JP4048714B2 - Liquid crystal device and manufacturing method thereof, projection display device - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶装置とその製造方法に関し、特に、液晶プロジェクタの投射型ライトバルブ等に用いて好適な液晶装置における配向膜の構成とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶プロジェクタ等の投射型液晶表示装置には、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色に対応して液晶パネルを3枚使用する3板式のものと、1枚の液晶パネルと色生成手段とから構成される単板式のものがある。この投射型液晶表示装置の構成要素である液晶パネルは、例えば、アクティブマトリクス型液晶ライトバルブとその前後に配置される偏光板とから構成されている。図13は、この種の液晶ライトバルブの構成の一例を示す断面図である。
【0003】
液晶ライトバルブは、図13に示すように、ガラス基板、石英基板等の透明な2枚の基板間に液晶が封入されたものであり、一方の基板をなす薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下、TFTと略記する)アレイ基板10と、これに対向配置された他方の基板をなす対向基板20とを備えている。TFTアレイ基板10全体は、液晶装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素を有している。TFTアレイ基板10には、画素電極9aと当該画素電極9aを制御するための画素スイッチング用TFT30がマトリクス状に複数形成されており、画像信号を供給するデータ線6aがコンタクトホール5を通じて当該TFT30のソース領域1dに電気的に接続されている。また、TFT30のゲートに走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号を順次印加するように構成されている。画素電極9aは、コンタクトホール8を通じて画素スイッチング用TFT30のドレイン領域1eに電気的に接続されており、スイッチング素子である画素スイッチング用TFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号を所定のタイミングで書き込むようになっている。
【0004】
画素電極9aを介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号は、対向基板20に形成された対向電極21との間で一定期間保持されるが、通常、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極21との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70を付加している。ここでは、蓄積容量70を形成する方法として、容量形成用の配線である容量線3bが設けられている。また、画素電極9a上には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜16が設けられている。画素電極9aは、例えばITO(Indium Tin Oxide)膜等の透明導電性膜から形成されている。配向膜16は、ポリイミド膜等の有機膜から形成されるのが一般的である。
【0005】
他方、対向基板20には、その全面にわたって対向電極(共通電極)21が設けられており、その下側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が設けられている。対向電極21も画素電極9aと同様、例えばITO膜等の透明導電性膜から形成されている。また、配向膜22もTFTアレイ基板10側の配向膜16と同様、ポリイミド膜等の有機膜から形成されている。さらに対向基板20には、各画素の表示領域以外の領域に遮光膜23が設けられている。この遮光膜23は、対向基板20の側からの入射光が画素スイッチング用TFT30の半導体層1aのチャネル領域1a’、ソース領域1b、1d、ドレイン領域1c、1e等に侵入するのを防止するためのものである。さらに、遮光膜23は、コントラスト比の向上、色材の混色防止などの機能を有しており、いわゆるブラックマトリクスとも呼ばれている。
【0006】
各基板はこのような構成であり、画素電極9aと対向電極21とが対向するように配置されたTFTアレイ基板10と対向基板20とがそれぞれ基板の周縁部においてシール材を介して所定間隔で貼着され、このTFTアレイ基板10と対向基板20間とシール材により囲まれた空間に液晶が封入され、液晶層50が形成されている。液晶層50は、画素電極9aからの電界が印加されていない状態で配向膜の作用により所定の配向状態をとる。液晶プロジェクタでは、高いコントラスト比を実現するために垂直配向モードを採用する場合は、配向膜16、22は垂直配向状態をとる有機膜をラビング処理し、電界無印加状態で液晶分子は数度のプレチルト角を持った垂直配向状態となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、近年、液晶プロジェクタの高精細化、高輝度化、低価格化に伴う液晶ライトバルブの小型化に伴って、ライトバルブに入射させる光の強度が強くなってきている。そのためポリイミド膜等の有機垂直配向膜を使用した液晶ライトバルブでは、光や熱によって配向膜が劣化し、その結果、配向膜による液晶分子の配向規制力が低下して、液晶分子の配向状態が乱れ、コントラスト比が低下する等の表示不良が生じることがある。このような問題が生じる原因は、ポリイミド等の有機膜は400nmから450nm付近の可視光領域で若干の吸収があるため、この吸収に起因して配向膜が劣化し、図13の符号59で示した箇所のように配向膜の劣化した付近で液晶の配向異常が生じ、これが表示不良につながるからである。
【0008】
そこで、このような問題を解決するために、垂直配向膜を、ポリイミド等の有機膜でなく、液晶分子を配向させることが可能な所定の表面形状を有する、酸化シリコン(SiO)などの無機材料からなる無機斜方蒸着膜により構成することが提案されている。このようして形成された垂直配向膜は無機材料からなるため耐光性や耐熱性に優れ、液晶ライトバルブの耐久性を向上することができるという利点を有している。
ところが、無機斜方蒸着膜からなる垂直配向膜は、電極等を形成した基板を傾斜させた状態で回転させ、このとき回転速度を変更しながら蒸着を行う回転斜方蒸着法などを採用せざるを得ず、その結果、回転速度等の製造条件のコントロールが難しく、また、無機垂直配向膜形成用の装置も複雑なものを用いなければならず、配向膜の形成工程が複雑化するという問題点があった。
【0009】
そのため、基板を回転させることなく、基板をある角度で固定して一方向から無機材料を蒸着させ、基板に対して所定の角度で配列された柱状結晶を成長させる単純な斜方蒸着により目的とする配向膜が得られればよいが、ポリイミドなどの配向性高分子からなる有機垂直配向膜では、配向性高分子と液晶分子との分子相互作用によって液晶分子の配向状態を規制するのに対し、単純な斜方蒸着により形成した無機斜方蒸着膜からなる配向膜では、表面形状効果によってのみ液晶分子の配向状態を規制するため、角度や膜厚等の蒸着条件を最適化しても、配向性高分子からなる配向膜に比較して液晶分子の配向規制力が弱いという問題点があった。
そのため、図14に示すように無機斜方蒸着膜からなる配向膜60を形成した場合には、基板間(液晶セル内)に液晶を注入した直後には図14の(a)で示したように液晶層50内の液晶分子を所定の配向状態(初期配向状態)に規制することができるものの、時間の経過とともに、図14の(b)に示すように、紫外線硬化型樹脂接着剤等からなるシール材51の影響によりシール材近傍などから液晶分子の配向状態が乱れ始め、液晶分子の初期配向状態(図14の(a)で示す状態)、すなわち電圧無印加時における液晶分子の配向状態を維持できず、表示品質が悪化するという恐れがある。
【0010】
なお、以上の問題は、TFT素子に代表される3端子型素子やTFD(Thin-Film Diode)素子に代表される2端子型素子を用いるアクティブマトリクス型の液晶装置に限った問題ではなく、パッシブマトリクス型の液晶装置など、いかなる液晶装置においても生じる問題である。
【0011】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、回転斜方蒸着法のような複雑な配向膜形成方法を用いることなく、配向膜の耐久性を向上させ、配向膜異常による液晶の配向不良に起因する表示不良の発生を抑制し得る液晶装置、およびその製造方法、ならびにこの液晶装置を用いた表示品位の高い投射型表示装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の液晶装置は、互いに対向してシール材によって貼り合わされた一対の基板間に液晶層が挟持されてなり、上記一対の基板の液晶層側の表面に垂直配向膜がそれぞれ設けられ、これら垂直配向膜のうち少なくとも一方の垂直配向膜は、基板の少なくとも表示領域に形成された無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜と、該第1の垂直配向膜の液晶層側の表面で、シール材近傍の周辺部領域に形成された有機薄膜からなる第2の垂直配向膜とを有していることを特徴とする。
【0013】
本発明の液晶装置では、電圧無印加時は、液晶装置の少なくとも表示領域は上記無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜の表面形状効果により液晶分子の配向状態を規制でき、シール材近傍の周辺部領域は上記有機膜からなる第2の垂直配向膜の配向性高分子と液晶分子との分子相互作用によって液晶分子の配向状態を規制できる構造になっている。なお、本明細書において、「電圧無印加時」、「電圧印加時」とは、それぞれ「液晶層への印加電圧が液晶のしきい値電圧未満であるとき」、「液晶層への印加電圧が液晶のしきい値電圧以上であるとき」を意味している。
【0014】
すなわち、従来の液晶装置は、光や熱によって劣化し易い有機膜からなる垂直配向膜のみから液晶分子の配向状態を規制しており、あるいは、液晶分子の配向規制力が弱く、時間の経過とともにシール材近傍などから液晶分子の配向状態が乱れ易い単純な斜方蒸着法から形成した無機斜方蒸着膜からなる垂直配向膜のみから液晶分子の配向状態を規制していたのに対し、本発明の液晶装置では、強い光や熱が照射される少なくとも表示領域(実際に画像表示を行う有効表示領域)は、耐光性や耐熱性が優れた無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜により液晶分子の配向状態を規制し、液晶分子の配向規制力が乱れ易いシール材近傍の周辺部は、液晶分子の配向規制力が強く、しかも強い光や熱が照射されないならば非常に安定して配向状態を規制できる有機膜からなる第2の垂直配向膜により液晶分子の配向状態を規制している。この第2の垂直配向膜が形成されたシール材近傍の周辺部は、有効表示領域より外側の非表示領域(例えば額縁領域)にあるため殆ど光や熱は照射されないため、液晶分子の配向状態を安定して規制することができる。
【0015】
また、第1の垂直配向膜を構成する無機斜方蒸着膜は、基板をある角度で固定して一方向から無機材料を蒸着させ、基板に対して所定の角度で配列された柱状結晶を成長させる単純な斜方蒸着に形成できるものであるので、回転斜方蒸着法のような複雑な配向膜形成方法を用いなくても済み、垂直配向膜形成用の装置として複雑なものを用いなくても済み、また、垂直配向膜の形成工程が複雑化するといった問題を改善できる。
従って、本発明の液晶装置によれば、簡単な配向膜形成方法により、耐久性が向上した垂直配向膜が形成されており、配向膜異常による液晶の配向不良に起因する表示不良の発生を防止できる。
【0016】
本発明の液晶装置において、第1の垂直配向膜及び第2の垂直配向膜は、シール材の下側、あるいはさらにシール材の外側まで延在して設けられていてもよいが、第2の垂直配向膜は有効表示領域を狭めないようにするためと、光や熱により劣化しないために、できるだけ有効表示領域にはみ出ていないことが好ましく、具体的には、シール材からの距離が2mm以下の領域、好ましくは1mm以下、さらに好ましくは500μm以下の周辺領域に設けられていることが望ましい。
