JP4051880B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の制御装置に関し、詳しくは吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の開口面積又は作用角を変更する可変動弁機構を備えた内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ノッキングが発生したときにノッキングを抑制するようにした内燃機関の制御装置が知られている。この種の内燃機関の制御装置の例としては、例えば特開平11−36906号公報に記載されたものがある。特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置では、ノッキングが発生したときに吸気弁の作用角を変更することによってノッキングを抑制するように内燃機関が制御されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特開平11−36906号公報には、吸気弁の作用角を変更することによってノッキングを抑制する方法については開示されているものの、吸排気弁の開口面積を変更することによってノッキングを抑制する方法について開示されていない。つまり、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置では、ノッキングを抑制するために、吸排気弁の開口面積については考慮されていない。ところが、本発明者の実験により、吸排気弁の開口面積を変更することによってノッキングが抑制されることが発見されたのである。従って、本発明は特開平11−36906号公報に開示された方法とは異なる方法によってノッキングを抑制することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【0004】
また、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置では、ノッキングが発生したときに実圧縮比を低下させることによってノッキングが抑制されるものの、実圧縮比が低下せしめられるのに伴ってトルク変動が生じてしまう。一方、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置では、実圧縮比が低下せしめられるのに伴って発生するトルク変動について考慮がなされていない。従って、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置によっては、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができない。従って、本発明はトルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、ノッキングが発生したときにノッキングを抑制するようにした内燃機関の制御装置において、機関吸気通路内にスロットル弁が配置され、ノッキングが発生したときに、可変動弁機構によって吸気弁の開口面積を減少させ、ノッキングが更に継続する場合に、可変動弁機構によって吸気弁の開口面積を更に減少させると共にスロットル弁開度を増加させることを特徴とする内燃機関の制御装置が提供される。
【0014】
請求項1に記載の内燃機関の制御装置では、ノッキングが発生したときに吸気弁の開口面積が減少せしめられる。そのため、気筒内に吸入される吸入空気の流速が上昇するのに伴って筒内乱れが増加し、その結果、燃焼後半の燃焼速度が増加せしめられてノッキングが抑制される。更に、請求項1に記載の内燃機関の制御装置では、ノッキングが発生したときに、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の作用角を変更することが回避される。そのため、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の作用角が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、ノッキングが発生したときにノッキングを抑制するようにした内燃機関の制御装置において、機関吸気通路内にスロットル弁が配置され、ノッキングが発生したときに、可変動弁機構によって吸気弁の開口面積を減少させ、ノッキングが更に継続する場合に、可変動弁機構によって吸気弁の開口面積を更に減少させると共にスロットル弁開度を増加させることを特徴とする内燃機関の制御装置が提供される。
【0016】
請求項1に記載の内燃機関の制御装置では、ノッキングが発生したときに吸気弁の開口面積が減少せしめられてもノッキングが更に継続する場合に、吸気弁の開口面積が更に減少せしめられる。そのため、吸入空気が有する内部エネルギが運動エネルギに変換されるのに伴って吸入空気温が低下せしめられ、ノッキングが抑制される。その上、ピストンが下降するにもかかわらず十分な吸入空気が供給されないのに伴って筒内圧及び吸入空気温が低下せしめられ、ノッキングが更に抑制される。更に、そのようにノッキングが更に継続する場合に、機関吸気通路内に配置されたスロットル弁のスロットル弁開度が増加せしめられる。そのため、気筒内に吸入される吸入空気量の減少に伴うトルク変動を抑制することができる。つまり、ノッキングが発生したときに吸気弁の開口面積が減少せしめられたにもかかわらずノッキングが更に継続する場合であっても、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0019】
請求項2に記載の発明によれば、ノッキングが発生したときにノッキングを抑制するようにした内燃機関の制御装置において、吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の作用角を変更するための可変動弁機構を設けると共に機関吸気通路内にスロットル弁を配置し、ノッキングが発生したときに、吸気弁の作用角を減少させると共にスロットル弁開度を増加させることを特徴とする内燃機関の制御装置が提供される。
【0022】
請求項2に記載の内燃機関の制御装置では、ノッキングが発生したときに吸気弁の作用角が減少せしめられると共にスロットル弁開度が増加せしめられる。つまり、ノッキングが発生したときに、吸気弁の作用角が減少せしめられるため、例えば吸気弁の閉弁時期が進角される場合には実圧縮比が低下せしめられてノッキングが抑制され、例えば吸気弁の開弁時期が遅角される場合には吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられて内部EGR率が低下せしめられ、その結果、圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制されてノッキングが抑制される。更に、吸気弁の作用角が減少せしめられると共にスロットル弁開度が増加せしめられるため、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の作用角が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0023】
請求項3に記載の発明によれば、ノッキングが発生したときに、吸気弁の閉弁時期を進角させると共にスロットル弁開度を増加させることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
【0024】
請求項3に記載の内燃機関の制御装置では、ノッキングが発生したときに吸気弁の閉弁時期が進角せしめられると共にスロットル弁開度が増加せしめられる。つまり、ノッキングが発生したときに吸気弁の閉弁時期が進角せしめられるため、実圧縮比が低下せしめられてノッキングが抑制される。更に、吸気弁の閉弁時期が進角せしめられると共にスロットル弁開度が増加せしめられるため、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の閉弁時期が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0025】
請求項4に記載の発明によれば、ノッキングが発生したときに、吸気弁の開弁時期を遅角させると共にスロットル弁開度を増加させることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
【0026】
請求項4に記載の内燃機関の制御装置では、ノッキングが発生したときに吸気弁の開弁時期が遅角せしめられると共にスロットル弁開度が増加せしめられる。つまり、ノッキングが発生したときに吸気弁の開弁時期が遅角せしめられるため、吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられて内部EGR率が低下せしめられ、その結果、圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制されてノッキングが抑制される。更に、吸気弁の開弁時期が遅角せしめられると共にスロットル弁開度が増加せしめられるため、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の開弁時期が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0027】
