JP4050534B2 - レーザ加工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコンウェハ等の半導体基板の切断に使用されるレーザ加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造工程において、シリコンウェハ等の半導体基板を格子状に切断して半導体チップを得る方法としては、ダイヤモンドポイントツール等により半導体基板の表面に格子状にスクライブラインを設け、このスクライブラインに沿うよう半導体基板の裏面にナイフエッジを押し当てて、半導体基板を割って切断する(ブレーキング)という方法が知られている。
【0003】
この半導体基板のブレーキングにおいては、一方向のスクライブラインに沿って半導体基板を短冊状に切断した後に、短冊状に切断された半導体基板を他方向のスクライブラインに沿って同時に切断するのが一般的である。
【0004】
なお、チッピングやクラッキングの発生を抑えて、高い精度で半導体基板をブレーキングにより切断するためには、ナイフエッジの押し当て力を必要最小限度にとどめる等の極めてシビアな条件出しが必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一方向のスクライブラインに沿って半導体基板を短冊状に切断する場合に比べ、短冊状に切断された半導体基板を他方向のスクライブラインに沿って同時に切断する場合のほうが大きな切断力を要するため、ブレーキングによる高い精度での半導体基板の切断を実現するためには、上述した極めてシビアな条件出しをスクライブラインの方向が変わるたびに行わなければならない。
【0006】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、半導体基板を切断するための切断力を一定とし得る切断予定部を半導体基板に形成することのできるレーザ加工方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るレーザ加工方法は、半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することにより、半導体基板の内部に多光子吸収による改質領域を形成し、当該改質領域でもって第1の方向に第1の切断予定部を形成する工程と、半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することにより、半導体基板の内部に多光子吸収による改質領域を形成し、当該改質領域でもって第1の方向と交差する第2の方向に第2の切断予定部を形成する工程とを備え、第1の切断予定部に沿って半導体基板を切断するための第1の切断力と、第2の切断予定部に沿って半導体基板を切断するための第2の切断力とが同等となるよう、第1の切断予定部における改質領域の形成状態と第2の切断予定部における改質領域の形成状態とを互いに異ならせることを特徴とする。
【0008】
このレーザ加工方法によれば、半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射し、半導体基板の内部に多光子吸収という現象を発生させて改質領域を形成し、この改質領域でもって、互いに交差する第1の方向と第2の方向とにそれぞれ第1の切断予定部と第2の切断予定部とを形成している。半導体基板の内部に改質領域が形成されると、改質領域を起点として半導体基板の厚さ方向に割れが発生するため、比較的小さな切断力により、切断予定部に沿って半導体基板を割って切断することができる。そして、この切断力の大きさは、切断予定部における改質領域の形成状態で変化する。したがって、第1の切断予定部における改質領域の形成状態と第2の切断予定部における改質領域の形成状態とを異ならせることによって、第1の切断予定部に沿って半導体基板を切断するための第1の切断力と、第2の切断予定部に沿って半導体基板を切断するための第2の切断力とが同等となるよう制御することが可能となる。すなわち、半導体基板を切断するための切断力を一定とし得る切断予定部を半導体基板に形成することができる。
【0009】
なお、切断力とは、例えば、半導体基板の切断予定部に沿って半導体基板に曲げ応力やせん断応力を生じさせたり、半導体基板に温度差を与えることにより熱応力を発生させたりして、半導体基板を切断するのに要する力のことである。また、集光点とは、レーザ光が集光した箇所のことである。そして、切断予定部は、改質領域が連続的に形成されることで形成される場合もあるし、改質領域が断続的に形成されることで形成される場合もある。
【0010】
上述した切断予定部における改質領域の形成状態としては、例えば、以下に示すような改質領域の形成密度、改質領域の大きさ、及び半導体基板の表面から改質領域までの距離がある。
【0011】
すなわち、上記レーザ加工方法においては、第1の切断予定部における改質領域の形成状態と第2の切断予定部における改質領域の形成状態とを同等にすると、第1の切断力に比べ第2の切断力のほうが大きくなる場合には、第1の切断予定部における改質領域の形成密度に比べ、第2の切断予定部における改質領域の形成密度を高くすることが好ましい。
【0012】
これは、半導体基板の内部では、改質領域を起点として半導体基板の厚さ方向に割れが発生するため、切断予定部における改質領域の形成密度を高くすれば、当該切断予定部に沿って半導体基板を切断するための切断力を小さくすることができるからである。なお、切断予定部における改質領域の形成密度とは、切断予定部において半導体基板に対し改質領域が占める割合を意味する。
【0013】
また、上記レーザ加工方法においては、第1の切断予定部における改質領域の形成状態と第2の切断予定部における改質領域の形成状態とを同等にすると、第1の切断力に比べ第2の切断力のほうが大きくなる場合には、第1の切断予定部における改質領域の大きさに比べ、第2の切断予定部における改質領域の大きさを大きくすることが好ましい。
【0014】
これは、半導体基板の内部では、改質領域を起点として半導体基板の厚さ方向に割れが発生するため、切断予定部における改質領域の大きさを大きくすれば、当該切断予定部に沿って半導体基板を切断するための切断力を小さくすることができるからである。なお、改質領域の大きさとは、主に半導体基板の厚さ方向における改質領域の長さの意味である。
【0015】
