JP4047756B2 - 通信回線切替装置および方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信回線切替装置および方法に関し、特に二重化された通信回線の切り替えを行う通信回線切替装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、プラントや建物などを監視する監視システムでは、監視対象となる複数の現場設備からの設備データを、所定の通信回線を介して収集することにより、各現場設備の状態を中央監視室で集中管理している。このような監視システムでは、24時間稼働がほとんどであり、通信異常に起因するシステムダウンは、生産や設備運転に対して多大な影響を与える。このため、設備データの欠損の原因となるようなネットワークの障害が発生した場合の対策として、ネットワークの二重化を実施する必要がある。
【0003】
従来、このようなプラントや建物などの監視システムで用いる通信回線の二重化技術は、常時通信系とバックアップ系からなる2つの系統に分けてそれぞれ通信回線を配線するとともに、これら通信回線からなる二重化ネットワークの端点に通信回線切替装置を設け、設備データの通信に用いられている常時通信系での通信状態に障害が認められた場合は、その通信に用いる通信回線を各通信回線切替装置で常時通信系からバックアップ系へ切り替えるものとなっていた(例えば、特許文献1、特許文献2など参照)。
【0004】
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−158738号公報
【特許文献2】
特開2002−247017号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような監視システムで用いられる従来の通信回線切替装置では、通信回線を介してマスタ機器とスレーブ機器との間でデータ通信を行う場合、マスタ機器が各スレーブ機器に対して割り当てた通信アドレスを用いてデータ通信を行うものとなっている。
また、各装置の起動順序に基づきマスタ機器となる1つの通信回線切替装置を決定し、その後に起動した監視システム内の通信回線切替装置からの制御メッセージに基づき、当該通信回線切替装置を自装置の配下に属するスレーブ機器として認識し、マスタ機器とスレーブ機器との関係を確立するものとなっている。
【0007】
しかしながら、従来の通信回線切替装置では、二重化ネットワークに接続されている通信回線切替装置のうち、スレーブ機器として動作するすべての通信回線切替装置が、マスタ機器として動作する唯一の通信回線切替装置に管理されることから、二重化ネットワークのうち特定箇所で通信障害が発生した場合でも、二重化ネットワークに接続されているすべての通信回線切替装置が一斉に切り替えられるため、不要な切り替えが発生するとともに、障害位置の特定にも時間を要することから、管理効率が低いという問題点があった。
【0008】
例えば、ビルを監視するビルシステムでは、各フロアーや棟を中央管理室の中央監視装置で一括して管理している。したがって、ビルシステムの規模が比較的大きい場合には、管理効率の向上という観点から、それぞれの建物ごとに障害の監視および対応を行うことが望ましい。しかしながら、従来の通信回線切替装置では、いずれかのフロアーや棟で通信障害が発生した場合でも、そのビルシステムに属するすべてのフロアーおよび棟に設置されている通信回線切替装置で一斉に通信回線の切り替えが行われることになる。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、二重化ネットワークを効率よく管理できる通信回線切替装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明にかかる通信回線切替装置は、データ通信に用いられる通信ネットワーク上の任意の区間に割り当てた二重化ドメインごとに、通信ネットワークを常時通信系およびバックアップ通信系の通信回線により二重化するとともに、管理単位となる当該二重化ドメイン内の常時通信系の通信回線での障害発生に応じて、当該二重化ドメイン内でのデータ通信に用いる通信回線を常時通信系からバックアップ通信系へ切り替える通信回線切替装置であって、当該装置が属する二重化ドメイン内で、マスタ・スレーブ方式に基づく1つのマスタ機器として当該装置を動作させるか、このマスタ機器に制御される1つ以上のスレーブ機器として当該装置を動作させるかを判定する動作判定手段と、当該装置をマスタ機器として動作させると判定した際、スレーブ機器として動作する装置に対して、当該二重化ドメインに固有のドメインIDを通知する通知手段と、当該装置をスレーブ機器として動作させると判定した際、マスタ機器として動作する装置から通知されたドメインIDを、当該二重化ドメインのドメインIDとして設定する設定手段と、当該装置がマスタ機器として動作している際に、当該二重化ドメインの常時通信系で通信障害の発生が検出された場合は、当該二重化ドメイン内でスレーブ機器として動作する各通信回線切替装置に対し、当該二重化ドメインのドメインIDを付加した回線切替メッセージを送信することによりバックアップ通信系への切り替えを指示する切替指示手段と、通信障害が検出された場合、または当該装置がスレーブ機器として動作しておりかつマスタ機器として動作する通信回線切替装置から当該二重化ドメインのドメインIDを付加した回線切替メッセージでバックアップ通信系への切り替えを指示された場合に、通信に用いる当該二重化ドメインの通信回線を常時通信系からバックアップ通信系へ切り替える回線切替手段とを備えるものである。
