JP4019689B2 - ルテニウム錯体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルコールの脱水素反応などの触媒に用いられるルテニウム錯体の製造方法に関し、より詳細には1個のルテニウム原子に有機リン化合物の形態のリン原子が2個結合している有機リン−ルテニウム錯体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機リン−ルテニウム錯体触媒の存在下にアルコールを脱水素してカルボニル化合物を製造する方法は、種々知られている。例えば、ルテニウム−テトラヒドリド−トリストリフェニルホスフィン錯体触媒の存在下にジオールを脱水素してラクトン化合物を得る方法(J.Organometal.Chem.,1992,429,269−274)、ルテニウム−クロロ−テトラアセトキシ−エチルジフェニルホスフィン錯体触媒の存在下にメタノールを脱水素する方法(Bull.Chem.Soc.Jpn.,1988,61,2291−2294)、酢酸−ホスフィン−ルテニウム錯体触媒の存在下にメタノールを脱水素する方法(Bull.Chem.Soc.Jpn.,1988,61,2291−2294)、トリフルオロ酢酸−トリフェニルホスフィン−ルテニウム錯体触媒存在下にアルコールを脱水素してエステルとする方法(J.Org.Chem.,1987,52,4319−4327)などが挙げられる。
【0003】
しかしながら、これらの方法では、いずれも触媒としての活性が十分ではないため、アセトンなどの水素受容体を添加する必要があり、また、複数の工程を経てルテニウム錯体触媒を製造しなければならなかった。
一方、本発明者らは、先に、ルテニウム錯体触媒の存在下にアルコールを脱水素してカルボニル化合物を製造する方法において、1個のルテニウム原子に有機リン化合物の形態のリン原子が2個結合した有機リン−ルテニウム錯体触媒が有効であることを見出した(特願2001−187563号参照)。
【0004】
有機リン−ルテニウム錯体の製造法は、いくつも知られているが、1個のルテニウム原子に2個のリン原子が結合した有機リン−ルテニウム錯体の製造は容易ではない。1個のルテニウム原子に2個のリン原子が結合した有機リン−ルテニウム錯体の製造法としては、トリス(アセチルアセトナト)ルテニウムに、亜鉛及び2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンを反応させてビス(アセチルアセトナト)(2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン)ルテニウムとし、これに有機ホスフィンを反応させる方法(Organometallics,1991,10,3635);含水テトラヒドロフラン中、亜鉛又は亜鉛アマルガムの存在下にトリス(アセチルアセトナト)ルテニウムにシクロオクテンを反応させてビス(アセチルアセトナト)ビス(シクロオクテン)ルテニウムとし、これに有機ホスフィンを反応させる方法(J.Chem.Soc.,Dalton Trans.,1999,3451)などが知られている。
【0005】
しかしながら、これらの製造方法は2段階の工程を必要とし、かつ亜鉛や亜鉛アマルガムなどの助剤を用いるので、廃棄物処理や経済性に問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、1個のルテニウム原子に2個のリン原子が結合した有機リン−ルテニウム錯体を、1工程で、亜鉛を使用せずに、しかも経済的に製造する方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討を行った結果、ルテニウム化合物と有機リン化合物とを、特定の温度条件下で反応させることにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、ルテニウム化合物と有機リン化合物とを、水素雰囲気中、130〜170℃で反応させることを特徴とする1個のルテニウム原子に2個のリン原子が結合した有機リン−ルテニウム錯体触媒の製造方法、である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で用いるルテニウム化合物としては、入手が容易な3価の化合物を用いればよいが、0価を含む他の原子価の化合物を用いることもできる。
具体的には、三塩化ルテニウム、三臭化ルテニウム、三ヨウ化ルテニウム等の無機酸塩;酢酸ルテニウム等の有機酸塩;トリス(アセチルアセトナト)ルテニウム、トリス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)ルテニウム等のルテニウム原子にジケトン化合物が結合した錯化合物;ジメチルブタジエンアセチルアセトナトルテニウム、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ルテニウム、シクロペンタジエニルジカルボニルルテニウム等のルテニウム原子にジエン化合物が結合した錯化合物;テトラカルボニルルテニウム酸ジカリウム、ペンタカルボニルルテニウム、ジブロモトリカルボニルルテニウム、ビス(トリブチルホスフィン)トリカルボニルルテニウム、テトラヒドリドデカカルボニルテトラルテニウム、ドデカカルボニルトリルテニウム、オクタデカカルボニルヘキサルテニウム酸ジセシウム、ウンデカカルボニルヒドリドトリルテニウム酸テトラフェニルホスフォニウム等のルテニウム原子に一酸化炭素が結合した錯化合物などが挙げられる。これらの中で、ルテニウム原子にジケトン化合物が結合した錯化合物、特に1個のルテニウム原子に3個のジケトン化合物が結合した錯化合物が好ましい。具体的には、トリス(アセチルアセトナト)ルテニウム、トリス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)ルテニウムなどが挙げられる。
