JP4077321B2 - 表示制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は、次元及び形状の異なる複数の情報オブジェクトが配置された空間内において、滑らかな視点移動を可能とし、直感的な操作で対象物を探すことを可能とし、その対象物の幾何学的情報に基づいて、適切な移動方向と移動速度を実現する表示制御装置を提供するものである。
【0003】
また、本発明は、その表示制御装置での処理をコンピュータに行なわせるための表示制御プログラムに関する。
【従来の技術】
【0004】
ハイパーテキスト構造を持つ電子文書をディスプレイ上で閲覧するための快適な環境を提供する三次元表示制御装置として、本願発明の発明者による特開2000-172248号が知られている。これは、ハイパーテキスト構造を持つ電子文書群を、そのリンク構造に基づいて、単一の仮想空間内に配置し、同仮想空間内に定義した視野に基づいて、電子文書を閲覧するための表示画像を生成して、表示装置に表示させる。また、ユーザの指示に従って、視野を連続的に変化させ、そのときの視野に基づく表示画像をリアルタイムで連続的に生成し、表示装置に表示させる。それによりユーザは、仮想空間内で視野を連続的に変化させながら、ハイパーテキストのリンクを辿って文書を閲覧することによって、文書を連続的に拡大表示させることができる。
【0005】
この発明による表示画面の変化例を図1に示す。電子文書601からハイパーテキスト構造によって電子文書602がリンクされ、そこからさらに電子文書613がリンクされている。画面例61の状態からズームインすることによって画面例62、更にズームインすることによって画面例63が表示される。
【0006】
一方、インターネットを経由して三次元的な商品カタログを配信し、端末側では、ユーザの操作により、三次元形状を画面上で回転させたり移動させたりして表示できる方式が既に考案されている。その代表的なものとして、Web3Dと呼ばれるものがあり、商品などの三次元形状を、VRML(Virtual Reality Modeling Language)形式或いは独自の形式で、インターネット上のサーバからユーザ端末に配信し、ユーザ端末では、そのような三次元形状を表示するためのプログラムによって、画面上に三次元形状を表示させる。表示対象物の選択は、通常のWWWブラウザで表示されるHTML文書上からマウスなどによって項目を選択することによって行なう。すなわち、該プログラムは、単一の三次元形状を表示するためのものである。また、該プログラムは、ブラウザのプラグイン、Javaプログラム、又は、ActiveXオブジェクトとして実現されている。
【0007】
しかしながら、上記従来における三次元表示制御装置においては、以下に述べる問題点がある。
【0008】
従来の三次元表示制御装置では、ブラウザのウインドウ内などに、単一の三次元形状を表示し、回転又は部分的に拡大することができるものであった。そのため、その形状を表示するまでは、一般のブラウザ上で、マウスで選択肢をクリックしたり、メニューを選択したり、条件検索を行なうことにより、表示対象を選択する必要があった。
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、次元及び形状の異なる複数の情報オブジェクトが配置された空間内において、視点移動の対象となる情報オブジェクトの幾何学的情報に基づいて、適切な移動方向と移動速度を実現する視点位置制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明は、三次元仮想空間内に表示されるある形状を有する複数の情報オブジェクトに対する視点位置を制御する表示制御装置であって、情報オブジェクトの形状を幾何的に示す幾何的情報を含む情報オブジェクトデータを管理するデータ管理手段と、利用者による入力に従って、上記複数の情報オブジェクトに対して該情報オブジェクト毎に上記データ管理手段で管理される情報オブジェクトの幾何学的情報によって定まる局所座標系にて上記視点位置から該情報オブジェクトまでの距離を算出し、該算出した距離が第一の所定値以下である場合は該第一の所定値に設定し一定となるように、また、該算出した距離が該第一の所定値より大きい第二の所定値以上である場合はその算出された該距離を正の無限大に漸近する関数を用いて設定するように該情報オブジェクトから視点位置までの距離の大きさを加工する距離加工手段と、上記加工された視点位置までの距離の大きさを現在の基準情報オブジェクトの局所座標系における距離の大きさに変換して、視点位置から最も近い位置に表示される情報オブジェクトを基準情報オブジェクトとして決定する基準決定手段と、決定された上記基準情報オブジェクトと上記距離加工手段によって加工された視点位置までの距離の大きさに応じて視点の移動速度を変化させる速度変化手段とを有し、上記基準情報オブジェクトに基づいて、視点位置までの距離に応じた移動速度で視点が移動するように視点位置を制御して、上記複数の情報オブジェクトを表示させるように構成される。
【0011】
このような表示制御装置では、視点位置から最も近い位置の情報オブジェクトを基準オブジェクトとして決定するため、視点が対象としている情報オブジェクトが決定される。また、速度変化手段によって、視点位置までの距離に応じた移動速度で視点が移動するように視点位置が制御されるため、視点位置が近くに接近している場合、ゆっくりと視点が移動し、一方、視点位置が遠くにある場合、素早く視点が移動しているように上記複数の情報オブジェクトを表示させることができる。
【0012】
また、上記課題を解決するための手段として、本発明は、コンピュータに行なわせるための表示制御プログラム、及び、上記表示制御プログラムを記憶した記憶媒体とすることもできる。
【発明の実施の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図2は、表示制御装置の機能構成の例を示す図である。
【0015】
図2より、表示制御装置100は、情報オブジェクトデータ取得部101と、情報オブジェクトデータ記憶部102と、ユーザ指示受付部103と、視野決定部104と、表示画像生成部105と、表示制御部106と、複数の視野移動計算部107と、複数の情報オブジェクト表示部108と、注視点経路計算部109と、通信制御部110と、インストーラー111とを有する。
【0016】
情報オブジェクトデータ取得部101は、通信制御部110によって、インターネット等のネットワーク118を介して取得したWeb情報から情報オブジェクトデータを取得し、所定の情報オブジェクトデータ記憶部102に、取得した情報オブジェクトデータを格納する。また、情報オブジェクト間の相互関係を定義するリンク情報として、該仮想空間内での相対的な位置関係およびスケール比を格納する。
【0017】
ユーザ指示受付部103は、ユーザが指示する視野移動方向を示すデータを受け付ける。
【0018】
視野決定部104は、ユーザ指示受付部103によって受け付けた視野移動方向を示すデータに基づいて、情報オブジェクトデータ記憶部102に格納されている処理対象となる情報オブジェクトの形状に応じて、視野移動計算部107及び注視点移動経路計算部109での計算結果を用いることによって視野を決定する。
【0019】
表示画像生成部105は、視野決定部104によって決定された視野データに基づいて、視野の範囲で表示される全ての情報オブジェクトの表示画像を、各情報オブジェクトの形状に応じて生成する。
【0020】
表示制御部106は、表示画像生成部105によって生成された表示画像を表示させるために表示装置を制御する。つまり、表示制御部106は、各情報オブジェクトの形状に応じた情報オブジェクト表示部108を用いて、視野データに基づいて、情報オブジェクトを表示させる表示画像データを生成する。
【0021】
視野移動計算部107は、移動距離、角度変化及び移動方向情報を含む視野移動量を情報オブジェクトの形状に応じて計算する。ただし、情報オブジェクトの形状が球面又は自由曲面等である場合、注視点移動経路計算部109によって、注視点の移動経路を情報オブジェクトの形状に応じて計算した後、視野移動量が計算される。
【0022】
視野移動計算部107及び情報オブジェクト表示部108を複数もうけることによって、平面的な情報オブジェクトや、立体的な情報オブジェクトなど、多様な形態の情報オブジェクトのそれぞれに適した視野移動及び情報オブジェクトの表示を行なうことができる。
【0023】
通信制御部110は、ネットワーク118への接続及び切断処理、及び、データの送受信の制御を行なう。
【0024】
インストーラー111は、例えば、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体であるCD−ROM119から表示制御装置100を制御する上記各処理部による処理を実行するためのプログラムを表示制御装置100へインストールする。インストールされたプログラムは、表示制御装置100のCPU(中央処理装置)によって実行され上記各処理部が実現する。当該プログラムを格納する媒体としてCD−ROM119に限定するものではなく、コンピュータが読み取り可能な媒体であればよい。
