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JP4099382B2 - 内径研削加工装置 - Google Patents

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JP4099382B2 JP2002370980A JP2002370980A JP4099382B2 JP 4099382 B2 JP4099382 B2 JP 4099382B2 JP 2002370980 A JP2002370980 A JP 2002370980A JP 2002370980 A JP2002370980 A JP 2002370980A JP 4099382 B2 JP4099382 B2 JP 4099382B2
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Covalent Materials Corp
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内径研削加工装置に係わり、特に管体内径の内面を定圧倣い研削加工する内径研削加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の内径研削加工方法には、NC装置を用いた位置決め切り込み制御による加工方法、あるいは、砥石を内径全体に押し広げて研削するホーニング加工がある。
【0003】
しかしながら、従来のNC装置による位置決め切り込み制御による加工方法では、孔径に対して2方向の自由度が必要となり、装置が大型、高価になる。さらに、ホーニングでは、砥石の形状を管体内径と同等にする必要があり、管体内径の変更に対応するには、砥石形状を都度変える必要がある。
【0004】
また、特許文献1の図4に示されるように、砥石の管径(X軸)方向及び管中心線(Z軸)方向の移動を2個の制御用モータを用いて行う内径研削装置があり、さらに、これらの欠点を解消するために、直線方向と半径方向の移動を行わせる移動軸を、従来のような直行する2つの直線軸ではなく、加工工具の軸中心とほぼ同軸に近いわずかな距離のみ偏位させた1つの直線軸のみとした内径研削装置(特許文献1)がある。
【0005】
しかしながら、この特許文献1に記載の内径研削装置は、管体の位置決め芯出し機構を有するものでないために、特に大形の管体の内径研削に適するものではなく、さらに、2個のモータを用いるため、装置が大型になり、高価である。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−156682号公報(段落番号[0009]、[0013]、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、管体内径に応じて砥石形状を都度変える必要がなく、構造が簡単で安価で、大形管体の内径研削にも適する内径研削装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の1つの態様によれば、回転する管体の内面を研削する砥石が取り付けられた砥石スピンドルと管体内径の基準位置を決める上部位置決め芯出し機構の上芯出コーンとが取り付けられた支持部材と、この支持部材を昇降させる昇降機構と、前記支持部材を水平面内で進退させる1個のシリンダを有する水平移動機構と、下芯出コーンを有する下部位置決め芯出し機構と、管体の外面をチャックし回転させるワーク回転機構とを具備し、前記昇降機構により、前記砥石スピンドルと前記上芯出コーンの昇降を同時に行い、かつ、前記水平機構により、前記砥石スピンドルと前記上芯出コーンを同時に水平面内で移動させて両者の位置を切換え、前記上芯出コーンによる管体の位置決め芯出しと前記砥石スピンドルの管体内面への押付けとを選択的に行なうことを特徴とする内径研削加工装置が提供される。これにより、管体内径に応じて砥石形状を都度変える必要がなく、構造が簡単で安価で、大形管体の内径研削にも適する内径研削装置が実現される。
【0009】
好適な一例では、前記スピンドルが貫通するスピンドルハウジングにエアセンサを設置し、前記砥石の磨耗限界を検知して、スピンドルと管体内面の干渉を防ぐ。これにより、砥石が異常に摩耗しても、管体がスピンドルにより破損されることがない。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる内径研削装置の実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0011】
