JP4020899B2 - 電子スロットル制御装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献2「多気筒内燃機関の吸気制御装置」によれば、各気筒の吸気通路に吸気制御弁を設けると共に、吸気制御弁の弁開度を検出する開度センサを設け、吸気弁開度を制御することによってアイドル回転速度の制御を改善して、全気筒に共通する吸気スロットル弁を廃止する技術が開示されている。
一方、この発明に関連して特許文献4「エンジン制御装置」によれば、スロットル弁開度を電動制御する電子スロットル制御において、スロットル弁駆動機構の初期位置復帰機構のほか、二重系設置されたアクセルポジションセンサやスロットルポジションセンサに関する異常判定手段・良品判定手段に関する詳細技術が開示されている。
上記特許文献1と特許文献2によるものは、いずれも吸気制御弁の開弁時間を制御する形式のものであって、この形式の吸気制御弁は各気筒の吸気行程ごとに吸気制御弁を高速度で開閉動作しなければならないので、駆動制御回路の消費電力が大きくなると共に、開閉動作機構の損耗が激しくなり、制御寿命を確保するために装置が大型・高価となる問題点がある。
上記特許文献3によるものは、一対の吸気スロットル弁を一台の電動モータで駆動するための機構配置が複雑となる問題点がある。上記特許文献4によるものは、多気筒エンジンの全気筒に対して1個のスロットル弁を設けて吸気量の総量を制御するものであって、スロットル弁と各気筒の吸気弁との間の距離が長くなって、エンジンの加減速応答性が低下する問題点がある。
この発明の第一の目的は、複雑な機構配置を必要としない長寿命・低消費電力であって、加減速追従性に優れた多気筒エンジンに対する電子スロットル制御装置を提供することである。
この発明の第二の目的は、目標スロットル弁開度設定手段となるプログラムメモリと協働するマイクロプロセッサの制御負担の増大を軽減することができる電子スロットル制御装置を提供することである。
この発明の第三の目的は、気筒別に異なる量の吸気が行われている状態においても、適正な空燃比を維持して、悪性排気ガスを低減することができる燃料噴射制御手段を包含した電子スロットル制御装置を提供することである。
また、上記帰還制御回路部はスロットル弁開度を検出するスロットルポジションセンサの検出出力が上記保持スロットル弁開度記憶手段によって格納された上記目標スロットル弁開度又は記憶保持された上記保持スロットル弁開度に等しくなるように、上記各モータの給電回路に設けられた開閉素子をON/OFF制御する制御回路部となっていて、複数のモータに対する弁開度制御を順次実行することにより上記マイクロプロセッサの制御負担を軽減するように構成されている。
また、モータ制御が順次行われることによって、電源系の配線線径の増大防止、電源ヒューズの電流定格の増大抑制、運転制御装置内の電子基板の銅箔パターン幅の増大抑制、駆動ノイズの増大防止、運転制御装置内のノイズ対策コンデンサの容量増大の防止などが行える効果がある。
(1) 第一実施形態の構成の詳細な説明
以下この発明の実施の形態1に係る多気筒エンジンの電子スロットル制御装置の全体機構図を示す図1について説明する。図1において、多気筒エンジン10は気筒10a・10b・10c・10dを有する4気筒エンジンとして示されていて、各気筒10a〜10dには図示しないクランクシャフトの回転と連動する吸気弁11a〜11dと排気弁12a〜12dが設けられ、多気筒エンジン10がガソリンエンジンの場合には点火プラグ13a〜13dが用いられている。(符号11b〜11d・12b〜12d・13b〜13dの記入は省略されている)
吸気弁11a〜11dの入口付近には燃料噴射用電磁弁14a〜14dが設けられ、吸気弁11a〜11dと連通する気筒別吸気管15a〜15dは吸気集合管150a、エアフローセンサ150b、エアーフィルタ150cを介して外気に至る吸気通路を構成している。
モータ20a〜20dは吸気スロットル弁21a〜21dを開閉駆動して気筒別吸気管15a〜15dを通過する吸気量を増減制御するためのものであり、吸気スロットル弁21a〜21dの弁開度はスロットルポジションセンサ22a〜22dによって検出されるようになっている。(符号21b〜21d・22b〜22dの記入は省略されている)
なお、燃料噴射用電磁弁14a〜14dは吸気スロットル弁21a〜21dと吸気弁11a〜11dとの間に設置されると共に、エアフローセンサ150bや排気ガスセンサ160bは吸気集合管150aや排気集合管160a内に設置されていて、全気筒10a〜10dに対する吸気総量や排気ガス全体の酸素濃度を検出するようになっている。
しかし、モータ20a〜20dに対する給電回路の断線・短絡異常が発生したり、前述のスロットルポジションセンサ22a〜22dによる検出回路の断線・短絡異常が発生すると、異常発生した系統の負荷電源リレー61a〜61dが消勢され、消勢された負荷電源リレーの出力接点が接続されているモータの電源回路が遮断されるようになっている。
同様に、前述のエアフローセンサ150b、アクセルポジションセンサ41a・41b、スロットルポジションセンサ22a〜22d、水温センサ19、排気ガスセンサ160b等のアナログ入力センサ群55Aは多チャンネルAD変換器56Aを介してデジタル変換されてから、マイクロプロセッサ31に対してバス接続されるようになっている。前述の点火プラグ13a〜13dに高電圧を印加する点火コイル130a〜130dや、燃料噴射用電磁弁14a〜14dを駆動する電磁コイル140a〜140dはラッチメモリとパワートランジスタで構成された出力インタフェース57を介してマイクロプロセッサ31にバス接続されるようになっている。
