JP4026787B2 - 薄型電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体電解質を用いた偏平型電池に関する。
【0002】
【従来技術】
近年の電子機器の小型化、軽量化の進歩は目覚ましいものがあり、とりわけOA分野においては、デスクトップ型からラップトップ型、ラップトップ型からノートブック型へと小型化、軽量化している。加えて、電子手帳、電子スチルカメラなどの新しい小型電子機器の分野も出現し、さらには従来のハードディスク、フロッピーディスクの小型化に加えてメモリーカードの開発が進められている。このような電子機器の小型化、軽量化の波の中でこれらの電力を支える電池にも高エネルギー密度、高出力等の高性能化が要求されている。電池の形状においても従来からある円筒形のものから機器の形状に合わせることができる角型電池が種々開発され、さらにはより薄い偏平型電池が開発されている。この偏平型電池は一般にポリマー電池と呼ばれ、電解質に固体電解質を用いており、液もれがないなど高い信頼性を持ち、形状も多くのものが外装にフィルムを用いているため、従来の電池よりもさらに薄く、軽量であり、使用機器に合わせて自在に作製できるなどのメリットを有している。これらの偏平型電池の多くは、負極にリチウム、リチウム合金、あるいは炭素材料を用い、3V以上の電圧を有している。これら負極材料は、水、酸素、窒素等と反応し、特に水との反応においては、可燃性の水素を発生させて非常に危険である。そのため電池の封止は完全である必要があるが、偏平型電池の封止には多くの場合、ホットメルト樹脂によるラミネートを行っているが、封止部に電解質が残存すると封止は大変弱くなってしまう。
【0003】
特開昭60−148050にはホットメルト樹脂に比較的悪い環境でも接着力の強いアイオノマー樹脂を用いる薄型電池が開示されている。しかしながら、電解液であればアイオノマー樹脂を用いれば封止部に電解液があってもかろうじて封止は可能であるが、固体電解質が封止部にあれば、封止は完全に行うことはできない。特に従来のように集電体を兼ねる外装金属ホイルの上に電極活物質/固体電解質を順次積層する工程での端子部の汚染は大変起こりやすい。これは固体電解質の多くが粘着性であり、接触した工具、ロボット等が固体電解質で汚染し、さらに汚染した工具、ロボットが封止部を汚染させる悪循環を生じる。汚染した固体電解質を溶剤等により洗い流したり、拭き取る方法も考えられてはいるが、完全に固体電解質を除去することは大変難しく、封止部の信頼性は非常に低いものとなり、薄型電池をわずかに屈曲するだけで封止部の信頼性はさらに大きく低下してしまう。封止部にあらかじめマスキングを施し、電極活物質/固体電解質を積層した後マスキングを取り除くことも考えられるが、電池要素の厚みが薄いうちは効果があるものの薄型電池の容量を大きくするために電池要素の厚みが厚くなるとマスキングを取り除く時あるいは封止の前に封止部の汚染が起こりやすく封止部の信頼性はやはり低くなる。特開平3−15150には外装に電解質が高分子固体電解質であり、電極を複数積層して電池要素をポリエチレン/Al/ポリエチレンテレフタレートのラミネートフィルムで封止した薄型電池が開示されている。しかしながら、この場合も、外装が金属ホイルに代ってラミネートフィルムを用いただけのことで、封止部を汚染させないという根本的な解決にはならない。また、電極を複数積層して電池要素が厚くなると薄型電池の実装時、あるいは使用時に電池要素のずれが生じ易く、電池性能が低下するのみでなく、最悪の場合、短絡等による重大な事故につながる恐れがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、固体電解質を用いた偏平型電池において、封止が完全でかつ実装の容易な薄型電池を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、固体電解質を介して正極と負極を積層した電池要素が外装中に含有されている偏平型電池において、前記電池要素を合成樹脂フィルムにより包むことにより電解質による封止部の汚染を極めて低くすることができ、また薄型電池の実装時、あるいは使用時に電池要素のずれが生じることがない安全な薄型電池を容易に作製することができることを見い出し本発明に至った。
本発明の薄型電池の電池要素を合成樹脂フィルムで包む形態としては端子部を除くすべての面を包むことが封止部の汚染を確実になくすことができるのであるが、生産性を考えれば、端子の存在する面を除いて電池要素を包むことが好ましく、最も効率よく、本発明の効果を得るためには、電池要素の端子部の存在する面を除いた少なくとも4面が完全に合成樹脂フィルムで包まれていることが好ましい。これは、封止部の汚染をさせる部分は積層した電池要素のうち、固体電解質が露出する側面および面積の広い電極外側面であるためである。合成樹脂フィルムを掴むことでロボットあるいは工具の電解質による汚染を防ぐことができ、特に角形電池ケース、あるいは袋状の外装に積層した電池要素を挿入する際においてもスムーズにかつ封止部を汚染することなく挿入することができる。本発明の薄型電池において電池要素の端子部の存在しない少なくとも4面、好ましくは5面を完全に合成樹脂フィルムで包むことには、電池要素よりも幅広い合成樹脂フィルムで包むことあるいは電池要素よりも幅広い合成樹脂フィルムで包み、はみ出した合成樹脂フィルムを内側に折り曲げることも当然含まれる。また、一般に合成樹脂フィルムは幅広い箔の形態であるが、電池要素を包む際に屈曲する部分を折り曲げていたり、筒状、箱状に継ぎ目なく加工してもよい。
【0006】
本発明の効果は、超薄型の電池においても当然発揮できるものであるが、好ましくは電池要素の厚みが0.3mm以上であり、薄型電池の形状を生かすなら厚さは0.5mm以上、好ましくは0.5mm〜50mm、特に好ましくは1mm〜30mmである。電池要素の厚みが0.3mm以下であると電池全体の厚みに占める合成樹脂フィルムの割合が大きくなり、薄型電池のエネルギー密度を低下させてしまうためである。合成樹脂フィルムの厚みとしては2〜100μm、好ましくは5〜70μm、さらに好ましくは10〜50μmである。合成樹脂フィルムの厚みが2μm未満では合成樹脂フィルムの強度が弱く、破けやすいため、固体電解質による封止部の汚染が生じる確率が高くなる。合成樹脂フィルムの厚みが100μm以上では電池全体の厚みに占める合成樹脂フィルムの割合が大きくなり、薄型電池のエネルギー密度が低下し、また合成樹脂フィルムの柔軟性が乏しくなるため、電池要素を効率よく包むことが難しくなる。
