[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP4097487B2 - Phase change recording medium - Google Patents

Phase change recording medium Download PDF

Info

Publication number
JP4097487B2
JP4097487B2 JP2002258897A JP2002258897A JP4097487B2 JP 4097487 B2 JP4097487 B2 JP 4097487B2 JP 2002258897 A JP2002258897 A JP 2002258897A JP 2002258897 A JP2002258897 A JP 2002258897A JP 4097487 B2 JP4097487 B2 JP 4097487B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
recording
protective layer
alloy
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002258897A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JP2003303443A (en
Inventor
道明 篠塚
博之 岩佐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2002258897A priority Critical patent/JP4097487B2/en
Publication of JP2003303443A publication Critical patent/JP2003303443A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4097487B2 publication Critical patent/JP4097487B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、書換え可能なDVR等の相変化型記録層を有する高密度記録用の光記録媒体(相変化型記録媒体)に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にコンパクトディスク(CD)やDVDは、凹ピットの底部および鏡面部からの反射光の干渉により生じる反射率変化を利用して2値信号の記録およびトラッキング信号を検出することにより行われている。近年、CDと再生互換性(互換性)のある媒体として、相変化型の書換え可能なコンパクトディスク(CD−RW:CD−Rewritable)が広く使用されつつあるほか、DVDについても相変化型の書換え可能なDVDが各種提案されている。また、DVDの容量が4.7GBであるのに対して、記録再生波長を390nm〜420nmと短波長化し、開口数NA(Numerical Aperture)を上げて20GB以上の容量とするシステムDVRが提案されている(例えば、ISOM Technical Digest,’00(2000),210)。
【0003】
これら相変化型の書換え可能なCD、DVDおよびDVRは、非晶質と結晶状態の屈折率差によって生じる反射率差および位相差変化を利用して記録情報信号の検出を行う。通常の相変化媒体は、基板上に下部保護層、相変化型記録層、上部保護層、反射層を設けた構造を有し、これら構成層の多重干渉を利用して反射率差および位相差を制御し、CDやDVDとの互換性を持たせることができる。CD−RWにおいては、反射率を15〜25%程度に落とした範囲内ではCDと記録信号および溝信号の互換性が確保でき、反射率の低いことをカバーする増幅系を付加したCDドライブでは再生が可能である。なお、相変化型記録媒体は消去と再記録過程を1つの集束光ビームの強度変調のみによって行うことができるため、CD−RWや書換え可能DVD等の相変化型記録媒体において、記録とは記録と消去を同時に行うオーバーライト(O/W)記録を含む。
【0004】
相変化を利用した情報の記録には、結晶、非晶質またはそれらの混合状態を用いることができ、複数の結晶相を用いることもできるが現在実用化されている書換可え可能相変化型記録媒体は、未記録・消去状態を結晶状態とし、非晶質のマークを形成して記録するのが一般的である。
【0005】
相変化型記録層の材料としてはいずれもカルコゲン元素、即ちS、Se、Teを含むカルコゲナイド系合金を用いることが多い。例えば、GeTe−Sb2 Te3 疑似二元合金を主成分とするGeSbTe系、InTe−Sb2 Te3 疑似二元合金を主成分とするInSbTe系、Sb0.7 Te0.3 共晶合金を主成分とするAgInSbTe系、GeSbTe系などである。このうち、GeTe−Sb2 Te3疑似二元合金に過剰のSbを添加した系、特にGe1Sb2Te4、もしくはGe2Sb2Te5などの金属間化合物近傍組成が主に実用化されている。 これら組成は、金属間化合物特有の相分離を伴わない結晶化を特徴とし、結晶成長速度が速いために初期化が容易で、消去時の再結晶化速度が速い。このため従来から、実用的なオーバーライト(O/W)特性を示す記録層としては、疑似二元合金系や金属間化合物近傍組成が注目されていた(文献Jpn.J.Appl.Phys.,vol.69(1991),p2849、あるいは、SPIE,vol.2514(1995),pp294−301等)。
【0006】
また、従来からGeSbTe三元組成、もしくはこの三元組成を母体として添加元素を含有する記録層組成に関して報告がなされている(特開昭61−258787号公報、同62−53886号公報、同62−152786号公報、特開平1−63195号公報、同1−211249号公報、同1−277338号公報)。しかしながら、このような組成の材料を書換え可能なDVRなどの高密度記録用の光記録媒体へ適用するにはまだ開発が始まったばかりであり、解決しなければならない問題が多々ある。
特に、青色レーザなど短波長の光学系の場合にはビーム出力が低く、そのため記録層にノイズが出やすいという欠点があり、オーバライト(O/W)特性を満足することが難しく、高速高密度記録化における課題となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、その目的は青色レーザなど短波長の低出力光に対しても、ジッタなどのノイズが抑制され、O/W特性が優れ、アーカイバル特性も良好な高密度で記録可能な相変化型記録媒体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る相変化型記録媒体は、基板上に少なくとも第1の記録構成層と樹脂中間層と第2の記録構成層とを設けた層構成からなり、該第1の記録構成層は基板側から順に反射放熱層、第1保護層、第1記録層、第2保護層から構成され、該第2の記録構成層は樹脂中間層側から順に第3保護層、AgまたはAg合金層、第4保護層、第2記録層、第5保護層から構成されており、前記第1記録層と第2記録層が少なくともSbTeを含有し、前記第3保護層の形成成分がIn 2 3 とSnO 2 との混合系組成であり、前記第3保護層の線膨張係数が3.0×10-6〜10×10-6であり、かつ光の透過率を80%以上とすることにより、ジッタなどのノイズが抑制され、O/W特性、アーカイバル特性、高密度記録性能を向上させたものである。
【0009】
すなわち、請求項1の記録媒体は、光照射による結晶とアモルファスの相転移現象を利用した相変化型記録媒体であって、前記構成層が順次構成される。例えば、案内用の溝を形成した基板上にAg合金からなる反射放熱層を設け、第1保護層と第2保護層とを、例えばZnSとSiO2の混合系組成とし、SbTeを主たる構成元素として含有する第1記録層を積層構成した、いわゆる反射放熱層から第2保護層までを第1記録層に記録するための第1の記録構成層として備えている。そして、第2保護層の上にUV樹脂等の透明樹脂にて溝を形成した中間層を介して、さらに線膨張係数が3.0×10-6〜10×10-6で、かつ光の透過率が80%以上の第3保護層と、これと隣接してAgあるいはAg合金層を設け、第4保護層と第5保護層を、例えばZnSとSiO2の混合系組成とし、SbTeを主たる構成元素として含有する第2記録層を積層構成した、いわゆる第3保護層から第5保護層までを第2記録層に記録するための第2の記録構成層として備えた構成となっている。
【0010】
上記のように記録層は2層構成され、各記録層がSbTeを少なくとも含むことにより、小さいマークを形成しやすくして高密度記録への対応を図り、2つの記録層の中間に線膨張係数が3.0×10-6から10×10-6以下で、光透過率が80%以上ある第3保護層と該保護層に隣接してAgあるいはAg合金層を厚さ20nm以下にて形成することにより、放熱性を良くして熱による変形を吸収する。すなわち、記録波長405nm付近で光の透過率、熱伝導率が高いAgあるいはAg合金を用いることによって放熱性をさらに良くしてO/W特性を良くし、かつ高密度での記録を可能とするものである。
【0011】
また、本発明の相変化型記録媒体における前記第3保護層の形成成分をBe 2 3 、あるいはAl23とSiO2との混合系組成、あるいはMgOとSiO2との混合系組成、あるいはIn23とZnOとの混合系組成、あるいはIn23とZnOとSnO2との混合系組成とすることにより、O/W時の熱的体積変化に対応できるようにし、これによってO/W特性が改善され高密度記録が実現されるとともにアーカイバル特性の向上が達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の相変化型記録媒体の一例を示す層構成断面図を模式的に描いたものであり、基板1/反射放熱層2/第1保護層3/第1記録層4/第2保護層5/樹脂中間層6/第3保護層7/AgまたはAg合金層8/第4保護層9/第2記録層10/第5保護層11/接着層12/カバー基板13の構成を有している。図1のような各層の順序は、透明カバー基板13を介して記録再生用の集束光ビーム,例えばレーザ光を各記録層に照射する場合に適している。
【0013】
本発明の相変化型記録媒体における基板1の材料としては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリオレフィンなどの透明樹脂、あるいは透明ガラスを用いることができる。なかでも、ポリカーボネート樹脂はCDにおいて最も広く用いられているなど実績もあり、また安価でもあるため最も好ましい材料である。基板1には通常、記録再生光を案内するピッチ0.8μm以下の溝を設けるが、この溝は必ずしも幾何学的に矩形あるいは台形状の溝である必要はなく、例えばイオン注入などによって、屈折率の異なる導波路のようなものを形成して光学的に溝が形成されていてもよい。
【0014】
次に、本発明の相変化型記録媒体における第1記録層4および第2記録層10の材質は、SbおよびTeを主たる構成元素として含有する合金を主成分とする薄膜からなるものであり、このような合金としては、例えばGe、Sb、Teを構成元素とするものがある。このような構成元素からなる上記各記録層には必要に応じて他の元素を、合計10原子%程度まで添加してもよい。また、各記録層にさらにO、NあるいはSから選ばれる少なくとも一つの元素を0.1原子%以上、5原子%以下添加することにより、記録層の光学定数を微調整することができる。しかし、5原子%を超えて添加することは結晶化速度を低下させ、消去性能を悪化させるので好ましくない。
【0015】
また、オーバーライト(O/W)時の結晶化速度を低下させずに経時安定性を増すため、V、Nb、Ta、Cr、Co、PtあるいはZrから選ばれる少なくとも一種を8原子%以下添加するのが好ましく、より好ましくは0.1原子%以上、5原子%以下である。SbTeに対する、上記添加元素とGeの合計添加量は15原子%以下であることが望ましい。15原子%より過剰に含まれるとSb以外の相分離を誘起してしまう。特に、Ge含有量が3原子%以上、5原子%以下の場合には添加効果が大きい。
【0016】
経時安定性の向上と屈折率の微調整のために、Si、SnあるいはPbの少なくとも一種を5原子%以下添加するのが好ましい。これら添加元素とGeの合計の添加量は15原子%以下が好ましい。なお、Si、SnあるいはPbの各元素は、Geと同じく4配位ネットワークを持った元素である。
【0017】
また、Al、Ga、Inを8原子%以下添加することにより、結晶化温度を上昇させると同時にジッタを低減させたり、記録感度を改善する効果もあるが、偏析も生じやすいため、6原子%以下とするのが好ましい。Al、Ga、Inの各添加量は、Geと合わせた合計添加量として15原子%以下、好ましくは13%以下とすることが望ましい。Agを8原子%以下の量で添加することは、記録感度を改善する上で効果があり、特にGe原子量が5原子%を超える場合に用いれば効果が顕著である。しかし、Agの添加量が8原子%を超えるとジッタを増加させたり、非晶質マークの安定性を損ねるので好ましくない。また、Geと合わせた合計添加量が15原子%を超えると偏析を生じやすいので好ましくない。Agの含有量として最も好ましいのは5原子%以下である。
【0018】
本発明の相変化型記録媒体の第1記録層4および第2記録層10は、相変化型の記録層であり、その厚さは一般的に5nm〜100nmの範囲が好ましい。第1記録層4および第2記録層10の厚みが5nmより薄いと十分なコントラストが得られ難く、また結晶化速度が遅くなる傾向があり、短時間での消去が困難となりやすい。一方、100nmを越すとやはり光学的なコントラストが得にくくなり、またクラックが生じやすくなる。コントラストとしては、DVDなど再生専用ディスクと互換性が取れる必要がある。
【0019】
また、最短マーク長が0.5μm以下となるような高密度記録では、上記記録層は5nm以上、25nm以下が好ましい。5nm未満では反射率が低くなり過ぎ、また膜成長初期の不均一な組成、疎な膜の影響が現れやすいので好ましくない。一方、25nmより厚いと熱容量が大きくなり記録感度が悪くなる他、結晶成長が3次元的になるため、非晶質マークのエッジが乱れジッタが高くなる傾向にある。さらに、第1記録層4および第2記録層10の相変化による体積変化が顕著になり、繰返しオーバーライト(O/W)耐久性が悪くなるので好ましくない。マーク端のジッタおよび繰返しオーバーライト(O/W)耐久性の観点からは20nm以下とすることがより望ましい。
【0020】
各第1記録層4および第2記録層10の密度はバルク密度の80%以上、より好ましくは90%以上であることが望ましい。