【0025】
多種多様の情報オブジェクトの形状に対応するために、必要に応じて、インターネット118又はCD−ROM119等の記憶媒体から視野移動計算部107及び情報オブジェクト表示部108を取得し、視野決定部104及び表示画像生成部105にて利用すれば良い。
【0026】
情報オブジェクトに対する視点移動について図3及び図4で説明する。図3は、平面的な情報オブジェクトに対する視点移動を説明する図である。図4は、立体的な情報オブジェクトに対する視点移動を説明する図である。
【0027】
図3及び図4において、情報オブジェクト上のターゲット面401は、視点のズームイン先となるターゲット面を示す。視点位置402は、ユーザの現在の視野の視点位置を示す。注視点403は、ユーザの現在の視野における情報オブジェクト上で注視される位置を示す。ここで、注視点403は、視野の中心線とターゲット面の交点とする。
【0028】
視点移動経路411は、ズームイン又はズームアウト操作に伴う視点の移動経路を示す。視点移動経路412は、左右への移動操作に伴う視点の移動経路を示し、視点移動経路413は、上下への移動操作に伴う視点の移動経路を示す。視点移動経路414は、ティルトの操作に伴う視点の移動経路を示す。視点移動経路415は、ローテーションの操作に伴う視点の移動経路を示す。また、図中の破線矢印は、各視点移動経路に沿って視野の視点が移動した際の視線の例を示す。同破線矢印の先端は、そのときの注視点である。
【0029】
ズームイン操作を行なったとき、視点は、移動経路411の経路に沿って、ターゲット面401上の注視点403に限りなく近付いていく。また、ズームアウト操作を行なうと、視点は、移動経路411の経路に沿って、ターゲット面から遠ざかるように動く。これらのズーム操作において、視点移動速度は、視点とターゲット面との距離に比例するように変化する。これにより、視点が限りなくターゲット面上の注視点上に近付いていくような動きとなり、ズーム表示が実現される。
【0030】
左右及び上下への視野移動操作を行なったとき、視点はそれぞれ、視点移動経路412及び413で示される経路に沿って移動する。このとき、注視点403は、ターゲット面上を移動する。
【0031】
図3Aより、平面であるターゲット面401において、表示制御装置100は、図2のユーザ指示受付部103からの視野移動方向を示す情報に基づいて、視線がターゲット面401に対して平行移動するように視点位置402及び注視点403を移動させる。
【0032】
一方、図4Aより、立体であるターゲット面401において、表示制御装置100は、図2のユーザ指示受付部103からの視野移動方向を示す情報に基づいて、視線がターゲット面401をなぞるように視点位置402及び注視点403を移動させる。つまり、視線方向とターゲット面との角度を示すティルト角を一定にして、視点位置402及び注視点403を移動させる。
【0033】
図3B及び図4Bより、ユーザが視野のティルト操作を行なった場合、表示制御装置100は、図2のユーザ指示受付部103からの視野移動方向を示す情報に基づいて、視点位置402と注視点403との距離が一定となる視点移動経路414に沿って移動する。つまり、ティルト操作において、表示制御装置100は、視点位置402と注視点403との距離を一定にし、視点位置402と注視点403とを結ぶ視線方向とターゲット面401との角度を変化させながら視点位置402を移動させる。
【0034】
また、視野のローテーション操作を行なった場合、視点位置402は、視点移動経路415に沿って移動する。つまり、ローテーション操作において、表示制御装置100は、注視点403の位置、注視点403から視点位置402までの距離、及び、ティルト角を一定とし、注視点403におけるターゲット面に対する垂線を中心として回転するように視野を移動させる。
【0035】
上述のように表示対象が平面以外の球面状の情報オブジェクト形状であっても処理可能とするために、適したターゲット面の形状を予め割り当てておく必要がある。ターゲット面形状は、必ずしも情報オブジェクトの形状と正確に一致している必要は無い。例えば、凹凸はあるが球形に近い情報オブジェクトに対しては、球面状のターゲット面を割り当てておいても良い。
【0036】
以下、異なるターゲット面毎の処理の違いを図5、図6及び図7で説明する。
【0037】
図5は、平面状のターゲット面に対する視野移動を説明する図である。図6は、球面状のターゲット面に対する視野移動を説明する図である。図7は、自由局面状のターゲット面に対する視野移動を説明する図である。
【0038】
図5、図6及び図7において、lx、ly、lzは、それぞれターゲット面を定義する情報オブジェクトのローカル座標系のx,y,z軸を定義するベクトルとする。
【0039】
また、vx、vy、vzをそれぞれ視点座標系のx,y,z軸を表すベクトルとし、V0を視点の位置、すなわち、視点座標系の原点とする。また、ターゲット面上の注視点をTとする。視点V0と注視点Tとを結ぶ直線を視線と呼び、これが視野の中心線となるように視野を定義する。すなわち、注視点が画面の中心に来るように視野を定義する。
【0040】
また、Vxは画面水平右方向、Vyは画面鉛直下方向と一致するように視野の方向を決める。また、ユーザによる左右および上下へ視野移動指示に対応する注視点の移動方向を、それぞれ矢印付き線CuおよびCvで示している。Cuの方向は、視点座標系のxz平面とターゲット面との交線のターゲット面の形状に基づいた方向とし、Cvの方向は、視点座標系のyz平面とターゲット面との交線のターゲット面の形状に基づいた方向とする。
【0041】
また、視野の上下または左右への移動においては、ターゲット面に対する視野のティルト角およびローテンション角が変化しないように、注視点をターゲット面に沿って移動させる。
【0042】
図5に示すような平面状のターゲット面421の例において、特開2000−172248に記載の公知例と同様の方法にて実現される。よって、図2に示す視野決定部104は、単にCu或いはCvに視野を平行に移動するように決定すれば良い。
【0043】
図6に示すような球面状のターゲット面422の例、又は、図7に示すような自由曲面状のターゲット面423の例において、図2に示す視野決定部104は、視野移動計算部107の計算結果に基づいて、図5の平面と異なり、視野を左右または上下に移動させる場合、注視点Tの移動経路Cu或いはCvを直線ではなく曲線に移動するように決定する。そのため、ティルト角やローテンションを変化させずに注視点Tが移動する毎に視点V0と注視点Tを結ぶ視線方向を変化させる必要がある。従って、視野を平行移動するだけではなく、視点座標系の方向を変化させながら、注視点Tの移動経路Cu或いはCvを曲線に移動するように決定する。また、CuおよびCvは、注視点T以外において、視点座標系のxz平面或いはyz平面とターゲット面との交線と一致するとは限らない。よって、曲面の種類毎に、注視点移動経路Cu或いはCvを求めるようにする。
【0044】
次に、ターゲット面に対する視野移動の処理について、図8及び図9で説明する。
【0045】
先ず、ターゲット面が平面の場合の上下左右への視野移動の処理について説明する。
【0046】
図8は、平面状のターゲット面に対する視野移動の処理を説明するフローチャート図である。
【0047】
図8より、図2のユーザ指示受付部103は、ユーザの入力指示を受け付け(ステップS101)、該ユーザの入力指示が視野の上下左右への移動指示であるかを判断する(ステップS102)。
【0048】
ユーザ指示受付部103は、ユーザの入力指示が視野の上下左右への移動指示でないと判断した場合、ステップS103を実行し、ユーザの入力指示に応じた処理を行ない(ステップS103)、ステップS101へ戻り次のユーザの入力指示を待つ。
【0049】
一方、ユーザ指示受付部103は、ユーザの入力指示が視野の上下左右への移動指示であると判断した場合、視野決定部104を起動してステップS104を実行する。ステップS104において、注視点Tの移動方向ベクトルtを求める。
【0050】
例えば、ユーザにより、視野を右方向に移動する指示がなされた場合、ユーザ指示受付部103によって起動された視野決定部104は、注視点Tにおける視点座標系のxy平面とターゲット面との交線方向ベクトルを求めて移動方向ベクトルtとする。ただし、移動方向ベクトルtはvxとのなす角が鈍角にならないように正方向を選ぶ。
【0051】
ステップS105において、注視点Tの移動距離dを求める。つまり、視野決定部104は、視野移動計算部107に求めた移動方向ベクトルtを与えて移動距離dを計算する。視野移動計算部107は、情報オブジェクトデータ記憶部102から取得した表示装置に表示されている平面の情報オブジェクトのデータに基づいて、視野決定部104から与えられた移動方向ベクトルtより注視点Tの移動距離dを算出する。
【0052】
ステップS106において、視野決定部104は、ベクトルtの方向へ、視野移動計算部107で計算した距離dだけ視野を平行移動する。
【0053】
ステップS107において、表示画像生成部105は、視野決定部104から取得した平行移動させた視野データに基づいて、描画を生成する。表示制御部106は、表示画像生成部105によって生成された描画データに基づいて、表示装置に新たな視野に応じた描画を表示させる。
