JP4031066B2 - 除電装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気中でコロナ放電を発生させて生成した空気イオンを用いて帯電体の静電気を除去する除電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、帯電体の静電気を除去する除電装置として電圧印加式除電装置が知られている。
【0003】
該電圧印加式除電装置は、例えば図10に示すように、除電電極部aと交流高圧電源bと両者を接続する高圧ケーブルcとからなる。前記除電電極部aは、多数の針状の放電電極dが棒状の絶縁体の柄部eの長手方向に配設され、前記放電電極dと間隔を存して対向する接地電極fが絶縁体の柄部eの両端部に絶縁材を介して支持されている。
【0004】
そして前記交流高圧電源bからの交流高電圧を高圧ケーブルcを介して前記放電電極dに印加することにより、該放電電極dと前記接地電極fとの間に高電界が形成され、前記放電電極dの先端に電界が集中してコロナ放電が発生し、空気イオンが生成される。該空気イオンにより帯電体xの電荷を中和して除電する。
【0005】
このとき、前記放電電極dに印加した電圧が交流であるため、正の空気イオンと負の空気イオンが交互に生成される。帯電体xが負に帯電している場合には正の空気イオンによって中和され、帯電体xが正に帯電している場合には負の空気イオンによって中和される。
【0006】
しかし、電圧印加式除電装置は、除電時には常に放電電極dに高電圧が印加されている状態にあるため、該放電電極dに帯電体x以外の接地体等が接触したときには前記柄部eの表面を伝わって高電圧が漏洩し、柄部eの絶縁劣化や、その焼損を招くおそれがある。
【0007】
また、帯電体の静電気を除去する除電装置として自己放電式除電装置が知られている。
【0008】
該自己放電式除電装置は、例えば図11に示すように、アルミニウム等の導電体の柄部gに放電電極として複数の導電性繊維hが保持されており、該柄部gから延びる導線iを介して接地されている。該自己放電式除電装置は、帯電体xの静電気エネルギーを利用して空気イオンを生成するもので、帯電体xからの電界を、接地した放電電極の導電性繊維hに集めて、その電界によってコロナ放電を発生させ、空気イオンを生成する。帯電体xが負に帯電している場合は、正の空気イオンが放電電極により生成されて帯電体xの負電荷が中和される。帯電体xが正に帯電している場合は、負の空気イオンが放電電極により生成されて帯電体xの正電荷が中和される。このように、自己放電式除電装置は、帯電体xの静電気エネルギーを利用して空気イオンを生成するので、前述した電圧印加式除電装置に見られる交流高圧電源を必要としない。
【0009】
しかし、自己放電式除電装置による除電の効果は帯電体xの帯電電圧の大小に左右され、帯電電圧が低い場合、具体的には帯電電圧が正・負共に絶対値が約3.0kV以下の場合には、コロナ放電が発生せず除電が全く行われない不都合がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
かかる不都合を解消して、本発明は、帯電体の帯電電圧の大小に左右されることなく確実に除電することができる除電装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は、支持体に電気的に接続され且つ接地された状態で互いに間隔を存して配設された複数の導電性繊維を放電電極とする自己放電電極部と、絶縁体により被覆された導電性芯材を電界を形成する電極として設けた電界形成電極部と、絶縁体によって形成され両電極部を一体に支持する支持柄部と、前記電界形成電極部の芯材に交流高電圧を印加する電圧印加手段とを備えてなり、前記自己放電電極部は、交流高電圧が印加された前記電界形成電極部の芯材から生じる電界が前記導電性繊維の先端に集中する位置に設けられている除電装置であって、前記自己放電電極部は前記支持柄部の長手方向に沿って設けられており、該支持柄部を介して自己放電電極部の両側位置に沿って一対の前記電界形成電極部が設けられていることを特徴とする。
【0012】
