JP4061668B2 - Lithium ion non-aqueous electrolyte secondary battery - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、高容量を有するリチウムイオン非水電解質二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、汎用のリチウムイオン二次電池は、負極に、リチウムをイオン状態で可逆的にインターカレートする材料として各種の炭素質材料を用い、正極には同じくリチウムイオンの可逆的な挿入放出が可能なリチウム含有金属複合酸化物を用いて、これらのリチウム吸蔵/放出材料を組み合わせたいわゆるロッキングチェア型のリチウムイオン二次電池として使用されている。正極活物質としては、LiCoO2 、LiCo1-x Nix O2 、LiNiO2 、LiMn2 O4 等が広く用いられ、これらのなかでも特に特開昭55−136131で開示されるLiCoO2 は3.5Vvs.Li以上の高い充放電電位を与え、且つ高容量を有する点で有利である。また、Co系に比べて供給量が多く低コストであるメリットからLiMn2 O4 を正極材料に用いた二次電池が、特開平3−147276、同4−123769等に提案されている。
負極活物質として用いられる炭素質材料には、黒鉛質炭素材料、ピッチコークス、繊維状カーボン、低温で焼成される高容量型のソフトカーボンなどがあるが、炭素材料は嵩密度が通常2.20以下と比較的小さいため、化学量論限界のまでのリチウム挿入容量(372mAh/g)で用いると、電池の実質容量を高く設計することが難しい。そこで炭素質材料を越える高容量密度を有するリチウム挿入可能な負極活物質として、特開平6−60867、同7−220721、同7−122274、同7−288123、および国際特許公開(PCT)WO96−33519には金属酸化物を主体とする非晶質型の活物質が開示されている。
これらの非晶質酸化物の負極は、電位、容量ともに高レベルであるコバルト酸化物系の正極と組み合わせたときに最も高いエネルギー密度の電池を提供でき、一方、マンガン酸化物系の正極材料と組み合わたときはエネルギー密度が目減りするもののコスト効率の高い電池を提供することができる。しかしながら、非晶質酸化物系負極材料の特長である高容量を維持しながら合成原料コストの点でも優れた二次電池を提供するためには容量とコスト効率の両面において有利なニッケル酸化物系の正極を利用することが重要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらニッケル酸化物系正極の基本組成物であるLiNiO2 は、放電平均電圧がLiCoO2 に比べて0.2V以上低く、充放電のサイクル寿命も一般に悪い。平均電圧が低いために、二次電池の放電の使用電圧範囲と放電終止電圧の条件によってはLiNiO2 が低電圧部で担う容量を有効に発揮できなくなり、電池容量の増加を押さえてしまうことにつながる。
本発明の課題は上述のような問題を解決し、酸化物非晶質の負極とニッケル酸化物系の正極を用いて、二次電池の放電容量を高め、コスト面でも優れたリチウムイオン非水電解質二次電池を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の以上の課題は、リチウム含有金属複合酸化物を活物質とする正極、錫酸化物を主体として含む非晶質構造からなる金属複合酸化物を活物質とする負極と、非水電解質によって構成される二次電池において、該正極活物質が、LixNi1-yCoy-zMzO2-aXb(Mは周期律表の第13族、第14族の元素、Mn,Fe,Ti,Zr,Nd,La,Cu,V,Sm,W,Zn,Y,Mg,Sr,Ca,Ba,Cs,Na,Pから選ばれる1種以上の元素、Xはハロゲン元素であり、0.2<x≦1.2,0<y≦0.5,z<y,0<z<0.5,0.01≦a≦0.5,0.01≦b≦2a)の組成で示されるニッケル含有リチウム複合酸化物であることを特徴とするリチウムイオン非水電解質二次電池を用いて解決するに至った。
【0005】
本発明のリチウムイオン非水電解質二次電池は、正極活物質、負極活物質およびリチウム塩を含む非水電解質からなる基本構成をもち、炭素材料負極を用いる従来型のリチウム電池に比べて高容量であることを特徴とする。高容量を担う第1の要素は負極活物質であり、本発明の負極活物質は、好ましくは錫酸化物を主体として含む非晶質構造の金属複合酸化物であり、この負極活物質は電池の系外で合成されるかあるいは活物質前駆体にあたる金属複合酸化物に電池内でリチウムイオンを電気化学的に挿入(インターカレート)する工程により得られる。また、高容量を担う第2の要素は正極活物質として用いるリチウムニッケル複合酸化物である。本発明の正極活物質は、層状構造のLiNiO2 を基本骨格としこれに性能改良のための他種元素が固溶化された構造からなっており、正極活物質は電池外でリチウム化合物として合成される。
【0006】
本発明の正極活物質は、LixNi1-yCoy-zMzO2-aXbの組成で示されるニッケルとコバルトを同時に含有するリチウム複合酸化物である。ここで、MはLiNiO2 の骨格構造のなかでNiもしくはLiの一部を置換する金属もしくは半金属元素であり、LiNiO2 正極の充放電性能において放電平均電圧の増加やサイクル寿命の改善といった電池性能の改良に寄与する要素である。Mは周期律表の第13族、第14族の元素、Mn,Fe,Ti,Zr,Nd,La,Cu,V,Sm,W,Zn,Y,Mg,Sr,Ca,Ba,Cs,Na,Pから選ばれる1種以上の元素、Xはハロゲン元素であり、これらの元素の組成中の量は0.2<x≦1.2,0<y≦0.5,z<y,0<z<0.5,0.01≦a≦0.5,0.01≦b≦2aの範囲である。このうち、正極活物質の好ましい組成の1つは、Xとしてフッ素が置換された組成であり、LixNi1-yCoy-zMzO2-aFb(Mは周期律表の第13族、第14族の元素、NiとCo以外の遷移金属元素から選ばれる1種以上の元素、0.2<x≦1.2,0<y≦0.5,z<y,0<z<0.5,0.01≦a≦0.5,0.01≦b≦2a)の組成で示されるニッケル、コバルト含有リチウム複合酸化物である。正極活物質の組成中のMとしては、Mn,Fe,Ti,B,Al,Sn,Si,Ga,Mg,から選ばれる1種以上の元素が用いられることが好ましく、Mの好ましい含量は0.01≦z≦0.5の範囲である。また、Mとして特に好ましいのは、Mn,B,Al,Siから選ばれる1種以上の元素であり、このときに好ましい含量は、0.01≦z≦0.3の範囲である。
【0007】
本発明のリチウムニッケル複合酸化物の合成は、リチウム原料であるリチウム化合物とニッケル原料であるニッケル化合物そしてさらにCo化合物と、Mn,B,Al,Sn,Si,Mg,Fe,Tiなどに代表される他元素Mを含む化合物を混合し、高温乾燥状態での原料粉末の焼成、あるいはソルーゲル法などに代表される溶液状態による化学反応によって行われる。
リチウム原料としては、LiOH,Li2 CO3 ,Li2 O,LiNO3 ,Li2 SO4 ,LiHCO3 ,Li(CH3 COO),アルキルリチウムなどが用いられ、Ni原料には、NiO,NiCO3 ,Ni(NO3)2 ,Ni粉末、NiCl2 ,NiSO4 ,Ni3(PO4)2 ,Li(CH3 COO)2 ,Ni(OH)2 ,NiOOH,Niアルコキシドなどが有用である。また、コバルト原料としてCo2 O3 ,Co3 O4 ,CoCO3 ,Co(NO3)2 ,CoCl2 ,他元素Mの原料としては、MnCO3 ,MnO2 ,Mn(NO)3 ,B2 O3 ,B(OH)3 ,Al2 O3 ,Al(NO3)3 ,Al(OH)3 、SnO2 ,SnO,SnCl2 ,Snアルコキシド、SiO2 ,SiO,アルコキシシラン、Mg(OH)2 ,MgCO3 ,MgCl2 ,Fe2 O3 ,FeCl3 ,FeOOH,Fe(NO3)3 ,TiO2 ,GeO2 ,ZrO2 ,Nd2 O3 ,La2 O3 ,BaO,SrCO3 ,La2 O3 ,Zn(NO3)2 ,WO3 ,Ga(NO3)2 ,CuO,V2 O5 ,Sm2 O3 ,Y2 O3 ,AlF3 ,BaF2 ,LiF,LaF3 ,SnF2 ,Li3 PO4 ,AlPO4 ,Cs2 CO3 ,Ca(OH)2 ,Na2 CO3 などを用いることができる。これらの原料の混合は、固体粉末のまま混合しともよいし、複数の原料を溶媒に溶かして混合溶液としこれを乾燥固化あるいはスラリ−状として混合物としても良い。
【0008】
焼成によって合成する場合は、上記の原料の粉末あるいはスラリー状の混合物を、400℃から1000℃好ましくは600℃から900℃の温度で、酸素存在下あるいは酸素分圧が0.2気圧以上好ましくは酸素分圧が0.5以上の雰囲気下で、4時間から48時間反応させて合成を実施する。焼成は必要に応じて同条件下あるいは条件を変えて複数回行って良い。原料混合物はあらかじめペレット状に充填し成型したものを用いても良い。焼成の方法は、たとえば特開昭62−264560、特開平2−40861、同6−267538、同6−231767に記載の粉末混合法、特開平4−237953、同5−325966、同6−203834に記載の溶液混合法、特開昭63−211565に記載の共沈による合成法、特開平5−198301、同5−205741に記載の焼成物の急冷を行う方法、特開平5−283076、同6−310145に記載のペレット成型による焼成方法、特開平5−325969に記載のLiOH水和物を原料として溶融状態で焼成する方法、特開平6−60887に記載の酸素分圧制御下で合成する方法、特開平6−243871に記載のフッ素ドープ法、特開平8−138670に記載の粒子の内部と表面の組成の異なる活物質を合成する方法などが有効である。
【0009】
正極活物質が不純物として含む組成式中の元素(Li,Ni,Coおよび他元素M)以外の元素の含量は、重量濃度としてたとえばFeが0.01%以下、Cuが0.01%以下、Ca、Mg、Naおよび硫酸根(SO4)がそれぞれ0.05%以下の濃度であることが好ましい。また活物質中の水分の含量は0.1%以下であることが好ましい。
【0010】
正極活物質の好ましい粒径は、二次粒子の粒径が1〜30μm、一次粒子の粒径が0.1〜1μmであり、さらに好ましくは二次粒子の粒径が3〜15μm、一次粒子の粒径が0.1〜0.5μmである。ここで二次粒子とは微小な一次粒子が凝集して作る粒子を意味し、通常レーザー散乱式粒度分布測定などで測定される粒子サイズに相当し、通常定義される粒子サイズに相当する。
粒子の形状は、特に二次粒子が球状であることが好ましい。また二次粒子の表面が多孔性であることが好ましい。
【0011】
正極活物質の比表面積は、BET法による測定で0.1〜10m2/gの範囲であることが好ましく、0.3〜3m2/gの範囲であることがより好ましい。また、正極活物質のタップ密度は2.3〜2.9の範囲が好ましく、2.5〜2.8の範囲がさらに好ましい。
【0012】
本発明で用いる正極活物質粒子は結晶性であっても、非晶質構造を粒子の内部あるいは表面に含むものであってもよいが、結晶性であることが好ましい。結晶性の正極活物質粒子を用いる場合は、X線回折により測定されたa軸の格子定数が2.81〜2.91Åの範囲で、c軸の格子定数が13.7〜14.4Åの範囲であることが好ましい。また、(104)面の回折ピーク強度の(003)面のピーク強度に対する比が、0.1〜0.9の範囲であり、0.3〜0.8の範囲であることが好ましい。また結晶回折スペクトルにおいて炭酸リチウムやニッケル酸化物などの焼成原料あるいは副反応に由来する不純物のピークが認められないことが好ましい。