請求項5に記載の発明によれば、ノッキングが発生したときに、吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間を減少させると共にスロットル弁開度を増加させることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
【0028】
請求項5に記載の内燃機関の制御装置では、ノッキングが発生したときに吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられると共にスロットル弁開度が増加せしめられる。つまり、ノッキングが発生したときに吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられるため、内部EGR率が低下せしめられて圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制され、その結果、ノッキングが抑制される。更に、吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられると共にスロットル弁開度が増加せしめられるため、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が変更せしめられる、つまり、吸気弁の開弁時期が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0029】
請求項6に記載の発明によれば、ノッキングが発生したときにノッキングを抑制するようにした内燃機関の制御装置において、吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の作用角を変更するための可変動弁機構を設けると共に機関吸気通路内にアイドルスピードコントロールバルブを配置し、ノッキングが発生したときに、吸気弁の作用角を減少させると共にアイドルスピードコントロールバルブ開度を増加させ、吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間を減少させることを特徴とする内燃機関の制御装置が提供される。
【0032】
請求項6に記載の内燃機関の制御装置では、ノッキングが発生したときに吸気弁の作用角が減少せしめられると共にアイドルスピードコントロールバルブ開度が増加せしめられる。つまり、ノッキングが発生したときに、吸気弁の作用角が減少せしめられるため、例えば吸気弁の閉弁時期が進角される場合には実圧縮比が低下せしめられてノッキングが抑制され、例えば吸気弁の開弁時期が遅角される場合には吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられて内部EGR率が低下せしめられ、その結果、圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制されてノッキングが抑制される。更に、吸気弁の作用角が減少せしめられると共にアイドルスピードコントロールバルブ開度が増加せしめられるため、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の作用角が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。また、ノッキングが発生したときに吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられる。つまり、ノッキングが発生したときに吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられるため、内部EGR率が低下せしめられて圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制され、その結果、ノッキングが抑制される。更に、吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられると共にアイドルスピードコントロールバルブ開度が増加せしめられるため、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が変更せしめられる、つまり、吸気弁の開弁時期が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0033】
請求項7に記載の発明によれば、ノッキングが発生したときに、吸気弁の閉弁時期を進角させると共にアイドルスピードコントロールバルブ開度を増加させることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
【0034】
請求項7に記載の内燃機関の制御装置では、ノッキングが発生したときに吸気弁の閉弁時期が進角せしめられると共にアイドルスピードコントロールバルブ開度が増加せしめられる。つまり、ノッキングが発生したときに吸気弁の閉弁時期が進角せしめられるため、実圧縮比が低下せしめられてノッキングが抑制される。更に、吸気弁の閉弁時期が進角せしめられると共にアイドルスピードコントロールバルブ開度が増加せしめられるため、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の閉弁時期が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0035】
請求項8に記載の発明によれば、ノッキングが発生したときに、吸気弁の開弁時期を遅角させると共にアイドルスピードコントロールバルブ開度を増加させることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
【0036】
請求項8に記載の内燃機関の制御装置では、ノッキングが発生したときに吸気弁の開弁時期が遅角せしめられると共にアイドルスピードコントロールバルブ開度が増加せしめられる。つまり、ノッキングが発生したときに吸気弁の開弁時期が遅角せしめられるため、吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられて内部EGR率が低下せしめられ、その結果、圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制されてノッキングが抑制される。更に、吸気弁の開弁時期が遅角せしめられると共にアイドルスピードコントロールバルブ開度が増加せしめられるため、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の開弁時期が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
【0040】
図1は本発明の内燃機関の制御装置の第一の実施形態の概略構成図、図2は図1に示した内燃機関の制御装置の吸気系等の詳細図である。図1及び図2において、1は内燃機関、2は吸気弁、3は排気弁、4は吸気弁を開閉させるためのカム、5は排気弁を開閉させるためのカム、6は吸気弁用カム4を担持しているカムシャフト、7は排気弁用カム5を担持しているカムシャフトである。図3は図1に示した吸気弁用カム及びカムシャフトの詳細図である。図3に示すように、本実施形態のカム4のカムプロフィルは、カムシャフト中心軸線の方向に変化している。つまり、本実施形態のカム4は、図3の左端のノーズ高さが右端のノーズ高さよりも大きくなっている。すなわち、本実施形態の吸気弁2のバルブリフト量は、バルブリフタがカム4の左端と接しているときよりも、バルブリフタがカム4の右端と接しているときの方が小さくなる。
【0041】
図1及び図2の説明に戻り、8は気筒内に形成された燃焼室、9はバルブリフト量を変更するために吸気弁2に対してカム4をカムシャフト中心軸線の方向に移動させるためのバルブリフト量変更装置である。つまり、バルブリフト量変更装置9を作動することにより、カム4の左端(図3)においてカム4とバルブリフタとを接触させたり、カム4の右端(図3)においてカム4とバルブリフタとを接触させたりすることができる。バルブリフト量変更装置9によって吸気弁2のバルブリフト量が変更されると、それに伴って、吸気弁2の開口面積が変更されることになる。本実施形態の吸気弁2では、バルブリフト量が増加されるに従って吸気弁2の開口面積が増加するようになっている。10はバルブリフト量変更装置9を駆動するためのドライバ、11は吸気弁2の開弁期間を変更することなく吸気弁の開閉タイミングをシフトさせるための開閉タイミングシフト装置である。つまり、開閉タイミングシフト装置11を作動することにより、吸気弁2の開閉タイミングを進角側にシフトさせたり、遅角側にシフトさせたりすることができる。12は開閉タイミングシフト装置11を作動するための油圧を制御するオイルコントロールバルブである。尚、本実施形態における可変動弁機構には、バルブリフト量変更装置9及び開閉タイミングシフト装置11の両者が含まれることになる。
【0042】
