JP4004776B2 - 移動通信環境下のsmsと結合した無線受信機、無線プロトコルシステム、およびインターネット・コンテンツの配信方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウェブブラウザ表示が可能な携帯端末(モバイル端末)あるいは移動局に関するものであり、さらに詳細には、ウェブページの要約に対するアクセスを可能にする、情報のプレビュー機能を持つショート・メッセージ・サービス(SMS)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
セルラー方式の携帯電話やパーソナル移動通信システム(PCS;Personal Communication System)デバイスのための無線ウェブブラウザ・サービスは、ユーザの移動局をインターネットあるいは企業内ネットワークに接続するデータ通信サービスであり、ワイヤレス・アプリケーション・プロトコル(WAP;Wireless Application Protocol)と呼ばれるプロトコルを用いている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
現時点では、WAPとSMSとの結合は、未発達である。
【0004】
現時点では、ウェブブラウザ表示が可能な携帯端末あるいは移動局(MS;Mobile Station)のユーザが移動局のウェブブラウザ表示機能を用いて情報を見たいと思った場合、ユーザは、そのユーザの無線サービスプロバイダを通してインターネットに接続し、従来のパーソナル・コンピュータ(PC)を用いてウェブページを次々と見ていく方法と極めて類似した方法でウェブページを次々と見ていくことになる。ユーザは、まず最初に、そのユーザの無線サービスプロバイダに対してインターネット配信サービスの契約を申し込まなければならない。このサービスは、一般にオプションであり、このサービスに伴う料金は、音声専用のSMSあるいは従来のSMSの料金よりも高い。ユーザは、ひとたび無線インターネット配信サービスの契約者になれば、従来のPCを用いた場合と同様に、インターネットに頻繁にアクセスし、欲しい情報が見つかるまで次々にウェブページを横断するであろう。このプロセスは、PC上では比較的高速であるが、無線通信でさまようことがあると、より長い時間が従来のブラウジングに費やされ、従量制の課金が1分あるいはそれより短い時間毎に累積する。
【0005】
いくつかの状況では、MSが待機モードにある間に、インターネットサービスに対する最初の通信がなされ、これによりユーザがウェブブラウザページに接続可能となる。次に、接続完了後、ユーザは、ドメインのホームページを見て、最終的に望みのウェブページに辿り着く。しかしながら、最初の接続においては、通話時間に対する課金が累積され、ユーザは、この通話時間に対する課金を負うことなしにウェブページの内容を確認することができない。これは、ユーザが、株価や定期航空の到着/出発時間などのような情報を更新したいと望み、変更されていない情報を繰り返し見ることを余儀なくされる場合に重要である。
【0006】
ウェント(Wendt)等に対して付与された米国特許第6,067,558号「リソースが制限された装置から、増大されたコンテンツを提供する方法および装置」には、ウェブサーバ上でのJava(登録商標)アプレットおよびユーザインターフェイスの使用が記述されている。そこでは、上記アプレットは、周辺デバイスインターフェイスおよびホストマシン・コンテンツ・サーバの両方で実行され、最初の要求は、アプレット・サマリを持つ周辺装置に対して指示される。
【0007】
本発明は、上記従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、通話時間に対する課金なしにユーザがウェブページの内容を確認することが可能な無線プロトコルシステム、およびインターネット・コンテンツの配信方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる無線受信機は、上記の課題を解決するために、ショート・メッセージ・サービスを提供する無線プロトコルシステムで用いられる無線受信機であって、当該無線受信機に予め搭載された、当該無線受信機において読むことができる最高文字数の行からなる小画面の形式に変換するための受信側テンプレートが備えられ、上記受信側テンプレートを用いて変換される、上記無線受信機のための専用のコンテンツ情報であるテンプレート情報が、無線変換サーバを介して当該無線受信機に与えられ、これにより、ユーザに対して、選択された上記専用のコンテンツ情報が上記受信側テンプレートを用いて上記小画面の形式に変換されて表示されるようになっていることを特徴としている。
【0009】
