JP4058517B2 - 光応答型分子識別材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光応答型分子識別材料に関し、更に詳しくは、異なる波長の光照射により識別目的分子の脱吸着能を制御することが可能な光応答型分子識別材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
物質の識別、分離、分取技術は、化学工業分野のみならずバイオ産業、実験化学の分野に至るまで広く実用化され、欠かすことのできない化学技術の1つである。
この代表的な方法として、分子の大きさ、重さ等に基づく分子ふるい法、遠心分離法、膜分離法、相変化に基づく蒸留法、物質の相互作用を利用したクロマトグラフィー等が挙げられる。
【0003】
しかしながら、これらの方法を実施するためには、特別な器具や装置、大量の溶媒等を必要とし、また、あらかじめ分子量、密度、沸点、分子表面の荷電や疎水性等の分取目的分子に関する情報を調査し、分離条件の設計を行う必要がある。また、全く未知の物質を分離、分取するためには、これらの情報を得るための調査や予備実験に時間を費やす必要が生じる。
【0004】
最近、これらの問題を解決する方法として、分子インプリンティング法が提案されている(非特許文献1、2等)。
この分子インプリンティング法で用いられる分子識別材料は、以下の3段階を経て作成される。
すなわち、1)識別分子に相互作用する部位と支持体に固定するためのビニル基を合わせ持った機能性物質に、識別分子を混入し、機能性物質と識別分子の自己集合体を形成させる段階、2)自己集合体を含む溶液に支持体原料モノマーを加え、重合させ支持体を合成する段階、3)支持体中に残った識別分子を何らかの方法で取り除く段階である。
【0005】
このようにして得られた分子識別材料には、識別分子表面の立体的特徴を写し取った空孔と、その空孔壁に識別分子に適合する様、機能性物質が配置されている。分子インプリンティング法は、上述の空孔、すなわち分子識別部位を利用して目的物質の識別、分離、分取を行う。従って、純度の高い識別分子が得られれば、分子量、分子表面の荷電等の分離条件の設計に必要な情報を得ることなしに、また、特別な装置も必要とせず、簡単に分子識別材料を作成することができるので、現在、タンパク質などの生物由来高分子の吸着(特許文献1)、トリアジン系除草剤の抽出(特許文献2)、ヒスタミンの分離(特許文献3)等に応用されるに至っている。
【0006】
【非特許文献1】
Wulff, G. Molecular imprinting in cross-linked materials with the aid of molecular templates - a way towards artificial antibodies. Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 34, 1812-1832 (1995).
【非特許文献2】
Mosback, K. & Ramstrom,O. The emerging technique of molecular imprinting and its future impact on biotechnology. Bio/technology 14, 163-170 (1996)
【特許文献1】
特表平6−510474号公報
【特許文献2】
特開平10−239293号公報
【特許文献3】
特開2000−241403号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の分子インプリンティング法による分子の識別は、分子識別部位の空孔の形状と空孔中に配置した機能性分子(官能基)の相互作用効果によるものである。
【0008】
