JP4099687B2 - 画像処理装置および画像処理方法、並びに媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置および画像処理方法、並びに媒体に関し、再生画像の画質の劣化を極力なくし、かつデータ量を増加せずに、画像に情報を埋め込むことができるようにする画像処理装置および画像処理方法、並びに媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
信号に対して、そのデータ量を増加させることなく、情報を埋め込む手法としては、例えば、ディジタルオーディオデータの最下位ビットや、下位2ビットなどを、埋め込む情報に変換するものなどがある。この手法は、ディジタルオーディオデータの下位ビットが、その音質にあまり影響を与えないことを利用し、その下位ビットを、単に、埋め込む情報に置き換えるものであり、従って、再生時には、情報が埋め込まれたディジタルオーディオデータは、その下位ビットを元に戻さずに、そのまま出力される。即ち、情報が埋め込まれた下位ビットを、元に戻すのは困難であり、また、下位ビットは、音質に、あまり影響を与えないことから、ディジタルオーディオデータは、情報が埋め込まれた状態で出力される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような手法では、本来の信号と異なる信号が出力される。従って、信号がオーディオデータである場合には、その音質に、また、信号がビデオデータである場合には、その画質に、少なからず影響がある。
【0004】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、画像の画質の劣化を極力なくし、かつデータ量を増加せずに、画像に情報を埋め込むことができるようにするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の画像処理装置は、画像を構成する一部の画素を選択する選択手段と、選択手段によって選択された画素のうちの一部の画素について、情報を表すビット列との排他的論理和を演算し、残りの画素について、その情報を表すビット列と逆順のビット列との排他的論理和を演算することにより、画素に、情報を埋め込む演算手段とを含むことを特徴とする。
【0007】
画像を所定のブロックに分割する分割手段をさらに設けることができ、この場合、選択手段には、ブロックを構成する一部の画素を選択させることができる。
【0008】
請求項3に記載の画像処理方法は、画像を構成する一部の画素を選択する選択ステップと、選択ステップで選択された画素のうちの一部の画素について、情報を表すビット列との排他的論理和を演算し、残りの画素について、その情報を表すビット列と逆順のビット列との排他的論理和を演算することにより、画素に、情報を埋め込む演算ステップとを含むことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の媒体がコンピュータに実行させるプログラムは、画像を構成する一部の画素を選択する選択ステップと、選択ステップで選択された画素のうちの一部の画素について、情報を表すビット列との排他的論理和を演算し、残りの画素について、その情報を表すビット列と逆順のビット列との排他的論理和を演算することにより、画素に、情報を埋め込む演算ステップとを含むことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の画像処理装置は、情報埋め込み画像を構成する一部の画素を選択する選択手段と、選択手段によって選択された画素について、所定のデータとの排他的論理和を演算する演算手段と、排他的論理和が演算された画素と、選択手段によって選択された画素以外の画素との間の相関を演算する相関計算手段と、相関に基づいて、選択手段によって選択された画素を復号するための、その画素と排他的論理和を演算するデータを決定する決定手段と、決定手段によって決定されたデータに基づいて、選択手段によって選択された画素を復号するとともに、その画素に埋め込まれた情報を復号する復号手段とを含むことを特徴とする。
【0011】
演算手段には、選択手段によって選択された画素のうちの一部の画素について、所定のデータを表すビット列との排他的論理和を演算させ、残りの画素について、その所定のデータを表すビット列と逆順のビット列との排他的論理和を演算させることができる。
【0012】
情報埋め込み画像を所定のブロックに分割する分割手段をさらに設けることができ、この場合、選択手段には、ブロックを構成する一部の画素を選択させることができる。
【0013】
相関計算手段には、排他的論理和が演算された画素について、その画素の周辺にある画素であって、選択手段によって選択された画素以外の画素との間の相関を演算させることができる。
【0014】
また、相関演算手段には、排他的論理和が演算された画素について、選択手段によって選択された画素以外の画素との間の相関の他、既に復号された画素との間の相関も演算させることができる。
【0015】
請求項10に記載の画像処理方法は、情報埋め込み画像を構成する一部の画素を選択する選択ステップと、選択ステップで選択された画素について、所定のデータとの排他的論理和を演算する演算ステップと、排他的論理和が演算された画素と、選択ステップで選択された画素以外の画素との間の相関を演算する相関計算ステップと、相関に基づいて、選択ステップで選択された画素を復号するための、その画素と排他的論理和を演算するデータを決定する決定ステップと、決定ステップで決定されたデータに基づいて、選択ステップで選択された画素を復号するとともに、その画素に埋め込まれた情報を復号する復号ステップとを含むことを特徴とする。
【0016】
請求項11に記載の媒体がコンピュータに実行させるプログラムは、情報埋め込み画像を構成する一部の画素を選択する選択ステップと、選択ステップで選択された画素について、所定のデータとの排他的論理和を演算する演算ステップと、排他的論理和が演算された画素と、選択ステップで選択された画素以外の画素との間の相関を演算する相関計算ステップと、相関に基づいて、選択ステップで選択された画素を復号するための、その画素と排他的論理和を演算するデータを決定する決定ステップと、決定ステップで決定されたデータに基づいて、選択ステップで選択された画素を復号するとともに、その画素に埋め込まれた情報を復号する復号ステップとを含むことを特徴とする。
【0017】
請求項12に記載の画像処理装置は、画像を構成する一部の画素を選択する第1の選択手段と、第1の選択手段によって選択された画素について、情報との排他的論理和を演算することにより、画素に、情報を埋め込み、情報埋め込み画像を出力する第1の演算手段と、情報埋め込み画像を構成する一部の画素を選択する第2の選択手段と、第2の選択手段によって選択された画素について、所定のデータとの排他的論理和を演算する第2の演算手段と、排他的論理和が演算された画素と、第2の選択手段によって選択された画素以外の画素との間の相関を演算する相関計算手段と、相関に基づいて、第2の選択手段によって選択された画素を復号するための、その画素と排他的論理和を演算するデータを決定する決定手段と、決定手段によって決定されたデータに基づいて、第2の選択手段によって選択された画素を復号するとともに、その画素に埋め込まれた情報を復号する復号手段とを含むことを特徴とする。
【0018】
請求項1に記載の画像処理装置および請求項3に記載の画像処理方法、並びに請求項4に記載の媒体においては、画像を構成する一部の画素が選択され、その選択された画素のうちの一部の画素について、情報を表すビット列との排他的論理和を演算し、残りの画素について、その情報を表すビット列と逆順のビット列との排他的論理和を演算することにより、画素に、情報が埋め込まれる。
【0019】