ロットル弁21aはモータ20aの回転軸201によって開弁角度動作を行い、直結揺動部202aが連動するようになっているが、該揺動部は説明の便宜上から矢印202bの方向に上下動作するように表現されている。直結揺動部202aは抗張ばね203aによって矢印203b方向(開弁方向)に付勢されているが、抗張ばね205aによって矢印205b方向(閉弁方向)に付勢されている復帰部材204は、抗張ばね203aに打ち勝って直結揺動部202aを閉弁方向に復帰させ、その復帰位置はデフォルトストッパ206によって規制されるようになっている。
従って、モータ20aはデフォルトストッパ206からアイドルストッパ207までの間は抗張ばね203aに抗して弁開度を制御すると共に、デフォルトストッパ206を超えた開弁動作に対しては抗張ばね203aと協動しながら抗張ばね205aに抗して開弁制御を行うようになっている。
なお、スロットルポジションセンサ22aは直結揺動部202aの動作位置、即ちスロットルの弁開度を検出するように配置されていると共に、初期位置復帰機構208は抗張ばね203a、205a、直結揺動部202a、復帰部材204、デフォルトストッパ206等によって構成されていて、モータ20b〜20dについても同様に構成されている。モ−タ20a〜20dとしては、直流モ−タ、ブラシレスモ−タ、ステッピングモ−タなどが用いられるが、ここではON/OFF比率制御される直流モ−タとして扱われており、その制御は電子スロットル制御装置30A内の駆動制御回路部300Aによって行われている。スロットルポジションセンサ22aは駆動制御回路部300A内のDC5V電源から正負のドロッパ抵抗221・222を介して給電されるポテンショメータが使用されていて、プルアップ抵抗223が接続された回動摺動端子によって検出信号Vaを得るようになっている。スロットルポジションセンサ22b〜22dも同様である。
二重系設置された一対のアクセルポジションセンサ41a・41bはアクセルペダル42の踏込み度合いを検出するように配置されていて、スロットルポジションセンサ22aと同様に図示しない正負のドロッパ抵抗を備えると共に、摺動端子に対しては図示しないプルダウン抵抗が接続されている。
なお、上記開弁特性パラメータはアクセルペダルを完全踏込みした状態においては全気筒の吸気スロットル弁を全開にしたフルスロットル状態とし、アクセルペダルの中間踏込み状態においては標準値よりも若干大きい目のスロットル弁開度となる第一の気筒群と、若干小さい目のスロットル弁開度となる第二の気筒群に分割して運転され、上記第一の気筒群に対する燃料噴射と第二の気筒群に対する燃料噴射は交互に行われるようにグループ分けされていると共に、上記標準値からの増減偏差は車体振動が顕在化しない範囲に抑制されている。
図1のものの燃料噴射制御手段のブロック図である図5において、燃料噴射用電磁弁14a〜14dの電磁コイル140a〜140dに対する燃料噴射制御手段400Aには、エアフローセンサ150b、排気ガスセンサ160b、スロットルポジションセンサ22a〜22d、クランク角センサ18などの制御信号が入力されている。
なお、センサ回路異常検出手段310aにおいて、アクセルポジションセンサを3個以上の多重系設置とした場合には、多重系設置されたアクセルポジションセンサの全てが断線、短絡異常であったり、断線・短絡異常ではないが一致した検出出力が得られないときにセンサ異常と判定することができる。
図1〜図5のとおり構成されたこの発明の第一実施例装置において、各図の作用動作について説明する。図1・図2において、多気筒エンジン10に対する電子スロットル制御装置30Aはプログラムメモリ32A・データメモリ33と協働するマイクロプロセッサ31を主体として制御出力を発生し、気筒別吸気管15a〜15dに設けられた吸気スロットル弁21a〜21dの弁開度を制御するモータ20a〜20dを駆動すると共に、燃料噴射用電磁弁14a〜14dの電磁コイル140a〜140dに通電して気筒別に燃料噴射時期・期間を制御して気筒別に燃料噴射量を制御するようになっている。
なお、負荷電源リレー61a〜61dに替わって開閉素子34a〜34dを遮断するインタロック信号を発生するようにしても良い。
モータ制御の詳細ブロック構成を示す図4において、アクセルポジションセンサ41a又は41bの検出出力に比例した値である基準目標スロットル弁開度信号V0にはアイドル補正出力301aや加減速補正出力302a、慣性補償出力302bが加算され、是正制御ブロック303を経て是正目標スロットル弁開度信号V10が得られるようになっている。
是正目標スロットル弁開度信号V10は意図的に気筒毎の目標値を異なる値にすることによって、各気筒の吸気抵抗や吸気応答性の相違を是正して各気筒の吸気量を一致させようとするものである。
また、異常処理手段309Aが作動している異常運転時に適用される退避制御ブロック306は初期位置復帰機構208によって定まる固定のスロットル弁開度で運転される気筒と混在して、正常動作が行える残された気筒の気筒別の目標スロットル弁開度信号V1を出力するものである。
なお、吸気スロットル弁21a〜21dの弁開度はクランクシャフトと連動動作する吸気弁11a〜11dが開弁するまでに目標とする弁開度に制御されておれば良いものであり、例えばエンジンの圧縮行程や爆発行程においては弁開度が零になっていても差し支えはない。
従って、吸気行程・圧縮行程・爆発行程では、排気行程で調整されたスロットル弁開度を維持しておくことにより、次回の弁開度の調整において少ない調整量の調整でよいことになり、制御の応答性が改善され、弁開度制御機構の過度の動作による損耗が防止されることになる。また、エンジン回転速度が低くて、マイクロプロセッサ31の制御に余裕がある場合には拡張制御手段320bによってスロットル弁開度の制御可能期間を延長拡大して、アイドル回転速度の調整が速やかに行われるようになっている。
