JP4009980B2 - バンパリインフォース取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、乗用車等の車両において、ボディ端部にてバンパカバーを支持するためのバンパリインフォースの取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、ボディに起因する低周波現象の改善策としては、ボディに付加するかたちでダイナミックダンパ(D/D)を取り付けている。つまりボディ曲げ共振に起因する低周波現象に対して、ボディ全体という構造物の大きさに対応するようにかなり大重量のD/Dをボディの前後両端のいずれかに付加する方法で、こもり音・振動などを減少させるよう対策をとっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、D/Dを用いて低周波現象を改善する対策では、片側で最低でも1kgの付加重量が必要になり、左右同期させての効果を得ることが難しい。また、左右同一素性のものを搭載するのは、実際上不可能である。一方、D/Dを使用しないで改善するには、ボディ構造の大幅な改善が必要になる。この場合、安全性等の他の要素を考慮せずに、低周波現象の対策のみの目的でボディ構造の改善を行うことはできない。
【0004】
この発明は上記の点に鑑み、簡単かつ確実に低周波現象の改善策を講じ得るバンパリインフォースの取付構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ボディ端部にてバンパカバーを支持するためのバンパリインフォースの取付構造であって、溝部を有する弾性体と、弾性体が一旦セット挿入される孔と溝部と係合する係合孔とを有するバンパリインフォースとを備え、上記弾性体を上記孔内に一旦セットしずらすことで、上記係合孔に上記溝部が係合し、バンパリインフォースは、ボディ側のバンパアームに弾性体を介して支持される。
【0006】
また、本発明のバンパリインフォースの取付構造において、前記弾性体は、カラースペーサを介してバンパアームに固定されるクッションゴムであることを特徴とする。
さらに、本発明のバンパリインフォースの取付構造において、前記弾性体は、カラースペーサに挿通された締結手段によってバンパアームに固定されることを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、バンパリインフォースが、ボディ側のバンパアームに弾性体を介して支持されることで、構造部品としてのバンパリインフォースをD/Dとして機能部品化する。ここで、図面を用いて説明すると、低周波現象(22〜23Hz)の代表的な発生、伝達経路は、図1に示すようにアイドリング時のエンジン振動に起因して、ボディリヤ部で低周波振動が生じるというものである。
【0008】
この場合ボディの2節曲げが起こる。図2(A)のようなサイドメンバーを有する場合、サイドメンバーは図2(B)の点線で示すような2節曲げモードで振動する。そこでボディリヤ部のバンパリインフォースを利用して、これをD/Dとして機能させる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき、この発明によるバンパリインフォースの取付構造の好適な実施の形態を説明する。
図3はこの発明が適用されるボディリヤ部まわりを示す。ボディ1に対して、ボルト2を介して左右のバンパアーム3が取り付けられる。各バンパアーム3の後部(A部)には、本発明の取付構造によってバンパリインフォース4が取り付けられる。そして、バンパリインフォース4によってバンパカバー5が支持される。
【0010】
図4および図5は、バンパリインフォース4の取付部を示している。バンパリインフォース4は、ボディ1側のバンパアーム3に弾性体を介して支持される。この弾性体は図6に示すように、カラースペーサ6を介してバンパアーム3に固定されるクッションゴム7である。カラースペーサ6にはボルト8が挿通され、ボルト8がバンパアーム3側のナット9と螺合する。
【0011】
図7に示すようにクッションゴム7は、バンパリインフォース4と係合するための溝部7aを有する。バンパリインフォース4を取り付けるために、バンパリインフォース4には、クッションゴム7と係合する際一旦クッションゴム7がセット挿入される孔4aが形成されている。クッションゴム7が矢印Cのように孔4a内にセットされ、さらに矢印Dのようにこのクッションゴム7をずらすことで、クッションゴム7の溝部7aを係合孔4bに係合させることができる。
【0012】
上記構成において、バンパアーム3はボディの骨格部と剛固に取り付けられているため、ボディの一部と見做すことができる。したがって、バンパリインフォース4とボディとが弾性体であるクッションゴム7を介して結合することでバンパリインフォース4自身がD/Dにおける質量の役割を果たす。この結果、大重量のD/Dを付加することなく、有効に低周波現象の改善策を講じることができる。
【0013】