請求項5に記載の画像処理装置および請求項10に記載の画像処理方法、並びに請求項11に記載の媒体においては、情報埋め込み画像を構成する一部の画素が選択され、その選択された画素について、所定のデータとの排他的論理和が演算される。さらに、排他的論理和が演算された画素と、選択された画素以外の画素との間の相関が演算され、その相関に基づいて、選択された画素を復号するための、その画素と排他的論理和を演算するデータが決定され、その決定されたデータに基づいて、選択された画素が復号されるとともに、その画素に埋め込まれた情報が復号される。
【0020】
請求項12に記載の画像処理装置においては、画像を構成する一部の画素が選択され、その選択された画素について、情報との排他的論理和を演算することにより、画素に、情報が埋め込まれ、情報埋め込み画像が出力される。一方、情報埋め込み画像を構成する一部の画素が選択され、その選択された画素について、所定のデータとの排他的論理和が演算される。さらに、排他的論理和が演算された画素と、選択された画素以外の画素との間の相関が演算され、その相関に基づいて、選択された画素を復号するための、その画素と排他的論理和を演算するデータが決定される。そして、その決定されたデータに基づいて、選択された画素が復号されるとともに、その画素に埋め込まれた情報が復号される。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用した画像伝送システム(システムとは、複数の装置が論理的に集合した物をいい、各構成の装置が同一筐体中にあるか否かは問わない)の一実施の形態の構成例を示している。
【0022】
この画像伝送システムは、符号化装置10および復号装置20で構成されており、符号化装置10は、符号化対象としての、例えば、画像を符号化して符号化データを出力し、復号装置20は、その符号化データを、元の画像に復号するようになされている。
【0023】
即ち、画像データベース1は、符号化すべき画像(例えば、ディジタル画像)を記憶している。そして、画像データベース1からは、そこに記憶されている画像が読み出され、埋め込み符号化器3に供給される。
【0024】
また、付加情報データベース2は、符号化対象の画像に埋め込むべき情報としての付加情報(ディジタルデータ)を記憶している。そして、付加情報データベース2からも、そこに記憶されている付加情報が読み出され、埋め込み符号化器3に供給される。
【0025】
埋め込み符号化器3では、画像データベース1からの画像、および付加情報データベース2からの付加情報が受信される。さらに、埋め込み符号化器3は、画像データベース1からの画像が有するエネルギの偏りを利用して復号を行うことができるように、その画像を、付加情報データベース2からの付加情報にしたがって符号化して出力する。即ち、埋め込み符号化器3は、画像が有するエネルギの偏りを利用して復号を行うことができるように、画像に付加情報を埋め込むことで、その画像を符号化し、符号化データを出力する。埋め込み符号化器3が出力する符号化データは、例えば、光磁気ディスク、磁気ディスク、光ディスク、磁気テープ、相変化ディスクなどでなる記録媒体4に記録され、あるいは、また、例えば、地上波、衛星回線、CATV(Cable Television)網、インターネット、公衆回線などでなる伝送媒体5を介して伝送され、復号装置20に提供される。
【0026】
復号装置20は、埋め込み復号器6で構成され、そこでは、記録媒体4または伝送媒体5を介して提供される符号化データが受信される。さらに、埋め込み復号器6は、その符号化データを、画像が有するエネルギの偏りを利用して、元の画像および付加情報に復号する。復号された画像は、例えば、図示せぬモニタに供給されて表示される。また、復号された付加情報は、例えば、所定の処理を行うのに用いられる。
【0027】
次に、図1の埋め込み符号化器3における符号化、および埋め込み復号器6における復号の原理について説明する。
【0028】
一般に、情報と呼ばれるものは、エネルギ(エントロピー)の偏り(普遍性)を有し、この偏りが、情報(価値ある情報)として認識される。即ち、例えば、ある風景を撮影して得られる画像が、そのような風景の画像であると認識されるのは、画像(画像を構成する各画素の画素値など)が、その風景に対応したエネルギの偏りを有するからであり、エネルギの偏りがない画像は、雑音等にすぎず、情報としての利用価値はない。
【0029】
従って、価値ある情報に対して、何らかの操作を施し、その情報が有する本来のエネルギの偏りを、いわば破壊した場合でも、その破壊されたエネルギの偏りを元に戻すことで、何らかの操作が施された情報も、元の情報に戻すことができる。即ち、情報を符号化して得られる符号化データは、その情報が有する本来のエネルギの偏りを利用して、元の情報に復号することができる。
【0030】
情報が有するエネルギ(の偏り)を表すものとしては、例えば、相関性があり、情報の相関性とは、その情報の構成要素(例えば、画像であれば、その画像を構成する画素やラインなど)どうしの相関(例えば、自己相関や、ある構成要素と他の構成要素との距離など)を意味する。
【0031】
即ち、例えば、いま、図2に示すようなHラインでなる画像があった場合に、その上から1行目のライン(第1ライン)と、他のラインとの相関は、一般に、図3(A)に示すように、第1ラインとの距離が近いライン(図2における画面の上の行のライン)ほど大きくなり、第1ラインとの距離が遠いライン(図2における画面の下の行のライン)ほど小さくなる(第1ラインから近いほど相関が大きくなり、遠いほど相関が小さくなるという相関の偏りがある)。
【0032】
そこで、いま、図2の画像において、第1ラインから近い第Mラインと、第1ラインから遠い第Nラインとを入れ替え(1<M<N≦H)、その入れ替え後の画像について、第1ラインと、他のラインとの相関を計算すると、それは、例えば、図3(B)に示すようになる。
【0033】
即ち、入れ替え後の画像では、第1ラインから近い第Mライン(入れ替え前の第Nライン)との相関が小さくなり、第1ラインから遠い第Nライン(入れ替え前の第Mライン)との相関が大きくなる。
【0034】
従って、図3(B)では、第1ラインから近いほど相関が大きくなり、遠いほど相関が小さくなるという相関の偏りが破壊されている。しかしながら、画像については、一般に、第1ラインから近いほど相関が大きくなり、遠いほど相関が小さくなるという相関の偏りを利用することにより、破壊された相関の偏りを、元に戻すことができる。即ち、図3(B)において、第1ラインから近い第Mラインとの相関が小さく、第1ラインから遠い第Nラインとの相関が大きいのは、画像が有する本来の相関の偏りからすれば、明らかに不自然であり(おかしく)、第Mラインと第Nラインとは入れ替えるべきである。そして、図3(B)における第Mラインと第Nラインとを入れ替えることで、図3(A)に示すような相関、即ち、元の画像を復号することができる。
【0035】
ここで、図2および図3で説明した場合においては、ラインの入れ替えが、画像の符号化を行うこととなる。また、その符号化に際し、埋め込み符号化器3では、例えば、何ライン目を移動するかや、どのラインどうしを入れ替えるかなどが、付加情報にしたがって決定されることになる。一方、埋め込み復号器6では、符号化後の画像、即ち、ラインの入れ替えられた画像を、その相関を利用して、ラインを元の位置に入れ替えることにより、元の画像に戻すことが、画像を復号することとなる。さらに、その復号に際し、埋め込み復号器6において、例えば、何ライン目を移動したかや、どのラインどうしを入れ替えたかなどを検出することが、画像に埋め込まれた付加情報を復号することになる。
【0036】
次に、図4は、以上のように、画像の相関性を利用して元に戻すことができるように、画像に付加情報を埋め込む埋め込み図1の符号化を行う埋め込み符号化器3の構成例を示している。
【0037】
画像データベース1から供給される画像は、フレームメモリ31に供給されるようになされており、フレームメモリ31は、画像データベース1からの画像を、例えば、フレーム単位で一時記憶するようになされている。
【0038】
CPU(Central Processing Unit)32は、プログラムメモリ33に記憶されたプログラムを実行することで、フレームメモリ31に記憶された画像を対象に、後述する埋め込み符号化処理を行うようになされている。即ち、CPU32は、付加情報データベース2から供給される付加情報を、フレームメモリ31に記憶された画像に埋め込むようになされている。