さらに、上記レーザ加工方法においては、第1の切断力及び第2の切断力は、半導体基板に曲げ応力を生じさせるものであって、第1の切断予定部における改質領域の形成状態と第2の切断予定部における改質領域の形成状態とを同等にすると、第1の切断力に比べ第2の切断力のほうが大きくなる場合には、第1の切断力による曲げ応力によって引っ張られる側の半導体基板の表面から第1の切断予定部における改質領域までの距離に比べ、第2の切断力による曲げ応力によって引っ張られる側の半導体基板の表面から第2の切断予定部における改質領域までの距離を小さくすることが好ましい。
【0016】
これは、半導体基板に曲げ応力が生じる場合、この曲げ応力によって引っ張られる側の半導体基板の表面に改質領域が近いほど(すなわち、当該表面から改質領域までの距離が小さいほど)、改質領域にはより大きな引張応力が作用することとなるため、曲げ応力を生じさせる切断力を小さくすることができるからである。
【0017】
なお、上記レーザ加工方法においては、半導体基板にレーザ光を照射する条件を、レーザ光の集光点におけるピークパワー密度が1×108(W/cm2)以上で且つパルス幅が1μs以下とすることにより、半導体基板の内部に溶融処理領域を含む改質領域を形成することできる。すなわち、半導体基板の内部が多光子吸収によって局所的に加熱され、この加熱により半導体基板の内部のみに溶融処理領域が形成される。この溶融処理領域は上述した改質領域の一例である。
【0018】
また、本発明に係るレーザ加工方法は、半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することにより、半導体基板の内部に改質領域を形成し、当該改質領域でもって第1の方向に第1の切断予定部を形成する工程と、半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することにより、半導体基板の内部に改質領域を形成し、当該改質領域でもって第1の方向と交差する第2の方向に第2の切断予定部を形成する工程とを備え、第1の切断予定部における改質領域の形成状態と第2の切断予定部における改質領域の形成状態とを互いに異ならせることを特徴とする。そして、この改質領域は、溶融処理した領域である場合もある。
【0019】
このレーザ加工方法によれば、半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射し半導体基板の内部に改質領域を形成し、この改質領域でもって、互いに交差する第1の方向と第2の方向とにそれぞれ第1の切断予定部と第2の切断予定部とを形成している。そこで、第1の切断予定部における改質領域の形成状態と第2の切断予定部における改質領域の形成状態とを異ならせることによって、例えば、第1の切断予定部に沿って半導体基板を切断するための第1の切断力と、第2の切断予定部に沿って半導体基板を切断するための第2の切断力とが同等となるようにする等、種々の制御が可能となる。ただし、改質領域の形成は、多光子吸収が原因となる場合もあるし、他が原因となる場合もある。
【0020】
すなわち、上記レーザ加工方法においては、第1の切断予定部に沿って半導体基板を切断するための第1の切断力と、第2の切断予定部に沿って半導体基板を切断するための第2の切断力とが同等となるよう、第1の切断予定部における改質領域の形成状態と第2の切断予定部における改質領域の形成状態とを互いに異ならせることができる。
【0021】
また、上記レーザ加工方法においては、第1の切断予定部における改質領域の形成密度と第2の切断予定部における改質領域の形成密度とが異なる場合がある。
【0022】
さらに、上記レーザ加工方法においては、第1の切断予定部における改質領域の大きさと第2の切断予定部における改質領域の大きさとが異なる場合がある。
【0023】
そして、本発明に係るレーザ加工方法においては、第2の切断予定部は、第1の切断予定部に沿って半導体基板を切断した後に、切断された半導体基板を同時に切断するためのものであることが好ましい。切断されていない半導体基板を切断する場合に比べ、切断されている半導体基板を同時に切断する場合のほうが大きな切断力を要するからである。
【0024】
また、本発明に係るレーザ加工方法においては、半導体基板には、オリエンテーションフラットが形成されており、第1の方向はオリエンテーションフラットの長手方向に平行であり、第2の方向はオリエンテーションフラットの長手方向に垂直であることが好ましい。オリエンテーションフラットの長手方向に平行に切断する場合に比べ、オリエンテーションフラットの長手方向に垂直に切断する場合のほうが大きな切断力を要するからである。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。本実施形態に係るレーザ加工方法では、半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射し、半導体基板の内部に多光子吸収による改質領域を形成することで切断予定部を形成する。そこで、このレーザ加工方法、特に多光子吸収について最初に説明する。
【0026】
材料の吸収のバンドギャップEGよりも光子のエネルギーhνが小さいと光学的に透明となる。よって、材料に吸収が生じる条件はhν>EGである。しかし、光学的に透明でも、レーザ光の強度を非常に大きくするとnhν>EGの条件(n=2,3,4,・・・)で材料に吸収が生じる。この現象を多光子吸収という。パルス波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光点のピークパワー密度(W/cm2)で決まり、例えばピークパワー密度が1×108(W/cm2)以上の条件で多光子吸収が生じる。ピークパワー密度は、(集光点におけるレーザ光の1パルス当たりのエネルギー)÷(レーザ光のビームスポット断面積×パルス幅)により求められる。また、連続波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光点の電界強度(W/cm2)で決まる。
【0027】
このような多光子吸収を利用する本実施形態に係るレーザ加工の原理について、図1〜図6を参照して説明する。図1はレーザ加工中の半導体基板1の平面図であり、図2は図1に示す半導体基板1のII−II線に沿った断面図であり、図3はレーザ加工後の半導体基板1の平面図であり、図4は図3に示す半導体基板1のIV−IV線に沿った断面図であり、図5は図3に示す半導体基板1のV−V線に沿った断面図であり、図6は切断された半導体基板1の平面図である。