また、監視制御回路部60Aにはマイクロプロセッサ31の動作状態を監視するウォッチドッグタイマを包含させ、帰還制御回路部39を含めて論理回路素子による集積回路として集約することができる。また、保持スロットル弁開度記憶手段321aは監視制御回路部60Aに設け、目標スロットル弁開度のデジタル値Vta〜Vtdはシリアル通信回路を介してマイクロプロセッサ31から監視制御回路部60A内の保持スロットル弁開度記憶手段321aに送信するようにしても良い。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施形態1による電子スロットル制御装置はプログラムメモリ32Aと協働するマイクロプロセッサ31によって多気筒エンジン10の吸気スロットル弁21a〜21dを開閉駆動するためのモータの駆動制御回路部300Aが構成された電子スロットル制御装置30Aであって、上記吸気スロットル弁21a〜21dとスロットル弁開度制御用モータ20a〜20dは気筒別に設けられていて、上記プログラムメモリ32Aは更に、目標スロットル弁開度設定手段となるプログラムと順次制御手段となるプログラムと保持スロットル弁開度記憶手段となるプログラムとを包含すると共に、上記駆動制御回路部300Aは機能分離されて動作する帰還制御回路部39を備えている。
従って、アイドル回転補正出力301aによってアイドル回転の気筒差を是正し、アイドル回転速度の脈動を低減して、より安定した低速アイドル回転速度を得ることができる特徴がある。また、慣性補償出力302bによって加減速度を更に高めることができるので、車体重量が増加しても運転性能に及ぼす影響を低減することができる特徴がある。
従って、マイクロプロセッサ31の制御負担が軽微な低速回転状態においては、吸気行程においても吸気スロットル弁開度の制御を継続して、エンジン回転速度を緻密に即応制御することができるので、特に低温時のアイドル回転制御を高精度に行うことができる特徴がある。
上記全体空燃比調整手段401Aは吸気集合管150aに設けられたエアフローセンサ150bの検出出力と排気集合管160aに設けられた排気ガスセンサ160bの検出出力に応動して所定の空燃比となるように全気筒に対する給燃総量を調整する手段であり、上記気筒別燃料噴射配分手段402Aは上記気筒別のスロットルポジションセンサ22a〜22dの検出出力に対応して上記給燃総量を気筒別燃料噴射量に配分する手段であり、上記燃料噴射時期制御手段403は各気筒の燃料噴射用電磁弁14a〜14dの駆動開始時期と駆動期間を制御して、該駆動期間は上記気筒別燃料噴射の配分量に基づいて決定する手段となっている。
従って、各気筒のスロットル弁開度が相違していても、排気集合管160aに設けられた1個の排気ガスセンサ160bを用いて気筒全体の給燃総量を制御することによって、各気筒の空燃比をほぼ適正な値に制御することができる特徴がある。
また、エアフローセンサ150bは吸気脈動が少ない吸気集合管150aに集約配置されているので、安価・高精度に全体吸気量を測定することができる効果がある。
従って、特定気筒のスロットル弁制御機能が喪失しても、異常気筒のスロットル弁開度を所定の初期値に復帰させて、残りの正常な気筒のスロットル弁開度の制御によって上質な退避運転が可能となる特徴がある。
上記第一の代替目標スロットル弁開度設定手段312は上記運転意思確認手段311の判定が運転意思なしの判定であったときに作用して、安定最小エンジン回転速度に相当するアイドル回転速度を得るための最小目標スロットル弁開度を設定する手段である。上記第二の代替目標スロットル弁開度設定手段313は上記運転意思確認手段311の判定が運転意思有りの判定であったときに作用して、上記最小目標スロットル弁開度よりも大きな弁開度である退避運転用目標スロットル弁開度を設定する手段である。上記エンジン回転抑制手段314は上記第二の代替目標スロットル弁開度で運転されているエンジンの回転速度の上昇に伴って、上記第二の代替目標スロットル弁開度を漸減補正する設定速度抑制手段となっている。
従って、アクセルポジションセンサ41a・41bの異常によって目標スロットル弁開度の設定ができない状態においては、代替目標スロットル弁開度によって退避運転を行うことができ、ブレーキペダルの操作によって車両速度の調整を行うことができる特徴がある。
従って、アクセルポジションセンサ41a・41bの異常によって目標スロットル弁開度の設定ができず、代替目標スロットル弁開度によって退避運転を行っている状態であって、急坂下降時にエンジン回転速度が過大になるのを防止して、安全に退避運転が行える特徴がある。
上記監視制御回路部60Aは上記マイクロプロセッサ31と協働して上記モータ回路の断線・短絡検出、又は上記アクセルポジションセンサに対するセンサ回路の断線・短絡検出、又は上記スロットルポジションセンサに対するセンサ回路の断線・短絡検出等の監視機能の一部を分担すると共に、異常発生系統のモータの電源を遮断する負荷電源リレー61a〜61dの駆動回路を備えていて、上記負荷電源リレー61a〜61dは上記マイクロプロセッサ31と監視制御回路部60Aと相互のシリアル通信が正常動作していることによって動作可能となるものである。
従って、マイクロプロセッサ31がスロットル弁開度の制御に加えて燃料噴射制御を行うことに伴う制御負担の圧迫に対し、監視制御回路部60Aを併用設置することによって監視制御機能の負担を軽減することができる特徴がある。また、負荷電源リレー61a〜61dは監視制御回路部60Aと監視制御回路部に対するシリアル通信が正常でなければ作動しないので、全体としての安全性が向上する特徴がある。
上記マイクロプロセッサ31と協働するプログラムメモリ32Aは更に、各気筒に設けられた点火プラグ13a〜13dに給電する点火コイル駆動制御用プログラムを包含している。
従って、ガソリンエンジンの制御に必要とされる機能を集約して、装置全体を小型・安価に構成することができる特徴がある。
上記マイクロプロセッサ31と協働するプログラムメモリ32Aは更に,各気筒に設けられた点火プラグ13a〜13dに給電する点火コイル駆動制御用プログラムを包含している。
従って、ガソリンエンジンの制御に必要とされる機能を集約して,装置全体を小型・安価に構成することができる特徴がある。
(1) 第二実施形態の構成の詳細な説明