第1記録層4および第2記録層10の密度は、スパッタ成膜法においては、成膜時のスパッタガス(Ar等の希ガス)の圧力を低くする、あるいはターゲット正面に近接して基板を配置するなどして記録層に照射される高エネルギーAr量を多くすることが必要である。高エネルギーArは、スパッタのためにターゲットに照射されるArイオンが、一部跳ね返されて基板側に到達するもの、あるいはプラズマ中のArイオンが基板全面のシース電圧で加速されて基板に達するものかのいずれかである。このような高エネルギーの希ガスの照射効果を「atomic peening効果」という。一般的に使用されるArガスでのスパッタでは、atomic peening効果によってArがスパッタ膜に混入される。この混入された膜中のAr量により、atomic peening効果を見積もることができる。すなわち、Ar量が少なければ高エネルギーAr照射効果が少ないことを意味し、密度の疎な膜が形成されやすい。一方、Ar量が多ければ高エネルギーArの照射が激しく、密度は高くなるものの膜中に取り込まれたArが繰返しオーバーライト(O/W)時にvoidとなって析出し、繰返しの耐久性を劣化させる。記録層膜中の適当なAr量は、0.1原子%以上、1.5原子%以下である。さらに、直流スパッタリングよりも高周波スパッタリングを用いた方が、膜中Ar量を少なくして高密度膜が得られるので好ましい。
【0021】
また、本発明の相変化型記録媒体の第1記録層4および第2記録層10は、成膜後の状態は通常、非晶質である。従って、成膜後に各記録層全面を結晶化して初期化された状態(未記録状態)とする必要がある。初期化方法としては、固相でのアニールによる初期化も可能であるが、一旦記録層を溶融させ再凝固時に徐冷して結晶化させる、いわゆる溶融再結晶化による初期化が望ましい。上記各記録層は成膜直後には結晶成長の核がほとんどなく、固相での結晶化は困難であるが、溶融再結晶化によれば少数の結晶核が形成されて後、溶融して結晶成長が主体となって高速で再結晶化が進む。
第1記録層4および第2記録層10における溶融再結晶化による結晶と固相でのアニールによる結晶とは反射率が異なるため、混在するとノイズの原因となる。そして、実際のオーバーライト(O/W)記録の際には、消去部は溶融再結晶化による結晶となるため、初期化も溶融再結晶化により行うのが好ましい。
【0022】
溶融再結晶化による初期化の際、記録層を溶融するのは局所的かつ1ミリ秒程度以下の短時間で行うのがよい。この理由は、溶融領域が広かったり、溶融時間あるいは冷却時間が長過ぎると熱によって各層が破壊されたり、プラスチック基板表面が変形したりするためである。初期化に適した熱履歴を与えるには、波長600〜1000nm程度の高出力半導体レーザー光を長軸100〜300μm、短軸1〜3μmに集束して照射し、短軸方向を走査軸として1〜10m/sの線速度で走査することが望ましい。同じ集束光でも円形に近いと溶融領域が広すぎ、再非晶質化が起きやすく、また多層構成や基板へのダメージが大きく好ましくない。
【0023】
初期化が溶融再結晶化によって行われたことは以下のようにして確認できる。すなわち、該初期化後の媒体に直径約1.5μmより小さいスポット径に集束された記録層を溶融するにたる記録パワーPwの記録光を、直流的に一定線速度で照射する。案内溝がある場合は、その溝もしくは溝間からなるトラックにトラッキングサーボおよびフォーカスサーボをかけた状態で行う。
その後、同じトラック上に消去パワーPe(≦Pw)の消去光を直流的に照射して得られる消去状態の反射率が全く未記録の初期状態の反射率とほとんど同じであれば、該初期化状態は溶融再結晶状態と確認できる。なぜなら、記録光照射により記録層は一旦溶融されており、それを消去光照射で完全に再結晶化した状態は、記録光による溶融と消去光による再結晶化の過程を経ており、溶融再結晶化された状態にあるからである。なお、初期化状態の反射率Riniと溶融再結晶化状態Rcry の反射率がほぼ同じであるとは、(Rini −Rcry )/{(Rini +Rcry )/2}で定義される両者の反射率差が20%以下であることを言う。通常、アニール等の固相結晶化だけでは,その反射率差は20%より大きい。
【0024】
このような本発明の第1記録層4および第2記録層10は、それぞれ図1に示すように、第1記録層4は、第1保護層3と第2保護層5との間に、また第2記録層10は、第4保護層9と第5保護層11との間に挟み込まれた構成となって、基板1表面(溝形成面)上に設けられている。
【0025】
本発明の第1保護層3、第2保護層5、第4保護層9、第5保護層11の各保護層について以下に説明する。
第1の記録構成層100の第1保護層3は第1記録層4と反射放熱層2の相互拡散を防止し、第1記録層4の変形を抑制しつつ、反射放熱層2へ効率的に熱を逃すという機能を併せ持つ。また、第2保護層5は、主として記録時の高温による樹脂中間層6の表面の変形を防止するのに有効である。第2の記録構成層200の第4保護層9は、第2記録層10とAgまたはAg合金層8と第3保護層7に熱を逃がす機能と、第2記録層10とAgまたはAg合金層8の相互拡散を防止する機能を併せ持つ。また、第5保護層11は、反射率の調整と記録時の高温による接着層12とカバー基板13の変形を防止するのに有効である。
【0026】
第1保護層3、第2保護層5、第4保護層9、第5保護層11の材料としては、屈折率、熱伝導率、化学的安定性、機械的強度あるいは密着性等に留意して決定される。上記各保護層を形成する材料としては熱伝導特性が低い方が望ましいが、その目安は1×10-3pJ/(μm・K・nsec)である。なお、このような低熱伝導率材料の薄膜状態の熱伝導率を直接測定するのは困難であり、直接測定に代るものとして熱シミュレーションと実際の記録感度の測定結果から目安を得ることができる。
【0027】
好ましい結果をもたらす低熱伝導率の上記各保護層用材料としては、ZnS、ZnO、TaS2または希土類硫化物のうちの少なくとも一種を50mol%以上、90mol%以下含み、透明性が高く、かつ融点または分解点が1000℃以上の耐熱性化合物とを含む複合誘電体が望ましい。より具体的にはLa、Ce、Nd、Y等の希土類の硫化物を60mol%以上、90mol%以下含む複合誘電体が望ましい。あるいは、ZnS、ZnOもしくは希土類硫化物の組成の範囲を70〜90mol%とすることが望ましい。
これらと混合されるべき、融点または分解点が1000℃以上の耐熱化合物材料としては、Mg、Ca、Sr、Y、La、Ce、Ho、Er、Yb、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Zn、Al、Si、Ge、Pb等の酸化物、窒化物、炭化物やCa、Mg、Li等のフッ化物を用いることができる。
なお、上記酸化物、硫化物、窒化物、炭化物、フッ化物は必ずしも化学量論的組成をとる必要はなく、屈折率等の制御のために組成を制御したり、混合して用いることも有効である。
【0028】
本発明の第1保護層3、第2保護層5、第4保護層9、第5保護層11の各保護層としては、上記留意点および本発明の第1記録層4および第2記録層10を構成する材料との整合性を考慮すると、ZnSとSiOとの混合系組成が最も好ましい。
本発明においては,上記のように各保護層ともZnSとSiO2とを混合したものとしているが、このように同じ材料にすると製造上のコスト低減の面からも有利である。
【0029】
前記各保護層の機能等について、さらに詳述する。
本発明の層構成は、急冷構造と呼ばれる層構成の一種に属する。急冷構造は、放熱を促進して記録層再凝固時の冷却速度を高める層構成を採用することで、非晶質マーク形成の際における再結晶化の問題を回避しつつ、高速結晶化による高消去比を実現する。
【0030】
本発明の第1保護層3および第4保護層9の膜厚は、繰返しオーバーライト(O/W)における耐久性に大きく影響し、特にジッタの悪化を抑制する上でも重要である。膜厚は一般的に5nm以上、30nm以下である。5nm未満では、上記保護層部での熱伝導の遅延効果が不十分で記録感度低下が著しくなり好ましくない。膜厚が30nmより厚いとマーク幅方向の温度分布の十分な平坦化効果が得られないほか、記録時にそれぞれ第2保護層5および第5保護層11の各記録側と放熱層側とで温度差が大きくなり、保護層の両側における熱膨張差から保護層自体が非対称に変形しやすくなる。この繰返しは、保護層内部に微視的塑性変形を蓄積させ、ノイズの増加を招くので好ましくない。
第1保護層3および第4保護層9の詳細な厚さは、記録レーザー光の波長が600〜700nmでは15nm〜25nmが好ましく、波長が350〜600nmでは5〜20nmが好ましく、より好ましくはは5〜15nmである。
【0031】
また、第2の保護層5および第5の保護層11の膜厚は、5nm以上、30nm以下とする必要がある。5nmより薄いと、記録層溶融時の変形等によって破壊されやすく、また放熱効果が大きすぎて記録に要するパワーが不必要に大きくなってしまう。
【0032】
上記のような相変化型記録層材料を用いると、最短マーク長0.3μm以下の高密度記録において低ジッタを実現できるが、本発明者らの検討によれば高密度記録を実現するために短波長のレーザーダイオード(例えば,波長420nm以下)を用いる場合には、上記急冷構造の層構成についても一層の留意が必要になる。特に、波長が500nm以下、開口数NAが0.55以上の小さな集束光ビームを用いた1ビームオーバーライト特性の検討において、マーク幅方向の温度分布を平坦化することが高消去比および消去パワーマージンを広く取るために重要であることが分かった。上記傾向は、波長390〜420nm、NA=0.85前後の光学系を用いた、DVR対応の光学系においても同様である。
【0033】
本発明者らは前記要求に適合するように2層記録構造の相変化型記録媒体の適切な層構成を検討し、光透過性があるとともに放熱性もあり、かつO/Wによる熱変形に耐えられるように第3保護層7を構成し、記録再生特性、特にO/W特性を良好にする設計を行った。
【0034】
前記のような光学系を用いた高密度マーク長変調記録においては、特に熱伝導特性の低いものが第2保護層5として用いられ、好ましくはその膜厚を7nm以上、25nm以下とすることが重要である。このため、第2保護層5上に設けられる第3保護層7は、高熱伝導率であることが必要となり、この構成によって高速記録時に熱が急激に逃げず、かつ熱傾斜ができていることから高速記録が可能となる。第3保護層7は、熱を逃がすとともに樹脂中間層6の表面の変形を防止する機能を有するものである。
【0035】
上記において、熱伝導性のみを考えた場合には、第1保護層3あるいは第4保護層9の熱伝導係数を高くしても放熱効果は促進されるが、あまり放熱が促進されると記録に要する照射パワーが高くなり、記録感度が著しく低下してしまうという問題が生ずるため、低熱伝導率である必要がある。
低熱伝導率の薄膜保護層を用いることにより、記録パワー照射開始時点の数nsec〜数10nsecにおいて記録層から放熱層への熱伝導に時間的な遅延を与え、その後に放熱層への放熱を促進することができるため、保護層の熱伝導特性により必要以上に記録感度を低下させることがない。このような理由から、従来知られているSiO、Ta、Al、AlNあるいはSiN等を主成分とする保護層材料は、それ自身の熱伝導率が高すぎるために単体で使用することは好ましくない。
【0036】
本発明においては、第3保護層7として線膨張係数が3.0×10-6から10×10-6である保護層を形成し、後述のように、さらに放熱効果を向上させるために該保護層と隣接してAgまたはAg合金層(20nm以下)を形成することにより、第2記録層10のO/W特性を良くした。この場合、第3保護層7の光透過率が80%以上であると、第2の記録構成層200の透過率が40%であるとしても、第1の記録構成層100からの反射率として、基板の反射率以上に値がとれるので第1記録層4および第2記録層10のいずれの記録層とも記録再生が可能である。
【0037】
一例として線膨張係数の異なる第3保護層7(InとSnOの混合系組成(ITO))と厚さ10nmのAg層を設けた、本発明の構成からなる相変化型記録媒体の第2記録層10のO/W特性を図2に示した。第3保護層7の線膨張係数が3.0×10-6〜10×10-6で第2記録層10の良好なO/W特性を示している。このことから、第3保護層7の線膨張係数が制御され、AgあるいはAg合金層8の厚さが20nm以下であれば、AgあるいはAg合金層の透過率が80%以上あるので第2の記録構成層200の透過率が40%以上となり、第1の記録構成層100の記録再生も十分可能となる。
【0038】
第3保護層7としてBe23を用いて、上記特性を少なくとも満足する条件で保護層を形成すると、Be23は熱伝導率が高いので、第2記録層10で記録される際に発生する熱がAgおよびAg合金層を経由して、第3保護層7で放熱される。これによって、急激な冷却が必要とされる相変化材料SbTeを主成分とする記録層は最適な急冷状態となり、小さなアモルファスマークが形成可能となる。
【0039】
また、第3の保護層7としてAl23とSiO2との混合系組成、MgOとSiO2との混合系組成、In23とZnOとの混合系組成、In23とSnO2との混合系(ITO)組成あるいはIn23とZnOとSnO2との混合系組成を用いて保護層を形成すると、保存性(アーカイバル特性)が良好となる。特に、樹脂中間層の材料中に塩素等が微量でもあるとAgまたはAg合金層だけでなく記録層まで侵食されてしまうので、保存性の良好な材料選定が必要となる。本発明ではアーカイバル保存性に注目して第3保護層7の選定を行った結果、上記材料が良好な特性を示した。
【0040】
しかし、第2の記録構成層200の放熱性としては、前述のように第3保護層7の放熱性だけでは不十分でAgおよびAg合金層8が熱の放熱性を改善して、特にSbTeをべースにした記録層では熱の最初の急冷性がアモルファスマークを形成するので、AgおよびAg合金層8と第3保護層7とを組み合わせた構成とすることにより、高密度とO/W特性と保存性が改善される。
以下に、放熱機能を担う反射放熱層2とAgまたはAg合金層8についてそれぞれ説明する。
【0041】
反射放熱層2はとりわけ高熱伝導率の材料とすることにより、消去比および消去パワーマージンを改善できる。検討の結果、広い消去パワー範囲において本発明の記録層が持つ良好な消去特性を発揮させるには、単に膜厚方向の温度分布や時間変化のみならず膜面方向(記録ビーム走査方向に対して垂直方向)の温度分布をできるだけ平坦化できるような層構成を用いるのが好ましい。本発明においては、非常に高熱伝導率で300nm以下の薄い反射放熱層2を用いて、横方向の放熱効果を促進するのが特徴である。