【0039】
プログラムメモリ33は、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などで構成され、CPU32に、埋め込み符号化処理を行わせるためのコンピュータプログラムを記憶している。
【0040】
出力I/F(Interface)34は、フレームメモリ31から、付加情報の埋め込まれた画像を読み出し、符号化データとして出力するようになされている。
【0041】
なお、フレームメモリ31は、複数のフレームを記憶することのできるように、複数バンクで構成されており、バンク切り替えを行うことで、フレームメモリ31では、画像データベース1から供給される画像の記憶、CPU32による埋め込み符号化処理の対象となっている画像の記憶、および埋め込み符号化処理後の画像(符号化データ)の出力を、同時に行うことができるようになされている。これにより、画像データベース1から供給される画像が、動画であっても、符号化データのリアルタイム出力を行うことができるようになされている。
【0042】
次に、図5は、図4のCPU32が、プログラムメモリ33に記憶されたプログラムを実行することで実現される埋め込み符号化器3の機能的構成例を示している。
【0043】
ブロック分割部41には、符号化対象としての画像が、例えば、1フレーム単位で供給されるようになっており、ブロック分割部41は、その1フレーム単位の画像を、所定の大きさのブロックに分割して、排他的論理和演算部42に供給するようになっている。
【0044】
排他的論理和演算部42には、ブロック分割部41からブロックが供給される他、画像に埋め込む付加情報が供給されるようになっており、排他的論理和演算部42は、ブロック分割部41からのブロックを構成する一部の画素を選択し、その画素(以下、適宜、選択画素という)について、付加情報との排他的論理和を演算することにより、選択画素に、付加情報を埋め込むようになっている。選択画素に付加情報が埋め込まれたブロックは、符号化ブロックとして符号化画像メモリ43に供給されるようになっている。
【0045】
符号化画像メモリ43は、排他的論理和演算部42から供給される符号化ブロックを順次記憶し、1フレーム分の符号化ブロックを記憶すると、その1フレーム分の符号化ブロックを、符号化データとして出力するようになっている。
【0046】
次に、図6のフローチャートを参照して、図5の埋め込み符号化器3において行われる埋め込み符号化処理について説明する。
【0047】
上述したように、ブロック分割部41には、符号化対象としての画像が、1フレーム単位で供給されるようになっており、ブロック分割部41は、1フレームの画像を受信すると、ステップS1において、その1フレームの画像を、所定の大きさのブロックに分割する。即ち、ブロック分割部41は、1フレームの画像を、例えば、図7(A)に示すように、横×縦が4×4画素のブロックに分割する。ブロック分割41において得られたブロックは、例えば、ラインスキャン順に、順次、排他的論理和演算部42に供給される。
【0048】
排他的論理和演算部42は、ブロック分割部41からブロックを受信すると、そのブロックを、注目ブロックとし、ステップS2において、注目ブロックを構成する一部の画素を選択する。即ち、排他的論理和演算部42は、注目ブロックを構成する画素のうち、例えば、図7(A)に●印および斜線を付した○印で示すような、五の目格子を構成するような位置関係にある画素を、選択画素として選択する。従って、ここでは、ブロックを構成する1/2の画素が、選択画素として選択される。
【0049】
そして、ステップS3に進み、排他的論理和演算部42において、選択画素について、付加情報との排他的論理和が演算されることで、選択画素に、付加情報が埋め込まれる。即ち、排他的論理和演算部42は、選択画素のうち、図7(A)において斜線を付した○印で示す選択画素については、その画素値と、付加情報を表すビット列との排他的論理和を演算し、その演算結果を、その選択画素の画素値とする。
【0050】
さらに、排他的論理和演算部42は、選択画素のうち、図7(A)において●印で示す選択画素については、その画素値と、付加情報を表すビット列と逆順のビット列との排他的論理和を演算し、その演算結果を、その選択画素の画素値とする。
【0051】
ここで、付加情報を表すビット列そのもの、またはそのビット列と逆順のビット列との排他的論理和が演算される画素を、それぞれ順ビット列画素、または逆ビット列画素というものとすると、本実施の形態では、選択画素の斜め方向について、順ビット列画素と逆ビット列画素とが交互に並ぶようになっており(図7(A))、従って、選択画素の半分が順ビット列画素とされ、残りの半分が逆ビット列画素とされる。
【0052】
例えば、いま、画素値が8ビットで表されるとし、ある順ビット列画素の画素値が、00111101B(Bは、その前の数字が2進数であることを表す)であり、また、ある逆ビット列画素の画素値が、10010111Bであったとする。さらに、付加情報が00101001B(=41)であるとすると、画素値が00111101Bの順ビット列画素については、図7(B)に示すように、その画素値00111101Bと、付加情報を表すビット列そのものである00101001Bとの、ビットごとの排他的論理和(EXOR)が演算され、その画素値は00010100Bとされる。一方、画素値が10010111Bの逆ビット列画素については、図7(C)に示すように、その画素値11101001Bと、付加情報を表すビット列00101001Bを逆順に並べたビット列10010100Bとの、ビットごとの排他的論理和が演算され、その画素値は00000011Bとされる。ブロック内の他の順ビット列画素および逆ビット列画素についても、同様にして、付加情報との排他的論理和が演算される。
【0053】
なお、画素値が8ビットで表される場合においては、その画素値と同一ビット数の付加情報との排他的論理和の演算が可能であり、従って、この場合、1つのブロックにつき、8ビットで表すことのできる付加情報(0乃至255の範囲の値をとる付加情報)を埋め込むことができる。
【0054】
ステップS3で選択画素の排他的論理和の演算が行われたブロックは、符号化ブロックとして、符号化画像メモリ43に供給されて記憶される。そして、ステップS4に進み、排他的論理和演算部42において、1フレームの画像を分割して得られたブロックのうち、まだ、注目ブロックとして処理していないブロック(以下、適宜、未処理ブロックという)があるかどうかが判定される。ステップS4において、未処理ブロックがあると判定された場合、その未処理ブロックのいずれかが注目ブロックとされ、ステップS2に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0055】
また、ステップS4において、未処理ブロックがないと判定された場合、即ち、符号化画像メモリ43に、1フレーム分の符号化ブロックが記憶された場合、その1フレーム分の符号化ブロックが、符号化画像メモリ43から読み出される。そして、ステップS5に進み、ブロック分割部41において、次に処理すべきフレームがあるかどうかが判定される。ステップS5において、次に処理すべきフレームがあると判定された場合、ステップS1に戻り、そのフレームを対象に、以下、同様の処理が行われる。
【0056】
一方、ステップS5において、次に処理すべきフレームがないと判定された場合、埋め込み符号化処理を終了する。
【0057】
以上のように、画像を構成する一部の画素を選択し、その選択画素について、付加情報との排他的論理和を演算することにより、画素に、付加情報を埋め込むことで、画像の画質の劣化を極力なくし、かつデータ量を増加せずに、画像に付加情報を埋め込むことができる。
【0058】
即ち、付加情報が埋め込まれた選択画素(図7(A)において、斜線を付した○印および●印で示す画素)の画素値は、画像の相関性、即ち、ここでは、付加情報が埋め込まれなかった画素(図7(A)において、○印で示す画素)との間の相関を利用することにより、後述するように、オーバヘッドなしで、元の画素と付加情報に復号(戻す)ことができる。従って、その結果得られる復号画像(再生画像)には、基本的に、付加情報を埋め込むことによる画質の劣化は生じない。