図1は本発明に係わる内径研削装置の側面を示す概念図、図2はその正面を示す概念図である。
【0012】
図1及び図2に示すように、本発明に係わる内径研削装置1は、回転する管体P、例えばシリカガラス管の内面を研削する砥石2aが取り付けられた砥石スピンドル2と、管体内径の基準位置を決める上部位置決め芯出し機構3の上芯出コーン3aとが取り付けられた支持部材4と、この支持部材4を昇降させる昇降機構5と、支持部材4を水平方向に進退させる1個のシリンダ6aを有する水平移動機構6と、下芯出コーン7aを有する下部位置決め芯出し機構7と、管体Pをチャックし回転させるワーク回転機構8とを具備している。
【0013】
図3及び図4に示すように、上記砥石スピンドル2は、砥石2aと、この砥石2aがコレットチャック2bを介して取り付けられたスピンドル2cとからなり、このスピンドル2cは細長中空形状のハウジング2dで覆われており、このハウジング2dには、エアセンサ2eが設けられている。また、砥石スピンドル2は、支持部材4に取り付けられており、さらに、支持部材4に載置されたスピンドル駆動モータ2fによってベルト2gを介して回転されるようになっている。
【0014】
また、支持部材4には、上部位置決め芯出し機構3が取り付けられており、上芯出コーン3aが、砥石スピンドル2と平行になるように配置されている。
【0015】
上部位置決め芯出し機構3は、上芯出コーン3aと、この上芯出コーン3aがベアリング(図示せず)を介して回転可能に取り付けられ、スプリング(図示せず)によって常時下方に押圧された取り付け部材3bと、この取り付け部材3bを支持する支持リング部材3cからなっている。
【0016】
図5に示すように、支持部材4は、昇降機構5の昇降部材5aに軸支されており、図6及び図7に示すように、昇降部材5aに取り付けられた水平移動機構6の1個のシリンダ6aにより、押引されて、回動し、砥石スピンドル2及び上芯出コーン3aを同時に水平面内で移動可能になっている。
【0017】
図1及び図5に示すように、昇降機構5は、昇降部材5aに軸支された支持部材4を昇降させて、砥石スピンドル2及び上芯出コーン3aを同時に昇降させるものであり、昇降部材5aが昇降自在に支持される支柱5bと、昇降部材5aに螺合して昇降させるボールネジ5cと、このボールネジ5cを回転させる昇降用モータ5dからなっている。
【0018】
図8に示すように、下部位置決め芯出し機構7は、下芯出コーン7aと、この下芯出コーン7aがベアリング7bを介して回転可能に取り付けられ、エアシリンダ7cによって、昇降可能になっている。
【0019】
さらに、図8に示すように、下芯出コーン7aの真上には、上記ワーク回転機構8が設けられており、このワーク回転機構8は管体Pの外面をチャックし、下芯出コーン7aが貫通する貫通孔8bが設けられたチャック8aを有し、チャックされた管体Pを回転させるようになっている。
【0020】
なお、符号9は、装置制御部である。
【0021】
次に本発明に係わる内径研削装置を用いた管体の内径研削方法について、図9に示す加工動作フロー図に従って説明する。
【0022】
図1及び図2に示すように、昇降機構5により昇降部材5aを介して支持部材4を昇降させて、砥石スピンドル2及び上芯出コーン3aが同時に上方、かつ、上芯出コーン3aがワーク回転機構8及び下芯出コーン7aに対向した待機状態で、管体Pをワーク回転機構8に載置する(図9(a))。
【0023】
次に昇降機構5により支持部材4を降下させて、上芯出コーン3aを管体Pの中空部に挿入させ、これと同時に、エアシリンダ7cによって、下芯出コーン7aを上昇させて、ワーク回転機構8を貫通させ、下芯出コーン7aを管体Pの中空部に挿入させ、ワーク回転機構8上で管体Pを微動させて、位置決め芯出しを行なわせ、芯出し後、チャック8aを作動させることにより、管体Pはその外面でワーク回転機構8にチャックされる。(図9(b))。
【0024】
再び、昇降機構5により支持部材4を昇降させて、砥石スピンドル2及び上芯出コーン3aを、同時に上方の待機位置に復帰させ、さらに、下芯出コーン7aを待機位置に降下させる(図9(c))。
【0025】
しかる後、水平移動機構6のシリンダ6aを作動させて、支持部材4を回動させ、砥石スピンドル2及び上芯出コーン3aを同時に水平面内で移動させて、砥石スピンドル2を管体Pの中空部に対向させる(図9(d))。
【0026】
さらに、昇降機構5により支持部材4を降下させて、砥石スピンドル2の砥石2aを研削すべき管体Pの内面(中空部)上端に位置させる(図9(e))。
