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JP4016391B2 - 本さね継手加工構造パネル - Google Patents

本さね継手加工構造パネル Download PDF

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JP4016391B2
JP4016391B2 JP2003050118A JP2003050118A JP4016391B2 JP 4016391 B2 JP4016391 B2 JP 4016391B2 JP 2003050118 A JP2003050118 A JP 2003050118A JP 2003050118 A JP2003050118 A JP 2003050118A JP 4016391 B2 JP4016391 B2 JP 4016391B2
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文夫 神谷
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日本合板工業組合連合会
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  • Floor Finish (AREA)

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、建物に用いられる本さね継手加工構造パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、施工の容易を目的として、特開平2−24450号公報により開示されたさね継構造パネル、特開平6−117081号公報により開示された突起および溝を具備するパネル等が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の提案の特徴とするところは、雄さねの先端両側面を傾斜面とし、一方のパネルを傾斜状態で、その雄さねを他方のパネル雌さね溝口に差入れ易くし、また、雄さねの基端と雌さねの溝口とに隙間を構成して湿気によるパネルの伸縮に対応させた点にあった。
【0004】
この発明は、前記従来の施工の容易性をそのまま受け継ぎ、建物の耐震性、耐久性から床構造、壁構造および屋根構造等の強度の増強を目的になされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
互いに平行に対応する一方の側端面に雄さねを、他方の側端面に雌さねをそれぞれ形成して有する本さね継手加工構造パネルであって、前記雄さねは、基部に平行な基部上面部と基部下面部を形成して備え、先端面部へ所要の長さ、先端上側傾斜面部と先端下側傾斜面部よりなる先端上下傾斜部を形成して備え、前記雌さねは、その溝口の上下幅を前記雄さねの基部の基部上面部と基部下面部との厚み幅より僅かに大きく、互いに平行な対面に上内壁面部と下内壁面部を形成して備え、前記雄さねの先端面部と対面する内底面部は、雄さねの先端面部の突出長より僅かに深く、かつその上下幅を雄さねの先端面部と同幅または僅かに大きく形成し、内底面部の上縁より前記上内壁面部に接続する上内壁傾斜面部と内底面部の下縁より前記下内壁面部に接続する下内壁傾斜面部よりなる上下内壁傾斜部を形成し、前記上内壁面部の一部分と上内壁傾斜面部及び下内壁面部の一部分と下内壁傾斜面部を、夫々の接続点を頂点とし、前記雄さねの先端上下傾斜部の先端上側傾斜面部と先端下側傾斜面部を底面とし、側面の形状が三角形の空隙を存して対面するように備えてなる本さね継手加工構造パネルにある。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の本さね継手加工構造パネルを発明の実施の形態を示す図面により説明すると、この発明の本さね継手加工構造パネルは、一般の積層合板に加えて、ストランドボード、パーティクルボード、ハードボード(硬質繊維板)、MDF(中質繊維板)に利用できるものである。先ず、単板を積層接着してなる合板に実施する実施の形態の本さね継手加工構造パネル1を図1〜図4により説明すると、互いに平行に対応する一方の側端面1aに雄さね2を、他方の側端面1bに雌さね3をそれぞれ形成して有するものである。
【0007】
前記雄さね2は、本さね継手加工構造パネル1の厚みに対して少なくとも1/3を基準とする所要の厚みで、合板の一方の側端面1aに接続する基部2aを、所要の長さ、互いに平行な基部上面部2a1と基部下面部2a2を形成して備え、それから先端面部2cへの全体突出長を本さね継手加工構造パネル1の厚みの2/3を越えない長さで、かつ雄さねの先端上下傾斜部2bの実施の形態として、先端上側傾斜面部2b1と先端下側傾斜面部2b2を上下に対称に形成して備えるものである。
【0008】
前記雌さね3は、その溝口3aの上下幅を前記雄さね2の基部2aの基部上面部2a1と基部下面部2a2との厚み幅より僅かに大きい間隔で、互いに平行な対面に上内壁面部3b1と下内壁面部3b2を形成し、前記雄さね2の先端面部2cと対面する内底面部3cは、雄さね2の先端面部2cの突出長より深く、かつ雄さね2の先端面部2cと僅かに離隔するように形成し、内底面部3cの上縁3c1より上内壁面部3b1に接続する上内壁傾斜面部3d1と内底面部3cの下縁3c2より下内壁面部3b2に接続する下内壁傾斜面部3d2とで上下内壁傾斜部3dを形成し、前記上内壁面部3b1の一部分と上内壁傾斜面部3d1及び下内壁面部3b2の一部分と下内壁傾斜面部3d2を、夫々の接続点を頂点とし、前記雄さね2の先端上下傾斜部2bの先端上側傾斜面部2b1と先端下側傾斜面部2b2を底面とし、側面の形状が三角形の空隙4、5を存して対面するように備えてなる。
