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JP4048542B2 - モバイルipネットワークシステム及び位置登録方法 - Google Patents

モバイルipネットワークシステム及び位置登録方法 Download PDF

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JP4048542B2
JP4048542B2 JP2003189198A JP2003189198A JP4048542B2 JP 4048542 B2 JP4048542 B2 JP 4048542B2 JP 2003189198 A JP2003189198 A JP 2003189198A JP 2003189198 A JP2003189198 A JP 2003189198A JP 4048542 B2 JP4048542 B2 JP 4048542B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IP(Internet Protocol)ネットワークを介して移動可能の端末が、固定端末又は移動端末と通信を行うモバイルIPネットワークシステム及びこのモバイルIPネットワークシステムに於ける移動可能の端末の位置登録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯端末等の移動可能の端末を用いた通信は、既に各種のネットワークシステムが知られている。このようなネットワークシステムに於いて、IPネットワークのみを用いたモバイルIPネットワークシステムの検討並びに開発が行われている。
【0003】
このようなモバイルIPネットワークシステムを実現する為に、次の(1)〜(3)のような技術が必要である。
(1)固定的に割り付けられていたIPアドレスを動的に割り付ける技術。
(2)動的に割り付けられたIPアドレス(宛先)にIPパケットを転送する技術。
(3)端末の移動による通信ををシームレスに且つ高速に実現する技術。
【0004】
図33は、前述の従来のモバイルIP技術の説明図であり、移動端末(Mobile Node)(以下「MN」と略称する)の固定のIPアドレスとなるホームアドレス(Home Address)(以下「HoA」と略称する)と、動的に割り付けられた移動先を示す気付アドレス(Care of Address)(以下CoAと略称する)との対応を、ホームエージェント(Home Agent)(以下「HA」と略称する)のバインディングキャッシュ(Binding Cache)(以下「BC」と略称する)に登録する。それにより、HAに於いては、MN宛のIPパケットを、CoA宛てに転送する為のカプセル化を行って送出する。
【0005】
移動端末の位置登録及び位置登録後のIPパケットの転送は、(1)〜(7)として示すような過程で行われる。
(1)MNは、現エリアに於いて割り付けられたIPアドレスをCoAとしてHAに位置登録要求(Binding Update)(以下「BU」と略称する)を送出する。
(2)HAは、MNの宛先として通知されたCoAとMNのHoAとをBCに登録する。
(3)HAは、この登録が正常に行われた場合、MNに対して位置登録応答(Binding Acknowledgiments)(以下「BA」と略称する)を送出する。
(4)通信相手端末(Correspondent Node)(以下「CN」と略称する)の端末からMNのHoA宛のIPパケット(送信元アドレスCN,送信先アドレスHoA)の転送処理を開始する。
(5)HAは、CNからのIPパケットをMNのCoA宛のIPパケット(送信元アドレスHA,送信先アドレスCoA)にカプセル化して転送する。
(6)CoA宛のIPパケットをIPネットワークを構成するルータRTやアクセスルータARがルーティング処理してMNに転送する。
(7)MNは、このIPパケットをデカプセル化して、CNからのデータの受信処理を行う。
【0006】
そして、経路最適化を行う場合は、
(8)MNは、現エリアに於いて割り付けられているIPアドレスを、CoAとしてCNに登録する為にBUを送出する。
(9)CNは、BCを備え、通知されたMNからのCoAをHoAに対応して登録する。
(10)CoA登録による経路最適化以後は、MN宛のIPパケットを、送信元アドレスCN,送信先アドレスCoAとしたIPパケットにカプセル化して送出する。
(11)CoA宛のIPパケットにカプセル化したIPパケットをIPネットワークに於いてルーティング処理する。
(12)MNは、送信先アドレスCoAのIPパケットをデカプセル化してCNからのデータの受信処理する。
(13)なお、CNは、MNからのCoAが正常にBCに登録されると、MNにBAを送出する。
【0007】
前述の状態からMNが移動すると、図34に示す(1)〜(9)の処理が行われる。即ち、
(1)ホームエージェントHA又は通信相手端末CNから、アクセスルータAR1の配下のMNに対するIPパケットをカプセル化して送出する。この場合、AR1配下のMNの気付アドレスがCoA1として、HA/CNに登録されており、従って、送信元アドレスHA/CN、送信先アドレスCoA1にカプセル化してIPパケットを送出する。
(2)このIPパケットをルータRT,AR1,AR2を含むIPネットワークによりルーティングする。
(3)MNは、このIPパケットをデカプセル化して受信処理する。
【0008】
(4)MNがAR1配下からAR2配下に移動すると、そのAR2配下に於けるCoA2を生成する。
(5)MNは、このCoA2をHA/CNに対して位置登録する為のBUを送出する。
(6)HA/CNは、BCに登録されたMNのHoA;CoA1を、HoA:CoA2に更新する。
【0009】
(7)HA/CNは、MN宛のIPパケットを、送信先アドレスCoA2としてカプセル化して送出する。
(8)このIPパケットをルータRT,AR1,AR2を含むIPネットワークによりルーティングする。
(9)MNは、このIPパケットをデカプセル化して受信処理する。