この場合、バンパリインフォース4はボディ左右同一の取付構造によって取り付けられるため、左右の同期化を容易にしかも適正に行うことができる。また、耐久性の点でもバンパリインフォース4、特に取付部(A部)がバンパカバー5によって囲まれているため部品落下等を完全に防ぐことができる。したがって、部品落下防止のための特別の手段を付加しないで済む。
【0014】
ここで、本発明によるバンパリインフォースの取付構造の作用について具体的な検証を行った。この実験では左側のサイドメンバーの後端部に対して、上下方向に加振してそのときの振動レベル等を測定したものである。
【0015】
図8は、周波数に対する加振点イナータンス(加振点応答を意味し、信号を入力した点の振動レベルを表す)の変化を示している。この例は、22.5Hzで効果が得られるように狙ったもので、また比較例としてD/Dではない、すなわちバンパリインフォースがバンパアームに剛固に取り付けられているものを選んだ。
【0016】
図8から分かるように、本発明の取付構造によれば、バンパリインフォース4のD/D化による低周波現象の改善策として狙った22.5Hz付近で、比較例に対して6〜7dBの改善が可能である。
【0017】
つぎに、図9は、周波数に対する音圧感度の変化を示している。ここに、音圧感度とは音圧をデシベル表示したものであり、基準の音圧は2×10-5Paである。この場合、音圧レベルの数値と音の強さのレベルの数値とは一致する。
【0018】
図9から分かるように、本発明の取付構造によれば、バンパリインフォース4のD/D化による低周波現象の改善策として狙った22.5Hz付近で、比較例に対してグラフ中の「山」のピークの半分(ピークよりも高周波側;E部)が欠けるような効果が現れている。しかもこの場合、音圧レベル自体も低下する。
【0019】
この検証結果からも明らかなように、本発明のバンパリインフォースの取付構造では、構造部品としてのバンパリインフォース4をD/Dとして機能させることにより、振動および音圧特性を大幅に低下改善することができる。
【0020】
なお、本発明は適用すべき車両のボディをモーダル解析し、その結果、低周波現象に偶数節曲げ共振が寄与している場合には、上記と同様に有効に適用可能である。また、ボディリヤ部のバンパリインフォースの例を説明したが、フロント部のバンパリインフォースに適用することもでき、上記実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ボディ端部にてバンパカバーを支持するためのバンパリインフォース取付構造において、バンパリインフォース自体を有効利用してこれをD/D化することにより、特別なダンパ装置等を付加することなく低周波現象の改善策を実現することができる。これによりコストおよび重量の大幅な軽減を図ることができる。しかもその場合、ボディ左右の同期性を簡単かつ的確に行うことができる等の利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る低周波現象の代表的な発生、伝達経路等を説明するブロック図である。
【図2】本発明に係る2節曲げ共振モードの例を説明する図である。
【図3】本発明の実施形態におけるボディリヤ部まわりを示す分解斜視図である。
【図4】図3のA部拡大斜視図である。
【図5】図4のB−B線に沿う断面図である。
【図6】本発明におけるバンパリインフォースの取付部の要部断面図である。
【図7】本発明におけるバンパリインフォースの取付部の要部分解図である。
【図8】本発明における周波数と加振点イナータンスの関係を示す図である。
【図9】本発明における周波数と音圧感度の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 ボディ
2 ボルト
3 バンパアーム
4 バンパリインフォース
5 バンパカバー
6 カラースペーサ
7 クッションゴム
8 ボルト
9 ナット
Claims (3)
- ボディ端部においてバンパカバーを支持するためのバンパリインフォースの取付構造であって、
溝部を有する弾性体と、
上記弾性体が一旦セット挿入される孔と上記溝部と係合する係合孔とを有するバンパリインフォースと、を備え、
上記弾性体を上記孔内に一旦セットしずらすことで、上記係合孔に上記溝部が係合し、上記バンパリインフォースがボディ側のバンパアームに上記弾性体を介して支持されることを特徴とする、バンパリインフォース取付構造。 - 前記弾性体は、カラースペーサを介してバンパアームに固定されるクッションゴムであることを特徴とする、請求項1に記載のバンパリインフォース取付構造。
- 前記弾性体は、カラースペーサに挿通された締結手段によってバンパアームに固定されたことを特徴とする、請求項2に記載のバンパリインフォース取付構造。
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JP27462799A Expired - Fee Related JP4009980B2 (ja) | 1999-09-28 | 1999-09-28 | バンパリインフォース取付構造 |
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1999
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