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JP4096764B2 - 含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法 - Google Patents

含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法 Download PDF

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JP4096764B2 JP2003056186A JP2003056186A JP4096764B2 JP 4096764 B2 JP4096764 B2 JP 4096764B2 JP 2003056186 A JP2003056186 A JP 2003056186A JP 2003056186 A JP2003056186 A JP 2003056186A JP 4096764 B2 JP4096764 B2 JP 4096764B2
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フッ素系アイオノマー共重合体からなる膜は、食塩電解膜、化学センサー、分離膜、燃料電池のプロトン輸送高分子電解質膜等のイオン交換膜又は電解質膜としての用途が考えられている。
【0003】
フッ素系アイオノマー共重合体からなる膜は、乳化剤を用いた乳化重合によって得られたフッ素系アイオノマー共重合体のディスパージョンを、膜ガラス板等の基板上にキャスティングしたり、ガラス繊維、炭素繊維等からなる膜基材に含浸させたりして得られる。
【0004】
乳化剤を用いた乳化重合によって得られたフッ素系アイオノマー共重合体のディスパージョンは、従来、膜の製造に用いる前に、乳化剤、重合開始剤、未反応モノマー等の低分子量不純物を除去し精製することが好ましい。しかしながら、フッ素系アイオノマー共重合体のディスパージョンは非常に安定で凝析抵抗性が高く、一般的なポリマーのディスパージョンのように凍結又は電解質若しくは酸の添加によりポリマーを凝析分離することは困難である。
【0005】
精製の工程で不純物となる乳化剤を使用しないで乳化重合する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながらこの方法では、重合過程でポリマー濃度が10質量%以上になると、ディスパージョンが著しく不安定になって、凝析が起り易いという問題があった。
【0006】
凝析抵抗性はこのように、重合過程では求められるが、重合後の精製過程では障壁となることが知られていた。そこで重合過程と精製過程の両方における問題を解決することができるフッ素系アイオノマー共重合体のディスパージョンの製造方法が求められていた。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−226436号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記現状に鑑み、高いポリマー濃度を有しながら、凝析せず安定なフッ素系アイオノマー共重合体のディスパージョンを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、フルオロビニルエーテル誘導体の重合を乳化重合法により行うことよりなる含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法であって、上記フルオロビニルエーテル誘導体は、下記一般式(I)
CF=CF−O−(CFCFY−O)n1−(CFYn2−A (I)
(式中、Yは、フッ素原子、塩素原子又はパーフルオロアルキル基を表す。n1は、0〜3の整数を表す。n1個のYは、同一であってもよいし異なっていてもよい。Yは、フッ素原子又は塩素原子を表す。n2は、1〜5の整数を表す。n2個のYは、同一であってもよいし異なっていてもよい。Aは、−SO3NR、−SO 1/L、−COONR又は−COOM 1/Lを表す。R、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子若しくは炭素数1〜4のアルキル基を表す。R、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子若しくは炭素数1〜4のアルキル基を表す。M及びMは、L価の金属を表し、上記L価の金属は、周期表の1族、2族、4族、8族、11族、12族、13族に属する金属である。)で表されるものであり、上記重合は、下記一般式(II)
−(CFCFXn3−X (II)
(式中、X及びXは、同一又は異なって、水素原子若しくは塩素原子を表す。Xは、フッ素原子又は塩素原子を表す。n3は、2又は3の整数を表す。)で表される重合系安定化剤の存在下に行うものであることを特徴とする含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法である。
【0010】
本発明は、上記含フッ素結晶性ポリマー分散体と、メタノール、エタノール、プロパノール及びテトラフルオロプロパノールからなる群より選択される少なくとも1種のアルコールとからなることを特徴とする膜形成用分散体組成物である。本発明は、上記含フッ素結晶性ポリマー分散体又は上記膜形成用分散体組成物を用いてキャスト製膜を行うことにより得られたものであることを特徴とする膜である。
本発明は、上記含フッ素結晶性ポリマー分散体又は上記膜形成用分散体組成物を多孔性支持体に含浸させたのち、液状媒体を除去することにより得られたものであることを特徴とする膜である。
【0011】
本発明は、含フッ素結晶性ポリマーと活性物質とからなる活性物質固定体であって、上記含フッ素結晶性ポリマー分散体又は上記膜形成用分散体組成物と、上記活性物質とからなる液状組成物を基材に塗装することにより得られたものであることを特徴とする活性物質固定体である。
本発明は、上記活性物質固定体を有することを特徴とする電解質膜である。
本発明は、上記電解質膜を有することを特徴とする固体高分子電解質型燃料電池である。
以下に本発明を詳細に説明する。
【0012】