【0007】
本発明の薄型電池における合成樹脂フィルムの長さとしては電池要素周縁部の長さの100〜300%である。合成樹脂フィルムの長さが電池要素周縁部の長さの100%未満では電池要素を完全に包むことができず、300%を超えると合成樹脂フィルムの体積が大きくなり、薄型電池のエネルギー密度を低下させてしまう。本発明の薄型電池における電池要素の合成樹脂フィルムでの包み方としては、電池要素の種類、形状あるいは厚さ等、外装材の種類、形状あるいは厚さ等を考慮して、より適した包み方を選択できる。
また、電池要素を覆っている合成樹脂フィルムは、その厚みが10〜100μmでは、合成樹脂フィルムの長さは、電池要素周縁部の長さの100%〜175%が好ましく、より好ましくは120〜150%であるようにすることにより薄型電池のエネルギー密度を低下させることなく、本発明の効果を実現することができる。この場合、電池要素を包んだ合成樹脂フィルムの外側の端部は接着していることが好ましく、具体的には接着テープにより固定していることが好ましい。10〜100μmの合成樹脂フィルムはそれ自身の強度が高く、自立性があるため何周にもわたり合成樹脂フィルムを巻くよりもこのような接着テープにより固定する形態をとる方が処理が簡便で、薄型電池のエネルギー密度を下げないためにも好ましい。電池要素を覆っている合成樹脂フィルムの厚みが2〜25μmでは、好ましくは、合成樹脂フィルムの長さが、電池要素周縁部の長さの150%〜300%であることが薄型電池のエネルギー密度を低下させることなく、本発明の効果を実現することができ、好ましい。この場合、電池要素を包んだ合成樹脂フィルムの外側の端部は接着テープあるいは熱溶融により接着、または重なった合成樹脂フィルム間の静電力を利用して固定することができる。
【0008】
本発明の偏平型電池に用いる合成樹脂フィルムは固体電解質に対する合成樹脂フィルムの膨潤率が20%以下、好ましくは15%以下であることが好ましい。膨潤率が20%を超えると合成樹脂フィルムの強度が弱くなり、破れやすくなるばかりでなく膨潤により合成樹脂フィルムが電池要素を覆っている力が小さくなるので、電池要素の位置ずれ、合成樹脂フィルムのめくれが生じて封止部の汚染あるいは短絡等の事故が起こりやすくなる。合成樹脂フィルムの材質は、固体電解質の種類、電池形状により適宜選択されるものであるが、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリイミド、ポリクロロビニリデンが固体電解質に対する合成樹脂フィルムの膨潤率が低く好ましい。また、合成樹脂フィルムは前記樹脂の異なる種類を組み合わせて作製した積層フィルムであってもよい。
【0009】
本発明の薄型電池の外装としては、金属缶、金属フィルム、金属箔を含有したラミネートフィルム等について使用可能であるが流動性のない固体電解質の特徴を生かして薄く、軽量にできる金属フィルム、金属箔を含有したラミネートフィルムが好ましく、高分子固体電解質等の柔軟性を生かし、軽量化が可能な金属箔を含有したラミネートフィルムが特に好ましい。封止の方法としては、かしめ、溶接等電池で一般的に用いられる封止方法をとることも可能であるが、好ましくは接着剤、ホットメルト樹脂による封止が、封止部の厚みを厚くすることなく、確実に行うことができるため好ましく、特にホットメルト樹脂によるいわゆるヒートシールが簡便に封止を行うことができ、封止部も比較的柔軟なため、柔軟性のある薄型電池を作製することができ好ましい。最も好ましい外装材としては、ホットメルト樹脂/金属/耐熱性樹脂の各層からなるラミネートフィルムがあげられる。このときホットメルト樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびこれらの変性体、金属としてはAl、Cu、Ni等が例示できるが、Alが加工性の面で最も好ましく、耐熱性樹脂としては、ポリエステル、ポリイミドが例示でき、とくにポリエステルが最も好ましい。
【0010】
本発明の薄型電池に用いる固体電解質としては、無機系固体電解質、高分子固体電解質の双方を使用することができるが、充放電に伴う電極活物質の体積変化を吸収でき、室温付近でのイオン伝導度が高く、電極界面との抵抗の小さい高分子固体電解質が好ましい。無機系固体電解質としてはAgCl、AgBr、AgI、LiIなどの金属ハロゲン化物、RbAg4I4、RbAg4I4CN等があげられる。高分子固体電解質としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリルニトリル、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体等をポリマーマトリックスとして電解質塩をポリマーマトリックス中に溶解した複合体、あるいはこれらのゲル架橋体、低分子量ポリエチレンオキサイド、クラウンエーテル等のイオン解離基をポリマー主鎖にグラフト化した高分子固体電解質あるいは高分子量重合体に電解液を含有させたゲル状高分子固体電解質を挙げることができるが、特にゲル状高分子固体電解質がイオン伝導度が高く、電極との界面抵抗を小さくすることができ好ましい。
【0011】
ゲル状高分子固体電解質としては熱可塑性高分子に電解液を含有させたものあるいは重合性モノマーを重合させた重合体、および電解質塩と非水溶媒からなる電解液から構成されるものあるいはこれらの複合体を用いることができる。熱可塑性高分子としては、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの重合体、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキシド等のポリアルキレンオキサイド、および上記高分子の共重合体を挙げることができ、特にポリアクリロニトリル、ポリメタクリレート、ポリエチレンオキサイド、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体がイオン伝導性が高く好ましい。熱可塑性高分子は1種類で用いても良いが、2種以上の混合物であっても良い。