本発明においては、前記除電電極を、帯電した帯電体に接近させると、帯電体の電圧が高い場合には、帯電体からの電界が自己放電電極部の接地された導電性繊維の先端に集中し、コロナ放電が該導電性繊維の先端に発生する。帯電体の電圧が低い場合には、前記電圧印加手段によって電界形成電極部の芯材に交流高電圧が印加されていることにより、電界形成電極部から形成される電界によって帯電体からの電界の不足分が補われて導電性繊維の先端にコロナ放電が発生する。従って、帯電体の帯電電圧が高い場合、低い場合の何れにおいても帯電体の除電が十分可能となる。このように、本発明によれば、前記電圧印加手段によって電界形成電極部の芯材に交流高電圧が印加されていることにより、電界形成電極部から形成される電界によって帯電体の帯電電圧の絶対値が小さくても帯電体からの電界の不足分を補うことができる。そして更に、前記除電電極を帯電体に接近させたとき、帯電体の電圧の高低に左右されることなく電界を自己放電電極部の導電性繊維の先端に集中させてコロナ放電を発生させることができ、コロナ放電により生成された空気イオンにより帯電体の電荷を中和して良好に除電を行うことができる。
【0013】
更に、一対の電界形成電極部が自己放電電極部の両側に沿って位置するようにしたことにより、両電界形成電極部の芯材から生じる電界はその中央部に位置する自己放電電極部の導電性繊維の両側から均等にその先端に集中させることができる。
【0014】
また、本発明において、両電界形成電極部は、互いに平行に前記支持柄部に支持されており、該支持柄部は、両電界形成電極部間に沿って形成された溝部を備え、該溝部に前記自己放電電極部が装着されていることを特徴とする。
【0015】
該溝部によって、自己放電電極部の導電性繊維を導電性芯材の直径方向に沿って延びる位置に設けることができ、電界形成電極部の芯材から生じる電界を導電性繊維の両側から均等にその先端に集中させることができる。
【0024】
また、本発明の他の態様は、絶縁体により被覆された導電性芯材が絶縁体の支持柄部に支持されてなる電界形成電極部と、該電界形成電極部に少なくとも両端部が支持体を介して支持され且つ接地された状態で前記導電性芯材に平行に設けられた導電性繊維を放電電極として備える自己放電電極部と、絶縁体によって形成され両電極部を一体に支持する支持柄部と、前記電界形成電極部の芯材に交流高電圧を印加する電圧印加手段とを備えてなり、前記電界形成電極部の支持柄部は、導電性芯材の長手方向に沿って該支持柄部の外方に突出する平板状の凸条を備え、前記自己放電電極部は、該凸条の先端であって且つ交流高電圧が印加された前記電界形成電極部の芯材から生じる電界が前記導電性繊維に沿って集中する位置に前記支持体を介して支持されていることを特徴とする。
【0026】
本発明においては、導電性繊維が導電性芯材に対して平行に設けられている。これにより、導電性繊維は、その先端ではなく外周面が帯電体に対向するが、その外周面は微視的には粗面状になっているため、前記電界形成電極部の芯材から生じる電界を導電性繊維の外周面の突端に集中させることができる。しかも、導電性繊維を前記凸条の先端に設けることにより、前記電界形成電極部の芯材から生じる電界が前記導電性繊維の両側から均等に集中し、高い除電効果を得ることができる。
【0027】
このとき、前記電圧印加手段は、高周波高電圧を前記電界形成電極部の芯材に印加することを特徴とする。
【0028】
更に、このとき、前記電圧印加手段は、前記自己放電電極部と前記電界形成電極部とを支持する支持柄部に一体に設けられていることを特徴とする。
【0029】
本発明においては、前記電圧印加手段より前記電界形成電極部の芯材に印加される電圧は交流であれば、商用周波数(50Hz〜60Hz)だけでなく高周波(10kHz 〜100kHz )であっても高い除電効果を得ることができる。前記電圧印加手段を高周波高電圧を発生させる装置とすることにより、商用周波数により交流高電圧を発生させる装置に比して小型・軽量となるため、該電圧印加手段を支持柄部に一体に設けて除電装置をコンパクトに形成することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の除電装置と共通の構成を一部に有する除電装置を模式的に示す説明図、図2は図1のII−II線断面説明図、図3は各除電装置による除電効果を確認するための試験装置の概略図、図4は図3の装置による試験結果を示す線図、図5は図1の除電装置における他の要部を断面視して示す説明図、図6は本発明の第1の実施形態の除電装置の要部を断面視して示す説明図、図7は本発明の第2の実施形態の除電電極を示す説明図、図8は図7の VIII − VIII 線断面図、図9は本発明の実施形態の変形例の除電装置を示す説明図である。
【0031】
図1に示すように、本発明の除電装置と共通の構成を一部に有する除電装置1は、除電電極2、電圧印加手段である交流高圧電源3、除電電極2と交流高圧電源3とを接続する高圧ケーブル4とによって構成されている。
【0032】