【0010】
障害を監視する手段として、当該装置がマスタ機器として動作している際に、当該二重化ドメインの常時通信系を介してスレーブ機器として動作する通信回線切替装置へ当該二重化ドメインのドメインIDが付加されたチェック要求メッセージを送信するとともに、これに応じてスレーブ機器として動作する通信回線切替装置から常時通信系を介して返送された、ドメインID付きのチェック応答メッセージを受信確認することにより、当該二重化ドメインの常時通信系における通信障害の発生を監視する障害監視手段をさらに備えてもよい。
【0011】
また、本発明にかかる通信回線切替方法は、データ通信に用いられる通信ネットワーク上の任意の区間に割り当てた二重化ドメインごとに、通信ネットワークを常時通信系およびバックアップ通信系の通信回線により二重化するとともに、当該二重化ドメイン内の常時通信系の通信回線での障害発生に応じて、管理単位となる当該二重化ドメイン内でのデータ通信に用いる通信回線を常時通信系からバックアップ通信系へ切り替える通信回線切替装置で用いられる通信回線切替方法であって、当該装置が属する二重化ドメイン内で、マスタ・スレーブ方式に基づく1つのマスタ機器として当該装置を動作させるか、このマスタ機器に制御される1つ以上のスレーブ機器として当該装置を動作させるかを判定する第1のステップと、当該装置をマスタ機器として動作させると判定した際、スレーブ機器として動作する装置に対して、当該二重化ドメインに固有のドメインIDを通知するステップと、当該装置をスレーブ機器として動作させると判定した際、マスタ機器として動作する装置から通知されたドメインIDを、当該二重化ドメインのドメインIDとして設定するステップと、当該装置がマスタ機器として動作している際に、当該二重化ドメインの常時通信系で通信障害の発生が検出された場合は、当該二重化ドメイン内でスレーブ機器として動作する各通信回線切替装置に対し、当該二重化ドメインのドメインIDを付加した回線切替メッセージを送信することによりバックアップ通信系への切り替えを指示する第2のステップと、通信障害が検出された場合、または当該装置がスレーブ機器として動作しておりかつマスタ機器として動作する通信回線切替装置から当該二重化ドメインのドメインIDを付加した回線切替メッセージでバックアップ通信系への切り替えを指示された場合に、通信に用いる当該二重化ドメインの通信回線を常時通信系からバックアップ通信系へ切り替える第3のステップとを実行するようにしたものである。
【0012】
障害を監視するステップとして、当該装置がマスタ機器として動作している際に、当該二重化ドメインの常時通信系を介してスレーブ機器として動作する通信回線切替装置へ当該二重化ドメインのドメインIDが付加されたチェック要求メッセージを送信するとともに、これに応じてスレーブ機器として動作する通信回線切替装置から常時通信系を介して返送された、ドメインID付きのチェック応答メッセージを受信確認することにより、当該二重化ドメインの常時通信系における通信障害の発生を監視する第4のステップをさらに実行するようにしてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図1を参照して、本発明の一実施の形態にかかる通信回線切替装置について説明する。図1は本発明の一実施の形態にかかる通信回線切替装置が適用される二重化ネットワークの構成例である。以下では、本実施の形態にかかる通信回線切替装置がビルを監視するビルシステムで用いられる場合を例として説明する。
【0014】
このビルシステムは、通信ネットワークのうち所定の区間に設けられた2の二重化ドメイン10X,10Yと、中央監視室90に設置された中央監視装置91,92とから構成されている。
中央監視室90には、二重化されていない通信回線9X,9Yを介してこれら二重化ドメイン10X,10Yを接続するスイッチ94が設けられており、このスイッチ94に、中央監視装置91,92およびプリンタ93が接続されている。これにより、このスイッチ94を介して二重化ドメイン10X,10Yと、中央監視装置91,92との間、および二重化ドメイン10X,10Y間で任意にデータ通信が行われる。
【0015】
二重化ドメイン10X,10Yは、監視対象となるビル内の管理範囲、例えばフロアーや各棟ごとに割り当てた二重化ネットワークの管理単位であり、これら二重化ドメイン10X,10Yごとに独立して通信回線が二重化されている。なお、図1の例では、各二重化ドメイン10X,10Yが同様のネットワーク構成をなしているが、これは説明を容易とするためのもので、実際にはそれぞれの細部で異なるネットワーク構成をなしていてもよい。
二重化ドメイン10X,10Yには、通信回線切替装置1a〜1e、通信装置(CNT)2a〜2d、スイッチ3A,3B,4A,4B、ハブ(HUB)5A,5B,6A,6B、および通信回線7A,7Bが設けられている。
【0016】
通信回線切替装置1a〜1dは、常時通信系の通信回線(以下、常時通信系回線という:図1の実線部分)7Aとバックアップ通信系の通信回線(以下、バックアップ通信系回線という:破線部分)7Bとからなる二重化ネットワークの端点と、通信装置2a〜2dとの間にそれぞれに接続され、それぞれ通信装置2a〜2dを常時通信系回線7Aおよびバックアップ通信系回線7Bのいずれかに切替接続する装置である。
通信回線切替装置1eは、常時通信系回線7Aおよびバックアップ通信系回線7Bからなる二重化ネットワークの端点と通信回線9X(9Y)との間に接続され、通信回線9X(9Y)を常時通信系回線7Aおよびバックアップ通信系回線7Bのいずれかに切替接続する装置である。