このため、識別部位に吸着させた識別分子を抽出するためには、機能性分子(官能基)と識別分子との相互作用を弱める必要があり、この相互作用に対応した様々な方法が用いられている。例えば1)疎水性効果に基づく相互作用には、有機溶媒を系に混入して、疎水性効果を弱め目的物質を抽出する方法が、2)荷電に基づく相互作用には、塩濃度やpHを変化させた緩衝液を利用し、荷電の効果を弱め目的物質を抽出する方法が、3)水素結合に基づく相互作用には、高濃度の尿素や塩酸グアニジンを系に混入し、水素結合を弱め目的物質を抽出する方法がとられる。いずれの方法も、抽出系に化学物質を加えるため、抽出操作後、混入された塩などを除くための後処理を行う必要があり、また、有機溶媒や化学薬品を含んだ抽出溶液が廃水に含まれる恐れがあり、環境に対しても悪影響を与えるといった難点があった。
【0009】
本発明は、こうした問題点を克服し、有機溶媒や化学薬品等の化学物質を添加することなく、単に光照射するだけで、目的物質の識別部位への吸脱着能をコントロールし、目的物質を環境を汚染することなく、簡便に識別・分離抽出できる光応答型分子識別材料を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、化学物質の使用や後処理操作の必要がなく、かつ廃棄溶媒のない分子インプリンティング材料を得るべく鋭意研究を進めた結果、分子識別部位を構成する機能性材料として、光照射により構造変化を伴うフォトクロミック物質を用いたものが有効であることを知見し本発明を完成するに至った。
すなわち、この出願によれば、以下の発明が提供される。
〈1〉識別目的分子を捕捉する所定形状の大きさの空孔と、該空孔の表面に、フォトクロミック基を含有する物質から形成され、異なる波長による光照射により可逆的な光異性化反応が生じる、分子識別部位を持ち、かつ該可逆的な光異性化反応による分子識別部位の立体的な構造変化を利用することにより、識別目的分子を可逆的に吸着・脱離することを特徴とする光応答型分子識別材料。
〈2〉識別目的分子を捕捉する所定形状の大きさの空孔が、あらかじめ含有させた識別目的分子の溶出除去跡に形成されたものであることを特徴とする〈1〉に記載の光応答型分子識別材料。
〈3〉フォトクロミック基を含有する物質が、側鎖にフォトクロミック基を有する高分子化合物であることを特徴とする〈1〉又は〈2〉に記載の光応答型分子識別材料。
〈4〉高分子化合物が、ビニルモノマー重合体であることを特徴とする〈3〉に記載の光応答型分子識別材料。
〈5〉ビニルモノマーが、下記一般式( I )で表される不飽和カルボン酸誘導体であることを特徴とする〈4〉に記載の光応答型分子識別材料。
【化1】
(式中、 R は不飽和炭化水素基、 A は酸素又は窒素、 B はフォトクロミック基を表す。)
〈6〉フォトクロミック基が、アゾベンゼン類、スピロベンゾピラン類、トリフェニルメタン類、フルギド類、サリチリデンアニリン類、チオインジゴ類、ジヒドロピレン類及びジアリールエテン類から選ばれた少なくとも一種の化合物から誘導された基であることを特徴とする〈1〉乃至〈5〉の何れかに記載の光応答型分子識別材料。
【0011】
【発明の実施の形態】
フォトクロミック基を含有する物質は、異なる波長の光の作用により単一の化学種が吸収スペクトルの異なる2つの異性体に可逆的に変化する。例えば、アゾベンゼンは、紫外光-可視光照射でシス-トランス異性化による構造変化を起こし、その結果、ベンゼン環の4と4´の距離が5.5Åから9.0Åへと変化する。
【0012】
本発明の光応答型分子識別材料は、このようなフォトクロミック基含有物質の異なる波長の光照射によりその構造が変化する性質を巧みに利用したものであり、かかるフォトクロミック基含有物質を分子インプリンティング法における分子識別部位に配置させると、紫外光照射時と可視光照射時での分子識別部位の内部構造が変化し、紫外光照射時に識別部位に捕捉された分子が、可視光照射により放出され、あるいは、逆に、可視光照射時に識別部位に捕捉された分子が、紫外光照射により放出されるような構成としたものである。
【0013】