一般には薄膜の熱伝導率はバルク状態の熱伝導率と大きく異なり、小さくなっているのが普通である。特に、40nm未満の薄膜では成長初期の島状構造の影響で熱伝導率が1桁以上小さくなる場合があり好ましくない。さらに、成膜条件によって結晶性や不純物量が異なり、これによって同じ組成でも熱伝導率が異なる要因になる。
【0042】
第1の記録構成層100の反射放熱層2における放熱は、反射放熱層2の厚みを厚くしても達成できるが、反射放熱層2の厚みが300nmを超えると第1記録層4膜面方向よりも膜厚方向の熱伝導が顕著になり、膜面方向の温度分布改善効果が得られない。また、反射放熱層2自体の熱容量が大きくなり、反射放熱層2ばかりでなく、ひいては第1記録層4の冷却に時間がかかるようになって非晶質マークの形成が阻害される。最も好ましいのは、高熱伝導率の反射放熱層2を薄く設けて横方向への放熱を選択的に促進することである。従来用いられていた急冷構造は、膜厚方向の1次元的な熱の逃げにのみ注目し、第1記録層4から反射放熱層2に早く熱を逃すことのみを意図しており、この平面方向の温度分布の平坦化に十分な留意が払われていなかった。
【0043】
本発明に適した反射放熱層2の材料としてはAgまたはAg合金、Cu合金、Al合金等が挙げられる。
Ag合金としては、後述のAgまたはAg合金層8に用いられると同様のAg合金が挙げられる。Ag合金を反射放熱層2として用いる場合、好ましい膜厚は30nm以上、200nm以下である。30nm未満では純Agでも放熱効果は不十分である。200nmを超えると熱が水平方向より垂直方向に逃げて水平方向の熱分布改善に寄与しないし、不必要な厚膜は生産性を低下させる。また、膜表面の微視的な平坦性も悪くなる。
【0044】
Cu合金としては、例えばCuを0.3重量%以上、5.0重量%以下含有するAl−Cu系合金がある。特に、ZnSとSiO2との混合系組成とTa25とを組み合わせた2層構成保護層とする場合には、Cuを0.5重量%以上、4.0重量%以下含有するAl−Cu系合金が耐食性、密着性、高熱伝導率の全てをバランス良く満足する反射放熱層として望ましい。また、Siを0.3重量%以上、0.8重量%以下、Mgを0.3重量%以上、1.2重量%以下含有するAl−Mg−Si系合金も有効である。
【0045】
Al合金としては、例えばAlにTa、Ti、Co、Cr、Si、Sc、Hf、Pd、Pt、Mg、Zr、MoあるいはMnを0.2原子%以上、2原子%以下含む合金はなどがあり、これらは添加元素濃度に比例して体積抵抗率が増加し、また耐ヒロック性が改善され、耐久性、体積抵抗率、成膜速度等考慮して用いることができる。Al合金に関しては、添加不純物量0.2原子%未満では成膜条件にもよるが、耐ヒロック性は不十分であることが多い。また、2原子%より多いと上記の低抵抗率が得られにくい。経時安定性をより重視する場合には添加成分としてはTaが好ましい。
【0046】
上記Al合金を反射放熱層2として用いる場合、好ましい膜厚は150nm以上、300nm以下である。150nm未満では純Alでも放熱効果は不十分である。前記のように300nmを超えると熱が水平方向より垂直方向に逃げて水平方向の熱分布改善に寄与しないし、反射放熱層そのものの熱容量が大きく、そのため記録層の冷却速度が遅くなってしまう。また、膜表面の微視的な平坦性も悪くなる。
【0047】
次にAgまたはAg合金層8について説明する。
本発明の第2記録層10はTm近傍での再凝固時の結晶成長が再結晶化の律速になっている。Tm近傍での冷却速度を極限まで大きくして非晶質マークおよびそのエッジの形成を確実かつ明確なものとするには、超急冷構造が有効であり、かつ膜面方向の温度分布の平坦化で、もともとTm近傍で高速消去可能であったものがより高消去パワーまで確実に再結晶化による消去を確保できる。このため、いわゆる「第3保護層7での熱伝導遅延効果を考慮した超急冷構造」を本発明に係る第2の記録構成層200に適用すると、従来のGeTe−Sb2Te3記録層に比べて一層効果がある。
【0048】
このような超急冷のための放熱構成層としてAgまたはAg合金層8が用いられる。AgまたはAg合金層8の形成する場合については製膜時のデポレート反射放熱層2よりも遅くして膜厚不均一性をなくして形成する。AgまたはAg合金層8の膜厚は、5nm以上、20nm以下が望ましい。5nm以下はデポレートを遅くしても不均一になる。
Ag合金としては、AgにCu、Ti、V、Ta、Nb、W、Co、Cr、Si、Ge、Sn、Sc、Hf、Pd、Rh、Au、Pt、Mg、Zr、MoあるいはMnを0.2原子%以上、5原子%以下含む合金も望ましい。経時安定性をより重視する場合には添加成分としてはTi、Mgが好ましい。
【0049】
本発明者らは前記反射放熱層2およびAgまたはAg合金層8における、Alへの添加元素あるいはAgへの添加元素は、その添加元素濃度に比例して体積抵抗率が増加することを確認している。一方、不純物の添加は一般的に結晶粒径を小さくし、粒界の電子散乱を増加させて熱伝導率を低下させると考えられる。添加不純物量を調節することは、結晶粒径を大きくすることで材料本来の高熱伝導率を得るために必要である。
【0050】
なお、反射放熱層2およびAgまたはAg合金層8は通常スパッタ法や真空蒸着法で形成されるが、ターゲットや蒸着材料そのものの不純物量もさることながら、成膜時に混入する水分や酸素量も含めて全不純物量を2原子%以下とする必要がある。このためにプロセスチャンバの到達真空度は1×10-3Pa以下とすることが望ましい。また、10-4Paより悪い到達真空度で成膜する場合には、、成膜レートを1nm/秒以上、好ましくは10nm/秒以上として不純物が取り込まれるのを防ぐことが望ましい。あるいは、意図的な添加元素を1原子%より多く含む場合は、成膜レートを10nm/秒以上として付加的な不純物混入を極力防ぐことが望ましい。
【0051】
成膜条件は不純物量とは無関係に結晶粒径に影響を及ぼす場合もある。例えば、AlにTaを2原子%程度混入した合金膜は、結晶粒の間に非晶質相が混在するが結晶相と非晶質相の割合は成膜条件に依存する。また、低圧でスパッタするほど結晶部分の割合が増え、体積抵抗率が下がり、熱伝導率が増加する。
膜中の不純物組成あるいは結晶性は、スパッタに用いる合金ターゲットの製法やスパッタガス(Ar、Ne、Xe等)にも依存する。このように薄膜状態の体積抵抗率は、金属材料、組成のみによっては決まらない。高熱伝導率を得るためには、上記のように不純物量を少なくするのが望ましいが、一方でAlやAgの純金属は耐食性や耐ヒロック性に劣る傾向があるため、両者のバランスを考慮して最適組成を決める必要がある。
【0052】
さらなる高熱伝導と高信頼性をえるために反射放熱層2およびAgまたはAg合金層8を多層化することも有効である。この場合、少なくとも1層は全層膜厚の50%以上の膜厚を有する前記高熱伝導性材料(低体積抵抗率材料)からなり、実質的に放熱効果に寄与し、他の層が耐食性や保護層との密着性、耐ヒロック性の改善に寄与するように構成される。
より具体的には、金属中最も高熱伝導率および低体積抵抗率であるAgを用いた場合に、Agに隣接する保護層中にS(硫化物等)を含むと相性が悪くて、硫化による腐食を起こしやすく、繰返しオーバーライト(O/W)した場合の劣化がやや速いという傾向がある。また、高温高湿の加速試験環境下で腐食を生じやすい傾向がある。そこで、低体積抵抗率材料としてAgまたはAg合金を用いる際には、隣接保護層との間に界面層としてAlを主成分とする合金層を1nm以上、100nm以下設けることも有効である。この厚さを5nm以上とすれば、層が島状構造とならず均一に形成されやすい。
【0053】
上記Al合金としては前述と同様に、例えばTa、Ti、Co、Cr、Si、Sc、Hf、Pd、Pt、Mg、Zr、MoまたはMnを0.2原子%以上、2原子%以下含むAl合金が挙げられる。界面層の厚さは1nm未満では保護効果が不十分で、100nmを超えると放熱効果が犠牲になる。
【0054】
さらに、Ag合金反射層とAl合金界面層を用いる場合、AgとAlは比較的相互拡散しやすい組み合わせであるので、Al表面を1nmより厚く酸化して界面酸化層を設けることが一層好ましい。尚、界面酸化層が5nm、特に10nmを越えるとそれが熱抵抗となり本来の趣旨である極めて放熱性の高い反射放熱層としての機能が損なわれるので好ましくない。
【0055】
本発明において良好な特性を示す高熱伝導率の反射放熱層2、およびAgまたはAg合金層8を規定するために、それぞれの熱伝導率を直接測定することも可能であるが、その熱伝導の良否を電気抵抗を利用して見積もることができる。金属膜のように電子が熱もしくは電気伝導を主として司る材料においては熱伝導率と電気伝導率は良好な比例関係があるためである。薄膜の電気抵抗は、その膜厚や測定領域の面積で規格化された抵抗率値で表す。体積抵抗率と面積抵抗率は、通常の4探針法で測定でき、JIS K 7194によって規定されている。本法により、薄膜の熱伝導率そのものを実測するよりもはるかに簡便かつ再現性の良いデータが得られる。
【0056】
本発明において好ましい反射放熱層2、およびAgまたはAg合金層8の特性としては、体積抵抗率が20nΩ・m以上、150nΩ・m以下であり、より好ましくは20nΩ・m以上、100nΩ・m以下である。体積抵抗率20nΩ・m未満の材料は薄膜状態では実質的に得にくい。体積抵抗率150nΩ・mより体積抵抗率が大きい場合でも、例えば300nmを超える厚膜とすれば面積抵抗率を下げることはできるが、本発明者らの検討によれば、このような高体積抵抗率材料で面積抵抗率のみ下げても十分な放熱効果は得られなかった。厚膜では単位面積当たりの熱容量が増大してしまうためと考えられる。また、このような厚膜では成膜に時間がかかり、材料費も増えるため製造コストの観点から好ましくないばかりでなく、さらに膜表面の微視的な平坦性も悪くなってしまう。膜厚300nm以下で面積抵抗率0.2以上、0.9Ω/□以下が得られるような低体積抵抗率材料を用いるのが好ましく、0.5Ω/□が最も好ましい。AgまたはAg合金層8の場合は、透過率の関係から20nm以下が望ましい。
【0057】
反射放熱層2あるいはAgまたはAg合金層8の前記多層化については、高体積抵抗率材料と低体積抵抗率材料を組み合わせて所望の膜厚で所望の面積抵抗率を得るためにも有効である。合金化による体積抵抗率調節は、合金ターゲットの使用によりスパッタ工程を簡素化できるが、ターゲット製造コスト、ひいては媒体の原材料比を上昇させる要因にもなる。従って、純Alや純Agの薄膜と上記添加元素そのものの薄膜を多層化して所望の体積抵抗率を得ることも有効である。層数が3層程度までであれば初期の装置コストは増加するものの、個々の媒体コストはかえって抑制できる場合がある。反射放熱層2を複数の金属膜からなる多層反射放熱層とし、全膜厚を40nm以上、300nm以下とし、多層反射放熱層の厚さの50%以上が体積抵抗率20nΩ・m以上、150nΩ・m以下の金属薄膜層(多層であってもよい)とするのが好ましい。
【0058】
次に、図1に示すようにカバー基板13を設ける構成で、高NAの対物レンズを用いる場合には、カバー基板13の厚さは0.3mm以下、より好ましくは0.06〜0.20mmの厚さが要求されるため、シート状であることが好ましい。材料としては、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられるが、光学特性、コストの点で優れるポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂が好ましい。上記透明シートを用いて薄型基板を形成する方法としては、紫外線硬化性樹脂あるいは透明な両面粘着シートを介して、透明シートを貼りつける方法が挙げられる。また、紫外線硬化性樹脂を保護層上に塗布してこれを硬化させて薄型基板を形成してもよい。
【0059】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。ただし、本発明はなんら実施例に限定されるものではない。
【0060】
参考例1
図3に示す層構成で、ポリカーボネート製基板21上に、反射放熱層22(AgCuPtPd)、第1保護層23(ZnSSiO2)、第1記録層24(Ag5In5Sb65Te25)、第2保護層25(ZnSSiO2)、樹脂中間層26(ポリカーボネート)、第3保護層27(Be23)、AgまたはAg合金層28(AgCuPtPd)、第4保護層29(ZnSSiO2)、第2記録層30(Ge5Ag2Sb70Te23)、第5保護層31(ZnSSiO2)、接着層32(アクリル系両面接着)、カバー基板33(ポリカーボネート)からなる各層を形成して評価用相変化型記録媒体を作製した。なお、ポリカーボネート製樹脂中間層26とアクリル系両面接着層32以外はスパッタ法により厚さを制御しながら基板21側から順次各層を形成して作製した。
【0061】
なお、各構成層の厚さは下記の通りに制御して作製した。
基板21:1.1mm、反射放熱層22:120nm、第1保護層23:10nm、第1記録層24:10nm、第2保護層25:100nm、樹脂中間層26:30μm、第3保護層27:120nm、AgまたはAg合金層28:10nm、第4保護層29:10nm、第2記録層30:6nm、第5保護層31:100nm、、接着層32:アクリル系両面粘着を使用、カバー基板33:60μm。
【0062】
参考例2
参考例1において、第3保護層27の材質をBe23からAl23とSiO2の混合系組成に変えたほかは、参考例1の構成と厚さとを全く同様にして評価用相変化型記録媒体を作製した。
【0063】
参考例3
参考例1において、第3保護層27の材質をBe23からMgOとSiO2の混合系組成に変えたほかは、実施例1の構成と厚さとを全く同様にして評価用相変化型記録媒体を作製した。
【0064】
参考例4
参考例1において、第3保護層27の材質をBe23からIn23とZnOの混合系組成に変えたほかは、参考例1の構成と厚さとを全く同様にして評価用相変化型記録媒体を作製した。
【0065】
参考例5
参考例1において、第3保護層27の材質をBe23からIn23とZnOとSnOの混合系組成に変えたほかは、参考例1の構成と厚さとを全く同様にして評価用相変化型記録媒体を作製した。
【0066】
比較例1
参考例1において、第3保護層27の材質をBe23からZnSSiO2とに変えたほかは、参考例1の構成と厚さとを全く同様にして評価用相変化型記録媒体を作製した。
【0067】
前記参考例1〜5および比較例1における評価用相変化型記録媒体の各層の構成材料をまとめて表1に示す。
【0068】
【表1】