【0017】
これら通信回線切替装置1a〜1dと通信回線切替装置1eとの間は、スイッチ3A,4Aおよびハブ5A,6Aにより構成される常時通信系回線7Aと、スイッチ3B,4Bおよびハブ5B,6Bにより構成されるバックアップ通信系回線7Bとからなる二重化ネットワークにより並列的に接続されている。
そして、通常動作時には、通信回線切替装置1a〜1eで常時通信系回線7Aが選択され、この常時通信系回線7Aを介して通信装置2a〜2dのデータ通信が行われる。また、常時通信系回線7Aに通信異常が発生した場合は、各通信回線切替装置1a〜1eでバックアップ通信系回線7Bに切り替えられ、このバックアップ通信系回線7Bを介して通信装置2a〜2dのデータ通信が行われる。
【0018】
本実施の形態では、二重化ネットワークを管理する単位として二重化ドメインという概念を導入し、これら二重化ドメイン単位で通信回線の切替制御を行うようにしている。具体的には、これら各二重化ドメイン10X,10Yに属する通信回線切替装置1a〜1eに対して、各二重化ドメイン10X,10Yに固有のドメインIDを割り当て、各通信回線切替装置間で通信回線切り替えのための制御メッセージに、当該装置が属するドメインIDを付加してやり取りする。そして、各通信回線切替装置間では、受信した制御メッセージに付加されているドメインIDが自装置のものと一致した場合にのみ、その制御メッセージに基づく処理動作を実行するようにしている。
【0019】
次に、図2を参照して、通信回線切替装置1(1a〜1e)の構成について詳細に説明する。図2は通信回線切替装置の構成を示すブロック図である。
この通信回線切替装置1には、回線切替部11、制御部12および記憶部13が設けられている。
回線切替部11は、通信装置2a〜2dや通信回線9X,9Yが接続される共通系回線7Mを、常時通信系回線7Aおよびバックアップ通信系回線7Bのいずれか一方に切替接続する回路部である。
記憶部13は、メモリなどの記憶装置からなり、制御部12での処理に用いる各種情報、例えば自装置の動作モード(マスタ/スレーブ)を示す動作モード情報、自装置の通信アドレスや自装置が属する二重化ドメインのドメインIDを記憶する。
【0020】
制御部12は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)から構成され、二重化ネットワークの切替制御を行うための各種機能手段を実現する。
この制御部12の機能手段としては、動作判定手段21、障害監視手段22、切替指示手段23、監視対応手段24、マスタ宣言手段25、マスタ移行手段26、アドレス設定手段27、アドレス通知手段28、二重化ドメイン設定手段29、およびランニングカウンタ29Aがある。
【0021】
動作判定手段21は、マスタ・スレーブ方式に基づく1つのマスタ機器として当該装置を動作させるか、このマスタ機器に制御される1つ以上のスレーブ機器として当該装置を動作させるかを、電源投入直後に判定する。
障害監視手段22は、当該装置がマスタ機器として動作している場合に、二重化された通信回線のうち通信に用いている常時通信系回線7Aの通信回線における通信障害の発生を監視する。
切替指示手段23は、この障害監視手段22により通信障害の発生が検出された場合に、スレーブ機器として動作するすべての通信回線切替装置に対し、バックアップ通信系回線7Bの通信回線への切り替えを指示する。
【0022】
監視対応手段24は、マスタ機器として動作する通信回線切替装置からのチェック要求メッセージ(制御メッセージ)に応じて通信に用いている常時通信系回線7Aの通信回線を介してチェック応答メッセージ(制御メッセージ)を返送する。
マスタ宣言手段25は、動作判定手段21により当該装置をマスタ機器として動作させると判定された場合は、当該装置がマスタ機器であることを示すマスタ宣言メッセージ(制御メッセージ)を周期的に常時通信系回線7Aおよびバックアップ通信系回線7Bの両通信回線へ送信する。
マスタ移行手段26は、スレーブ機器として動作している場合に、マスタ宣言メッセージを常時通信系回線7Aおよびバックアップ通信系回線7Bの両通信回線で受信できなくなった際には、マスタ機器障害の発生と判断して、当該装置を新たなマスタ機器として動作させるか否かを判定する。
【0023】
アドレス設定手段27は、動作判定手段21により当該装置をスレーブ機器として動作させると判定した際、すでにマスタ機器として動作している通信回線切替装置に対してアドレス要求メッセージ(制御メッセージ)を送信することにより当該装置の通信アドレスを請求し、これに応じてアドレス設定メッセージ(制御メッセージ)で通知された通信アドレスを自装置のアドレスとして設定する。アドレス通知手段28は、動作判定手段21により当該装置をマスタ機器として動作させると判定した際、スレーブ機器として動作する通信回線切替装置からの通信アドレス請求に応じて、当該スレーブ機器の通信アドレスを生成し、その通信アドレスと二重化ドメイン設定手段29で設定したドメインIDとを、当該請求元の通信回線切替装置へ通知する。
【0024】
二重化ドメイン設定手段29は、アドレス通知手段28で最初のスレーブ機器へ通信アドレスを通知するまでに、当該装置が属する二重化ドメインに固有のドメインIDを設定する。
ランニングカウンタ29Aは、ドメインIDを決定する際の乱数を発生させる乱数発生手段として使用され、起動に応じて高速で計数を開始し、その停止に応じて計数結果を乱数として出力する。
【0025】
