JP4007316B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
加熱ローラが過昇温となった場合、加熱ローラ及び周辺部材の発火等を防止するため、何らかの方法により加熱手段への電力供給を遮断する必要がある。
更に、異なる加熱手段を有する複数の定着装置が搭載可能な画像形成装置の場合、画像形成装置の使用環境等に応じた定着装置を搭載することがある。この場合、加熱手段毎に駆動回路や周辺回路を構成する必要があり、管理すべき部品数の増加によるコストの増大が懸念されている。
更に、従来、加熱ローラの加熱手段としてハロゲンランプが用いられていたが、近年、省エネルギー化を図るために、高エネルギー効率の加熱手段として、誘導コイルを用いた誘導加熱ヒータが採用されている。誘導コイルはハロゲンランプと異なり、通電されても発光せず、昇温速度が速いため、動作状況を目視して確認することができない。そのため、誘導コイルの動作中に誤って加熱ローラを触り火傷などをする危険があり、また、誘導コイルの駆動部は高電圧になるため、感電する危険もある。
図1に、本発明の実施の形態における画像形成装置1の概略構成図を示す。
図1に示すように、画像形成装置1は、感光ドラム20を備え、この感光ドラム20の表面を帯電器21により所定の電位に帯電し、露光手段22により画像を露光して感光ドラム20の表面に静電潜像を形成し、この潜像を現像器23により現像剤(トナー)を用いて現像してトナー画像として可視化し、得られたトナー画像を感光ドラム20に搬送された紙などの記録媒体Pに転写手段24により転写する。トナー画像の転写が終了した感光ドラム20は、その表面に残留した転写の残りのトナーをクリーナ25により除去した後、つぎの画像形成に供される。
図2に示すように、第1定着装置10aと第2定着装置10bとの制御構成は、制御手段としての制御部100と、同一基板上に搭載された温度異常検出手段としての異常検知回路部200と停止信号出力手段としての停止信号演算回路部300とを備え、制御部100及び異常検知回路部200からの各種信号に基づいて演算された給電停止信号Soffが遮断手段としての給電遮断リレー回路部50を動作させることによって、駆動手段としてのIH(Induction Heating)ヒータ駆動部400を介して定着装置架台40内の第1定着装置10a又は第2定着装置10bへの電力供給を遮断する構成である。
定着装置架台40は、定着装置架台40のセット状態を示す架台セット信号としての架台セット信号Ss3を停止信号演算回路部300に出力する。架台セット信号Ss3は、定着装置架台40の画像形成装置1に対するセット状態、即ち、定着装置架台40が画像形成可能な所定位置にセットされセットレバーがセット位置になっている状態かを示し、例えば、画像形成装置1内から第1定着装置10aのメンテナンスなどを行うために定着装置架台40が引き出された状態では、画像形成を行う場合において支障をきたすおそれがある。
なお、本実施の形態では、架台セット信号Ss3が“H”の場合、正常である事を示し、“L”の場合、異常である事を示す論理とするが、“H”の場合、異常である事を示し、“L”の場合、正常である事を示す論理であってもよく、この限りでなくても良い。
なお、本実施の形態では、識別信号Ss1が“H”の場合、搭載された定着装置は、第2定着装置10b、“L”の場合、第1定着装置10を示す演算論理とするが、“H”の場合、第1定着装置10a、“L”の場合、第2定着装置10bである事を示す論理であってもよく、この限りでなくても良い。
なお、本実施の形態では、定着装置セット信号Ss2が“H”の場合、正常である事を示し、“L”の場合、異常である事を示す論理とするが、“H”の場合、異常である事を示し、“L”の場合、正常である事を示す論理であってもよく、この限りでなくても良い。
第2定着装置10bからの定着装置セット信号は、第1定着信号10aと同様の演算論理を有する信号であるため、図示及び説明は省略する。
また、ボルテージフォロア210から入力された第1〜4温度検出信号S1〜S4に基づいて、加熱ローラ11aの温度の異常を示す温度異常信号Seと、第1誘導コイルのON/OFF制御の指示を行う駆動指示信号としての第1駆動指示信号Sfn1-Iと、第2誘導コイルのON/OFF制御の指示を行う駆動指示信号としての第2駆動指示信号Sfn2-Iとを生成し、停止信号演算回路部300に出力する。
なお、本実施の形態では、温度異常信号Seが“H”の場合、正常である事を示し、“L”の場合、異常である事を示す論理とするが、“H”の場合、異常である事を示し、“L”の場合、正常である事を示す論理であってもよく、この限りでなくても良い。
なお、本実施の形態では、第1駆動指示信号Sfn1-Iが“H”の場合、OFFである事を示し、“L”の場合、ONある事を示す論理とするが、“H”の場合、ONである事を示し、“L”の場合、OFF事を示す論理であってもよく、この限りでなくても良い。
第2駆動指示信号Sfn2-Iの演算論理も第1駆動指示信号Sfn1-Iの演算論理と同様であるため、説明は省略する。
制御部100は、第1駆動信号Sfn1と第2駆動信号Sfn2とが入力されると、第1、2誘導コイルがどのように駆動されているかを認識する。第1異常検知信号SNCと第2異常検知信号STHとが入力されると、制御部100内で検出した温度異常信号Seとは別の後述する複数の温度異常信号に基づいた定着装置の異常を認識する。第1表示信号SLED1と第2表示信号SLED2とが入力されると、第1表示信号SLED1と第2表示信号SLED2とに基づいて表示ランプ13a又は表示ランプ13bを点灯又は消灯させる。