【0059】
次に、図8は、図5の埋め込み符号化器3が出力する符号化データを、画像の相関性を利用して元の画像と付加情報に復号する図1の埋め込み復号器6の構成例を示している。
【0060】
符号化データ、即ち、付加情報が埋め込まれた画像(以下、適宜、埋め込み画像という)は、フレームメモリ51に供給されるようになされており、フレームメモリ51は、埋め込み画像を、例えば、フレーム単位で一時記憶するようになされている。なお、フレームメモリ51も、図4のフレームメモリ31と同様に構成され、バンク切り替えを行うことにより、埋め込み画像が、動画であっても、そのリアルタイム処理が可能となっている。
【0061】
出力I/F52は、フレームメモリ51から、CPU53による、後述する埋め込み復号処理の結果得られる画像(復号画像)を読み出して出力するようになされている。
【0062】
CPU53は、プログラムメモリ54に記憶されたプログラムを実行することで、埋め込み復号処理を行うようになされている。即ち、CPU53は、フレームメモリ51に記憶された埋め込み画像を、画像の相関性を利用して元の画像と付加情報に復号するようになされている。
【0063】
プログラムメモリ54は、例えば、図4のプログラムメモリ33と同様に構成され、CPU53に、埋め込み復号化処理を行わせるためのコンピュータプログラムを記憶している。
【0064】
次に、図9は、図8のCPU53が、プログラムメモリ54に記憶されたプログラムを実行することで実現される埋め込み復号器6の機能的構成例を示している。
【0065】
符号化データとしての埋め込み画像は、例えば、1フレーム単位で、ブロック分割部61に供給されるようになっている。ブロック分割部61は、埋め込み画像を、図5のブロック分割部41における場合と同様に、所定の大きさのブロック、即ち、符号化ブロックに分割し、排他的論理和演算部62に順次供給するようになっている。
【0066】
排他的論理和演算部62は、ブロック分割部61からの符号化ブロックを構成する画素のうち、図5の排他的論理和演算部42が選択するものと同一の位置にある画素を、選択画素として選択し、その選択画素について、EXORデータ用レジスタ63から供給されるEXORデータとの排他的論理和を演算し、差分値計算部64に供給するようになっている。さらに、排他的論理和演算部62は、最適EXORデータ保存用レジスタ69に記憶された最適EXORデータと、選択画素の画素値との排他的論理和を演算し、これにより、符号化ブロックを元のブロックに復号して、復号画像メモリ71に供給するようになっている。
【0067】
EXORデータ用レジスタ63は、画素値との排他的論理和を演算するデータであるEXORデータを設定し、排他的論理和演算部62およびスイッチ65に供給するようになっている。即ち、画素値がth_rビットで表される場合、その画素値との、ビットごとの排他的論理和は、th_rビットで表されるデータと演算することが可能であり、この場合、EXORデータ用レジスタ63は、th_rビットで表すことが可能なデータ、即ち、0乃至2th_r−1の範囲の値を、順次、EXORデータとして設定し、排他的論理和演算部62およびスイッチ65に供給する。
【0068】
差分値計算部64は、排他的論理和演算部64から供給される、選択画素について、EXORデータとの排他的論理和が演算された符号化ブロックを受信し、その符号化ブロックについて、選択画素と、それに隣接する画素との相関値、即ち、ここでは、例えば、それぞれの画素値の差分絶対値和を計算する。この相関値としての画素値の差分絶対値和は、比較器68に供給されるようになっている。
【0069】
スイッチ65は、比較器68の制御にしたがって、EXORデータ用レジスタ63が出力するEXORデータを、最適EXORデータ保存用レジスタ69に供給するようになっている。スイッチ66は、比較器68の制御にしたがって、差分値計算部64が出力する相関値を、最小差分値保存用レジスタ67に供給するようになっている。
【0070】
最小差分値保存用レジスタ67は、スイッチ66を介して、差分値計算部64から供給される相関値を、いま処理の対象となっている符号化ブロック(以下、適宜、注目符号化ブロックという)についての最大の相関値として記憶するようになっている。なお、本実施の形態では、上述したように、符号化ブロックについての選択画素と、それに隣接する画素との間の相関値は、それぞれの画素値の差分絶対値和を採用していることから、最大の相関値とは、画素値の差分絶対値和の最小値を意味することとなる。
【0071】
最小差分値保存用レジスタ67が記憶する最大の相関値としての、画素値の差分絶対値和の最小値(最小差分絶対値和)は、比較器68に供給されるようになっており、比較器68は、差分値計算部64が出力する差分絶対値和と、最小差分値保存用レジスタ67が記憶している最小差分絶対値和とを比較し、その比較結果に基づいて、スイッチ65および66を制御するようになっている。
【0072】
最適EXORデータ保存用レジスタ69は、スイッチ65を介して、EXORデータ用レジスタ63から供給されるEXORデータを、符号化ブロックの選択画素の画素値との排他的論理和を演算する最適なビット列である最適EXORデータとして記憶し、必要に応じて、排他的論理和演算部62および復号付加情報メモリ70に供給するようになっている。
【0073】
復号付加情報メモリ70は、最適EXORデータ保存用レジスタ69から供給される最適EXORデータを、符号化ブロックに埋め込まれた付加情報の復号結果として一時記憶して出力するようになっている。復号画像メモリ71は、排他的論理和演算部62が出力する、選択画素について、最適EXORデータとの排他的論理和が演算された符号化ブロックを、元のブロックの復号結果として一時記憶し、1フレーム分のブロックの復号結果を記憶すると、その1フレーム分の復号画像を出力するようになっている。
【0074】
次に、図10のフローチャートを参照して、図9の埋め込み復号器6において行われる埋め込み復号処理について説明する。
【0075】
上述したように、ブロック分割部61には、埋め込み画像が、1フレーム単位で供給されるようになっており、ブロック分割部61は、1フレームの埋め込み画像を受信すると、ステップS11において、その1フレームの埋め込み画像を、図5のブロック分割部41と同様に、所定の大きさのブロックに分割する。即ち、ブロック分割部61は、1フレームの埋め込み画像を、図11(A)に示すように、横×縦が4×4画素の符号化ブロックに分割する。ブロック分割部61において得られた符号化ブロックは、例えば、ラインスキャン順に、順次、排他的論理和演算部62に供給される。
【0076】
排他的論理和演算部62は、ブロック分割部61から符号化ブロックを受信すると、ステップS12において、その符号化ブロックを注目符号化ブロックとして、その注目符号化ブロックを構成する一部の画素を、選択画素として選択する。即ち、排他的論理和演算部62は、注目符号化ブロックを構成する画素から、図11(A)に斜線を付した○印および●印で示す、図5の排他的論理和演算部42が選択画素として選択する画素と同一の画素を、選択画素として選択する。さらに、排他的論理和演算部62は、選択画素から、図5の排他的論理和演算部42と同様に、順ビット列画素と逆ビット列画素を選択する。
【0077】
即ち、符号化ブロックの選択画素のうち、図5の排他的論理和演算部42において順ビット列画素とされた画素は、その画素値と、そこに埋め込まれた付加情報に対応するビット列との排他的論理和を演算することで、元の画素に復号することができる。同様に、図5の排他的論理和演算部42において逆ビット列画素とされた画素は、その画素値と、そこに埋め込まれた付加情報に対応するビット列と逆順のビット列との排他的論理和を演算することで、元の画素に復号することができる。
【0078】