【0009】
有機リン化合物としては、ルテニウム錯体の配位子となり得るものであればいずれのものも使用できる。例えば、有機ホスフィン、アミノホスフィン、及びホスファイトなどが挙げられ、このうち、有機ホスフィンが好ましい。
有機ホスフィンとしては、ジアルキルホスフィノ基が炭化水素に結合している有機ホスフィンが好ましい。なお、アルキル基はシクロアルキル基や置換基を有するアルキル基であってもよく、また直鎖状、分岐状のいずれであってもよい。そのいくつかを例示すると、トリデシルホスフィン、トリノニルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリヘプチルホスフィン、トリヘキシルホスフィン、トリペンチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリメチルホスフィン、ジメチルオクチルホスフィン、ジオクチルメチルホスフィン、ジメチルヘプチルホスフィン、ジヘプチルメチルホスフィン、ジメチルヘキシルホスフィン、ジヘキシルメチルホスフィン、ジメチルペンチルホスフィン、ジペンチルメチルホスフィン、ジメチルブチルホスフィン、ジブチルメチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリベンジルホスフィン、ジメチルシクロヘキシルホスフィン、ジシクロヘキシルメチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン;1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジメチルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジメチルホスフィノ)ブタン、1,2−ビス(ジオクチルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジオクチルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジオクチルホスフィノ)ブタン、1,2−ビス(ジヘキシルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジヘキシルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジヘキシルホスフィノ)ブタン、1,2−ビス(ジブチルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジブチルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジブチルホスフィノ)ブタン等の2個のジアルキルホスフィノ基を有するジホスフィンなどが挙げられる。また、これらの有機ホスフィンのアルキル基のいくつかが、フェニル基などの芳香族炭化水素基に置換されたもの、例えばトリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィン、ベンジルジメチルホスフィンなども挙げられる。このうち、トリアルキルホスフィンが好ましく、トリオクチルホスフィンが特に好ましい。
【0010】
本発明では、ルテニウム化合物と配位子となる有機リン化合物とを、リン原子/ルテニウム原子の原子比が2〜10となるように混合し、水素雰囲気中、加熱下で反応させることにより、配位子のリン原子2個が1個のルテニウム金属と結合した有機リン−ルテニウム錯体を得ることができる。
ルテニウム化合物に対する有機リン化合物の量が少ないと、十分な量のルテニウム錯体が生成しない。逆に、多いと、有機リン化合物の損失が大きく、経済的に好ましくない。したがって、ルテニウム化合物中のルテニウム原子と有機リン化合物中のリン原子との原子比の下限は3以上とするのが好ましい。また、原子比の上限は8以下、特に6以下とするのが好ましい。なお、ルテニウム化合物として有機ホスフィンを含む錯化合物を用いる場合には、錯化合物のリン原子も原子比に算入する。
【0011】
水素圧は、0.1MPa〜5MPa、特に0.2MPa〜0.9MPaが好ましい。
また、反応は、通常100℃以上、好ましくは130℃以上で行う。反応温度が低いと錯体への反応が著しく遅くなり、かつ他の錯体種も生成するようになる。逆に反応温度が高いと、他の錯体種の生成が優勢となる。したがって、反応温度の上限は170℃以下、特に160℃以下とするのが好ましい。最も好ましい反応温度は、140〜160℃である。
【0012】