本発明の含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法は、含フッ素結晶性ポリマーの重合を重合系安定化剤の存在下に行うことよりなるものである。
【0013】
上記重合は、下記一般式(II)
−(CFCFXn3−X (II)
(式中、X及びXは、同一又は異なって、水素原子若しくは塩素原子を表す。Xは、フッ素原子又は塩素原子を表す。n3は、2又は3の整数を表す。)で表される重合系安定剤の存在下に行うものである。
【0014】
上記重合系安定化剤は、重合条件において、通常、液体である。上記重合系安定化剤としては、上記重合により得られる含フッ素結晶化ポリマーの微粒子表面のコントロールが可能である点で、パーフルオロ化合物よりやや極性が高い物質であることが好ましい。上記重合系安定化剤は、後述の水系反応媒体に微量溶解し得るものであってもよい。
【0015】
上記重合系安定化剤は、下記一般式(IV)
Cl−(CFCFCl)n4−Cl (IV)
(式中、n4は、2又は3の整数を表す。)で表される水素非含有重合系安定化剤、及び/又は、下記一般式(V)
H−(CFCFn5−X (V)
(式中、n5は、2又は3の整数を表す。Xは、塩素原子又は水素原子を表す。)で表される水素含有重合系安定化剤からなるものであることが好ましい。
上記水素非含有重合系安定化剤は、1種又は2種以上用いることができ、上記水素含有重合系安定化剤は、1種又は2種以上用いることができる。上記重合系安定化剤としては、上記水素非含有重合系安定化剤と上記水素含有重合系安定化剤との何れか又は両方を用いてもよい。
【0016】
上記重合系安定化剤を添加することにより、上記重合において重合系は透明性を保持し、凝析しにくいものとすることができる。
上記重合系は、重合が進行しているか又は重合が終了した重合溶液全体である。上記重合溶液は、上記重合が行われている溶液であって、水系反応媒体と、この水系反応媒体に溶解及び/又は分散している物質とからなる。上記重合系安定化剤は、概念上、水系反応媒体には含まれないものである。
【0017】
本明細書において、上記「水系反応媒体」とは、上記重合において用いられる水からなる媒体であって、水そのもの、又は、水に有機媒体を溶解若しくは分散させてなる媒体を意味する。上記水系反応媒体は、上記有機媒体を含まないものが好ましく、上記有機媒体を含むものであってもごく微量であることが好ましい。
【0018】
上記重合は、上記水系反応媒体中で行うものであり、上記重合系安定化剤は、水系反応媒体に対して5〜50質量%添加するものであることが好ましい。5質量%未満であると、上記重合により得られる含フッ素結晶性ポリマーの微粒子が凝析沈殿しやすくなる。50質量%を超える量添加しても、凝析を防止する効果は向上せず、環境性や経済性の点で好ましくない。より好ましい上限は、30質量%である。
【0019】
上記重合は、乳化重合法により行うものである。上記乳化重合法において、乳化させる方法としては、従来の乳化重合に通常用いられている乳化剤(以下、「既存乳化剤」という。)を用いて乳化させる方法であってもよいし、乳化作用を持つものであって、上記既存乳化剤とは異なるもの(以下、「乳化作用剤」という。)を既存乳化剤の代わりに用いて乳化させる方法であってもよいし、既存乳化剤と乳化作用剤との両方を用いて乳化させる方法であってもよい。本明細書において、本発明の含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法についての「乳化重合」とは、上述の水系反応媒体中において、既存乳化剤及び/又は乳化作用剤を用いて行う重合を意味する。
【0020】
上記既存乳化剤としては、従来の乳化重合に通常乳化剤として用いられているものであれば特に限定されず、例えばパーフルオロオクタン酸アンモニウム[C15COONH]等が挙げられる。上記乳化作用剤としては、スルホン酸塩等が挙げられる。上記乳化重合に用いる上記既存乳化剤及び/又は乳化作用剤は、一般に、上記水系反応媒体の0.01〜10質量%使用する。
【0021】
上記乳化作用剤としては、例えば上記一般式(I)で表される後述のフルオロビニルエーテル誘導体等が挙げられる。上記乳化作用剤は、乳化重合において乳化作用を有するとともに、エチレン性化合物であるので、上記重合において単量体として付加させ、後述の含フッ素結晶性ポリマーの分子構造上の少なくとも一部となるように重合させることができる。本発明の含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法は、後述するように、まさにフルオロビニルエーテル誘導体を重合するものであるので上記水系反応媒体は既存乳化剤を有さなくても乳化することができ、乳化重合後に従来のように既存乳化剤を除去する必要がない。
【0022】
上記乳化重合は、既存乳化剤を用いてもよいし、既存乳化剤を用いずに乳化作用剤を用いてもよいが、重合後に乳化剤を除去する必要がなく効率的である点から、既存乳化剤を用いずに乳化作用剤を用いることが好ましい。上記乳化重合は、重合条件によっては、得られる含フッ素結晶性ポリマーの粒子数が低下して粒子径が大きくなり、得られた含フッ素結晶性ポリマー分散体を限外濾過膜により精製する場合に、限外濾過膜に負荷がかかる場合があり、また、得られた含フッ素結晶性ポリマー分散体を用いて製膜する際に膜が不均質になる場合があるので、上記乳化重合は、既存乳化剤を用いることが好ましい。また、粒子数を増やすためには、多量の乳化剤を用いて重合し得られたディスパージョンを希釈し、引き続き重合を継続する、いわゆる「シード重合」を行うことができる。
【0023】
上記重合は、上記乳化作用剤を用いることができること以外は、通常の方法に従うことができる。
上記重合は、重合開始剤を用いて行ってもよい。上記重合開始剤としては特に限定されず、通常、フルオロポリマーの重合に用いられているものであればよく、例えば有機過酸化物、無機過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。特に、過硫酸アンモニウム[APS]を用いることが好ましい。上記重合開始剤の添加量としては、重合に使用する全ての単量体の合計の0.01〜1質量%であることが好ましい。
【0024】
上記重合における水系反応媒体のpHとしては、4〜7であることが好ましい。pHが上記範囲内であると、上記重合を円滑に進行させることができる。
【0025】