一例として、フォトクロミック基含有物質としてフェニルアゾアクリルアニリドを、識別目的分子としてダンシルアミドを用いた時の光応答型分子識別材料の光照射によるダンシルアミドの識別・分離回収の様子を図1に示す。本発明により作成された光応答型分子識別材料の識別部位(図1左側)にダンシルアミドを添加すると、ダンシルアミドは分子識別部位に配置されたフェニルアゾアクリルアニリドのアゾベンゼン部分と相互作用を起こし、識別部位に補足される(図1中央)。ここに紫外光を照射すると、アゾベンゼン部分が、トランス体からシス体に異性化し、識別部位の構造が変化して、ダンシルアミドとの相互作用が弱まる。その結果、ダンシルアミドが識別部位より遊離する(図1右側)。可視光を照射すると、シス体のアゾベンゼン部分は再びトランス体に戻り、ダンシルアミドを捕捉することが可能となる(図中央)。
【0014】
このような光応答型分子識別材料は、従来にはなく本発明者らが初めて見出した新規なものであり、従来の分子識別材料とは異なり、化学物質を添加することなく、また有機溶媒や化学薬品を含んだ抽出溶媒を使用することなしに、単に光照射するだけで、目的物質の識別部位への吸脱着能をコントロールすることができ、目的物質を環境を汚染することなく、簡便に識別・分離抽出することが可能となる。
【0015】
本発明の光応答型分子識別材料は、分子識別部位が、異なる波長の光照射により可逆的な光異性化反応を起こすと共に識別目的分子の捕捉能を有するフォトクロミック基を含有する物質から形成されていることを特徴としている。
【0016】
このような分子識別部位は、種々のものが用いられるが、支持体や基材の表面に分子インプリンティング法によりフォトクロミック基を含有する物質を配置することにより作成することができる。
支持体や基材としては、通常、ビニルモノマー(ビニル基を有する有機化合物)と架橋剤をラジカル重合させて作成した、形状保持性を有する高分子化合物が用いられる。ビニルモノマーとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、スチレンスルホン酸、これらの酸のアルカリ金属塩、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N-ジメチルアミド等が挙げられる。架橋剤としては、分子中にビニル基を少なくとも2つ以上有する有機化合物が用いられる。例えばN,N´-(1,2-ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミド、N,N´-メチレンビスアクリルアミド等である。
この場合、ビニルモノマーとして、フォトクロミック基を含有するビニルモノマーを用いれば、別途に支持体や基材を構成する材料を用いる必要がないので有利である。
【0017】
以下、分子識別部位がフォトクロミック基を含有する高分子材料で形成されている本発明の光応答型分子識別材料の代表的な作成法を説明する。
この光応答型分子識別材料は、識別目的分子表面に機能性物質としてのフォトクロミック基を含むモノマー分子(以下機能性モノマーともいう)を自己集合させる工程(第1工程)、第1工程で作成した自己集合体を重合させる工程(第2工程)、第2工程で得られた高分子材料から自己集合体形成に用いた識別目的分子を除去し、識別部位を作成する工程(第3工程)を経て作成される。
【0018】
第1工程では、識別目的分子を含む溶液に機能性モノマーを混合し、識別目的分子表面に機能性モノマーを自己集合させる操作を行う。この工程で用いられる機能性モノマーは、識別目的分子と自己集合を引き起こし、かつ構造変化を伴うフォトクロミック基と高分子材料に重合させるためのビニル基等の重合基を有するモノマーが用いられる。
【0019】
このような機能性モノマーとしては、フォトクロミック基を含有する不飽和カルボン酸またはその誘導体、たとえばそのアミド、ハロゲン化アシル、エステル、酸無水物等が挙げられる。この中でも、下記一般式(I)で表される不飽和カルボン酸誘導体が好ましく使用される。
【化3】
(式中、Rは不飽和炭化水素基、Aは酸素又は窒素、Bはフォトクロミック基を表す。)
【0020】