【0012】
本発明に用いるゲル状固体電解質の重合性モノマーとしては、その分子内に酸素原子、窒素原子、イオウ原子等の炭素以外のヘテロ原子を含むものである。これらのヘテロ原子を含有する重合性化合物に電解質塩を溶解、あるいは重合性化合物を非水電解液に溶解させ、重合反応させて得られる固体電解質においてはその炭素以外のヘテロ原子は電解質塩のイオン化を促進させ、ゲル状固体電解質のイオン伝導性を向上させるとともに、ゲル状固体電解質の強度を向上させる働きもあると考えられる。
【0013】
以下、本発明で用いる重合性モノマーについて詳細に説明する。
本発明で用いる重合性モノマーの種類は特に制約されず、熱重合および活性光線重合などの重合反応を生起して得るものが包含されるが、特に活性光線による光重合性を示すものが好ましい。熱重合反応としては、ウレタン化反応の他、エポキシ基やアクリレート基による重合反応等が挙げられるが、ウレタン化反応が好ましい。
【0014】
活性光線重合反応としては、不飽和カルボン酸エステル、ポリエン/ポリチオール混合物および架橋性マクロマー(有機シラン、ポリイソチアナフテン等)による重合反応が挙げられるが、好ましくは、不飽和カルボン酸エステル、ポリエン/ポリチオール混合物による反応である。以下、特に電解液中の重合反応として優れている不飽和カルボン酸エステルの重合反応、ポリエン/ポリチオール混合物の重合反応、ポリウレタン化反応について詳述する。なお、本明細書における(メタ)アクリレートは、アクリレートまたはメタアクリレートを意味し、(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基またはメタアクリロイル基を意味する。
【0015】
本発明の固体電解質を得るための重合反応は、電解質の熱分解を避けるために低温プロセスである活性光線重合反応が好ましい。活性光線重合性化合物としては(メタ)アクリレートや、ポリエンとポリチオールとの組合せ等が挙げられる。(メタ)アクリレートとしては単官能および多官能の(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0016】
単官能の(メタ)アクリレートを用いたポリマーマトリックスは電解質塩を介したイオン架橋により不融であるが、多官能の(メタ)アクリレートと架橋することにより安定性は増し、好ましい。単官能アクリレートとしては、アルキル(メタ)アクリレート〔メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート等〕、脂環式(メタ)アクリレート〔テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等〕、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート〔ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート等〕、ヒドロキシポリオキシアルキレン(オキシアルキレン基の炭素数は好ましくは1〜4)(メタ)アクリレート〔ヒドロキシポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等〕およびアルコキシ(アルコキシ基の炭素数は好ましくは1〜4)(メタ)アクリレート〔メトキシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート等〕が挙げられる。
【0017】
多官能(メタ)アクリレートの例としては、「UV、EB硬化技術」〔(株)総合技術センター発行〕142頁〜152頁記載の光重合性モノマーおよび光重合性プレポリマーのうち3官能以上のモノマー、プレポリマー〔トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等〕が好ましい。
【0018】
アクリレートのうち、下記に示す一般式(1)で表わされる分子量500未満の化合物および一般式(2)で表わされる構造のものが特に好ましい。
【0019】
【化1】
(式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は炭化水素基または複素環を含む基、nは1以上の整数を表わす。)
【0020】
【化2】
(式中、R3は水素原子またはメチル基、R4は複素環を含む基を表わす。)
【0021】
前記一般式(1)において、R2は炭化水素基または複素環を含む基を示すが、この場合、炭化水素基としては、脂肪族系および芳香族系のものが含まれる。脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル等の炭素数1〜10のアルキル基、好ましくは1〜5のアルキル基が挙げられる。また、芳香族炭化水素基としては、フェニル、トリル、キシリル、ナフチル、ベンジル、フェネチル等が挙げられる。複素環を含む基としては、酸素、窒素、硫黄等のヘテロ原子を含む各種の複素環基が包含され、このようなものとしては、例えば、フルフリル、テトラヒドロフルフリル等が挙げられる。
【0022】
前記一般式(1)で示されるアクリレートの具体例としては例えば、アルキルエチレングリコールアクリレート〔メチルエチレングリコールアクリレート、エチルエチレングリコールアクリレート、プロピルエチレングリコールアクリレート等〕、フェニルエチレングリコールアクリレート、アルキルプロピレングリコールアクリレート〔エチルプロピレングリコールアクリレート、ブチルプロピレングリコールアクリレート等〕、複素環を有するアルキレングリコールアクリレート〔フルフリルエチレングリコールアクリレート、テトラヒドロフルフリルエチレングリコールアクリレート、フルフリルプロピレングリコールアクリレート、テトラヒドロフルフリルプロピレングリコールアクリレート等〕が挙げられる。一般式(1)で表わされるこれらのアクリレートの分子量は通常500未満であるが、300以下がより好ましい。分子量が500以上のアクリレートでは得られる固体電解質から非水溶媒が滲出しやすい。