【0054】
ステップS108において、終了か否かを判断する。終了の場合、処理を終了する。一方、終了でない場合、ステップS101へ戻り、次のユーザの入力指示を受け付ける。
【0055】
次に、ターゲット面が曲面の場合の上下左右への視野移動の処理について説明する。図6又は図7に示すようにターゲット面が曲面の場合、ターゲット面が平面の場合とは異なる処理が必要となる。
【0056】
図9は、球面或いは自由曲面状のターゲット面に対する視野移動の処理を説明するフローチャート図である。
【0057】
図9より、図2のユーザ指示受付部103は、ユーザの入力指示を受け付け(ステップS121)、該ユーザの入力指示が視野の上下左右への移動指示であるかを判断する(ステップS122)。
【0058】
ユーザ指示受付部103は、ユーザの入力指示が視野の上下左右への移動指示でないと判断した場合、ステップS103を実行し、ユーザの入力指示に応じた処理を行ない(ステップS123)、ステップS121へ戻り次のユーザの入力指示を待つ。
【0059】
一方、ユーザ指示受付部103は、ユーザの入力指示が視野の上下左右への移動指示であると判断した場合、視野決定部104を起動してステップS124を実行する。ステップS124において、現在の注視点Tの位置における、注視点Tの移動方向の接線ベクトルtを求める。
【0060】
例えば、視野を右に移動する指示がなされた場合、ユーザ指示受付部103によって起動された視野決定部104は、注視点Tにおける視点座標系のxy平面とターゲット面との交線の接線方向ベクトルを求めて移動方向ベクトルtとする。ただし、移動方向ベクトルtはvxとのなす角が鈍角にならないように正方向を選ぶ。
【0061】
ステップS125において、注視点Tの移動距離dを求める。つまり、視野決定部104は、視野移動計算部107に求めた移動方向ベクトルtを与えて移動距離dを計算する。視野移動計算部107は、情報オブジェクトデータ記憶部102から取得した表示装置に表示されている曲面の情報オブジェクトのデータに基づいて、視点V0と注視点Tとの距離に基づき、注視点の移動距離を求める。
【0062】
ステップS126において、更に、視野決定部104は、情報オブジェクトデータ記憶部102から取得した表示装置に表示されている曲面の情報オブジェクトのデータに基づく、曲面の種類に応じて用意された注視点移動経路計算部109を用いて、現在の注視点Tからターゲット面に沿ってt正方向に距離dだけ移動した点を新たな注視点Tとして求める。
【0063】
ステップS127において、視野決定部104は、視野移動計算部107を用いて、現在の視野におけるティルト角とローテーション角が保存されるように、新たな注視点に対応する視野を求める。この方法としては、例えば、視点から注視点までの距離、ティルト角、ローテーション角をそれぞれ維持しつつ、視線が新たに求めた注視点と交わるように、視点V0の位置及びベクトルVzの方向を定める。続いて、ベクトルVx及びVyによって定まるxz平面が新たな注視点TにおけるCuの接線を含むように、ベクトルVx及びVyの方向を定める。
【0064】
ステップS128において、表示画像生成部105は、視野決定部104から取得した曲面形状に応じた視野データに基づいて、描画を生成する。表示制御部106は、表示画像生成部105によって生成された描画データに基づいて、表示装置に新たな視野に応じた描画を表示させる。
【0065】
ステップS129において、終了か否かを判断する。終了の場合、処理を終了する。一方、終了でない場合、ステップS121へ戻り、次のユーザの入力指示を受け付ける。
【0066】
上記実施例において、それぞれのターゲット面の形状種類毎に用意されたターゲット面に沿った注視点移動経路計算部109を有し、視野決定部104が、情報オブジェクトデータ記憶部102から取得した表示装置に表示されている視野移動の基準となる情報オブジェクトに応じて、対応するターゲット面の種類に応じた移動経路計算部が選択するようにすれば良い。
【0067】
次に、例えば、図10に示すような連鎖的にリンクされた異なる形状の情報オブジェクトを上下左右に移動した場合の上記処理によって実現される動作の例を説明する。
【0068】
図10は、情報オブジェクトの連鎖的リンク例を示す図である。
【0069】
図10より、球面状の情報オブジェクトS201が平面状の情報オブジェクトA202、B203及びC204へリンクすることを示す。また、情報オブジェクトA202は、立方体の情報オブジェクトX205及びY206へリンクすることを示す。図中、矢印の始点側がリンク元の情報オブジェクトであり、矢印の終点側がリンク先の情報オブジェクトである。
【0070】
このように連鎖的にリンクされた情報オブジェクトにおいて、例えば、各リンクのリンク先情報オブジェクトは、リンク元情報オブジェクトの表面付近に、リンク元情報オブジェクトに対して小さいスケールで配置される。
【0071】
つまり、リンク先情報オブジェクトとしての平面状の情報オブジェクトA202、B203及びC204は、リンク元情報オブジェクトとしての球面状の情報オブジェクトS201の表面付近に小さなスケールで配置される。更に、リンク先情報オブジェクトとしての立方体の情報オブジェクトX205及びY206は、リンク元情報オブジェクトとしての平面状の情報オブジェクトA202の表面付近に小さなスケールで配置される。
【0072】
このようなリンク元情報オブジェクトに対するリンク先情報オブジェクトの定義は、それぞれの情報オブジェクトにローカル座標系を定義し、それらの座標系間の変換行列を決めることにより、定義することができる。
【0073】
例えば、球面の形状を持つ情報オブジェクトS201に関しては、その中心を原点とするローカル座標が定義される。そこからリンクされた平面の形状を持つ情報オブジェクトA202に関しては、その平面の中心を原点とし、その平面とxy平面が一致するようなローカル座標系が定義される。後者のローカル座標系の原点は、前者のローカル座標系に対して、球の表面付近に原点がきて、そのz軸方向が、後者のローカル座標系の原点を指すように配置される。また、スケール比は、前者に対して後者が小さくなるようにする。この定義は、両座標系間の変換行列により定義できる。
【0074】
次に、図10のように連鎖的にリンクされた情報オブジェクトに対する視点移動による画面変化について、図11で説明する。
【0075】
図11は、視点移動による画面変化の例を示す図である。
【0076】
図11において、先ず、画面21上に球面状の情報オブジェクトS201を注目対象とし、それを正面から、かつ、比較的遠くから見る位置に視野が定義されている状態で、仮想空間内の情報オブジェクトが映像化される。情報オブジェクトS201は球形であるため、ユーザによる視点移動操作に対して、図9に示される視点移動処理が選択される。
【0077】
画面21の状態から、ユーザの視点移動操作により、視野の前方への移動、すなわち、ズームイン操作を行なうと、画面22に示すように、画面上に表示されている情報オブジェクトS201が徐々に大きくなると共に、その情報オブジェクトS201からのリンクが定義された平面状の情報オブジェクトA202、B203及びC204が徐々に現れる。
【0078】
更に、視野を前方に移動させる操作を行なうと、画面23に示すように、情報オブジェクトA202、B203及びC204がはっきり表示される。このように、連鎖的にリンクで結ばれた一連の情報オブジェクトのうち、画面に表示すべき情報オブジェクトが、視野と各情報オブジェクトとの位置関係に基づいて自動的に選択されて表示される。また、徐々に視野が情報オブジェクトに近付いていく際には、見えなかった情報オブジェクトが徐々に不透明になり、画面上に現れてくる。
【0079】
続いて、視野を左方向に動かす操作を行なうと、情報オブジェクトA202、B203及びC204が球面状の情報オブジェクトS201の裏側に回り込むようにして右方向に移動する。画面24に示すように、情報オブジェクトC204が球面状の情報オブジェクトS201の背後に回り込んで隠れてしまう。更に、視野を左方向に動かし続けることによって、同様に、情報オブジェクトB203も球面状の情報オブジェクトS201の背後に回り込んで、画面25に示すように、情報オブジェクトA202が情報オブジェクトS201上の正面に表示される。ここでは、視野を左方向に動かす操作によって、図4Aに示す視点移動経路412のような経路に沿って、情報オブジェクトS201の横に回りこむように視野が移動する。
【0080】
画面25において、情報オブジェクトA202が正面に見えてくる。この状態からズームイン操作を行なうと、画面26に示すように、情報オブジェクトA202が大きく表示され、そこからリンクされた情報オブジェクトX205及びY206が現れてくる。また、注目対象となる情報オブジェクトは、情報オブジェクトS201から情報オブジェクトA202に切り替わる。これによって、図5に示すような視野移動方法が選択される。
【0081】