一般式(I)におけるRは、高分子材料等にフォトクロミック基を固定するためのビニル基を1つ以上有する不飽和炭化水素基部分で、炭素数2〜3のアルケニル基、例えばエテニル基、アリル基、エチン等が用いられる。一般式(I)におけるAは、酸素又は窒素が用いられる。また、一般式(I)におけるBは、フォトクロミック基部分で、識別目的分子と自己集合を起こし、かつフォトクロミズム現象を引き起こす役割を持つ部分である。ここで用いられるフォトクロミック基としては、アゾベンゼン類、スピロベンゾピラン類、トリフェニルメタン類、フルギド類、サリチリデンアニリン類、チオインジゴ類、ジヒドロピレン類及びジアリールエテン類から選ばれた少なくとも一種の化合物から誘導された基が挙げられる。
これらの条件を満たす一般式(1)で示される不飽和カルボン酸誘導体としては、例えば、フェニルアゾアクリルアニリド、フェニルアゾアクリル酸フェニル等が挙げられる。
【0021】
これらの機能性モノマーは識別目的分子溶液に単独あるいは2種以上混合させて用いられる。識別目的分子や機能性モノマーを溶解する溶媒は、これらを溶解することができ、かつ識別目的分子の構造に影響を与えないものが好ましい。例えば、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、メタノール、エタノール等が用いられる。
識別目的分子が有機溶媒により構造変化してしまう場合には、有機溶媒と水溶媒の混合液あるいは水溶媒が用いられる。
【0022】
水溶媒としては、例えば、蒸留水、精製水、超純水等の水の他、各種塩溶液、リン酸等から成るpH緩衝液が使用される。識別目的分子と機能性モノマーの混合比は識別目的分子により異なる。識別目的分子と機能性モノマーは混合後、室温あるいは冷蔵庫で2時間以上放置し、識別目的分子表面に機能性モノマーを自己集合させる。
【0023】
第2工程では、第1工程で作成した識別目的分子と機能性モノマーとの自己集合体を含む溶液と架橋剤を混合し、重合触媒を加えて重合させる操作を行う。
ここで用いられる架橋剤は、たとえば、分子中にビニル基を少なくても2個以上有する有機化合物が用いられる。このような架橋剤としては、例えば、N,N´-(1,2-ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミド、N,N´-メチレンビスアクリルアミド(BIS)、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)、テトラエチレングリコールジメタクリレート(Tetra-EGDA)、ジビニルベンゼン等が挙げられる。これらの架橋剤は単独又は2種以上混合させて用いられる。
【0024】
柔軟で高強度の材料を作成するためには、EGDMAとTetra-EGDAを混合して使用することが好ましい。EGDMA:Tetra-EGDAの混合比はモル比で4:6〜1:9が好ましい。より好ましくはモル比で4:6〜3:7である。4:6よりEGDMAのモル比が大きくなる(あるいはTetra-EGDAのモル比が小さくなる)と材料が脆くなり材料の成形が困難となる。また、1:9よりEGDMAのモル比が小さくなる(あるいはTetra-EGDAのモル比が大きくなる)と材料が柔軟すぎて取扱い難くなる。
【0025】
識別目的分子と機能性モノマーの自己集合体溶液に混合する架橋剤の体積比は、自己集合体液:架橋剤=9:1〜3:7の範囲が好ましい。より好ましくは、5:5〜3:7である。9:1より自己集合体液の体積比が多い(あるいは架橋剤の体積比が少ない)と支持体材料が柔軟すぎて取り扱い難くなる。また、3:7より自己集合体液の体積比が少ない(あるいは、架橋剤の体積比が多い)と光の照射によるフォトクロミック基の光異性化反応速度が遅くなる。
【0026】
自己集合体液と架橋剤を混合した後、窒素ガスをバブリングして溶液中の酸素を追い出し、重合触媒(例えばアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル等)を加え、重合終了まで静置し高分子材料を得る。重合時の温度は、20〜50℃が望ましい。20℃より低いと重合終了までの時間がかかりすぎてしまい、不均一な支持体材料ができてしまう恐れがある。重合圧力は一気圧程度である。高分子材料は、重合の際に用いられる容器の形に応じて成形されるので、使用目的に応じて材料の形状を決めることが可能である。例えば識別能を向上させるためには、識別目的分子を含む溶液等との接触面積を増やすため、薄い板状あるいは細かい粒状に成形し、材料の表面積をより大きくすることが好ましい。