上記重合は、ヨウ素化合物の存在下で共重合を行ってブロックポリマーを得る、いわゆるヨウ素移動重合であってもよい。上記ヨウ素移動重合を行うことにより、得られる含フッ素結晶性ポリマーにおいてフルオロビニルエーテル誘導体単位の含有率が比較的低い場合であっても後述する膜の機械的強度が優れたものとなる。
【0026】
上記ヨウ素移動重合に用いるヨウ素化合物としては、例えばパーフルオロアルキレンジアイオダイド、不飽和結合を有するパーフルオロアルケニルアイオダイド、ジヨードメタン、1,2−ジヨードエタン等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。ヨウ素化合物の量は、重合に使用する全ての単量体の合計の0.01〜1重量%であればよい。
【0027】
本発明の含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法が、上述のように重合系を安定化する効果を奏する機構としては必ずしも明確ではないが、以下のように考えられる。即ち、従来、重合が進行して含フッ素結晶性ポリマーの重合溶液に占める濃度が高くなると、重合系は著しく不安定になり凝析が起こりやすいという傾向があった。
【0028】
重合溶液に占める含フッ素結晶性ポリマーの濃度が高くなると凝析が起こりやすいという傾向は、含フッ素結晶性ポリマーが、特開2001−226436号に開示されているようなブロックポリマーである場合は、さほど顕著にはみられなかったが、含フッ素結晶性ポリマーが、組成の均質な統計的組成分布で構成されるランダムコポリマーである場合は顕著にみられていたことから、含フッ素結晶性ポリマーの微粒子の疎水性微細結晶部分と親水性セグメント部分とのバランスが悪いと凝析が起り易くなると考えられる。つまり、ブロックポリマーの場合、重合鎖の親水性セグメント部分が、疎水性微細結晶部分を覆うように配向し表面エネルギーを下げていたのに対して、ランダムコポリマーの場合、表面に疎水性部分と親水性部分が均一に露出せざるを得ないことから、ある程度重合度が高くなると、表面エネルギーが高くなりすぎ重合系で安定に分散できなくなり、凝析していたものと考えられる。
【0029】
本発明の含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法は、含フッ素結晶性ポリマーの重合において重合系安定化剤を用いている。上記重合系安定化剤は、上記水系反応媒体にはほとんど溶解せず遊離していると考えられるが、水系反応媒体に微量ではあるが溶解又は分散することができ、含フッ素結晶性ポリマーの微粒子の内部、又は、上記微粒子と水系反応媒体との界面の表面エネルギーを下げることができるので、水系反応媒体中において上述のようなランダム重合性の凝析しやすい含フッ素結晶性ポリマーであっても重合系に安定に分散させることができるものと考えられる。上記含フッ素結晶性ポリマーの微粒子のうち一部不安定化した微粒子については、上記重合系安定化剤に含包除去され、粒子径の粗大化を抑制し、重合系を安定化するものと考えられる。
【0030】
本発明の含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法は、含フッ素結晶性ポリマー分散体を製造するためのものである。
上記含フッ素結晶性ポリマー分散体は、上記含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子が水系分散媒に分散されてなるものである。
本明細書において、上記「水系分散媒」とは、上記含フッ素結晶性ポリマー分散体の分散媒であって、水からなるものである。上記水系分散媒としては、水からなるものであれば、水とともに更に水溶性有機溶剤とからなるものであってもよいが、水溶性有機溶剤は含まないものであることが好ましい。
上記水系分散媒は、水含有率が10〜100質量%であることが好ましい。10質量%未満であると、分散性が悪化しやすく環境及び人体への影響の点でも好ましくない。より好ましい下限は40質量%である。
【0031】
上記含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子は、実質的に球形である含フッ素結晶性ポリマー球形微粒子を25質量%以上含むものとすることができる。
本明細書において、上記「含フッ素結晶性ポリマー球形微粒子を25質量%以上含む」とは、含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子の25質量%以上が含フッ素結晶性ポリマー球形微粒子であることを意味する。
【0032】
上記含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子の粒子形状は、アスペクト比を目安にすることができる。
本明細書において、上記「実質的に球形である」とは、アスペクト比が3以下であることを意味する。通常、アスペクト比が1に近づくほど球形に近くなる。上記含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子のアスペクト比は、3以下であることが好ましい。より好ましい上限は、2であり、更に好ましい上限は、1.5である。
一般に、ポリマー微粒子の粒子形状に異方性があると、上記ポリマー微粒子の分散体は高粘度になりやすく、上記ポリマー微粒子の分散体が高粘度であると、分散体中のポリマー微粒子の濃度を高くすることが困難になることから好ましくない。
【0033】
上記含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子が、実質的に球形である含フッ素結晶性ポリマー球形微粒子を25質量%以上含むものであると、例えば、上記含フッ素結晶性ポリマー分散体の粘度を、上記含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子の形状が実質的に球形でない場合に比べて、低くすることが可能であり、含フッ素結晶性ポリマー分散体の固形分濃度を高くすることができ、ひいてはキャスト製膜等の方法によって製膜する際、高い生産性を実現することが可能である。
【0034】
上記含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子は、含フッ素結晶性ポリマー球形微粒子を50質量%以上含むものであることが好ましい。