以下この発明の実施の形態2に係る多気筒エンジンの電子スロットル制御装置の全体機構図を示す図6について、図1のものとの相違点を中心に説明する。
図6において、多気筒エンジン10を制御する運転制御装置30Bはプログラムメモリ32Bとデータメモリ33とを有するマイクロプロセッサ31を主体として構成されていて、アクセルペダル42の踏込み度合いを検出するアクセルポジションセンサ41a・41bの検出出力に応動してモータ20a〜20dを駆動し、気筒別吸気管15a〜15dに設けられたスロットル弁21a〜21dの弁開度を制御すると共に、吸気集合管150aに設けられたエアフローセンサ150bで検出された吸気総量に応動して燃料噴射弁14a〜14dの動作時期・期間を制御するようになっている。
なお、空燃比を帰還制御するための排気ガスセンサ17a〜17dは気筒別排気管16a〜16d
に設置され、排気集合管160aに設置されていないのが図1のものとの相違点となっている。
て説明する。図8において、駆動制御回路部300Bによって制御されるモータ20aは吸気スロットル弁21aを開閉駆動し、その弁開度は二重系設置されたスロットルポジションセンサ22a・23aによって検出されるようになっている。二重系設置されたアクセルポジションセンサやスロットルポジションセンサの一方は多チャンネルAD変換器56Aを介してマイクロプロセッサ31に入力され、他方は多チャンネルAD変換器56Bを介して補助マイクロプロセッサ60Bに入力されるようになっている。但し、アクセルポジションセンサ41aと41bの一致判定や、スロットルポジションセンサ22aと23a、22bと23b、22cと23c、22dと23dの一致判定を行うために、検出されたデジタル値はシリアル通信回路を介して補助マイクロプロセッサ68Bに送信され、補助マイクロプロセッサ68Bによってアクセルポジションセンサやスロットルポジションセンサのセンサ回路の異常判定が行われるようになっている。
を中心にして説明する。図9において、帰還制御回路部69Bは補助マイクロプロセッサ68B(図7)によって構成され、補助プログラムメモリ63Bに格納された比較制御手段67aによってモータ20aの駆動制御が行われるようになっている。
第一の実施形態における帰還制御回路部39はDA変換器や比較制御回路を用いたハードウエアで構成されているのに対し、第二の実施形態における帰還制御回路部69Bは補助マイクロプロセッサ68Bと補助プログラムメモリ63Bを用いたソフトウエアで構成されているものである。
但し、実際の気筒別燃料噴射量(燃料噴射弁の駆動期間)は排気ガスセンサ17a〜17dの検出出力によって気筒別に増減調整され、所定の空燃比が得られるようにフィードバック補正するようになっている。
図6〜図10のとおり構成されたこの発明の第二実施例装置において、各図の作用動作について説明する。図6・図7において、多気筒エンジン10に対する電子スロットル制御装置30Bはプログラムメモリ32B・データメモリ33と協働するマイクロプロセッサ31を主体として制御出力を発生し、気筒別吸気管15a〜15dに設けられた吸気スロットル弁21a〜21dの弁開度を制御するモータ20a〜20dを駆動すると共に、燃料噴射用電磁弁14a〜14dの電磁コイル140a〜140dに通電して気筒別に燃料噴射時期・期間を制御して燃料噴射量を制御するようになっている。
このようにして決定された気筒別燃料噴射量は、気筒別排気管16a〜16dに設けられた排気ガスセンサ17a〜17dの検出出力によって所定の空燃比を維持するように個別調整されている。
モータ20a〜20dの給電が遮断されると図8で示した初期位置復帰機構208によって吸気スロットル弁21a〜21dは所定の初期位置に復帰する。
なお、負荷電源リレー61a〜61dに替わって開閉素子34a〜34dを遮断するインタロック信号を発生するようにしても良い。
一であるが、その相違点としては帰還制御回路部69Bが補助マイクロプロセッサ68Bに
よって実行されるようになっている。燃料噴射制御手段400Bの詳細を示す図10において、この実施形態のものでは気筒別に排気ガスセンサ17a〜17dが設置されていて、排気ガスセンサによる燃料噴射量の補正制御は気筒別に行われるようになっている。
なお、マイクロプロセッサ31が多チャンネルAD変換器を内蔵した形式のものであって、すべてのアナログセンサ群からの信号をマイクロプロセッサ31に入力する場合には、図7の帰還デジタル信号66はシリアル通信回路を介してマイクロプロセッサ31から送信するようにすることもできる。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施形態2による電子スロトル制御装置はプログラムメモリ32Bと協働するマイクロプロセッサ31によって多気筒エンジン10の吸気スロットル弁21a〜21dを開閉駆動するためのモータの駆動制御回路部300Bが構成された電子スロットル制御装置30Bであって、上記吸気スロットル弁21a〜21dとスロットル弁開度制御用モータ20a〜20dは気筒別に設けられていて、上記プログラムメモリ32Bは更に、目標スロットル弁開度設定手段となるプログラムと順次制御手段となるプログラムと保持スロットル弁開度記憶手段となるプログラムとを包含すると共に、上記駆動制御回路部300Bは機能分離されて動作する帰還制御回路部69Bを備えている。
従って、吸気行程以降のスロットル弁開度を現状維持しておくことによって、次回のスロットル弁開度の変動量を抑制して制御の応答性を向上することができると共に、スロットル弁駆動機構の損耗を低減することができる特徴がある。
しかも、現状維持制御はマイクロプロセッサ31に依存せずに帰還制御回路部69Bに設けられた補助マイクロプロセッサ68Bによって行われ、目標スロットル弁開度又は保持スロットル弁開度に対するDA変換器が不要となって、高精度な制御が行える特徴がある。