Figure 0004097487
【0069】
<評価>上記参考例1〜5および比較例1で作製した評価用相変化型記録媒体について、波長402nm、開口数NA0.85の光学系を用いて集束光ビームを照射し、線速:6m/s、0.130μm/bitの条件で、初期ジッタ(Jitter)、アーカイバル特性、O/W特性を評価した。結果を表2に示す。
【0070】
【表2】
Figure 0004097487
【0071】
評価判断基準は下記による。
アーカイバル特性:80℃、85%(RH)の保存でジッタ(Jitter)上昇が20%に以上となる時間(H)。
O/W特性:オーバーライト(O/W)によるジッタ(Jitter)上昇が20%に到達したオーバーライト(O/W)回数(回)。
【0072】
上記評価試験の結果、参考例1〜5の評価用相変化型記録媒体はいずれも優れたアーカイバル特性(1000H〜2000H)、O/W特性(10000回〜20000回)を示し、比較例のそれぞれの特性100H(アーカイバル特性)、1000回(O/W特性)に較べていずれも10倍以上の性能を示した。
【0073】
【発明の効果】
本発明の、基板上に少なくとも第1の記録構成層と樹脂中間層と第2の記録構成層とを設けた層構成とし、該第1の記録構成層は基板側から順に反射放熱層、第1保護層、第1記録層、第2保護層から構成し、該第2の記録構成層は樹脂中間層側から順に第3保護層、AgまたはAg合金層、第4保護層、第2記録層、第5保護層から構成し、前記第1記録層と第2記録層が少なくともSbTeを含有し、前記第3保護層の線膨張係数が3.0×10-6〜10×10-6であり、かつ光の透過率が80%以上とする構成により、ジッタなどのノイズが発生せず、優れたO/W特性、アーカイバル特性、高密度記録性能を発揮する相変化型記録媒体が提供される。
また、本発明の前記第3保護層の形成成分をBe23、あるいはAl23とSiO2との混合系組成、あるいはMgOとSiO2との混合系組成、あるいはIn23とZnOとの混合系組成、あるいはIn23とSnO2との混合系(ITO)組成、あるいはIn23とZnOとSnO2との混合系組成とすることによってO/W時の熱的体積変化に対応できるようにし、これによってアーカイバル特性が良好で、かつO/W特性が改善された高密度記録の可能な相変化型記録媒体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の相変化型記録媒体を説明するための一例を示す層構成断面図である。
【図2】本発明の実施の形態における第3保護層7の線膨張係数と第2記録層10のO/W回数との関係を示す図である。
【図3】本発明の実施例における評価用相変化型記録媒体の層構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 反射放熱層
3 第1保護層
4 第1記録層
5 第2保護層
6 樹脂中間層
7 第3保護層
8 AgまたはAg合金層
9 第4保護層
10 第2記録層
11 第5保護層
12 接着層
13 カバー基板
21 基板(ポリカーボネート)
22 反射放熱層(AgCuPtPd)
23 第1保護層(ZnSSiO2
24 第1記録層(Ag5In5Sb65Te25
25 第2保護層(ZnSSiO2
26 樹脂中間層(ポリカーボネート)
27 第3保護層(Be23
28 AgまたはAg合金層(AgCuPtPd)
29 第4保護層(ZnSSiO2
30 第2記録層(Ge5Ag2Sb70Te23
31 第5保護層(ZnSSiO2
32 接着層(アクリル系両面接着)
33 カバー基板(ポリカーボネート)
100 第1の記録構成層
200 第2の記録構成層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an optical recording medium (phase change recording medium) for high density recording having a phase change recording layer such as a rewritable DVR.
[0002]
[Prior art]
In general, a compact disc (CD) or DVD is performed by recording a binary signal and detecting a tracking signal using a change in reflectance caused by interference of reflected light from the bottom and mirror surface of a concave pit. In recent years, phase-change-type rewritable compact discs (CD-RW: CD-Rewritable) are being widely used as media that have playback compatibility (compatibility) with CDs. Various possible DVDs have been proposed. Also, a system DVR has been proposed in which the recording / reproducing wavelength is shortened to 390 nm to 420 nm and the numerical aperture NA (Numerical Aperture) is increased to a capacity of 20 GB or more, whereas the capacity of the DVD is 4.7 GB. (For example, ISO Technical Digest, '00 (2000), 210).
[0003]
These phase-changeable rewritable CDs, DVDs, and DVRs detect a recording information signal by using a reflectance difference and a phase difference change caused by a difference in refractive index between an amorphous state and a crystalline state. A typical phase change medium has a structure in which a lower protective layer, a phase change recording layer, an upper protective layer, and a reflective layer are provided on a substrate, and reflectivity difference and phase difference using multiple interference of these constituent layers. Can be made compatible with CDs and DVDs. In the CD-RW, the compatibility of the CD with the recording signal and the groove signal can be ensured within the range where the reflectance is reduced to about 15 to 25%, and the CD drive with an amplification system that covers the low reflectance is added. Playback is possible. Since the phase change type recording medium can perform the erasing and re-recording processes only by intensity modulation of one focused light beam, recording in a phase change type recording medium such as a CD-RW or a rewritable DVD is recording. And overwrite (O / W) recording that simultaneously performs erasure.
[0004]
For recording information using phase change, crystalline, amorphous or mixed state can be used, and multiple crystalline phases can be used, but rewritable phase change type currently in practical use In general, recording media are recorded in an amorphous state by forming an unrecorded / erased state in a crystalline state.
[0005]
As the material for the phase change recording layer, chalcogen elements, that is, chalcogenide alloys containing S, Se, and Te are often used. For example, a GeSbTe system mainly composed of a GeTe-Sb 2 Te 3 pseudo binary alloy, an InSbTe system mainly composed of an InTe-Sb 2 Te 3 pseudo binary alloy, and an Sb 0.7 Te 0.3 eutectic alloy as a main component. AgInSbTe system, GeSbTe system and the like. Among these, GeTe-Sb 2 Te 3 pseudo-binary alloys added with excess Sb, especially Ge 1 Sb 2 Te 4 or Ge 2 Sb 2 Te 5 and other near-intermetallic compound compositions have been mainly put into practical use. ing. These compositions are characterized by crystallization without phase separation peculiar to an intermetallic compound. Since the crystal growth rate is high, initialization is easy and recrystallization rate at the time of erasure is high. For this reason, conventionally, as a recording layer exhibiting a practical overwrite (O / W) characteristic, a pseudo binary alloy system or a composition near an intermetallic compound has been attracting attention (references Jpn. J. Appl. Phys., vol.69 (1991), p2849, or SPIE, vol.2514 (1995), pp294-301, etc.).
[0006]
Further, a GeSbTe ternary composition or a recording layer composition containing an additive element based on this ternary composition has been reported (Japanese Patent Laid-Open Nos. 61-258787, 62-53886, 62). -152786, JP-A-1-63195, 1-211249, 1-2277338). However, in order to apply a material having such a composition to an optical recording medium for high-density recording such as rewritable DVR, development has just started and there are many problems to be solved.
In particular, in the case of a short wavelength optical system such as a blue laser, the beam output is low, so that there is a drawback that noise tends to occur in the recording layer, and it is difficult to satisfy the overwrite (O / W) characteristics, and high speed and high density. It is an issue in recording.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and its purpose is to suppress noise such as jitter, excellent O / W characteristics, and archival characteristics even for low output light with a short wavelength such as a blue laser. Another object of the present invention is to provide a phase change type recording medium capable of recording at a high density.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, a phase change recording medium according to the present invention comprises a layer structure in which at least a first recording structure layer, a resin intermediate layer, and a second recording structure layer are provided on a substrate, The first recording constituent layer is composed of a reflective heat dissipation layer, a first protective layer, a first recording layer, and a second protective layer in order from the substrate side, and the second recording constituent layer is third protective in order from the resin intermediate layer side. Layer, an Ag or Ag alloy layer, a fourth protective layer, a second recording layer, and a fifth protective layer, wherein the first recording layer and the second recording layer contain at least SbTe, and the third protective layer Is a mixed composition of In 2 O 3 and SnO 2 , the linear expansion coefficient of the third protective layer is 3.0 × 10 −6 to 10 × 10 −6 , and light transmittance By setting the ratio to 80% or more, noise such as jitter is suppressed, O / W characteristics, archival characteristics, high density It is obtained by improving the recording performance.
[0009]
That is, the recording medium of claim 1 is a phase change type recording medium using a phase transition phenomenon between crystal and amorphous by light irradiation, and the constituent layers are sequentially formed. For example, a reflective heat radiation layer made of an Ag alloy is provided on a substrate on which a guide groove is formed, and the first protective layer and the second protective layer have, for example, a mixed composition of ZnS and SiO 2 , and SbTe is a main constituent element. The first recording layer for recording on the first recording layer is provided from the so-called reflective heat dissipation layer to the second protective layer in which the first recording layer contained as a layer is laminated. The linear expansion coefficient is 3.0 × 10 −6 to 10 × 10 −6 , and light is transmitted through an intermediate layer in which grooves are formed of a transparent resin such as UV resin on the second protective layer. A third protective layer having a transmittance of 80% or more and an Ag or Ag alloy layer adjacent thereto are provided, and the fourth protective layer and the fifth protective layer have, for example, a mixed composition of ZnS and SiO 2 , and SbTe is formed. The second recording layer containing the main recording element is laminated, so that the so-called third protective layer to fifth protective layer are provided as a second recording constituent layer for recording on the second recording layer. .
[0010]
As described above, the recording layer is composed of two layers, and each recording layer contains at least SbTe, thereby facilitating the formation of a small mark to cope with high-density recording, and a linear expansion coefficient between the two recording layers. A third protective layer having a light transmittance of 80% or more and an Ag or Ag alloy layer adjacent to the protective layer and having a thickness of 20 nm or less is 3.0 × 10 −6 to 10 × 10 −6 or less. This improves heat dissipation and absorbs deformation caused by heat. That is, by using Ag or an Ag alloy having a high light transmittance and thermal conductivity in the vicinity of a recording wavelength of 405 nm, heat dissipation is further improved, O / W characteristics are improved, and high-density recording is possible. Is.
[0011]
The mixing system the composition of the formation component of the third protective layer in a phase change type recording medium of the present invention Be 2 O 3, or mixtures based composition of Al 2 O 3 and SiO 2, or MgO and SiO 2, or in 2 mixed system composition of O 3 and ZnO, Oh Rui by a mixed system composition of in 2 O 3 and ZnO and SnO 2, and to accommodate thermal volume change during O / W, As a result, O / W characteristics are improved, high-density recording is realized, and archival characteristics are improved.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below. FIG. 1 schematically shows a cross-sectional view of a layer structure showing an example of a phase change type recording medium of the present invention. Substrate 1 / reflective heat dissipation layer 2 / first protective layer 3 / first recording layer 4 / Second protective layer 5 / resin intermediate layer 6 / third protective layer 7 / Ag or Ag alloy layer 8 / fourth protective layer 9 / second recording layer 10 / fifth protective layer 11 / adhesive layer 12 / cover substrate 13 It has a configuration. The order of the layers as shown in FIG. 1 is suitable when each recording layer is irradiated with a focused light beam for recording / reproducing, for example, laser light, through the transparent cover substrate 13.
[0013]
As a material of the substrate 1 in the phase change recording medium of the present invention, a transparent resin such as polycarbonate, acrylic resin, polyolefin, or transparent glass can be used. Of these, polycarbonate resin is the most preferred material because it has a track record of being most widely used in CD and is inexpensive. The substrate 1 is usually provided with grooves having a pitch of 0.8 μm or less for guiding the recording / reproducing light. However, the grooves are not necessarily geometrically rectangular or trapezoidal grooves, and are refracted by, for example, ion implantation. Optical waveguides may be formed by forming waveguides having different rates.
[0014]
Next, the material of the first recording layer 4 and the second recording layer 10 in the phase change recording medium of the present invention is a thin film mainly composed of an alloy containing Sb and Te as main constituent elements, Examples of such an alloy include those containing Ge, Sb, and Te as constituent elements. If necessary, other elements may be added to each recording layer made of such constituent elements up to a total of about 10 atomic%. Further, the optical constant of the recording layer can be finely adjusted by adding at least one element selected from O, N or S to each recording layer in an amount of 0.1 atomic% to 5 atomic%. However, it is not preferable to add more than 5 atomic% because the crystallization speed is lowered and the erasing performance is deteriorated.
[0015]
In addition, at least one selected from V, Nb, Ta, Cr, Co, Pt or Zr is added in an amount of 8 atomic% or less in order to increase the temporal stability without reducing the crystallization rate during overwrite (O / W). More preferably, it is 0.1 atomic% or more and 5 atomic% or less. The total amount of the additive element and Ge added to SbTe is preferably 15 atomic% or less. If it is contained in excess of 15 atomic%, phase separation other than Sb is induced. In particular, when the Ge content is 3 atomic% or more and 5 atomic% or less, the effect of addition is large.
[0016]
In order to improve stability over time and finely adjust the refractive index, it is preferable to add at least one of Si, Sn, or Pb in an amount of 5 atomic% or less. The total addition amount of these additive elements and Ge is preferably 15 atomic% or less. Each element of Si, Sn, or Pb is an element having a tetracoordinate network like Ge.
[0017]
Further, by adding 8 atomic% or less of Al, Ga, and In, there is an effect of increasing the crystallization temperature and simultaneously reducing jitter and improving the recording sensitivity, but segregation is likely to occur, so 6 atomic%. The following is preferable. Each addition amount of Al, Ga, In is 15 atomic% or less, preferably 13% or less as a total addition amount combined with Ge. Adding Ag in an amount of 8 atomic% or less is effective in improving the recording sensitivity, and the effect is particularly remarkable when it is used when the Ge atomic weight exceeds 5 atomic%. However, if the addition amount of Ag exceeds 8 atomic%, it is not preferable because it increases jitter and impairs the stability of the amorphous mark. Moreover, since it is easy to produce segregation when the total addition amount combined with Ge exceeds 15 atomic%, it is not preferable. The most preferable Ag content is 5 atomic% or less.
[0018]
The first recording layer 4 and the second recording layer 10 of the phase change recording medium of the present invention are phase change recording layers, and the thickness is generally preferably in the range of 5 nm to 100 nm. If the thickness of the first recording layer 4 and the second recording layer 10 is less than 5 nm, it is difficult to obtain sufficient contrast, and the crystallization speed tends to be slow, so that erasure in a short time is likely to be difficult. On the other hand, if it exceeds 100 nm, it is difficult to obtain optical contrast, and cracks are likely to occur. The contrast needs to be compatible with a read-only disc such as a DVD.
[0019]
In high-density recording where the shortest mark length is 0.5 μm or less, the recording layer is preferably 5 nm or more and 25 nm or less. If the thickness is less than 5 nm, the reflectance is too low, and the influence of a non-uniform composition and a sparse film at the initial stage of film growth tends to appear. On the other hand, if it is thicker than 25 nm, the heat capacity becomes large and the recording sensitivity is deteriorated, and the crystal growth becomes three-dimensional, so that the edge of the amorphous mark tends to be disturbed and the jitter tends to increase. Furthermore, the volume change due to the phase change of the first recording layer 4 and the second recording layer 10 becomes remarkable, and the repeated overwrite (O / W) durability deteriorates, which is not preferable. From the viewpoint of jitter at the mark end and repeated overwriting (O / W) durability, the thickness is more preferably 20 nm or less.
[0020]
The density of each of the first recording layer 4 and the second recording layer 10 is desirably 80% or more, more preferably 90% or more of the bulk density.
In the sputtering film forming method, the density of the first recording layer 4 and the second recording layer 10 is such that the pressure of the sputtering gas (rare gas such as Ar) during film formation is lowered or the substrate is placed close to the front of the target. It is necessary to increase the amount of high energy Ar irradiated to the recording layer by arranging it. The high energy Ar is one in which Ar ions irradiated to the target for sputtering are partially rebounded and reach the substrate side, or Ar ions in the plasma are accelerated by the sheath voltage over the entire surface of the substrate and reach the substrate. Either. Such an irradiation effect of a high energy rare gas is referred to as an “atomic peening effect”. In sputtering with Ar gas that is generally used, Ar is mixed into the sputtered film by an atomic peening effect. The atomic peening effect can be estimated from the amount of Ar in the mixed film. That is, if the amount of Ar is small, it means that the effect of irradiation with high energy Ar is small, and a film with a low density is easily formed. On the other hand, if the amount of Ar is large, irradiation with high energy Ar is intense and the density becomes high, but Ar taken into the film precipitates as void during repeated overwriting (O / W), and deteriorates repeated durability. Let An appropriate amount of Ar in the recording layer film is 0.1 atomic% or more and 1.5 atomic% or less. Furthermore, it is preferable to use high frequency sputtering rather than direct current sputtering because a high density film can be obtained by reducing the amount of Ar in the film.
[0021]
In addition, the first recording layer 4 and the second recording layer 10 of the phase change recording medium of the present invention are usually amorphous after film formation. Therefore, it is necessary to crystallize the entire surface of each recording layer after film formation so as to be in an initialized state (unrecorded state). As an initialization method, initialization by annealing in a solid phase is possible, but initialization by so-called melt recrystallization in which the recording layer is once melted and gradually cooled during resolidification to be crystallized is desirable. Each of the recording layers described above has few crystal growth nuclei immediately after film formation, and crystallization in the solid phase is difficult. However, according to melt recrystallization, a few crystal nuclei are formed and then melted. Recrystallization progresses at high speed mainly by crystal growth.
The crystals produced by the melt recrystallization in the first recording layer 4 and the second recording layer 10 and the crystals produced by annealing in the solid phase have different reflectivities. In actual overwrite (O / W) recording, since the erased portion becomes a crystal by melt recrystallization, initialization is preferably performed by melt recrystallization.
[0022]
In initialization by melt recrystallization, the recording layer is preferably melted locally and in a short time of about 1 millisecond or less. This is because if the melting region is wide, or if the melting time or the cooling time is too long, each layer is destroyed by heat or the surface of the plastic substrate is deformed. In order to provide a thermal history suitable for initialization, a high-power semiconductor laser beam having a wavelength of about 600 to 1000 nm is focused and irradiated on a long axis of 100 to 300 μm and a short axis of 1 to 3 μm. It is desirable to scan at a linear velocity of 10 m / s. Even if the same focused light is close to a circle, the melted region is too wide, re-amorphization is likely to occur, and damage to the multilayer structure and the substrate is not preferable.