【0028】
図1及び図2に示すように、半導体基板1の表面3には、半導体基板1を切断すべき所望の切断予定ライン5がある。切断予定ライン5は直線状に延びた仮想線である(半導体基板1に実際に線を引いて切断予定ライン5としてもよい)。本実施形態に係るレーザ加工は、多光子吸収が生じる条件で半導体基板1の内部に集光点Pを合わせてレーザ光Lを半導体基板1に照射して改質領域7を形成する。なお、集光点とはレーザ光Lが集光した箇所のことである。
【0029】
レーザ光Lを切断予定ライン5に沿って(すなわち矢印A方向に沿って)相対的に移動させることにより、集光点Pを切断予定ライン5に沿って移動させる。これにより、図3〜図5に示すように改質領域7が切断予定ライン5に沿って半導体基板1の内部にのみ形成され、この改質領域7でもって切断予定部9が形成される。本実施形態に係るレーザ加工方法は、半導体基板1がレーザ光Lを吸収することにより半導体基板1を発熱させて改質領域7を形成するのではない。半導体基板1にレーザ光Lを透過させ半導体基板1の内部に多光子吸収を発生させて改質領域7を形成している。よって、半導体基板1の表面3ではレーザ光Lがほとんど吸収されないので、半導体基板1の表面3が溶融することはない。
【0030】
半導体基板1の切断において、切断する箇所に起点があると半導体基板1はその起点から割れるので、図6に示すように比較的小さな力で半導体基板1を切断することができる。よって、半導体基板1の表面3に不必要な割れを発生させることなく半導体基板1の切断が可能となる。
【0031】
なお、切断予定部を起点とした半導体基板の切断には、次の2通りが考えられる。1つは、切断予定部形成後、半導体基板に人為的な力が印加されることにより、切断予定部を起点として半導体基板が割れ、半導体基板が切断される場合である。これは、例えば半導体基板の厚さが大きい場合の切断である。人為的な力が印加されるとは、例えば、半導体基板の切断予定部に沿って半導体基板に曲げ応力やせん断応力を加えたり、半導体基板に温度差を与えることにより熱応力を発生させたりすることである。他の1つは、切断予定部を形成することにより、切断予定部を起点として半導体基板の断面方向(厚さ方向)に向かって自然に割れ、結果的に半導体基板が切断される場合である。これは、例えば半導体基板の厚さが小さい場合には、1列の改質領域により切断予定部が形成されることで可能となり、半導体基板の厚さが大きい場合には、厚さ方向に複数列形成された改質領域により切断予定部が形成されることで可能となる。なお、この自然に割れる場合も、切断する箇所において、切断予定部が形成されていない部位に対応する部分の表面上にまで割れが先走ることがなく、切断予定部を形成した部位に対応する部分のみを割断することができるので、割断を制御よくすることができる。近年、シリコンウェハ等の半導体基板の厚さは薄くなる傾向にあるので、このような制御性のよい割断方法は大変有効である。
【0032】
さて、本実施形態において多光子吸収により形成される改質領域としては、次に説明する溶融処理領域がある。
【0033】
半導体基板の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×108(W/cm2)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でレーザ光を照射する。これにより半導体基板の内部は多光子吸収によって局所的に加熱される。この加熱により半導体基板の内部に溶融処理領域が形成される。溶融処理領域とは一旦溶融後再固化した領域や、まさに溶融状態の領域や、溶融状態から再固化する状態の領域であり、相変化した領域や結晶構造が変化した領域ということもできる。また、溶融処理領域とは単結晶構造、非晶質構造、多結晶構造において、ある構造が別の構造に変化した領域ということもできる。つまり、例えば、単結晶構造から非晶質構造に変化した領域、単結晶構造から多結晶構造に変化した領域、単結晶構造から非晶質構造及び多結晶構造を含む構造に変化した領域を意味する。半導体基板がシリコン単結晶構造の場合、溶融処理領域は例えば非晶質シリコン構造である。電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm2)である。パルス幅は例えば1ns〜200nsが好ましい。
【0034】
本発明者は、シリコンウェハの内部で溶融処理領域が形成されることを実験により確認した。実験条件は次の通りである。
【0035】
(A)半導体基板:シリコンウェハ(厚さ350μm、外径4インチ)
(B)レーザ
光源:半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ
波長:1064nm
レーザ光スポット断面積:3.14×10-8cm2
発振形態:Qスイッチパルス
繰り返し周波数:100kHz
パルス幅:30ns
出力:20μJ/パルス
レーザ光品質:TEM00
偏光特性:直線偏光
(C)集光用レンズ
倍率:50倍
N.A.:0.55
レーザ光波長に対する透過率:60パーセント
(D)半導体基板が載置される載置台の移動速度:100mm/秒
【0036】
図7は、上記条件でのレーザ加工により切断されたシリコンウェハの一部における断面の写真を表した図である。シリコンウェハ11の内部に溶融処理領域13が形成されている。なお、上記条件により形成された溶融処理領域13の厚さ方向の大きさは100μm程度である。
【0037】
溶融処理領域13が多光子吸収により形成されたことを説明する。図8は、レーザ光の波長とシリコン基板の内部の透過率との関係を示すグラフである。ただし、シリコン基板の表面側と裏面側それぞれの反射成分を除去し、内部のみの透過率を示している。シリコン基板の厚さtが50μm、100μm、200μm、500μm、1000μmの各々について上記関係を示した。
【0038】
例えば、Nd:YAGレーザの波長である1064nmにおいて、シリコン基板の厚さが500μm以下の場合、シリコン基板の内部ではレーザ光が80%以上透過することが分かる。図7に示すシリコンウェハ11の厚さは350μmであるので、多光子吸収による溶融処理領域13はシリコンウェハの中心付近、つまり表面から175μmの部分に形成される。この場合の透過率は、厚さ200μmのシリコンウェハを参考にすると、90%以上なので、レーザ光がシリコンウェハ11の内部で吸収されるのは僅かであり、ほとんどが透過する。このことは、シリコンウェハ11の内部でレーザ光が吸収されて、溶融処理領域13がシリコンウェハ11の内部に形成(つまりレーザ光による通常の加熱で溶融処理領域が形成)されたものではなく、溶融処理領域13が多光子吸収により形成されたことを意味する。多光子吸収による溶融処理領域の形成は、例えば、溶接学会全国大会講演概要第66集(2000年4月)の第72頁〜第73頁の「ピコ秒パルスレーザによるシリコンの加工特性評価」に記載されている。