また、上記燃料噴射時期調整手段403a〜403dは各気筒の燃料噴射用電磁弁14a〜14dの駆動開始時期と駆動期間を制御して、該駆動期間は上記気筒別燃料噴射の配分量に基づいて基準値が決定され、気筒別排気管16a〜16dに設けられた排気ガスセンサ17a〜17dの検出出力に応動して各気筒の燃料噴射用電磁弁14a〜14dの駆動期間を調節する手段となっている。
従って、各気筒のスロットル弁開度が相違していたり、各気筒の燃料噴射制御特性にバラツキ変動があっても、気筒別排気管16a〜16dに設けられた排気ガスセンサ17a〜17dを用いて各気筒の空燃比を正確に制御することができる特徴がある。また、エアフローセンサ150bは吸気脈動が少ない吸気集合管150aに集約配置されているので、安価・高精度に全体吸気量を測定することができる効果がある。
従って、装置全体を小型・簡易に構成して、補助プログラムメモリ63Bに対する制御プ
ログラムを変更することによって容易に制御仕様を変更することができる特徴がある。
(1) 第三実施形態の構成の詳細な説明
以下この発明の実施の形態3に係る多気筒エンジンの電子スロットル制御装置の全体機構図を示す図11について、図1のものとの相違点を中心に説明する。図11において、多気筒エンジン10を制御する運転制御装置30Cはプログラムメモリ32Cとデータメモリ33とを有するマイクロプロセッサ31を主体として構成されていて、アクセルペダル42の踏込み度合いを検出するアクセルポジションセンサ41a・41bの検出出力に応動してモータ20x・20yを駆動し、分岐集合管150x・150yに設けられたスロットル弁21x・21yの弁開度を制御すると共に、吸気集合管150aに設けられたエアフローセンサ150bで検出された吸気総量に応動して燃料噴射弁14a〜14dの動作時期・期間を制御するようになっている。
目標デジタル値65はマイクロプロセッサ31によって算出された目標スロットル弁開度Vtx・Vtyの値をシリアル通信回路を介して補助RAMメモリ64の一部に転送書き込みしたものであり、帰還デジタル値66は多チャンネルAD変換器56Cを介して得られたスロットルポジションセンサ23x・23yによる実際のスロットル弁開度Vfx・Vfyである。比較制御手段67x・67yは補助プログラムメモリ63Cに格納されたプログラムによって実行されるものであり、目標デジタル値65と帰還デジタル値66とが一致するように開閉素子34x・34yのON時間とON/OFF周期との比率である導通率を制御して、スロットル弁開度を調整する手段となっている。
第一の実施形態における駆動制御回路部39はDA変換器や比較制御回路を用いたハードウエアで構成されているのに対し、第三の実施形態における駆動制御回路部69Cは補助マイクロプロセッサ68Cと補助プログラムメモリ63Cを用いたソフトウエアで構成されているものである。また、異常処理手段309Cは負荷電源リレー61a〜61dに替わって、インタロック素子61x・61yを駆動するようになっていて、このインタロック素子であるトランジスタが導通すると開閉素子34x・34yの駆動を停止するように構成されている。
但し、実際の気筒群別の燃料噴射量(燃料噴射弁の駆動期間)は排気ガスセンサ170x・170yの検出出力によって気筒群別に増減調整され、所定の空燃比が得られるようにフィードバック補正するようになっている。
図11〜図15のとおり構成されたこの発明の第三実施例装置において、各図の作用動作について説明する。図11・図12において、多気筒エンジン10に対する電子スロットル制御装置30Cはプログラムメモリ32C・データメモリ33と協働するマイクロプロセッサ31を主体として制御出力を発生し、分岐集合管150x・150yに設けられた吸気スロットル弁21x・21yの弁開度を制御するモータ20x・20yを駆動すると共に、燃料噴射用電磁弁14a〜14fの電磁コイル140a〜140fに通電して気筒別に燃料噴射時期・期間を制御して燃料噴射量を制御するようになっている。
このようにして決定された気筒群別の給燃総量を基準として気筒群別排気管160x・160yに設けられた排気ガスセンサ170x・170yの検出出力によって所定の空燃比を維持するように各気筒の燃料噴射期間が調整されている。
なお、マイクロプロセッサ31が多チャンネルAD変換器を内蔵した形式のものであって、すべてのアナログセンサ群からの信号をマイクロプロセッサ31に入力する場合には、図12の帰還デジタル信号66はシリアル通信回路を介してマイクロプロセッサ31から送信するようにすることもできる。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施形態3による電子スロトル制御装置はプログラムメモリ32Cと協働するマイクロプロセッサ31によって多気筒エンジン10の吸気スロットル弁21x・21yを開閉駆動するためのモータの駆動制御回路部300Cが構成された電子スロットル制御装置30Cであって、上記吸気スロットル弁21x・21yとスロットル弁開度制御用モータ20x・20yは気筒群別に設けられていて、上記プログラムメモリ32Cは更に、目標スロットル弁開度設定手段となるプログラムと順次制御手段となるプログラムと保持スロットル弁開度記憶手段となるプログラムとを包含すると共に、上記駆動制御回路部300Cは機能分離されて動作する帰還制御回路部69Cを備えている。
従って、6気筒エンジンに対する吸気スロットル弁の制御を電気的に連動制御することによって機構配置が容易となると共に、スロットル弁開度の制御は各気筒において重複しないように順次時分割処理されるのでマイクロプロセッサ31の制御負担を増大させることがなく、燃料噴射制御や点火制御等の一連の制御を一つのマイクロプロセッサによって一元的に制御することも可能となるものである。
従って、各気筒のスロットル弁開度が相違していたり、各気筒の燃料噴射制御特性にバラツキ変動があっても、気筒群別排気管160x・160yに設けられた排気ガスセンサ170x・170yを用いて各気筒群の空燃比を正確に制御することができる特徴がある。