【0023】
一般式(2)で示される(メタ)アクリレート中に含まれる複素環は特に限定はされない。この場合、複素環を含む基としては、酸素、窒素、硫黄等のヘテロ原子を含む複素環の残基、例えば、フルフリル基、テトラヒドロフルフリル基等が挙げられる。前記一般式(2)で示される(メタ)アクリレートとしては、例えば、フルフリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのうち、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレートが好ましい。一般式(1)あるいは(2)で表わされる化合物は単独で使用しても良いが、2種類以上を混合して使用することもできる。
【0024】
前記一般式(1)あるいは(2)で示される化合物には、多官能不飽和カルボン酸エステルを併用することにより、弾性率、イオン伝導度とも理想的な固体電解質を得ることができる。多官能カルボン酸エステルとしては、(メタ)アクリロイル基を2個以上有するものが挙げられる。このものの好ましい具体例としては、「UV、EB硬化技術」〔(株)総合技術センター発行〕142頁〜152頁記載の光重合性モノマーおよび光重合性プレポリマーのうち2官能以上のモノマー、プレポリマー〔ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等〕が挙げられるが、3官能(メタ)アクリレートが、保液性、イオン伝導度、強度にすぐれた固体電解質を与える点で最も好ましい。
【0025】
一般式(1)および(2)で示される化合物、またはこれを主成分とする不飽和カルボン酸エステルの使用割合は、非水電解液に対して50重量%以下、好ましくは5〜40重量%、さらに好ましくは10〜30重量%が良い。この範囲外では、固体電解質のイオン伝導度および強度が低下する。
【0026】
一般式(1)および(2)の化合物に多官能不飽和カルボン酸エステルを併用する場合、その多官能不飽和カルボン酸エステルの添加量は、非水電解液に対して4重量%以下、好ましくは0.05〜2重量%であり、特に3官能不飽和カルボン酸エステルを併用する場合には、2重量%以下、好ましくは0.05〜0.5重量%という少量の添加で、イオン伝導度や強度の点ですぐれた固体電解質を得ることができる。
【0027】
このような多官能不飽和カルボン酸エステルの併用により、イオン伝導度や強度の点でよりすぐれた固体電解質を得ることができる。また、多官能不飽和カルボン酸エステルの併用量が多すぎると、得られる固体電解質は粘弾性体としての性状を示さず、柔軟性に欠け、特に外部応力に対してクラックを生じやすくなる。
【0028】
一般式(1)および(2)で示される化合物、またはこれを主成分として含む不飽和カルボン酸エステルの重合開始剤としては、カルボニル化合物、ベンゾイン類(ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、α−メチルベンゾイン、α−フェニルベンゾイン等)、アントラキノン類(アントラキノン、メチルアントラキノン、クロルアントラキノン等)、その他の化合物(ベンジル、ジアセチル、アセトフェノン、ベンゾフェノン、メチルベンゾイルフォーメート等)、硫黄化合物(ジフェニルスルフィド、ジチオカーバメート等)、多縮合環系炭化水素のハロゲン化物(α−クロルメチルナフタリン等)、色素類(アクリルフラビン、フルオレセン等)、金属塩類(塩化鉄、塩化銀等)、オニウム塩類(P−メトキシベンゼンジアゾニウム、ヘキサフルオロフォスフェート、ジフェニルアイオドニウム、トリフェニルスルフォニウム等)などの光重合開始剤が挙げられる。これらは単独でも、あるいは2種以上の混合物としても使用できる。
【0029】
好ましい光重合開始剤は、カルボニル化合物、硫黄化合物およびオニウム塩類である。必要により熱重合開始剤(アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、エチルメチルケトンペルオキシド等)を併用することができるし、また、ジメチルアニリン、ナフテン酸コバルト、スルフィン酸、メルカプタン等の重合開始剤も併用できる。
【0030】
さらに増感剤、貯蔵安定剤も必要により併用できる。増感剤および貯蔵安定剤の具体例としては、「UV、EB硬化技術」〔(株)総合技術センター発行〕158頁〜159頁記載の増感剤、貯蔵安定剤のうち、前者としては、尿素ニトリル化合物(N,N−ジ置換−P−アミノベンゾニトリル等)、燐化合物(トリ−n−ブチルホスフィン等)が好ましく、後者としては、第4級アンモニウムクロライド、ベンゾチアゾール、ハイドロキノンが好ましい。
【0031】
重合開始剤の使用量は、全不飽和カルボン酸エステルに対し、通常0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜7重量%である。この範囲外では適度な反応性が得られない。増感剤および貯蔵安定剤の使用量は、全不飽和カルボン酸エステル100重量%に対し、通常0.1〜5重量%である。
【0032】
本発明による電解液の固体化は、前記した一般式(1)または(2)で示される化合物またはこれを主成分とする不飽和カルボン酸エステルを含む非水電解液を密封容器に注入するか、あるいは支持体(例えばフィルム、金属、金属酸化物、ガラス、電極等)にコーティングした後、熱または活性光線で重合することにより達成される。活性光線としては、通常、光、紫外線、電子線、X線が使用できる。これらのうち、好ましくは、100〜800nmの波長を主波長とする活性光線である。
【0033】
ポリエン/ポリチオールの混合物の重合反応は基本的には次式のとおりである。
【0034】
【化3】
(前記式中、RおよびR′はアルキル基等の有機基である。)