続いて、視野を左方向および下方向に移動する操作を行なうと、視点は、図3Aに示す視点移動経路412及び413で移動して、画面27のように情報オブジェクトA202、X205及びY206が表示される。
【0082】
更に、ズームイン操作を行なうと、画面28のように、情報オブジェクトX205が大きく表示される。また同時に、注目対象情報オブジェクトは、情報オブジェクトA202から情報オブジェクトX205へと移る。それに伴い、図8に示す視野移動処理から図9に示す視野移動処理へと切り替わる。
【0083】
画面28において、視野を左に動かす操作を行なうと、視点は、図4Aに示す視点経路412に沿って、情報オブジェクトX205の左側に回り込むように移動して、画面29に示されるように情報オブジェクトX205が表示される。
【0084】
ユーザが視野移動操作を行なう視野移動操作装置によって、上述のような処理を実現する表示制御装置100を備えた情報端末装置は、例えば、図12及び図13に示されるように構成することができる。
【0085】
図12A、図12B及び図12Cは、表示制御装置を備えた情報端末装置の例を示す図である。図2のユーザ指示受付部103にリモコンを適用した例を示す。
【0086】
図12Aにおいて、情報端末装置1000は、図2の表示制御部106から送信される表示データに基づいて、画面502に該表示データを表示させる表示装置501と、図2のユーザ指示受付部103での処理を行なうリモコン503と、図2に示される各処理部を制御して表示装置100全体を制御する情報端末装置本体505と、図2のインストーラー111によってCD−ROM119から読み取った記録データを情報端末装置本体の記憶装置にインストールするCD−ROMドライバー506とを有する。
【0087】
表示装置501の画面502は、ユーザのリモコン503の操作による視野移動によって連続的に変化する。
【0088】
視野移動操作を行なうリモコン503は、例えば、図12B及び図12Cのように構成される。
【0089】
図12Bより、リモコン503は、電源のオン又はオフを行なう電源ボタン521と、テンキー等の情報入力ボタン522と、視野移動を指示する視野移動ボタン523とを有する。
【0090】
図12Bに示される例において、視野移動ボタン523の左方向を示すLボタン及び右方向を示すRボタンの押下操作によって、図3及び図4で示される視点移動経路412への処理が、視野決定部104において行なわれる。また、視野移動ボタン523の上方向を示すUpボタン及び下方向を示すDownボタンの押下操作によって、図3及び図4で示される視点移動経路413への処理が、視野決定部104において行なわれる。
【0091】
また、視野移動ボタン523のズームインを示すZoomInボタン及びズームアウトを示すZoomOutボタンの押下操作によって、図3及び図4で示される視点移動経路411への処理が、視野決定部104において行なわれる。
【0092】
図12Cより、リモコン503は、電源のオン又はオフを行なう電源ボタン521と、テンキー等の情報入力ボタン522と、視野移動ジョイスティック524と、視野移動を指示する視野移動ボタン5231とを有する。
【0093】
図12Cに示される例において、図12Bに示される視野移動ボタン523の上下左右方向への操作を視野移動ジョイスティック524にて実現することができる。また、視野移動ボタン5231にてズームイン、ズームアウト、ティルト及びローテーションの操作が可能となる。
【0094】
図13は、表示制御装置を備えた情報端末装置の他の例を示す図である。携帯型の情報端末装置に適用した例である。
【0095】
図13において、情報端末装置1001は、図12に示す情報端末装置1000と同様に、図2の表示制御部106によって制御される表示データを表示する画面502と、図12B又は図12Cに示すリモコン503と同等の機能を有する情報入力ボタン522及び視野移動ボタン523とを有する。
【0096】
上記実施例において、本発明は、上記複数の視野移動処理のうちから、現在の視野が注目対象としている情報オブジェクトの形態や内容に応じて、視野移動方法を自動的に選択して、ユーザ指示などに基づいた視野移動処理を行なうことができる。よって、平面的な情報オブジェクト又は立体的な情報オブジェクトが単一の空間内に混在するような場合でも、ユーザはその違いを特に意識することなく、共通の操作で、視野を滑らかに移動させながら、情報オブジェクトを閲覧することができる。
【0097】
情報オブジェクトデータ記憶部102に、情報オブジェクト間の相互関係を定義するリンク情報として、該仮想空間内での相対的な位置関係およびスケール比を格納し管理することによって、視野決定部104によって、注視される情報オブジェクトが自動的に選択されると共に、表示画像生成部105によって、決定された視野にて表示すべき情報オブジェクトが自動的に選択されて、その表示画像が生成される。従って、ユーザの視野移動指示に応じた視野の変化を実現することが可能となる。
【0098】
また、リンク情報に基づいて、連鎖的にリンクされた情報オブジェクトを順次辿りながら、無限にズームイン又はズームアウトを行なうことができる。
【0099】
よって、ユーザは、マウス等でクリックする操作を行なうことなく、直感的な操作で対象物を探すことができる。
【0100】
3次元形状を表すデータを2次元の画面に表示するプログラムでは、通常、その3次元形状データが情報オブジェクトとして配置される仮想的な3次元空間に、視点位置、視線方向、視野角などを定め、それらを元に2次元の平面に投影して表示する。利用者からの入力によって、この視点位置や視線方向などを変化することで、3次元情報オブジェクトを様々な位置や方向から見たり操作したりするというユーザインタフェースを実現できる。
【0101】
また、データ表示の方法として、2次元平面の表示物を拡大・縮小して表示するズームという手法がある。これは、表示対象となる2次元データを拡大したり縮小したりすることによって、そのデータの全体像と各部の微細構造に対して統一的なユーザインタフェースを提供するものである。特に表示対象となるデータが階層的な構造を持つときに有効となる表示インタフェースである。
【0102】
このズームにおいて、表示物を上下左右に移動させるとき、その移動速度は2 通りの見方ができる。一つは単位時間での画面の変化量で、これは、例えば画面の中央に表示されているものが、画面の端に来るように移動するときにどれくらいの時間がかかるかというものである。ズームを用いたユーザインタフェースでは、一般に画面の変化量を、ズームによる拡大縮小の比率に関わらず、一定となるようにしている。
【0103】
ズームにおけるもう一つの移動速度は、表示物に対する相対速度であり、画面に表示されている表示物に対する単位時間における移動量である。画面の変化量が一定の場合、全体像を見ているときには、この相対速度は大きくなり、詳細を見ているときには、この相対速度は小さくなる。ここで、2次元平面に対するズームでの拡大・縮小は、3次元空間にある2次元平面への近付いたり離れたりする移動だと捉えることができる。この場合、ズームにおける表示物に対する相対速度は、そのような3 次元空間における絶対速度となり、3次元空間中における2次元平面と視点位置との距離に応じて変化するものとして表すことができる。
【0104】
一方で、前述の3次元情報オブジェクトを表示するためのユーザインタフェースでは、多くの場合、視点位置の移動速度が一定とされている。このように視点位置の移動速度が一定であると、3次元情報オブジェクトの遠くに視点位置を置き、大局的に操作する場合に移動速度が必要以上に遅く感じられたり、3次元情報オブジェクトの近くに視点を置き、詳細な部分を操作する場合には、必要以上に速すぎて、細かな操作ができなくなってしまうなどの問題が生じる。
【0105】
ここで、3次元情報オブジェクトの存在する位置と視点位置との距離を計測し、その値に応じて速度を変化させることで、全体像に対しても、詳細に対しても、見たり操作したりするために適切な速度での視点位置の移動を実現できる。これは、2 次元平面に対するズームを3次元的に表現した場合と同じような方法となる。
【0106】
この距離に応じた速度の制御は、表示対象の3次元情報オブジェクトが1つしか存在しない場合には十分である。しかし、そのような3次元情報オブジェクトが複数存在する場合、速度制御の要件となる視点位置と3次元情報オブジェクトとの距離も複数存在することになり、ある位置での視点移動の速度を一意に決定することができない。
【0107】
上記の問題を解決するには、複数の情報オブジェクトから視点位置までのそれぞれの距離から、移動速度を1つに決定しなければならない。
【0108】
そこで、複数ある情報オブジェクトのうち、視点位置に最も近い情報オブジェクトを選び出し、その情報オブジェクトとの距離で視点の移動速度を決定する。最も近い情報オブジェクトを基準情報オブジェクトとして、視点位置がその基準情報オブジェクトに近付けば速度を減少させ、遠ざかれば速度を増加させる。移動中に他の情報オブジェクトが現在の基準情報オブジェクトよりも視点位置に近くなれば、その情報オブジェクトを新しい基準情報オブジェクトとし、視点位置からその情報オブジェクトまでの距離で視点の移動速度を変化させる。この距離の計算方法は、各情報オブジェクトが3次元の形状データに併せ持つ情報とし、その情報と視点位置とから実際に距離を求める。この距離を計算するために各情報オブジェクトが持っている情報を、以後、各情報オブジェクトの「幾何モデル」と呼ぶ。例えば、3次元情報オブジェクトが幾何モデルとして、平面を表す情報を持っていれば、その平面に対する距離を求め、球面の幾何モデルならば、まず視点位置から球の中心までの距離を求め、その結果から球の半径を減じた値を距離とする。