13はクランクシャフト、14はオイルパン、15は燃料噴射弁、16は吸気弁2のバルブリフト量及び開閉タイミングシフト量を検出するためのセンサ、17は機関回転数を検出するためのセンサである。18は気筒内に吸入空気を供給する吸気管内の圧力を検出するための吸気管圧センサ、19はエアフローメータ、20は内燃機関冷却水の温度を検出するための冷却水温センサ、21は気筒内に供給される吸入空気の吸気管内における温度を検出するための吸入空気温センサ、22はノッキングを検出するためのノックセンサ、23はECU(電子制御装置)である。50はシリンダ、51,52は吸気管、53はサージタンク、54は排気管、55は点火栓、56はアクセルペダル開度とは無関係に開度が変更せしめられるスロットル弁である。
【0043】
図4は図1に示したバルブリフト量変更装置等の詳細図である。図4において、30は吸気弁用カムシャフト6に連結された磁性体、31は磁性体30を左側に付勢するためのコイル、32は磁性体30を右側に付勢するための圧縮ばねである。コイル31に対する通電量が増加されるに従って、カム4及びカムシャフト6が左側に移動する量が増加し、吸気弁2のバルブリフト量が減少せしめられることになる。
【0044】
図5はバルブリフト量変更装置が作動されるのに伴って吸気弁のバルブリフト量が変化する様子を示した図である。図5に示すように、コイル31に対する通電量が減少されるに従って、吸気弁2のバルブリフト量が増加せしめられる(実線→破線→一点鎖線)。また本実施形態では、バルブリフト量変更装置9が作動されるのに伴って、吸気弁2の開弁期間も変更せしめられる。つまり、吸気弁2の作用角も変更せしめられる。詳細には、吸気弁2のバルブリフト量が増加せしめられるのに伴って、吸気弁2の作用角が増加せしめられる(実線→破線→一点鎖線)。更に本実施形態では、バルブリフト量変更装置9が作動されるのに伴って、吸気弁2のバルブリフト量がピークとなるタイミングも変更せしめられる。詳細には、吸気弁2のバルブリフト量が増加せしめられるのに伴って、吸気弁2のバルブリフト量がピークとなるタイミングが遅角せしめられる(実線→破線→一点鎖線)。
【0045】
図6は図1に示した開閉タイミングシフト装置等の詳細図である。図6において、40は吸気弁2の開閉タイミングを進角側にシフトさせるための進角側油路、41は吸気弁2の開閉タイミングを遅角側にシフトさせるための遅角側油路、42はオイルポンプである。進角側油路40内の油圧が増加されるに従い、吸気弁2の開閉タイミングが進角側にシフトせしめられる。つまり、クランクシャフト13に対するカムシャフト6の回転位相が進角せしめられる。一方、遅角側油路41の油圧が増加されるに従い、吸気弁2の開閉タイミングが遅角側にシフトせしめられる。つまり、クランクシャフト13に対するカムシャフト6の回転位相が遅角せしめられる。
【0046】
図7は開閉タイミングシフト装置が作動されるのに伴って吸気弁の開閉タイミングがシフトする様子を示した図である。図7に示すように、進角側油路40内の油圧が増加されるに従って吸気弁2の開閉タイミングが進角側にシフトされる(実線→破線→一点鎖線)。このとき、吸気弁2の開弁期間は変更されない、つまり、吸気弁2が開弁している期間の長さは変更されない。
【0047】
図8は本実施形態の変形例の図2と同様の図である。図8において、図2に示した参照番号と同一の参照番号は、図2に示した部品又は部分と同一の部品又は部分を示している。56’はアクセルペダルの開度に応じて開度が変更せしめられるスロットル弁、57はアイドルスピードコントロール通路、58はアイドルスピードコントロールバルブである。
【0048】
上述した本実施形態及びその変形例において、ノッキングが発生し、そのノッキングがノックセンサ22によって検出されたとき、バルブリフト量変更装置9によって吸気弁2の作用角が減少せしめられると、実圧縮比が低下し、ノッキングが抑制される。ところが、吸気弁2の作用角が減少せしめれる結果、気筒内に吸入される吸入空気量が減少してしまうと、それに伴ってトルク変動が生じてしまう。そこで本実施形態では、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制するために、後述するようにバルブリフト量変更装置9によって吸気弁2の閉弁タイミングを進角させて吸気弁2の作用角が減少せしめられると共に、バルブリフト量変更装置9によって吸気弁2のバルブリフト量を増加させて吸気弁2の開口面積が増加せしめられる。
【0049】
図9及び図10は本実施形態のノッキング回避制御方法を示したフローチャートである。このルーチンは所定時間間隔で実行される。図9及び図10に示すように、このルーチンが開始されると、まずステップ100においてセンサ17の出力値に基づいて算出された機関回転数が読み込まれる。次いでステップ101では、吸気管圧センサ18の出力値に基づいて算出された吸気管内の圧力が読み込まれる。次いでステップ102では、センサ16の出力値に基づいて算出された吸気弁2の開弁タイミングが読み込まれる。次いでステップ103では、センサ16の出力値に基づいて算出された吸気弁2の閉弁タイミングが読み込まれる。次いでステップ104では、センサ16の出力値に基づいて算出された吸気弁2のバルブリフト量最大値が読み込まれる。
【0050】
次いでステップ105では、ノックセンサ22の出力値が読み込まれる。次いでステップ106では、機関回転数と吸気管内の圧力と吸気弁2の開弁タイミングと吸気弁の閉弁タイミングと吸気弁2のバルブリフト量最大値と図11〜図14に示す関係とに基づいて1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNが算出される。図11は1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNと吸気弁2のバルブリフト量最大値LFTMaxと吸気管内の圧力PMとの関係を示した図である。図11に示すように、ステップ106において算出される1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNは、バルブリフト量最大値LFTMaxが大きくなるに従って大きくなり、また、吸気管内の圧力PMが高くなるに従って大きくなる。
【0051】
図12は1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNと作用角VAと吸気管内の圧力PMとの関係を示した図である。図12に示すように、ステップ106において算出される1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNは、作用角VAが大きくなるに従って、つまり、吸気弁2の開弁タイミングと閉弁タイミングとの時間間隔が長くなるに従って大きくなる。図13は1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNと作用角VAと吸気弁2の開閉タイミングVTとの関係を示した図である。図13に示すように、ステップ106において算出される1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNは、開閉タイミングVTが遅角されるに従って大きくなる。図14は1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNと機関回転数NEとの関係を示した図である。図14に示すように、ステップ106において算出される1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNは、機関回転数NEが中速のときにピークとなる。
【0052】
図9及び図10の説明に戻り、次いでステップ107では、吸気弁2の閉弁タイミングと図15に示す関係とに基づいて実圧縮比εが算出される。図15は実圧縮比εと吸気弁の閉弁タイミングとの関係を示した図である。図15に示すように、実圧縮比は、吸気弁2の閉弁タイミングが吸気下死点付近にあるときにピークとなり、それよりも進角されても遅角されても小さくなる。図9及び図10の説明に戻り、次いでステップ108では、機関回転数NEと1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNと実圧縮比εと図16及び図17に示す関係とに基づいて基本点火時期ABSEが算出される。図16は実圧縮比εが比較的小さいときにおける基本点火時期ABSEと1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNと機関回転数NEとの関係を示した図である。図16に示すように、基本点火時期ABSEは、1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNが少なくなるに従って進角せしめられ、また、機関回転数NEが高くなるに従って進角せしめられる。図17は実圧縮比εが比較的大きいときにおける基本点火時期ABSEと1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNと機関回転数NEとの関係を示した図である。図16及び図17に示すように、基本点火時期ABSEは実圧縮比εが大きくなるに従って遅角せしめられる。