(10)又HA/CNは、MNからのBUに対するBAを抄出する。
【0010】
又モバイルIPネットワークに於いて、VPN(Virtual Private Network;仮想私設網)を構築し、MN,CN等に特殊の機能を付加することなく、MNの位置登録に対応したVPN経路の設定を可能としたモバイルIPネットワークに於けるVPNシステム及びVPNの設定方法が知られている(特許文献1参照)。
【0011】
又MNの移動先のARに、MNのHAの代理機能を持たせることにより、MNの移動毎のHAとの間のBU,BAの送受信を回避する移動網に於ける移動端末管理システムが提案されている(特許文献2参照)。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−44141号公報
【特許文献2】
特開2002−271377号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
モバイルIPネットワークに於いては、或るARの配下のMNが移動して、他のARの配下となると、新たなCoAを獲得して位置登録の為のBUを送出する。このBUに対して、HA又はCNからBAをMNに送出する。それにより、MNは位置登録が完了したことを認識できる。この場合のBAが遅れてMNに到着することがあり、種々の問題が生じる。
【0014】
モバイルIPネットワークは、各種のアクセスネットワークを含むものであり、例えば、図35は、従来のモバイルIPネットワークの一例を示すもので、HA,CN,RT,AR1,AR2,AR3等を含むコアネットワークと、アクセスポイントAP1,基地局BS等を含み、アクセスルータAR1は、回線速度1.5Mbpsの無線LAN(Local Area Network)に接続され、アクセスルータAR2は、回線速度384kbpsのCDMA(Code Division Multiple Access;符号分割多重アクセス)のBS(Base Station;基地局)に接続されており、又アクセスルータAR3は、回線速度64kbpsのPHS(Personal Handyphone System)の基地局が接続されている場合を示す。
【0015】
例えば、CNとMNとが1.5Mbpsの無線LANを介して通信中に、AR1配下からAR2配下、更にAR3配下に移動すると、無線LANの1.5Mbpsで伝送されていたデータパケットDataが、無線LANより通信速度が低いCDMA網やPHS網に流入することになり、コアネットワーク側まで滞留することになる。このような状態に於いては、MNからのBUに対して、HA又はCNからのBAもコアネットワークに滞留することになり、MNに対するBAの到着が遅れることになる。MNは、BUの送出から所定の時間内にBAが到着しないことにより、位置登録が失敗したと見做して通信を停止する問題がある。
【0016】
本発明は、移動端末からの位置登録に於ける前述の問題点を解決することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明のモバイルIPネットワークシステムは、図1を参照して説明すると、移動端末MNのホームアドレスHoAと、この移動端末MNの移動先のアドレスを示す気付アドレスCoAとを対応してバインディングキャッシュBCに保持し、移動端末MNのホームアドレスHoAによるパケットを、前記気付アドレスCoAによりカプセル化して転送するホームエージェントHA又は経路最適化の手段を有する通信相手端末CNを含み、移動端末CNの移動先へパケットを転送するモバイルIPネットワークシステムに於いて、ホームエージェントHA又は通信相手端末CNは、バインディングキャッシュBCと共に回線の品質情報を設定保持する回線品質データベースと、移動端末MNの位置登録要求時の前記回線の品質情報を基に、移動端末MNに対する移動先の気付アドレスCoA宛のパケットの転送処理を所定の時間停止制御する手段を備えている。
【0018】
又ホームエージェントHA又は通信相手端末CNは、バインディングキャッシュBCと共に回線の品質情報を設定保持する回線品質データベースと、移動端末MNの位置登録要求BU時に,回線の品質情報を基に,移動端末MNに対する移動先の気付アドレスCoA宛のパケットの転送処理を所定の時間停止制御する手段を備えている。
【0019】
又本発明の位置登録方法は、移動端末MNのホームアドレスHoAと、この移動端末の移動先のアドレスを示す気付アドレスCoAとを対応してバインディングキャッシュBCに保持し、移動端末MNのホームアドレスHoAによるパケットを、気付アドレスCoAによりカプセル化して転送するホームエージェントHA又は経路最適化の手段を有する通信相手端末CNを含み、移動端末MNの移動先へパケットを転送するモバイルIPネットワークシステムに於ける位置登録方法に於いて、移動端末MNの移動先の気付アドレスを含む位置登録要求BUにより、移動端末MNの移動前と移動先との回線の品質情報を基に、バインディングキャッシュBCに更新登録した移動先の気付アドレス宛のパケットの転送処理を所定の時間停止制御する過程を含むものである。
【0020】
又回線の品質情報は、回線速度情報、回線品質情報、トラフィック情報、ハンドオーバー頻度情報とを含み、回線速度及び回線品質が高い程、前記停止制御する時間を短く、且つ前記トラフィック及びハンドオーバー頻度が高い程、前記停止制御する時間を長く算出する過程を含むことができる。又回線の品質情報は、アクセスルータの広告メッセージに付加して送信し、この広告メッセージを受信した移動端末は、広告メッセージに付加された品質情報を抽出して、この品質情報を位置登録要求時に付加して送信する過程を含むことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態の説明図であり、ホームエージェントHAと、通信相手端末CNと、ルータRTと、アクセスルータARと、移動端末MNとを含む構成の場合を示す。又HA及び経路最適化を行う場合のCNは、MNのホームアドレスHoAと気付アドレスCoAとを対応して登録するBCを有し、又HA,AR,MN,CNは回線品質データベース(DB)と、回線品質設定ファイル(FL)とを有するものである。なお、回線品質設定ファイル(FL)は、回線品質コンフィグファイルと称されることもある。