[0023]
It can be confirmed as follows that the initialization was performed by melt recrystallization. That is, the recording medium having the recording power Pw, which melts the recording layer focused to a spot diameter smaller than about 1.5 μm, is applied to the medium after initialization at a constant linear velocity in a direct current. If there is a guide groove, the tracking servo and the focus servo are applied to the groove or the track formed between the grooves.
After that, if the reflectance in the erased state obtained by irradiating erasing light with the erasing power Pe (≦ Pw) on the same track is almost the same as the reflectance in the unrecorded initial state, the initialization is performed. The state can be confirmed as a melt recrystallization state. This is because the recording layer is once melted by irradiation with the recording light and completely recrystallized by irradiation with the erasing light, and then undergoes a process of melting by the recording light and recrystallization by the erasing light. This is because it is in a state of being converted into a state. Note that the reflectivity Rini in the initialized state and the reflectivity in the melt recrystallized state Rcry are substantially the same as the difference in reflectivity defined by (Rini−Rcry) / {(Rini + Rcry) / 2}. Is 20% or less. Usually, the reflectance difference is larger than 20% only by solid phase crystallization such as annealing.
[0024]
As shown in FIG. 1, each of the first recording layer 4 and the second recording layer 10 of the present invention has a first recording layer 4 between the first protective layer 3 and the second protective layer 5, respectively. The second recording layer 10 is sandwiched between the fourth protective layer 9 and the fifth protective layer 11 and is provided on the surface of the substrate 1 (groove forming surface).
[0025]
Each protective layer of the first protective layer 3, the second protective layer 5, the fourth protective layer 9, and the fifth protective layer 11 of the present invention will be described below.
The first protective layer 3 of the first recording configuration layer 100 prevents mutual diffusion between the first recording layer 4 and the reflective heat radiation layer 2, and suppresses deformation of the first recording layer 4, while efficiently reducing the reflection heat radiation layer 2. It also has the function of releasing heat. The second protective layer 5 is effective mainly for preventing deformation of the surface of the resin intermediate layer 6 due to a high temperature during recording. The fourth protective layer 9 of the second recording configuration layer 200 has a function of releasing heat to the second recording layer 10, the Ag or Ag alloy layer 8, and the third protective layer 7, and the second recording layer 10 and the Ag or Ag alloy. It also has a function of preventing mutual diffusion of the layer 8. The fifth protective layer 11 is effective in adjusting the reflectance and preventing the deformation of the adhesive layer 12 and the cover substrate 13 due to the high temperature during recording.
[0026]
As materials for the first protective layer 3, the second protective layer 5, the fourth protective layer 9, and the fifth protective layer 11, attention should be paid to the refractive index, thermal conductivity, chemical stability, mechanical strength or adhesion. Determined. As a material for forming each of the protective layers, it is desirable that the heat conduction characteristic is low, but the standard is 1 × 10 −3 pJ / (μm · K · nsec). Note that it is difficult to directly measure the thermal conductivity of such a low thermal conductivity material in a thin film state, and a guideline can be obtained from the measurement results of thermal simulation and actual recording sensitivity as an alternative to direct measurement. .
[0027]
As each of the above-mentioned protective layer materials having a low thermal conductivity that brings about a preferable result, it contains at least one of ZnS, ZnO, TaS 2 or rare earth sulfides in an amount of 50 mol% or more and 90 mol% or less, has high transparency, and has a melting point or A composite dielectric containing a heat-resistant compound having a decomposition point of 1000 ° C. or higher is desirable. More specifically, a composite dielectric containing 60 mol% or more and 90 mol% or less of a rare earth sulfide such as La, Ce, Nd, or Y is desirable. Alternatively, the composition range of ZnS, ZnO or rare earth sulfide is desirably 70 to 90 mol%.
Examples of heat-resistant compound materials having a melting point or decomposition point of 1000 ° C. or higher to be mixed with these include Mg, Ca, Sr, Y, La, Ce, Ho, Er, Yb, Ti, Zr, Hf, V, Nb, Oxides such as Ta, Zn, Al, Si, Ge, and Pb, nitrides, carbides, and fluorides such as Ca, Mg, and Li can be used.
Note that the oxides, sulfides, nitrides, carbides, and fluorides do not necessarily have a stoichiometric composition, and it is also effective to control the composition or use a mixture for controlling the refractive index and the like. It is.
[0028]
As the protective layers of the first protective layer 3, the second protective layer 5, the fourth protective layer 9, and the fifth protective layer 11 of the present invention, the above noted points and the first recording layer 4 and the second recording layer of the present invention are used. In consideration of the consistency with the material constituting 10, a mixed system composition of ZnS and SiO 2 is most preferable.
In the present invention, each protective layer is made of a mixture of ZnS and SiO 2 as described above. However, using the same material in this way is advantageous from the viewpoint of reducing manufacturing costs.
[0029]
The function and the like of each protective layer will be further described in detail.
The layer structure of the present invention belongs to a kind of layer structure called a rapid cooling structure. The rapid cooling structure employs a layer structure that promotes heat dissipation and increases the cooling rate at the time of re-solidification of the recording layer, thereby avoiding the problem of recrystallization during the formation of amorphous marks and increasing the speed by high-speed crystallization. Realize erasure ratio.
[0030]
The film thicknesses of the first protective layer 3 and the fourth protective layer 9 of the present invention greatly affect the durability in repeated overwriting (O / W), and are particularly important for suppressing deterioration of jitter. The film thickness is generally 5 nm or more and 30 nm or less. If the thickness is less than 5 nm, the effect of delaying heat conduction in the protective layer is insufficient, and the recording sensitivity is significantly lowered. If the film thickness is greater than 30 nm, a sufficient flattening effect of the temperature distribution in the mark width direction cannot be obtained, and the temperature on the recording side and the heat dissipation layer side of the second protective layer 5 and the fifth protective layer 11 respectively during recording. The difference becomes large, and the protective layer itself is easily deformed asymmetrically due to the difference in thermal expansion between both sides of the protective layer. This repetition is not preferable because it accumulates microscopic plastic deformation inside the protective layer and causes an increase in noise.
The detailed thicknesses of the first protective layer 3 and the fourth protective layer 9 are preferably 15 nm to 25 nm when the wavelength of the recording laser light is 600 to 700 nm, preferably 5 to 20 nm when the wavelength is 350 to 600 nm, and more preferably. 5-15 nm.
[0031]
The film thickness of the second protective layer 5 and the fifth protective layer 11 needs to be 5 nm or more and 30 nm or less. If the thickness is less than 5 nm, the recording layer is likely to be destroyed due to deformation or the like at the time of melting the recording layer, and the heat dissipation effect is so great that the power required for recording becomes unnecessarily large.
[0032]
When the phase change type recording layer material as described above is used, low jitter can be realized in high-density recording with a shortest mark length of 0.3 μm or less. However, according to the study by the present inventors, in order to realize high-density recording. When a short-wavelength laser diode (for example, a wavelength of 420 nm or less) is used, further attention needs to be paid to the layer structure of the rapid cooling structure. In particular, in the study of one-beam overwrite characteristics using a small focused light beam having a wavelength of 500 nm or less and a numerical aperture NA of 0.55 or more, it is possible to flatten the temperature distribution in the mark width direction to achieve a high erase ratio and erase power. It turned out to be important for wide margins. The same tendency applies to the DVR-compatible optical system using an optical system with a wavelength of 390 to 420 nm and NA = 0.85.
[0033]
The present inventors have examined an appropriate layer structure of a phase change type recording medium having a two-layer recording structure so as to meet the above requirements, have light transmission properties and heat dissipation properties, and are capable of thermal deformation due to O / W. The third protective layer 7 was constructed so that it could withstand, and a design was made to improve recording / reproduction characteristics, particularly O / W characteristics.
[0034]
In high-density mark length modulation recording using the optical system as described above, a layer having particularly low thermal conductivity is used as the second protective layer 5, and preferably the film thickness is 7 nm or more and 25 nm or less. is important. For this reason, the third protective layer 7 provided on the second protective layer 5 needs to have a high thermal conductivity. With this configuration, heat does not escape rapidly during high-speed recording, and a thermal gradient is created. High-speed recording becomes possible. The third protective layer 7 has a function of releasing heat and preventing deformation of the surface of the resin intermediate layer 6.
[0035]
In the above, when considering only thermal conductivity, the heat radiation effect is promoted even if the thermal conductivity coefficient of the first protective layer 3 or the fourth protective layer 9 is increased, but recording is performed when the heat radiation is promoted too much. The problem is that the irradiation power required for the recording becomes high and the recording sensitivity is remarkably lowered. Therefore, it is necessary to have a low thermal conductivity.
By using a thin-film protective layer with low thermal conductivity, a time delay is given to heat conduction from the recording layer to the heat dissipation layer for several nsec to several tens of nsec at the start of recording power irradiation, and then heat dissipation to the heat dissipation layer is promoted. Therefore, the recording sensitivity is not lowered more than necessary due to the heat conduction characteristics of the protective layer. For these reasons, the conventionally known protective layer material mainly composed of SiO 2 , Ta 2 O 5 , Al 2 O 3 , AlN, SiN or the like has its own thermal conductivity that is too high. It is not preferable to use in
[0036]
In the present invention, a protective layer having a linear expansion coefficient of 3.0 × 10 −6 to 10 × 10 −6 is formed as the third protective layer 7, and, as will be described later, The O / W characteristic of the second recording layer 10 was improved by forming an Ag or Ag alloy layer (20 nm or less) adjacent to the protective layer. In this case, if the light transmittance of the third protective layer 7 is 80% or more, even if the transmittance of the second recording structure layer 200 is 40%, the reflectance from the first recording structure layer 100 is Since the value is higher than the reflectivity of the substrate, recording can be performed on both the first recording layer 4 and the second recording layer 10.
[0037]
As an example, a phase change recording medium comprising the third protective layer 7 (mixed composition (ITO) of In 2 O 3 and SnO 2 ) having a different linear expansion coefficient and an Ag layer having a thickness of 10 nm is provided. The O / W characteristics of the second recording layer 10 are shown in FIG. The linear expansion coefficient of the third protective layer 7 is 3.0 × 10 −6 to 10 × 10 −6 , indicating good O / W characteristics of the second recording layer 10. From this, the linear expansion coefficient of the third protective layer 7 is controlled, and if the thickness of the Ag or Ag alloy layer 8 is 20 nm or less, the transmittance of the Ag or Ag alloy layer is 80% or more. The transmittance of the recording structure layer 200 is 40% or more, and recording / reproduction of the first recording structure layer 100 is sufficiently possible.
[0038]
When Be 2 O 3 is used as the third protective layer 7 and the protective layer is formed under the conditions satisfying at least the above characteristics, Be 2 O 3 has a high thermal conductivity. The heat generated in the third protective layer 7 is dissipated through the Ag and Ag alloy layer. As a result, the recording layer mainly composed of the phase change material SbTe that requires rapid cooling is in an optimum rapid cooling state, and a small amorphous mark can be formed.
[0039]
Further, as the third protective layer 7, a mixed system composition of Al 2 O 3 and SiO 2 , a mixed system composition of MgO and SiO 2 , a mixed system composition of In 2 O 3 and ZnO, In 2 O 3 and SnO. When the protective layer is formed using a mixed system composition of 2 (ITO) or a mixed system composition of In 2 O 3 , ZnO and SnO 2 , the storage stability (archival characteristics) is improved. In particular, if a small amount of chlorine or the like is contained in the material of the resin intermediate layer, not only the Ag or Ag alloy layer but also the recording layer is eroded, so that it is necessary to select a material with good storage stability. In the present invention, as a result of selecting the third protective layer 7 while paying attention to archival preservation, the above materials showed good characteristics.
[0040]
However, as the heat dissipation of the second recording configuration layer 200, the heat dissipation of the third protective layer 7 is not sufficient as described above, and the Ag and Ag alloy layer 8 improves the heat dissipation of heat, and in particular, SbTe. In the recording layer based on, the first rapid cooling of heat forms an amorphous mark. Therefore, by combining the Ag and Ag alloy layer 8 and the third protective layer 7, high density and O / W characteristics and storage stability are improved.
Below, the reflective heat radiation layer 2 and Ag or Ag alloy layer 8 which bear a heat radiation function are each demonstrated.
[0041]
The reflective heat radiation layer 2 can improve the erase ratio and erase power margin by using a material having a particularly high thermal conductivity. As a result of investigation, in order to exhibit the good erasing characteristics of the recording layer of the present invention in a wide erasing power range, not only the temperature distribution in the film thickness direction and the time change but also the film surface direction (with respect to the recording beam scanning direction). It is preferable to use a layer structure that can flatten the temperature distribution in the vertical direction as much as possible. In the present invention, the thin heat dissipation layer 2 having a very high thermal conductivity and 300 nm or less is used to promote the heat dissipation effect in the lateral direction.
In general, the thermal conductivity of a thin film is greatly different from that of a bulk state and is usually small. In particular, a thin film having a thickness of less than 40 nm is not preferable because the thermal conductivity may be reduced by an order of magnitude or more due to the influence of an island-like structure at the initial stage of growth. Furthermore, the crystallinity and the amount of impurities differ depending on the film forming conditions, which causes the thermal conductivity to be different even with the same composition.
[0042]
Heat dissipation in the reflective heat dissipation layer 2 of the first recording component layer 100 can be achieved even if the thickness of the reflective heat dissipation layer 2 is increased. However, if the thickness of the reflective heat dissipation layer 2 exceeds 300 nm, the film surface direction of the first recording layer 4 Therefore, the heat conduction in the film thickness direction becomes more remarkable, and the effect of improving the temperature distribution in the film surface direction cannot be obtained. Further, the heat capacity of the reflective heat radiation layer 2 itself is increased, and it takes time to cool not only the reflective heat radiation layer 2 but also the first recording layer 4, thereby inhibiting the formation of amorphous marks. Most preferably, the reflective heat-dissipating layer 2 having high thermal conductivity is thinly provided to selectively promote heat dissipation in the lateral direction. The quenching structure conventionally used pays attention only to the one-dimensional heat escape in the film thickness direction, and is intended only to release heat from the first recording layer 4 to the reflective heat dissipation layer 2 quickly. Not enough attention was paid to the flattening of the temperature distribution in the direction.
[0043]
Examples of the material of the reflective heat radiation layer 2 suitable for the present invention include Ag or an Ag alloy, a Cu alloy, and an Al alloy.
Examples of the Ag alloy include the same Ag alloy when used for Ag or an Ag alloy layer 8 described later. When an Ag alloy is used as the reflective heat radiation layer 2, the preferable film thickness is 30 nm or more and 200 nm or less. If it is less than 30 nm, the heat dissipation effect is insufficient even with pure Ag. If it exceeds 200 nm, the heat escapes in the vertical direction from the horizontal direction and does not contribute to the improvement of the heat distribution in the horizontal direction, and an unnecessary thick film decreases the productivity. Also, the microscopic flatness of the film surface is deteriorated.
[0044]
Examples of the Cu alloy include an Al—Cu alloy containing Cu in an amount of 0.3 wt% or more and 5.0 wt% or less. In particular, in the case of a two-layer protective layer in which a mixed composition of ZnS and SiO 2 and Ta 2 O 5 are combined, Al—containing Cu in an amount of 0.5 wt% or more and 4.0 wt% or less. A Cu-based alloy is desirable as a reflective heat dissipation layer that satisfies all of the corrosion resistance, adhesion, and high thermal conductivity in a well-balanced manner. Further, an Al—Mg—Si based alloy containing 0.3% by weight or more and 0.8% by weight or less of Si and 0.3% by weight or more and 1.2% by weight or less of Mg is also effective.
[0045]