そこで、排他的論理和演算部62は、図5の排他的論理和演算部42における場合と同様に、選択画素から、順ビット列画素と逆ビット列画素を選択するようになっている。従って、排他的論理和演算部62では、図7(A)で説明した場合と同様に、図11(A)において斜線を付した○印で示す画素が、順ビット列画素とされ、また、●印で示す画素が、逆ビット列画素とされる。
【0079】
その後、ステップS13に進み、EXORデータ用レジスタ63は、EXORデータnを0に初期化し、また、最小差分値保存用レジスタ67は、その記憶値(最小差分絶対値和)を、所定の大きな値(例えば、記憶可能な最大値)に初期化する。さらに、EXORデータ用レジスタ63は、EXORデータnを、排他的論理和演算部62に供給するとともに、通常はオフ状態となっているスイッチ65に出力し、ステップS14に進む。
【0080】
ステップS14では、排他的論理和演算部62において、注目符号化ブロックの順ビット列画素または逆ビット列画素それぞれについて、EXORデータ用レジスタ63からのEXORデータnとの排他的論理和が演算され、その演算結果を、選択画素の画素値とする注目符号化ブロックが、差分値計算部64に供給される。
【0081】
即ち、例えば、いま、画素値が8ビットで表されるとし、ある順ビット列画素の画素値が、00010100Bであり、また、ある逆ビット列画素の画素値が、00000011Bであったとする。さらに、EXORデータnが00101001B(=41)であるとすると、画素値が00010100Bである順ビット列画素については、図11(B)に示すように、その画素値00010100Bと、EXORデータnを表すビット列00101001Bとの排他的論理和が演算され、その画素値は、00111101Bとされる。また、画素値が00000011Bである逆ビット列画素については、図11(C)に示すように、その画素値00000011Bと、EXORデータnを表すビット列00101001Bの逆順のビット列10010100Bとの排他的論理和が演算され、その画素値は、10010111Bとされる。
【0082】
差分値計算部64は、排他的論理和演算部62から、選択画素について、EXORデータnとの排他的論理和が演算された注目符号化ブロックを受信すると、ステップS15において、注目符号化ブロックについての相関値(注目符号化ブロックを構成する画素どうしの相関値)として、選択画素とそれに隣接する画素との相関値の総和、即ち、ここでは、例えば、選択画素とそれに隣接する画素との画素値の差分絶対値和を計算する。
【0083】
具体的には、図12に示すように、符号化ブロックにおいては、●および斜線を付した○印で示す選択画素は、1以上の、選択画素でない画素、即ち、埋め込み符号化処理において、付加情報との排他的論理和が演算されていない画素(以下、適宜、非選択画素という)に隣接している。差分値計算部64では、符号化ブロックにおいて、選択画素と、その選択画素に隣接している非選択画素との画素値どうしの差分の絶対値(差分絶対値)が計算され、その総和(差分絶対値和)が、符号化ブロックについての相関値として求められる。
【0084】
なお、選択画素に複数の非選択画素が隣接している場合には、例えば、図12において実線の矢印で示すように、その複数の非選択画素それぞれについて、選択画素との差分絶対値が計算される。
【0085】
また、上述の場合においては、符号化ブロック内の画素のみを用いて相関値を求めるようにしたが、相関値は、符号化ブロック外の画素をも用いて求めるようにすることが可能である。
【0086】
即ち、例えば、いま、埋め込み画像を構成する符号化ブロックが、ラインスキャン順に、注目符号化ブロックとして処理されていくとすると、ある注目符号化ブロックを処理するときには、その左、上、または左上に隣接する符号化ブロックについての埋め込み復号は、既に終了し、元の画素値に戻されている。また、注目符号化ブロックの、左や上に隣接する画素、さらには、その右や下に隣接する画素の中には、付加情報との排他的論理和が演算されていない画素(非選択画素)がある。
【0087】
注目符号化ブロック外の画素であっても、画素値が、以上のように元の画素値になっている画素(図12において点線の○印で示す)は、図12において点線の矢印で示すように、注目符号化ブロック内の選択画素との差分絶対値を計算するのに用いるようにすることができる。
【0088】
さらに、上述の場合には、符号化ブロックについての相関値を求めるのに、選択画素と、その選択画素に隣接している非選択画素との画素値どうしの差分絶対値を用いるようにしたが、その他、例えば、選択画素に隣接していなくても、その選択画素の周辺にある非選択画素との画素値どうしの差分絶対値をも用いるようにすることが可能である。
【0089】
また、選択画素との差分絶対値は、その選択画素に対して空間的に近接する画素の他、時間的に近接する画素を対象にして求めることも可能である。
【0090】
以上のようにして、差分値計算部64において求められた注目符号化ブロックについての相関値としての画素値の差分絶対値和は、比較器68に供給されるとともに、通常はオフ状態となっているスイッチ66に供給される。
【0091】
比較器68は、差分値計算部64から、注目符号化ブロックについての差分絶対値和を受信すると、ステップS15において、その差分絶対値和が、最小差分値保存用レジスタ67の記憶値より小さいかどうかを判定する。
【0092】
ステップS16において、差分計算部64からの差分絶対値和が、最小差分値保存用レジスタ67の記憶値より小さいと判定された場合、即ち、選択画素について、EXORデータnとの排他的論理和を演算した注目符号化ブロックについての相関値の方が、その注目符号化ブロックについて、いままでに得られた相関値よりも大きく、従って、選択画素について、EXORデータnとの排他的論理和を演算した注目符号化ブロックが、元のブロックとなっていることの確からしさが大きい場合、ステップS17に進み、比較器68は、スイッチ65および66を一時、オフ状態からオン状態にして、ステップS18に進む。
【0093】
これにより、ステップS17では、EXORデータ用レジスタ63が出力するEXORデータnが、スイッチ65を介して、最適EXORデータ保存用レジスタ69に供給され、最適EXORデータ保存用レジスタ69では、そこに最適EXORデータn_minとして既に記憶されている記憶値に替えて、EXORデータ用レジスタ63からのEXORデータnが、新たな最適EXORデータ(注目符号化ブロックを復号するための、選択画素との排他的論理和を演算する最も適切なビット列)n_minとして記憶される。
【0094】
さらに、ステップS17では、差分値計算部64が出力する差分絶対値和が、スイッチ66を介して、最小差分値保存用レジスタ67に供給され、最小差分値保存用レジスタ67では、そこに最小差分絶対値和として既に記憶されている記憶値に替えて、差分値計算部64が出力する差分絶対値和が、新たな最小差分絶対値和(注目符号化ブロックについての最大の相関値)として記憶される。
【0095】
一方、ステップS16において、差分計算部64からの差分絶対値和が、最小差分値保存用レジスタ67の記憶値より小さくないと判定された場合、即ち、選択画素について、EXORデータnとの排他的論理和を演算した注目符号化ブロックについての相関値が、その注目符号化ブロックについて、いままでに得られた最大の相関値以下で、従って、選択画素について、EXORデータnとの排他的論理和を演算した注目符号化ブロックが、元のブロックとなっていることの確からしさが大きくない場合、ステップS17をスキップして、ステップS18に進み、EXORデータ用レジスタ63において、EXORデータnが1だけインクリメントされる。
【0096】
そして、ステップS19に進み、EXORデータ用レジスタ63において、EXORデータnが、画素値に割り当てられているビット数で表すことのできる最大の数2th_r−1以下であるかどうかが判定される。ステップS19において、EXORデータnが、2th_r−1以下であると判定された場合、ステップS14に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0097】