【0013】
以下に、正極活物質の好ましい組成の例を示すが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
LiNi0.7Co0.26B0.04O1.9F0.2
LiNi0.7Co0.26Al0.04O1.9F0.2
Li1.03Ni0.67Co0.26Al0.04O1.9F0.2
LiNi 0.8 Co0.10Mn0.07B0.03O 1 .95F0.05
Li1.03Ni0.8Co0.10Mn0.07B0.03O 1 .95F0.05
Li1.03Ni0.77Co0.15B0.03Al0.02O 1 .9F0.19
【0014】
本発明の二次電池は負極材料として非晶質構造を含む複合酸化物を用いることを特徴とする。非晶質の複合酸化物負極は高容量のリチウム吸蔵を特長とすることから、高容量である上記のニッケル酸化物系正極とバランスよる組み合わせることにより、本発明の目的であるロッキングチェア型二次電池の高容量化を効率良く図ることができる。負極の活物質は、好ましくは錫酸化物を主体とし周期律表第1族、第2族、第13族、第14族、第15族、遷移金属、ハロゲン元素から選ばれる一種以上を含む材料である。より具体的には、負極活物質は、錫を主体として含む非晶質の複合酸化物であり下記一般式で示される負極活物質の前駆体に電気化学的にリチウムイオンが挿入されることによって得られる。
Snx M1 1-xM2 y Ozここで、M1 はMn,Fe,Pb,Geから選ばれる1種以上を、M2 はAl,B,P,Si,周期律表第1族、第2族、第3族、ハロゲン元素から選ばれる2種以上の元素を示し、0<x≦1,0.1≦y≦3,1≦z≦8。上記の構造式に従ったさらに好ましい組成を述べると、M1 はPb,Geから選ばれる元素であり、M2 はB,P,Si,周期律表第1族、第2族から選ばれる2種以上の元素であり、M2 はとくにAl以外の元素であることが好ましい。
【0015】
上記の活物質前駆体へのリチウムイオンの挿入は、電池内において負極をリチウムイオンの存在下でカソード分極し、リチウムイオンを上記構造中に電気化学的に挿入することによって実施される。
本発明の上記の前駆体たる複合酸化物は構造中に非晶質構造を含むかもしくは非晶質であることを特徴とする。本発明の複合酸化物が非晶質構造を含むとは、具体的にはCuKα線を用いたX線回折法で2θ値で20°から40°にかけて強度が弱くブロードな頂点を有する回折散乱帯を与える状態を意味し、このブロードな散乱帯中に結晶性の回折線を有してもよい。この結晶性の回折線は非晶質構造中にわずかに秩序性を持った構造部分が反映されたものである。さらに好ましくは、2θ値で40°以上70°以下に結晶性の回折線が見られる場合、この結晶性の回折線のうち最も強い強度が、2θ値で20°以上40°以下に見られる上記のブロードな散乱帯の頂点の回折線の強度の500倍以下であることが好ましく、さらに好ましくは100倍以下、特に好ましくは5倍以下、最も好ましくは結晶性の回折線を有しないことである。
【0016】
負極活物質前駆体は、錫原料である錫化合物、錫以外の元素を含む化合物の粉末を混合し、混合物を800℃〜1500℃好ましくは900℃〜1200℃の高温で溶融し、4時間〜48時間反応させて合成する。合成の雰囲気は窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気を用いることが好ましい。とくに酸素分圧が10-1以下、好ましくは10-2以下の条件下で反応を行うことが好ましい。
非晶質化を促進するために、反応物を50℃〜500℃/分の速度で急冷してもよい。また逆に非晶質構造の密度を高め強度を高める目的で徐冷をすることもできる。
これらの方法で得られたガラス状の負極材料は、粒径分布を得るように粉砕処理して負極用粒子として用いる。負極粒子の好ましい範囲は、平均粒径として0.5〜20μmであり、さらに好ましくは1〜10μmである。
溶融法のほかに、溶液反応を利用した合成法、たとえばゾル−ゲル法による合成を用いることができる。ソル−ゲル法で合成される粒子の好ましい平均粒径の範囲は、二次粒子の粒径として0.1〜10μmさらに好ましくは0.2〜5μmである。
【0017】
以下に、本発明で用いる負極活物質前駆体の好ましい例を示す。
SnSi0.8 P0.2 O3.1
SnSi0.5 B0.2 P0.2 O1.85
SnSi0.8 B0.2 O2.9
SnSi0.8 Al0.2 O2.9
SnSi0.6 Al0.1 B0.2 O1.65
SnSi0.3 Al0.1 P0.6 O2.25
SnSi0.4 B0.2 P0.4 O2.1
SnSi0.6 Al0.1 B0.5 O2.1
SnB0.5 P0.5 O3
SnK0.2 PO3.6
SnRb0.2 P0.8 O3.2
SnBa0.1 P1.45O4.5
SnLa0.1 P0.9 O3.4
SnNa0.1 B0.45O1.75
SnLi0.2 B0.5 P0.5 O3.1
SnCs0.1 B0.4 P0.4 O2.65
SnBa0.1 B0.4 P0.4 O2.7
SnCa0.1 Al0.15B0.45P0.55O3.9
SnY0.1 B0.6 P0.6 O3.55
SnRb0.2 B0.3 P0.4 O2.55
SnCs0.2 B0.3 P0.4 O2.55
SnCs0.1 B0.4 P0.4 O2.65
SnK0.1 Cs0.1 B0.4 P0.4 O2.7
SnBa0.1 Cs0.1 B0.4 P0.4 O2.75
SnMg0.1 K0.1 B0.4 P0.4 O2.75
SnCa0.1 K0.1 B0.4 P0.5 O3
SnBa0.1 K0.1 Al0.1 B0.3 P0.4 O2.75
SnMg0.1 Cs0.1 Al0.1 B0.3 P0.4 O2.75
SnCa0.1 K0.1 Al0.1 B0.3 P0.4 O2.75
SnMg0.1 Rb0.1 Al0.1 B0.3 P0.4 O2.75
SnCa0.1 B0.2 P0.2 F0.2 O2.6
SnMg0.1 Cs0.1 B0.4 P0.4 F0.2 O3.3
Sn0.5 Mn0.5 Mg0.1 B0.9 O2.45
Sn0.5 Mn0.5 Ca0.1 P0.9 O3.35
Sn0.5 Ge0.5 Mg0.1 P0.9 O3.35
Sn0.5 Fe0.5 Ba0.1 P0.9 O3.35
Sn0.8 Fe0.2 Ca0.1 P0.9 O3.35
Sn0.3 Fe0.7 Ba0.1 P0.9 O3.35
Sn0.9 Mn0.1 Mg0.1 P0.9 O3.35
Sn0.2 Mn0.8 Mg0.1 P0.9 O3.35
Sn0.7 Pb0.3 Ca0.1 P0.9 O3.35
Sn0.2 Ge0.8 Ba0.1 P0.9 O3.35
Sn1.0 Al0.1 B0.5 P0.5 O3.15
Sn1.0 Cs0.1 Al0.4 B0.5 P0.5 O3.65
Sn1.0 Cs0.1 B0.5 P0.5 O3.05
Sn1.0 Cs0.1 Ge0.05B0.5 P0.5 O3.15
Sn1.0 Cs0.1 Ge0.05Al0.3 B0.5 P0.5 O3.60
【0018】
本発明の二次電池で上記の前駆体から作られる負極活物質と共に用いることができる負極活物質としては、リチウム金属、上記のリチウム合金などやリチウムイオンまたはリチウム金属を吸蔵・放出できる炭素質化合物(例えば、特開昭58−209、864、同61−214,417、同62−88,269、同62−216,170、同63−13,282、同63−24,555、同63−121,247、 同63−121,257、同63−155,568、同63−276,873、 同63−314,821、特開平1−204,361、同1−221,859、 同1−274,360など)があげられる。上記リチウム金属やリチウム合金の併用目的は、リチウムイオンを電池内で挿入させるためのものであり、電池反応としてリチウム金属などの溶解析出反応を利用するものではない
【0019】
本発明の二次電池は正極と負極の活物質合剤層のいずれか一方の表面が、合剤層と連続して塗設された保護層によって覆われていることが好ましい。この保護層は二次電池の安全性を確保する目的で設けられる。ニッケル系活物質を使用する本発明の二次電池は高容量であるが、ニッケル酸化物が高温下で化学的に不安定性である性質が高容量電池の安全性、特に過充電下での安全性に悪い影響を及ぼすが一般的に指摘されている。本発明で用いる保護層はこのような観点で高容量電池の安全性を保証する目的から塗設されるものである。本発明の保護層は、活物質と導電材、バインダー材料などを含む活物質合剤層と非水電解液との界面に設置され、電気的絶縁性の無機物を主体として含む、実質的に電子伝導性をもたない保護層として設置されることを特徴とする。保護層は活物質合剤層の表面層として該合剤層と連続して塗設され、合剤層と保護層は一続きになっている。したがって、正極と負極の少なくとも一方は活物質合剤層と表面保護層を含めて少なくとも2層以上で構成される。保護層は正極と負極の間に挿入されるセパレータ(通常フィルム状の多孔性ポリマー樹脂)とは異なるもので、これとは別に設置される。保護層は好ましくは電気的絶縁性の無機化合物あるいはセラミクスの粒子を主体とする塗布物である。また、ポリマーラテックスなどの有機物の粒子も加えて含有されていてもよい。保護層を構成する好ましい主成分としては、アルミナ、酸化ホウ素、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化バリウム、酸化珪素、などの無機酸化物があげられる。なかでも電気化学的安定性と塗布適性の点で好ましい主成分は、アルミナ、酸化珪素、酸化チタン、酸化ジルコニウムである。これら酸化物粒子の好ましい粒径は、平均粒径として、0.01〜10μmの範囲である。これらの主成分に通常、塗布用助剤としてCMCなどの増粘剤、テフロン系樹脂に代表されるポリマーバインダーや後述する結着剤などが添加される。保護層の厚みは、2〜50μmの範囲であり、好ましくは20μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。
【0020】
保護層は正極合剤層上に塗設されるてもよいし、負極合剤層上に塗設されてもよい。また、両方に塗設されてもよい。保護層は、これらの合剤を集電体シート上に塗布し、乾燥した後に、その表面に続いて逐次塗布されるか、あるいは合剤層と同時に重層構造をとりながら塗布される。
【0021】
電極合剤には、導電剤や結着剤やフィラーなどを添加することができる。導電剤は、構成された電池において、化学変化を起こさない電子伝導性材料であれば何でもよい。通常、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛など)、人工黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維や金属(銅、ニッケル、アルミニウム、銀(特開昭63−148,554)など)粉、金属繊維あるいはポリフェニレン誘導体(特開昭59−20,971)などの導電性材料を1種またはこれらの混合物として含ませることができる。黒鉛とアセチレンブラックの併用がとくに好ましい。その添加量は、特に限定されないが、1〜50重量%が好ましく、特に2〜30重量%が好ましい。カーボンや黒鉛では、2〜15重量%が特に好ましい。