この場合、ランニングカウンタ29Aの計数に用いるクロックの周波数の逆数で得られる時間間隔が、2つの通信回線切替装置の最小起動時間差に相当する。したがって、異なる二重化ドメインでそれぞれマスタ機器となる2つの通信回線切替装置がこの最小起動時間差より大きな時間差で起動されれば、それぞれ異なるドメインIDが生成されることになる。なお、ランニングカウンタ29Aのビット数は、ドメインIDの繰り返し間隔を決定するパラメータとなり、ビット数が大きいほどドメインIDが一致する確率は低くなる。
【0026】
なお、記憶部13で記憶する各種情報の内容については、必要に応じて通信回線を介して更新するようにしてもよい。
また、制御部12の個々の機能手段については、ASICによる実現に限定されるものではない。例えば、各機能手段のうちの一部またはすべてを電子回路により実現してもよく、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路からなるハードウェアと記憶部13に予め記憶するプログラムとを協働させて実現してもよい。
【0027】
図3に本実施の形態にかかる通信回線切替装置で用いられる制御メッセージの構成例を示す。この制御メッセージは、当該メッセージの転送に用いる各種ヘッダ情報を格納するためのヘッダ部50Hと、制御メッセージの内容を示すデータ部50Dとから構成されている。
ヘッダ部50Hには、イーサネット(登録商標)用のヘッダ情報であるイーサネットヘッダ51、IP用のヘッダ情報であるIPヘッダ52、およびUDP(User Datagram Protocol)用のヘッダ情報であるUDPヘッダ53が付加されている。
【0028】
また、データ部50Dには、当該メッセージの送信元の通信回線切替装置が属する二重化ドメインのドメインID54、当該メッセージの送信元の通信回線切替装置の通信アドレスを示す送信元通信アドレス55、および当該メッセージの送信先の通信回線切替装置の通信アドレスを示す送信先通信アドレス56が付加されている。
制御メッセージを受信した通信回線切替装置では、その制御メッセージのデータ部50Dに付加されているドメインID54を取得し、自装置の属する二重化ドメインのドメインIDを記憶部13から取得して比較することにより、同一二重化ドメイン内の通信回線切替装置からの制御メッセージか否かを判定し、両ドメインIDが一致した場合にのみ、その制御メッセージの内容に応じた処理動作を実行する。
【0029】
次に、図4および図5を参照して、通信回線切替装置の動作について説明する。図4は障害監視処理を示すフローチャートである。図5は切替指示処理を示すフローチャートである。
マスタ機器である通信回線切替装置1aでは、各スレーブ機器である通信回線切替装置1b〜1eと常時通信系回線7Aを介して所定メッセージを周期的にやり取りすることにより、常時通信系回線7Aでの障害発生および障害回復を検出している。
【0030】
まず、マスタ機器である通信回線切替装置1aの障害監視手段22では、スレーブ機器として動作する各通信回線切替装置1b〜1eへ常時通信系回線7Aを介してチェック要求メッセージを送信し(ステップ100)、送信間隔タイマを起動して(ステップ101)、各スレーブ機器である通信回線切替装置1b〜1eからのチェック応答メッセージを常時通信系回線7Aで待ち受ける(ステップ103)。
【0031】
スレーブ機器である通信回線切替装置1b〜1eでは、その監視対応手段24により、マスタ機器である通信回線切替装置1aからのチェック要求メッセージを常時通信系回線7Aで待ち受ける。この際、記憶部13に設定されているドメインIDとチェック要求メッセージに格納されているドメインIDとを比較して、同一二重化ドメイン内のマスタ機器からのチェック要求メッセージであるか否かを判断する。そして、その受信確認に応じてチェック応答メッセージを常時通信系回線7Aを介して返送する。
【0032】
通信回線切替装置1aの障害監視手段22では、送信間隔タイマのタイムアップまでに(ステップ103)、自装置と同一の二重化ドメインに属するすべてのスレーブ機器、すなちわ通信回線切替装置1b〜1eからチェック応答メッセージを受信した場合は(ステップ104:YES)、障害発生なしと判断し(ステップ105)、ステップ100へ戻る。この際、記憶部13に設定されているドメインIDとチェック応答メッセージに格納されているドメインIDとを比較して、同一二重化ドメイン内のスレーブ機器からのチェック応答メッセージであるか否かを判断する。
また、例えば通信回線切替装置1aとHUB6Aとを結ぶ常時通信系回線7Aの通信回線に障害が存在し、通信回線切替装置1cからのチェック応答メッセージが得られなかった場合は(ステップ104:NO)、障害発生ありと判断して(ステップ106)、ステップ100へ戻る。
【0033】
その後、マスタ機器である通信回線切替装置1aでは、障害監視手段22により監視している通信回線の状態が変化した場合、切替指示手段23において、図5(a)に示す切替指示処理を開始する。
図5のステップ107において、常時通信系回線7Aでの障害発生が新たに検出された場合は、回線切替を指示する回線切替メッセージをスレーブ機器として動作する各通信回線切替装置1b〜1eへ送信する(ステップ110)。このとき、障害発生が検出された常時通信系回線7Aではなくバックアップ通信系回線7Bを用いて同一二重化ドメイン内の各スレーブ機器へ回線切替メッセージを送信する。
またこれと並行して、当該装置の回線切替部11を制御して、常時通信系回線7Aからバックアップ通信系回線7Bへの切り替えを行い(ステップ111)、一連の処理を終了する。
【0034】