本発明にかかる無線プロトコルシステムは、上記の課題を解決するために、上記の無線受信機と、メインサーバとを含む無線通信部と、ウェブサーバを含むインターネット・コンテンツ部と、変換サーバを含む公衆交換回線部とを備えた無線プロトコルシステムであって、ウェブブラウザを有し、かつ、ショート・メッセージ・サービスの形式で作成されたメッセージとインターネット・コンテンツとを受信しうるように上記無線受信機で構成された移動局と、上記ウェブサーバ、上記変換サーバ、および上記メインサーバからなる群より選ばれるサーバであって、ウェブページの内容を要約すると共に、上記専用のウェブコンテンツ要約ページをショート・メッセージ・サービスの形式で作成するためのサーバ側テンプレートを備えるサーバと、上記専用のウェブコンテンツ要約ページを上記移動局に送信するためのショート・メッセージ・サービス・メッセージ・センターとを備えることを特徴としている。
【0010】
上記各構成によれば、従来型のウェブサーバへの接続がなされる前に、すなわち通話時間の課金が開始される前に、無線アクセス・プロトコル・テンプレートおよびウェブブラウザを有する移動局上で、ウェブコンテンツ要約ページを見てウェブページの内容を確認することが可能となる。その結果、ユーザが、従来型のウェブサーバへの接続を開始する前に、従来のような通話時間の課金を負うことなしに、ウェブページの内容を確認することが可能となる。
【0011】
また、本発明にかかるインターネット・コンテンツの配信方法は、上記の課題を解決するために、予め搭載された、当該無線受信機において読むことができる最高文字数の行からなる小画面の形式に変換するための受信側テンプレートが備えられた無線受信機に対してショート・メッセージ・サービスを介してインターネット・コンテンツを配信する配信方法であって、上記受信側テンプレートを用いて変換される、上記無線受信機のための専用のコンテンツ情報であるテンプレート情報を作成するステップと、上記テンプレート情報を無線変換サーバを介して上記無線受信機に与えるステップと、ユーザに対して、選択された上記専用のコンテンツ情報を上記受信側テンプレートを用いて上記小画面の形式に変換して表示するステップとを含むことを特徴としている。
【0012】
また、上記テンプレート情報を作成するステップは、サーバ内で行われ、上記サーバは、インターネット・コンテンツ部、公衆交換回線部、および無線通信部からなる群より選ばれる1つの部分に設置されていることが好ましい。
【0013】
上記方法によれば、従来型のウェブサーバへの接続がなされる前に、すなわち通話時間の課金が開始される前に、ウェブコンテンツ要約ページ・テンプレートを有する移動局受信機上で、ウェブコンテンツ要約ページを見てウェブページの内容を確認することが可能となる。その結果、ユーザが、従来型のウェブサーバへの接続を開始する前に、従来のような通話時間の課金を負うことなしに、ウェブページの内容を確認することが可能となる。
【0014】
本発明の目的は、ワイヤレス・アプリケーション・プロトコルとショート・メッセージ・サービスとのインターフェイスを提供することにある。
【0015】
本発明の他の目的は、ウェブコンテンツ要約ページを移動局に提供することにある。
【0016】
本発明のさらに他の目的は、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP;Internet Service Provider)によって作成されたウェブコンテンツ要約ページを移動局に送信することにある。
【0017】
ここで述べた本発明の概要および目的は、本発明の本質の迅速な理解を可能にするためのものである。本発明のより完全な理解は、以下に述べる、添付図面を参照した好ましい実施形態の詳細な説明を参照することで可能になるであろう。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明は、ユーザが、通話時間に対する課金を負う前にウェブコンテンツ要約ページを見ることを可能にするワイヤレス・アプリケーション・プロトコル(WAP;Wireless Application Protocol)とショート・メッセージ・サービス(SMS)との結合を提供するものである。これにより、ドメイン名のホームページに対して従来の接続がなされる前に、すなわち、通話時間の課金が開始される前に、ユーザに有益なウェブサイトの内容をユーザが確認することが可能となる。
【0019】
なお、ワイヤレス・アプリケーション・プロトコルとは、携帯電話等の無線通信機器でウェブコンテンツ(インターネット上の各種情報)をダウンロードするのに必須のデータ通信プロトコルであり、少ないバイト量で各種データを送れることが利点である。ワイヤレス・アプリケーション・プロトコルは、無線通信機器用コンテンツ記述言語で記述されたファイルを転送するためのファイル転送プロトコル(WSP;Wireless Session Protocol)、公衆交換回線部に設置されたゲートウェイに対してクライアントからの要求を伝えるプロトコル(WTP;Wireless Transport Protocol)、および移動通信システムと上位プロトコルとの透過的な通信のためのプロトコル(WTP;Wireless Datagram Protocol)から構成される。
【0020】