【0109】
ここで、平面に近付いて移動する場合と、球面に近付いて移動する場合の比較を考える。平面に近付いて移動する場合は、その平面に沿って平行に移動すると、3 次元空間における直線的な移動となる。一方、球面に近付いたて同じ直線的な移動をすると、移動に伴って球面からの距離が変化する。球面に沿って移動するためには、曲線的な移動をしなければならない。直線的な移動を繰り返して球面に沿って移動するのは、利用者にとって非常に困難である。代わりに、様々な移動方法を同時に数多く提供すると、操作体系が複雑となり、利用者にとって使いづらくなる。しかも、それだけで十分ではない場合もあり、情報オブジェクトによっては、さらに別の移動方法が必要とされる可能性もある。利用者にとっては、限られた操作体系において、同じ操作でそれぞれの情報オブジェクトの形状に応じた方法で移動できるのが望ましい。
【0110】
そこで、上述の「幾何モデル」において、距離の計算方法の他に、利用者からの操作に対する移動方法に関する情報も定義できるようにする。視点位置の移動するときには、幾何モデルから移動すべき方向を求め、同じく幾何モデルから求められる距離で速度を定めて移動する。この処理によって、それぞれの情報オブジェクトの形状などに応じた、視点移動を実現できる。
【0111】
以下に、上記「幾何モデル」に基づく処理の実現方法を、3次元データ閲覧プログラムによって実現される3次元データ閲覧装置を例にして説明する。
【0112】
図14は、3次元データ閲覧装置の構成図を示す。
【0113】
図14において、3次元データ閲覧装置2000は、3次元データ閲覧装置2000全体を制御する制御部2011と、入力装置2014から入力されたデータを制御する入力処理部2114と、表示装置2015へデータを表示させる表示処理部2115と、情報オブジェクトデータを情報オブジェクトデータDB2016で管理する情報オブジェクトデータ管理部2116と、外部ネットワーク2025とのデータ通信を制御する通信部2118と、3次元データによる閲覧を実現する3次元データ閲覧プログラムが記録された記憶媒体であるCD−ROM2019からインストールするインストーラー2019と、基準情報オブジェクト決定処理部2021と、視点距離加工処理部2022とを有する。
【0114】
制御部2011は、3次元データ閲覧装置2000のCPU(中央処理装置)であって、装置全体を制御する。
【0115】
入力装置2014は、例えば、図12B又は図12Cに示すリモコン503を有し、利用者の操作に応じたデータ入力を制御する。
【0116】
基準情報オブジェクト決定処理部2021は、視点位置から複数の情報オブジェクトへの距離をそれぞれ比較することによって、基準となる情報オブジェクトを決定する。また、基準情報オブジェクト決定処理部2021は、情報オブジェクトデータ管理部2116によって情報オブジェクトデータDB2016で管理される決定された基準情報オブジェクトの幾何モデル情報に基づいて、上下左右の視点移動の方向及び速度を決定することができる。
【0117】
視点距離加工処理部2022は、情報オブジェクトデータ管理部2116によって情報オブジェクトデータDB2016で管理される情報オブジェクト毎の幾何モデル情報で示される局所座標系に基づいて、視点位置からの距離を加工する。これによって、基準情報オブジェクト決定処理部2021は、異なる幾何モデル情報を有する情報オブジェクト間の視点位置までの距離を比較でき、適切に基準情報オブジェクトを決定することができる。
【0118】
図15は、3次元データ閲覧画面の表示例を示す図である。
【0119】
図15より、インストーラー2019によってインストールされた3次元データ閲覧プログラムによって、表示装置2015に表示される3次元データ閲覧画面の例が示される。仮想的な3次元空間に配置された情報オブジェクト2031から2035を、その3次元空間中に設定された視点位置に関する情報に基づいて、2次元平面に投影することによって、表示装置2015に表示させた3次元データ閲覧画面2030の表示例である。この視点位置は、利用者からの入力によって様々な方向へ移動させることができる。
【0120】
図15の状態から画面中の球体の情報オブジェクト2034に視点を近付けて行く場合における3次元データ閲覧画面2030の変化の様子を図16Aから図16Dに示す。
【0121】
図16Aから図16Dは、球体の情報オブジェクトに視点を接近させた場合の3次元データ閲覧画面の変化例を示す図である。
【0122】
3次元データ閲覧画面2030に情報オブジェクト2031から2035までの全体が表示されている情報を示す図16Aにおいて、視点を球体の情報オブジェクト2034に合わせて接近させて行くと、図16Bに示すように、球体の情報オブジェクト2034が拡大され情報2036が見えて来ると同時に、他情報オブジェクト2031から2033が3次元データ閲覧画面2030の外へと消えて行くように変化していく。更に、球体の情報オブジェクト2034の情報2036に視点を合わせて接近すると、図16Cに示されるように、情報2036が3次元データ閲覧画面2030の中心に表示され、球体の情報オブジェクト2034と共に拡大され画面一杯に表示される。更に、情報2036を目掛けて接近すると、図16Dに示されるように、情報2036が拡大され、どのようなものかが見えてくる。
【0123】
この3次元データ閲覧装置2000において表示対象となる各情報オブジェクトのデータは、予め情報オブジェクトデータ管理部2116によって情報オブジェクトデータDB2016に格納されているか、必要に応じて接続されている外部ネットワーク2025から取得して情報オブジェクトデータDB2016に格納される。
【0124】
各情報オブジェクトが持つ情報は、例えば、図17に示すようなリンク構造を示す。
【0125】
図17は、各情報オブジェクトのリンク構造を示す図である。
【0126】
図17より、リンク構造2026は、図14の情報オブジェクトデータDB2016にて管理され、3次元形状を特定する3次元形状データ2201と、視点位置とか情報オブジェクトまでの距離計算に必要な幾何的な情報を示す幾何モデル情報2202と、リンクされる情報オブジェクトに関する情報を示すリンク情報2210とを有する。リンク情報2210は、リンク先となる情報オブジェクト名を示すリンク先情報オブジェクト名2211と、リンク元情報オブジェクトの局所的な座標系からリンク先情報オブジェクトの局所的な座標系への座標変換行列2212とを有する。局所的な座標系は、例えば、情報オブジェクトの大きさと、幾何的な形状を示す幾何モデル情報2202とによって決定すれば良い。
【0127】
幾何モデル情報2202には、平面であれば平面の向きや端点など、球面であれば、球の中心の位置や半径の長さなどが記録される。利用者による入力装置2014を操作することによる視点移動の際に参照される。
【0128】
図17において、3次元データ閲覧装置2000において表示対象となる各情報オブジェクトは、それぞれに局所的な座標系を有しており、その座標系において、頂点や線、面などの幾何的な3 次元形状が定義される。また、各情報オブジェクトは、他の情報オブジェクトをリンクとして所有することができ、このリンク構造2026によって、全ての情報オブジェクトが1つのツリー構造をなす。以後、リンク先の情報オブジェクトを、リンク元の情報オブジェクトの子情報オブジェクトと呼び、リンク先情報オブジェクトにとってリンク元の情報オブジェクトを親情報オブジェクトと呼ぶ。ツリーの起点となる情報オブジェクトを除く全ての情報オブジェクトは、唯一の親情報オブジェクトを持つ。また、親情報オブジェクトは、各子情報オブジェクトについて、3次元空間中の位置、大きさなどの幾何的な関係を、親情報オブジェクトの局所的な座標系から子情報オブジェクトの局所的な座標系への座標変換行列として持っている。子情報オブジェクトのデータも、子情報オブジェクト自身の局所座標系で3次元のモデルを定義しており、さらなる子情報オブジェクトへのリンクも持つ。
【0129】
図16Aから図16Dまでの3次元データ閲覧装置2000での表示処理について説明する。
【0130】
図18は、3次元データ閲覧装置での表示処理について説明するフローチャート図である。
【0131】
図18において、図14の制御部2011は、視点位置を移動させる処理P1000を行なう。この処理P1000は、例えば、図2に示す視野移動計算部107及び注視点異動経路計算部109等による視野決定部104での処理に対応し、情報オブジェクトの形状に応じた移動距離を算出する。
【0132】
次に、制御部2011は、表示用データを画面に描画する処理P2000を行なう。この処理P2000が、処理P1000によって算出された視点の移動距離に基づいて、基準となる情報オブジェクトを決定して、表示装置2015に描画する処理である。