一方、スレーブ機器の各通信回線切替装置1b〜1eでは、図5(b)に示す切替指示手段23の切替指示処理において、自装置と同一の二重化ドメインに属するマスタ機器からの回線切替メッセージの受信に応じて(ステップ115:YES)、当該装置の回線切替部11を制御して、常時通信系回線7Aからバックアップ通信系回線7Bへの切り替えを行い(ステップ116)、一連の処理を終了する。この際、記憶部13に設定されているドメインIDと回線切替メッセージに格納されているドメインIDとを比較して、同一二重化ドメイン内のマスタ機器からの回線切替メッセージであるか否かを判断する。
これにより、二重化ドメイン10Xに属する通信回線切替装置1a〜1eにおいてのみ、本来のデータ通信に用いられる通信回線が、常時通信系回線7Aからバックアップ通信系回線7Bへ切り替えられる。
【0035】
このように、当該装置がマスタ機器として動作している際に、当該二重化ドメインの常時通信系で通信障害の発生が検出された場合は、切替指示手段で、当該二重化ドメイン内でスレーブ機器として動作する各通信回線切替装置に対し、当該二重化ドメインのドメインIDを付加した回線切替メッセージを送信することによりバックアップ通信系への切り替えを指示し、通信障害が検出された場合、または当該装置がスレーブ機器として動作しておりかつマスタ機器として動作する通信回線切替装置から当該二重化ドメインのドメインIDを付加した回線切替メッセージでバックアップ通信系への切り替えを指示された場合は、回線切替手段で、通信に用いる当該二重化ドメインの通信回線を常時通信系からバックアップ通信系へ切り替えるようにしたので、ビルシステムに属する各フロアーおよび棟ごとに二重化ドメインを構築しておくことにより、通信障害の発生した二重化ドメイン内に設置されている通信回線切替装置でだけ通信回線の切り替えが行われるものとなり、二重化ネットワークを効率よく管理できる。
【0036】
なお、マスタ機器である通信回線切替装置1aでは、通信回線がバックアップ通信系回線7Bへ切り替えられた後も、障害監視手段22により前述した図4と同様の障害監視処理を行うことにより、常時通信系回線7Aでの障害回復を監視する。
ここで、通信回線切替装置1cとの間の常時通信系回線7Aで障害が回復し、常時通信系回線7Aを介してすべてのスレーブ機器である通信回線切替装置1b〜1eからのチェック応答メッセージが確認できた場合、障害監視手段22では障害発生なしと判断する(図4:ステップ106)。
【0037】
これに応じて、図5(a)に示す切替指示手段23の切替指示処理において、回線切替を指示する回線切替メッセージを、スレーブ機器として動作する各通信回線切替装置1b〜1eへ当該二重化ドメインのドメインIDを用いて送信する(ステップ110)。このとき、障害回復が検出された常時通信系回線7Aを用いて回線切替メッセージを送信する。
またこれと並行して、当該装置の回線切替部11を制御して、バックアップ通信系回線7Bから常時通信系回線7Aへの切り替えを行い(ステップ111)、一連の処理を終了する。
【0038】
一方、スレーブ機器の各通信回線切替装置1b〜1eでは、図5(b)に示す切替指示手段23の切替指示処理において、自装置と同一の二重化ドメインを示すドメインIDが含まれている回線切替メッセージを受信した場合は(ステップ115:YES)、当該装置の回線切替部11を制御して、バックアップ通信系回線7Bから常時通信系回線7Aへの切り替えを行い(ステップ116)、一連の処理を終了する。
これにより、同一二重化ドメイン10X内のすべての通信回線切替装置1a〜1eにおいて、本来のデータ通信に用いられる通信回線が、バックアップ通信系回線7Bから常時通信系回線7Aへ切り替えられる。
【0039】
このように、マスタ機器である通信回線切替装置1aでは、通信回線がバックアップ通信系回線7Bへ切り替えられた後も、障害監視手段22により上記した図4と同様の障害監視処理を行うことにより、常時通信系回線7Aでの障害回復を監視するようにしたので、マスタ機器である通信回線切替装置1aにおいて、同一二重化ドメイン内の各スレーブ機器である通信回線切替装置1b〜1eとの通信回線の障害回復を確実に検知し、速やかに常時通信系回線7Aへと戻すことができる。
これにより、バックアップ通信系回線7Bを予備とする常時通信系回線7Aを用いて本来のデータ通信を正常に維持することができる、二重化ネットワークを用いたデータ通信において高い信頼性が得られる。
【0040】
次に、図6を参照して、通信回線切替装置の初期設定動作について説明する。図6は通信回線切替装置の起動時に実行する初期設定処理を示すフローチャートである。
前述では、各通信回線切替装置が予め自装置の属する二重化ドメインのドメインIDを記憶部13に記憶していることを前提として説明した。このドメインIDについては、各通信回線切替装置を設置した際、その接続位置に応じて作業者が個別に設定してもよい。
【0041】
ここでは、図6を参照して、各通信回線切替装置の接続位置に応じてドメインIDを適応的に設定する場合について説明する。
動作判定手段21の制御部12では、当該通信回線切替装置1の電源投入直後に図6の初期設定処理を開始し、まず当該通信回線切替装置1を、マスタ機器およびスレーブ機器のいずれで動作させるか判定する。
【0042】
この動作判定では、二重化ネットワークに接続されるすべての通信回線切替装置のうち、マスタ宣言メッセージを常時通信系回線7Aとバックアップ通信系回線7Bのそれぞれへ送出することにより、最初にマスタ宣言を行った装置をマスタ機器とするとともに、その後は当該マスタ機器から周期的にマスタ宣言メッセージを送出し、他のすべての通信回線切替装置をスレーブ機器とすることにより、マスタ−スレーブ関係を確立するというアルゴリズムを用いている。