【0039】
なお、シリコンウェハは、溶融処理領域でもって形成される切断予定部を起点として断面方向に向かって割れを発生させ、その割れがシリコンウェハの表面と裏面とに到達することにより、結果的に切断される。シリコンウェハの表面と裏面に到達するこの割れは自然に成長する場合もあるし、シリコンウェハに力が印加されることにより成長する場合もある。なお、切断予定部からシリコンウェハの表面と裏面とに割れが自然に成長する場合には、切断予定部を形成する溶融処理領域が溶融している状態から割れが成長する場合と、切断予定部を形成する溶融処理領域が溶融している状態から再固化する際に割れが成長する場合とのいずれもある。ただし、どちらの場合も溶融処理領域はシリコンウェハの内部のみに形成され、切断後の切断面には、図7のように内部にのみ溶融処理領域が形成されている。半導体基板の内部に溶融処理領域でもって切断予定部を形成すると、割断時、切断予定部ラインから外れた不必要な割れが生じにくいので、割断制御が容易となる。
【0040】
ここで、切断予定部における溶融処理領域の形成状態と、当該切断予定部に沿って半導体基板を切断するための切断力(以下「切断予定部に沿った切断力」という)との関係について説明する。
【0041】
切断予定部における溶融処理領域の形成状態としては、例えば、以下に示すような溶融処理領域の形成密度、溶融処理領域の大きさ、及び半導体基板の表面から溶融処理領域までの距離がある。ここでは、溶融処理領域を形成するために使用するレーザ光をパルスレーザ光として説明する。また、1パルスのレーザ光により形成される溶融処理領域を特に「溶融処理スポット」というものとする。なお、溶融処理領域は改質領域の一例であるから、以下の説明が改質領域についても当てはまるのは勿論である。
【0042】
溶融処理領域の形成密度と切断力との関係について、図9及び図10を参照して説明する。図9は溶融処理スポット15が断続的に形成されている切断予定部9を示す図であり、図10は溶融処理スポット15が連続的に形成されている切断予定部9を示す図である。
【0043】
半導体基板1の内部では、各溶融処理スポット15を起点として半導体基板1の厚さ方向に割れが発生するため、図9に示すように溶融処理スポット15が断続的に形成されている場合に比べ、図10に示すように溶融処理スポット15が連続的に形成されている場合のほうが、切断予定部9に沿った切断力が小さくなる。したがって、切断予定部9における溶融処理領域13の形成密度を高くすれば、当該切断予定部9に沿った切断力を小さくすることができる。
【0044】
この切断予定部9における溶融処理領域13の形成密度は、例えば、レーザ光の繰り返し周波数f(Hz)、及び半導体基板1に対するレーザ光の集光点の移動速度v(mm/sec)のうちの少なくとも1つを調節することによって制御することができる。切断予定部9における溶融処理領域13の形成密度は、切断予定部9の単位長さ当たりに形成される溶融処理スポットの数として捉えることができ、当該溶融処理スポットの数をnとすると「n=f/v」と表すことができるからである。したがって、溶融処理領域13の形成密度を高くするためには、レーザ光の繰り返し周波数を高くしたり、半導体基板1に対するレーザ光の集光点の移動速度を遅くしたりすればよい。
【0045】
溶融処理領域の大きさと切断力との関係について、図9を参照して説明する。
【0046】
半導体基板1の内部では、各溶融処理スポット15を起点として半導体基板1の厚さ方向に割れが発生するが、図9に示す溶融処理スポット15を大きくすると、溶融処理スポット15から半導体基板1の表面3或いは裏面17までの割れが走る距離が小さくなるため、切断予定部9に沿った切断力が小さくなる。したがって、切断予定部9における溶融処理領域13の大きさを大きくすれば、当該切断予定部9に沿った切断力を小さくすることができる。
【0047】
この切断予定部9における溶融処理領域13の大きさは、例えば、レーザ光のパワー(すなわち、レーザ光の1パルス当たりのエネルギー)を調節することによって制御することができる。図11は所定のパワーのレーザ光Lが内部に集光されている半導体基板1の断面図であり、図12は図11に示すレーザ光Lの照射によって形成された溶融処理スポット15を含む半導体基板1の断面図である。図11に示す領域19は、レーザ光Lの照射によって多光子吸収が起こる閾値以上の電界強度となった領域であり、溶融処理スポット15の大きさは、領域19の大きさに依存する。これに対し、図13は図11の場合より大きいパワーのレーザ光Lが内部に集光されている半導体基板1の断面図であり、図14は図13に示すレーザ光Lの照射によって形成された溶融処理スポット15を含む半導体基板1の断面図である。レーザ光Lのパワーが大きくなったことにより、図13に示す領域19の大きさが図11に示す領域19の大きさよりも大きくなっており、これにより、図14に示す溶融処理スポット15の大きさも図12に示す溶融処理スポット15の大きさよりも大きくなっている。したがって、溶融処理領域13の大きさを大きくするためには、レーザ光のパワーを大きくすればよい。
【0048】
半導体基板の表面から溶融処理領域までの距離と切断力との関係について、図15を参照して説明する。図15は、半導体基板1の裏面17に切断力Fが作用している状態を模式的に示す図である。
【0049】
図15に示すように、半導体基板1の裏面17から表面3に向かって裏面17に切断力Fが作用すると、半導体基板1に曲げ応力が作用する。この切断力Fにより半導体基板1の表面3が引っ張られる側の面となるが、表面3からの距離が大きい溶融処理スポット15aに比べ、表面3からの距離が小さい溶融処理スポット15bのほうが、大きな引張応力が作用することとなる。したがって、半導体基板1に曲げ応力を生じさせる切断力Fが上記のように作用する場合には、半導体基板1の引っ張られる側の面である表面3から切断予定部9における改質領域15までの距離を小さくすれば、当該切断予定部9に沿った切断力Fを小さくすることができる。