【0022】
MNが移動して位置登録の為にBUをHA又はCNに送出してBCに登録する点は、従来の手段と同様である。本発明に於いては、回線のデータ伝送速度を示す回線速度情報と、その回線のデータ伝送に使用可能のパーセンテージを示す回線品質情報とを含む品質情報を基に、高速回線側から低速回線側へ移動したか、又は同一速度の回線間の移動であるか、又は低速回線側から高速回線側へ移動したかを判定し、パケットが滞留しないようにパケットの送信一時停止を行うか否かを制御して、位置登録の為のBUに対するBAの遅延を回避する。
【0023】
このパケットの転送処理を所定の時間、停止するか否かの判定と、停止時間の算出とを行う為に、回線の品質情報を保持する回線品質データベース(DB)と回線品質設定ファイル(FL)を備えた場合を示している。又ARからの広告メッセージに品質情報を付加することができる。又MNは、ハンドオーバー時に、広告メッセージから品質情報を抽出し、その品質情報を付加したBUを送信することができる。或いは、MNが保持している回線の品質情報をBUに付加して送信することもできる。即ち、IPネットワークシステム内に品質情報を保持し、MNからのBUを受信した時、その品質情報を用いて、停止時願制御を行い、ユーザーパケットの滞留を回避して、BU送信に対するBAの遅延を減少させ、位置登録要求に対する応答を所定の時間内にMNに到着させるものである。
【0024】
図2はホームエージェントHAの要部の説明図であり、1はパケット制御部、2はMIP(モバイルIP)制御部、3は回線品質制御部、4は回線品質データベース、5は回線品質設定ファイルを示す。回線品質データベース4は、図1に於ける回線品質データベース(DB)に対応し、回線品質設定ファイル5は、図1に於ける回線品質設定ファイル(FL)に対応する。なお、位置登録の為のBCは図示を省略している。
【0025】
MNから位置登録の為のBUに品質情報が付加されている場合と、付加されていない場合とに対応できるものであり、品質情報が付加されている場合、パケット制御部1は、このBUを受信してMIP制御パケットと判定すると、MIP制御部2にそのBUを転送する。MIP制御部2は、そのBUによる品質情報と、HoA,CoAと、プリフイックス(prefix)等のネットワーク情報とを抽出し、回線品質制御部3に対して品質問合せの要求を送出する。なお、図示を省略したBCに、HoA,CoAを対応させて登録する。又回線品質制御部3は、品質情報を含む問合せの要求により、CoAのネットワーク対応の品質情報を求め、この品質情報を基に、ハンドオーバー時のパケット転送停止時間を求めて、回線品質データベース4に登録する。
【0026】
又回線品質制御部3は、ハンドオーバー時のパケット転送停止時間をMIP制御部2に品質問合せ応答として送出する。MIP制御部2は、パケット制御部1に、パケット転送停止指示を行う。この指示には、送信を一時停止するアドレス(HoA)と、停止時間とが含まれている。
【0027】
パケット制御部1は、パケット転送停止指示に従って、指定された宛先アドレス(HoA)へのパケットを、指定された停止時間だけ転送を停止する。この状態に於いて、パケット制御部1は、他の伝送装置(AR,ルータ,CN,MN)からのMNへのパケット転送要求に対しても、指定された停止時間だけは転送を停止する。この場合のパケットは、バッファリングされるか又は廃棄される。
【0028】
又MIP制御部2は、パケット制御部1にパケット転送停止指示を行った直後に、位置登録要求元のCoA宛てに、位置登録の完了を示すBAの送出要求をパケット制御部1に送出する。パケット制御部1は、MIP制御部2からの送出要求に従って、BAの送出制御を行う。又パケット制御部1は、パケット転送指示要求により指定された停止時間が経過すると、パケット転送可能状態に移行する。この状態に移行すると、他の伝送装置からのHoA宛のパケット転送要求に対しても、転送先情報に基づいて転送処理が行われる。
【0029】
なお、パケット制御部1は、経由する総てのパケットの品質情報(トラフィック情報等)を計測し、所定の周期で回線品質制御部3に品質情報として通知する。それにより、現時点の回線の状態を認識して、ハンドオーバー時のパケット停止時間を求めて、回線品質データベース4に登録することができる。
【0030】
又MNからのBUに品質情報が付加されていない場合、パケット制御部1は、MNからのBUを受信すると、このBUはMIP制御パケットであると判定し、MIP制御部2に転送する。MIP制御部2は、このBUに付加されているHoA,CoA及びネットワーク情報(プリフイックス等)を抽出し、回線品質制御部3に、問合せ要求を送出する。回線品質制御部3は、回線品質データベース4から問合せ要求に従った情報を取り出して、ハンドオーバー時のパケット転送停止時間をMIP制御部2に通知する。それにより、前述のように、パケット制御部1に於いて、パケットの転送を、指定された停止時間だけ停止するから、BUに対するBAをMNに転送し、位置登録の確認を容易とすることができる。
【0031】
図3は、本発明の実施の形態の通信相手端末CNの要部の説明図であり、11はパケット制御部、12はMIP(モバイルIP)制御部、13は回線品質制御部、14は回線品質データベース、15は回線品質設定ファイルを示す。回線品質データベース14及び回線品質設定ファイル15は、図1に於けるCNの回線品質データベース(DB)及び回線品質設定ファイル(FL)に対応する。なお、位置登録の為のBCは図示を省略している。又ルート最適化を行わない場合は、このBCや回線品質制御部13,回線品質データベース14,回線品質設定ファイル15は省略することも可能である。
【0032】
各部の機能については、前述のHAの各部の機能と同様であり、重複した説明は省略する。なお、CNは、通常固定端末であり、又HAや他のルータとは異なり、IPネットワークに於けるパケットの転送処理を行わず、パケットの送受信処理のみを行い、MNからのBU受信時に、MNに対するパケットを回線品質に従った停止時間だけ送出停止を行う機能を有するものである。