以下では、二重化ドメイン10Xにおいて、通信回線切替装置1aが最初に起動されてマスタ機器として動作し、通信回線切替装置1aより遅れて起動された他の通信回線切替装置1b〜1eがスレーブ機器として動作する場合を例として説明する。
【0043】
通信回線切替装置1aの動作判定手段21は、上記アルゴリズムに基づいて、まず、所定の待受期間だけ、常時通信系回線7Aとバックアップ通信系回線7Bの両方で、他の通信回線切替装置からのマスタ宣言メッセージの待ち受けを行う(ステップ120)。この際、他のドメインから常時通信系を介してマスタ宣言メッセージが流れ込む場合もあるため、常時通信系とバックアップ通信系の両方でマスタ宣言メッセージの待ち受けを行う。
この待受期間内に、常時通信系とバックアップ通信系の両方から同じマスタ宣言メッセージが受信確認されなかった場合は(ステップ121:NO)、マスタ機器として動作する他の通信回線切替装置が当該二重化ドメイン内に存在しないと判断し、自装置の動作モードを示す記憶部13の動作モード情報としてマスタモードを設定することにより当該通信回線切替装置をマスタ機器として動作させる(ステップ122)。
【0044】
そして、マスタ機器に固有の通信アドレスを自装置の通信アドレスとして割り当て(ステップ123)、ドメインIDを決定するためランニングカウンタ29Aを起動する(ステップ124)。またこれと並行して、マスタ宣言手段25による常時通信系とバックアップ通信系の両方でマスタ宣言メッセージの周期的な送出を開始する(ステップ125)。
このとき、マスタ宣言メッセージが送出される周期は、マスタ宣言メッセージの待受期間より短く設定されている。
【0045】
一方、待受期間内に、他の通信回線切替装置1からの同じマスタ宣言メッセージが常時通信系とバックアップ通信系の両方で受信確認された場合は(ステップ121:YES)、当該二重化ドメイン内にマスタ機器として動作する他の通信回線切替装置がすでに存在すると判断する。
例えば、通信回線切替装置1aの後に起動された通信回線切替装置1bでは、マスタ機器として動作する通信回線切替装置1aからのマスタ宣言メッセージを受信確認することになる。
【0046】
このような場合、動作判定手段21は、自装置の動作モードを示す記憶部13の動作モード情報としてスレーブモードを設定することにより当該通信回線切替装置をスレーブ機器として動作させる(ステップ131)。
そして、アドレス設定手段27から、バックアップ通信系回線7Bのみを介してマスタ機器へ、自装置に対する通信アドレスの割り当てを要求するため、アドレス請求メッセージを送信する(ステップ132)。この際、スレーブ機器のアドレスは未定であることから、送信元アドレスとしては予め設定されている仮の通信アドレスを用い、送信先アドレスとしては予め固定的に設定されているマスタ機器のアドレスを用いる。
【0047】
マスタ機器として動作する通信回線切替装置1のアドレス通知手段28では、上記ステップ125の後、スレーブ機器として動作する他の通信回線切替装置からのアドレス請求メッセージを、通信回線のうちバックアップ通信系回線7Bで待ち受ける(ステップ126)。
そして、アドレス請求メッセージを受信した際は(ステップ126:YES)、そのアドレス請求メッセージが最初のものでありランニングカウンタ29Aが計時動作している場合、すなわち当該二重化ドメインのドメインIDを設定していない場合は、ランニングカウンタ29Aを停止し(ステップ127)、そのランニングカウンタ29Aの計数値を当該二重化ドメインのドメインIDとして設定し(ステップ128)、記憶部13へ格納する。
【0048】
また、アドレス請求メッセージの送信元である通信回線切替装置の通信アドレスとして、他のスレーブ機器に割り当てていない未使用の通信アドレスを生成し(ステップ129)、記憶部13へ格納する。
そして、その通信アドレスとドメインIDとを含むアドレス設定メッセージを、バックアップ通信系回線7Bを介してアドレス請求メッセージの送信元である通信回線切替装置へ送信し(ステップ130)、他の通信回線切替装置からのアドレス請求メッセージに対応するためステップ126へ戻る。
【0049】
一方、スレーブ機器として動作する通信回線切替装置のアドレス設定手段27では、アドレス請求メッセージの送信後、マスタ機器からのアドレス設定メッセージをバックアップ通信系回線7Bで待ち受ける(ステップ133)。
そして、アドレス設定メッセージを受信した場合は(ステップ133:YES)、そのアドレス設定メッセージに含まれているドメインIDおよび通信アドレスを記憶部13へ格納し(ステップ134)、一連の初期設定処理を終了する。
【0050】
このように、当該装置がスレーブ機器として動作する際は、アドレス設定手段27で、すでにマスタ機器として動作している通信回線切替装置に対して、当該装置が属する二重化ドメイン以外の他の二重化ドメインに属する通信回線切替装置とは接続されていないバックアップ通信系の回線を介して、当該装置の通信アドレスの請求を行い、当該装置がマスタ機器として動作する際は、アドレス通知手段28で、スレーブ機器として動作する通信回線切替装置からの通信アドレス請求に応じて、当該スレーブ機器の通信アドレスを生成し、その通信アドレスと二重化ドメイン設定手段29で設定したドメインIDとを、当該請求元の通信回線切替装置へ通知するようにしたものである。
【0051】
したがって、マスタ機器では、バックアップ通信系回線7Bの通信回線を介して当該装置と同一の二重化ドメインに属するスレーブ機器からのみ通信アドレス請求が受信されて、そのスレーブ機器にのみドメインIDと通信アドレスとが割り当てられることになり、各二重化ドメインごとにマスタ−スレーブ関係が確立される。また、マスタ機器として動作する通信回線切替装置で、当該二重化ドメインのドメインIDを設定するようにしたものである。