【0050】
この半導体基板1の表面3から溶融処理領域13までの距離は、半導体基板1の内部におけるレーザ光の集光点の位置を調節することによって制御することができる。
【0051】
次に、上述したレーザ加工方法に使用されるレーザ加工装置について、図16を参照して説明する。図16はレーザ加工装置100の概略構成図である。
【0052】
レーザ加工装置100は、レーザ光Lを発生するレーザ光源101と、レーザ光Lのパワーや繰り返し周波数等を調節するためにレーザ光源101を制御するレーザ光源制御部102と、レーザ光Lの反射機能を有しかつレーザ光Lの光軸の向きを90°変えるように配置されたダイクロイックミラー103と、ダイクロイックミラー103で反射されたレーザ光Lを集光する集光用レンズ105と、集光用レンズ105で集光されたレーザ光Lが照射される半導体基板1が載置される載置台107と、載置台107を回転させるためのθステージ108と、載置台107をX軸方向に移動させるためのX軸ステージ109と、載置台107をX軸方向に直交するY軸方向に移動させるためのY軸ステージ111と、載置台107をX軸及びY軸方向に直交するZ軸方向に移動させるためのZ軸ステージ113と、これら4つのステージ108,109,111,113の移動を制御するステージ制御部115とを備える。
【0053】
なお、Z軸方向は半導体基板1の表面3と直交する方向なので、半導体基板1に入射するレーザ光Lの焦点深度の方向となる。よって、Z軸ステージ113をZ軸方向に移動させることにより、半導体基板1の表面3や或いは半導体基板1の内部の所望の位置にレーザ光Lの集光点Pを合わせることができる。また、この集光点PのX(Y)軸方向の移動は、半導体基板1をX(Y)軸ステージ109(111)によりX(Y)軸方向に移動させることにより行う。
【0054】
レーザ光源101はパルスレーザ光を発生するNd:YAGレーザである。レーザ光源101に用いることができるレーザとして、この他、Nd:YVO4レーザ、Nd:YLFレーザやチタンサファイアレーザがある。溶融処理領域を形成する場合には、Nd:YAGレーザ、Nd:YVO4レーザ、Nd:YLFレーザを用いるのが好適である。本実施形態では、半導体基板1の加工にパルスレーザ光を用いているが、多光子吸収を起こさせることができるなら連続波レーザ光でもよい。
【0055】
レーザ加工装置100はさらに、載置台107に載置された半導体基板1を可視光線により照明するために可視光線を発生する観察用光源117と、ダイクロイックミラー103及び集光用レンズ105と同じ光軸上に配置された可視光用のビームスプリッタ119とを備える。ビームスプリッタ119と集光用レンズ105との間にダイクロイックミラー103が配置されている。ビームスプリッタ119は、可視光線の約半分を反射し残りの半分を透過する機能を有しかつ可視光線の光軸の向きを90°変えるように配置されている。観察用光源117から発生した可視光線はビームスプリッタ119で約半分が反射され、この反射された可視光線がダイクロイックミラー103及び集光用レンズ105を透過し、半導体基板1の切断予定ライン5等を含む表面3を照明する。
【0056】
レーザ加工装置100はさらに、ビームスプリッタ119、ダイクロイックミラー103及び集光用レンズ105と同じ光軸上に配置された撮像素子121及び結像レンズ123を備える。撮像素子121としては例えばCCDカメラがある。切断予定ライン5等を含む表面3を照明した可視光線の反射光は、集光用レンズ105、ダイクロイックミラー103、ビームスプリッタ119を透過し、結像レンズ123で結像されて撮像素子121で撮像され、撮像データとなる。
【0057】
レーザ加工装置100はさらに、撮像素子121から出力された撮像データが入力される撮像データ処理部125と、レーザ加工装置100全体を制御する全体制御部127と、モニタ129とを備える。撮像データ処理部125は、撮像データを基にして観察用光源117で発生した可視光の焦点を表面3上に合わせるための焦点データを演算する。この焦点データを基にしてステージ制御部115がZ軸ステージ113を移動制御することにより、可視光の焦点が表面3に合うようにする。よって、撮像データ処理部125はオートフォーカスユニットとして機能する。また、撮像データ処理部125は、撮像データを基にして表面3の拡大画像等の画像データを演算する。この画像データは全体制御部127に送られ、全体制御部で各種処理がなされ、モニタ129に送られる。これにより、モニタ129に拡大画像等が表示される。
【0058】
全体制御部127には、ステージ制御部115からのデータ、撮像データ処理部125からの画像データ等が入力し、これらのデータも基にしてレーザ光源制御部102、観察用光源117及びステージ制御部115を制御することにより、レーザ加工装置100全体を制御する。よって、全体制御部127はコンピュータユニットとして機能する。
【0059】
以下、上記レーザ加工装置100を用いた場合の本実施形態に係るレーザ加工方法について説明する。
【0060】
本実施形態に係るレーザ加工方法は、半導体基板1の内部に集光点を合わせて、集光点におけるピークパワー密度が1×108(W/cm2)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でレーザ光を照射し、半導体基板1の内部に溶融処理領域を形成することによって、第1の方向及び第2の方向それぞれに切断予定部を複数形成する。
【0061】
ここで、半導体基板1は、図17に示すように、オリエンテーションフラット(以下「OF」という)21を有するシリコンウェハ(厚さ625μm、外径6インチ)であり、表面3を(100)面とし、OF21に平行な面及びOF21に垂直な面を(110)面、すなわち劈開面とするものである。
【0062】
また、本実施形態では、第1の方向はOF21の長手方向に平行な方向であり、第2の方向はOF21の長手方向に垂直な方向である。さらに、第1の方向に形成される切断予定部(以下「平行切断予定部」という)は、2mm間隔で複数形成され、ブレーキングの際に半導体基板1を最初に切断するためのものであり、第2の方向に形成される切断予定部(以下「垂直切断予定部」という)は、2mm間隔で複数形成され、ブレーキングの際に平行切断予定部に沿って切断された半導体基板1を同時に切断するためのものである。
【0063】