【0033】
図4は、本発明の実施の形態の移動端末MNの要部の説明図であり、21はパケット制御部、22はMIP(モバイルIP)制御部、23は回線品質制御部、24は回線品質データベース、25は回線品質設定ファイルを示す。回線品質データベース24及び回線品質設定ファイル25は、図1に於けるMNの回線品質データベース(DB)及び回線品質設定ファイル(FL)に対応する。
【0034】
パケット制御部21は、ARからの品質情報が付加された広告メッセージパケット(Advertisement)を受信し、MIP制御パケットであることを識別すると、そのパケットをMIP制御部22に転送する。MIP制御部22は、この広告メッセージに付加されている回線品質情報を取り出して、回線品質制御部23に品質情報設定の要求として転送する。回線品質制御部23は、品質データベース作成として示すように、受信した品質情報を回線品質データベース24に登録する。
【0035】
広告メッセージに基づいてBUを送出する場合、MIP制御部22から品質問合せとして示すように、回線品質制御部23に要求を送出する。回線品質制御部23は、回線品質データベース24から回線品質情報を取り出して、品質問合せ応答として示すように、回線品質情報をMIP制御部22に送出する。このMIP制御部22は、この品質情報を付加したBUを送出するようにパケット制御部21に指示する。パケット制御部21は、このBUをHA又はCNに送出する。又HA又はCNからのBAを受信すると、MIP制御部22に転送する。なお、本発明に於いては、回線品質データベース24や回線品質設定ファイル25を省略した構成を用いることも可能であり、その場合には、HA又はCNに於いて、MNが接続される回線の品質情報を用いて、位置登録の為のBU受信時の停止時間制御を行うことになる。
【0036】
図5は、本発明の実施の形態のアクセスルータARの要部説明図であり、31はパケット制御部、32はMIP(モバイルIP)制御部、33は回線品質制御部、34は回線品質データベース、35は回線品質設定ファイルを示す。回線品質データベース34及び回線品質設定ファイル35は、図1に於けるARの回線品質データベース(DB)及び回線品質設定ファイル(FL)に対応する。
【0037】
回線品質制御部33と回線品質データベース34と回線品質設定ファイル35とは、前述の同一名称の各部の同様の機能を有し、又MIP制御部32は、所定の周期或いはMNからの要求により、広告メッセージを作成して、パケット制御部31に送出要求を行う。その場合、MIP制御部32は、回線品質制御部33に品質問合せとして示すように、問合せを行い、回線品質制御部33は、回線品質データベース34から品質情報を取り出して、品質問合せ応答として示すように、回線品質情報をMIP制御部32に転送する、それにより、MIP制御部32は、広告メッセージに回線の品質情報を付加して、パケット制御部31からIPネットワークに送出することができる。なお、MNがBUに回線の品質情報を付加して送信できる場合は、広告メッセージに回線の品質情報を付加する為の手段は省略することもできる。
【0038】
図6は、パケット転送停止時間算出の為のテーブルの説明図であり、41は低速回線限界閾値テーブル、42は回線品質データインデックステーブル、43はMNパケット停止制御テーブル、44は回線品質データベースを示す。この回線品質データベース44は、前述の回線品質データベース4,14,24,34に対応する。
【0039】
低速回線限界閾値テーブル41には、回線の伝送速度がこれ以下の場合に、無条件でパケット転送停止時間の算出を行う為の低速回線限界値情報を格納する。又回線品質データインデックステーブル42は、ネットワークアドレスと回線情報格納アドレスとを対応して格納したテーブルで、ネットワークアドレスを基に、回線品質データベース44を検索する為のものである。又MNパケット停止制御テーブル43は、MNアドレス対応に、パケット廃棄フラグ、MN移動前についての前々ネットワークアドレス、前ネットワークアドレス、トラフィック、HO(ハンドオーバー)頻度(例えば、回/s)、パケット停止時間とを含む場合を示している。前々ネットワークアドレスは、MNの移動経路の回線状態の変化について、一つ前迄の状態を見て、パケット転送制御を行う為である。
【0040】
又回線品質データベース44は、回線速度情報、回線品質情報をネットワークアドレス対応に格納したもので、例として、ネットワークアドレス=192.168.110.0、回線情報格納アドレス=0x11111111に対応して、回線速度=64kbps、回線品質=80%が格納されている場合を示す。この回線品質情報は、回線品質設定ファイルから又はBUに付加された情報から設定することができる。
【0041】
図7は、回線品質設定テーブルの説明図であり、図2〜図5に於ける回線品質設定ファイル5,15,25,35に相当し、ネットワークアドレスと、回線速度(kbps)と、回線品質(%)とを対応して格納している。
【0042】
前述のパケット転送停止時間STは、回線速度(kbps)をSP、回線品質(%)をQ、トラフィック(kbps)をTF、HO頻度(回/s)をHOFとすると、
ST={(TF×HOF×100)/(SP×Q)}×調整係数
として算出することができる。従って、回線速度SPと回線品質Qとが高い程、停止時間STは短くなり、又トラフィックTFとハンドオーバー頻度HOFが高い程、停止時間は長くなる。又移動先のネットワークの回線速度と前ネットワークの回線速度との差分等に対応して停止時間STを求めることもできる。
【0043】
図8の(A),(B)は、移動端末MNの処理フローチャートを示し、(A)に於いて、移動端末MNのパケット制御部21(図4参照)は、パケットを受信すると(A1)、広告メッセージか否かを判定し(A2)、広告メッセージの場合は、MIP制御部22へ転送する(A3)。又広告メッセージでない場合は、通常のプロトコル制御を行う(A4)。又(B)に於いて、パケット制御部21は、MIP制御部22からのBU送信指示により(B1)、BUパケットの送信を行う(B2)。