従いワイヤレスでコンテンツ提供をするポータルサイトやコンテンツ・プロバイダは、インターネットで利用されているデータ量の膨大なHTMLのデータを無線通信機器用コンテンツ記述言語に変換する必要がある。現在のWAP接続は、移動局が基地局と無線接続したあとそのパスを利用してインターネット接続用のゲートウェイからWAP専用のインターネット・プロトコル・アクセスに接続されインターネットに繋がる。従いゲートウェイからの部分は別に制御されているので新たな課金が生じる。各種コンテンツは、無線通信機器用コンテンツ記述言語に変換された上でWAPサーバに送られる。
【0021】
なお、WAPフォーラムで規定された仕様「WAP1.0」は、WAPで送受信されるコンテンツを記述するためのタグ付け言語WMLも含んでいる。しかしながら、本願明細書における「ワイヤレス・アプリケーション・プロトコル」は、WMLを用いた通信プロトコルに限定されるものではなく、WML以外のコンテンツ記述言語、例えば、コンパクトHTML、HDML/WML(WMLに非常に似たコンテンツ記述言語)等を用いた通信プロトコルをも含むものとする。
【0022】
ショート・メッセージ・サービスは、無線通信システムにおいて、制御チャネル上での通信を用い、通話チャネル上での通信を用いることなく、文字メッセージを送受信する文字メッセージサービスである。
【0023】
ショート・メッセージ・サービスは、送信できるメッセージの文字数に上限があり、一般には160文字が上限であるが、キャリアによって異なる。
【0024】
ショート・メッセージ・サービスは、当初、GSM方式のディジタル携帯電話システムで規格化されたが、現在では、PDC(Personal Digital Cellular;日本のディジタル携帯電話の標準方式)やD−AMPS(Digital Advanced Mobile Phone Service;米国のディジタル携帯電話の標準方式)、PHS(パーソナル・ハンディホン・システム)など、他の殆どの無線通信規格にも採用されている。従って、本願明細書における「ショート・メッセージ・サービス」は、GSM方式以外の無線通信方式を利用した文字メッセージサービスを含むものとする。
【0025】
ショート・メッセージ・サービスの利用はユーザの課金条件である通話チャネルの利用を伴わないため、少なくとも基地局から移動局への下りについては、この利用で無線キャリアがユーザに料金を請求できない。ただし上りは基地局で管理できる為有料が可能である。
【0026】
図1は、本発明を具体化したセルラーシステム(以下、システムと略記する)10の構成を表すものである。システム10は、3つの部分、無線通信部(WCR;Wireless Carrier Region)12、公衆交換回線部(PSR;Public Switch Region)14、およびインターネット・コンテンツ部(ICR;Internet Content Region)16に分けられている。図1の接続線は全て、両方向のデータフローを表している。また、図3は、システム10におけるウェブコンテンツ要約ページの表示に関わるデータの流れを示すものである。なお、図3では、図面の簡略化のために、無線通信部12および公衆交換回線部14の構成については、簡略化して示している。
【0027】
無線通信部12では、ユーザを公衆交換回線部14内の音声データおよびインターネット・コンテンツ部16内のインターネット・コンテンツ(ウェブコンテンツデータS1)と接続するために、移動局(MS)18が用いられている。インターネット・コンテンツ部16からのインターネット・コンテンツは、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)によって提供されることが多い。しかしながら、公衆交換回線業者や無線キャリア(無線通信業者)がインターネット・サービス・プロバイダの役割を果たすこともでき、多くの場合、単一の業者によって、無線通信サービス、公衆交換回線サービス、およびISPサービスを提供することが可能である。MS18は、多くの場合、CDMA(Code Division Multi Access;符号分割多重アクセス方式)、IS−136(国際規格)、あるいはGSM(Global System for Mobile Communications;汎欧州デジタルセルラーシステム)等のような無線プロトコルを無線通信動作に用いる。また、MS18は、多くの場合、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)をインターネットアクセスに用いる。
【0028】
MS18と基地局22との通信は、MS18のアンテナ(図示しない)と基地局22のアンテナ20との間で電波を送受することにより行われる。この電波の送受は、通話チャネルおよび制御チャネルを含むマルチチャネルで行われる。
【0029】
また、MS18には、予めHDML/WML等の無線通信機器用コンテンツ記述言語をベースとしたテキスト・ウェブブラウザが搭載されている。
【0030】