そして、本実施形態に係るレーザ加工方法は、平行切断予定部に沿った切断力と、垂直切断予定部に沿った切断力とが同等となるよう、平行切断予定部における溶融処理領域の形成密度に比べ、垂直切断予定部における溶融処理領域の形成密度を高くする。
【0064】
これは、OF21の長手方向に平行に切断する場合に比べ、OF21の長手方向に垂直に切断する場合のほうが大きな切断力を要すると共に、切断されていない半導体基板1を切断する場合に比べ、切断されている半導体基板1を同時に切断する場合のほうが大きな切断力を要するからである。すなわち、平行切断予定部における溶融処理領域の形成密度と垂直切断予定部における溶融処理領域の形成密度を同等にすると、平行切断予定部に沿った切断力に比べ、垂直切断予定部に沿った切断力のほうが大きくなるからである。切断予定部における溶融処理領域の形成密度を高くすると、当該切断予定部に沿った切断力が小さくなることは、先に説明した通りである。
【0065】
本実施形態では、レーザ光としてパルスレーザ光を使用するため、レーザ光の繰り返し周波数を高くすることで、平行切断予定部における溶融処理領域の形成密度に比べ垂直切断予定部における溶融処理領域の形成密度を高くし、平行切断予定部に沿った切断力と垂直切断予定部に沿った切断力とが同等となるようにする。平行切断予定部を形成するためのレーザ光の繰り返し周波数と、垂直切断予定部を形成するためのレーザ光の繰り返し周波数とは、予め諸条件を考慮して決定される。
【0066】
本実施形態に係るレーザ加工方法の具体例について、図16及び図18を参照して説明する。図18は、本実施形態に係るレーザ加工方法を説明するためのフローチャートである。
【0067】
まず、半導体基板1の光吸収特性を図示しない分光光度計等により測定する。この測定結果に基づいて、半導体基板1に対して透明な波長又は吸収の少ない波長のレーザ光Lを発生するレーザ光源101を選定する(S101)。
【0068】
そして、半導体基板1の厚さを測定し、厚さの測定結果及び半導体基板1の屈折率に基づいて半導体基板1のZ軸方向の移動量を決定すると共に、上述した平行切断予定部を形成するためのレーザ光の繰り返し周波数及び垂直切断予定部を形成するためのレーザ光の繰り返し周波数を決定する(S103)。なお、半導体基板1のZ軸方向の移動量は、半導体基板1に対して透明な波長又は吸収の少ない波長のレーザ光Lの集光点Pを半導体基板1の内部に位置させるために、半導体基板1の表面3に位置するレーザ光Lの集光点Pを基準とした半導体基板1のZ軸方向の移動量である。ステップS103にて決定された移動量データ及び繰り返し周波数データは全体制御部127に入力される。
【0069】
その後、半導体基板1をレーザ加工装置100の載置台107上に載置し、観察用光源117から可視光を発生させて半導体基板1を照明する(S105)。照明された半導体基板1の表面3を撮像素子121により撮像する。撮像素子121により撮像された撮像データは撮像データ処理部125に送られる。この撮像データに基づいて撮像データ処理部125は観察用光源117の可視光の焦点が表面3に位置するような焦点データを演算する(S107)。
【0070】
この焦点データはステージ制御部115に送られる。ステージ制御部115は、この焦点データを基にしてZ軸ステージ113をZ軸方向の移動させる(S109)。これにより、観察用光源117の可視光の焦点が半導体基板1の表面3に位置する。なお、撮像データ処理部125は、撮像データに基づいて半導体基板1の表面3の拡大画像データを演算する。この拡大画像データは全体制御部127を介してモニタ129に送られ、これによりモニタ129に半導体基板1の表面3の拡大画像が表示される。
【0071】
続いて、半導体基板1のOF21の長手方向に平行な方向がYステージ111のストローク方向に一致するよう、θステージ108により半導体基板1を回転させる(S111)。そして、ステップS103にて決定され全体制御部127に予め入力された移動量データが、ステージ制御部115に送られる。ステージ制御部115はこの移動量データに基づいて、レーザ光Lの集光点Pが半導体基板1の内部となる位置に、Z軸ステージ113により半導体基板1をZ軸方向に移動させる(S113)。
【0072】
その後、ステップS103にて決定され全体制御部127に予め入力された、平行切断予定部を形成するためのレーザ光の繰り返し周波数が、レーザ光源制御部102に送られる。レーザ光源制御部102はこの繰り返し周波数データに基づいて、レーザ光源101からレーザ光Lを発生させて、レーザ光Lを半導体基板1に照射する。レーザ光Lの集光点Pは半導体基板1の内部に位置しているので、溶融処理領域は半導体基板1の内部にのみ形成される。そして、X軸ステージ109やY軸ステージ111により半導体基板1を移動させて、半導体基板1の内部に平行切断予定部を2mm間隔で複数形成する(S115)。
【0073】
続いて、半導体基板1のOF21の長手方向に垂直な方向がYステージ111のストローク方向に一致するよう、θステージ108により半導体基板1を回転させる(S117)。そして、ステップS103にて決定され全体制御部127に予め入力された、垂直切断予定部を形成するためのレーザ光の繰り返し周波数が、レーザ光源制御部102に送られる。レーザ光源制御部102はこの繰り返し周波数データに基づいて、レーザ光源101からレーザ光Lを発生させて、レーザ光Lを半導体基板1に照射する。レーザ光Lの集光点Pは半導体基板1の内部に位置しているので、溶融処理領域は半導体基板1の内部にのみ形成される。そして、X軸ステージ109やY軸ステージ111により半導体基板1を移動させて、半導体基板1の内部に垂直切断予定部を2mm間隔で複数形成する(S119)。
【0074】
このようにして、図17に示す半導体基板1の内部には、図19に示すように平行切断予定部9a及び垂直切断予定部9bが格子状に形成される。そして、図20及び図21に示すように、図21に示す垂直切断予定部9bにおける溶融処理スポット15の形成密度は、図20に示す平行切断予定部9aにおける溶融処理スポット15の形成密度に比べ高くなっている。これにより、溶融処理領域の形成密度を同等とした場合に大きな切断力を要することとなる垂直切断予定部9bに沿った切断力が小さくなり、平行切断予定部9aに沿った切断力と垂直切断予定部9bに沿った切断力とが同等となる。
【0075】