【0044】
又図9は、移動端末MNの処理フローチャートを示し、移動端末MNのMIP制御部22は、広告メッセージ受信により(C1)、HO(ハンドオーバー)か否かを判定し(C2)、HOでない場合は処理を終了する。又HOの場合は、品質データの有無、即ち、広告メッセージに品質情報が付加されているか否かを判定し(C3)、品質情報が付加されている場合は、回線品質制御部23に品質情報登録の要求を行う(C4)。又品質情報が付加されていない場合は、回線品質制御部23に品質情報問合せを行う(C5)。
【0045】
次に、品質データの有無、即ち、ステップ(C4),(C5)により品質情報が得られたか否かを判定する(C6)。品質データ有りの場合は、その品質データを付加してBUを生成し(C7)、品質データ無しの場合は、通常のBUを生成し(C8)、パケット制御部21にBU送信指示を行う(C9)。経路最適化を行う場合は、通信中の端末CNが存在するか否かを判定し(C10)、無しの場合は、この処理を終了する。又有りの場合は、パケット制御部21にBU送信指示を行う(C11)。この場合、通信中のCNが複数であれば、それぞれに送出する為の起動を行う。
【0046】
図10の(A),(B)は移動端末MNの処理フローチャートを示し、(A)に於いて、移動端末MNのMIP制御部22(図1参照)からの品質情報の登録要求により(D1)、回線品質制御部23は、回線品質データベース24に登録する(D2)。又(B)に於いて、MIP制御部22からの品質情報問合せにより(E1)、品質情報の有無を判定し(E2)、無しの場合は、この処理を終了し、有りの場合は、回線品質データベース24から品質情報を読出して(E3)、MIP制御部22に応答する。
【0047】
図11は、ホームエージェントHAの処理フローチャートを示し、ホームエージェントHAのパケット制御部1(図2参照)は、自ノード宛パケットを受信すると(F1)、BUパケットか否かを判定し(F2)、BUパケットの場合は、MIP制御部2にBU受信を通知する(F3)。又BUパケットでない場合は、通常のプロトコル処理を行う(F4)。
【0048】
図12は、MN宛パケットを受信した時のホームエージェントHAの処理フローチャートを示し、パケット制御部1は、MN宛パケットを受信すると(G1)、MNパケット停止制御テーブル43(図6参照)を検索し(G2)、パケット廃棄フラグがオンか否かを判定し(G3)、オンの場合は、そのパケットを廃棄する(G4)。なお、この場合、パケット転送停止時間内であると、パケットを廃棄する処理を行うものであるが、バッファリングし、オーバーフローしたパケットを廃棄処理することも可能である。又廃棄フラグがオフの場合は、BCの登録内容に従ったCoA宛のパケットにカプセル化処理を行い(G5)、MNアドレス対応のパケットのトラフィック情報のカウントアップを行い(G6)、カプセル化したパケットの転送処理を行う(G7)。
【0049】
図13は、パケット停止指示の場合のホームエージェントHAの処理フローチャートを示し、パケット制御部1は、MIP制御部2からのパケット停止指示により(H1)、MNパケット停止制御テーブル43(図6参照)のパケット廃棄フラグをオンとし(H2)、パケット停止終了時刻を算出する(H3)。即ち、前述のパケット停止時間STを求めて、現在時刻からパケット停止時間後の時刻を算出する。そのパケット停止終了時刻をMNパケット停止制御テーブル43に設定する(H4)。
【0050】
図14は、ホームエージェントHAの処理フローチャートを示し、ホームエージェントHAのパケット制御部1は、MNパケット停止制御テーブル43をチェックして、タイマー制御を行うもので(J1)、ステップ(J2),(J13)間は、点線で示すように、繰り返し処理することを示し、所定の待ち時間WAIT後(J3)、現在時刻を取得する(J4)。又ステップ(J5),(J9)間も点線で示すように、MNパケット停止制御テーブル分繰り返し処理する。即ち、パケット廃棄フラグがオン(ON)か否かを判定し(J6)、オンの場合は、現在時刻がパケット停止終了時刻を過ぎたか否かを判定し(J7)、過ぎた場合は、パケット廃棄フラグをオフ(OFF)とする(J8)。これをステップ(J5),(J9)間で、MNパケット停止制御テーブル分繰り返す。
【0051】
そして、品質情報及びパケットトラフィック情報を収集し(J10)、回線品質制御部3に収集した品質情報及びパケットトラフィック情報を通知した後(J11)、このパケットトラフィック情報をクリアし(J13)、次に、ステップ(J13)からステップ(J2)へ移行して、前述の処理を繰り返す。
【0052】
図15は、ホームエージェントHAの処理フローチャートを示し、ホームエージェントHAのパケット制御部1を介してBU受信すると(K1)、BUパケット内のライフタイム(Lifetime)が0か否かを判定し(K2)、0の場合は、BC削除要求と判断して、BC情報のクリアを実施し(K3)、BAを生成する(K4)。そして、パケット制御部1にBA送信指示を行う(K15)。又ライフタイムが0でない場合は、回線品質制御部3に、受信したHoA,CoA,回線品質情報を入力情報として品質問合せを行う(K5)。
【0053】
その結果について、パケット停止が必要か否かを判定し(K6)、パケット停止要の判定の場合は、MNパケット停止テーブル43(図6参照)の前々ネットワークアドレスとC0Aのネットワークアドレスとを比較して一致するか否かを判定し(K7)、一致した場合は、HO頻度をカウントアップし(K8)、不一致の場合は、HO頻度をクリアする(K9)。そして、パケット制御部1に、パケット停止時間及びHoAを基にパケット停止指示を行い(K10)、ステップ(K11)へ移行する。
【0054】
又ステップ(K6)に於いて、パケット停止が必要でないと判定した場合、及び前述のステップ(K10)の後、前ネットワークアドレスを前々ネットワークアドレスとして設定し(K11)、今回のCoAネットワークアドレスを前ネットワークアドレスとして設定し(K12)、BC更新を行い(K13)、BAを生成し(K14)、パケット制御部1にBA送信指示を行う(K15)。