無線中継センター(MSC;Mobile Switching Center)24は、基地局(BS;Base Station)22およびショート・メッセージ・サービス/メッセージング・センター(SMS/MC)26を制御し、SMSサービスおよび音声通信サービスのための公衆交換電話(PST;Public Switch Telephone)網28およびメインサーバ30に接続している。インターネット接続の場合、メインサーバ30が、PSR14内に設置された変換サーバ32に接続し、変換サーバ32が、ウェブサーバ34・38と、データベース(DB)36・40に格納された関連ウェブコンテンツとに接続する。ICR16は、絶え間なく増え続ける多数のウェブサーバを含んでおり、それらウェブサーバの全てが本発明のユーザに利用可能である。
【0031】
ICR16がPSR14に接続されると、一般にハイパーテキスト記述言語(HTML;Hyper Text Markup Language)で記述されている、DB36・40内のコンテンツあるいはアプリケーション・プロバイダのコンテンツ(図3のHTML形式のウェブコンテンツデータS1)が、HTMLからHDML(Hand-held Device Markup Language)/WML(Wireless Markup Language)に変換され、次いで、MS18への転送のための2進コードに変換される。典型的には、変換サーバ32が、HTMLからHDML/WMLへ、HDML/WMLから2進コードへ、データを変換するデータ変換機能を備えている。変換サーバ32は、ウェブ・ゲートウェイ・サーバとしての役割も果たす。
【0032】
前述した概要は、従来公知であり、ユーザが、MS18とウェブブラウザとの従来のリンクを開始し、ネットワークに接続した状態でMSベースのブラウザを操作することが必要である。従来のMSのユーザは、ウェブサーバ34・38に接続する前にインターネット・コンテンツのウェブページを見ることは決してできない。初めに、ユーザは、”Amazon.com”、”Yahoo.com”、”CNN.com”等に見られるような、多くのポータルサイト名を含むメインウェブページに進むであろう。次に、ユーザは、特定のウェブポータルサイトを選択し、ユーザによるMS18上のキーストロークによって別のウェブページに移る。次いで、ユーザは、興味のある記事へのリンクを含む、選択されたウェブポータルサイトのホームウェブページを見ることができる。もしコンテンツがユーザに有益であり満足のできるものであれば、問題はない。しかしながら、コンテンツがユーザに有益でない場合には、セッション全体およびそれに付随する通話時間の課金が無駄になる。
【0033】
本発明に係る図3の構成には、無線キャリアが、既存のセルラー方式移動体通信のインフラに対してWAPのような無線データプロトコルを導入し、かつ、ISPおよびコンテンツ・アプリケーション・プロバイダが、セルラー方式の携帯電話あるいは携帯情報端末(PDA;Personal Digital Assistant)(MS18)のための専用のウェブコンテンツ要約ページを、HDML/WMLあるいはコンパクトHTMLを用いて作成することが必要である。
【0034】
本発明に従って構成されたMS18を持つユーザは、本発明のシステムおよび方法を用いて、WAPやコンパクトHTML専用の無線プロトコル等のようなプロトコルを利用したミニブラウザ機能を持つユーザのMS18のディスプレイ18b(図3参照)上で、ウェブコンテンツ要約ページを見ることができる。
【0035】
これにより、無線キャリアのインフラのインターネット・コンテンツ・サービスとSMSサービスとの結合が提供され、その結果、ユーザが、ウェブサーバに接続する前に、従来のような通話時間の課金を負うことなしに、インターネット・コンテンツに関するウェブコンテンツ要約ページを見ることが可能になる。
【0036】
公知のSMSシステムは、MT(Mobile Terminated;移動局着信)、MO(Mobile Originated;移動局発信)、およびCB(Cell Broadcast;セル同報通信)という3つの機能を持っている。無線キャリアは、一般に、制御チャネルを通してMT SMSを無料で提供している。MT SMSの1つのメッセージは、160文字以下に制限されている。ある人が、セルラー方式またはPCS方式の携帯電話(MS18)に対してSMSテキスト情報のテキスト送信を開始したいと望む場合、SMSメッセージがSMSメッセージセンター(SMS/MC26)を通して、PC、もしくはセルラー方式またはPCS方式の携帯電話(MS18)のキーパッドを用いて入力される。このメッセージは、SMSメッセージセンター(SMS/MC26)に格納され、MT SMSメッセージとしてユーザのセルラー方式またはPCS方式の携帯電話(MS18)に送信される。
【0037】
