JP4078756B2 - 電動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電気掃除機用吸込具のアジテータなど、被駆動体に電動機を内設した電動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば電気掃除機用吸込具のアジテータにあっては、円筒状のアジテータ胴体内に電動機を配置し、同吸込具の小型・コンパクト化を図るようにしている。
【0003】
そしてこの電動機は、金属筒の内周部にステータを構成するとともに、同ステータの内側にロータを配置して構成してあり、またアジテータの胴体部はその金属筒の外側に被せるようにして設けていた。
【0004】
ロータの出力軸の回転は減速機構を介して駆動輪に伝達され、この駆動輪が外接しているアジテータの胴体部を回転させる。そしてこのアジテータの胴体部を回転自在に支持する軸受は金属筒の外周部に装着されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような従来の電動装置においては、アジテータの胴体部を回転自在に支持する軸受が金属筒の外周部に装着されていた。この金属筒はプレス加工によってつくられるのが一般的であり、したがって、高度の寸法精度を求めることができなかった。
【0006】
その結果、軸受の取付が的確にできない問題を生起し、アジテータの回転そのものに支障を来すことがあった。
【0007】
本発明はこのような従来の欠点を解消したものであり、軸受の支承を確実に行って被駆動体の回転動作を確実なものとしたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、内周側にステータを設けた筒状体と、上記ステータの内側に配置され、出力軸を有するロータと、上記筒状体の一方端に装着したブラケットと、上記出力軸と連係して回転し、筒状体の外側に位置させた被駆動体と、上記ブラケットの外周に取着され、この被駆動体を回転自在に支持する軸受とを具備し、上記ブラケットを熱硬化性樹脂で形成したものにおいて、上記ブラケットの軸受取着部の外径を筒状体の外径よりも大に設定した電動装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、内周側にステータを設けた筒状体と、上記ステータの内側に配置され、出力軸を有するロータと、上記筒状体の一方端に装着したブラケットと、上記出力軸と連係して回転し、筒状体の外側に位置させた被駆動体と、上記ブラケットの外周に取着され、この被駆動体を回転自在に支持する軸受とを具備し、上記ブラケットを熱硬化性樹脂で形成したものにおいて、上記ブラケットの軸受取着部の外径は筒状体の外径よりも大に設定している。
【0010】
なお、被駆動体の外周に塵埃掻きあげ部材を設けて電気掃除機用吸込具のアジテータとしてもよい。
【0011】
なお、さらにロータと一体の整流子に接するブラシをブラケットに設けてもよい。
【0012】
上記の構成によれば、ブラケットが熱硬化性樹脂製であるので、成形時の寸法精度が高く、軸受支持が確実となるものである。
【0013】
そしてこのブラケットの軸受取着部の外径は筒状体の外径よりも大に設定してあるところから、筒状体を案内として軸受をブラケットに簡単に装着できるとともに、同ブラケットを整流子ブラシの取付用にそのまま利用できるものである。
【0014】
【実施例】
以下その実施例を図面を参照して説明する。
【0015】
図は電気掃除機用吸込具に採用した例を示し、すなわち図1〜3において、じゅうたん面など被掃除面をブラッシングするアジテータは、円筒状の被駆動体1の外周にブラシ部およびまたはビート部を設けることで構成されており、この被駆動体1の内部に電動機部2が配置してある。
【0016】
上記電動機部2は、内周部に永久磁石よりなるステータ3を配置した金属製の筒状体4と、その内側に回転自在に介在させたロータ5とから構成してある。このロータ5は、コアに巻線6を設けた一般的なものである。
【0017】
筒状体4の一端はほぼ有底状となっており、玉軸受からなる一方の軸受7が支承してある。ロータ5と一体の出力軸8の一方はこの軸受7で支持される。
【0018】
筒状体4の他方の端は開放状に設定してあって、ここにブラケット9が取付けられている。ブラケット9は熱硬化性樹脂で成形されているもので、一部に形成した円筒部10の段部が上記筒状体4の他端開放内面に挿入されている。
【0019】
段部が筒状体4の他端開放内面に挿入されたブラケット9の円筒部10の外径は筒状体4の外径よりも僅かに大きく設定してある。
【0020】
そしてこの円筒部10の外周に玉軸受などの軸受11が固定され、同軸受11にアジテータにおける被駆動体1の内周面が支承されているものである。
【0021】
上記出力軸8は減速機構12を介して外周がアジテータの被駆動体1の内周面と噛み合う駆動輪13に連係している。
【0022】
上記ブラケット9には出力軸8の一端を支承する玉軸受などの軸受14が取付けられており、また同出力軸8と一体の整流子15が内部の空間に臨んでいるものである。
【0023】
16は先端が上記整流子15に電気的に接するブラシで、ブラケット9にホルダーを介して取着してある。
【0024】
なお、筒状体4とブラケット9は複数本のボルト17によって強固に一体化されている。すなわち、筒状体4の底側よりボルト17を挿入すると、その先はブラケット9に形成した孔18を貫通する。最終的には筒状体4の底側にボルト17の頭部が当接し、さらにブラケット17の端面より突出したボルト17の先部にナット19を螺着し、締め付ける。
【0025】
孔18のボルト挿入口側には、同ボルト17が入り易いように先拡がり状のテーパ20が形成してある(図4,5参照)。
【0026】
上記の構成において、通電によりロータ5が回転すると、その出力軸8の回転力は減速機構12を介して駆動輪13に、さらに被駆動体1に減速伝達され、アジテータが作動することとなる。このとき、被駆動体1はブラケット9の円筒部10の外周に取付けた軸受11によって円滑に回転する。
【0027】
そして軸受11が設けてあるブラケット9の円筒部10の外径は筒状体4のそれよりも僅かに大きく設定してあるため、軸受11を端部に装着したアジテータの被駆動体1をこの筒状体4に外嵌合して挿入するだけでこの軸受11を円筒部10に装着できるものである。
【0028】
ブラケット9は熱硬化性樹脂よりなり、高寸法精度が確保できるので、上記軸受11の装着は確実なものが期待できる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、内周側にステータを設けた筒状体と、上記ステータの内側に配置され、出力軸を有するロータと、上記筒状体の一方端に装着したブラケットと、上記出力軸と連係して回転し、筒状体の外側に位置させた被駆動体と、上記ブラケットの外周に取着され、この被駆動体を回転自在に支持する軸受とを具備し、上記ブラケットを熱硬化性樹脂で形成すれば、ブラケットを高寸法精度の元で形成して、確実なる軸受支持が可能となるものにおいて、ブラケットの軸受取着部の外径を筒状体の外径よりも大に設定しておけば組立も容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す電動装置の断面図
【図2】 同要部の断面図
【図3】 筒状体の半断面図
【図4】 伝動装置の側面図
【図5】 ブラケットの断面図
【符号の説明】
1 被駆動体
3 ステータ
4 筒状体
5 ロータ
8 出力軸
9 ブラケット
11 軸受
15 整流子
16 ブラシ
Claims (1)
- 内周側にステータを設けた筒状体と、上記ステータの内側に配置され、出力軸を有するロータと、上記筒状体の一方端に装着したブラケットと、上記出力軸と連係して回転し、筒状体の外側に位置させた被駆動体と、上記ブラケットの外周に取着され、この被駆動体を回転自在に支持する軸受とを具備し、上記ブラケットを熱硬化性樹脂で形成した電動装置において、上記ブラケットの軸受取着部の外径を筒状体の外径よりも大に設定した電動装置。
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