【0017】
また、本発明の液晶装置は、互いに対向してシール材によって貼り合わされた一対の基板間に液晶が挟持されてなり、該一対の基板のうちの一方の基板上に、マトリクス状に配置された複数の画素電極と、該複数の画素電極をそれぞれ駆動する複数のスイッチング手段と、該複数のスイッチング手段にそれぞれ接続された複数のデータ線および複数の走査線が備えられるとともに、該一対の基板のうちの他方の基板上には対向電極が備えられ、上記一対の基板の液晶層側の表面に垂直配向膜がそれぞれ設けられ、これら垂直配向膜のうち少なくとも一方の垂直配向膜は、基板の少なくとも表示領域に形成された無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜と、該第1の垂直配向膜の液晶層側の表面で、シール材近傍の周辺部領域に形成された有機薄膜からなる第2の垂直配向膜とを有していることを特徴とするものであってもよい。
かかる構成の液晶装置においても、簡単な配向膜形成方法により、耐久性が向上した垂直配向膜が形成されており、配向膜異常による液晶の配向不良に起因する表示不良の発生を防止できる。
【0018】
また、本発明の液晶装置は、一対の基板間に液晶を挟持し、画像表示領域を形成した液晶装置において、
前記画像表示領域に形成された無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜と、前記画像表示領域の周囲に形成された有機薄膜からなる第2の垂直配向膜とを備えたことを特徴とするものであってもよい。
かかる構成の液晶装置においても、簡単な配向膜形成方法により、耐久性が向上した垂直配向膜が形成されており、配向膜異常による液晶の配向不良に起因する表示不良の発生を防止できる。
本発明の液晶装置において、上記第1の垂直配向膜としては、酸化シリコンからなる斜方蒸着膜を用いることができる。
また、本発明の液晶装置において、上記第2の垂直配向膜としては、ポリイミド等の高分子樹脂材料、界面活性剤、カップリング剤、金属錯体を用いることができる。
【0019】
また、本発明の液晶装置の製造方法は、互いに対向してシール材によって貼り合わされた一対の基板間に液晶が挟持されてなる液晶装置の製造方法において、上記一対の基板のうち少なくとも一方の基板の上記液晶層側の表面の少なくとも表示領域となる領域に斜方蒸着法により無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜を形成する工程と、該第1の垂直配向膜の液晶層側の表面で、シール材の近傍となる周辺部領域に有機薄膜からなる第2の垂直配向膜を形成する工程とを有することを特徴とする。
かかる構成の液晶装置の製造方法によれば、回転斜方蒸着法のような複雑な配向膜形成方法を用いることなく、配向膜の耐久性を向上させ、配向膜異常による液晶の配向不良に起因する表示不良の発生を抑制し得る本発明の液晶装置を製造することができる。
【0020】
また、本発明の液晶装置の製造方法は、一対の基板間に液晶を挟持し、画像表示領域を形成した液晶装置の製造方法において、
前記画像表示領域に斜方蒸着法により無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜を形成する工程と、前記画像表示領域の周囲に有機薄膜からなる第2の垂直配向膜を形成する工程とを有することを特徴とする。
かかる構成の液晶装置の製造方法においても、回転斜方蒸着法のような複雑な配向膜形成方法を用いることなく、配向膜の耐久性を向上させ、配向膜異常による液晶の配向不良に起因する表示不良の発生を抑制し得る本発明の液晶装置を製造することができる。
上記のいずれかの構成の本発明の液晶装置の製造方法においては、上記第2の垂直配向膜をフレキソ印刷法により形成するのが好ましい。フレキソ印刷法は第2の垂直配向膜の形状に応じた型を用い、該型に第2の垂直配向膜材料を塗布後、この型を第1の垂直配向膜が形成された基板に押しつけることにより、第2の垂直配向膜を容易に形成できるので、フォトレジストの塗布、フォトマスクを用いて露光、現像を行うフォトリソグラフィー法を用いなくても済み、配向膜形成工程を簡略化できる。
【0021】
また、本発明の投射型表示装置は、上記のいずれかの構成の本発明の液晶装置を備えた投射型表示装置であって、光源と、該光源から出射された光を変調する上記液晶装置と、該液晶装置により変調された光を投射面に拡大投影する拡大投影光学系とを有することを特徴とする。
かかる構成の本発明の投射型表示装置によれば、上記のいずれかの構成の本発明の液晶装置を用いたことにより、表示品位の高い表示装置を実現することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態の液晶装置の構成]
本発明の第1の実施形態の液晶装置の構成について、図1から図3を参照して以下説明する。図1は、液晶装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路である。図2は、データ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図であり、図3は、図2のA−A’断面図である。図4は、本実施形態の液晶装置に設けられた第1と第2の垂直配向膜とシール材との位置関係を説明するため図で、(a)は液晶装置を上面側(対向基板側)から見た平面図、(b)は図4(a)のB−B’線断面図である。図5は、シール材近傍の第1の垂直配向膜と第2の垂直配向膜を示す拡大図である。
なお、図3乃至図5においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0023】
図1に示すように、本実施形態の液晶装置において、画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素は、画素電極9aと当該画素電極9aを制御するための画素スイッチング用TFT30がマトリクス状に複数形成されており、画像信号を供給するデータ線6aが当該TFT30のソース領域に電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしても良い。また、TFT30のゲートに走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、画素スイッチング用TFT30のドレイン領域に電気的に接続されており、スイッチング素子である画素スイッチング用TFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。
【0024】
画素電極9aを介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板(後述する)に形成された対向電極(後述する)との間で一定期間保持される。ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70を付加する。例えば画素電極9aの電圧は、蓄積容量70によりソース電圧が印加された時間よりも3桁も長い時間だけ保持される。これにより、保持特性はさらに改善され、コントラスト比の高い液晶装置が実現できる。本実施の形態では、蓄積容量70を形成する方法として、半導体層との間で容量を形成するための配線である容量線3bを設けている。また、容量線3bを設ける代わりに、画素電極9aと前段の走査線3aとの間で容量を形成しても良い。
【0025】
図2に示すように、液晶装置のTFTアレイ基板上には、マトリクス状に複数の透明な画素電極9aが設けられており、画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ線6a、走査線3aおよび容量線3bが設けられている。データ線6aは、コンタクトホール5を介してポリシリコン膜からなる半導体層1aのうち後述のソース領域に電気的に接続されており、画素電極9aは、コンタクトホール8を介して半導体層1aのうち後述のドレイン領域に電気的に接続されている。また、半導体層1aのうち後述のチャネル領域(図中右下がりの斜線の領域)に対向するように走査線3aが配置されている。
【0026】
次に、断面構造を見ると、図3に示すように、液晶装置は、一対の透明基板を有しており、その一方の基板をなすTFTアレイ基板10と、これに対向配置される他方の基板をなす対向基板20とを備えている。TFTアレイ基板10は、例えば石英基板からなり、対向基板20は、例えばガラス基板や石英基板からなるものである。TFTアレイ基板10には、例えばITO膜等の透明導電性膜からなる画素電極9aが設けられ、TFTアレイ基板10上の各画素電極9aに隣接する位置に、各画素電極9aをスイッチング制御する画素スイッチング用TFT30が設けられている。画素スイッチング用TFT30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、走査線3a、当該走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a’、走査線3aと半導体層1aとを絶縁する絶縁薄膜2、データ線6a、半導体層1aの低濃度ソース領域1bおよび低濃度ドレイン領域1c、半導体層1aの高濃度ソース領域1dおよび高濃度ドレイン領域1eを備えている。
【0027】
また、走査線3a上、絶縁薄膜2上を含むTFTアレイ基板10上には、高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール5および高濃度ドレイン領域1eへ通じるコンタクトホール8が各々形成された第1層間絶縁膜4が形成されている。つまり、データ線6aは、第1層間絶縁膜4を貫通するコンタクトホール5を介して高濃度ソース領域1dに電気的に接続されている。さらに、データ線6a上および第1層間絶縁膜4上には、高濃度ドレイン領域1eへ通じるコンタクトホール8が形成された第2層間絶縁膜7が形成されている。つまり、高濃度ドレイン領域1eは、第1層間絶縁膜4および第2層間絶縁膜7を貫通するコンタクトホール8を介して画素電極9aに電気的に接続されている。なお、画素電極9aと高濃度ドレイン領域1eとは、データ線6aと同一のAl膜や走査線3bと同一のポリシリコン膜を中継して電気的に接続する構成としてもよい。
【0028】
画素スイッチング用TFT30は、好ましくは上述のようにLDD構造を持つが、低濃度ソース領域1bおよび低濃度ドレイン領域1cに不純物イオンの打ち込みを行わないオフセット構造を採っても良いし、ゲート電極をマスクとして高濃度で不純物イオンを打ち込み、自己整合的に高濃度ソースおよびドレイン領域を形成するセルフアライン型のTFTであっても良い。
また本実施の形態では、画素スイッチング用TFT30の走査線3aの一部からなるゲート電極をソース・ドレイン領域間に1個のみ配置したシングルゲート構造としたが、これらの間に2個以上のゲート電極を配置してもよい。この際、各々のゲート電極には同一の信号が印加されるようにする。このようにデュアルゲート(ダブルゲート)あるいはトリプルゲート以上でTFTを構成すれば、チャネルとソース・ドレイン領域接合部のリーク電流を防止でき、オフ時の電流を低減することができる。これらのゲート電極の少なくとも1個をLDD構造あるいはオフセット構造にすれば、さらにオフ電流を低減でき、安定したスイッチング素子を得ることができる。
【0029】
また、ゲート絶縁膜となる絶縁薄膜2を走査線3aの一部からなるゲート電極に対向する位置から延設して誘電体膜として用い、半導体層1aを延設して第1蓄積容量電極1fとし、さらにこれらに対向する容量線3bの一部を第2蓄積容量電極とすることにより、蓄積容量70が構成されている。より詳細には、半導体層1aの高濃度ドレイン領域1eが、データ線6aおよび走査線3aの下に延設され、同じくデータ線6aおよび走査線3aに沿って延びる容量線3b部分に絶縁薄膜2を介して対向配置されて、第1蓄積容量電極1fとされている。特に、蓄積容量70の誘電体としての絶縁薄膜2は、高温酸化によりポリシリコン膜上に形成される画素スイッチング用TFT30のゲート絶縁膜の場合、薄くかつ高耐圧の絶縁膜とすることができ、蓄積容量70は比較的小面積で大容量の蓄積容量とすることができる。