これにより、ビルシステムで用いられる通信ネットワークにおいて、通信回線切替装置の接続位置に応じて適応的に所属二重化ドメインを識別でき、二重化ドメイン単位で適切な二重化ネットワークを構築することができる。また、各二重化ドメインを一括して管理してドメインIDを付与する装置を必要とすることなく、マスタ機器で当該二重化ドメインに固有のドメインIDを自動的に生成できる。
【0052】
図7は、前述した初期設定処理によるドメインIDおよび通信アドレスの設定例を示すシーケンス図である。
図1の二重化ドメイン10Xにおいて、通信回線切替装置1aが最初に起動した場合(ステップ200)、その動作判定手段21で、マスタ宣言メッセージの待ち受けを行う(ステップ201)。
次に、通信回線切替装置1aの起動後、通信回線切替装置1bが起動した場合(ステップ210)、同様にして動作判定手段21で、マスタ宣言メッセージの待ち受けを行う(ステップ211)。
【0053】
その後、通信回線切替装置1aの動作判定手段21で、他の通信回線切替装置からマスタ宣言メッセージを受信できず待受期間が先に終了した場合、動作モードとしてマスタモードが設定されてマスタ機器として動作するものとなり(ステップ202)、ランニングカウンタ29Aが起動される(ステップ203)。
そして、マスタ宣言手段25により、常時通信系回線7Aおよびバックアップ通信系回線7Bへマスタ宣言メッセージが送信される(ステップ204)。
【0054】
一方、通信回線切替装置1bの動作判定手段21では、その待受期間に通信回線切替装置1aからの同じマスタ宣言メッセージを常時通信系とバックアップ通信系の両方で受信したことから、動作モードとしてスレーブモードが設定されてスレーブ機器として動作するものとなり(ステップ212)、アドレス設定手段27からバックアップ通信系回線7Bを介してマスタ機器へアドレス請求メッセージが送信される(ステップ213)。
マスタ機器として動作する通信回線切替装置1aのアドレス通知手段28では、スレーブ機器からのアドレス請求メッセージに応じて、ランニングカウンタ29Aを停止して(ステップ220)、その計数値をドメインIDとして設定するとともに(ステップ221)、アドレス請求メッセージの送信元であるスレーブ機器の通信アドレスとして未使用の通信アドレスを生成し(ステップ222)、これらドメインIDおよび通信アドレスを含むアドレス設定メッセージを、バックアップ通信系回線7Bを介して送信元のスレーブ機器へ返送する(ステップ223)。
【0055】
スレーブ機器として動作する通信回線切替装置1bのアドレス設定手段27では、このアドレス設定メッセージに応じて、そのアドレス設定メッセージに格納されているドメインIDおよび通信アドレスを自装置のドメインIDおよび通信アドレスとして設定するものとなる(ステップ224)。
また、マスタ機器として動作する通信回線切替装置1aのマスタ宣言手段25では、これ以降に起動される通信回線切替装置のため、所定間隔でマスタ宣言メッセージを繰り返し送信する(ステップ205)。
【0056】
なお、以上では、ビルを監視するビルシステムを例として説明したが、これに限定されるものではなく、例えば工場やプラントなどの設備を監視する監視システムに対しても、前述と同様にして本発明を適用でき、前述と同様の作用効果が得られる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、当該装置がマスタ機器として動作している際に、当該二重化ドメインの常時通信系で通信障害の発生が検出された場合は、切替指示手段で、当該二重化ドメイン内でスレーブ機器として動作する各通信回線切替装置に対し、当該二重化ドメインのドメインIDを付加した回線切替メッセージを送信することによりバックアップ通信系への切り替えを指示し、通信障害が検出された場合、または当該装置がスレーブ機器として動作しておりかつマスタ機器として動作する通信回線切替装置から当該二重化ドメインのドメインIDを付加した回線切替メッセージでバックアップ通信系への切り替えを指示された場合は、回線切替手段で、通信に用いる当該二重化ドメインの通信回線を常時通信系からバックアップ通信系へ切り替えるようにしたので、ビルシステムに属する各フロアーおよび棟ごとに二重化ドメインを構築しておくことにより、通信障害の発生した二重化ドメイン内に設置されている通信回線切替装置でだけ通信回線の切り替えが行われるものとなり、二重化ネットワークを効率よく管理できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態にかかる通信回線切替装置が適用される二重化ネットワークの構成例である。
【図2】 通信回線切替装置の構成を示すブロック図である。
【図3】 制御メッセージの構成例である。
【図4】 障害監視処理を示すフローチャートである。
【図5】 切替指示処理を示すフローチャートである。
【図6】 通信回線切替装置の起動時に実行する初期設定処理を示すフローチャートである。
【図7】 初期設定処理によるドメインIDおよび通信アドレスの設定例を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