【0055】
図16は、ホームエージェントHAの処理フローチャートを示し、ホームエージェントHAの回線品質制御部3は、トラフィック情報通知により(L1)、トラフィック情報を更新する(L3)。この場合も、ステップ(L2),(L4)間を点線で示すように、MNパケット停止制御テーブル分繰り返す。
【0056】
図17は、ホームエージェントHAの処理フローチャートを示し、ホームエージェントHAの回線品質制御部3は、品質問合せにより(M1)、品質情報の有無を判定し(M2)、有りの場合は、回線品質データベース4に登録する(M3)。又無しの場合及び回線品質データベース4に登録した後、CoAよりネットワークアドレスを取得し(M4)、このネットワークアドレスにより回線品質データベースアドレスを取得し(M5)、回線品質データベースから回線速度や回線品質を含む品質情報を取得する(M6)。
【0057】
取得した回線速度と、低速回線限界値テーブル41に設定された低速回線限界値情報とを比較し、回線速度が低速回線限界値より遅いか否かを判定し(M7)、遅くない場合は、移動前の回線速度より今回の回線速度が遅いか否かを判定し(M8)、遅くない場合は、ステップ(M10)に移行する。又低速回線限界値情報と比較して遅い場合、又は移動前の回線速度より遅い場合、パケット転送停止時間の算出を行い(M9)、ステップ(M10)に移行する。ステップ(M10)に於いては、品質問合せに対する応答情報として、パケット転送停止判定結果及び停止時間を設定し、MIP制御部2に応答する。
【0058】
図18は、ホームエージェントHAの処理フローチャートを示し、ホームエージェントHAの回線品質制御部3は、タイマー機能を備えており、このタイマー制御は(N1)について示すもので、ステップ(N2),(N8)間は、点線で示すように、繰り返し処理を行うことを示し、又ステップ(N4),(N7)間は、MNパケット停止制御テーブル分繰り返し処理を行うことを示す。このタイマー制御は、1秒周期で行う場合を示し、従って、1秒WAITし(N3)、回線対応に収集したトラフィック情報をクリアし(N5)、MN対応のHO頻度もクリアする(N6)。このクリア処理をMNパケット停止制御テーブル分(登録したMNアドレス数)繰り返す。
【0059】
又通信相手端末CNは、経路の最適化を行う構成の場合、HAと同様に、回線品質データベース14及び回線品質設定テーブル15を含む構成を有し、前述のホームエージェントHAの処理フローチャートと同様な処理を行うことになる。従って、重複した説明は省略する。
【0060】
図19は、アクセスルータARの処理フローチャートを示し、アクセスルータARのパケット制御部31(図5参照)の広告メッセージ制御(P1)は、ステップ(P2),(P9)間を点線で示すように繰り返し処理を行うもので、所定の時間の待ちWAIT後(P3)、広告メッセージを生成し(P4)、回線品質制御部33に品質情報の問合せを行い(P5)、品質情報の有無を判定する(P6)。品質情報無しの場合は、ステップ(P8)に移行し、品質情報有りの場合は、広告メッセージに品質情報の追加編集を行い(P7)、ステップ(P8)に移行する。このステップ(P8)に於いて広告メッセージの送信処理を行う。
【0061】
図20は、アクセスルータARの処理フローチャートを示し、MIP制御部32から回線品質制御部33に対して品質情報の問合せ(Q1)を行うと、回線品質制御部33は、回線品質データベース34を点線矢印で示すように参照し、品質情報の有無を判定し(Q2)、品質情報無しの場合は、この処理を終了し、品質情報有りの場合は、応答情報に品質情報を設定して、MIP制御部32に対して応答する。
【0062】
図21及び図22は、IPv4のパケットのフォーマットを示し、図21は、標準化されたIPヘッダとUDPヘッダとモバイルIPとを含む登録要求のフォーマットであり、本発明の実施の形態は、このフォーマットに対して、品質情報LQ、即ち、回線速度か回線品質かを示すType(タイプ)と、品質情報の長を示すLength(レングス)と、回線速度及び回線品質との情報を付加する。又図22は、標準化されたIPヘッダとICMPとを含む広告メッセージのフォーマットであり、このフォーマットに対して、本発明の実施の形態は、品質情報LQとして、前述と同様のタイプと、レングスと、回線速度及び回線品質との情報を付加する。
【0063】
図23及び図24は、IPv6のパケットのフォーマットを示し、図23は、標準化されたIPヘッダとICMPとを含む広告メッセージを示し、本発明の実施の形態は、この広告メッセージのフォーマットに、前述と同様の品質情報LQを付加する。又図24は、標準化されたBUパケットのフォーマットであり、このBUパケットのフォーマットに対して、本発明の実施の形態は、前述と同様の品質情報LQを付加する。
【0064】
図25は、位置登録時のシーケンスチャートを示し、移動端末MNと、高速回線のアクセスルータAR1と、低速回線のアクセスルータAR2と、ホームエージェントHAと、通信相手CN1,CN2とについて示し、MNがCN1との間で通信している状態に於いて、高速回線のAR1の配下から低速回線のAR2の配下に移動した時、MNは、AR2からCoA生成に用いるネットワークアドレス(pefix=AR2)を含む広告メッセージを受信し、回線品質データベース24(図4参照)から求めた品質データ(yyy)及びネットワークアドレス(AR2)から生成したCoA(AR2.x)を用いてBUを作成し、CN1へ送信する。
【0065】
CN1は、MNからの位置登録の為のBUを受信すると、このBUから回線速度情報と回線品質情報との品質データを抽出して回線品質データベースに、AR1=xxx,AR2=yyyを登録し、停止時間=xを算出し、BC情報としてHA.x=AR2.xのBCの更新を行い、BAを生成して、CoA=AR2.xのアドレスによるBAをMNに送信する。又CN1は、算出した停止時間に対応して、ユーザーデータの送信停止を行う。そして、停止時間経過後は、ユーザーデータを生成し、カプセル化して送信する。それにより、ネットワークに於けるユーザーデータの滞留を回避して、MNに対するBAの遅延を減少することができる。その場合、送信元アドレスSA=CN1,送信先アドレスDST=HA.xのパケットに、送信元アドレスSA=HA,送信先アドレスDAT=AR2.xのIPヘッダを付加してカプセル化して送信する。