【0030】
他方、対向基板20には、TFTアレイ基板10上のデータ線6a、走査線3a、画素スイッチング用TFT30の形成領域に対向する領域、すなわち各画素の非表示領域に第1遮光膜23が設けられている。さらに、第1遮光膜23上を含む対向基板20上には、その全面にわたって対向電極(共通電極)21が設けられている。対向電極21もTFTアレイ基板10の画素電極9aと同様、ITO膜等の透明導電性膜から形成されている。第1遮光膜23の存在により、対向基板20の側からの入射光が画素スイッチング用TFT30の半導体層1aのチャネル領域1a’や低濃度ソース領域領域1b、低濃度ドレイン領域1cに侵入することはない。さらに、第1遮光膜23は、コントラストの向上、色材の混色防止などの機能、いわゆるブラックマトリクスとしての機能を有している。
【0031】
そして、本実施の形態の場合、TFTアレイ基板10の画素スイッチング用TFT30、データ線6aおよび走査線3aの形成領域にあたる第2層間絶縁膜7上および画素電極9a上に垂直配向膜16が設けられている。この垂直配向膜16は、図4〜図5に示すように、有効表示領域(画素領域)に形成された酸化シリコン等の無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜16aと、第1の垂直配向膜16aの液晶層50側となる側の表面で、後述のシール材51近傍の周辺部領域に形成されたポリイミド等の有機膜からなる第2の垂直配向膜16bを有している。即ち、第2の垂直配向膜16bは、第1の垂直配向膜16aの表面の周縁部のみ覆っている。この第2の垂直配向膜16bが形成されたシール材51近傍の周辺部は、有効表示領域より外側の非表示領域(少なくとも額縁領域)にあるため殆ど光や熱は照射されないため、液晶分子の配向状態を安定して規制することができる。
【0032】
第1の垂直配向膜16aは、基板をある角度で固定して一方向から無機材料を蒸着させ、基板に対して所定の角度で配列された柱状結晶を成長させる単純な斜方蒸着に形成されたものである。この第1の垂直配向膜16aの厚みは、10〜50nm程度である。
また、第2の垂直配向膜16bの厚みは、30〜50nm程度である。第2の垂直配向膜16bは有効表示領域を狭めないようにするためと、光や熱により劣化しないために、できるだけ有効表示領域にはみ出ていないことが好ましく、具体的には、シール材51からの距離が2mm以下の領域、好ましくは1mm以下、さらに好ましくは500μm以下の周辺領域に設けられていることが望ましい。
【0033】
他方、TFTアレイ基板10側の配向膜16と対向する位置にあたる対向基板20の対向電極21上にも、同様の材料からなる垂直配向膜22が設けられている。この垂直配向膜22は、図4に示すように、有効表示領域(画素領域)に形成された酸化シリコン等の無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜22aと、第1の垂直配向膜22aの液晶層50側となる側の表面で、後述のシール材51近傍の周辺部領域に形成されたポリイミド等の有機膜からなる第2の垂直配向膜22bを有している。即ち、第2の垂直配向膜22bは、第1の垂直配向膜22aの表面の周縁部のみ覆っている。この第2の垂直配向膜22bが形成されたシール材51近傍の周辺部は、有効表示領域より外側の非表示領域(額縁領域)にあるため殆ど光や熱は照射されないため、液晶分子の配向状態を安定して規制することができる。
なお、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、TFTアレイ基板10側に設けた無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜16aの斜方蒸着方向と、対向基板20側に設けた無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜22aの斜方蒸着方向が反対(180°ずらす)になるように配置されている。
【0034】
第1の垂直配向膜22aは、上記第1の垂直配向膜16aと同様に単純な斜方蒸着に形成されたものである。この第1の垂直配向膜22aの厚みは、10〜50nm程度である。
また、第2の垂直配向膜22bの厚みは、30〜50nm程度である。第2の垂直配向膜22bは、第2の垂直配向膜16bと同様の理由から、できるだけ有効表示領域にはみ出ていないことが好ましく、具体的には、シール材51からの距離が2mm以下の領域、好ましくは1mm以下、さらに好ましくは500μm以下の周辺領域に設けられていることが望ましい。
【0035】
これらTFTアレイ基板10と対向基板20は、画素電極9aと対向電極21とが対向するように配置され、これら基板10、20と後述するシール材51(図10および図11参照)により囲まれた空間に液晶が封入され、液晶層50が形成される。液晶層50は、画素電極9aからの電界が印加されていない状態で配向膜16、22の作用により所定の配向状態をとる。
【0036】
本実施形態の液晶装置では、電圧無印加時は、液晶装置の少なくとも表示領域(画素領域)は上記無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜16a、22aの表面形状効果により液晶分子の配向状態を規制でき、シール材51近傍の周辺部領域は上記有機膜からなる第2の垂直配向膜16b、22bの配向性高分子と液晶分子との分子相互作用によって液晶分子の配向状態を規制できる構造になっている。
【0037】
本実施形態の液晶装置では、強い光や熱が照射される少なくとも表示領域(実際に画像表示を行う有効表示領域)は、耐光性や耐熱性が優れた無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜16a、22aにより液晶分子の配向状態を規制し、液晶分子の配向規制力が乱れ易いシール材51近傍の周辺部は、液晶分子の配向規制力が強く、しかも強い光や熱が照射されないならば非常に安定して配向状態を規制できる有機膜からなる第2の垂直配向膜16b、22bにより液晶分子の配向状態を規制している。この第2の垂直配向膜16b、22bが形成されたシール材51近傍の周辺部は、先に述べたように有効表示領域より外側の非表示領域(少なくとも額縁領域)にあるため殆ど光や熱は照射されないため、液晶分子の配向状態を安定して規制することができる。
【0038】
また、第1の垂直配向膜16a、22aを構成する無機斜方蒸着膜は、基板をある角度で固定して一方向から無機材料を蒸着させ、基板に対して所定の角度で配列された柱状結晶を成長させる単純な斜方蒸着に形成できるものであるので、回転斜方蒸着法のような複雑な配向膜形成方法を用いなくても済み、垂直配向膜形成用の装置として複雑なものを用いなくても済み、また、垂直配向膜の形成工程が複雑化するといった問題を改善できる。
従って、本実施形態の液晶装置によれば、簡単な配向膜形成方法により、耐久性が向上した垂直配向膜が形成されており、配向膜異常による液晶の配向不良に起因する表示不良の発生を防止できる。
【0039】
[第1実施形態の液晶装置の製造プロセス]
次に、上記構成を有する液晶装置の第1実施形態の製造プロセスについて、図6から図9を参照して説明する。なお、図6から図9は各工程におけるTFTアレイ基板10側の各層を、図3と同様に図2のA−A’断面に対応させて示す工程図である。また、シール材近傍の第2の垂直配向膜の形成工程については、図5を用いて説明する。
図6の工程(1)に示すように、石英基板、ハードガラス基板、シリコン基板等のTFTアレイ基板10を用意する。ここで、好ましくはN2(窒素)等の不活性ガス雰囲気下、約900〜1300℃の高温でアニール処理し、後に実施される高温プロセスにおけるTFTアレイ基板10に生じる歪みが少なくなるように前処理しておく。すなわち、製造プロセスにおける最高温で高温処理される温度に合わせて、事前にTFTアレイ基板10を同じ温度かそれ以上の温度で熱処理しておく。
【0040】
次に、TFTアレイ基板10上に、約450〜550℃、好ましくは約500℃の比較的低温環境中で、流量約400〜600cc/minのモノシランガス、ジシランガス等を用いた減圧CVD(例えば、圧力約20〜40PaのCVD)により、アモルファスシリコン膜を形成する。その後、このアモルファスシリコン膜に対して窒素雰囲気中で、約600〜700℃にて約1〜10時間、好ましくは、4〜6時間のアニール処理を施すことにより、ポリシリコン膜1を約50〜200nmの厚さ、好ましくは約100nmの厚さとなるまで固相成長させる。
【0041】
この際、図3に示した画素スイッチング用TFT30として、nチャネル型の画素スイッチング用TFT30を作成する場合には、当該チャネル領域にSb(アンチモン)、As(砒素)、P(リン)などのV族元素の不純物イオンをわずかにイオン注入等によりドープしても良い。また、画素スイッチング用TFT30をpチャネル型とする場合には、B(ボロン)、Ga(ガリウム)、In(インジウム)などのIII族元素の不純物イオンをわずかにイオン注入等によりドープしても良い。なお、アモルファスシリコン膜を経ないで、減圧CVD法等によりポリシリコン膜1を直接形成しても良い。あるいは、減圧CVD法等により堆積したポリシリコン膜1にシリコンイオンを打ち込んで一旦非晶質化(アモルファス化)し、その後アニール処理等により再結晶化させてポリシリコン膜1を形成しても良い。
【0042】
次に工程(2)に示すように、図2に示したような所定パターンの半導体層1aを形成する。すなわち、特にデータ線6a下で容量線3bが形成される領域および走査線3aに沿って容量線3bが形成される領域には、画素スイッチング用TFT30を構成する半導体層1aから延設された第1蓄積容量電極1fを形成する。
【0043】
次に工程(3)に示すように、画素スイッチング用TFT30を構成する半導体層1aとともに第1蓄積容量電極1fを約900〜1300℃の温度、好ましくは約1000℃の温度により熱酸化することにより、約30nmの比較的薄い厚さの熱酸化シリコン膜を形成し、さらに減圧CVD法等により高温酸化シリコン膜(HTO膜)や窒化シリコン膜を約50nmの比較的薄い厚さに堆積し、多層構造を持つ画素スイッチング用TFT30のゲート絶縁膜となるとともに容量形成用の誘電体膜となる絶縁薄膜2を形成する(図3参照)。この結果、半導体層1aおよび第1蓄積容量電極1fの厚さは、約30〜150nmの厚さ、好ましくは約35〜50nmの厚さとなり、絶縁薄膜2の厚さは、約20〜150nmの厚さ、好ましくは約30〜100nmの厚さとなる。このように高温熱酸化時間を短くすることにより、特に8インチ程度の大型基板を使用する場合に熱による反りを防止することができる。ただし、ポリシリコン膜1を熱酸化することのみにより、単一層構造を持つ絶縁薄膜2を形成してもよい。
なお、工程(3)において特に限定されないが、第1蓄積容量電極1fとなる半導体層部分に、例えば、Pイオンをドーズ量約3×1012/cm2でドープして、低抵抗化させてもよい。
【0044】
次に工程(4)に示すように、減圧CVD法等によりポリシリコン膜3を堆積した後、Pを熱拡散し、ポリシリコン膜3を導電化する。または、Pイオンをポリシリコン膜3の成膜と同時に導入したドープトシリコン膜を用いてもよい。
次に、工程(5)に示すように、ポリシリコン膜3をパターニングし、図2に示したような所定パターンの走査線3aと容量線3bを形成する。これらの走査線3aおよび容量線3bの膜厚は、例えば約350nmとする。
【0045】
次に、図7の工程(6)に示すように、図3に示した画素スイッチング用TFT30をLDD構造を持つnチャネル型のTFTとする場合、半導体層1aに、先ず低濃度ソース領域1bおよび低濃度ドレイン領域1cを形成するために、走査線3aの一部となるゲート電極を拡散マスクとして、PなどのV族元素の不純物イオン60を低濃度で(例えば、Pイオンを1×1013〜3×1013/cm2のドーズ量にて)ドープする。これにより、走査線3a下の半導体層1aはチャネル領域1a’となる。この不純物イオンのドープにより容量線3bおよび走査線3aも低抵抗化される。
【0046】