【0133】
続けて、視点移動が継続中であるか否かを判断する(ステップS2303)。視点移動が継続中の場合、処理P1000へ戻り、上記同様の処理を行なう。
【0134】
一方、視点移動が継続中でない場合、利用者からの入力を調べる(ステップS2304)。利用者からの入力があったか否かをチェックする(ステップS23050)。利用者からの入力がなかった場合、ステップS2304へ戻り、再度同様の処理を行なう。
【0135】
一方、利用者からの入力があった場合、利用者の入力が終了コマンドか否かを判断する(ステップS2306)。利用者の入力が終了コマンドであった場合、3次元データ閲覧装置での表示処理を終了する。利用者の入力が終了コマンドでなかった場合、処理P2000へ戻り、上記同様の処理を行なう。
【0136】
上記表示処理によって、例えば、図16Aにおいて、利用者が視点を球状の情報オブジェクト2034に移動させつつ接近すると、処理P2000によって球状の情報オブジェクト2034を基準となる情報オブジェクトとして判断する。また、この場合、球状の情報オブジェクト2034のリンク構造2026を参照することによって、4つのリンク情報2210を取得し、その座標変換行列2212に基づいて、球状の情報オブジェクト2034上に4つの情報オブジェクト2036を3次元データ閲覧画面2030に表示させる(図16B)。以後、基準情報オブジェクトを球状の情報オブジェクト2034とすることによって、図16C及び図16Dに示される3次元データ閲覧画面2030のように、球状の情報オブジェクトからリンクされている4つの子情報オブジェクトが視認できるようになってくる。
【0137】
本実施例において視点を移動するときは、3次元空間中で最も近くにある情報オブジェクトの距離に応じて変化するようにする。本実施例では、視点移動の速度が、情報オブジェクトからの距離に比例するようにする。
【0138】
図19は、視点位置に応じた視点移動の速度の例を示す図である。
【0139】
図19において、視点1の情報オブジェクトからの距離がd1であるときに、視点を移動するときの移動速度をv1とする。その後、視点の位置が図19の視点2に移動し、情報オブジェクトの距離がd2となったとき、視点の移動速度はv2となる。移動速度と情報オブジェクトとの距離は比例するため、これらの値の関係は以下の式で表される。
【0140】
v2 = (d2/d1)v1
このように、ある基準距離d0における速度をv0とすると、最も近くにある情報オブジェクトからの距離がdであるときの速度vは、以下の式で表される値となる。
【0141】
v = (d/d0)v0
最も近くにある情報オブジェクトを求めるには、図20に示すフローチャートに従って行なう。図14の基準情報オブジェクト決定処理部2021は、全ての情報オブジェクトについて視点位置からの距離を求め、その距離の値が最も小さいものを基準情報オブジェクトとして決定する基準情報オブジェクト決定処理を実行する。
【0142】
図20は、基準情報オブジェクト決定処理を説明するフローチャート図である。
【0143】
図20において、基準情報オブジェクト決定処理は、dに無限大を設定する(ステップS2311)。まだ調べていない情報オブジェクトがあるか否かを判断する(ステップS2312)。全ての情報オブジェクトについて調べた場合、基準情報オブジェクト決定処理を終了する。
【0144】
一方、まだ調べていない情報オブジェクトがある場合、その情報オブジェクトnの情報を情報オブジェクトデータDB2016から取り出す(ステップS2313)。取り出した情報オブジェクトnの情報に基づいて、情報オブジェクトnの視点位置までの距離dnを設定して(ステップS2314)、情報オブジェクトnの視点位置までの距離dnがdより小さい値か否かを判断する(ステップS2315)。情報オブジェクトnの視点位置までの距離dnがd以上である場合、ステップS2312へ戻り、上記同様の処理を行なう。
【0145】
一方、情報オブジェクトnの視点位置までの距離dnがdより小さい値の場合、情報オブジェクトnを基準情報オブジェクトとし(ステップS2317)、ステップS2312へ戻り、上記同様の処理を行なう。
【0146】
上記基準情報オブジェクト決定処理部2021による処理によって求められた距離に応じて、速度を変化させるようにする。
【0147】
この距離に基づいた速度変化によって、情報オブジェクトが画面中で表示される大きさに適した移動速度を実現することができる。例えば、図16Aの画面状態において、球体が画面の中心に来るよう視点を移動したり、直方体が中心に来るように移動したりするような操作に対して適した速度である場合、情報オブジェクトからの距離に関わらず視点の移動速度が同じであると、図16Dの画面状態で、球体の子情報オブジェクトのそれぞれを画面の中心になるように移動するには、速度が速すぎて、子情報オブジェクトを閲覧するのが困難になってしまう。また、図16Dの画面で子情報オブジェクト間を移動する速度で全ての移動を行なうと、図16Aの画面で情報オブジェクト間の移動に時間がかかりすぎてしまう。それに対して、上述の距離に応じて速度が変化すれば、図16Aの画面状態と図16Dの画面状態では、最も近い情報オブジェクトである球体からの距離に応じて速度が変化し、それぞれの画面状態に適した速度が実現できる。この最も近い情報オブジェクトが、「基準情報オブジェクト」である。そのときに、視点移動の方向は、この形状に視点移動に応じて、基準情報オブジェクトとは別の情報オブジェクトの方が視点位置に近くなったら、その近い方の情報オブジェクトを新しい基準情報オブジェクトとして使用する。
【0148】
3次元データ閲覧装置2000における閲覧の対象となる情報オブジェクトは、3次元中において様々な形状をなすことが考えられる。3次元データ閲覧装置2000では、そのような様々な形状に応じて視点移動の方向が変化するようになっている。
【0149】
平面状の情報オブジェクトが基準情報オブジェクトであるときに、利用者が入力装置2014を介して、上下への視点移動の操作を行った場合の視点移動の方向について図21で説明する。
【0150】
図21は、平面状の情報オブジェクトが基準情報オブジェクトである場合の視点移動の方向例を示す図である。
【0151】
図21において、平面状の基準情報オブジェクトに対して、利用者が入力装置2014を操作することによって、視点位置を上方向又は下方向へ移動させた場合、視点位置は平面と平行に移動する。
【0152】
球面状の情報オブジェクトが基準情報オブジェクトであるときに、利用者が入力装置2014を介して、上下への視点移動の操作を行った場合の視点移動の方向について図22で説明する。
【0153】
図22は、球面状の情報オブジェクトが基準情報オブジェクトである場合の視点移動の方向例を示す図である。
【0154】
図22において、球面状の基準情報オブジェクトに対して、利用者が入力装置2014を操作することによって、視点位置を上方向又は下方向へ移動させた場合、視点位置は球面沿うように移動する。
【0155】
図21及び図22に示すような移動例を実現するには、各情報オブジェクトが持つ図17に示すリンク構造2026の幾何モデル情報2202を用いる。幾何モデル情報2202には、平面であれば平面の向きや端点など、球面であれば、球の中心の位置や半径の長さなどが記録されている。さらに、その幾何モデル情報2202に記録されている形状に応じた視点の移動方法についても記録する。この情報は、画面中に表示される3次元情報オブジェクトの形状と必ずしも一致している必要はなく、あくまで視点の移動に用いるものである。利用者から視点移動の操作が入力されたら、その時点での基準情報オブジェクトの幾何モデル情報2202を調べて、その幾何モデル内に定義されている移動方法に従って視点を移動させる。
【0156】
各情報オブジェクトにつき適切な幾何モデル情報2202が定義されていれば、同じ入力操作で様々な形状に対する快適な閲覧を実現できる。例えば、平面状の幾何モデルを持った情報オブジェクトの表面に並んだ子情報オブジェクト間を移動する場合も、球面状の幾何モデルの表面に並んだ子情報オブジェクト間を移動する場合も、同じ操作で子情報オブジェクトを次々に閲覧することができる。
【0157】
ここで、基準情報オブジェクトからの距離に応じた移動速度の変化と、基準情報オブジェクトの持つ幾何モデル情報2202による移動方法の変化を単純に併用すると、操作しづらくなってしまう場合がある。例えば、図23のように、平面状の幾何モデルを持つ大きな情報オブジェクトAの手前に、球面状の幾何モデルを持つ小さな情報オブジェクトBが存在するとき、単純にそれぞれの情報オブジェクトから視点位置までの距離に基づいて基準情報オブジェクトを決定すると、視点が視点位置1にあるときも、視点位置2にあるときも、情報オブジェクトBが基準情報オブジェクトとなってしまう。視点位置1 のときは、画面には情報オブジェクトBが大きく表示されるので、情報オブジェクトBが基準情報オブジェクトであって問題はない。
【0158】