インターネット・コンテンツ・プロバイダは、MT SMSの上限である160文字より少ない文字数を持つ、インターネットウェブ情報のための特定のウェブコンテンツ要約ページ(SMS形式のウェブコンテンツ要約ページデータS2)を、HDML/WMLを用いて提供するであろう。このウェブコンテンツ要約ページ(SMS形式のウェブコンテンツ要約ページデータS2)の生成は、ウェブサーバ34・38内にインストールされたテンプレート33がHTML形式のウェブコンテンツデータS1(ウェブページコンテンツ)を要約することにより実現される。変換サーバ32は、これらの要約(HDML/WML形式のS2)を各コンテンツ・プロバイダあるいはポータルサイトのウェブサーバ34・38から受信し、上記要約(HDML/WML形式のS2)を、調和のとれた画面が形づくられるようにコンパイルする。上記要約(HDML/WML形式のS2)は、最高160文字であり、変換サーバ32によって2進コード(2進コードのS2)に変換され、無線通信部12のメインサーバ30に転送される。このようなデータ(2進コードのS2)を、上記無線通信部12は、MT SMSメッセージとして各MS18に送信する。移動局18は、ウェブコンテンツ要約ページ(2進コードのS2)を特別なテンプレート19(図3参照)の機能により表示する。このテンプレート19は、移動機(MS18)にインストールされており、ユーザによってプログラミング可能である。
【0038】
なお、これに代えて、図4に示すように、情報(HDML/WML形式のウェブコンテンツデータS3)がウェブサーバ34・38から変換サーバ32に送信され、変換サーバ32がウェブコンテンツ要約ページ(SMS形式2進コードのウェブコンテンツ要約ページデータS2)を生成するようにしてもよい。
【0039】
さらに、図5に示すように、上記サービスを無線通信部12のみによって実現し、上記メインサーバ30が、公衆交換回線部14およびインターネット・コンテンツ部16から受信した情報(HDML/WML形式のウェブコンテンツデータS3)からウェブコンテンツ要約ページ(SMS形式2進コードのウェブコンテンツ要約ページデータS2)を生成する役割を担うようにしてもよい。
【0040】
例えば、ここで図2を参照すれば、図示している2つの画面1および画面2には各々、160文字未満の文字が含まれている。画面1は、ニュース、ショッピング、トレーディング、旅行等のような、記事のカテゴリを示すメイン画面を示し、この画面の各行は最高10文字である。画面2は、より詳細な各カテゴリのリストであり、各カテゴリは最高20文字まで含むことができる。これらの画面は、移動機(MS18)内にインストールされたテンプレート19に従って形づくられ、小画面の形式で希望の情報を提供するようになっている。
【0041】
ユーザが、画面1の1つの記事のアンカー・ポイントを選択すると、画面は、画面1にリンクした異型の画面2に切り替わる。ユーザが画面2上で興味のあるコンテンツに遭遇すると、ユーザは「進む(GO)」を選択し、画面が、その興味のあるコンテンツおよびウェブコンテンツ要約ページにリンクしたウェブページ全体に切り替わる。
【0042】
すなわち、「進む」が選択されると、MS18から基地局22に対してウェブページ全体のデータの送信要求がなされる。これに応答して、基地局22は、ウェブページ全体のデータ(HDML/WML形式のウェブコンテンツデータ)S3を通話チャネル上でMS18に送信する。このデータS3は、ウェブサーバ34・38から送られたHTML形式のウェブコンテンツデータS1が、変換サーバ32でHTMLからHDML/WMLに変換され、次いで、2進コードに変換されたものである。
【0043】
メインサーバ30は、MT SMSとしてのコンテンツページの要約の送信を制御し、その要約を、送信を要求したユーザに対して送信するだけである。送信要求は、ウェブページ全体の内容が更新された時はいつでもなされる持続的な要求であってもよい。このサービスは、追加料金の必要なオプションのサービスであってもよく、パッケージの一部であってもよい。MT SMSデータが、受信され、MS18(セルラー式携帯電話またはPDA)のメモリ18a(図3参照)内に格納され、これにより、ユーザが、いつでもオフラインで情報を見ることが可能となる。ユーザは、興味のある記事を見つけると、ウェブサーバ34・38への接続を開始できる。
【0044】
前述したように、ユーザは、株価や定期航空の到着/出発時間などのような変化する情報を、MS18を用いてモニタしようとするかもしれない。そのような変化する情報をモニタする1つの方法は、MS18とICR16との間のリンクをほぼ連続的に維持することである。これは、非常に高価なオプションである。多くのコンテンツ・プロバイダは、更新情報の通知に対する要求を受け取る。更新情報の通知は、一般に電子メールの警告文によって提供されるが、場合によっては、ウェブページへのリンクと共に提供される。そのような電子メールのメッセージはSMSによって更新することができるが、上記のリンクは、依然としてMS18からICR16への接続を必要とする。コンテンツ・プロバイダは、特製の更新情報を、ユーザがMS18からICR16へ接続することなしに見ることが可能なウェブコンテンツ要約ページの形で提供することにメリットがあることに気付くかもしれない。コンテンツ・プロバイダにとってのメリットは、特に需要の多い時間に、プロバイダのサーバにアクセスしようとするユーザが少なくなり、これによりプロバイダのサーバの負荷が低減されることである。ユーザにとってのメリットは、ユーザが、通話時間の課金を負うことなく望みの情報を受け取ることができることである。