また、ステップS19において、EXORデータnが、2th_r−1以下でないと判定された場合、即ち、EXORデータnを、0乃至2th_r−1の範囲の各値として、注目符号化ブロックについての相関値(差分絶対値和)の計算を行った場合、ステップS20に進み、注目符号化ブロックの選択画素について、最適EXORデータn_minとの排他的論理和が演算されることにより、その注目符号化ブロックが元のブロックに復号されるとともに、そこに埋め込まれていた付加情報が復号される。
【0098】
即ち、最適EXORデータ保存用レジスタ69は、そこに記憶されている最適EXORデータn_minを、排他的論理和演算部62に供給し、排他的論理和演算部62では、注目符号化ブロックの順ビット列画素または逆ビット列画素それぞれについて、ステップS14における場合と同様に、最適EXORデータn_minとの排他的論理和が演算され、これにより、元のブロックが復号される。この復号されたブロックは、復号画像メモリ71に供給されて、対応するアドレスに記憶される。
【0099】
さらに、最適EXORデータ保存用レジスタ69は、そこに記憶されている最適EXORデータn_minを、注目符号化ブロックに埋め込まれていた付加情報の復号結果として、復号付加情報メモリ70に供給して記憶させる。
【0100】
その後、ステップS21に進み、排他的論理和演算部62において、1フレームの埋め込み画像を分割して得られた符号化ブロックのうち、まだ、注目符号化ブロックとして処理していないブロック(このブロックも、以下、適宜、未処理ブロックという)があるかどうかが判定される。ステップS21において、未処理ブロックがあると判定された場合、その未処理ブロックのいずれか(例えば、ラインスキャン順で、次に注目符号化ブロックとすべきもの)が注目符号化ブロックとされ、ステップS12に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0101】
また、ステップS21において、未処理ブロックがないと判定された場合、即ち、1フレーム分のブロックの復号結果が、復号画像メモリ71に記憶されるとともに、その1フレームに埋め込まれでた付加情報の復号結果が、復号付加情報メモリ70に記憶された場合、その1フレームの復号画像が、復号画像メモリ71から読み出されるとともに、付加情報の復号結果が、復号付加情報メモリ70から読み出される。
【0102】
そして、ステップS22に進み、ブロック分割部61において、次に処理すべき埋め込み画像のフレームがあるかどうかが判定される。ステップS22において、次に処理すべき埋め込み画像のフレームがあると判定された場合、ステップS11に戻り、そのフレームを対象に、以下、同様の処理が行われる。
【0103】
一方、ステップS22において、次に処理すべき埋め込み画像のフレームがないと判定された場合、埋め込み復号処理を終了する。
【0104】
以上のように、付加情報が埋め込まれた画像である符号化データを、画像の相関性を利用して、元の画像と付加情報に復号するようにしたので、その復号のためのオーバヘッドがなくても、符号化データを、元の画像と付加情報に復号することができる。従って、その復号画像(再生画像)には、基本的に、付加情報を埋め込むことによる画質の劣化は生じない。
【0105】
ここで、画素値が8ビットで表される自然画像を、4×4画素のブロックに分割して、埋め込み符号化処理を行い(従って、この場合、1ブロックにつき、3ビットの付加情報を埋め込むことができるから、付加情報の埋め込みレートは、3ビット/16ピクセルとなる)、その結果得られる埋め込み画像に対して、埋め込み復号処理を施すシミュレーションを行ったところ、98.74%の画素値が正常に復号された。
【0106】
また、同様の自然画像を、2×2画素のブロックに分割して、埋め込み符号化処理を行い(この場合の、付加情報の埋め込みレートは、3ビット/4ピクセルで、上述の場合の4倍)、その結果得られる埋め込み画像に対して、埋め込み復号処理を施すシミュレーションを行ったところ、79.12%の画素値が正常に復号された。
【0107】
従って、ブロックを構成する画素数を多くすれば、精度良く復号することができるが、1フレーム当たりに、埋め込むことのできる付加情報の量、即ち、埋め込みレートは減少する。一方、ブロックを構成する画素数を少なくすれば、埋め込みレートは増加するが、復号の精度が劣化する。以上から、ブロックを構成する画素数は、埋め込みレートと、復号の精度とをバランスさせるように決めるのが望ましい。
【0108】
なお、上述の場合には、埋め込み符号化処理において、図7で説明したように、逆ビット列画素については、その画素値と、付加情報を表すビット列の逆順のビット列との排他的論理和を演算するようにしたが、その他、逆ビット列画素については、これと等価な処理として、その画素値を表すビット列の逆順のビット列と、付加情報との排他的論理和を演算するようにしても良い。
【0109】
即ち、例えば、いま、画素値が8ビットで表されるとし、ある順ビット列画素の画素値が、00111101Bであり、また、ある逆ビット列画素の画素値が、10010111Bであったとする。さらに、付加情報が00101001B(=41)であるとすると、画素値が00111101Bの順ビット列画素については、図7(B)と同一の図13(A)に示すように、その画素値00111101Bと、付加情報を表すビット列そのものである00101001Bとの、ビットごとの排他的論理和を演算し、その画素値を00010100Bとすることができる。一方、画素値が10010111Bの逆ビット列画素については、図13(B)に示すように、その画素値11101001Bをビット逆順に並べた10010111Bと、付加情報を表すビット列00101001Bとの、ビットごとの排他的論理和を演算し、その画素値を10111110Bとすることができる。
【0110】
但し、この場合、埋め込み復号処理では、逆ビット列画素については、その画素値と、EXORデータとの排他的論理和を演算し、その演算結果を表すビット列を逆順に並べたビット列を画素値として、相関を演算する必要がある。
【0111】
次に、上述した一連の処理は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアとしての埋め込み符号化器3や埋め込み復号器6に組み込まれているコンピュータ、または各種のプログラムをインストールすることで各種の処理を行う汎用のコンピュータ等にインストールされる。
【0112】
そこで、図14を参照して、上述した一連の処理を実行するプログラムをコンピュータにインストールし、コンピュータによって実行可能な状態とするために用いられる媒体について説明する。
【0113】
プログラムは、図14(A)に示すように、コンピュータ101に内蔵されている記録媒体としてのハードディスク102に予めインストールした状態でユーザに提供することができる。
【0114】
あるいはまた、プログラムは、図14(B)に示すように、フロッピーディスク111、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)112,MO(Magneto optical)ディスク113,DVD(Digital Versatile Disc)114、磁気ディスク115、半導体メモリ116などの記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納し、パッケージソフトウエアとして提供することができる。
【0115】
さらに、プログラムは、図14(C)に示すように、ダウンロードサイト121から、ディジタル衛星放送用の人工衛星122を介して、コンピュータ123に無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワーク131を介して、コンピュータ123に有線で転送し、コンピュータ123において、内蔵するハードディスクなどに格納させるようにすることができる。
【0116】
本明細書における媒体とは、これら全ての媒体を含む広義の概念を意味するものである。
【0117】