本発明の含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法によれば、乳化重合法により得たディスパージョンから含フッ素結晶性ポリマー球形微粒子を90質量%以上含む含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子の集合体を得ることもできる。
上記含フッ素結晶性ポリマー分散体は、含フッ素結晶性ポリマー球形微粒子を比較的高い含有率で有するディスパージョンに、含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子のうち、実質的に球形ではない微粒子を含むディスパージョンを配合して目的に応じた性能を発揮するよう調整することも可能である。
【0035】
上記含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子は、平均粒子径が5nm以上であるものが好ましい。5nm未満であると、電極材料として使用する場合において、活性点を被覆してしまい良好な電池特性が得られない場合がある。
上記平均粒子径は、上記範囲内であれば、含フッ素結晶性ポリマー分散体の安定性や後述する含フッ素結晶性ポリマーの作りやすさという点から、上限を例えば300nmとすることができるが、300nmを超えるものであっても電池特性に大きく影響を与えるものではない。上記含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子の平均粒子径のより好ましい下限は、10nmであり、より好ましい上限は、160nmであり、更に好ましい上限は、150nmである。
【0036】
上述のアスペクト比と平均粒子径とは、走査型若しくは透過型の電子顕微鏡、原子間力顕微鏡等で、上記含フッ素結晶性ポリマー分散体をガラス基板に塗布したのち水系分散媒を除去して得られた上記含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子の集合体を観測し、得られた画像上の20個以上の微粒子について測定した長軸及び短軸の長さの比(長軸/短軸)を上記アスペクト比、長軸及び短軸の長さの平均値を後述の平均粒子径としてそれぞれ得ることができる。
【0037】
上記含フッ素結晶性ポリマー分散体は、含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子のうち、平均粒子径が10nm以上である含フッ素球形微粒子を25質量%以上含むものであることが好ましい。
上記含フッ素結晶性ポリマー分散体は、含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子のうち、平均粒子径が10〜300nmである含フッ素球形微粒子を25質量%以上含むものであることがより好ましい。
上記含フッ素結晶性ポリマー分散体は、含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子のうち、平均粒子径が30〜160nmである含フッ素球形微粒子を25質量%以上含むものであることが更に好ましい。
【0038】
上記含フッ素結晶性ポリマー分散体中に含まれる上記含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子の固形分質量は、上記含フッ素結晶性ポリマー分散体の合計質量の2〜80質量%が好ましい。上記含フッ素結晶性ポリマー分散体中の含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子の量は、通常、上記含フッ素結晶性ポリマー分散体中の固形分質量に相当する。含フッ素結晶性ポリマー分散体中の含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子の含有量が2質量%未満であると、水系分散媒の量が多くなり製膜に用いた場合生産性が低下する場合がある。一方、80質量%を超えると、粘度が高くなり取り扱いが困難になりやすい。より好ましい下限は、5質量%、より好ましい上限は、60質量%である。
【0039】
上記含フッ素結晶性ポリマーは、フルオロビニルエーテル誘導体の重合により得られるものである。
上記フルオロビニルエーテル誘導体は、下記一般式(I)
CF=CF−O−(CFCFY−O)n1−(CFYn2−A (I)
で表されるものである。
【0040】
上記一般式(I)におけるn1が、0〜3の整数を表すものである。上記n1は、0又は1であることが好ましく、より好ましくは、0である。上記一般式(I)におけるn2は、1〜5の整数を表す。上記n2は、2であることが好ましい。
【0041】
上記一般式(I)におけるYは、フッ素原子、塩素原子又はパーフルオロアルキル基を表し、n1個のYは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。上記一般式(I)におけるYは、フッ素原子又は塩素原子を表し、n2個のYは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。上記パーフルオロアルキル基としては特に限定されず、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基等が挙げられる。上記一般式(I)において、Yは、トリフルオロメチル基であることが好ましく、Yは、フッ素原子であることが好ましい。
【0042】
上記一般式(I)におけるAは−SO3NR、−SO 1/L、−COONR又は−COOM 1/Lを表す。
上記M及びMは、L価の金属を表し、上記L価の金属は、周期表の1族、2族、4族、8族、11族、12族、13族に属する金属である。なかでも、周期表の1族に属する金属(アルカリ金属)又は2族に属する金属(アルカリ土類金属)であることが好ましい。
上記アルカリ金属としては、例えば、Li、Na、K、Cs等が挙げられる。
上記アルカリ土類金属としては、例えば、Mg、Ca等が挙げられる。