続いて、工程(7)に示すように、画素スイッチング用TFT30を構成する高濃度ソース領域1dおよび高濃度ドレイン領域1eを形成するために、走査線3aよりも幅の広いマスクでレジスト層62を走査線3a上に形成した後、同じくPなどのV族元素の不純物イオン61を高濃度で(例えば、Pイオンを1×1015〜3×1015/cm2のドーズ量にて)ドープする。また、画素スイッチング用TFT30をpチャネル型とする場合、半導体層1aに、低濃度ソース領域1bおよび低濃度ドレイン領域1c並びに高濃度ソース領域1dおよび高濃度ドレイン領域1eを形成するために、B(ボロン)などのIII族元素の不純物イオンを用いてドープする。なお、例えば、低濃度の不純物イオンのドープを行わずに、オフセット構造のTFTとしてもよく、走査線3aの一部であるゲート電極をマスクとして、Pイオン、Bイオン等を用いたイオン注入技術によりセルフアライン型のTFTとしてもよい。この不純物のドープにより容量線3bおよび走査線3aもさらに低抵抗化される。
【0047】
また、工程(6)および工程(7)を再度繰り返し、BイオンなどのIII族元素の不純物イオンを行うことにより、pチャネル型TFTを形成することができる。これにより、nチャネル型TFTおよびpチャネル型TFTから構成される相補型構造を持つ後述するデータ線駆動回路および走査線駆動回路をTFTアレイ基板10上の周辺部に形成することが可能となる。このように、画素スイッチング用TFT30を構成する半導体層1aをポリシリコン膜で形成すれば、画素スイッチング用TFT30の形成時にほぼ同一工程で、データ線駆動回路および走査線駆動回路を形成することができ、製造上有利である。
【0048】
次に、工程(8)に示すように、画素スイッチング用TFT30における走査線3aと容量線3bを覆うように、例えば、常圧又は減圧CVD法等によりTEOS(テトラ・エチル・オルソ・シリケート)ガス、TEB(テトラ・エチル・ボートレート)ガス、TMOP(テトラ・メチル・オキシ・フォスレート)ガス等を用いて、NSG(ノンシリケートガラス)、PSG(リンシリケートガラス)、BSG(ボロンシリケートガラス)、BPSG(ボロンリンシリケートガラス)などのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなる単層あるいは積層してなる第1層間絶縁膜4を形成する。第1層間絶縁膜4の膜厚は、約500〜1500nmが好ましい。
【0049】
次に、工程(9)の段階で、高濃度ソース領域1dおよび高濃度ドレイン領域1eを活性化するために約1000℃のアニール処理を20分程度行った後、データ線6aに対するコンタクトホール5を、反応性イオンエッチング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッチングにより、あるいはウェットエッチングにより形成する。また、走査線3aや容量線3bを図示しない配線と接続するためのコンタクトホールも、コンタクトホール5と同一の工程により第1層間絶縁膜4に開孔する。
【0050】
次に、図8の工程(10)に示すように、第1層間絶縁膜4の上に、スパッタリング等により、遮光性のAl等の低抵抗金属や金属シリサイド等を金属膜6として、約100〜500nmの厚さ、好ましくは約300nmに堆積し、さらに工程(11)に示すように、フォトリソグラフィー工程、エッチング工程等により、金属膜6をパターニングしてデータ線6aを形成する。
次に、工程(12)に示すように、データ線6a上を覆うように、例えば常圧または減圧CVD法やTEOSガス等を用いて、NSG、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなる単層あるいは積層してなる第2層間絶縁膜7を形成する。第2層間絶縁膜7の膜厚は、約500〜1500nmが好ましい。
【0051】
次に、工程(13)の段階において、画素スイッチング用TFT30において、画素電極9aと高濃度ドレイン領域1eとを電気的に接続するためのコンタクトホール8を、反応性イオンエッチング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッチングにより形成する。
次に、図9の工程(14)に示すように、第2層間絶縁膜7の上に、スパッタリング等により、ITO膜等の透明導電性膜9を、約50〜200nmの厚さに堆積し、さらに工程(15)に示すように、これをパターニングして画素電極9aを形成する。なお、当該液晶装置を反射型の液晶装置に用いる場合には、Al等の反射率の高い不透明な材料から画素電極9aを形成してもよい。
【0052】
次に、工程(16)に示すように、全面に第1の垂直配向膜16aとして酸化シリコン(SiO)等からなる無機斜方蒸着膜を透明導電性膜9等が形成された基板10をある角度で固定して基板10の法線方向から50°から80°の角度で酸化シリコン等の無機斜方蒸着膜材料を蒸着させ、基板10に対して所定の角度で配列された柱状結晶を成長させる単純な斜方蒸着により膜厚10nmから50nm程度に形成する。
次に、第2の垂直配向膜16bの形状に応じたフレキソ印刷用の型を用い、該型にポリイミド等の第2の垂直配向膜材料を塗布後、基板10に形成された第1の垂直配向膜16b表面で、後述するシール材51の近傍となる周辺部領域に上記フレキソ印刷用の型を押しつけて第2の垂直配向膜16bを印刷し、所定温度で所定時間プレベーク後、所定温度で所定時間焼成し、図5に示すように第1の垂直配向膜16aの周縁部に膜厚30nmから50nmの第2の垂直配向膜16bを形成する。
【0053】
なお、この第2の垂直配向膜16bは、ポリイミド等の有機膜材料を第1の垂直配向膜16a上にスピンコーターを用いて膜厚30nmから50nm程度に形成した後、フォトレジストを塗布し、フォトマスクを用いて露光、現像を行い、薬品でリンス洗浄後、アセトン等の有機溶剤を用いてエッチングを行い、第2の垂直配向膜16bのパターニングを行った後、残りのフォトレジストを除去し、第1の垂直配向膜16aの周縁部のみ(後述するシール材51の近傍となる周辺部領域)に第2の垂直配向膜16bを残存させるようにして形成してもよい。
【0054】
他方、図3に示した対向基板20については、ガラス基板等が先ず用意され、第1遮光膜23および後述の額縁としての第2遮光膜(図10および図11参照)を、例えば金属クロムをスパッタリングした後、フォトリソグラフィー工程、エッチング工程を経て形成する。なお、これら遮光膜は、Cr、Ni(ニッケル)、Alなどの金属材料の他、カーボンやTiをフォトレジストに分散した樹脂ブラックなどの材料から形成してもよい。
【0055】
その後、対向基板20の全面にスパッタリング等により、ITO等の透明導電性膜を、約50〜200nmの厚さに堆積することにより、対向電極21を形成する。さらに、TFTアレイ基板10側と同様、膜厚10nmから50nm程度の第1の垂直配向膜22aと、この第1の垂直配向膜22aの周縁部(後述するシール材51の近傍となる周辺部領域)に膜厚30nmから50nm程度の第2の垂直配向膜22bを形成する。
【0056】
最後に、上述のように各層が形成されたTFTアレイ基板10と対向基板20とを斜方蒸着方向が反対(180°ずらす)になるように配置し、セル厚が4μmになるようにシール材51により貼り合わせ、空パネルを作製する。液晶としてはフッ素系のネガ型の液晶を使用し、この液晶をパネル内に封入し、表示領域(画素領域)に無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜16a、22aと、該第1の垂直配向膜の液晶層側の表面で、シール材51近傍の周辺部領域に形成された有機膜からなる第2の垂直配向膜16b、22bが形成された本実施形態の液晶装置が得られる。
なお、本実施形態では、対向基板10上に基板側から第1遮光膜23、対向電極21、配向膜22の順に設けたため、液晶駆動電圧を高くしなくて済むという利点がある。この構成に代えて、対向電極21、第1遮光膜23、配向膜22の順に設けても良い。その場合、第1遮光膜23と配向膜22のパターニングを一括して行うことができ、製造工程の簡略化が図れる、という利点が得られる。
【0057】
本実施形態の液晶装置の製造方法によれば、回転斜方蒸着法のような複雑な配向膜形成方法を用いることなく、垂直配向膜の耐久性を向上させ、配向膜異常による液晶の配向不良に起因する表示不良の発生を抑制し得る本実施形態の液晶装置を製造できる。
なお、上記実施形態の液晶装置およびその製造方法においては、本発明をTFT素子に代表される3端子型素子を用いるアクティブマトリクス型の液晶装置とその製造方法に適用した場合について説明したが、TFD素子に代表される2端子型素子を用いるアクティブマトリクス型の液晶装置およびその製造方法や、パッシブマトリクス型の液晶装置及びその製造方法にも適用できる。また、本発明は透過型の液晶装置だけでなく、反射型の液晶装置にも適用可能である。
【0058】
[液晶装置の全体構成]
次に、上記構成の液晶装置の全体構成を図10および図11を参照して説明する。なお、図10は、TFTアレイ基板10をその上に形成された各構成要素とともに対向基板20の側から見た平面図であり、図11は、対向基板20を含めて示す図10のH−H’断面図である。なお、図10及び図11では、第1の垂直配向膜、第2の垂直配向膜の記載は省略されている。
【0059】
図10において、TFTアレイ基板10の上には、シール材51がその縁に沿って設けられており、その内側に並行して、例えば第1遮光膜23と同じかあるいは異なる材料からなる額縁としての第2遮光膜53が設けられている。シール材51の外側の領域には、データ線駆動回路101および外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられており、走査線駆動回路104がこの一辺に隣接する2辺に沿って設けられている。走査線3aに供給される走査信号遅延が問題にならないのならば、走査線駆動回路104は片側だけでも良いことは言うまでもない。また、データ線駆動回路101を画像表示領域の辺に沿って両側に配列してもよい。例えば、奇数列のデータ線6aは画像表示領域の一方の辺に沿って配設されたデータ線駆動回路から画像信号を供給し、偶数列のデータ線は上記画像表示領域の反対側の辺に沿って配設されたデータ線駆動回路から画像信号を供給するようにしてもよい。このようにデータ線6aを櫛歯状に駆動するようにすれば、データ線駆動回路の占有面積を拡張することができるため、複雑な回路を構成することが可能となる。さらに、TFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路104間をつなぐための複数の配線105が設けられている。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所においては、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための導通材106が設けられている。そして、図11に示すように、図10に示したシール材51とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板20が当該シール材51によりTFTアレイ基板10に固着されている。
【0060】
以上、図1から図9を参照して説明した各実施形態における液晶装置のTFTアレイ基板10上には、さらに製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。また、データ線駆動回路101および走査線駆動回路104をTFTアレイ基板10の上に設ける代わりに、例えばTAB(Tape Automated Bonding)基板上に実装された駆動用LSIに、TFTアレイ基板10の周辺部に設けられた異方性導電フィルムを介して電気的および機械的に接続するようにしてもよい。また、対向基板20の投射光が入射する側およびTFTアレイ基板10の出射光が出射する側には各々、例えば、TN(Twisted Nematic)モード、VA(Vertically Aligned)モード、PDLC(Polymer Dipersed Liquid Crystal)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光手段などが所定の方向で配置される。
【0061】