しかし、視点位置2のときに画面に大きく表示されるのは情報オブジェクトAであり、そのとき情報オブジェクトBが基準情報オブジェクトとなっていると、平面状の幾何モデルを画面で閲覧している状態にありながら、視点の移動は情報オブジェクトBの幾何モデルに従って、球面に沿って行なうことになる。これでは、閲覧対象となっている情報オブジェクトと視点の移動を司る基準情報オブジェクトが一致せず、結果として操作しづらくなってしまうという問題がある。
【0159】
この問題に対して、3次元データ閲覧装置2000では、3次元中の距離として求められる値を加工して使用している。距離の加工には、図24に示すような3段階の基準となる距離の値を使用するようにする。
【0160】
図24は、距離加工を行なうための基準となる距離の例を示す図である。
【0161】
図24において、基準情報オブジェクトを斜線で示し、該基準情報オブジェクトから視点の位置までの距離は、距離dAまでの範囲と、距離dAから距離dBまでの範囲と、距離dBから距離dCまでの範囲との3つの距離範囲に区切られる。
【0162】
例えば、図24に示すように3つの距離範囲が設定された場合、図20のステップS2314にて、図14の視点距離加工処理部2022が起動され、視点位置までの距離を決定する視点距離加工処理を実行する。すなわち、幾何モデルの表面から、近い順にdA,dB及びdCの3つの基準距離を設け、視点の位置がどの距離にあるかによって、加工の仕方を変化させる。
【0163】
図25は、視点距離加工処理を説明するフローチャート図である。図25中、加工前の距離の値をd、加工後の距離の値をd’とする。加工後の距離の値をd’は、図20のステップS2314において、dnに設定される。
【0164】
図25において、視点距離加工処理部2022は、情報オブジェクトの幾何モデル情報によって決定される局所座標系に基づいて、視点位置までの距離を取得してdに設定する(ステップS2321)。視点位置までの距離dが距離dA未満であるか否かを判断する(ステップS2322)。視点位置までの距離dが距離dA未満である場合、視点位置までの距離dに距離dAを設定して(ステップS2322)、処理を終了する。つまり、dの値がdA以下の範囲では、加工後の距離d’の値をdAで一定とし、距離によって変化しないようにする。これは最低の速度を保証するための処理であり、基準情報オブジェクト以外の情報オブジェクトとの位置関係において、極端に遅い速度になってしまうことを避けることができる。
【0165】
一方、視点位置までの距離dが距離dA以上の場合、視点位置までの距離dが距離dB未満であるか否かを判断する(ステップS2323)。視点位置までの距離dが距離dB未満の場合、加工後の距離d’に視点位置までの距離dを設定して(ステップS2324)、処理を終了させる。つまり、dの値がdA以上dB未満の範囲では、dの値を加工せずに、そのままd’の値とする。この範囲内であれば、上述の距離による速度変化の処理を行なうようにする。
【0166】
一方、視点位置までの距離dが距離dB以上の場合、更に、視点位置までの距離dが距離dC未満であるか否かを判断する(ステップS2325)。視点位置までの距離dが距離dC以上である場合、加工後の距離d’に無限大を設定して(ステップS2327)、処理を終了させる。
【0167】
一方、視点位置までの距離dが距離dC未満である場合、つまり、dの値がdB以上dC未満の範囲においては、d’の値は以下の式で求める(ステップS2324)。
この式は、d=dBのときに、d’の値もdBとなり、その値からdが増加するに伴ってd’の値も増加していき、dの値がdCに近付くにつれてd’の値が正の無限大へ漸近していく関数を表している。つまり、距離dBより遠ざかり、距離dCの位置へ近付いていくと、d’の値は実際の距離よりもどんどんと大きくなり、dCに至る頃には、無限に遠い位置を表すようになる。そして、dの値がdC以上ならば、d’の値は正の無限大とする。このdとd’の関係をグラフに表すと図26のように示される。このグラフからも分かるように、加工前の距離dに対して加工後の距離d’は連続的な値を取るため、基準情報オブジェクトが切り替わることによって急速に速度が変化することがない。
【0168】
この距離の加工は、各情報オブジェクトの局所座標系で行ない、それぞれの情報オブジェクトの局所座標系で求められた距離d’を、現在の基準情報オブジェクトの座標系に換算した上で比較して、最も小さな値となった情報オブジェクトを新しい基準情報オブジェクトとする。現在の基準情報オブジェクトの座標系に換算するために、リンク構造2026のリンク情報2202にある座標変換行列2212に基づいて、逆換算すれば良い。
【0169】
このように距離を加工することによって図23のような状況でも適切に基準情報オブジェクトを選択することができる。
【0170】
図27は、幾何モデルの異なる2つの情報オブジェクトが視点方向に存在する場合の距離加工の例について説明する図である。
【0171】
図23において、情報オブジェクトAの局所座標系における距離dC以下の範囲を範囲Aとし、情報オブジェクトBの局所座標系における距離dC以下の範囲を範囲Bとして、表したものを図27に示す。この図27において、視点が視点位置1にあるときは、情報オブジェクトBが最も近い位置にあり、このときの基準情報オブジェクトとなる。一方、視点が視点位置2にあるときは、単純な距離としては情報オブジェクトBの方が近くにあるが、情報オブジェクトBの局所座標系ではdC以上の距離にあるため、加工すると無限大の距離となる。情報オブジェクトAの局所座標系ではdC以下であり、加工後の距離の値は情報オブジェクトAの方が小さくなる。その結果、基準情報オブジェクトは情報オブジェクトAとなり、上述の問題点は解消される。
【0172】
ここで、図28のように情報オブジェクトAに透明な部分があり、その透明な部分を通して、情報オブジェクトAより遠い位置にある情報オブジェクトBを見ることができる状況を考える。
【0173】
図28は、幾何モデルの異なる情報オブジェクトから別の情報オブジェクトを見る場合の距離加工の例について説明する図である。
【0174】
この状況において、上述および図25に示した処理中の、距離dAより近すぎる場合の距離を一定にする加工を行なわない場合、視点位置1から情報オブジェクトBに近付いていっても、情報オブジェクトAとの距離が0に近付くことにより速度も0に近付くため、情報オブジェクトAを通り抜けて情報オブジェクトBに近付くことができない。また、視点が視点位置2にあるときは、情報オブジェクトAの方が常に近い位置にあるため、情報オブジェクトAが基準情報オブジェクトとなり、情報オブジェクトBが画面に大きく表示されているにも関わらず、移動方法は情報オブジェクトAの幾何モデルに従うことになり、平面に沿った移動方法となってしまう。これに対して、情報オブジェクトAの局所座標系における距離dA以下の範囲を範囲A、情報オブジェクトBの局所座標系における距離dA以下の範囲Bとして、上述および図25に示した処理で距離dAより近くの距離は一定にする加工をすれば、視点位置2においては、情報オブジェクトBでの加工後の距離の値が小さくなり、情報オブジェクトBが基準情報オブジェクトとなる。このように遠い方だけでなく、近い方にも加工の範囲を設けておくことで、視点位置に応じて、適切に基準情報オブジェクトを選択することができる。
【0175】
上記実施例より、3次元データ閲覧装置2000において、幾何モデル情報に基づいて、情報オブジェクトの形状に応じて該情報オブジェクトの表面から視点位置までの距離を求めることができる。
【0176】
複数の情報オブジェクトが存在する場合、幾何モデル情報に基づく視点位置までの距離の最も短い情報オブジェクトを基準情報オブジェクトとして決定することができる。
【0177】
基準情報オブジェクトを決定することによって、3次元形状データに基づいて視点移動を行なうことができる。また、基準情報オブジェクトから視点位置までの距離に応じて、速度を変化させることにより、基準情報オブジェクトの全体像から詳細に至るまでを閲覧するときに、視点位置に適した速度を実現できる。
【0178】
また、複数の情報オブジェクトの各局所座標に基づく視点位置までの距離及び所定の距離範囲に基づいて決定された距離のうち最も近くの情報オブジェクトを基準情報オブジェクトとすることができる。よって、視点位置が遠く離れた場合、及び、最も接近した場合においても、基準情報オブジェクトの決定を適確に行なうことができるため、スムーズな速度で視点移動を行なうことができる。
【0179】
なお、上記例において、図2に示す視野決定部104での処理が視野決定手段に対応し、表示画像生成部105での処理が表示画像生成手段に対応する。
【0180】
なお、上記例において、図14に示す基準情報オブジェクト決定処理部2021の処理が基準決定手段と速度変化手段とに対応し、視点距離加工処理部2022での処理が距離加工手段に対応する。
【図面の簡単な説明】
図1は、従来の表示画面の変化例を示す図である。
図2は、表示制御装置の機能構成を示す図である。
図3Aは、平面的な情報オブジェクトに対して平行移動した場合の視点移動を説明する図であり、図3Bは、平面的な情報オブジェクトに対してティルト操作した場合の視点移動を説明する図である。