ポリエンとしては、ポリアリルエーテル化合物、ポリアリルエステル化合物が挙げられる。ポリアリルエーテル化合物の例としては、置換、未置換のアリルアルコールにエポキシ化合物(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、エピハロヒドリン、アリルグリシジルエーテル等)を付加した化合物が挙げられる。これらのうち好ましいものは、置換、未置換のアリルアルコールにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドを付加した化合物である。
【0035】
ポリアリルエステル化合物としては、アリルアルコールまたは上記のポリアリルエーテル化合物とカルボン酸との反応生成物が挙げられる。カルボン酸の例としては、脂肪族、脂環式、および芳香族系のモノおよびポリカルボン酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸、オクタン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、安息香酸などのモノカルボン酸、(炭素数1〜20);アジピン酸、フタル酸などのジカルボン酸等〕が挙げられる。これらのうち好ましいものは、ポリアリルエーテル化合物とポリカルボン酸の反応生成物である。
【0036】
ポリチオールとしては、液状ポリサルファイド;脂肪族、脂環式、および芳香族系のポリチオール化合物;メルカプトカルボン酸エステルが挙げられる。液状ポリサルファイドとしては、チオコールLPシリーズ〔東レチオコール(株)〕が挙げられる。このうち好ましいものは平均分子量が400以下のものである。脂肪族、脂環式および芳香族系のポリチオール化合物の例としては、メタン(ジ)チオール、エタン(ジ)チオールが挙げられる。メルカプトカルボン酸エステルとしてはメルカプトカルボン酸と多価アルコールとのエステル化反応またはメルカプトカルボン酸アルキルエステルと多価アルコールとのエステル交換反応により得られる化合物が挙げられる。
【0037】
メルカプトカルボン酸の例としては、2−メルカプト酢酸、3−メルカプトプロピオン酸が挙げられる。多価アルコールの例としては、エチレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ショ糖およびこれらのアルキレンオキサオド付加物(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド付加物、ブチレンオキサイド付加物)等が挙げられる。多価アルコールとして好ましいものは、3価以上の多価アルコールでアルキレンオキサイド付加物を含まないものである。
【0038】
メルカプトカルボン酸アルキルエステルの例としては、2−メルカプト酢酸エチルエステル、3−メルカプトプロピオン酸メチルエステル等が挙げられる。ポリチオールのうちで好ましいものは、液状ポリサルファイドおよびメルカプトカルボン酸エステルである。ポリエチレン/ポリチオールの反応混合物の重合開始剤としては、不飽和カルボン酸エステルの重合について示したものと同様のものが用いられる。
【0039】
熱重合反応を生起する重合性化合物としては、ポリウレタンを形成するポリイソシアネートとポリオールおよび/または架橋剤との組合せおよびその予備重合物を挙げることができる。ポリオールとしては、「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(日本工業新聞社発行)99頁〜117頁記載のポリオールが挙げられ、それらのうちアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフランなど)を重合して形成した融点が10℃以下のポリオキシアルキレンポリオールが好ましい。
【0040】
この場合、オキシアルキレン基は、単独であっても2種以上であっても良い。特にエチレンオキシドとプロピレンオキシドを共重合して形成したポリオキシアルキレンポリオールが好ましい。また、ポリオキシアルキレンポリオールは2種以上の混合物であっても良い。ポリオキシアルキレンポリオールの融点は通常10℃以下、好ましくは0℃〜−60℃である。融点が10℃を超えるとその結晶性のためイオン伝導度が低下する。ポリオキシアルキレンポリオールの水酸基価は通常84以下、好ましくは60以下である。水酸基価が84を超えると固体電解質のイオン伝導度が低くなる。
【0041】
ポリイソシアネートとしては、前述の書籍90頁〜98頁記載のポリイソシアネートのうち、トリレンジイソシアネート、4,4′−メタフェニレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートおよびこれらのプレポリマーが好ましい。NCO基の含有割合は、通常、48%(重量%)以下、好ましくは40%以下である。NCO基含有割合が48%を超えると固体電解質のイオン伝導度が低くなる。架橋剤としては前述の書籍122頁〜123頁記載の架橋剤のうち多価アルコール類、多価アミン類のほか水も使用できる。このうちエチレングリコールなどの多価アルコール類が好ましい。ポリオールおよび/または架橋剤とポリイソシアネートは必要により触媒の存在下で重付加反応を起こしてポリウレタンを与える。この場合、触媒としてはポリウレタンの合成に慣用されているものが挙げられ、その具体例としては、トリエチレンジアミン、スタナスオクトエート等がある。ポリエン/ポリチオール混合物の反応およびウレタン化反応を用いて固体電解質を形成する際に用いられる電解液としては、不飽和カルボン酸エステルの重合反応により固体電解質を形成する場合に示した電解液と同様のものが用いられる。
【0042】
本発明の固体電解質を得る場合に用いる非水電解液には、非水電解液の表面張力を下げて、隔膜あるいは活物質への浸透を向上させる浸漬助剤を添加するのが好ましい。このような浸漬助剤としては、シリコンオイル、シリコン−アルキレンオキサイド付加物等のシリコン誘導体;ポリプロピレンオキシド誘導体;パーフルオロアルキルスルホン酸塩;パーフルオロアルキル第4級アンモニウムヨウ化物、パーフルオロアルキルポリオキシエチレンエタノール、フッ素化アルキルエステル等のフッ素化誘導体が挙げられる。これらのうち好ましいものはシリコン誘導体およびフッ素誘導体である。この浸漬助剤は、固体電解質中、通常、0.1〜10重量%、好ましくは、0.5〜5重量%である。この範囲外では経済的な浸漬効果は得られない。本発明の固体電解質の形成は、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましく、この場合には、大気中で製造する場合に比べてイオン伝導度、強度の点で優れた固体電解質が得られる。