【0053】
図9及び図10の説明に戻り、次いでステップ109では、図9及び図10に示すルーチンが前回実行されたときに後述するステップ112、ステップ116又はステップ118において算出された最終点火時期AOP(以下、「前回の最終点火時期AOP0」という)の進角量が、基本点火時期ABSEの進角量よりも大きいか否かが判断される。YESのときにはステップ110に進み、NOのときにはステップ110に進むことなくステップ111に進む。ステップ110では、前回の最終点火時期AOP0が基本点火時期ABSEによって置換される(AOP0←ABSE)。次いでステップ111では、ノックセンサ22の出力値に基づいてノッキングが発生しているか否かが判断される。YESのときにはステップ112に進み、NOのときにはステップ114に進む。ステップ112では、今回の最終点火時期AOPの進角量が前回の最終点火時期AOP0の進角量よりも所定量K1だけ減少せしめられる(AOP←AOP0−K1)。つまり、今回の最終点火時期AOPが前回の最終点火時期AOP0よりも遅角せしめられる。次いでステップ113では、今回の最終点火時期AOPと基本点火時期ABSEとの差分の絶対値と図18に示す関係とに基づいて目標実圧縮比tεが算出される。図18は目標実圧縮比tεと、今回の最終点火時期AOPと基本点火時期ABSEとの差分の絶対値との関係を示した図である。図18に示すように、目標実圧縮比tεは、今回の最終点火時期AOPと基本点火時期ABSEとの差分の絶対値が大きくなるに従って小さくなる。
【0054】
図9及び図10の説明に戻り、ステップ114では、基本点火時期ABSEの進角量が前回の最終点火時期AOP0の進角量よりも大きいか否かが判断される。YESのときにはステップ115に進み、NOのときにはステップ117に進む。ステップ115では、図9及び図10に示すルーチンが前回実行されたときにステップ113、ステップ115又はステップ117において算出された実圧縮比tε(以下、「前回の目標実圧縮比tε0」という)によって目標実圧縮比tεが置換される(tε←tε0)。次いでステップ116では、今回の最終点火時期AOPの進角量が前回の最終点火時期AOP0の進角量よりも所定量K2だけ増加せしめられる(AOP←AOP0+K2)。つまり、今回の最終点火時期AOPが前回の最終点火時期AOP0よりも進角せしめられる。一方、ステップ117では、目標実圧縮比tεが、前回の目標実圧縮比tε0と所定量K3との和によって置換される(tε←tε0+K3)。次いでステップ118では、今回の最終点火時期AOPが、目標実圧縮比tεに対応する基本点火時期ABSEによって置換される。
【0055】
次いでステップ119では、ステップ113、ステップ115又はステップ117において算出された目標実圧縮比tεが実圧縮比下限値εmin(図18参照)より大きいか否かが判断される。NOのときにはステップ120に進み、YESのときにはステップ120に進むことなくステップ121に進む。ステップ120では、目標実圧縮比tεが実圧縮比下限値εminによって置換される(tε←εmin)。
【0056】
次いでステップ121では、後述する方法に従って吸気弁2の閉弁タイミングIVCが算出される。図19はステップ121において実行されるサブルーチンを示したフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、まずステップ150では、このステップを実行する時点における目標実圧縮比tεと図15に示した関係とに基づいて基本吸気弁閉弁タイミングBSIVCが算出される。次いでステップ151では、ノックセンサ22の出力値に基づいてノッキングが発生しているか否かが判断される。YESのときにはステップ152に進み、NOのときにはステップ153に進む。ステップ152では、最終的な吸気弁閉弁タイミングIVCの進角量が、基本吸気弁閉弁タイミングBSIVCの進角量よりも所定量K4だけ増加せしめられる(IVC←BSIVC+K4)。つまり、吸気弁閉弁タイミングIVCが進角せしめられる。一方、ステップ153では、最終的な吸気弁閉弁タイミングIVCが基本吸気弁閉弁タイミングBSIVCによって置換される(IVC←BSIVC)。つまり、吸気弁閉弁タイミングIVCは進角せしめられない。
【0057】
図9及び図10の説明に戻り、次いでステップ122では、ステップ121において算出された吸気弁閉弁タイミングIVCと1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNとに基づいて吸気弁開弁タイミングIVOが算出される。次いでステップ123では、後述する方法に従って吸気弁リフト量最大値LFTMaxが算出される。図20はステップ123において実行されるサブルーチンを示したフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、まずステップ160では、ステップ121において算出された吸気弁閉弁タイミングIVCと1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNとに基づいて基本吸気弁リフト量最大値BSLFTMaxが算出される。次いでステップ161では、ノックセンサ22の出力値に基づいてノッキングが発生しているか否かが判断される。YESのときにはステップ162に進み、NOのときにはステップ163に進む。ステップ162では、最終的な吸気弁リフト量最大値LFTMaxが、基本吸気弁リフト量最大値BSLFTMaxよりも所定量K5だけ増加せしめられる(LFTMax←BSLFTMax+K5)。つまり、吸気弁2のバルブリフト量が増加せしめられる。一方、ステップ163では、最終的な吸気弁リフト量最大値LFTMaxが基本吸気弁リフト量最大値BSLFTMaxによって置換される(LFTMax←BSLFTMax)。つまり、吸気弁2のバルブリフト量は増加せしめられない。図9及び図10の説明に戻り、次いでステップ124では、ステップ106において算出された1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNに基づいて、その値を達成するためのスロットル弁開度STが算出される。
【0058】
図21は本実施形態における吸気弁2のバルブリフト量とクランク角度との関係を示した図である。図21において、破線は図9及び図10に示した制御が実行される前の吸気弁2のバルブリフト量を示しており、実線は図9及び図10に示した制御が実行された後の吸気弁2のバルブリフト量を示している。図21に示すように、本実施形態ではノッキングが発生したとき、上述した図19のステップ152が実行されて吸気弁2の閉弁タイミングが進角せしめられると共に、図20のステップ162が実行されることによって吸気弁2のバルブリフト量が増加されて吸気弁2の開口面積が増加せしめられる。
【0059】
本実施形態によれば、ステップ152において吸気弁2の閉弁タイミングが進角せしめられるため、実圧縮比が低下せしめられて圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制され、その結果、ノッキングが抑制される。更に、ステップ162において吸気弁2の開口面積が増加せしめられるため、気筒内に吸入される吸入空気量の減少が抑制されるのに伴ってトルク変動が抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0060】
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第二の実施形態について説明する。本実施形態の構成は、後述する点を除き、上述した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。本実施形態では、図10に示したステップ121を実行するために図19に示したサブルーチンが実行される代わりに、後述するサブルーチンが実行される。このサブルーチンでは、まず、図19に示したステップ150と同様に基本吸気弁閉弁タイミングBSIVCが算出される。次いで、ノッキングが発生しているか否かにかかわらず、最終的な吸気弁閉弁タイミングIVCが基本吸気弁閉弁タイミングBSIVCによって置換される(IVC←BSIVC)。つまり、吸気弁閉弁タイミングIVCは進角せしめられない。
【0061】
次いで図10に示したステップ122が実行される代わりに、図22に示すサブルーチンが実行される。図22は吸気弁の開弁タイミングを算出するためのサブルーチンを示したフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、まずステップ170では、吸気弁閉弁タイミングIVCと1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNとに基づいて基本吸気弁開弁タイミングBSIVOが算出される。次いでステップ171では、ノックセンサ22の出力値に基づいてノッキングが発生しているか否かが判断される。YESのときにはステップ172に進み、NOのときにはステップ173に進む。ステップ172では、最終的な吸気弁開弁タイミングIVOの進角量が、基本吸気弁開弁タイミングBSIVOよりも所定量K6だけ減少せしめられる(IVO←BSIVO−K6)。つまり、吸気弁2の開弁タイミングが遅角せしめられる。一方、ステップ173では、最終的な吸気弁開弁タイミングIVOが基本吸気弁開弁タイミングBSIVOによって置換される(IVO←BSIVO)。つまり、吸気弁2の開弁タイミングは遅角せしめられない。