このことより、高温異常信号は、第1〜4温度センサNC1、NC2、TH3、TH4から検出された温度が所定の温度より高い場合又はショートした場合のいずれか一方若しくは両方の場合を検知することができる。低温異常信号は、第1〜4温度センサNC1、NC2、TH3、TH4から検出された温度が所定の温度より低い場合又は断線した場合のいずれか一方若しくは両方の場合を検知することができる。
S11:第1温度センサNC1からの信号に基づく高温異常信号 H:正常 L:異常
S12: 〃 低温異常信号 H:正常 L:異常
S21:第2温度センサNC2からの信号に基づく高温異常信号 H:正常 L:異常
S22: 〃 低温異常信号 H:正常 L:異常
S31:第3温度センサTH3からの信号に基づく高温異常信号 H:正常 L:異常
S32: 〃 低温異常信号 H:正常 L:異常
S41:第4温度センサTH4からの信号に基づく高温異常信号 H:正常 L:異常
S42: 〃 低温異常信号 H:正常 L:異常
とする。各温度異常信号が“H”の場合、正常である事を示し、“L”の場合、異常である事を示す論理である。
不要信号無効化回路部230内で処理された温度異常信号S11、S12、S21、S22、S31、S32、S41、S42は、停止信号演算回路部300に出力される。
Soff :給電停止信号 H:OFF L:ON
“H”:給電遮断リレー回路部50を動作させ、供給電力を遮断する。
“L”:給電遮断リレー回路部50を動作させない
Sfn1 :第1駆動信号 H:OFF L:ON
“H”:第1誘導コイルへの通電を停止させる
“L”:第1誘導コイルへ通電させる
Sfn2 :第2駆動信号 H:OFF L:ON
“H”:第1誘導コイルへの通電を停止させる
“L”:第1誘導コイルへ通電させる
SNC :第1異常検知信号 H:異常 L:正常
STH :第2異常検知信号 H:異常 L:正常
SLED1:第1表示信号 H:点灯 L:消灯
SLED2:第2表示信号 H:点灯 L:消灯
とする。
なお、本実施の形態では、給電遮断リレーを用いて加熱手段への電力供給を遮断する構成としているが、更にサーモスタット又は温度ヒューズのいずれか若しくはそれらを組み合わせた構成を加えてもよく、給電停止信号Soffに基づいて加熱手段への電力供給を遮断する構成であればこの限りでなくてもよい。
まず、不要信号無効化回路部230の回路構成例について説明する。
しかしながら、従来の不要信号無効化回路部230が無い場合は、第2定着装置10bが選択された際、入力される温度異常信号は4個であるため、不要となる4個の端子は、接続されるセンサが存在せず開放端となってしまうため、演算論理が固定せず悪影響を及ぼすおそれがあった。
なお、AND回路やNOT回路を用いて構成してもよく、不要な信号を無効にすることが可能であればこの限りではない。
まず、停止信号演算回路部300は、不要信号無効回路部230から入力された複数の温度異常信号S11、S12、S21、S22、S31、S32、S41、S42は、AND回路を用いて複数の温度異常信号の演算信号Z1として集約され、集約された信号は、温度センサの種類毎に第1異常検知信号SNC、第2異常信号STHとして算出され、制御部100に出力される。
この場合、不要信号無効化回路部230は、例えば、OR回路を多段で組み合わせて構成することで、実現できる。
そして、識別信号Ss1に基づいて、強制停止の判断指示を行う給電停止信号Soffの算出に不要な温度異常信号を無効にする不要信号無効化回路部230を備えることにより、第1定着装置10aと第2定着装置10bとを同一の回路で駆動可能な画像形成装置1を実現することができるため、加熱手段毎に駆動回路や周辺回路を構成する必要がなくなり、管理すべき部品数の低減によるコストの減少が期待でき、また、画像形成装置1の汎用性を向上させることができる。
10a 第1定着装置
10b 第2定着装置
11a、11b 加熱ローラ
12a、12b 加圧ローラ
13a 表示ランプ
100 制御部
20 感光ドラム
21 帯電器
22 露光手段
23 現像器
24 転写手段
25 クリーナ
200 異常検知回路部
210 ボルテージフォロワ
220 高温/低温検知コンパレータ回路部
230 不要信号無効化回路部
300 停止信号演算回路部
40 定着装置架台
400 IHヒータ駆動部
50 給電遮断リレー回路部
A1、A2、B1、B2、C1、C2、D1、D2 入力端子
AC 商用電源
N ニップ部
P 記録媒体
S1、S2、S3、S4 第1〜4温度検出信号
S11、S12、S21、S22、S31、S32、S41、S42 温度異常信号
Se 温度異常信号
Sfn1、Sfn2 第1、2駆動信号
Sfn1-I、Sfn2-I 第1、2駆動指示信号
SLED1、SLED2 第1、2表示信号
SNC 第1異常検知信号
STH 第2異常検知信号
Soff 給電停止信号
Ss1 識別信号
Ss2 定着装置セット信号
Ss3 架台セット信号
Claims (14)