【0043】
電解質塩としては、非水電池に用いることができるものであれば特に制限はないが、例えば、LiBR4(Rはフェニル基、アルキル基)、LiPF6、LiSbF6、LiAsF6、LiBF4、LiClO4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiC(CF3SO2)3、LiN(C2F5SO2)2、LiN(C2F5SO2)2、LiAlCl4、リチウムテトラキス〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル〕ボレート等の単独あるいは混合物を例示することができる。好ましくはLiPF6、LiBF4、LiN(CF3SO2)2がイオン伝導性、安全性等の点で好ましい。
【0044】
非水溶媒としては、カーボネート溶媒(プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等)、アミド溶媒(N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド等)、ラクトン溶媒(γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、σ−バレロラクトン、3−メチル−1,3−オキサゾリジン−2−オン等)、アルコール溶媒(エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、メチルセルソルブ、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジグリセリン、ポリオキシアルキレングリコールシクロヘキサンジオール、キシレンフリコール等)、エーテル溶媒(メチラール、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1−エトキシ−2−メトキシエタン、アルコキシポリアルキレンエーテル等)、ニトリル溶媒(ベンゾニトリル、アセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリルなど)、燐酸類および燐酸エステル溶媒(正燐酸、メタ燐酸、ピロ燐酸、ポリ燐酸、亜燐酸、トリメチルフォスフェート等)、2−イミダゾリジノン類(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、ピロリドン類、スルホラン溶媒(スルホラン、テトラメチレンスルホラン等)、フラン溶媒(テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、2,5−ジメチルテトラヒドロフラン等)、ジオキソラン、ジオキサン、ジクロロエタン等の単独あるいは2種類以上の混合溶媒が使用できる。これらのうち好ましいものはカーボネート溶媒、エーテル溶媒、フラン溶媒である。
【0045】
本発明のポリマー電池では短絡防止のため、セパレータを用いることもできる。セパレータとしては例えば、ガラス、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン等を単独または2種類以上の材質から選ばれる不織布、織布が挙げられる。
本発明の薄型電池の電極活物質としては、正極活物質として、MnO2、Mn2O3、CoO2、NiO2、V2O5、V3O8、Cr2O3、Fe2(SO4)3、Fe2(MoO2)3、Fe2(WO2)3、TiS2、MoS2、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4等の遷移金属カルコゲン化合物、S.J.Visco,etal.,Mol.Cryst.Liq.Cryst.,190,185(1990)に示されるようなスルフィド化合物、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアルキルチオフェン、ポリカルバゾール、ポリアズレン、ポリジフェニールベンジジジン、ポリピリジン等の導電性高分子、炭素体を例示することができる。
【0046】
負極活物質としてはLi、Na等のアルカリ金属、Li−Al、Li−Pb、Li−Si等のLi合金、ポリアセチレン、ポリピリジン、ポリチオフェン、ポリアルキルチオフェン、ポリフェニレン等の導電性高分子、天然黒鉛や、石炭コークス、石油コークス、有機化合物を原料とした熱分解炭素、天然高分子および合成高分子を焼成することにより得られる炭素体等の炭素材料が用いられ、サイクル寿命、エネルギー密度の点で炭素材料が最も好ましい。
本発明の薄型電池における電池要素は、正極および負極を固体電解質を介して順次積層されたもの、正極シート電極と負極シート電極とを固体電解質を介して偏平型に巻いたものいずれにおいても効果が高い。
【0047】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示す。
【0048】
実施例1
V2O590重量部とポリアニリン10重量部をN−メチルピロリドンに溶解した溶液に入れ、撹拌、分散して正極塗工液を作製した。正極塗工液をA1箔の両面にワイヤーバーで塗布、乾燥し、ロールプレスで厚みを調節して正極を作製した。天然黒鉛45重量部とフリュードコークスを2500℃で焼成したものを45重量部、ポリ弗化ビニリデンを10重量部それぞれを秤量し、N−メチルピロリドンを加えてペースト状にしたものを、銅箔の両面に塗布し、乾燥し、ロールプレスで厚みを調節して負極を作製した。正極を端子部を残して電極活物質部分が40mm×60mm(図1)になるように打ち抜き、負極も電極活物質部分が42mm×62mm(図2)になるように打ち抜いた。1.2MLiPF6をエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートを5:2:3の体積比で混合した溶液に溶解した電解液およびこの電解液86重量部、エトキシジエチレングリコールアクリレート13.7重量部、トリメチロールプロパントリアクリレートを0.25重量部、ベンゾインイソプロピルエーテルを0.05重量部を混合して固体電解質プレ溶液を作製した。