また、エアフローセンサ150bは吸気脈動が少ない吸気集合管150aに集約配置されているので、安価・高精度に全体吸気量を測定することができる効果がある。
従って、特定気筒群のスロットル弁制御機能が喪失しても、異常気筒群のスロットル弁開度を所定の初期値に復帰させて、残りの正常な気筒群のスロットル弁開度の制御によって上質な退避運転が可能となる特徴がある。
上記監視制御回路部60Cは上記マイクロプロセッサ68Cと協働して上記モータ回路の断線・短絡検出、又は上記アクセルポジションセンサに対するセンサ回路の断線・短絡検出、又は上記スロットルポジションセンサに対するセンサ回路の断線・短絡検出等の監視機能の一部を分担すると共に、異常発生系統のモータ20x・20yの駆動用開閉素子34x・34yを遮断するインターロック素子61x・61yを備えていて、上記モータ駆動用開閉素子34x・34yは上記マイクロプロセッサ31と監視制御回路部60Cと相互のシリアル通信が正常動作していることによって動作可能となるものである。
10a〜10f気筒A〜F 61a〜61d 負荷電源リレー
11a〜11f吸気弁 61x・61y インタロック素子
12a〜12f排気弁 62a〜62d 出力接点
13a〜13f点火プラグ 63B・63C 補助プログラムメモリ
130a〜130f点火コイル 64 RAMメモリ
14a〜14f燃料噴射電磁弁 65 目標デジタル値
140a〜140f燃料噴射電磁コイル 66 帰還デジタル値
15a〜15f気筒別吸気管 67a〜67d 比較制御手段
150a吸気集合管 67x・67y 比較制御手段
150bエアフローセンサ 68B・68C 補助マイクロプロセッサ
150x・150y第一・第二の分岐集合管 69B・69C 帰還制御回路部
16a〜16f 気筒別排気管 208 初期位置復帰機構
160a排気集合管 300A〜300C 駆動制御回路部
160b排気ガスセンサ 301a アイドル回転補正出力
160x・160y気筒群別排気管 302a 加減速補正出力
17a〜17d排気ガスセンサ 302b 慣性補償出力
170x・170y排気ガスセンサ 304 退避運転切換手段
18クランク角センサ 306 退避制御ブロック
19水温センサ 308a モータ回路の断線・短絡検出出力
20a〜20dモータ 308b センサ回路の断線・短絡検出出力(TPS)
20x・20yモータ 309A〜309C 異常処理手段
21a〜21d吸気スロットル弁 310a センサ回路異常検出手段(APS)
21x・21y吸気スロットル弁 310b 代替目標スロットル弁開度選択手段
22a〜22dスロットルポジションセンサ 311 運転意思確認手段
22x・22yスロットルポジションセンサ 312 第一の代替目標スロットル弁開度
23a〜23dスロットルポジションセンサ 313 第二の代替目標スロットル弁開度
23x・23yスロットルポジションセンサ 314 エンジン回転抑制手段
(設定速度抑制手段)
320a 順次制御手段
30A〜30C電子スロットル制御装置 320b 拡張制御手段
31マイクロプロセッサ 321a 保持スロットル弁開度記憶手段
32A〜32Cプログラムメモリ 400A〜400C 燃料噴射制御手段
33データメモリ 401A 全体空燃比調整手段
34a〜34d開閉素子 401B・401C 給燃総量設定手段
34x・34y開閉素子 402A・402B 気筒別燃料噴射配分手段
35A〜35Cフラッシュメモリ 402C 気筒群別燃料噴射配分手段
36RAMメモリ 403a〜403d 気筒別燃料噴射時期調整手段
37a〜37d 比較制御回路 403 燃料噴射時期制御手段
38a〜38dDA変換器 403x・403y 燃料噴射時期調整手段
39帰還制御回路部 405 エンジン回転抑制手段
(燃料カット手段)
41a・41bアクセルポジションセンサ
42アクセルペダル
43アイドルスイッチ VTa〜VTd 目標アナログ値
50車載バッテリ VFa〜VFd 帰還アナログ値
51電源スイッチ Vta〜Vtd 目標デジタル値
52電源回路 Vfa〜Vfd 帰還デジタル値
53ON/OFF入力センサ群 Vtx 目標デジタル値
54入力インタフェース Vfx 帰還デジタル値
55A〜55Cアナログ入力センサ群 V0 基準スロットル弁開度
56A〜56C多チャンネルAD変換器 V1 目標スロットル弁開度
57出力インタフェース V2 代替目標スロットル弁開度
Claims (17)
- プログラムメモリと協働するマイクロプロセッサによって多気筒エンジンの吸気スロットル弁を開閉駆動するためのモータの駆動制御回路部が構成された電子スロットル制御装置であって、上記吸気スロットル弁とスロットル弁開度制御用モータは気筒別又は気筒群別に複数箇所に設けられていて、上記プログラムメモリは更に、目標スロットル弁開度設定手段となるプログラムと順次制御手段となるプログラムと保持スロットル弁開度記憶手段となるプログラムとを包含すると共に、上記駆動制御回路部は機能分離されて動作する帰還制御回路部を備えていて、上記目標スロットル弁開度設定手段はアクセルペダルの踏込み度合いを検出するアクセルポジションセンサの検出出力を基準として、運転状態に応じて発生する補正出力を加減して得られる目標スロットル弁開度を気筒別又は気筒群別に設定する手段であり、上記順次制御手段はクランクシャフトの回転角度位置を検出するクランク角センサに応動して、吸気行程の直前の所定期間にある気筒に対する吸気スロットル弁の弁開度の調整制御のみを有効にする手段であり、上記保持スロットル弁開度記憶手段は上記順次制御手段によってスロットル弁開度の調整制御が有効であるときには上記目標スロットル弁開度によって変動する現在目標値が格納され、スロットル弁開度の調整制御が無効とされたときには、無効化直前の目標スロットル弁開度の値を記憶保持して保持スロットル弁開度とする手段であり、上記帰還制御回路部はスロットル弁開度を検出するスロットルポジションセンサの検出出力が上記保持スロットル弁開度記憶手段によって格納された上記目標スロットル弁開度又は記憶保持された上記保持スロットル弁開度に等しくなるように、上記各モータの給電回路に設けられた開閉素子をON/OFF制御する制御回路部であり、複数のモータに対する弁開度制御を順次実行することを特徴とする電子スロットル制御装置。