【0027】
第3工程では、重合終了後の高分子材料を洗浄し、鋳型分子として用いた識別目的分子を除いて、分子識別部位を作成し、光応答型分子識別材料を完成させる操作を行う。
【0028】
高分子材料の洗浄液は、識別目的分子により異なり、効果的に識別目的分子を除去できる溶媒が選ばれる。一般的にアセトニトリル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、メタノール、エタノール等の有機溶媒、蒸留水、精製水、超純水等の水の他、各種塩溶液、リン酸等から成るpH緩衝液等の水溶媒および有機溶媒と水溶媒の混合溶媒などが使用される。洗浄は、洗浄液中に識別目的分子が検出されなくなるまで、洗浄液を入れ替えて繰り返し行う。
【0029】
このように作成された光応答型分子識別材料は、材料表面に識別目的分子を捕捉する大きさの空孔を持ち、その空孔の表面に目的分子を識別するための異なる波長の光照射により可逆的な光異性化反応を起こすと共に識別目的分子の捕捉能を有するフォトクロミック基を含有する物質(以下、機能性性物質ともいう)が配置されている。従って、識別目的分子と他の分子を含む混合溶液より、識別目的分子を捕捉することが可能である。目的分子を捕捉後、この光応答型分子識別材料に紫外線を照射することにより、空孔に配置された機能性物質がフォトクロミック現象による構造変化を起こし、空孔の形が変化して識別目的分子に対する識別能が低下する。その結果、識別目的分子は分子識別材料から離れ、これを回収することにより、目的分子を分離分取することが可能となる。
【0030】
本発明の光応答型識別材料の識別対象となる分子としては、用いる機能性物質の関連において適宜定められるが、少なくとも機能性物質の光異性化を引き起こすフォトクロミック基(官能基部分)と自己集合を起こす分子から選ばれる。例えば機能性物質にフェニルアゾアクリルアニリドを用いた場合、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ステロイド等の骨格を有する化合物が対象となる。中でも、蛍光標識に用いられるダンシル化化合物、プロゲステロン等のステロイドホルモン、甲状腺ホルモン、抗癌剤等が好ましく、特に好ましくは、ダンシル化化合物の一種のダンシルアミドである。
【0031】
【実施例】
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明を限定することを意図するものではない。
【0032】
参考例 機能性モノマーとして用いるp-フェニルアゾアクリルアニリド(PhaAAn)の合成(図2)
3.94g(20mmol)の4-フェニルアゾアニリンを28mlのテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、氷浴中で保存した。次に1.62mlの塩化アクリロイルをTHFで5倍に希釈(4mmol)し、氷浴中で保存した4-フェニルアゾアニリンのTHF溶液に1分間に3〜4滴のペースで滴下した。さらに反応中に生成するHClを中和するため、3ml(22mmol)のトリエチルアミンを加えた。1時間以上撹拌し、反応混合物を得た。原料および副生成物を除くため、反応混合物を3倍容量の水に注ぎ、生成した沈澱物を遠心して集めた。沈殿物は30mlのTHFに溶解させ、再び3倍容量の水に注ぎ沈澱させた。この操作を3回繰り返した後、THFと水の混合溶媒を回転式エバポレータで蒸発させ、恒量になるまで真空乾燥を行った。得られた生成物は、赤外線吸収スペクトル、元素分析、質量分析の結果により、PhaAAnであることが確認された。
【0033】
実施例1 ダンシルアミドを識別する分子識別材料の調製
ダンシルクロリド、ダンシルフルオリドは、タンパク質やペプチドのN末端アミノ基の微量分析やこれらに蛍光標識をするために多用される。これらダンシル化化合物のダンシルアミド部分を識別する光応答型分子識別材料を作成すべく以下の操作を行った。
【0034】