前記除電電極2は、自己放電電極部5と、電界形成電極部6と、両電極部5,6を支持する絶縁体の支持柄部7とによって構成されている。図2に示すように、自己放電電極部5は、アルミニウム製板材を折り曲げ重合して形成された支持体8に、互いに間隔を存して一端部が挟持された複数の導電性繊維9を備えており、該支持体8は支持柄部7の一側面に固着されて支持されている。電界形成電極部6は、支持柄部7の長手方向に穿設された支持穴10に絶縁被覆材11を介して支持された導電性芯材12を備えている。該芯材12は、前記高圧ケーブル4に電気的に接続されている。なお、高圧ケーブル4そのものを、支持穴10に挿入して芯材12としてもよい。また、図1に示すように、自己放電電極部5の支持体8は、接地リード線13を介して大地14に接地され、前記交流高圧電源3は、電源入力リード線15を介して図示しない電源コンセントに接続されると共に接地リード線16を介して大地14に接地される。
【0033】
以上の構成からなる除電装置によって帯電体Xの除電を行う場合には、帯電体Xに一定の距離を隔てて前記除電電極2を対峙させ、該除電電極2の自己放電電極部5を接地し、交流高圧電源3によって電界形成電極部6に交流高電圧を印加する。
【0034】
次に、帯電体Xの帯電状態に応じて除電の行われる過程を説明する。
【0035】
帯電体Xが正に帯電しており、その帯電電圧が+3kV以上である場合には、帯電体Xが形成する電界が自己放電電極部5の導電性繊維9の先端に集中してコロナ放電が発生する。このコロナ放電によって空気イオンが生成されるが、正の空気イオンは導電性繊維9に移動して電荷を与え、負の空気イオンは帯電体Xに移動して該帯電体Xの正の電荷を中和する。これによって、帯電体Xは除電される。
【0036】
帯電体Xが負に帯電しており、その帯電電圧が−3kV以下である場合には、帯電体Xが形成する電界が自己放電電極部5の導電性繊維9の先端に集中してコロナ放電が発生する。このとき生成された空気イオンは、負の空気イオンが導電性繊維9に移動して電荷を与え、正の空気イオンが帯電体Xに移動して該帯電体Xの負の電荷を中和する。これによって、帯電体Xは除電される。
【0037】
また、帯電体Xの帯電電圧の絶対値が3kV以下である場合には、交流高圧電源3によって交流高電圧が印加された電界形成電極部6に電界が発生し、帯電体Xの比較的小さな電界に重畳されるように電界形成電極部6の電界が作用する。これにより、帯電体Xの帯電電圧の絶対値が3kV以下であっても、帯電体Xの電界と電界形成電極部6の電界とによって自己放電電極部5の導電性繊維9の先端に集中する電界は比較的大きなものとなり、そこにコロナ放電が発生する。そして、正負の空気イオンが生成されることにより、帯電体Xの電荷が中和されて除電される。
【0038】
図1の除電装置1について、図3に示す試験装置によって第1の試験を行った。該試験装置jは、帯電したフィルムkに前記除電電極2を対峙させてその除電効果を調べるためのものである。本装置jに帯電体として設けられるフィルムkは、ポリエチレン製フィルムであり、厚さ0.1mm、幅100mmの無端帯状に形成されている。該フィルムkは、駆動ロールr、従動ロールm、伸長ロールnに掛けわたされて無端回動される。駆動ロールrから従動ロールnまでが試験セクションであり、この試験セクションにおけるフィルムkの走行速度vは適宜設定可能とされている。試験セクションのフィルムkの上方位置には、その上流側から、静電気付与電極o、初期帯電電圧測定器p、除電電極2、残留電圧測定器qが配設されている。このように構成された試験装置jによって、先ず、初期帯電電圧測定器pの電圧値Vinを確認しながら静電気付与電極oへの印加電圧を高めて、フィルムkの初期帯電電圧Vinを所望の値に調節する。そして、帯電したフィルムkが除電電極2の下を通過した後の残留電圧Voutを残留電圧測定器qによって測定し、除電電極2による除電効果を確認する。表1に第1の試験結果を示す。本試験は、除電電極2の導電性繊維9の先端とフィルムkとの設置間隔Dを10mm、フィルム走行速度vを50m/minとし、電界形成電極部6への印加電圧Vを0,±3,±4,±5kV(試験No.1〜4)とした夫々の場合において、初期帯電電圧Vinを±15,±10,±5,±3,0kVとしたときの残留電圧Voutを調べたものである。
【0039】
【表1】
【0040】
表1の試験結果を図4に線図として示す。図4において、横軸は初期帯電電圧Vin、縦軸は残留電圧Voutであり、パラメータは電界形成電極部6への印加電圧Vである。表1及び図4に示すように、電界形成電極部6への印加電圧Vが0kVの場合(試験No.1)は従来の自己放電式除電装置と同様の状態を示すものであり、フィルムkの初期帯電電圧Vinが−3.0kVから+3.0kVの領域ではコロナ放電が発生せず、全く除電できない。なお、電界形成電極部6への印加電圧Vが0kVであっても、フィルムkの初期帯電電圧Vinの絶対値が大きければコロナ放電が発生して空気イオンによる除電が行われる。