上記R、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子若しくは炭素数1〜4のアルキル基を表す。上記R、R、R及びRのアルキル基としては特に限定されないが、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましい。上記R、R、R及びRとしては、何れも上記アルキル基であることが好ましい。上記R、R、R及びRは、R、R、R及びRと同様のものが挙げられる。
【0043】
上述のフルオロビニルエーテル誘導体は、上記一般式(I)におけるYがトリフルオロメチル基、Yがフッ素原子、n1が0若しくは1、並びに、n2が2であることが好ましい。
【0044】
上記含フッ素結晶性ポリマーは、上記フルオロビニルエーテル誘導体と下記一般式(III)
CF=CF−R (III)
(式中、R は、フッ素原子、塩素原子、R 又はOR を表す。R は、エーテル酸素を有していてもよい炭素数1〜9の直鎖状又は分岐状のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるパーハロエチレン性単量体とを重合して得られる2元以上の共重合体であることが好ましい。
【0045】
上記パーハロエチレン性単量体は、CF=CF、CF=CFCF、CF=CF−OCF、CF=CF−OCFCF及びCF=CF−OCFCFCFからなる群より選ばれる少なくとも1つであることが好ましく、CF=CFであることがより好ましい。
【0046】
上記含フッ素結晶性ポリマーは、上述のフルオロビニルエーテル誘導体と、下記一般式(VI)
CHX=CFX (VI)
(式中、Xは、水素原子又はフッ素原子を表す。Xは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、R 又はOR を表す。R は、炭素数1〜9のエーテル酸素を有していてもよい直鎖状又は分岐状のパーフルオロアルキル基を表す。)で表される水素含有フルオロエチレン性単量体とを重合して得られる2元以上の共重合体であってもよい。上記含フッ素結晶性ポリマーは、上記フルオロビニルエーテル誘導体と、上記パーハロエチレン性単量体と、更に上記水素含有フルオロエチレン性単量体とを重合して得られる3元以上の共重合体であってもよいが、上記水素含有フルオロエチレン性単量体は、得られる含フッ素結晶性ポリマー分散体を電解質膜又はイオン交換膜等の水からなる環境下で用いる場合、形状安定性や機械的強度が劣りやすい点から、用いないか、用いてもごく微量であることが好ましい。
【0047】
上記含フッ素結晶性ポリマーは、上記パーハロエチレン性単量体及び上記水素含有フルオロエチレン性単量体以外にも、上記含フッ素結晶性ポリマーに種々の機能を付与するために、高分子電解質としての基本的な性能を損なわない範囲で、その他の共重合可能なモノマーを添加してもよい。上記その他の共重合可能なモノマーとしては特に限定されず、例えば、重合速度の制御、ポリマー組成の制御、弾性率等の機械的物性の制御、架橋サイトの導入、分散安定性の向上等の目的に応じて共重合可能なモノマーのなかから適宜選択され、パーフルオロジビニルエーテル等の不飽和結合を2つ以上有するモノマー、シアノ基を含有するモノマー、上記乳化作用剤等が挙げられる。
【0048】
上述の一般式(I)におけるAは、含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子の粒子表面における存在比率が粒子内部における存在比率よりも大きいことが好ましく、特に、得られる含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子をイオン交換樹脂等に用いる場合は、粒子表面における存在比率が大きいことが望ましい。上記一般式(I)におけるAの粒子表面における存在比率が粒子内部よりも大きいと、分散安定性を向上することができる。
含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子の粒子表面における上記Aの存在比率が粒子内部における存在比率よりも大きい粒子は、例えば、本発明の含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法における乳化重合法において、いわゆる「コア/シェル」の技術を用いて得ることが可能である。即ち、上記フルオロビニルエーテル誘導体の供給比率を重合初期よりも重合後期に大きくすることにより得ることができる。
本明細書において、上記「粒子内部」とは、粒子の全質量のうち中心の50質量%を占める部分を意味する。本明細書において、上記「粒子表面」とは、粒子のうち、上記粒子内部を除く部分を意味する。
【0049】
上記含フッ素結晶性ポリマーは、フルオロビニルエーテル誘導体単位の含有率が5〜40モル%であるものが好ましい。5モル%未満であると、得られる含フッ素結晶性ポリマーの電解質としての性能が低下する場合があり、40モル%を超えると、上記含フッ素結晶性ポリマーを用いて得られる膜の機械的強度が不充分になる場合がある。上記フルオロビニルエーテル誘導体単位の含有率は、上記一般式(I)におけるAの存在比率が含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子の粒子内部よりも粒子表面の方が大きい場合、含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子の粒子表面において上記範囲である必要がある。
【0050】
本明細書において、上記「フルオロビニルエーテル誘導体単位」とは、上記含フッ素結晶性ポリマーの分子構造上の一部分であって、フルオロビニルエーテル誘導体に由来する部分を意味する。
上記「フルオロビニルエーテル誘導体単位の含有率」は、含フッ素結晶性ポリマーの分子における全単量体単位が由来する単量体のモル数に占める、フルオロビニルエーテル誘導体単位が由来するフルオロビニルエーテル誘導体のモル数の割合である。上記「全単量体単位」は、上記含フッ素結晶性ポリマーの分子構造上、単量体に由来する部分の全てである。
上記「全単量体単位が由来する単量体」は、従って、上記含フッ素結晶性ポリマーをなすこととなった単量体全量である。
上記フルオロビニルエーテル誘導体単位の含有率は、赤外吸収スペクトル分析[IR]、又は、300℃における溶融NMRを用いて得られる値である。
【0051】