As the Al alloy, for example, an alloy containing Ta, Ti, Co, Cr, Si, Sc, Hf, Pd, Pt, Mg, Zr, Mo, or Mn in an amount of 0.2 atomic% to 2 atomic% in Al, etc. These have a volume resistivity that increases in proportion to the concentration of the additive element, have improved hillock resistance, and can be used in consideration of durability, volume resistivity, film formation rate, and the like. Regarding the Al alloy, if the amount of added impurities is less than 0.2 atomic%, the hillock resistance is often insufficient, although it depends on the film forming conditions. On the other hand, when the content is more than 2 atomic%, it is difficult to obtain the low resistivity. When importance is attached to stability over time, Ta is preferred as an additive component.
[0046]
When the Al alloy is used as the reflective heat dissipation layer 2, the preferable film thickness is 150 nm or more and 300 nm or less. If the thickness is less than 150 nm, the heat dissipation effect is insufficient even with pure Al. As described above, when the thickness exceeds 300 nm, the heat escapes in the vertical direction from the horizontal direction and does not contribute to the improvement of the horizontal heat distribution, and the heat capacity of the reflective heat radiating layer itself is large, so that the cooling rate of the recording layer becomes slow. Also, the microscopic flatness of the film surface is deteriorated.
[0047]
Next, the Ag or Ag alloy layer 8 will be described.
In the second recording layer 10 of the present invention, the crystal growth at the time of resolidification in the vicinity of Tm is the rate-limiting factor for recrystallization. In order to increase the cooling rate in the vicinity of Tm as much as possible to ensure the formation of amorphous marks and their edges, the ultra-rapid cooling structure is effective, and the temperature distribution in the film surface direction is flattened. Thus, what can be erased at high speed in the vicinity of Tm can reliably ensure erasure by recrystallization up to a higher erasing power. For this reason, when a so-called “super quenching structure in consideration of the heat conduction delay effect in the third protective layer 7” is applied to the second recording composition layer 200 according to the present invention, the conventional GeTe—Sb 2 Te 3 recording layer is applied. It is more effective than that.
[0048]
Ag or an Ag alloy layer 8 is used as a heat dissipation component layer for such ultra-cooling. In the case of forming the Ag or Ag alloy layer 8, it is made slower than the deposited reflective heat radiation layer 2 at the time of film formation to eliminate the film thickness non-uniformity. The film thickness of the Ag or Ag alloy layer 8 is preferably 5 nm or more and 20 nm or less. 5 nm or less becomes non-uniform even when the deposition rate is slowed down.
As an Ag alloy, Cu, Ti, V, Ta, Nb, W, Co, Cr, Si, Ge, Sn, Sc, Hf, Pd, Rh, Au, Pt, Mg, Zr, Mo, or Mn are 0 in Ag. An alloy containing 2 atomic% or more and 5 atomic% or less is also desirable. When importance is attached to stability over time, Ti and Mg are preferred as the additive component.
[0049]
The present inventors confirmed that the volume resistivity of the additive element to Al or the additive element to Ag in the reflective heat radiation layer 2 and the Ag or Ag alloy layer 8 increases in proportion to the concentration of the additive element. ing. On the other hand, the addition of impurities is generally considered to reduce the crystal grain size, increase the electron scattering at the grain boundaries, and lower the thermal conductivity. It is necessary to adjust the amount of added impurities in order to obtain the original high thermal conductivity of the material by increasing the crystal grain size.
[0050]
The reflective heat dissipation layer 2 and the Ag or Ag alloy layer 8 are usually formed by sputtering or vacuum deposition. Including the total amount of impurities needs to be 2 atomic% or less. Therefore, it is desirable that the ultimate vacuum of the process chamber is 1 × 10 −3 Pa or less. In the case where the film is formed at an ultimate vacuum worse than 10 −4 Pa, it is desirable to prevent the incorporation of impurities by setting the film formation rate to 1 nm / second or more, preferably 10 nm / second or more. Alternatively, when the intentional additive element is contained in an amount of more than 1 atomic%, it is desirable to prevent the addition of additional impurities as much as possible by setting the film formation rate to 10 nm / second or more.
[0051]
The film formation conditions may affect the crystal grain size regardless of the amount of impurities. For example, in an alloy film in which about 2 atomic% of Ta is mixed in Al, an amorphous phase is mixed between crystal grains, but the ratio between the crystalline phase and the amorphous phase depends on the film forming conditions. In addition, as the sputtering is performed at a lower pressure, the proportion of the crystal portion increases, the volume resistivity decreases, and the thermal conductivity increases.
The impurity composition or crystallinity in the film depends on the manufacturing method of the alloy target used for sputtering and the sputtering gas (Ar, Ne, Xe, etc.). Thus, the volume resistivity in the thin film state is not determined only by the metal material and the composition. In order to obtain high thermal conductivity, it is desirable to reduce the amount of impurities as described above. On the other hand, pure metals such as Al and Ag tend to be inferior in corrosion resistance and hillock resistance. It is necessary to determine the optimal composition.
[0052]
In order to obtain further high heat conduction and high reliability, it is also effective to make the reflective heat radiation layer 2 and the Ag or Ag alloy layer 8 multilayer. In this case, at least one layer is made of the high thermal conductivity material (low volume resistivity material) having a film thickness of 50% or more of the total film thickness, which substantially contributes to the heat dissipation effect, and the other layers have corrosion resistance and It is configured to contribute to improvement in adhesion to the protective layer and hillock resistance.
More specifically, when Ag having the highest thermal conductivity and low volume resistivity among metals is used, if S (sulfide or the like) is contained in the protective layer adjacent to Ag, the compatibility is poor, and due to sulfurization. Corrosion tends to occur, and there is a tendency for deterioration to be somewhat rapid when overwritten (O / W) repeatedly. In addition, corrosion tends to occur in an accelerated test environment of high temperature and high humidity. Therefore, when using Ag or an Ag alloy as the low volume resistivity material, it is also effective to provide an alloy layer containing Al as a main component as an interface layer between 1 nm and 100 nm between the adjacent protective layers. If this thickness is 5 nm or more, the layer does not have an island-like structure and is easily formed uniformly.
[0053]
As described above, the Al alloy includes, for example, Ta, Ti, Co, Cr, Si, Sc, Hf, Pd, Pt, Mg, Zr, Mo, or Mn in an amount of 0.2 atomic% to 2 atomic%. An alloy is mentioned. If the thickness of the interface layer is less than 1 nm, the protective effect is insufficient, and if it exceeds 100 nm, the heat dissipation effect is sacrificed.
[0054]
Further, when an Ag alloy reflective layer and an Al alloy interface layer are used, it is more preferable to provide an interface oxide layer by oxidizing the Al surface to a thickness greater than 1 nm because Ag and Al are relatively easy to interdiffuse. If the interfacial oxide layer exceeds 5 nm, particularly 10 nm, it becomes a thermal resistance, which is not preferable because the function as a reflective heat radiating layer having a very high heat dissipation, which is the original purpose, is impaired.
[0055]
In order to define the high heat conductivity reflective heat radiation layer 2 and Ag or Ag alloy layer 8 exhibiting good characteristics in the present invention, it is possible to directly measure the respective heat conductivity, Pass / fail can be estimated using electrical resistance. This is because in a material such as a metal film in which electrons mainly control heat or electric conduction, the thermal conductivity and electric conductivity have a good proportional relationship. The electric resistance of the thin film is represented by a resistivity value normalized by the film thickness or the area of the measurement region. The volume resistivity and the area resistivity can be measured by a normal four-probe method and are defined by JIS K 7194. This method provides data that is much simpler and more reproducible than actually measuring the thermal conductivity of a thin film.
[0056]
As the characteristics of the reflective heat radiation layer 2 and the Ag or Ag alloy layer 8 that are preferable in the present invention, the volume resistivity is 20 nΩ · m or more and 150 nΩ · m or less, more preferably 20 nΩ · m or more and 100 nΩ · m or less. is there. A material having a volume resistivity of less than 20 nΩ · m is substantially difficult to obtain in a thin film state. Even if the volume resistivity is larger than 150 nΩ · m, the area resistivity can be lowered if, for example, a thick film exceeding 300 nm is used, but according to the study by the present inventors, such a high volume resistivity is obtained. Even if only the sheet resistivity is lowered with a rate material, a sufficient heat dissipation effect cannot be obtained. This is probably because the heat capacity per unit area increases in the thick film. In addition, such a thick film takes a long time to form a film and increases material costs, which is not preferable from the viewpoint of manufacturing cost, and further, the microscopic flatness of the film surface is deteriorated. It is preferable to use a low volume resistivity material that provides a sheet resistivity of 0.2 or more and 0.9Ω / □ or less at a film thickness of 300 nm or less, and most preferably 0.5Ω / □. In the case of Ag or Ag alloy layer 8, 20 nm or less is desirable from the viewpoint of transmittance.
[0057]
The multilayering of the reflective heat dissipation layer 2 or the Ag or Ag alloy layer 8 is also effective for obtaining a desired sheet resistivity with a desired film thickness by combining a high volume resistivity material and a low volume resistivity material. . The volume resistivity adjustment by alloying can simplify the sputtering process by using an alloy target, but it also increases the target manufacturing cost and consequently the raw material ratio of the medium. Accordingly, it is also effective to obtain a desired volume resistivity by multilayering a thin film of pure Al or pure Ag and a thin film of the additive element itself. If the number of layers is up to about three layers, the initial apparatus cost increases, but the individual medium costs may be suppressed. The reflective heat-dissipating layer 2 is a multilayer reflective heat-dissipating layer composed of a plurality of metal films, the total film thickness is 40 nm or more and 300 nm or less, and 50% or more of the thickness of the multilayer reflective heat-dissipating layer is 20 nΩ · m or more, 150 nΩ · It is preferable to use a metal thin film layer of m or less (may be a multilayer).
[0058]
Next, in the configuration in which the cover substrate 13 is provided as shown in FIG. 1 and a high NA objective lens is used, the thickness of the cover substrate 13 is 0.3 mm or less, more preferably 0.06 to 0.20 mm. Therefore, a sheet shape is preferable. Materials include polycarbonate resin, acrylic resin, epoxy resin, polystyrene resin, acrylonitrile-styrene copolymer resin, polyethylene resin, polypropylene resin, silicone resin, fluorine resin, ABS resin, urethane resin, etc. A polycarbonate resin and an acrylic resin, which are excellent in characteristics and cost, are preferable. Examples of a method for forming a thin substrate using the transparent sheet include a method of attaching a transparent sheet via an ultraviolet curable resin or a transparent double-sided pressure-sensitive adhesive sheet. Alternatively, an ultraviolet curable resin may be applied on the protective layer and cured to form a thin substrate.
[0059]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples. However, the present invention is not limited to the examples.
[0060]
Reference example 1
In the layer structure shown in FIG. 3, a reflective heat radiation layer 22 (AgCuPtPd), a first protective layer 23 (ZnSSiO 2 ), a first recording layer 24 (Ag 5 In 5 Sb 65 Te 25 ), a first 2 protective layer 25 (ZnSSiO 2 ), resin intermediate layer 26 (polycarbonate), third protective layer 27 (Be 2 O 3 ), Ag or Ag alloy layer 28 (AgCuPtPd), fourth protective layer 29 (ZnSSiO 2 ), 2 For evaluation, each layer comprising a recording layer 30 (Ge 5 Ag 2 Sb 70 Te 23 ), a fifth protective layer 31 (ZnSSiO 2 ), an adhesive layer 32 (acrylic double-sided adhesive), and a cover substrate 33 (polycarbonate) is formed. A phase change recording medium was produced. The layers other than the polycarbonate resin intermediate layer 26 and the acrylic double-sided adhesive layer 32 were formed by sequentially forming each layer from the substrate 21 side while controlling the thickness by a sputtering method.
[0061]
The thickness of each constituent layer was controlled as follows.
Substrate 21: 1.1 mm, reflective heat dissipation layer 22: 120 nm, first protective layer 23: 10 nm, first recording layer 24: 10 nm, second protective layer 25: 100 nm, resin intermediate layer 26:30 μm, third protective layer 27 : 120 nm, Ag or Ag alloy layer 28: 10 nm, fourth protective layer 29: 10 nm, second recording layer 30: 6 nm, fifth protective layer 31: 100 nm, adhesive layer 32: using acrylic double-sided adhesive, cover substrate 33: 60 μm.
[0062]
Reference example 2
In Reference Example 1 , the material of the third protective layer 27 was changed from Be 2 O 3 to a mixed system composition of Al 2 O 3 and SiO 2 , and the configuration and thickness of Reference Example 1 were completely the same for evaluation. A phase change recording medium was produced.
[0063]
Reference example 3
In Reference Example 1 , the structure and thickness of Example 1 were exactly the same as in Example 1 except that the material of the third protective layer 27 was changed from Be 2 O 3 to a mixed system composition of MgO and SiO 2. A recording medium was produced.
[0064]
Reference example 4
In the reference example 1 , except that the material of the third protective layer 27 is changed from Be 2 O 3 to a mixed system composition of In 2 O 3 and ZnO, the configuration and thickness of the reference example 1 are exactly the same, and the evaluation phase is changed. A changeable recording medium was produced.
[0065]
Reference Example 5
In Reference Example 1 , the configuration and thickness of Reference Example 1 were evaluated in exactly the same manner except that the material of the third protective layer 27 was changed from Be 2 O 3 to a mixed composition of In 2 O 3 , ZnO, and SnO. A phase change type recording medium was prepared.
[0066]
Comparative Example 1
A phase change recording medium for evaluation was produced in the same manner as in Reference Example 1 except that the material of the third protective layer 27 was changed from Be 2 O 3 to ZnSSiO 2 in Reference Example 1 . .
[0067]
Table 1 summarizes the constituent materials of each layer of the phase change recording medium for evaluation in Reference Examples 1 to 5 and Comparative Example 1.
[0068]
[Table 1]
Figure 0004097487
[0069]
<Evaluation> The phase change recording medium for evaluation produced in Reference Examples 1 to 5 and Comparative Example 1 was irradiated with a focused light beam using an optical system having a wavelength of 402 nm and a numerical aperture NA of 0.85, and the linear velocity was 6 m. The initial jitter (Jitter), archival characteristics, and O / W characteristics were evaluated under the conditions of / s and 0.130 μm / bit. The results are shown in Table 2.
[0070]
[Table 2]
Figure 0004097487
[0071]
Evaluation criteria are as follows.
Archival characteristics: Time (H) in which the jitter rises to 20% or more when stored at 80 ° C. and 85% (RH).
O / W characteristics: The number of overwriting (O / W) times when the jitter (Jitter) increase due to overwriting (O / W) reaches 20%.
[0072]
As a result of the evaluation test, all of the phase change recording media for evaluation of Reference Examples 1 to 5 exhibited excellent archival characteristics (1000H to 2000H) and O / W characteristics (10000 times to 20000 times). Each of the characteristics 100H (archival characteristics) and 1000 times (O / W characteristics) both showed 10 times or more performance.
[0073]
【The invention's effect】
The present invention has a layer structure in which at least a first recording structure layer, a resin intermediate layer, and a second recording structure layer are provided on a substrate, and the first recording structure layer includes a reflective heat radiation layer, The first recording layer is composed of a first protective layer, a first recording layer, and a second protective layer, and the second recording structural layer is formed in order from the resin intermediate layer side, a third protective layer, an Ag or Ag alloy layer, a fourth protective layer, and a second recording layer. A third protective layer, wherein the first recording layer and the second recording layer contain at least SbTe, and the linear expansion coefficient of the third protective layer is 3.0 × 10 −6 to 10 × 10 −6. And a phase change type recording medium that exhibits excellent O / W characteristics, archival characteristics, and high-density recording performance without generating noise such as jitter due to a configuration in which the light transmittance is 80% or more. Provided.
In addition, the component for forming the third protective layer of the present invention may be Be 2 O 3 , a mixed system composition of Al 2 O 3 and SiO 2 , a mixed system composition of MgO and SiO 2 , or In 2 O 3 and Thermal composition at the time of O / W by adopting a mixed system composition of ZnO, a mixed system of In 2 O 3 and SnO 2 (ITO), or a mixed system composition of In 2 O 3 , ZnO and SnO 2 A phase change recording medium capable of high-density recording is provided, which can cope with volume changes, and thereby has good archival characteristics and improved O / W characteristics.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a layer structure showing an example for explaining a phase change recording medium of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing the relationship between the linear expansion coefficient of the third protective layer 7 and the number of O / W times of the second recording layer 10 in the embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a layer structure of a phase change recording medium for evaluation in an example of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Substrate 2 Reflection heat radiation layer 3 1st protective layer 4 1st recording layer 5 2nd protective layer 6 Resin intermediate layer 7 3rd protective layer 8 Ag or Ag alloy layer 9 4th protective layer 10 2nd recording layer 11 5th protection Layer 12 Adhesive layer 13 Cover substrate 21 Substrate (polycarbonate)
22 Reflective heat dissipation layer (AgCuPtPd)
23 First protective layer (ZnSSiO 2 )
24 First recording layer (Ag 5 In 5 Sb 65 Te 25 )
25 Second protective layer (ZnSSiO 2 )
26 Resin intermediate layer (polycarbonate)
27 Third protective layer (Be 2 O 3 )
28 Ag or Ag alloy layer (AgCuPtPd)
29 Fourth protective layer (ZnSSiO 2 )
30 Second recording layer (Ge 5 Ag 2 Sb 70 Te 23 )
31 Fifth protective layer (ZnSSiO 2 )
32 Adhesive layer (acrylic double-sided adhesive)
33 Cover substrate (polycarbonate)
100 First recording composition layer 200 Second recording composition layer