【0045】
コンテンツ・プロバイダが、そのウェブコンテンツを作成する際に拡張可能記述言語(XML;extensible markup language)を用いている場合、ウェブコンテンツ要約ページ(SMS形式のウェブコンテンツ要約ページデータS2)は、要約情報であることを表す印として<intro>のような特定のタグを用いて生成することができる。すなわち、図3の構成では、ウェブサーバ34・38内のテンプレート33により、HTML形式のウェブコンテンツデータS1に対して、その内容の要約を表す部分の文字データの前後に<intro>のような特定のタグが自動的に付加される。このとき、要約部分は、特定のタグで挟まれた文字データの文字数がSMSの上限以下となるように選定される。<intro>と<intro>との間にある全てのデータがウェブコンテンツ要約ページ(SMS形式のウェブコンテンツ要約ページデータS2)として変換サーバ32に送られる。変換サーバ32は、これらのタグを認識し、印が付けられたデータ(S2)、すなわちウェブサーバ34・38から送られたHTMLファイルデータのうち特定のタグで挟まれた部分のデータのみを抽出する。抽出されたデータ(S2)は、2進コード(2進コードのS2)に変換され、メインサーバ30に送られる。メインサーバ30は、このデータ(2進コードのS2)を、MT SMSメッセージとしてセルラー式の携帯電話に送信する。
【0046】
以上のように、本発明では、ポータルサイト、コンテンツ・プロバイダによって用意される各種コンテンツを要約した非常にデータ量の少ないテキストメッセージ(ウェブコンテンツ要約ページ)をMS18の表示サイズに応じて表示させる。このとき、MS18にテンプレート19が用意されており、SMSで送信されたテキストメッセージをテンプレート19に合わせて表示させる。また、変換サーバ32上では、WMLやHDMLに変換される全データに対して自動的にタグが付けられる。このタグは、MS18のテンプレート19上でブラウザ処理されるか、エディットされる。
【0047】
また、以上のように、本発明にかかる無線プロトコルシステムは、無線受信機(18)に対してショート・メッセージ・サービスを提供するのに用いられる無線プロトコルシステムであって、予め搭載されたテンプレート(19)が、無線受信機(18)に備えられ、テンプレート情報、好ましくはショート・メッセージ・サービスの形式で記述されたウェブコンテンツ要約ページ(S2)が、無線変換サーバ(32)を介して上記無線受信機(18)に与えられ、これにより、ユーザに対して、選択されたコンテンツ情報が読める形式で表示されるようになっている構成である。
【0048】
また、以上のように、本発明にかかる無線プロトコルシステムは、インターネット・コンテンツ部(16)、公衆交換回線部(14)、および無線通信部(12)の間で使用するための無線プロトコルシステムであって、無線アクセス・プロトコル・テンプレート(19)およびウェブブラウザ(21)を有し、かつ、ショート・メッセージ・サービスの形式で作成されたメッセージ(S2)とインターネット・コンテンツ(S3)とを受信しうるように構成された移動局(18)と、上記インターネット・コンテンツ部(16)内のウェブサーバ(34または38)、上記公衆交換回線部(14)内の変換サーバ(32)、および上記無線通信部(12)内のメインサーバ(30)からなる群より選ばれるサーバ(30、32、34、または38)であって、ウェブページの内容を要約すると共に、ウェブコンテンツ要約ページ(S2)をショート・メッセージ・サービスの形式で作成するためのテンプレート(33)を備えるサーバ(30、32、34、または38)と、上記ウェブコンテンツ要約ページ(S2)を上記移動局(18)に送信するためのショート・メッセージ・サービス・メッセージ・センター(26)とを備える構成である。
【0049】
上記各構成によれば、従来型のウェブサーバ(34または38)への接続がなされる前に、すなわち通話時間の課金が開始される前に、無線アクセス・プロトコル・テンプレート(19)およびウェブブラウザ(21)を有する移動局(18)上で、ウェブコンテンツ要約ページを見てウェブページの内容を確認することが可能となる。その結果、ユーザが、従来型のウェブサーバ(34または38)への接続を開始する前に、従来のような通話時間の課金を負うことなしに、ウェブページの内容を確認することが可能となる。
【0050】
また、以上のように、本発明にかかるインターネット・コンテンツの配信方法は、ショート・メッセージ・サービスを介してインターネット・コンテンツを配信する方法であって、ショート・メッセージ・サービスの形式でウェブコンテンツ要約ページ(S2)を作成するステップと、上記のショート・メッセージ・サービス形式のウェブコンテンツ要約ページ(S2)を、ウェブコンテンツ要約ページ・テンプレート(19)を有する移動局受信機(18)に対して送信するステップと、上記ウェブコンテンツ要約ページをユーザに対して表示するステップとを含む方法である。