以上説明した各実施形態における液晶装置は、例えばカラー液晶プロジェクタ(投射型表示装置)に適用することができる。その場合、3枚の液晶装置がRGB用のライトバルブとして各々用いられ、各ライトバルブには各々RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が投射光として各々入射されることになる。したがって、各実施形態では、対向基板20に、カラーフィルタは設けられていない。しかしながら、第1遮光膜23の形成されていない画素電極9aに対向する所定領域にRGBのカラーフィルタをその保護膜とともに、対向基板20上に形成してもよい。このようにすれば、液晶プロジェクタ以外の直視型や反射型のカラー液晶テレビなどのカラー液晶装置に各実施形態における液晶装置を適用できる。さらに、対向基板20上に1画素に1個対応するようにマイクロレンズを形成してもよい。このようにすれば、入射光の集光効率を向上することで、明るい液晶装置が実現できる。さらにまた、対向基板20上に、何層もの屈折率の相違する干渉層を堆積することで、光の干渉を利用して、RGB色を作り出すダイクロイックフィルタを形成してもよい。このダイクロイックフィルタ付対向基板によれば、より明るいカラー液晶装置が実現できる。
また、各画素に設けられるスイッチング素子としては、正スタガ型又はコプラナー型のポリシリコンTFTであるとして説明したが、逆スタガ型のTFTやアモルファスシリコンTFT等の他の形式のTFTに対しても、各実施形態は有効である。
【0062】
[電子機器]
上記の本発明の実施形態の液晶装置を用いた電子機器の一例として、投射型表示装置の構成について、図12を参照して説明する。図12において、投射型表示装置1100は、上述した液晶装置を3個用意し、夫々RGB用の液晶装置962R、962Gおよび962Bとして用いた投射型液晶装置の光学系の概略構成図を示す。本例の投射型表示装置の光学系には、光源装置920と、均一照明光学系923が採用されている。そして、投射型表示装置は、この均一照明光学系923から出射される光束Wを赤(R)、緑(G)、青(B)に分離する色分離手段としての色分離光学系924と、各色光束R、G、Bを変調する変調手段としての3つのライトバルブ925R、925G、925Bと、変調された後の色光束を再合成する色合成手段としての色合成プリズム910と、合成された光束を投射面100の表面に拡大投射する投射手段としての投射レンズユニット906を備えている。また、青色光束Bを対応するライトバルブ925Bに導く導光系927をも備えている。
【0063】
均一照明光学系923は、2つのレンズ板921、922と反射ミラー931を備えており、反射ミラー931を挟んで2つのレンズ板921、922が直交する状態に配置されている。均一照明光学系923の2つのレンズ板921、922は、それぞれマトリクス状に配置された複数の矩形レンズを備えている。光源装置920から出射された光束は、第1のレンズ板921の矩形レンズによって複数の部分光束に分割される。そして、これらの部分光束は、第2のレンズ板922の矩形レンズによって3つのライトバルブ925R、925G、925B付近で重畳される。したがって、均一照明光学系923を用いることにより、光源装置920が出射光束の断面内で不均一な照度分布を有している場合でも、3つのライトバルブ925R、925G、925Bを均一な照明光で照明することが可能となる。
【0064】
各色分離光学系924は、青緑反射ダイクロイックミラー941と、緑反射ダイクロイックミラー942と、反射ミラー943から構成される。まず、青緑反射ダイクロイックミラー941において、光束Wに含まれている青色光束Bおよび緑色光束Gが直角に反射され、緑反射ダイクロイックミラー942の側に向かう。赤色光束Rはこのミラー941を通過して、後方の反射ミラー943で直角に反射されて、赤色光束Rの出射部944から色合成プリズム910の側に出射される。
次に、緑反射ダイクロイックミラー942において、青緑反射ダイクロイックミラー941において反射された青色、緑色光束B、Gのうち、緑色光束Gのみが直角に反射されて、緑色光束Gの出射部945から色合成光学系の側に出射される。緑反射ダイクロイックミラー942を通過した青色光束Bは、青色光束Bの出射部946から導光系927の側に出射される。本例では、均一照明光学素子の光束Wの出射部から、色分離光学系924における各色光束の出射部944、945、946までの距離がほぼ等しくなるように設定されている。
【0065】
色分離光学系924の赤色、緑色光束R、Gの出射部944、945の出射側には、それぞれ集光レンズ951、952が配置されている。したがって、各出射部から出射した赤色、緑色光束R、Gは、これらの集光レンズ951、952に入射して平行化される。
このように平行化された赤色、緑色光束R、Gは、ライトバルブ925R、925Gに入射して変調され、各色光に対応した画像情報が付加される。すなわち、これらの液晶装置は、図示しない駆動手段によって画像情報に応じてスイッチング制御されて、これにより、ここを通過する各色光の変調が行われる。一方、青色光束Bは、導光系927を介して対応するライトバルブ925Bに導かれ、ここにおいて、同様に画像情報に応じて変調が施される。なお、本例のライトバルブ925R、925G、925Bは、それぞれさらに入射側偏光手段960R、960G、960Bと、出射側偏光手段961R、961G、961Bと、これらの間に配置された液晶装置962R、962G、962Bとからなる液晶ライトバルブである。
【0066】
導光系927は、青色光束Bの出射部946の出射側に配置した集光レンズ954と、入射側反射ミラー971と、出射側反射ミラー972と、これらの反射ミラーの間に配置した中間レンズ973と、ライトバルブ925Bの手前側に配置した集光レンズ953とから構成されている。集光レンズ954から出射された青色光束Bは、導光系927を介して液晶装置962Bに導かれて変調される。各色光束の光路長、すなわち、光束Wの出射部から各液晶装置962R、962G、962Bまでの距離は青色光束Bが最も長くなり、したがって、青色光束の光量損失が最も多くなる。しかし、導光系927を介在させることにより、光量損失を抑制することができる。
各ライトバルブ925R、925G、925Bを通って変調された各色光束R、G、Bは、色合成プリズム910に入射され、ここで合成される。そして、この色合成プリズム910によって合成された光が投射レンズユニット906を介して所定の位置にある投射面100の表面に拡大投射されるようになっている。
【0067】
本例において、液晶装置962R、962G、962Bは、基板の少なくとも表示領域(画素領域)に無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜が形成され、該第1の垂直配向膜の液晶層側の表面で、シール材近傍の周辺部領域に有機薄膜からなる第2の垂直配向膜が設けられたものである。さらに、液晶装置を投射型表示装置のライトバルブに用いる場合、直視型液晶表示装置として用いる場合に比べて入射光の強度が高く、垂直配向膜の劣化が顕著に起こりやすいが、配向膜の劣化に起因する表示不良の発生を低減した本発明の実施形態の液晶装置962R、962G、962Bが設けられているので、長時間の使用によっても表示品位の高い投射型表示装置を実現することができる。
【0068】
【実施例】
本発明者は、本発明の液晶装置の効果を実証する実験を行った。以下、この実験結果について説明する。
実施例として、第1の実施形態で示したTFT素子と透明電極が形成されたTFTアレイ基板と、ブラックマトリックス(遮光膜)と透明電極が形成された対向基板の両方に基板の法線方向に対して60度傾けた方向から酸化シリコン(SiO)を膜厚が20nmになるように斜方蒸着を行った。この後、フレキソ印刷によりシール材から画素領域の内側へ1mm幅にポリイミドの垂直配向材を印刷し、80℃で10分間プレベーク後、230℃で1時間焼成することにより、SiO斜方蒸着膜の表面の周縁部に垂直ポリイミド配向膜(垂直配向膜)を形成した。その後、一方の基板の液晶層側となる側の面にシール印刷により液晶注入口を残してシール部を形成し、TFTアレイ基板と対向基板を貼り合わせ液晶パネルを作製し、液晶注入口からフッ素系のネガ型の液晶をパネル内に注入し、注入口を封止材で塞ぐことにより、実施例のライトバルブを作製した。
【0069】
このように作製した実施例のライトバルブは、80℃で1000時間放置しても液晶分子の初期配向が乱れることがなかった。
比較のために、SiO斜方蒸着膜を形成せずに、基板の全面にポリイミド垂直配向膜だけ形成した液晶パネルを用いた比較例のライトバルブに5 lm/mm2 の強度の光を照射し、照射時間と液晶表示の変化を調べたところ、実施例のライトバルブは、比較例より5倍の信頼性が得られた。
以上のことから本実施例のライトバルブは、回転斜方蒸着法のような複雑な蒸着法を用いなくても、高信頼性のライトバルブが得られることがわかった。
【0070】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の液晶装置によれば、強い光や熱が照射される表示領域は、耐光性や耐熱性が優れた無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜により液晶分子の配向状態を規制し、液晶分子の配向規制力が乱れ易いシール材近傍の周辺部は、液晶分子の配向規制力が強く、しかも非常に安定して配向状態を規制できる有機薄膜からなる第2の垂直配向膜により液晶分子の配向状態を規制できるので、回転斜方蒸着法のような複雑な配向膜形成方法を用いることなく、配向膜の耐久性を向上させ、配向膜異常による液晶の配向不良に起因する表示不良の発生を充分に防止することができる。そして、本液晶装置の採用により、表示品位の高い投射型表示装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の液晶装置の画像表示領域を構成するマトリクス状の複数の画素に設けられた各種素子、配線等の等価回路を示す図である。
【図2】 同、液晶装置のTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群を示す平面図である。
【図3】 図2のA−A’断面図である。
【図4】 本実施形態の液晶装置に設けられた第1と第2の垂直配向膜とシール材との位置関係を説明するために図で、(a)は液晶装置を上面側(対向基板側)から見た平面図、(b)は図4(a)のB−B’線断面図である。
【図5】 シール材近傍の第1の垂直配向膜と第2の垂直配向膜を示す拡大図である。
【図6】 同、液晶装置の製造プロセスを順を追って示す工程断面図である。
【図7】 同、工程断面図の続きである。
【図8】 同、工程断面図の続きである。
【図9】 同、工程断面図の続きである。
【図10】 各実施形態の液晶装置のTFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素とともに対向基板の側から見た平面図である。
【図11】 図10のH−H’断面図である。
【図12】 液晶装置を用いた電子機器の一例である投射型表示装置の概略構成図である。
【図13】 従来の液晶装置の一例を示す断面図である。
【図14】 無機斜方蒸着膜からなる垂直配向膜を形成した従来の液晶装置のシール材近傍部分を示す概略図であり、(a)は基板間に液晶を注入した直後の液晶分子の初期配向状態を示す図、(b)時間経過後に液晶分子の配向状態が乱れた状態を示す図である。
【符号の説明】
3a 走査線
6a データ線
9a 画素電極
10 TFTアレイ基板
16,22 垂直配向膜
16a,22a 第1の垂直配向膜(無機斜方蒸着膜)
16b,22b 第2の垂直配向膜(有機薄膜)
20 対向基板
21 対向電極
30 画素スイッチング用TFT
50 液晶層
51 シール材[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a liquid crystal device and a manufacturing method thereof, and more particularly to a configuration of an alignment film in a liquid crystal device suitable for use in a projection light valve of a liquid crystal projector and a manufacturing method thereof.