- 上記気筒群別の吸気スロットル弁は第一・第二の分岐集合管内に設置され、上記各分岐集合管は3気筒のエンジンに対する共通の吸気通路であって、第一の分岐集合管と第二の分岐集合管に属する気筒は交互に吸気行程を迎える関係に配置されているものであることを特徴とする請求項1に記載の電子スロットル制御装置。
- 上記目標スロットル弁開度設定手段における補正出力は、アイドル回転補正出力又は慣性補償出力のいずれか一方又は両方であって、上記アイドル回転補正出力はアクセルペダルが踏込まれていないアイドル回転状態において作用し、エンジンの冷却水温に関連する安定最小エンジン回転速度と現在のエンジン回転速度との偏差に対応して増減する補正出力であり、上記慣性補償出力は上記アクセルポジションセンサの検出出力の微分値によって検出された所望の加減速度に応動して、各気筒の目標スルットル弁開度を増減する補正出力であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子スロットル制御装置。
- 上記順次制御手段は更に、エンジン回転速度が所定値以下であるときに作用する拡張制御手段を備え、上記拡張制御手段は制御有効期間を吸気行程の直前の所定期間に加えて吸気行程の一部期間又は全期間を有効とする手段であり、複数のモータに対する弁開度制御を一部重複しながら順次実行することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電子スロットル制御装置。
- 上記帰還制御回路部は上記保持スロットル弁開度記憶手段に格納されている目標スロットル弁開度又は保持スロトル弁開度の値をアナログ値に変換するDA変換器と比較制御回路とを備え、上記比較制御回路は上記DA変換器の出力である目標アナログ値と上記スロットルポジションセンサの検出出力である帰還アナログ値との偏差値に応動して上記開閉素子のON時間とON/OFF周期との比率である導通率を制御して、上記偏差値が零となるように制御する比較制御回路であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電子スロットル制御装置。
- 上記帰還制御回路部は補助プログラムメモリと協働する補助マイクロプロセッサを備え、上記補助プログラムメモリは上記保持スロットル弁開度記憶手段に格納されている目標スロットル弁開度又は保持スロトル弁開度の値を目標デジタル値として動作する比較制御手段となるプログラムを包含し、上記比較制御手段は上記目標デジタル値と上記スロットルポジションセンサの検出出力に対するデジタル変換値である帰還デジタル値との偏差値に応動して上記開閉素子のON時間とON/OFF周期との比率である導通率を制御して、上記偏差値が零となるように制御する比較制御手段であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電子スロットル制御装置。
- 上記電子スロットル制御装置は燃料噴射用電磁弁に対する燃料噴射制御手段を包含したものであって、上記プログラムメモリは更に全体空燃比調整手段と気筒別燃料噴射配分手段と燃料噴射時期制御手段とになるプログラムを包含し、上記全体空燃比調整手段は吸気集合管に設けられたエアフローセンサの検出出力と排気集合管に設けられた排気ガスセンサの検出出力に応動して所定の空燃比となるように全気筒に対する給燃総量を調整する手段であり、上記気筒別燃料噴射配分手段は上記気筒別のスロットルポジションセンサの検出出力に対応して上記給燃総量を気筒別燃料噴射量に配分する手段であり、上記燃料噴射時期制御手段は各気筒の燃料噴射用電磁弁の駆動開始時期と駆動期間を制御して、該駆動期間は上記気筒別燃料噴射の配分量に基づいて決定する手段であることを特徴とする請求項1に記載の電子スロットル制御装置。
- 上記電子スロットル制御装置は燃料噴射用電磁弁に対する燃料噴射制御手段を包含したものであって、上記プログラムメモリは更に給燃総量設定手段と気筒別燃料噴射配分手段と燃料噴射時期調整手段とになるプログラムを包含し、上記給燃総量設定手段は吸気集合管に設けられたエアフローセンサの検出出力に比例して全気筒に対する給燃総量を設定する手段であり、上記気筒別燃料噴射配分手段は上記気筒別のスロットルポジションセンサの検出出力に対応して上記給燃総量を気筒別燃料噴射量に配分する手段であり、上記燃料噴射時期調整手段は各気筒の燃料噴射用電磁弁の駆動開始時期と駆動期間を制御して、該駆動期間は上記気筒別燃料噴射の配分量に基づいて基準値が決定され、気筒別排気管に設けられた排気ガスセンサの検出出力に応動して各気筒の燃料噴射用電磁弁の駆動期間を調節する手段であることを特徴とする請求項1に記載の電子スロットル制御装置。
- 上記電子スロットル制御装置は燃料噴射用電磁弁に対する燃料噴射制御手段を包含したものであって、上記プログラムメモリは更に給燃総量設定手段と気筒群別燃料噴射配分手段と燃料噴射時期調整手段とになるプログラムを包含し、上記給燃総量設定手段は吸気集合管に設けられたエアフローセンサの検出出力に比例して全気筒に対する給燃総量を設定する手段であり、上記気筒群別燃料噴射配分手段は上記気筒群別のスロットルポジションセンサの検出出力に対応して上記給燃総量を気筒群別燃料噴射量に配分する手段であり、上記燃料噴射時期調整手段は各気筒の燃料噴射用電磁弁の駆動開始時期と駆動期間を制御して、該駆動期間は上記気筒群別燃料噴射の配分量を付随する気筒に均等配分した気筒別噴射量に基づいて基準値が決定され、気筒群別排気管に設けられた排気ガスセンサの検出出力に応動して各気筒の燃料噴射用電磁弁の駆動期間を調節する手段であることを特徴とする請求項2に記載の電子スロットル制御装置。