【0051】
また、上記のウェブコンテンツ要約ページ(S2)を作成するステップは、サーバ内で行われ、上記サーバは、インターネット・コンテンツ部(16)、公衆交換回線部(14)、および無線通信部(12)からなる群より選ばれる1つの部分に設置されていることが好ましい。
【0052】
上記方法によれば、従来型のウェブサーバ(34または38)への接続がなされる前に、すなわち通話時間の課金が開始される前に、ウェブコンテンツ要約ページ・テンプレート(19)を有する移動局受信機(18)上で、ウェブコンテンツ要約ページを見てウェブページの内容を確認することが可能となる。その結果、ユーザが、従来型のウェブサーバ(34または38)への接続を開始する前に、従来のような通話時間の課金を負うことなしに、ウェブページの内容を確認することが可能となる。
【0053】
また、以上のように、本発明にかかる無線プロトコルシステム(10)は、基地局(22、24、26)と移動局(18)との間で通話チャネルおよび制御チャネルを用いて無線通信を行うものであって、上記基地局(22、24、26)が、通話チャネルを用いてウェブページのデータを送信するためのデータ送信手段(22、24)と、制御チャネルのみを用いて文字情報を移動局(18)に送信するための文字情報送信手段(22、24、26)とを備え、上記移動局(18)が、ウェブページを表示する表示手段(18b、21)を備え、上記ウェブページの内容を要約することにより、文字情報送信手段(22、24、26)に応じた情報量を持つ要約情報を作成する要約作成手段(33)と、上記要約情報を文字情報送信手段(22、24、26)に転送する要約転送手段(30、32、34、38)とが設けられ、上記表示手段(18b、21)が、上記要約情報を表示しうるものである。
【0054】
上記構成によれば、ウェブページの内容を要約した要約情報を文字情報として、制御チャネルのみを用いて移動局(18)に送信し、表示手段(18b、21)で表示させることが可能となる。したがって、ユーザは、制御チャネルを用いた文字情報の通信のみにより、ウェブページの要約情報を見ることが可能となる。それゆえ、無線キャリアが制御チャネルを用いた文字情報の配信サービスを無料で提供していれば、ユーザが、課金なしに、ウェブページの要約情報を見ることが可能となる。その結果、ユーザは、有用なウェブページでなければウェブページ全体を表示せずに済ますことができる。したがって、ウェブページの表示にかかる課金を節約することができる。
【0055】
また、本発明にかかる無線プロトコルシステム(10)は、好ましくは、上記表示手段(18b、21)が、上記要約情報と共に、ウェブページ全体にアクセスするためのリンク文字(「進む」)を表示しうるものであり、上記データ送信手段(22、24)は、上記リンク文字が選択されると、ウェブページ全体のデータを移動局(18)に送信するようになっている。
【0056】
これにより、ユーザはリンク文字を選択するだけで、ウェブページ全体を見ることが可能になる。したがって、簡素な操作でウェブページ全体をユーザに表示することが可能な無線プロトコルシステムを提供できる。
【0057】
以上、移動通信環境下のSMSと結合した無線プロトコルシステムのための方法およびシステムについて説明したが、この説明は、添付した請求項で規定された本発明の範囲内で、さらなる変形および部分的変更が可能であると解釈されるべきものである。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、通話時間に対する課金なしにユーザがウェブページの内容を確認することが可能な無線プロトコルシステム、およびインターネット・コンテンツの配信方法を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る無線プロトコルシステムを示すブロック図である。
【図2】 本発明を具体化した移動局の表示画面を描画した図面であり、(a)は画面1、(b)は画面2を示す。
【図3】 本発明に係る無線プロトコルシステムの一実施形態を示すブロック図である。
【図4】 本発明に係る無線プロトコルシステムの他の実施形態を示すブロック図である。
【図5】 本発明に係る無線プロトコルシステムのさらに他の実施形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 セルラーシステム(無線プロトコルシステム)
12 無線通信部
14 公衆交換回線部
16 インターネット・コンテンツ部
18 移動局(無線受信機、移動局受信機)
18a メモリ
18b ディスプレイ(表示手段)
19 テンプレート(無線アクセス・プロトコル・テンプレート、ウェブコンテンツ要約ページ・テンプレート)
20 アンテナ
21 ウェブブラウザ(表示手段)
22 基地局(データ送信手段、文字情報送信手段)