[0002]
[Prior art]
Projection-type liquid crystal display devices such as liquid crystal projectors include, for example, a three-plate type using three liquid crystal panels corresponding to three primary colors of red (R), green (G), and blue (B), and one sheet There is a single plate type composed of a liquid crystal panel and color generation means. A liquid crystal panel, which is a constituent element of the projection type liquid crystal display device, is composed of, for example, an active matrix type liquid crystal light valve and polarizing plates arranged before and after the active matrix type liquid crystal light valve. FIG. 13 is a cross-sectional view showing an example of the configuration of this type of liquid crystal light valve.
[0003]
As shown in FIG. 13, a liquid crystal light valve is a liquid crystal sealed between two transparent substrates such as a glass substrate and a quartz substrate, and a thin film transistor (hereinafter referred to as TFT) forming one substrate. An
[0004]
An image signal of a predetermined level written in the liquid crystal via the
[0005]
On the other hand, a counter electrode (common electrode) 21 is provided over the entire surface of the
[0006]
Each substrate has such a configuration, and the
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, in recent years, the intensity of light incident on the light valve has increased with the miniaturization of the liquid crystal light valve due to the high definition, high brightness, and low price of the liquid crystal projector. For this reason, in a liquid crystal light valve using an organic vertical alignment film such as a polyimide film, the alignment film deteriorates due to light or heat. As a result, the alignment regulating force of the liquid crystal molecules by the alignment film decreases, and the alignment state of the liquid crystal molecules Display defects such as disturbance and a decrease in contrast ratio may occur. The reason why such a problem occurs is that an organic film such as polyimide has a slight absorption in the visible light region near 400 nm to 450 nm. Therefore, the alignment film deteriorates due to this absorption, and is denoted by
[0008]
Therefore, in order to solve such problems, the vertical alignment film is not an organic film such as polyimide, but an inorganic material such as silicon oxide (SiO) having a predetermined surface shape capable of aligning liquid crystal molecules. It has been proposed to be composed of an inorganic oblique vapor deposition film comprising: The vertical alignment film thus formed is made of an inorganic material, and thus has excellent light resistance and heat resistance, and has the advantage that the durability of the liquid crystal light valve can be improved.
However, the vertical alignment film made of an inorganic oblique vapor deposition film rotates a substrate on which an electrode or the like is formed in an inclined state, and at this time, a rotational oblique vapor deposition method in which vapor deposition is performed while changing the rotation speed must be employed. As a result, it is difficult to control the manufacturing conditions such as the rotation speed, and the apparatus for forming the inorganic vertical alignment film must be complicated, which complicates the alignment film formation process. There was a point.
[0009]
Therefore, the objective is achieved by simple oblique deposition in which the substrate is fixed at a certain angle, the inorganic material is vapor-deposited from one direction, and the columnar crystals arranged at a predetermined angle with respect to the substrate are grown without rotating the substrate. However, in an organic vertical alignment film made of an alignment polymer such as polyimide, the alignment state of liquid crystal molecules is regulated by the molecular interaction between the alignment polymer and liquid crystal molecules. In alignment films consisting of inorganic oblique deposition films formed by simple oblique deposition, the orientation state of liquid crystal molecules is regulated only by the surface shape effect, so even if the deposition conditions such as angle and film thickness are optimized, the orientation properties There is a problem that the alignment regulating force of liquid crystal molecules is weaker than that of an alignment film made of a polymer.
Therefore, when the
[0010]
The above problem is not limited to an active matrix liquid crystal device using a three-terminal element typified by a TFT element or a two-terminal element typified by a TFD (Thin-Film Diode) element, but passively. This is a problem that occurs in any liquid crystal device such as a matrix type liquid crystal device.
[0011]
The present invention has been made to solve the above-described problems, and improves the durability of the alignment film without using a complicated alignment film forming method such as a rotational oblique vapor deposition method, and causes an abnormal alignment film. An object of the present invention is to provide a liquid crystal device capable of suppressing the occurrence of display failure due to liquid crystal alignment failure caused by the above, a method for manufacturing the same, and a projection display device using the liquid crystal device with high display quality.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a liquid crystal device according to the present invention includes a liquid crystal layer sandwiched between a pair of substrates that are bonded to each other with a sealant, and is disposed on the surface of the pair of substrates on the liquid crystal layer side. A vertical alignment film is provided, and at least one of the vertical alignment films includes a first vertical alignment film made of an inorganic oblique vapor deposition film formed in at least a display region of the substrate, and the first vertical alignment film. It has the 2nd vertical alignment film which consists of an organic thin film formed in the peripheral part area | region of the sealing material vicinity on the surface at the side of the liquid crystal layer of a vertical alignment film, It is characterized by the above-mentioned.
[0013]
In the liquid crystal device of the present invention, when no voltage is applied, at least the display region of the liquid crystal device can regulate the alignment state of the liquid crystal molecules by the surface shape effect of the first vertical alignment film made of the above-mentioned inorganic oblique vapor deposition film. The neighboring peripheral region has a structure in which the alignment state of the liquid crystal molecules can be regulated by the molecular interaction between the alignment polymer of the second vertical alignment film made of the organic film and the liquid crystal molecules. In this specification, “when no voltage is applied” and “when voltage is applied” are respectively “when the applied voltage to the liquid crystal layer is lower than the threshold voltage of the liquid crystal” and “applied voltage to the liquid crystal layer”. Means “when the voltage is equal to or higher than the threshold voltage of the liquid crystal”.
[0014]
That is, the conventional liquid crystal device regulates the alignment state of the liquid crystal molecules only from the vertical alignment film made of an organic film that is easily deteriorated by light or heat, or the alignment regulating force of the liquid crystal molecules is weak, and as time passes Whereas the alignment state of the liquid crystal molecules was regulated only from the vertical alignment film composed of the inorganic oblique vapor deposition film formed from the simple oblique vapor deposition method in which the alignment state of the liquid crystal molecules easily disturbed from the vicinity of the sealing material, etc., the present invention In the liquid crystal device, at least a display area (effective display area for actually displaying an image) irradiated with strong light or heat is a first vertical alignment film made of an inorganic oblique vapor deposition film having excellent light resistance and heat resistance. The alignment state of the liquid crystal molecules is regulated by the liquid crystal molecules, and the liquid crystal molecules in the vicinity of the sealing material where the alignment regulating force tends to be disturbed are very stable if the alignment regulating force of the liquid crystal molecules is strong and strong light or heat is not irradiated. Orientation Regulates the orientation of the liquid crystal molecules by the second vertical alignment film made of an organic film can be regulated. Since the peripheral portion in the vicinity of the sealing material on which the second vertical alignment film is formed is in a non-display area (for example, a frame area) outside the effective display area, it is hardly irradiated with light or heat. Can be regulated stably.
[0015]
In addition, the inorganic oblique vapor deposition film constituting the first vertical alignment film is formed by depositing an inorganic material from one direction while fixing the substrate at a certain angle, and growing columnar crystals arranged at a predetermined angle with respect to the substrate. Therefore, it is not necessary to use a complicated alignment film forming method such as a rotational oblique evaporation method, and it is not necessary to use a complicated apparatus for forming a vertical alignment film. In addition, the problem that the formation process of the vertical alignment film becomes complicated can be improved.
Therefore, according to the liquid crystal device of the present invention, the vertical alignment film with improved durability is formed by a simple alignment film forming method, and the occurrence of display defects due to the alignment failure of the liquid crystal due to the alignment film abnormality is prevented. it can.
[0016]
In the liquid crystal device of the present invention, the first vertical alignment film and the second vertical alignment film may be provided below the sealing material or further to the outside of the sealing material. It is preferable that the vertical alignment film does not protrude from the effective display area as much as possible in order to prevent the effective display area from being narrowed and is not deteriorated by light or heat. Specifically, the distance from the sealing material is 2 mm or less. It is desirable to be provided in a peripheral region of 1 mm or less, preferably 1 mm or less, more preferably 500 μm or less.
[0017]
In the liquid crystal device of the present invention, the liquid crystal is sandwiched between a pair of substrates that are bonded to each other with a sealant and arranged in a matrix on one of the pair of substrates. A plurality of pixel electrodes; a plurality of switching means for driving the plurality of pixel electrodes; a plurality of data lines and a plurality of scanning lines respectively connected to the plurality of switching means; A counter electrode is provided on the other substrate, a vertical alignment film is provided on the surface of the pair of substrates on the liquid crystal layer side, and at least one of the vertical alignment films is at least one of the substrates. A first vertical alignment film made of an inorganic oblique vapor deposition film formed in the display area, and a surface formed on the liquid crystal layer side of the first vertical alignment film on the peripheral area in the vicinity of the sealing material. It may be characterized in that and a second vertical alignment film formed of a thin film.
Also in the liquid crystal device having such a configuration, a vertical alignment film with improved durability is formed by a simple alignment film forming method, and it is possible to prevent the occurrence of a display defect due to a liquid crystal alignment defect due to an alignment film abnormality.
[0018]
The liquid crystal device of the present invention is a liquid crystal device in which an image display region is formed by sandwiching liquid crystal between a pair of substrates.
A first vertical alignment film made of an inorganic oblique vapor deposition film formed in the image display area, and a second vertical alignment film made of an organic thin film formed around the image display area. It may be.
Also in the liquid crystal device having such a configuration, a vertical alignment film with improved durability is formed by a simple alignment film forming method, and it is possible to prevent the occurrence of a display defect due to a liquid crystal alignment defect due to an alignment film abnormality.
In the liquid crystal device of the present invention, an oblique vapor deposition film made of silicon oxide can be used as the first vertical alignment film.
In the liquid crystal device of the present invention, a polymer resin material such as polyimide, a surfactant, a coupling agent, and a metal complex can be used as the second vertical alignment film.
[0019]
The method for manufacturing a liquid crystal device according to the present invention is the method for manufacturing a liquid crystal device in which liquid crystal is sandwiched between a pair of substrates that are bonded to each other with a sealant, and at least one of the pair of substrates. Forming a first vertical alignment film made of an inorganic oblique deposition film by an oblique deposition method on at least a display region on the surface of the liquid crystal layer side, and the liquid crystal layer side of the first vertical alignment film And a step of forming a second vertical alignment film made of an organic thin film in a peripheral region in the vicinity of the sealing material on the surface.
According to the manufacturing method of the liquid crystal device having such a configuration, the durability of the alignment film is improved without using a complicated alignment film forming method such as a rotational oblique deposition method, and the liquid crystal device is poorly aligned due to an abnormal alignment film. Thus, the liquid crystal device of the present invention that can suppress the occurrence of display defects can be manufactured.
[0020]
Further, a method for manufacturing a liquid crystal device according to the present invention is a method for manufacturing a liquid crystal device in which a liquid crystal is sandwiched between a pair of substrates to form an image display region.
Forming a first vertical alignment film made of an inorganic oblique vapor deposition film on the image display area by an oblique vapor deposition method; and forming a second vertical alignment film made of an organic thin film around the image display area. It is characterized by having.
Even in the manufacturing method of the liquid crystal device having such a configuration, the durability of the alignment film is improved without using a complicated alignment film forming method such as the rotational oblique deposition method, which is caused by the alignment failure of the liquid crystal due to the alignment film abnormality. The liquid crystal device of the present invention that can suppress the occurrence of display defects can be manufactured.
In the method for manufacturing a liquid crystal device according to the present invention having any one of the above structures, the second vertical alignment film is preferably formed by a flexographic printing method. In the flexographic printing method, a mold corresponding to the shape of the second vertical alignment film is used, and after applying the second vertical alignment film material to the mold, this mold is pressed against the substrate on which the first vertical alignment film is formed. Thus, since the second vertical alignment film can be easily formed, it is not necessary to use a photolithography method in which a photoresist is applied and exposure and development are performed using a photomask, and the alignment film forming process can be simplified.
[0021]
Moreover, the projection type display device of the present invention is a projection type display device comprising the liquid crystal device of the present invention having any one of the above-described configurations, wherein the liquid crystal device modulates light emitted from the light source. And an enlargement projection optical system that enlarges and projects the light modulated by the liquid crystal device onto the projection surface.
According to the projection display device of the present invention having such a configuration, a display device with high display quality can be realized by using the liquid crystal device of the present invention having any one of the above-described configurations.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[Configuration of Liquid Crystal Device of First Embodiment]
The configuration of the liquid crystal device according to the first embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS. FIG. 1 is an equivalent circuit of various elements, wirings, and the like in a plurality of pixels formed in a matrix that forms an image display area of a liquid crystal device. FIG. 2 is a plan view of a plurality of pixel groups adjacent to each other on the TFT array substrate on which data lines, scanning lines, pixel electrodes and the like are formed, and FIG. 3 is a cross-sectional view taken along line AA ′ of FIG. 4A and 4B are views for explaining the positional relationship between the first and second vertical alignment films provided in the liquid crystal device of the present embodiment and the sealing material. FIG. 4A is a diagram illustrating the liquid crystal device on the upper surface side (counter substrate side). (B) is a cross-sectional view taken along the line BB ′ of FIG. 4 (a). FIG. 5 is an enlarged view showing the first vertical alignment film and the second vertical alignment film in the vicinity of the sealing material.
In FIGS. 3 to 5, the scales of the layers and the members are different from each other in order to make the layers and the members large enough to be recognized on the drawings.
[0023]
As shown in FIG. 1, in the liquid crystal device according to the present embodiment, a plurality of pixels formed in a matrix that constitutes an image display area includes a
[0024]
Image signals S1, S2,..., Sn written to the liquid crystal via the
[0025]
As shown in FIG. 2, a plurality of
[0026]
Next, looking at the cross-sectional structure, as shown in FIG. 3, the liquid crystal device has a pair of transparent substrates, the
[0027]
Further, on the
[0028]
The
Further, in this embodiment, a single gate structure in which only one gate electrode composed of a part of the
[0029]
Further, the insulating
[0030]
On the other hand, the
[0031]
In the case of the present embodiment, the
[0032]
The first
The thickness of the second
[0033]
On the other hand, a
Note that the
[0034]
The first
The thickness of the second
[0035]
The
[0036]
In the liquid crystal device of the present embodiment, when no voltage is applied, at least the display region (pixel region) of the liquid crystal device has a liquid crystal molecule structure due to the surface shape effect of the first
[0037]
In the liquid crystal device of this embodiment, at least the display area (effective display area for actually displaying an image) irradiated with strong light or heat is the first formed of an inorganic oblique vapor deposition film having excellent light resistance and heat resistance. The alignment state of the liquid crystal molecules is regulated by the
[0038]
In addition, the inorganic oblique deposition film constituting the first
Therefore, according to the liquid crystal device of the present embodiment, a vertical alignment film with improved durability is formed by a simple alignment film forming method, and a display defect due to a liquid crystal alignment defect due to an alignment film abnormality is generated. Can be prevented.
[0039]
[Manufacturing Process of Liquid Crystal Device of First Embodiment]
Next, a manufacturing process of the first embodiment of the liquid crystal device having the above configuration will be described with reference to FIGS. 6 to 9 are process diagrams showing each layer on the
As shown in step (1) of FIG. 6, a
[0040]
Next, low-pressure CVD (for example, pressure) using a monosilane gas, disilane gas or the like having a flow rate of about 400 to 600 cc / min on the
[0041]
At this time, when an n-channel type
[0042]
Next, as shown in step (2), a
[0043]
Next, as shown in step (3), by thermally oxidizing the first
Although not particularly limited in the step (3), for example, P ions are dosed to about 3 × 10 6 in the semiconductor layer portion to be the first
[0044]
Next, as shown in step (4), after the
Next, as shown in step (5), the
[0045]
Next, as shown in step (6) of FIG. 7, when the
[0046]
Subsequently, as shown in step (7), in order to form the high
[0047]
Further, by repeating the step (6) and the step (7) again and performing impurity ions of group III elements such as B ions, a p-channel TFT can be formed. As a result, a data line driving circuit and a scanning line driving circuit, which will be described later, having complementary structures composed of n-channel TFTs and p-channel TFTs can be formed on the periphery of the
[0048]
Next, as shown in step (8), a TEOS (tetraethylorthosilicate) gas is formed by, for example, normal pressure or low pressure CVD so as to cover the
[0049]
Next, in step (9), annealing is performed at about 1000 ° C. for about 20 minutes in order to activate the high
[0050]
Next, as shown in step (10) in FIG. 8, a
Next, as shown in step (12), a silicate glass film such as NSG, PSG, BSG, BPSG, or the like is nitrided using, for example, atmospheric pressure or reduced pressure CVD method or TEOS gas so as to cover the
[0051]
Next, in the step (13), in the
Next, as shown in step (14) of FIG. 9, a transparent
[0052]
Next, as shown in step (16), there is a
Next, a flexographic printing mold corresponding to the shape of the second
[0053]
The second
[0054]
On the other hand, for the
[0055]
Thereafter, a counter electrode 21 is formed by depositing a transparent conductive film such as ITO on the entire surface of the
[0056]
Finally, the
In this embodiment, since the first
[0057]
According to the manufacturing method of the liquid crystal device of the present embodiment, without using a complicated alignment film forming method such as a rotational oblique deposition method, the durability of the vertical alignment film is improved, and the alignment failure of the liquid crystal due to the alignment film abnormality. Thus, the liquid crystal device of this embodiment that can suppress the occurrence of display defects due to the above can be manufactured.
In the liquid crystal device and the manufacturing method thereof according to the above embodiment, the case where the present invention is applied to an active matrix liquid crystal device using a three-terminal element typified by a TFT element and a manufacturing method thereof has been described. The present invention can also be applied to an active matrix liquid crystal device using a two-terminal element typified by an element and a manufacturing method thereof, and a passive matrix liquid crystal device and a manufacturing method thereof. The present invention can be applied not only to a transmissive liquid crystal device but also to a reflective liquid crystal device.
[0058]
[Overall configuration of liquid crystal device]
Next, the overall configuration of the liquid crystal device having the above configuration will be described with reference to FIGS. FIG. 10 is a plan view of the
[0059]
In FIG. 10, a sealing
[0060]
As described above, on the
[0061]
The liquid crystal device in each embodiment described above can be applied to, for example, a color liquid crystal projector (projection display device). In that case, three liquid crystal devices are used as RGB light valves, and light of each color separated through RGB color separation dichroic mirrors is incident on each light valve as projection light. become. Therefore, in each embodiment, the
In addition, the switching element provided in each pixel has been described as a normal staggered type or coplanar type polysilicon TFT, but other types of TFTs such as an inverted staggered type TFT and an amorphous silicon TFT are also used. Each embodiment is effective.