また、本明細書において、媒体により提供されるプログラムを記述するステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0118】
なお、本実施の形態においては、埋め込み符号化処理および埋め込み復号処理において、画像を、4×4画素のブロックに分割するようにしたが、その他の画素数で構成されるブロックに分割することも可能である。さらに、ブロックの形状は、長方形に限定されるものではない。
【0119】
また、本実施の形態では、1フレームを構成するブロックすべてに対して、付加情報を埋め込むようにしたが、1フレームを構成する幾つかのブロックにのみ、付加情報を埋め込むようにすることも可能である。なお、この場合、付加情報を埋め込まないブロックを構成する画素は、付加情報が埋め込まれたブロックを復号する際に、相関値を演算するのに用いることが可能である。
【0120】
さらに、本実施の形態では、1フレームをブロックに分割して付加情報を埋め込むようにしたが、各フレームを、ブロックに分割せずに、即ち、各フレームをブロックとして、付加情報を埋め込むことや、複数フレームを1ブロックとして、付加情報を埋め込むことも可能である。
【0121】
また、画素値が、例えば、YUVやRGBなどの複数成分で表現される場合には、そのすべての成分に対して、同一の付加情報との排他的論理和を演算するようにすることもできるし、各成分それぞれに対して、異なる付加情報との排他的論理和を演算するようにすることもできる。
【0122】
さらに、本実施の形態では、ブロックを構成する画素から、五の目格子状に、画素を選択し、その選択画素に、付加情報を埋め込むようにしたが、付加情報を埋め込む画素の選択パターンは、これに限定されるものではない。また、本実施の形態では、ブロックを構成する1/2の画素を選択し、その選択画素の画素値と、付加情報との排他的論理和を演算するようにしたが、このような排他的論理和を演算する対象とする画素も、ブロックを構成する1/2の画素に限定されるものではない。但し、付加情報を埋め込んだ画素の復号にあたっては、上述したように、付加情報が埋め込まれていない画素を用いて相関値を求めるのが望ましく、また、画素どうしの相関は、基本的に、それらの間の空間的または時間的距離が離れるほど小さくなっていく。従って、正確な復号を行う観点からは、付加情報を埋め込む画素として選択する画素は、空間的または時間的に、いわゆる疎らになるように選択するのが望ましい。
【0123】
また、本実施の形態では、選択画素の斜め方向について、順ビット列画素と逆ビット列画素とが交互に並ぶように、順ビット列画素および逆ビット列画素を設定するようにしたが、順ビット列画素および逆ビット列画素は、その他のパターンにしたがって設定することも可能である。
【0124】
さらに、本実施の形態では、選択画素のうちの一部を順ビット列画素とするとともに、残りを逆ビット列画素として、それぞれについて、付加情報との排他的論理和を演算するようにしたが、選択画素のすべてを、順ビット列画素または逆ビット列画素として、付加情報との排他的論理和を演算するようにすることも可能である。
【0125】
また、本実施の形態では、画素について、付加情報との排他的論理和を演算することにより、付加情報を埋め込むようにしたが、画素に対して施す論理演算は、排他的論理和に限定されるものではない。但し、画素に対して施す論理演算は、排他的論理和のように、その演算結果に、同一の演算を施すと、元の値に戻るようなものが望ましい。
【0126】
さらに、付加情報として用いる情報は、特に限定されるものではなく、例えば、画像や、音声、テキスト、コンピュータプログラム、その他のデータを付加情報として用いることが可能である。なお、画像データベース1の画像の一部を付加情報とし、残りを、フレームメモリ31への供給対象とすれば、その残りの部分に、付加情報とされた画像の一部分が埋め込まれるから、画像の圧縮が実現されることになる。
【0127】
【発明の効果】
請求項1に記載の画像処理装置および請求項3に記載の画像処理方法、並びに請求項4に記載の媒体によれば、画像を構成する一部の画素が選択され、その選択された画素のうちの一部の画素について、情報を表すビット列との排他的論理和を演算し、残りの画素について、その情報を表すビット列と逆順のビット列との排他的論理和を演算することにより、画素に、情報が埋め込まれる。従って、画像の相関性を利用することにより、オーバヘッドなしで、元の画像と情報に復号することが可能なデータを得ることができる。
【0128】
請求項5に記載の画像処理装置および請求項10に記載の画像処理方法、並びに請求項11に記載の媒体によれば、情報埋め込み画像を構成する一部の画素が選択され、その選択された画素について、所定のデータとの排他的論理和が演算される。さらに、排他的論理和が演算された画素と、選択された画素以外の画素との間の相関が演算され、その相関に基づいて、選択された画素を復号するための、その画素と排他的論理和を演算するデータが決定され、その決定されたデータに基づいて、選択された画素が復号されるとともに、その画素に埋め込まれた情報が復号される。従って、情報埋め込み画像を、画像の相関性を利用することにより、元の画像と情報に復号することが可能となる。
【0129】
請求項12に記載の画像処理装置によれば、画像を構成する一部の画素が選択され、その選択された画素について、情報との排他的論理和を演算することにより、画素に、情報が埋め込まれ、情報埋め込み画像が出力される。一方、情報埋め込み画像を構成する一部の画素が選択され、その選択された画素について、所定のデータとの排他的論理和が演算される。さらに、排他的論理和が演算された画素と、選択された画素以外の画素との間の相関が演算され、その相関に基づいて、選択された画素を復号するための、その画素と排他的論理和を演算するデータが決定される。そして、その決定されたデータに基づいて、選択された画素が復号されるとともに、その画素に埋め込まれた情報が復号される。従って、情報埋め込み画像を、画像の相関性を利用することにより、オーバヘッドなしで、元
の画像と情報に復号することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像伝送システムの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】符号化対象の画像を示す図である。
【図3】相関性を利用した符号化/復号を説明するための図である。
【図4】図1の埋め込み符号化器3のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図5】図4の埋め込み符号化器3の機能的構成例を示すブロック図である。
【図6】図5の埋め込み符号化器3による埋め込み符号化処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】埋め込み符号化処理を説明するための図である。
【図8】図1の埋め込み復号器6のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図9】図8の埋め込み復号器6の機能的構成例を示すブロック図である。
【図10】図9の埋め込み復号器6による埋め込み復号処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】図10のステップS11,S12、およびS14の処理を説明するための図である。
【図12】図10のステップS15の処理を説明するための図である。
【図13】図5の排他的論理和演算部42における排他的論理和の演算方法を説明するための図である。
【図14】本発明を適用した媒体を説明するための図である。
【符号の説明】