Claims (1)

基板上に少なくとも第1の記録構成層と樹脂中間層と第2の記録構成層とが順次設けられ、該第1の記録構成層は基板側から順に反射放熱層、第1保護層、第1記録層、第2保護層から構成され、該第2の記録構成層は樹脂中間層側から順に第3保護層、AgまたはAg合金層、第4保護層、第2記録層、第5保護層から構成された相変化型記録媒体であって、前記第1記録層と第2記録層が少なくともSbTeを含有し、
前記第3保護層の形成成分がIn 2 3 とSnO 2 との混合系組成であり
前記第3保護層の線膨張係数が3.0×10-6〜10×10-6であり、かつ光の透過率が80%以上であることを特徴とする相変化型記録媒体。
At least a first recording configuration layer, a resin intermediate layer, and a second recording configuration layer are sequentially provided on the substrate, and the first recording configuration layer sequentially includes a reflective heat radiation layer, a first protective layer, and a first protection layer. The recording layer is composed of a second protective layer, and the second recording constituent layer is, in order from the resin intermediate layer side, a third protective layer, an Ag or Ag alloy layer, a fourth protective layer, a second recording layer, and a fifth protective layer. A phase change type recording medium comprising: the first recording layer and the second recording layer containing at least SbTe;
The component forming the third protective layer is a mixed composition of In 2 O 3 and SnO 2 ,
A phase change recording medium, wherein the third protective layer has a linear expansion coefficient of 3.0 × 10 −6 to 10 × 10 −6 and a light transmittance of 80% or more.
JP2002258897A 2002-02-08 2002-09-04 Phase change recording medium Expired - Fee Related JP4097487B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002258897A JP4097487B2 (en) 2002-02-08 2002-09-04 Phase change recording medium