【0066】
図26及び図27は、HAにMNからBUを送信する処理を含む位置登録時のシーケンスチャートを示し、MNとCN1とがIPネットワークの経路最適化処理を行って通信している状態に於いて、MNは、位置情報として、HoA=HA.x、CoA=AR1.xを保持し、又回線品質データベース24(図4参照)は、回線品質情報として、AR1=xxx、AR2=yyyを保持し、HAは、BC情報として、HA.x=AR1.xを保持し、回線品質データベース4(図2参照)に、AR1=xxxを保持し、CN1は、BC情報として、HA.x=AR1.xを保持し、回線品質データベース4(図2参照)に、AR1=xxxを保持しているとすると、CN1は、送信元アドレスSA=CN1、送信先アドレスDST=HA.xのIPヘッダのユーザーデータを、送信元アドレスSA=HA、送信先アドレスDST=HA.xのIPヘッダを付加してカプセル化して送信する。
【0067】
MNが、高速回線のAR1の配下から低速回線のAR2の配下に移動し、AR2からの広告メッセージを受信すると、MN位置情報を、HoA=HA.x、CoA=AR2.xに更新し、広告メッセージのprefix=AR2を基に、MN位置が移動したことによる位置登録の為に、CoA=AR2.x、品質データ=yyyを含むBUを生成してHAに送信する。
【0068】
図27は、HAに於いて、MNからの前述のBUを受信した後のシーケンスを示し、HAは、MNからのBU受信により、図25に示すCN1に於ける処理と同様の処理を行い、MNにBAを送信する。又停止時間を算出し、その停止時間中は、MNに対するユーザーデータの転送処理を停止する。そして、停止時間終了により、移動先のAR2経由でユーザーデータの転送処理を開始する。
【0069】
図28及び図29は、MNが低速回線のAR2の配下から高速回線のAR1の配下に移動した場合の位置登録時のシーケンスチャートを示し、図28に於いて、MNがAR1配下に移動したことによる図示を省略したBUに対して、低速回線から高速回線に移動した場合、MNに転送するユーザーデータの滞留が発生しないから、停止時間は0と判定することになり、HAは、CoA=AR1.xを含むBAをMNに送信する。そして、HAは、例えば、CN2からのユーザーデータをカプセル化してMNに転送処理する。
【0070】
又MNからHAに対するBUと同様のBUを送信すると、CN1は、このBUを受信し、回線速度情報と回線品質情報との品質データを抽出して回線品質データベースに、AR1=xxx,AR2=yyyを登録する。そして、停止時間の必要性の有無を判定する。この場合、停止時間の必要性無しと判定することになるから、停止時間=0とし、BC情報としてHA.x=AR1.xのBCの更新を行い、BAを生成して、CoA=AR1.xのアドレスによるBAをMNに送信する。そして、ユーザーデータが存在すれば、停止時間=0であるから、直ちにカプセル化してMNに送信する。
【0071】
図29は、図28と同様に、低速回線のAR2の配下から高速回線のAR1の配下に移動した場合について、図26及び図27に対応するシーケンスチャートを示すもので、低速回線から高速回線に移動することにより、図27に於けるユーザーデータの転送処理の停止時間は0とする。その他の処理は、図26及び図27に於ける処理と同様であるから、重複した説明は省略する。なお、図示を省略しているが、BA生成により、MNにそのBAを送信する。
【0072】
図30は、MNが品質情報を保持していない場合の高速回線のAR1から低速回線のAR2の配下に移動し、位置登録を行う場合のシーケンスチャートを示し、MNが、図26及び図27に示す場合の回線品質データベースを有しないことから、BUは、CoA=AR2.xを含むだけとなる。その他の各部の処理は、図26及び図27と同様であるから、重複した説明は省略する。
【0073】
図31及び図32は、MNが低速回線のAR2の配下から高速回線のAR1の配下に移動し、パケット停止制御無しの場合の位置登録時のシーケンスチャートを示し、AR2配下のMNが保持する回線品質データ=yyy、AR1の回線品質データ=xxx、AR2の回線品質データ=yyyとすると、HAは、MNに対するBC情報HA.x=AR2.xを登録し、回線品質データには、AR2=yyyを登録している。又CN1のBC情報と回線品質データとは、MNについてHAと同様の内容となっている。又CN2のBC情報のHA.x対応には何もなく、又回線品質データベースには、AR1,AR2についての回線品質データは格納されていない。従って、CN1からのユーザーデータは、カプセル化によりAR2経由でMNに送信される。
【0074】
そして、MNがAR1配下に移動して、prefix=AR1、回線品質データ=xxxを含む広告メッセージを受信すると、MN位置情報をHoA=HA.x、CoA=AR1.xに更新し、回線品質データをxxxに更新してBUを生成し、HAに送信する。
【0075】
HAは、このBU受信により、図29に示すHAと同様の処理を行うことになり、低速回線から高速回線に移動することにより、停止時間無しの判定となる。そして、BAを生成し、MNに送信する。従って、CN2からのユーザーデータに対して、直ちに、AR1経由で転送するようにカプセル化して、MNに転送処理することができる。
【0076】
前述のように、MNの移動による品質情報を基に、HA/CNに於いては、BUに対して、パケット停止制御を行うか否かを判定し、MNにBAを送信すると共に、停止時間有りの場合は、停止時間を算出し、ユーザーデータの転送処理を停止する。それにより、低速回線へ移動した場合や、回線品質が低い回線へ移動した場合等に於けるユーザーデータのネットワークに於ける滞留を回避し、MNへのBAの遅延を減少することができるから、位置登録時のBA遅延による通信の停止が生じないようにすることができる。