上記含フッ素結晶性ポリマー分散体は、上記含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子のほか、必要に応じて、添加剤を添加してなるものであってよい。上記添加剤としては特に限定されず、例えば、ポリテトラフルオロエチレン〔PTFE〕、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体〔FEP〕、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体〔PFA〕等のフッ素樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート〔PET〕等の熱可塑性樹脂;ポリアミド、ポリイミド等の熱硬化性樹脂;他のイオン交換樹脂等の微粉末;アルミナ、シリカ、ジルコニア、カーボン等の無機材料の微粉末等が挙げられる。
【0052】
上記含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法により製造された含フッ素結晶性ポリマー分散体もまた、本発明の一つである。
【0053】
本発明の含フッ素結晶性ポリマー分散体は、必要に応じて上述の水系分散媒とは異なる液状媒体を配合して、後述する多孔性支持体に含浸させて製膜したり、キャスト製膜したりして、膜形成用途に好適に用いることができる。
上記液状媒体は、上記含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子を濡らし得る液体である。上記液状媒体は室温で液体であることが好ましい。
上記液状媒体としては、上記含フッ素結晶性ポリマーからなる微粒子の良好な分散性が望まれる場合は、例えば、アルコール類;N−メチルピロリドン〔NMP〕等の含窒素溶剤;アセトン等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類;ジグライム、テトラヒドロフラン〔THF〕等の極性エーテル類;ジエチレンカーボネート等の炭酸エステル類等の極性を有する有機溶剤等が挙げられ、これらのなかから1種又は2種以上混合して用いることができる。
上記液状媒体は、上述の水系分散媒における水溶性有機溶剤を含み得る概念である。上記液状媒体は、厚膜を形成する用途に用いる場合、上記含フッ素結晶性ポリマー分散体にポリエチレングリコール等のポリオキシエチレン類を配合してなるものであってもよい。
【0054】
上記アルコール類は、キャスト製膜、含浸等により膜状に成形する目的において、レベリング性を改善するために好適に用いることができる。
上記アルコール類としては特に限定されず、通常、膜形成のためにポリマー分散体に配合するものであればよく、例えば、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状のフッ素原子により置換されていてもよいアルカノールが挙げられ、上記アルカノールは、炭素数1〜3のものが好ましい。このようなアルカノールとしては特に限定されず、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、テトラフルオロプロパノール等が挙げられる。
【0055】
本発明の膜形成用分散体組成物は、上記含フッ素結晶性ポリマー分散体と、メタノール、エタノール、プロパノール及びテトラフルオロプロパノールからなる群より選択される少なくとも1種のアルコールとからなるものである。上記アルコールは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
【0056】
上記アルコールの添加量は、上記含フッ素結晶性ポリマー分散体に対して10〜80容量%であることが好ましい。アルコールを上記範囲の量で添加することにより、上記膜形成用分散体組成物の表面張力を調整することができ、上記膜形成用分散体組成物を用いて後述するように膜を形成する場合に、均質な膜を得ることができる。
【0057】
上記膜形成用分散体組成物は、上記膜形成用分散体組成物の製膜性等の特性を損なわない範囲で、上記含フッ素結晶性ポリマー分散体及び上記アルコール以外のその他の成分を含有していてもよい。上記その他の成分としては、例えば上記アルコール以外のその他のアルコール、造膜補助剤、後述する活性物質等が挙げられる。
【0058】
上記含フッ素結晶性ポリマー分散体又は上記膜形成用分散体組成物は、膜の形成に好適に用いることができる。本明細書において、上記「膜」は、いわゆる薄膜を含む膜であり、フィルム、シート等をも含む概念である。上記膜は、例えばキャスト製膜、含浸、コーティング等により得られる膜であってもよく、製膜時に用いる基材、多孔性支持体等は含まない。
【0059】
本発明の膜は、上記含フッ素結晶性ポリマー分散体又は上記膜形成用分散体組成物を用いてキャスト製膜を行うことにより得られたものである。上記「キャスト製膜」とは、通常、上記含フッ素結晶性ポリマー分散体又は上記膜形成用分散体組成物をガラス等の基材の表面に塗布し、常温下及び/又は加熱下で乾燥し、必要に応じて水中に浸漬して基材の表面から剥離することにより薄膜を得ることをいう。含フッ素結晶性ポリマー分散体又は膜形成用分散体組成物を塗布して得られる膜は、上記乾燥を常温下でのみ行うと、水等に容易に溶解することがあるので、少なくとも加熱下で乾燥を行うことが好ましい。なお、本明細書において、「常温下」は、30℃付近の温度であり、「加熱下」は、通常、80〜400℃の温度である。上記乾燥の温度は、200℃以上であることが好ましい。
【0060】
本発明の膜は、また、上記含フッ素結晶性ポリマー分散体又は上記膜形成用分散体組成物を多孔性支持体に含浸させたのち、液状媒体を除去することにより得られたものである。液状媒体は、通常、常温下及び/又は加熱下で乾燥することにより除去することができる。上記含フッ素結晶性ポリマー分散体又は上記膜形成用分散体組成物を含浸して得られる膜は、上記乾燥を常温下のみで行った場合、水等に容易に溶解することがあるので、少なくとも加熱下で乾燥を行うことが好ましい。上記含浸における「加熱下で乾燥」は、含フッ素ポリマーの融点以上の温度、例えば、200〜350℃で行うことができる。
【0061】
上記多孔性支持体は、多孔構造を有するものであれば特に限定されず、有機又は無機の材料の何れでもよく、例えばグラスウール、セラミック、アルミナ、ポリテトラフルオロエチレン[PTFE]製多孔フィルム、カーボン、不織布、各種ポリマーからなるもの等が挙げられる。