1 画像データベース, 2 付加情報データベース, 3 埋め込み符号化器, 4 記録媒体, 5 伝送媒体, 6 埋め込み復号器, 10 符号化装置, 20 復号装置, 31 フレームメモリ, 32 CPU, 33 プログラムメモリ, 34 出力I/F, 41 ブロック分割部, 42 排他的論理和演算部, 43 符号化画像メモリ, 51 フレームメモリ, 52 出力I/F, 53 CPU, 54 プログラムメモリ, 61 ブロック分割部, 62 排他的論理和演算部, 63 EXORデータ用レジスタ, 64 差分値計算部, 65,66 スイッチ, 67 最小差分値保存用レジスタ, 68 比較器, 69 最適EXORデータ保存用レジスタ, 70 復号付加情報メモリ, 71 復号画像メモリ, 101 コンピュータ, 102 ハードディスク, 103 半導体メモリ, 111 フロッピーディスク, 112 CD-ROM, 113 MOディスク, 114 DVD, 115 磁気ディスク, 116 半導体メモリ, 121 ダウンロードサイト, 122 衛星, 123 コンピュータ, 131 ネットワーク
Claims (12)
- 画像に、情報を埋め込むための処理を行う画像処理装置であって、
前記画像を構成する一部の画素を選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された前記画素のうちの一部の画素について、前記情報を表すビット列との排他的論理和を演算し、残りの画素について、その情報を表すビット列と逆順のビット列との排他的論理和を演算することにより、前記画素に、前記情報を埋め込む演算手段と
を含むことを特徴とする画像処理装置。 - 前記画像を所定のブロックに分割する分割手段をさらに含み、
前記選択手段は、前記ブロックを構成する一部の画素を選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 画像に、情報を埋め込むための処理を行う画像処理方法であって、
前記画像を構成する一部の画素を選択する選択ステップと、
前記選択ステップで選択された前記画素のうちの一部の画素について、前記情報を表すビット列との排他的論理和を演算し、残りの画素について、その情報を表すビット列と逆順のビット列との排他的論理和を演算することにより、前記画素に、前記情報を埋め込む演算ステップと
を含むことを特徴とする画像処理方法。 - 画像に、情報を埋め込む処理を行うためのプログラムをコンピュータに実行させる媒体であって、
前記画像を構成する一部の画素を選択する選択ステップと、
前記選択ステップで選択された前記画素のうちの一部の画素について、前記情報を表すビット列との排他的論理和を演算し、残りの画素について、その情報を表すビット列と逆順のビット列との排他的論理和を演算することにより、前記画素に、前記情報を埋め込む演算ステップと
を含むことを特徴とするプログラムを、前記コンピュータに実行させる媒体。 - 情報が埋め込まれた画像である情報埋め込み画像を、元の画像と情報に復号するための処理を行う画像処理装置であって、
前記情報埋め込み画像を構成する一部の画素を選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された前記画素について、所定のデータとの排他的論理和を演算する演算手段と、
排他的論理和が演算された前記画素と、前記選択手段によって選択された前記画素以外の画素との間の相関を演算する相関計算手段と、
前記相関に基づいて、前記選択手段によって選択された前記画素を復号するための、その画素と排他的論理和を演算するデータを決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定されたデータに基づいて、前記選択手段によって選択された前記画素を復号するとともに、その画素に埋め込まれた前記情報を復号する復号手段と
を含むことを特徴とする画像処理装置。 - 前記演算手段は、前記選択手段によって選択された前記画素のうちの一部の画素について、前記所定のデータを表すビット列との排他的論理和を演算し、残りの画素について、その所定のデータを表すビット列と逆順のビット列との排他的論理和を演算する
ことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。 - 前記情報埋め込み画像を所定のブロックに分割する分割手段をさらに含み、
前記選択手段は、前記ブロックを構成する一部の画素を選択する
ことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。 - 前記相関計算手段は、排他的論理和が演算された前記画素について、その画素の周辺にある画素であって、前記選択手段によって選択された前記画素以外の画素との間の相関を演算する
ことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。 - 前記相関計算手段は、排他的論理和が演算された前記画素について、前記選択手段によって選択された前記画素以外の画素との間の相関の他、既に復号された画素との間の相関も演算する
ことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。 - 情報が埋め込まれた画像である情報埋め込み画像を、元の画像と情報に復号するための処理を行う画像処理方法であって、
前記情報埋め込み画像を構成する一部の画素を選択する選択ステップと、
前記選択ステップで選択された前記画素について、所定のデータとの排他的論理和を演算する演算ステップと、
排他的論理和が演算された前記画素と、前記選択ステップで選択された前記画素以外の画素との間の相関を演算する相関計算ステップと、
前記相関に基づいて、前記選択ステップで選択された前記画素を復号するための、その画素と排他的論理和を演算するデータを決定する決定ステップと、
前記決定ステップで決定されたデータに基づいて、前記選択ステップで選択された前記画素を復号するとともに、その画素に埋め込まれた前記情報を復号する
復号ステップと
を含むことを特徴とする画像処理方法。 - 情報が埋め込まれた画像である情報埋め込み画像を、元の画像と情報に復号する処理を行うプログラムを、コンピュータに実行させる媒体であって、
前記情報埋め込み画像を構成する一部の画素を選択する選択ステップと、
前記選択ステップで選択された前記画素について、所定のデータとの排他的論理和を演算する演算ステップと、
排他的論理和が演算された前記画素と、前記選択ステップで選択された前記画素以外の画素との間の相関を演算する相関計算ステップと、
前記相関に基づいて、前記選択ステップで選択された前記画素を復号するための、その画素と排他的論理和を演算するデータを決定する決定ステップと、
前記決定ステップで決定されたデータに基づいて、前記選択ステップで選択された前記画素を復号するとともに、その画素に埋め込まれた前記情報を復号する
復号ステップと
を含むことを特徴とするプログラムを、前記コンピュータに実行させる媒体。 - 画像に、情報を埋め込み、その情報が埋め込まれた画像である情報埋め込み画像を出力する埋め込み符号化器と、
前記情報埋め込み画像を、元の画像と情報に復号する埋め込み復号器と
を備える画像処理装置であって、
前記埋め込み符号化器は、
前記画像を構成する一部の画素を選択する第1の選択手段と、
前記第1の選択手段によって選択された前記画素について、前記情報との排他的論理和を演算することにより、前記画素に、前記情報を埋め込み、前記情報埋め込み画像を出力する第1の演算手段と
を含み、
前記埋め込み復号器は、
前記情報埋め込み画像を構成する一部の画素を選択する第2の選択手段と、
前記第2の選択手段によって選択された前記画素について、所定のデータとの排他的論理和を演算する第2の演算手段と、
排他的論理和が演算された前記画素と、前記第2の選択手段によって選択された前記画素以外の画素との間の相関を演算する相関計算手段と、
前記相関に基づいて、前記第2の選択手段によって選択された前記画素を復号するための、その画素と排他的論理和を演算するデータを決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定されたデータに基づいて、前記第2の選択手段によって選択された前記画素を復号するとともに、その画素に埋め込まれた前記情報を復号する復号手段と
を含む
ことを特徴とする画像処理装置。
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