反応は、無溶媒で行うこともできるが、必要に応じ溶媒を使用することもできる。溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、アニソール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル;テトラグライム、トリグライム等のポリエーテル;メタノール、エタノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のアルコール;フェノール等のフェノール化合物;酢酸メチル、酢酸ブチル、安息香酸ベンジル等のエステル;γ−ブチロラクトン、カプロラクトン等のラクトン;ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート等の炭酸エステル;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、テトラリン等の芳香族炭化水素;n−ヘキサン、n−オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素;ニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のカルボン酸アミド;ヘキサメチルリン酸トリアミド等のその他のアミド;N,N−ジメチルイミダゾリジノン等の尿素化合物;ジメチルスルホン等のスルホン;ジメチルスルフォキシド等のスルフォキシドなどが挙げられる。このうち、エーテル、ポリエーテル、アルコール、及びエステルが好ましい。また、得られたルテニウム錯体を用いる脱水素反応に供するアルコールが液体の場合には、これを溶媒とすることもできる。
【0013】
本発明により製造される1個のルテニウム原子に有機リン化合物のリン原子2個が結合しているルテニウム錯体としては、具体的には、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリメチルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリエチルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリプロピルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリブチルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリヘキシルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリオクチルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(ジフェニルメチルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(ジメチルフェニルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(ジフェニルホスフィノエタン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(ジメチルホスフィノエタン)ルテニウム等が挙げられる。
【0014】
本発明方法で得られた有機リン−ルテニウム錯体は、単離精製してからアルコールの脱水素反応に用いてもよく、また、単離精製せずにそのままアルコールの脱水素反応に用いてもよい。
【0015】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
なお、反応終了後、31P−NMR(C6D6)スペクトルを測定することにより、−32.2ppmに単一シグナルを示すトリオクチルホスフィンと、40.0ppmに単一シグナルを示すビス(アセチルアセトナト)ビス(トリオクチルホスフィン)ルテニウムの存在を観測した。
【0016】
実施例1
容積70mLのSUS製オートクレーブにトリス(アセチルアセトナト)ルテニウム0.50g、2モル倍のトリオクチルホスフィン1.1mL、及びトルエン20mLを導入した。水素圧0.8MPaで水素ガスを導入しながら、150℃で3時間加熱した。反応液を抜き出し、トルエンを減圧留去して得られた生成物の31P−NMR(C6D6)を測定した。トリオクチルホスフィンのシグナルは観測されず、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリオクチルホスフィン)ルテニウムのみが観察された。これをアルミナカラムクロマトグラフィー(溶離液:トルエン)で精製し、オレンジ色油状物としてcis−ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリオクチルホスフィン)ルテニウム0.24gを得た。なお、構造はX線構造解析により決定した。
1H−NMR(C6D6)δppm:0.96(t,J=6.4Hz,18H)、1.20〜2.20(m,84H)、1.91(s,6H)、2.08(s,6H)、5.41(s,2H)。
【0017】
実施例2
容積500mLのSUS製オートクレーブにトリス(アセチルアセトナト)ルテニウム40.6g、及び6モル倍のトリオクチルホスフィン225.1gを導入した。水素圧0.8MPaで水素ガスを導入しながら、150℃で3時間加熱した。反応液を31P−NMRで分析した結果、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリオクチルホスフィン)ルテニウムとトリオクチルホスフィンとの混合物であった。
【0018】
実施例3
容積500mLのSUS製オートクレーブにトリス(アセチルアセトナト)ルテニウム40.6g、及び6モル倍のトリオクチルホスフィン225.1gを導入した。水素圧0.8MPaで水素ガスを導入しながら、150℃で1時間加熱した。反応液を31P−NMRで分析した結果、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリオクチルホスフィン)ルテニウムとトリオクチルホスフィンとの混合物であった。