[0062]
[Electronics]
As an example of an electronic apparatus using the liquid crystal device according to the embodiment of the present invention, a configuration of a projection display device will be described with reference to FIG. In FIG. 12, a projection
[0063]
The uniform illumination
[0064]
Each color separation
Next, in the green reflection
[0065]
Condensing
The collimated red and green light beams R and G are incident on the
[0066]
The
The color light beams R, G, and B modulated through the
[0067]
In this example, in the
[0068]
【Example】
The inventor conducted an experiment to verify the effect of the liquid crystal device of the present invention. Hereinafter, the experimental results will be described.
As an example, the TFT array substrate on which the TFT element and the transparent electrode shown in the first embodiment are formed, and the opposite substrate on which the black matrix (light-shielding film) and the transparent electrode are formed, in the normal direction of the substrate. On the other hand, oblique deposition of silicon oxide (SiO) was performed from a direction inclined by 60 degrees so that the film thickness was 20 nm. Thereafter, a vertical alignment material of polyimide is printed in a width of 1 mm from the sealing material to the inside of the pixel region by flexographic printing, prebaked at 80 ° C. for 10 minutes, and then baked at 230 ° C. for 1 hour, thereby forming the SiO obliquely deposited film. A vertical polyimide alignment film (vertical alignment film) was formed on the peripheral edge of the surface. Thereafter, a seal portion is formed by leaving the liquid crystal injection port on the surface of the one substrate on the liquid crystal layer side, and the TFT array substrate and the counter substrate are bonded together to produce a liquid crystal panel. A negative type liquid crystal was injected into the panel, and the injection port was closed with a sealing material to produce a light valve of the example.
[0069]
The light valve of the example produced in this manner did not disturb the initial alignment of the liquid crystal molecules even when left at 1000C for 1000 hours.
For comparison, a light valve of a comparative example using a liquid crystal panel in which only a polyimide vertical alignment film was formed on the entire surface of the substrate without forming an obliquely deposited SiO film was 5 lm / mm. 2 When the irradiation time and the change in the liquid crystal display were examined, the light valve of the example obtained 5 times higher reliability than the comparative example.
From the above, it has been found that the light valve of this example can provide a highly reliable light valve without using a complicated vapor deposition method such as a rotational oblique vapor deposition method.
[0070]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the liquid crystal device of the present invention, the display area irradiated with strong light or heat has the first vertical alignment composed of an inorganic oblique vapor deposition film excellent in light resistance and heat resistance. An organic thin film that regulates the alignment state of liquid crystal molecules by a film, and has a strong alignment regulating force for liquid crystal molecules in the vicinity of the sealing material where the alignment restriction force of the liquid crystal molecules is likely to be disturbed. Since the alignment state of the liquid crystal molecules can be regulated by the second vertical alignment film made of the above, the durability of the alignment film can be improved without using a complicated alignment film forming method such as a rotational oblique deposition method, and an abnormal alignment film can be obtained. It is possible to sufficiently prevent the occurrence of display defects due to the alignment failure of the liquid crystal. By adopting the present liquid crystal device, a projection display device with high display quality can be realized.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram illustrating an equivalent circuit of various elements, wirings, and the like provided in a plurality of matrix-like pixels constituting an image display area of a liquid crystal device according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a plan view showing a plurality of adjacent pixel groups on the TFT array substrate of the liquid crystal device.
FIG. 3 is a cross-sectional view taken along the line AA ′ in FIG.
FIGS. 4A and 4B are diagrams for explaining the positional relationship between the first and second vertical alignment films provided in the liquid crystal device of the present embodiment and a sealing material. FIG. FIG. 4B is a cross-sectional view taken along line BB ′ of FIG.
FIG. 5 is an enlarged view showing a first vertical alignment film and a second vertical alignment film in the vicinity of a sealing material.
FIG. 6 is a process cross-sectional view illustrating the manufacturing process of the liquid crystal device step by step.
FIG. 7 is a continuation of the process cross-sectional view.
FIG. 8 is a continuation of the process cross-sectional view.
FIG. 9 is a continuation of the process cross-sectional view.
FIG. 10 is a plan view of the TFT array substrate of the liquid crystal device according to each embodiment as viewed from the counter substrate side together with the components formed thereon.
11 is a cross-sectional view taken along the line HH ′ of FIG.
FIG. 12 is a schematic configuration diagram of a projection display device that is an example of an electronic apparatus using a liquid crystal device.
FIG. 13 is a cross-sectional view showing an example of a conventional liquid crystal device.
FIG. 14 is a schematic view showing the vicinity of a sealing material of a conventional liquid crystal device in which a vertical alignment film made of an inorganic oblique vapor deposition film is formed. FIG. 14 (a) is an initial view of liquid crystal molecules immediately after liquid crystal is injected between substrates. The figure which shows an orientation state, (b) It is a figure which shows the state which the orientation state of the liquid crystal molecule disordered after time progress.
[Explanation of symbols]
3a Scan line
6a Data line
9a Pixel electrode
10 TFT array substrate
16,22 Vertical alignment film
16a, 22a First vertical alignment film (inorganic oblique deposition film)
16b, 22b Second vertical alignment film (organic thin film)
20 Counter substrate
21 Counter electrode
30 Pixel switching TFT
50 Liquid crystal layer
51 Sealing material
Claims (6)
前記一対の基板のうちの一方の基板上に、垂直配向膜が設けられており、
前記垂直配向膜は、無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜と、該第1の垂直配向膜上に設けられた有機薄膜からなる第2の垂直配向膜とを有し、
前記第1の垂直配向膜は、前記表示領域および前記非表示領域に形成されており、前記第2の垂直配向膜は、前記非表示領域のみに形成されており、
前記第1の垂直配向膜および前記第2の垂直配向膜の端部が、それぞれ前記シール材に接するように形成されてなることを特徴とする液晶装置。In a liquid crystal device having a display area and a non-display area outside the display area , a negative liquid crystal is sandwiched between a pair of substrates bonded to each other by a sealing material .
A vertical alignment film is provided on one of the pair of substrates,
The vertical alignment film has a first vertical alignment film made of an inorganic oblique vapor deposition film and a second vertical alignment film made of an organic thin film provided on the first vertical alignment film ,
The first vertical alignment film is formed in the display region and the non-display region, and the second vertical alignment film is formed only in the non-display region,
An end portion of the first vertical alignment film and the second vertical alignment film are formed so as to be in contact with the sealing material, respectively .
前記一対の基板のうちの一方の基板上に、マトリクス状に配置された複数の画素電極と、該複数の画素電極をそれぞれ駆動する複数のスイッチング手段と、該複数のスイッチング手段にそれぞれ接続された複数のデータ線および複数の走査線が備えられるとともに、該一対の基板のうちの他方の基板上には対向電極が備えられ、
前記一対の基板のうちの一方の基板上に、垂直配向膜が設けられており、
前記垂直配向膜は、無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜と、該第1の垂直配向膜上に設けられた有機薄膜からなる第2の垂直配向膜とを有し、
前記第1の垂直配向膜は、前記表示領域および前記非表示領域に形成されており、前記第2の垂直配向膜は、前記非表示領域のみに形成されており、
前記第1の垂直配向膜および前記第2の垂直配向膜の端部が、それぞれ前記シール材に接するように形成されてなることを特徴とする液晶装置。In a liquid crystal device having a display area and a non-display area outside the display area , a negative liquid crystal is sandwiched between a pair of substrates bonded to each other by a sealing material .
A plurality of pixel electrodes arranged in a matrix on one of the pair of substrates, a plurality of switching means for driving the plurality of pixel electrodes, respectively, and connected to the plurality of switching means, respectively A plurality of data lines and a plurality of scanning lines are provided, and a counter electrode is provided on the other of the pair of substrates,
A vertical alignment film is provided on one of the pair of substrates,
The vertical alignment film has a first vertical alignment film made of an inorganic oblique vapor deposition film and a second vertical alignment film made of an organic thin film provided on the first vertical alignment film ,
The first vertical alignment film is formed in the display region and the non-display region, and the second vertical alignment film is formed only in the non-display region,
An end portion of the first vertical alignment film and the second vertical alignment film are formed so as to be in contact with the sealing material, respectively .
前記第1の垂直配向膜は、酸化シリコンからなる斜方蒸着膜であることを特徴とする液晶装置。The liquid crystal device according to claim 1 or 2,
The liquid crystal device according to claim 1, wherein the first vertical alignment film is an oblique deposition film made of silicon oxide.
前記一対の基板のうちの一方の基板上の前記表示領域および前記非表示領域に、斜方蒸着法により無機斜方蒸着膜からなる第1の垂直配向膜をその端部が前記シール材に隣接するように形成する工程と、
該第1の垂直配向膜上の前記非表示領域のみに、有機薄膜からなる第2の垂直配向膜をその端部が前記シール材に接するように形成する工程とを有することを特徴とする液晶装置の製造方法。In a method of manufacturing a liquid crystal device having a display region and a non-display region outside the display region, in which a negative liquid crystal is sandwiched between a pair of substrates that are bonded to each other by a sealing material .
The display region and the non-display region on one of the pair of substrates are provided with a first vertical alignment film made of an inorganic oblique vapor deposition film by an oblique vapor deposition method, and an end thereof is adjacent to the sealing material. Forming to do ,
Forming a second vertical alignment film made of an organic thin film only in the non-display region on the first vertical alignment film so that an end thereof is in contact with the sealant. Device manufacturing method.
前記第2の垂直配向膜をフレキソ印刷法により形成することを特徴とする液晶装置の製造方法。In the manufacturing method of the liquid crystal device according to claim 4,
A method of manufacturing a liquid crystal device, wherein the second vertical alignment film is formed by a flexographic printing method.
光源と、該光源から出射された光を変調する前記液晶装置と、該液晶装置により変調された光を投射面に拡大投影する拡大投影光学系とを有することを特徴とする投射型表示装置。A projection display device comprising the liquid crystal device according to claim 1,
A projection display device comprising: a light source; the liquid crystal device that modulates light emitted from the light source; and an enlarged projection optical system that enlarges and projects the light modulated by the liquid crystal device onto a projection surface.
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