【0062】
図23は本実施形態における吸気弁2及び排気弁3のバルブリフト量とクランク角度との関係を示した図である。図23において、破線は上述した制御が実行される前の吸気弁2のバルブリフト量を示しており、実線は上述した制御が実行された後の吸気弁2のバルブリフト量を示しており、一点鎖線は排気弁3のバルブリフト量を示している。図23に示すように、本実施形態ではノッキングが発生したとき、上述した図22のステップ172が実行されて吸気弁2の開弁タイミングが遅角せしめられる。つまり、吸気弁2及び排気弁3のバルブオーバラップ期間が減少せしめられる。更に、図20のステップ162が実行されることによって吸気弁2のバルブリフト量が増加されて吸気弁2の開口面積が増加せしめられる。
【0063】
本実施形態によれば、ステップ172において吸気弁2の開弁タイミングが遅角せしめられるため、吸気弁2及び排気弁3のバルブオーバラップ期間が減少せしめられ、それゆえ、内部EGR率が低下せしめられて圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制され、その結果、ノッキングが抑制される。更に、ステップ162において吸気弁2の開口面積が増加せしめられるため、気筒内に吸入される吸入空気量の減少が抑制されるのに伴ってトルク変動が抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0064】
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第三の実施形態について説明する。本実施形態の構成は、図1〜図7に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。図24は本実施形態のノッキング回避制御方法を示したフローチャートである。このルーチンは所定時間間隔で実行される。図24に示すように、このルーチンが開始されると、まずステップ200においてノックセンサ22の出力値に基づいてノッキングが発生しているか否かが判断される。YESのときにはステップ201に進み、NOのときにはこのルーチンを終了する。ステップ201では、第一段階の制御が既に実行されたか否かが判断される。NOのときにはステップ202に進み、YESのとき、つまり、第一段階の制御が実行されたにもかかわらずノッキングが依然として継続しているときにはステップ203に進む。
【0065】
ステップ202では、第一段階の制御が実行される。具体的には、バルブリフト量変更装置9によって吸気弁2のバルブリフト量が減少せしめられる。その結果、気筒内に吸入される吸入空気の流速が上昇するのに伴って筒内乱れが増加し、燃焼後半の燃焼速度が増加せしめられてノッキングが抑制されることになる。ステップ203では、第二段階の制御が既に実行されたか否かが判断される。NOのときにはステップ204に進み、YESのとき、つまり、第二段階の制御が実行されたにもかかわらずノッキングが依然として継続しているときにはステップ205に進む。ステップ204では、第二段階の制御が実行される。具体的には、バルブリフト量変更装置9によって吸気弁2のバルブリフト量が更に減少せしめられる。その結果、気筒内に吸入される吸入空気の流速が音速近くまで上昇せしめられ、吸入空気が有する内部エネルギが運動エネルギに変換せしめられて吸入空気温が低下せしめられ、ノッキングが更に抑制されることになる。ステップ205では、第三段階の制御が既に実行されたか否かが判断される。NOのときにはステップ206に進み、YESのとき、つまり、第三段階の制御が実行されたにもかかわらずノッキングが依然として継続しているときにはステップ207に進む。
【0066】
ステップ206では、第三段階の制御が実行される。具体的には、バルブリフト量変更装置9によって吸気弁2のバルブリフト量が更に減少せしめられる。その結果、ピストンが下降するにもかかわらず十分な吸入空気が供給されなくなり、筒内圧及び吸入空気温が低下せしめられ、ノッキングが更に抑制される。更に、吸気弁2のバルブリフト量が更に減少せしめられるのに伴って気筒内に吸入される吸入空気量が減少しないようにスロットル弁56の開度が増加せしめられる。その結果、気筒内に吸入される吸入空気量の減少に伴うトルク変動が抑制される。一方、ステップ207では、点火時期が遅角せしめられる。
【0067】
図25は本実施形態における吸気弁2及び排気弁3のバルブリフト量とクランク角度との関係を示した図である。図25において、一点鎖線はステップ202による第一段階の制御が実行される前の吸気弁2のバルブリフト量を示しており、二点鎖線はステップ202による第一段階の制御が実行されたときの吸気弁2のバルブリフト量を示しており、破線はステップ204による第二段階の制御が実行されたときの吸気弁2のバルブリフト量を示しており、実線はステップ206による第三段階の制御が実行されたときの吸気弁2のバルブリフト量を示している。図25に示すように、本実施形態ではノッキングが発生したとき、制御の段階が進むに従って吸気弁2のバルブリフト量が減少せしめられるが、吸気弁2の作用角はほぼ一定の値に維持されている。
【0068】
本実施形態によれば、ノッキングが発生したときにステップ202において吸気弁2のバルブリフト量が減少せしめられ、吸気弁2の開口面積が減少せしめられる。そのため、気筒内に吸入される吸入空気の流速が上昇するのに伴って筒内乱れが増加し、その結果、燃焼後半の燃焼速度が増加せしめられてノッキングが抑制される。更に本実施形態によれば、ノッキングが発生したときにステップ202において吸気弁2のバルブリフト量が減少せしめられて吸気弁2の開口面積が減少せしめられてもノッキングが更に継続する場合に、ステップ204において吸気弁2のバルブリフト量が更に減少せしめられて吸気弁2の開口面積が更に減少せしめられる。そのため、吸入空気が有する内部エネルギが運動エネルギに変換されるのに伴って吸入空気温が低下せしめられ、ノッキングが抑制される。
【0069】
その上、本実施形態によれば、ノッキングが発生したときにステップ202及びステップ204において吸気弁2のバルブリフト量が減少せしめられて吸気弁2の開口面積が減少せしめられてもノッキングが更に継続する場合に、ステップ206において吸気弁2のバルブリフト量が更に減少せしめられて吸気弁2の開口面積が更に減少せしめられる。そのため、ピストンが下降するにもかかわらず十分な吸入空気が供給されないのに伴って筒内圧及び吸入空気温が低下せしめられ、ノッキングが更に抑制される。更に、ステップ206においてスロットル弁開度が増加せしめられるため、気筒内に吸入される吸入空気量の減少に伴うトルク変動を抑制することができる。つまり、ノッキングが発生したときに吸気弁の開口面積が減少せしめられたにもかかわらずノッキングが更に継続する場合であっても、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0070】
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第三の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成は、後述する点を除き、上述した第三の実施形態の構成とほぼ同様である。本変形例では、図2に示したスロットル弁56の代わりに図8に示したスロットル弁56’及びアイドルスピードコントロールバルブ58が配置され、図24のステップ206においてスロットル弁開度が増加せしめられる代わりにアイドルスピードコントロールバルブ開度が増加せしめられる。
【0071】
本変形例によれば、第三の実施形態と同様に、ノッキングが発生したときにステップ202及びステップ204において吸気弁2のバルブリフト量が減少せしめられて吸気弁2の開口面積が減少せしめられてもノッキングが更に継続する場合に、ステップ206において吸気弁2のバルブリフト量が更に減少せしめられて吸気弁2の開口面積が更に減少せしめられる。そのため、ピストンが下降するにもかかわらず十分な吸入空気が供給されないのに伴って筒内圧及び吸入空気温が低下せしめられ、ノッキングが更に抑制される。更に、ステップ206においてアイドルスピードコントロールバルブ開度が増加せしめられるため、気筒内に吸入される吸入空気量の減少に伴うトルク変動を抑制することができる。つまり、ノッキングが発生したときに吸気弁の開口面積が減少せしめられたにもかかわらずノッキングが更に継続する場合であっても、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。すなわち、第三の実施形態とほぼ同様の効果を奏することができる。
【0072】