【0022】
結着剤には、通常、でんぷん、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ジアセチルセルロース、ポリビニルクロリド、ポリビニルピロリドン、テトラフルオロエチレン、ポリ弗化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエンゴム、 ポリブタジエン、フッ素ゴム、ポリエチレンオキシドなどの多糖類、熱可塑性樹脂、ゴム弾性を有するポリマーなどが1種またはこれらの混合物として用いられる。結着剤の添加量は、2〜30重量%が好ましい。フィラーは、構成された電池において、化学変化を起こさない繊維状材料であれば何でも用いることができる。通常、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系ポリマー、ガラス、炭素などの繊維が用いられる。フィラーの添加量は特に限定されないが、0〜30重量%が好ましい。
【0023】
二次電池の製造に用いられる非水電解液としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、 γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチル、リン酸トリエステル(特開昭60−23,973)、トリメトキシメタン(特開昭61−4,170)、ジオキソラン誘導体(特開昭62−15,771、同62−22,372、同62−108,474)、スルホラン(特開昭62−31,959)、3−メチル−2−オキサゾリジノン(特開昭62−44,961)、プロピレンカーボネート誘導体(特開昭62−290,069、同62−290,071)、テトラヒドロフラン誘導体(特開昭63−32,872)、ジエチルエーテル(特開昭63−62,166)、1,3−プロパンサルトン(特開昭63−102,173)などの非プロトン性有機溶媒の少なくとも1種以上を混合した溶媒とその溶媒に溶けるリチウム塩、例えば、LiClO4、LiBF6、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiB10Cl10(特開昭57−74,974)、低級脂肪族カルボン酸リチウム(特開昭60−41,773)、LiAlCl4、LiCl、LiBr、LiI(特開昭60−247265)、クロロボランリチウム(特開昭61−165,957)、四フェニルホウ酸リチウム(特開昭61−214,376)などの1種以上の塩から構成されている。なかでも、プロピレンカーボネートあるいはエチレンカーボネートと1,2−ジメトキシエタンおよび/あるいはジエチルカーボネートの混合液にLiCF3SO3,LiClO4、LiBF4および/あるいはLiPF6を含む電解質が好ましい。これら電解質を電池内に添加する量は、特に限定されないが、正極活物質や負極活物質の量や電池のサイズによって必要量用いることができる。溶媒の体積比率は、特に限定されないが、プロピレンカーボネートあるいはエチレンカーボネート対1,2−ジメトキシエタンおよび/あるいはジエチルカーボネートの混合液の場合、0.4/0.6〜0.6/0.4(1,2−ジメトキシエタンとジエチルカボネートを両用するときの混合比率は0.4/0.6〜0.6/04)が好ましい。支持電解質の濃度は、特に限定されないが、電解液1リットル当たり0.2〜3モルが好ましい。以上の電解液のなかで、二次電池の充放電のサイクル寿命を良化する効果の点で、本発明の電解液組成として特に好ましいものは、少なくともエチレンカーボネートを溶媒、少なくともLiPF6をリチウム塩として含む組成であり、もう1つの好ましい組成は、少なくともエチレンカーボネートとジエチルカーボネートを共に溶媒として、少なくともLiPF6をリチウム塩として含む組成であり、別の好ましい組成は、少なくともエチレンカーボネートとジメチルカーボネートを共に溶媒として、少なくともLiPF6をリチウム塩として含む組成である。
【0024】
また、電解液の他に次の様な有機固体電解質も用いることができる。たとえばポリエチレンオキサイド誘導体か該誘導体を含むポリマー(特開昭63−135447)、ポリプロピレンオキサイド誘導体か該誘導体を含むポリマー、イオン解離基を含むポリマー(特開昭62−254,302、同62−254,303同63−193,954)、イオン解離基を含むポリマーと上記非プロトン性電解液の混合物(米国特許第4,792,504、同4,830,939、特開昭62−22,375、同62−22,376、同63−22,375、同63−22,776、特開平1−95,117)、リン酸エステルポリマー(特開昭61−256,573)が有効である。さらに、ポリアクリロニトリルを電解液に添加する方法もある(特開昭62−278,774)。また、無機と有機固体電解質を併用する方法(特開昭60−1,768)も知られている。
【0025】
二次電池に用いるセパレーターとしては、大きなイオン透過度を持ち、所定の機械的強度を持ち、絶縁性の薄膜が用いられる。耐有機溶剤性と疎水性からポリプレピレンなどのオレフィン系ポリマーあるいはガラス繊維あるいはポリエチレンなどからつくられたシートや不織布が用いられる。セパレーターの孔径は、一般に電池用として有用な範囲が用いられる。例えば、0.01〜10μmが用いられる。セパレターの厚みは、一般に電池用の範囲で用いられる。例えば、5〜300μmが用いられる。
電解質にポリマーなどの固体電解質が用いられる場合には、固体電解質がセパレーターを兼ねる場合がある。
【0026】
放電や充放電特性を改良する目的で、以下で示す化合物を電解質に添加することが知られている。例えば、ピリジン(特開昭49−108,525)、トリエチルフォスファイト(特開昭47−4,376)、トリエタノールアミン(特開昭52−72,425)、環状エーテル(特開昭57−152,684)、エチレンジアミン(特開昭58−87,777)、n−グライム(特開昭58−87,778)、ヘキサリン酸トリアミド(特開昭58−87,779)、ニトロベンゼン誘導体(特開昭58−214,281)、硫黄(特開昭59−8,280)、キノンイミン染料(特開昭59−68,184)、N−置換オキサゾリジノンとN,N’−置換イミダゾリジノン(特開昭59−154,778)、エチレングリコールジアルキルエーテル(特開昭59−205,167)、四級アンモニウム塩(特開昭60−30,065)、ポリエチレングリコール(特開昭60−41,773)、ピロール(特開昭60−79,677)、2−メトキシエタノール(特開昭60−89,075)、三塩化アルミニウム(特開昭61−88,466)、導電性ポリマー電極活物質のモノマー(特開昭61−161,673)、トリエチレンホスホンアミド(特開昭61−208,758)、トリアルキルホスフィン(特開昭62−80,976)、モルフォリン(特開昭62−80,977)、カルボニル基を持つアリール化合物(特開昭62−86,673),ヘキサメチルホスホリックトリアミドと4−アルキルモルフォリン(特開昭62−217,575)、二環性の三級アミン(特開昭62−217,578)、オイル(特開昭62−287,580)、四級ホスホニウム塩(特開昭63−121,268)、三級スルホニウム塩(特開昭63−121,269)などが挙げられる。
【0027】
また、電解液を不燃性にするために含ハロゲン溶媒、例えば、四塩化炭素、三弗化塩化エチレンを電解液に含ませることができる(特開昭48−36,632)。また、高温保存に適性をもたせるために電解液に炭酸ガスを含ませることができる(特開昭59−134,567)。
【0028】
正極や負極の合剤には電解液あるいは支持塩を含ませてもよい。例えば、前記イオン導電性ポリマーやニトロメタン(特開昭48−36,633)、電解液(特開昭57−124,870)を含ませる方法が知られている。
また、正極活物質の表面を改質することができる。例えば、金属酸化物の表面をエステル化剤(特開昭55−163,779)やキレート化剤(特開昭55−163,780)で処理したり、導電性高分子(特開昭58−163,188、同59−14,274)、ポリエチレンオキサイドなど(特開昭60−97,561)の表面層の被覆によって改質する方法が挙げられる。また、同様に負極活物質の表面を改質することもできる。例えば、イオン導電性ポリマーやポリアセチレン層を被覆したり(特開昭58−111,276)、Li塩により表面処理する(特開昭58−142,771)ことが挙げられる。
【0029】
電極活物質の集電体としては、構成された電池において化学変化を起こさない電子伝導体であれば何でもよい。例えば、正極には、材料としてステンレス鋼、ニッケル、アルミニウム、チタン、焼成炭素などの他に、アルミニウムやステンレス鋼の表面にカーボン、ニッケル、チタンあるいは銀を処理させたもの、負極には、材料としてステンレス鋼、ニッケル、銅、チタン、アルミニウム、焼成炭素などの他に、銅やステンレス鋼の表面にカーボン、ニッケル、チタンあるいは銀を処理させたもの)、Al−Cd合金などが用いられる。これらの材料の表面を酸化することも用いられる。形状は、フォイルの他、フィルム、シート、ネット、パンチされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の成形体などが用いられる。厚みは、特に限定されないが、5〜100μmのものが用いられる。
【0030】
電池の形状はコイン、ボタン、シート、シリンダー、角などいずれにも適用できる。コインやボタンでは、正極活物質や負極活物質の合剤はペレットの形状にプレスされて用いられる。また、シート、シリンダー、角では、正極活物質や負極活物質の合剤は、集電体の上に塗布、乾燥、脱水、プレスされて用いられる。その塗布厚みは、電池の大きさにより決められるが、乾燥後の圧縮された状態で10〜500μmが特に好ましい。
本発明の非水二次電池の用途は、特に限定されないが、例えば、電子機器に搭載する場合、カラーノートパソコン、白黒ノートパソコン、ペン入力パソコンポケット(パームトップ)パソコン、ノート型ワープロ、ポケットワープロ、電子ブックプレーヤー、携帯電話、コードレスフォン子機、ページャー、ハンディタミナル、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドフォンステレオビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、ミニデスク、電気シェーバー、電子翻訳機、自動車電話、トランシーバー、電動工具、電子手帳、電卓、メモリーカード、テープレコーダー、ラジオ、バックアップ電源、メモリーカードなどが挙げられる。その他民生用として、自動車、電動車両モーター、照明器具、玩具、ゲーム機器、ロードコンディショナー、アイロン、時計、ストロボ、カメラ、医療機器(ペースメーカー、補聴器、肩もみ機など)などが挙げられる。更に、各種軍需用、宇宙用として用いることができる。また太陽電池と組み合わせることもできる。
以下に電池作製の実施例をあげて本発明をさらに詳しく説明するが、発明の主旨を越えない限り、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0031】