固体電解質プレ溶液を正極および負極に十分にしみ込ませ、ワイヤーバーで不要なゲル状高分子固体電解質プレ溶液を除去して紫外線を照射し、電極とゲル状高分子固体電解質を複合化した。ゲル状高分子固体電解質を複合化した正極3枚と負極4枚を交互に積層して電池要素とした。この電池要素の厚みは1.6mmであった。この電池要素を図3に示すように厚み40μm、幅64mm、長さ120mmのポリエステルフィルムで包み、ポリエステルフィルムの端をポリイミドテープで貼り、固定した。各正極の端子を束ねて正極外部引き出し端子を超音波溶接した。各負極の端子を束ねて負極外部引き出し端子を抵抗溶接した。外装材として厚さ125μmのポリエチレン/アルミニウム/ポリエステルラミネートフィルムを封筒状に加工し、上記合成樹脂フィルムで包んだ電池要素を挿入し、真空ヒートシールにより図4に示すような薄型電池を作製した。作製した薄型電池を500mA、3.7V、3時間の定電流定電圧充電と500mAで2.5Vまでの定電流放電を3回繰り返した後、充電状態で、温度60℃、湿度90%の恒温高湿の条件に3日間保存した。保存後の薄型電池内の膨らみの有無を調べた。また、保存後、再度同じ条件で充放電を行い、保存後の放電容量を測定した。保存後の放電容量が保存前の90%以下になったものを容量不良とした。表1に同じ条件で作製した電池10個に対する薄型電池内の膨らみがあった薄型電池の数を示した。
【0049】
比較例1
実施例1において電池要素をポリエステルフィルムで包まない以外は同様にして薄型電池を作製し、試験を行った。表1に結果を示した。
【0050】
比較例2
実施例1において、電池要素を厚み50μm、幅64mm、長さ42mmのポリエステルフィルム2枚で挾んで封筒状に加工した外装材に挿入する以外は同様にして薄型電池を作製し、試験を行った。結果を表1に示した。
【0051】
【表1】
【0052】
実施例2
実施例1で塗工、プレスした正極を幅40mmにスリットし、同様に実施例1で塗工、プレスした負極を幅42mmにスリットした。正極、負極、セパレータにゲル状固体電解質プレ溶液2をしみ込ませながら、負極/セパレータ/正極/セパレータの順にして偏平型に巻き取り、幅30mm、高さ44mm、厚さ5.6mmの巻物にし、60℃で30分放置し、ゲル化を行い電池要素とした。ゲル状固体電解質プレ溶液2は1.2MLiN(CF3SO2)3をエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートを5:2:3の体積比で混合した溶液に溶解した電解液およびこの電解液86重量部、エトキシジエチレングリコールアクリレート13.6重量%、トリメチロールプロパントリアクリレートを0.35重量部、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートを0.05重量部を混合したものを用いた。セパレータにはポリエチレン微多孔膜を用いた。
電池要素を厚さ25μm、幅55mm、長さ120mmのポリプロピレンフィルムで巻き、ポリプロピレンフィルムの端をテフロン(登録商標)テープで貼り、固定した。これを角型電池スチール缶に挿入し、レーザー溶接により封止を行い薄型電池を作製した。この薄型電池を500mAで3.7Vまで3時間定電流定電圧充電を行い、500mAで2.5Vまで定電流放電を行った。充放電を繰り返して放電容量を測定したところ、10サイクル目が710mAh、100サイクル目が680mAh、500サイクル目が650mAhであった。
【0053】
実施例3
LiCoO243重量部、ポリ弗化ビニリデン3重量部、グラファイト2重量部、アセチレンブラック2重量部に50重量部のN−メチルピロリドンを混合してペースト状にして正極塗工液を作製した。正極塗工液をA1エキスタンドメタルに塗布、乾燥し、ロールプレスで厚みを調節して正極を作製した。この正極を実施例1と同じ形状に打ち抜いた。天然黒鉛45重量部とフリュードコークスを2500℃で焼成したものを45重量部、ポリ弗化ビニリデンを10重量部それぞれ秤量し、N−メチルピロリドンを加えてペースト状にしたものを、銅エキスパンドメタルに塗布し、乾燥し、ロールプレスで厚みを調節して負極を作製した。端子部を残して電極活物質部分が40mm×60mmになるように正極を打ち抜き、負極も電極活物質部分が42mm×62mmになるように打ち抜いた。この正極および負極を実施例1と同様にしてゲル状高分子固体電解質と電極とを複合化した。ゲル状高分子固体電解質を複合化した負極をゲル状高分子固体電解質と複合した正極各1枚を貼りあわし電池要素とした。この電池要素の厚みは0.45mmであった。電池要素を実施例1と同様にポリエステルフィルムで包み、実装して薄型電池を作製した。作製した薄型電池を100mA、4.2V、3時間の定電流定電圧充電と100mAで2.8Vまでの定電流放電を10回繰り返した。10サイクル後の薄型電池のエネルギー密度を表2に示す。
【0054】
実施例4
実施例3において正極5枚と負極6を積層して電池要素とした以外は実施例3と同様にして薄型電池を作製した。作製した薄型電池を500mA、4.2V、3時間の定電流定電圧充電と500mAで2.8Vまでの定電流放電を10回繰り返した。10サイクル後の薄型電池のエネルギー密度を表2に示す。
【0055】
実施例5
実施例4において厚さ10μm、幅67mm、長さ200mmのポリエチレンフィルムを電池要素に巻きつけた。はみ出している端子と反対側の側面のポリエチレンフィルムは加熱溶融により側面に貼りつかせた。その他は実施例4と同様にして薄型電池を作製してエネルギー密度を測定した。結果を表2に示す。
【0056】
【表2】
【0057】
比較例3
実施例4において電池要素をポリエチレンフィルムで包まない以外は実施例4と同様にして薄型電池を作製した。
【0058】
実施例6
実施例4において実施例4で用いるゲル状高分子固体電解質と接触すると20%以上膨潤するポリ塩化ビニルをポリエステルフィルムに代えて用いる以外は実施例4と同様に薄型電池を作製した。