1…通信回線切替装置、1a…通信回線切替装置(マスタ機器)、1b〜1e…通信回線切替装置(スレーブ機器)、2a〜2d…通信装置(CNT)、3A,3B,4A,4B…スイッチ、5A,5B,6A,6B…ハブ(HUB)、7A…通信回線(常時通信系回線)、7B…通信回線(バックアップ通信系回線)、7M…共通系回線、10X,10Y…二重化ドメイン、11…回線切替部、12…制御部、13…記憶部、21…動作判定手段、22…障害監視手段、23…切替指示手段、24…監視対応手段、25…マスタ宣言手段、26…マスタ移行手段、27…アドレス設定手段、28…アドレス通知手段、29…二重化ドメイン設定手段、29A…ランニングカウンタ。
Claims (4)
- データ通信に用いられる通信ネットワーク上の任意の区間に割り当てた二重化ドメインごとに、前記通信ネットワークを常時通信系およびバックアップ通信系の通信回線により二重化するとともに、管理単位となる当該二重化ドメイン内の常時通信系の通信回線での障害発生に応じて、当該二重化ドメイン内でのデータ通信に用いる通信回線を常時通信系からバックアップ通信系へ切り替える通信回線切替装置であって、
当該装置が属する二重化ドメイン内で、マスタ・スレーブ方式に基づく1つのマスタ機器として当該装置を動作させるか、このマスタ機器に制御される1つ以上のスレーブ機器として当該装置を動作させるかを判定する動作判定手段と、
当該装置をマスタ機器として動作させると判定した際、スレーブ機器として動作する装置に対して、当該二重化ドメインに固有のドメインIDを通知する通知手段と、
当該装置をスレーブ機器として動作させると判定した際、マスタ機器として動作する装置から通知されたドメインIDを、当該二重化ドメインのドメインIDとして設定する設定手段と、
当該装置がマスタ機器として動作している際に、当該二重化ドメインの常時通信系で通信障害の発生が検出された場合は、当該二重化ドメイン内でスレーブ機器として動作する各通信回線切替装置に対し、当該二重化ドメインのドメインIDを付加した回線切替メッセージを送信することによりバックアップ通信系への切り替えを指示する切替指示手段と、
前記通信障害が検出された場合、または当該装置がスレーブ機器として動作しておりかつマスタ機器として動作する通信回線切替装置から当該二重化ドメインのドメインIDを付加した回線切替メッセージでバックアップ通信系への切り替えを指示された場合に、通信に用いる当該二重化ドメインの通信回線を常時通信系からバックアップ通信系へ切り替える回線切替手段とを備えることを特徴とする通信回線切替装置。 - 請求項1に記載の通信回線切替装置において、
当該装置がマスタ機器として動作している際に、当該二重化ドメインの常時通信系を介してスレーブ機器として動作する前記通信回線切替装置へ当該二重化ドメインのドメインIDが付加されたチェック要求メッセージを送信するとともに、これに応じてスレーブ機器として動作する前記通信回線切替装置から常時通信系を介して返送された、前記ドメインID付きのチェック応答メッセージを受信確認することにより、当該二重化ドメインの常時通信系における通信障害の発生を監視する障害監視手段をさらに備えることを特徴とする通信回線切替装置。 - データ通信に用いられる通信ネットワーク上の任意の区間に割り当てた二重化ドメインごとに、前記通信ネットワークを常時通信系およびバックアップ通信系の通信回線により二重化するとともに、管理単位となる当該二重化ドメイン内の常時通信系の通信回線での障害発生に応じて、当該二重化ドメイン内でのデータ通信に用いる通信回線を常時通信系からバックアップ通信系へ切り替える通信回線切替装置で用いられる通信回線切替方法であって、
当該装置が属する二重化ドメイン内で、マスタ・スレーブ方式に基づく1つのマスタ機器として当該装置を動作させるか、このマスタ機器に制御される1つ以上のスレーブ機器として当該装置を動作させるかを判定する第1のステップと、
当該装置をマスタ機器として動作させると判定した際、スレーブ機器として動作する装置に対して、当該二重化ドメインに固有のドメインIDを通知するステップと、
当該装置をスレーブ機器として動作させると判定した際、マスタ機器として動作する装置から通知されたドメインIDを、当該二重化ドメインのドメインIDとして設定するステップと、
当該装置がマスタ機器として動作している際に、当該二重化ドメインの常時通信系で通信障害の発生が検出された場合は、当該二重化ドメイン内でスレーブ機器として動作する各通信回線切替装置に対し、当該二重化ドメインのドメインIDを付加した回線切替メッセージを送信することによりバックアップ通信系への切り替えを指示する第2のステップと、
前記通信障害が検出された場合、または当該装置がスレーブ機器として動作しておりかつマスタ機器として動作する通信回線切替装置から当該二重化ドメインのドメインIDを付加した回線切替メッセージでバックアップ通信系への切り替えを指示された場合に、通信に用いる当該二重化ドメインの通信回線を常時通信系からバックアップ通信系へ切り替える第3のステップとを実行することを特徴とする通信回線切替方法。 - 請求項3に記載の通信回線切替方法において、
当該装置がマスタ機器として動作している際に、当該二重化ドメインの常時通信系を介してスレーブ機器として動作する前記通信回線切替装置へ当該二重化ドメインのドメインIDが付加されたチェック要求メッセージを送信するとともに、これに応じてスレーブ機器として動作する前記通信回線切替装置から常時通信系を介して返送された、前記ドメインID付きのチェック応答メッセージを受信確認することにより、当該二重化ドメインの常時通信系における通信障害の発生を監視する第4のステップをさらに実行することを特徴とする通信回線切替方法。
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