【実施例】
〔負極活物質前駆体の合成例,溶融法〕
SnO 67.4g、B2 O3 17.4g、Sn2 P2 O7 102.8gを混合し、自動乳鉢で十分に粉砕、混合した後、アルミナ製るつぼにセットしてアルゴンガス雰囲気下で1000℃で10時間焼成を行った。焼成後、100℃/分の速度で急冷し、黄色透明ガラス状の負極活物質前駆体SnB0.5 P0.5 O3 を得た(化合物A−1)。活物質のX線回折を測定したところ、Cu−α線の照射下で2θ=20−35°の領域にブロードな回折のバンドを示したが、結晶構造に帰属するシャープな回折線は検出されず、活物質構造がアモルファス(非晶質)であることが判明した。
同様な方法で、下記の負極活物質前駆体を合成した。
Sn1.5 K0.2 PO3.5 (化合物A−2)
Sn1.0 Cs0.1 Ge0.05Al0.1 B0.5 P0.5 O3.30(化合物A−3)
A−1〜A−3はともに平均粒径7μmに粉砕し、BET法による比表面積は0.7〜1.2m2/gの範囲であった。
〔負極活物質前駆体の合成例,ゾル−ゲル法〕
Sn0.8 Si0.5 B0.3 P0.2 Al0.1 O3.70(化合物A−4)を下記のゾル−ゲル法で合成した。ジエトキシ錫212gをDMF100gに溶解し、これに燐トリエトキシド34g、トリエトキシアルミニウム51g、トリエトキシ硼素36g、テトラエトキシシラン134g、を添加し、さらに硫酸を添加混合して、第1液とした。トルエン1700ccにソルビタンモノオレート4.25gを溶解し第2液とした。この第2液に、第1液を滴下しながら10000回転で激しく攪拌し、同時にトリエチルアミン45gを5回に分けて反応液に添加した。反応液を40℃に保ちながら攪拌を2時間続け、その後40℃で24時間保持した後、溶媒のトルエンを減圧下で除去した。得られた固形分を250℃で48時間乾燥し、白色の粉末を得た。収率95%。
本ゾル−ゲル法粒子は平均粒径が0.1μmの多孔性の球状粒子であり、BET比表面積は8m2/gであった。
【0032】
〔正極活物質の調製の例〕
LiNi0。8Co0。16B0。04O2(化合物C−1)を以下の方法で合成した。LiOH・H2O、Ni(OH)2、Co(OH)2、およびB2O3の粉末をモル比1:0.8:0.16:0.02の化学量論比で乾燥空気下乳鉢中で十分に混合し、酸素雰囲気下で650℃で6時間焼成を行った後、750℃で8時間焼成を行い、上記組成の化合物C−1を合成した。得られた粒子は、球状に近い形をもち、1次粒子の平均粒径が0.3μmであり、2次粒子の平均粒径が7μmであった。またBET法による比表面積は0.7m2/gであった。X線回折によって得られた(104)面/(003)面のピーク比は0.6であり、a軸の格子定数は2.83Å、c軸の格子定数は13.90Åであった。活物質は1gを10ccの純水に分散したとき、pH10.5を与えた。また、同じ組成の活物質は、リチウム原料としてLiOH・H2Oに替えてLiNO23あるいはLiCO3、また、Ni原料としてNi(OH)2に替えてNiCO3を用いても合成することができた。また、上記の水酸化物の原料に、B2O3に換えて、Al(OH)3を化学量論比で添加し、酸素雰囲気下で650℃で6時間焼成を行った後、800℃で12時間焼成を行い、LiNi0。8Co0。16Al0。04O2(化合物C−2)を合成した。また、化合物C−2の焼成方法にしたがって、原料を適宜選択し、下記の正極活物質を合成した。これら活物質の組成は、ICPにより検定した。
LiNi0.8Co0.1Mn0.1O2(化合物C−3)
LiNi0.8Co0.1Mn0.07B0.03O2(化合物C−4)
LiNi0.8Co0.15Sn0.05O2(化合物C−5)
LiNi0.8Co0.15Si0.05O2(化合物C−6)
LiNi0.8Co0.15Mg0.05O2(化合物C−7)
LiNi0.8Co0.15Fe0.05O2(化合物C−8)
LiNi0.8Co0.15Ti0.05O2(化合物C−9)
また、フッ素原料としてLiFを用いて、650℃で24時間、酸素分圧0.5気圧の条件で焼成を実施し下記の化合物を合成した。
LiNi0.8Co0.15B0.05O1.9F0.1(化合物C−10)
LiNi0.8Co0.15Al0.05O1.9F0.1(化合物C−11)
なお、上記の(化合物C−1)〜(化合物C−9)は参考例である。
【0033】
正極の比較用活物質としてLiNi0.8 Co0.2 O2 (比較1)をCo3 O4 ,Co2 O3 の混合物とNiCO3 および炭酸リチウムを化学量論比で混合し、酸素雰囲気下で650℃で4時間、さらに800℃で8時間焼成を行って合成した。
【0034】
〔電極合剤シートの作製例〕
正極合剤として、正極活物質の化合物C−1を90重量%、アセチレンブラック6重量%、そして結着剤としてポリテトラフルオロエチレンの水分散物3重量%とポリアクリル酸ナトリウム1重量%からなる混合物に水を加えて混練し、得られたスラリーを厚さ30μmのアルミニウムフィルムの両面に塗布して、正極シートを作製した。
次に、上記正極シートの活物質合剤層の表面に、鱗片状黒鉛と酸化アルミニウム(平均粒径2μm)の1:4(重量比)の混合物からなる保護層(平均厚さ5μm)を塗設した。塗布シートを乾燥、プレスした結果、乾膜の塗布量は240g/m2、塗布膜の厚みはおよそ95μmであった。
また、比較として、上記の保護層を塗設しない正極シートを作製した。
【0035】
負極活物質前駆体として化合物A−1を86重量%、鱗片状黒鉛を3重量%、アセチレンブラック6重量%、結着剤としてポリテトラフルオロエチレンの水分散物4重量%およびカルボキシメチルセルロース1重量%からなる混合物に水を加えてホモジナーザーで10000回転で10分以上混練し負極合剤スラリーを調製した。得られたスラリーを厚さ18μmの銅フィルムの両面に塗布して、負極シートを作製した。塗布シートを乾燥、プレスした結果、乾膜の塗布量はおよそ70g/m2、塗布膜の厚みはおよそ30μmであった。
次に、負極シートの活物質層の表面に、鱗片状黒鉛と酸化アルミニウム(平均粒径2μm)の1:4(重量比)の混合物からなる保護層(平均厚さ5μm)を塗設した。
同様な方法で、負極活物質前駆体として化合物A−1にかえてA−2、A−3、A−4を塗布して作った活物質前駆体層の表面に上記の保護層を塗設し、各種活物質前駆体を塗設した表面保護層付きの負極シートを作製した。
【0036】
〔シリンダー型電池の作製例〕
厚さ35μmの金属Li箔を幅5mm長さ37mmの断片に裁断し、露点−60℃の乾燥空気中で、上記の負極活物質前駆体A−1〜4を塗布した負極シートの両面の表面保護層の上に、2mmの規則的間隔を置いて圧着ローラーを用いて付着させた。負極シートへのLi付着量は重量としておよそ110mgであった。このリチウムは、負極活物質前駆体中へ電池内でリチウムを電解挿入し、負極活物質前駆体を活物質に転換するために用いられる。
上記の正極シートを35mmの幅に裁断し、負極シートを37mmの幅に裁断して、シートの末端にそれぞれアルミニウム、ニッケルのリード板をスポット溶接した後、露点−40℃の乾燥空気中で150℃で2時間脱水乾燥した。第1図の電池断面図に示したように、脱水乾燥済みの正極シート(8)、セパレーターとして多孔性プロピレンフィルム(セルガード2400)(10)、脱水乾燥済みの負極シート(9)、そしてセパレーター(10)の順でこれらを積層し、巻き込み機で渦巻き状に巻回した。この巻回体をニッケルメッキを施した鉄製の有底円筒型電池缶(11)(負極端子を兼ねる)に収納した。この電池缶の中に電解質として1mol /リットル LiPF6 (エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネートの2:2:6(体積比)混合液)を注入した。
正極端子を有する電池蓋(12)をガスケット(13)を介してかしめて直径14mm高さ50mmの円筒型電池を作製した。なお、正極端子(12)は正極シート(8)と、電池缶(11)は負極シート(9)とあらかじめリード端子により接続した。なお、(14)は安全弁である。
【0037】
この方法に従い、正極活物質としてC−1〜11、負極活物質としてA−1〜A−4をそれぞれ選択して組み合わせ、各種電池を作製した。
【0038】
上記のように作製した電池は負極活物質前駆体に塗布シート保護層上のリチウムが電気化学的に挿入されるプロセスが完成されていない電池前駆体である。そこで、負極活物質前駆体にリチウムを挿入させて負極活物質に変換し、電池前駆体を充放電サイクル可能な二次電池とするための操作を、以下のように実施した。電池前駆体を、室温で12時間放置後、0.1Aの一定電流のもとで1時間予備充電を行い、次いで50℃のもとで10日間エージングを実施した。このエージングの工程で、負極上に担持したLiは溶解し、負極活物質前駆体の中に挿入されたことを確認した。
この電池を活性化のために、2mA/cm2 で室温下で4.2Vまで充電を行った。さらに、充電状態で電池を55℃に保持し、3日間エージングを実施した。以上の電池を、充電終止電圧4.2V(開回路電圧(OCV))、放電終止電圧2.8V(回路電圧)、10mA/cm2 (1C相当)の電流密度の条件で繰り返し充放電させて、100サイクル終了後に2mA/cm2 (0.2C相当)放電の放電容量を測定し、初期放電容量に対する維持率を測定し、電池のサイクル寿命を評価した。また、電池の安全性を評価する試験として、充電状態の電池の本体にサーミスタを固定し、室温下で電池に釘を刺して内部を急短絡させた場合の発熱の程度を評価した。本試験は各々の電池について5回実施した。
【0039】
上記の電池について、放電容量と安全性評価の評価の結果を表1に整理した。ここで安全性評価結果は、レベルAが発熱温度の最大が100℃以下、レベルBが100℃を越える発熱に分類した。
【0040】
【0041】
表1の比較から、本発明に記載する保護層を担持した正極と負極の材料の構成に従った二次電池が、正極にコバルトニッケル酸化物系活物質用いた二次電池に比較して、電池性能の寿命と安全性能の点で優れていることがわかる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、正極活物質の組成が他元素ドープ型リチウムニッケルコバルト複合酸化物、負極活物質が非晶質構造からなる錫酸化物を主体とする複合酸化物とすることにより、二次電池の放電容量を高め、コスト面でも優れたリチウムイオン非水電解質二次電池を提供することができ、さらに、活物質合剤層上に保護層が塗設された正極もしくは負極からなる非水電解質二次電池を用いることにより、正極に従来のリチウムニッケルコバルト酸化物系活物質を正極に用いた二次電池に比べてサイクル性能と安全性能に優れたリチウムイオン二次電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に使用したシリンダー型電池の断面図を示す。
【符号の説明】
8 正極シート
9 負極シート
10 セパレーター
11 円筒型電池缶
12 正極端子を兼ねる電池蓋
13 ガスケット
14 安全弁[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a lithium ion non-aqueous electrolyte secondary battery having a high capacity.
[0002]
[Prior art]
Currently, general-purpose lithium-ion secondary batteries use various carbonaceous materials as materials for reversibly intercalating lithium in an ionic state for the negative electrode, and reversible insertion and release of lithium ions are also possible for the positive electrode. The lithium-containing metal composite oxide is used as a so-called rocking chair type lithium ion secondary battery in which these lithium storage / release materials are combined. As the positive electrode active material, LiCoO2LiCo1-xNixO2LiNiO2, LiMn2OFourAre widely used, and among these, LiCoO disclosed in JP-A-55-136131 is particularly preferred.2Is 3.5 Vvs. This is advantageous in that it provides a charge / discharge potential higher than that of Li and has a high capacity. In addition, LiMn is advantageous because it has a large supply amount and low cost compared to the Co type.2OFourJapanese Patent Application Laid-Open Nos. 3-147276 and 4-123769 have proposed secondary batteries using as a positive electrode material.
Examples of the carbonaceous material used as the negative electrode active material include graphitic carbon material, pitch coke, fibrous carbon, and high-capacity soft carbon fired at a low temperature. The carbon material usually has a bulk density of 2.20. Since it is relatively small as described below, it is difficult to design a battery with a high effective capacity when used at a lithium insertion capacity (372 mAh / g) up to the stoichiometric limit. Therefore, as a negative electrode active material capable of inserting lithium having a high capacity density exceeding the carbonaceous material, JP-A-6-60867, 7-220721, 7-122274, 7-288123, and International Patent Publication (PCT) WO 96- 33519 discloses an amorphous active material mainly composed of a metal oxide.
These amorphous oxide negative electrodes can provide the battery with the highest energy density when combined with a cobalt oxide positive electrode having a high potential and capacity, while the manganese oxide positive electrode When combined, the energy density is reduced, but a battery with high cost efficiency can be provided. However, in order to provide a secondary battery that is superior in terms of synthetic raw material cost while maintaining the high capacity that is a feature of the amorphous oxide-based negative electrode material, it is advantageous in terms of both capacity and cost efficiency. It is important to use the positive electrode.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, LiNiO, which is the basic composition of nickel oxide positive electrode2The discharge average voltage is LiCoO2The cycle life of charge / discharge is generally poor. Since the average voltage is low, depending on the conditions of the operating voltage range of the secondary battery discharge and the discharge end voltage, LiNiO2However, the capacity of the low voltage part cannot be effectively exhibited, which leads to an increase in battery capacity.
The object of the present invention is to solve the above-mentioned problems, and to increase the discharge capacity of a secondary battery using an oxide-amorphous negative electrode and a nickel oxide-based positive electrode. An electrolyte secondary battery is provided.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The above-described problems of the present invention include a positive electrode using a lithium-containing metal composite oxide as an active material,Contains tin oxide as the main componentIn a secondary battery composed of a negative electrode using a metal composite oxide having an amorphous structure as an active material and a non-aqueous electrolyte, the positive electrode active material is LixNi1-yCoyzMzO2-aXb(M is the periodTemperFrom
[0005]
The lithium ion non-aqueous electrolyte secondary battery of the present invention has a basic configuration consisting of a positive electrode active material, a negative electrode active material, and a non-aqueous electrolyte containing a lithium salt, and has a higher capacity than a conventional lithium battery using a carbon material negative electrode. It is characterized by being. The first element responsible for high capacity is a negative electrode active material, and the negative electrode active material of the present invention is preferably a metal complex oxide having an amorphous structure mainly containing tin oxide, and this negative electrode active material is a battery. Or lithium ions are electrochemically inserted (intercalated) into the metal composite oxide corresponding to the active material precursor in the battery. The second element responsible for high capacity is a lithium nickel composite oxide used as a positive electrode active material. The positive electrode active material of the present invention has a layered structure of LiNiO2Is a structure in which other elements for improving performance are solid-solubilized, and the positive electrode active material is synthesized as a lithium compound outside the battery.
[0006]
The positive electrode active material of the present invention is LixNi1-yCoyzMzO2-aXbThe lithium composite oxide containing nickel and cobalt represented by the composition: Where M is LiNiO2Is a metal or metalloid element that substitutes a part of Ni or Li in the skeleton structure of LiNiO.2In the charge / discharge performance of the positive electrode, this is an element that contributes to the improvement of battery performance such as an increase in discharge average voltage and an improvement in cycle life. M is the
[0007]
The synthesis of the lithium nickel composite oxide of the present invention is typified by a lithium compound that is a lithium material, a nickel compound that is a nickel material, and further a Co compound, and Mn, B, Al, Sn, Si, Mg, Fe, Ti, and the like. A compound containing other element M is mixed, and the raw material powder is baked in a high temperature dry state, or by a chemical reaction in a solution state typified by a solugel method.
Lithium raw materials include LiOH and Li2COThree, Li2O, LiNOThree, Li2SOFour, LiHCOThree, Li (CHThreeCOO), alkyl lithium and the like are used, and Ni raw materials include NiO and NiCO.Three, Ni (NOThree)2Ni powder, NiCl2, NiSOFour, NiThree(POFour)2, Li (CHThreeCOO)2, Ni (OH)2NiOOH, Ni alkoxide, etc. are useful. Co as a cobalt raw material2OThree, CoThreeOFour, CoCOThree, Co (NOThree)2, CoCl2As a raw material for other elements M, MnCOThree, MnO2, Mn (NO)Three, B2OThree, B (OH)Three, Al2OThree, Al (NOThree)Three, Al (OH)Three, SnO2, SnO, SnCl2, Sn alkoxide, SiO2, SiO, alkoxysilane, Mg (OH)2, MgCOThree, MgCl2, Fe2OThree, FeClThree, FeOOH, Fe (NOThree)Three, TiO2, GeO2, ZrO2, Nd2OThree, La2OThree, BaO, SrCOThree, La2OThree, Zn (NOThree)2, WOThree, Ga (NOThree)2, CuO, V2OFive, Sm2OThree, Y2OThree, AlFThree, BaF2, LiF, LaFThree, SnF2, LiThreePOFour, AlPOFour, Cs2COThree, Ca (OH)2, Na2COThreeEtc. can be used. These raw materials may be mixed in the form of a solid powder, or a plurality of raw materials may be dissolved in a solvent to form a mixed solution, which may be dried and solidified or in the form of a slurry.
[0008]
In the case of synthesizing by firing, the above raw material powder or slurry mixture is preferably used at a temperature of 400 ° C. to 1000 ° C., preferably 600 ° C. to 900 ° C. in the presence of oxygen or an oxygen partial pressure of 0.2 atm or higher. The synthesis is carried out by reacting for 4 to 48 hours in an atmosphere having an oxygen partial pressure of 0.5 or more. Firing may be performed a plurality of times under the same conditions or different conditions as necessary. The raw material mixture may be previously filled in a pellet and molded. The firing method is, for example, the powder mixing method described in JP-A-62-264560, JP-A-2-40861, JP-A-6-267538, and JP-A-6-231767, JP-A-4-237793, JP-A-5-325966, and JP-A-6-208334. The solution mixing method described in JP-A-62-211565, the synthesis method by coprecipitation described in JP-A-62-211565, the method of quenching the fired product described in JP-A-5-198301 and JP-A-5-205741, JP-A-5-283076, A method of firing by pellet molding described in JP-A-6-310145, a method of firing in a molten state using LiOH hydrate described in JP-A-5-325969, and synthesis under oxygen partial pressure control described in JP-A-6-60887 Method, a fluorine doping method described in JP-A-6-243871, and active materials having different internal and surface compositions of particles described in JP-A-8-138670. And a method in which it is effective.
[0009]
The content of elements other than elements (Li, Ni, Co and other elements M) in the composition formula that the positive electrode active material contains as impurities is, for example, 0.01% or less for Fe and 0.01% or less for Cu as weight concentrations, Ca, Mg, Na and sulfate radicals (SOFour) Are preferably 0.05% or less. The water content in the active material is preferably 0.1% or less.
[0010]
The preferable particle diameter of the positive electrode active material is that the particle diameter of the secondary particles is 1 to 30 μm, the particle diameter of the primary particles is 0.1 to 1 μm, and more preferably the particle diameter of the secondary particles is 3 to 15 μm. Has a particle size of 0.1 to 0.5 μm. Here, the secondary particle means a particle formed by agglomeration of fine primary particles, and corresponds to a particle size usually measured by a laser scattering particle size distribution measurement or the like, and corresponds to a normally defined particle size.
As for the shape of the particles, the secondary particles are particularly preferably spherical. Moreover, it is preferable that the surface of the secondary particle is porous.
[0011]
The specific surface area of the positive electrode active material is 0.1 to 10 m as measured by the BET method.2/ G is preferred, 0.3-3 m2/ G is more preferable. Moreover, the tap density of the positive electrode active material is preferably in the range of 2.3 to 2.9, and more preferably in the range of 2.5 to 2.8.
[0012]
The positive electrode active material particles used in the present invention may be crystalline or may contain an amorphous structure inside or on the surface, but are preferably crystalline. When crystalline positive electrode active material particles are used, the a-axis lattice constant measured by X-ray diffraction is 2.81 to 2.91.ÅIn the rangeThe c-axis lattice constant is13.7 to 14.4ÅIt is preferable that it is the range of these. Further, the ratio of the diffraction peak intensity on the (104) plane to the peak intensity on the (003) plane is in the range of 0.1 to 0.9, and preferably in the range of 0.3 to 0.8. In addition, it is preferable that no peak of impurities derived from firing raw materials or side reactions such as lithium carbonate and nickel oxide is observed in the crystal diffraction spectrum.
[0013]
Although the example of the preferable composition of a positive electrode active material is shown below, the scope of the present invention is not limited to these.
LiNi0.7Co0.26B0.04O1.9F0.2
LiNi0.7Co0.26Al0.04O1.9F0.2
Li1.03Ni0.67Co0.26Al0.04O1.9F0.2
LiNi 0.8 Co0.10Mn0.07B0.03O 1 .95F0.05
Li1.03Ni0.8Co0.10Mn0.07B0.03O 1 .95F0.05
Li1.03Ni0.77Co0.15B0.03Al0.02O 1 .9F0.19
[0014]
The secondary battery of the present invention is characterized by using a composite oxide containing an amorphous structure as a negative electrode material. Since the amorphous composite oxide negative electrode is characterized by high capacity lithium occlusion, the rocking chair type secondary object which is the object of the present invention can be obtained by combining with the above-mentioned nickel oxide positive electrode having a high capacity in balance. The capacity of the battery can be increased efficiently. The active material of the negative electrode is preferably composed mainly of tin oxide and periodicTemperIt is a material containing one or more selected from Table Group 1, Group 2,
SnxM1 1-xM2 yOzWhere M1Is one or more selected from Mn, Fe, Pb, Ge, M2Is Al, B, P, Si, periodTemper2 or more elements selected from Table Group 1, Group 2, Group 3, and halogen elements are shown, and 0 <x ≦ 1, 0.1 ≦ y ≦ 3, 1 ≦ z ≦ 8. A more preferred composition according to the above structural formula is described as M1Is an element selected from Pb and Ge, and M2Is B, P, Si, periodTemperTwo or more elements selected from Table Group 1 and Group 2, M2Is particularly preferably an element other than Al.
[0015]
The insertion of lithium ions into the active material precursor is carried out by cathodic polarization of the negative electrode in the presence of lithium ions in the battery and electrochemical insertion of the lithium ions into the structure.
The composite oxide as the precursor of the present invention is characterized in that the structure contains an amorphous structure or is amorphous. The complex oxide of the present invention includes an amorphous structure, specifically, a diffraction scattering band having a broad apex with a weak intensity from 20 ° to 40 ° as a 2θ value by an X-ray diffraction method using CuKα rays. In this broad scattering band, a crystalline diffraction line may be included. This crystalline diffraction line is a reflection of a slightly ordered structure in the amorphous structure. More preferably, when a crystalline diffraction line is observed at a 2θ value of 40 ° or more and 70 ° or less, the strongest intensity of the crystalline diffraction lines is observed at a 2θ value of 20 ° or more and 40 ° or less. The intensity of the diffraction line at the apex of the broad scattering band is preferably 500 times or less, more preferably 100 times or less, particularly preferably 5 times or less, and most preferably no crystalline diffraction line. .
[0016]
The negative electrode active material precursor is prepared by mixing a tin compound, which is a tin raw material, and a powder of a compound containing an element other than tin, and melting the mixture at a high temperature of 800 ° C. to 1500 ° C., preferably 900 ° C. to 1200 ° C. for 4 hours to Synthesize by reacting for 48 hours. The synthesis atmosphere is preferably an inert gas atmosphere such as nitrogen or argon. Especially the oxygen partial pressure is 10-1Or less, preferably 10-2The reaction is preferably carried out under the following conditions.
The reaction may be quenched at a rate of 50 ° C. to 500 ° C./min to promote amorphization. Conversely, slow cooling can be performed for the purpose of increasing the density of the amorphous structure and increasing the strength.
The glassy negative electrode material obtained by these methods is pulverized to obtain a particle size distribution and used as negative electrode particles. A preferable range of the negative electrode particles is 0.5 to 20 μm as an average particle diameter, and more preferably 1 to 10 μm.
In addition to the melting method, a synthesis method using a solution reaction, for example, a synthesis by a sol-gel method can be used. The range of the preferable average particle diameter of the particle | grains synthesize | combined by a sol-gel method is 0.1-10 micrometers as a particle diameter of a secondary particle, More preferably, it is 0.2-5 micrometers.
[0017]
Below, the preferable example of the negative electrode active material precursor used by this invention is shown.
SnSi0.8P0.2O3.1
SnSi0.5B0.2P0.2O1.85
SnSi0.8B0.2O2.9
SnSi0.8Al0.2O2.9
SnSi0.6Al0.1B0.2O1.65
SnSi0.3Al0.1P0.6O2.25
SnSi0.4B0.2P0.4O2.1
SnSi0.6Al0.1B0.5O2.1
SnB0.5P0.5OThree
SnK0.2PO3.6
SnRb0.2P0.8O3.2
SnBa0.1P1.45O4.5
SnLa0.1P0.9O3.4
SnNa0.1B0.45O1.75
SnLi0.2B0.5P0.5O3.1
SnCs0.1B0.4P0.4O2.65
SnBa0.1B0.4P0.4O2.7
SnCa0.1Al0.15B0.45P0.55O3.9
SnY0.1B0.6P0.6O3.55
SnRb0.2B0.3P0.4O2.55
SnCs0.2B0.3P0.4O2.55
SnCs0.1B0.4P0.4O2.65
SnK0.1Cs0.1B0.4P0.4O2.7
SnBa0.1Cs0.1B0.4P0.4O2.75
SnMg0.1K0.1B0.4P0.4O2.75
SnCa0.1K0.1B0.4P0.5OThree
SnBa0.1K0.1Al0.1B0.3P0.4O2.75
SnMg0.1Cs0.1Al0.1B0.3P0.4O2.75
SnCa0.1K0.1Al0.1B0.3P0.4O2.75
SnMg0.1Rb0.1Al0.1B0.3P0.4O2.75
SnCa0.1B0.2P0.2F0.2O2.6
SnMg0.1Cs0.1B0.4P0.4F0.2O3.3
Sn0.5Mn0.5Mg0.1B0.9O2.45
Sn0.5Mn0.5Ca0.1P0.9O3.35
Sn0.5Ge0.5Mg0.1P0.9O3.35
Sn0.5Fe0.5Ba0.1P0.9O3.35
Sn0.8Fe0.2Ca0.1P0.9O3.35
Sn0.3Fe0.7Ba0.1P0.9O3.35
Sn0.9Mn0.1Mg0.1P0.9O3.35
Sn0.2Mn0.8Mg0.1P0.9O3.35
Sn0.7Pb0.3Ca0.1P0.9O3.35
Sn0.2Ge0.8Ba0.1P0.9O3.35
Sn1.0Al0.1B0.5P0.5O3.15
Sn1.0Cs0.1Al0.4B0.5P0.5O3.65
Sn1.0Cs0.1B0.5P0.5O3.05
Sn1.0Cs0.1Ge0.05B0.5P0.5O3.15
Sn1.0Cs0.1Ge0.05Al0.3B0.5P0.5O3.60
[0018]
Examples of the negative electrode active material that can be used in the secondary battery of the present invention together with the negative electrode active material made from the above precursor include lithium metal, the above lithium alloy, and the like, and a carbonaceous compound that can occlude and release lithium ions or lithium metal. (For example, JP-A-58-209,864, 61-214,417, 62-88,269, 62-216,170, 63-13,282, 63-24,555, 63- 121,247, 63-121,257, 63-155,568, 63-276,873, 63-314,821, JP-A-1-204,361, 1-221,859, 1- 274, 360). The combined use of the lithium metal and lithium alloy is for inserting lithium ions in the battery, and does not utilize a dissolution and precipitation reaction such as lithium metal as the battery reaction.
[0019]
In the secondary battery of the present invention, either one surface of the active material mixture layer of the positive electrode and the negative electrode is covered with a protective layer coated continuously with the mixture layerIs preferred.This protective layer is provided for the purpose of ensuring the safety of the secondary battery. Although the secondary battery of the present invention using a nickel-based active material has a high capacity, the property that nickel oxide is chemically unstable at high temperatures is the safety of high-capacity batteries, especially under overcharge. It is generally pointed out that it adversely affects sex. The protective layer used in the present invention is applied for the purpose of ensuring the safety of the high-capacity battery from such a viewpoint. The protective layer of the present invention is installed at the interface between the active material mixture layer containing an active material, a conductive material, a binder material, and the like and a non-aqueous electrolyte, and substantially includes an electrically insulating inorganic substance as a main component. It is characterized by being installed as a protective layer having no conductivity. The protective layer is continuously applied as a surface layer of the active material mixture layer with the mixture layer, and the mixture layer and the protective layer are continuous. Therefore, at least one of the positive electrode and the negative electrode is composed of at least two layers including the active material mixture layer and the surface protective layer. The protective layer is different from a separator (usually a film-like porous polymer resin) inserted between the positive electrode and the negative electrode, and is provided separately. The protective layer is preferably a coating mainly composed of electrically insulating inorganic compound or ceramic particles. Further, organic particles such as polymer latex may also be included. Preferable main components constituting the protective layer include inorganic oxides such as alumina, boron oxide, calcium oxide, titanium oxide, zirconium oxide, barium oxide, and silicon oxide. Of these, preferred main components in terms of electrochemical stability and coating suitability are alumina, silicon oxide, titanium oxide, and zirconium oxide. The preferable particle diameter of these oxide particles is in the range of 0.01 to 10 μm as the average particle diameter. Usually, a thickener such as CMC, a polymer binder typified by a Teflon resin, a binder described later, and the like are added to these main components as a coating aid. The thickness of the protective layer is in the range of 2 to 50 μm, preferably 20 μm or less, more preferably 10 μm or less.
[0020]
The protective layer may be coated on the positive electrode mixture layer or may be coated on the negative electrode mixture layer. Moreover, you may coat on both. The protective layer is applied to the current collector sheet after these mixtures are dried and then sequentially applied to the surface thereof, or is applied while taking a multilayer structure simultaneously with the mixture layer.
[0021]
A conductive agent, a binder, a filler, or the like can be added to the electrode mixture. The conductive agent may be anything as long as it is an electron conductive material that does not cause a chemical change in the constructed battery. Usually, natural graphite (scale-like graphite, scale-like graphite, earth-like graphite, etc.), artificial graphite, carbon black, acetylene black, ketjen black, carbon fiber and metal (copper, nickel, aluminum, silver (JP-A-63-148)) , 554) etc.) Conductive materials such as powder, metal fibers or polyphenylene derivatives (Japanese Patent Laid-Open No. 59-20,971) can be included as one kind or a mixture thereof. The combined use of graphite and acetylene black is particularly preferred. The addition amount is not particularly limited, but is preferably 1 to 50% by weight, particularly preferably 2 to 30% by weight. In the case of carbon or graphite, 2 to 15% by weight is particularly preferable.
[0022]
The binder is usually starch, polyvinyl alcohol, carboxymethyl cellulose, hydroxypropyl cellulose, regenerated cellulose, diacetyl cellulose, polyvinyl chloride, polyvinyl pyrrolidone, tetrafluoroethylene, polyvinylidene fluoride, polyethylene, polypropylene, ethylene-propylene-di. Enter polymers (EPDM), sulfonated EPDM, styrene butadiene rubber, polybutadiene, fluororubber, polyethylene oxide and other polysaccharides, thermoplastic resins, rubber elastic polymers and the like are used as one kind or a mixture thereof. The addition amount of the binder is preferably 2 to 30% by weight. Any filler can be used as long as it is a fibrous material that does not cause a chemical change in the constructed battery. Usually, olefin polymers such as polypropylene and polyethylene, fibers such as glass and carbon are used. Although the addition amount of a filler is not specifically limited, 0 to 30 weight% is preferable.