【0059】
〔屈曲試験後のエネルギー密度の測定〕
直径6mmのガラス棒を実施例4、5、6、比較例3で作製した薄型電池のほぼ中央に横たえ、ガラス棒に沿って、90°薄型電池を折り曲げた。その後、実施例4と同様の条件で充放電を行いエネルギー密度を測定した。結果を表3に示した。
【0060】
【表3】
【0061】
実施例7
分子量3000のポリエチレンオキシドトリオール100重量部、ジブチル錫ジラウレート0.06重量部、トリレン−2,4−ジイソシアネート8.5重量部、LiBF45.4重量部をメチルエチルケトンに溶解したものを80℃、3日間加熱して高分子固体電解質シートを作製した。
実施例4で作製した正極5枚および負極6枚を高分子固体電解質シートを介して交互に積層し、各正極を超音波溶接により溶接して正極端子を接続した。各負極を抵抗溶接により溶接した。封止材にポリエステル/アルミニウム/ポリエチレン積層フィルムを用いて、電池を作製した。この電池を60℃で充放電を行った。充電は100mAhで4.2Vまで10時間定電流定電圧充電を行った。放電を100mAで2.8Vまで放電を行った。充放電10サイクル目、100サイクル目の放電容量は、520mAh、501mAhであった。
【0062】
【効果】
1.請求項1および2
封止部を固体電解質で汚染することなく封止を完全にすることができるため、保存特性の良く、折り曲げ等の外力に対しても電池性能を低下させることのない偏平型電池を提供することができる。
2.請求項3
エネルギー密度の高い偏平型電池を提供することができる。
3.請求項4
封止部を固体電解質で汚染することなく封止を完全にすることができるため、保存特性の良く、折り曲げ等の外力に対しても電池性能を低下させることなく、エネルギー密度の高い偏平型電池を提供することができる。
4.請求項5、6および7
合成樹脂フィルムの使用量が少なくかつ電池要素を完全に包み固定することができるため、封止部を固体電解質で汚染することなく封止を完全にすることができるため、保存特性の良く、折り曲げ等の外力に対しても電池性能を低下させることなく、エネルギー密度の高い偏平型電池を提供することができる。
【0063】
5.請求項8
生産性が向上し、保存特性の良く、折り曲げ等の外力に対しても電池性能を低下させることなく、エネルギー密度の高い偏平型電池を提供することができる。
6.請求項9
折り曲げ等の外力に対しても電池要素のずれが生じることなく固定ができるため、保存特性の良く、折り曲げ等の外力に対しても電池性能を低下させない偏平型電池を提供することができる。
7.請求項10
保存特性の良く、折り曲げ等の外力に対しても電池性能を低下させない偏平型電池を提供することができる。
8.請求項11
簡便に封止を行うことができるため、生産性が向上する。
9.請求項12
生産性が向上するとともに薄く、柔軟性があり、保存性が良い高エネルギー密度薄型電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の正極の模式図である。
【図2】実施例1の負極の模式図である。
【図3】実施例1の電池を構成する電極端子部、電池要素およびポリエステルフィルムの模式図である。
【図4】図3の電池要素を同図のポリエステルフィルムで包んだ実施例1の電池の模式図である。
【図5】図4の電池を封筒状外装材中に挿入してヒートシールした実施例1の電池の模式図である。
【符号の説明】
1 正極端子部
2 正極活物質層
3 負極端子部
4 負極活物質層
5 ポリエステルフィルム
6 電池要素
7 ポリイミドテープ
8 固体電解質
9 正極外部引出し端子
10 負極外部引出し端子
11 外装材
12 封止部
Claims (11)
- 固体電解質を介して正極と負極を積層した電池要素が外装中に含有されている偏平型電池において、電池要素の端子部の存在する面を除き、固体電解質が露出する側面および電極外側面の少なくとも4面以上が完全に合成樹脂フィルムで包まれていることを特徴とする偏平型電池。
- 請求項1記載の偏平型電池において、電池要素の厚みが0.3〜30mmであることを特徴とする偏平型電池。
- 請求項1または2記載の偏平型電池において、合成樹脂フィルムの厚みが2〜100μmであることを特徴とする偏平型電池。
- 請求項1、2または3記載の偏平型電池において、電池要素を覆っている合成樹脂フィルムの長さが、電池要素周縁部の長さの100〜300%であることを特徴とする偏平型電池。
- 請求項1または2記載の偏平型電池において、合成樹脂フィルムの厚みが10〜100μmで、電池要素を覆っている合成樹脂フィルムの長さが、電池要素周縁部の長さの100〜175%であることを特徴とする偏平型電池。
- 請求項1または2記載の電池において、合成樹脂フィルムの厚みが2〜25μmで、電池要素を覆っている合成樹脂フィルムの長さが、電池要素周縁部の長さの150〜300%であることを特徴とする偏平型電池。
- 請求項5または6記載の電池要素を覆っている合成樹脂フィルムの外側の端部が接着テープにより接着されていることを特徴とする偏平型電池。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の偏平型電池において、合成樹脂フィルムの電解質に対する膨潤率が20%以下であることを特徴とする偏平型電池。
- 請求項8記載の合成樹脂フィルムがポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリイミドおよびポリクロロビニリデンよりなる群から選ばれた少なくとも1種の合成樹脂で形成されたものであることを特徴とする偏平型電池。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の偏平型電池の封止が、ホットメルト樹脂により行われることを特徴とする偏平型電池。
- 請求項10記載の偏平型電池において偏平型電池の外装材が、ホットメルト樹脂/金属/耐熱性樹脂の各層からなるラミネートフィルムであることを特徴とする偏平型電池。
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