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第四の実施形態について説明する。本実施形態の構成は、後述する点を除き、上述した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。本実施形態では、図10に示したステップ123を実行するために図20に示したサブルーチンが実行される代わりに、後述するサブルーチンが実行される。このサブルーチンでは、まず、図20に示したステップ160と同様に基本吸気弁リフト量最大値BSLFTMaxが算出される。次いで、ノッキングが発生しているか否かにかかわらず、最終的な吸気弁リフト量最大値LFTMaxが基本吸気弁リフト量最大値BSLFTMaxによって置換される(LFTMax←BSLFTMax)。つまり、吸気弁リフト量最大値LFTMaxは増加せしめられない。
【0073】
次いで図10に示したステップ124が実行される代わりに、図26に示すサブルーチンが実行される。図26はスロットル弁56(図2)の開度を算出するためのサブルーチンを示したフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、まずステップ250では、吸気弁閉弁タイミングIVCと1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNとに基づいて基本スロットル弁開度BSSTが算出される。次いでステップ251では、ノックセンサ22の出力値に基づいてノッキングが発生しているか否かが判断される。YESのときにはステップ252に進み、NOのときにはステップ253に進む。ステップ252では、最終的なスロットル弁開度STが、基本スロットル弁開度BSSTよりも所定量K7だけ増加せしめられる(ST←BSST+K7)。つまり、スロットル弁56の開度が増加せしめられる。一方、ステップ253では、最終的なスロットル弁開度STが基本スロットル弁開度BSSTによって置換される(ST←BSST)。つまり、スロットル弁56の開度は増加せしめられない。
【0074】
図27は本実施形態における吸気弁2のバルブリフト量とクランク角度との関係を示した図である。図27において、破線は上述した制御が実行される前の吸気弁2のバルブリフト量を示しており、実線は上述した制御が実行された後の吸気弁2のバルブリフト量を示している。図27に示すように、本実施形態ではノッキングが発生したとき、上述した図19のステップ152が実行されて吸気弁2の閉弁タイミングが進角せしめられると共に、図26のステップ252が実行されることによってスロットル弁56の開度が増加せしめられる。
【0075】
本実施形態によれば、ノッキングが発生したときに図19のステップ152において吸気弁2の閉弁タイミングが進角せしめられるため、実圧縮比が低下せしめられてノッキングが抑制される。更に、ノッキングが発生したときに図19のステップ152において吸気弁2の閉弁タイミングが進角せしめられると共に図26のステップ252においてスロットル弁開度が増加せしめられるため、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁2の閉弁タイミングが変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0076】
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第四の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成は、後述する点を除き、上述した第四の実施形態の構成とほぼ同様である。本変形例では、図2に示したスロットル弁56の代わりに図8に示したスロットル弁56’及びアイドルスピードコントロールバルブ58が配置され、図26のステップ252においてスロットル弁開度が増加せしめられる代わりにアイドルスピードコントロールバルブ開度が増加せしめられる。
【0077】
本変形例によれば、ノッキングが発生したときに図19のステップ152において吸気弁2の閉弁タイミングが進角せしめられるため、実圧縮比が低下せしめられてノッキングが抑制される。更に、図19のステップ152において吸気弁2の閉弁タイミングが進角せしめられると共に上述したステップにおいてアイドルスピードコントロールバルブ56’の開度が増加せしめられるため、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁2の閉弁タイミングが変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。つまり、第四の実施形態とほぼ同様の効果を奏することができる。
【0078】
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第五の実施形態について説明する。本実施形態の構成は、後述する点を除き、上述した第二の実施形態の構成とほぼ同様である。本実施形態では、図10に示したステップ123を実行するために図20に示したサブルーチンが実行される代わりに後述するサブルーチンが実行される。このサブルーチンでは、まず、図20に示したステップ160と同様に基本吸気弁リフト量最大値BSLFTMaxが算出される。次いで、ノッキングが発生しているか否かにかかわらず、最終的な吸気弁リフト量最大値LFTMaxが基本吸気弁リフト量最大値BSLFTMaxによって置換される(LFTMax←BSLFTMax)。つまり、吸気弁リフト量最大値LFTMaxは増加せしめられない。
【0079】
次いで図10に示したステップ124が実行される代わりに、図26に示したサブルーチンが実行される。このサブルーチンが開始されると、まずステップ250では、吸気弁閉弁タイミングIVCと1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNとに基づいて基本スロットル弁開度BSSTが算出される。次いでステップ251では、ノックセンサ22の出力値に基づいてノッキングが発生しているか否かが判断される。YESのときにはステップ252に進み、NOのときにはステップ253に進む。ステップ252では、最終的なスロットル弁開度STが、基本スロットル弁開度BSSTよりも所定量K7だけ増加せしめられる(ST←BSST+K7)。つまり、スロットル弁56の開度が増加せしめられる。一方、ステップ253では、最終的なスロットル弁開度STが基本スロットル弁開度BSSTによって置換される(ST←BSST)。つまり、スロットル弁56の開度は増加せしめられない。
【0080】
図28は本実施形態における吸気弁2及び排気弁3のバルブリフト量とクランク角度との関係を示した図である。図28において、破線は上述した制御が実行される前の吸気弁2のバルブリフト量を示しており、実線は上述した制御が実行された後の吸気弁2のバルブリフト量を示しており、一点鎖線は排気弁3のバルブリフト量を示している。図28に示すように、本実施形態ではノッキングが発生したとき、上述した図22のステップ172が実行されて吸気弁2の開弁タイミングが遅角せしめられる。つまり、吸気弁2及び排気弁3のバルブオーバラップ期間が減少せしめられる。更に、図26のステップ252が実行されることによってスロットル弁56の開度が増加せしめられる。
【0081】
本実施形態によれば、ノッキングが発生したときに図20のステップ172において吸気弁2の開弁タイミングが遅角せしめられるため、吸気弁2及び排気弁3のバルブオーバラップ期間が減少せしめられて内部EGR率が低下せしめられ、その結果、圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制されてノッキングが抑制される。更に、図20のステップ172において吸気弁2の開弁タイミングが遅角せしめられると共に図26のステップ252においてスロットル弁56の開度が増加せしめられるため、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁2の開弁タイミングが変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0082】
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第五の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成は、後述する点を除き、上述した第五の実施形態の構成とほぼ同様である。本変形例では、図2に示したスロットル弁56の代わりに図8に示したスロットル弁56’及びアイドルスピードコントロールバルブ58が配置され、図26のステップ252においてスロットル弁開度が増加せしめられる代わりにアイドルスピードコントロールバルブ開度が増加せしめられる。
【0083】