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002032062 2002-02-08
JP2002-32062 2002-02-08
JP2002258897A JP4097487B2 (en) 2002-02-08 2002-09-04 Phase change recording medium

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003303443A JP2003303443A (en) 2003-10-24
JP4097487B2 true JP4097487B2 (en) 2008-06-11

Family

ID=29404983

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002258897A Expired - Fee Related JP4097487B2 (en) 2002-02-08 2002-09-04 Phase change recording medium

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4097487B2 (en)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7439007B2 (en) * 2002-12-20 2008-10-21 Ricoh Company, Ltd. Phase change information recording medium having multiple layers and recording and playback method for the medium
JPWO2005045818A1 (en) * 2003-11-07 2008-06-12 松下電器産業株式会社 Optical information recording medium, recording / reproducing method and recording / reproducing apparatus for optical information recording medium
JP2005190647A (en) * 2003-12-03 2005-07-14 Ricoh Co Ltd Phase-change optical recording medium
TWI302309B (en) * 2003-12-16 2008-10-21 Victor Company Of Japan Optical storage medium
JP4227091B2 (en) 2004-10-01 2009-02-18 株式会社東芝 Phase change optical recording medium
JP2008097791A (en) * 2006-09-11 2008-04-24 Ricoh Co Ltd Multi-layered phase-change optical recording medium
KR20080078254A (en) * 2007-02-22 2008-08-27 삼성전자주식회사 Optical recording medium having multi-layer and method for fabricating the same

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003303443A (en) 2003-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7241549B2 (en) Information recording medium
EP1628296B1 (en) Optical information recording medium
JP2005190647A (en) Phase-change optical recording medium
EP1293974B1 (en) Optical information recording medium
JP4097487B2 (en) Phase change recording medium
JP3575274B2 (en) Optical information recording medium
JP3494044B2 (en) Optical information recording medium and information recording device
JP2002074741A (en) Optical information recording medium
JP4093472B2 (en) Phase change recording medium
JP3731372B2 (en) Optical information recording medium, reproducing method and recording method thereof
JP4093913B2 (en) Phase change optical recording medium
JP4064736B2 (en) Phase change recording medium
JP2004095111A (en) Phase transition optical recording medium
JP2006286176A (en) Phase transition type optical recording medium
JP4306988B2 (en) Information recording medium
JP4063598B2 (en) Phase change information recording medium
JP4330470B2 (en) Phase change recording material and information recording medium
JP4357169B2 (en) Information recording medium
JP2004259367A (en) Phase change type recording medium
JP4227087B2 (en) Phase change optical recording medium
JP4083490B2 (en) Optical recording medium
JP2006048797A (en) Phase transition type recording medium
JP2005182961A (en) Phase-change optical recording medium
JP4346397B2 (en) Optical recording medium
JP4439325B2 (en) Phase change recording material and information recording medium

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050523

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080304

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080311

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110321

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120321

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130321

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140321

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees