JP4060059B2 - 自動車用サブフレーム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン等が搭載され、自動車の車体フレーム(以下、ボディフレームという)に固定される自動車用サブフレームに関し、特にボディフレームとの連結部分であるカラー部材を改良した自動車用サブフレームに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のサブフレームは、車輌の前後にて、ボディフレームの下部に取り付けられ、例えば、前輪操舵後輪駆動(FR)車の場合、車体前部に取りつけられるフロントサブフレームには、エンジン及びフロントサスペンションが取り付けられ、車体後部に取り付けられるリアサブフレームには、リアサスペンション及びデファレンシャルギアが搭載される。このエンジン等が取り付けられるサブフレームによりパワートレインが構成され、このパワートレイン上にボディフレームが搭載されて、連結される。従って、サブフレームにはサスペンションを介して走行時に路面からの振動を受け、サブフレームには、サスペンションを介して大きな荷重が印加され、サブフレームとボディフレームとの連結部はそれらの動的な荷重に耐えうるものであることが必要である。
【0003】
一方、自動車を軽量化するために、フレーム及びサブフレームをアルミニウム又はアルミニウム合金(以下、総称してアルミニウム材という)により製造することが提案されている(特開2000-238657、特開2000-177621等)。
【0004】
図3は従来の一般的なサブフレームの形状を示す。このサブフレームにおいては、本体1の4隅部にカラー部材2が設けられており、カラー部材2に例えば緩衝用ゴムブッシュを圧入すると共に、その内側にボルト等の棒状締結部材を挿入してこの締結部材によりサブフレームをボディフレームに固定している。一般的に、本体1は、複数のフレーム部材を相互に溶接接合することにより図3に示すように枠状に構成されている。このサブフレームにおいては、全体の寸法精度が高いことが要求され、特にフレームとの取付部となるカラー部材2の中心間隔a、b、cには高い精度が要求される。
【0005】
図4(a)、(b)は本体1の先端部にカラー部材2を溶接7により接合した状態を示す。本体1の先端部は、その端縁がカラー部材2の略半分を抱くように円弧状に加工されており、カラー部材2をこの湾曲部に嵌め、本体1の端部とカラー部材2とでT継手を形成し、片側溶接7により固定している。
【0006】
図5はサブフレーム4とフレーム3との取付方法を示す斜視図である。カラー部材5の円筒部2に緩衝用ゴムブッシュ5を圧入し、その内側にボルト6を挿入すると共に、ボルト6をボディフレーム3の取付用穴軸(これも緩衝用ゴムブッシュが圧入されている場合が多い)に挿入し、ボディフレーム3の上方でナット8をボルト6に螺合することにより、サブフレーム4をボディフレーム3に固定する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アルミニウム材製のフレーム部材を溶接により枠状に組み立ててサブフレームを製造した場合、アルミニウム材は鋼材に比して成形後のスプリングバック及び溶接の熱歪が大きいため、溶接後の寸法が設計値から外れやすく、従来のサブフレーム1には、寸法誤差が大きいという問題点がある。特に、サブフレームをボディフレームに取り付けるためには、カラー部材2の中心間隔a、b、cが高精度で設計値に一致していることが必要であるが、カラー部材2はサブフレーム1の端部に配置されているため、このカラー部材2の中心間隔に対して、歪による寸法誤差が顕著に表れてしまうという難点があり、極端な場合には、サブフレームをボディフレームに取り付けることができなくなる。
【0008】
従来、この形状不整を防止するために、フレーム部材を溶接する前には溶接部の開先に隙間が生じないように多数の保持具で押さえ、更には、溶接した後に、特殊な治具を使用して矯正するが、これらの工程は生産上非効率で製造工程を複雑化させるという問題点がある。
【0009】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、サブフレーム本体に製造上の若干の誤差が存在しても、フレームに容易に取り付けることができるアルミニウム又はアルミニウム合金製自動車用サブフレームを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る自動車用サブフレームは、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる自動車用サブフレームにおいて、サブフレーム本体と、自動車車体フレームに連結するためのカラー部材とを有し、このカラー部材は、棒状の固定具を挿入する円筒部と、この円筒部の軸方向の両端部に外方に延出するように形成された平坦部とを有し、前記カラー部材は、1対の前記平坦部が前記本体を挟むように配置され、前記平坦部が前記本体の表面にすみ肉溶接されて前記カラー部材が前記本体に固定されていることを特徴とする。
【0011】
この自動車用サブフレームにおいて、前記カラー部材は、例えば、円筒部材の両端部を電磁拡管することにより折曲げ成形して平坦部を形成することができる。
【0013】
本発明においては、本体に若干の寸法誤差が生じていても、カラー部材を平坦部で本体の端部に溶接接合する場合に、カラー部材には平坦部が形成されているため、この平坦部と本体端部との間の相対的位置関係を調節することができ、寸法誤差を吸収することができる。よって、カラー部材の中心寸法を、容易に設計値に高精度で一致させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について添付の図面を参照して具体的に説明する。図1(a)乃至(c)は本発明の実施例に係る自動車用サブフレームを示す。サブフレーム本体11は、アルミニウム材を円筒状又は角筒状に押し出した押出材であるか、この円筒状又は角筒状になるように溶接接合した接合材からなる複数個のフレーム部材を溶接接合することにより、図3に示すような形状に構成されている。このフレーム部材は、内部に液圧をかけて断面を調整したり、端部については、外側からプレスにより潰して角筒状としたものである。
【0015】
この本体11の先端部は、半円状に切りかかれており、この本体11の先端部にカラー部材10の円筒部12が嵌め込まれる。カラー部材10は円筒部12の軸方向の両端部を拡開成形して、この円筒部両端部に平坦部13が形成されている。この平坦部は、電磁成形又はプレス成形等の手段により成形することができる。
【0016】
図2はこのカラー部材10の電磁成形方法を示す断面図である。図2に二点鎖線にて示す円筒状の素材20をリング状の治具21に嵌合する。治具21は、内径が素材20の外径よりも大きく、カラー部材10の円筒部12の長さに一致する高さを有する。素材20は、カラー部材10の長さよりも長く、治具21から突出しており、この部分が拡開成形により平坦部となる。
【0017】
そして、この素材20内にその内径よりも小さな外径を有する電磁コイル22を挿入し、電磁コイル22に通電することにより、磁場を素材20に印加し、素材20に拡管する方向の力を作用させる。そうすると、素材20における治具21に支持されている部分は治具21の内径に沿うように変形し、治具21により支持されていない部分(素材20の軸方向両端部)が拡がり、平坦部13が成形される。その後、治具21を分割してカラー部材10を取り出す。
【0018】
このようにして製造されたカラー部材10を、サブフレーム本体11に接合することにより、サブフレームが製造される。この場合に、図1(b)、(c)に示すように、カラー部材10の平坦部13を、サブフレーム本体11の先端部に重ね、すみ肉溶接により接合する。この場合に、サブフレーム本体11に寸法誤差が存在しない場合は、図1(b)に示すように、カラー部材10の平坦部13とサブフレーム本体11とをそのまま接合すればよいが、サブフレーム本体11に寸法誤差Xが存在する場合は、即ち、サブフレーム本体11の寸法が熱歪みにより必要寸法よりもXだけ不足していた場合は、カラー部材10の平坦部13をXだけ外側にずらせた状態で、平坦部13とサブフレーム本体11とをすみ肉溶接すればよい。なお、符号14は溶接接合部である。
【0019】
この結果、本体11の寸法が必要寸法より不足していても、カラー部材10の中心線の位置を高精度で所定位置に一致させることができる。なお、本体11の長さが所定寸法より長くなることが想定される場合は、本体11の設計寸法を所定値より予め短くしておき、本体11の長さが所定寸法より長くなった場合でも、寸法誤差を吸収できるようにすることができる。
【0020】
このようにして、サブフレームのカラー部材の中心間距離を所定の寸法に仕上げることができる。得られたサブフレームは、カラー部材10の円筒部12内に緩衝用ゴムブッシュを圧入し、更にボルト(図示せず)を挿入し、フレームに設けられた雌ねじに前記ボルトを螺合することにより、フレームに固定することができる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、サブフレーム本体に製造上若干の寸法誤差が存在しても、カラー部材の平坦部とサブフレーム本体との間の相対的位置関係を調節することにより、前記寸法誤差を吸収することができる。よって、カラー部材の中心間距離を所定寸法に高精度で一致させることができ、サブフレーム本体に製造上の若干の誤差が存在しても、フレームに容易に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)乃至(c)は本発明の実施例に係るサブフレームを示す図である。
【図2】サブフレームのカラー部材の成形方法を示す断面図である。
【図3】従来のサブフレームを示す斜視図である。
【図4】(a)、(b)は従来のカラー部材の取り付け方法を示す図である。
【図5】サブフレーム4とフレーム3との取付方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
1、11:本体
2、10:カラー部材
3:フレーム
4:サブフレーム
12:円筒部
13:平坦部
14:溶接接合部
Claims (2)
- アルミニウム又はアルミニウム合金からなる自動車用サブフレームにおいて、サブフレーム本体と、自動車車体フレームに連結するためのカラー部材とを有し、このカラー部材は、棒状の固定具を挿入する円筒部と、この円筒部の軸方向の両端部に外方に延出するように形成された平坦部とを有し、前記カラー部材は、1対の前記平坦部が前記本体を挟むように配置され、前記平坦部が前記本体の表面にすみ肉溶接されて前記カラー部材が前記本体に固定されていることを特徴とする自動車用サブフレーム。
- 前記カラー部材は、円筒部材の両端部を電磁拡管することにより折曲げ成形して平坦部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用サブフレーム。
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