24 無線中継センター(データ送信手段、文字情報送信手段)
26 ショート・メッセージ・サービス/メッセージング・センター(文字情報送信手段)
28 公衆交換電話網
30 メインサーバ
32 変換サーバ(無線変換サーバ)
33 テンプレート
34・38 ウェブサーバ
36・40 データベース
S1 HTML形式のウェブコンテンツデータ(インターネット・コンテンツ、ウェブページの内容)
S2 SMS形式のウェブコンテンツ要約ページデータ(テンプレート情報、メッセージ)
S3 HDML/WML形式のウェブコンテンツデータ(インターネット・コンテンツ、ウェブページの内容)
Claims (6)
- ショート・メッセージ・サービスを提供する無線プロトコルシステムで用いられる無線受信機であって、
当該無線受信機に予め搭載された、当該無線受信機において読むことができる最高文字数の行からなる小画面の形式に変換するための、ユーザによってプログラミング可能である受信側テンプレートが備えられ、
上記受信側テンプレートを用いて変換される、上記無線受信機のための専用のコンテンツ情報であるテンプレート情報が、無線変換サーバを介して当該無線受信機に与えられ、
これにより、ユーザに対して、選択された上記専用のコンテンツ情報が上記受信側テンプレートを用いて上記小画面の形式に変換されて表示されるようになっていることを特徴とする無線受信機。 - 上記テンプレート情報が、ショート・メッセージ・サービスの形式で記述された上記無線受信機のための専用のウェブコンテンツ要約ページであることを特徴とする請求項1記載の無線受信機。
- 請求項2に記載の無線受信機と、メインサーバとを含む無線通信部と、ウェブサーバを含むインターネット・コンテンツ部と、変換サーバを含む公衆交換回線部とを備えた無線プロトコルシステムであって、
ウェブブラウザを有し、かつ、ショート・メッセージ・サービスの形式で作成されたメッセージとインターネット・コンテンツとを受信しうるように上記無線受信機で構成された移動局と、
上記ウェブサーバ、上記変換サーバ、および上記メインサーバからなる群より選ばれるサーバであって、ウェブページの内容を要約すると共に、上記専用のウェブコンテンツ要約ページをショート・メッセージ・サービスの形式で作成するためのサーバ側テンプレートを備えるサーバと、
上記専用のウェブコンテンツ要約ページを上記移動局に送信するためのショート・メッセージ・サービス・メッセージ・センターとを備えることを特徴とする無線プロトコルシステム。 - 予め搭載された、当該無線受信機において読むことができる最高文字数の行からなる小画面の形式に変換するための、ユーザによってプログラミング可能である受信側テンプレートが備えられた無線受信機に対してショート・メッセージ・サービスを介してインターネット・コンテンツを配信する配信方法であって、
上記受信側テンプレートを用いて変換される、上記無線受信機のための専用のコンテンツ情報であるテンプレート情報を作成するステップと、
上記テンプレート情報を無線変換サーバを介して上記無線受信機に与えるステップと、
ユーザに対して、選択された上記専用のコンテンツ情報を上記受信側テンプレートを用いて上記小画面の形式に変換して表示するステップとを含むことを特徴とする配信方法。 - 上記テンプレート情報を作成するステップは、サーバ内で行われ、
上記サーバは、インターネット・コンテンツ部、公衆交換回線部、および無線通信部からなる群より選ばれる1つの部分に設置されていることを特徴とする請求項4記載の配信方法。 - 基地局と移動局との間で通話チャネルおよび制御チャネルを用いて無線通信を行う無線プロトコルシステムであって、
上記基地局が、通話チャネルを用いてウェブページのデータを送信するためのデータ送信手段と、制御チャネルのみを用いて文字情報を移動局に送信するための文字情報送信手段とを備え、
上記移動局が、ウェブページを表示する表示手段を備える無線プロトコルシステムにおいて、
サーバ側テンプレートを用いて上記ウェブページの内容を要約することにより、文字情報送信手段に応じた情報量を持つ、上記移動局のための専用のコンテンツ情報である要約情報を作成する要約作成手段と、
上記要約情報を文字情報送信手段に転送する要約転送手段とが設けられ、
上記移動局が、予め搭載された、当該移動局において読むことができる最高文字数の行からなる小画面の形式に変換するための、ユーザによってプログラミング可能である受信側テンプレートを備え、
上記表示手段が、上記受信側テンプレートを用いて変換された小画面の形式の要約情報を表示しうるものであって、
ショート・メッセージ・サービスの形式で記述された上記要約情報と共に、ウェブページ全体に公衆交換回線を介してアクセスするためのリンク文字を表示しうるものであり、
上記データ送信手段は、上記リンク文字が選択されると、ウェブページ全体のデータを移動局に送信するようになっていることを特徴とする無線プロトコルシステム。
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