[0023]
Non-aqueous electrolytes used for the production of secondary batteries include propylene carbonate, ethylene carbonate, butylene carbonate, dimethyl carbonate, diethyl carbonate, γ-butyrolactone, 1,2-dimethoxyethane, tetrahydrofuran, 2-methyltetrahydrofuran, dimethylsulfate. Foxoxide, 1,3-dioxolane, formamide, dimethylformamide, dioxolane, acetonitrile, nitromethane, methyl formate, methyl acetate, phosphoric acid triester (JP 60-23973), trimethoxymethane (JP 61- 4,170), dioxolane derivatives (Japanese Patent Laid-Open Nos. 62-15771, 62-22,372, 62-108,474), sulfolane (Japanese Patent Laid-Open No. 62-31,959), 3-methyl-2- Oxazolidinone ( No. 62-44,961), propylene carbonate derivatives (JP-A 62-290,069, 62-290,071), tetrahydrofuran derivatives (JP-A 63-32,872), diethyl ether (JP-A 63) -62,166), 1,3-propane sultone (Japanese Patent Laid-Open No. Sho 63-102,173) and a mixture of at least one aprotic organic solvent and a lithium salt soluble in the solvent, such as LiClOFour, LiBF6, LiPF6, LiCFThreeSOThree, LiCFThreeCO2, LiAsF6, LiSbF6, LiBTenClTen(JP-A 57-74,974), lower aliphatic lithium carboxylate (JP-A 60-41,773), LiAlClFourOne or more salts such as LiCl, LiBr, LiI (JP 60-247265), lithium chloroborane (JP 61-165,957), lithium tetraphenylborate (JP 61-214,376) It is composed of Among them, LiCF is added to a mixed solution of propylene carbonate or ethylene carbonate and 1,2-dimethoxyethane and / or diethyl carbonate.ThreeSOThree, LiClOFour, LiBFFourAnd / or LiPF6An electrolyte containing is preferred.The amount of these electrolytes added to the battery is not particularly limited, but a necessary amount can be used depending on the amount of the positive electrode active material and the negative electrode active material and the size of the battery. The volume ratio of the solvent is not particularly limited, but in the case of a mixed liquid of propylene carbonate or ethylene carbonate to 1,2-dimethoxyethane and / or diethyl carbonate, 0.4 / 0.6 to 0.6 / 0.4 ( The mixing ratio when both 1,2-dimethoxyethane and diethyl carbonate are used is preferably 0.4 / 0.6 to 0.6 / 04). The concentration of the supporting electrolyte is not particularly limited, but is preferably 0.2 to 3 mol per liter of the electrolytic solution. Among the above electrolyte solutions, the electrolyte solution composition of the present invention is particularly preferable in terms of the effect of improving the charge / discharge cycle life of the secondary battery, at least ethylene carbonate as a solvent, and at least LiPF.6As a lithium salt, and another preferred composition is at least LiPF using at least ethylene carbonate and diethyl carbonate as a solvent.6Is a composition containing lithium as a lithium salt, and another preferred composition is at least LiPF using both ethylene carbonate and dimethyl carbonate as a solvent.6In the form of a lithium salt.
[0024]
In addition to the electrolytic solution, the following organic solid electrolyte can also be used. For example, a polyethylene oxide derivative or a polymer containing the derivative (Japanese Patent Laid-Open No. 63-135447), a polypropylene oxide derivative or a polymer containing the derivative, a polymer containing an ionic dissociation group (Japanese Patent Laid-Open Nos. 62-254,302 and 62-254, 303, 63-193, 954), a mixture of an ion-dissociable group-containing polymer and the above aprotic electrolyte (US Pat. Nos. 4,792,504, 4,830,939, JP-A-62-222,375, 62-22,376, 63-22,375, 63-22,776, JP-A-1-95,117), and phosphate polymer (JP-A-61-256,573) are effective. Furthermore, there is a method of adding polyacrylonitrile to the electrolytic solution (Japanese Patent Laid-Open No. 62-278,774). In addition, a method using an inorganic and organic solid electrolyte in combination (Japanese Patent Laid-Open No. 60-1,768) is also known.
[0025]
As a separator used for the secondary battery, an insulating thin film having a large ion permeability and a predetermined mechanical strength is used. Sheets and non-woven fabrics made from olefin polymers such as polypropylene, glass fibers or polyethylene are used because of their organic solvent resistance and hydrophobicity. A range useful for batteries is generally used as the pore diameter of the separator. For example, 0.01 to 10 μm is used. The thickness of the separator is generally used in the battery range. For example, 5 to 300 μm is used.
When a solid electrolyte such as a polymer is used as the electrolyte, the solid electrolyte may also serve as a separator.
[0026]
In order to improve discharge and charge / discharge characteristics, it is known to add the following compounds to the electrolyte. For example, pyridine (JP 49-108,525), triethyl phosphite (JP 47-4,376), triethanolamine (JP 52-72,425), cyclic ether (JP 57-57). 152, 684), ethylene diamine (JP 58-87,777), n-glyme (JP 58-87,778), hexaphosphoric triamide (JP 58-87,779), nitrobenzene derivatives (JP 58-214,281), sulfur (JP 59-8,280), quinoneimine dyes (JP 59-68,184), N-substituted oxazolidinones and N, N'-substituted imidazolidinones (JP No. 59-154,778), ethylene glycol dialkyl ether (JP 59-205,167), quaternary ammonium salt (JP 60-30,065) Polyethylene glycol (JP 60-41,773), pyrrole (JP 60-79,677), 2-methoxyethanol (JP 60-89,075), aluminum trichloride (JP 61-88) , 466), monomers of conductive polymer electrode active materials (JP 61-161,673), triethylenephosphonamide (JP 61-208,758), trialkylphosphine (JP 62-80,976). ), Morpholine (JP 62-80,977), aryl compounds having a carbonyl group (JP 62-86,673), hexamethylphosphoric triamide and 4-alkylmorpholine (JP 62-62). 217,575), bicyclic tertiary amines (JP 62-217,578), oils (JP 62-287,580), quaternary phosphoniu. Salt (JP-63-121,268), and a tertiary sulfonium salt (JP 63-121,269).
[0027]
In order to make the electrolyte nonflammable, a halogen-containing solvent such as carbon tetrachloride or ethylene trifluoride chloride can be contained in the electrolyte (Japanese Patent Laid-Open No. 48-36,632). In addition, carbon dioxide gas can be included in the electrolytic solution to make it suitable for high-temperature storage (Japanese Patent Laid-Open No. 59-134,567).
[0028]
The mixture of the positive electrode and the negative electrode may contain an electrolytic solution or a supporting salt. For example, a method is known in which the ion conductive polymer, nitromethane (Japanese Patent Laid-Open No. 48-36,633), and electrolytic solution (Japanese Patent Laid-Open No. 57-124,870) are included.
In addition, the surface of the positive electrode active material can be modified. For example, the surface of the metal oxide is treated with an esterifying agent (Japanese Patent Laid-Open No. 55-163,779) or a chelating agent (Japanese Patent Laid-Open No. 55-163,780), or a conductive polymer (Japanese Patent Laid-Open No. 58-163). 163, 188, 59-14, 274), and a method of modification by covering with a surface layer of polyethylene oxide or the like (JP-A-60-97,561). Similarly, the surface of the negative electrode active material can be modified. For example, an ion conductive polymer or a polyacetylene layer can be coated (Japanese Patent Laid-Open No. 58-111,276), or surface treatment can be performed with a Li salt (Japanese Patent Laid-Open No. 58-142,771).
[0029]
The current collector of the electrode active material may be anything as long as it is an electronic conductor that does not cause a chemical change in the constructed battery. For example, in addition to stainless steel, nickel, aluminum, titanium, calcined carbon, etc. as materials for the positive electrode, the surface of aluminum or stainless steel is treated with carbon, nickel, titanium, or silver. In addition to stainless steel, nickel, copper, titanium, aluminum, calcined carbon, etc., the surface of copper or stainless steel treated with carbon, nickel, titanium or silver), Al—Cd alloy, or the like is used. Oxidizing the surface of these materials is also used. As the shape, a film, a sheet, a net, a punched product, a lath body, a porous body, a foamed body, a molded body of a fiber group, and the like are used in addition to the foil. The thickness is not particularly limited, but a thickness of 5 to 100 μm is used.
[0030]
The battery shape can be applied to any of coins, buttons, sheets, cylinders, and corners. In coins and buttons, a mixture of a positive electrode active material and a negative electrode active material is used after being pressed into a pellet shape. In the sheet, cylinder, and corner, the positive electrode active material and the negative electrode active material mixture are applied onto a current collector, dried, dehydrated, and pressed. The coating thickness is determined by the size of the battery, and is preferably 10 to 500 μm in a compressed state after drying.
The use of the non-aqueous secondary battery of the present invention is not particularly limited. For example, when mounted on an electronic device, a color notebook computer, a monochrome notebook computer, a pen input personal computer pocket (palmtop) personal computer, a notebook word processor, a pocket word processor , Electronic book player, mobile phone, cordless phone, pager, handy terminal, mobile fax, mobile copy, mobile printer, headphones stereo video movie, LCD TV, handy cleaner, portable CD, mini desk, electric shaver, electronic translation Machine, car phone, transceiver, electric tool, electronic notebook, calculator, memory card, tape recorder, radio, backup power supply, memory card, etc. Others for consumer use include automobiles, electric vehicle motors, lighting equipment, toys, game equipment, road conditioners, irons, watches, strobes, cameras, medical equipment (pacemakers, hearing aids, shoulder grinders, etc.). Furthermore, it can be used for various military use and space use. It can also be combined with solar cells.
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples of battery production. However, the scope of the present invention is not limited to these examples as long as the gist of the invention is not exceeded.
[0031]
【Example】
[Synthesis example of negative electrode active material precursor, melting method]
SnO 67.4g, B2OThree 17.4g, Sn2P2O7 102.8 g was mixed, sufficiently ground and mixed in an automatic mortar, then set in an alumina crucible and fired at 1000 ° C. for 10 hours in an argon gas atmosphere. After firing, it is rapidly cooled at a rate of 100 ° C./min, and a yellow transparent glassy negative electrode active material precursor SnB0.5P0.5OThree(Compound A-1) was obtained. When X-ray diffraction of the active material was measured, it showed a broad diffraction band in the region of 2θ = 20-35 ° under the irradiation of Cu-α ray, but a sharp diffraction line attributed to the crystal structure was detected. Thus, the active material structure was found to be amorphous (amorphous).
In the same manner, the following negative electrode active material precursor was synthesized.
Sn1.5K0.2PO3.5(Compound A-2)
Sn1.0Cs0.1Ge0.05Al0.1B0.5P0.5O3.30(Compound A-3)
Both A-1 to A-3 were pulverized to an average particle size of 7 μm, and the specific surface area by the BET method was 0.7 to 1.2 m.2/ G.