【0009】
この発明の実施の形態の本さね継手加工構造パネル1は、前述のように構成されるものであるから、図3に示すように、結合して施工することができるものである。そして、パネルの一方の側端面1aである木口面と、他方の側端面1bである木口面が突合され、また、雄さね2における互いに平行な基部上面部2a1と、基部下面部2a2が雌さね3の上内壁面部3b1と下内壁面部3b2にそれぞれ接面しているので、それらの部分を通じて荷重と変位が伝達されて構造体の剛性を確保することができるものである。
【0010】
また、前記パネルの一方の側端面1aに雄さね2における互いに平行な基部上面部2a1と基部下面部2a2に続き、先端上側傾斜面部2b1と先端下側傾斜面部2b2が先端面部2cとの間において形成されているから、例えば、床下張りの施工において、水平に置かれたパネルの他方の側端面1bに対してパネルの一方の側端面1aを対応させ、雌さね3に雄さね2の差し込みを、雄さね2側のパネルを支持面11に接し、他側を持ち上げて全体を斜めに傾けた状態で行なうことができ、また、その差し込みを容易に行なうことができるものである。また、雄さね2には、基部2aはパネル厚みに対して少なくとも1/3を基準とする所要の厚みで、先端面部2cまでの突出長がパネル厚の2/3を基準とする所要の長さで形成されているから上記施工時に必要とする強度と、施工後に必要とする接合強度を確保することができるものである。
【0011】
さらに、雄さね2の先端上下傾斜部2bの先端上側傾斜面部2b1と先端下側傾斜面部2b2をそれぞれ底面とし、雌さね3の上内壁面部3b1の一部分と上内壁傾斜面部3d1及び下内壁面部3b2の一部分と下内壁傾斜面部3d2を、夫々の接続点を頂点とする側面の形状が三角形の空隙4、5に、雄さね2に塗布された接着剤を雄さね2の先端面部2cへ雌さね3との嵌め合いで押し出して収容塗布することができ、接着剤を雄さね2と雌さね3における相互の連接面に適正に塗布して接着施工を行える効果があるのである。
【0012】
この発明の実施の形態の本さね継手加工構造パネル1の具体的寸法は、図4に示すとおりである。また、パネルの厚みについては、12mmに限定されるものではなく、15mm、21mm、24mmの規格寸法と、任意に設定される寸法にあてはめることができるものである。また、雄さね2と、雌さね3の寸法についても等倍、若しくは前記実施の形態を基準に増減して決めることができるものである。
【0013】
【発明の効果】
この発明の本さね継手加工構造パネルは、以上のようになるから、パネルに受ける荷重、曲げ応力をさね部を通じて効果的に伝達し、構成する床面、壁面、屋根面等の強度の向上に寄与するものである。
【0014】
また、雄さねの先端面部と雌さねの内底面部に押し出される余分の接着剤を、雌さねの上内壁面部の一部分と上内壁傾斜面部及び下内壁面部の一部分と下内壁傾斜面部を、夫々の接続点を頂点とし、雄さねの先端上下傾斜部の先端上側傾斜面部と先端下側傾斜面部を底面とする側面の形状が三角形の空隙に、また、雌さねの上下内壁傾斜部の上内壁傾斜面部と下内壁傾斜面部と、前記雄さねの先端上下傾斜部の先端上側傾斜面部と先端下側傾斜面部とにより構成される空隙に、それぞれ押し込んで収容塗布することができ、スムーズな嵌合施工と強固な両者の接着をすることができるものである。
【0015】
また、雄さねの基部上面部を雌さねの上内壁面部に、雄さねの基部下面部を雌さねの下内壁面部にそれぞれ嵌入接触するからその間に介在する接着剤により強固に接着し、横断方向の応力に対しても優れた強度を発揮する壁面、屋根面が施工できるものである。
【0016】
上記この発明の実施の形態の本さね継手加工構造パネルより施工された床面、壁面の剛性が高められることを実証するために、独立行政法人森林総合研究所において、実物大の試験体を用いて床面の集中荷重試験を行い、局部的荷重に対するたわみ量と破壊荷重を求めると共に、それぞれのさね加工部分において応力が伝達されているかの実証試験を行った結果、床の水平構造面の強度は十分に実証された。
【0017】
上記この発明の実施の形態の本さね継手加工構造パネルは、単板を積層接着してなる合板についての実施例であったが、その特徴とする形状および構造は、ストランドボード、パーティクルボード、ハードボード(硬質繊維板)、MDF(中質繊維板)に実施し、その技術的効果を奏するものである。
【0018】
よって、この発明の本さね継手加工構造パネルは、以上のようになるから、従来の施工の容易性をそのまま受け継ぎ、また、使用建造物の床面、壁面および屋根面等の強度の飛躍的増強に多大の寄与をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態の本さね継手加工構造パネルの要部を対応して示す斜視図である。
【図2】 同じく、要部を対応して示す側面図である。
【図3】 同じく、要部を接合した状態を示す側面図である。
【図4】 この発明の実施の形態の本さね継手加工構造パネルの具体的寸法例を示す対応側面図である。
【符号の説明】
この発明の実施の形態の本さね継手加工構造パネル
1a 一方の側端面
1b 他方の側端面
2 雄さね
2a 基部
2a1 基部上面部
2a2 基部下面部
2b 先端上下傾斜部
2b1 先端上側傾斜面部
2b2 先端下側傾斜面部
2c 先端面部
3 雌さね
3a 溝口
3b1 上内壁面部
3b2 下内壁面部
3c 内底面部
3c1 上縁
3c2 下縁
3d 上下内壁傾斜部
3d1 上内壁傾斜面部
3d2 下内壁傾斜面部
4 空隙
5 空隙