【0041】
電界形成電極部6への印加電圧Vが±3kVの場合、フィルムkの初期帯電電圧Vinの全領域で良好に除電が行われている。特に、フィルムkの初期帯電電圧Vinが−3.0kVから+3.0kVの領域でも良好に除電が行われることが明らかとなった。更に、電界形成電極部6への印加電圧Vを±4kV,±5kVと高めていくと、除電効果がより良好となる。
【0042】
図2に示した除電電極2以外に、図5に支持柄部7を断面視して示す除電電極16が挙げられる。なお、既に説明した構成は図5において図1及び図2と同一の符号を附してその説明を省略する。支持柄部7には、前記電界形成電極部6の両側に沿って一対の前記自己放電電極部5,5が支持されている。これにより、図5に示すように電界形成電極部6の芯材12を介して左右対象に一対の自己放電電極部5,5の各導電性繊維9,9が位置し、例えば、図3を参照して、帯電体Xが移動する際に帯電体Xの進行方向が正逆何れであっても、各電極部5,6,5下の通過順が同一となる。従って、帯電体Xに除電電極16を対峙させる際にも、除電電極16の設置方向に影響されない除電を行うことが可能となる。
【0043】
次に、本発明の第1の実施形態について説明する。図6は支持柄部7を断面視して第1の実施形態の除電電極17を示すものである。なお、既に説明した構成は図6において図1及び図2と同一の符号を附してその説明を省略する。図6に示すように、支持柄部7には、前記自己放電電極部5の両側に沿って一対の前記電界形成電極部6,6が設けられている。自己放電電極部5の支持体8は、両電界形成電極部6,6間に形成された支持柄部7の溝部に装着されている。これにより、図6に示すように自己放電電極部5の各導電性繊維9を介して左右対象に一対の電界形成電極部6,6の各芯材12,12が位置し、例えば、図3を参照すれば、帯電体Xが移動する際に帯電体Xの進行方向が正逆何れであっても、各電極部6,5,6下の通過順が同一となる。従って、帯電体Xに除電電極17を対峙させる際にも、除電電極17の設置方向に影響されない除電を行うことが可能となる。
【0044】
第1の実施形態の除電装置について、図3に示す試験装置によって第2の試験を行った。表2に第2の試験結果を示す。
【0045】
表2において、試験No.5は図2の除電電極2をフィルムkの走行方向の上流側に自己放電電極部5が位置し下流側に電界形成電極部6が位置するように設置した場合(表1の試験No.4と同様)であり、試験No.6は図2の除電電極2をフィルムkの走行方向の上流側に電界形成電極部6が位置し下流側に自己放電電極部5が位置するように設置した場合である。試験No.7は図5の除電電極16を設置し、試験No.8は図6の第1の実施形態の除電電極17を設置した場合を示す。第2の試験における条件は、何れの場合においても電界形成電極部6への印加電圧Vを±5kVとした事以外は、第1の試験と同様である。
【0046】
【表2】
【0047】
表2に示すように、最も良好に除電が行えたものは図6に示した本発明の第1の実施形態の除電電極17であり(試験No.8)、次いで図2の除電電極2でフィルムkの走行方向の上流側に自己放電電極部5を配した場合(試験No.5)、次いで図2の除電電極2でフィルムkの走行方向の上流側に電界形成電極部6を配した場合(試験No.6)、次いで図5の除電電極16(試験No.7)となった。
【0054】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図7に示すように、第2の実施形態の除電電極28は、自己放電電極部29と、電界形成電極部30と、両電極部29,30を支持する絶縁体の支持柄部31とによって構成されている。図8に示すように、電界形成電極部30は、支持柄部31の長手方向に穿設された支持穴10に絶縁被覆材11を介して支持された導電性芯材12を備えており、図2の除電電極2と同様の構成である。支持柄部31は、外方に突出する凸条32を備えている。
【0055】
自己放電電極部29は、導電性繊維33を備えるが、その長手方向の両端がアルミニウム製板材を折り曲げて形成された一対の支持体34,35により固定されている。導電性繊維33は、前記導電性芯材12と平行に前記凸条32の先端(図中下端)に支持体34,35を介して固定支持されている。
【0056】
図7に示すように、電界形成電極部30の芯材12は、高圧ケーブル4に電気的に接続されており、自己放電電極部29の一方の支持体35は、接地リード線13を介して大地14に接地されている。
