained by temperature rising elution fractionation (TREF), the difference between the temperature extracted at 20 % by weight (T 20 ) and the temperature extracted at 80% by weight (T 80 ): (T 80 -T 20 ) Is 10 ° C. or lower.
(B4) The extraction amount extracted at 40 ° C. using orthodichlorobenzene as a solvent is 2.0% by weight or less.
(B5) The ratio (Mw / Mn) of the weight average molecular weight (Mw) and the number average molecular weight (Mn) determined by gel permeation chromatography is 1.5 to 3.5.
プロピレン系樹脂が、メタロセン触媒を用いて重合され、かつ、下記物性(B1)〜(B5)を備えたプロピレン・α―オレフィン共重合体98〜60重量%と高圧ラジカル重合法低密度ポリエチレン1〜30重量%と密度が0.900g/cm3以下のエチレン・α―オレフィン共重合体1〜15重量%とからなることを特徴とする請求項1又は2記載のプロピレン系樹脂積層体。
(B1)230℃におけるMFRが1〜50g/10分である。
(B2)DSCによる融解ピーク温度が(Tp)が110〜140℃である。
(B3)温度上昇溶離分別(TREF)によって得られる溶出曲線において、20重量%抽出される温度(T20)と80重量%抽出される温度(T80)の差:(T80−T20)が10℃以下である。
(B4)オルソジクロロベンゼンを溶媒として40℃において抽出した抽出量が2.0重量%以下である。
(B5)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めた重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.5〜3.5である。
Propylene-based resin is polymerized using a metallocene catalyst, and 98 to 60% by weight of propylene / α-olefin copolymer having the following physical properties (B1) to (B5) and high-pressure radical polymerization low-density polyethylene 1 to The propylene-based resin laminate according to claim 1 or 2, comprising 30% by weight and 1 to 15% by weight of an ethylene / α-olefin copolymer having a density of 0.900 g / cm 3 or less.
(B1) MFR at 230 ° C. is 1 to 50 g / 10 min.
(B2) The melting peak temperature by DSC is (Tp) 110-140 ° C.
(B3) In the elution curve obtained by temperature rising elution fractionation (TREF), the difference between the temperature extracted at 20 % by weight (T 20 ) and the temperature extracted at 80% by weight (T 80 ): (T 80 -T 20 ) Is 10 ° C. or lower.
(B4) The extraction amount extracted at 40 ° C. using orthodichlorobenzene as a solvent is 2.0% by weight or less.
(B5) The ratio (Mw / Mn) of the weight average molecular weight (Mw) and the number average molecular weight (Mn) determined by gel permeation chromatography is 1.5 to 3.5.
基材上に(A)樹脂を積層し、その表面に(B)樹脂を酸化処理せず、アンカーコート剤を介さずに溶融押出ラミネート加工により積層された請求項1〜5いずれか1項記載のプロピレン系樹脂積層体。  6. (A) resin is laminated | stacked on a base material, (B) resin was not oxidized on the surface, but was laminated | stacked by the melt extrusion laminating process not via an anchor coating agent. Propylene-based resin laminate. 基材上に下記(A)樹脂を積層し、該(A)樹脂層の表面に下記(B)樹脂層を溶融押出ラミネート加工により積層したプロピレン系樹脂積層体を、その(B)樹脂層面同士を合わせてヒートシールして成る包装用袋。The following (A) resin is laminated on a substrate, and the following (B) resin layer is laminated on the surface of the (A) resin layer by melt extrusion lamination, and the (B) resin layer surfaces A packaging bag that is heat sealed together.
(A)樹脂層:メタロセン触媒を用いて重合され、かつ、下記物性(A1)〜(A3)を備えたエチレン・α―オレフィン共重合体を主成分としたエチレン系樹脂の層。(A) Resin layer: A layer of an ethylene-based resin that is polymerized using a metallocene catalyst and has as its main component an ethylene / α-olefin copolymer having the following physical properties (A1) to (A3).
(A1)190℃におけるMFRが1〜50g/10分である。(A1) MFR at 190 ° C. is 1 to 50 g / 10 min.
(A2)密度が0.915g/cm(A2) Density is 0.915 g / cm 3Three 以下である。It is as follows.
(A3)DSCによって得られる全融解熱量(△Hm)に対する100℃までの融解熱量(△Hm(A3) Heat of fusion up to 100 ° C. (ΔHm) with respect to total heat of fusion (ΔHm) obtained by DSC 100100 )が60%以上である。) Is 60% or more.
(B)樹脂層:メタロセン触媒を用いて重合され、かつ、下記物性(B1)〜(B5)を備えたプロピレン・α―オレフィン共重合体を主成分としたプロピレン系樹脂の層。(B) Resin layer: A layer of a propylene-based resin that is polymerized using a metallocene catalyst and has as a main component a propylene / α-olefin copolymer having the following physical properties (B1) to (B5).
(B1)230℃におけるMFRが1〜50g/10分である。(B1) MFR at 230 ° C. is 1 to 50 g / 10 min.
(B2)DSCによる融解ピーク温度が(Tp)が110〜140℃である。(B2) The melting peak temperature by DSC is (Tp) 110-140 ° C.
(B3)温度上昇溶離分別(TREF)によって得られる溶出曲線において、20重量%抽出される温度(T(B3) In the elution curve obtained by temperature rising elution fractionation (TREF), the temperature (T 2020 )と80重量%抽出される温度(T) And 80% by weight extraction temperature (T 8080 )の差:(T) Difference: (T 8080 −T-T 2020 )が10℃以下である。) Is 10 ° C. or lower.
(B4)オルソジクロロベンゼンを溶媒として40℃において抽出した抽出量が2.0重量%以下である。(B4) The extraction amount extracted at 40 ° C. using orthodichlorobenzene as a solvent is 2.0% by weight or less.
(B5)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めた重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.5〜3.5である。(B5) The ratio (Mw / Mn) of the weight average molecular weight (Mw) and the number average molecular weight (Mn) determined by gel permeation chromatography is 1.5 to 3.5.
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