Claims (1)

  1. 互いに平行に対応する一方の側端面に雄さねを、他方の側端面に雌さねをそれぞれ形成して有する本さね継手加工構造パネルであって、前記雄さねは、基部に平行な基部上面部と基部下面部を形成して備え、先端面部へ所要の長さ、先端上側傾斜面部と先端下側傾斜面部よりなる先端上下傾斜部を形成して備え、前記雌さねは、その溝口の上下幅を前記雄さねの基部の基部上面部と基部下面部との厚み幅より僅かに大きく、互いに平行な対面に上内壁面部と下内壁面部を形成して備え、前記雄さねの先端面部と対面する内底面部は、雄さねの先端面部の突出長より僅かに深く、かつその上下幅を雄さねの先端面部と同幅または僅かに大きく形成し、内底面部の上縁より前記上内壁面部に接続する上内壁傾斜面部と内底面部の下縁より前記下内壁面部に接続する下内壁傾斜面部よりなる上下内壁傾斜部を形成し、前記上内壁面部の一部分と上内壁傾斜面部及び下内壁面部の一部分と下内壁傾斜面部を、夫々の接続点を頂点とし、前記雄さねの先端上下傾斜部の先端上側傾斜面部と先端下側傾斜面部を底面とし、側面の形状が三角形の空隙を存して対面するように備えてなる本さね継手加工構造パネル。
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