【0062】
上述したキャスト製膜を行うことにより得られた膜及び多孔性支持体に形成された膜の膜厚としては、5〜50μmであることが好ましい。5μm未満であると、膜の機械的強度が不充分であり、50μmを超えると、例えば後述する固体高分子電解質型燃料電池に用いた場合、燃料電池としての性能が低下することがあるので好ましくない。
【0063】
本発明の活性物質固定体は、含フッ素結晶性ポリマーと活性物質とからなるものであって、上記含フッ素結晶性ポリマー分散体又は上記膜形成用分散体組成物と、上記活性物質とからなる液状組成物を基材に塗装することにより得られたものである。上記液状組成物を基材に塗装することにより、上記含フッ素結晶性ポリマー及び活性物質が基材上に固定される。
【0064】
上記活性物質としては上記活性物質固定体において活性を有し得るものであれば特に限定されず、本発明の活性物質固定体の目的に応じて適宜選択されるが、例えば触媒を好適に用いることができる場合がある。
上記触媒としては、電極触媒として通常使用されるものであれば特に限定されず、例えば、白金、ルテニウム等を含有する金属;1種類以上の金属からなる中心金属をもつ有機金属錯体であって、その中心金属の少なくとも1つが白金又はルテニウムである有機金属錯体等が挙げられる。上記白金、ルテニウム等を含有する金属としては、ルテニウムを含有する金属、例えば、ルテニウム単体等であってもよいが、白金を含有する金属が好ましく、上記白金を含有する金属としては特に限定されず、例えば、白金の単体(白金黒);白金−ルテニウム合金等が挙げられる。上記触媒は、通常、シリカ、アルミナ、カーボン等の担体上に担持させて用いる。
【0065】
上記液状組成物は、少なくとも、上記含フッ素結晶性ポリマー分散体又は上記膜形成用分散体組成物と、上記活性物質とからなるものであり、必要に応じてその他の成分を含有していてもよい。上記その他の成分としては、例えば造膜補助剤等が挙げられる。
【0066】
上記基材としては特に限定されず、例えば上述した多孔性支持体、樹脂成形体、金属板等が挙げられ、燃料電池等に用いられる電解質膜、多孔性カーボン電極等が好ましい。上記電解質膜としては、フルオロポリマーからなるものが好ましく、上記含フッ素結晶性ポリマーからなるものであってもよい。
【0067】
上記「液状組成物を基材に塗装する」ことは、上記液状組成物を上記基材に塗布し、必要に応じて乾燥し、通常更に含フッ素結晶性ポリマーの融点以上の温度で加熱することよりなる。上記加熱の条件は含フッ素結晶性ポリマーと活性物質とを基材上に固定することができるものであれば特に限定されないが、例えば200〜350℃で数分間、例えば2〜30分間加熱することが好ましい。
【0068】
本発明の電解質膜は、上記活性物質固定体を有するものである。上記電解質膜は、活性物質固定体の性質を妨げない範囲であれば、上記活性物質固定体以外のその他の物質を含むものであってよい。
【0069】
本発明の固体高分子電解質型燃料電池は、上記電解質膜を有するものである。上記固体高分子電解質型燃料電池は、上記電解質膜を有するものであれば特に限定されず、通常、固体高分子電解質型燃料電池を構成する電極、ガス等の構成成分を含むものであってよい。
【0070】
上述した膜形成用分散体組成物、キャスト製膜を行うことにより得られた膜、多孔性支持体上に形成された膜、活性物質固定体、電解質膜又は固体高分子電解質型燃料電池は、何れも、スルホン酸基及び/又はカルボキシル基を有する含フッ素結晶性ポリマーを用いてなるものであるが、スルホン酸基を有する含フッ素結晶性ポリマーを用いてなるものであることが好ましい。
【0071】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
内容積300mlのステンレス製オートクレーブに脱気純水150ml、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)スルホン酸ナトリウム(SPFS,CF=CFO−CFCFSONa)2.5g、過硫酸アンモニウム20mg、重合系安定化剤として、Cl(CFCFCl)Cl10gを入れ、0℃で空間をヘキサフルオロプロピレンガスで充分置換した後、ヘキサフルオロプロピレンガスでオートクレーブ内の圧力を0.15MPaに加圧し、続いてオートクレーブ内の圧力をテトラフルオロエチレンガスで1MPaまで加圧、そして直ちに昇温して10分の後に60℃とした。オートクレーブ内の圧力は1.14MPaとなったが、重合が開始すると直ちに圧力低下が始まった。重合開始後1時間経過し、系内圧力が0.95MPaとなったところで、5gのSPFSを15mlの脱気純水に溶解して追加仕込みし、圧力を0.95〜1.0MPaに保持しながら、4時間反応を継続したのち、更に、5gのSPFSを同様の方法で追加仕込みして、更に5時間継続した。同様の操作を再度行い、重合開始から15時間経過した時点でオートクレーブを急冷し、未反応のテトラフルオロエチレンガスを放出して反応を終了し含フッ素結晶性ポリマー分散体aを得た。
【0072】
得られた含フッ素結晶性ポリマー分散体aは無色透明であり、わずかに白濁したCl(CFCFCl)Cl層の沈澱が認められた。得られた含フッ素結晶性ポリマー分散体aに占める含フッ素結晶性ポリマーの濃度は14質量%で、19F−NMR測定によれば、得られた含フッ素結晶性ポリマー分散体a中に含まれる含フッ素結晶性ポリマーにおけるSPFS単位の含有量は13モル%であった。
【0073】
実施例2
重合系安定化剤としてH(CFCFClを用いた以外は、実施例1と同様の条件により、含フッ素結晶性ポリマー分散体bを得た。実施例1とほぼ同様の効果を得た。得られた含フッ素結晶性ポリマー分散体bは無色透明であり、わずかに白濁したH(CFCFCl層の沈澱が認められた。得られた含フッ素結晶性ポリマー分散体bに占める含フッ素結晶性ポリマーの濃度は14質量%で、19F−NMR測定によれば、得られた含フッ素結晶性ポリマー分散体a中に含まれる含フッ素結晶性ポリマーにおけるSPFS単位の含有量は13モル%であった。
【0074】
比較例1
Cl(CFCFCl)Clを添加しなかった以外は、実施例1と同様の操作を3回行い、3つの試料a、b及びcを得た。a、b及びc何れの試料においても含フッ素結晶性ポリマーのうち固形分質量で約50質量%に相当する量が粉末状態で凝析した。上記含フッ素結晶性ポリマー分散体中の含フッ素結晶性ポリマーの濃度はばらつき、5〜8質量%であった。