【0019】
実施例4
容積500mLのSUS製オートクレーブにトリス(アセチルアセトナト)ルテニウム40.6g、及び3モル倍のトリオクチルホスフィン113.2gを導入した。水素圧0.8MPaで水素ガスを導入しながら、150℃で3時間加熱した。反応液を31P−NMRで分析した結果、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリオクチルホスフィン)ルテニウムとトリオクチルホスフィンとの混合物であった。
【0020】
比較例1
容積500mLのSUS製オートクレーブにトリス(アセチルアセトナト)ルテニウム40.6g、及び6モル倍のトリオクチルホスフィン225.1gを導入した。水素圧0.8MPaで水素ガスを導入しながら、190℃で3時間加熱した。反応液を31P−NMRで分析した結果、ジヒドリドテトラ(トリオクチルホスフィン)ルテニウム[RuH2(P(C8H17)3)4]を主成分とするルテニウム錯体の混合物であった。
31P−NMR(TRGM−d)δppm:24.3(t,J=21Hz)、14.3(t,J=21Hz)。
【0021】
比較例2
容積500mLのSUS製オートクレーブにトリス(アセチルアセトナト)ルテニウム40.6g、及び6モル倍のトリオクチルホスフィン225.1gを導入した。水素圧0.8MPaで水素ガスを導入しながら、100℃で3時間加熱した。反応液を31P−NMRで分析した結果、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリオクチルホスフィン)ルテニウムを主成分とする錯体とトリオクチルホスフィンとの混合物であった。また、反応液を薄層クロマトグラフィーで分析した結果、50%のトリス(アセチルアセトナト)ルテニウムが残存していた。
Claims (7)
- ルテニウム原子にジケトン化合物が結合した錯化合物とトリアルキルホスフィンとを、水素圧1.0MPa以下の水素雰囲気中、130〜170℃で反応させることを特徴とするビス(アセチルアセトナト)ビス(トリアルキルホスフィン)ルテニウム錯体の製造方法。
- ルテニウム原子にジケトン化合物が結合した錯化合物とトリアルキルホスフィンとを、水素圧1.0MPa以下の水素雰囲気中、130〜170℃で反応させることを特徴とするビス(アセチルアセトナト)基を有する1個のルテニウム原子に2個のリン原子が結合した有機リン−ルテニウム錯体の製造方法。
- 前記ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリアルキルホスフィン)ルテニウム錯体がビス(アセチルアセトナト)ビス(トリメチルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリエチルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリプロピルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリブチルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリヘキシルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリオクチルホスフィン)ルテニウムからなる群より少なくとも一つ選ばれることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 前記ビス(アセチルアセトナト)基を有する1個のルテニウム原子に2個のリン原子が結合した有機リン−ルテニウム錯体がビス(アセチルアセトナト)ビス(トリメチルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリエチルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリプロピルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリブチルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリヘキシルホスフィン)ルテニウム、ビス(アセチルアセトナト)ビス(トリオクチルホスフィン)ルテニウムからなる群より少なくとも一つ選ばれることを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
- ジケトン化合物が、アセチルアセトン又はヘキサフロオロアセチルアセトンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
- トリアルキルホスフィンが、トリオクチルホスフィンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
- ルテニウム原子にジケトン化合物が結合した錯化合物とトリアルキルホスフィンとを、リン原子/ルテニウム原子の原子比が2〜10となるように反応させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
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