したがって、この半導体基板1のブレーキングの際には、半導体基板1の裏面17にナイフエッジを押し当てることで、各平行切断予定部9aに沿って半導体基板1を短冊状に切断していった後に、短冊状に切断された半導体基板1を各垂直切断予定部9bに沿って同時に切断していくが、平行切断予定部9aに沿った切断力と垂直切断予定部9bに沿った切断力とが同等であるため、切断予定部の方向が変わっても、ナイフエッジの押し当て力を必要最小限度にとどめる等の極めてシビアな条件出しを改めて行う必要がなくなる。よって、ブレーキング条件を一定としたままで、チッピングやクラッキングの発生を抑えて高い精度で半導体基板1を切断し、高精度の切断面を有する半導体チップを得ることができる。
【0076】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことはいうまでもない。
【0077】
上記実施形態は、半導体基板1の平行切断予定部9aと垂直切断予定部9bとにおける溶融処理領域の形成状態として、溶融処理領域の形成密度を異ならせた場合であったが、溶融処理領域の形成状態として、溶融処理領域の大きさや、半導体基板1の表面3から溶融処理領域までの距離を異ならせて、平行切断予定部9aに沿った切断力と垂直切断予定部9bに沿った切断力とが同等となるようにしてもよい。さらに、これらの形成状態を組み合わせて、平行切断予定部9aに沿った切断力と垂直切断予定部9bに沿った切断力とが同等となるようにしてもよい。
【0078】
また、上記実施形態は、半導体基板1から正方形(1辺が2mm)の半導体チップを切り出す場合であったが、例えば、長方形の半導体チップを切り出すような場合にも、当該長方形の長辺方向と短辺方向とでは半導体基板を切断するための切断力が異なるので、そのような場合にも本発明は極めて有効である。
【0079】
さらに、本発明においては、第1の方向に形成する切断予定部では上述してきたような1点スポットレーザ加工(レーザ光の集光点を厚さ方向に1点合わせる)により改質領域を1列に形成し、第1の方向と交差する第2の方向に形成する切断予定部では後述する多点スポットレーザ加工(レーザ光の集光点を厚さ方向に複数点合わせる)により改質領域を複数列に形成することで、改質領域の形成状態を互いに異ならせることも可能である。図22は多点スポットレーザ加工の第1の実施例を示す図であり、図23は多点スポットレーザ加工の第2の実施例を示す図である。
【0080】
図22に示すように、2点スポットレンズ131を用い、半導体基板1の厚さ方向に並ぶレーザ光Lの集光点P1及びP2を半導体基板1の内部に同時に合わせることで、半導体基板1の内部に改質領域7を2列形成し、この2列の改質領域7でもって切断予定部9を形成することができる。具体的な条件は次の通りである。
半導体基板:シリコンウェハ(厚さ300μm)
レーザ光源波長:1064nm
ビーム径:φ5mm
ビームプロファイル:TEM00
短焦点深さ位置:60μm
長焦点深さ位置:240μm
長焦点N.A.:0.6
短焦点N.A.:0.8
レンズ材質:BK7
【0081】
また、図23に示すように、半導体基板1の内部の表面3側に集光用レンズ105によりレーザ光L1の集光点P1を合わせると共に、半導体基板1の内部の裏面17側に他の集光用レンズ105によりレーザ光L2の集光点P2を合わせることで、半導体基板1の内部に改質領域7を2列形成し、この2列の改質領域7でもって切断予定部9を形成することもできる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るレーザ加工方法によれば、半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射し、半導体基板の内部に多光子吸収という現象を発生させて改質領域を形成し、この改質領域でもって、互いに交差する第1の方向と第2の方向とにそれぞれ第1の切断予定部と第2の切断予定部とを形成している。半導体基板の内部に改質領域が形成されると、改質領域を起点として半導体基板の厚さ方向に割れが発生するため、比較的小さな切断力により、切断予定部に沿って半導体基板を割って切断することができる。そして、この切断力の大きさは、切断予定部における改質領域の形成状態で変化する。したがって、第1の切断予定部における改質領域の形成状態と第2の切断予定部における改質領域の形成状態とを異ならせることによって、第1の切断予定部に沿って半導体基板を切断するための第1の切断力と、第2の切断予定部に沿って半導体基板を切断するための第2の切断力とが同等となるよう制御することが可能となる。すなわち、半導体基板を切断するための切断力を一定とし得る切断予定部を半導体基板に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るレーザ加工方法によるレーザ加工中の半導体基板の平面図である。
【図2】図1に示す半導体基板のII−II線に沿った断面図である。
【図3】本実施形態に係るレーザ加工方法によるレーザ加工後の半導体基板の平面図である。
【図4】図3に示す半導体基板のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】図3に示す半導体基板のV−V線に沿った断面図である。
【図6】本実施形態に係るレーザ加工方法により切断された半導体基板の平面図である。
【図7】本実施形態に係るレーザ加工方法により切断されたシリコンウェハの一部における断面の写真を表した図である。
【図8】本実施形態に係るレーザ加工方法におけるレーザ光の波長とシリコン基板の内部の透過率との関係を示すグラフである。
【図9】本実施形態に係るレーザ加工方法により溶融処理スポットが断続的に形成されている切断予定部を示す図である。
【図10】本実施形態に係るレーザ加工方法により溶融処理スポットが連続的に形成されている切断予定部を示す図である。
【図11】本実施形態に係るレーザ加工方法により所定のパワーのレーザ光が内部に集光されている半導体基板の断面図である。
【図12】図11に示すレーザ光の照射によって形成された溶融処理スポットを含む半導体基板の断面図である。
【図13】図11の場合より大きいパワーのレーザ光が内部に集光されている半導体基板の断面図である。
【図14】図13に示すレーザ光の照射によって形成された溶融処理スポットを含む半導体基板の断面図である。
【図15】本実施形態に係る半導体基板の裏面に切断力が作用している状態を模式的に示す図である。
【図16】本実施形態に係るレーザ加工装置の概略構成図である。
【図17】本実施形態に係る半導体基板の斜視図である。