本変形例によれば、ノッキングが発生したときに図22のステップ172において吸気弁2の開弁タイミングが遅角せしめられるため、吸気弁2及び排気弁3のバルブオーバラップ期間が減少せしめられて内部EGR率が低下せしめられ、その結果、圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制されてノッキングが抑制される。更に、図22のステップ172において吸気弁2の開弁タイミングが遅角せしめられると共に上述したステップにおいてアイドルスピードコントロールバルブ58の開度が増加せしめられるため、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁2の開弁タイミングが変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。つまり、第五の実施形態とほぼ同様の効果を奏することができる。
【0084】
尚、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制するために、上述した実施形態では吸気弁の開口面積、開弁タイミング、閉弁タイミングが変更されているが、他の実施形態では、その目的を達成するために排気弁の開口面積、開弁タイミング、閉弁タイミングを変更することも可能である。つまり、本発明は、吸気弁のみならず排気弁にも適用可能である。
【0085】
また上述した実施形態では、バルブリフト量変更装置9によって吸気弁の開口面積、開弁タイミング、閉弁タイミングが変更されているが、他の実施形態では、例えば電磁駆動装置によって吸気弁又は排気弁の開口面積、開弁タイミング、閉弁タイミングを変更することも可能である。
【0090】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、気筒内に吸入される吸入空気の流速が上昇するのに伴って筒内乱れが増加し、その結果、燃焼後半の燃焼速度が増加せしめられてノッキングが抑制される。更に、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の作用角が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0091】
請求項1に記載の発明によれば、吸入空気が有する内部エネルギが運動エネルギに変換されるのに伴って吸入空気温が低下せしめられ、ノッキングが抑制される。その上、ピストンが下降するにもかかわらず十分な吸入空気が供給されないのに伴って筒内圧及び吸入空気温が低下せしめられ、ノッキングが更に抑制される。更に、そのようにノッキングが更に継続する場合に、気筒内に吸入される吸入空気量の減少に伴うトルク変動を抑制することができる。つまり、ノッキングが発生したときに吸気弁の開口面積が減少せしめられたにもかかわらずノッキングが更に継続する場合であっても、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0093】
請求項2に記載の発明によれば、例えば吸気弁の作用角を減少させることにより実圧縮比を低下せしめ、ノッキングを抑制することができる。更に、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の作用角が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。また、例えば吸気弁の閉弁時期が進角される場合には実圧縮比が低下せしめられてノッキングが抑制され、例えば吸気弁の開弁時期が遅角される場合には吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられて内部EGR率が低下せしめられ、その結果、圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制されてノッキングが抑制される。更に、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の作用角が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0095】
請求項3に記載の発明によれば、実圧縮比が低下せしめられてノッキングが抑制される。更に、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の閉弁時期が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0096】
請求項4に記載の発明によれば、吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられて内部EGR率が低下せしめられ、その結果、圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制されてノッキングが抑制される。更に、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の開弁時期が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0097】
請求項5に記載の発明によれば、内部EGR率が低下せしめられて圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制され、その結果、ノッキングが抑制される。更に、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が変更せしめられる、つまり、吸気弁の開弁時期が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0099】
請求項6に記載の発明によれば、例えば吸気弁の閉弁時期が進角される場合には実圧縮比が低下せしめられてノッキングが抑制され、例えば吸気弁の開弁時期が遅角される場合には吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられて内部EGR率が低下せしめられ、その結果、圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制されてノッキングが抑制される。更に、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の作用角が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。また、内部EGR率が低下せしめられて圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制され、その結果、ノッキングが抑制される。更に、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が変更せしめられる、つまり、吸気弁の開弁時期が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0100】
請求項7に記載の発明によれば、実圧縮比が低下せしめられてノッキングが抑制される。更に、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の閉弁時期が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0101】
請求項8に記載の発明によれば、吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられて内部EGR率が低下せしめられ、その結果、圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制されてノッキングが抑制される。更に、特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の開弁時期が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の制御装置の第一の実施形態の概略構成図である。
【図2】図1に示した内燃機関の制御装置の吸気系等の詳細図である。
【図3】図1に示した吸気弁用カム及びカムシャフトの詳細図である。
【図4】図1に示したバルブリフト量変更装置等の詳細図である。
【図5】バルブリフト量変更装置が作動されるのに伴って吸気弁のバルブリフト量が変化する様子を示した図である。
【図6】図1に示した開閉タイミングシフト装置等の詳細図である。
【図7】開閉タイミングシフト装置が作動されるのに伴って吸気弁の開閉タイミングがシフトする様子を示した図である。
【図8】第一の実施形態の変形例の図2と同様の図である。
【図9】第一の実施形態のノッキング回避制御方法を示したフローチャートである。
【図10】第一の実施形態のノッキング回避制御方法を示したフローチャートである。
【図11】1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNと吸気弁2のバルブリフト量最大値LFTMaxと吸気管内の圧力PMとの関係を示した図である。
【図12】1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNと作用角VAと吸気管内の圧力PMとの関係を示した図である。
【図13】1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNと作用角VAと吸気弁2の開閉タイミングVTとの関係を示した図である。