[Synthesis example of negative electrode active material precursor, sol-gel method]
Sn0.8Si0.5B0.3P0.2Al0.1O3.70(Compound A-4) was synthesized by the following sol-gel method. 212 g of diethoxytin was dissolved in 100 g of DMF, and 34 g of phosphorous triethoxide, 51 g of triethoxyaluminum, 36 g of triethoxyboron, and 134 g of tetraethoxysilane were added thereto, and sulfuric acid was further added and mixed to obtain a first liquid. 4.25 g of sorbitan monooleate was dissolved in 1700 cc of toluene to make a second solution. While dripping the first liquid into the second liquid, the mixture was vigorously stirred at 10,000 rotations, and 45 g of triethylamine was added to the reaction liquid in 5 portions. Stirring was continued for 2 hours while maintaining the reaction solution at 40 ° C., and then maintained at 40 ° C. for 24 hours, after which the solvent toluene was removed under reduced pressure. The obtained solid was dried at 250 ° C. for 48 hours to obtain a white powder. Yield 95%.
The sol-gel particles are porous spherical particles having an average particle size of 0.1 μm and a BET specific surface area of 8 m.2/ G.
[0032]
[Example of preparation of positive electrode active material]
LiNi0. 8Co0.16B0.04O2(Compound C-1) was synthesized by the following method. LiOH ・ H2O, Ni (OH)2, Co (OH)2And B2OThreeWere thoroughly mixed in a mortar under dry air at a stoichiometric ratio of 1: 0.8: 0.16: 0.02 and baked at 650 ° C. for 6 hours in an oxygen atmosphere. Firing was performed at 750 ° C. for 8 hours to synthesize Compound C-1 having the above composition. The obtained particles had a shape close to a sphere, and the average particle size of primary particles was 0.3 μm, and the average particle size of secondary particles was 7 μm. The specific surface area by BET method is 0.7m.2/ G. The peak ratio of (104) plane / (003) plane obtained by X-ray diffraction is 0.6, and the lattice constant of the a axis is 2.83.Å, C axisofThe lattice constant is 13.90.ÅMet. The active material gave a pH of 10.5 when 1 g was dispersed in 10 cc of pure water. In addition, the active material having the same composition is LiOH · H as a lithium raw material.2LiNO instead of Otwenty threeOr LiCOThreeNi (OH) as Ni raw material2Instead of NiCOThreeCan also be synthesized. In addition, B2OThreeInstead of Al (OH)ThreeWas added at a stoichiometric ratio, followed by baking at 650 ° C. for 6 hours in an oxygen atmosphere, followed by baking at 800 ° C. for 12 hours to obtain LiNi0.8Co0.16Al0.04O2(Compound C-2) was synthesized. Moreover, according to the baking method of compound C-2, the raw material was suitably selected and the following positive electrode active material was synthesized. The composition of these active materials was tested by ICP.
LiNi0.8Co0.1Mn0.1O2(Compound C-3)
LiNi0.8Co0.1Mn0.07B0.03O2(Compound C-4)
LiNi0.8Co0.15Sn0.05O2(Compound C-5)
LiNi0.8Co0.15Si0.05O2(Compound C-6)
LiNi0.8Co0.15Mg0.05O2(Compound C-7)
LiNi0.8Co0.15Fe0.05O2(Compound C-8)
LiNi0.8Co0.15Ti0.05O2(Compound C-9)
Further, using the LiF as a fluorine raw material, firing was performed at 650 ° C. for 24 hours under an oxygen partial pressure of 0.5 atm to synthesize the following compounds.
LiNi0.8Co0.15B0.05O1.9F0.1(Compound C-10)
LiNi0.8Co0.15Al0.05O1.9F0.1(Compound C-11)
The above (Compound C-1) to (Compound C-9) are reference examples.
[0033]
LiNi as a positive electrode active material for comparison0.8Co0.2O2(Comparison 1) to CoThreeOFour, Co2OThreeAnd NiCOThreeAnd lithium carbonate were mixed at a stoichiometric ratio and synthesized by baking at 650 ° C. for 4 hours and further at 800 ° C. for 8 hours in an oxygen atmosphere.
[0034]
[Production example of electrode mixture sheet]
The positive electrode mixture is composed of 90% by weight of the positive electrode active material compound C-1, 6% by weight of acetylene black, and 3% by weight of an aqueous dispersion of polytetrafluoroethylene and 1% by weight of sodium polyacrylate as a binder. Water was added to the mixture and kneaded, and the resulting slurry was applied to both surfaces of an aluminum film having a thickness of 30 μm to produce a positive electrode sheet.
Next, a protective layer (average thickness 5 μm) made of a 1: 4 (weight ratio) mixture of scaly graphite and aluminum oxide (average particle size 2 μm) is applied to the surface of the active material mixture layer of the positive electrode sheet. Set up. As a result of drying and pressing the coated sheet, the coating amount of the dry film was 240 g / m.2The thickness of the coating film was approximately 95 μm.
For comparison, a positive electrode sheet without the protective layer was prepared.
[0035]
86% by weight of compound A-1 as a negative electrode active material precursor, 3% by weight of flake graphite, 6% by weight of acetylene black, 4% by weight of an aqueous dispersion of polytetrafluoroethylene and 1% by weight of carboxymethyl cellulose as a binder Water was added to the mixture and kneaded at 10,000 rpm for 10 minutes or more with a homogenizer to prepare a negative electrode mixture slurry. The obtained slurry was applied to both sides of a 18 μm thick copper film to prepare a negative electrode sheet. As a result of drying and pressing the coated sheet, the coating amount of the dry film was about 70 g / m.2The thickness of the coating film was about 30 μm.
Next, a protective layer (average thickness of 5 μm) made of a 1: 4 (weight ratio) mixture of scaly graphite and aluminum oxide (average particle size of 2 μm) was applied to the surface of the active material layer of the negative electrode sheet.
In the same manner, the protective layer is coated on the surface of the active material precursor layer prepared by applying A-2, A-3, and A-4 instead of compound A-1 as the negative electrode active material precursor. And the negative electrode sheet with the surface protective layer which coated various active material precursors was produced.
[0036]
[Production example of cylinder type battery]
The surfaces of both surfaces of the negative electrode sheet obtained by cutting a metal Li foil having a thickness of 35 μm into pieces having a width of 5 mm and a length of 37 mm and applying the negative electrode active material precursors A-1 to 4 in dry air having a dew point of −60 ° C. It was adhered on the protective layer using a pressure roller at regular intervals of 2 mm. The amount of Li attached to the negative electrode sheet was approximately 110 mg by weight. This lithium is used for electrolytically inserting lithium into the negative electrode active material precursor in the battery and converting the negative electrode active material precursor into an active material.
The positive electrode sheet was cut to a width of 35 mm, the negative electrode sheet was cut to a width of 37 mm, and aluminum and nickel lead plates were spot welded to the ends of the sheet, respectively, and then dried in dry air at a dew point of −40 ° C. Dehydrated and dried at 2 ° C. for 2 hours. As shown in the cross-sectional view of the battery in FIG. 1, a dehydrated and dried positive electrode sheet (8), a porous propylene film (Celgard 2400) (10) as a separator, a dehydrated and dried negative electrode sheet (9), and a separator ( These were laminated in the order of 10) and wound in a spiral shape with a winder. The wound body was stored in a nickel-plated iron-bottomed cylindrical battery can (11) (also serving as a negative electrode terminal). 1 mol / liter LiPF as electrolyte in this battery can6(A 2: 2: 6 (volume ratio) mixture of ethylene carbonate, butylene carbonate, and dimethyl carbonate) was injected.
A battery lid (12) having a positive electrode terminal was caulked through a gasket (13) to produce a cylindrical battery having a diameter of 14 mm and a height of 50 mm. The positive electrode terminal (12) was connected to the positive electrode sheet (8) and the battery can (11) was previously connected to the negative electrode sheet (9) by a lead terminal. (14) is a safety valve.
[0037]
According to this method, C-1 to 11 as the positive electrode active material and A-1 to A-4 as the negative electrode active material were selected and combined to prepare various batteries.
[0038]
The battery produced as described above is a battery precursor in which the process of electrochemically inserting lithium on the coating sheet protective layer into the negative electrode active material precursor is not completed. Therefore, an operation for converting the battery precursor into a negative electrode active material by inserting lithium into the negative electrode active material precursor and making the battery precursor a chargeable / dischargeable secondary battery was performed as follows. The battery precursor was allowed to stand at room temperature for 12 hours, precharged for 1 hour under a constant current of 0.1 A, and then aged at 50 ° C. for 10 days. In this aging step, it was confirmed that Li supported on the negative electrode was dissolved and inserted into the negative electrode active material precursor.
2 mA / cm for activation of this battery2The battery was charged to 4.2 V at room temperature. Further, the battery was kept at 55 ° C. in a charged state, and aging was performed for 3 days. The above battery was charged with a charge end voltage of 4.2 V (open circuit voltage (OCV)), a discharge end voltage of 2.8 V (circuit voltage), 10 mA / cm.2Charge / discharge repeatedly under the condition of current density (equivalent to 1C), and after completion of 100 cycles, 2 mA / cm2(Equivalent to 0.2C) The discharge capacity of the discharge was measured, the maintenance ratio with respect to the initial discharge capacity was measured, and the cycle life of the battery was evaluated. In addition, as a test for evaluating the safety of the battery, the degree of heat generation was evaluated when a thermistor was fixed to the main body of the battery in a charged state, and a nail was pierced into the battery at room temperature to short-circuit the inside. This test was conducted five times for each battery.
[0039]
The results of evaluation of discharge capacity and safety evaluation for the above batteries are summarized in Table 1. Here, the safety evaluation results were classified as heat generation in which level A had a maximum exothermic temperature of 100 ° C. or less and level B exceeded 100 ° C.
[0040]
[0041]
From the comparison of Table 1, the secondary battery according to the constitution of the positive electrode and negative electrode materials carrying the protective layer described in the present invention is compared with the secondary battery using the cobalt nickel oxide based active material for the positive electrode, It can be seen that the battery performance is superior in terms of life and safety performance.
[0042]
【The invention's effect】
According to the present invention,The composition of the positive electrode active material is another element-doped lithium nickel cobalt composite oxide, and the composite oxide is mainly composed of tin oxide having an amorphous structure as the negative electrode active material.By increasing the discharge capacity of the secondary battery, it is possible to provide a lithium ion non-aqueous electrolyte secondary battery excellent in cost,By using a non-aqueous electrolyte secondary battery comprising a positive electrode or a negative electrode with a protective layer coated on the active material mixture layer, a secondary using a conventional lithium nickel cobalt oxide based active material for the positive electrode Providing lithium-ion secondary batteries with superior cycle performance and safety performance compared to batteriesbe able to.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a cylinder type battery used in Examples.
[Explanation of symbols]
8 Positive electrode sheet
9 Negative electrode sheet
10 Separator
11 Cylindrical battery can
12 Battery cover that also serves as the positive terminal
13 Gasket
14 Safety valve
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