図4Aは、立体的な情報オブジェクトに対して平行移動した場合の視点移動を説明する図であり、図4Bは、立体的な情報オブジェクトに対してティルト操作した場合の視点移動を説明する図である。
図5は、平面状のターゲット面に対する視野移動を説明する図である。
図6は、球面状のターゲット面に対する視野移動を説明する図である。
図7は、自由局面状のターゲット面に対する視野移動を説明する図である。
図8は、平面状のターゲット面に対する視野移動の処理を説明するフローチャート図である。
図9は、球面或いは自由曲面状のターゲット面に対する視野移動の処理を説明するフローチャート図である。
図10は、情報オブジェクトの連鎖的リンク例を示す図である。
図11は、視点移動による画面変化の例を示す図である。
図12Aは、表示制御装置を備えた情報端末装置の例を示す図であり、図12B及び図12Cは、視野移動操作を行なうリモコンの例を示す図である。
図13は、表示制御装置を備えた情報端末装置の他の例を示す図である。
図14は、3次元データ閲覧装置の構成図を示す。
図15は、3次元データ閲覧画面の表示例を示す図である。
図16Aから図16Dは、球体の情報オブジェクトに視点を接近させた場合の3次元データ閲覧画面の変化例を示す図である。
図17は、各情報オブジェクトのリンク構造を示す図である。
図18は、3次元データ閲覧装置での表示処理について説明するフローチャート図である。
図19は、視点位置に応じた視点移動の速度の例を示す図である。
図20は、基準情報オブジェクト決定処理を説明するフローチャート図である。
図21は、平面状の情報オブジェクトが基準オブジェクトである場合の視点移動の方向例を示す図である。
図22は、球面状の情報オブジェクトが基準情報オブジェクトである場合の視点移動の方向例を示す図である。
図23は、情報オブジェクトの手前に異なる幾何モデルをもつ別の小さな情報オブジェクトが存在している状態を示す図である。
図24は、距離加工を行なうための基準となる距離の例を示す図である。
図25は、視点距離加工処理を説明するフローチャート図である。
図26は、加工前の距離と加工後の距離の対応を示すグラフ図である。
図27は、幾何モデルの異なる2つの情報オブジェクトが視点方向に存在する場合の距離加工の例について説明する図である。
図28は、幾何モデルの異なる情報オブジェクトから別の情報オブジェクトを見る場合の距離加工の例について説明する図である。
Claims (7)
- 三次元仮想空間内に表示されるある形状を有する複数の情報オブジェクトに対する視点位置を制御する表示制御装置であって、
情報オブジェクトの形状を幾何的に示す幾何的情報を含む情報オブジェクトデータを管理するデータ管理手段と、
利用者による入力に従って、上記複数の情報オブジェクトに対して該情報オブジェクト毎に上記データ管理手段で管理される情報オブジェクトの幾何学的情報によって定まる局所座標系にて上記視点位置から該情報オブジェクトまでの距離を算出し、該算出した距離が第一の所定値以下である場合は該第一の所定値に設定し一定となるように、また、該算出した距離が該第一の所定値より大きい第二の所定値以上である場合はその算出された該距離を正の無限大に漸近する関数を用いて設定するように該情報オブジェクトから視点位置までの距離の大きさを加工する距離加工手段と、
上記加工された視点位置までの距離の大きさを現在の基準情報オブジェクトの局所座標系における距離の大きさに変換して、視点位置から最も近い位置に表示される情報オブジェクトを基準情報オブジェクトとして決定する基準決定手段と、
決定された上記基準情報オブジェクトと上記距離加工手段によって加工された視点位置までの距離の大きさに応じて視点の移動速度を変化させる速度変化手段とを有し、
上記基準情報オブジェクトに基づいて、視点位置までの距離に応じた移動速度で視点が移動するように視点位置を制御して、上記複数の情報オブジェクトを表示させる表示制御装置。 - 請求項1記載の表示制御装置であって、
上記速度変化手段は、上記データ管理手段で管理される上記基準決定手段にて決定された基準情報オブジェクトの幾何的情報に基づいて、該基準情報オブジェクトの移動方向を変化させつつ、視点の移動速度を変化させるように制御した表示制御装置。 - 三次元仮想空間内に表示されるある形状を有する複数の情報オブジェクトに対する視点位置を制御する表示制御装置であって、
利用者による入力に従って、上記複数の情報オブジェクトに対して該情報オブジェクト毎に情報オブジェクトの幾何学的情報によって定まる局所座標系にて算出された上記視点位置から該情報オブジェクトまでの距離を算出し、該算出した距離が第二の所定値以上である場合はその算出された該距離を正の無限大に漸近する関数を用いて設定して、該情報オブジェクトから視点位置までの距離の大きさを加工する距離加工手段と、
上記加工された視点位置までの距離の大きさを現在の基準情報オブジェクトの局所座標系における距離の大きさに変換して、視点位置から最も近い位置に表示される情報オブジェクトを基準情報オブジェクトとして決定する基準決定手段と、
決定された上記基準情報オブジェクトと上記距離加工手段によって加工された視点位置までの距離の大きさに応じて視点の移動速度を変化させる速度変化手段とを有し、
上記基準情報オブジェクトに基づいて、視点位置までの距離に応じた移動速度で視点が移動するように視点位置を制御して、上記複数の情報オブジェクトを表示させる表示制御装置。 - 請求項3記載の視点位置制御装置であって、
情報オブジェクトの形状を幾何的に示す幾何的情報を含む情報オブジェクトデータを管理するデータ管理手段と、
上記速度変化手段は、上記データ管理手段で管理される上記基準決定手段にて決定された基準情報オブジェクトの幾何的情報に基づいて、該基準情報オブジェクトの移動方向を変化させつつ、視点の移動速度を変化させるように制御した視点位置制御装置。 - 請求項3又は4記載の視点位置制御装置であって、
上記距離加工手段は、上記情報オブジェクトの幾何学的情報によって定まる局所座標系にて算出された上記視点位置からの距離が上記第二の所定値より小さい第一の所定値以下である場合、該第一の所定値に設定し一定とするようにした視点位置制御装置。 - 三次元仮想空間内に表示されるある形状を有する複数の情報オブジェクトに対する視点位置を制御する表示制御プログラムであって、
情報オブジェクトの形状を幾何的に示す幾何的情報を含む情報オブジェクトデータを管理するデータ管理手順と、
利用者による入力に従って、上記複数の情報オブジェクトに対して該情報オブジェクト毎に上記データ管理手段で管理される情報オブジェクトの幾何学的情報によって定まる局所座標系にて上記視点位置から該情報オブジェクトまでの距離を算出し、該算出した距離が第一の所定値以下である場合は該第一の所定値に設定し一定とするように、また、該算出した距離が該第一の所定値より大きい第二の所定値以上である場合はその算出された該距離を正の無限大に漸近する関数を用いて設定するように該情報オブジェクトから視点位置までの距離の大きさを加工する距離加工手順と、
上記加工された視点位置までの距離の大きさを現在の基準情報オブジェクトの局所座標系における距離の大きさに変換して、視点位置から最も近い位置に表示される情報オブジェクトを基準情報オブジェクトとして決定する決定手順と、
決定された上記基準情報オブジェクトと上記距離加工手順によって加工された視点位置までの距離の大きさに応じて視点の移動速度を変化させる速度変化手順とを有し、
上記基準情報オブジェクトに基づいて、視点位置までの距離に応じた移動速度で視点が移動するように視点位置を制御して、上記複数の情報オブジェクトを表示させる表示制御プログラム。 - 三次元仮想空間内に表示されるある形状を有する複数の情報オブジェクトに対する視点位置を制御する表示制御装置での処理をコンピュータに行なわせるためのプログラムを格納した記憶媒体であって、
情報オブジェクトの形状を幾何的に示す幾何的情報を含む情報オブジェクトデータを管理するデータ管理手順と、
利用者による入力に従って、上記複数の情報オブジェクトに対して該情報オブジェクト毎に上記データ管理手段で管理される情報オブジェクトの幾何学的情報によって定まる局所座標系にて上記視点位置から該情報オブジェクトまでの距離を算出し、該算出した距離が第一の所定値以下である場合は該第一の所定値に設定し一定となるように、また、該算出した距離が該第一の所定値より大きい第二の所定値以上である場合はその算出された該距離を正の無限大に漸近する関数を用いて設定するように該情報オブジェクトから視点位置までの距離の大きさを加工する距離加工手順と、
上記加工された視点位置までの距離の大きさを現在の基準情報オブジェクトの局所座標系における距離の大きさに変換して、視点位置から最も近い位置に表示される情報オブジェクトを基準情報オブジェクトとして決定する決定手順と、
決定された上記基準情報オブジェクトと上記距離加工手順によって加工された視点位置までの距離の大きさに応じて視点の移動速度を変化させる速度変化手順とを有し、
上記基準情報オブジェクトに基づいて、視点位置までの距離に応じた移動速度で視点が移動するように視点位置を制御して、上記複数の情報オブジェクトを表示させるプログラムを格納した記憶媒体。
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