0.55mlのアセトニトリルに、参考例で得たPhaAAn50.4mg、ダンシルアミド(DA)12.5mgを溶解し、冷暗所に一晩放置することによりPhaAAn-DA自己集合体を含む溶液を作成した。翌日、この自己集合体を含む溶液に、架橋剤としてEGDMA 283μlとTetra-EGDA 404μl(EGDMA、Tetra-EGDA 共に1.5 mmol、モル比は5:5)を加え、自己集合体液(後に加える2%(W/V) のアゾビスメトキシジメチルバレロニトリル137μlを含めた容量):架橋剤液の容量比、5:5の混合液を作成した。3分間窒素ガスでバブリングした後、2%(W/V) のアゾビスメトキシジメチルバレロニトリル137μlを加え手早く混合し、四方の端に厚さ80μmのスペーサをはさんだ2枚のスライドグラス中に、この液を100μl注入して、40℃で2〜3時間放置することによって重合した。重合後、できあがった高分子材料を、アセトニトリルに浸し、振とうすることにより洗浄した。アセトニトリル中にDA が検出(251.5nmの吸光度で確認)されなくなるまで、新たな洗浄液を入れ替え、洗浄操作を繰り返した。以上の操作で、長さ28mm、幅8mm、厚さ0.08mmの膜状のDA 識別材料を得た。この識別膜中のDA:PhaAAnのモル比は1:4である。
【0035】
比較例1 分子識別材料の調製
自己集合体を含む溶液を作成する際に、ダンシルアミドを加えなかった他は、実施例1と同様に操作した。この分子識別膜には、DA識別部位が作成されていないが、実施例1と同量のPhaAAnが材料全体にランダムに重合されている状態である。コントロール膜として調製した。
【0036】
実施例2 ダンシルアミドの吸着効果の実験
実施例1及び比較例1で作成した分子識別膜の目的分子識別能を確認するため、DA吸着実験を行った。
実施例1及び比較例1の分子識別膜(28mm×8mm×0.08mm)を10μMのDA/アセトニトリル溶液(3ml)にそれぞれ浸漬し、25℃、数時間放置した。
分子識別膜浸漬前後のDA /アセトニトリル溶液中のDA濃度を251.5nmの吸光度より算出し、DA 濃度の減少量から、識別膜1cm3当たりに吸着したDA量を算出した結果、実施例1の分子識別膜は、膜1cm3当たりに吸着したDA量は170 nmolであり、比較例1のそれは70 nmolであった。なお、膜作成時に使用したPhaAAnのモル数が低い膜ほど、DA吸着量が低いという結果が確認されている。
【0037】
実施例3 光照射によるDAの抽出効果の実験
実施例1及び比較例1で作成した分子識別膜(28mm×8mm×0.08mm)を10μMのDA/アセトニトリル溶液(3ml)にそれぞれ浸漬し、25℃、2時間暗所で放置し、分子識別膜にDAを吸着させた(図3の暗所)。この後、光源装置(UI-501C、ウシオ電気製)と色ガラスフィルター(UV-D35、旭テクノグラス製)を用いて、分子識別膜に紫外光を1時間照射した。次に可視光を通す色ガラスフィルター(Y-43、旭テクノグラス製)に変えて可視光を1時間照射した。この操作の間、10分ごとにDA/アセトニトリル溶液中のDA 濃度を251.5nmの吸光度を測定することによりモニターした。結果を図3に示した。比較例1の分子識別膜は、紫外光、可視光照射による251.5nmの吸光度の反応は見られなかったが、実施例1の分子識別膜は、紫外光照射により吸光度が上昇し、可視光照射により吸光度が減少することが観察された。吸光度の上昇は、DA/アセトニトリル溶液中のDA濃度が高くなったこと、すなわち、分子識別膜よりDA/アセトニトリル溶液中へDAが放出されたことを意味する。また、吸光度の減少は、DA/アセトニトリル溶液中のDA濃度が低くなったこと、すなわち、分子識別膜にDA/アセトニトリル溶液中のDAが吸収されたことを意味する。この結果より、実施例1の分子識別膜は、紫外光と可視光の照射によりDAの識別能が変化し、DAを脱吸着することがわかった。
【0038】
実施例4 DAに対する選択識別性の確認
実施例1の光応答型分子識別膜のDA選択識別性を調べるため、DAとDA類似化合物との吸着能を比較した。DA類似化合物として、DAと類似の骨格構造を持ち、分子量の異なる化合物を選択した(化3参照)。