【0057】
第2の実施形態の除電装置について、図3に示す試験装置によって第3の試験を行ったところ、表3に示す試験結果が得られた。なお、試験の条件は表中に示すように前記第2の試験と同一である。
【0058】
【表3】
【0059】
表3に示すように、第2の実施形態の除電装置においても極めて良好に除電が行え、除電電極28(試験No.9)が、第1の実施形態の除電電極17(試験No.8)よりも良好な除電効果を得た。
【0060】
また、本発明における前記各実施形態においては、商用周波数(50Hz〜60Hz)の交流を高電圧に変換する交流高圧電源3を使用したが、これに限るものではなく、例えば、高周波(10kHz 〜100kHz )による交流高圧電源を使用しても効率のよい除電を行うことができる。特に、高周波高圧電源の周波数を20kHz としたときに高い除電効果を得ることができた。
【0061】
そして、このような高周波高圧電源は、前述の商用周波数(50Hz〜60Hz)による交流高圧電源3に比べて小型に形成することが可能となるため、図9に示すように、除電電極2の支持体7の一端部に高周波高圧電源39を一体に設けることもでき、除電装置全体をコンパクトに形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の除電装置と共通の構成を一部に有する除電装置を模式的に示す説明図。
【図2】 図1のII−II線断面説明図。
【図3】 各除電装置による除電効果を確認するための試験装置の概略図。
【図4】 図3の装置による試験結果を示す線図。
【図5】 図1の除電装置における他の要部を断面視して示す説明図。
【図6】 本発明の第1の実施形態の除電装置の要部を断面視して示す説明図。
【図7】 本発明の第2の実施形態の除電電極を示す説明図。
【図8】 図7の VIII − VIII 線断面図。
【図9】 本発明の実施形態の変形例の除電装置を示す説明図。
【図10】 従来の除電装置を示す説明図。
【図11】 従来の除電装置を示す説明図。
【符号の説明】
1…除電装置、3…交流高圧電源(電圧印加手段)、5,29…自己放電電極部、6,30…電界形成電極部、8,34,35…支持体、9,33…導電性繊維、12…導電性芯材。
Claims (5)
- 支持体に電気的に接続され且つ接地された状態で互いに間隔を存して配設された複数の導電性繊維を放電電極とする自己放電電極部と、絶縁体により被覆された導電性芯材を電界を形成する電極として設けた電界形成電極部と、絶縁体によって形成され両電極部を一体に支持する支持柄部と、前記電界形成電極部の芯材に交流高電圧を印加する電圧印加手段とを備えてなり、前記自己放電電極部は、交流高電圧が印加された前記電界形成電極部の芯材から生じる電界が前記導電性繊維の先端に集中する位置に設けられている除電装置であって、前記自己放電電極部は前記支持柄部の長手方向に沿って設けられており、該支持柄部を介して自己放電電極部の両側位置に沿って一対の前記電界形成電極部が設けられていることを特徴とする除電装置。
- 両電界形成電極部は、互いに平行に前記支持柄部に支持されており、該支持柄部は、両電界形成電極部間に沿って形成された溝部を備え、該溝部に前記自己放電電極部が装着されていることを特徴とする請求項1記載の除電装置。
- 絶縁体により被覆された導電性芯材が絶縁体の支持柄部に支持されてなる電界形成電極部と、該電界形成電極部に少なくとも両端部が支持体を介して支持され且つ接地された状態で前記導電性芯材に平行に設けられた導電性繊維を放電電極として備える自己放電電極部と、絶縁体によって形成され両電極部を一体に支持する支持柄部と、前記電界形成電極部の芯材に交流高電圧を印加する電圧印加手段とを備えてなり、前記電界形成電極部の支持柄部は、導電性芯材の長手方向に沿って該支持柄部の外方に突出する平板状の凸条を備え、前記自己放電電極部は、該凸条の先端であって且つ交流高電圧が印加された前記電界形成電極部の芯材から生じる電界が前記導電性繊維に沿って集中する位置に前記支持体を介して支持されていることを特徴とする除電装置。
- 前記電圧印加手段は、高周波高電圧を前記電界形成電極部の芯材に印加することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の除電装置。
- 前記電圧印加手段は、前記自己放電電極部と前記電界形成電極部とを支持する支持柄部に一体に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の除電装置。
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