【0027】
水平移動機構6のシリンダ6aを作動させて、支持部材4を回動させ、砥石スピンドル2及び上芯出コーン3aを同時に水平面内で移動させて、砥石2aは研削されるべき管体Pの中空部上端に、定圧で押し付けられる(図9(f))。
【0028】
さらに、砥石2aを管体Pの中空部に定圧で押し付けた状態で、昇降機構5により昇降部材5aを介して支持部材4を降下させながら、スピンドル駆動モータ2fにより、ベルト2g、スピンドル2cを介して回転される砥石2aにより、ワーク回転機構8によって回転される管体Pの内面が研削される(図9(g))。
【0029】
研削量は、シリンダ6aの吸引量によって正確に制御されるが、万一砥石2aが異常に摩耗しても、砥石スピンドル2のハウジング2dにはエアセンサ2eが取り付けられ、スピンドル2bと管体Pの距離は検知されるので、スピンドル2bと管体Pが干渉して、管体Pが破損されることがない。
【0030】
上記のような研削工程を経て、管体Pの内径研削が行われるが、砥石2aを1個のシリンダ7cによって、定圧で管体中空部に押圧して倣い研削するので、NC装置による切り込み制御を使用せず、装置が簡単で安価になり、また、ホーニングとは異なり、砥石の形状を管体内径と同等にする必要がなく、管体内径の変更に対応して砥石形状を都度変える必要がない。さらに、位置決め芯出し機構3、7を有し、大形管体の内径研削にも適する装置であっても、砥石スピンドル2及び上芯出コーン3aを1個のエアシリンダ7cによって、平面内を移動させるので、構造が簡単になり、装置が安価になる。
【0031】
【発明の効果】
本発明に係わる内径研削装置によれば、管体内径に応じて砥石形状を都度変える必要がなく、構造が簡単で安価で、大形管体の内径研削にも適する内径研削装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる内径研削装置の内径研削装置の側面を示す概念図。
【図2】本発明に係わる内径研削装置の正面を示す概念図。
【図3】本発明に係わる内径研削装置に用いられる砥石スピンドル及び上部位置決め芯出し機構の側面を示す概念図。
【図4】本発明に係わる内径研削装置に用いられる砥石スピンドル及び上部位置決め芯出し機構の正面を示す概念図。
【図5】本発明に係わる内径研削装置に用いられる砥石スピンドル及び上部位置決め芯出し機構の平面を示す概念図。
【図6】本発明に係わる内径研削装置に用いられるエアシリンダの作動状態を示す概念図。
【図7】本発明に係わる内径研削装置に用いられるエアシリンダの作動状態を示す概念図。
【図8】本発明に係わる内径研削装置に用いられるワーク回転部及び下部位置決め芯出し機構の正面を示す概念図。
【図9】本発明に係わる内径研削装置の加工動作フロー図。
【符号の説明】
1 内径研削装置
2 砥石スピンドル
2a 砥石
2b コレットチャック
2c スピンドル
2d ハウジング
2e エアセンサ
2f スピンドル駆動モータ
2g ベルト
3 上部位置決め芯出し機構
3a 上芯出コーン
3b 取り付け部材
3c 支持リング部材
4 支持部材
5 昇降機構
5a 昇降部材
5b 支柱
5c ボールネジ
5d 昇降用モータ
6 水平移動機構
6a シリンダ
7 下部位置決め芯出し機構
7a 下芯出コーン
7b ベアリング
7c エアシリンダ
8 ワーク回転機構
8a チャック
8b 貫通孔
9 装置制御部
P 管体

Claims (2)

  1. 回転する管体の内面を研削する砥石が取り付けられた砥石スピンドルと管体内径の基準位置を決める上部位置決め芯出し機構の上芯出コーンとが取り付けられた支持部材と、この支持部材を昇降させる昇降機構と、前記支持部材を水平面内で進退させる1個のシリンダを有する水平移動機構と、下芯出コーンを有する下部位置決め芯出し機構と、管体の外面をチャックし回転させるワーク回転機構とを具備し、前記昇降機構により、前記砥石スピンドルと前記上芯出コーンの昇降を同時に行い、かつ、前記水平機構により、前記砥石スピンドルと前記上芯出コーンを同時に水平面内で移動させて両者の位置を切換え、前記上芯出コーンによる管体の位置決め芯出しと前記砥石スピンドルの管体内面への押付けとを選択的に行なうことを特徴とする内径研削加工装置。
  2. 請求項1に記載の研削加工装置において、前記スピンドルが貫通するスピンドルハウジングにエアセンサを設置し、前記砥石の磨耗限界を検知して、スピンドルと管体内面の干渉を防ぐことを特徴とする内径研削加工装置。
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