- 上記モータを含むスロットル弁の制御機構部は初期位置復帰機構を備えると共に、上記電子スロットル制御装置は更に異常処理手段と退避運転切換手段を備えていて、上記初期位置復帰機構は上記モータに対する通電を遮断したときに作用して、気筒別吸気管のスロットル弁開度を固定位置に復帰設定する機構であり、上記異常処理手段はモータ給電回路に関する断線・短絡とスロットルポジションセンサの検出回路に関する断線・短絡が検出されたときに作用して、異常発生している気筒に設けられたモータの電源又は開閉素子を遮断する手段であり、上記退避運転切換手段は上記異常処理手段が作用して一部気筒のスロットル弁開度が上記初期位置復帰手段によって初期設定されている非制御状態において、固定スロットル弁開度状態にある気筒数とアクセルペダルの踏込み度合いとエンジン回転速度に対応して、残された正常気筒のスロットル弁開度を制御するように選択切換えする手段であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の電子スロットル制御装置。
- 上記モータを含むスロットル弁の制御機構部は初期位置復帰機構を備えると共に、上記電子スロットル制御装置は更に異常処理手段と退避運転切換手段を備えていて、上記初期位置復帰機構は上記モータに対する通電を遮断したときに作用して、気筒群別の分岐集合管に設置された吸気スロットル弁のスロットル弁開度を固定位置に復帰設定する機構であり、上記異常処理手段はモータ給電回路に関する断線・短絡とスロットルポジションセンサの検出回路に関する断線・短絡が検出されたときに作用して、異常発生している気筒群に設けられたモータの電源又は開閉素子を遮断する手段であり、上記退避運転切換手段は上記異常処理手段が作用して一方の気筒群のスロットル弁開度が上記初期位置復帰手段によって初期設定されている非制御状態において、正常側気筒群のスロットル弁開度を制御するように選択切換えする手段であることを特徴とする請求項9に記載の電子スロットル制御装置。
- 上記プログラムメモリは更に代替目標スロットル弁開度選択手段と運転意思確認手段と第一・第二の代替目標スロットル弁開度設定手段とエンジン回転抑制手段となるプログラムを包含し、上記代替目標スロットル弁開度選択手段は多重系設置されたアクセルポジションセンサが全て断線・短絡異常であったり、断線・短絡異常ではないが一致した検出出力が得られないときに作用して、各気筒の目標スロットル弁開度をアクセルペダルの踏込み度合いとは無関係の第一又は第二の代替目標スロットル弁開度に選択する手段であり、上記運転意思確認手段はアクセルペダルが完全復帰したことに応動するアイドルスイッチ、又は車両を停止保持しておく補助ブレーキが作動していることに応動するサイドブレーキスイッチ、又は変速シフトレバーがニュートラル位置やパーキング位置に切り替えられているときに作用するセレクトスイッチのいずれかの動作を監視して車両を前進・後退させる意思があるかどうかを判定する手段であり、上記第一の代替目標スロットル弁開度設定手段は上記運転意思確認手段の判定が運転意思なしの判定であったときに作用して、安定最小エンジン回転速度に相当するアイドル回転速度を得るための最小目標スロットル弁開度を設定する手段であり、上記第二の代替目標スロットル弁開度設定手段は上記運転意思確認手段の判定が運転意思有りの判定であったときに作用して、上記最小目標スロットル弁開度よりも大きな弁開度である退避運転用目標スロットル弁開度を設定する手段であり、上記エンジン回転抑制手段は上記第二の代替目標スロットル弁開度で運転されているエンジンの回転速度の上昇に伴って、上記第二の代替目標スロットル弁開度を漸減補正する設定速度抑制手段であることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の電子スロットル制御装置。
- 上記エンジン回転抑制手段は更に、上記第二の代替目標スロットル弁開度で運転されているエンジンの回転速度が所定の閾値を超過したときに燃料噴射用電磁弁の動作を停止して燃料供給を遮断する燃料カット手段を包含していることを特徴とする請求項12に記載の電子スロットル制御装置。
- 上記電子スロットル制御装置におけるマイクロプロセッサはスロットル弁開度制御能に加えて燃料噴射用電磁弁に対する燃料噴射制御手段を包含したものであって、しかも上記マイクロプロセッサはシリアル通信回路によって相互に交信する監視制御回路部を備えていて、該監視制御回路部は上記マイクロプロセッサと協働して上記モータ回路の断線・短絡検出、又は上記アクセルポジションセンサに対するセンサ回路の断線・短絡検出、又は上記スロットルポジションセンサに対するセンサ回路の断線・短絡検出等の監視機能の一部を分担すると共に、異常発生系統のモータの電源を遮断する負荷リレーの駆動回路、又は異常系統のモータの駆動用開閉素子を遮断するインターロック素子を備えていて、上記負荷電源リレー又はモータ駆動用開閉素子は上記マイクロプロセッサと監視制御回路部と相互のシリアル通信が正常動作していることによって動作可能となるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子スロットル制御装置。
- 上記監視制御回路部は上記帰還制御回路部を包含し、一つの集積回路素子として集約された論理回路によって構成されていることを特徴とする請求項14に記載の電子スロットル制御装置。
- 上記監視制御回路部は上記帰還制御回路部を包含し、補助プログラムメモリと協働する補助マイクロプロセッサによって構成されていることを特徴とする請求項14に記載の電子スロットル制御装置。
- 上記マイクロプロセッサと協働するプログラムメモリは更に、各気筒に設けられた点火プラグに給電する点火コイル駆動制御用プログラムを包含していることを特徴とする請求項14に記載の電子スロットル制御装置。
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