【図18】本実施形態に係るレーザ加工方法を説明するためのフローチャートである。
【図19】図17に示す半導体基板のIXX−IXX線に沿った断面図である。
【図20】図19に示す半導体基板のXX−XX線に沿った断面図である。
【図21】図19に示す半導体基板のXXI−XXI線に沿った断面図である。
【図22】多点スポットレーザ加工の第1の実施例を示す図である。
【図23】多点スポットレーザ加工の第2の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、3…表面、5…切断予定ライン、7…改質領域、9…切断予定部、9a…平行切断予定部、9b…垂直切断予定部、11…シリコンウェハ、13…溶融処理領域、15…溶融処理スポット、17…裏面、19…領域、21…オリエンテーションフラット、100…レーザ加工装置、101…レーザ光源、105…集光用レンズ、108…θステージ、109…X軸ステージ、111…Y軸ステージ、113…Z軸ステージ、F…切断力、L、L1、L2…レーザ光、P、P1、P2…集光点。
Claims (11)
- 半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することにより、前記半導体基板の内部に多光子吸収による改質領域を形成し、当該改質領域でもって第1の方向に第1の切断予定部を形成する工程と、
半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することにより、前記半導体基板の内部に多光子吸収による改質領域を形成し、当該改質領域でもって前記第1の方向と交差する第2の方向に第2の切断予定部を形成する工程と、
を備え、
前記第1の切断予定部に沿って前記半導体基板を切断するための第1の切断力と、前記第2の切断予定部に沿って前記半導体基板を切断するための第2の切断力とが同等となるよう、前記第1の切断予定部における改質領域の形成状態と前記第2の切断予定部における改質領域の形成状態とを互いに異ならせる、
ことを特徴とするレーザ加工方法。 - 前記第1の切断予定部における改質領域の形成状態と前記第2の切断予定部における改質領域の形成状態とを同等にすると、前記第1の切断力に比べ前記第2の切断力のほうが大きくなる場合には、
前記第1の切断予定部における改質領域の形成密度に比べ、前記第2の切断予定部における改質領域の形成密度を高くする、
ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工方法。 - 前記第1の切断予定部における改質領域の形成状態と前記第2の切断予定部における改質領域の形成状態とを同等にすると、前記第1の切断力に比べ前記第2の切断力のほうが大きくなる場合には、
前記第1の切断予定部における改質領域の大きさに比べ、前記第2の切断予定部における改質領域の大きさを大きくする、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ加工方法。 - 前記第1の切断力及び前記第2の切断力は、前記半導体基板に曲げ応力を生じさせるものであって、
前記第1の切断予定部における改質領域の形成状態と前記第2の切断予定部における改質領域の形成状態とを同等にすると、前記第1の切断力に比べ前記第2の切断力のほうが大きくなる場合には、
前記第1の切断力による曲げ応力によって引っ張られる側の前記半導体基板の表面から前記第1の切断予定部における改質領域までの距離に比べ、前記第2の切断力による曲げ応力によって引っ張られる側の前記半導体基板の表面から前記第2の切断予定部における改質領域までの距離を小さくする、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ加工方法。 - 前記半導体基板にレーザ光を照射する条件を、レーザ光の集光点におけるピークパワー密度が1×108(W/cm2)以上で且つパルス幅が1μs以下とすることにより、前記半導体基板の内部に溶融処理領域を含む前記改質領域を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のレーザ加工方法。
- 半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することにより、前記半導体基板の内部に改質領域を形成し、当該改質領域でもって第1の方向に第1の切断予定部を形成する工程と、
半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することにより、前記半導体基板の内部に改質領域を形成し、当該改質領域でもって前記第1の方向と交差する第2の方向に第2の切断予定部を形成する工程と、
を備え、
前記第1の切断予定部に沿って前記半導体基板を切断するための第1の切断力と、前記第2の切断予定部に沿って前記半導体基板を切断するための第2の切断力とが同等となるよう、前記第1の切断予定部における改質領域の形成状態と前記第2の切断予定部における改質領域の形成状態とを互いに異ならせる、
ことを特徴とするレーザ加工方法。 - 前記第1の切断予定部における改質領域の形成密度と前記第2の切断予定部における改質領域の形成密度とが異なることを特徴とする請求項6に記載のレーザ加工方法。
- 前記第1の切断予定部における改質領域の大きさと前記第2の切断予定部における改質領域の大きさとが異なることを特徴とする請求項6に記載のレーザ加工方法。
- 前記改質領域は、溶融処理した領域であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載のレーザ加工方法。
- 前記半導体基板を前記第1の切断予定部に沿って切断する工程と、
前記第1の切断予定部に沿って切断された前記半導体基板を前記第2の切断予定部に沿って同時に切断する工程と、
を備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のレーザ加工方法。 - 前記半導体基板には、オリエンテーションフラットが形成されており、
前記第1の方向は前記オリエンテーションフラットの長手方向に平行であり、前記第2の方向は前記オリエンテーションフラットの長手方向に垂直である、
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のレーザ加工方法。
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