【0075】
【発明の効果】
本発明の含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法は、上述の構成を有するので、高いポリマー濃度を有しながら、凝析せず安定な含フッ素結晶性ポリマー分散体を得ることができる。

Claims (16)

  1. フルオロビニルエーテル誘導体の重合を乳化重合法により行うことよりなる含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法であって、
    前記フルオロビニルエーテル誘導体は、下記一般式(I)
    CF=CF−O−(CFCFY−O)n1−(CFYn2−A (I)
    (式中、Yは、フッ素原子、塩素原子又はパーフルオロアルキル基を表す。n1は、0〜3の整数を表す。n1個のYは、同一であってもよいし異なっていてもよい。Yは、フッ素原子又は塩素原子を表す。n2は、1〜5の整数を表す。n2個のYは、同一であってもよいし異なっていてもよい。Aは、−SO3NR、−SO 1/L、−COONR又は−COOM 1/Lを表す。R、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子若しくは炭素数1〜4のアルキル基を表す。R、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子若しくは炭素数1〜4のアルキル基を表す。M及びMは、L価の金属を表し、前記L価の金属は、周期表の1族、2族、4族、8族、11族、12族、13族に属する金属である。)で表されるものであり、
    前記重合は、下記一般式(II)
    −(CFCFXn3−X (II)
    (式中、X及びXは、同一又は異なって、水素原子若しくは塩素原子を表す。Xは、フッ素原子又は塩素原子を表す。n3は、2又は3の整数を表す。)で表される重合系安定化剤の存在下に行うものである
    ことを特徴とする含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法。
  2. 含フッ素結晶性ポリマーは、フルオロビニルエーテル誘導体と、下記一般式(III)
    CF=CF−R (III)
    (式中、R は、フッ素原子、塩素原子、R 又はOR を表す。R は、エーテル酸素を有していてもよい炭素数1〜9の直鎖状又は分岐状のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるパーハロエチレン性単量体とを重合して得られる2元以上の共重合体である請求項1記載の含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法。
  3. パーハロエチレン性単量体は、テトラフルオロエチレンである請求項2記載の含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法。
  4. は、トリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子であり、n1は、0又は1であり、n2は、2である請求項1、2又は3記載の含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法。
  5. 重合系安定化剤は、下記一般式(IV)
    Cl−(CFCFCl)n4−Cl (IV)
    (式中、n4は、2又は3の整数を表す。)で表される水素非含有重合系安定化剤、及び/又は、下記一般式(V)
    H−(CFCFn5−X (V)
    (式中、n5は、2又は3の整数を表す。Xは、塩素原子又は水素原子を表す。)で表される水素含有重合系安定化剤からなるものである請求項1、2、3又は4記載の含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法。
  6. 重合は、水系反応媒体中で行うものであり、
    重合系安定化剤は、前記水系反応媒体の5〜50質量%添加するものである請求項1、2、3、4又は5記載の含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法。
  7. 重合は、既存乳化剤を用いないで重合するものである請求項1、2、3、4、5又は6記載の含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の含フッ素結晶性ポリマー分散体製造方法により製造されたものである
    ことを特徴とする含フッ素結晶性ポリマー分散体。
  9. 請求項8記載の含フッ素結晶性ポリマー分散体と、
    メタノール、エタノール、プロパノール及びテトラフルオロプロパノールからなる群より選択される少なくとも1種のアルコールとからなる
    ことを特徴とする膜形成用分散体組成物。
  10. 請求項8記載の含フッ素結晶性ポリマー分散体又は請求項9記載の膜形成用分散体組成物を用いてキャスト製膜を行うことにより得られたものである
    ことを特徴とする膜。
  11. 請求項8記載の含フッ素結晶性ポリマー分散体又は請求項9記載の膜形成用分散体組成物を多孔性支持体に含浸させたのち、液状媒体を除去することにより得られたものである
    ことを特徴とする膜。
  12. 含フッ素結晶性ポリマーと活性物質とからなる活性物質固定体であって、
    請求項8記載の含フッ素結晶性ポリマー分散体又は請求項9記載の膜形成用分散体組成物と、前記活性物質とからなる液状組成物を基材に塗装することにより得られたものである
    ことを特徴とする活性物質固定体。
  13. 活性物質は、触媒である請求項12記載の活性物質固定体。
  14. 触媒は、白金を含有する金属である請求項13記載の活性物質固定体。
  15. 請求項13又は14記載の活性物質固定体を有する
    ことを特徴とする電解質膜。
  16. 請求項15記載の電解質膜を有する
    ことを特徴とする固体高分子電解質型燃料電池。
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