- 異なる加熱手段を有する複数の定着装置を選択的に搭載可能とし、前記搭載された定着装置における加熱部材の複数の検出位置の温度を検出する温度検出手段と、検出された複数の温度検出信号に基づいて前記各検出位置での温度の異常を検出する温度異常検出手段と、前記搭載された定着装置を統括的に制御を行い前記加熱手段のON/OFF制御の指示を行う駆動指示信号を出力し、複数の温度検出信号に基づいて温度の異常を検出する制御手段と、前記加熱手段への給電を遮断する遮断手段と、検出された複数の温度異常信号と駆動指示信号とに基づいて前記加熱手段の動作を強制的に停止させるか又は前記遮断手段に遮断動作を指示する停止信号を出力する停止信号出力手段と、を備えた画像形成装置において、
搭載された定着装置を識別するための識別信号を出力する識別信号出力手段と、
前記識別信号に基づいて、前記加熱手段の強制停止の判断に不要な温度異常信号を、前記搭載された定着装置に応じて無効化する不要信号無効化手段と、を備えたこと、
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記停止信号出力手段は、前記複数の温度異常信号に加えて、前記定着装置の架台のセット状態を示す架台セット信号、前記定着装置のセット状態を示す定着セット信号、前記温度検出手段の故障状態を示す故障検出信号、又は前記定着装置の駆動回路の接続状態を示す接続検出信号のいずれか若しくはそれらの組み合わせを入力として判断を行うこと、
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記温度検出手段は、前記加熱部材の軸方向中央部又は端部のいずれか若しくはそれらの組み合せの位置に設置されていること、
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記温度検出手段は、前記加熱部材に接触するセンサ又は非接触するセンサのいずれか若しくはそれらの組み合わせで構成されること、
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記温度異常検出手段は、前記加熱部材の温度異常が高温異常又は低温異常のいずれか一方若しくはその両方を検出すること、
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記停止信号出力手段は、前記複数の温度異常信号と前記駆動指示信号とに基づいて前記加熱手段のON/OFFを行う駆動信号を論理演算して算出し、前記加熱手段を駆動させる駆動手段に出力することにより、加熱手段を強制停止させるように構成したこと、
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記停止信号出力手段は、前記複数の温度異常信号と前記駆動指示信号とに基づいて前記加熱手段のON/OFFを行う駆動信号を論理演算して算出して前記制御手段に出力し、制御手段は、入力された駆動信号に基づいて加熱手段の動作を強制的に停止させるか又は遮断手段に遮断動作を指示するように構成したこと、
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記停止信号出力手段は、前記複数の温度異常信号に基づいた異常検知信号を論理演算して算出して前記制御手段に出力し、制御手段は、入力された異常検知信号に基づいて加熱手段の動作を強制的に停止させるか又は遮断手段に遮断動作を指示するように構成したこと、
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から8のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記遮断手段は、前記加熱手段への電力供給路に設けられた給電遮断リレーに加え、サーモスタット又は温度ヒューズのいずれか若しくはそれらの組み合わせを備えること、
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から9のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記加熱手段は、ハロゲン加熱ヒータ、電磁誘導加熱ヒータ又はカーボンヒータであること、
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から10のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記加熱手段の動作状態を報知する報知手段を備えること、
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項11に記載の画像形成装置において、
前記報知手段は、前記定着装置近傍又は前記定着装置架台内部に備えられていること、
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項11に記載の画像形成装置において、
前記報知手段は、前記画像形成装置に関する情報が表示される表示部に含まれること、
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項11から13のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記報知手段は、電流を流すと発光する半導体素子(LED;Light Emitting Diode)又は液晶ディスプレイ(LCD;Liquid Crystal Display)のいずれか若しくはそれらの組み合わせであること、
を特徴とする画像形成装置。
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