【図14】1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNと機関回転数NEとの関係を示した図である。
【図15】実圧縮比εと吸気弁の閉弁タイミングとの関係を示した図である。
【図16】実圧縮比εが比較的小さいときにおける基本点火時期ABSEと1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNと機関回転数NEとの関係を示した図である。
【図17】実圧縮比εが比較的大きいときにおける基本点火時期ABSEと1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNと機関回転数NEとの関係を示した図である。
【図18】目標実圧縮比tεと、今回の最終点火時期AOPと基本点火時期ABSEとの差分の絶対値との関係を示した図である。
【図19】ステップ121において実行されるサブルーチンを示したフローチャートである。
【図20】ステップ123において実行されるサブルーチンを示したフローチャートである。
【図21】第一の実施形態における吸気弁2のバルブリフト量とクランク角度との関係を示した図である。
【図22】吸気弁の開弁タイミングを算出するためのサブルーチンを示したフローチャートである。
【図23】第二の実施形態における吸気弁2及び排気弁3のバルブリフト量とクランク角度との関係を示した図である。
【図24】第三の実施形態のノッキング回避制御方法を示したフローチャートである。
【図25】第三の実施形態における吸気弁2及び排気弁3のバルブリフト量とクランク角度との関係を示した図である。
【図26】スロットル弁56(図2)の開度を算出するためのサブルーチンを示したフローチャートである。
【図27】第四の実施形態における吸気弁2のバルブリフト量とクランク角度との関係を示した図である。
【図28】第五の実施形態における吸気弁2及び排気弁3のバルブリフト量とクランク角度との関係を示した図である。
【符号の説明】
1…内燃機関
2…吸気弁
3…排気弁
4,5…カム
6,7…カムシャフト
8…気筒内の燃焼室
9…バルブリフト量変更装置
11…開閉タイミングシフト装置
18…吸気管圧センサ
19…エアフローメータ
22…ノックセンサ
56,56’…スロットル弁
58…アイドルスピードコントロールバルブ
Claims (15)
- ノッキングが発生したときにノッキングを抑制するようにした内燃機関の制御装置において、機関吸気通路内にスロットル弁が配置され、ノッキングが発生したときに、可変動弁機構によって吸気弁の開口面積を減少させ、ノッキングが更に継続する場合に、可変動弁機構によって吸気弁の開口面積を更に減少させると共にスロットル弁開度を増加させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
- ノッキングが発生したときにノッキングを抑制するようにした内燃機関の制御装置において、吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の作用角を変更するための可変動弁機構を設けると共に機関吸気通路内にスロットル弁を配置し、ノッキングが発生したときに、吸気弁の作用角を減少させると共にスロットル弁開度を増加させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
- ノッキングが発生したときに、吸気弁の閉弁時期を進角させると共にスロットル弁開度を増加させることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
- ノッキングが発生したときに、吸気弁の開弁時期を遅角させると共にスロットル弁開度を増加させることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
- ノッキングが発生したときに、吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間を減少させると共にスロットル弁開度を増加させることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
- ノッキングが発生したときにノッキングを抑制するようにした内燃機関の制御装置において、吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の作用角を変更するための可変動弁機構を設けると共に機関吸気通路内にアイドルスピードコントロールバルブを配置し、ノッキングが発生したときに、吸気弁の作用角を減少させると共にアイドルスピードコントロールバルブ開度を増加させ、吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間を減少させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
- ノッキングが発生したときに、吸気弁の閉弁時期を進角させると共にアイドルスピードコントロールバルブ開度を増加させることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の制御装置。
- ノッキングが発生したときに、吸気弁の開弁時期を遅角させると共にアイドルスピードコントロールバルブ開度を増加させることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の制御装置。
- ノッキングが発生したときにノッキングを抑制するようにした内燃機関の制御装置において、ノッキングが発生したときに、可変動弁機構によって吸気弁の閉弁時期を進角させると共に吸入空気量の減少に伴うトルク変動を抑制するために吸気弁の開口面積を増加させ、ノッキングが発生したときの吸気弁の前記開口面積は、吸気弁の開弁時期と、進角後の吸気弁の閉弁時期と、要求吸入空気量とに基づき決定されることを特徴とする内燃機関の制御装置。
- 前記要求吸入空気量は、機関回転数と、吸気管圧力と、吸気弁の開弁時期と、進角前の吸気弁の閉弁時期と、増加前の吸気弁の開口面積とに基づき決定されることを特徴とする請求項9に記載の内燃機関の制御装置。
- ノッキングが発生したときにノッキングを抑制するようにした内燃機関の制御装置において、ノッキングが発生したときに、可変動弁機構によって吸気弁の開弁時期を遅角させると共に吸入空気量の減少に伴うトルク変動を抑制するために吸気弁の開口面積を増加させ、ノッキングが発生したときの吸気弁の前記開口面積は、遅角後の吸気弁の開弁時期と、吸気弁の閉弁時期と、要求吸入空気量とに基づき決定されることを特徴とする内燃機関の制御装置。
- 前記要求吸入空気量は、機関回転数と、吸気管圧力と、遅角前の吸気弁の開弁時期と、吸気弁の閉弁時期と、増加前の吸気弁の開口面積とに基づき決定されることを特徴とする請求項11に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記要求吸入空気量が実現されるように、スロットル弁開度を決定することを特徴とする請求項9から12のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
- ノッキングが発生したときにノッキングを抑制するようにした内燃機関の制御装置において、機関吸気通路内にアイドルスピードコントロールバルブが配置され、ノッキングが発生したときに、可変動弁機構によって吸気弁の開口面積を減少させ、ノッキングが更に継続する場合に、可変動弁機構によって吸気弁の開口面積を更に減少させると共に吸入空気量の減少に伴うトルク変動を抑制するためにアイドルスピードコントロールバルブ開度を増加させ、ノッキングが発生したときに減少させた吸気弁の開口面積に対して、機関回転数と、吸気管圧力と、吸気弁の開弁時期と、吸気弁の閉弁時期と、減少前の吸気弁の開口面積に基づき決定された要求吸入空気量が実現されるように、アイドルスピードコントロールバルブ開度が決定されることを特徴とする内燃機関の制御装置。
- ノッキングが発生したときにノッキングを抑制するようにした内燃機関の制御装置において、吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の作用角を変更するための可変動弁機構を設けると共に機関吸気通路内にアイドルスピードコントロールバルブを配置し、ノッキングが発生したときに、吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の作用角を変更すると共にトルク変動を抑制するためにアイドルスピードコントロールバルブ開度を変更し、ノッキングが発生したときに変更した吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の作用角に対して、機関回転数と、吸気管圧力と、変更前の吸気弁及び排気弁の作用角とに基づき決定された要求吸入空気量が実現されるように、アイドルスピードコントロールバルブ開度が決定されることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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