【0077】
本発明は、前述の実施の形態のみに限定されるものではなく、種々付加、変更することができるもので、少なくとも回線の品質情報と、MNからのBUとに従って、パケット転送処理の停止の必要性の判断手段と、停止時間の算出手段とを含み、BAの遅延が生じないように制御するものであり、移動端末間の通信に対しても適用することができる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明しましたように、本発明は、移動端末MNの移動先の気付アドレスCoAを含む位置登録要求BUにより、バインディングキャッシュBCに更新登録した移動先の気付アドレス宛のパケットの転送処理を所定の時間停止制御するか否かを判定し、停止制御が必要の場合に、品質情報を基に停止時間を算出し、MNにBAを送信すると共に、ユーザーデータについての送信を、算出した停止時間だけ停止するもので、それにより、MNはBU送信後、所定の時間内にBAを受信することができるから、位置登録が完了したことを認識して通信を継続することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の説明図である。
【図2】本発明の実施の形態のホームエージェントの要部説明図である。
【図3】本発明の実施の形態の通信相手端末の要部説明図である。
【図4】本発明の実施の形態の移動端末の要部説明図である。
【図5】本発明の実施の形態のアクセスルータの要部説明図である。
【図6】パケット転送停止時間算出の為のテーブルの説明図である。
【図7】回線品質設定テーブルの説明図である。
【図8】移動端末の処理フローチャートである。
【図9】移動端末の処理フローチャートである。
【図10】移動端末の処理フローチャートである。
【図11】ホームエージェントの処理フローチャートである。
【図12】ホームエージェントの処理フローチャートである。
【図13】ホームエージェントの処理フローチャートである。
【図14】ホームエージェントの処理フローチャートである。
【図15】ホームエージェントの処理フローチャートである。
【図16】ホームエージェントの処理フローチャートである。
【図17】ホームエージェントの処理フローチャートである。
【図18】ホームエージェントの処理フローチャートである。
【図19】アクセスルータの処理フローチャートである。
【図20】アクセスルータの処理フローチャートである。
【図21】品質情報を付加したフォーマットの説明図である。
【図22】品質情報を付加したフォーマットの説明図である。
【図23】品質情報を付加したフォーマットの説明図である。
【図24】品質情報を付加したフォーマットの説明図である。
【図25】位置登録時のシーケンスチャートである。
【図26】位置登録時のシーケンスチャートである。
【図27】位置登録時のシーケンスチャートである。
【図28】位置登録時のシーケンスチャートである。
【図29】位置登録時のシーケンスチャートである。
【図30】位置登録時のシーケンスチャートである。
【図31】位置登録時のシーケンスチャートである。
【図32】位置登録時のシーケンスチャートである。
【図33】従来のモバイルIPネットワークの説明図である。
【図34】移動による位置登録の説明図である。
【図35】従来のモバイルIPネットワークの一例の説明図である。
【符号の説明】
MN 移動端末
HA ホームエージェント
AR アクセスルータ
RT ルータ
CN 通信相手端末
BC バインディングキャッシュ
(DB) 回線品質データベース
(FL) 回線品質設定ファイル
1,11,21,31 パケット制御部
2,12,22,32 MIP制御部
3,13,23,33 回線品質制御部
4,14,24,34 回線品質データベース
5,15,25,35 回線品質設定ファイル

Claims (3)

  1. 移動端末のホームアドレスと該移動端末の移動先のアドレスを示す気付アドレスとを対応してバインディングキャッシュに保持し、前記移動端末のホームアドレスによるパケットを前記気付アドレスによりカプセル化して転送するホームエージェント又は経路最適化の手段を有する通信相手端末を含み、前記移動端末の移動先へパケットを転送するモバイルIPネットワークシステムに於いて、
    前記ホームエージェント又は前記通信相手端末は、前記バインディングキャッシュと共に前記回線の品質情報を設定保持する回線品質データベースと、前記移動端末の位置登録要求時の前記回線の品質情報を基に前記移動端末に対する前記移動先の気付アドレス宛のパケットの転送処理を所定の時間停止制御する手段を備えた
    ことを特徴とするモバイルIPネットワークシステム。
  2. 移動端末のホームアドレスと該移動端末の移動先のアドレスを示す気付アドレスとを対応してバインディングキャッシュに保持し、前記移動端末のホームアドレスによるパケットを前記気付アドレスによりカプセル化して転送するホームエージェント又は経路最適化の手段を有する通信相手端末を含み、前記移動端末の移動先へパケットを転送するモバイルIPネットワークシステムに於ける位置登録方法に於いて、
    前記移動端末の移動先の気付アドレスを含む位置登録要求により、該移動端末の移動前と移動先との回線の品質情報を基に、前記バインディングキャッシュに更新登録した前記移動先の気付アドレス宛のパケットの転送処理を所定の時間停止制御する過程を含み、該停止制御する時間を、前記回線の品質情報の回線速度情報、回線品質情報、トラフィック情報、ハンドオーバー頻度情報とについて、回線速度及び回線品質が高い程短く、且つ前記トラフィック及びハンドオーバー頻度が高い程長くする算出処理過程を含む
    ことを特徴とする位置登録方法。
  3. 前記回線の品質情報は、アクセスルータの広告メッセージに付加して送信し、該広告メッセージを受信した移動端末は、該広告メッセージに付加された前記品質情報を抽出して、該品質情報を位置登録要求時に付加して送信する過程を含むことを特徴とする請求項2記載の位置登録方法。
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