【0039】
【化4】
【0040】
すなわち、DAの分子量250.32に対し、これより分子量の低いN,N´-ジメチルアニリン(NNDA、分子量121.18)、分子量のほぼ等しいN,N´-ジメチル-1-ナフチルアミン(NNDNA 、分子量171.24)、分子量の大きいダンシル-L-ロイシン(DLL、分子量364.46)である。
実施例1の光応答型DA識別膜を4枚用意し、10μの各DA類似化合物/アセトニトリル溶液(3ml)に各々浸漬し、25℃で数時間放置した。分子識別膜を浸漬した前後の各DA類似化合物/アセトニトリル溶液中のDA類似化合物の濃度を251.5nmの吸光度より算出し、DA類似化合物濃度の減少量から、光応答型分子識別膜へのDA類似化合物の吸着量を算出した。DAに対しても同様に実験を行った。光応答型識別膜への各DA類似化合物の吸着量は、DAの吸着量を100%とした時の吸着率で示した(表1)。その結果、NNDNA はDAのスルホニルアミドがないだけの違いであるにも関わらず、吸着率が73.0%とDAとの差がはっきりとみられ、識別膜のDA識別能力は高いことがわかった。NNDAとDLLの結果より、分子量がDAより大きい類似化合物や小さい類似化合物に対する吸着率は、それぞれ41.3%、15.3%とかなり落ちること、分子量が小さい類似化合物より大きい類似化合物の方がより吸着率の減少に大きく影響することがわかった。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】
本発明の光応答型分子識別材料は、従来の分子識別材料とは異なり、化学物質を添加することなく、また有機溶媒や化学薬品を含んだ抽出溶媒を使用することなしに、単に光照射するだけで、目的物質の識別部位への吸脱着能をコントロールすることができ、目的物質を簡便に識別・分離抽出することが可能となる。
したがって、従来の技術で問題になっていた、目的物質抽出のための有機溶媒や化学薬品を含んだ抽出溶媒の使用や、抽出後、系に混入した塩等を除くための後処理操作を行う必要もなくなり、省資源、省エネルギーな物質識別・分離材料として極めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 機能性物質にフェニルアゾアクリルアニリドを用いた時の光応答型分子識別材料のダンシルアミド分子の識別・分離回収の説明図。
【図2】 p-フェニルアゾアクリルアニリド(PhaAAn)の合成反応式。
【図3】 実施例1の光応答型分子識別材料の光照射によるダンシルアミドの抽出効果の測定グラフ。
Claims (6)
- 識別目的分子を捕捉する所定形状の大きさの空孔と、該空孔の表面に、フォトクロミック基を含有する物質から形成され、異なる波長による光照射により可逆的な光異性化反応が生じる、分子識別部位を持ち、かつ該可逆的な光異性化反応による分子識別部位の立体的な構造変化を利用することにより、識別目的分子を可逆的に吸着・脱離することを特徴とする光応答型分子識別材料。
- 識別目的分子を捕捉する所定形状の大きさの空孔が、あらかじめ含有させた識別目的分子の溶出除去跡に形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の光応答型分子識別材料。
- フォトクロミック基を含有する物質が、側鎖にフォトクロミック基を有する高分子化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光応答型分子識別材料。
- 高分子化合物が、ビニルモノマー重合体であることを特徴とする請求項3に記載の光応答型分子識別材料。
- フォトクロミック基が、アゾベンゼン類、スピロベンゾピラン類、トリフェニルメタン類、フルギド類、サリチリデンアニリン類、チオインジゴ類、ジヒドロピレン類及びジアリールエテン類から選ばれた少なくとも一種の化合物から誘導された基であることを特徴とする請求項1乃至5何れかに記載の光応答型分子識別材料。
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